説明

制御された高圧重合によるエチレンポリマーの調製方法

【課題】制御された高圧重合によるエチレンポリマーの調製方法の提供
【解決手段】本発明は、ラジカル開始剤としてヒドロキシルアミンエステルを使用した、高圧でのエチレンのラジカル重合又は共重合のための方法に関する。本発明に従うヒドロキシルアミンエステルは、狭い分子量分布(多分散度PD=1.2ないし4.5)を有する高分子量ポリエチレンを得るエチレンの高圧重合に適する開始剤である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラジカル開始剤としてヒドロキシルアミンエステルを使用した、高圧におけるエチレンのラジカル重合又は共重合の方法に関する。他の局面は、エチレンの(共)重合のためのラジカル開始剤としての特定のヒドロキシルアミンエステルの使用である。
【背景技術】
【0002】
種々の構造及び特性を有するエチレンポリマー(PE)の製造は従来よく知られている。種々の重合技術があり、例えば高圧でラジカル開始される重合は、低密度ポリエチレン(LDPE)を導き、チーグラー−ナッタ、クロム−、アルミニウム−触媒を用いた配位重合は、高密度ポリエチレン(HDPE)を導き、又はメタロセン触媒を用いた重合は、枝分れ度、分子量及び多分散度により測定される分子量分布のような分子構造、並びに密度、結晶化度、融点及び加工挙動のような物理的性質に影響を与える。
低密度ポリエチレン(LDPE)の密度は0.910ないし0.955g/cm3で変
化するが、市販品は大抵、0.916ないし0.935の密度を有する。そのような市販品の結晶化度は45ないし55%の間で変化し、一方融点は105ないし115℃の間である。LDPEは無作為な枝分れ構造を有し、及びアルキル置換基(重合中の“バック バイティング(back biting)反応”に由来する短鎖枝分れ)の他に、鎖成長の間のPE骨格の分子の再配列により形成される長鎖枝分れを含んでいる。
開始遊離ラジカルによる高温及び高圧におけるエチレンの重合方法は長い間既知であった。エチレンポリマーは、500ないし3500バール(bar)(50ないし350MPa)の圧力下、及び120ないし400℃の温度にて連続的に操作する重合系中で、エチレンのホモ重合することにより、又はエチレンを少なくとも1種のコモノマーと共重合することにより得られる。重合は、開始剤及び及び所望により得られたポリマーの分子量を調節するが、分子量分布を広げてしまう転移剤(例えば、n−アルカン、ケトン、アルデヒド、チオール)の存在下、連続管状反応器又は撹拌オートクレーブ中で行われる。最も一般的にはパーオキシド又はヒドロパーオキシドが開始剤として使用される。ポリマーはその後、反応器からのそれらの除去後に分離器中で揮発性物質から分離される。エチレンポリマーの製造方法、性質及び使用の一般的な記載は例えば、ウルマンの工業化学百科辞典(Ullmanns Encyclopedia of Industrial Chemistry),第A21巻,編集者:B.Elvers,S.Hawkins,G.Schulz,第5完全版,1992年,VCH Verlags GmbH,バインハイム,第487ないし517頁に与えられる。
【0003】
ポリエチレンの分子構造及び物性は、製造条件のみならず、また使用される開始剤の型により影響される。分解、すなわちその半減期(一般的に、与えられた温度プロファイル下に〜0.1−1秒)は重合速度に直接に影響し、そしてそれゆえ重合熱に影響する。開始剤の消費は、得られたポリマーの分子量に影響するだけでなく末端基(開始剤フラグメント)の濃度及び分解生成物に影響する開始剤効率に対する尺度として考慮され得る。パーオキシドに対する一般的な値は10ないし1000g/tポリマーである。
多量のパーオキシドが使用されるため、操作及び安全事項は、重合プロセスの非常に重要な局面である。パーオキシド含有溶液の貯蔵及び計量が監視され続けなければならないのみならず、プロセス技術及びプロセス制御が安全要求に合致しなければならない。
驚くべきことに、本発明に従うヒドロキシルアミンエステルが、狭い分子量分布(多分散度PD=2ないし4.5)を有する高分子量ポリエチレンが得られる高圧エチレン重合に適する開始剤であることが今や見出された。さらに本発明に従い製造されたポリエチレンのPDは、重合温度をより低下させた(T<180℃)場合に、より一層狭くなせる。
従来のパーオキシドは逆の挙動を示す。得られたポリエチレンは一般的に、より広いP
Ds(PD=7ないし12)を有し、及び温度を高めることによって(T>250℃)のみより狭い分布が達成され得る。このことは例えば、Angew.Macromol.Chem.1985,129,第61ないし70頁中でG.Luft,H.Seidlにより記載されている。
高圧重合において狭いPDを有するポリエチレンを達成する一つの可能性は、例えば特許文献1及び特許文献2において開示される遊離ラジカル発生剤とニトロキシルラジカルの組み合わせた使用である。しかしながら、このプロセスは、異なったプロセス条件に従うラジカル発生剤とニトロキシルラジカルの割合の注意深い調節が必要である。さらに、ニトロキシルラジカルは重合速度を低させ、高いプロセス温度が必要とされる。しかしながら、高い製造温度は、重合プロセスのエネルギー経済性及び副反応により望ましくない。
特許文献3は、種々のエチレン系不飽和モノマーの制御された重合に対して有益な開始剤/調節剤化合物であるヘテロ環式アルコキシアミンを開示している。これらの化合物は、調節するNOラジカルと開始する炭素中心のラジカルとに分れる。
【特許文献1】欧州特許第0811590号明細書
【特許文献2】米国特許第5449724号明細書
【特許文献3】米国特許第6479608号明細書
【発明の開示】
【0004】
本発明は、ラジカル開始剤としてもっぱら本発明ヒドロキシルアミンエステルを使用することにより、より一層狭い多分散度を有するポリエチレンの調製のための異なった解決法を提供する。これら化合物は、種々の分子の割合を調節する必要なしにポリエチレン重合プロセスの優れた制御を可能とする。さらに、本方法は、比較的低温にて有利に行なわれ得る。さらには、本発明の方法は低温で行なわれ得るため、エチレンと例えばスチレン、酢酸ビニルとのコポリマー及び狭い分子量分布が可能である。これらコポリマーは、これらモノマーの許容温度により高温においては入手できず、このことは工業用途に適さない単に低分子量の製品を伴う重合/脱重合平衡となる。
ヒドロキシルアミンエステルは、分解の間にいかなるニトロキシルラジカルも形成しないが、選択的にアミニル(aminyl)及び炭素中心のラジカルに開裂し、該ラジカルが驚くべきことに高圧下でのエチレン重合を開始し得る。結果は低多分散度を有するポリエチレンである。
【0005】
本発明の一つの局面は、適する高圧反応器内において、100℃ないし400℃の重合温度にて、500ないし3500バール(bar)の操作圧力において、ラジカル重合開始剤の使用により、連続式に又はバッチ毎に操作するエチレンの重合又は共重合の方法であって、
前記ラジカル重合開始剤は、式(I)又は(I’)
【化1】

