説明

処理装置および処理方法

【課題】被災時等に位置情報等を自動配信可能でトラフィックを不要に増加させない処理装置を提供する。
【解決手段】処理装置100は、情報の送受信が可能な送受信部101と、所定の情報の受信判定を行う所定情報判定部102と、所定の情報の受信判定に基づき、処理装置の外部情報を取得する外部情報取得部103と、外部情報と予め格納している判定条件とを比較する条件判定部104と、条件判定部が判定条件を満足すると判断した場合に、送受信部101を介して指定配信先に所定の送信情報の配信を行う情報配信部105とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理装置および処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
日常の生活において、地震等の災害に見舞われることがあり、そのようなものに被災した場合、安否を確認する連絡が頻繁にやりとりされる。
【0003】
安否の確認の方法として、通話やメールを使用したやりとりが主に行われるが、災害直後はトラフィックの急増で結果的に連絡不能になることが多い。
【0004】
従来型のサービスとして、通信事業者により伝言ダイヤルが用意されている。伝言ダイヤルは、自身の安否情報を登録し、それを家族や知人が確認できるシステムである。しかし、伝言ダイヤルに登録するには一定の手順に従って電話機を操作する必要があり、子供や老人など端末操作が不慣れな人は安否情報が登録できない可能性がある。家族、知人にとって、安否はもちろんのこと、災害発生時の所在地すら分からない状態は心的負担となる。
【0005】
一方で、気象庁により地震の到来を通知する緊急地震速報サービスが提供されている。緊急地震速報サービスは、地震発生直後に震源に近い地震計でとらえた観測データを解析して、各地での主要動の到達時刻や震度を予測し、この予測情報を主要動が到達する前に通信事業者等を介して各契約者の端末へと配信するサービスである。
【0006】
しかしながら、予測情報の通知を受信してから地震の主要動到来までは間隔が非常に短いため、手動でメール等の連絡をすることは不可能である。そのため、近年緊急地震速報を受信後、自動的に安否情報を登録するシステムが提案されている。
【0007】
例えば、特開2008−271122号公報(特許文献1)には、携帯端末を使用して地震観測のネットワークを構成し、ネットワーク内での地震判定、警告、連絡などを行う地震観測・通知システムが開示されている。
【0008】
特開2009−260528号公報(特許文献2)には、携帯電話端末のユーザが、緊急地震速報や災害・避難情報などが配信されるような地域に居た場合に、そのことをユーザの家族や知人に伝達することができる携帯電話端末および緊急速報関連情報配信システムが開示されている。
【0009】
特開2010−170186号公報(特許文献3)には、通報を必要とするときに、情報端末装置の所持者の代わりに、指定された装置へ自動的に通報することのできる通報装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2008−271122号公報
【特許文献2】特開2009−260528号公報
【特許文献3】特開2010−170186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
緊急地震速報サービスの地震推定システムはまだ精度がそれほど高くないため、推定情報を受信しても、微弱な揺れで終わる若しくは全く揺れない場合も多い。このため、地震推定システムの推定のみをトリガーとして自動化を構築してしまうと、大事に至らない場合においても動作してしまい、緊急地震速報受信の度にトラフィックを不必要に急増させてしまう可能性が高い。
【0012】
そのため、トラフィックの不要な増大を発生させず、実際の被災時に自動的に必要な情報を家族・知人に知らせると共に、救助の際に助けとなる情報を提供することができる装置、端末、方法等が求められている。
同様の問題は、何らかの情報を受信したことに応答して、必要な情報を配信する場合に広く存在する。
【0013】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、情報の受信を契機とし、実際の必要性が発生した場合に、情報を自動配信可能な処理装置および処理方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、不要なトラフィックを増大させることなく、情報を適切に配信可能とすることを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するため、本願発明の第1の観点に係る処理装置は、
