説明

制御弁トリム

約0.03インチの半径アール部を有する弁体(32)を有する流体制御弁のトリム(31)および弁座(28)が、約75°の弁座角を伴って用いられると、不平衡領域が最小限に抑えられる。流体制御弁のトリムには、複数の対のアンチキャビテーションノッチ(42〜52)が設けられている。これらのノッチは、流体がプレナムにおいて過ごす時間を長くするために、各対のノッチが相互にある角をなすように構成されており、これに加えて、これらのノッチは、隣接する対のノッチが相互にずれるようにさらに構成されてもよい。このようにすることで、流体が弁を通過するとき、圧力降下用ステージが適切に提供され、圧力降下が制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に流体制御弁に関するものであり、さらに詳細にいえば、流体制御弁のトリムおよび弁座設計の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
弁内の流体に好ましい流路を形成するためノッチを内部に対称に設ける弁トリムまたは弁形状の設計を行う試みがなされてきた。このような試みの典型的な例として、メーソンネーラン/ドレッサーインダストリー社(Masoneilan/Dresser Industries、Inc.)のLINCOLNLOG(登録商標)弁のアンチキャビテーショントリムが挙げられる。アンチキャビテーショントリムにより、制御弁の前後において圧力降下を実現するためのステージが提供される。これらの弁は複数の欠点を有している。たとえば、ある場合には、ノッチの位置がお互いに近すぎるために適切なステージの提供ができないことがある。このため、キャビテーションの回避に所望なステージの提供を実現するのに必要となるステージ間プレナム(interstage plenum)を意図に反して利用せずとも、弁内の流体がある絞り部分から次の絞り部分に流れることが可能となってしまう。本明細書ではこの問題を「短絡回路」と呼ぶ。
【0003】
他の欠点としては、これらの弁が、従来の弁体先端部とともに用いられる場合、弁体先端部の座面の領域における不平衡力を最小限に抑えるために座面から離れる方向に流体を案内するようになっていないことが挙げられる。弁内における流体の圧力降下により発生する不平衡力は最小限に抑えられることが望ましい。この不平衡力を抑える方法の一つは、弁体先端部の座面の近傍の不平衡領域を最小限に減らすことである。
【0004】
以下の課題を解決するための手段および発明を実施するための最良の形態において、上記の欠点および他の欠点を克服する方法を記載する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
流体が弁内において次のステージへと流れる際の短絡回路を回避するためのアンチキャビテーション用のトリムを形成するために、弁体の回転部位に複数の対のノッチを設けることが効果的である。具体的にいえば、任意の対のノッチ(すなわち、弁体に沿った任意の高さを有する二つのノッチ)が互に平行になるように位置づけする代わりに、これらのノッチを互いに鋭角を形成するように位置づけする。各対のノッチは、くさび形状を形成し、このくさび形状の最も狭い部分において二つのノッチが距離δだけ離される。この距離δは、小さいことが好ましく、また、製造を容易にするために容易に機械加工可能な寸法であることが好ましい。このようにノッチを配置することの利点として、弁内の流体に、プレナム空間をより多く通って移動させ、プレナム空間においてより多くの時間を過ごさせることが可能となり、それにより、流体に、次のステージに入るまえに圧力を回復させることが可能となる。
【0006】
他の改良点としては、約0.03インチ、好ましくは0.031インチの半径アール部(radius)を有する弁体先端部の採用が挙げられ、これにより、形成される弁座リング角(seat ring angle)が、弁体の縦軸線に垂直な面に対して約70〜75°の範囲、最も好ましくは75°である。また、弁体が、流体を、当該弁体の座面および弁座リングの座面から離れる方向に案内すべくなしてあるトリムを有することが好ましい。弁体先端部のアール部分および弁座リング角をこのようにすることにより、不平衡領域が非常に小さなものとなる。不平衡領域は、このような弁体先端部の寸法を有していないアンチキャビテーション用のトリムを有する弁体と比較して約90%程度減少する。これにより、弁内の流体の圧力低下により発生する不平衡力が最小限に抑えられる。好都合なことに、この特徴により、圧力降下が大きい場合のアクチュエータのスラスト要件が最少に抑えられる。
【0007】
