説明

分子電子装置の形成方法及びその構造

本発明は、インクジェット印刷のような液滴蒸着技術によって、分子電子装置、特に、有機発光ダイオード(OLED)のような有機電子装置を作成する方法に関する。本発明は、また、そのような方法によって作成された分子電子装置基板にも関係する。本発明の方法は、分子材料を蒸着するためのウェルを規定する複数のバンクを有する基板を形成し、及び 前記装置を形成するために、液滴蒸着技術を用いて、前記ウェル内に溶媒に溶解した分子電子材料を含む組成物を蒸着する工程を含み、ここで、前記バンクは前記ウェルの端部を形成する面(バンク面)を有し、前記バンク面の前記ウェルの底面に対する角度は前記組成物の前記バンク面に角度より大きく、ここで、前記ウェルの前記底面上の前記バンクの高さは2μm以下、好ましくは、1.5μm以下である分子電子装置を作成する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、分子電子装置、特に、インクジェット印刷のような液滴蒸着技術による有機発光ダイオード(OLEDs)のような有機電子装置の形成方法に関する。本発明は、また、前記方法によって及び又は使用して形成される分子装置基板にも関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光ダイオード(OLEDs)は電気光学ディスプレイとして特に有用である。これらは、明るく、カラフルで、迅速に立ち上がり、広い視角を提供し、多くの種類の基板上で容易に安価に形成することができる。有機(ここでは、有機金属化合物を含む)LEDsは、使用される材料に応じて、複数のカラーの範囲において(又はマルチカラーディスプレイにおいて)ポリマー又は低分子を使用して、形成することができる。典型的なOLED装置は有機材料の2層を含み、そのうち1つは発光分子量材料であり、他の1つがトリチオフェン誘導体又はポリアニリン誘導体のような正孔輸送材料である。
【0003】
有機LEDsは、単一又はマルチカラー画素化でディスプレイを形成する画素のマトリックス上の基板に蒸着される。マルチカラーディスプレイは赤、緑及び青色発光画素を使用して構築される。いわゆるアクティブマトリックス型ディスプレイは、各画素と関連するメモリー素子、通常は蓄積容量及びトランジスターを有し、他方、パッシブマトリックス型ディスプレイはそのようなメモリー素子を有さず、その代わり、安定した画像の印象を与えるために繰返しスキャンされる。
【0004】
図1は、OLED装置100の例を横切る垂直断面図を示す。アクティブマトリックス型ディスプレイにおいては、画素の面積の一部は関連の駆動回路によって占められている(図1には示されない)。この装置の構造は例示のため簡略化されている。
【0005】
OLED100は、基板102、通常、0.7mm又は1.1mmのガラス、選択的には透明プラスチックを含み、その上にアノード層106が蒸着される。アノード層は通常約150nmの厚さのITO(インジウム錫酸化物)を含み、その上に金属接続層、通常500nmのアルミニウムが供給され、しばしばアノード金属と呼ばれる。ITOが被覆されたガラス基板及びコンタクト金属は、米国のコーニング社から購入することができる。コンタクト金属(及び選択的にITO)は、ディスプレイを不透明にしないように、従来のリソグラフィー及びエッチングエッチングプロセスによって、要望に応じてパターン化される。
【0006】
実質的に透明な正孔輸送層108aはアノード金属上に供給され、続いて電子発光層108bが供給される。バンク112は、例えば、ポジ型又はネガ型フォトレジスト材料から基板上に形成され、有機層が、例えば液滴蒸着又はインクジェット印刷技術によってその内側に選択的に蒸着されるウェル(井戸)を規定する。
【0007】
次いで、カソード層110が真空蒸着によって導入される。カソード層はカルシウム又はバリウムのような低仕事関数金属及びアルミニウムのキャップ層を含み、及び電子エネルギーレベルの適合を改良するためにフッ化リチウム層のような電子発光層に直接隣接する追加層を選択的に含む。カソードラインの相互の電気的な離隔はカソード分離層(図3bの302部)の使用によって達成される。通常、1つの基板上に多くのディスプレイが形成され、製造工程の最後に基板が刻印され、酸化及び湿気の侵入を防止するために封止層が各ディスプレイに付着される前にディスプレイは分離される。
【0008】
