説明

分割された青いサブ画素を有する新規な液晶ディスプレイの画像劣化修正

【課題】画像表示装置のコストおよび性能曲線を改善するための新規なサブ画素配置が開示される。
【解決手段】液晶ディスプレイであって、第1の方向に偶数のサブ画素を有するサブ画素繰り返し集団から実質的に構成されるパネルと、パネルに画像データおよび極性信号を送るドライバと、を備えており、ドライバは、実質的に一貫する輝度エラーを有する複数のサブ画素に修正信号を送信することを特徴とする液晶ディスプレイが開示される。また、極性信号は、ドット反転方式であることを特徴とする液晶ディスプレイが開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、液晶ディスプレイの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
同1出願人による米国特許出願を以下に示す。
【0003】
(1)2001年7月25日に出願された、米国特許出願出願番号No.09/916,232(以下「‘232出願」)、発明の名称、「ARRANGEMENT OF COLOR PIXELS FOR FULL COLOR IMAGING DEVICES WITH SIMPLIFIED ADDRESSING(簡略アドレス指定によるフルカラー撮像装置のためのカラー画素の配置)」;(2)2002年10月22日に出願された米国特許出願出願番号10/278,353(以下「‘353出願」)、発明の名称「IMPROVEMENTS TO COLOR FLAT PANEL DISPLAY SUB−PIXEL ARRANGEMENTS AND LAYOUTS FOR SUB−PIXEL RENDERING WITH INCREASED MODULATION TRANSFER FUNCTION RESPONSE(カラーフラットパネルディスプレイのサブ画素配置および増加した変調伝達関数反応によるサブ画素レンダリングのためのレイアウトの改良)」;(3)2002年10月22日に出願された米国特許出願出願番号10/278,352(以下「‘352出願」、発明の名称「IMPROVEMENTS TO COLOR FLAT PANEL DISPLAY SUB−PIXEL ARRANGEMENTS AND LAYOUTS FOR SUB−PIXEL RENDERING WITH SPLIT BLUE SUB−PIXELS(カラーフラットパネルディスプレイのサブ画素配置および分割された青色サブ画素によるサブ画素レンダリングのためのレイアウトの改良)」;(4)2002年9月13日に出願された米国特許出願出願番号10/243,094(以下「‘094出願」)、発明の名称「IMPROVED FOUR COLOR ARRANGEMENTS AND EMITTERS FOR SUB−PIXEL RENDERING(サブ画素レンダリングのための4カラー配置およびエミッタの改良)」;(5)2002年10月22日に出願された米国特許出願シリアル番号10/278,328(「‘328出願」)、発明の名称「IMPROVEMENTS TO COLOR FLAT PANEL DISPLAY SUB−PIXEL ARRANGEMENTS AND LAYOUTS WITH REDUCED BLUE LUMINANCE WELL VISIBILITY(カラーフラットパネルディスプレイのサブ画素配置および青色輝度の可視性を減少によるレイアウトの改良)」;(6)2002年10月22日に出願した米国特許出願出願番号10/278,393(「‘393出願」)、発明の名称「COLOR DISPLAY HAVING HORIZONTAL SUB−PIXEL ARRANGEMENTS AND LAYOUTS(サブ画素水平配置およびレイアウトを有するカラーディスプレイ)」(7)2003年1月16日に出願された米国特許出願出願番号01/347,000(以下「‘001出願」)、発明の名称「IMPROVED SUB−PIXEL ARRANGEMENTS FOR STRIPED DISPLAYS AND METHODS AND SYSTEMS FOR SUB−PIXEL RENDERING SAME(ストライプのディスプレイ用の改良したサブ画素配置ならびにそのサブ画素レンダリングの方法およびシステム)
【0004】
