説明

切り花用給水袋

【課題】
本発明は、切り花の切り口を簡単に包装して輸送でき、しかも優れた鮮度保持効果と輸送時の水漏れが少ない切り花用給水袋を提供することを目的とする。
【解決手段】
長方形状にカットした防水性フィルム1と不織布2の間に、これより小幅で、かつ15g/10×10cm以上の保水能を有する吸水性シート3を重ね合わせ、不織布2が内側になるよう長手方向の約半分の位置から折り返して底部4を形成し、防水性フィルムと不織布よりなる両側縁部5をシールしてなる切り花用給水袋。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切り花等の輸送時の鮮度保持に好適な切り花用給水袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、切り花の輸送は、切り花を複数本束ねてそのまま段ボールに詰めたり、あるいは切り花の切り口を水を含ませた新聞紙や綿、ガーゼ等で包み、その外側をフィルムで覆って切り口を濡らした状態で段ボールに詰めて輸送するのが一般的である。
【0003】
しかしながら、切り口を水で濡らさないで輸送すると、短時間で切り花が萎れてしまい目的地に着いた時には商品価値が損なわれるケースが多い。また、切り花の切り口を水で濡らした新聞紙等で包んでいても、保水量が少ないためにせいぜい1日くらいしかもたず、それ以上になると切り花の鮮度が保たれないという問題がある。
【0004】
このような問題を解決するために、種々の提案がなされている。例えば、特許文献1(実開昭62−122078号公報)には、弾性発泡合成樹脂材よりなる有底筒状の袋体に複数本の切り花を挿入して保持する運搬保管用保水集束具が提案されている。
【0005】
また、特許文献2(特開2001−120064号公報)には、ポリウレタンフォームのような塊状の気泡状物に水を含ませた後、切り花を挿し込み、この気泡状物を袋状のフィルムで包んで袋の口を縛って輸送することが提案されている。
【0006】
更に、特許文献3(特開2002−068901号公報)には、平均繊維長1.5mm以下のセルロース繊維を主体とした繊維集合体に水を加えて泥状にし、これをポリエチレン袋に収納し、そこに切り花を挿し込み袋の口を縛って輸送することが提案されている。
【特許文献1】実開昭62−122078号公報
【特許文献2】特開2001−120064号公報
【特許文献3】特開2002−068901号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記公知の方法では、それぞれ次のような問題がある。
【0008】
例えば、特許文献1に開示されているような運搬保管用保水集束具では、鮮度保持のための水を加えても発泡合成樹脂材中で水が重力により下部に移動して多くが流出することで、十分な保水効果が得られなかったり、輸送中に発泡合成樹脂材から流出した水で周囲が汚れ、ひどい場合は段ボールが破損することもたびたびあった。
【0009】
また、特許文献2に開示されているような塊状の気泡状物に切り花を挿し込む方法では、複数本に束ねた切り花を1本づつ気泡状物の中に挿し込まなければならず、非常に手間がかかるばかりか、この場合も切り花を挿し込む際に塊状の気泡状物に含ませた水が圧縮によって滲み出て保水効果の悪化や水漏れが発生するといった問題がある。
【0010】
更に、特許文献3に開示されている鮮度保持材では、短いセルロース繊維を泥状になるまでかき混ぜなければならず、手間がかかると共に、この場合も上記特許文献1と同様、セルロース繊維中を水が移動して流出するため、保水効果が不十分で、いくらフィルムで包んでも袋の口から水が漏れるという問題がある。
【0011】
本発明は、上記問題点に鑑み、切り花の切り口部を簡単に包装して輸送でき、しかも優れた鮮度保持効果と、輸送時の水漏れが少ない切り花用給水袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、防水性フィルムと不織布の間に吸水性シートを配置することで、切り花が挿入しやすく、また保水状態にある吸水性シートの自重によるズレ落ちが防止できると共に、吸水性シートが防水性フィルムと不織布によって適度に圧縮され、該シート中に含まれる水が常時少しづつ滲み出して切り花への給水効果が向上することを見出し本発明を完成させるに至ったものである。
【0013】
即ち、本発明のうちの第1の発明は、長方形状にカットした防水性フィルム1と不織布2の間に、これより小幅で、かつ15g/10×10cm以上の保水能を有する吸水性シート3を重ね合わせ、不織布2が内側になるよう長手方向の約半分の位置から折り返して底部4を形成し、防水性フィルムと不織布よりなる両側縁部5をシールしてなる切り花用給水袋であり、
第2の発明は、前記吸水性シート3がウレタン樹脂発泡シートである第1発明記載の切り花用給水袋であり、
第3の発明は、ウレタン樹脂発泡シートに内包水流出防止用の封止線6が設けられている第2発明記載の切り花用給水袋であり、
