説明

切り取ることによりデータ又は動作を変更可能な無線識別装置及び変更方法

【課題】 利用シーン応じて無線識別装置の持つあらゆる情報や状態を容易に確実に操作できるように、無線識別装置の動作や処理を変更可能な無線周波数識別装置が必要である。
【解決手段】 本発明の無線識別装置は、電波により信号の送受信を行うためのアンテナと、外部通信装置とデータの送受信を行う通信制御部と、第1の値のデータを記憶する記憶部と、判断や処理を行う制御部と、切断可能な切断検出線と、該切断検出線が切断されたことを検出する検出部とを備えることにより、検出部が該切断検出線の切断を検出した場合に、制御部が該第1の値のデータを第2の値に変更する。また、制御部が、前記記憶部に記憶されている第1の値または第2の値のデータにより、無線識別装置の処理内容を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線ICタグ(例えば、RFID(Radio Frequency Identification):登録商標)あるいは非接触ICカード等の無線識別装置に関し、とくに、一部を切り取ることによりデータ又は動作を変更可能な無線識別装置及び無線識別装置のデータ又は動作の変更方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線ICタグ(例えば、RFID)等の無線識別装置は、バーコードに代わる自動認識技術として期待されている。バーコードに比べ、汚れに強い、複製が困難、読取り範囲が広く一括で読取り可能、記録できる情報が多い、情報が変更可能であるといった特徴を持つ。現在バーコードが利用されている物流や販売の分野におけるサプライチェーンマネジメントや物品管理の用途で、また無線識別装置の特徴を生かしたセンサネットワークやプレゼンス管理などの他分野での用途にと期待されている。様々な分野で無線識別装置が普及すると、無線識別装置が添付された商品を店で購入し、各家庭で個人の物品管理に利用されるなど、一般消費者の生活への普及も予測できる。
そこで、消費者にとってより使い易い無線識別装置が望まれてきている。
【0003】
使い易い無線識別装置の例として、特許文献1には、包装体の封止シール用の開封識別構造において、バーコードもしくは無線識別装置が添付された箱が開封されることにより、バーコードと共に無線識別装置も物理的に分断され、バーコードが読取り不可もしくは無線識別装置が通信不可になり、箱が開封されたことを識別できる方法が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、帯状に連接された無線識別装置において、連接されている状態ではICチップが短絡されており無線識別装置が動作しないが、短絡されている部分を切断することにより無線識別装置が動作し、書込みが可能となる無線識別装置が開示されている。
【特許文献1】特開2004−59100号公報
【特許文献2】特開2002−230499号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載された装置は、無線識別装置を物理的に破壊することにより無線識別装置を通信不可にするものであるが、再利用が必要な分野での適用は難しく、また確実に無線識別装置が通信不可になるかは分からない。
また、特許文献2に記載された装置は、切断された無線識別装置のみを使用可能にして書込み可能にすることにより、他の無線識別装置への誤書込みを防止するものであるが、一度切断されて使用可能になった無線識別装置を再び使用不可にすることはできない。一般消費者が使うことを考えると、利用シーン応じて無線識別装置の持つあらゆる情報や状態を容易に確実に操作できることが望まれている。
【0006】
そこで、本発明では、無線識別装置の一部を切り取ることで、無線識別装置の応答/無応答の動作の変更を実現したり、無線識別装置の内部設定情報が変更されることで、例えばデータの読取り可/不可、書込み可/不可、領域ごとの情報へのアクセス可/不可の設定を実現したり、無線識別装置に保持しているデータの変更を実現したり、また無線識別装置と共にアンテナを切り取ることで通信距離の変更を実現したり、さらにこれら変更の状態を視覚的に示すことが可能な無線識別装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の無線識別装置は、電波により信号の送受信を行うためのアンテナと、外部通信装置とデータの送受信を行う通信制御部と、第1の値のデータを記憶する記憶部と、プログラムを格納し判断や処理を行う制御部と、切断可能な切断検出線と、該切断検出線が切断されたことを検出する検出部とを備えることにより、検出部が該切断検出線の切断を検出した場合に、制御部が該第1の値のデータを第2の値に変更することを特徴としている。また、制御部が、前記記憶部に記憶されている第1の値または第2の値のデータにより、無線識別装置の処理内容を変更することを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、無線識別装置の一部を切り取ることによって、例えば無線識別装置の応答/無応答の動作、データの読取り可/不可、データの書込み可/不可、領域ごとの情報へのアクセス可/不可、保持しているデータの変更、通信距離の変更などを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明に関する実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明の無線識別装置の構成を図1から図9に示し、店舗にて本発明の無線識別装置を添付した商品購入を例に、その動作と効果を図10から図12に示し、空港にて本発明の無線識別装置が添付された航空チケットを例に、その動作と効果を図13から図18に示し、無線識別装置を切り取ると使用不可になる例の動作と効果を図19から図22に示し、無線識別装置と共にアンテナを切り取ることにより通信距離を変更する例の動作と効果を図23と図24に示す。