この通常のタイプの有機LEDは、変化する駆動電圧及び効率における波長の範囲を発光するために、ポリマー、デンドリマー及びいわゆる低分子を含む範囲の材料を使用して形成される。ポリマー系OLED材料の例は、WO90/13148、WO95/06400及びWO99/48160に開示されている。デンドリマー系材料の例はWO99/21935及びWO02/067343に開示されている。低分子OLED材料の例はUS4,539,507に開示されている。前記ポリマー、デンドリマー及び低分子は1重項放射線崩壊(蛍光)によって発光する。しかしながら、励起の75%までは、通常非放射線崩壊する3重項励起である。3重項放射線崩壊による発光(燐光)は、例えば、"Very high-efficiency green organic light-emitting devices based on electrophosphorescence" M. A. Baido, S. Lamansky, P.E. Burrows, M.E. Thompson, and S. R. Forrest Applied Physics Letters, Vol. 75 (l) pp. 4-6, July 5, 1999に開示されている。ポリマー系OLEDの場合、層108は正孔輸送層108a及び発光ポリマー(LED)電子発光層108bを含む。電子発光層は、例えば、約70nm(乾燥)厚さのPPV(ポリ(p−フェニレンビニレン))を含み、アノード層の正孔エネルギーレベルと電子発光層のそれの適合を助ける正孔輸送層は、例えば、約50〜200nm、好ましくは、約150nm(乾燥)の厚さのPEDOT:PSS(ポリスチレン−サルファネート−添加ポリエチレン−ジオキシチオフェン)を含む。
【0009】
図2は、アクティブカラー層の1つの蒸着後の3色カラーアクティブマトリックス型画素化OLEDディスプレイの一部の上面(すなわち、基板を貫通しないで)から見た図を示す。
【0010】
図3aは、インクジェット印刷パッシブマトリックス型OLEDディスプレイの基板300の上面から見た図を示す。図3bは線Y−Y’に沿った図を示す。
【0011】
図3a及び3bを参照すると、隣接するカソードライン(領域304に蒸着される)を分離するための複数のカソード切り取り分離層302が供給される。複数のウェル308は各ウェル308の周囲に形成されるバンク310によって規定され、アノード層306をウェルの底に露出させる。バンクの端又は面は、図に示されるように基板表面に向けて狭くなるようにテーパーが形成されており、この角度は10〜40度の間である。バンクは、蒸着される有機材料によって濡れないように疎水性を提供し、ウェル内に蒸着される材料が含まれるように助ける。これは、EP0989778に開示されるようにポリイミドのようなバンク材料をO2/CF4プラズマで処理することにより達成される。あるいは、プラズマ処理工程はWO03/083960に開示されるようにフッ化ポリイミドのようなフッ化材料に使用により避けられる。
【0012】
前述したように、バンク及び分離層の構造が、レジスト材料、例えば、ポジ型(又はネガ型)レジストを分離層に使用して形成される。これらレジストはポリイミドに基づいて基板上にスピンコートされるか、又はフッ素化又はフッ素化類似のフォトレジストが採用され得る。示された例においては、カソード分離層は約5μmの高さ、約20μmの幅である。バンクは、通常、幅20μm〜100μmの間であり、示された例においては(バンクが高さ1μmを有するように)各端部において4μmのテーパーを有する。図3aの画素は、約300μm四方であるが、下記のように、画素の大きさは目的とする用途に応じて大きく変わる。
【0013】
インクジェット印刷を使用した有機発光ダイオード(OLEDs)の材料の蒸着は次のものを含む多くの文献に記載されている。T. R. Hebner, C.C. Wu, D. Marcy, M. H. Lu and J. C. Sturm, "Ink-jet Printing of doped Polymers for Organic Light Emitting Devices", Applied Physics Letters, Vol. 72, No. 5, pp. 519-521, 1998; Y. Yang, "Review of Recent Progress on Polymer Electroluminescent Devices," SPIE Photonics West: Optoelectronics '98, Conf. 3279, San Jose, Jan., 1998; EP O 880 303; and "Ink-Jet Printing of Polymer Light-Emitting Devices", Paul van de Weijer, Ivo G. J. Camps, Ton J. M. van den Biggelaar, Jan-Eric J. M. Rubigh and Eliav I. Haskal, Organic Light-Emitting Materials and Devices V, Zakya H. Kafafi, Editor, Proceedings of SPIE Vol. 4464 (2002)。インクジェット技術は低分子材料及びポリマーLED共材料の蒸着のために使用される。
【0014】
