説明

出力システム、印刷システム、印刷装置管理用装置および印刷装置、印刷指示プログラム、印刷装置管理プログラムおよび印刷装置制御プログラム、並びに印刷方法

【課題】認証出力システムにおいて、すみやかな出力処理の開始と省電力とを両立するのに好適な出力システム、印刷システム、印刷装置管理用装置および印刷装置、印刷指示プログラム、印刷装置管理プログラムおよび印刷装置制御プログラム、並びに印刷方法を提供する。
【解決手段】印刷システムを、印刷ジョブの生成処理、切替時間の変更指示処理、印刷ジョブの生成処理及び印刷ジョブの送信処理等を行う印刷指示装置100と、印刷ジョブの保存処理、ユーザの認証処理、印刷装置の状態の制御処理、認証を得た印刷ジョブの送信処理等を行う印刷装置管理用装置200と、印刷ジョブに基づく印刷処理、自装置の状態の切替処理、切替時間の変更処理等を行う印刷装置300とを含み、各装置がネットワーク199を介して互いにデータ通信可能に接続された構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、省電力モードを有する出力デバイスで出力処理を行うシステム、装置およびプログラム、並びに方法に係り、特に、認証出力システムにおいて、すみやかな出力処理(印刷理等)の開始と省電力とを両立するのに好適な出力システム、印刷システム、印刷装置管理用装置、印刷装置、および印刷装置管理プログラム、印刷装置制御プログラム、並びに印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
セキュリティ機能を設けた印刷システムとしては、例えば、ネットワークプリンタに近接させてユーザ認証装置を設置しておき、ユーザは、ホスト端末から印刷ジョブをユーザ認証装置に送信した後、ユーザ認証装置に認証カードをスワイプさせると、ネットワークプリンタで印刷が開始される認証印刷システムが知られている。
従来の認証印刷システムにおいては、ネットワークプリンタが節電状態である場合、ネットワークプリンタのインタプリタに印刷ジョブを渡すまでの間ネットワークプリンタは節電状態のままであり、そのような場合は、ウォームアップ処理に要する時間分、印刷処理開始が遅れ、ユーザは、印刷処理の開始/完了を待たなければならなかった。その一方、印刷処理を速やかに開始するためにウォームアップ状態を維持させておくためには一定の電力消費が必要であり、経済的/環境的に負荷となる。
【0003】
特許文献1には、省電力モードを有するネットワークプリンタにおいて印刷処理を速やかに開始する技術が開示されている。特許文献1記載の発明は、印刷設定操作パネルに設けたリモート出力ボタンを押した際に、あらかじめ登録されたネットワークプリンタに対してウォームアップコマンドを送信し、ネットワークプリンタをウォームアップするものである。
【特許文献1】特開2004−272596号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1記載の発明を認証印刷システムに適用する場合、次の問題点が発生する。
認証印刷システムでは、ユーザ認証装置が印刷ジョブを保持するようになっているため、ユーザがホスト端末から印刷ジョブを送信した後すぐには印刷されず、しばらく時間をおいてからユーザ認証し印刷処理を実行する場合がある。したがって、特許文献1記載の発明のように、ホスト端末において印刷設定操作パネルを操作している際にネットワークプリンタをウォームアップしても、印刷ジョブを送信してからユーザ認証を行うまでに時間を要すると、電力が無駄に消費されてしまう。
【0005】
また、情報処理機器や家電などは、近年、国際エネルギープログラム(ENERGY STAR)などの環境規格に基づき、機器利用完了から一定時間利用されない場合には自働的に機器の機能を小休止させるなどして、消費電力を低減するように構成されている。
しかしながら、認証印刷システムに利用するネットワークプリンタについても、上記の通り、印刷処理完了後に一定時間ウォームアップ状態を維持したままとするのであれば、印刷出力を行わないことが明らかであるにもかかわらず、すぐに印刷可能な状態を維持することになり、その分電力を消費し経済的/環境的に負荷となる。
【0006】
このような問題は、ネットワークプリンタで印刷を行う場合に限らず、プロジェクタやLCD(Liquid Crystal Display)等の表示出力デバイスをネットワークに接続し、表示出力デバイスで表示を行う場合などでも同様に想定される。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、認証出力システムにおいて、すみやかな出力処理の開始と省電力とを両立するのに好適な出力システム、印刷システム、印刷装置管理用装置および印刷装置、印刷指示プログラム、印刷装置管理プログラムおよび印刷装置制御プログラム、並びに印刷方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
〔形態1〕 上記目的を達成するために、形態1の出力システムは、
出力データに基づいて出力を行う出力デバイスを備え、認証を得て前記出力デバイスが前記出力を行う出力システムであって、
前記出力データを取得する出力データ取得手段と、前記出力データ取得手段によって取得した出力データを出力データ記憶手段に保存する出力データ保存手段と、認証情報を取得する認証情報取得手段と、前記認証情報取得手段によって取得した認証情報に基づいて前記出力データの利用適格を判定する利用適格判定手段と、前記出力デバイスの状態を制御する動作状態制御手段と、前記出力デバイスにおける前記出力処理の完了を検出する出力処理完了検出手段と、前記動作状態制御手段からの命令と前記出力デバイスの状態を稼働状態から省電力状態へと切り替える(この切替は、例えば、自動的に行われる)までの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、前記出力デバイスの状態を、前記出力処理手段による出力処理を実行可能とする稼働状態と前記出力処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替手段と、を備え、
前記動作状態制御手段は、前記出力データ保存手段を有する装置が前記出力データを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記省電力切替手段に出力するようになっており、前記出力処理完了検出手段によって当該出力データの出力処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていることを特徴としている。
【0008】
このような構成であれば、出力データ取得手段によって出力データが取得されると、出力データ保存手段を有する装置では、出力データ保存手段によって、前記取得した出力データが出力データ記憶手段に保存される。
また、前記動作状態制御手段によって、前記出力データ保存手段を有する装置が前記出力データを取得後に、出力デバイスの状態を、省電力状態から稼働状態に移行させる省電力解除命令が前記省電力切替手段に出力されると共に、前記出力処理完了検出手段によって当該出力データの出力処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令が前記省電力切替手段に出力される。
【0009】
また、省電力切替手段に省電力解除命令が入力されると、当該省電力切替手段によって、出力デバイスの現在の状態が省電力状態であれば、現在の状態が省電力状態から稼働状態へと移行される。更に、省電力切替手段に省電力移行命令が入力されると、省電力切替手段によって、出力デバイスの現在の状態が稼動状態であれば、現在の状態が稼動状態から省電力状態へと移行される。
【0010】
また、認証情報取得手段によって、認証情報が取得されると、利用適格判定手段によって、当該取得された認証情報に基づいて、出力データの利用適格が判定される。
また、出力デバイスが稼働状態のときに、出力データ記憶手段に保存された出力データのうち、利用適格判定手段によって利用適格を有すると判定された出力データに基づいて出力処理が行われる。
【0011】
従って、前記出力データ保存手段を有する装置が前記出力データを取得後に、省電力解除命令の出力処理が実行されるので、さほど時間をおかずに、出力デバイスの状態が省電力状態のときには、稼働状態へと移行し、且つ当該出力データの出力処理が完了したときには、稼働状態から省電力状態へと移行するようにしたので、ユーザは認証を得ると、省電力状態から稼働状態への移行にかかる待ち時間が無い状態又は通常よりも無い状態で出力デバイスに出力処理を開始させることができると共に、出力デバイスに、出力完了までに必要な時間だけ稼動状態を維持させ、それ以外は省電力状態で節電させることができるという効果が得られる。
【0012】
ここで、上記「認証情報」は、ユーザの識別情報やパスワード情報等の、ユーザの正当性を判断するための情報である。
また、上記「利用適格の判定処理(認証処理)」は、認証情報取得手段で認証情報を取得後、即判定処理が開始されることが望ましい。
また、上記「動作状態制御手段」は、出力デバイスの状態の制御処理として、省電力状態の解除命令や省電力状態への移行命令等を省電力切替手段に出力して、出力処理を直ぐに実行可能とする稼動状態及び当該出力デバイスの駆動電力を低減する省電力状態の切替処理を行う。
【0013】
また、上記「動作状態制御手段」は、例えば、出力データ保存手段が出力データを取得した段階で通知するイベントに基づき、当該出力データ保存手段を備える装置が出力データを取得したことを判断する。
また、上記「出力処理完了検出手段」は、例えば、出力デバイスの有する出力データ管理機能に問い合わせることによって、出力処理の終了を判断する。出力処理管理機能は、一般の印刷装置、LCD、プロジェクタ等の出力デバイスにおいて公然の機能である。
【0014】
また、上記「省電力解除命令」は、出力デバイスの状態を、省電力状態から稼動状態へと切り替える役割以外に、出力デバイスが稼動状態中のときは、稼動状態の経過時間を測定しているタイマ等の測定値をクリアする役割を持たせても良い。
また、上記「取得後に」とは、例えば、出力データの受信後で、当該出力データを出力データ記憶手段に保存する前、または保存した後のいずれのタイミングでも良いが、ネットワークでの遅延等を考慮して、できるだけ速いタイミングで各情報の取得処理及び各命令の出力処理を行うことが望ましい。
【0015】
また、本システムは、出力デバイスを、その他の装置、端末、機器等と通信可能に接続したネットワークシステムとして実現するようにしてもよい。この場合、出力データ記憶手段、出力データ保存手段、認証情報取得手段、利用適格判定手段、動作状態制御手段および出力処理完了検出手段は、出力デバイス、その他の機器等のいずれに属していてもよい。
【0016】
〔形態2〕 上記目的を達成するために、形態2の出力システムは、
出力データに基づいて出力を行う出力デバイスを備え、認証を得て前記出力デバイスが前記出力を行う出力システムであって、
前記出力データを取得する出力データ取得手段と、前記出力データ取得手段によって取得した出力データを出力データ記憶手段に保存する出力データ保存手段と、認証情報を取得する認証情報取得手段と、前記認証情報取得手段によって取得した認証情報に基づいて前記出力データの利用適格を判定する利用適格判定手段と、前記出力デバイスの状態を制御する動作状態制御手段と、前記出力デバイスにおける前記出力処理の完了を検出する出力処理完了検出手段とを備え、
前記出力デバイスは、前記出力データ記憶手段に保存された出力データのうち前記利用適格判定手段が利用適格を有すると判定した出力データに基づいて出力処理を行う出力処理手段と、前記動作状態制御手段からの命令と前記出力デバイスの状態を稼働状態から省電力状態へと切り替える(この切替は、例えば、自動的に行われる)までの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、前記出力デバイスの状態を、前記出力処理手段による出力処理を実行可能とする稼働状態と前記出力処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替手段とを有し、
前記動作状態制御手段は、前記出力データ保存手段を有する装置が前記出力データを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記省電力切替手段に出力するようになっており、前記出力処理完了検出手段によって当該出力データの出力処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていることを特徴としている。
【0017】
このような構成であれば、出力データ取得手段によって出力データが取得されると、出力データ保存手段を有する装置では、出力データ保存手段によって、前記取得した出力データが出力データ記憶手段に保存される。
また、前記動作状態制御手段によって、前記出力データ保存手段を有する装置が前記出力データを取得後に、出力デバイスの状態を、省電力状態から稼働状態に移行させる省電力解除命令が前記省電力切替手段に出力されると共に、前記出力処理完了検出手段によって当該出力データの出力処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令が前記省電力切替手段に出力される。
【0018】
また、省電力切替手段に省電力解除命令が入力されると、当該省電力切替手段によって、出力デバイスの現在の状態が省電力状態であれば、現在の状態が省電力状態から稼働状態へと移行される。更に、省電力切替手段に省電力移行命令が入力されると、省電力切替手段によって、出力デバイスの現在の状態が稼動状態であれば、現在の状態が稼動状態から省電力状態へと移行される。
【0019】
また、認証情報取得手段によって、認証情報が取得されると、利用適格判定手段によって、当該取得された認証情報に基づいて、出力データの利用適格が判定される。
また、出力デバイスが稼働状態のときに、出力処理手段によって、出力データ記憶手段に保存された出力データのうち、利用適格判定手段によって利用適格を有すると判定された出力データに基づいて出力処理が行われる。
【0020】
従って、前記出力データ保存手段を有する装置が前記出力データを取得後に、省電力解除命令の出力処理が実行されるので、さほど時間をおかずに、出力デバイスの状態が省電力状態のときには、稼働状態へと移行し、且つ当該出力データの出力処理が完了したときには、稼働状態から省電力状態へと移行するようにしたので、ユーザは認証を得ると、省電力状態から稼働状態への移行にかかる待ち時間が無い状態又は通常よりも無い状態で出力デバイスに出力処理を開始させることができると共に、出力デバイスに、出力完了までに必要な時間だけ稼動状態を維持させ、それ以外は省電力状態で節電させることができるという効果が得られる。
【0021】
ここで、上記「出力処理手段」は、出力データに基づいて出力を行うようになっていればどのような構成であってもよく、これには、例えば、印刷データに基づいて印刷を行う印刷手段、表示データに基づいて表示を行う表示手段、または音声データに基づいて音声を出力する音出力手段などが含まれる。また、前記表示手段としては、例えば、プロジェクタやLCDなどが該当する。
【0022】
〔形態3〕 更に、形態3の出力システムは、形態1又は2の出力システムにおいて、
前記出力データの出力指示を行う出力指示装置を、前記出力データ保存手段を有する装置とデータ通信可能に接続し、
前記出力指示装置は、前記出力データを、当該出力データの出力指示先の出力デバイスに対応した前記出力データ保存手段を有する装置に送信する出力指示手段と、前記出力デバイスに設定されている前記切替時間の変更指示を行う切替時間変更指示手段とを有し、
前記出力デバイスは、前記動作状態制御手段からの切替時間変更命令に基づき、当該出力デバイスにおいて設定されている前記切替時間を変更する切替時間変更手段を有し、
前記動作状態制御手段は、前記切替時間変更指示手段からの指示に応じて、前記切替時間変更手段に切替時間変更命令を出力するようになっており、前記印刷処理完了検出手段によって、前記切替時間が変更された出力デバイスに対応する出力データの出力処理が完了したことが検出されたとき、または変更後の前記切替時間が経過したときに、出力指示先の出力デバイスに現在設定されている切替時間を、変更前の切替時間に戻すための切替時間変更命令を前記切替時間変更手段に出力するようになっていることを特徴としている。
【0023】
このような構成であれば、出力指示装置において、出力指示手段によって、前記出力データが、当該出力データの出力指示先の出力デバイスに対応した前記出力データ保存手段を有する装置に送信され、切替時間変更指示手段によって、前記出力デバイスに設定されている前記切替時間の変更指示が行われる。
一方、切替時間の変更指示が行われると、動作状態制御手段によって、前記切替時間変更手段に切替時間変更命令が出力される。更に、前記出力処理完了検出手段によって、前記切替時間が変更された出力デバイスに対応する出力データの出力処理が完了したことが検出されたとき、または変更後の前記切替時間が経過したときに、出力指示先の出力デバイスに現在設定されている切替時間を、変更前の切替時間に戻すための切替時間変更命令が前記切替時間変更手段に出力される。
【0024】
従って、例えば、切替時間変更指示手段によって、ユーザが任意の切替時間を指示することで、出力デバイスにおいて設定されている切替時間をユーザが任意の切替時間に変更することができるので、例えば、切替時間を通常よりも長めにすることで、長くした分だけ稼動状態が継続するので、認証を得るのが長くした分だけ遅くなっても、省電力状態に移行する前にすぐに出力デバイスに出力処理を行わせることができ、一方、通常よりも短くすることで、短くした分だけ出力デバイスの電力消費量を抑えることができるという効果が得られる。
【0025】
また、切替時間が変更されたときに出力データ記憶手段に保存された出力データの出力処理が完了、またはこの切替時間が経過したときには、変更した切替時間を変更前の切替時間に戻すようにしたので、元々の切替時間よりも長い切替時間が設定され続けることによる消費電力の無用な増加や、元々の切替時間よりも短い切替時間が設定され続けることによる出力デバイスの利便性の悪化などを防ぐことができるという効果が得られる。
ここで、上記「出力指示先の出力デバイスに対応した出力データ保存手段」とは、当該出力デバイスで出力する出力データを保存する出力データ保存手段のことである。
【0026】
〔形態4〕 更に、形態4の出力システムは、形態1乃至3のいずれか1の出力システムにおいて、
前記出力デバイスを管理する出力デバイス管理用装置を、前記出力デバイスとデータ通信可能に接続し、
前記出力デバイス管理用装置は、前記出力データ取得手段と、前記出力データ保存手段と、前記認証情報取得手段と、前記利用適格判定手段と、前記動作状態制御手段と、前記出力処理完了検出手段と、前記出力データ記憶手段に記憶された出力データのうち前記利用適格判定手段が利用適格を有すると判定した出力データを前記出力デバイスに送信する出力データ送信手段とを有し、
前記出力デバイスは、前記出力データを受信する出力データ受信手段を有し、前記出力処理手段は、前記出力データ受信手段で受信した出力データに基づいて出力処理を行うようになっていることを特徴としている。
【0027】
このような構成であれば、出力デバイス管理用装置においては、出力データ取得手段によって、出力データが取得されると、出力データ保存手段によって、取得された出力データが出力データ記憶手段に保存される。また、前記動作状態制御手段によって、前記出力データを取得後に、出力デバイスの状態を、省電力状態から稼働状態に移行させる省電力解除命令が前記省電力切替手段に出力され、前記出力処理完了検出手段によって当該出力データの出力処理が完了したことが検出されると、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令が前記省電力切替手段に出力される。また、認証情報取得手段によって、認証情報が取得されると、利用適格判定手段によって、当該取得された認証情報に基づいて、出力データ記憶手段に保存された出力データの利用適格が判定される。この結果、利用適格を有すると判定されると、出力データ送信手段によって、利用適格を有する出力データが出力デバイスに送信される。
【0028】
一方、出力デバイスにおいては、稼働状態において、出力データ受信手段によって、出力デバイス管理用装置からの出力データが受信されると、出力処理手段によって、当該受信した出力データに基づいて出力処理が行われる。
従って、出力デバイス管理装置において、出力デバイスの前記状態を制御することが可能となるので、各出力デバイスに、当該出力デバイスの前記状態を制御する機能を持たせることなく、単数の出力デバイス管理装置によって、複数の出力デバイスの前記状態を統括して制御することができるという効果が得られる。
【0029】
〔形態5〕 更に、形態5の出力システムは、形態1乃至3のいずれか1の出力システムにおいて、
前記出力デバイスは、前記出力データ取得手段と、前記出力データ保存手段と、前記認証情報取得手段と、前記利用適格判定手段と、前記動作状態制御手段と、前記出力処理完了検出手段とを有することを特徴としている。
【0030】
このような構成であれば、出力データ取得手段によって、出力データが取得されると、出力データ保存手段によって、取得された出力データが出力データ記憶手段に保存される。また、前記動作状態制御手段によって、前記出力データを取得後に、出力デバイスの状態を、省電力状態から稼働状態に移行させる省電力解除命令が前記省電力切替手段に出力され、前記出力処理完了検出手段によって当該出力データの出力処理が完了したことが検出されると、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令が前記省電力切替手段に出力される。また、認証情報取得手段によって、認証情報が取得されると、利用適格判定手段によって、当該取得された認証情報に基づいて、出力データ記憶手段に保存された出力データの利用適格が判定される。
【0031】
従って、出力デバイス自身が、当該出力デバイスの状態を制御する機能を有しているので、出力デバイス管理装置等の出力デバイスの状態を制御する機能を有した他の装置を用意することなく、出力デバイス自身が単体で前記省電力機能を発揮することができるという効果が得られる。
【0032】
〔形態6〕 更に、形態6の出力システムは、形態3乃至5のいずれか1の出力システムにおいて、
前記出力データ保存手段を有する装置が前記出力データを取得後に、当該出力データの出力指示先の出力デバイスに設定されている切替時間の情報である設定時間情報を取得する設定時間情報取得手段と、前記出力データ保存手段を有する装置が前記出力データを取得後の時刻情報を取得し、当該取得した時刻情報と、前記設定時間情報取得手段によって取得した設定時間情報とに基づき、当該出力データに対する前記稼動状態の有効期限を算出する有効期限算出手段と、現在の時刻情報を取得し、当該時刻情報と、当該有効期限算出手段によって算出された有効期限とに基づき、現在の時刻が前記有効期限を経過したか否かを監視する経過有無監視手段とを備え、
前記動作状態制御手段は、前記出力処理完了検出手段の検出結果および前記経過有無監視手段の監視結果に基づき、前記出力データの出力処理が完了したとき、または当該出力データの前記有効期限が切れたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていると共に、当該出力データの出力指示先の出力デバイスに現在設定されている切替時間を、当該出力データに対応する前記設定時間情報の示す切替時間に変更させる切替時間変更命令を前記切替時間変更手段に出力するようになっていることを特徴としている。
【0033】
