前面取付型保持機構
保持装置および拘束可能装置を含む前面取付型保持機構。保持装置は、頭部および中空シャンクを備える。頭部またはシャンクは、内方向のねじ山を備え得る。シャンクは、構造内への取付を容易にするために外方向のねじ山を備え得る。拘束可能装置は頭部およびシャンクを含み、シャンクはシャンクの残部よりも大きい直径を有する部分を備える。その部分は、ねじ山またはリテーナリングとすることができる。拘束可能装置は、その拘束をそこにおいて可能にするような形で保持装置にねじ込まれる。その後、第1の構造は、拘束可能装置が取り付けられる第2の構造と位置合わせされる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として締結具に、より詳しくは、専用工具の使用を伴わずに1つの構造を別のものに連結することができる嵌脱可能な締結具に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつか例を挙げれば、電子ハードウェア構成部品産業、電気通信産業、航空/宇宙産業および医療機器産業といった多数の産業は、装置の順次的組立を必要とする。これらの産業には、別の構造へのある構造の連結の要求がしばしば存在する。従来、保持機構が1つの構造に導入される。電子ハードウェア構成部品産業では、フレア式12(図1)およびスエージ式14(図2)といった2種類の保持装置機構が1対の構造を連結するために一般に利用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般に使用される保持装置機構を構造に導入する従来方法にはいくつかの不利益がある。1つの不利益は、フレア式およびスエージ式保持装置機構12、14が一般に一度しか使用できないということである。構造10へのそれらの導入は、永久的である。保持装置機構12、14の除去は一般に、それをえぐり出し、保持装置機構12、14を破壊し、恐らくそれが導入された構造10を損傷することによって達成される。
【0004】
別の不利益は、保持装置機構12、14の導入の方法が構造10に損傷を生じ得るということである。一般に、保持装置機構12、14を構造10に導入するために使用されるパンチ20(図5)が、構造10に対し大きな力を行使する。保持装置機構12、14が構造の縁端の過度に近くに導入される場合、導入の力は、構造10に亀裂16を生じ得るかまたは、膨らみ18を生じ得る(図3、4)。さらに、(フレア式またはスエージ式12、14、または通常パンチにより導入される他の形式の場合)保持装置機構22を打ち込むために使用されるパンチ20からの力は、構造10を曲げる原因になり得る(図5)。
【0005】
さらに別の不利益は、パンチで容易にアクセスできない場所が構造にあるかもしれないということである。例えば、構造10’(図6)がリップ11を備えるかもしれず、それが、パンチ20が保持装置機構22を正しく据付けさせないようにする方向に延出している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、第1の構造内に固定されるように適応された保持装置および、第1の位置において保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において第2の構造に導入されるように適応された拘束可能装置を含む、嵌脱可能な前面取付型保持機構を提供する。
【0007】
本発明はまた、第1の直径を備える第1の開口を有する第1の構造、第1の直径より小さい第2の直径を備える第2の開口を有する第2の構造および、嵌脱可能な前面取付型保持機構を含む、保持システムを提供する。嵌脱可能な前面取付型保持機構は、第1の構造の第1の開口内に固定されるように適応された保持装置および、第1の位置において保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において第2の構造の第2の開口に導入されるように適応された拘束可能装置を含む。
【0008】
本発明はまた、第1の構造を第2の構造に連結する方法を提供する。方法は、第1の直径を有する第1の開口を第1の構造に設ける工程と、第1の開口の第1の直径より小さい第2の直径を有する第2の開口を第2の構造に設ける工程と、保持装置を第1の構造の第1の開口に導入する工程と、拘束可能装置を保持装置に導入する工程と、前記拘束可能装置は第1の位置において保持装置内で浮動することが可能であり、第1の構造の第1の開口を第2の構造の第2の開口と位置合わせする工程と、拘束可能装置を第2の構造の第2の開口に導入する工程とを含み、それによって第1および第2の構造を連結する。
【0009】
本発明の上記および他の利益および特徴は、添付図面に関連して付与される本発明の以下の詳細な説明からさらに容易に理解されるはずである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
同じ参照数字は同じ要素を指示する、特に図7に関して、前面取付型保持機構100が例示されている。前面取付型保持機構100は、保持装置120および拘束可能装置140を含む。
【0011】
保持装置120は、シャンク122および頭部124を含む。外方向のねじ山126がシャンク122に設けられている。保持装置頭部124は、内方向のねじ付きボア128を備える。ボア130が、シャンク122内に延長しており、第1の直径D1を有する。ねじ付きボア128は、直径D1より小さい第2の直径D2を有する。保持装置120は、構造に導入されるために、また例えば雌ねじ付きボルトといった別の構造を受け入れるために適格な任意の形態を取ることができる。
【0012】
拘束可能装置140は、頭部144から延びるシャンク142を有する。頭部144は、例示されたように、シャンク142より大きい直径を有する。頭部144と反対側のシャンク142の端には、ねじ付きボア128と螺合するために十分な直径ならびにねじ幅およびピッチを有する外方向のねじ山146が設けられている。随意選択の保持座金150が、例示されたように、保持装置120および拘束可能装置140とともに含まれ得る。拘束可能装置140は、すり割り付きまたは交差すり割り付き(十字形)ねじといった、任意の適格な形態を取ることができる。
【0013】
ねじ付きボア128にねじ山146をねじ込むことによって、拘束可能装置140は、据付け状態で保持装置120に位置決めされる。ねじ付きボア128内へのねじ山146の継続的なねじ込みは、拘束可能装置140の拘束をもたらし、保持装置120内での拘束可能装置140の制限された移動を許す。具体的には、拘束可能装置140は、その拘束状態において、その頭部144が、保持装置頭部124を拘束可能装置のねじ山146に接触させる位置(図8)から保持装置頭部124に接触する位置(図9)まで移動し得る。保持装置120における拘束可能装置140の制限された移動、つまり浮動を許すために、ねじ山146の長さは、シャンク142の全長の半分より小さくなければならない。
【0014】
次に、特に図8〜10に関して、前面取付型保持機構100の操作を説明する。保持装置120は第1の構造10にねじ込まれる。具体的には、ねじ山126が、第1の構造10の事前にねじ切りされたボア122にねじ込まれる。保持装置120と第1の構造10との螺合の後、拘束可能装置140は、図8および9に関して上述したように保持装置120に導入され得る。
【0015】
前面取付型保持機構100の重要な便益は、専用工具の必要を伴わず、構造への損傷を生じることなく、1対の構造を連結でき、さらにそれらに損傷を与えることなく構造の連結を解くことができることである。
【0016】
第2の構造20を第1の構造10に連結するために、事前にねじ切りされたボア22が第2の構造20に形成される。事前にねじ切りされたボア22は、拘束可能装置140のねじ山146を受け入れて螺合するために十分な直径D2ならびにねじ幅およびピッチを有していなければならない。拘束可能装置140が保持装置120に拘束された状態で、ねじ山146をボア22と整列および螺合させ、それによって第1および第2の構造10、20を連結することは比較的容易な事柄である。
【0017】
構造10、20の切断は、従来のねじ回しまたは他の従来工具を用いて単に拘束可能装置140を取り外すことによって容易に果たされる。
【0018】
本発明の前面取付型保持装置は、図7〜10に関して説明した前面取付型保持機構100とは異なる形態を取り得る。詳細には、図11に関して、前面取付型保持機構200が図示されている。保持機構100とは異なり、保持機構200は、ねじ付き保持装置を利用せず、その代わりに、構造10といった(図10)第1の構造に打ち込まれている拘束パネル230を使用する。拘束可能装置220は、頭部226とねじ山228との間で拘束可能装置220のシャンク224に配置されているリテーナリング222を備える。図示されたように、リテーナリング222は、拘束パネル230の開口232より大きい直径を有する。シャンク224は、開口232を貫通して拘束パネル230の空洞234内に延長しており、拘束可能装置220は、リテーナリング222が拘束パネル230と接触する第1の位置から、頭部226が拘束パネル230と接触する第2の位置まで移動可能である。