[式中、
Xは、水素原子、炭素原子数1ないし36のアルキル基、ハロゲン原子により置換された炭素原子数1ないし36のアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数7ないし12のビシクロ−又はトリシクロアルキル基、炭素原子数2ないし36のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数6ないし10のアリール基、−O−炭素原子数1ないし18のアルキル基、−O−炭素原子数6ないし10のアリール基、−NH−炭素原子数1ないし18のアルキル基、−NH−炭素原子数6
ないし10のアリール基、−N(炭素原子数1ないし6のアルキル)2基を表し;
X’は、直接結合又は炭素原子数1ないし36のアルキレン基、炭素原子数2ないし36のアルケニレン基、炭素原子数2ないし36のアルキニレン基、−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−フェニル−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)基又は基
【化2】

を表し、及び式中の★は、カルボニル基に結合された結合を示す。]
で表される構造要素を含むヒドロキシルアミンエステルであることを特徴とする、方法である。
好ましくは、操作圧力は1000ないし3000バールのものである。
好ましくは、重合温度は140℃ないし300℃のものである。
好ましい方法において、得られたポリエチレンの多分散度PDは1.2ないし4.5であり、特に1.2ないし3.5である。ヒドロキシルアミンエステルは例えば、全反応混合物の質量に基づき、5ないし500ppm、好ましくは5ないし300ppm及びより好ましくは10ないし200ppmの量で使用される。
【0006】
パーオキシドを使用する高圧エチレン重合のための適する反応器は良く知られており、及び例えばH.Seidl,G.Luft,J.Macromol.Sci.−Chem.1981,A15(1),第1頁ないし第33頁に記載される。本方法は典型的には、例えば連続管状反応器又は撹拌オートクレーブ反応器を使用した連続法である。詳細なフローシートは例えば米国特許第6562915号明細書に与えられる。
【0007】
ヒドロキシルアミンエステルは好ましくは、式(Ia)又は(Ia’)
【化3】

[式中、
Xは、水素原子、炭素原子数1ないし36のアルキル基、ハロゲン原子により置換された炭素原子数1ないし36のアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数7ないし12のビシクロ−又はトリシクロアルキル基、炭素原子数2ないし36のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数6ないし10のアリール基、−O−炭素原子数1ないし18のアルキル基、−O−炭素原子数6ないし10のアリール基、−NH−炭素原子数1ないし18のアルキル基、−NH−炭素原子数6ないし10のアリール基、−N(炭素原子数1ないし6のアルキル)2基を表し;
X’は、直接結合又は炭素原子数1ないし36のアルキレン基、炭素原子数2ないし36のアルケニレン基、炭素原子数2ないし36のアルキニレン基、フェニレン基、−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−フェニル−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)基又は基
【化4】

を表し;
20、R’20、R30及びR’30は各々独立して、未置換の又は、ハロゲン原子、−CN、−NO2又は−COOR40により置換されたか、又は−O−又は−NR40−により中断
された炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基を表し;R40は水素原子、フェニル基又は炭素原子数1ないし18のアルキル基を表し;又はR20とR30及び/又はR’20とR’30は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、窒素原子又は酸素原子により中断され得及び炭素原子数1ないし6のアルキル基及びカルボキシル基により1箇所以上置換され得る5員環又は6員環を形成する。]
で表される化合物である。
【0008】
炭素原子数1ないし12のアルキル基である置換基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチル−ヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基又はn−ドデシル基である。
炭素原子数1ないし18のアルキル基は例えば、上述の基であり、及びまた、さらに例えば、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基及びn−オクタデシル基であり得る。
炭素原子数2ないし36のアルケニル基は例えば、1−プロペニル基、アリル基、メタリル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−ヘキセニル基、2−オクテニル基又は4−第三ブチル−2−ブテニル基であり得る。
炭素原子数2ないし36のアルキニル基は例えば、プロピニル基、ブチニル基、ヘキシニル基又はドデシニル基であり得る。
炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基は例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基又はシクロヘプチル基である。
炭素原子数2ないし12のアルキレン基であるいかなる置換基は例えば、エチレン基、プロピレン基、2,2−ジメチル−プロピレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基又はドデカメチレン基である。
アリール基である置換基は例えば、フェニル基又はナフチル基である。
炭素原子数6ないし15のアリーレン基である置換基は例えば、o−、m−又はp−フェニレン基、1,4−ナフチレン基又は4,4’−ジフェニレン基である。
ハロゲン原子は、F、Cl、Br及びIである。ハロゲン原子により置換されたアルキル基は例えば、トリフルオロメチル基である。
【0009】
ヒドロキシルアミンエステルは既知であり、及び例えば国際公開第02/092653号パンフレットに記載される。
上述の方法で有利に使用され得るヒドロキシルアミンエステルのの調製は例えば、米国特許第4590231号明細書、第5300647号明細書、第4831134号明細書、第5204473号明細書、第5004770号明細書、第5096950号明細書、
第5021478号明細書、第5118736号明細書、第5021480号明細書、第5015683号明細書、第5021481号明細書、第5019613号明細書、第5021486号明細書、第5021483号明細書、第5145893号明細書、第5286865号明細書、第5359069号明細書、第4983737号明細書、第5047489号明細書、第5077340号明細書、第5021577号明細書、第5189086号明細書、第5015682号明細書、第5015678号明細書、第5051511号明細書、第5140081号明細書、第5204422号明細書、第5026750号明細書、第5185448号明細書、第5180829号明細書、第5262538号明細書、第5371125号明細書、第5216156号明細書及び第5300544号明細書に記載される。
他のヒドロキシルアミンエステル及びその調製は、国際公開第01/90113号パンフレットに記載される。
好ましいヒドロキシルアミンエステルは、式中、R20とR30がそれらが結合する窒素原子と一緒になって、炭素原子数1ないし4のアルキル基により2,2位及び6,6位において置換され、及び4位においてエーテル、アミン、アミド、ウレタン、エステル又はケタール基を有するピペリジン環を形成するところの式(Ia)で表される化合物である。特別の好例は環状ケタールである。
【0010】
例えばヒドロキシルアミンエステルは、式(A)、(B)、(C)又は(O)
【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

