説明

前立腺癌の診断および治療に有用なFKBP核酸およびポリペプチドの発現分析

【課題】対象が前立腺癌に罹患しているかどうかを評価する方法を提供する。
【解決手段】対象が前立腺癌に罹患しているかどうかを評価する方法であって、a)対象からのサンプル中のFKBPマーカーの発現のレベル、および、b)対照サンプル中のマーカーの発現の正常レベル、を比較することを含み、対象からのサンプル中のマーカーの発現レベルと正常レベルの間の有意な差が、対象が前立腺癌に罹患していることを示すものである方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象が前立腺癌に罹患しているかどうかを評価する方法であって、
a)対象からのサンプル中のFKBP54マーカーの発現のレベル、および
b)対照サンプル中のFKBP54マーカーの発現の正常レベル、
を比較することを含み、対象からのサンプル中のマーカーの発現レベルと正常レベル間の差が少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10倍またはそれ以上であることが、対象が前立腺癌に罹患していることを示すものである方法。
【請求項2】
サンプル中のFKBP54マーカーの発現レベルが、前立腺癌に罹患していない対象におけるFKBP54マーカーの発現の正常レベルと、少なくとも2倍だけ差がある、請求項1記載の方法。
【請求項3】
サンプル中のFKBP54マーカーの発現レベルが、前立腺癌に罹患していない対象におけるFKBP54マーカーの発現の正常レベルと、少なくとも3倍だけ差がある、請求項1記載の方法。
【請求項4】
サンプル中のFKBP54マーカーの発現レベルを、FKBP54マーカーに対応するタンパク質のサンプル中での存在を検出することにより評価する、請求項1記載の方法。
【請求項5】
タンパク質に特異的に結合する試薬を用いてタンパク質の存在を検出する、請求項4記載の方法。
【請求項6】
試薬が、抗体、および抗体誘導体から成る群から選択される、請求項5記載の方法。
【請求項7】
サンプル中のFKBP54マーカーの発現のレベルを、転写されたポリヌクレオチドまたはその部分のサンプル中での存在を検出することにより評価する方法であって、転写されたポリヌクレオチドがFKBP54マーカー配列を含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
転写されたポリヌクレオチドがmRNAである、請求項7記載の方法。
【請求項9】
転写されたポリヌクレオチドがcDNAである、請求項7記載の方法。
【請求項10】
検出のステップが、転写されたポリヌクレオチドを増幅することをさらに含む、請求項7記載の方法。
【請求項11】
サンプル中のFKBP54マーカーの発現のレベルを、ストリンジェントハイブリダイゼーション条件下でFKBP54マーカーとアニールするもしくはポリヌクレオチドの部分とアニールする(ここで、ポリヌクレオチドはFKBP54マーカー配列を含む)転写されたポリヌクレオチドのサンプル中での存在を検出することにより評価する、請求項1記載の方法。
【請求項12】
対象における前立腺癌の進行をモニターする方法であって、
a)第1の適当な時点で対象サンプルにおいてFKBP54マーカーの発現を検出すること;
b)その後の適当な時点でステップ(a)を反復すること;および、
c)ステップ(a)と(b)において検出された発現のレベルを比較し、そしてそれより、対象における前立腺癌の進行をモニターすること、
を含む方法。
【請求項13】
FKBP54マーカーが転写されたポリヌクレオチドまたはその部分に対応し、ポリヌクレオチドがFKBP54マーカー配列を含む、請求項1〜12いずれか1項記載の方法。
【請求項14】
サンプルが対象から得られる細胞を含むものである、請求項1〜13いずれか1項記載の方法。
【請求項15】
細胞が、前立腺から採取されるものである、請求項1〜14いずれか1項記載の方法。
【請求項16】
細胞が、血液から採取されるものである、請求項14記載の方法。
【請求項17】
対象において前立腺癌を阻害する治療の有効性を評価する方法であって、
a)治療の少なくとも一部を対象に提供する前に対象から得た第1サンプルにおけるFKBP54マーカーの発現;
b)治療の部分を提供後に対象から得た第2サンプルにおけるFKBP54マーカーの発現;
