説明

切替装置

【課題】電力増幅部が起動中に切替器が手動操作される場合においても、切替器を確実に保護することができる切替装置を得る。
【解決手段】手動操作部10は手動操作により同軸切替器6の接続状態を機械的に切替えることができる操作部である。手動操作部10による操作の有無はセンサー9Aにより常に監視され、センサー9Aは手動操作部10による操作を検知すると、強制的に減力制御を指示する制御信号S17を減力制御線17を介して1号可変ATT1及び2号可変ATT2に出力する。1号可変ATT1及び2号可変ATT2は減力制御を指示する制御信号S17を受けると、出力を遮断する減力動作を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、放送機器等に利用される切替装置に関し、特に、電力増幅部が起動した状態で、同軸切替器を強制的に手動切替を行った際の同軸切替器の保護機能に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電力増幅器の切替装置においては、例えば、特許文献1記載の切替装置のように、出力信号レベル、反射信号レベルを検波し、検波レベルにより、自動で単一の電力増幅部の出力を2つの伝送路の一方から他方に切替える構成にしている。
【0003】
【特許文献1】実公1994−38495号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の切替装置は以上のように構成されているため、自動制御による切替動作では、電力増幅部を停止し切替を行うことにより、同軸切替器の焼損を防いでいるが、同軸切替器の手動操作部は監視しておらず、電力増幅部が起動中で信号出力中に手動操作部を誤って操作してしまうと、同軸切替器が焼損するという問題点があった。
【0005】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、電力増幅部が起動中に同軸切替器が手動操作される場合においても、切替器を確実に保護することができる切替装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る請求項1記載の切替装置は、第1の増幅主信号を出力する第1の増幅信号出力部と、第2の増幅主信号を出力する第2の増幅信号出力部と、前記第1及び第2の増幅主信号を受け、前記第1の増幅主信号を正規の出力とする第1の接続状態と、前記第2の増幅主信号を正規の出力する第2の接続状態とを相互に機械的に切替える正規出力切替動作が実行可能な正規出力用切替器と、手動操作により前記正規出力用切替器の前記正規出力切替動作が可能な手動操作部と、前記手動操作部による手動操作中において、前記第1及び第2の増幅信号出力部を強制制御して、前記第1及び第2の増幅主信号の信号レベルを、前記正規出力切替動作実行中の前記正規出力用切替器の動作に影響を与えない信号レベルに減力する強制減力処理を実行する強制減力部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
この発明における請求項1記載の切替装置の強制減力部は、前記手動操作部による手動操作中において、前記第1及び第2の増幅信号出力部を強制制御して、前記第1及び第2の増幅主信号の信号レベルを、前記正規出力切替動作実行中の前記正規出力用切替器に悪影響を与えない信号レベルに減力する強制減力処理を実行している。
【0008】
したがって、第1及び第2の増幅信号出力部の動作中に手動操作部によって手動操作される場合においても、正規出力用切替器の動作に影響を与えることがないため、正規出力用切替器を確実に保護することができる効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
<実施の形態1>
図1はこの発明の実施の形態1である切替装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、1号主信号MS1及び2号主信号MS2(第1及び第2の主信号)が1号主信号入力線18及び主信号線19を介して1号可変ATT1及び2号可変ATT2(第1及び第2の減衰器)に入力される。なお、上記したATTは、「アッテネータ(Attenuator);減衰器」を意味する。1号可変ATT1及び2号可変ATT2は1号主信号MS1及び2号主信号MS2を減衰して減衰主信号MS1t及びMS2t(第1及び第2の減衰主信号)を出力する。