【0019】
代替として、図12に図示されたように、前面取付型保持機構300が例示される。保持機構300は、内方向のねじ山322だけを備え外方向のねじ山を備えないねじ付き保持装置320を含む。拘束パネル230と同様に、保持装置320は第1の構造に打ち込まれる。シャンク342の端にねじ山344を有する拘束可能装置340が、保持装置320の内方向のねじ山にねじ込まれる。保持装置320の内方向のねじ山を越えてねじ込むことによって、拘束可能装置340は、シャンク342の直径が保持装置のねじ山322の内径より小さいので、保持装置320の内部に拘束される。
【0020】
本発明を現在知られる例示的実施形態に関して詳述したが、本発明がそのような開示された実施形態に限定されないことは容易に理解されるはずである。むしろ、本発明は、上述されていないが、本発明の精神および範囲にふさわしい、あらゆる数の変種、変更、代用または等価な構成を採り入れるように修正され得る。従って、本発明は、上述の説明によって限定されるものとしてみなすべきではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0021】
新規なものとして、及び米国の特許状によって保護されるべく望まれる特許請求の範囲は、以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】従来のフレア式の保持装置機構の部分断面図を例示する。
【図2】従来のスエージ式の保持装置機構の部分断面図を例示する。
【図3】従来の保持装置機構が内部に導入された構造の平面図である。
【図4】従来の保持装置機構が内部に導入された構造の別の平面図である。
【図5】従来の保持装置機構を構造に導入しているパンチの部分断面図を例示する。
【図6】従来の保持装置機構を別の構造に導入しているパンチの部分断面図を例示する。
【図7】本発明の実施形態に従って構成された保持機構の部分断面図である。
【図8】拘束可能装置を据付け状態で図示している図7の保持機構の部分断面図である。
【図9】拘束可能装置を拘束状態で図示している図7の保持機構の部分断面図である。
【図10】1対の構造を連結している図7の保持機構を図示している部分断面図である。
【図11】本発明の別の実施形態に従って構成された保持機構の部分断面図である。
【図12】本発明の別の実施形態に従って構成された保持機構の部分断面図である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として締結具に、より詳しくは、専用工具の使用を伴わずに1つの構造を別のものに連結することができる嵌脱可能な締結具に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつか例を挙げれば、電子ハードウェア構成部品産業、電気通信産業、航空/宇宙産業および医療機器産業といった多数の産業は、装置の順次的組立を必要とする。これらの産業には、別の構造へのある構造の連結の要求がしばしば存在する。従来、保持機構が1つの構造に導入される。電子ハードウェア構成部品産業では、フレア式12(図1)およびスエージ式14(図2)といった2種類の保持装置機構が1対の構造を連結するために一般に利用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般に使用される保持装置機構を構造に導入する従来方法にはいくつかの不利益がある。1つの不利益は、フレア式およびスエージ式保持装置機構12、14が一般に一度しか使用できないということである。構造10へのそれらの導入は、永久的である。保持装置機構12、14の除去は一般に、それをえぐり出し、保持装置機構12、14を破壊し、恐らくそれが導入された構造10を損傷することによって達成される。
【0004】
別の不利益は、保持装置機構12、14の導入の方法が構造10に損傷を生じ得るということである。一般に、保持装置機構12、14を構造10に導入するために使用されるパンチ20(図5)が、構造10に対し大きな力を行使する。保持装置機構12、14が構造の縁端の過度に近くに導入される場合、導入の力は、構造10に亀裂16を生じ得るかまたは、膨らみ18を生じ得る(図3、4)。さらに、(フレア式またはスエージ式12、14、または通常パンチにより導入される他の形式の場合)保持装置機構22を打ち込むために使用されるパンチ20からの力は、構造10を曲げる原因になり得る(図5)。
【0005】
さらに別の不利益は、パンチで容易にアクセスできない場所が構造にあるかもしれないということである。例えば、構造10’(図6)がリップ11を備えるかもしれず、それが、パンチ20が保持装置機構22を正しく据付けさせないようにする方向に延出している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、第1の構造内に固定されるように適応され、シャンクと内方向のねじ山を含む頭部を備えた保持装置と、第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において第2の構造に導入されるように適応された拘束可能装置とを含み、前記保持機構が前記第1及び第2の構造から嵌脱可能である、嵌脱可能な前面取付型保持機構を提供する。
【0007】
本発明はまた、第1の直径を有し、ねじ山を備える第1の開口を有する第1の構造と、前記第1の直径より小さい第2の直径を備える第2の開口を有する第2の構造と、
前記第1の構造の前記第1の開口内に固定されるように適応され、内方向のねじ山を持つ頭部と前記第1の開口のねじ山に受けられる寸法および構成にされた外方向ねじ山を持つシャンクを含む保持装置と、第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において前記第2の構造の前記第2の開口に導入されるように適応された拘束可能装置を含む。
【0008】
本発明はまた、第1の構造を第2の構造に連結する方法を提供する。方法は、第1の構造を第2の構造に連結する方法であって、ねじ山を有し、第1の直径を有する第1の開口を第1の構造に設けることと、第1の開口の第1の直径より小さい第2の直径を有する第2の開口を第2の構造に設けることと、保持装置を第1の構造の第1の開口に導入する、この導入により、第1の構造の第1の開口のねじ山と前記保持装置のねじ山とが噛み合うことと、拘束可能装置を保持装置に導入することと、前記拘束可能装置は第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、第1の構造の第1の開口を第2の構造の第2の開口と位置合わせすることと、前記拘束可能装置を第2の構造の第2の開口に導入することとを含み、それによって第1および第2の構造を連結する。
【0009】
本発明の上記および他の利益および特徴は、添付図面に関連して付与される本発明の以下の詳細な説明からさらに容易に理解されるはずである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
同じ参照数字は同じ要素を指示する、特に図7に関して、前面取付型保持機構100が例示されている。前面取付型保持機構100は、保持装置120および拘束可能装置140を含む。
【0011】
保持装置120は、シャンク122および頭部124を含む。外方向のねじ山126がシャンク122に設けられている。保持装置頭部124は、内方向のねじ付きボア128を備える。ボア130が、シャンク122内に延長しており、第1の直径D1を有する。ねじ付きボア128は、直径D1より小さい第2の直径D2を有する。保持装置120は、構造に導入されるために、また例えば雌ねじ付きボルトといった別の構造を受け入れるために適格な任意の形態を取ることができる。
【0012】
拘束可能装置140は、頭部144から延びるシャンク142を有する。頭部144は、例示されたように、シャンク142より大きい直径を有する。頭部144と反対側のシャンク142の端には、ねじ付きボア128と螺合するために十分な直径ならびにねじ幅およびピッチを有する外方向のねじ山146が設けられている。随意選択の保持座金150が、例示されたように、保持装置120および拘束可能装置140とともに含まれ得る。拘束可能装置140は、すり割り付きまたは交差すり割り付き(十字形)ねじといった、任意の適格な形態を取ることができる。
【0013】
ねじ付きボア128にねじ山146をねじ込むことによって、拘束可能装置140は、据付け状態で保持装置120に位置決めされる。ねじ付きボア128内へのねじ山146の継続的なねじ込みは、拘束可能装置140の拘束をもたらし、保持装置120内での拘束可能装置140の制限された移動を許す。具体的には、拘束可能装置140は、その拘束状態において、その頭部144が、保持装置頭部124を拘束可能装置のねじ山146に接触させる位置(図8)から保持装置頭部124に接触する位置(図9)まで移動し得る。保持装置120における拘束可能装置140の制限された移動、つまり浮動を許すために、ねじ山146の長さは、シャンク142の全長の半分より小さくなければならない。
