説明

制御システム、プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体、並びにプログラマブル表示器、プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体

【課題】プログラマブル表示器から、ネットワークを介して接続された他のプログラマブル表示器に接続されたデバイスを制御することができる制御システムを実現する。
【解決手段】本発明の制御システム1の各プログラマブル表示器2は、画像データ送信部211、操作情報送信部212、画像データ受信部213、操作情報受信部214を備える。画像データ受信部213は、他のプログラマブル表示器2の画像データ送信部211から送信された画像データを受信し、他のプログラマブル表示器2の共有画面をディスプレイ22に表示する。さらに操作情報受信部214は、他のプログラマブル表示器2の操作情報送信部212から送信された操作情報を受信し、自身に接続されたPLC3に送信する。これにより、当該操作情報に基づいてデバイス51が制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同じネットワーク上にあるプログラマブル表示器同士の遠隔操作に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピュータからネットワークを介して接続された他のコンピュータの画面を遠隔操作する技術として、VNC(Virtual Network Computing)技術が従来から用いられている。VNC技術は、例えば、パソコン同士の場合は、一対一の画面共有、及び遠隔制御を実現している。
【0003】
また、特許文献1には、VNC技術を利用して、工場内のデバイスを制御するコントローラを、工場外の制御コンピュータから遠隔操作する制御システムが開示されている。図8は、特許文献1の制御システム100を示しており、工場101に設けられた各デバイス102には、デバイス102を制御するためのコントローラ103が接続されている。各コントローラ103は、キーボードなどの入力部および表示画面などを備え、表示画面にはデバイス102を制御するための画面が表示される。また、各コントローラ103は、LANケーブル104を介して互いに接続されており、さらにウェブサーバ105、インターネット106を介して、工場101から離れた制御センタ107に設けられた制御コンピュータ108に接続されている。
【0004】
上記構成において、VNC技術により、制御コンピュータ108の表示画面は、工場101内のコントローラ103の表示画面と共有化された共有画面を表示することができる。これにより、制御コンピュータ108からデバイス102の状態を把握でき、さらに制御コンピュータ108からデバイス102に対する制御も可能となっている。
【0005】
また、従来よりデバイスを制御するためのHMI(Human Machine Interface)として、プログラマブル表示器が広く使用されている。プログラマブル表示器は、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)とのインターフェースを備えており、PLCに接続されたデバイスの稼働状況を表示したり、デバイスへの制御指示を与えるための操作入力を画面から受け付けたりする機能を備えた操作型表示器である。さらに、プログラマブル表示器は、劣悪な環境下でも正常に動作できるように、入力装置としてディスプレイ上での入力を可能にするタッチパネルを備えているため、特許文献1におけるコントローラ103として、劣悪な環境に適さないパソコンを使用するよりも、プログラマブル表示器およびPLCを使用するのが望ましい。
【特許文献1】特開2003−282387号公報(2003年10月3日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1の構成では、デバイス102の制御は当該デバイス102に接続されたコントローラ103又は制御コンピュータ108によって行われる。しかしながら、コントローラ103が、他のコントローラ103の表示画面と共有化された共有画面を表示したり、他のコントローラ103に接続されたデバイス102を制御する構成は記載されていない。コントローラ103としてパソコンを使用すれば、パソコンのリモートデスクトップ機能を利用して、パソコンに他のパソコンの表示画面と共有化された共有画面を表示させたり、パソコンから他のパソコンに接続されたデバイス102を制御することは可能である。しかし、上記のように、パソコンは工場内の劣悪な環境には適さないため、パソコンをコントローラ103として使用するのは望ましくない。
【0007】
そこで、コントローラ103としてプログラマブル表示器を使用する場合、従来のプログラマブル表示器では、他のプログラマブル表示器の表示画面の画像出力をアナログ信号として出力し、その信号を受信して他のプログラマブル表示器の表示画面と共有化された共有画面を表示することは可能であった。しかし、プログラマブル表示器のタッチパネルの信号は伝達されないため、他のプログラマブル表示器の表示画面を見ることはできても、他のプログラマブル表示器に接続されたデバイスを制御することはできなかった。
【0008】
特に近年は、工場に配置される人員が少なく、少人数で現場を管理することが求められているため、特許文献1における制御コンピュータ108のような現場と離れた監視体制を設けずに、現場の作業員のみでデバイスの制御、管理をすることが望ましい。