【実施例1】
【0010】
図1は、本発明の実施例1の無線識別装置の内部構成を示したブロック図である。無線識別装置100は、外部通信装置であるリーダライタからの電波を送受信し、リーダライタとの信号やコマンドデータ送受信を行うアンテナ101と、アンテナ101から受信した電波を整流する整流部103と、整流して得た電圧を検出し、各部に電源を供給する電源部104と、受信信号やコマンドデータの復調を行い、また送信する信号やコマンドデータの変調を行う通信制御部105と、無線識別装置の初期化処理やコマンドデータの処理や各データ項目に対するアクセス制御を行う処理手順を持つ制御部106と、無線識別装置の動作の設定値や各データに対するアクセス制御の設定値やアクセスパターンなどの情報を記憶する記憶部107と、電源部104と検出部109に接続されており、無線識別装置の一部と共に切断することが可能な切断検出線108と、その切断検出線108が切断されたか切断されていないかの状態を検出する検出部109から構成される。なお、上記実施例1では、無線識別装置の電源部は、アンテナ101から受信した電波を整流する整流部103と、整流して得た電圧を検出し、各部に電源を供給する電源部104としているが、電源部として電池、充電池等の既存の電源を用いることもできる。
【0011】
図2は、切断検出線の具体的な回路構成の例を示した図である。切断検出線202、切断検出線203、切断検出線204、切断検出線205が電源部104に接続されており、もう一方はアース110に接続されており、それぞれの切断検出線に検出部109が接続されている。切り取り線212で切り取ると切断検出線202が切断され、切り取り線313で切り取ると切断検出線302と切断検出線303が切断され、切り取り線314で切り取ると切断検出線304と切断検出線305が切断され、切り取り線315で切り取ると切断検出線305で切断される構成になっている。
【0012】
図3は、本発明の無線識別装置の外観構成の例を示した図である。無線識別装置100は、ICチップ102に、アンテナ101と無線識別装置が切り取られたことを検出するための切断検出線202、切断検出線203、切断検出線204、切断検出線205が電気的に接続されている。切り取り線212で切り取ると切断検出線202が切断され、切り取り線213で切り取ると切断検出線202と切断検出線203が切断され、切り取り線214で切り取ると切断検出線204と切断検出線205が切断され、切り取り線215で切り取ると切断検出線205が切断される構成になっている。
【0013】
本発明の実施例1では、無線識別装置の一部に、切り取り線や、文字、または記号、またはパターンによる境界線を設けるように構成されており、切り取り線で切り取ることにより容易に切断検出線を切断することができる。
【0014】
切り取り線で切ると切断検出線が切断できるようになっている構成であれば、ICチップ102、アンテナ101、切断検出線はどんな配置でも良い。切り取り線について、切取る部分の色やパターンを変えたり、記号を印字したりと切り取る部分が分かるようにしてあれば他の方法でも良い。またラベルに関しても同様で、色やパターンを変えて、記号を印字して効果が分かるようにしてあれば他の方法でも良い。切り取り線は、手で切り取り易いようにミシン目を入れて、無線識別装置に切れ易い材質を用いても良い。もちろん、はさみやカッターやその他専用器具でしか切り取れないようにしてあっても良い。
上記実施例では、切り取る例を示したが、穴を開けるや折るなど切断検出線を切断できれば他の方法でも良い。
【0015】
図4は、図3の無線識別装置100の裏面、または図3の無線識別装置100にシール・紙等を貼った場合の外観構成の例を示した図である。無線識別装置100の一部を切り取った後の効果や状態が視覚的に分かるように、ラベル読取り○/書込み○221、読取り○/書込み×222、読取り×/書込み×223、アクセスパターンC224、アクセスパターンB225、アクセスパターンA226が印字されている。アクセスパターンA226、アクセスパターンB225、アクセスパターンC224は、無線識別装置の持つデータ各々に対してのアクセス可または不可を示したパターンである。
【0016】
本発明の実施例1では、無線識別装置の一部に、文字、または記号、またはパターンを用いることにより、前記切断検出線が切断された場合の対応する無線識別装置処理変更の内容を、分り易く示すように構成されており、無線識別装置の一部の切り取りと、切り取り後の処理内容の変更とを容易に対応させることができる。
【0017】
図5は、本発明の実施形態に係わる、無線識別装置100とリーダライタ300からなる無線識別装置システムの構成を示した図である。リーダライタ300は、リーダライタアンテナ301とリーダライタ本体302から構成されている。無線識別装置100に対して電波でコマンドデータの送信と電力供給が行われ、リーダライタ300は無線識別装置からの応答を受信する。
【0018】
図6は、リーダライタ300の内部構成を示した図である。
リーダライタ300は、無線識別装置へ電波やコマンドデータを送信したり、無線識別装置からの応答を受信するリーダライタアンテナ301とリーダライタ本体302から構成される、リーダライタ本体302は、リーダライタアンテナ301を用いて無線識別装置へコマンドデータを送信したり、その応答を受信したりする送受信部303と、コマンドデータの送信時の変調や受信時の信号の増幅や復号を行う通信制御部304と、リーダライタ300全体の制御を行う制御部305と、リーダライタ本体302とパーソナルコンピュータなどの外部装置とデータや操作コマンドなどの通信を行うためのホストインタフェース306と、各部に電源を供給するための電源部307から構成される。コマンドデータの一例として、無線識別装置を読取る時にはREAD、無線識別装置のデータを書き換える時はWRITEなどのコマンドがある。
次に消費者が本発明の無線識別装置が添付された商品を店舗で購入した場合を例に挙げて、無線識別装置のデータやその構成について説明する。