[式中、
1、G2、G3及びG4は各々独立して、1ないし4個の炭素原子を有するアルキル基を表し;
5及びG6は各々独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
mは1又は2の数であり;
mが1のとき、Rは、水素原子、中断されていない炭素原子数1ないし18のアルキル基又は1個以上の酸素原子により中断された炭素原子数2ないし18のアルキル基を表す
か、又はシアノエチル基、ベンソイル基、グリシジル基、2ないし18個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸の、7ないし15個の炭素原子を有する脂環式カルボン酸の、又は3ないし5個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸の、又は7ないし15個の炭素原子を含む芳香族カルボン酸の一価基を表し、各々のカルボン酸は、脂肪族、脂環式又は芳香族単位において1ないし3個の基−COOZ12(式中、Z12は、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数3ないし12のアルケニル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、フェニル基又はベンジル基を表す。)により置換され得;又はRは、カルバミン酸又はリン含有酸の一価基又は一価シリル基を表し;
mが2のとき、Rは、炭素原子数2ないし12のアルキレン基、炭素原子数4ないし12のアルケニレン基、キシリレン基、2ないし36個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸の、又は8ないし14個の炭素原子を有する脂環式又は芳香族ジカルボン酸の、又は8ないし14個の炭素原子を有する脂肪族、脂環式又は芳香族ジカルバミン酸の二価基を表し、各々のジカルバミン酸は、脂肪族、脂環式又は芳香族単位において1又は2個の基−COOZ12により置換され得;又は
Rは、リン含有酸の二価基又は二価シリル基を表し;
pは1であり、
1は、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキ
ル基、炭素原子数7又は8のアラルキル基、炭素原子数2ないし18のアルカノイル基、炭素原子数3ないし5のアルケノイル基又はベンゾイル基を表し;
2は、各々、未置換であるか又はシアノ基、カルボニル基又はカルバミド基により置
換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、炭素原子数2ないし8のアルケニル基を表すか、又はグリシジル基、式−CH2CH
(OH)−Z(式中、Zは水素原子、メチル基又はフェニル基を表す。)で表される基、或いは式−CO−Z又は−CONH−Z(式中、Zは水素原子、メチル基又はフェニル基を表す。)で表される基を表し;
nは1又は2の数であり;
nが1の場合、
3は、炭素原子数2ないし8のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基又は炭素原
子数4ないし36のアシルオキシアルキレン基を表し;又は
nが2の場合、
3は、(−CH22C(CH2−)2を表し、及び
Xは、上記定義されたとおりである。]
で表される化合物である。
【0011】
同様に好ましい群は、式中のG1とG2がエチル基を表し、及びG3とG4がメチル基を表し、又は、G1とG3がエチル基を表し、及びG2とG4がメチル基を表し;及びG5とG6が各々独立して水素原子又はメチル基を表すところのヒドロキシルアミンからなる。
炭素原子数4ないし36のアシルオキシアルキレン基は例えば、2−エチル−2−アセトキシメチルプロピレンである。R3はとりわけ、式
【化9】

で表される基である。
他の置換基は、上記の好ましい意味を含む定義を有する。
好ましくは置換基Xは、炭素原子数1ないし36のアルキル基、炭素原子数2ないし19のアルケニル基及び炭素原子数6ないし10のアリール基からなる群より選択される。
【0012】
特別な好例は、式(C’)
【化10】

(式中、Xは水素原子又は炭素原子数1ないし18のアルキル基を表し、及びR100は炭
素原子数4ないし24のアルキル基を表す。)
で表されるヒドロキシルアミンエステルである。
他の適するヒドロキシルアミンエステルは、ジカルボン酸を式A1又はB1
【化11】