【0009】
しかしながら、制御システムの規模が大きいために制御システム内のプログラマブル表示器同士が離れている場合は、現場の作業員は手元のプログラマブル表示器以外のプログラマブル表示器に接続されているデバイスにトラブル等が発生すると、復旧するために、作業員がわざわざ離れたデバイスまで行く必要があった。
【0010】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、プログラマブル表示器から、ネットワークを介して接続された他のプログラマブル表示器の表示画面を見るだけでなく、当該表示画面によって、他のプログラマブル表示器に接続されたデバイスを制御することができる制御システムを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る制御システムは、上記課題を解決するために、デバイスの状態を表示し当該デバイスを制御するための複数のプログラマブル表示器を備え、上記複数のプログラマブル表示器は、ネットワークを介して互いに接続されている制御システムであって、上記複数のプログラマブル表示器のうち少なくとも1つは、他のプログラマブル表示器から送信された当該他のプログラマブル表示器の表示画面の画像データを受信して、当該他のプログラマブル表示器の表示画面と共有化された共有画面を表示する画像データ受信手段と、自身の表示画面に表示された上記他のプログラマブル表示器の表示画面と共有化された共有画面を介して入力した操作情報を、当該他のプログラマブル表示器に送信する操作情報送信手段とを備え、さらに、上記複数のプログラマブル表示器のうち少なくとも1つは、自身の表示画面の画像データを他のプログラマブル表示器に送信する画像データ送信手段と、当該他のプログラマブル表示器に表示された自身の表示画面と共有化された共有画面を介して入力された操作情報を受信し、当該操作情報に基づいて自身に接続されたデバイスを制御する操作情報受信手段とを備えることを特徴としている。
【0012】
上記の構成によれば、画像データ受信手段と操作情報送信手段とを備えるプログラマブル表示器はサーバとして機能し、画像データ送信手段と操作情報受信手段とを備えるプログラマブル表示器はクライアントとして機能する。サーバとして機能するプログラマブル表示器(以下「サーバ表示器」)は、自身の表示画面の画像データをクライアントとして機能するプログラマブル表示器(以下「クライアント表示器」)に送信する。クライアント表示器は、当該画像データを受信し、サーバ表示器の表示画面と共有化された共有画面(共有画面)を表示する。さらにクライアント表示器は、共有画面を介して入力された操作情報をサーバ表示器に送信し、サーバ表示器は当該操作情報に基づいて、サーバ表示器に接続されたデバイスを制御する。
【0013】
これにより、クライアント表示器からサーバ表示器の表示画面を見ることができるだけでなく、さらに、クライアント表示器に表示されたサーバ表示器の共有画面を操作することにより、サーバ表示器に接続されたデバイスの制御ができる。すなわち、プログラマブル表示器から、ネットワークを介して接続された他のプログラマブル表示器に接続されたデバイスを制御することができるという効果を奏する。
【0014】
本発明に係る制御システムは、上記デバイスに関する情報を格納するサーバ装置を上記ネットワーク上にさらに備え、上記複数のプログラマブル表示器は、上記情報を表示可能であることが好ましい。
【0015】
上記の構成によれば、各プログラマブル表示器から、制御システム内のデバイス全体の情報が入手できる。したがって、周知手段として大きな電光掲示板などを設けなくても、現場の作業員はデバイス全体の情報を共有できる。
【0016】
本発明に係る制御システムは、上記プログラマブル表示器に、ユーザ識別情報を記憶する外部記憶装置を接続することにより、上記プログラマブル表示器が上記ネットワークに接続されることがさらに好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、ユーザ識別情報を記憶する外部記憶装置を接続しないと、プログラマブル表示器同士の接続や、プログラマブル表示器とサーバ装置との接続が行われないので、上記の遠隔操作やデバイス情報の入手が可能なユーザを特定のユーザに限定することができる。
【0018】
本発明に係る制御システムは、上記外部記憶装置は、USBメモリであることを特徴としている。
【0019】
上記の構成によれば、USBメモリは携帯が容易であるので、ユーザ認証のための記録媒体として手軽に利用できる。
【0020】
本発明に係るプログラムは、上記制御システムを実現するコンピュータを上記画像データ受信手段、上記操作情報送信手段、上記画像データ送信手段および上記操作情報受信手段として機能させる。
【0021】
また、このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0022】
本発明のプログラマブル表示器は、デバイスの状態を表示し当該デバイスを制御し、ネットワークに接続可能なプログラマブル表示器において、ネットワークに接続された他のプログラマブル表示器から送信された当該他のプログラマブル表示器の表示画面の画像データを受信して、当該他のプログラマブル表示器の表示画面と共有化された共有画面を表示する画像データ受信手段と、自身の表示画面に表示された上記他のプログラマブル表示器の表示画面と共有化された共有画面を介して入力した操作情報を、当該他のプログラマブル表示器に送信する操作情報送信手段と、自身の表示画面の画像データを他のプログラマブル表示器に送信する画像データ送信手段と、当該他のプログラマブル表示器に表示された自身の表示画面と共有化された共有画面を介して入力された操作情報を受信し、当該操作情報に基づいて自身に接続されたデバイスを制御する操作情報受信手段とを備えることを特徴としている。