【0010】
減衰主信号MS1tは主信号線19を介して1号電力増幅部3(第1の電力増幅部)に付与され、減衰主信号MS2tは主信号線22を2号電力増幅部5(第2の電力増幅部)に付与される。1号電力増幅部3及び2号電力増幅部5は、減衰主信号MS1t及びMS2tを電力増幅して増幅主信号MS1m及びMS2m(第1及び第2の増幅主信号)を出力する。増幅主信号MS1mは主信号線20を介して同軸切替器6の一方入力部6aに付与され、増幅主信号MS2mは主信号線23を介して同軸切替器6の他方入力部6bに付与される。
【0011】
このように、1号可変ATT1及び1号電力増幅部3が増幅主信号MS1mを出力する第1の増幅信号出力部として機能し、2号可変ATT2及び2号電力増幅部5が増幅主信号MS2mを出力する第2の増幅信号出力部として機能する。
【0012】
1号電力増幅部3及び2号電力増幅部5の電力増幅内容は監視信号線12及び14を介して制御器4により監視され、制御器4は電源制御線11及び13を介して制御信号S11及びS13を与えることにより1号電力増幅部3及び2号電力増幅部5を電源(電力増幅内容を)制御する。さらに、制御器4は同軸切替器6の切替内容を監視信号線16を介して監視し、切替制御線15を介して同軸切替器6に切替制御信号S15を付与することにより、同軸切替器6を自動的に切替制御する。
【0013】
正規出力切替器である同軸切替器6は一方入力部6a及び他方入力部6bのうち一方をアンテナ出力部6c(正規の出力)に接続し、他方をダミー出力部6dに接続する。アンテナ出力部6cは主信号線25を介してアンテナ8に接続され、ダミー出力部6dは主信号線24を介してダミー部7に接続される。ここで、図1に示すように、一方入力部6aをアンテナ出力部6cに接続し、他方入力部6bをダミー出力部6dに接続する場合(増幅主信号MS1mを正規の出力とする場合)を第1の接続状態とし、図1とは逆に、一方入力部6aをダミー出力部6dに接続し、他方入力部6bをアンテナ出力部6cに接続する場合(増幅主信号MS2mを正規の出力とする場合)を第2の接続状態とする。
【0014】
なお、ダミー部7は、終端器(擬似アンテナ)を意味する。出力を開放(何もつながない状態)で電力増幅部3,5を起動すると、開放端で全反射が起こり、電力が電力増幅部3,5に戻ってくることにより、電力増幅部3,5を故障させてしまう恐れがある。そこで、ダミー部7は、抵抗を内蔵しており、入力された電力を消費するようにできているため、ダミー部7によって電力を吸収し、上記した反射が発生しないようにしている。
【0015】
アンテナ8は主信号線25より得られる正規の出力信号(増幅主信号MS1m及びMS2mのいずれか)を送信する。
【0016】
手動操作部10は手動操作により同軸切替器6の接続状態(第1及び第2の接続状態)を機械的に切替えることができる操作部である。手動操作部10による操作の有無はセンサー9Aにより常に監視され、センサー9Aは手動操作部10による操作を検知すると、強制的に減力制御を指示する制御信号S17を減力制御線17を介して1号可変ATT1及び2号可変ATT2に出力する。
【0017】
1号可変ATT1及び2号可変ATT2は制御信号S17が通常出力を指示するとき1号主信号MS1及び2号主信号MS2を所定レベルに減衰させる通常の減衰処理を行い、減力制御を指示する制御信号S17を受けると、出力を遮断する減力動作を行う。
【0018】
このような構成において、制御器4から同軸切替器6に対し、切替制御線15を介した切替制御によって制御できない何らかの異常が発生した場合、手動操作部10を手動操作することにより同軸切替器6の接続状態を切替える必要がある。
【0019】