(式中、
1、G2、G3及びG4は各々独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか、或いは、G1とG2が一緒に及びG3とG4が一緒に、又はG1とG2が一緒に又はG3とG4が一緒に、ペンタメチレン基を表し;
5及びG6は各々独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
1は、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキ
ル基、炭素原子数7又は8のアラルキル基、炭素原子数2ないし18のアルカノイル基、
炭素原子数3ないし5のアルケノイル基又はベンゾイル基を表す。)
で表される化合物と反応させることにより、或いは、ジイソシアネートを式A1で表される化合物と反応させることにより得られるオリゴマー又はポリマーである。
式A1で表される化合物は反応してポリエステルを形成し得る。ポリエステルは、脂肪族、脂環式又は芳香族ジカルボン酸及びジオール及び式A1で表される化合物から誘導されるホモ−又はコ−ポリエステルであり得る。
【0013】
脂肪族ジカルボン酸は2ないし40個の炭素原子を含有し得、脂環式ジカルボン酸は6ないし10個の炭素原子を含有し得、芳香族ジカルボン酸は8ないし14個の炭素原子を含有し得、脂肪族ヒドロキシカルボン酸は2ないし12個の炭素原子を含有し得、並びに芳香族及び脂環式ヒドロキシカルボン酸は7ないし14個の炭素原子を含有し得る。
ポリエステルは、存在するジカルボン酸に基づき、少量、例えば0.1ないし3モル%が二官能性以上のモノマー(例えば、ペンタエリトリトール、トリメリト酸、1,3,5−トリ(ヒドロキシフェニル)ベンゼン、2,4−ジヒドロキシ安息香酸又は2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン)により枝分れされることもまた可能である。
【0014】
適するジカルボン酸は、直鎖状の及び枝分れ状の飽和脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸及び脂環式ジカルボン酸である。
適する脂肪族ジカルボン酸は、2ないし40個の炭素原子を有するもの、例えばシュウ酸、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、ピメリン酸、アジピン酸、トリメチルアジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸及び二酸類(オレイン酸のような不飽和脂肪族カルボン酸の二量化生成物)、アルキル化マロン酸及びオクタデシルコハク酸のようなコハク酸である。
適する脂環式ジカルボン酸は:1,3−シクロブタンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,3−及び1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−及び1,4−(ジカルボキシメチル)シクロヘキサン及び4,4’−ジシクロヘキシルジカルボン酸である。
適する芳香族ジカルボン酸は:とりわけテレフタル酸、イソフタル酸、o−フタル酸、及び1,3−、1,4−、2,6−、又は2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、4,4’−ベンゾフェノンジカルボン酸1,1,3−トリメチル−5−カルボキシル−3−(p−カルボキシルフェニル)−インダン、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、ビス−p−(カルボキシルフェニル)−メタン又はビス−p−(カルボキシルフェニル)−エタンである。
好ましくは芳香族ジカルボン酸であり、その中でとりわけ、テレフタル酸、イソフタル酸及び2,6−ナフタレンジカルボン酸である。
他の適するジカルボン酸は、−CO−NH−基を含むものであり;それらは独国特許出願公開第2414349号明細書に記載されている。N−ヘテロ環式環を含むジカルボン酸がまた適し、例えばカルボキシルアルキル化された、カルボキシルフェニル化された、又はカルボキシベンジル化されたモノアミン−s−トリアジンジカルボン酸(独国特許出願公開第2121184号明細書及び第2533675号明細書参照。)、モノ−又はビス−ヒダントイン、所望によりハロゲン化ベンズイミダゾール又はパラバン酸より誘導されるものである。
【0015】
さらなるジオールが使用される場合、適する脂肪族ジオールは、直鎖状の及び枝分れ状の脂肪族グリコール、とりわけ分子中に2ないし12個の、よりとりわけ2ないし6個の炭素原子を有するもの、例えば:エチレングリコール、1,2−及び1,3−プロピレングリコール、1,2−、1,3−、2,3−又は1,4−ブタンジオール、ペンチルグリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール及び1,12−ドデカンジ
オールである。適する脂環式ジオールは例えば、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサンである。他の適する脂肪族ジオールは例えば、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、p−キシリレングリコール又は2,5−ジクロロ−p−キシリレングリコール、2,2−(β−ヒドロキシエトキシフェニル)−プロパンのような芳香族−脂肪族ジオール、及びまた、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールのようなポリオキシアルキレングリコールである。アルキレンジオールは、好ましくは直鎖状であり、及びとりわけ2ないし4個の炭素原子を含む。
150ないし40000の分子量を有するポリオキシアルキレングリコールがまた適する。
芳香族ジオールは2個のヒドロキシ基が1個の又は種々の芳香族炭化水素基に結合したところのものである。
好ましいジオールは、アルキレンジオール、及び1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン及び1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンである。特に好ましくは、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、及びまた1,2−及び1,3−プロピレングリコールである。
他の適する脂肪族ジオールは、2,2−ビス[4’−(β−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパンのような、β−ヒドロキシアルキル化された、とりわけβ−ヒドロキシエチル化された、ビスフェノールである。他のビスフェノールは、以降に言及される。
【0016】
適する脂肪族ジオールの他の基は、German Offenlegungsschriften 1812003、2342432、2342372及び2453326に記載されるヘテロ環式ジオールを包含する。例は:N,N’−ビス(β−ヒドロキシエチル)−5,5−ジメチル−ヒダントイン、N,N’−ビス(β−ヒドロキシプロピル)−5,5−ジメチル−ヒダントイン、メチレンビス[N−(β−ヒドロキシエチル)−5−メチル−5−エチルヒダントイン]、メチレンビス[N−(β−ヒドロキシエチル)−5,5−ジメチルヒダントイン]、N,N’−ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンズイミダゾロン、N,N’−ビス(β−ヒドロキシエチル)−(テトラクロロ)−ベンズイミダゾロン及びN,N’−ビス(β−ヒドロキシエチル)−(テトラブロモ)−ベンズイミダゾロンである。
【0017】
適する芳香族ジオールは、単核ジフェノール、及びとりわけ、各々の芳香核にヒドロキシル基を有する二核ジフェノールを含む。“芳香族”は、好ましくは、炭化水素−芳香族基、例えばフェニレン基又はナフチレン基を指すと理解される。例えば、ヒドロキノン、レゾルシノール及び1,5−、2,6−及び2,7−ジヒドロキシナフタレンの他に、特に言及されるべきは、以下の式:
【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