【0023】
上記の構成によれば、プログラマブル表示器は、画像データ受信手段と操作情報送信手段とを備えるサーバとして機能するとともに、画像データ送信手段と操作情報受信手段とを備えるクライアントとして機能する。サーバとして機能するとき、プログラマブル表示器(以下「サーバ表示器」)は、自身の表示画面の画像データをクライアントとして機能する他のプログラマブル表示器(以下「クライアント表示器」)に送信する。そして、自身がクライアント表示器として機能するとき、当該画像データを受信し、サーバ表示器の表示画面と共有化された共有画面(共有画面)を表示する。さらにクライアント表示器は、共有画面を介して入力された操作情報をサーバ表示器に送信し、サーバ表示器は当該操作情報に基づいて、サーバ表示器に接続されたデバイスを制御する。
【0024】
これにより、1台のプログラマブル表示器が、クライアント表示器およびサーバ表示器として機能する。
【0025】
本発明に係るプログラムは、上記プログラマブル表示器を実現するコンピュータを上記画像データ受信手段、上記操作情報送信手段、上記画像データ送信手段および上記操作情報受信手段として機能させる。
【0026】
また、このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係る制御システムは、以上のように、上記複数のプログラマブル表示器のうち少なくとも1つは、他のプログラマブル表示器から送信された当該他のプログラマブル表示器の表示画面の画像データを受信して、当該他のプログラマブル表示器の表示画面と共有化された共有画面を表示する画像データ受信手段と、自身の表示画面に表示された上記他のプログラマブル表示器の表示画面と共有化された共有画面を介して入力した操作情報を、当該他のプログラマブル表示器に送信する操作情報送信手段とを備え、さらに、上記複数のプログラマブル表示器のうち少なくとも1つは、自身の表示画面の画像データを他のプログラマブル表示器に送信する画像データ送信手段と、当該他のプログラマブル表示器に表示された自身の表示画面と共有化された共有画面を介して入力された操作情報を受信し、当該操作情報に基づいて自身に接続されたデバイスを制御する操作情報受信手段とを備えている。したがって、プログラマブル表示器から、ネットワークを介して接続された他のプログラマブル表示器に接続されたデバイスを制御することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の一実施形態について図1ないし図2に基づいて説明すると以下の通りである。
【0029】
図1に示すように、本実施形態に係る制御システム1は、複数のプログラマブル表示器2と、PLC3と、ネットワーク4とを備えており、製造ライン5に設けられている。
【0030】
各プログラマブル表示器2は、ネットワーク4を介して互いに接続されている。ネットワーク4は、共通の通信プロトコル(共通通信プロトコル)で通信を行うことが可能なイーサネット(登録商標)などからなるローカルエリアネットワーク(LAN)を含むような通信ネットワークである。
【0031】
ここで、製造ライン5は、全長60mの半導体チップの製造ラインである場合を例に以下に詳述する。製造ライン5は、複数のデバイス51から構成されている。例えば、製造工程は8段階に分かれており、デバイス51はそれぞれ、成膜装置、熱処理装置等の前工程用機器や、実装装置、試験装置等の後工程用機器である。
【0032】
各デバイス51にはPLC3が接続されており、PLC3は、デバイス51の状態を検知するとともに、次に述べるプログラマブル表示器2からの指示に従ってデバイス51を制御する。
【0033】
プログラマブル表示器2は、CPUなどの演算処理装置を備えており、ユーザが入力操作等により作成した表示用の画面データを表示したり、入力操作により、画面上に表示されたデバイスを制御することによりプログラマブル表示器特有の操作機能および表示機能を実現する専用コンピュータである。プログラマブル表示器2は、シリアルケーブル6を介したPLC3とのシリアル通信により、PLC3を介して表示画面に製造ライン5の状態を表示するために、例えば各デバイス51の状態を取得する。さらにプログラマブル表示器2は、後述のディスプレイ22に各デバイス51の状態を表示する機能を有する。また、プログラマブル表示器2は、後述のタッチパネル23への操作により、PLC3を介してデバイス51を制御する機能を有する。
【0034】
さらに、本実施形態のプログラマブル表示器2は、ネットワーク4に接続された他のプログラマブル表示器2の表示画面と共有化された共有画面を表示する画面共有化機能を有する。また、自身の画面に表示された他のプログラマブル表示器2の表示画面(以下「共有画面」)を操作することにより、他のプログラマブル表示器2に接続されたデバイス51を制御する機能も有する。
【0035】
プログラマブル表示器2は、上記の機能を実現するために、遠隔操作処理部21と、ディスプレイ22と、タッチパネル23と、VRAM24と、インターフェース部(図中、I/F)25,26とを備えている。以下、プログラマブル表示器2の主要各部について詳細に説明する。
【0036】