さらに、上述の弁体先端部のアール部分および弁座リング角により着座応力レベルが比較的大きくなるため、好都合なことに、閉弁時の密封性能が非常に堅固なものとなり、漏洩を最小限に抑えることが可能となる。また、弁体の座面が衝突流体ならびにそれに含まれる粒子および他の破片から良好に防御されるので、トリムのサービス寿命が向上し、長時間使用したあとであっても、弁体および弁座リングが閉弁時において堅固な密封性能を引き続き呈するようになる。また、高い接触応力効率が達成されるので、アクチュエータのスラスト要件が最小に抑えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
ここで、図1を参照すると、アンチキャビテーション用のトリムを備えた従来の弁10が示されている。弁10は、流体流入口12と、流体流出口14と、流体流入口12をオリフィス15を通じて流体流出口側流路18へ連繋させる流体流入口側流路16とを備えている。この弁10は、流体流入口12および流体流入口側流路16が流体流出口14および流体流出口側流路18よりも低いレベルに配設されるようになっている上昇流型である。弁体20は、弁棒22Aを通じて、図示されていないアクチュエータに接続されている。このアクチュエータは弁棒22Aの上方の位置に設けられる。弁体20を弁棒22Aへ固定するための溝ピン(図示せず)などを収納するための一または複数の開口部22Bが弁体20の頂部の近傍に設けられている。流体の流れに対して所望の特性を与えるためのケージ23が流体流経路内の位置に設けられている。弁体20の外面24が弁座リング28の面26に接触し、弁座リング28の面26が弁体20のための弁座を形成している。
【0009】
弁10内のキャビテーションを防止するためには、アンチキャビテーション用のトリムを提供することが望ましい。アンチキャビテーション用のトリムは、複数の対称的に配置されるノッチ29を用いて漸進的な流れ経路(staged flow path)を形成しうる。これらのノッチ29は、弁座リング28を通過した流体を比較的高圧に維持し、流体が高位のステージに到達するにしたがって漸進的に圧力を降下させることを促進するために設けられている。
【0010】
動作においては、上記のアクチュエータにより弁棒22Aが選択的に移動される。すなわち、弁10の開閉のため、弁体20が、下方に向かって弁座リング28の方向におよび上方に向かって弁座リング28とは反対の方向に、移動される。弁座リング28の面26に対する弁体の面24の位置により弁体20と弁座リング28との間を流体が流れる流量が決まるため、弁体の面24と弁座リング28の面26との相対位置を制御することで、弁10を通過する流体の流量がある程度制御される。
【0011】
しかしながら、弁座リング28の面26との接触面に沿った弁体の面24の幾何学形状により、流入口側流路16からオリフィス15を通って流体流出口側流路18の方向に向かって流れる流体は、座面24、26の領域における不平衡力を最小限に最適に抑制するために満足のいく程度には弁体20および弁座リング28の座面24、26から離れて流れるように案内されていない。
【0012】
また、ノッチ29が互いに近い位置にあるため、流体の短絡回路の問題、すなわち流体がステージ間のプレナムを利用することなく一つの絞りから次の絞りまで流れることにより、圧力の降下が速すぎて十分にキャビテーションを回避することができないという問題がある。
【0013】
その他の図面において上記の従来の弁10と本発明の好ましい実施形態との間の共通の特徴部分を参照する場合には、同様の参照番号が用いられている。
【0014】
図2には、弁体の面34が非常に有益な幾何学形状を呈している弁体32を備える弁30が示されており、この非常に有益な幾何学形状は、弁体32に関連する座面の領域における不平衡力を減少させる目的で実装されている。弁体32は、好ましくは約0.03インチ、さらに好ましくは0.031インチの半径アール部を有する弁体先端部34を備えている。弁座リング28の面26は、弁体32の縦軸線に対して垂直な面から約75°傾いていることが好ましい。約75°の弁座リング角「α」と本明細書において呼ばれるこの角度は、約0.03インチ、さらに好ましくは0.031インチの半径アール部を有する弁体先端部34と組み合わされると、好都合なことに、弁体32および弁座リング28の座面から離れる方向に流体を流れさせようになる。この結果、不平衡領域が著しく減少され、流体の圧力降下により生成される不平衡力が最小限に抑えられる。図2Aには、弁体32の弁体先端部34のアール部Rの領域を拡大したものが示されている。
【0015】