一般的に、揮発性の溶媒が、0.5%〜4%に溶解した溶媒材料と共に分子電子材料を蒸着するために導入される。これは、乾燥するのに数秒から数分程度要し、最初の「インク」の容量と比較して相対的に薄い膜をもたらす。しばしば、好ましくは、乾燥が始まる前に複数の液滴が蒸着され、乾燥材料の十分な厚さを提供する。使用され得る溶媒は、シクロヘキシルベンゼン及びアルキレートベンゼン、特に、トルエン又はキシレンである。他の溶媒はWO00/59267、WO01/16251及びWO02/18513に記載されている。これらの混合の溶媒も採用され得る、米国カリフォルニア州のLitrex社製の機械のような正確なインクジェットプリンターが使用される。適切なプリンターヘッドは、米国のノースカロライナ州のXaar of Cambridge, UK and Spectra, Inc.より入手可能である。いくつかの有利な印刷手法は本発明の出願人の2002年11月28日出願の英国特許出願0227778.8に記載されている。
【0015】
インクジェット印刷は分子電子装置の材料の蒸着に多くの利点を有するが、技術に関連するいくつかの欠点も有する。前述したように、ウェルを規定するフォトレジストバンクは、今まで、浅い角度、通常15度有していた。しかしながら、ウェルの内側に蒸着される溶解した分子電子材料は相対的に薄い端部を有する膜を形成することがわかった。図4a及び4bはこのプロセスを示す。
【0016】
図4aは溶解した材料402で満たされたウェルを貫通した簡略化された断面図を示し、図4bは固体薄膜404を形成するために材料が乾燥した後の同じウェルを示す。この例において、バンクの角度は約15度であり、バンクの高さは約1.5μmである。図からわかるように、ウェルは通常あふれるまで満たされる。溶液402は接触角Θcを有し、プラズマ処理されたバンク材料は通常30度〜40度、例えば35度を有する。これは、溶解された材料402の表面が接触するバンク材料に対して有する角度であり、例えば、図4aにおいては402aである。溶媒が蒸発すると溶液の濃度は高くなり、溶液の表面は基板に向かってバンクのテーパー面を下降する。乾燥した端部のピンニングは、基板上の最初に付着した乾燥端部とバンクの根元(ウェルの底面)の間の点で生じる。これは、図4bに示されるように、乾燥材料404に薄膜は非常に薄く、例えば、バンクの面に出会う領域404aにおいては10nm又はそれ以下である。実際に、乾燥は、コーヒーリング効果のような他の効果によって複雑化される。この影響によって、溶液の厚さは中心部より端部で薄くなるので、端部が乾燥すると溶解材料の濃度が増加する。端部は溶液の固定部となりやすいので、毛細管現象によって液滴の中心から端部に流れが向かう.この影響によって、溶解材料は均一に成るよりリング状に蒸着される傾向にある。表面を有する乾燥溶液の相互作用の力学は非常に複雑で完全な理論は発展が待たれるところである。
【0017】
長く浅いテーパーの他の欠点は、インクジェット液滴はウェル内に正確に付着しないが、その代わり、バンクの傾斜の一部の付着物があるべき場所で乾燥し、最終ディスプレイにおいて不均一さをもたらす。
【0018】
インクジェット蒸着の他の問題は、インクジェット液滴の大きさに比較して大きいウェルに満たすときに生じる。インクジェットプリントヘッドからの典型的な液滴は、空中で約30μmであり、それが着地して乾燥するときには約100μmに成長する。
【0019】
液滴が着地するときにはそれは広がりウェルを満たすので、液滴と類似の大きさのウェル又は画素を満たすことはほとんど問題を生じない。これは、RGB(赤緑青)ディスプレイに典型的に使用される長く薄い画素のタイプのためのウェル500を示す図5aに例示されている。図5aの例においては、画素は幅50μm、長さ150μmを有し、幅20μmのバンクを有する(70μmの画素ピッチ、210μmのフルカラーピッチを与える)。このようなウェルは、示されるように3つの50μmの液滴502a、b、cで満たされる。図5bを参照すると、これは、カラーテレビのような用途により適切な、各方向約4倍の長さの画素幅を与え、約200μmの画素幅を与えるウェル510を示す。図からわかるように、多くの液滴512はそのような画素を満たすのに必要とされる。実際、これらは、画素のコーナーを適切に満たさない傾向にあるより大きな液滴514を形成するためにくっつく傾向にある(図5a及び5bは理想化されているが、実際、コーナーは通常示されているほど鋭角ではない)。この問題をめぐる1つの方法は、溶解した材料がコーナーに十分押し込まれるようにウェルを越えて十分に満たすことである、これは多くの数の薄めの液滴及びウェルの周囲の高い障壁を使用することによって成し遂げられる。大きな容量の液体の蒸着技術はWO03/065474(下記特許文献1)に開示されており、これは液体が隣のウェルにあふれ出ること無しに大きな容量の液体をウェルが保持することを可能にする非常に高い障壁(例えば、8頁の8〜20行)について記載する。
【特許文献1】国際公開03/065474号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