このような構成であれば、設定時間情報取得手段によって、前記出力データ保存手段を有する装置が前記出力データを取得後に、当該出力データの出力指示先の出力デバイスに設定されている切替時間の情報である設定時間情報を取得することが可能であり、有効期限算出手段によって、前記出力データ保存手段を有する装置が前記出力データを取得後の時刻情報を取得し、当該取得した時刻情報と、前記設定時間情報取得手段によって取得した設定時間情報とに基づき、当該出力データに対する前記稼動状態の有効期限を算出することが可能であり、経過有無監視手段によって、現在の時刻情報を取得し、当該時刻情報と、当該有効期限算出手段によって算出された有効期限とに基づき、現在の時刻が前記有効期限を経過したか否かを監視することが可能である。
【0034】
そして、出力処理完了検出手段の検出結果および経過有無監視手段の監視結果に基づき、前記出力データの出力処理が完了したとき、または当該出力データの前記有効期限が切れたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令が前記省電力切替手段に出力されると共に、当該出力データの出力指示先の出力デバイスに現在設定されている切替時間を、当該出力データに対応する前記設定時間情報の示す切替時間に変更させる切替時間変更命令が前記切替時間変更手段に出力される。
【0035】
従って、前記出力データ記憶手段に保存された出力データの出力処理が完了したとき、または当該出力データの有効期限が切れたときに、現在設定されている切替時間を、出力データの取得時に設定されていた切替時間(設定時間情報の示す切替時間)、例えば、出力デバイスに元々設定されていた切替時間に戻すようにしたので、例えば、ユーザからの指示によって切替時間が変更された場合に、元々の切替時間よりも長い切替時間が設定され続けることによる消費電力の無用な増加や、元々の切替時間よりも短い切替時間が設定され続けることによる出力デバイスの利便性の悪化などを防ぐことができるという効果が得られる。
ここで、上記「経過有無監視手段」は、継続的な監視又は断続的な監視の少なくとも一方を行うことが可能である。
【0036】
〔形態7〕 更に、形態7の出力システムは、形態6の出力システムにおいて、
前記切替時間変更手段によって変更された切替時間に基づき、前記有効期限を更新する有効期限更新手段を備え、
前記動作状態制御手段は、前記出力データ記憶手段が、同一の前記出力デバイスに対する有効期限内の複数の出力データを保存しているときに、前記出力処理完了検出手段の検出結果および前記経過有無監視手段の監視結果に基づき、前記保存された複数の出力データのうち、いずれか一の出力データの出力処理が完了したとき、またはいずれか一の出力データの前記有効期限が切れたときに、次に有効期限の切れる出力データに対応した前記設定時間情報を、前記出力処理が完了または前記有効期限が切れた出力データに対応した設定時間情報に変更するようになっており、前記保存された複数の出力データから有効期限内の出力データが無くなったときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていると共に、当該出力デバイスに現在設定されている前記切替時間を、前記保存された複数の出力データのうち、最後に出力処理が完了した出力データまたは最後に有効期限が切れた出力データに対応する設定時間情報に変更させる切替時間変更命令を前記切替時間変更手段に出力するようになっていることを特徴としている。
【0037】
このような構成であれば、有効期限更新手段によって、前記切替時間変更手段によって変更された切替時間に基づき前記有効期限を更新することが可能である。
更に、動作状態制御手段によって、前記出力データ記憶手段が、同一の前記出力デバイスに対する有効期限内の複数の出力データを保存しているときに、前記出力処理完了検出手段の検出結果および前記経過有無監視手段の監視結果に基づき、前記保存された複数の出力データのうち、いずれか一の出力データの出力処理が完了したとき、またはいずれか一の出力データの前記有効期限が切れたときに、次に有効期限の切れる出力データに対応した前記設定時間情報が、前記出力処理が完了または前記有効期限が切れた出力データに対応した設定時間情報に変更される。なお更に、前記保存された複数の出力データから有効期限内の出力データが無くなったときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令が前記省電力切替手段に出力されると共に、当該出力デバイスに現在設定されている前記切替時間を、前記保存された複数の出力データのうち、最後に出力処理が完了した出力データまたは最後に有効期限が切れた出力データに対応する設定時間情報に変更させる切替時間変更命令が前記切替時間変更手段に出力される。
【0038】
つまり、保存されている有効期限が未経過の複数の出力データのうち、最も古くに保存(取得)された出力データに対する認証処理及び出力処理が有効期限内に行われなかったとき、または有効期限内にこの出力データの認証処理及び出力処理が完了したときにおいて、残りの出力データに対する設定時間情報が、最も古くに保存された出力データに対する設定時間情報に変更されるようにしたので、最終的に、出力デバイスに設定される切替時間は、出力データ記憶手段に保存されている中で最も古くに保存された出力データに対応する設定時間情報の示す切替時間に変更される。これにより、例えば、出力デバイスに設定された切替時間がユーザの任意の時間に変更され、且つこの変更された切替時間の情報が設定時間情報として取得されたとしても、残りの出力データには、元々の切替時間の情報が継承されるようになるので、保存されている有効期限が未経過の出力データの出力処理が全て完了した後、または保存されている有効期限が未経過の出力データの有効期限が全て切れた後などにおいて、元々(例えば、初期状態)の切替時間が出力デバイスに設定されることになる。従って、元々の切替時間よりも長い切替時間が設定され続けることによる消費電力の無用な増加や、元々の切替時間よりも短い切替時間が設定され続けることによる出力デバイスの利便性の悪化などを防ぐことができるという効果が得られる。
【0039】
〔形態8〕 上記目的を達成するために、形態8の印刷システムは、
印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷装置を備え、認証を得て前記印刷装置が前記印刷処理を行う印刷システムであって、
前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、前記印刷ジョブ取得手段によって取得した印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存手段と、認証情報を取得する認証情報取得手段と、前記認証情報取得手段によって取得した認証情報に基づいて前記印刷ジョブの利用適格を判定する利用適格判定手段と、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御手段と、前記印刷装置における前記印刷処理の完了を検出する印刷処理完了検出手段と、前記動作状態制御手段からの命令と前記印刷装置の状態を稼働状態から省電力状態へと切り替える(この切替は、例えば、自動的に行われる)までの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、前記印刷装置の状態を、前記印刷処理手段による印刷処理を実行可能とする稼働状態と前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替手段と、を備え、
前記動作状態制御手段は、前記印刷ジョブ保存手段を有する装置が前記印刷ジョブを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記省電力切替手段に出力するようになっており、前記印刷処理完了検出手段によって当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていることを特徴としている。
【0040】
このような構成であれば、印刷ジョブ取得手段によって印刷ジョブが取得されると、印刷ジョブ保存手段を有する装置では、印刷ジョブ保存手段によって、前記取得した印刷ジョブが印刷ジョブ記憶手段に保存される。
また、前記動作状態制御手段によって、前記印刷ジョブ保存手段を有する装置が前記印刷ジョブを取得後に、印刷装置の状態を、省電力状態から稼働状態に移行させる省電力解除命令が前記省電力切替手段に出力されると共に、前記印刷処理完了検出手段によって当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令が前記省電力切替手段に出力される。
【0041】
また、印刷装置では、省電力解除命令が入力されると、省電力切替手段によって、現在の状態が省電力状態であれば、現在の状態が省電力状態から稼働状態へと移行される。更に、省電力移行命令が入力されると、省電力切替手段によって、現在の状態が稼動状態であれば、現在の状態が稼動状態から省電力状態へと移行される。
また、認証情報取得手段によって、認証情報が取得されると、利用適格判定手段によって、当該取得された認証情報に基づいて、印刷ジョブの利用適格が判定される。
【0042】
また、印刷装置では、当該印刷装置が稼働状態のときに、印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブのうち、利用適格判定手段によって利用適格を有すると判定された印刷ジョブに基づいて印刷処理が行われる。
従って、前記印刷ジョブ保存手段を有する装置が前記印刷ジョブを取得後に、省電力解除命令の出力処理が実行されるので、さほど時間をおかずに、印刷装置の状態が省電力状態のときには、稼働状態へと移行し、且つ当該印刷ジョブの印刷処理が完了したときには、稼働状態から省電力状態へと移行するようにしたので、ユーザは認証を得ると、省電力状態から稼働状態への移行にかかる待ち時間が無い状態又は通常よりも無い状態で印刷装置に印刷処理を開始させることができると共に、印刷装置に、印刷完了までに必要な時間だけ稼動状態を維持させ、それ以外は省電力状態で節電させることができるという効果が得られる。
【0043】
ここで、上記印刷ジョブは、文書エディタや画像エディタ等により作成された文書ファイルや画像ファイル等の作成ファイルそのもの、またはこれら文書ファイルや画像ファイルを中間言語(例えば、PDL等のページ記述言語)の記述に変換した中間ファイルなどの印刷対象データ(以下、印刷データと称す)と、カラー/モノクロ、用紙サイズ、割付数、両面/片面等の印刷設定情報、上記利用適格判定手段で判定を行うためのユーザ情報等を含んでなる判定用情報、印刷指示先の印刷装置の情報(MACアドレス、IPアドレス等)、印刷指示元の指示装置の情報(MACアドレス、IPアドレス等)、印刷指示時の時刻情報などを含んでなる印刷要求に関する情報とから構成される。従って、印刷装置で行われる印刷処理としては、印刷ジョブに基づき印刷媒体(紙、CD,DVDメディアの表面等)に文字や絵を印刷して出力する処理だけに限らず、文書ファイルや画像ファイルを中間言語の記述に変換する処理や、中間ファイルを印刷用の画像データ(例えば、ビットマップデータ)に変換するレンダリング処理なども含む場合がある。以下、形態9の印刷システム、形態16の印刷指示装置、形態18の印刷装置管理用装置、形態21及び22の印刷装置、形態27の印刷指示プログラム、形態29の印刷装置管理プログラム、形態32及び形態33の印刷装置制御プログラム、並びに形態38及び39の印刷方法において同じである。
【0044】
また、上記「認証情報」は、ユーザの識別情報やパスワード情報等の、ユーザの正当性を判断するための情報である。以下、形態9の印刷システム、形態16の印刷指示装置、形態18の印刷装置管理用装置、形態21及び22の印刷装置、形態27の印刷指示プログラム、形態29の印刷装置管理プログラム、形態32及び形態33の印刷装置制御プログラム、並びに形態38及び39の印刷方法において同じである。
【0045】
また、上記「利用適格の判定処理(認証処理)」は、認証情報取得手段で認証情報を取得後、即判定処理が開始されることが望ましい。以下、形態9の印刷システム、形態16の印刷指示装置、形態18の印刷装置管理用装置、形態21及び22の印刷装置、形態27の印刷指示プログラム、形態29の印刷装置管理プログラム、形態32及び形態33の印刷装置制御プログラム、並びに形態38及び39の印刷方法において同じである。
【0046】
また、上記「動作状態制御手段」は、印刷装置の状態の制御処理として、省電力状態の解除命令や省電力状態への移行命令等を省電力切替手段に出力して、印刷処理を直ぐに実行可能とする稼動状態及び当該印刷装置の駆動電力を低減する省電力状態の切替処理を行う。以下、形態9の印刷システム、形態16の印刷指示装置、形態18の印刷装置管理用装置、形態21及び22の印刷装置、形態27の印刷指示プログラム、形態29の印刷装置管理プログラム、形態32及び形態33の印刷装置制御プログラム、並びに形態38及び39の印刷方法において同じである。
【0047】
また、上記「動作状態制御手段」は、例えば、印刷ジョブ保存手段が印刷ジョブを取得した段階で通知するイベントに基づき、当該印刷ジョブ保存手段を備える装置が印刷ジョブを取得したことを判断する。以下、形態9の印刷システム、形態16の印刷指示装置、形態18の印刷装置管理用装置、形態21及び22の印刷装置、形態27の印刷指示プログラム、形態29の印刷装置管理プログラム、形態32及び形態33の印刷装置制御プログラム、並びに形態38及び39の印刷方法において同じである。
【0048】
また、上記「印刷処理完了検出手段」は、例えば、印刷装置の有する印刷ジョブ管理機能に問い合わせることによって、印刷処理を終了を判断する。印刷ジョブ管理機能は、一般の印刷装置において公然の機能である。以下、形態9の印刷システム、形態16の印刷指示装置、形態18の印刷装置管理用装置、形態21及び22の印刷装置、形態27の印刷指示プログラム、形態29の印刷装置管理プログラム、形態32及び形態33の印刷装置制御プログラム、並びに形態38及び39の印刷方法において同じである。
【0049】
また、上記「省電力解除命令」は、印刷装置の状態を、省電力状態から稼動状態へと切り替える役割以外に、印刷装置が稼動状態中のときは、稼動状態の経過時間を測定しているタイマ等の測定値をクリアする役割を持たせても良い。以下、形態9の印刷システム、形態16の印刷指示装置、形態18の印刷装置管理用装置、形態21及び22の印刷装置、形態27の印刷指示プログラム、形態29の印刷装置管理プログラム、形態32及び形態33の印刷装置制御プログラム、並びに形態38及び39の印刷方法において同じである。
【0050】
また、上記「取得後に」とは、例えば、印刷ジョブの受信後で、当該印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する前、または保存した後のいずれのタイミングでも良いが、ネットワークでの遅延等を考慮して、できるだけ速いタイミングで各情報の取得処理及び各命令の出力処理を行うことが望ましい。以下、形態9の印刷システム、形態16の印刷指示装置、形態18の印刷装置管理用装置、形態21及び22の印刷装置、形態27の印刷指示プログラム、形態29の印刷装置管理プログラム、形態32及び形態33の印刷装置制御プログラム、並びに形態38及び39の印刷方法において同じである。
【0051】
また、本システムは、印刷装置を、その他の装置、端末、機器等と通信可能に接続したネットワークシステムとして実現するようにしてもよい。この場合、印刷ジョブ記憶手段、印刷ジョブ保存手段、認証情報取得手段、利用適格判定手段、動作状態制御手段および印刷処理完了検出手段は、印刷装置、その他の機器等のいずれに属していてもよい。以下、形態9の印刷システムにおいて同じである。
【0052】
〔形態9〕 上記目的を達成するために、形態9の印刷システムは、
印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷装置を備え、認証を得て前記印刷装置が前記印刷処理を行う印刷システムであって、
前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、前記印刷ジョブ取得手段によって取得した印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存手段と、認証情報を取得する認証情報取得手段と、前記認証情報取得手段によって取得した認証情報に基づいて前記印刷ジョブの利用適格を判定する利用適格判定手段と、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御手段と、前記印刷装置における前記印刷処理の完了を検出する印刷処理完了検出手段とを備え、
前記印刷装置は、前記印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブのうち前記利用適格判定手段が利用適格を有すると判定した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷処理手段と、前記動作状態制御手段からの命令と当該印刷装置の状態を稼働状態から省電力状態へと切り替える(この切替は、例えば、自動的に行われる)までの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、当該印刷装置の状態を、前記印刷処理手段による印刷処理を実行可能とする稼働状態と前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替手段とを有し、
前記動作状態制御手段は、前記印刷ジョブ保存手段を有する装置が前記印刷ジョブを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記省電力切替手段に出力するようになっており、前記印刷処理完了検出手段によって当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていることを特徴としている。
【0053】
このような構成であれば、印刷ジョブ取得手段によって印刷ジョブが取得されると、印刷ジョブ保存手段を有する装置では、印刷ジョブ保存手段によって、前記取得した印刷ジョブが印刷ジョブ記憶手段に保存される。
また、前記動作状態制御手段によって、前記印刷ジョブ保存手段を有する装置が前記印刷ジョブを取得後に、印刷装置の状態を、省電力状態から稼働状態に移行させる省電力解除命令が前記省電力切替手段に出力されると共に、前記印刷処理完了検出手段によって当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令が前記省電力切替手段に出力される。
【0054】
また、印刷装置では、省電力解除命令が入力されると、省電力切替手段によって、現在の状態が省電力状態であれば、現在の状態が省電力状態から稼働状態へと移行される。更に、省電力移行命令が入力されると、省電力切替手段によって、現在の状態が稼動状態であれば、現在の状態が稼動状態から省電力状態へと移行される。
また、認証情報取得手段によって、認証情報が取得されると、利用適格判定手段によって、当該取得された認証情報に基づいて、印刷ジョブの利用適格が判定される。
【0055】
また、印刷装置では、当該印刷装置が稼働状態のときに、印刷処理手段によって、印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブのうち、利用適格判定手段によって利用適格を有すると判定された印刷ジョブに基づいて印刷処理が行われる。
従って、前記印刷ジョブ保存手段を有する装置が前記印刷ジョブを取得後に、省電力解除命令の出力処理が実行されるので、さほど時間をおかずに、印刷装置の状態が省電力状態のときには、稼働状態へと移行し、且つ当該印刷ジョブの印刷処理が完了したときには、稼働状態から省電力状態へと移行するようにしたので、ユーザは認証を得ると、省電力状態から稼働状態への移行にかかる待ち時間が無い状態又は通常よりも無い状態で印刷装置に印刷処理を開始させることができると共に、印刷装置に、印刷完了までに必要な時間だけ稼動状態を維持させ、それ以外は省電力状態で節電させることができるという効果が得られる。
【0056】
〔形態10〕 更に、形態10の印刷システムは、形態8又は9の印刷システムにおいて、
前記印刷ジョブの印刷指示を行う印刷指示装置を、前記印刷ジョブ保存手段を有する装置とデータ通信可能に接続し、
前記印刷指示装置は、前記印刷ジョブを、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に対応した前記印刷ジョブ保存手段を有する装置に送信する印刷指示手段と、前記印刷装置に設定されている前記切替時間の変更指示を行う切替時間変更指示手段とを有し、
前記印刷装置は、前記動作状態制御手段からの切替時間変更命令に基づき、当該印刷装置において設定されている前記切替時間を変更する切替時間変更手段を有し、
前記動作状態制御手段は、前記切替時間変更指示手段からの指示に応じて、前記切替時間変更手段に切替時間変更命令を出力するようになっており、前記印刷処理完了検出手段によって、前記切替時間が変更された印刷装置に対応する印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたとき、または変更後の前記切替時間が経過したときに、印刷指示先の印刷装置に現在設定されている切替時間を、変更前の切替時間に戻すための切替時間変更命令を前記切替時間変更手段に出力するようになっていることを特徴としている。
【0057】
このような構成であれば、印刷指示装置において、印刷指示手段によって、前記印刷ジョブが、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に対応した前記印刷ジョブ保存手段を有する装置に送信され、切替時間変更指示手段によって、前記印刷装置に設定されている前記切替時間の変更指示が行われる。
一方、切替時間の変更指示が行われると、動作状態制御手段によって、前記切替時間変更手段に切替時間変更命令が出力される。更に、前記印刷処理完了検出手段によって、前記切替時間が変更された印刷装置に対応する印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたとき、または変更後の前記切替時間が経過したときに、印刷指示先の印刷装置に現在設定されている切替時間を、変更前の切替時間に戻すための切替時間変更命令が前記切替時間変更手段に出力される。
【0058】
従って、例えば、切替時間変更指示手段によって、ユーザが任意の切替時間を指示することで、印刷装置に置いて設定されている切替時間をユーザが任意の切替時間に変更することができるので、例えば、切替時間を通常よりも長めにすることで、長くした分だけ稼動状態が継続するので、認証を得るのが長くした分だけ遅くなっても、省電力状態に移行する前にすぐに印刷装置に印刷処理を行わせることができ、一方、通常よりも短くすることで、短くした分だけ印刷装置の電力消費量を抑えることができるという効果が得られる。
【0059】
また、切替時間が変更されたときに印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブの印刷処理が完了、またはこの切替時間が経過したときには、変更した切替時間を変更前の切替時間に戻すようにしたので、元々の切替時間よりも長い切替時間が設定され続けることによる消費電力の無用な増加や、元々の切替時間よりも短い切替時間が設定され続けることによる印刷装置の利便性の悪化などを防ぐことができるという効果が得られる。
ここで、上記「印刷装置に対応した印刷ジョブ保存手段」とは、当該印刷装置で印刷する印刷ジョブを保存する印刷ジョブ保存手段のことである。以下、形態40の印刷方法において同じである。
【0060】
〔形態11〕 更に、形態11の印刷システムは、形態8乃至9のいずれか1の印刷システムにおいて、
前記印刷装置を管理する印刷装置管理用装置を、前記印刷装置とデータ通信可能に接続し、