75°の弁座リング角αと約0.03インチ、さらに好ましくは0.031インチの弁体先端部のアール部Rとを組み合わせると、弁体32の閉弁時における密封性が著しく堅固なものとなり、これにより、高い着座応力レベルに起因する漏洩に対する抵抗が、図1に示されているような従来の弁体および弁座リングの構成と比較して向上するということが分かっている。また、75°の弁座リング角αと約0.03インチの弁体先端部のアール部Rとの組み合わせを用いることにより、上記の不平衡領域を、従来の弁体と弁座との構成と比較して約90%だけ減少させられる。このように不平衡領域が著しく減少することにより、圧力降下が大きい場合のアクチュエータのスラスト要件が著しく削減される。弁体先端部34と弁座リング28との間の接触領域を減少させることにより接触応力効率が上昇し、これによりさらに、アクチュエータのスラスト要件が削減される。
【0016】
弁体32に沿って離隔されたノッチ29の採用のように、弁30に対してアンチキャビテーション用のトリムをさらに採用することにより、閉弁時における密封性が向上させられ、さらに、弁内における不平衡領域の減少と漸進的な流れ経路とを組み合わせた恩恵が得られるという利点がある。閉弁時における密封性の向上は、漏洩を防止するように機能するのみでなく、弁体の座面を衝突流体ならびにそれに含まれる粒子および他の破片から良好に防御して弁30の耐用年数を延ばすように機能するので、非常に有益である。いうまでもなく、弁体先端部34が図1に示されているような従来の弁体20に用いられてもよい。この従来の弁体20は、図2に示されている弁とノッチ29の構成が同一である。
【0017】
図3〜図9には、弁トリム40の他の実施形態が示されている。約0.03インチ、より好ましくは0.031インチの半径アール部Rを有する弁体先端部34の詳細および約75°のリング角を有する弁座(図3〜図9に図示せず)との関係については、図9に最も分かりやすく示されているように、本実施形態と図2に示されている実施形態とは同一である。図9に最も分かりやすく示されている弁体先端部34の詳細における他の特徴は、弁体先端部34のうちのアール部Rを過ぎた領域の漸進的な傾斜の幾何学的形状にある。弁体先端部のアール部Rは、図9に示されている弁体先端部のアール部Rの下方に存在する弁座リングに重点的に係合するようになっている。
【0018】
弁体先端部34のうちのアール部Rを過ぎた領域の第一の部分は、弁体32の縦軸線に対して好ましくは約30°に相当する第一の角度を形成する。弁体先端部34のうちのアール部Rを過ぎた領域のさらに先端にある第二の部分は、第一の部分よりもさらに漸進的な傾斜面を有し、弁体32の縦軸線に対して好ましくは約60°に相当する第二の角度を形成する。この弁体先端部34の漸進的な傾斜領域の利点は、弁体32および弁座リング28の座面から離れる方向の流れが強化されるという点にある。座面から離れる方向に流れを方向づけることにより、不平衡領域が著しく減少させられ、圧力降下により生成される不平衡力が最小限に抑えられることになる。
【0019】
アンチキャビテーション用の弁トリムにより受ける短絡回路の問題を解消するために、図3〜図9の実施形態は、図1に示された従来のアンチキャビテーション用のトリムのノッチ29に対して回転位置に複数のノッチ42、44、46、48、50、52を配置しているという利点を有している。任意の高さにおいて各対を形成するノッチ、たとえばノッチ42、52は、互に鋭角を形成するように配置され、これにより、従来のアンチキャビテーショントリムのノッチのように互いに平行になっているのではなく、くさび形状を形成している。図6の断面図により最も分かりやすく示されているように、くさび形状の最も狭いところにおいて、各対を形成する二つのノッチ42、52が距離δだけ離されている。この距離δは、小さいものの無理なく機械加工可能な寸法であることが好ましい。
【0020】
図3〜図8において最も分かりやすく示されているように、弁トリム40に沿って各対を形成するノッチは、ノッチ42、45により形成されるくさび形状のうちの距離δだけ離された最も狭い部分が、隣接しかつ次に高レベルに位置する一対のノッチを形成するノッチ44、50により形成されるくさび形状の最も狭い部分から180°だけずれる(オフセットする)よう、隣りの一または複数の対を形成するノッチに対して回転させられることが好ましい。さらに、一対のノッチ46、48により形成されるくさび形状の最も狭い部分が一対のノッチ44、50により形成されるくさび形状の最も狭い部分から180°だけずらされる。したがって、ノッチ46、48はノッチ42、52と同一の配向となるように配置される。これに代えて、これより少ないまたはこれより多い対の数のノッチおよび180°以外のずれ角度の如き他の相対的な配向角度が用いられてもよい。
【0021】
以上のように、ノッチ42、44、46、48、50、52が、回転するように、および、くさび形状になるように配置されると、流体が、流入口側流路16から流出口側流路18まで流れる場合に、従来のアンチキャビテーショントリムと比較してより多くの時間をプレナム(充満空間)において過ごすようになる。プレナムにおいてより多くの時間を過ごすことにより、その流体は、圧力をより良好に回復したあとで次のステージに進むことが可能となり、これにより、キャビテーションが減少する。