により代表され得るビスフェノールである。
ヒドロキシル基は、m−位にあり得るが、とりわけp−位にあり得;これら式中のR’及びR”は、1ないし6個の炭素原子を有するアルキル基、塩素原子又は臭素原子のようなハロゲン原子であり得、とりわけ水素原子であり得る。Aは、直接結合又は−O−、−S−、−(O)S(O)−、−C(O)−、−P(O)(炭素原子数1ないし20のアルキル)−、未置換の又は置換されたアルキリデン基、シクロアルキリデン基又はアルキレン基を表し得る。
未置換の又は置換されたアルキリデン基の例は:エチリデン基、1,1−又は2,2−プロピリデン基、2,2−ブチリデン基、1,1−イソブチリデン基、ペンチリデン基、ヘキシリデン基、ヘプチリデン基、オクチリデン基、ジクロロエチリデン基及びトリクロ
ロエチリデン基である。
未置換の又は置換されたアルキレン基の例は、メチレン基、エチレン基、フェニルメチレン基、ジフェニルメチレン基及びメチルフェニルメチレン基である。シクロアルキリデン基の例は、シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、シクロヘプチリデン基及びシクロオクチリデン基である。
【0018】
ビスフェノールの例は:ビス(p−ヒドロキシェニル)エーテル又はチオエーテル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2’−ビフェニル、フェニルヒドロキノン、1,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、1−フェニル−ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、ジフェニル−ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、ジフェニル−ビス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ビス(3’,5’−ジメチル− 4’−ヒドロキシフェニル)−プロパン、
1,1−又は2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ジクロロ−又は1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シクロペンタンであり、及びとりわけ2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)及び1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールC)である。
【0019】
ヒドロキシカルボン酸の適するポリエステルは例えば、ポリカプロラクトン、ポリピバロラクトン及び4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸、2−ヒドロキシ−6−ナフタレンカルボン酸又は4−ヒドロキシ安息香酸のポリエステルである。
さらに、主としてエステル結合を含み得るが、また他の結合、例えばポリエステルアミド結合及びポリエステルイミド結合を含み得るポリマーがまた適する。
【0020】
構造繰り返し単位として式A2
【化18】

(式中、置換基G1ないしG6は、上記定義されたとおりであり、vは2ないし200の数であり、及びGの意味は、使用されたジカルボン酸から得られる。)
で表される基を含むオリゴマー/ポリマーが得られる。適するジカルボン酸は上述されている。
式B1で表される化合物が、記載されたジカルボン酸、及び所望により他のジオールとと反応された場合、構造繰り返し単位(B2)
【化19】

を有するポリエステルアミドが得られる。
置換基の定義は上記与えられたとおりである。
【0021】
非常に適するオリゴマー/ポリマーの第三の群は、ジイソシアネートを式A1及び所望により他のジオールと反応させることにより得られるポリウレタンを含む。
非常に適するジイソシアネートは、1,6−ビス[イソシアナト]ヘキサン、5−イソシアナト−3−(イソシアナト−メチル)−1,1,3−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ビス[5−イソシアナト−1,3,3−トリメチル−フェニル]−2,4−ジオキソ−1,3−ジアゼチジン、3,6−ビス[9−イソシアナト−ノニル]−4,5−ジ(1−ヘプテニル)シクロヘキセン、ビス[4−イソシアナト−シクロヘキシル]メタン、トランス−1,4−ビス[イソシアナト]シクロヘキサン、1,3−ビス[イソシアナトメチル]−ベンゼン、1,3−ビス[1−イソシアナト−1−メチル−エチル]ベンゼン、1,4−ビス[2−イソシアナト−エチル]シクロヘキサン、1,3−ビス[イソシアナトメチル]シクロヘキサン、1,4−ビス[1−イソシアナト−1−メチルエチル]ベンゼン、ビス[イソシアナト]イソドデシルベンゼン、1,4−ビス[イソシアナト]ベンゼン、2,4−ビス[イソシアナト]トルエン、2,6−ビス[イソシアナト]トルエン、2,4−/2,6−ビス[イソシアナト]トルエン、2−エチル−1,2,3−トリス[3−イソシアナト−4−メチル−アニリノカルボニルオキシ]プロパン、N,N’−ビス[3−イソシアナト−4−メチルフェニル]尿素、1,4−ビス[3−イソシアナト−4−メチルフェニル]−2,4−ジオキソ−1,3−ジアゼチジン、1,3,5−トリス[3−イソシアナト−4−メチル−フェニル]−2,4,6−トリオキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3−ビス[3−イソシアナト−4−メチルフェニル]−2,4,5−トリオキソイミダゾリジン、ビス[2−イソシアナトフェニル]メタン、(2−イソシアナト−フェニル)−(4−イソシアナト−フェニル)−メタン、ビス[4−イソシアナト−フェニル]メタン、2,4−ビス−[4−イソシアナトベンジル]−1−イソシアナトベンゼン、[4−イソシアナト−3−(4−イソシアナト−ベンジル)−フェニル]−[2−イソシアナト−5−(4−イソシアナト−ベンジル)−フェニル]メタン、トリス[4−イソシアナト−フェニル]メタン、1,5−ビス[イソシアナト ]−
ナフタレン及び4,4’−ビス[イソシアナト]−3,3’−ジメチル−ビフェニルである。
とりわけ好ましいジイソシアネートは、1,6−ビス[イソシアナト]ヘキサン、5−イソシアナト−3−(イソシアナトメチル)−1,1,3−トリメチルシクロヘキサン、2,4−ビス[イソシアナト]トルエン、2,6−ビス[イソシアナト]−トルエン、2,4−/2,6−ビス[イソシアナト]トルエン又はビス[4−イソシアナトフェニル]メタンである。
構造繰り返し単位(A3)
【化20】