これらは本明細書に援用されており、新規なサブ画素配置が画像表示装置のコストおよび性能曲線を改善するために開示される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの改良は、同じ出願人である以下の米国特許出願に開示されたサブ画素レンダリング(SPR)システムおよび方法と組み合わせた場合に特に顕著となる。(1)2002年1月16日に出願された米国特許出願出願番号10/051,612(以下「‘612出願」)、「CONVERSION OF RGB PIXEL FORMAT DATA TO PENTILE MATRIX SUB−PIXEL DATA FORMAT(ペンティル・マトリックス・サブ画素・データ形式へのRGB画素形式の変換)」;(2)2002年5月17日に出願された米国特許出願出願番号10/150,355(「‘355出願」)、発明の名称「METHODS AND SYSTEMS FOR SUB−PIXEL RENDERING WITH GAMMA ADJUSTMENT(ガンマ調整によるサブ画素レンダリングのための方法およびシステム);(3)2002年8月8日に出願された米国特許出願出願番号10/215、843(「‘843出願」)、発明の名称「METHODS AND SYSTEMS FOR SUB−PIXEL RENDERING WITH ADAPTIVE FILTERING(適応フィルタリングによるサブ画素レンダリングのための方法およびシステム)」;(4)2003年3月4日に出願された特許出願番号10/379,767、発明の名称「SYSTEMS AND METHODS FOR TEMPORAL SUB−PIXEL RENDERING OF IMAGE DATA(画像データのサブ画素レンダリングのためのシステムおよび方法)」;(5)2003年3月4日に出願された米国特許出願番号10/379,765 、発明の名称「SYSTEMS AND METHODS FOR MOTION ADAPTIVE FILTERING(モーション適応フィルタリングのためのシステムおよび方法)」;(6)2003年3月4日に出願された米国特許出願番号10/379,766、発明の名称「SUB−PIXEL RENDERING SYSTEM AND METHOD FOR IMPROVED DISPLAY VIEWING ANGLES(サブ画素レンダリングシステムおよび改良されたディスプレイ視角)」;(7)2003年4月7日に出願された米国特許出願番号10/409,413、発明の名称「IMAGE DATA SET WITH EMBEDDED PRE−SUBPIXEL RENDERED IMAGE(埋め込まれたプレサブ画素描画画像によって設定された画像データ)」。これらは、本明細書において援用される。
【0006】
本出願は、以下の出願人が同一である米国特許出願に関連する。(1)2003年6月6日に出願された米国特許出願番号10/455,925、発明の名称「DISPLAY PANEL HAVING CROSSOVER CONNECTIONS EFFECTING DOT INVERSION(ドット反転を生じさせる交差接続を備えるディスプレイパネル)」;(2)2003年6月6日に出願された米国特許出願番号10/455,931、発明の名称「SYSTEM AND METHOD OF PERFORMING DOT INVERSION WITH STANDARD DRIVERS AND BACKPLANE ON NOVEL DISPLAY PANEL LAYOUTS(標準ドライバおよび新規なディスプレイパネルレイアウト上のバックプレーンによるドット反転を遂行するシステムおよび方法)」;(3)2003年6月6日に出願された米国特許出願番号10/455,927、発明の名称「SYSTEM AND METHOD FOR COMPENSATING FOR VISUAL EFFECTS UPON PANELS HAVING FIXED PATTERN NOISE WITH REDUCED QUANTIZATION ERROR(減少した量子化誤差を有する固定パターンノイズを有するパネル上の視覚的効果のための補正のためのシステムおよび方法)」;(4)2003年6月6日に出願された米国特許出願番号10/456,806、発明の名称「DOT INVERSION ON NOVEL DISPLAY PANEL LAYOUTS WITH EXTRA DRIVERS(余分なドライバを有する新規なディスプレイパネルレイアウト上のドット反転)」;(5)米国特許出願番号10/456、838、発明の名称「LIQUID CRYSTAL DISPLAY BACKPLANE LAYOUTS AND ADDRESSING FOR NON−STANDARD SUBPIXEL ARRANGEMENTS(液晶ディスプレイバックプレーンレイアウトおよび非標準サブ画素配置のアドレッシング)」。