説明

加圧用ジグを用いたブレーキパッド加圧方法及び加圧装置、並びに該加圧方法を実現させるプログラムが記録された記録媒体

【課題】スプリングが歪んだ状態を維持するためのインターロック機構を備えた加圧ジグを用いて加圧状態を維持しつつブレーキバッドを製造する工程処理を行うにあたり、規定どおりの加圧荷重が加えられた状態でインターロックを行うことができるようにし、また、インターロック及びその解除並びに加圧ジグからの取り出しを容易にする。
【解決手段】圧締用アクチュエーターの作動端か処理前のブレーキパッドへと実際に加えられている加圧荷重、及びスプリングの実際の歪み量を求め、設定値と一致していない場合は、再確認の後、加圧ジグの交換や修理を行わせる。また、加圧ジグのインターロック機構は、ラチェット用の歯切部が形成されたラチェット棒と、ラチェットポール(爪)と、自重によりラチェットポールを歯切部に押し込むラチェットブロックとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加圧用ジグを用いたブレーキパッド(Break Pad)の加圧方法及びその装置、並びに該加圧方法を実現させるプログラムが記録された記録媒体に関する。特には、複数のブレーキパッドを熱処理する前に加圧用ジグに整列させた後、クランプサーボとロードセル(Load cell)を用いて所定の(規定された)圧力で加圧及びインターロック(interlock)させて熱処理できるようにすることによって、良品のブレーキパッドを生産可能にし、熱処理済みのブレーキパッドはアン・インターロック(un-interlock)させて加圧用ジグから容易に取り外せるようにしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ブレーキパッドを製造する時、所定の圧力と温度で所定時間熱処理することで摩擦材の気孔を除去し、厚さの減少した良品のブレーキパッド(Break Pad)を得ることができ、熱処理前には複数のブレーキパッドを整列させた後、所定圧力で加圧する。
【0003】
ブレーキパッドを加圧する方法には、整列されたブレーキパッドに所定の圧力を単純に印加して制御する圧力制御方式と、加圧するスプリングの長さを逆に換算して圧力を逆算するスプリング逆換算方式が用いられている。
【0004】
スプリング逆換算方式では、スプリングに印加される荷重のみで計算するから、反復使用によってスプリングの長さが減少しながら所望の加圧力が得難くなる。
【0005】
したがって、3ケ月または周期的にスプリングを回収して長さを測定する方法によって不良有無をチェックし、異常または異常徴候を発見すると、該当のスプリングを入れ替えることになるが、各スプリング別に弾性係数が異なるため、スプリング長の測定のみでは不良有無を確認することが事実上困難である。しかも、スプリングが固定型であり、定数値も固定型であるから、数ヶ月単位にスプリングを回収して弾性を維持しているか検定するが、もし、回収したスプリングが不良と判定されると、該当のスプリングを使って生産された製品全体が不良とされるので、車両に装着された場合はリコール対象となる他、交通安全事故につながる恐れもあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平05-141455
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、複数のブレーキパッドを、熱処理する前に、加圧用ジグに整列させた後、クランプサーボとロードセルを用いて所定の(規定された)圧力で加圧及びインターロックさせて熱処理できるようにすることによって、良品のブレーキパッドを生産可能にした、加圧用ジグを用いたブレーキパッド加圧方法及びその加圧装置を提供することにある。本発明の他の目的は、熱処理されたブレーキパッドはアン・インターロックさせて、加圧用ジグから容易に取り外されるようにすることにある。本発明のさらに他の目的は、上記加圧方法を実現させるプログラム及び該プログラムが記録された記録媒体を提供することにある。
【0008】
本発明は、複数のブレーキパッドを熱処理する前に加圧用ジグに整列させた後、クランプサーボとロードセル(Load cell)を用いて所定の圧力(規定された圧力)で加圧してインターロックさせた後に熱処理できるようにすることによって、良品のブレーキパッドを生産でき、熱処理されたブレーキパッドはアン・インターロック(un-interlock)させて、加圧用ジグから容易に取り外されるように構成することを特徴とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