しかしながら、このような構造はフォトリソグラフィーによっては容易に形成されることができず、その代わり、プラスチック基板が浮き彫りにされるか型注入されることによって形成される。より速い印刷が可能になるので、より少ない数(より高い濃度)の液滴を用いてウェルを満たすことも望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の第1の側面によれば、分子電子装置を作成する方法であって、前記方法は、分子材料を蒸着するためのウェル(井戸)を規定する複数のバンクを有する基板を形成し、前記装置を形成するために液滴蒸着技術を用いて、前記ウェル内に溶媒に溶解した分子電子材料を含む組成物を蒸着する工程を含み、ここで、前記バンクは前記ウェルの端部を形成する面(バンク面)を有し、ウェルの底面に対する角度はバンク面に対する前記組成物の角度より大きい。ここで、前記方法は、前記溶解した材料が表面濡れによって前記バンク面に沿って下降する傾向を考慮して前記ウェル内に蒸着する液滴の数を決める工程をさらに含む。
【0022】
分子電子材料が溶解する組成物の接触角より大きくバンク面の角度調整をすることにより、溶解した材料はバンク面に沿って下降し、ウェルを満たすことを助け、これを考慮に入れることによって蒸着する液滴の数は決められる。より特別には、バンクが組成物の接触角より小さい角度にある場合よりも、材料のより高い濃度を有する少ない数の液滴が任意の乾燥厚さの薄膜を提供するために導入される。この方法は、溶解した材料が広がりバンク面に接触し、例えば、コーナーに向かって、ウェルの端部に沿って下降するように少なくとも1つの溶解材料を蒸着することを含む。あるいは、液滴は、プールがバンク面に十分接触するまでウェルの中間に蒸着され、この上で、溶媒は再びバンク面に沿ってウェルのコーナーに向かって下降する。したがって、好ましくは、基板上、又はより特別にはアノード層のような電極層上のバンクの高さは2μm以下、より好ましくは1.5μm、又は1.0μm以下である。
【0023】
好ましくは、バンクはフォトレジストから形成される。フォトレジストの単一層、特にネガ型フォトレジストが導入される。フォトレジストは、例えば、マスク又は直接書き込み技術を使用して、既存のリソグラフィー手法によってパターニングされる。
【0024】
このように、さらなる側面において、本発明は分子電子装置を形成する方法を提供し、この方法は次の工程を含む。分子電子材料を蒸着するためのウェルを規定する複数のバンクを有する基板を作成し、液滴蒸着技術を使用して前記ウェル内に溶媒に溶解した分子電子材料を含む組成物を蒸着し、ここで、前記バンクは面を有し、前記ウェルの端部を規定し、前記バンク面の前記ウェルの底面に対する角度は前記組成物の前記バンク面に対する角度より大きく、ここで前記方法はさらにフォトレジストから前記バンクをリソグラフィーにより形成する方法を含む。
【0025】
上記方法の好ましい態様において、バンク面の角度は少なくとも40度又は50度であり、90度までとすることができ、いくつかの態様において90度より大きい。切り落とされたバンク面に対応する90度より大きな角度はウェルの底面の上を覆う。これは、大まかに言って、ウェルの中間から過剰な溶媒を除くことなく溶媒を覆いに引き寄せる構造(詳細は、後に記載する)の近傍の溶媒の動きによって特に好ましい配列となる。
【0026】
本発明のさらなる側面においては、分子電子装置を形成する方法を提供し、この方法は次の工程を含む。分子材料を蒸着するためのウェルを規定する複数のバンクを有する基板を作成し、前記装置を作成するために、液滴蒸着技術を使用して、前記ウェル内に溶媒に溶解した分子電子材料を含む組成物を蒸着し、前記装置を作成するために、液滴蒸着技術を使用して、前記ウェル内に溶媒に溶解した分子電子材料を含む組成物を蒸着し、ここで、前記バンクは面を有し、前記ウェルの端部を規定し、前記バンク面の前記ウェルの底面に対する角度は少なくとも40度より大きく、前記ウェルの前記底面上の前記バンクの高さは2μmより低く、より好ましくは1.5μmより低い。好ましくは、角度は少なくとも50度である。角度は90度までであり、いくつかの態様において、90度より大きい。
【0027】
第1に関連する側面において、本発明は、前記蒸着が蒸着に際して前記基板の側面にある前記ウェル内に不完全に満たす、液滴の蒸着を含む方法を提供する。
【0028】
第2に関連する側面において、本発明は、分子電子装置の基板を提供し、基板は分子電子材料の蒸着のためのウェルを規定する複数のバンクを有し、ここで、前記バンクは面を有し、前記ウェルの端部を規定し、前記バンク面の前記ウェルの底面に対する角度は30度より大きく、前記ウェルの前記底面上の前記バンクの高さは2μmより低く、より好ましくは1.5μmより低い。
【0029】
本発明は、分子電子装置を形成する方法を提供し、この方法は次の工程を含む。分子材料を蒸着するためのウェルを規定する複数のバンクを有する基板を作成し、前記装置を作成するために、液滴蒸着技術を使用して、前記ウェル内に溶媒に溶解した分子電子材料を含む組成物を蒸着し、前記装置を作成するために、液滴蒸着技術を使用して、前記ウェル内に溶媒に溶解した分子電子材料を含む組成物を蒸着し、ここで、前記バンクは面を有し、前記ウェルの端部を規定し、前記バンク面の前記ウェルの底面に対する角度は前記組成物の前記バンク面に対する接触角より大きく、ここで、前記方法はさらに、溶解した分子電子材料の液滴がウェルの底面を覆い、毛細管現象によって前記ウェルの前記底面を広がり覆うように、前記液滴を蒸着することを含む。