前記印刷装置管理用装置は、前記印刷ジョブ取得手段と、前記印刷ジョブ保存手段と、前記認証情報取得手段と、前記利用適格判定手段と、前記動作状態制御手段と、前記印刷処理完了検出手段と、前記印刷ジョブ記憶手段に記憶された印刷ジョブのうち前記利用適格判定手段が利用適格を有すると判定した印刷ジョブを前記印刷装置に送信する印刷ジョブ送信手段とを有し、
前記印刷装置は、前記印刷ジョブを受信する印刷ジョブ受信手段を有し、前記印刷処理手段は、前記印刷ジョブ受信手段で受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行うようになっていることを特徴としている。
【0061】
このような構成であれば、印刷装置管理用装置においては、印刷ジョブ取得手段によって、印刷ジョブが取得されると、印刷ジョブ保存手段によって、取得された印刷ジョブが印刷ジョブ記憶手段に保存される。また、前記動作状態制御手段によって、前記印刷ジョブを取得後に、印刷装置の状態を、省電力状態から稼働状態に移行させる省電力解除命令が前記省電力切替手段に出力され、前記印刷処理完了検出手段によって当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されると、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令が前記省電力切替手段に出力される。また、認証情報取得手段によって、認証情報が取得されると、利用適格判定手段によって、当該取得された認証情報に基づいて、印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブの利用適格が判定される。この結果、利用適格を有すると判定されると、印刷ジョブ送信手段によって、利用適格を有する印刷ジョブが印刷装置に送信される。
【0062】
一方、印刷装置においては、稼働状態において、印刷ジョブ受信手段によって、印刷装置管理用装置からの印刷ジョブが受信されると、印刷処理手段によって、当該受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理が行われる。
従って、印刷装置管理装置において、印刷装置の前記状態を制御することが可能となるので、各印刷装置に、当該印刷装置の前記状態を制御する機能を持たせることなく、単数の印刷装置管理装置によって、複数の印刷装置の前記状態を統括して制御することができるという効果が得られる。
【0063】
〔形態12〕 更に、形態12の印刷システムは、形態8乃至9のいずれか1の印刷システムにおいて、
前記印刷装置は、前記印刷ジョブ取得手段と、前記印刷ジョブ保存手段と、前記認証情報取得手段と、前記利用適格判定手段と、前記動作状態制御手段と、前記印刷処理完了検出手段とを有することを特徴としている。
【0064】
このような構成であれば、印刷ジョブ取得手段によって、印刷ジョブが取得されると、印刷ジョブ保存手段によって、取得された印刷ジョブが印刷ジョブ記憶手段に保存される。また、前記動作状態制御手段によって、前記印刷ジョブを取得後に、印刷装置の状態を、省電力状態から稼働状態に移行させる省電力解除命令が前記省電力切替手段に出力され、前記印刷処理完了検出手段によって当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されると、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令が前記省電力切替手段に出力される。また、認証情報取得手段によって、認証情報が取得されると、利用適格判定手段によって、当該取得された認証情報に基づいて、印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブの利用適格が判定される。
従って、印刷装置自身が、当該印刷装置の前記状態を制御する機能を有しているので、印刷装置管理装置等の印刷装置の状態を制御する機能を有した他の装置を用意することなく、印刷装置自身が単体で前記省電力機能を発揮することができるという効果が得られる。
【0065】
〔形態13〕 更に、形態13の印刷システムは、形態10乃至12のいずれか1の印刷システムにおいて、
前記印刷ジョブ保存手段を有する装置が前記印刷ジョブを取得後に、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に設定されている切替時間の情報である設定時間情報を取得する設定時間情報取得手段と、前記印刷ジョブ保存手段を有する装置が前記印刷ジョブを取得後の時刻情報を取得し、当該取得した時刻情報と、前記設定時間情報取得手段によって取得した設定時間情報とに基づき、当該印刷ジョブに対する前記稼動状態の有効期限を算出する有効期限算出手段と、現在の時刻情報を取得し、当該時刻情報と、当該有効期限算出手段によって算出された有効期限とに基づき、現在の時刻が前記有効期限を経過したか否かを監視する経過有無監視手段とを備え、
前記動作状態制御手段は、前記印刷処理完了検出手段の検出結果および前記経過有無監視手段の監視結果に基づき、前記印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、または当該印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていると共に、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に現在設定されている切替時間を、当該印刷ジョブに対応する前記設定時間情報の示す切替時間に変更させる切替時間変更命令を前記切替時間変更手段に出力するようになっていることを特徴としている。
【0066】
このような構成であれば、設定時間情報取得手段によって、前記印刷ジョブ保存手段を有する装置が前記印刷ジョブを取得後に、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に設定されている切替時間の情報である設定時間情報を取得することが可能であり、有効期限算出手段によって、前記印刷ジョブ保存手段を有する装置が前記印刷ジョブを取得後の時刻情報を取得し、当該取得した時刻情報と、前記設定時間情報取得手段によって取得した設定時間情報とに基づき、当該印刷ジョブに対する前記稼動状態の有効期限を算出することが可能であり、経過有無監視手段によって、現在の時刻情報を取得し、当該時刻情報と、当該有効期限算出手段によって算出された有効期限とに基づき、現在の時刻が前記有効期限を経過したか否かを監視することが可能である。
【0067】
そして、印刷処理完了検出手段の検出結果および経過有無監視手段の監視結果に基づき、前記印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、または当該印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令が前記省電力切替手段に出力されると共に、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に現在設定されている切替時間を、当該印刷ジョブに対応する前記設定時間情報の示す切替時間に変更させる切替時間変更命令が前記切替時間変更手段に出力される。
【0068】
従って、前記印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、または当該印刷ジョブの有効期限が切れたときに、現在設定されている切替時間を、印刷ジョブの取得時に設定されていた切替時間(設定時間情報の示す切替時間)、例えば、印刷装置に元々設定されていた切替時間に戻すようにしたので、例えば、ユーザからの指示によって切替時間が変更された場合に、元々の切替時間よりも長い切替時間が設定され続けることによる消費電力の無用な増加や、元々の切替時間よりも短い切替時間が設定され続けることによる印刷装置の利便性の悪化などを防ぐことができるという効果が得られる。
ここで、上記「経過有無監視手段」は、継続的な監視又は断続的な監視の少なくとも一方を行うことが可能である。以下、形態43の印刷方法において同じである。
【0069】
〔形態14〕 更に、形態14の印刷システムは、形態13の印刷システムにおいて、
前記切替時間変更手段によって変更された切替時間に基づき、前記有効期限を更新する有効期限更新手段を備え、
前記動作状態制御手段は、前記印刷ジョブ記憶手段が、同一の前記印刷装置に対する有効期限内の複数の印刷ジョブを保存しているときに、前記印刷処理完了検出手段の検出結果および前記経過有無監視手段の監視結果に基づき、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、いずれか一の印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、またはいずれか一の印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、次に有効期限の切れる印刷ジョブに対応した前記設定時間情報を、前記印刷処理が完了または前記有効期限が切れた印刷ジョブに対応した設定時間情報に変更するようになっており、前記保存された複数の印刷ジョブから有効期限内の印刷ジョブが無くなったときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていると共に、当該印刷装置に現在設定されている前記切替時間を、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、最後に印刷処理が完了した印刷ジョブまたは最後に有効期限が切れた印刷ジョブに対応する設定時間情報に変更させる切替時間変更命令を前記切替時間変更手段に出力するようになっていることを特徴としている。
【0070】
このような構成であれば、有効期限更新手段によって、前記切替時間変更手段によって変更された切替時間に基づき前記有効期限を更新することが可能である。
更に、動作状態制御手段によって、前記データ記憶手段が、同一の前記印刷装置に対する有効期限内の複数の印刷ジョブを保存しているときに、前記印刷処理完了検出手段の検出結果および前記経過有無監視手段の監視結果に基づき、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、いずれか一の印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、またはいずれか一の印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、次に有効期限の切れる印刷ジョブに対応した前記設定時間情報が、前記印刷処理が完了または前記有効期限が切れた印刷ジョブに対応した設定時間情報に変更される。なお更に、前記保存された複数の印刷ジョブから有効期限内の印刷ジョブが無くなったときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令が前記省電力切替手段に出力されると共に、当該印刷装置に現在設定されている前記切替時間を、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、最後に印刷処理が完了した印刷ジョブまたは最後に有効期限が切れた印刷ジョブに対応する設定時間情報に変更させる切替時間変更命令が前記切替時間変更手段に出力される。
【0071】
つまり、保存されている有効期限が未経過の複数の印刷ジョブのうち、最も古くに保存(取得)された印刷ジョブに対する認証処理及び印刷処理が有効期限内に行われなかったとき、または有効期限内にこの印刷ジョブの認証処理及び印刷処理が完了したときにおいて、残りの印刷ジョブに対する設定時間情報が、最も古くに保存された印刷ジョブに対する設定時間情報に変更されるようにしたので、最終的に、印刷装置に設定される切替時間は、印刷ジョブ記憶手段に保存されている中で最も古くに保存された印刷ジョブに対応する設定時間情報の示す切替時間に変更される。これにより、例えば、印刷装置に設定された切替時間がユーザの任意の時間に変更され、且つこの変更された切替時間の情報が設定時間情報として取得されたとしても、残りの印刷ジョブには、元々の切替時間の情報が継承されるようになるので、保存されている有効期限が未経過の印刷ジョブの印刷処理が全て完了した後、または保存されている有効期限が未経過の印刷ジョブの有効期限が全て切れた後などにおいて、元々(例えば、初期状態)の切替時間が印刷装置に設定されることになる。従って、元々の切替時間よりも長い切替時間が設定され続けることによる消費電力の無用な増加や、元々の切替時間よりも短い切替時間が設定され続けることによる印刷装置の利便性の悪化などを防ぐことができるという効果が得られる。
【0072】
〔形態15〕 更に、形態15の印刷システムは、形態10乃至14のいずれか1の印刷システムにおいて、
前記設定する切替時間の上限を15〜30分の範囲内としたことを特徴としている。
このような構成であれば、設定できる切替時間の上限が15〜30分の範囲内となる。この上限時間の範囲15〜30分は、印刷指示装置などから印刷ジョブを送信してから、印刷装置において当該印刷ジョブに対する印刷処理が実行されるまでの時間が概ね30分以内となる調査結果に基づくものであり、特に、30分を越えてから印刷処理が行われる場合は、ユーザが印刷ジョブを送信したことを忘れる等の何らかの特別な事情がある場合がほとんどとなり、このような場合は当該印刷ジョブの印刷処理が行われないことが多い。
【0073】
従って、切替時間を、15〜30分の範囲内でかつ利便性を損なわない適切な時間に設定するように指示を出すことで、利便性を損なわず且つ省電力効果の高い切替時間の設定ができるという効果が得られる。
なお、上限時間だけでなく、調査結果などに基づいて、利便性を損なわない適切な下限時間を設定するようにしても良い。以下、形態8の印刷指示装置、形態20の印刷指示プログラム及び形態30の印刷方法において同じである。
【0074】
〔形態16〕 一方、上記目的を達成するために、形態16の印刷指示装置は、
印刷ジョブの印刷指示を行う印刷指示装置であって、
印刷ジョブの印刷指示を行う印刷指示装置であって、
前記印刷ジョブを、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に対応した、前記印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存手段を有する装置に送信する印刷指示手段と、前記印刷装置に設定されている当該印刷装置の状態を、印刷処理を実行可能とする稼働状態から前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態へと切り替えるまでの前記稼動状態の待機時間である切替時間の変更指示を行う切替時間変更指示手段とを有することを特徴としている。
このような構成であれば、形態10の印刷システムにおける印刷指示装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0075】
〔形態17〕 更に、形態17の印刷指示装置は、形態16の印刷指示装置において、
前記切替時間変更指示手段で指示できる切替時間の上限を15〜30分の範囲内としたことを特徴としている。
このような構成であれば、形態15の印刷システムにおける印刷指示装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0076】
〔形態18〕 一方、上記目的を達成するために、形態18の印刷装置管理用装置は、
印刷ジョブに基づき印刷処理を行う印刷装置を管理する印刷装置管理用装置であって、
前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、前記印刷ジョブ取得手段によって取得した印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存手段と、認証情報を取得する認証情報取得手段と、前記認証情報取得手段で取得した認証情報に基づいて前記印刷ジョブの利用適格を判定する利用適格判定手段と、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御手段と、前記印刷装置における前記印刷処理の完了を検出する印刷処理完了検出手段と、前記印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブのうち前記利用適格判定手段が利用適格を有すると判定した印刷ジョブを前記印刷装置に送信する印刷ジョブ送信手段とを有し、
前記動作状態制御手段は、前記印刷ジョブを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記印刷装置に送信するようになっており、前記印刷処理完了検出手段によって当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記印刷装置に送信するようになっていることを特徴としている。
このような構成であれば、形態11の印刷システムにおける印刷装置管理用装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0077】
〔形態19〕 更に、形態19の印刷装置管理用装置は、形態18の印刷装置管理用装置において、
前記印刷ジョブを取得後に、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に設定されている切替時間の情報である設定時間情報を取得する設定時間情報取得手段と、前記印刷ジョブ保存手段を有する装置が前記印刷ジョブを取得後の時刻情報を取得し、当該取得した時刻情報と、前記設定時間情報取得手段によって取得した設定時間情報とに基づき、当該印刷ジョブに対する前記稼動状態の有効期限を算出する有効期限算出手段と、現在の時刻情報を取得し、当該時刻情報と、当該有効期限算出手段によって算出された有効期限とに基づき、現在の時刻が前記有効期限を経過したか否かを監視する経過有無監視手段とを更に有し、
前記動作状態制御手段は、前記印刷処理完了検出手段の検出結果および前記経過有無監視手段の監視結果に基づき、前記印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、または当該印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記印刷指示先の印刷装置に送信するようになっていると共に、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に現在設定されている切替時間を、当該印刷ジョブに対応する前記設定時間情報の示す切替時間に変更させる切替時間変更命令を前記印刷指示先の印刷装置に送信するようになっていることを特徴としている。
このような構成であれば、形態11の印刷システムに従属する形態13の印刷システムおける印刷装置管理用装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0078】
〔形態20〕 更に、形態20の印刷装置管理用装置は、形態19の印刷装置管理用装置において、
前記切替時間変更手段によって変更された切替時間に基づき、前記有効期限を更新する有効期限更新手段を更に有し、
前記動作状態制御手段は、前記データ記憶手段が、同一の前記印刷装置に対する有効期限内の複数の印刷ジョブを保存しているときに、前記印刷処理完了検出手段の検出結果および前記経過有無監視手段の監視結果に基づき、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、いずれか一の印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、またはいずれか一の印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、次に有効期限の切れる印刷ジョブに対応した前記設定時間情報を、前記印刷処理が完了または前記有効期限が切れた印刷ジョブに対応した設定時間情報に変更するようになっており、前記保存された複数の印刷ジョブから有効期限内の印刷ジョブが無くなったときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記印刷指示先の印刷装置に送信するようになっていると共に、当該印刷装置に現在設定されている前記切替時間を、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、最後に印刷処理が完了した印刷ジョブまたは最後に有効期限が切れた印刷ジョブに対応する設定時間情報に変更させる切替時間変更命令を当該印刷装置に送信するようになっていることを特徴としている。
このような構成であれば、形態11の印刷システムに従属する形態14の印刷システムおける印刷装置管理用装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0079】
〔形態21〕 一方、上記目的を達成するために、形態21の印刷装置は、
印刷ジョブに基づき印刷処理を行う印刷装置であって、
印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブのうち利用適格を有する印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷処理手段と、前記動作状態制御手段からの命令と当該印刷装置の状態を稼働状態から省電力状態へと切り替えるまでの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、当該印刷装置の状態を、前記印刷処理手段による印刷処理を実行可能とする稼働状態と前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替手段とを有することを特徴としている。
このような構成であれば、形態9の印刷システムにおける印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0080】
〔形態22〕 また、上記目的を達成するために、形態22の印刷装置は、
印刷ジョブに基づき印刷処理を行う印刷装置であって、
前記印刷ジョブを受信する印刷ジョブ受信手段と、前記印刷ジョブ受信手段で受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷処理手段と、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御手段からの命令と当該印刷装置の状態を稼働状態から省電力状態へと切り替えるまでの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、当該印刷装置の状態を、前記印刷処理手段による印刷処理を実行可能とする稼働状態と前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替手段とを有することを特徴としている。
このような構成であれば、形態11の印刷システムにおける印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0081】
〔形態23〕 更に、形態23の印刷装置は、形態21又は22の印刷装置において、
前記動作状態制御手段からの切替時間変更命令に基づき、当該印刷装置において設定されている前記切替時間を変更する切替時間変更手段を更に有することを特徴としている。
このような構成であれば、形態10の印刷システムにおける印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0082】
〔形態24〕 更に、形態24の印刷装置は、形態21乃至23のいずれか1の印刷装置において、
前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、前記印刷ジョブ取得手段によって取得した印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存手段と、認証情報を取得する認証情報取得手段と、前記認証情報取得手段で取得した認証情報に基づいて前記印刷ジョブの利用適格を判定する利用適格判定手段と、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御手段とを更に有し、