【0014】
次に、特に図8〜10に関して、前面取付型保持機構100の操作を説明する。保持装置120は第1の構造10にねじ込まれる。具体的には、ねじ山126が、第1の構造10の事前にねじ切りされたボア122にねじ込まれる。保持装置120と第1の構造10との螺合の後、拘束可能装置140は、図8および9に関して上述したように保持装置120に導入され得る。
【0015】
前面取付型保持機構100の重要な便益は、専用工具の必要を伴わず、構造への損傷を生じることなく、1対の構造を連結でき、さらにそれらに損傷を与えることなく構造の連結を解くことができることである。
【0016】
第2の構造20を第1の構造10に連結するために、事前にねじ切りされたボア22が第2の構造20に形成される。事前にねじ切りされたボア22は、拘束可能装置140のねじ山146を受け入れて螺合するために十分な直径D2ならびにねじ幅およびピッチを有していなければならない。拘束可能装置140が保持装置120に拘束された状態で、ねじ山146をボア22と整列および螺合させ、それによって第1および第2の構造10、20を連結することは比較的容易な事柄である。
【0017】
構造10、20の連結を解くには、従来のねじ回しまたは他の従来工具を用いて単に拘束可能装置140を取り外すことによって容易に果たされる。
【0018】
本発明の前面取付型保持装置は、図7〜10に関して説明した前面取付型保持機構100とは異なる形態を取り得る。詳細には、図11に関して、前面取付型保持機構200が図示されている。保持機構100とは異なり、保持機構200は、ねじ付き保持装置を利用せず、その代わりに、構造10といった(図10)第1の構造に打ち込まれている拘束パネル230を使用する。拘束可能装置220は、頭部226とねじ山228との間で拘束可能装置220のシャンク224に配置されているリテーナリング222を備える。図示されたように、リテーナリング222は、拘束パネル230の開口232より大きい直径を有する。シャンク224は、開口232を貫通して拘束パネル230の空洞234内に延長しており、拘束可能装置220は、リテーナリング222が拘束パネル230と接触する第1の位置から、頭部226が拘束パネル230と接触する第2の位置まで移動可能である。
【0019】
代替として、図12に図示されたように、前面取付型保持機構300が例示される。保持機構300は、内方向のねじ山322だけを備え外方向のねじ山を備えないねじ付き保持装置320を含む。拘束パネル230と同様に、保持装置320は第1の構造に打ち込まれる。シャンク342の端にねじ山344を有する拘束可能装置340が、保持装置320の内方向のねじ山にねじ込まれる。保持装置320の内方向のねじ山を越えてねじ込むことによって、拘束可能装置340は、シャンク342の直径が保持装置のねじ山322の内径より小さいので、保持装置320の内部に拘束される。
【0020】
本発明を現在知られる例示的実施形態に関して詳述したが、本発明がそのような開示された実施形態に限定されないことは容易に理解されるはずである。むしろ、本発明は、上述されていないが、本発明の精神および範囲にふさわしい、あらゆる数の変種、変更、代用または等価な構成を採り入れるように修正され得る。従って、本発明は、上述の説明によって限定されるものとしてみなすべきではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】従来のフレア式の保持装置機構の部分断面図を例示する。
【図2】従来のスエージ式の保持装置機構の部分断面図を例示する。
【図3】従来の保持装置機構が内部に導入された構造の平面図である。
【図4】従来の保持装置機構が内部に導入された構造の別の平面図である。
【図5】従来の保持装置機構を構造に導入しているパンチの部分断面図を例示する。
【図6】従来の保持装置機構を別の構造に導入しているパンチの部分断面図を例示する。
【図7】本発明の実施形態に従って構成された保持機構の部分断面図である。
【図8】拘束可能装置を据付け状態で図示している図7の保持機構の部分断面図である。
【図9】拘束可能装置を拘束状態で図示している図7の保持機構の部分断面図である。
【図10】1対の構造を連結している図7の保持機構を図示している部分断面図である。
【図11】本発明の別の実施形態に従って構成された保持機構の部分断面図である。
【図12】本発明の別の実施形態に従って構成された保持機構の部分断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として締結具に、より詳しくは、専用工具の使用を伴わずに1つの構造を別のものに連結することができる嵌脱可能な締結具に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつか例を挙げれば、電子ハードウェア構成部品産業、電気通信産業、航空/宇宙産業および医療機器産業といった多数の産業は、装置の順次的組立を必要とする。これらの産業には、別の構造へのある構造の連結の要求がしばしば存在する。従来、保持機構が1つの構造に導入される。電子ハードウェア構成部品産業では、フレア式12(図1)およびスエージ式14(図2)といった2種類の保持装置機構が1対の構造を連結するために一般に利用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般に使用される保持装置機構を構造に導入する従来方法にはいくつかの不利益がある。1つの不利益は、フレア式およびスエージ式保持装置機構12、14が一般に一度しか使用できないということである。構造10へのそれらの導入は、永久的である。保持装置機構12、14の除去は一般に、それをえぐり出し、保持装置機構12、14を破壊し、恐らくそれが導入された構造10を損傷することによって達成される。
【0004】
別の不利益は、保持装置機構12、14の導入の方法が構造10に損傷を生じ得るということである。一般に、保持装置機構12、14を構造10に導入するために使用されるパンチ20(図5)が、構造10に対し大きな力を行使する。保持装置機構12、14が構造の縁端の過度に近くに導入される場合、導入の力は、構造10に亀裂16を生じ得るかまたは、膨らみ18を生じ得る(図3、4)。さらに、(フレア式またはスエージ式12、14、または通常パンチにより導入される他の形式の場合)保持装置機構22を打ち込むために使用されるパンチ20からの力は、構造10を曲げる原因になり得る(図5)。
【0005】
さらに別の不利益は、パンチで容易にアクセスできない場所が構造にあるかもしれないということである。例えば、構造10’(図6)がリップ11を備えるかもしれず、それが、パンチ20が保持装置機構22を正しく据付けさせないようにする方向に延出している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、第1の構造内に固定されるように適応された保持装置および、第1の位置において保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において第2の構造に導入されるように適応された拘束可能装置を含む、嵌脱可能な前面取付型保持機構を提供する。
【0007】
本発明はまた、第1の直径を備える第1の開口を有する第1の構造、第1の直径より小さい第2の直径を備える第2の開口を有する第2の構造および、嵌脱可能な前面取付型保持機構を含む、保持システムを提供する。嵌脱可能な前面取付型保持機構は、第1の構造の第1の開口内に固定されるように適応された保持装置および、第1の位置において保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において第2の構造の第2の開口に導入されるように適応された拘束可能装置を含む。
【0008】
本発明はまた、第1の構造を第2の構造に連結する方法を提供する。方法は、第1の直径を有する第1の開口を第1の構造に設ける工程と、第1の開口の第1の直径より小さい第2の直径を有する第2の開口を第2の構造に設ける工程と、保持装置を第1の構造の第1の開口に導入する工程と、拘束可能装置を保持装置に導入する工程と、前記拘束可能装置は第1の位置において保持装置内で浮動することが可能であり、第1の構造の第1の開口を第2の構造の第2の開口と位置合わせする工程と、拘束可能装置を第2の構造の第2の開口に導入する工程とを含み、それによって第1および第2の構造を連結する。
【0009】
本発明の上記および他の利益および特徴は、添付図面に関連して付与される本発明の以下の詳細な説明からさらに容易に理解されるはずである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
同じ参照数字は同じ要素を指示する、特に図7に関して、前面取付型保持機構100が例示されている。前面取付型保持機構100は、保持装置120および拘束可能装置140を含む。