情報の送受信が可能な送受信部と、
前記送受信部による所定情報の受信の有無を判定する所定情報受信判定部と、
前記所定情報受信判定部により前記所定情報を受信したと判定された場合、外部情報を取得する外部情報取得部と、
前記外部情報取得部により取得された外部情報が所定の判定条件を充足するか否かを判定する条件判定部と、
前記条件判定部により、前記所定の判定条件を充足すると判定された場合に、前記送受信部を介して指定配信先に所定の送信情報を配信する情報配信部と、
を含む。
【0015】
前記目的を達成するため、本願発明の第2の観点に係る処理方法は、
(a)所定情報を受信したか否かを判定するステップと、
(b)前記所定情報を受信したとの判定に基づき、外部情報を取得するステップと、
(c)取得した前記外部情報が所定の判定条件を充足しているか否かを判定するステップと、
(d)前記所定の判定条件を充足していると判定した場合に、指定配信先に所定の送信情報を配信するステップと
を含む。
【0016】
前記目的を達成するため、本願発明の第3の観点に係るコンピュータプログラムは、
通信機能を備えるコンピュータに、
所定情報を受信したか否かを判定し、
前記所定情報を受信したとの判定に基づき、外部情報を取得し、
取得した外部情報が所定の判定条件を充足しているか否かを判定し、
前記所定の判定条件を充足していると判定した場合に、指定配信先に所定の送信情報を配信する、
処理を実行させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、所定情報の受信を契機とし、実際の必要性が発生した場合に、送信情報を自動配信することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態1に係る処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態1に係る処理装置の受信処理の処理工程を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態2に係る処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】(a)は図3に示す記憶部に記憶される配信先情報の一例を示す図、(b)は地震振動の揺れの基準パターンの例を示す図である。
【図5】実施形態2に係る処理装置の受信処理の処理工程を示すフローチャートである。
【図6】送信メッセージの一例を示す図である。
【図7】実施形態2に係る制御部における、地震判定とその後の情報配信の仕組みを示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
【0020】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る処理装置の構成例を示すブロック図である。
【0021】
図1に示すように、処理装置100は、送受信部101、所定情報受信判定部102、外部情報取得部103と、条件判定部104と、情報配信部105とを備えている。
【0022】
送受信部101は、例えば、送受信する信号を変復調し、この処理装置100と外部装置との間の信号のやりとり(通信)を行う。
【0023】
所定情報受信判定部102は、送受信部101が情報を受信した際に、受信した情報が所定の情報、例えば、地震等の何らかのイベントの発生を予告する予告情報、であるか否かを判定する。
【0024】
外部情報取得部103は、所定情報取得部103が所定情報を受信したと判定したときに、処理装置100の現在位置、処理装置100の揺れ等の外部情報を取得する。
【0025】
条件判定部104は、外部情報取得部103が取得した外部情報が所定の判定条件を充足しているか否かを判定する。例えば、条件判定部104は、取得した外部情報と判定基準とに基づいて、受信した所定の情報により予告されていたイベント(例えば)が、現在位置で実際に発生したか否かを判定する。
【0026】
情報配信部105は、条件判定部104によって、外部情報が所定の判定条件を充足していると判定された場合に、所定の送信情報を指定された配信先に配信する。例えば、情報配信部が、予告されたイベント(地震等)が実際に発生したと判定した場合、送受信部101を介して、外部情報取得部103で取得した情報、例えば、位置情報、揺れ情報等を指定の配信先に配信する。
【0027】
次に、処理装置100の動作を図2のフローチャートを参照して説明する。
【0028】
まず、送受信部101が、何らかの情報を受信すると、所定情報受信判定部102が、受信した情報が所定の情報であるか否かを判定する(ステップS101)。受信した情報が、他の情報であると判定した場合(ステップS101:NO)、受信した情報に応じた処理を行う(ステップS102)。