【0030】
これらの技術は、相対的に大きな画素、すなわち、液滴の直径より大きな側面を有する画素を満たすときに有利となる。特に、上記臨界比又は限界による周辺/面積比効果が存在する。すなわち、P/A比は、材料及び溶媒に依存し、蒸着及び乾燥条件に依存する任意のバンク/側面壁の正の角度のために必要とされ、既定の実験によって決められる。より特別に考慮される主要なパラメーターは、印刷されるインクに接触角及びインクの乾燥速度(粘度の変化及び蒸発速度のバランス)である。他のパラメーターは、インク温度、乾燥温度、乾燥真空速度及び類似のもの、並びに、「コーヒー−リング」の広がり(大きなコーヒー−リングは、低いP/A比が信頼できる完全な充足を達成するために許容されることを示唆している)。しかしながら、大まかに言って、コーナーに逃がしこれによって十分に満たしためには、高いバンク角度は低いP/A比を要求する。
【0031】
本発明の他の側面は、分子電子装置を形成する方法を提供し、この方法は次の工程を含む。分子材料を蒸着するためのウェルを規定する複数のバンクを有する基板を作成し、前記ウェルはウェルの底面領域及びウェルの周辺を有し、前記ウェルの底面に対して一定の角度で、前記バンクは面を有し、前記ウェルの端部を規定し、及び前記装置を作成するために、液滴蒸着技術を用いて溶媒中に溶解した分子電子材料を前記ウェル内に蒸着し、ここで、前記バンクの角度及び前記ウェルの底面に対する前記ウェルの周辺の割合は、前記ウェルの端部の上又は隣接する蒸着液滴が前記ウェル端部に沿った灯心現象によって広がるように選択される。
【0032】
好ましくは、分子電子装置は有機発光ダイオード装置を含む。上記方法の溶媒は有機又は無極溶媒、例えば、ベンゼン系溶媒を含み、バンクは、疎水性、例えばフッ素化表面を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
本発明のこれら及び他の側面は、図面を参照して、例示としてのみ、次に説明する。
【0034】
図6aを参照すると、これは本発明の実施態様の基板600のウェル608を貫通した垂直断面図を示す。基板は、バンク610がその上に形成されるアノード層606、ウェル608の壁を規定するバンクの面610aを含む。図からわかるように、バンク610の面610aはウェル608の底面上に突き出る。図6aの基板600において、バンク角は135度であり、すなわち、−45度であり、バンクの高さは約0.6μmである。図6aにおいては、ウェルはOLED材料の溶液602で満たされ、これは、この例において、ウェルの最上面を越え、バンクの最上面に対して約35度の接触角を形成する。図6bは、溶媒が蒸発して、ウェルが規定する面に隣接するバンクの最上面上の小量の蒸着物を伴う材料を乾燥薄膜604に残した後の同じ基板及びウェルを示す。
【0035】
図6a及び6bからわかるように、画素のウェル端部の周りの毛細管現象により、インク602をウェルの端部に押し、わずかにあふれ出るにもかかわらず、ウェルのコーナー(図6a及び6bには示されない)に良好な湿れを与えている。さらに、バンクを横切って付着する不正確に置かれた液滴はバンク上で乾燥せずウェル内に引き寄せられる傾向にある。これらの効果はインクジェット液滴の接触角より大きいバンク角度によって達成される。実際に、これは角度40度又はこれ以上、すなわち、険しい「正」と「負」の角度を意味する。液体がウェルの端部に向かって引かれる角度はバンクの角度、液体の粘度及びバンクを有する液体の接触角度に依存する。適切な角度は、異なるバンク面の角度を有するある範囲のウェルを形成して最適な性能を示すものを見ながら、通常の実験によって決められる。一般的に、材料がウェルの端部に向かって過剰に引き寄せられ中間部が薄くならないように、実質的に平坦な乾燥薄膜604を得ることが望ましい。適切なバンク面の角度の選択は図7を参照してさらに記載される。
【0036】
図5bを参照すると、複数の小さな液滴から形成される溶解した材料の液滴514が見られ、ウェルの側面に触れるまで成長すると、コーナー中に引き寄せられる傾向にある。これは不完全充足手法、すなわち、液滴が不完全にウェルを充足するように蒸着し、次いで、毛細管現象によってウェルを満たすように分散されることによって分子電子材料がウェル内に蒸着されることを可能にする。
【0037】