【0011】
保持装置120は、シャンク122および頭部124を含む。外方向のねじ山126がシャンク122に設けられている。保持装置頭部124は、内方向のねじ付きボア128を備える。ボア130が、シャンク122内に延長しており、第1の直径D1を有する。ねじ付きボア128は、直径D1より小さい第2の直径D2を有する。保持装置120は、構造に導入されるために、また例えば雌ねじ付きボルトといった別の構造を受け入れるために適格な任意の形態を取ることができる。
【0012】
拘束可能装置140は、頭部144から延びるシャンク142を有する。頭部144は、例示されたように、シャンク142より大きい直径を有する。頭部144と反対側のシャンク142の端には、ねじ付きボア128と螺合するために十分な直径ならびにねじ幅およびピッチを有する外方向のねじ山146が設けられている。随意選択の保持座金150が、例示されたように、保持装置120および拘束可能装置140とともに含まれ得る。拘束可能装置140は、すり割り付きまたは交差すり割り付き(十字形)ねじといった、任意の適格な形態を取ることができる。
【0013】
ねじ付きボア128にねじ山146をねじ込むことによって、拘束可能装置140は、据付け状態で保持装置120に位置決めされる。ねじ付きボア128内へのねじ山146の継続的なねじ込みは、拘束可能装置140の拘束をもたらし、保持装置120内での拘束可能装置140の制限された移動を許す。具体的には、拘束可能装置140は、その拘束状態において、その頭部144が、保持装置頭部124を拘束可能装置のねじ山146に接触させる位置(図8)から保持装置頭部124に接触する位置(図9)まで移動し得る。保持装置120における拘束可能装置140の制限された移動、つまり浮動を許すために、ねじ山146の長さは、シャンク142の全長の半分より小さくなければならない。
【0014】
次に、特に図8〜10に関して、前面取付型保持機構100の操作を説明する。保持装置120は第1の構造10にねじ込まれる。具体的には、ねじ山126が、第1の構造10の事前にねじ切りされたボア122にねじ込まれる。保持装置120と第1の構造10との螺合の後、拘束可能装置140は、図8および9に関して上述したように保持装置120に導入され得る。
【0015】
前面取付型保持機構100の重要な便益は、専用工具の必要を伴わず、構造への損傷を生じることなく、1対の構造を連結でき、さらにそれらに損傷を与えることなく構造の連結を解くことができることである。
【0016】
第2の構造20を第1の構造10に連結するために、事前にねじ切りされたボア22が第2の構造20に形成される。事前にねじ切りされたボア22は、拘束可能装置140のねじ山146を受け入れて螺合するために十分な直径D2ならびにねじ幅およびピッチを有していなければならない。拘束可能装置140が保持装置120に拘束された状態で、ねじ山146をボア22と整列および螺合させ、それによって第1および第2の構造10、20を連結することは比較的容易な事柄である。
【0017】
構造10、20の切断は、従来のねじ回しまたは他の従来工具を用いて単に拘束可能装置140を取り外すことによって容易に果たされる。
【0018】
本発明の前面取付型保持装置は、図7〜10に関して説明した前面取付型保持機構100とは異なる形態を取り得る。詳細には、図11に関して、前面取付型保持機構200が図示されている。保持機構100とは異なり、保持機構200は、ねじ付き保持装置を利用せず、その代わりに、構造10といった(図10)第1の構造に打ち込まれている拘束パネル230を使用する。拘束可能装置220は、頭部226とねじ山228との間で拘束可能装置220のシャンク224に配置されているリテーナリング222を備える。図示されたように、リテーナリング222は、拘束パネル230の開口232より大きい直径を有する。シャンク224は、開口232を貫通して拘束パネル230の空洞234内に延長しており、拘束可能装置220は、リテーナリング222が拘束パネル230と接触する第1の位置から、頭部226が拘束パネル230と接触する第2の位置まで移動可能である。
【0019】
代替として、図12に図示されたように、前面取付型保持機構300が例示される。保持機構300は、内方向のねじ山322だけを備え外方向のねじ山を備えないねじ付き保持装置320を含む。拘束パネル230と同様に、保持装置320は第1の構造に打ち込まれる。シャンク342の端にねじ山344を有する拘束可能装置340が、保持装置320の内方向のねじ山にねじ込まれる。保持装置320の内方向のねじ山を越えてねじ込むことによって、拘束可能装置340は、シャンク342の直径が保持装置のねじ山322の内径より小さいので、保持装置320の内部に拘束される。
【0020】
本発明を現在知られる例示的実施形態に関して詳述したが、本発明がそのような開示された実施形態に限定されないことは容易に理解されるはずである。むしろ、本発明は、上述されていないが、本発明の精神および範囲にふさわしい、あらゆる数の変種、変更、代用または等価な構成を採り入れるように修正され得る。従って、本発明は、上述の説明によって限定されるものとしてみなすべきではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0021】
新規なものとして、及び米国の特許状によって保護されるべく望まれる特許請求の範囲は、以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】従来のフレア式の保持装置機構の部分断面図を例示する。
【図2】従来のスエージ式の保持装置機構の部分断面図を例示する。
【図3】従来の保持装置機構が内部に導入された構造の平面図である。
【図4】従来の保持装置機構が内部に導入された構造の別の平面図である。
【図5】従来の保持装置機構を構造に導入しているパンチの部分断面図を例示する。
【図6】従来の保持装置機構を別の構造に導入しているパンチの部分断面図を例示する。
【図7】本発明の実施形態に従って構成された保持機構の部分断面図である。
【図8】拘束可能装置を据付け状態で図示している図7の保持機構の部分断面図である。
【図9】拘束可能装置を拘束状態で図示している図7の保持機構の部分断面図である。
【図10】1対の構造を連結している図7の保持機構を図示している部分断面図である。
【図11】本発明の別の実施形態に従って構成された保持機構の部分断面図である。
【図12】本発明の別の実施形態に従って構成された保持機構の部分断面図である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として締結具に、より詳しくは、専用工具の使用を伴わずに1つの構造を別のものに連結することができる嵌脱可能な締結具に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつか例を挙げれば、電子ハードウェア構成部品産業、電気通信産業、航空/宇宙産業および医療機器産業といった多数の産業は、装置の順次的組立を必要とする。これらの産業には、別の構造へのある構造の連結の要求がしばしば存在する。従来、保持機構が1つの構造に導入される。電子ハードウェア構成部品産業では、フレア式12(図1)およびスエージ式14(図2)といった2種類の保持装置機構が1対の構造を連結するために一般に利用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般に使用される保持装置機構を構造に導入する従来方法にはいくつかの不利益がある。1つの不利益は、フレア式およびスエージ式保持装置機構12、14が一般に一度しか使用できないということである。構造10へのそれらの導入は、永久的である。保持装置機構12、14の除去は一般に、それをえぐり出し、保持装置機構12、14を破壊し、恐らくそれが導入された構造10を損傷することによって達成される。
【0004】
別の不利益は、保持装置機構12、14の導入の方法が構造10に損傷を生じ得るということである。一般に、保持装置機構12、14を構造10に導入するために使用されるパンチ20(図5)が、構造10に対し大きな力を行使する。保持装置機構12、14が構造の縁端の過度に近くに導入される場合、導入の力は、構造10に亀裂16を生じ得るかまたは、膨らみ18を生じ得る(図3、4)。さらに、(フレア式またはスエージ式12、14、または通常パンチにより導入される他の形式の場合)保持装置機構22を打ち込むために使用されるパンチ20からの力は、構造10を曲げる原因になり得る(図5)。
【0005】
さらに別の不利益は、パンチで容易にアクセスできない場所が構造にあるかもしれないということである。例えば、構造10’(図6)がリップ11を備えるかもしれず、それが、パンチ20が保持装置機構22を正しく据付けさせないようにする方向に延出している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、第1の構造内に固定されるように適応され、シャンクと内方向のねじ山を含む頭部を備えた保持装置と、第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において第2の構造に導入されるように適応された拘束可能装置とを含み、前記保持機構が前記第1及び第2の構造から嵌脱可能である、嵌脱可能な前面取付型保持機構を提供する。