しかしながら、電力増幅部3,5から通常の電力出力がある状態で、同軸切替器6を切り替える(第1の接続状態から第2の接続状態あるいはその逆)中間段階において、一方入力部6a及び他方入力部6bは一時的に開放状態になる。したがって、主信号線20及び23に過大な電力を入力したまま手動操作部10を操作して手動で同軸切替器6の切替操作を行うと、開放状態の接点間(入力あるいは出力と入出力間の電気的接続手段(電極等))にストレスがかかり、同軸切替器6が焼損する危険性がある。
【0020】
そこで、実施の形態1では、操作者が、同軸切替器6の手動操作部10を手動操作しようとしたとき、センサー9Aは手動操作を検出する。そして、手動操作を検出したセンサー9Aは、1号可変ATT1および2号可変ATT2に対して、減力制御線17を介して減力制御を指示する制御信号S17を出力する。
【0021】
その結果、1号可変ATT1及び2号可変ATT2はその出力(減衰主信号MS1t及びMS2t)を遮断する減力動作を行うため、1号電力増幅部3と2号電力増幅部5への入力信号は遮断され、1号電力増幅部3、2号電力増幅部5が起動していても、同軸切替器6への入力信号(増幅主信号MS1m及びMS2m)は実質的にゼロとなるため、電力増幅部3,5の起動中においても同軸切替器6の手動操作時に、同軸切替器6の焼損が生じることなく、同軸切替器6を確実に保護することができる効果を奏する。
【0022】
その後、手動操作部10による同軸切替器6の切替が完了すると、センサー9Aは手動操作の終了を検知する。そして、センサー9Aは通常出力を指示する制御信号S17を1号可変ATT1及び2号可変ATT2に与え、1号可変ATT1及び2号可変ATT2に通常の減衰動作を実行させる。
【0023】
上記のように、実施の形態1の切替装置は、強制減力部として機能するセンサー9Aが手動操作部10の手動操作を検出すると、減力制御を指示する制御信号S17を出力して1号可変ATT1及び2号可変ATT2の出力を遮断させる強制減力処理を実行することにより、同軸切替器6を焼損から確実に保護することができる。
【0024】
なお、実施の形態1では、1号可変ATT1及び2号可変ATT2の出力を遮断させたが、増幅主信号MS1m及びMS2mの信号レベルが、同軸切替器6を損傷させない等、同軸切替器6の動作に影響を与えない程度の信号レベルに減衰主信号MS1t及びMS2tを減力できれば良い。
【0025】
<実施の形態2>
図2はこの発明の実施の形態2である切替装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、実施の形態1のセンサー9Aに替えてセンサー9Bが用いられる点、1号可変ATT1及び2号可変ATT2が省略された点が異なる。
【0026】
センサー9Bは、手動操作部10による操作の有無を監視し、センサー9Bは手動操作部10による操作を検知すると、遮断制御を指示する制御信号S26を電源制御線26を介して1号電力増幅部3及び2号電力増幅部5に出力する。
【0027】
1号電力増幅部3及び2号電力増幅部5は1号可変ATT1及び2号可変ATT2を直接受ける。そして、1号電力増幅部3及び2号電力増幅部5は、制御信号S26が通常出力を指示するとき1号主信号MS1及び2号主信号MS2を、制御器4の制御信号S11及びS13に従い増幅させる通常の増幅処理を行い、減力制御を指示する制御信号S26を受けると、出力を遮断する減力動作を行う。すなわち、1号電力増幅部3及び2号電力増幅部5がそれぞれが単体で第1及び第2の増幅信号出力部として機能する。なお、他の構成は図1で示した実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0028】
このような構成において、操作者が、同軸切替器6の手動操作部10を手動操作しようとしたとき、センサー9Bは手動操作状態を検出する。そして、手動操作を検出したセンサー9Bは、1号電力増幅部3及び2号電力増幅部5に対して、電源制御線26を介して遮断制御を指示する制御信号S26を出力する。
【0029】
1号電力増幅部3及び2号電力増幅部5は、遮断制御を指示する制御信号S26を受けると、制御器4からの制御信号S11及びS13の指示に関係なく、増幅主信号MS1m及びMS2mの出力を遮断する。
【0030】