これらは、本明細書において援用される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1A】図1Aは、1×1ドット反転方式を備える従来のRGBストライプパネルを示している。
【図1B】図1Bは、1×2ドット反転方式を備える従来のRGBストライプパネルを示している。
【図2】図2は、第1(行(ロー))方向に偶数の画素を伴う新規なサブ画素繰り返し集団(repeating group)を有するパネルを示す。
【図3】図3は、多数の標準ドライバ・チップを伴う図2の繰返し集団を有するパネルを示しており、そこにおいては、画像の劣化は青のサブ画素上に与えられる。
【図4】図4は、図3の多数のドライバ・チップのための位相関係を示している。
【図5】図5は、図2のサブ画素繰返し集団を有するパネルを示しており、そこにおいては、パネルを駆動しているドライバ・チップは4位相チップであって、画像の劣化は青のサブ画素上に与えられる。
【図6】図6は、2本の細い列(カラム)の青のサブ画素を有するサブ画素繰返し集団を備えるパネルを示しており、そこにおいては、画像劣化の実質的に全てもしくはほとんどがこの細い青のサブ画素の列上に与えられる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に組み込まれるとともにその一部として構成される添付の図面は、本発明の典型的な実施態様および実施例を例示すると共に、本発明の原理を説明するために説明文を伴って用いられる。
【0009】
添付の図面に例示される実施態様および実施例が以下に詳細に説明される。同じもしくは類似する部分を示すために可能な限り同じ参照番号が全ての図面を通して使用されている。
【0010】
図1Aは、個々に着色されたサブ画素(それぞれ赤104、緑106および青108のサブ画素)を作動させるために薄膜トランジスタ(TFT)を有するアクティブマトリックス液晶ディスプレイ(AMLCD)のためのパネル100上における従来のRGBストライプ構造を示している。これから分かるように、赤、緑および青のサブ画素は、パネルを構成するサブ画素102の繰返し集団を形成する。
更に示されているように、各々のサブ画素はカラムライン(カラム・ドライバ110によって各々駆動される)およびローライン(例えば112および114)に接続されている。AMLCDパネルの分野において、クロスストロークまたはフリッカーを減らすためにドット反転方式でパネルを駆動させることは公知である。図1Aは、各サブ画素の中央に記載された「+」および「−」極性によって示される特定のドット反転方式(すなわち1×1ドット反転方式)を示している。各ローラインは、通常は、TFT 116のゲート(図1Aに示されない)に接続されている。画像データ(カラムラインを介して供給される)は、通常は、各TFTのソースに接続される。画像データは、1度にパネルの1列に記録されると共に、奇数(ODD(「O」))あるいは偶数(EVEN(「E」))方式として本明細書中に示される極性バイアス方式が与えられる。図に示されるように、行112は特定の時に奇数極性方式によって記録され、一方、行114は次の時に偶数極性方式によって記録される。これらの極性は、この1×1ドット反転方式において、1度に1列だけ奇数および偶数方式を変更する。
【0011】