前記動作状態制御手段は、前記印刷ジョブを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記省電力切替手段に出力するようになっており、前記印刷処理完了検出手段によって当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から前記省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていることを特徴としている。
このような構成であれば、形態12の印刷システムにおける印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0083】
〔形態25〕 更に、形態25の印刷装置は、形態24の印刷装置において、
前記印刷ジョブを取得後に、当該印刷装置に設定されている前記切替時間の情報である設定時間情報を取得する設定時間情報取得手段と、前記印刷ジョブを取得後の時刻情報を取得し、当該取得した時刻情報と、前記設定時間情報取得手段によって取得した設定時間情報とに基づき、当該印刷ジョブに対する前記稼動状態の有効期限を算出する有効期限算出手段と、現在の時刻情報を取得し、当該時刻情報と、当該有効期限算出手段によって算出された有効期限とに基づき、現在の時刻が前記有効期限を経過したか否かを監視する経過有無監視手段とを更に有し、
前記動作状態制御手段は、前記印刷処理完了検出手段の検出結果および前記経過有無監視手段の監視結果に基づき、前記印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、または当該印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていると共に、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に現在設定されている切替時間を、当該印刷ジョブに対応する前記設定時間情報の示す切替時間に変更させる切替時間変更命令を前記切替時間変更手段に出力するようになっていることを特徴としている。
このような構成であれば、形態12の印刷システムに従属する形態13の印刷システムにおける印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0084】
〔形態26〕 更に、形態26の印刷装置は、形態25の印刷装置において、
前記切替時間変更手段によって変更された切替時間に基づき、前記有効期限を更新する有効期限更新手段を更に有し、
前記動作状態制御手段は、前記データ記憶手段が、有効期限内の複数の印刷ジョブを保存しているときに、前記印刷処理完了検出手段の検出結果および前記経過有無監視手段の監視結果に基づき、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、いずれか一の印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、またはいずれか一の印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、次に有効期限の切れる印刷ジョブに対応した前記設定時間情報を、前記印刷処理が完了または前記有効期限が切れた印刷ジョブに対応した設定時間情報に変更するようになっており、前記保存された複数の印刷ジョブから有効期限内の印刷ジョブが無くなったときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていると共に、当該印刷装置に現在設定されている前記切替時間を、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、最後に印刷処理が完了した印刷ジョブまたは最後に有効期限が切れた印刷ジョブに対応する設定時間情報に変更させる切替時間変更命令を前記切替時間変更手段に出力するようになっていることを特徴としている。
このような構成であれば、形態12の印刷システムに従属する形態14の印刷システムにおける印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0085】
〔形態27〕 また、上記目的を達成するために、形態27の印刷指示プログラムは、
印刷ジョブの印刷指示を行う印刷指示装置として動作するコンピュータに実行させるのに使用する印刷指示プログラムであって、
前記印刷ジョブを、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に対応した、前記印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存手段を有する装置に送信する印刷指示ステップと、前記印刷装置に設定されている当該印刷装置の状態を、印刷処理を実行可能とする稼働状態から前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態へと切り替えるまでの前記稼動状態の待機時間である切替時間の変更指示を行う切替時間変更指示ステップとからなる処理を前記コンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態16の印刷指示装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0086】
〔形態28〕 更に、形態28の印刷指示プログラムは、形態27の印刷指示プログラムにおいて、
前記切替時間変更指示ステップにおいて指示できる切替時間の上限を15〜30分の範囲内としたことを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態17の印刷指示装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0087】
〔形態29〕 また、上記目的を達成するために、形態29の印刷装置管理プログラムは、
印刷ジョブに基づき印刷処理を行う印刷装置を管理する印刷装置管理用装置として動作するコンピュータに実行させるのに使用する印刷装置管理プログラムであって、
前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得ステップと、前記印刷ジョブ取得ステップにおいて取得した前記印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存ステップと、認証情報を取得する認証情報取得ステップと、前記認証情報取得ステップにおいて取得した認証情報に基づいて前記印刷ジョブの利用適格を判定する利用適格判定ステップと、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御ステップと、前記印刷装置における前記印刷処理の完了を検出する印刷処理完了検出ステップと、前記印刷ジョブ記憶手段に記憶された印刷ジョブのうち前記利用適格判定ステップにおいて利用適格を有すると判定した印刷ジョブを前記印刷装置に送信する印刷ジョブ送信ステップとからなる処理を前記コンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含み、
前記動作状態制御ステップにおいては、前記印刷ジョブを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記印刷装置に送信するようになっており、前記印刷処理完了検出ステップにおいて当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記印刷装置に送信することを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態18の印刷装置管理用装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0088】
〔形態30〕 更に、形態30の印刷装置管理プログラムは、形態29の印刷装置管理プログラムにおいて、
前記印刷ジョブを取得後に、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に設定されている切替時間の情報である設定時間情報を取得する設定時間情報取得ステップと、前記印刷ジョブを取得後の時刻情報を取得し、当該取得した時刻情報と、前記設定時間情報取得ステップにおいて取得した設定時間情報とに基づき、当該印刷ジョブに対する前記稼動状態の有効期限を算出する有効期限算出ステップと、現在の時刻情報を取得し、当該時刻情報と、当該有効期限算出ステップにおいて算出された有効期限とに基づき、現在の時刻が前記有効期限を経過したか否かを監視する経過有無監視ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを更に含み、
前記動作状態制御ステップにおいては、前記印刷処理完了検出ステップにおける検出結果および前記経過有無監視ステップにおける監視結果に基づき、前記印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、または当該印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記印刷指示先の印刷装置に送信すると共に、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に現在設定されている切替時間を、当該印刷ジョブに対応する前記設定時間情報の示す切替時間に変更させる切替時間変更命令を前記印刷指示先の印刷装置に送信することを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態19の印刷装置管理用装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0089】
〔形態31〕 更に、形態31の印刷装置管理プログラムは、形態30の印刷装置管理プログラムにおいて、
前記切替時間変更ステップにおいて変更された切替時間に基づき、前記有効期限を更新する有効期限更新ステップをコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを更に含み、
前記動作状態制御ステップにおいては、前記データ記憶手段が、同一の前記印刷装置に対する有効期限内の複数の印刷ジョブを保存しているときに、前記印刷処理完了検出ステップにおける検出結果および前記経過有無監視ステップにおける監視結果に基づき、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、いずれか一の印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、またはいずれか一の印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、次に有効期限の切れる印刷ジョブに対応した前記設定時間情報を、前記印刷処理が完了または前記有効期限が切れた印刷ジョブに対応した設定時間情報に変更し、前記保存された複数の印刷ジョブから有効期限内の印刷ジョブが無くなったときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記印刷指示先の印刷装置に送信すると共に、当該印刷装置に現在設定されている前記切替時間を、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、最後に印刷処理が完了した印刷ジョブまたは最後に有効期限が切れた印刷ジョブに対応する設定時間情報に変更させる切替時間変更命令を当該印刷装置に送信することを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態20の印刷装置管理用装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0090】
〔形態32〕 一方、上記目的を達成するために、形態32の印刷装置制御プログラムは、
印刷ジョブに基づき印刷処理を行う印刷装置を制御するのに使用する印刷装置制御プログラムであって、
印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブのうち利用適格を有する印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷処理ステップと、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御ステップによって送られてきた命令と前記印刷装置の状態を稼働状態から省電力状態へと切り替えるまでの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、前記印刷装置の状態を、前記印刷処理ステップによる印刷処理を実行可能とする稼働状態と前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態21の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0091】
〔形態33〕 また、上記目的を達成するために、形態33の印刷装置制御プログラムは、
印刷ジョブに基づき印刷処理を行う印刷装置を制御するのに使用する印刷装置制御プログラムであって、
前記印刷ジョブを受信する印刷ジョブ受信ステップと、前記印刷ジョブ受信ステップにおいて受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷処理ステップと、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御ステップによって送られてきた命令と前記印刷装置の状態を稼働状態から省電力状態へと切り替えるまでの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、前記印刷装置の状態を、前記印刷処理ステップによる印刷処理を実行可能とする稼働状態と前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態22の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0092】
〔形態34〕 更に、形態34の印刷装置制御プログラムは、形態32又は33の印刷装置制御プログラムにおいて、
前記動作状態制御ステップからの切替時間変更命令に基づき、前記印刷装置において設定されている前記切替時間を変更する切替時間変更ステップをコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを更に含むことを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態23の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0093】
〔形態35〕 更に、形態35の印刷装置制御プログラムは、形態32乃至34のいずれか1の印刷装置制御プログラムにおいて、
前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得ステップと、前記印刷ジョブ取得ステップにおいて取得した印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存ステップと、認証情報を取得する認証情報取得ステップと、前記認証情報取得ステップにおいて取得した認証情報に基づいて前記印刷ジョブの利用適格を判定する利用適格判定ステップと、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを更に含み、
前記動作状態制御ステップにおいては、前記印刷ジョブを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記省電力切替ステップに出力し、前記印刷処理完了検出ステップにおいて当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から前記省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替ステップに出力することを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態24の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0094】
〔形態36〕 更に、形態36の印刷装置制御プログラムは、形態35の印刷装置制御プログラムにおいて、
前記印刷ジョブを取得後に、前記印刷装置に設定されている前記切替時間の情報である設定時間情報を取得する設定時間情報取得ステップと、前記印刷ジョブを取得後の時刻情報を取得し、当該取得した時刻情報と、前記設定時間情報取得ステップにおいて取得した設定時間情報とに基づき、当該印刷ジョブに対する前記稼動状態の有効期限を算出する有効期限算出ステップと、現在の時刻情報を取得し、当該時刻情報と、当該有効期限算出ステップにおいて算出された有効期限とに基づき、現在の時刻が前記有効期限を経過したか否かを監視する経過有無監視ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを更に含み、
前記動作状態制御ステップにおいては、前記印刷処理完了検出ステップにおける検出結果および前記経過有無監視ステップにおける監視結果に基づき、前記印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、または当該印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替ステップに出力すると共に、前記印刷装置に現在設定されている切替時間を、当該印刷ジョブに対応する前記設定時間情報の示す切替時間に変更させる切替時間変更命令を前記切替時間変更ステップに出力することを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態25の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0095】
〔形態37〕 更に、形態37の印刷装置制御プログラムは、形態36の印刷装置制御プログラムにおいて、
前記切替時間変更ステップにおいて変更された切替時間に基づき、前記有効期限を更新する有効期限更新ステップをコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを更に含み、
前記動作状態制御ステップにおいては、前記データ記憶手段が、有効期限内の複数の印刷ジョブを保存しているときに、前記印刷処理完了検出ステップにおける検出結果および前記経過有無監視ステップにおける監視結果に基づき、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、いずれか一の印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、またはいずれか一の印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、次に有効期限の切れる印刷ジョブに対応した前記設定時間情報を、前記印刷処理が完了または前記有効期限が切れた印刷ジョブに対応した設定時間情報に変更するようになっており、前記保存された複数の印刷ジョブから有効期限内の印刷ジョブが無くなったときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替ステップに出力すると共に、前記印刷装置に現在設定されている前記切替時間を、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、最後に印刷処理が完了した印刷ジョブまたは最後に有効期限が切れた印刷ジョブに対応する設定時間情報に変更させる切替時間変更命令を前記切替時間変更ステップに出力することを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態26の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
【0096】
〔形態38〕 一方、上記目的を達成するために、形態38の印刷方法は、
印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷装置を備え、認証を得て前記印刷装置が前記印刷処理を行う印刷方法であって、
前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得ステップと、前記印刷ジョブ取得ステップにおいて取得した印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存ステップと、認証情報を取得する認証情報取得ステップと、前記認証情報取得ステップにおいて取得した認証情報に基づいて前記印刷ジョブの利用適格を判定する利用適格判定ステップと、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御ステップと、前記印刷装置における前記印刷処理の完了を検出する印刷処理完了検出ステップと、前記動作状態制御ステップよって送られてきた命令と前記印刷装置の状態を稼働状態から省電力状態へと切り替えるまでの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、前記印刷装置の状態を、前記印刷処理ステップによる印刷処理を実行可能とする稼働状態と前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替ステップとを含み、
前記動作状態制御ステップにおいては、前記印刷ジョブ保存ステップを実行する装置が前記印刷ジョブを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記省電力切替ステップに出力し、前記印刷処理完了検出ステップにおいて当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替ステップに出力することを特徴としている。
【0097】
これにより、形態8の印刷システムと同等の効果が得られる。
ここで、本方法は、印刷装置を、その他の装置、端末、機器等と通信可能に接続したネットワークシステムによって実現することが可能である。この場合、印刷ジョブ取得ステップ、印刷ジョブ保存ステップ、認証情報取得ステップ、利用適格判定ステップ、動作状態制御ステップおよび印刷完了検出ステップは、印刷装置、その他の機器等のいずれにおいて実行されてもよい。以下、形態39の印刷方法において同じである。
【0098】
〔形態39〕 一方、上記目的を達成するために、形態39の印刷方法は、
印刷ジョブの印刷指示処理を行う印刷指示装置と、前記印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷装置とをデータ通信可能に接続し、認証を得て前記印刷装置が前記印刷処理を行う印刷方法であって、
前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得ステップと、前記印刷ジョブ取得ステップにおいて取得した印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存ステップと、認証情報を取得する認証情報取得ステップと、前記認証情報取得ステップにおいて取得した認証情報に基づいて前記印刷ジョブの利用適格を判定する利用適格判定ステップと、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御ステップと、前記印刷装置における前記印刷処理の完了を検出する印刷処理完了検出ステップとを含み、
前記印刷装置に対しては、