ブレーキパッドを加圧する圧締用アクチュエーターには、電気式のものの他、油圧式のものなども使用可能である。すなわち、「クランプサーボ」と呼ばれるものの他に、リニアモーター、各種のサーボモーター、油圧シリンダー、リードスクリューなどを使用することもできるが、これらの手段及び加圧方式に限定されず、設定された圧力を加えうる手段及び方法であればいずれも使用可能である。
【0010】
本発明に係るブレーキパッド加圧方法は、スプリング(49〜52)、及び、該スプリングが歪んだ状態を維持するためのインターロック機構を備えた加圧ジグ(2)を用いて加圧状態を維持しつつブレーキバッドを製造する工程処理を行うために、サーボ機構を備える加圧ジグ移動用アクチュエーター(6)及び圧締用アクチュエーター(10)を用いて、加圧ジグ(2)中に複数の列に整列されている処理前のブレーキパッド(9)に対して加圧荷重を印加する方法であって、オペレーターが入力インターフェースを通じて、または、工場自動化設備からの信号入力により、車種名を選択して設定するとともに、加圧状態で行う処理の前のブレーキパッド(9)に印加する加圧荷重を設定する段階と、車種及び加圧荷重が設定された際に、制御機構(C)が加圧ジグ移動用アクチュエーター(6)を駆動させて、加圧用ジグ(2)を、圧締用アクチュエーター(10)による加圧が可能な領域にローディングする段階と、制御機構(C)が加圧ジグ移動用アクチュエーター(6)をさらに駆動させることにより、前記加圧用ジグ(2)を圧締用アクチュエーター(10)の加圧位置に対して逐次移動させて、前記複数の列の各列の処理前のブレーキパッド(9)について、圧締用アクチュエーター(10)の加圧位置へと順次引き出す段階と、制御機構が加圧ジグ移動用アクチュエーター(6)を駆動することにより、圧締用アクチュエーター(10)の作動端を前進させて、前記加圧位置に引き出された各一列の処理前のブレーキパッド(9)について、スプリング(49〜52)を介して、所定の圧力で加圧する段階と、制御機構が、記憶部から呼び出された応用ソフトウェアプログラムを用いて、ロードセル(11)その他の圧力検出機構からの入力信号と、圧締用アクチュエーター(10)の駆動信号、移動量検出または位置検出とに基づき、圧締用アクチュエーター(10)の作動端から処理前のブレーキパッド(9)へと実際に加えられている加圧荷重、及びスプリング(49〜52)の実際の歪み量を計算する段階と、制御機構が、前記応用プログラムによって、加圧荷重及び歪み量の実際の値と、これらの設定値とを比較して一致するか否かを判断する比較判断段階とを含み、前記比較判断段階で、設定値と実際の値とが一致すると判断された場合に、制御機構が、圧締用アクチュエーター(10)を用いた当該一列のブレーキパッド(9)に対する加圧操作を終了させるとともに、次の列のブレーキパッド(9)に対する加圧を行うべく圧締用アクチュエーター(10)を用いて前記引出し段階を行わせることを特徴とする。
【0011】
好ましい一実施形態においては、自動車の種類を選択する車種選択段階と、選択された車種名とブレーキパッドで印加させる加圧荷重などを入力してデータを設定する段階と、車種と加圧荷重などが設定されると、作業を開始する出発段階と、引き出しサーボ(加圧ジグ移動用アクチュエーター(6))を用いて、ブレーキパッドが複数の列に整列されている加圧用ジグをローディングして、加圧装置の加圧位置に移動させる段階と、前記引き出しサーボによって前記加圧用ジグを移動させて、整列した複数のブレーキパッドのうち一つを加圧位置に引き出す段階と、クランプサーボのサーボシリンダーを前進させて、前記加圧位置に引き出されたブレーキパッドを所定の圧力で加圧する段階と、応用プログラムを用いて、ロードセルから入力される加圧荷重、及びスプリング垂れ値である実際値を計算する段階と、前記応用プログラムによって設定値と前記実際値とが一致するが否かを比較判断する段階と、前記比較判断段階で、設定値と実際値とが一致せず、エラーが発生した場合、手動ボタンで操作してクランプサーボを元の位置に移動させた後、エラーの発生したブレーキパッドに前進加圧させて再確認する段階をさらに含むことを特徴とする。
【0012】
好ましい形態において、前記再確認段階で異常がないと、クランプサーボで該当のブレーキパッドを加圧する段階に移動し、異常があると、加圧用ジグを修理または入れ替えする段階をさらに含むことを特徴とする。
【0013】
本発明は、好ましい形態において、上記ブレーキパッド加圧方法をコンピュータで実行させるためのプログラム、及び該プログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体を提供する。また、好ましい形態において、前記車種設定段階で、車種別に入力されたデータはメモリー部に記憶させた後、車種に該当するデータを使用できるようにすることを特徴とする。
【0014】