図1Bは、別のドット反転方式(すなわち1×2ドット反転)を備える、別の従来のRGBストライプパネルを示している。ここでは、この極性方式は、1×1ドット反転におけるように、各行に対向するように2行のコースを切り替える。これら両方のドット反転方式において、いくつかの事柄が観察される。(1)1×1ドット反転において、2つの物理的に隣接したサブ画素(水平および垂直方向の両方において)は、異なる極性を有する。(2)1×2ドット反転において、水平方向において2つの物理的に隣接したサブ画素は異なる極性を有する。(3)所定の行全体において、連続する着色されたサブ画素のそれぞれは、その隣に対して反対の極性を有する。従って、1行における2の連続した赤のサブ画素は、(+,−)か(−,+)のどちらかである。当然、1×1ドット反転において、1列における2つの連続した赤のサブ画素は、反極性を有する。一方、l×2ドット反転において、2つの連続した赤のサブ画素の各集団は、反極性を有する。極性のこの変化は、AMLCDパネルに表示される特定の画像によって起こる、知覚可能な視覚的効果を劣化させる。
【0012】
図2は、‘353出願に記載されているように、繰返しサブ画素集団202から構成されるパネルを示している。これから分かるように、繰返しサブ画素集団202は、8つのサブ画素の繰り返し集団であって、二列の面積の狭い緑のサブ画素を間に挟む、赤および青のサブ画素の市松模様から構成される。標準の1×1ドット反転方式がかかる繰返し集団(図2に示される)から構成されるパネルに適用される場合、RGBストライプパネルのための上記記載の特性(すなわち、1行および/または1列における連続した着色された画素が異なる極性を有すること)に反することは明らかとなる。この状態は、多くの知覚される視覚的欠陥をパネル上に引き起こし得る(特に特定の画像パターンが表示される時において)。この観察は、他の新規なサブ画素繰返し集団(例えば、’352出願の図1のサブ画素繰返し集団)ならびに、1行全体にわたる奇数の繰返しサブ画素ではない他の繰返し集団によって起こる。従って、これらの従来のRGBストライプパネルが繰返し集団(すなわち、R(赤)、G(緑)およびB(青))において3つのかかる繰返しサブ画素を有しているので、これらの従来のパネルは上記の条件に必ずしも反するというわけではない。しかしながら、本出願における図2の繰り返し集団は、1行全体にわたる繰返し集団においてサブ画素の4つ(すなわち偶数)を有する(例えばR、G、BおよびG)。本明細書において記載されている実施例は、全てのかかる偶数の係数(modulus)繰り返し集団に等しく適用できることが理解されよう。
【0013】
AMLCDにおける視覚的な劣化および他の問題を避けるために、データライン移行の極性をそれぞれの各選択ラインに沿ってランダム化しなければならないだけではなく、データライン遷移の極性をディスプレイ内のそれぞれの色および局所のためにもランダム化されなければならない。このランダム化は、1般的に用いられる交互の列反転データ駆動システムと組み合わせられて、RGB三色のサブ画素によって自然に起こるが、偶数のサブ画素がローラインに沿って使用される場合に達成することは困難である。
【0014】
偶数モジュロ設計の1実施例において、それぞれの行は、より小さい緑の画素と、数はより少ないがより大きい赤および青の画素との組み合わせから形成される。通常、データライン遷移の極性は、各画素がその両側においてデータラインにほぼ等しく容量結合されるように、交互のデータライン上で反転される。このように、コンデンサによって誘発されたこれらの遷移エラーは、ほぼ等しくかつ対向しており、画素自体において互いを相殺する傾向がある。しかしながらこの場合、同色のサブ画素の極性は同じであって、画像劣化は起こり得る。
【0015】
図3は、2×1ドット反転を利用する偶数のモジュロの画素レイアウトを示す。同色画素の極性が交互に切り替わるため、垂直画像の劣化は除去される。同色画素による水平画像の劣化は、周期的にドット反転の位相を変えることによって改善される。ドライバ・チップ301A〜Dは、ディスプレイにデータを供給し、このドライバ出力は、+、−、+、−、・・・もしくは−、+、−、+、・・・で駆動される。この極性の整相(phasing)は、ディスプレイの最初の4本のラインが図4に示される。たとえば、チップ301Bの第1列は、位相−、−、+、+、・・・を有する。
【0016】
1実施例において、カラムライン駆動によっていずれの側にも接するサブ画素は(所定の時に同じ極性である)、所定の画像信号のために輝度の減少を被る。従って、2つの目的は、影響されるサブ画素の数を減らすことと、影響を与えられることを回避できない特定のサブ画素において画像劣化作用を減少することである。本出願および本明細書に援用された他の関連出願におけるいくつかの技術は、画像劣化サブ画素の数および劣化作用の両方を最小化するように設計されている。