【0022】
他の方法として、角度をなすノッチ42〜52は、次のステージに進むまえに最大限の広がりおよび圧力の回復がなされるように、単独でもしくは複数の対のノッチを組み合わせて、または、単独のノッチと対を形成するノッチとを交互に繰返すパターンでもしくは繰返えさないパターンで配置されてもよい。このようにすることにより、その利点として、所望の圧力ステージを実現する機能を強化することが可能となる。たとえば、角度をなすノッチ42〜52すべてを対として配置することに代えて、(第一のステージに対応する)第一のレベルの弁トリムに一対のノッチ42、52を設け、(第二のステージに対応する)第二のレベルの弁トリムに他の一対のノッチ44、50を設け、(第三のステージに対応する)第三のレベルの弁トリムには単一のノッチ46のみを設け他のノッチを第三のレベルには設けないで、(第四のステージに対応する)第四のレベルの弁トリムに再び一対のノッチを設けるようにしてもよい。この配置は、「2−2−1−2」ノッチ配置として表される。ここで、数字は、対応する各レベルにおいて設けられるノッチの数を示している。
【0023】
したがって、「2−2−1−2」配置は、第一のレベルに一対のノッチ42、52があり、第二のレベルに単一のノッチ44があり、第三のレベルに一対のノッチ46、48があり、そして、第四のレベルに単一のノッチがあることを示している。好ましくは、単一のノッチのみを備えるレベルのノッチであっても、次に高いレベルおよび次に低いレベルのうちの少なくとも一つのレベルにあるノッチに対して斜めに、すなわち鋭角を形成するように配置されうる。
【0024】
ノッチ42〜52が角度をなしていることが好ましく、また、隣接する複数対のノッチの配置が記載のように交互に並ぶことが好ましいが、弁体32は、ケージ23に対して任意の配向を有してもよい。好都合なことには、より信頼性のあるかつより漸進的な圧力ステージを確立することにより、制御弁を用いる流動システムにおいて通常用いられる絞りを少なくともわずかに緩めるかまたは開くことが可能となり、これにより、圧力降下機能を損なうことなく高容量の弁が実現される。
【0025】
本明細書では好ましい実施形態について記載されているが、それらの限定することを意図したものではない。本発明の範疇から逸脱することなく本明細書記載の実施形態に対して変形を加えてもよく、それは、依然として添付のクレームの範疇内にある。たとえば、弁が、図面に示されている上昇型の弁に代えて下降型の弁または他のタイプの弁であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】アンチキャビテーショントリムを備えた従来の流体制御弁を示す部分断面図である。
【図2】本発明の一つの実施形態に従う弁体先端部および弁座リング角を有するアンチキャビテーショントリムを備えた流体制御弁を示す部分断面図である。
【図2A】図2の線2Aに沿った示された拡大断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態に従う、ノッチの位置を回転させてノッチを配置した弁を示す斜視図である。
【図4】図3に示されている弁トリムを図3における高さよりも低い位置から見た場合の斜視図である。
【図5】図3に示されている弁トリムを示す正面図である。
【図6】図5の線6−6に沿う断面図である。
【図7】図5の線7−7に沿う断面図である。
【図8】図5の線8−8に沿う断面図である。
【図9】図4における高さよりも低い位置から見た、図3〜図5に示された弁トリムの部分拡大斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の流量を制御するための弁であって、
(a)流体流入口、該流体流入口と連通する流入口側流路、流出口側流路、該流出口側流路と連通する流体流出口、および該流入口側流路と該流出口側流路とを結合する導流路を有する本体と、
(b)前記導流路のまわりに配置される弁座リングと、
(c)内部に複数のアンチキャビテーション用のノッチを有するとともに該アンチキャビテーション用のノッチのうちの少なくとも二つのノッチが互いに鋭角なして配置された、弁体と弁体先端部とを有する弁トリムと
を備えてなる、弁。
【請求項2】
前記弁トリムが、二つ以上のレベルに設けられるノッチを有しており、該レベルのうちのいずれかのレベルに設けられる各ノッチが、前記弁トリムの一または複数の隣接するレベルに設けられる一または複数のノッチに対して斜めに配置されてなる、請求項1記載の弁。
【請求項3】
前記弁トリムの前記レベルのうちの少なくとも一つのレベルに前記ノッチから形成されるノッチの対が設けられており、該ノッチの対が、くさび形状を形成するとともに該くさび形状の最も狭い部分において分かれるように構成される、請求項1記載の弁。