本発明は、複数のブレーキパッドを熱処理する前に加圧用ジグに整列させた後、クランプサーボとロードセルその他の圧力検出機構を用いて所定の(規定された)圧力で加圧及びインターロックさせて熱処理できるようにしたブレーキパッド加圧方法をコンピュータで実行させるためのプログラム及び該プログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体を提供する。
【0015】
本発明の加圧装置は、好ましい形態において、ブレーキパッドを整列させ、所定の圧力で加圧(または圧縮)した後、加圧状態を維持する加圧用ジグと、前記加圧用ジグを交替使用できるように多段で構成される積載台と、前記積載台を昇降させうるように駆動部が設けられたリフトと、前記積載台からローディングされた加圧用ジグの加圧がなされる加圧装置と、前記加圧用ジグを加圧装置にローディング及びアンローディングさせ、移動(引き出し)させる引き出しサーボと、前記加圧用ジグを案内する案内手段と、制御器と、を含んで構成される。
【0016】
前記加圧用ジグは、好ましい形態において、底板の周縁部にそれぞれ設置される側板と、前記底板に設けられる整列空間と、前記整列空間の両側に平行に設置される1対の第1案内棒と、前記第1案内棒の先端部に移動可能に設置される移動板と、前記第1案内棒の中間部に移動可能に設置される圧持板と、前記移動板と圧持板との間に設置される固定板と、前記圧持板の前面の上下左右に基端部が固定される第2案内棒と、前記第2案内棒が貫通する前記固定板及び移動板の通穴と、前記移動板を通過した第2案内棒の先端ねじ部に締め付けられるナットと、前記第2案内棒の外面に結合されて、移動板と圧持板を弾支するスプリングと、前記移動板の前面中央において前面に突出する加圧棒と、前記側板の外側面の前後部に形成される引き出し輪と、前記引き出し輪に形成される通穴と、前記固定板に設置されて、ブレーキパッドの加圧力を維持するインターロック手段と、を含んで構成される。
【0017】
好ましい形態において、前記整列空間と第1案内棒は、複数のブレーキパッドを少なくとも1列以上に整列させるように構成されることを特徴とする。好ましい形態において、前記加圧用ジグは、右側板の外側面の前後部に形成される引き出し輪と、前記引き出し輪に形成される通穴をさらに含み、牽引されるように構成される。
【0018】
インターロック機構は、好ましい形態において、移動板(34)の背面中央に固定され、後方に突出した後、移動可能なように固定板(36)の通穴(53)に遊挿されるラチェット棒(54)と、前記ラチェット棒(54)の上部平面部に形成される複数のラチェット用歯切部(55)と、前記通穴(53)と連結され、上部に開放される結合用凹部(56)と、前記結合用凹部(56)に結合された後、軸ピン(57)で軸支されるラチェットブロック(58)と、前記ラチェットブロック(58)の下端に形成され、ラチェット用歯切部(55)に係合するラチェット爪としてのラチェットポール(59)と、を含み、前記ラチェットブロック(58)は、軸ピン(57)を中心に圧持板(35)の方向に重心が偏重されるように設置することを特徴とする。
【0019】
好ましい形態において、インターロックを解除するインターロック解除機構をさらに含み、このインターロック解除機構は、クランプサーボ(10)に設置される支持部材(60)と、前記支持部材(60)の一端に設置されるインターロック解除シリンダー(61)と、前記インターロック解除シリンダー(61)のロッド(62)の端部に設置される作動部材(63)と、前記作動部材(63)の下部に形成され、ラチェットブロック(58)の上部が収容される凹溝(64)と、前記支持部材(60)に設置されるLMレール(65)と、前記作動部材(63)に設置され、前記LMレール(65)に結合されるLMブロック(66)と、を含んでなる。
【0020】
圧締用アクチュエーター(10)は、好ましい形態において、荷重印加装置(5)の支持板(68)の上部に設けられるLMレール(69)と、前記LMレール(69)の上部に設置されるLMブロック(70)と、前記LMブロック(70)の上部に設置される支持板(71)と、前記支持板(71)の上部に設置されるサーボシリンダー(73)と、前記サーボシリンダー(73)の先端に設置されるロードセル(11)と、前記ロードセル(11)の先端に設置されるプッシュ(23)と、前記プッシュ(23)が支持されるハウジング(74)と、前記ハウジング(74)を支持する連結部材(75)と、前記支持板(68)に設置される垂直板材(76)と、前記垂直板材(76)に設置されるサーボモーター(78)及びサーボシリンダー(73)と、前記サーボシリンダー(73)のボールスクリュー(72)を支持する支持部材(77)と、前記ボールスクリュー(72)の軸棒とサーボモーター(78)の軸棒の端部にそれぞれ設置されて、互いに噛み合うスパーギア(79)(80)と、前記サーボモーター(78)に設けられる位置制御用エンコーダと、を含んでなる。