前記印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブのうち前記利用適格判定ステップにおいて利用適格を有すると判定した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷処理ステップと、前記動作状態制御ステップよって送られてきた命令と前記印刷装置の状態を稼働状態から省電力状態へと切り替えるまでの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、前記印刷装置の状態を、前記印刷処理ステップによる印刷処理を実行可能とする稼働状態と前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替ステップとを含み、
前記動作状態制御ステップにおいては、前記印刷ジョブ保存ステップを実行する装置が前記印刷ジョブを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記省電力切替ステップに出力し、前記印刷処理完了検出ステップにおいて当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替ステップに出力することを特徴としている。
これにより、形態9の印刷システムと同等の効果が得られる。
【0099】
〔形態40〕 更に、形態40の省電力認証方法は、形態38又は39の印刷方法において、
前記印刷ジョブの印刷指示を行う印刷指示装置を、前記印刷ジョブ保存ステップを実行する装置とデータ通信可能に接続し、
前記印刷指示装置に対しては、
前記印刷ジョブを、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に対応した前記印刷ジョブ保存ステップを実行する装置に送信する印刷指示ステップと、前記印刷装置に設定されている前記切替時間の変更指示を行う切替時間変更指示ステップとを含み、
前記印刷装置に対しては、
前記動作状態制御ステップからの切替時間変更命令に基づき、当該印刷装置において設定されている前記切替時間を変更する切替時間変更ステップを含み、
前記動作状態制御ステップにおいては、前記切替時間変更指示ステップからの指示に応じて、前記切替時間変更ステップに切替時間変更命令を出力し、前記印刷処理完了検出ステップにおいて、前記切替時間が変更された印刷装置に対応する印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたとき、または変更後の前記切替時間が経過したときに、印刷指示先の印刷装置に現在設定されている切替時間を、変更前の切替時間に戻すための切替時間変更命令を前記切替時間変更ステップに出力することを特徴としている。
これにより、形態10の印刷システムと同等の効果が得られる。
【0100】
〔形態41〕 更に、形態41の印刷方法は、形態38乃至40のいずれか1の印刷方法において、
前記印刷装置を管理する印刷装置管理用装置を、前記印刷装置とデータ通信可能に接続し、
前記印刷装置管理用装置に対しては、
前記印刷ジョブ取得ステップと、前記印刷ジョブ保存ステップと、前記認証情報取得ステップと、前記利用適格判定ステップと、前記動作状態制御ステップと、前記印刷処理完了検出ステップと、前記印刷ジョブ記憶手段に記憶された印刷ジョブのうち前記利用適格判定ステップにおいて利用適格を有すると判定した印刷ジョブを前記印刷装置に送信する印刷ジョブ送信ステップとを含み、
前記印刷装置に対しては、
前記印刷ジョブを受信する印刷ジョブ受信ステップを含み、前記印刷処理ステップにおいては、前記印刷ジョブ受信ステップにおいて受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行うことを特徴としている。
これにより、形態11の印刷システムと同等の効果が得られる。
【0101】
〔形態42〕 更に、形態42の印刷方法は、形態38乃至40のいずれか1の印刷方法において、
前記印刷装置に対しては、
前記印刷ジョブ取得ステップと、前記印刷ジョブ保存ステップと、前記認証情報取得ステップと、前記利用適格判定ステップと、前記動作状態制御ステップと、前記印刷処理完了検出ステップとを含むことを特徴としている。
これにより、形態12の印刷システムと同等の効果が得られる。
【0102】
〔形態43〕 更に、形態43の印刷方法は、形態40乃至42のいずれか1の印刷方法において、
前記印刷ジョブ保存ステップを実行する装置が前記印刷ジョブを取得後に、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に設定されている切替時間の情報である設定時間情報を取得する設定時間情報取得ステップと、前記印刷ジョブ保存ステップを実行する装置が前記印刷ジョブを取得後の時刻情報を取得し、当該取得した時刻情報と、前記設定時間情報取得ステップにおいて取得した設定時間情報とに基づき、当該印刷ジョブに対する前記稼動状態の有効期限を算出する有効期限算出ステップと、現在の時刻情報を取得し、当該時刻情報と、当該有効期限算出ステップにおいて算出された有効期限とに基づき、現在の時刻が前記有効期限を経過したか否かを監視する経過有無監視ステップとを含み、
前記動作状態制御ステップにおいては、前記印刷処理完了検出ステップにおける検出結果および前記経過有無監視ステップにおける監視結果に基づき、前記印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、または当該印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替ステップに出力すると共に、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に現在設定されている切替時間を、当該印刷ジョブに対応する前記設定時間情報の示す切替時間に変更させる切替時間変更命令を前記切替時間変更ステップに出力することを特徴としている。
これにより、形態13の印刷システムと同等の効果が得られる。
【0103】
〔形態44〕 更に、形態44の印刷方法は、形態43の印刷方法において、
前記切替時間変更ステップにおいて変更された切替時間に基づき、前記有効期限を更新する有効期限更新ステップを含み、
前記動作状態制御ステップにおいては、前記データ記憶手段が、同一の前記印刷装置に対する有効期限内の複数の印刷ジョブを保存しているときに、前記印刷処理完了検出ステップにおける検出結果および前記経過有無監視ステップにおける監視結果に基づき、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、いずれか一の印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、またはいずれか一の印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、次に有効期限の切れる印刷ジョブに対応した前記設定時間情報を、前記印刷処理が完了または前記有効期限が切れた印刷ジョブに対応した設定時間情報に変更し、前記保存された複数の印刷ジョブから有効期限内の印刷ジョブが無くなったときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替ステップに出力すると共に、当該印刷装置に現在設定されている前記切替時間を、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、最後に印刷処理が完了した印刷ジョブまたは最後に有効期限が切れた印刷ジョブに対応する設定時間情報に変更させる切替時間変更命令を前記切替時間変更ステップに出力することを特徴としている。
これにより、形態14の印刷システムと同等の効果が得られる。
【0104】
〔形態45〕 更に、形態45の印刷方法は、形態40乃至44のいずれか1の印刷方法において、
前記設定する切替時間の上限を15〜30分の範囲内としたことを特徴としている。
これにより、形態15の印刷システムと同等の効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0105】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1〜図20は、本発明に係る印刷システム、印刷指示装置、印刷装置管理用装置、印刷装置、および印刷指示装置制御プログラム、印刷装置管理プログラム、印刷装置制御プログラム、並びに印刷方法の実施の形態を示す図である。
まず、本発明に係る印刷システムの概観構成を図1に基づき説明する。図1は、本発明に係る印刷システムの概観構成を示す図である。
【0106】
印刷システムは、図1に示すように、印刷ジョブの生成処理、切替時間の設定処理、切替時間の変更指示処理及び印刷ジョブの送信処理等を行う印刷指示装置100と、印刷ジョブの保存処理、ユーザの認証処理、印刷装置の状態の制御処理、印刷ジョブの稼動有効期限の監視処理、認証を得た印刷ジョブの送信処理等を行う印刷装置管理用装置200と、印刷ジョブに基づく印刷処理、自装置の状態の切替処理、切替時間の変更処理等を行う印刷装置300とを含み、各装置がネットワーク199を介して互いにデータ通信可能に接続された構成となっている。
【0107】
ここで、切替時間とは、印刷装置300が稼動状態でかつ当該印刷装置300に何も入力がないときに、印刷装置300が、当該印刷装置300の状態を稼動状態から省電力状態へと自動的に切り替えるまでの待ち時間である。つまり、印刷装置300は、この入力の無い時間が予め設定された切替時間を経過したときに、その状態を稼動状態から省電力状態へと自動的に切り替える。
【0108】
また、稼動状態とは、一般のプリンタ装置においてスタンバイモードなどと呼ばれるモード時の状態のことで、印刷装置300において印刷ジョブが受信されてから印刷処理(画像形成工程)が開始されるまでの時間(待ち時間)が最小時間(印刷装置の性能によって変わる)となる状態である。
また、省電力状態とは、一般のプリンタ装置においてスリープモード、低電力モードなどと呼ばれるモード時の状態であり、最も消費電力が少ない状態である(機種によっては、2段階の省電力モード(例えば、予熱モード/節電モード)を有するものもある)。但し、省電力状態は、印刷処理をすぐに実行可能な稼動状態へと移行するためにウォームアップを行う時間が必要となり、この分だけ、印刷処理の開始までの待ち時間が稼動状態時よりも多く必要となる。
【0109】
更に、図2に基づき、印刷指示装置100の詳細な機能構成を説明する。図2は、印刷指示装置100の機能構成を示すブロック図である。
印刷指示装置100は、図2に示すように、ネットワーク199を介して、印刷装置管理用装置200との間で各種データの送受信を行うデータ通信部10と、ユーザからの印刷指示に応じて、後述する印刷ジョブ生成部12への印刷ジョブの生成指示、データ通信部10への印刷ジョブの送信指示等を行う印刷指示部11と、当該印刷指示部11からの指示に応じて、データ記憶部13から当該指示内容に対応した印刷データを読み出すと共に、ユーザ情報や印刷設定情報等からなる印刷要求情報を生成し、当該生成した印刷要求情報を前記読み出した印刷データに付与して印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成部12と、印刷装置300の状態を稼動状態から省電力状態に自動的に切り替えるまでの切替時間を設定すると共に、当該設定された切替時間の変更指示情報をデータ通信部10を介して印刷装置管理用装置200に送信する切替時間変更指示部14とを含んだ構成となっている。
【0110】
次に、図3に基づき、印刷指示装置100のハードウェア構成を説明する。図3は、印刷指示装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
印刷指示装置100は、図3に示すように、制御プログラムに基づいて演算およびシステム全体を制御するCPU32と、所定領域にあらかじめCPU32の制御プログラム等を格納しているROM33と、ROM33等から読み出したデータやCPU32の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM34と、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F38とで構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス39で相互にかつデータ授受可能に接続されている。
【0111】
I/F38には、外部装置として、ヒューマンインターフェースとしてデータの入力が可能なキーボードやマウス等からなる入力装置40と、データやテーブル等をファイルとして格納する記憶装置42と、画像信号に基づいて切替時間の設定画面等の画像を表示する表示装置44と、ネットワーク199に接続するための信号線とが接続されている。
CPU32は、マイクロプロセッシングユニット等からなり、ROM33の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図4に示す印刷要求処理を実行する。
【0112】
図4は、印刷要求処理を示すフローチャートである。
印刷要求処理は、ユーザからの指示に応じて印刷ジョブを生成すると共に、ユーザからの指示に応じて切替時間の設定処理を行い、更に、生成した印刷ジョブに設定された切替時間情報を付与して、当該切替時間の付与された印刷ジョブを、印刷指示先の印刷装置300を管理する印刷装置管理用装置200に対して送信する処理であって、CPU32において実行されると、図4に示すように、まず、ステップS100に移行する。
【0113】
ステップS100では、印刷指示部11において、入力装置40及び文書エディタ等のアプリケーションソフトを介して、ユーザからの印刷指示があったか否かを判定し、印刷指示があったと判定された場合(Yes)は、印刷ジョブ生成部12に印刷ジョブの生成指示を与えてステップS102に移行し、そうでない場合(No)は、印刷指示があるまで判定処理を続行する。
【0114】
ステップS102に移行した場合は、印刷ジョブ生成部12において、印刷指示部11からの印刷ジョブ生成指示に応じて、データ記憶部13から、当該生成指示に応じた印刷データを取得してステップS104に移行する。
ステップS104では、印刷ジョブ生成部12において、データ記憶部13から、またはアプリケーションソフトを介して、ユーザ情報、印刷要求先の印刷装置の情報、印刷設定情報等を取得して、これら取得した情報から印刷要求情報を生成してステップS106に移行する。
【0115】
ステップS106では、印刷ジョブ生成部12において、ステップS102で取得した印刷データに、ステップS104で生成した要求情報を付与して印刷ジョブを生成してステップS108に移行する。
ステップS108では、印刷指示部11において、ステップS106で生成した印刷ジョブを、データ通信部10を介して、印刷指示先の印刷装置300を管理する印刷装置管理用装置200に送信してステップS100に移行する。
【0116】
更に、CPU32は、ROM33の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図5に示す切替時間変更指示処理を実行する。
図5は、切替時間変更指示処理を示すフローチャートである。
切替時間変更指示処理は、ユーザからの入力装置40を介した指示に応じて、切替時間変更指示部14において切替時間を設定すると共に、当該設定した切替時間の変更指示情報を印刷装置管理用装置200に送信する処理であって、CPU32において実行されると、図5に示すように、まず、ステップS200に移行する。
【0117】
ステップS200では、切替時間変更指示部14において、入力装置40を介したユーザからの切替時間変更指示があったか否かを判定し、変更指示があったと判定された場合(Yes)は、ステップS202に移行し、そうでない場合(No)は、変更指示があるまで判定処理を続行する。ここで、変更指示には、変更対象の印刷装置300を特定する情報を含む。
【0118】
ステップS202に移行した場合は、切替時間変更指示部14において、ユーザが切替時間の設定及び変更指示を行うための画面を表示装置44に表示してステップS204に移行する。
ステップS204では、切替時間変更指示部14において、入力装置40を介して、ユーザからの切替時間の入力があったか否かを判定し、あったと判定された場合(Yes)は、ステップS206に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS208に移行する。
【0119】
ステップS206に移行した場合は、切替時間変更指示部14において、入力装置40を介して、ユーザからの切替時間の確定指示があったか否かを判定し、あったと判定された場合(Yes)は、ステップS208に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS212に移行する。
ステップS208に移行した場合は、切替時間変更指示部14において、ステップS206で確定指示のあった切替時間に基づき、印刷装置管理用装置200に切替時間変更命令を変更対象の印刷装置300に出力させるための切替時間変更指示情報を生成してステップS210に移行する。ここで、切替時間変更指示情報には、変更対象の印刷装置及び上記確定した切替時間の情報が含まれている。
【0120】
ステップS210では、切替時間変更指示部14において、ステップS208で生成した切替時間変更指示情報を、データ通信部10を介して、印刷装置管理用装置200に送信してステップS200に移行する。
一方、ステップS206において、切替時間の確定指示が無くステップS212に移行した場合は、切替時間変更指示部14において、切替時間変更指示部14において、入力装置40を介して、ユーザからの切替時間の入力があったか否かを判定し、あったと判定された場合(Yes)は、ステップS214に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS206に移行する。
【0121】
ステップS214に移行した場合は、切替時間変更指示部14において、入力された未確定の切替時間を、ステップS212で入力された切替時間に変更してステップS206に移行する。
更に、図6に基づき、印刷装置管理用装置200の詳細な機能構成を説明する。図6は、印刷装置管理用装置200の機能構成を示すブロック図である。
【0122】
印刷装置管理用装置200は、図6に示すように、ネットワーク199を介して、印刷指示装置100、及び印刷装置300との間で各種データの送受信を行うデータ通信部16と、データ通信部16を介して印刷ジョブを取得し、当該取得した印刷ジョブをデータ記憶部18に保存する印刷ジョブ保存部17と、印刷データ記憶部18とを含んだ構成となっている。
【0123】
印刷装置管理用装置200は、更に、データ記憶部18に保存された印刷ジョブの稼動有効期限情報の生成処理、及び印刷装置300の状態の制御処理を行う動作状態制御部19と、印刷装置300から、当該印刷装置300において設定されている設定時間情報を取得する処理を行う設定時間情報取得部20と、データ記憶部18に保存された印刷ジョブの稼動有効期限を監視する有効期限監視部21とを含んだ構成となっている。
【0124】
印刷装置制御用装置200は、更に、ICカードのメモリに書き込まれた認証用情報を読み取るカードリーダ22と、当該カードリーダ22によって読み取られた第1認証用情報と、後述する記憶装置62に記憶された第2認証用情報とに基づき、ユーザ認証処理を行うユーザ認証部23と、当該ユーザ認証部23で認証されたユーザの印刷ジョブをデータ記憶部18から選択し、当該選択した印刷ジョブをデータ通信部16を介して印刷指示先の印刷装置300に送信する処理を行う印刷ジョブ送信部24とを含んだ構成となっている。ここで、第1認証情報は、例えば、ユーザ情報及びパスワードなどのユーザに固有の情報から構成されたものであり、第2認証情報は、第1認証情報と照合するための情報であり、同じくユーザ情報及びパスワードなどのユーザに固有の情報が、利用適格を有するユーザ分だけ登録された情報テーブルから構成されるものである。
【0125】
次に、印刷装置管理用装置200のハードウェア構成を説明する。
図7は、印刷装置管理用装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。
印刷装置管理用装置200は、図7に示すように、印刷指示装置100と同様に、CPU50、ROM52、RAM54およびI/F58をバス59で接続し、入力装置60、記憶装置62、表示装置64およびネットワーク199に接続するための信号線をI/F58に接続して構成されている。更に、印刷装置管理用装置200は、外部装置として、前述したカードリーダ22をI/F58に接続した構成となっている。
【0126】
CPU50は、マイクロプロセッシングユニット等からなり、ROM52の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図8、図9、図10及び図11のフローチャートに示す印刷ジョブ保存処理、状態制御処理、認証印刷指示処理及び有効期限管理処理をそれぞれ実行する。
初めに、印刷ジョブ保存処理を説明する。
【0127】
図8は、印刷ジョブ保存処理を示すフローチャートである。
印刷ジョブ保存処理は、ホスト端末100からの印刷ジョブを保存する処理であって、CPU50において実行されると、図8に示すように、まず、ステップS300に移行する。
ステップS300では、印刷ジョブ保存部17において、データ通信部16を介して、印刷ジョブを受信したか否かを判定し、受信したと判定された場合(Yes)は、ステップS302に移行し、そうでない場合(No)は、受信するまで判定処理を続行する。
【0128】
ステップS302に移行した場合は、印刷ジョブ保存部17において、ステップS300で受信した印刷ジョブに対してジョブIDを発行してステップS304に移行する。
ステップS304では、ステップS300で受信した印刷ジョブを記憶装置62のデータ記憶部18に保存してステップS306に移行する。
ステップS306では、受信した印刷ジョブから印刷データのファイル名、印刷要求情報及び切替時間情報を取得し、発行したジョブID、取得したファイル名、取得した印刷要求情報、取得した切替時間情報を含む新たなレコードを印刷ジョブ管理テーブルに登録してステップS300に移行する。
【0129】
次に、状態制御処理を説明する。
図9は、稼動有効期限情報生成処理を示すフローチャートである。
状態制御処理は、印刷ジョブに付与された切替時間情報に基づき、当該印刷ジョブの印刷指示先である印刷装置300の状態及び稼動状態から省電力状態に移行時の切替時間を制御する処理であって、CPU50で実効されると、図9に示すように、まず、ステップS400に移行する。
【0130】
ステップS400では、動作状態制御部19において、データ記憶部18に新たな印刷ジョブが保存されたか否かを判定し、保存されたと判定された場合(Yes)は、設定時間情報取得部20に時間情報の取得指示を伝送してステップS402に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS414に移行する。
ステップS402に移行した場合は、動作状態制御部19において、省電力解除命令を、データ通信部16を介して、印刷装置300に送信し、設定時間情報取得部20において、動作状態制御部19からの指示に応じて、印刷装置300から設定時間情報を取得するための設定時間情報取得要求を、データ通信部16を介して、当該印刷装置300に送信してステップS404に移行する。
【0131】
ここで、設定時間情報とは、印刷装置300において、現在設定されている切替時間の情報である。
ステップS404では、設定時間情報取得部20において、データ通信部16を介して、印刷装置300から設定時間情報を受信したか否かを判定し、受信したと判定された場合(Yes)は、これら受信した情報を動作状態制御部19に伝送してステップS406に移行し、そうでない場合(No)は、受信するまで判定処理を続行する。