表示手段としてのディスプレイ22は、プログラマブル表示器2を薄型に構成するために、液晶ディスプレイや、ELディスプレイや、プラズマディスプレイのような平板型ディスプレイが好適に用いられる。タッチパネル23は、ディスプレイ22の表示画面上でタッチ入力を行うために設けられている入力装置である。
【0037】
インターフェース部25は、プログラマブル表示器2が他のプログラマブル表示器2との間の通信を行うための通信制御部であり、ネットワーク4に接続されている。このインターフェース部25は、他のプログラマブル表示器2のIPアドレスに基づくネットワーク通信を行うことができるように構成される。
【0038】
ここで、IPアドレスは、ネットワーク通信を行う場合、ネットワーク4における論理アドレスをネットワークデバイスごとに一意に決める必要がある。この点、様々な手法があるが、例えば、プログラマブル表示器2の表示画面を操作することにより、IPアドレスを設定しても良い。
【0039】
一方、インターフェース部26は、プログラマブル表示器2がPLC3との間のシリアル通信を行うための通信制御部であり、シリアルケーブル6に接続されている。また、インターフェース部26は、PLC3のメーカーや機種に応じた通信プロトコルを用いて通信を行う。
【0040】
遠隔操作処理部21は、遠隔操作プログラムをプログラマブル表示器2が備えるCPUなどの演算処理手段に実行させることにより実現される機能ブロックである。上記の遠隔操作プログラムは、プログラマブル表示器2と分離可能に構成される記録媒体にも記録可能であり、その記録媒体からプログラマブル表示器2にインストールされてもよい。遠隔操作プログラムは、プログラマブル表示器2の機種に応じた機能を発揮させるために、機種毎に個別に用意されている。
【0041】
上記の記録媒体は、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、フレキシブルディスクやハードディスクなどの磁気ディスク系、CD−ROM、MO、MD、DVDなどの光ディスク系、ICカード(メモリカードを含む)、光カードなどのカード系が好適である。その他、上記のプログラムメディアは、マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0042】
また、本制御システム1が、インターネットを含む通信ネットワークと接続可能に構成されていれば、当該通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。ただし、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予めプログラマブル表示器2に格納されるか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。
【0043】
さらに、遠隔操作処理部21は、画像データ送信部211、操作情報送信部212、画像データ受信部213、操作情報受信部214の機能ブロックに分かれている。本実施形態では、全てのプログラマブル表示器2が遠隔操作処理部21を備えている。
【0044】
画像データ送信部211は、ディスプレイ22に表示されている表示画面の画像データを、他のプログラマブル表示器2に送信する。一方、画像データ受信部213は、他のプログラマブル表示器2から送信された画像データを受信し、当該画像データを、VRAM24に格納し、ディスプレイ22に他のプログラマブル表示器2の共有画面を表示する。
【0045】
画像データ送信部211から送信された画像データは、他のプログラマブル表示器2の画像データ受信部213によって受信され、自身の表示画面が送信先の他のプログラマブル表示器2のディスプレイ22に表示される。なお、画像データ送信部211は、画像データを圧縮して、圧縮された画像データを送信してもよい。
【0046】
同様に、画像データ受信部213が、他のプログラマブル表示器2から送信された画像データを受信すると、画像データを所定の手法により加工し、他のプログラマブル表示器2の共有画面としてディスプレイ22に表示する。
【0047】
プログラマブル表示器2では、上記共有画面に対するタッチパネル操作が可能となっている。操作情報送信部212は、自身のディスプレイ22に表示された他のプログラマブル表示器2の共有画面を介して入力された操作情報を、当該他のプログラマブル表示器2に送信する。
【0048】
一方、操作情報受信部214は、自身の共有画面を表示している他のプログラマブル表示器2から送信された操作情報を受信する。当該操作情報は、インターフェース部26、シリアルケーブル6を介して、自身に接続されているPLC3に送信される。
【0049】
他のプログラマブル表示器2に送信された操作情報は、他のプログラマブル表示器2の操作情報受信部214に受信され、他のプログラマブル表示器2に接続されたPLC3に送信される。これにより、プログラマブル表示器2から、他のプログラマブル表示器2に接続されたデバイス51に対する制御が可能となる。
【0050】
同様に、他のプログラマブル表示器2から送信された操作情報を受信した操作情報受信部214は、当該操作情報を自身に接続されているPLC3に送信し、PLC3は当該操作情報に基づいてPLC3に接続されているデバイス51を制御する。これにより、他のプログラマブル表示器2から、自身に接続されているデバイス51への制御が可能になる。
【0051】