【0021】
圧締用アクチュエーター(10)は、好ましい形態において、前記支持板(68)の上部一側に設置される垂直板材(81)と、前記垂直板材(81)に設置されて、サーボシリンダー(73)の過度な移動を感知する複数の近接センサー(12)(13)(14)と、前記支持板(71)の側部に固定されて、サーボシリンダー(73)に沿って移動するアタッチメント(83)と、を含み、サーボシリンダー(73)の過度な移動を感知することを特徴とする。好ましい形態において、圧締用アクチュエーター(10)の前面に設置される支持部材(84)と、前記支持部材(84)の両側に設置される第2感知部(85)(86)と、前記第2感知部(85)(86)に設置される回動接点構造の作動竿(85a)(86a)と、を構成して、加圧用ジグ(2)の加圧棒(24)(24a)(24b)(24c)(24d)の過度な突出を感知可能にする。好ましい形態において、前記圧締用アクチュエーター(10)の前面に設置される支持部材(89)と、前記支持部材(89)の両側に設置される第2感知部(90)(91)と、前記第2感知部(90)(91)に設置される回動接点構造の作動竿(92)(93)と、を構成して、ラチェットブロック(58)の垂直及び傾きを感知することでインターロック及びアン・インターロックを感知可能にする。
【0022】
前記案内手段(7)は、好ましい形態において、荷重印加装置(5)の前方と後方にそれぞれ設置され、互いに平行なフレーム(99)(100)と、前記フレーム(99)(100)の長さ方向の内側面に所定間隔で設置されて、加圧用ジグ(2)の移動を導く複数のローラ(101)(102)と、前記加圧用ジグ(2)が容易にローディングされるようにフレーム(99)(100)の入口部分に形成される湾曲部(103)(104)と、前記加圧用ジグ(2)の後方を支持するように、加圧用ジグ(2)の高さよりもやや上昇される後方フレーム(100)と、前記後方フレーム(100)の長さ方向に平行に設置される複数のレール(105)と、を含み、加圧用ジグ(2)がローディング/アンローディング及び移動案内されるように構成される。
【0023】
加圧ジグ移動用アクチュエーター(6)は、好ましい形態において、図2中に例示するように、荷重印加装置(5)のフレーム(99)(100)間の空間に軸支されフレーム(99)(100)と平行に配置されるボールスクリュー(106)と、前記荷重印加装置(5)の底板(107)に設置され、フレーム(99)(100)と平行なLMレール(108)と、前記LMレール(108)にねじ結合されるLMブロック(109)と、前記LMブロック(109)の上部に固定されるブロック(110)と、前記ブロック(110)の上部一側に設置される連結部材(111)と、前記連結部材(111)の前後に垂直に設置される1対の牽引シリンダー(30)と、前記牽引シリンダー(30)のロッド(30a)の端部に設置される下方突出形牽引部材(31)と、前記LMブロック(108)の過度な移動を感知する第4感知部と、前記ボールスクリュー(106)の一側端部に設置されるタイミングプーリー(115)と、前記荷重印加装置(5)の基台部分に設置されるサーボモーター(116)と、前記サーボモーター(116)の回転軸に設置されるタイミングプーリー(117)と、前記タイミングプーリー(115)(117)を連結するタイミングベルト(118)と、を含み、加圧用ジグ(2)を荷重印加装置(5)にローディング及びアンローディングさせるように構成される。
【発明の効果】
【0024】
本発明の好ましい形態によると、ブレーキパッドを熱処理する前に、クランプサーボとロードセルを用いて複数のブレーキパッドを所定の圧力(規定された圧力)で加圧してインターロックさせた後に熱処理できるようにしたため、良品のブレーキパッドを製造することが可能になる。
【0025】
また、本発明の好ましい形態によると、ブレーキパッドを熱処理する前に、クランプサーボとロードセルを用いて複数のブレーキパッドを所定の圧力(規定された圧力)で加圧してインターロックさせるように制御するコンピュータプログラム及びその記録媒体を用いて、良品のブレーキパッドを製造することができる。
【0026】
また、本発明の好ましい形態によると、インターロック手段を用いて、加圧されたブレーキパッドを容易にインターロックすることができる他、熱処理済みのブレーキパッドを容易に取り外せる等の効果を奏する極めて有用な発明である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施例によるブレーキパッドの熱処理概要図である。
【図2】本発明の一実施例によるブレーキパッド加圧システムの構成図である。
【図3】本発明の一実施例による加圧用ジグの平面図である。