を有するポリウレタンが得られる。置換基は上記定義されたとおりである。Gの意味は、使用されたジイソシアネートから得られる。
【0022】
とりわけ適する個々の化合物は以下の表1に言及される。
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【0023】
本発明の特別な態様において、さらなる有機ラジカル開始剤が加えられる。
遊離ラジカル開始剤の例は当業者に既知であり、そして商業上入手可能であり、例えば:
2,2’−アゾ−ビス(2−メチル−ブチロニトリル)=AIBN、2,2’−アゾ−ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ−ビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾ−ビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾ−ビス(イソブチラミド)ジヒドレート、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾ−ビスイソブチレート、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2,2’−アゾ−ビス(2,4,4−トリ−メチルペンタン)、2,2’−アゾ−ビス(2−メチルプロパン)、遊離
塩基又は塩酸塩の形態の2,2’−アゾ−ビス(N,N’−ジメチレン−イソブチロ−アミジン)、遊離塩基又は塩酸塩の形態の2,2’−アゾ−ビス(2−アミジノプロパン)、2,2’−アゾ−ビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド}又は2,2’−アゾ−ビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシ−エチル]プロピオンアミド}、
アセチルシクロヘキサン−スルホニルパーオキシド、ジイソプロピル−パーオキシ−ジカルボネート、第三アミルパーネオデカノエート、第三ブチルパーネオデカノエート、第三ブチルパーピバレート、第三アミルパーピバレート、ジ(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキシド、ジイソノナノイルパーオキシド、ジデカノイルパーオキシド、ジオクタノイルパーオキシド、ジラウロイルパーオキシド、ジ(4−メチル−ベンゾイル)パーオキシド、ジコハク酸パーオキシド、ジアセチルパーオキシド、ジベンゾイルパーオキシド=BPO、第三ブチルパー−2−エチルヘイサノエート、ジ(4−クロロ−ベンゾイル)パーオキシド、第三ブチルパーイソブチレート、第三ブチルパーマレイネート、1,1−ビス(第三ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(第三ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、第三ブチル−パーオキシ−イソプロピルカルボネート、第三ブチルパーイソノナオエート、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジベンゾエート、第三ブチルパーアセテート、第三アミルパーベンゾエート、第三ブチルパーベンゾエート、ジイソプロピルパーオキシカルボネート、ビス(4−第三ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカルボネート、2,2−ビス(第三ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(第三ブチルパーオキシ)プロパン、ジクミルパーオキシド=DCP、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ−第三ブチルパーオキシド、3−第三ブチルパーオキシ−3−フェニルフタリド、ジ−第三アミルパーオキシド、1,3−ビス(第三ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、3,5−ビス(第三ブチルパーオキシ)−3,5−ジメチル−2−ジオキソラン、ジ−第三ブチルパーオキシド、2,5−ジメチル−ヘキシン−2,5−ジ−第三ブチルパーオキシド、n−ブチル4,4−ジ(第三ブチルパーオキシ)バレレート、エチル3,3−ジ(第三ブチルパーオキシ)ブチレート、ジ(1−ヒドロキシシクロヘキシル)パーオキシド、ジベンジルパーオキシド、第三ブチル−クミルパーオキシド、3,3,6,6,9,9−ヘキサメチル−1,2,4,5−テトラオキサシクロノナン、p−メタンヒドロパーオキシド、ピナンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルベンゼンモノヒドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド及び第三ブチルヒドロパーオキシドである。
商業上入手可能な‘C遊離ラジカル形成剤’は例えば、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサン又はポリ−1,4−ジイソプロピルベンゼンがまた言及され得る。
適当には、そのような遊離ラジカル形成剤の組み合わせがまた使用され得る。
【0024】
特に好ましくは、イソブチリル−パーオキシド、イソプロピルパーオキシ−ジカルボネート、ジ−n−ブチルパーオキシ−ジカルボネート、ジ−第二ブチルパーオキシ−ジカルボネート、ジシクロヘキシルパーオキシ−ジカルボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシ−ジカルボネート、t−ブチル−パーネオデカノエート、t−ブチル−パーピバレート、ビス(3,5,5−トリメチル−ヘキサノイル)パーオキシド、ジデカノイル−パーオキシド、ジラウロイル−パーオキシド、t−ブチル−パーイソブチレート、t−ブチル−パー2−エチル−ヘキサノエート、t−ブチル−パーアセテート、t−ブチル−パー−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチル−パーベンゾエート、ジ−t−ブチル−パーオキシド、t−ブチル−ヒドロパーオキシド及びジ−t−アミルパーオキシドからなる群より選択される有機パーオキシドである。
【0025】
本発明のもう1つの態様において、連鎖移動剤がさらに加えられる。
連鎖移動剤は例えば、ケトン、アルデヒド、炭素原子数3ないし20のアルカン、炭素原子数3ないし20のアルケン、メルカプタン及びジスルフィドからなる群より選択され
る。
硫黄含有の化合物の具体的な例は、メルカプトエタノール、ドデシルメルカプタン、ジベンジルスルフィド、ジブチルスルフィド、オクタデシルジスルフィド、ジステアリルチオジプロピオネート(イルガノックス(Irganox)PS802)、ジパルミチルジチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネート(イルガノックス(Irganox)(登録商標)PS800)である。
最も好ましくはドデシルメルカプタンである。
連鎖移動剤は既知であり、例えば、“The Chemistry of Free Radical Polymerization”,G.Moad,E.Rizzardo編集,Pergamon 1995,第234頁ないし第251頁に記載されている。それらは大体は市販品である。
【0026】
本発明のさらなる態様において、本方法は、ビニル基、アリル基、ビニリデン基、ジエン基又はエチレン基以外のオレフィン基を含有するモノマーより選択されるコモノマーの存在下に行われる。
ビニル基含有のモノマーなる用語は、特定の(メタ)アクリレート、ビニル芳香族モノマー、ビニルエステル、ビニルエーテル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、モノ及びジ(炭素原子数3ないし18のアルキル)(メタ)アクリルアミド並びにマレイン酸のモノエステル及びジエステルを意味するものと理解される。
有益な(メタ)アクリレートの例として、グリシジル、メチル、エチル、2,2,2−トリフルオロエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、第二ブチル、第三ブチル、n−アミル、i−アミル、n−ヘキシル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、i−オクチル、ノニル、デシル、ラウリル、ステアリル、フェニル、ベンジル、β−ヒドロキシ−エチル、イソボルニル、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが言及され得る。
ビニル芳香族モノマーなる用語は例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、4−メトキシスチレン、2−(ヒドロキシメチル)スチレン、4−エチルスチレン、ビニルアントラセンを意味するものと理解される。
ビニルエステルとして、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニル及びフッ化ビニルが言及され得、ビニルエーテルとして、ビニルメチルエーテル及びビニルエチルエーテルが言及され得る。
ビニリデンモノマーの例はフッ化ビニリデンである。
ジエン基含有のモノマーなる用語は、例えば、ブタジエン、2,3−ジメチル−ブタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,9−デカジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、1,5−シクロオクタジエン又は4,7,8,9−テトラヒドロインデンのような、共役又は非共役の、直鎖状又は環状のジエンより選択されるジエンを意味するものと理解される。
典型的には、エチレン基以外のオレフィン基を含有するモノマーは例えば、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、オクテン又は1−デセンである。
他のコモノマーは、マレイン酸無水物、フマル酸無水物又はイタコン酸無水物及びN−アルキル又はN−アリールマレイミドであり得る。
特に好ましいコモノマーは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン及びメチルメタクリレートである。
エチレンのランダムコポリマーの調製のためのコモノマーの割合は、一般的に0ないし90質量%であり、好ましくは0ないし50質量%であり、及び特に0ないし10質量%である。
【0027】
本発明の他の局面は、適する高圧反応器内において、100℃ないし400℃の重合温度にて、500ないし3500バールの操作圧力において、エチレンを連続的に又はバッ
チ式に重合又共重合するためのラジカル形成種としての式(I)又は(I’)で表される構造要素を含むヒドロキシルアミンエステルの使用である。
【0028】
以下の実施例は本発明を例示する。
【実施例】
【0029】
共通の重合手順
エチレン重合実験を、連続操作実験室内で行った。中央部はジャケット加熱及び15mL容量の小さな撹拌タンクオートクレーブである。重合を、3000バールまでの圧力及び300℃までの温度にて行り得た。エチレンは、多段階式のダイヤフラム圧縮機により圧縮した。開始剤は、乾燥ヘキサン中に溶解し、そして測量装置を介して反応器に入れた。オートクレーブの底にある加熱した針状のバルブによりポリマー試料を反応器から分離し得た。形成したポリマーを圧力解放により未反応のエチレンから分離し、そしてその量(転換率)を質量測定により決定した。反応パラメータ、質量流量及びバルブはコンピュータ制御した。
すべての重合実験は1800バールの圧力にて行い、オートクレーブ内の平均滞留時間は120秒であった。対応する重合温度は表1から採ることができた。ポリマー1kg当りの開始剤消費量(効率)は、使用した開始剤の転換率及び量から計算し得た。
分子量及び分子量分布(PD)は、ポリスチレンスタンダードにより校正したトリクロロベンゼン(140℃)におけるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定した。
使用したヒドロキシルアミンエステルは、国際公開第01/90113号パンフレットに従い調製した化合物139であった。
【化21】