【0132】
ステップS406では、動作状態制御部19において、設定時間情報取得部20から取得した設定時間情報を、これと対応する印刷ジョブに対応付けてデータ記憶部18に記憶してステップS408に移行する。
ステップS408では、動作状態制御部19において、現在時刻を、図示しない時計機能から取得してステップS410に移行する。
【0133】
ステップS410では、動作状態制御部19において、ステップS408で取得した時刻と、ステップS406で記憶した設定時間情報に基づき、当該設定時間情報に対応する印刷ジョブに対する稼動有効期限情報を生成してステップS412に移行する。ここで、稼動有効期限情報は、データ記憶部18に保存された印刷ジョブに対して、印刷装置300が稼動状態を維持する期限を示す情報である。
【0134】
ステップS412では、動作状態制御部19において、ステップS410で生成した稼動有効期限情報を、印刷ジョブに対応付けてデータ記憶部18に記憶してステップS400に移行する。
一方、ステップS414に移行した場合は、動作状態制御部19において、印刷指示装置100からの切替時間変更指示情報を受信したか否かを判定し、受信したと判定された場合(Yes)は、ステップS416に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS400に移行する。
【0135】
ステップS416に移行した場合は、動作状態制御部19において、ステップS414で受信した切替時間変更指示情報に基づき、切替時間変更命令を生成してステップS418に移行する。ここで、切替時間変更命令は、ユーザによって設定された切替時間の情報を含んでおり、印刷装置300は、この切替時間の情報に基づき、設定されている切替時間を切替時間変更命令に含まれる切替時間に変更する。
【0136】
ステップS418では、動作状態制御部19において、ステップS416で生成した切替時間変更命令を、データ通信部16を介して変更対象の印刷装置300に送信してステップS420に移行する。
ステップS420では、動作状態制御部19において、切替時間の変更対象の印刷装置300に対応した印刷ジョブの有効期限情報を、データ記憶部18から取得してステップS422に移行する。
【0137】
ステップS422では、動作状態制御部19において、ステップS420における有効期限情報の取得結果に基づき、有効期限が未経過の印刷ジョブがあるか否かを判定し、あると判定された場合(Yes)は、ステップS424に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS400に移行する。
ステップS424に移行した場合は、動作状態制御部19において、現在時刻を、図示しない時計機能から取得してステップS426に移行する。
【0138】
ステップS426では、動作状態制御部19において、ステップS414で受信した切替時間変更指示情報及びステップS424で取得した時刻とに基づき、有効期限が未経過の印刷ジョブの有効期限を更新してステップS400に移行する。つまり、切替時間変更命令によって、切替時間が変更されると印刷装置300では変更後の切替時間が経過するまで稼動状態が継続することになるので、これに合わせて有効期限の切れていない印刷ジョブの有効期限情報を更新する。
【0139】
次に、認証印刷指示処理を説明する。
図10は、認証印刷指示処理を示すフローチャートである。
認証印刷指示処理は、カードリーダ22を介して取得した第1認証情報に基づき認証処理を行い、認証の得られたユーザの印刷ジョブを印刷装置300に送信すると共に、設定時間情報の継承処理を行う処理であって、CPU50で実効されると、図10に示すように、まず、ステップS500に移行する。
【0140】
ステップS500では、ユーザ認証部23において、カードリーダ22を介して第1認証情報が入力されたか否かを判定し、入力されたと判定された場合(Yes)は、ステップS502に移行し、そうでない場合(No)は、入力されるまで判定処理を続行する。
ステップS502に移行した場合は、ユーザ認証部23において、カードリーダ22を介して入力された第1認証情報と、データ記憶部18に記憶された第2認証情報とに基づき、第2認証情報に、当該第1認証情報に対応したユーザの情報があるか否かを判定することで、ユーザが認証されたか否かを判定し、認証されたと判定された場合(Yes)は、認証されたユーザの情報を印刷データ送信部24に伝送してステップS506に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS500に移行する。つまり、第2認証情報の中に、第1認証情報と一致する情報がある場合に認証され、無い場合に認証されない。
【0141】
ステップS506に移行した場合は、印刷ジョブ送信部24において、ユーザ認証部23からのユーザ情報に基づき、該当する印刷ジョブをデータ記憶部18から選択して読み出しステップS508に移行する。
ステップS508では、印刷ジョブ送信部24において、ステップS506で読み出した印刷ジョブを、データ通信部16を介して印刷装置300に送信すると共に、当該送信したことを動作状態制御部19に通知してステップS510に移行する。ここで、本実施の形態においては、印刷ジョブ送信部24は、印刷ジョブのコピーを印刷装置300に送信するようになっており、所定の期間は、印刷処理済みの印刷ジョブをデータ記憶部18に保存するようになっている。
【0142】
ステップS510では、動作状態制御部19において、印刷ジョブ送信部24からの通知に応じて、ステップS508で送信した印刷ジョブの他に、データ記憶部18に、稼動有効期限が切れていない有効な印刷ジョブが保存されているか否かを判定し、保存されていると判定された場合(Yes)は、ステップS518に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS518に移行する。
【0143】
ステップS512に移行した場合は、動作状態制御部19において、ステップS508で送信した印刷ジョブの設定時間情報及びデータ記憶部18に記憶された各有効な印刷ジョブの設定時間情報に基づき、ステップS508で送信した印刷ジョブの有効期限よりも短い有効期限の印刷ジョブがあるか否かを判定し、あると判定された場合(Yes)は、ステップS516に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS514に移行する。
【0144】
ステップS514に移行した場合は、動作状態制御部19において、稼動有効期限が有効な印刷ジョブに対応した設定時間情報を、ステップS508で送信した印刷ジョブに対応した設定時間情報に変更して(設定時間情報の継承)、ステップS516に移行する。
一方、ステップS516に移行した場合は、動作状態制御部19において、データ記憶部18から、ステップS508で送信した印刷ジョブに対応した、印刷設定情報及び稼動有効期限情報を制御対象外を示す情報(例えば、NULL)に変更してステップS500に移行する。本実施の形態において、印刷設定情報及び稼動有効期限情報がNULLとなっている印刷ジョブは、制御対象から外されることとなる。なお、制御対象外を示す情報に変更せずに、設定時間情報及び稼動有効期限情報を削除して制御対象外としても良い。
【0145】
一方、ステップS510において、他に有効な印刷ジョブが保存されておらずステップS518に移行した場合は、ステップS508で送信した印刷ジョブに対応した設定時間情報の示す切替時間に、印刷装置300で現在設定されている切替時間を変更させる切替時間変更命令を生成し、この切替時間変更命令及び省電力移行命令を、データ通信部16を介して、印刷装置300に送信してステップS516に移行する。ここで、省電力移行命令は、印刷装置300が稼動状態のときに、当該印刷装置300に、稼動状態から省電力状態へと切り替えさせる命令である。つまり、データ記憶部18に、稼動有効期限が切れていない印刷ジョブが存在しないので、現在稼動状態にある印刷装置300を省電力状態に切り替えさせると共に、変更された切替時間を元々印刷装置300に設定されていた切替時間に戻させる。
【0146】
次に、有効期限管理処理を説明する。
図11は、有効期限管理処理を示すフローチャートである。
有効期限管理処理は、有効期限監視部21からの監視情報に基づき、稼動有効期限の切れた印刷ジョブに対応する稼動有効期限情報及び設定時間情報を変更すると共に、設定時間情報の継承処理を行う処理であって、CPU50で実行されると、図11に示すように、まず、ステップS600に移行する。
【0147】
ステップS600では、動作状態制御部19において、有効期限監視部21から定期的に取得している監視情報に基づき、データ記憶部18に保存された印刷ジョブのなかに、稼動有効期限の切れた印刷ジョブがあるか否かを判定し、あると判定された場合(Yes)は、ステップS602に移行し、そうでない場合(No)は、あると判定されるまで判定処理を続行する。
【0148】
ステップS602に移行した場合は、動作状態制御部19において、ステップS600で有効期限が切れたと判定された印刷ジョブの他に、データ記憶部18に、稼動有効期限が切れていない有効な印刷ジョブが保存されているか否かを判定し、保存されていると判定された場合(Yes)は、ステップS604に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS610に移行する。
【0149】
ステップS604に移行した場合は、動作状態制御部19において、稼動有効期限が有効な印刷ジョブに対応した設定時間情報を、有効期限が切れた印刷ジョブに対応した設定時間情報に変更して(設定時間情報の継承)、ステップS606に移行する。
ステップS606では、動作状態制御部19において、ステップS600で有効期限が切れたと判定された印刷ジョブに対応した設定時間情報及び稼動有効期限情報を、制御対象外を示す情報(例えば、NULL)に変更してステップS600に移行する。
【0150】
一方、ステップS602において、他に有効な印刷ジョブが保存されておらずステップS608に移行した場合は、動作状態制御部19において、ステップS600で有効期限が切れたと判定された印刷ジョブに対応した設定時間情報及び稼動有効期限情報を、制御対象外を示す情報(例えば、NULL)に変更してステップS610に移行する。
ステップS610では、動作状態制御部19において、ステップS600で有効期限が切れたと判定された印刷ジョブに対応した設定時間情報の示す切替時間に、印刷装置300で現在設定されている切替時間を変更させる切替時間変更命令を生成し、この切替時間変更命令及び省電力移行命令を、データ通信部16を介して、印刷装置300に送信してステップS600に移行する。
【0151】
更に、図12に基づき、印刷装置300の詳細な機能構成を説明する。図12は、印刷装置300の機能構成を示すブロック図である。
印刷装置300は、図12に示すように、ネットワーク199を介して、印刷装置管理用装置200との間でデータ通信を行うデータ通信部25と、データ通信部25を介して、印刷装置管理用装置200から受信した各種制御命令、各種要求および印刷ジョブを判別して、適切な機能部に伝送する制御命令伝送部26と、当該制御命令伝送部26から伝送された制御命令、設定された切替時間などに基づき印刷処理部30の状態を、稼動状態及び省電力状態のいずれか一方に切り替える省電力部27と、制御命令伝送部26から伝送された切替時間変更命令に基づき、現在設定されている切替時間を、当該命令によって指定された切替時間に変更する切替時間変更部28と、制御命令伝送部26から伝送された設定時間情報取得要求に基づき、現在設定されている切替時間の情報である設定時間情報を取得して、当該取得した設定時間情報を印刷装置管理用装置200に送信する設定時間情報取得部29と、印刷ジョブに基づき印刷処理を行う印刷処理部30とを含んだ構成となっている。
【0152】
次に、印刷装置300のハードウェア構成を説明する。
図13は、印刷装置300のハードウェア構成を示すブロック図である。
印刷装置300は、図13に示すように、印刷指示装置100と同様に、CPU70、ROM72、RAM74およびI/F78をバス79で接続し、ヒューマンインターフェースとしてデータの入力および表示が可能なタッチパネル等からなる操作パネル80、記憶装置82、印刷処理部30およびネットワーク199に接続するための信号線をI/F78に接続して構成されている。
【0153】
CPU70は、マイクロプロセッシングユニット等からなり、ROM72の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図14、図15、図16及び図17のフローチャートに示す設定時間情報送信処理、状態切替処理、切替時間変更処理及び印刷処理をそれぞれ実行する。
初めに、設定時間情報送信処理を説明する。
【0154】
図14は、時間情報送信処理を示すフローチャートである。
設定時間情報送信処理は、印刷装置管理用装置200からの設定時間情報取得要求に基づき、設定時間情報を取得し、当該取得した設定時間情報を印刷装置管理用装置200に送信する処理であって、CPU70で実効されると、図14に示すように、まず、ステップS700に移行する。
【0155】
ステップS700では、設定時間情報取得部29において、制御命令伝送部26から設定時間情報取得要求を取得したか否かを判定し、取得したと判定された場合(Yes)は、ステップS702に移行し、そうでない場合(No)は、取得するまで判定処理を続行する。
ステップS702に移行した場合は、設定時間情報取得部29において、省電力部27から設定時間情報を取得してステップS704に移行する。本実施の形態において、省電力部27は、図示しないタイマ等によって設定時間に対する経過時間を計測する機能も有している。
【0156】
ステップS704では、設定時間情報取得部29において、ステップS702で取得した設定時間情報を、データ通信部25を介して、印刷装置管理用装置200に送信してステップS700に移行する。
次に、状態切替処理を説明する。
図15は、状態切替処理を示すフローチャートである。
【0157】
状態切替処理は、印刷装置管理用装置200からの命令及び切替時間の残余時間に基づき、印刷処理部30の状態を稼動状態及び省電力状態のいずれか一方に切り替える処理であって、CPU70で実行されると、図15に示すように、まず、ステップS800に移行する。
ステップS800では、省電力部27において、制御命令伝送部26から省電力解除命令を取得したか否かを判定し、取得したと判定された場合(Yes)は、ステップS802に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS806に移行する。
【0158】
ステップS802に移行した場合は、省電力部27において、印刷処理部30の状態が省電力状態か否かを判定し、省電力状態であると判定された場合(Yes)は、ステップS804に移行し、そうでない場合(No)は、稼動状態の経過時間をクリア(カウント初期値(例えば、0)にする)してステップS800に移行する。
ステップS804に移行した場合は、省電力部27において、印刷処理部30の状態を省電力状態から稼動状態に切り替えると共に、稼動状態の経過時間をクリアしてステップS800に移行する。
【0159】
一方、ステップS806に移行した場合は、省電力部27において、制御命令伝送部26から省電力移行命令を取得したか否かを判定し、取得したと判定された場合(Yes)は、ステップS808に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS812に移行する。
ステップS808に移行した場合は、省電力部27において、印刷処理部30の状態が稼動状態か否かを判定し、稼動状態であると判定された場合(Yes)は、ステップS810に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS800に移行する。
【0160】
ステップS810に移行した場合は、省電力部27において、印刷処理部30の状態を稼動状態から省電力状態に切り替えると共に、稼動状態の経過時間をクリアしてステップS800に移行する。
また、ステップS812に移行した場合は、省電力部27において、印刷処理部30の状態が稼動状態か否かを判定し、稼動状態であると判定された場合(Yes)は、ステップS814に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS800に移行する。
【0161】
ステップS814に移行した場合は、省電力部27において、稼動状態の経過時間が、現在設定されている切替時間を経過したか否かを判定し、経過したと判定された場合(Yes)は、ステップS816に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS800に移行する。
ステップS816に移行した場合は、省電力部27において、印刷処理部30の状態を稼動状態から省電力状態に切り替えると共に、稼動状態の経過時間をクリアしてステップS800に移行する。
【0162】
次に、切替時間変更処理を説明する。
図16は、切替時間変更処理を示すフローチャートである。
切替時間変更処理は、印刷装置管理用装置200からの切替時間変更命令に基づき、現在設定されている切替時間を、切替時間変更命令によって指定された切替時間に変更する処理であって、CPU70で実効されると、図16に示すように、まず、ステップS900に移行する。
【0163】
ステップS900では、切替時間変更部28において、制御命令伝送部26から切替時間変更命令を取得したか否かを判定し、取得したと判定された場合(Yes)は、ステップS902に移行し、そうでない場合(No)は、取得するまで判定処理を続行する。
ステップS902に移行した場合は、切替時間変更部28において、現在設定されている切替時間を、ステップS900で取得した切替時間変更命令によって指定された切替時間に変更してステップS900に移行する。
【0164】
次に、印刷処理を説明する。
図17は、印刷処理を示すフローチャートである。
印刷処理は、印刷装置管理用装置200からの印刷ジョブに基づき、印刷媒体に印刷データの示す画像を形成する印刷処理を行う処理であって、CPU70で実効されると、図17に示すように、まず、ステップS1000に移行する。
【0165】
ステップS1000では、印刷処理部30において、制御命令伝送部26から印刷ジョブを取得したか否かを判定し、取得したと判定された場合(Yes)は、ステップS1002に移行し、そうでない場合(No)は、取得するまで判定処理を続行する。
ステップS1002に移行した場合は、印刷処理部30において、ステップS100で取得した印刷ジョブに基づき印刷処理を実行してステップS1004に移行する。
【0166】
ステップS1004では、印刷処理部30において、現在実行中の印刷処理を終了したか否かを判定し、終了したと判定された場合(Yes)は、ステップS1000に移行し、そうでない場合(No)は、終了するまで判定処理を続行する。なお、印刷処理中に、複数の印刷ジョブを取得した場合は、取得した順番が解るように記憶装置82に記憶して保留状態にする。
【0167】
次に、図18〜図20に基づき、本実施の形態の動作を説明する。ここで、図18は、印刷要求情報400のデータ構造を示す図である。また、図19(a)及び(b)は、印刷ジョブ管理テーブル420のデータ構造を示す図である。また、図20は、第2認証情報のデータ構造を示す図である。
まず、印刷指示装置100において、文書エディタを介したユーザからの印刷指示に応じて(ステップS100)、データ記憶部13から印刷データ(この場合は、文書データ)が読み出され(ステップS102)、更に、図18に示すように、ユーザID402、文書データ名404、端末情報(印刷指示先の印刷装置の情報)406、印刷日時408、印刷設定410の各フィールドを含んで構成される印刷要求情報400が生成される(ステップS104)。そして、文書データ本体に、印刷要求情報400を付与することで印刷ジョブが生成される(ステップS106)。当該生成された印刷ジョブは、印刷指示部11及びデータ通信部10を介して、印刷装置管理用装置200に送信される(ステップS108)。
【0168】
一方、印刷装置管理用装置200は、印刷指示装置100からの印刷ジョブを受信すると(ステップS300)、当該印刷ジョブの受信順に通番となるジョブIDを発行し(ステップS302)、当該受信した印刷ジョブをデータ記憶部18に保存する(ステップS304)。そして、図19(a)に示す印刷ジョブ管理テーブル420の内容を更新する(ステップS306)。ここで、ステップS306の印刷ジョブ管理テーブル420の更新処理は、図19(a)に示すように、発行したジョブID、印刷ジョブに付与された印刷要求情報及び切替時間情報に基づき、印刷ジョブ管理テーブル420を構成する、ジョブID422、ユーザ情報424、ファイル名(文書データ名)426、印刷回数432他の情報434の各フィールドのレコードを登録することで更新が行われる。図19(a)の例では、第1段目のレコードには、ジョブIDとして「1」が、ユーザ情報として「takahashi」が、印刷データのファイル名として「0001.prn」が、印刷回数として「0」がそれぞれ登録されている。これは、ユーザID「takahashi」のユーザが印刷要求を行ったものであり、印刷処理が未処理であることを示している。
【0169】
また、印刷装置管理用装置200は、データ記憶部18に新たな印刷ジョブ(例えば、ジョブID2)が保存されると(ステップS400)、当該ジョブID2の印刷ジョブ(以下、印刷ジョブ2と称す)の印刷指示先の印刷装置300に設定時間情報取得要求を送信する(ステップS402)。
一方、印刷装置300は、印刷装置管理用装置200からの設定時間情報取得要求を受信すると、制御命令伝送部26において、当該受信した設定時間情報取得要求を設定時間情報取得部29に伝送する。設定時間情報取得部29は、設定時間情報取得要求を取得すると(ステップS700の「Yes」の分岐」、現在設定されている切替時間の情報である設定時間情報(例えば、30分)を取得し(ステップS702)、当該取得した設定時間情報を印刷装置管理用装置200に送信する(ステップS704)。
【0170】
更に、印刷装置300は、制御命令伝送部26において、印刷装置管理用装置200からの設定時間情報取得要求とほぼ同時に送られてきた省電力解除命令を受信すると、当該受信した省電力解除命令を省電力部27に伝送する。省電力部27は、省電力解除命令を取得すると(ステップS800の「Yes」の分岐)、印刷処理部30が現在省電力状態であるか否かを判定し、省電力状態であると判定すると(ステップS802の「Yes」の分岐)、省電力状態を稼動状態へと切り替える(ステップS810)。一方、稼動状態であった場合(ステップS802の「No」の分岐)は、稼動状態の経過時間をクリアする。つまり、印刷装置管理用装置200において印刷ジョブ4が保存されると、印刷装置300は、省電力状態のときにはすぐに稼動状態に移行し、一方、稼動状態のときには経過時間をクリアして現在設定されている切替時間だけ稼動状態を継続することになる。
【0171】
一方、印刷装置管理用装置200は、印刷装置300から、上述した設定時間情報を受信すると(ステップS404の「Yes」の分岐)、当該受信した設定時間情報(ここでは、10分とする)に基づき、図19(a)に示すように、印刷ジョブ管理テーブル420における、ジョブID2に対応した設定時間情報430のフィールドの該当レコードに設定時間「10分」を登録して、印刷ジョブ管理テーブル420を更新する(ステップS406)。
【0172】