その結果、1号電力増幅部3及び2号電力増幅部5はその出力を遮断する減力動作を行うことにより、増幅主信号MS1m及びMS2mは共に実質出力が“0”となるため、電力増幅部3,5の起動中においても同軸切替器6の手動操作時に、同軸切替器6を焼損等の悪影響から確実に保護することができる効果を奏する。
【0031】
上記のように、実施の形態2の切替装置は、強制減力部として機能するセンサー9Bが手動操作部10の手動操作を検出すると、減力制御を指示する制御信号S26を出力して1号電力増幅部3及び2号電力増幅部5の出力を遮断させる強制減力処理を実行することにより、同軸切替器6を焼損等の悪影響から確実に保護することができる。
【0032】
なお、実施の形態2では、1号電力増幅部3及び2号電力増幅部5はその出力を遮断させたが、同軸切替器6の動作に影響を与えない程度の信号レベルに増幅主信号MS1m及びMS2mを減力できれば良い。
【0033】
<実施の形態3>
図3はこの発明の実施の形態3である切替装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、実施の形態1のセンサー9Aを設けることなく、1号電力増幅部3の前段に分配器27、ダミー部33及び同軸切替器35からなる分配信号供給部51を設けるとともに、2号電力増幅部5の前段に分配器28、ダミー部34及び同軸切替器36からなる分配信号供給部52を設けている。
【0034】
分配信号供給部51において、分配器27は1号主信号MS1を受け、1号主信号MS1を2分配して分配主信号MS1a及びMS1b(第1及び第2の分配主信号)を出力する。分配主信号MS1aは主信号線29を介して同軸切替器35の一方入力部35aに付与され、分配主信号MS1bは主信号線31を介して同軸切替器35の他方入力部35bに付与される。
【0035】
同軸切替器35(第1の分配信号切替器)は一方入力部35a及び他方入力部35bのうち一方を増幅用出力部35cに接続し、他方をダミー出力部35dに接続する。増幅用出力部35cより得られる選択信号(第1の選択分配主信号)が主信号線19を介して1号電力増幅部3に接続され、ダミー出力部35dはダミー部33に接続される。ここで、図3に示すように、一方入力部35aを増幅用出力部35cに接続し、他方入力部35bをダミー出力部35dに接続する場合(分配主信号MS1aを第1の選択分配主信号として選択する場合)を第3の接続状態とし、図3とは逆に、一方入力部35aをダミー出力部35dに接続し、他方入力部35bを増幅用出力部35cに接続する場合(分配主信号MS1bを第1の選択分配主信号として選択する場合)を第4の接続状態とする。
【0036】
分配信号供給部52において、分配器28は2号主信号MS2を受け、2号主信号MS2を2分配して分配主信号MS2a及びMS2b(第3及び第4の分配主信号)を出力する。分配主信号MS2aは主信号線30を介して同軸切替器36の一方入力部36aに付与され、分配主信号MS2bは主信号線32を介して同軸切替器36の他方入力部36bに付与される。
【0037】
同軸切替器36(第2の分配信号切替器)は一方入力部36a及び他方入力部36bのうち一方を増幅用出力部36cに接続し、他方をダミー出力部36dに接続する。増幅用出力部36cより得られる選択信号(第2の選択分配主信号)は主信号線22を介して2号電力増幅部5に接続され、ダミー出力部36dはダミー部33に接続される。ここで、図3に示すように、一方入力部36aを増幅用出力部36cに接続し、他方入力部36bをダミー出力部36dに接続する場合(分配主信号MS2aを第2の選択分配主信号として選択する場合)を第5の接続状態とし、図3とは逆に、一方入力部36aをダミー出力部36dに接続し、他方入力部36bを増幅用出力部36cに接続する場合(分配主信号MS2bを第2の選択分配主信号として選択する場合)を第6の接続状態とする。
【0038】
したがって、実施の形態2は、分配信号供給部51と1号電力増幅部3とにより増幅主信号MS1mを出力する第1の増幅信号出力部を構成し、分配信号供給部52と2号電力増幅部5とにより増幅主信号MS2mを出力する第2の増幅信号出力部を構成する。
【0039】