第4の発明は、ウレタン樹脂発泡シートの封止線6が、線幅0.5〜10mmで、該発泡シートの側端部、及び/又は底部から25〜100mm間隔で横方向に設けられている第2乃至第3発明のいずれかに記載の切り花用給水袋であり、
第5の発明は、袋の上端開口部7が内側に折り返された形で両側縁部5がシールされている第1乃至第4発明のいずれかに記載の切り花用給水袋である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の切り花用給水袋は、上記構成とすることにより、袋中への切り花の挿入が容易で、吸水性シートの吸水後の自重によるズレ落ちがないため袋がかさばることなく、しかも高い給水効果と水漏れが少ないという数多くの優れた効果を奏する、切り花輸送時の鮮度保持に好適な給水袋である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
まず、本発明の切り花用給水袋を図面により説明するが、これらは本発明を実施するための形態の一例にすぎず、本発明はこれらの実施形態に限定されるものでない。
【0016】
図1は、本発明の切り花用給水袋の構成例を示す断面概略図であり、図2は当該給水袋の平面概略図である。
【0017】
本発明の切り花用給水袋は、図1に示す如く、概ね同一寸法にカットされた長方形状の防水性フィルム1と不織布2の間に、これらより小幅の吸水性シート3を重ね合わせ、不織布2が内側になるよう長手方向の約半分の位置から折り返して底部4を形成した後、図2に示すように防水性フィルムと不織布よりなる両側端部5をシールしてなるものである。
【0018】
本発明でいう切り花とは、花又は蕾、枝葉を有する植物の適当な部分から剪定したものを指す。
【0019】
本発明で使用される防水性フィルムとは、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等の合成樹脂製フィルムが挙げられ、中でもシール適性と適度な柔軟性、経済性の点でポリエチレン製のフィルムが好ましい。この防水性フィルムの厚さは、5〜100μm、好ましくは10〜50μmのものが強度と加工性の点でよい。
【0020】
また、不織布はポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリスチレン等の合成樹脂繊維や、レーヨン、綿、パルプ等のセルロース系繊維の単独又は混合物よりなるものであるが、前記防水性フィルムとシールする関係で熱接着可能な合成樹脂繊維、中でもポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等を主材とするものが好ましい。また、不織布の目付け量は、強度や切り花の挿入のしやすさなどから5〜50g/m、好ましくは10〜30g/mのものがよい。不織布の目付け量が5g/m未満では、切り花を挿入する際に引っかかりやすく、また強度不足のために防水性フィルムとの圧縮による吸水性シートからの水の滲み出しが悪くなる。一方、目付け量が50g/mを超えると吸水性シート中に含まれる水が切り花の切り口部に伝わりにくく鮮度保持効果が低下するという不都合が生じる。
【0021】
本発明で用いる吸水性シートは、15g/10×10cm以上、好ましくは20g/10×10cm以上の保水能を有するシートであれば特に限定されないが、例示すれば自重の5〜20倍の吸水性を持つ吸水紙や、レーヨン、綿、パルプ等の繊維マット、更にウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂発泡シートが好ましく用いられる。吸水性シートの保水能が15g/10×10cm未満では、切り花の鮮度保持効果が得られない。
【0022】
本発明において保水能とは、縦横10cmにカットした吸水性シートを水道水中に浸漬し、水を飽和状態まで含水させた後、取り出して垂直に吊下げ1分経過後の重量から、同寸法で水を含まない時の重量を差し引いた値で表されるものである。
【0023】
かかる吸水性シートの中でも、切り花用給水袋としての保水性や製袋加工性等を考慮すると、厚さ3〜15mm、密度0.01〜0.10g/cm、好ましくは厚さ4〜10mm、密度0.01〜0.05g/cmのウレタン樹脂発泡シートが好適である。このウレタン樹脂発泡シートは、硬質、半硬質、軟質の何れでもよいが、連続気泡を有するものが好ましく、更にイオン系、非イオン系等の界面活性剤で親水化処理されたものがより好ましい。ここでイオン系界面活性剤とは、水に溶けた時に親水基の部分が陰イオン又は陽イオン、更に両性イオンに電離する界面活性剤であり、一方の非イオン系界面活性剤とは、グリセリン、ソルビトール等の多価アルコールと脂肪酸がエステル結合したもの、また高級アルコールやアルキルフェノール等の水酸基を持つ原料に、主としてエチレンオキシドを付加重合したものなどが例示される。
【0024】
また、吸水性シートとして吸水紙を用いる場合、1枚だけでは保水能が不足する時は、保水能が15g/10×10cm以上になるよう複数枚重ねて用いると良い。
【0025】