図2(a)〜(c)は、上記複数のプログラマブル表示器2の中の任意の2つのプログラマブル表示器2の表示画面を示している。一方は、操作される側のプログラマブル表示器2(サーバ表示器)であり、例えば、第4工程で使用されているデバイス51を制御するプログラマブル表示器2である。他方は、操作する側のプログラマブル表示器2(クライアント表示器)であり、例えば、第1工程のデバイス51を制御するプログラマブル表示器2である。図2(a)は、サーバ表示器の表示画面(第4工程のデバイス51を制御)を示しており、図2(b)および(c)は、クライアント表示器(第1工程のデバイス51を制御)の表示画面を示している。
【0052】
図2(a)に示すサーバ表示器のディスプレイ22には、自身に接続されたデバイス51の状態等が表示されている。タッチパネル23を介して、画面右上に表示されている4つのスイッチを操作することにより、デバイス51の制御が可能である。
【0053】
一方、クライアント表示器の遠隔操作処理部21を起動させると、ディスプレイ22には、図2(b)に示すような選択画面が表示される。ここで、第1工程〜第8工程の中のどの工程に係るプログラマブル表示器2の表示画面を自身のディスプレイ22に表示するかを選択する。なお、第1工程の選択肢は、自身が第1工程に係るプログラマブル表示器2であるので選択できない。
【0054】
次に、「第4工程」を選択して、「表示」スイッチをタッチすると、クライアント表示器の画像データ受信部213が第4工程に係るサーバ表示器と交信する。続いて、サーバ表示器の画像データ送信部211は、サーバ表示器の表示画面の画像データをクライアント表示器へ送信する。クライアント表示器の画像データ受信部213は、送信された画像データを受信し、VRAM24に格納する。
【0055】
その結果、図2(c)に示すように、クライアント表示器のディスプレイ22に、サーバ表示器の共有画面が、画面左上部に縮小して表示される。当該共有画面内にある4つのスイッチは、選択先のプログラマブル表示器2の表示画面内の4つのスイッチと対応しており、共有画面から当該スイッチを操作すると、クライアント表示器の操作情報送信部212は、サーバ表示器にスイッチの操作情報を送信する。送信された操作情報は、サーバ表示器の操作情報受信部214によって受信され、サーバ表示器のインターフェース部26から、PLC3に転送される。サーバ表示器に接続されたPLC3は上記操作情報に基づいて、当該PLC3に接続されているデバイス51を制御する。
【0056】
画面右上の「第4工程」の表示は、サーバ表示器が第4工程に係るプログラマブル表示器2であることを示している。「第4工程」の表示の下の3つのスイッチは、後述するログオン状態を示すものであり、例えば左のスイッチを選択すると、共有画面を見ることのみ可能なログオンレベルになる。すなわち、選択したサーバ表示器の共有画面を見ることはできるものの、共有画面を介して、サーバ表示器に接続されたデバイス51を操作することはできない。
【0057】
一方、右側のスイッチを選択すると、サーバ表示器の共有画面を介して、当該サーバ表示器に接続されたデバイス51に対する全ての操作が可能となる。真ん中のスイッチを選択した場合は、サーバ表示器の選択が制限されたり、サーバ表示器に接続されたデバイス51に対する一部の操作ができなくなるなど、対象機器の遠隔操作に関して一定の制限が課される。
【0058】
上記の構成により、製造ライン5を管理する作業員は、クライアント表示器を操作するだけで、サーバ表示器の共有画面を見ることができるため、サーバ表示器に接続されたデバイス51の状態を把握することができる。さらに、サーバ表示器の共有画面を介して、サーバ表示器に接続されたデバイス51を制御することもできる。これにより、離れた位置にあるデバイス51にトラブルが発生した場合に、わざわざ当該デバイス51を制御するプログラマブル表示器2が設けられている位置まで行かなくても、手元のプログラマブル表示器2を操作するだけで済む。
【0059】
また、本実施形態の各プログラマブル表示器2は、遠隔操作処理部21を備えているので、各プログラマブル表示器2が、サーバ表示器としての機能とクライアント表示器としての機能との両方を持っている。したがって、製造ライン5を管理する作業員は、どのプログラマブル表示器2からも、製造ライン5内の全てのデバイス51の状態を確認し、全てのデバイス51を制御することができる。
【0060】
なお、各プログラマブル表示器2のメーカーが異なっている場合、従来のように画像データや操作情報を記録媒体等に一旦格納して、プログラマブル表示器2から別のメーカーのプログラマブル表示器2に移動させても、共有画面が正確に表示されず遠隔操作ができなかった。本発明の制御システム1では、各プログラマブル表示器2のインターフェース部25によって、画像データや操作情報は共通通信プロトコルで通信可能なようにプロトコル変換され、他のプログラマブル表示器2からの画像データや操作情報は専用プロトコルに変換されるので、各プログラマブル表示器2のメーカーが異なっている場合であっても、そのまま共有画面を表示することができる。
【0061】
なお、プログラマブル表示器2に、サーバ表示器としての機能とクライアント表示器としての機能とのどちらか一方だけを持たせることも可能である。すなわち、遠隔操作処理部21に画像データ送信部211と操作情報受信部214とを有するプログラマブル表示器2は、サーバ表示器として機能し、遠隔操作処理部21に画像データ受信部213と操作情報送信部212とを有するプログラマブル表示器2は、クライアント表示器として機能する。これにより、例えば、使用頻度の高いプログラマブル表示器2をクライアント表示器としての機能を持たせ、その他のプログラマブル表示器2はサーバ表示器としてのみ利用することもできる。