更に、印刷装置管理用装置200の現在時刻の情報を取得し(ステップS408)、当該取得した現在時刻(例えば、3月22日18時07分)と、上記受信した設定時間情報の示す切替時間(10分)とに基づき、印刷ジョブ4に対する稼動状態の有効期限である稼動有効期限を算出する(ステップS410)。ここでは、現在時刻「3月22日18時07分」に切替時間「10分」を加算した、「3月22日18時17分」を稼動有効期限として算出する。そして、この算出した稼動有効期限の情報である稼動有効期限情報を、図19に示すように、印刷ジョブ管理テーブル420における、ジョブID2に対応した稼動有効期限情報428のフィールドのレコードに稼動有効期限「3月22日18時17分→3221817」を登録して、印刷ジョブ管理テーブル420を更新する(ステップS424)。
【0173】
次に、印刷ジョブ2の印刷処理が実行される前に、ユーザからの切替時間の変更指示があると(ステップS200の「Yes」の分岐)、切替時間変更指示部14は、この指示に応じて、切替時間変更指示画面を表示する(ステップS202)。ここでは、ユーザの設定できる切替時間の下限値が「1分」、上限値が「30分」になっているとする。従って、ユーザは、1分〜30分の間で、任意の切替時間を入力することとなる。そして、ユーザによって、入力装置40を介して切替時間(例えば、30分)が入力され(ステップS204の「Yes」の分岐)、且つこの入力された切替時間が確定されると(ステップS206の「Yes」の分岐)、変更対象の印刷装置300において現在設定されている切替時間(10分)を、前記確定された切替時間(30分)に変更するための切替時間変更指示情報が生成される(ステップS208)。そして、この生成された切替時間変更指示情報は、データ通信部10を介して、印刷装置管理用装置200に送信される(ステップS210)。
【0174】
一方、印刷装置管理用装置200は、印刷指示装置100からの、切替時間変更指示情報を受信すると(ステップS414)、当該切替時間変更指示情報に含まれる、変更対象の印刷装置300の情報及びユーザの設定した切替時間の情報(30分)に基づき、切替時間を30分に変更させる切替時間変更命令を生成し(ステップS416)、当該生成した切替時間変更命令を、データ通信部16を介して、変更対象の印刷装置300に送信する(ステップS418)。更に、データ記憶部18から変更対象の印刷装置300に対応する印刷ジョブの有効期限情報を取得する(ステップS420)。そして、有効期限が未経過の印刷ジョブ、例えば、図19(a)に示す印刷ジョブ2があるので(ステップS422の「Yes」の分岐)、現在の時刻情報を取得して(ここでは、3月22日18時09分が取得されたとする)(ステップS424)、切替時間変更指示情報の「30分」と、現在時刻情報「3月22日18時09分」とに基づき、現在時刻「3月22日18時09分」に変更後の切替時間となる「30分」を加算した、「3月22日18時39分」を新たな稼動有効期限として算出し、現在登録されている「3月22日18時17分」を、算出した「3月22日18時39分」に更新する(ステップS426)。
【0175】
一方、印刷装置300は、印刷装置管理用装置200からの、切替時間変更命令(現在設定中の切替時間(10分)を30分に変更する命令)を受信すると、制御命令伝送部26において、当該受信した切替時間変更命令を切替時間変更部28に伝送する。切替時間変更部28は、切替時間変更命令を取得すると(ステップS900)、現在設定されている切替時間「10分」を「30分」に変更する(ステップS902)。このとき、印刷装置300が稼動状態のときには、経過時間をクリアし、経過時間を再カウントする。
【0176】
そして、図19(b)に示す印刷ジョブ管理用テーブル420のように、ジョブID1、2、4、6の未処理の印刷ジョブと、ジョブID3、5の印刷処理済みの印刷ジョブとがデータ記憶部18に保存された状態において、カードリーダ22を介して第1認証情報(例えば、ユーザ情報「sato」とパスワード「*****」)が入力されると(ステップS500)、ユーザ認証部23において、当該入力された第1認証情報と、図20に示すような、ユーザID442及びパスワード444の2つのフィールドから構成された第2認証情報テーブル440とが照合される(ステップS502)。そして、第2認証情報テーブル440に第1認証情報と一致する情報がある場合に、ICカードをスワイプしたユーザが認証されることになる。この場合は、第2認証情報の中に、第1認証情報と一致した情報があるので、ユーザが認証される(ステップS504の「Yes」の分岐)。
【0177】
このようにして、ユーザが認証されると、データ記憶部18に保存された印刷ジョブの中から、ユーザ情報「sato」に対応したジョブID2の印刷ジョブ2が検出され、データ記憶部18から読み出される(ステップS506)。そして、読み出された印刷ジョブ2は、印刷装置300に送信される(ステップS508)。
印刷装置300は、印刷装置管理用装置200から印刷データを受信すると、制御命令伝送部26において、当該受信した印刷ジョブを印刷処理部30に伝送し、印刷処理部30は、印刷ジョブを取得すると(ステップS1000)、印刷ジョブに含まれる印刷データに応じて、レンダリング処理、ラスタライズ処理、画像形成処理等からなる印刷処理を実行して(ステップS1002)、印刷媒体に画像を形成する(ステップS1004の「Yes」の分岐)。ここで、印刷装置300が稼動状態であるときは、印刷ジョブを取得後、すぐに印刷処理が開始されるが、省電力状態のときは、ウォームアップ後に稼動状態へと移行し、その後印刷処理が開始される。
【0178】
一方、印刷ジョブ2の送信後、印刷装置管理用装置200においては、データ記憶部18に保存された印刷ジョブの中に稼動有効期限が切れていない印刷ジョブ4、6がまだ残っており(ステップS510の「Yes」の分岐)、且つ印刷ジョブ2の有効期限はこれらの有効期限よりも短い(ID番号が若い)ものなので(ステップS512の「Yes」の分岐)、印刷ジョブ2に対応した設定時間の情報(10分)を、印刷ジョブ4、6に対応した設定時間情報に上書きすることで、印刷ジョブ4、6の設定時間「30分」を、印刷ジョブ2の設定時間「10分」に変更する(ステップS514)。そして、印刷ジョブ管理テーブル420から、設定時間情報430及び稼動有効期限情報428のフィールドにおけるジョブID2に対応した登録値を「NULL」に変更すると共に、印刷回数432のレコードに登録された「0」を「1」に変更して印刷ジョブ管理テーブル420を更新する(ステップS516)。
【0179】
また、印刷装置管理用装置200は、有効期限監視部21において、データ記憶部18に保存された各印刷ジョブの稼動有効期限情報と、図示しない時計機能の時刻情報とを定期的に監視し、保存された印刷ジョブの稼動有効期限が切れたときに、そのことを動作状態制御部19に知らせるようになっている。そして、印刷ジョブ2が制御対象から外れ、印刷ジョブ4、6が制御対象として残っている状態において、時間が経過し、印刷ジョブ4の印刷処理が実行され、その後、有効期限監視部21から、印刷ジョブ6の稼動有効期限が切れたことを知らせる通知があったときに(ステップS600の「Yes」の分岐)、他に稼動有効期限の切れていない印刷ジョブは無いので(ステップS602の「No」の分岐)、印刷ジョブ管理テーブル420における、ジョブID6の設定時間情報及び稼動有効期限情報のフィールドのレコード値をそれぞれ「NULL」に変更し(ステップS608)、印刷装置300の現在の切替時間「30分」を、印刷ジョブ2から継承した設定時間情報の示す切替時間「10分」に変更させる切替時間変更命令を生成し、当該切替時間変更命令及び省電力移行命令を印刷装置300に送信する(ステップS610)。
【0180】
印刷装置300は、印刷装置管理用装置200から、切替時間変更命令(10分に変更)及び省電力移行命令を受信すると、制御命令伝送部26において、当該受信した切替時間変更命令を切替時間変更部28に伝送し、一方、省電力移行命令を省電力部27に伝送する。
切替時間変更部28は、切替時間変更命令を取得すると(ステップS900)、現在設定されている切替時間「30分」を、「10分」に変更する(ステップS902)。つまり、印刷装置300の切替時間を、初期の状態に戻す。一方、省電力部27は、省電力移行命令を取得すると(ステップS806の「Yes」の分岐)、印刷処理部30が現在稼動状態であるか否かを確認し、稼動状態であると判定すると(ステップS808の「Yes」の分岐)、状態を稼動状態から省電力状態へと切り替える(ステップS810)。
【0181】
このようにして、本実施の形態では、印刷装置管理用装置200は、印刷指示装置100から印刷ジョブを受信すると、すぐに省電力解除命令を当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置300に送信して稼動状態へと移行させることが可能である。
これにより、上記受信した印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置300が省電力状態であってもすぐに稼動状態へと切り替えることができるので、ユーザは、印刷ジョブを送信後において、従来に比して、印刷装置300に印刷処理をすみやかに開始させることができる。
【0182】
更に、切替時間変更指示部14によって、印刷装置300に設定されている切替時間情報を、ユーザが所望の切替時間に変更する変更指示を生成し、当該生成した変更指示を印刷装置管理用装置200に送信することで、印刷装置管理用装置200は、切替時間変更指示部14からの変更指示応じて、印刷装置300において現在設定されている切替時間を、変更指示の示す切替時間に変更させる切替時間変更命令を当該印刷装置300に送信するようにした。
【0183】
これにより、該当印刷ジョブに対する印刷装置300の稼動状態の待機時間を、変更指示情報の示す切替時間(ユーザが所望の切替時間)に変更することができるので、ユーザは、印刷ジョブを送信後において、設定した切替時間内であれば、従来に比して、印刷装置300に印刷処理をすみやかに開始させることができる。
更に、本実施の形態では、印刷装置管理用装置200は、印刷ジョブの受信後において、印刷装置300に設定されている現在の切替時間情報(設定時間情報)を取得して該当の印刷ジョブと対応付けて保持し、ユーザ所望の切替時間の変更後において、該当の印刷ジョブの印刷処理の終了後又は稼動有効期限の経過後において、他の稼動有効期限の切れていない印刷ジョブがデータ記憶部18に保存されていない場合に、印刷装置300において現在設定されている切替時間を、前記取得した設定時間情報の示す切替時間に変更するようにした。一方、稼動有効期限の切れていない印刷ジョブがデータ記憶部18に複数保存されているときに、これらのうち最も古くに保存された印刷ジョブの印刷処理の終了後又は稼動有効期限の経過後に、他の稼動有効期限の切れていない印刷ジョブの設定時間情報を、最も古くに保存された印刷ジョブ(稼動有効期限が最も短い印刷ジョブ)に対応した設定時間情報に変更するようにした。
【0184】
これにより、切替時間をユーザ所望の時間に変更した後において処理に対応した印刷ジョブが全て制御対象から外れたときに、印刷装置300に設定された切替時間を、最も古くに保存された印刷ジョブに対応した設定時間情報の示す切替時間に変更することができるので、これにより、印刷装置300に元々設定されていた切替時間に戻り易くすることができるので、無用な切替時間が設定され続けることによる不具合の発生を抑えることができる。
【0185】
更に、本実施の形態では、印刷装置管理用装置200は、印刷指示装置100から受信した各印刷ジョブに対し、これらを受信後に取得した設定時間情報と、受信後の時刻情報とに基づき、各印刷ジョブに対する、印刷装置300の稼動状態の継続時間の有効期限である、稼動有効期限情報を生成し、有効期限監視部21において、これら稼動有効期限を監視し、有効期限の切れた印刷ジョブがあったときは、この印刷ジョブを制御対象から外すと共に、この印刷ジョブが最も古くに保存されたもので、且つ他に稼動有効期限の切れていない印刷ジョブが複数ある場合には、他の印刷ジョブの設定時間情報を、最も古くに保存された印刷ジョブに対応した設定時間情報に変更するようにした。
【0186】
これにより、切替時間の変更処理に対応した印刷ジョブが全て制御対象から外れたときに、印刷装置300に設定された切替時間を、最も古くに保存された印刷ジョブに対応した設定時間情報の示す切替時間に変更すことができるので、これにより、印刷装置300に元々設定されていた切替時間に戻し易くすることができるので、無用な切替時間が設定され続けることによる不具合の発生を抑えることができる。
【0187】
上記実施の形態において、印刷指示部11及びデータ通信部10による印刷ジョブの送信処理は、形態3の出力指示手段、又は形態10若しくは16の印刷指示手段に対応し、切替時間変更指示部14は、形態3、10、16及び17のいずれか1の切替時間変更指示手段に対応する。
また、上記実施の形態において、ステップS108は、形態27又は40の印刷指示ステップに対応する。
【0188】
また、上記実施の形態において、ステップS200〜ステップS214は、形態27、28及び40のいずれか1の切替時間変更指示ステップに対応する。
また、上記実施の形態において、印刷ジョブ保存部17は、形態1、2、3、4及び6のいずれか1の出力データ保存手段、又は形態8、9、10、11、13、16、18、19及び27のいずれか1の印刷ジョブ保存手段に対応し、データ記憶部18及び記憶装置62は、形態1、2、3、4、6及び7のいずれか1の出力データ記憶手段、又は形態8、9、10、11、13、14、16、18、27、29、38、39及び41のいずれか1の印刷ジョブ記憶手段に対応する。
【0189】
また、上記実施の形態において、動作状態制御部19は、形態1、2、3、4、6、7、8、9、10、11、13、14、18、19及び20のいずれか1の動作状態制御手段に対応し、設定時間情報取得部20は、形態6、13及び19のいずれか1の設定時間情報取得手段に対応し、有効期限監視部21は、形態6、7、13、14及び19のいずれか1の経過有無監視手段に対応する。
【0190】
また、上記実施の形態において、カードリーダ22は、形態1、2、4、8、9、11及び18のいずれか1の認証情報取得手段に対応し、ユーザ認証部23は、形態1、2、4、8、9、11及び18のいずれか1の利用適格判定手段に対応し、印刷ジョブ送信部24は、形態4の出力データ送信手段、又は形態11若しくは18の印刷ジョブ送信手段に対応する。
【0191】
また、上記実施の形態において、ステップS300〜S306は、形態29、38、39、40、41及び43のいずれか1の印刷ジョブ保存ステップに対応し、ステップS400〜ステップS428は、形態29、30、31、38、39、40、41、43及び44のいずれか1の動作状態制御ステップに対応する。
また、上記実施の形態において、ステップS500は、形態29、38、39及び41のいずれか1の認証情報取得ステップに対応し、ステップS502,S504は、形態29、38、39及び41のいずれか1の利用適格判定ステップに対応し、ステップS506,S508は、形態29又は41の印刷ジョブ送信ステップに対応し、ステップS510〜S518は、形態29、30、31、38、39、40、41、43及び44のいずれか1の動作状態制御ステップに対応し、ステップS600〜S612は、形態29、30、31、38、39、40、41、43及び44のいずれか1の動作状態制御ステップに対応する。
【0192】
また、上記実施の形態において、省電力部27は、形態1、2、4、6、7、8、9、11、13、14、21、22、24、25及び26のいずれか1の省電力切替手段に対応し、切替時間変更部28は、形態3、6、7、10、13、14及び20のいずれか1の切替時間変更手段に対応し、印刷処理部30は、形態1、2及び4のいずれか1の出力処理手段、又は形態8、9及び11のいずれか1の印刷処理手段に対応し、データ通信部25及び制御命令伝送部26による印刷ジョブの受信処理は、形態4の出力データ受信手段、又は形態11の印刷ジョブ受信手段に対応する。
【0193】
また、上記実施の形態において、ステップS800〜S816は、形態38、39、43及び44のいずれか1の省電力切替ステップに対応し、ステップS900〜S902は、形態31、40、43及び44のいずれか1の切替時間変更ステップに対応し、ステップS1000は、形態41の印刷ジョブ受信ステップに対応し、ステップS1002,S1004は、形態38、39及び41のいずれか1の印刷処理ステップに対応する。
【0194】
なお、上記実施の形態においては、印刷装置300とは別体の印刷装置管理用装置200において、印刷装置300の状態の制御処理及び認証処理を行う構成としたが、これに限らず、印刷装置300が印刷装置管理用装置200の機能を有した構成としても良い。この場合においては、印刷装置管理装置200と印刷装置300との間の印刷ジョブなどの各種データ、切替時間変更命令等の各種命令、時間情報取得要求等の各種要求の送受信処理が不要となり、請求項との対応は以下のようになる。
【0195】
上記実施の形態において、印刷ジョブ保存部17は、形態1、2、3、5及び6のいずれか1の出力データ保存手段、又は形態8、9、10、12、13、16、24及び27のいずれか1の印刷ジョブ保存手段に対応し、データ記憶部18及び記憶装置62は、形態1、2、3、5、6及び7のいずれか1の出力データ記憶手段、又は形態8、9、10、12、13、14、16、21、24、27、32、35、38及び39のいずれか1の印刷ジョブ記憶手段に対応する。
【0196】
また、上記実施の形態において、動作状態制御部19は、形態1、2、3、5、6、7、8、9、10、12、13、14、21、22、23、24、25及び26のいずれか1の動作状態制御手段に対応し、設定時間情報取得部20は、形態6、13及び25のいずれか1の設定時間情報取得手段に対応し、有効期限監視部21は、形態6、7、13、14、25及び26のいずれか1の経過有無監視手段に対応する。
【0197】
また、上記実施の形態において、カードリーダ22は、形態1、2、5、8、9、12及び24のいずれか1の認証情報取得手段に対応し、ユーザ認証部23は、形態1、2、5、8、9、12及び24のいずれか1の利用適格判定手段に対応する。
また、上記実施の形態において、ステップS300〜S306は、形態35、38、39、40、42及び43のいずれか1の印刷ジョブ保存ステップに対応し、ステップS400〜ステップS428は、形態32、33、34、35、36、37、38、39、40、42、43及び44のいずれか1の動作状態制御ステップに対応する。
【0198】
また、上記実施の形態において、ステップS500は、形態35、38、39及び42のいずれか1の認証情報取得ステップに対応し、ステップS502,S504は、形態35、38、39及び42のいずれか1の利用適格判定ステップに対応し、ステップS510〜S518は、形態32、33、34、35、36、37、38、39、40、42、43及び44のいずれか1の動作状態制御ステップに対応し、ステップS600〜S612は、形態32、33、34、35、36、37、38、39、40、42、43及び44のいずれか1の動作状態制御ステップに対応する。
【0199】
また、上記実施の形態において、省電力部27は、形態1、2、5、6、7、8、9、12、13、14、21、22、24、25及び26のいずれか1の省電力切替手段に対応し、切替時間変更部28は、形態3、6、7、10、13、14、23、25及び26のいずれか1の切替時間変更手段に対応し、印刷処理部30は、形態1又は2の出力処理手段、又は形態8、9、21及び22のいずれか1の印刷処理手段に対応し、形態22の印刷ジョブ受信手段に対応する。
【0200】
また、上記実施の形態において、ステップS800〜S816は、形態32、33、35、36、37、38、39、43及び44のいずれか1の省電力切替ステップに対応し、ステップS900〜S902は、形態34、36、37、40、43及び44のいずれか1の切替時間変更ステップに対応し、ステップS1000は、形態33の印刷ジョブ受信ステップに対応し、ステップS1002,S1004は、形態32、33、38及び39のいずれか1の印刷処理ステップに対応する。
【0201】
また、上記実施の形態においては、図1に示すように、印刷装置管理用装置200が1台の印刷装置300を管理する構成を例として説明したが、これに限らず、印刷装置管理用装置200が複数台の印刷装置300を管理する構成としても良い。複数を管理する構成とした場合は、例えば、上記印刷ジョブ管理テーブル420に、新たに、印刷指示先の印刷装置300の情報を登録して管理する。
【0202】
また、上記実施の形態において、図4、図5、図8、図9、図10、図11、図14、図15、図16及び図17のフローチャートに示す処理を実行するにあたってはいずれも、ROM33,52,72にあらかじめ格納されている制御プログラムを実行する場合について説明したが、これに限らず、これらの手順を示したプログラムが記憶された記憶媒体から、そのプログラムをRAM34,54,74に読み込んで実行するようにしてもよい。
【0203】
ここで、記憶媒体とは、RAM、ROM等の半導体記憶媒体、FD、HD等の磁気記憶型記憶媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記憶媒体、MO等の磁気記憶型/光学的読取方式記憶媒体であって、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法のいかんにかかわらず、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体であれば、あらゆる記憶媒体を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0204】
【図1】本発明に係る印刷システムの概観構成を示す図である。
【図2】印刷指示装置100の機能構成を示すブロック図である。
【図3】印刷指示装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】印刷要求処理を示すフローチャートである。
【図5】切替時間設定処理を示すフローチャートである。
【図6】印刷装置管理用装置200の機能構成を示すブロック図である。
【図7】印刷装置管理用装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図8】印刷ジョブ保存処理を示すフローチャートである。
【図9】稼動有効期限情報生成処理を示すフローチャートである。
【図10】認証印刷指示処理を示すフローチャートである。
【図11】有効期限管理処理を示すフローチャートである。
【図12】印刷装置300の機能構成を示すブロック図である。
【図13】印刷装置300のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図14】時間情報送信処理を示すフローチャートである。
【図15】状態切替処理を示すフローチャートである。
【図16】切替時間変更処理を示すフローチャートである。
【図17】印刷処理を示すフローチャートである。
【図18】印刷要求情報400のデータ構造を示す図である。
【図19】(a)及び(b)は、印刷ジョブ管理テーブル420のデータ構造を示す図である。
【図20】第2認証情報のデータ構造を示す図である。
【符号の説明】
【0205】
1…印刷システム、100…印刷指示装置、200…印刷装置管理用装置、300…印刷装置、10…データ通信部、11…印刷指示部、12…印刷ジョブ生成部、13…データ記憶部、14…切替時間設定部、15…切替時間付与部、16…データ通信部、17…印刷ジョブ保存部、18…データ記憶部、19…動作状態制御部、20…時間情報取得部、21…有効期限監視部、22…カードリーダ、23…ユーザ認証部、24…印刷ジョブ送信部、25…データ通信部、26…制御命令伝送部、27…省電力部、28…切替時間変更部、29…時間情報取得部、30…印刷処理部、32,50,70…CPU, 33,52,72…ROM、34,54,74…RAM、38,58,78…I/F、39,59,79…バス、40,60…入力装置、42,62,82…記憶装置、44,64…表示装置、80…操作パネル、400…印刷属性情報、420…印刷ジョブ管理テーブル、440…第2認証情報、199…ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力データに基づいて出力を行う出力デバイスを備え、認証を得て前記出力デバイスが前記出力を行う出力システムであって、