【表7】

表1のデータは、本発明に従い行われた重合は、高分子量(小さなMVR値)及び狭い分子量分布(PDs)を有するポリエチレンを得たが、比較例並びに市販品からのポリマー試料は、非常に広いPDs及びより低い分子量を示すことを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
適する高圧反応器内において、100℃ないし400℃の重合温度にて、500ないし3500バール(bar)の操作圧力において、ラジカル重合開始剤の使用により、連続式に又はバッチ式に操作するエチレンの重合又は共重合の方法であって、
前記ラジカル重合開始剤は、式(I)又は(I’)
【化1】

[式中、
Xは、水素原子、炭素原子数1ないし36のアルキル基、ハロゲン原子により置換された炭素原子数1ないし36のアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数7ないし12のビシクロ−又はトリシクロアルキル基、炭素原子数2ないし36のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数6ないし10のアリール基、−O−炭素原子数1ないし18のアルキル基、−O−炭素原子数6ないし10のアリール基、−NH−炭素原子数1ないし18のアルキル基、−NH−炭素原子数6ないし10のアリール基、−N(炭素原子数1ないし6のアルキル)2基を表し;
X’は、直接結合又は炭素原子数1ないし36のアルキレン基、炭素原子数2ないし36のアルケニレン基、炭素原子数2ないし36のアルキニレン基、−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−フェニル−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)基又は基
【化2】

を表し、及び式中の★は、カルボニル基に結合された結合を示す。]
で表される構造要素を含むヒドロキシルアミンエステルであることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記操作圧力は1000ないし3000バールのものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記重合温度は140℃ないし300℃のものである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
得られたポリエチレンの多分散度PDは、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定にて1.2ないし4.5である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ヒドロキシルアミンエステルは、全反応混合物の質量に基づき、5ないし500ppmの量で使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ヒドロキシルアミンエステルとして、式(Ia)又は(Ia’)
【化3】

[式中、
Xは、水素原子、炭素原子数1ないし36のアルキル基、ハロゲン原子により置換された炭素原子数1ないし36のアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数7ないし12のビシクロ−又はトリシクロアルキル基、炭素原子数2ないし36のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数6ないし10のアリール基、−O−炭素原子数1ないし18のアルキル基、−O−炭素原子数6ないし10のアリール基、−NH−炭素原子数1ないし18のアルキル基、−NH−炭素原子数6ないし10のアリール基、−N(炭素原子数1ないし6のアルキル)2基を表し;
X’は、直接結合又は炭素原子数1ないし36のアルキレン基、炭素原子数2ないし36のアルケニレン基、炭素原子数2ないし36のアルキニレン基、フェニレン基、−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)−フェニル−(炭素原子数1ないし6のアルキレン)基又は基
【化4】

を表し;
20、R’20、R30及びR’30は各々独立して、未置換の又は、ハロゲン原子、−CN、−NO2又は−COOR40により置換されたか、又は−O−又は−NR40−により中断
された炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基を表し;R40は水素原子、フェニル基又は炭素原子数1ないし18のアルキル基を表し;又はR20とR30及び/又はR’20とR’30は、それらが結合される窒素原子と一緒になって、窒素原子又は酸素原子により中断され得及び炭素原子数1ないし6のアルキル基及びカルボキシル基により1箇所以上置換され得る5員環又は6員環を形成する。]
で表される化合物が使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
式中、R20とR30がそれらが結合する窒素原子と一緒になって、炭素原子数1ないし4のアルキル基により2,2位及び6,6位において置換され、及び4位においてエーテル、アミン、アミド、ウレタン、エステル又はケタール基を有するピペリジン環を形成するところの式(Ia)で表される化合物が使用される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ヒドロキシルアミンエステルとして、式(A)、(B)、(C)又は(O)
【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