を比較することを含み、第2サンプルにおけるFKBP54マーカーの発現が、第1サンプルに対して少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10倍またはそれ以上低いレベルであることが、治療が対象において前立腺癌を阻害するのに有効であることを示すものである方法。
【請求項18】
試験化合物が細胞において前立腺癌を誘発する潜在的能力を評価する方法であって、
a)試験化合物の存在および不在下に細胞の別個の部分標本を維持すること;および、
b)部分標本のそれぞれにおけるFKBP54マーカーの発現を比較すること、
を含み、試験化合物の存在下に維持した部分標本におけるFKBP54マーカーの発現が、試験化合物の不在下に維持した部分標本に対して少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10倍またはそれ以上高いレベルであることが、試験化合物が細胞において前立腺癌を誘発する潜在的能力を有することを示すものである方法。
【請求項19】
前立腺癌を治療するのに有用な化合物を同定する方法であって、
a)試験化合物の存在下における細胞中のFKBP54マーカーの発現レベルを測定すること;および、
b)ステップ(a)において測定された発現を、試験化合物の不在下での細胞中のFKBP54マーカーの発現と比較すること、
を含み、試験化合物の存在下でのFKBP54マーカーの発現レベルが、試験化合物の不在下でのその発現レベルよりも低い場合に、化合物が前立腺癌を治療するのに有用なものである方法。
【請求項20】
発現レベルを、FKP54マーカーのmRNAのレベルを測定することにより決定する、請求項19記載の方法。
【請求項21】
発現レベルを、FKBP54マーカーのタンパク質のレベルを測定することにより決定する、請求項19記載の方法。
【請求項22】
細胞が前立腺癌細胞である、請求項19記載の方法。
【請求項23】
前立腺癌を治療するのに有用な化合物を同定する方法であって、
a)FKBP54マーカーの活性を測定すること;および、
b)ステップ(a)において測定された活性を、試験化合物の不在下でのFKBP54マーカーの活性のレベルと比較すること、
を含み、試験化合物の存在下でのFKBP54マーカーの活性が、試験化合物の不在下でのその活性レベルよりも低い場合に、化合物が前立腺癌を治療するのに有用なものである方法。
【請求項24】
細胞が前立腺癌細胞である、請求項23記載の方法。
【請求項25】
前立腺癌に罹患している対象におけるアンドロゲン除去治療の有効性を決定する方法であって、
a)適当な第1時点で、FKBP54マーカーの発現レベルを対象において検出すること;
b)対象がアンドロゲン除去治療を開始した後のその後の適当な時点で、ステップ(a)を反復すること;および、
c)ステップ(a)と(b)において検出されたFKBP54マーカーの発現のレベルを比較すること、
を含み、発現レベルの低下が、アンドロゲン除去治療が高い効力を有するものであることを示すものである方法。
【請求項26】
前立腺癌の治療用の医薬の製造における、FKBP54マーカーに対応するポリヌクレオチドに相補的なアンチセンスオリゴヌクレオチドの使用。
【請求項27】
前立腺癌の治療および/または予防用の医薬の製造における、FKBP54マーカーの発現を減少させる化合物の使用。
【請求項28】
化合物が、FKBP54マーカーのmRNAの発現を減少させる、請求項27記載の使用。
【請求項29】
化合物が、FKBP54マーカータンパク質の発現を減少させる、請求項27記載の使用。
【請求項30】
前立腺癌の治療用の医薬の製造における、抗−FKBP54抗体の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−43496(P2011−43496A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−172140(P2010−172140)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【分割の表示】特願2009−144509(P2009−144509)の分割
【原出願日】平成13年11月28日(2001.11.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(309040701)ワイス・エルエルシー (181)
【Fターム(参考)】