【0019】
図7は、商品に添付された無線識別装置が持つデータであり、記憶部107に格納されている。無線識別装置は、データ項目400を持ち、個々の無線識別装置が持つユニークID401と、商品を識別するためのシリアルNo.402と、商品の種類を示す種類403と、その商品を製造した会社等を示す製造元404と、製造された年月日を示す製造年月日405と、商品の価格を示す価格406を持つ。各々のデータ項目400は、データ値411とリーダライタ300を使用しての読取りまたは書込みに対する可または不可の状態414のデータ内容410を持つ。データ値411は、各々のデータ項目が値を持ち、また状態414は、各々のデータ項目に対してリーダライタが読取り可能であればTRUE、不可能であればFALSEの値を示す読取り412、リーダライタが書込み可能であればTRUE、不可能であればFALSEを示す書込み413を持つ。この図で示している段階の例では、無線識別装置は図6のような各データ項目400が各々データ値411を持ち、かつすべてのデータ項目400が読取り可能、書込み可能の状態414を持つ。これらのデータは、例であるため他の構成であっても良い。
本発明の実施例1では、切断検出線を複数と、第1の値のデータを複数と、該複数の切断検出線と複数の第1の値のデータの対応データとを備えることにより、切断された切断検出線に応じて、無線識別装置の処理を変更するように構成されており、複数のデータ項目に対応したデータの変更及び処理の変更を行うことができる。
【0020】
図8は、無線識別装置の切り取りに対する各データ項目410の読取りまたは書込みの可または不可を決定するためのパターンを示した図である。この情報は制御部106または記憶部107に格納されている。切り取らなかった場合と切り取り線212、213で切り取った場合に表示されているラベル読取り○/書込み○221、読取り○/書込み×222、読取り×/書込み×223に対応した読取り書込みパターンの読取り○/書込み○420、読取り○/書込み×430、読取り×/書込み×440である。各データ項目は、読取りまたは書込みが可でTRUE、読取りまたは書込みが不可でFALSEを示す。
【0021】
各データ項目407に対して、読取り○/書込み○420では、リーダライタに対して読取り421は読取り可でTRUE、書込み可でTRUEであり、読取り○/書込み×430では、リーダライタに対して読取り431は読取り可でTRUE、書込み不可でFALSEであり、リーダライタに対して読取り×/書込み×440では、読取り441は読取り不可でFALSE、書込み不可でFALSEを持つ。これらのデータは、例であるため他の構成であっても良い。
【0022】
図9は、無線識別装置の切り取りに対する各データ項目410のアクセスの可または不可を決定するためのアクセスパターンを示した図である。この情報は制御部106または記憶部107に格納されている。切り取らなかった場合と切り取り線214と切り取り線215で切り取った場合に表示されているラベルアクセスパターンC224,アクセスパターンB225,アクセスパターンA226に対応したアクセスパターン450である。各データ項目に対するデータは、アクセス可でTRUE、アクセス不可でFALSEを示す。アクセスパターンA451は、ユニークID401がTRUE、シリアルNo.402がTRUE、種類403がTRUE、製造元404がTRUE、製造年月日405がTRUE、価格406がTRUEを持つ。アクセスパターンB452は、ユニークID401がTRUE、シリアルNo.402がFALSE、種類403がTRUE、製造元404がFALSE、製造年月日405がTRUE、価格406がFALSEを持つ。アクセスパターンCは、ユニークID401がFALSE、シリアルNo.402がFALSE、種類403がFALSE、製造元404がFALSE、製造年月日405がFALSE、価格406がFALSEを持つ。
【0023】
次に消費者が図7に示すようなデータを持つ商品を購入し、無線識別装置のデータを全て書込み不可にし、ユニークID,種類,製造年月日のデータは読取り可能で、シリアルNo.,製造元,価格のデータは読取り不可にしたい場合を例に動作とその内部処理について説明する。
図10は、無線識別装置100がアンテナ101でリーダライタ300からの電波を受信し電源供給を受けたときの制御部106での、各データ項目410の読取り412または書込み413の状態414を変更するための処理手順を示す図である。
消費者は、上記の例の場合、本発明の無線識別装置100の状態を変更する時、ラベル読取り○/書込み×222に従って切り取り線212で切り取る。さらに、ラベルアクセスパターンB225に従って切り取り線215で切り取る。
【0024】
ここで、アンテナ101でリーダライタ300から電波を受けるとステップS500から開始する。ステップS500では、アンテナ101が電波を受け、制御部106が電源供給を受けると処理がスタートし、ステップS501に進む。ステップS501では、レジスタやメモリ等の初期化を行いステップS502に進む。ステップS502では、検出部109にて切断検出線202、切断検出線203、切断検出線204、切断検出線205のHIGHまたはLOWの値を取得し、制御部106に一時的に記憶しておき、ステップS503に進む。無線識別装置の状態を変更したい時、ラベル読取り○/書込み○221、ラベル読取り○/書込み×222、ラベル読取り×/書込み×223、ラベルアクセスパターンA226、ラベルアクセスパターンB225、ラベルアクセスパターンC224の内容に従って、切り取らない、もしくは切り取り線212、切り取り線213、切り取り線214、切り取り線215での切り取りを選択する。
【0025】
無線識別装置を切り取らないと、ラベル読取り○/書込み×221が左端に表示され、ラベルアクセスパターンA226が右端に表示され、切断検出線202と切断検出線203と切断検出線204と切断検出線205に接続されているアース110に電流が流れるため、検出部109に接続された切断検出線202と切断検出線203と切断検出線204と切断検出線205には電流が流れず、検出部109ではLOWと検出される。