手動操作部40は手動操作により同軸切替器6の接続状態を機械的に切替える。さらに、手動操作部40は連動制御線41を介して同軸切替器35及び36に接続され、機械的または電気的に手動操作部40の操作内容に連動する形式で、同軸切替器35及び36を接続状態の切替動作を行うことができる。なお、他の構成は図1で示した実施の形態1と同様であるため説明は省略する。
【0040】
図4は手動操作部40による同軸切替器6の切替動作及びそれに連動する同軸切替器35(36)の切替動作を示す説明図である。説明の都合上、図4に示すように、手動操作開始時刻t0以前において、同軸切替器6は第1の接続状態であり、同軸切替器35は第3の接続状態であり、同軸切替器36は第5の接続状態であったと仮定する。
【0041】
操作者が手動操作開始時刻t0において手動操作部40を用いて手動操作を開始した場合、主切替動作開始時刻t2に先がけて、連動切替動作開始時刻t1に同軸切替器35及び同軸切替器36の切替動作が開始される。したがって、連動切替動作開始時刻t1以降は、同軸切替器35及び36は第3及び第4の状態から第5及び第6の状態への移行期間に入る。
【0042】
したがって、上記移行期間においては、同軸切替器35及び36の増幅用出力部35c及び36cからの出力は遮断されるため、後段の1号電力増幅部3及び2号電力増幅部5の出力である増幅主信号MS1m及びMS2mも実質“0”となる。なお、同軸切替器35及び36の一方入力部35a(36a)及び他方入力部35b(36b)に入力される分配主信号MS1a及びMS1b(分配主信号MS2a及びMS2b)は比較的信号レベルが小さい1号主信号MS1(2号主信号MS2)がさらに2分配された信号であるため、分配主信号MS1a及びMS1b(分配主信号MS2a及びMS2b)の入力がある状態で同軸切替器35(36)の切替動作を行っても同軸切替器35(36)に焼損等、256の動作に影響を与える問題は生じない。
【0043】
その後、主切替動作開始時刻t2に同軸切替器6の切替動作が開始され、主切替動作終了時刻t3に切替動作は完了する。一方、同軸切替器35及び36は切替動作続行中であるため、以前として増幅主信号MS1m及びMS2mは実質ゼロであり、電力増幅部3,5が起動中においても同軸切替器6の手動操作時に、同軸切替器6を焼損等の悪影響から確実に保護することができる効果を奏する。
【0044】
その後、連動切替動作終了時刻t4において、同軸切替器35及び36の切替動作が完了し、第5及び第6の接続状態に切り替わり、同軸切替器35及び36の切替動作が完了する。
【0045】
このように、1号電力増幅部3及び2号電力増幅部5の前段に同軸切替器35及び36を設け、同軸切替器6の手動操作部40による実質的な切替期間(t2〜t3)においては、必ず、同軸切替器35及び36それぞれを切替動作期間に設定することにより、実施の形態4の切り替え装置は、電力増幅部3,5の起動中においても、同軸切替器6の手動操作時に同軸切替器6を焼損等の悪影響から確実に保護することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】この発明の実施の形態1である切替装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態2である切替装置の構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態3である切替装置の構成を示すブロック図である。
【図4】この発明の実施の形態3による3つの同軸切替器の手動切替動作タイミングを示す説明図である。
【符号の説明】
【0047】
1 1号可変ATT、2 2号可変ATT、3 1号電力増幅部、4 制御器、5 2号電力増幅部、6,35,26 同軸切替器、7,33,34 ダミー部、8 アンテナ、9A,9B センサー、10,40 手動操作部、17 減力制御線、26 電源制御線、27,28 分配器、41 連動制御線、51,52 分配信号供給部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の増幅主信号を出力する第1の増幅信号出力部と、
第2の増幅主信号を出力する第2の増幅信号出力部と、