【0029】
一方、受信した情報が所定の情報、例えば、緊急地震速報、洪水警報、風雨警報等のイベントの発生を予告する情報である場合(ステップS101:YES)、外部情報取得部103は、所定の外部情報、例えば、外部環境を表す情報、例えば、現在地の揺れの情報、現在位置の情報、雨量の情報、風速の情報等、を取得する(ステップS103)。
【0030】
次に、条件判定部104は、外部情報取得部103が取得した外部情報が所定の基準を充足するか否か、例えば、外部情報が表している外部環境が、所定の情報が予告したイベントの発生を表しているか否かを判定する(ステップS104)。
【0031】
所定の基準を充足していると判定すると(ステップS104:YES)、所定の情報、例えば、外部情報取得部103で取得した情報、例えば、イベント発生の有無、発生したイベントの程度・状況等を表す情報を、所定の指定配信先に配信する(ステップS105)。
【0032】
一方、所定の基準を充足していないと判定すると(ステップS104:NO)、例えば、予告されたイベントが発生していないと判定すると、特段の処理を行わず、処理を終了する。
【0033】
以上説明したように、本実施形態によれば、所定の情報、例えば、予告情報を受信した場合でも、外部情報が所定の条件を充足する場合、例えば、予告されたイベントが実際に発生した場合に、所定の情報、例えば、外部情報取得部103が取得した現在位置情報等が送信される。従って、トラフィック増大による通信不能の危険を抑え、自動的に効率よく所定の情報を指定送信先に配信することが可能となる。
【0034】
(実施形態2)
次に、実施形態1をより具体化した実施形態2について、図面を参照して説明する。
図3は、本発明の実施例1に係る処理装置の構成例を示すブロック図である。本処理装置は、主として携帯端末装置を想定しており、図3は携帯電話端末における処理装置の例である。
【0035】
図3に示すように、処理装置1は、制御部2、バス3、記憶部4、操作部5、表示部6、報知部7、送受信部8、外部情報取得部9、を備えている。制御部2は、バス3により、各部と接続されている。
【0036】
記憶部4は、フラッシュメモリ等から構成され、制御部2が実行する制御用プログラムや文字等の固定データを格納している。
記憶部4には、図4(a)に例示するような、緊急情報送信先リストが格納されている。このリストは、緊急時に、制御部2が生成した位置情報を送信する送信先、そのアドレス、送信形式等を特定する情報である。
【0037】
配信先としては、家族、知人の他、例えば地域の防災センサ、警察署、消防署、役所、セキュリティサービス会社に備えられた防災用データ集積装置が想定される。なお、送信形式は電子メールに限定されず、指定配信先に応じて変更可能であるし、指定配信先においてデータ形式を変換して保存しておくことも可能である。
【0038】
また、記憶部4には、図4(b)に例示するような、センサ部11が検出した揺れが、地震に起因するものであるか否かを判定するための、揺れの基準パターンが複数個格納されている。この標準パターンは、処理装置11が、標準的に使用されている状態において、センサ部11が検出する地震の揺れの典型パターンであり、例えば、過去の実測データや実験結果から求められる。
【0039】
操作部5は、キーボタン、タッチパネル等の入力インターフェースの操作を受け付ける入力回路である。なお、図2に例示した緊急情報送信先リストも、操作部5の操作により入力、編集できるようにしてもよい。
【0040】
表示部6は、処理装置1の前面に配置されており、制御部2の制御に従って種々のデータを表示する。表示部6は、例えば、白黒あるいはカラーの液晶パネル、有機EL(電子蛍光)ディスプレイ等から構成される。表示部6はタッチパネル等の入力インターフェースとしての機能を兼ねても良い。
【0041】
報知部7は、着信などの処理装置1の動作を光、音等で出力してユーザに知らせるための回路及び装置である。
【0042】
送受信部8は、送受信する信号を変復調し、この処理装置1と基地局との間の信号のやりとりを行う。なお、信号は主として無線信号を想定しているが、LANコネクタ等のインターフェースを備えることにより、有線による信号の送受信も可能である。
【0043】
外部情報取得部9は、位置情報取得部10とセンサ部11とを備える。
【0044】
位置情報取得部10は、GPS(Global Positioning System)を使用して処理装置1の現在位置を示す位置情報を取得する。
【0045】
センサ部11は、主に揺れを検出するための検出回路であって、処理装置1の動きを検出可能な加速度センサ・角速度センサ等から構成される。センサ部11は、制御部2によって制御可能である。
【0046】