【0026】
切り取り線212で切り取ると、左端にラベル読取り○/書込み×が表示され、切断検出線202が切断されて切断検出線202に接続された検出部109でHIGHと検出される。切り取り線213で切り取ると、左端にラベル読取り×/書込み×が表示され、切断検出線202と切断検出線203が切断されて切断検出線202と切断検出線203に接続された検出部109でHIGHと検出される。切り取り線215で切り取ると、右端にラベルアクセスパターンBが表示され、切断検出線205が切断されて切断検出線205に接続された検出部109でHIGHと検出される。切り取り線214で切り取ると、右端にラベルアクセスパターンCが表示され、切断検出線204と切断検出線205が切断されて切断検出線204と切断検出線205に接続された検出部109でHIGHと検出される。
【0027】
ここで例のように、無線識別装置のデータを全て書込み不可にし、ユニークID、種類、製造年月日のデータは読取り可能、シリアルNo.、製造元、価格のデータは読取り不可にしたい場合は、切り取り線212と切り取り線215で切り取ると、左端にラベル読取り○/書込み×222、右端にラベルアクセスパターンB225が表示される。ステップS503では、切断検出線202、切断検出線203の値より図8のデータを参照し読取り書込みパターンの決定を行い、制御部106に一時的に記憶しておき、ステップS504に進む。ステップS504では、切断検出線204、205の値より図9のデータを参照しアクセスパターンの決定を行い、ステップS505に進む。ステップS505では、読取り書込みパターンとアクセスパターンを組み合わせて図11に示すような各データ項目400の状態を決定し、ステップS506に進む。
【0028】
例えば、上記の例でデータ項目400の価格406において、図8では、読取り431はTRUE、書込み432はFALSEの値を持ち、図9では、アクセスパターンB452で、価格406は、アクセスFALSEの値を持つため、読取りと書込みを論理演算で積集合をとることにより、価格406は、読取りFALSE、書込みFALSEの値を持つ。同様にして、ユニークID401は、読取り412がTRUE、書込み413がFALSE、シリアルNo.402は、読取り412がFALSE、書込み413がFALSE、種類403は、読取り412がTRUE、書込み413がFALSE、製造元404は、読取り412がFALSE、書込み413がTRUE、製造年月日405は、読取り412がTRUE、書込み413がFALSEの値を持つ。これら各データ項目のデータ内容450は記憶部107で記憶される。ステップS506では、記憶部107に決定した状態を書込み、ステップS507に進む。ステップS507では、コマンド待ちの状態になる。
【0029】
次に、本発明の無線識別装置100をリーダライタ300で読取るまたは書込む時の、無線識別装置100の内部処理について説明する。まず、データ変更時の無線識別装置の内部処理について説明する。
図11は、図10の読取り書込みパターンとアクセスパターンより各データ項目400の読取りまたは書込みの状態を決定する処理S505によって、決定した各データ項目を示す図である。
次にリーダライタ300を用いて、本発明の無線識別装置100を読取る時の無線識別装置100の内部処理について説明する。
【0030】
図12は、図10のステップS507のコマンド待ちの状態からのコマンドデータに対する内部処理を示した図である。ステップS600では、コマンドを受信するまで待ち、コマンドを受信したらコマンドの識別を行い、ステップS601に進む。S601では、コマンドがREAD、読取りに関するコマンドを受信したらステップS610に進む。S610では、各データ項目400の読取りの状態412を取得し、状態412がTRUEであればステップS611に進む。ステップS611では、データの読取りを行い、ステップS612に進む。ステップS612では、レスポンスデータの生成を行い、ステップS640に進む。また、ステップS610の状態で、各データ項目400の読取りの状態412がFALSEであればステップS613に進む。ステップS613では、レスポンスエラーデータの生成を行い、ステップS640に進む。
【0031】
ステップS601の状態において、コマンドがWRITE、書込みに関するコマンドを受信したらステップS621に進む。ステップS620では、各データ項目400の書込みの状態413を取得し、状態413がTRUEであればステップS621に進む。ステップS621ではデータの書込みを行い、ステップS622に進む。ステップS622では、レスポンスデータの生成を行い、ステップS640に進む。また、ステップS620の状態で、各データ項目400の書込みの状態413がFALSEであればステップS623に進む。ステップS623では、レスポンスエラーデータの生成を行い、ステップS640に進む。
【0032】
ステップS601の状態において、コマンドがREADでもWRITEでもなくその他のコマンドの時は、ステップS630に進む。ステップS630では、各々のコマンドに対応したその他処理を行い、ステップS640に進む。ステップS640では、リーダライタに対してレスポンス応答を行い、コマンド待ち状態であるステップS600に進む。
【0033】
図10から図12の動作により、消費者が本発明の無線識別装置100の一部をラベルに従って切り取ることにより、選択的に無線識別装置のデータ項目400ごとの読取り412や書込み413の状態414を変更することができる。また、現在の無線識別装置100の状態もラベルによってリーダライタ300を使用することなく視覚的に理解することができる。また無線識別装置を切り取ることによって変更されたデータや状態は、ライトワンス等の機能を持つことにより、切断された切断検出線を再びつなぎ直しても再び変更されることがないようにしても良い。ICチップ102ついて図3の構成以外に、検出部109が、制御部106に含まれていても、アクセスパターンが、制御部106に格納されていても、無線識別装置を切り取ることにより状態が変更される効果が得られる構成であれば良い。