【0062】
なお、ネットワーク4はLANに限らず、インターネット回線であってもよい。ネットワーク4がインターネットの場合は、各デバイスが同一の工場内でなくてもよく、プログラマブル表示器2から海外の工場のデバイスを制御することも可能である。
【0063】
続いて、図3〜図5に基づいて、本実施の形態の他の構成である制御システム11について説明する。
【0064】
図3は、本実施形態に係る制御システム11における模式図を示しており、制御システム11は、図1に示す制御システム1と同様に、複数のプログラマブル表示器2と、PLC3と、ネットワーク4とを備えており、製造ライン5に設けられている。さらに、制御システム11は、ネットワーク4上にホストコンピュータ8を備えている。また、制御システム11のプログラマブル表示器2は、制御システム1のプログラマブル表示器2に、認証データ解析部27、USBメモリインターフェース部28をさらに設けた構成である。
【0065】
ホストコンピュータ8は、アラーム情報格納部81、ユーザ認証部82、ログオンレベル設定部83、ユーザ情報ファイル84およびインターフェース部85を備えている。アラーム情報格納部81、ユーザ認証部82、ログオンレベル設定部83、ユーザ情報ファイル84は、論理的に関連付けられており、各々が論理的な処理のインターフェースとして論理的にインターフェース部85に接続され、インターフェース部85とネットワーク4とが接続されている。これにより、ホストコンピュータ8は、各プログラマブル表示器2と交信可能となっている。なお、図示していないが、ホストコンピュータ8は、表示手段としてのディスプレイ、入力手段としてのキーボード等も備えており、ホストコンピュータ8から、各プログラマブル表示器2を介してデバイス51を制御することもできる。
【0066】
アラーム情報格納部81は、例えばデータ収集ソフトウェアによって実現される機能であり、製造ライン5の各デバイス51の稼動状況やトラブル発生状況などのアラーム情報を集計し格納している。各プログラマブル表示器2は、アラーム情報格納部81にアクセスして、ディスプレイ22にアラーム情報を表示することができる。プログラマブル表示器2は、ネットワーク4とシリアルケーブル6での通信プロトコルが互いに異なる場合、プロトコル変換データを参照しながら、一方の通信プロトコルから他方の通信プロトコルへ変換する。一般に、PLC3は、機種毎(製造者毎あるいは同一製造者であっても製品毎など)にデータ通信に使用する通信プロトコルが異なることが多い。プログラマブル表示器2は、ホストコンピュータ8と異なるPLC3との間で通信を行うために、プロトコル変換機能を有している。これにより、上記の各デバイス51の稼働情報やアラーム情報をPLC3からプログラマブル表示器2を介してホストコンピュータ8に収集することができる。
【0067】
図4は、ディスプレイ22に表示されたアラーム情報の一例を示しており、左の列にアラーム情報、右の列に工程を表示している。図4では、第5工程のデバイス51にトラブルが発生しているため第5工程のアラーム情報のセルが、他のセルとは別の色で表示されている。現場の作業員は、ディスプレイ22にて当該アラーム情報を確認することにより、どの工程のデバイス51にトラブルが発生しているかを知ることができる。
【0068】
また、アラーム情報格納部81は、各デバイス51にトラブルの発生等のあらかじめ定める事象が発生すると、当該事象の発生をトリガにして、自動的にアラーム情報を各プログラマブル表示器2に送信し、各プログラマブル表示器2のディスプレイ22に表示させるように構成してもよい。これにより、トラブル等の発生を迅速に作業員に伝達することができる。
【0069】
さらに、アラーム情報の画面を操作して、トラブル等が発生しているデバイス51を制御するプログラマブル表示器2の共有画面をディスプレイ22に表示するようにしてもよい。例えば、図4に示すアラーム情報画面では、別の色で表示されている部分をタッチすることで、自動的に第5工程に係るプログラマブル表示器2の共有画面を表示させてもよい。
【0070】
次に、図3を用いてUSBメモリを用いたユーザ認証を本制御システムに適用した例について説明する。
【0071】
制御システム11は、USB(Universal Serial Bus)メモリ7によるユーザ認証機能も備えており、ホストコンピュータ8のユーザ認証部82、ログオンレベル設定部83は、プログラマブル表示器2の認証データ解析部27、USBメモリインターフェース部28と共に、ユーザ認証機能を実現するための機能ブロックである。プログラマブル表示器2には、ユーザ名、パスワードなどのユーザ識別情報を記憶したUSBメモリ7を差し込むためのUSB端子が設けられている。USBメモリ7に記憶されているデータは、USBメモリインターフェース部28を介して、認証データ解析部に送信される。
【0072】
USBメモリ7には、データに限らず、ユーザ認証機能を自動的に行うための事前処理があらかじめ施されており、以下図5を用いてユーザ認証機能を説明する。
【0073】