図6a及び6bに示される切り落とされたバンクを形成するために、多くの手法が採用される。好ましくは、ポリイミド又はアクリルフォトレジストのような光規定ポリマー又はフォトレジストがマスク又はレチクルを使用してパターニングされ、次いで、望まれるバンク面角度を形成するために現像される。ポジ型又はネガ型フォトレジスト採用される(例えば、ポジ型レジストにおいて像を反転するために像斑点手法が使用され得る)。切り落とされたフォトレジストを得るために、フォトレジストが過小(又は過剰)露光及び現像される。選択的に、切り落とされたプロフィールは、現像前に溶媒中に浸すことによって促進される。当業者は、フォトリソグラフィーに使用される多くの基本的なスピン、露光、焼成、現像及び洗浄工程があることを理解するだろう。(例えば、A. Reiser, Photoreactive Polymers, Wiey, New York, 1989, 39頁参照)いくつかの特に適切なレジスト材料は、有機電子発光ディスプレイの作成に採用される材料(ELXシリーズのネガ型レジスト材料及びWIXシリーズのポジ型レジスト材料)を供給する日本ゼオン社から入手可能である。
【0038】
ウェルの充足
図7aは、固体700と液滴702の界面の端部に働く力関係を示す。液滴の端部は固体表面に対して角度Θを形成し、この角度は、次の式によって、液体の表面張力σstに関係し、固体(上記)表面エネルギー(面積当たりのエネルギー)及び固体−液体表面エネルギーσslに関係する。
σstcosΘ+σsl=σs 等式1
この等式は、下記に示される図7b〜7cを理解することに役立つ。
【0039】
図7b〜7e(目盛りを付けない)は、バンク面の勾配の連続的な増加の影響を示す。図6の同じ構成要素は同じ引用番号によって示される。各図においては、左手のダイアグラムは溶解した分子材料602を含むウェルの端部を形成するバンク面を貫通する垂直断面図を示す。中心のダイアグラムはバンク端部をまたぐ、すなわち、バンク面上に半分、下にあるアノード上に半分の液滴の構造を描いている。
【0040】
図7bを参照すると、下の基板に対して約15度の角度を有するバンク、約35度でバンク面と接触する液滴を示す。液滴がバンク端部にのるとき、液滴がウェルに引きこまれる範囲に影響を与える要因の1つはバンクの基板に対する角度である。浅いバンク角度において、バンク面と液滴端部の間の接触面積は相対的に小さい。結果として、表面エネルギーの低いバンク材料から表面エネルギーの高いウェルの底面へ液滴を動かす駆動力は相対的に小さい。
【0041】
バンク面の勾配が増加するに従い、バンク面と液滴端部の間の接触表面面積は増加し、結果として、材料をバンクから離れさせウェル中に引き入れる駆動力は増加する。これは、図7d及び7eにおける中央のダイアグラムによって示されている。
図7eは、切り落とし及び多い面を有するバンク610を示す。この配列は、バンク面上の液滴端部の特に高い接触面積を提供し、結果として、バンク及びウェルにバンクにのる実質的に全ての液滴がウェル中に引き込まれる。図7eに示される例においては、面は−35度であり、他の負又は切り落とし角度も同様の効果を与えると予想されるが、溶媒の接触角に実質的に等しい角度によって垂直から離れている。
【0042】
薄膜の乾燥
ウェル内に位置する液滴に対する薄膜上のバンクの角度の影響は、図7b〜7eに右手のグラフに示されている。
【0043】
図7bに示されるように、浅いバンクの正の角度によって乾燥薄膜の厚さがバンクに向かって減少する。発明者は、この端部の厚さはゼロに向かって減少し、アノードとカソード及びディム又は画素の間のショートをもたらすことを発見した。
【0044】
図7cは、溶媒602の接触角と実質的に同じ角度の面を有するバンクを示し、これは、厚さ−距離グラフから見られる実質的に平坦な薄膜をもたらす。バンク面の角度を徐々に増加させる影響は破線で示されており、これはバンク面に隣接する溶媒を引く傾向にあり、面に隣接する乾燥薄膜の厚さの増加と他の部分の減少をもたらす。
【0045】
図7dは、基板に対して90度の角度を有するバンク面を示す、ここに、溶解した材料の十分な容量がバンク面に隣接して描かれている。
【0046】
このようにして、乾燥薄膜の厚さはバンクの高さ、バンク角度、蒸発(乾燥段階)の条件及び何らかのコーヒー−リング効果に依存し(また、インク形成、例えば、固体の内容及び分子の質量に影響される)、実験(例えば、米国、コネクチカット州のZygo社からの干渉計を使用して厚さ−距離グラフの条件の範囲に基づいて薄膜を用意することにより)決められる。図7eの中心グラフを参照することにより、バンク面に切り落としに沿った液滴の側面から引き出された溶解した材料を運ぶ溶媒の重要な傾向が見ることができ、これは、液滴蒸着によってウェルを不完全に又は一部を満たすことによって実質的に十分な充足を得るために役立つ。上記の等式1及び図7aを参照すると、大まかに言って、液滴の「耳」におけるΘは減少し、cosΘが増加し、より丸い形状に向けて液滴を押す表面張力を効果的に減少させる。
【0047】
当業者であれば、上記の技術は有機発光ダイオード(低分子又はポリマー)の作成における使用に限定されず、材料が溶媒に溶解され、液滴蒸着技術によって蒸着されるどのようなタイプの分子電子装置の作成にも応用できることがわかるである。多くの効果的な変更が生じ得ることは当業者にとって疑いがなく、本発明は、記載した実施例に限定されず、特許請求の範囲に属する当業者にとって自明な改良を包含するものと理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】OLED装置の例の垂直断面図を示す。