【実施例2】
【0034】
次に実施例2として、本発明の無線識別装置100を空港で航空チケットとして利用する場合を例にその構成と動作について説明する。空港にてリーダライタが設置されたゲートを本発明の航空チケットを持ったまま通過することにより、入場処理を行うと同時に、乗客が食事の希望を航空チケットの一部を切り取ることによって、空港側で乗客毎に処理をするという例である。前述での無線識別装置を切り取ることにより各データ項目400に対する読取りまたは書込みの状態を変更する例とは異なり、無線識別装置を切り取ることにより各データ項目のデータ値を変更する例である。
【0035】
図13は、図3の無線識別装置100の裏面、または図3の無線識別装置100にシール・紙等を貼ってチケットの形状にした場合の外観構成の例を示した図である。無線識別装置100を切り取った後の状態が分かるように、ラベルお茶721、ラベルコーヒー722、ラベル飲み物なし723、ラベル食事なし724、ラベル洋食725、ラベル和食726が印字されている。
【0036】
図14は、航空チケットの無線識別装置100が持つデータであり、記憶部107に格納されている。無線識別装置は、データ項目800を持ち、個々の無線識別装置が持つユニークID801と、チケットを識別するためのシリアルNo.802と、飛行機の便を示す便803と、航空会社を示す航空会社804と、図15に示す飲み物の種類を示す飲み物805と、図16に示す食事の種類を示す食事806を持つ。この図で示している段階の例では、ユニークIDが8000112233445566、シリアルNo.が300045810253、便が720、航空会社が71、飲み物のデータ値811が1で図16を参照するとお茶、食事のデータ値811が1で図16を参照すると和食であるデータを持つ。
【0037】
図15は、無線識別装置を切り取った時に飲み物805のデータ値811を、切り取った部分に応じて変更する時のデータ値811を示す切り取りパターン830の図である。このデータは、制御部106または記憶部107に格納されている。切り取らない場合と切り取り線712、713で切り取った場合のラベルお茶721、コーヒー722、飲み物なし723に対応した切取りパターン830のお茶831、コーヒー832、飲み物なし833に対応する。お茶831は、飲み物821が1を示し、コーヒー832は、飲み物821が2を示し、飲み物なし833は、飲み物821が0を示す。
【0038】
図16は、無線識別装置を切り取った時に食事806のデータ値811を、切り取った部分に応じて変更する時のデータ値811を示す切り取りパターン850の図である。切り取らない場合と切り取り線714、715で切り取った場合のラベル和食851、洋食852、食事なし853に対応した切取りパターン850の和食851、洋食852、食事なし853に対応する。お茶851は食事841が1を示し、洋食852は食事841が2を示し、食事なし853は食事841が0を示す。
【0039】
次に乗客が本発明の無線識別装置100を使って、和食とコーヒーを指定したい場合を例に動作とその内部処理について説明する。
図17は、無線識別装置100がアンテナ101から電波を受信し電源供給を受けたときの制御部106における処理手順を示す図である。
上記の例で、乗客は、コーヒーを指定するために切り取り線712で切り取り、左端にラベルコーヒー722が表示されるようにする。また、右端にはラベル和食726が表示されている。
ステップS900では、アンテナ101が電波を受け、制御部106が電源供給を受けると処理がスタートし、ステップS901に進む。ステップS901では、レジスタやメモリ等の初期化を行いステップS902に進む。ステップS902では、検出部109にて切断検出線202、切断検出線203、切断検出線204、切断検出線205のHIGHまたはLOWの値を取得し、制御部106に一時的に記憶しておき、ステップS903に進む。
【0040】
無線識別装置のデータ値811を変更したい時、ラベルお茶721、ラベルコーヒー722、ラベル飲み物なし723、ラベル食事なし724、ラベル洋食725、ラベル和食726に従って、切り取らない、もしくは切り取り線712、切り取り線713、切り取り線714、切り取り線715での切り取りを選択する。無線識別装置を切り取らないと、左端にラベルお茶721が表示され、右端にラベル和食726が表示され、切断検出線202と切断検出線203と切断検出線204と切断検出線205に接続されているアース110に電流が流れるため、検出部109に接続された切断検出線202と切断検出線203と切断検出線204と切断検出線205には電流が流れず、検出部109ではLOWと検出される。
【0041】
切り取り線712で切り取ると、左端にラベルコーヒー722が表示され、切断検出線202が切断されて切断検出線202に接続された検出部109でHIGHと検出される。切り取り線713で切り取ると、左端にラベル飲み物なし723が表示され、切断検出線202と切断検出線203が切断されて切断検出線202と切断検出線203に接続された検出部109で各々HIGHと検出される。切り取り線714で切り取ると、右端にラベル食事なし724と表示され、切断検出線204と切断検出線205が切断されて切断検出線204と切断検出線205に接続された検出部109で各々HIGHと検出される。切り取り線715で切り取ると、右端にラベル洋食725と表示され、切断検出線205が切断されて切断検出線205に接続されている検出部109でHIGHと検出される。
【0042】