【0007】
本発明はまた、第1の直径を有し、ねじ山を備える第1の開口を有する第1の構造と、前記第1の直径より小さい第2の直径を備える第2の開口を有する第2の構造と、
前記第1の構造の前記第1の開口内に固定されるように適応され、内方向のねじ山を持つ頭部と前記第1の開口のねじ山に受けられる寸法および構成にされた外方向ねじ山を持つシャンクを含む保持装置と、第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において前記第2の構造の前記第2の開口に導入されるように適応された拘束可能装置を含む。
【0008】
本発明はまた、第1の構造を第2の構造に連結する方法を提供する。方法は、第1の構造を第2の構造に連結する方法であって、ねじ山を有し、第1の直径を有する第1の開口を第1の構造に設けることと、第1の開口の第1の直径より小さい第2の直径を有する第2の開口を第2の構造に設けることと、保持装置を第1の構造の第1の開口に導入する、この導入により、第1の構造の第1の開口のねじ山と前記保持装置のねじ山とが噛み合うことと、拘束可能装置を保持装置に導入することと、前記拘束可能装置は第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、第1の構造の第1の開口を第2の構造の第2の開口と位置合わせすることと、前記拘束可能装置を第2の構造の第2の開口に導入することとを含み、それによって第1および第2の構造を連結する。
【0009】
本発明の上記および他の利益および特徴は、添付図面に関連して付与される本発明の以下の詳細な説明からさらに容易に理解されるはずである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
同じ参照数字は同じ要素を指示する、特に図7に関して、前面取付型保持機構100が例示されている。前面取付型保持機構100は、保持装置120および拘束可能装置140を含む。
【0011】
保持装置120は、シャンク122および頭部124を含む。外方向のねじ山126がシャンク122に設けられている。保持装置頭部124は、内方向のねじ付きボア128を備える。ボア130が、シャンク122内に延長しており、第1の直径D1を有する。ねじ付きボア128は、直径D1より小さい第2の直径D2を有する。保持装置120は、構造に導入されるために、また例えば雌ねじ付きボルトといった別の構造を受け入れるために適格な任意の形態を取ることができる。
【0012】
拘束可能装置140は、頭部144から延びるシャンク142を有する。頭部144は、例示されたように、シャンク142より大きい直径を有する。頭部144と反対側のシャンク142の端には、ねじ付きボア128と螺合するために十分な直径ならびにねじ幅およびピッチを有する外方向のねじ山146が設けられている。随意選択の保持座金150が、例示されたように、保持装置120および拘束可能装置140とともに含まれ得る。拘束可能装置140は、すり割り付きまたは交差すり割り付き(十字形)ねじといった、任意の適格な形態を取ることができる。
【0013】
ねじ付きボア128にねじ山146をねじ込むことによって、拘束可能装置140は、据付け状態で保持装置120に位置決めされる。ねじ付きボア128内へのねじ山146の継続的なねじ込みは、拘束可能装置140の拘束をもたらし、保持装置120内での拘束可能装置140の制限された移動を許す。具体的には、拘束可能装置140は、その拘束状態において、その頭部144が、保持装置頭部124を拘束可能装置のねじ山146に接触させる位置(図8)から保持装置頭部124に接触する位置(図9)まで移動し得る。保持装置120における拘束可能装置140の制限された移動、つまり浮動を許すために、ねじ山146の長さは、シャンク142の全長の半分より小さくなければならない。
【0014】
次に、特に図8〜10に関して、前面取付型保持機構100の操作を説明する。保持装置120は第1の構造10にねじ込まれる。具体的には、ねじ山126が、第1の構造10の事前にねじ切りされたボア122にねじ込まれる。保持装置120と第1の構造10との螺合の後、拘束可能装置140は、図8および9に関して上述したように保持装置120に導入され得る。
【0015】
前面取付型保持機構100の重要な便益は、専用工具の必要を伴わず、構造への損傷を生じることなく、1対の構造を連結でき、さらにそれらに損傷を与えることなく構造の連結を解くことができることである。
【0016】
第2の構造20を第1の構造10に連結するために、事前にねじ切りされたボア22が第2の構造20に形成される。事前にねじ切りされたボア22は、拘束可能装置140のねじ山146を受け入れて螺合するために十分な直径D2ならびにねじ幅およびピッチを有していなければならない。拘束可能装置140が保持装置120に拘束された状態で、ねじ山146をボア22と整列および螺合させ、それによって第1および第2の構造10、20を連結することは比較的容易な事柄である。
【0017】
構造10、20の連結を解くには、従来のねじ回しまたは他の従来工具を用いて単に拘束可能装置140を取り外すことによって容易に果たされる。
【0018】
本発明の前面取付型保持装置は、図7〜10に関して説明した前面取付型保持機構100とは異なる形態を取り得る。詳細には、図11に関して、前面取付型保持機構200が図示されている。保持機構100とは異なり、保持機構200は、ねじ付き保持装置を利用せず、その代わりに、構造10といった(図10)第1の構造に打ち込まれている拘束パネル230を使用する。拘束可能装置220は、頭部226とねじ山228との間で拘束可能装置220のシャンク224に配置されているリテーナリング222を備える。図示されたように、リテーナリング222は、拘束パネル230の開口232より大きい直径を有する。シャンク224は、開口232を貫通して拘束パネル230の空洞234内に延長しており、拘束可能装置220は、リテーナリング222が拘束パネル230と接触する第1の位置から、頭部226が拘束パネル230と接触する第2の位置まで移動可能である。
【0019】
代替として、図12に図示されたように、前面取付型保持機構300が例示される。保持機構300は、内方向のねじ山322だけを備え外方向のねじ山を備えないねじ付き保持装置320を含む。拘束パネル230と同様に、保持装置320は第1の構造に打ち込まれる。シャンク342の端にねじ山344を有する拘束可能装置340が、保持装置320の内方向のねじ山にねじ込まれる。保持装置320の内方向のねじ山を越えてねじ込むことによって、拘束可能装置340は、シャンク342の直径が保持装置のねじ山322の内径より小さいので、保持装置320の内部に拘束される。
【0020】
本発明を現在知られる例示的実施形態に関して詳述したが、本発明がそのような開示された実施形態に限定されないことは容易に理解されるはずである。むしろ、本発明は、上述されていないが、本発明の精神および範囲にふさわしい、あらゆる数の変種、変更、代用または等価な構成を採り入れるように修正され得る。従って、本発明は、上述の説明によって限定されるものとしてみなすべきではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】従来のフレア式の保持装置機構の部分断面図を例示する。
【図2】従来のスエージ式の保持装置機構の部分断面図を例示する。
【図3】従来の保持装置機構が内部に導入された構造の平面図である。
【図4】従来の保持装置機構が内部に導入された構造の別の平面図である。
【図5】従来の保持装置機構を構造に導入しているパンチの部分断面図を例示する。
【図6】従来の保持装置機構を別の構造に導入しているパンチの部分断面図を例示する。
【図7】本発明の実施形態に従って構成された保持機構の部分断面図である。
【図8】拘束可能装置を据付け状態で図示している図7の保持機構の部分断面図である。
【図9】拘束可能装置を拘束状態で図示している図7の保持機構の部分断面図である。
【図10】1対の構造を連結している図7の保持機構を図示している部分断面図である。
【図11】本発明の別の実施形態に従って構成された保持機構の部分断面図である。
【図12】本発明の別の実施形態に従って構成された保持機構の部分断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
嵌脱可能な前面取付型保持機構であって、
第1の構造内に固定されるように適応された保持装置と、
第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において第2の構造に導入されるように適応された拘束可能装置とを含む、嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項2】