本発明の切り花用給水袋は、前記構成とすることで防水性フィルムによる水漏れ防止が図れると共に、袋の内側が不織布で構成されているため、切り花が引っかかることなくスムーズに挿入でき、作業効率が格段に良くなる。また本発明では、吸水性シートが防水性フィルムと不織布の間に挟まれた形で製袋されているため、給水袋に切り花を挿入すると、吸水性シートが防水性フィルムと不織布の間で適度な圧縮を受けるため、吸水性シートからの水の滲み出しが安定的に持続し、優れた給水性と鮮度保持効果が得られるものである。
【0026】
また本発明において、吸水性シートとしてウレタン樹脂発泡シートを用いた場合、保水効果を上げるために図3に示すように該発泡シート中に内包された水の流出防止用の封止線6を設けたものが好ましい。この内包水流出防止用の封止線は、該発泡シート中の水の重力移動による流出を防止するための「堰(せき)」となるもので、封止線は熱圧プレスによって線状に設けられ、吸水性シートの厚さに対して、5〜30%の厚さになるよう熱圧着したものが好ましい。
【0027】
この封止線6は、ウレタン樹脂発泡シートからの水の流出が抑えられる効果を奏することができればどの位置に設けてもよいが、吸水量とのバランスから線幅0.5〜10mm、好ましくは1〜6mmで、図4に示すようにウレタン樹脂発泡シートの側端部、及び/又は底部4から25〜100mm間隔で横方向に設けたものが好ましい。
【0028】
封止線の線幅が0.5mm未満では、ウレタン樹脂の弾性による戻りが強くなって、内包水の流出防止効果が得られにくく、一方10mmより大きくなると発泡部分の面積が小さくなるため保水量が少なくなる。また、封止線の位置は、発泡シートの側端部に設けることで、発泡シート端部からの水の流出が抑えられるほか、袋の横方向に設ける場合、底部からの間隔が25mm未満では発泡シートの保水量が小さくなり、間隔が100mmを超えると水の流出防止効果が小さくなる。なお、厚さ2〜15mm、密度0.01〜0.10g/cmのウレタン樹脂発泡シートの場合、吸水した水の保水量は、発泡セルの大きさと表面張力の関係から、横方向に40〜80mm間隔で設けた時に最も大きくなる。
【0029】
本発明の切花用給水袋は、図5に示すように、袋の上端開口部を内側に折り込んだ形で両側端部をシールすることにより、例え袋内で水が溜まっても袋の上端折込み部7で発泡シートが吸水して、水漏れをより一層確実に抑えることができる。
【0030】
次に、本発明の切り花用給水袋の使用例を説明する。
【0031】
本発明の切り花用給水袋が使用可能な切り花としては、花又は蕾、枝葉等を有する植物であればいかなるものにも適用できる。花を有する植物としては、カーネーション、菊、ラン、ガーベラ、スイートピー、グロリオサ等であり、花を有さず蕾、枝葉を楽しむ植物としては、セントポーリア、ポインセチア等が挙げられる。
【0032】
本発明の切り花用給水袋は、上記例示の切り花を当該袋の上端開口部から1本又は複数本束にして袋に挿入し、切り花の種類に応じて必要量の水を袋中に注入した後、袋の口部を紐又はゴム輪等で縛って固定する。この時、水を吸水性シート中に均一に吸水させるために、水注入後、袋の外から手で軽く揉んでおくと一層良い。
【0033】
また、本発明で使用される水は、植物の栄養素や抗菌防黴剤、鮮度保持剤等を含有したものが好ましい。栄養素には、ショ糖、グラニュー糖等の糖類を使用するのが一般的である。抗菌防黴剤には、銀、銅、亜鉛等の無機系金属塩、ヒノキチオール等の天然抽出物、更にイミダゾール誘導体やベンゾチアゾール誘導体のような有機系誘導体が使用可能である。
【0034】
本発明の切り花用給水袋によれば、切り花に持続的に十分な水を供給でき、しかも水漏れが少ないために、ダンボール中に切り花を横に並べて、数段にわたって積み上げることが出来ることから、輸送効率が高く、切り花を枯らすことなく遠隔地まで輸送することが可能となる。
【実施例】
【0035】
以下に、本発明の切り花用給水袋を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0036】
まず、実施例及び比較例を説明するに当たり、切り花用給水袋を構成する縦170mm、横100mmにカットした次の吸水性シートを用意した。
【0037】
吸水性シート(1);厚さ5mm、密度0.016g/cmのウレタン樹脂発泡シート(クラボウ関西化成製)
吸水性シート(2);目付量27g/mの吸水紙(カミ商事社製ティッシュ原紙)を12枚重ねたシート
吸水性シート(3);吸水性シート(1)の側底端部に、熱圧シールによる幅3mm、厚さ1mmの封止線を設けたシート
吸水性シート(4);吸水性シート(1)の側底端部及び底部から上方70mmの位置に横方向に熱圧シールによる幅3mm、厚さ1mmの封止線を設けたシート
吸水性シート(5);厚さ2mm、密度0.030g/cmのウレタン樹脂発泡シート(クラボウ関西化成製)
吸水性シート(6);目付け量27g/mの吸水紙(カミ商事社製ティッシュ原紙)を6枚重ねたシート
【0038】
上記吸水性シートを水道水中に浸漬し、水を飽和状態になるまで含ませた後、垂直に吊下げて1分、4分、7分後の時間経過による重量及び1分経過後の重量から計算した保水能を表1にそれぞれ示した。
【0039】
【表1】