【0017】
かかる技術の1つは、その劣化が回避されない場合、どのサブ画素が劣化されるべきかを選択することである。図3において、前記整相は、同じ極性発生を丸で囲んだ青のサブ画素302上に局所化するように設計される。このように、1行に沿った同じ色のサブ画素の極性が2つのドライバ毎に反転され、水平画像劣化を最小化するかまたは除去する。周期的に丸で囲まれた青のサブ画素302は、そのアレイにおいて他の青のサブ画素よりも僅かに暗い(すなわちノーマリーブラックLCDのために)かまたは僅かに明るい(すなわちノーマリーホワイトLCDのために)が、人間の目が青の輝度変化を知覚しないので、この違いは実質的に目に見えないものである。
【0018】
さらに別の技術は、訂正信号を影響されたサブ画素に加えることである。どのサブ画素に画像劣化が起こりそうかがわかっている場合、訂正信号を画像データ信号に加えることが可能である。たとえば、本出願および他の出願において記載されている大部分の寄生容量は、影響されたサブ画素のための輝度を下げる傾向がある。このパネル上においてサブ画素の性能特性を(例えば特定のパネル上のパターンをテストすることによって)発見的にもしくは経験的に決定すると共に、画像劣化を修正するために信号を加減することが可能である。特に図3を参照にすると、丸で囲まれた画素上の小さなエラーを修正することが望まれる場合、修正項が丸で囲まれた青のサブ画素のためにデータに加えられる。
【0019】
本発明のさらに別の実施例において、画像劣化を更に軽減する異なるドライバ・チップを設計することが可能である。図5に示すように、たとえば4位相クロックが転極のために用いられる。このパターンもしくは類似するパターンの使用によって、このアレイの青のサブ画素のみが同じ極性低下をきたす。しかしながら、全ての画素が等しく劣化するため、それは人間の目には実質的には見えないのである。必要に応じて、より暗いかより明るい青のサブ画素を補償するために修正信号を適用することができる。
【0020】
これらの駆動波形は、比較的単純な交代極性反転設計に用いられるよりも複雑な電源切り替えシステムのために備えるデータドライバチップで発生することができる。この二段階データ・ドライバ設計において、アナログ信号が発生する(第1段階においてアナログ信号が発生するため)。しかしながら、極性切替段階は、より複雑な転極を提供するために、データ・ドライバの第二段階においてそれ自体の交差接続マトリックスによって駆動される。
【0021】
本願明細書において記載されている技術のさらに別の実施例においては、行および列の両方向においてパネル全体の青のサブ画素のサブセットに対する画像劣化作用を局所化する。たとえば、青のサブ画素の「市松模様」(すなわち行および列の少なくともいずれか一方の方向において青のサブ画素1つおきにスキップすること)が、画像劣化信号を局所化するために用いられてもよい。上記したように、人間の目では(青色空間的分解能において減少した知覚によって)、そのエラーに気付かないであろう。青のサブ画素の他のサブセットがエラーを局所化するために選択されることができることが理解されよう。加えて、4以下の位相を有する異なるドライバ・チップも、かかるパネルを駆動することが可能である。
【0022】
図6は、偶数のモジュロのサブ画素繰り返し集団602から実質的に構成されるパネル600の別の実施例である。この場合、集団602は、2列の青108を差し加えた赤104および緑106サブ画素の市松模様からなる。前述のように、赤または緑のサブ画素より幅の狭い青いサブ画素を有することが可能である(必須ではない)。これから分かるように、隣接する2列の青のサブ画素のカラムは、相互接続604を通じて同じカラム・ドライバを共有してもよい(可能性としてはデータ値の共有を避けるために適切に再配置された青のサブ画素のTFTを伴う)。
【0023】
2×1ドット反転を実行する標準のカラム・ドライバで、青いサブ画素の列606がすぐ右の赤および緑のサブ画素の列と同じ極性を有することが分かる。このことは画像劣化(修正信号で補償することができる)を誘発する可能性があるが、劣化が色の暗い(例えば青)サブ画素の列に局所化される(従って人間の目に見えない)利点がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶ディスプレイであって、
第1の方向に偶数のサブ画素を有するサブ画素繰り返し集団から実質的に構成されるパネルと、
前記パネルに画像データおよび極性信号を送るドライバと、
を備えており、
前記ドライバは、実質的に一貫する輝度エラーを有する複数のサブ画素に修正信号を送信することを特徴とする液晶ディスプレイ。
【請求項2】
前記極性信号は、ドット反転方式であることを特徴とする請求項1に記載の液晶ディスプレイ。
【請求項3】
前記極性信号は、1×1ドット反転方式であることを特徴とする請求項2に記載の液晶ディスプレイ。
【請求項4】
前記極性信号は、1×2ドット反転方式であることを特徴とする請求項2に記載の液晶ディスプレイ。
【請求項5】
前記極性信号は、4位相ドット反転方式であることを特徴とする請求項1に記載の液晶ディスプレイ。
【請求項6】
実質的に一貫する輝度エラーを有する前記複数のサブ画素は、青色のサブ画素であることを特徴とする請求項1に記載の液晶ディスプレイ。
【請求項7】
第1の方向において偶数のサブ画素を有するサブ画素繰り返し集団から実質的に構成されるパネルを備える液晶ディスプレイにおいて、前記パネルにおいて画像の輝度減少又は輝度増加を修正する方法であって、
実質的に一貫する輝度エラーを有するサブ画素を決定する工程と、
前記サブ画素に適用する修正信号を決定する工程と、
前記修正信号を前記サブ画素への前記画像データ信号に加える工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項8】
前記サブ画素を決定する工程は、前記サブ画素によって示されるエラーをテスト信号によって測定する工程を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記修正信号を決定する工程は、前記修正信号を経験的にテストし、前記修正信号が前記エラーを実質的に修正するかどうかを検査する工程を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
液晶ディスプレイであって、
第1の方向に偶数のサブ画素を有するサブ画素繰り返し集団から実質的に構成されるパネルと、
画像データおよび極性信号を前記パネルに送る複数の2位相ドライバ・チップと、
を有しており、
前記ドライバ・チップの位相は、前記ドライバ・チップの境界にてサブ画素上に与えられる輝度減少又は輝度増加効果が青のサブ画素上に実質的に与えられるように選択されることを特徴とする液晶ディスプレイ。
【請求項11】
前記修正信号は、輝度減少又は輝度増加効果を有する複数の前記サブ画素に送信されることを特徴とする請求項10に記載の液晶ディスプレイ。
【請求項12】
液晶ディスプレイであって、
第1の方向に偶数のサブ画素を有するサブ画素繰り返し集団から実質的に構成されるパネルと、
少なくとも2つの位相を有すると共に画像データおよび極性信号を前記パネルに送るドライバと、
を有しており、
前記ドライバの位相はサブ画素上に与えられる輝度減少又は輝度増加効果が青のサブ画素上に実質的に与えられるように選択されることを特徴とする液晶ディスプレイ。
【請求項13】
前記修正信号は、輝度減少又は輝度増加効果を有する複数の前記サブ画素に送信されることを特徴とする請求項12に記載の液晶ディスプレイ。
【請求項14】
前記サブ画素は、前記パネルの全ての青のサブ画素であることを特徴とする請求項12に記載の液晶ディスプレイ。
【請求項15】
前記サブ画素は、前記パネルの全ての青のサブ画素のサブセットであることを特徴とする請求項12に記載の液晶ディスプレイ。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−154373(P2011−154373A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34431(P2011−34431)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【分割の表示】特願2006−515263(P2006−515263)の分割
【原出願日】平成16年6月4日(2004.6.4)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】