制御部2は、プロセッサ、内部メモリ等から構成され、記憶部4に記憶されたプログラムを実行することにより、一般の携帯電話の制御部としての機能を実現すると共に判定部12、比較部13,情報配信部14,として機能する。
判定部12は、送受信部8が受信した信号が緊急地震速報であるか否かを判定する。また、センサ部11による揺れの感知の有無についても判定する。
【0047】
比較部13は、センサ部11が感知した揺れと、記憶部4に予め格納されている地震の際の揺れパターンとを比較して、処理装置1の位置で実際に地震が起こっているか否かを判定する。
【0048】
情報配信部14は、比較部13によって実際に地震が起こったと判定された場合に、送受信部8を介して位置情報および他の必要情報を記憶部4に予め記憶されている配信先に配信する。
【0049】
次に、図5を参照して、処理装置1の動作を説明する。
なお、処理装置1は、携帯端末であり、従来の一般的な携帯端末と同様を行うが、その動作は従来と同一であるので、特徴的な、緊急地震速報を元に自動的に現在位置を示す位置情報およびその他必要な情報を所定の配信先に送信する動作を中心に説明する。
【0050】
まず、送受信部8が、基地局より何らかの信号を受信すると、送受信部8は、制御部2にその旨の通知をし、制御部2は図5に示す処理を開始する。
【0051】
まず、制御部2の判定部12が、受信した信号が緊急地震速報であるか否かを判定する(ステップS1)。受信した信号が、通常の通話信号や電子メールである等、緊急地震速報以外の信号であると判定した場合(ステップS1:NO)、受信した信号の内容に応じた処理を行う(ステップS2)。
【0052】
一方、受信した信号が緊急地震速報であると判定した場合(ステップS1:YES)、制御部2は、報知部7を制御し、LED等の光点灯およびアラームによる音信号で緊急受信速報の受信をユーザに報知する(ステップS3)。また、制御部2は、位置情報取得部10を制御し、GPSを起動し位置情報を取得する(ステップS3)。
【0053】
次に、情報配信部14は、位置情報の配信準備を行う(ステップS4)。例えば、図6に例示するようなメッセージを生成する。配信形式と配信形式は、記憶部4に記憶されている救急配信先リスト(図4(b))から取得する。配信の形態としては、配信先が携帯電話端末であれば電子メールに位置情報を添付すること、電子メールやショートメールに情報を記入すること、等が考えられる。
【0054】
また、位置情報は、テキストや地図に関連して添付したり、端末用アプリケーション(いわゆるアプリ)を使用して確認できるように、リンク情報を添付する等してもよい。
【0055】
次に、制御部2は、加速度センサ、角速度センサ等の、物体の動作を検出可能なセンサ部11を立ち上げて、処理装置1の揺れ検出を開始する(ステップS5)。
センサ部11は、検出値を順次制御部2に供給する。制御部2は、別ルーチンで、供給された信号を内部メモリ等に記憶する。
【0056】
判定部12は、内部メモリに蓄積した信号から、センサ部11が揺れを感知したか否かを判定する(ステップS6)。
【0057】
揺れを感知したと判定した場合(ステップS6:YES)、比較部13は、センサ部11が感知した揺れが、地震によるものなのか否か判定する(ステップS7)。
【0058】
揺れが地震によるものであると判定すると(ステップS7:YES)、ステップS4で配信準備しておいた位置情報を指定配信先に配信する(ステップS8)。位置情報の配信が終わったら、処理を終了する。
【0059】
また、ステップS6とS7でNOと判定した場合、即ち、揺れを検知しなかった場合、及び揺れを検知したが、地震に起因するものではないと判定した場合には、処理を終了する。
【0060】
図7は、ステップS7、ステップS8における、地震判定と、判定に伴い情報を配信する処理を表した概念図である。図7を参照して各処理をより詳細に説明する。
【0061】
まず、ステップS5で起動された、センサ部11が揺れを検出し、そのデータを制御部2に送信する。制御部2は、供給されたデータを内部メモリに蓄積する。
ステップS7において、比較部13は、センサ部11が検出した揺れが地震によるものであるか否かを、内部メモリに記憶した揺れのデータと記憶部4に予め記憶されている地震時における処理装置1の揺れのパターンをータを参照データ(リファレンス)とし、比較し、類似度を判定することで行う。
【0062】
感知した揺れデータと、参照データのいずれかとの類似度が基準レベル以上の場合、実質的に一致していると判定し、感知した揺れが地震によるものであると判定する。
【0063】
なお、地震判定プロセスにおいては、揺れの大きさまで判定する。また、制御部2に設定機能を付与することにより、揺れの大きさの閾値他、メール送信の判定条件を変更することも可能である。