前記出力データを取得する出力データ取得手段と、前記出力データ取得手段によって取得した出力データを出力データ記憶手段に保存する出力データ保存手段と、認証情報を取得する認証情報取得手段と、前記認証情報取得手段によって取得した認証情報に基づいて前記出力データの利用適格を判定する利用適格判定手段と、前記出力デバイスの状態を制御する動作状態制御手段と、前記出力デバイスにおける前記出力処理の完了を検出する出力処理完了検出手段と、前記動作状態制御手段からの命令と前記出力デバイスの状態を稼働状態から省電力状態へと切り替えるまでの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、前記出力デバイスの状態を、前記出力処理手段による出力処理を実行可能とする稼働状態と前記出力処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替手段と、を備え、
前記動作状態制御手段は、前記出力データ保存手段を有する装置が前記出力データを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記省電力切替手段に出力するようになっており、前記出力処理完了検出手段によって当該出力データの出力処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていることを特徴とする出力システム。
【請求項2】
印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷装置を備え、認証を得て前記印刷装置が前記印刷処理を行う印刷システムであって、
前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、前記印刷ジョブ取得手段によって取得した印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存手段と、認証情報を取得する認証情報取得手段と、前記認証情報取得手段によって取得した認証情報に基づいて前記印刷ジョブの利用適格を判定する利用適格判定手段と、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御手段と、前記印刷装置における前記印刷処理の完了を検出する印刷処理完了検出手段と、前記動作状態制御手段からの命令と前記印刷装置の状態を稼働状態から省電力状態へと切り替えるまでの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、前記印刷装置の状態を、前記印刷処理手段による印刷処理を実行可能とする稼働状態と前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替手段と、を備え、
前記動作状態制御手段は、前記印刷ジョブ保存手段を有する装置が前記印刷ジョブを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記省電力切替手段に出力するようになっており、前記印刷処理完了検出手段によって当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていることを特徴とする印刷システム。
【請求項3】
印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷装置を備え、認証を得て前記印刷装置が前記印刷処理を行う印刷システムであって、
前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、前記印刷ジョブ取得手段によって取得した印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存手段と、認証情報を取得する認証情報取得手段と、前記認証情報取得手段によって取得した認証情報に基づいて前記印刷ジョブの利用適格を判定する利用適格判定手段と、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御手段と、前記印刷装置における前記印刷処理の完了を検出する印刷処理完了検出手段とを備え、
前記印刷装置は、前記印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブのうち前記利用適格判定手段が利用適格を有すると判定した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷処理手段と、前記動作状態制御手段からの命令と当該印刷装置の状態を稼働状態から省電力状態へと切り替えるまでの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、当該印刷装置の状態を、前記印刷処理手段による印刷処理を実行可能とする稼働状態と前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替手段とを有し、
前記動作状態制御手段は、前記印刷ジョブ保存手段を有する装置が前記印刷ジョブを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記省電力切替手段に出力するようになっており、前記印刷処理完了検出手段によって当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていることを特徴とする印刷システム。
【請求項4】
前記印刷ジョブの印刷指示を行う印刷指示装置を、前記印刷ジョブ保存手段を有する装置とデータ通信可能に接続し、
前記印刷指示装置は、前記印刷ジョブを、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に対応した前記印刷ジョブ保存手段を有する装置に送信する印刷指示手段と、前記印刷装置に設定されている前記切替時間の変更指示を行う切替時間変更指示手段とを有し、
前記印刷装置は、前記動作状態制御手段からの切替時間変更命令に基づき、当該印刷装置において設定されている前記切替時間を変更する切替時間変更手段を有し、
前記動作状態制御手段は、前記切替時間変更指示手段からの指示に応じて、前記切替時間変更手段に切替時間変更命令を出力するようになっており、前記印刷処理完了検出手段によって、前記切替時間が変更された印刷装置に対応する印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたとき、または変更後の前記切替時間が経過したときに、印刷指示先の印刷装置に現在設定されている切替時間を、変更前の切替時間に戻すための切替時間変更命令を前記切替時間変更手段に出力するようになっていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の印刷システム。
【請求項5】
前記印刷装置を管理する印刷装置管理用装置を、前記印刷装置とデータ通信可能に接続し、
前記印刷装置管理用装置は、前記印刷ジョブ取得手段と、前記印刷ジョブ保存手段と、前記認証情報取得手段と、前記利用適格判定手段と、前記動作状態制御手段と、前記印刷処理完了検出手段と、前記印刷ジョブ記憶手段に記憶された印刷ジョブのうち前記利用適格判定手段が利用適格を有すると判定した印刷ジョブを前記印刷装置に送信する印刷ジョブ送信手段とを有し、
前記印刷装置は、前記印刷ジョブを受信する印刷ジョブ受信手段を有し、前記印刷処理手段は、前記印刷ジョブ受信手段で受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行うようになっていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記印刷装置は、前記印刷ジョブ取得手段と、前記印刷ジョブ保存手段と、前記認証情報取得手段と、前記利用適格判定手段と、前記動作状態制御手段と、前記印刷処理完了検出手段とを有することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の印刷システム。
【請求項7】
前記印刷ジョブ保存手段を有する装置が前記印刷ジョブを取得後に、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に設定されている切替時間の情報である設定時間情報を取得する設定時間情報取得手段と、前記印刷ジョブ保存手段を有する装置が前記印刷ジョブを取得後の時刻情報を取得し、当該取得した時刻情報と、前記設定時間情報取得手段によって取得した設定時間情報とに基づき、当該印刷ジョブに対する前記稼動状態の有効期限を算出する有効期限算出手段と、現在の時刻情報を取得し、当該時刻情報と、当該有効期限算出手段によって算出された有効期限とに基づき、現在の時刻が前記有効期限を経過したか否かを監視する経過有無監視手段とを備え、
前記動作状態制御手段は、前記印刷処理完了検出手段の検出結果および前記経過有無監視手段の監視結果に基づき、前記印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、または当該印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていると共に、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に現在設定されている切替時間を、当該印刷ジョブに対応する前記設定時間情報の示す切替時間に変更させる切替時間変更命令を前記切替時間変更手段に出力するようになっていることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の印刷システム。
【請求項8】
前記切替時間変更手段によって変更された切替時間に基づき、前記有効期限を更新する有効期限更新手段を備え、
前記動作状態制御手段は、前記印刷ジョブ記憶手段が、同一の前記印刷装置に対する有効期限内の複数の印刷ジョブを保存しているときに、前記印刷処理完了検出手段の検出結果および前記経過有無監視手段の監視結果に基づき、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、いずれか一の印刷ジョブの印刷処理が完了したとき、またはいずれか一の印刷ジョブの前記有効期限が切れたときに、次に有効期限の切れる印刷ジョブに対応した前記設定時間情報を、前記印刷処理が完了または前記有効期限が切れた印刷ジョブに対応した設定時間情報に変更するようになっており、前記保存された複数の印刷ジョブから有効期限内の印刷ジョブが無くなったときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていると共に、当該印刷装置に現在設定されている前記切替時間を、前記保存された複数の印刷ジョブのうち、最後に印刷処理が完了した印刷ジョブまたは最後に有効期限が切れた印刷ジョブに対応する設定時間情報に変更させる切替時間変更命令を前記切替時間変更手段に出力するようになっていることを特徴とする請求項7記載の印刷システム。
【請求項9】
前記設定する切替時間の上限を15〜30分の範囲内としたことを特徴とする請求項4乃至請求項8のいずれか1項に記載の印刷システム。
【請求項10】
印刷ジョブの印刷指示を行う印刷指示装置であって、
前記印刷ジョブを、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に対応した、前記印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存手段を有する装置に送信する印刷指示手段と、前記印刷装置に設定されている当該印刷装置の状態を、印刷処理を実行可能とする稼働状態から前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態へと切り替えるまでの前記稼動状態の待機時間である切替時間の変更指示を行う切替時間変更指示手段とを有することを特徴とする印刷指示装置。
【請求項11】
印刷ジョブに基づき印刷処理を行う印刷装置を管理する印刷装置管理用装置であって、
前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、前記印刷ジョブ取得手段によって取得した印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存手段と、認証情報を取得する認証情報取得手段と、前記認証情報取得手段で取得した認証情報に基づいて前記印刷ジョブの利用適格を判定する利用適格判定手段と、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御手段と、前記印刷装置における前記印刷処理の完了を検出する印刷処理完了検出手段と、前記印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブのうち前記利用適格判定手段が利用適格を有すると判定した印刷ジョブを前記印刷装置に送信する印刷ジョブ送信手段とを有し、
前記動作状態制御手段は、前記印刷ジョブを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記印刷装置に送信するようになっており、前記印刷処理完了検出手段によって当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記印刷装置に送信するようになっていることを特徴とする印刷装置管理用装置。
【請求項12】
印刷ジョブに基づき印刷処理を行う印刷装置であって、
印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブのうち利用適格を有する印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷処理手段と、前記動作状態制御手段からの命令と当該印刷装置の状態を稼働状態から省電力状態へと切り替えるまでの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、当該印刷装置の状態を、前記印刷処理手段による印刷処理を実行可能とする稼働状態と前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替手段とを有することを特徴とする印刷装置。
【請求項13】
印刷ジョブに基づき印刷処理を行う印刷装置であって、
前記印刷ジョブを受信する印刷ジョブ受信手段と、前記印刷ジョブ受信手段で受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷処理手段と、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御手段からの命令と当該印刷装置の状態を稼働状態から省電力状態へと切り替えるまでの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、当該印刷装置の状態を、前記印刷処理手段による印刷処理を実行可能とする稼働状態と前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替手段とを有することを特徴とする印刷装置。
【請求項14】
前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、前記印刷ジョブ取得手段によって取得した印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存手段と、認証情報を取得する認証情報取得手段と、前記認証情報取得手段で取得した認証情報に基づいて前記印刷ジョブの利用適格を判定する利用適格判定手段と、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御手段とを更に有し、
前記動作状態制御手段は、前記印刷ジョブを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記省電力切替手段に出力するようになっており、前記印刷処理完了検出手段によって当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から前記省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替手段に出力するようになっていることを特徴とする請求項12又は請求項13記載の印刷装置。
【請求項15】
印刷ジョブの印刷指示を行う印刷指示装置として動作するコンピュータに実行させるのに使用する印刷指示プログラムであって、
前記印刷ジョブを、当該印刷ジョブの印刷指示先の印刷装置に対応した、前記印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存手段を有する装置に送信する印刷指示ステップと、前記印刷装置に設定されている当該印刷装置の状態を、印刷処理を実行可能とする稼働状態から前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態へと切り替えるまでの前記稼動状態の待機時間である切替時間の変更指示を行う切替時間変更指示ステップとからなる処理を前記コンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴とする印刷指示プログラム。
【請求項16】
印刷ジョブに基づき印刷処理を行う印刷装置を管理する印刷装置管理用装置として動作するコンピュータに実行させるのに使用する印刷装置管理プログラムであって、
前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得ステップと、前記印刷ジョブ取得ステップにおいて取得した前記印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存ステップと、認証情報を取得する認証情報取得ステップと、前記認証情報取得ステップにおいて取得した認証情報に基づいて前記印刷ジョブの利用適格を判定する利用適格判定ステップと、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御ステップと、前記印刷装置における前記印刷処理の完了を検出する印刷処理完了検出ステップと、前記印刷ジョブ記憶手段に記憶された印刷ジョブのうち前記利用適格判定ステップにおいて利用適格を有すると判定した印刷ジョブを前記印刷装置に送信する印刷ジョブ送信ステップとからなる処理を前記コンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含み、
前記動作状態制御ステップにおいては、前記印刷ジョブを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記印刷装置に送信するようになっており、前記印刷処理完了検出ステップにおいて当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記印刷装置に送信することを特徴とする印刷装置管理プログラム。
【請求項17】
印刷ジョブに基づき印刷処理を行う印刷装置を制御するのに使用する印刷装置制御プログラムであって、
印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブのうち利用適格を有する印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷処理ステップと、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御ステップによって送られてきた命令と前記印刷装置の状態を稼働状態から省電力状態へと切り替えるまでの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、前記印刷装置の状態を、前記印刷処理ステップによる印刷処理を実行可能とする稼働状態と前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴とする印刷装置制御プログラム。
【請求項18】
印刷ジョブに基づき印刷処理を行う印刷装置を制御するのに使用する印刷装置制御プログラムであって、
前記印刷ジョブを受信する印刷ジョブ受信ステップと、前記印刷ジョブ受信ステップにおいて受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷処理ステップと、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御ステップによって送られてきた命令と前記印刷装置の状態を稼働状態から省電力状態へと切り替えるまでの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、前記印刷装置の状態を、前記印刷処理ステップによる印刷処理を実行可能とする稼働状態と前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴とする印刷装置制御プログラム。
【請求項19】
印刷ジョブの印刷指示処理を行う印刷指示装置と、前記印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷装置とをデータ通信可能に接続し、認証を得て前記印刷装置が前記印刷処理を行う印刷方法であって、
前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得ステップと、前記印刷ジョブ取得ステップにおいて取得した印刷ジョブを印刷ジョブ記憶手段に保存する印刷ジョブ保存ステップと、認証情報を取得する認証情報取得ステップと、前記認証情報取得ステップにおいて取得した認証情報に基づいて前記印刷ジョブの利用適格を判定する利用適格判定ステップと、前記印刷装置の状態を制御する動作状態制御ステップと、前記印刷装置における前記印刷処理の完了を検出する印刷処理完了検出ステップとを含み、
前記印刷装置に対しては、
前記印刷ジョブ記憶手段に保存された印刷ジョブのうち前記利用適格判定ステップにおいて利用適格を有すると判定した印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う印刷処理ステップと、前記動作状態制御ステップよって送られてきた命令と前記印刷装置の状態を稼働状態から省電力状態へと切り替えるまでの稼動状態の待機時間である切替時間に対する経過時間とのいずれか一方に基づいて、前記印刷装置の状態を、前記印刷処理手段による印刷処理を実行可能とする稼働状態と前記印刷処理の待機時の駆動電力を低減する省電力状態とのいずれか一方に切り換える省電力切替ステップとを含み、
前記動作状態制御ステップにおいては、前記印刷ジョブ保存ステップを実行する装置が前記印刷ジョブを取得後に、前記省電力状態を前記稼働状態に移行させる省電力解除命令を前記省電力切替ステップに出力し、前記印刷処理完了検出ステップにおいて当該印刷ジョブの印刷処理が完了したことが検出されたときに、前記状態を前記稼動状態から省電力状態に移行させる省電力移行命令を前記省電力切替ステップに出力することを特徴とする印刷方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2007−4770(P2007−4770A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−352020(P2005−352020)
【出願日】平成17年12月6日(2005.12.6)
【分割の表示】特願2005−260681(P2005−260681)の分割
【原出願日】平成17年9月8日(2005.9.8)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】