前記保持装置は頭部およびシャンクを含む、請求項1に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項3】
前記保持装置の前記頭部は第1の直径を有する内方向のねじ山を備えており、前記保持装置の前記シャンクは第2の直径を有するボアを備えており、前記第1の直径は前記第2の直径より小さい、請求項2に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項4】
前記拘束可能装置は、シャンクの一端に頭部および、前記シャンクの他方の端にねじ山を備える、請求項3に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項5】
前記拘束可能装置の前記ねじ山は、前記保持装置の前記頭部の前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項4に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項6】
前記保持装置の前記シャンクは外方向のねじ山を備える、請求項2に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項7】
前記保持装置の前記シャンクは内方向のねじ山を備える、請求項2に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項8】
前記拘束可能装置は、シャンクの一端に頭部および、前記シャンクの他方の端にねじ山を備える、請求項7に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項9】
前記拘束可能装置の前記ねじ山は、前記保持装置の前記シャンクの前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項8に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項10】
前記保持装置は開口および空洞を備えており、前記開口は前記保持装置の端から前記開口まで延長しており、前記開口は前記空洞より大きい直径を有する、請求項2に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項11】
前記拘束可能装置は、
頭部と、
前記頭部から延長し、前記頭部とは反対の端にねじ山を有するシャンクと、
前記ねじ山と前記頭部との間の位置で前記シャンクを環囲するリテーナリングとを含む、請求項10に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項12】
前記拘束可能装置の前記シャンクは、前記リテーナリングおよび前記拘束可能装置の前記ねじ山が前記空洞に位置決めされるように前記開口を貫通して延長する、請求項11に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項13】
保持システムであって、
第1の直径を備える第1の開口を有する第1の構造と、
前記第1の直径より小さい第2の直径を備える第2の開口を有する第2の構造と、
前記第1の構造の前記第1の開口内に固定されるように適応された保持装置と、
第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において前記第2の構造の前記第2の開口に導入されるように適応された拘束可能装置とを含む、
嵌脱可能な前面取付型保持機構とを含む、保持システム。
【請求項14】
前記第1の開口はねじ山を備えており、前記保持装置は、前記第1の開口のねじ山に受け入れられるための大きさおよび構成にされている外方向のねじ山を有するシャンクを含む、請求項13に記載の保持システム。
【請求項15】
前記保持装置の前記シャンクは内方向のねじ山を備える、請求項14に記載の保持システム。
【請求項16】
前記保持装置は内方向のねじ山を有する頭部を含み、前記拘束可能装置はその端にねじ山を有するシャンクを含み、前記拘束可能装置の前記ねじ山は前記保持装置の前記頭部の前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項14に記載の保持システム。
【請求項17】
前記第2の開口はねじ山を備えており、前記拘束可能装置のねじ山は前記第2の開口の前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項16に記載の保持システム。
【請求項18】
前記保持装置は開口および空洞を備えており、前記開口は前記保持装置の端から前記開口まで延長しており、前記保持装置の開口は前記空洞より大きい直径を有する、請求項13に記載の保持システム。
【請求項19】
前記拘束可能装置は、
頭部と、
前記頭部から延長し、前記頭部とは反対の端にねじ山を有するシャンクと、
前記ねじ山と前記頭部との間の位置で前記シャンクを環囲するリテーナリングとを含む、請求項18に記載の保持システム。
【請求項20】
前記拘束可能装置の前記シャンクは、前記リテーナリングおよび前記拘束可能装置の前記ねじ山が前記空洞に位置決めされるように前記開口を貫通して延長する、請求項19に記載の保持システム。
【請求項21】
第1の構造を第2の構造に連結する方法であって、
第1の直径を有する第1の開口を第1の構造に設けることと、
第1の開口の第1の直径より小さい第2の直径を有する第2の開口を第2の構造に設けることと、
保持装置を第1の構造の第1の開口に導入することと、
拘束可能装置を保持装置に導入することと、前記拘束可能装置は第1の位置において保持装置内で浮動することが可能であり、
第1の構造の第1の開口を第2の構造の第2の開口と位置合わせすることと、
拘束可能装置を第2の構造の第2の開口に導入することとを含み、それによって第1および第2の構造を連結する方法。
【請求項22】
第1の構造の第1の開口はねじ山を有しており、前記保持装置はねじ山を有しており、第1の構造の第1の開口への保持装置の前記導入は、保持装置のねじ山を第1の構造の第1の開口のねじ山と噛み合わせることを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
第1の構造の第1の開口に保持装置を前記導入することは、第1の開口に保持装置を打ち込むことを含む、請求項21に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
嵌脱可能な前面取付型保持機構であって、
第1の構造内に固定されるように適応され、シャンクと内方向のねじ山を含む頭部を備えた保持装置と、
第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において第2の構造に導入されるように適応された拘束可能装置とを含み、前記保持機構が前記第1及び第2の構造から嵌脱可能である、嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項2】
前記保持装置は頭部およびシャンクを含み、前記内方向のねじ山は第1の直径を有し、前記保持装置の前記シャンクは第2の直径を有するボアを備えており、前記第1の直径は前記第2の直径より小さい、請求項1に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項3】
前記拘束可能装置は、シャンクの一端に頭部および、前記シャンクの他方の端にねじ山を備える、請求項2に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項4】
前記拘束可能装置の前記ねじ山は、前記保持装置の前記頭部の前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項3に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項5】
前記保持装置の前記シャンクは外方向のねじ山を備える、請求項1に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項6】
前記拘束可能装置は、シャンクの一端に頭部および、前記シャンクの他方の端にねじ山を備える、請求項1に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項7】
前記拘束可能装置の前記ねじ山は、前記保持装置の前記シャンクの前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項6に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項8】
前記保持装置は開口および空洞を備えており、前記開口は前記保持装置の端から前記空洞まで延長しており、前記空洞は前記開口より大きい直径を有し、前記拘束可能装置は、第1の位置において、前記保持装置内で浮動可能で、第2の位置において第2の構造に導入される請求項1に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項9】