【0040】
(実施例1〜4、比較例1〜2)
縦340mm、横120mmにそれぞれカットした厚さ20μmの低密度ポリエチレンフィルム(福助工業(株)製)と、目付け量18g/mのポリプロピレン製不織布(シンワ(株)製)の間に、縦340mm、横100mmにカットした上記吸水性シート(1)〜(6)をそれぞれはさみ、図1のように縦方向の170mmのところから不織布を内側にして折り返し、両側縁部の低密度ポリエチレンフィルムと不織布のみをヒートシールして、寸法が縦170mm、横120mmの袋を作製した。これらの袋について、水漏れの有無、鮮度保持性等をそれぞれ評価した結果を表2に示した。
【0041】
尚、水漏れの有無、鮮度保持性はそれぞれ次の方法で評価した。
【0042】
給水袋に水150ccを注入し手で軽く揉んだ後、長さ約60cmに切り揃えた菊の切り花を10本づつ束にして給水袋に挿入した。その後、袋の口部をゴム輪で縛って固定した。この菊の切り花を、室温25℃の部屋の中で横にして放置した時の水漏れの有無を調べると共に、菊の鮮度保持性を評価した。水漏れがほとんど見られなかったものを(○)、少し水漏れが見られたが輸送に支障のない程度であったものを(△)、水漏れが多かったものを(×)とした。また、鮮度保持性は、菊の鮮度が保たれた日数を目視で判定した。
【0043】
【表2】