【図2】3色カラー画素化OLED装置の一部の上から見た図を示す。
【図3a】パッシブマトリックス型OLEDディスプレイの上から見た図を示す。
【図3b】パッシブマトリックス型OLED装置の簡略断面図を示す。
【図4a】溶解した材料で満たされたOLED基板のウェルの簡略断面図を示す。
【図4b】乾燥材料で満たされたOLED基板のウェルの簡略断面図を示す。
【図5a】溶解したOLED材料の液滴で小画素を満たす例を示す。
【図5b】溶解したOLED材料の液滴で大画素を満たす例を示す。
【図6a】本発明の実施例のウェルを満たす例を示す。
【図6b】本発明の実施例のウェルを満たす例を示す。
【図6c】本発明の実施例のウェルを満たす例を示す。
【図6d】本発明の実施例のウェルを満たす例を示す。
【図7a】固体基板上の液滴に対する表面張力を示す。
【図7b】固体基板上の液滴に対する表面張力を示す。
【図7c】固体基板上の液滴に対する表面張力を示す。
【図7d】固体基板上の液滴に対する表面張力を示す。
【図7e】固体基板上の液滴に対する表面張力を示す。
【符号の説明】
【0049】
100 OLED
102 基板
106 アノード層
110 カソード層
112 バンク
114 ウェル
200 3色アクティブマトリックス型マトリックス画素化OLEDディスプレイの一部
300 基板
302 カソード切り落とし分離層
306 カソード層
308 ウェル
310 バンク
400 断面図
402 溶解した材料
404 固体薄膜
500 ウェル
502 液滴
510 ウェル
512 液滴
514 より大きな液滴
600 基板
602 溶液
604 乾燥薄膜
606 アノード層
608 ウェルの底面
610 ウェル
700 固体
702 液滴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の工程を含む分子電子装置を作成する方法であって、
分子材料を蒸着するためのウェルを規定する複数のバンクを有する基板を形成し、及び
前記装置を形成するために、液滴蒸着技術を用いて、前記ウェル内に溶媒に溶解した分子電子材料を含む組成物を蒸着する工程を含み、
ここで、前記バンクは前記ウェルの端部を形成する面(バンク面)を有し、前記バンク面の前記ウェルの底面に対する角度は前記組成物の前記バンク面に対する角度より大きく、
ここで、前記ウェルの前記底面上の前記バンクの高さは2μm以下、好ましくは、1.5μm以下である分子電子装置を作成する方法。
【請求項2】
前記ウェルの前記底面上の前記バンクの高さは1μm以下である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
次の工程を含む分子電子装置を作成する方法であって、
分子材料を蒸着するためのウェルを規定する複数のバンクを有する基板を形成し、及び
前記装置を形成するために、液滴蒸着技術を用いて、前記ウェル内に溶媒に溶解した分子電子材料を含む組成物を蒸着する工程を含み、
ここで、前記バンクは前記ウェルの端部を形成する面(バンク面)を有し、前記バンク面のウェルの底面に対する角度は前記組成物の前記バンク面に対する角度より大きく、
ここで、前記方法は、さらに、前記溶解した材料が表面濡れによって前記バンク面に沿って下降する傾向を考慮して前記ウェル内に蒸着する液滴の数を決める工程を含む分子電子装置を作成する方法。
【請求項4】
蒸着に際して、溶解した分子電子材料の液滴の少なくとも1つが前記バンク面に接するまで広がるように蒸着することをさらに含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ウェルの前記底面上の前記バンクの高さは2μm以下、好ましくは、1.5μm以下である請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
フォトレジストから前記バンクをリゾグラフィーにより形成することをさらに含む請求項1ないし5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
次の工程を含む分子電子装置を作成する方法であって、
分子材料を蒸着するためのウェルを規定する複数のバンクを有する基板を形成し、及び
前記装置を形成するために、液滴蒸着技術を用いて、前記ウェル内に溶媒に溶解した分子電子材料を含む組成物を蒸着する工程を含み、
ここで、前記バンクは前記ウェルの端部を形成する面(バンク面)を有し、前記バンク面の前記ウェルの底面に対する角度は前記組成物の前記バンク面に対する角度より大きく、
ここで、前記方法はフォトレジストから前記バンクをリゾグラフィーにより形成することをさらに含む分子電子装置を作成する方法。
【請求項8】
前記フォトレジストはネガ型フォトレジストの一層を含む請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