ユーザがUSBメモリ7をUSB端子に差し込むと(ステップS1)、認証データ解析部27は、USBメモリに認証ファイルが存在するか否か確認する(ステップS2)。認証ファイルが存在しない場合、認証データ解析部27はUSBメモリ7を通常のメモリと判断し、認証を行わずに(ステップS3)、そのまま処理を終了する。USBメモリ7に認証ファイルが存在する場合、認証データ解析部27は、認証データを解析して、接続先のホストコンピュータ8を示すIPアドレス、ユーザ名、パスワードを取り出す(ステップS4)。続いて、認証データ解析部27は、ホストコンピュータ8にアクセスして(ステップS5)、ユーザ認証部82にユーザ名、パスワードを送信する。ユーザ名、パスワードを受信したユーザ認証部82は、ユーザ情報ファイル84を参照することによりユーザ認証を行い、プログラマブル表示器2とネットワーク4との接続を完了させる(ステップS6)。USB端子からUSBメモリ7が抜かれると(ステップS7),認証データ解析部27は、プログラマブル表示器2とネットワーク4との接続を切断する(ステップS8)。
【0074】
上記ステップS1〜S6により、ユーザはUSBメモリ7をUSB端子に差し込むだけでユーザ認証が行われるため、ユーザ名、パスワード等をタッチパネル23により入力する煩雑さを回避できる。
【0075】
また、ユーザ名、パスワードはログオンレベル設定部83にも送信され、ログオンレベル設定部83は、ユーザ名、パスワードに基づいてユーザの操作権限を判定し、ログオンレベルを設定する。例えば、特定の責任者がログオンした場合のみ、共有画面を見るだけでなく、共有画面を操作して他のデバイス51を制御可能にする一方、その他のユーザがログオンした場合は、共有画面を見るだけしかできない、といった設定がなされる。すなわち、図2(c)において、遠隔操作の権限を持たないユーザは、ログオンレベルの表示スイッチの中で、共有画面を見ることのみ可能なログオンレベルを示す左側のスイッチしか選択できない。
【0076】
なお、上記実施形態では、ユーザ名やパスワード等を記憶する外部記憶装置としてUSBメモリ7を使用したが、携帯可能な外部記憶装置であれば、CF(Compact Flash Card(登録商標))等であってもよい。
【0077】
以上では、本発明の制御システム1・11を半導体チップの製造装置に適用した実施形態を説明した。続いて、図6および図7に基づいて、本実施の形態のさらに他の構成である制御システム31について説明する。
【0078】
図6は、本発明の制御システム31の構成を示しており、制御システム31は、5台のプログラマブル表示器2と、5台のPLC3と、ネットワーク4と、ホストコンピュータ8とを備えており、製造ライン9に設けられている。製造ライン9は、自動車エンジンの製造ラインであり、5つのデバイス91を備えている。各デバイス91はそれぞれ、鋳造工程(第1工程)、研磨工程(第2工程)、組立工程(第3工程)、テスト工程(第4工程)およびリペア工程(第5工程)に使用され、PLC3に接続されている。第1〜3工程を経た製品は、第4工程において、良品と不良品とに分別される。良品はそのまま出荷され、不良品は第5工程で修理される。
【0079】
各プログラマブル表示器2は、図3に示す制御システム11のプログラマブル表示器2と同一であり、デバイス91の状態を表示し、シリアルケーブル6を介して接続されたPLC3を通じてデバイス91を制御する。各プログラマブル表示器2とホストコンピュータ8とは、ネットワーク4を介して互いに接続されている。
【0080】
ホストコンピュータ8は、図3に示すホストコンピュータ8と同様に、アラーム情報格納部81、ユーザ認証部82、ログオンレベル設定部83、ユーザ情報ファイル84およびインターフェース部85を備え、さらに、在庫情報格納部86を備えている。在庫情報格納部86は、各工程における仕掛かり在庫や製品在庫といった在庫に関する情報を格納している。
【0081】
各プログラマブル表示器2は、在庫情報格納部86にアクセスすることで、製造ライン9のデバイス91の仕掛かり在庫や製品在庫に関する情報を取得でき、それらの情報はディスプレイ22に表示される。図7に、在庫情報格納部86が格納する情報の一例を示す。図7(a)は、各工程における仕掛かり在庫の情報を示しており、図7(b)は、現時点での生産台数と1日の目標生産台数とを示している。さらに、図7(c)に示すように、各工程における仕掛かり在庫情報をグラフ化して表示してもよい。
【0082】
プログラマブル表示器2を通じてこれらの情報を現場の各作業員に周知させることにより、例えば、テスト工程である第4工程に仕掛かり在庫が溜まっている場合、第1〜3工程の工程の稼動を一時的にストップさせ、第4工程に人手をまわすことができる。また、在庫情報格納部86が格納する情報は、在庫情報や生産の進捗状況などに限らず、各種作業指示等であってもよい。
【0083】
なお、このような情報の共有は、製造ライン9にアンドン(電光掲示板)を設けることによっても可能である。しかし、設備費用の観点から、本発明の制御システム31のように、各プログラマブル表示器2から情報へのアクセスを可能にすることにより、情報の共有化を図るほうが望ましい。
【0084】
もちろん、本発明の制御システム31においても、遠隔操作機能により、各プログラマブル表示器2から、各デバイス91を制御することができる。したがって、作業員がホストコンピュータ8が設置されている場所まで行って、現場に指示を送ったり、各デバイス91の制御を行う必要がない。
【0085】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明の制御システムは、プログラマブル表示器同士が離れていても、プログラマブル表示器間での遠隔操作が可能であるので、特に、大きな製造ラインを制御する場合に好適に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施形態に係る制御システムの構成を示すブロック図である。