【0064】
制御部2は、判定に基づいて、位置情報(送信用のメッセージ)を図6に例示するように生成する。
情報配信部14は、生成した位置情報を送受信部8に送られ、送受信部8がこれを基地局を介して配信する。
【0065】
このように、参照データとセンサ部11が感知した揺れデータとを比較し、一致度を求めて、一致度が基準以上か否かを判定することで、センサが検出した動きが地震による揺れによるものなのか、それとも歩行もしくはその他地震以外の揺れによるものなのかを判定することが出来る。さらに、送信のタイミングを設定変更可能にすることで、トラフィック急増による通信不能を回避する効果をより上げることも出来る。
【0066】
但し、様々な揺れが混在して自動判定が困難な場合が想定される。この対策として、制御部2に設定機能を付加しておき、その後の処理を指定出来るようにしておいても良い。例えば、ユーザが手動で位置情報を送信できるようにしても良いし、気象庁から地震情報を自動的に取得できるようにしておいて、その地震情報をトリガーとして位置情報を配信できるようにしても良い。
【0067】
また、配信する情報として位置情報は必須であるが、被災状況を後々詳細に連絡する必要が生じ、それに伴っていくつかの情報(例えば、怪我の有無、移動可能か否か、ガス漏れ等による2次災害の危険性)に対する需要が増加するものと想定される。それらの情報を容易に連絡可能な画面を自動的に立ち上げて、手動でいくつかの情報を連絡できるような機能を付与させても良い。
【0068】
以上、説明したように、緊急地震速報を受信しその受信を通知可能な送受信部、制御部および揺れを検出するセンサを有していれば、トラフィック急増による通信不能を回避でき、自動的に効率よく位置情報およびその他の必要な情報が配信可能となる。
【0069】
なお、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、緊急地震速報を受信可能でかつ揺動を検出可能なセンサを具備した装置であれば、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistants:個人向け携帯型情報通信機器)、スマートフォン、タブレット型端末、携帯ゲーム機、ノートパソコン等においても適応可能である。
【0070】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0071】
(付記1)
情報の送受信が可能な送受信部と、
前記送受信部による所定情報の受信の有無を判定する所定情報受信判定部と、
前記所定情報受信判定部により前記所定情報を受信したと判定された場合、外部情報を取得する外部情報取得部と、
前記外部情報取得部により取得された外部情報が所定の判定条件を充足するか否かを判定する条件判定部と、
前記条件判定部により、前記所定の判定条件を充足すると判定された場合に、前記送受信部を介して指定配信先に所定の送信情報を配信する情報配信部と、
を含む処理装置。
【0072】
(付記2)
前記所定情報は、所定のイベントの発生を予告する情報を含み、
前記条件判定部は、前記外部情報取得部が取得した外部情報に基づいて予告されたイベントが発生したか否かを判定する、
付記1に記載の処理装置。
【0073】
(付記3)
前記外部情報取得部は、前記処理装置の現在位置を検出する位置情報取得部と前記処理装置の揺動を検出するセンサ部とを含み、
前記外部情報は、前記位置情報取得部によって取得された位置データと前記センサ部によって検出された振動を示す揺動データとを含み、
前記所定の送信情報は位置データを含む、
付記1又は2に記載の処理装置。
【0074】
(付記4)
前記条件判定部は、前記センサ部により検出された揺動が地震に起因するものであるか否かを判定する、付記3に記載の処理装置。
【0075】
(付記5)
前記所定情報に緊急地震速報を含む付記1至4のいずれか1つに記載の処理装置。
【0076】
(付記6)
付記1至5のいずれか1つに記載の処理装置を含んだ端末装置。
【0077】
(付記7)
(a)所定情報を受信したか否かを判定するステップと、
(b)前記所定情報を受信したとの判定に基づき、外部情報を取得するステップと、
(c)取得した前記外部情報が所定の判定条件を充足しているか否かを判定するステップと、
(d)前記所定の判定条件を充足していると判定した場合に、指定配信先に所定の送信情報を配信するステップと
を含む処理方法。
【0078】
(付記8)
前記所定情報は、所定のイベントの発生を予告する情報を含み、
前記所定の判定条件を充足しているか否かを判定するステップは、取得した外部情報に基づいて予告されたイベントが発生したか否かを判定する、
付記7に記載の処理方法。
【0079】
(付記9)