ここで例のようにコーヒーと洋食を指定する場合は、切り取り線712で切り取ると、左端にラベルコーヒー722が表示され、右端にラベル和食726が表示される。ステップS903では、切断検出線202、切断検出線203の値より図15のデータを参照し飲み物の切り取りパターンの決定を行い、制御部106に記憶しておき、ステップS904に進む。ステップS904では、切断検出線204、切断検出線205の値より図16のデータを参照し食事の切り取りパターンの決定を行い、制御部106に記憶しておき、ステップS905に進む。ステップS505では、飲み物の切り取りパターンと食事の切り取りパターンより、飲み物805と食事806のデータ値811の値を書換え、ステップS906に進む。
【0043】
例えば、上記の例で飲み物805のデータ値が1から2に書換え、食事806のデータ値は1のまま書き換えない、従って飲み物805はコーヒーを、食事806は和食を示す。ステップS906では、コマンド待ちの状態になる。この無線識別装置をリーダライタで読取る時の処理手順については、図12と同様である。
本発明の実施例2では、無線識別装置の一部を切り取ることにより、無線識別装置内に記憶されたデータの値を変更することができる。
【0044】
図18は、図17の飲み物データと食事データを書き換える処理S905によって書き換えられたデータ項目を示す図である。
【実施例3】
【0045】
図19は、無線識別装置を切り取ることにより、機能で使用不可にする例の無線識別装置の外観構成を示した図である。無線識別装置100は、ICチップ102に、アンテナ101と無線識別装置100が切り取られたことを検出するための切断検出線206が電気的に接続されている。切り取り線1001で切り取ると切断検出線206が切断される構成になっている。
【0046】
図20は、図19の無線識別装置100の裏面、または図19の無線識別装置100にシール・紙等を貼った場合の外観構成の例を示した図である。無線識別装置の一部を切り取らなければ使用可、また切り取ると使用不可であると視覚的に分かるように、ラベル使用可1011、ラベル使用不可1021が印字されている。
【0047】
図21は、無線識別装置の切り取りに対する無線識別装置の使用可または使用不可の状態を決定するためのパターンを示した図である。この情報は記憶部107に格納されている。切り取らなかった場合と切り取り線1001で切り取った場合に表示されているラベル使用可1011、ラベル使用不可1021に対応した切り取りパターン1040で使用可1041、使用不可1042がある。無線識別装置の状態1030の値がLOW1041の時は使用可1041で、HIGH1042の時は使用不可1042である。
【0048】
図22は、無線識別装置100がアンテナ101でリーダライタ300からの電波を受信し電源供給を受けた時の制御部106での、無線識別装置の切り取りに対する無線識別装置の使用可または不可を決定するための処理手順を示す図である。
ここで、アンテナ101でリーダライタ300から電波を受けるとステップS1100から開始する。ステップS1100では、アンテナ101が電波を受け、制御部106が電源供給受けると処理がスタートし、ステップS1101に進む。ステップS1101では、レジスタやメモリ等の初期化を行いステップS1102に進む。ステップS1102では、検出部109にて切断検出線206のHIGHまたはLOWの値を取得し、HIGHの場合、即ち図21より使用不可1042の場合、ステップS1103に進む。ステップS1103では、無線識別装置を使用不可にする処理を行い、ステップS1104に進む。無線識別装置を機能的に使用不可にする処理として、無線識別装置自身に無線識別装置を使用不可にするコマンドを送信するなどがある。ステップS1104では、コマンド待ちの状態になる。またステップS1102の状態において、検出部109がLOWの値、即ち図21より使用可の場合は、ステップS1104に進み、コマンド待ちの状態となる。
本発明の実施例3では、無線識別装置の一部を切り取って無線識別装置の状態の値を変更することにより無線識別装置を機能的に使用可あるいは使用不可にすることができる。
【実施例4】
【0049】
無線識別装置を切り取ると同時にアンテナも切り取ることによって無線識別装置とリーダライタの通信距離を変更する無線識別装置について説明する。一般的に無線識別装置とリーダライタの通信距離は、無線識別装置側では、無線識別装置のアンテナの長さと形状に影響する。
【0050】
図23は、アンテナ101を切り取ることにより無線識別装置とリーダライタの通信距離を変更する無線識別装置100の外観構成を示した図である。ICチップ102に電気的に接続されているアンテナ101は、切り取り線1211、切り取り線1221、切り取り線1231、切り取り線1241、切り取り線1242、切り取り線1232、切り取り線1222、切り取り線1212で切り取ることができる構造を持つ。切り取り線でアンテナの両側を切り取ることにより、アンテナが短くなり、リーダライタと無線識別装置の通信距離も短くなる。
【0051】
本発明の実施例4では、無線識別装置100のアンテナ101部を切り取ることにより無線識別装置とリーダライタとの通信距離を容易に変更することができる。
【0052】
図24は、図23の無線識別装置の裏、または図23の無線識別装置にシール・紙等を貼った場合の外観構成の例を示した図である。無線識別装置100の一部を切り取った後の変化した通信距離が分かるように、ラベル3m1301、1302、ラベル1m1311、1312、ラベル50cm1321、1322、ラベル10cm1331、1332、ラベル1cm1341、1342が印字されている。無線識別装置を切り取らないとラベル3m1301、1302の通信距離に、切り取り線1211、1212で切り取るとラベル1m1311、1312の通信距離に、切り取り線1221、1222で切り取るとラベル50cm1321、1322の通信距離に、切り取り線1231、1232で切り取るとラベル10cm、1331、1332の通信距離に、切り取り線1241、1242で切り取るとラベル1cm1341、1342の通信距離になる。この例では、ICチップ102を無線識別装置の中心として両側にアンテナ101が伸びている形状のため、通信距離を変更するためにアンテナ101の両側の2箇所を切り取る必要があるが、アンテナ101の形状によっては1箇所切り取るだけで良い場合もある。