【0044】
(実施例5)
図5に示すように、袋の上端開口部を内側に約15mm折り込んで、両側縁部をシールし、上端折込み部7を設ける以外は実施例1と同様の方法で切り花用給水袋を作製した。当該給水袋を用いた場合は、水漏れが全く見られず、鮮度保持性も4日間鮮度が保たれた。
【0045】
(比較例3)
ポリプロピレン製不織布を使用せず、低密度ポリエチレンフィルムと吸水性シート(1)のみで袋を構成する以外は実施例1と同様の方法で切り花用給水袋を作製した。当該袋では、切り花を挿入する際に吸水性シートが引っかかって作業性が悪く、また吸水性シートからの水の滲み出しが悪化したり、保水した吸水性シートが自重によって袋の底部にズレ落ちる等の問題が見られるほか、鮮度保持性も1日で菊が萎れるなど切り花用給水袋として不適であった。
【0046】
上記実施例及び比較例より、防水性フィルムと不織布の間に15g/10×10cm以上の保水能を有する吸水性シートを配置して製袋した本発明の給水袋(実施例1〜4)は、切り花の鮮度保持に有効で、水漏れが少ないことが分かる。また、吸水性シートとしてウレタン樹脂発泡シートを用いた場合、内包水流出防止用の封止線を設けることで保水能が向上し、鮮度保持性がより一層良くなること(実施例3〜4)、更に袋の上端開口部を内側に折り返した形とすることで水漏れの問題が格段に解消されること(実施例5)、などが明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の切り花用給水袋は、保水性、給水性に優れ、しかも輸送過程での袋からの水漏れが少ないため、とりわけ切り花輸送時の鮮度保持用袋として好適である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】は、本発明に係る切り花用給水袋の一例であって、防水性フィルムと不織布の間に吸水性シートを配置し、不織布が内側になるよう長手方向の約半分の位置から折り返した給水袋の断面概略図である。
【図2】は、図1の平面概略図である。
【図3】は、ウレタン樹脂発泡シートに設けた封止線の一例を示す断面図である。
【図4】は、封止線の位置の一例を示す平面概略図である。
【図5】は、上端開口部を内側に折り込んだ状態を示す断面概略図である。
【符号の説明】
【0049】
1・・・防水性フィルム
2・・・不織布
3・・・吸水性シート
4・・・袋の底部
5・・・袋の両側端部
6・・・封止線
7・・・上端折り込み部







【特許請求の範囲】
【請求項1】
長方形状にカットした防水性フィルム1と不織布2の間に、これより小幅で、かつ15g/10×10cm以上の保水能を有する吸水性シート3を重ね合わせ、不織布2が内側になるよう長手方向の約半分の位置から折り返して底部4を形成し、防水性フィルムと不織布よりなる両側縁部5をシールしてなる切り花用給水袋。

【請求項2】
吸水性シート3がウレタン樹脂発泡シートである請求項1記載の切り花用給水袋。

【請求項3】
ウレタン樹脂発泡シートに内包水流出防止用の封止線6が設けられている請求項2記載の切り花用給水袋。

【請求項4】
ウレタン樹脂発泡シートの封止線6が、線幅0.5〜10mmで、該発泡シートの側端部、及び/又は底部から25〜100mm間隔で横方向に設けられている請求項2乃至3のいずれかに記載の切り花用給水袋。

【請求項5】
袋の上端開口部7が内側に折り返された形で両側縁部5がシールされている請求項1乃至4のいずれかに記載の切り花用給水袋。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−105973(P2010−105973A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−281210(P2008−281210)
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【出願人】(591287233)ベストプロダクツ株式会社 (1)
【Fターム(参考)】