前記第1及び第2の増幅主信号を受け、前記第1の増幅主信号を正規の出力とする第1の接続状態と、前記第2の増幅主信号を正規の出力する第2の接続状態とを相互に機械的に切替える正規出力切替動作が実行可能な正規出力用切替器と、
手動操作により前記正規出力用切替器の前記正規出力切替動作が可能な手動操作部と、
前記手動操作部による手動操作中において、前記第1及び第2の増幅信号出力部を強制制御して、前記第1及び第2の増幅主信号の信号レベルを、前記正規出力切替動作実行中の前記正規出力用切替器の動作に影響を与えない信号レベルに減力する強制減力処理を実行する強制減力部と、
を備える切替装置。
【請求項2】
請求項1記載の切替装置であって、
前記強制減力部は、前記手動操作部による手動操作時を検出可能な手動検知部を含み、
前記手動検知部は前記手動操作部による手動操作時を検出すると、前記強制減力処理を実行する、
切替装置。
【請求項3】
請求項2記載の切替装置であって、
前記第1の増幅信号出力部は、
第1の主信号を受け、該第1の主信号を減衰させて第1の減衰主信号を出力する第1の減衰器と、
前記第1の減衰主信号を電力増幅して前記第1の増幅主信号を出力する第1の電力増幅部とを含み、
前記第2の増幅信号出力部は、
第2の主信号を受け、該第2の主信号を減衰させて第2の減衰主信号を出力する第2の減衰器と、
前記第2の減衰主信号を電力増幅して前記第2の増幅主信号を出力する第2の電力増幅部とを含み、
前記手動検知部による前記強制減力処理は、前記第1及び第2の減衰器を強制制御して、前記第1及び第2の減衰主信号の出力を遮断する処理を含む、
切替装置。
【請求項4】
請求項2記載の切替装置であって、
前記第1の増幅信号出力部は、
第1の主信号を受け、該第1の主信号を電力増幅して前記第1の増幅主信号を出力する第1の電力増幅部を含み、
前記第2の増幅信号出力部は、
第2の主信号を受け、該第2の主信号を電力増幅して前記第2の増幅主信号を出力する第2の電力増幅部とを含み、
前記手動検知部による前記強制減力処理は、前記第1及び第2の電力増幅部を強制制御して、前記第1及び第2の増幅主信号の出力を遮断する処理を含む、
切替装置。
【請求項5】
請求項1記載の切替装置であって、
前記第1の増幅信号出力部は、
第1の主信号を受け第1及び第2の分配主信号に分配する第1の分配器と、
前記第1及び第2の分配主信号を受け、前記第1の分配主信号を第1の選択分配主信号として出力する第3の接続状態と、前記第2の分配主信号を前記第1の選択分配主信号として出力する第4の接続状態とを相互に機械的に切替える第1の分配切替動作が実行可能な第1の分配信号切替器と、
前記第1の選択分配主信号を電力増幅して前記第1の増幅主信号を出力する第1の電力増幅部とを含み、
前記第2の増幅信号出力部は、
第2の主信号を受け第3及び第4の分配主信号に分配する第2の分配器と、
前記第3及び第4の分配主信号を受け、前記第3の分配主信号を第2の選択分配主信号として出力する第5の接続状態と、前記第4の分配主信号を前記第2の選択分配主信号として出力する第6の接続状態とを相互に機械的に切替える第2の分配切替動作が実行可能な第2の分配信号切替器と、
前記第2の選択分配主信号を電力増幅して前記第2の増幅主信号を出力する第2の電力増幅部とを含み、
前記強制減力部は前記手動操作部を含み、前記手動操作部は、前記手動操作によって、前記正規出力切替動作に加え、前記第1及び第2の分配切替動作も可能な手動操作部を含み、前記第1及び第2の分配切替動作は前記正規出力切替動作よりも先がけて開始され、前記正規出力切替動作の完了よりも後に完了されることを特徴とする、
切替装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−251292(P2007−251292A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−68469(P2006−68469)
【出願日】平成18年3月14日(2006.3.14)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】