【0053】
本発明の実施例4においては、電波の受信と信号の送受信を行うためのアンテナと、外部通信装置とデータの送受信を行う通信制御部を備え、無線識別装置の一部に、切り取り線、または記号、またはパターン、または色づけするように構成されており、外部通信装置と無線識別装置との通信距離の目安と該アンテナの切断位置を分り易く示すことができる。
【0054】
なお、上記実施例4では、線状のアンテナの一部を切り取る例が示されているが、無線識別装置のアンテナの形状は、上記の線状の形状には限らず、面状のアンテナなど他の形状のアンテナの一部を切り取ることにより通信距離を変更することができる。また、無線識別装置内のアンテナ回路の素子の一部を切り取って通信距離を変更するように構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の無線識別装置の内部構造を示したブロック図。
【図2】切断検出線の具体的な回路の例を示した図。
【図3】本発明の無線識別装置の外部構成を示した図。
【図4】図3の無線識別装置の裏面、または図3の無線識別装置にシール・紙等を貼った場合の外観構成の例を示した図。
【図5】本発明の実施の形態に係わる、無線識別装置とリーダライタからなる無線識別装置システムの構成を示した図。
【図6】リーダライタの内部構成を示した図。
【図7】本発明の無線識別装置が商品に添付された時の無線識別装置が持つデータの例を示した図。
【図8】無線識別装置の切り取りに対する各データ項目の読取りまたは書込みの可または不可を決定するための読取り書込みパターンを示した図。
【図9】無線識別装置の切り取りに対する各データ項目のアクセスの可または不可を決定するためのアクセスパターンを示した図。
【図10】無線識別装置が電波を受信し電源供給を受けた時の制御部での各データ項目の読取りまたは書込みの状態を変更するための処理手順を示した図。
【図11】図10の処理によって決定した各データ項目の状態を示す図。
【図12】図11のコマンド待ちの状態からのコマンドデータに対する内部処理を示した図。
【図13】図3の無線識別装置の裏面、または図3の無線識別装置にシール・紙等を貼ってチケットの形状にした場合の外観構成の例を示した図。
【図14】本発明の無線識別装置を航空チケットとして利用した時の無線識別装置が持つデータの例を示した図。
【図15】無線識別装置を切り取った時に飲み物のデータ値を切り取った部分に応じて変更する時のデータ値を示す切り取りパターンを示す図。
【図16】無線識別装置を切り取った時に食事のデータ値を切り取った部分に応じて変更する時のデータ値を示す切り取りパターンを示す図。
【図17】無線識別装置が電波を受信し電源供給を受けた時の制御部での各データ項目のデータ値を書き換えるための処理手順を示した図。
【図18】図17の飲み物データと食事データを書き換える処理S905によって書き換えられたデータ項目を示した図。
【図19】無線識別装置を切り取ることにより、機能的に無線識別装置を使用不可にする例の無線識別装置の外観構成を示した図。
【図20】図19の無線識別装置の裏面、または図19の無線識別装置にシール・紙等を貼った場合の外観構成の例を示した図。
【図21】無線識別装置の切り取りに対する無線識別装置の使用可または使用不可の状態を決定するためのパターンを示した図。
【図22】無線識別装置が電波を受信し電源供給を受けた時の制御部での無線識別装置の切り取りに対する無線識別装置の使用可または不可を決定するための処理手順を示した図。
【図23】アンテナを切り取ることにより無線識別装置とリーダライタの通信距離を変更する無線識別装置の外観構成を示した図。
【図24】無線識別装置の裏、無線識別装置にシール・紙等を貼った場合の外観構成の例を示した図。
【符号の説明】
【0056】
100 無線識別装置
101 アンテナ
102 ICチップ
103 整流部
104 電源部
105 通信制御部
106 制御部
107 記憶部
108 切断検出線
109 検出部
110 アース
202、203、204、205、206 切断検出線
212、213、214、215 切り取り線
221、222、223、224、225、226 ラベル
232、233、234、235 端子
300 リーダライタ
301 リーダライタアンテナ
302 リーダライタ本体
303 送受信部
304 通信制御部
305 制御部
306 ホストインタフェース
307 電源部
400 データ項目
401 ユニークID
402 シリアルNo.
403 種類
404 製造元
405 製造年月日
406 価格
411 データ値
412 読取り
413 書込み
414 状態
420 読取り○/書込み○
430 読取り○/書込み×
440 読取り×/書込み×
421、431、441 読取り
422、432、442 書込み
450 アクセスパターン
451 アクセスパターンA
452 アクセスパターンB
453 アクセスパターンC
S500 開始
S501 各イニシャライズ
S502 各端子の値を取得
S503 読取り/書込みパターン決定
S504 アクセスパターン決定
S505 各データ項目の読取り/書込みパターン決定
S506 記憶部に書込む
S507 コマンド待ち
S600 コマンド待ち
S601 コマンド受信
S610 各データ項目の読取りの状態取得
S611 データ読取り
S612 レスポンスデータ生成
S613 レスポンスエラーデータ生成
S620 各データ項目の書込みの状態取得
S621 データ書込み
S622 レスポンスデータ生成
S623 レスポンスエラーデータ生成
S630 その他処理
S640 レスポンス応答
712、713、714、715 切り取り線
721、722、723、724、725、726 ラベル
800 データ項目
801 ユニークID
802 シリアルNo.