前記拘束可能装置は、
頭部と、
前記頭部から延長し、前記頭部とは反対の端にねじ山を有するシャンクと、
前記ねじ山と前記頭部との間の位置で前記シャンクを環囲するリテーナリングとを含む、請求項8に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項10】
前記拘束可能装置の前記シャンクは、前記リテーナリングおよび前記拘束可能装置の前記ねじ山が前記空洞に位置決めされるように前記開口を貫通して延長する、請求項9に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項11】
保持システムであって、
第1の直径を有し、ねじ山を備える第1の開口を有する第1の構造と、
前記第1の直径より小さい第2の直径を備える第2の開口を有する第2の構造と、
前記第1の構造の前記第1の開口内に固定されるように適応され、内方向のねじ山を持つ頭部と前記第1の開口のねじ山に受けられる寸法および構成にされた外方向ねじ山を持つシャンクを含む保持装置と、
第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において前記第2の構造の前記第2の開口に導入されるように適応された拘束可能装置とを含む、
嵌脱可能な前面取付型保持機構とを含む、保持システム。
【請求項12】
前記拘束可能装置はその端にねじ山を有するシャンクを含み、前記拘束可能装置の前記ねじ山は前記保持装置の前記頭部の前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項11に記載の保持システム。
【請求項13】
前記第2の開口はねじ山を備えており、前記拘束可能装置のねじ山は前記第2の開口の前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項12に記載の保持システム。
【請求項14】
前記保持装置は開口および空洞を備えており、前記開口は前記保持装置の端から前記空洞まで延長しており、前記保持装置の空洞は前記開口より大きい直径を有する、請求項11に記載の保持システム。
【請求項15】
前記拘束可能装置は、
頭部と、
前記頭部から延長し、前記頭部とは反対の端にねじ山を有するシャンクと、
前記ねじ山と前記頭部との間の位置で前記シャンクを環囲するリテーナリングとを含む、請求項14に記載の保持システム。
【請求項16】
前記拘束可能装置の前記シャンクは、前記リテーナリングおよび前記拘束可能装置の前記ねじ山が前記空洞に位置決めされるように前記開口を貫通して延長する、請求項15に記載の保持システム。
【請求項17】
第1の構造を第2の構造に連結する方法であって、
ねじ山を有し、第1の直径を有する第1の開口を第1の構造に設けることと、
第1の開口の第1の直径より小さい第2の直径を有する第2の開口を第2の構造に設けることと、
保持装置を第1の構造の第1の開口に導入する、この導入により、第1の構造の第1の開口のねじ山と前記保持装置のねじ山とが噛み合うことと、
拘束可能装置を保持装置に導入することと、前記拘束可能装置は第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、
第1の構造の第1の開口を第2の構造の第2の開口と位置合わせすることと、
前記拘束可能装置を第2の構造の第2の開口に導入することとを含み、それによって第1および第2の構造を連結する方法。
【請求項18】
第1の構造の第1の開口に保持装置を前記導入することは、第1の開口に保持装置を打ち込むことを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項1】
嵌脱可能な前面取付型保持機構であって、
第1の構造内に固定されるように適応された保持装置と、
第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において第2の構造に導入されるように適応された拘束可能装置とを含む、嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項2】
前記保持装置は頭部およびシャンクを含む、請求項1に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項3】
前記保持装置の前記頭部は第1の直径を有する内方向のねじ山を備えており、前記保持装置の前記シャンクは第2の直径を有するボアを備えており、前記第1の直径は前記第2の直径より小さい、請求項2に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項4】
前記拘束可能装置は、シャンクの一端に頭部および、前記シャンクの他方の端にねじ山を備える、請求項3に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項5】
前記拘束可能装置の前記ねじ山は、前記保持装置の前記頭部の前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項4に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項6】
前記保持装置の前記シャンクは外方向のねじ山を備える、請求項2に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項7】
前記保持装置の前記シャンクは内方向のねじ山を備える、請求項2に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項8】
前記拘束可能装置は、シャンクの一端に頭部および、前記シャンクの他方の端にねじ山を備える、請求項7に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項9】
前記拘束可能装置の前記ねじ山は、前記保持装置の前記シャンクの前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項8に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項10】
前記保持装置は開口および空洞を備えており、前記開口は前記保持装置の端から前記開口まで延長しており、前記開口は前記空洞より大きい直径を有する、請求項2に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項11】
前記拘束可能装置は、
頭部と、
前記頭部から延長し、前記頭部とは反対の端にねじ山を有するシャンクと、
前記ねじ山と前記頭部との間の位置で前記シャンクを環囲するリテーナリングとを含む、請求項10に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項12】
前記拘束可能装置の前記シャンクは、前記リテーナリングおよび前記拘束可能装置の前記ねじ山が前記空洞に位置決めされるように前記開口を貫通して延長する、請求項11に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項13】
保持システムであって、
第1の直径を備える第1の開口を有する第1の構造と、
前記第1の直径より小さい第2の直径を備える第2の開口を有する第2の構造と、
前記第1の構造の前記第1の開口内に固定されるように適応された保持装置と、
第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において前記第2の構造の前記第2の開口に導入されるように適応された拘束可能装置とを含む、
嵌脱可能な前面取付型保持機構とを含む、保持システム。
【請求項14】
前記第1の開口はねじ山を備えており、前記保持装置は、前記第1の開口のねじ山に受け入れられるための大きさおよび構成にされている外方向のねじ山を有するシャンクを含む、請求項13に記載の保持システム。
【請求項15】
前記保持装置の前記シャンクは内方向のねじ山を備える、請求項14に記載の保持システム。
【請求項16】
前記保持装置は内方向のねじ山を有する頭部を含み、前記拘束可能装置はその端にねじ山を有するシャンクを含み、前記拘束可能装置の前記ねじ山は前記保持装置の前記頭部の前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項14に記載の保持システム。
【請求項17】
前記第2の開口はねじ山を備えており、前記拘束可能装置のねじ山は前記第2の開口の前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項16に記載の保持システム。
【請求項18】
前記保持装置は開口および空洞を備えており、前記開口は前記保持装置の端から前記開口まで延長しており、前記保持装置の開口は前記空洞より大きい直径を有する、請求項13に記載の保持システム。