前記バンク面は少なくとも40度である請求項1ないし8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記バンク面が切り落とされている請求項1ないし9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記蒸着は、蒸着に際して、前記基板の側面において前記ウェルに不完全に液滴を満たす液滴の蒸着を含む請求項1ないし10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
分子電子装置のための基板であって、分子材料を蒸着するためのウェルを規定する複数のバンクを有し、前記バンクは前記ウェルの端部を形成する面(バンク面)を有し、前記バンク面の前記ウェルの底面に対する角度は前記組成物の前記バンク面に対する角度より大きく、前記バンクはフォトレジストからリゾグラフィーにより形成される分子電子装置のための基板。
【請求項13】
前記ウェルの前記底面上の前記バンクの高さは2μm以下、好ましくは、1.5μm以下である請求項14に記載の基板。
【請求項14】
分子電子装置のための基板であって、分子材料を蒸着するためのウェルを規定する複数のバンクを有し、前記バンクは前記ウェルの端部を形成する面(バンク面)を有し、前記バンク面の前記ウェルの底面に対する角度は30度より大きく、前記ウェルの前記底面上の前記バンクの高さは2μm以下、好ましくは、1.5μm以下である基板。
【請求項15】
前記バンクはフォトレジストからリソグラフィーにより形成される請求項14に記載の基板。
【請求項16】
前記フォトレジストは完全にネガ型フォトレジストの単一層を含む請求項12、13又は15に記載の基板。
【請求項17】
前記バンク面の角度は40度より大きい請求項12ないし16のいずれかに記載の基板。
【請求項18】
前記バンク面の角度が切り落とされている請求項12ないし16のいずれかに記載の基板。
【請求項19】
請求項12ないし18のいずれかに記載の基板を含む分子電子装置。
【請求項20】
前記分子電子装置は有機発光ダイオード装置を含む請求項1ないし19のいずれかに記載の基板、方法又は装置。
【請求項21】
次の工程を含む分子電子装置を作成する方法であって、
分子材料を蒸着するためのウェルを規定する複数のバンクを有する基板を形成し、及び
前記装置を形成するために、液滴蒸着技術を用いて、前記ウェル内に溶媒に溶解した分子電子材料を含む組成物を蒸着する工程を含み、
ここで、前記バンクは前記ウェルの端部を形成する面(バンク面)を有し、前記バンク面の前記ウェルの底面に対する角度は前記組成物の前記バンク面に対する角度より大きく、及び
ここで、前記方法は、溶解した分子電子材料の液滴が不完全にウェルの底面を覆い、毛細管現象によって前記ウェルの前記底面を広がり覆うように、前記液滴を蒸着することをさらに含む分子電子装置を作成する方法。
【請求項22】
次の工程を含む分子電子装置を作成する方法であって、
分子材料を蒸着するためのウェルを規定する複数のバンクを有する基板を形成し、及び
前記装置を形成するために、液滴蒸着技術を用いて、前記ウェル内に溶媒に溶解した分子電子材料を含む組成物を蒸着する工程を含み、
ここで、前記バンクは前記ウェルの端部を形成する面(バンク面)を有し、前記バンク面の前記ウェルの底面に対する角度は前記組成物の前記バンク面に対する角度より大きく、及び
ここで、前記バンクの角度及び前記ウェルの底面に対する前記ウェルの周辺の割合は、前記ウェルの端部の上又は隣接する蒸着液滴が前記ウェルに沿った灯心現象によって広がるように選択される分子電子装置を作成する方法。
【請求項23】
前記ウェルのコーナーへの蒸着は灯心現象によって生じる請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図6d】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図7d】
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【図7e】
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【公表番号】特表2007−526599(P2007−526599A)
【公表日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551932(P2006−551932)
【出願日】平成17年2月7日(2005.2.7)
【国際出願番号】PCT/GB2005/000429
【国際公開番号】WO2005/076386
【国際公開日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(597063048)ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド (152)
【Fターム(参考)】