803 便
804 航空会社
805 飲み物
806 食事
810 内容
811 データ値
820 データ項目
821 飲み物
830 切取りパターン
831 お茶
832 コーヒー
833 飲み物なし
840 データ項目
841 食事
850 切取りパターン
851 和食
852 洋食
853 食事なし
S900 開始
S901 各イニシャライズ
S902 各端子の値を取得
S903 飲み物の切取りパターン決定
S904 食事の切取りパターン決定
S905 飲み物データと食事データを書き換える
S906 コマンド待ち
1001 切り取り線
1011 ラベル使用可
1021 ラベル使用不可
1030 無線識別装置の状態
1040 切り取りパターン
1041 使用可
1042 使用不可
S1100 開始
S1101 各イニシャライズ
S1102 端子の値を取得
S1103 無線識別装置を使用不可にする
S1104 コマンド待ち
1211、1212、1221、1222、1231、1232、1241、1242 切り取り線
1301、1302、1311、1312、1321、1322、1331、1332、1341、1342 ラベル、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線により外部通信装置と通信を行う無線識別装置であって、電波により信号の送受信を行うためのアンテナと、外部通信装置とデータの送受信を行う通信制御部と、第1の値のデータを記憶する記憶部と、判断や処理を行う制御部と、切断可能な切断検出線と、前記切断検出線が切断されたことを検出する検出部とを備え、前記検出部が前記切断検出線の切断を検出した場合に、前記制御部が前記第1の値のデータを第2の値に変更することを特徴とする無線識別装置。
【請求項2】
更に、前記記憶部が第1の値のデータを複数と、前記切断検出線を複数と、前記制御部が複数の切断検出線と複数の第1の値のデータとの対応データとを備えており、前記検出部が、前記切断検出線の切断を検出した場合に、前記制御部が切断された前記切断検出線に対応するデータの第1の値を第2の値に変更することを特徴とする、請求項1に記載の無線識別装置。
【請求項3】
前記制御部が、前記記憶部に記憶されている第1の値または第2の値のデータにより、前記無線識別装置の処理内容を変更する手段を備えており、前記制御部は、前記データが第1の値または第2の値により、前記無線識別装置の処理を第1または第2の処理に変更することを特徴とする、請求項1または2に記載の無線識別装置。
【請求項4】
前記制御部が変更する第1または第2の処理の内容が、前記無線識別装置が前記外部通信装置に対する応答または無応答、前記記憶部に格納される情報の変更または無変更、前記外部通信装置からのデータの読み書きの許可または不許可であることを特徴とする、請求項3に記載の無線識別装置。
【請求項5】
前記無線識別装置が、更に前記無線識別装置の一部に、切り取り線や、文字、または記号、またはパターンによる境界線を設けることにより、前記切断検出線を切り易くすることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の無線識別装置。
【請求項6】
前記無線識別装置が、更に前記無線識別装置の一部に、文字、または記号、またはパターンを用いることにより、前記切断検出線が切断された場合に前記制御部が変更する処理内容を、分り易く示すことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の無線識別装置。
【請求項7】
無線により外部通信装置と通信を行う無線識別装置であって、電波により信号の送受信を行うためのアンテナと、前記外部通信装置とデータの送受信を行う通信制御部とを備え、前記無線識別装置の一部を切り取ることにより、上記アンテナの一部を切断して、前記無線識別装置と前記外部通信装置との通信距離を変更することを特徴とする無線識別装置。
【請求項8】
無線により外部通信装置と通信を行う無線識別装置であって、電波により信号の送受信を行うためのアンテナと、前記外部通信装置とデータの送受信を行う通信制御部とを備え、更に前記無線識別装置の一部に、切り取り線、または記号、またはパターン、または色づけすることにより、前記外部通信装置と前記無線識別装置との通信距離の目安と該アンテナの切断位置を分り易く示すことを特徴とする無線識別装置。
【請求項9】
無線により外部通信装置と通信を行う無線識別装置のデータ変更方法であって、
制御部が、検出部を通じて切断検出線の切断を検出するステップと、記憶部に記憶されたデータを読取るステップとを備え、前記制御部が、前記切断検出線が切断されていることを検出した場合に、前記記憶部に記憶している第1の値のデータを、第2の値に変更することを特徴とする前記無線識別装置に用いられるデータ変更方法。
【請求項10】
無線により外部通信装置と通信を行う無線識別装置の処理変更方法であって、判断や処理を行う制御部が、検出部を通じて切断検出線の切断を検出するステップと、記憶部に記憶されたデータを読取るステップと、前記切断検出線の切断を検出した場合に、前記記憶部に記憶している第1の値のデータを、第2の値に変更するステップとを備え、前記制御部が前記記憶部に記憶されているデータが第1の値または第2の値により、前記無線識別装置の処理を第1または第2の処理に変更することを特徴とする前記無線識別装置に用いられる処理変更方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2007−65761(P2007−65761A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−247849(P2005−247849)
【出願日】平成17年8月29日(2005.8.29)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】