[式中、
1、G2、G3及びG4は各々独立して、1ないし4個の炭素原子を有するアルキル基を表し;
5及びG6は各々独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
mは1又は2の数であり;
mが1のとき、Rは、水素原子、中断されていない炭素原子数1ないし18のアルキル基又は1個以上の酸素原子により中断された炭素原子数2ないし18のアルキル基を表す
か、又はシアノエチル基、ベンソイル基、グリシジル基、2ないし18個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸の、7ないし15個の炭素原子を有する脂環式カルボン酸の、又は3ないし5個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸の、又は7ないし15個の炭素原子を含む芳香族カルボン酸の一価基を表し、各々のカルボン酸は、脂肪族、脂環式又は芳香族単位において1ないし3個の基−COOZ12(式中、Z12は、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数3ないし12のアルケニル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、フェニル基又はベンジル基を表す。)により置換され得;又はRは、カルバミン酸又はリン含有酸の一価基又は一価シリル基を表し;
mが2のとき、Rは、炭素原子数2ないし12のアルキレン基、炭素原子数4ないし12のアルケニレン基、キシリレン基、2ないし36個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸の、又は8ないし14個の炭素原子を有する脂環式又は芳香族ジカルボン酸の、又は8ないし14個の炭素原子を有する脂肪族、脂環式又は芳香族ジカルバミン酸の二価基を表し、各々のジカルバミン酸は、脂肪族、脂環式又は芳香族単位において1又は2個の基−COOZ12により置換され得;又は
Rは、リン含有酸の二価基又は二価シリル基を表し;
pは1であり、
1は、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキ
ル基、炭素原子数7又は8のアラルキル基、炭素原子数2ないし18のアルカノイル基、炭素原子数3ないし5のアルケノイル基又はベンゾイル基を表し;
2は、各々、未置換であるか又はシアノ基、カルボニル基又はカルバミド基により置
換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、炭素原子数2ないし8のアルケニル基を表すか、又はグリシジル基、式−CH2CH
(OH)−Z(式中、Zは水素原子、メチル基又はフェニル基を表す。)で表される基、或いは式−CO−Z又は−CONH−Z(式中、Zは水素原子、メチル基又はフェニル基を表す。)で表される基を表し;
nは1又は2の数であり;
nが1の場合、
3は、炭素原子数2ないし8のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基又は炭素原
子数4ないし36のアシルオキシアルキレン基を表し;又は
nが2の場合、
3は、(−CH22C(CH2−)2を表し、及び
Xは、請求項6で定義されたとおりである。]
で表される化合物が使用される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記置換基Xは、炭素原子数1ないし36のアルキル基、炭素原子数2ないし19のアルケニル基及び炭素原子数6ないし10のアリール基からなる群より選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記ヒドロキシルアミンエステルは、式(C’)
【化9】

(式中、Xは水素原子又は炭素原子数1ないし18のアルキル基を表し、及びR100は炭
素原子数4ないし24のアルキル基を表す。)
で表されるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ヒドロキシルアミンエステルは、ジカルボン酸を式A1又はB1
【化10】

(式中、
1、G2、G3及びG4は各々独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか、或いは、G1とG2が一緒に及びG3とG4が一緒に、又はG1とG2が一緒に又はG3とG4が一緒に、ペンタメチレン基を表し;
5及びG6は各々独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
1は、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキ
ル基、炭素原子数7又は8のアラルキル基、炭素原子数2ないし18のアルカノイル基、炭素原子数3ないし5のアルケノイル基又はベンゾイル基を表す。)
で表される化合物と反応させることにより、或いは、ジイソシアネートを前記式A1で表される化合物と反応させることにより得られるオリゴマー又はポリマーである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
さらなる有機ラジカル開始剤が加えられる、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
有機パーオキシドは、イソブチリル−パーオキシド、イソプロピルパーオキシ−ジカルボネート、ジ−n−ブチルパーオキシ−ジカルボネート、ジ−第二ブチルパーオキシ−ジカルボネート、ジシクロヘキシルパーオキシ−ジカルボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシ−ジカルボネート、t−ブチル−パーネオデカノエート、t−ブチル−パーピバレート、ビス(3,5,5−トリメチル−ヘキサノイル)パーオキシド、ジデカノイル−パーオキシド、ジラウロイル−パーオキシド、t−ブチル−パーイソブチレート、t−ブチル−パー2−エチル−ヘキサノエート、t−ブチル−パーアセテート、t−ブチル−パー−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチル−パーベンゾエート、ジ−t−ブチル−パーオキシド、t−ブチル−ヒドロパーオキシド及びジ−t−アミルパーオキシドからなる群より選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
さらに連鎖移動剤が加えられる、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記連鎖移動剤は、ケトン、アルデヒド、炭素原子数3ないし20のアルカン、炭素原子数3ないし20のアルケン、メルカプタン及びジスルフィドからなる群より選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ビニル基、アリル基、ビニリデン基、ジエン基、又はエチレン基以外のオレフィン基を含むモノマーより選択されるコモノマーが存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン及びメチルメタクリレートからなる群より選択されるコモノマーが存在する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
適する高圧反応器内において、100℃ないし400℃の重合温度にて、500ないし3500バールの操作圧力において、エチレンを連続式に又はバッチ式に重合又共重合するためのラジカル形成種として請求項1に記載の式(I)又は(I’)で表される構造要素を含むヒドロキシルアミンエステルの使用。
【請求項19】
請求項1に記載の方法により得られ得るエチレンポリマー又はコポリマー。

【公表番号】特表2007−530723(P2007−530723A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−504398(P2007−504398)
【出願日】平成17年3月14日(2005.3.14)
【国際出願番号】PCT/EP2005/051130
【国際公開番号】WO2005/090419
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(396023948)チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Specialty Chemicals Holding Inc.
【Fターム(参考)】