【図2】(a)は、サーバ表示器の表示画面であり、(b)および(c)は、クライアント表示器の表示画面である。
【図3】本発明の実施形態に係る他の制御システムの構成を示すブロック図である。
【図4】上記制御システムにおけるホストコンピュータが格納するアラーム情報の一例である。
【図5】上記制御システムにおけるユーザ認証のフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態に係るさらに他の制御システムの構成を示すブロック図である。
【図7】(a)は、上記制御システムの在庫情報格納部が格納している、各工程における仕掛かり在庫の情報であり、(b)は、現時点での生産台数と1日の目標生産台数とを示す表であり、(c)は、上記各工程における仕掛かり在庫情報のグラフである。
【図8】従来の制御システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0088】
1,11,31 制御システム
2 プログラマブル表示器
4 ネットワーク
7 USBメモリ
8 ホストコンピュータ(サーバ装置)
21 遠隔操作処理部
27 認証データ解析部
51,91 デバイス
81 アラーム情報格納部
211 画像データ送信部(画面データ受信手段)
212 操作情報送信部(操作情報送信手段)
213 画像データ受信部(画面データ受信手段)
214 操作情報受信部(操作情報受信手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスの状態を表示し当該デバイスを制御するための複数のプログラマブル表示器を備え、上記複数のプログラマブル表示器は、ネットワークを介して互いに接続されている制御システムであって、
上記複数のプログラマブル表示器のうち少なくとも1つは、
他のプログラマブル表示器から送信された当該他のプログラマブル表示器の表示画面の画像データを受信して、当該他のプログラマブル表示器の表示画面と共有化された共有画面を表示する画像データ受信手段と、
自身の表示画面に表示された上記他のプログラマブル表示器の表示画面と共有化された共有画面を介して入力した操作情報を、当該他のプログラマブル表示器に送信する操作情報送信手段とを備え、
さらに、上記複数のプログラマブル表示器のうち少なくとも1つは、
自身の表示画面の画像データを他のプログラマブル表示器に送信する画像データ送信手段と、
当該他のプログラマブル表示器に表示された自身の表示画面と共有化された共有画面を介して入力された操作情報を受信し、当該操作情報に基づいて自身に接続されたデバイスを制御する操作情報受信手段とを備えることを特徴とする制御システム。
【請求項2】
上記デバイスに関する情報を格納するサーバ装置を上記ネットワーク上にさらに備え、上記複数のプログラマブル表示器は、上記情報を表示可能であることを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
上記プログラマブル表示器に、ユーザ識別情報を記憶する外部記憶装置を接続することにより、上記プログラマブル表示器が上記ネットワークに接続されることを特徴とする請求項1または2に記載の制御システム。
【請求項4】
上記外部記憶装置は、USBメモリであることを特徴とする請求項3に記載の制御システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の制御システムの上記画像データ受信手段、上記操作情報送信手段、上記画像データ送信手段および上記操作情報受信手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項7】
デバイスの状態を表示し当該デバイスを制御し、ネットワークに接続可能なプログラマブル表示器において、
ネットワークに接続された他のプログラマブル表示器から送信された当該他のプログラマブル表示器の表示画面の画像データを受信して、当該他のプログラマブル表示器の表示画面と共有化された共有画面を表示する画像データ受信手段と、
自身の表示画面に表示された上記他のプログラマブル表示器の表示画面と共有化された共有画面を介して入力した操作情報を、当該他のプログラマブル表示器に送信する操作情報送信手段と、
自身の表示画面の画像データを他のプログラマブル表示器に送信する画像データ送信手段と、
当該他のプログラマブル表示器に表示された自身の表示画面と共有化された共有画面を介して入力された操作情報を受信し、当該操作情報に基づいて自身に接続されたデバイスを制御する操作情報受信手段とを備えることを特徴とするプログラマブル表示器。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラマブル表示器の上記画像データ受信手段、上記操作情報送信手段、上記画像データ送信手段および上記操作情報受信手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−33574(P2008−33574A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−205441(P2006−205441)
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(000134109)株式会社デジタル (224)
【Fターム(参考)】