前記外部情報は、位置データと揺動データを含む、付記7又は8に記載の処理方法。
【0080】
(付記10)
前記ステップ(c)は、取得した外部情報により表される揺動と前記所定の判定条件とに基づいて、現在位置における地震発生の有無の判定を行うステップを含む、付記7、8または9に記載の処理方法。
【0081】
(付記11)
前記所定情報に緊急地震速報を含む付記7至10のいずれか1つに記載の処理方法。
【0082】
(付記12)
通信機能を備えるコンピュータに、
所定情報を受信したか否かを判定し、
前記所定情報を受信したとの判定に基づき、外部情報を取得し、
取得した外部情報が所定の判定条件を充足しているか否かを判定し、
前記所定の判定条件を充足していると判定した場合に、指定配信先に所定の送信情報を配信する、
処理を実行させるコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0083】
1 処理装置
2 制御部
3 バス
4 記憶部
5 操作部
6 表示部
7 報知部
8 送受信部
9 外部情報取得部
10 位置情報取得部
11 センサ部
12 判定部
13 比較部
14 情報配信部
100 処理装置
101 送受信部
102 所定情報受信判定部
103 外部情報取得部
104 条件判定部
105 情報配信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報の送受信が可能な送受信部と、
前記送受信部による所定情報の受信の有無を判定する所定情報受信判定部と、
前記所定情報受信判定部により前記所定情報を受信したと判定された場合、外部情報を取得する外部情報取得部と、
前記外部情報取得部により取得された外部情報が所定の判定条件を充足するか否かを判定する条件判定部と、
前記条件判定部により、前記所定の判定条件を充足すると判定された場合に、前記送受信部を介して指定配信先に所定の送信情報を配信する情報配信部と、
を含む処理装置。
【請求項2】
前記所定情報は、所定のイベントの発生を予告する情報を含み、
前記条件判定部は、前記外部情報取得部が取得した外部情報に基づいて予告されたイベントが発生したか否かを判定する、
請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記外部情報取得部は、前記処理装置の現在位置を検出する位置情報取得部と前記処理装置の揺動を検出するセンサ部とを含み、
前記外部情報は、前記位置情報取得部によって取得された位置データと前記センサ部によって検出された振動を示す揺動データとを含み、
前記所定の送信情報は位置データを含む、
請求項1又は2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記条件判定部は、前記センサ部により検出された揺動が地震に起因するものであるか否かを判定する、請求項3に記載の処理装置。
【請求項5】
前記所定情報に緊急地震速報を含む請求項1至4のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項6】
請求項1至5のいずれか1項に記載の処理装置を含んだ端末装置。
【請求項7】
(a)所定情報を受信したか否かを判定するステップと、
(b)前記所定情報を受信したとの判定に基づき、外部情報を取得するステップと、
(c)取得した前記外部情報が所定の判定条件を充足しているか否かを判定するステップと、
(d)前記所定の判定条件を充足していると判定した場合に、指定配信先に所定の送信情報を配信するステップと
を含む処理方法。
【請求項8】
前記所定情報は、所定のイベントの発生を予告する情報を含み、
前記所定の判定条件を充足しているか否かを判定するステップは、取得した外部情報に基づいて予告されたイベントが発生したか否かを判定する、
請求項7に記載の処理方法。
【請求項9】
前記外部情報は、位置データと揺動データを含む、請求項7又は8に記載の処理方法。
【請求項10】
通信機能を備えるコンピュータに、
所定情報を受信したか否かを判定し、
前記所定情報を受信したとの判定に基づき、外部情報を取得し、
取得した外部情報が所定の判定条件を充足しているか否かを判定し、
前記所定の判定条件を充足していると判定した場合に、指定配信先に所定の送信情報を配信する、
処理を実行させるコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−69081(P2013−69081A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206652(P2011−206652)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】