【請求項4】
前記弁トリムの前記レベルのうちの複数のレベルに、前記ノッチから形成されるノッチの対が設けられ、該複数のレベルの各レベルにおいてノッチの対を形成するノッチが互いに鋭角を形成するように配置され、これにより、該ノッチの対を形成するノッチがくさび形状を形成するように構成される、請求項1記載の弁。
【請求項5】
前記複数の対のノッチが、前記くさび形状の最も狭い部分から互いに分かれるように構成される、請求項4記載の弁。
【請求項6】
前記複数の対のノッチのうちの少なくとも一対のノッチを形成するノッチの両方が、該複数の対のノッチのうちの隣接する対のノッチを形成するノッチの両方に対してずれるように構成される、請求項4記載の弁。
【請求項7】
前記少なくとも一対のノッチの前記くさび形状の最も狭い部分が、前記複数の対のノッチのうちの隣接する対の前記くさび形状の最も狭い部分に対して180°ずれるように構成される、請求項4記載の弁。
【請求項8】
前記弁座リングが、前記弁体の縦軸線に対して垂直な面から約75°の角度に配置されるように構成される、請求項1記載の弁。
【請求項9】
前記弁体先端部が約0.03インチの半径アール部を有してなる、請求項1記載の弁。
【請求項10】
前記弁体先端部が約0.031インチの半径アール部を有してなる、請求項1記載の弁。
【請求項11】
弁に用いられる弁トリムであって、
弁体と、
弁体先端部と
複数のアンチキャビテーション用のノッチと
を備えており、
前記複数のアンチキャビテーション用のノッチが、前記弁トリムの長手方向に沿って、前記ノッチから少なくとも一対のノッチを形成して配置され、該少なくとも一対のノッチを形成するノッチが互いに鋭角を形成するように配置され、これにより、該ノッチがくさび形状を形成するように構成される、弁トリム。
【請求項12】
前記少なくとも一対のノッチを形成するノッチが、前記くさび形状の最も狭い部分から互いに分かれるように構成される、請求項11記載の弁トリム。
【請求項13】
前記ノッチから形成される複数の対のノッチを有しており、該複数の対のノッチを形成するノッチが互いに鋭角を形成するように配置されて、これにより、該複数の対のノッチの各対を形成するノッチがくさび形状を形成するように構成される、請求項11記載の弁トリム。
【請求項14】
前記複数の対のノッチを形成するノッチが、前記くさび形状の最も狭い部分から互いに分かれるように構成される、請求項13記載の弁トリム。
【請求項15】
前記複数の対のノッチのうちの少なくとも一対のノッチが、前記複数の対のノッチのうちの隣接する対に対してずれるように構成される、請求項13記載の弁トリム。
【請求項16】
前記少なくとも一対のノッチが、前記複数の対のノッチのうちの隣接する対の前記くさび形状の最も狭い部分に対して180°ずれるように構成される、請求項13記載の弁トリム。
【請求項17】
前記弁体先端部が約0.03インチの半径アール部を有してなる、請求項11記載の弁トリム。
【請求項18】
前記弁体先端部が約0.031インチの半径アール部を有してなる、請求項11記載の弁トリム。
【請求項19】
前記弁体先端部が前記弁座リングを重点的に係合する弁体先端アール部と該弁体先端アール部を過ぎたところに位置する漸進的傾斜領域とを有し、該漸進的傾斜領域が、前記弁体先端アール部に隣接するとともに前記弁体の縦軸線に対する第一の角度を有する第一の部分と、該第一の部分より前記弁体先端アール部からさらに離れた位置に設けられるとともに該第一の部分よりもさらに緩やかに傾斜して前記弁体の縦軸線に対する第二の角度を有する第二の部分とを備え、これにより、前記漸進的傾斜領域が、流れを、前記弁体先端アール部および前記弁座リングにより形成される少なくとも二つの座面から離れるように案内するように構成される、請求項11記載の弁トリム。
【請求項20】
前記弁体の縦軸線に対する第一の角度が約60°であり、前記弁体の縦軸線に対する第二の角度が30°である、請求項19記載の弁。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−500329(P2007−500329A)
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532308(P2006−532308)
【出願日】平成16年3月2日(2004.3.2)
【国際出願番号】PCT/US2004/006368
【国際公開番号】WO2004/109171
【国際公開日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(591055436)フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー (183)
【Fターム(参考)】