【請求項19】
前記拘束可能装置は、
頭部と、
前記頭部から延長し、前記頭部とは反対の端にねじ山を有するシャンクと、
前記ねじ山と前記頭部との間の位置で前記シャンクを環囲するリテーナリングとを含む、請求項18に記載の保持システム。
【請求項20】
前記拘束可能装置の前記シャンクは、前記リテーナリングおよび前記拘束可能装置の前記ねじ山が前記空洞に位置決めされるように前記開口を貫通して延長する、請求項19に記載の保持システム。
【請求項21】
第1の構造を第2の構造に連結する方法であって、
第1の直径を有する第1の開口を第1の構造に設けることと、
第1の開口の第1の直径より小さい第2の直径を有する第2の開口を第2の構造に設けることと、
保持装置を第1の構造の第1の開口に導入することと、
拘束可能装置を保持装置に導入することと、前記拘束可能装置は第1の位置において保持装置内で浮動することが可能であり、
第1の構造の第1の開口を第2の構造の第2の開口と位置合わせすることと、
拘束可能装置を第2の構造の第2の開口に導入することとを含み、それによって第1および第2の構造を連結する方法。
【請求項22】
第1の構造の第1の開口はねじ山を有しており、前記保持装置はねじ山を有しており、第1の構造の第1の開口への保持装置の前記導入は、保持装置のねじ山を第1の構造の第1の開口のねじ山と噛み合わせることを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
第1の構造の第1の開口に保持装置を前記導入することは、第1の開口に保持装置を打ち込むことを含む、請求項21に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
嵌脱可能な前面取付型保持機構であって、
第1の構造内に固定されるように適応され、シャンクと内方向のねじ山を含む頭部を備えた保持装置と、
第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において第2の構造に導入されるように適応された拘束可能装置とを含み、前記保持機構が前記第1及び第2の構造から嵌脱可能である、嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項2】
前記保持装置は頭部およびシャンクを含み、前記内方向のねじ山は第1の直径を有し、前記保持装置の前記シャンクは第2の直径を有するボアを備えており、前記第1の直径は前記第2の直径より小さい、請求項1に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項3】
前記拘束可能装置は、シャンクの一端に頭部および、前記シャンクの他方の端にねじ山を備える、請求項2に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項4】
前記拘束可能装置の前記ねじ山は、前記保持装置の前記頭部の前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項3に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項5】
前記保持装置の前記シャンクは外方向のねじ山を備える、請求項1に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項6】
前記拘束可能装置は、シャンクの一端に頭部および、前記シャンクの他方の端にねじ山を備える、請求項1に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項7】
前記拘束可能装置の前記ねじ山は、前記保持装置の前記シャンクの前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項6に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項8】
前記保持装置は開口および空洞を備えており、前記開口は前記保持装置の端から前記空洞まで延長しており、前記空洞は前記開口より大きい直径を有し、前記拘束可能装置は、第1の位置において、前記保持装置内で浮動可能で、第2の位置において第2の構造に導入される請求項1に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項9】
前記拘束可能装置は、
頭部と、
前記頭部から延長し、前記頭部とは反対の端にねじ山を有するシャンクと、
前記ねじ山と前記頭部との間の位置で前記シャンクを環囲するリテーナリングとを含む、請求項8に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項10】
前記拘束可能装置の前記シャンクは、前記リテーナリングおよび前記拘束可能装置の前記ねじ山が前記空洞に位置決めされるように前記開口を貫通して延長する、請求項9に記載の嵌脱可能な前面取付型保持機構。
【請求項11】
保持システムであって、
第1の直径を有し、ねじ山を備える第1の開口を有する第1の構造と、
前記第1の直径より小さい第2の直径を備える第2の開口を有する第2の構造と、
前記第1の構造の前記第1の開口内に固定されるように適応され、内方向のねじ山を持つ頭部と前記第1の開口のねじ山に受けられる寸法および構成にされた外方向ねじ山を持つシャンクを含む保持装置と、
第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、第2の位置において前記第2の構造の前記第2の開口に導入されるように適応された拘束可能装置とを含む、
嵌脱可能な前面取付型保持機構とを含む、保持システム。
【請求項12】
前記拘束可能装置はその端にねじ山を有するシャンクを含み、前記拘束可能装置の前記ねじ山は前記保持装置の前記頭部の前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項11に記載の保持システム。
【請求項13】
前記第2の開口はねじ山を備えており、前記拘束可能装置のねじ山は前記第2の開口の前記ねじ山と噛み合うための寸法および構成にされている、請求項12に記載の保持システム。
【請求項14】
前記保持装置は開口および空洞を備えており、前記開口は前記保持装置の端から前記空洞まで延長しており、前記保持装置の空洞は前記開口より大きい直径を有する、請求項11に記載の保持システム。
【請求項15】
前記拘束可能装置は、
頭部と、
前記頭部から延長し、前記頭部とは反対の端にねじ山を有するシャンクと、
前記ねじ山と前記頭部との間の位置で前記シャンクを環囲するリテーナリングとを含む、請求項14に記載の保持システム。
【請求項16】
前記拘束可能装置の前記シャンクは、前記リテーナリングおよび前記拘束可能装置の前記ねじ山が前記空洞に位置決めされるように前記開口を貫通して延長する、請求項15に記載の保持システム。
【請求項17】
第1の構造を第2の構造に連結する方法であって、
ねじ山を有し、第1の直径を有する第1の開口を第1の構造に設けることと、
第1の開口の第1の直径より小さい第2の直径を有する第2の開口を第2の構造に設けることと、
保持装置を第1の構造の第1の開口に導入する、この導入により、第1の構造の第1の開口のねじ山と前記保持装置のねじ山とが噛み合うことと、
拘束可能装置を保持装置に導入することと、前記拘束可能装置は第1の位置において前記保持装置内で浮動することが可能であり、
第1の構造の第1の開口を第2の構造の第2の開口と位置合わせすることと、
前記拘束可能装置を第2の構造の第2の開口に導入することとを含み、それによって第1および第2の構造を連結する方法。
【請求項18】
第1の構造の第1の開口に保持装置を前記導入することは、第1の開口に保持装置を打ち込むことを含む、請求項17に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2006−507450(P2006−507450A)
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−507693(P2004−507693)
【出願日】平成15年5月20日(2003.5.20)
【国際出願番号】PCT/US2003/015875
【国際公開番号】WO2003/100266
【国際公開日】平成15年12月4日(2003.12.4)
【出願人】(504412923)アキュレート スクリュー マシーン コーポレーション (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年5月20日(2003.5.20)
【国際出願番号】PCT/US2003/015875
【国際公開番号】WO2003/100266
【国際公開日】平成15年12月4日(2003.12.4)
【出願人】(504412923)アキュレート スクリュー マシーン コーポレーション (1)
【Fターム(参考)】
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