【図4】本発明の一実施例による加圧用ジグの断面図である。
【図5】本発明の一実施例による加圧用ジグの固定板を示す部分断面図である。
【図6】本発明の一実施例によるブレーキパッドと隔離板の斜視図である。
【図7】本発明の一実施例による加圧用ジグの圧持板を示す部分断面図である。
【図8】本発明の一実施例による加圧用ジグの移動板を示す部分断面図である。
【図9】本発明の一実施例によるブレーキパッドの整列状態図である。
【図10】本発明の一実施例によるクランプサーボの平面図であり、プッシュが前進する前の状態を示す。
【図11】本発明の一実施例によるクランプサーボの平面図であり、プッシュが加圧のために前進した状態を示す
【図12】本発明の一実施例による加圧用ジグの使用状態を示す平面図である。
【図13】ブレーキパッドを加圧する前の正面図である。
【図14】ブレーキパッドを加圧してインターロックした状態の正面図である。
【図15】プッシュがブレーキパッドを加圧する直前の状態図である。
【図16】プッシュがブレーキパッドを加圧してインターロックされた状態図である。
【図17】プッシュがブレーキパッドを加圧してから後退した状態図である。
【図18】クランプサーボと第2、第3感知部の正面図である。
【図19】本発明の一実施例による制御器の回路ブロック図である。
【図20】本発明の一実施例によるブレーキパッド加圧方法を示すフローチャートである。
【図21】本発明によるクランプサーボモーターのタイミングチャートである。
【図22】本発明の一実施例によるタッチスクリーンの画面状態図(1)である。
【図23】本発明の一実施例によるタッチスクリーンの画面状態図(2)である。
【図24】本発明の一実施例によるタッチスクリーンの画面状態図(3)である。
【図25】本発明の一実施例によるタッチスクリーンの画面状態図(4)である。
【図26】本発明の一実施例によるタッチスクリーンの画面状態図(5)である。
【図27】本発明の一実施例によるタッチスクリーンの画面状態図(6)である。
【図28】本発明の一実施例によるタッチスクリーンの画面状態図(7)である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の好適な実施例を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。本発明の実施例の説明において、図面を通じて同一の構成要素は可能な限り同一の符号で記載し、関連する公知構成や機能についての具体的な説明は、本発明の要旨を曖昧にさせることを避けるために適宜省略する。なお、下記において、作業者が行うと記載している箇所は、適宜、工場自動化設備により、ロボットアームその他の操作や、遠隔指令などによっても可能であることは自明である。
【0029】
図1は、本発明の一実施例による加圧用ジグを用いてブレーキパッドを加圧して熱処理する過程を段階別に示す図である。
【0030】
以下のS1〜S10の段階を順に行い、S11段階に示すように反復する。加圧装置に設けられた引き出しサーボ6を駆動させて、積載台3に積載されているブレーキパッド加圧用ジグ2を、荷重印加装置5の載置面上(荷重印加可能領域)にローディングする段階(S1段階)。オペレーターの手作業またはロボットーアームなどにより、熱処理対象ブレーキパッドを、加圧用ジグ2に設けられた整列空間2aに整列させる段階(S2段階)。荷重印加装置5に設けられたクランプサーボ10とロードセル11を用いて、整列したブレーキパッドを所定の荷重を印加する段階(S3段階)。加圧用ジグ2中にてブレーキパッドを挟み込む部材インターロック(interlock)して加圧力を維持する段階(S4段階)。引き出しサーボ6を駆動させて加圧用ジグ2を荷重印加装置5の載置面上からアンローディングして積載台3に積載する段階(S5段階)。オペレーターの手作業または自動装置により、積載台3を熱処理チャンバーなどの熱処理工程装置中へと移動させてブレーキパッド9を熱処理する段階(S6段階)。オペレーターの手作業または自動装置により、ブレーキパッド9の熱処理を終えた積載台3を荷重印加装置5の近傍に移動させる段階(S7段階)。引き出しサーボ6を駆動させて、積載台3に積載されている加圧用ジグ2を荷重印加装置5の載置面上(荷重印加可能領域)にローディングする段階(S8段階)。インターロック解除機構を駆動させてインターロックを解除(アン・インターロック)し、オペレーターの手作業またはロボットーアームなどにより、熱処理済みのブレーキパッドを加圧用ジグ2から分離する段階(S9段階)。オペレーターの手作業またはロボットーアームなどにより、ブレーキパッドの除去された整列空間2aに、新たな熱処理対象ブレーキパッドを整列させる段階(S10段階)。そして、新たに整列したブレーキパッドに対して同様に、S3段階からの段階を反復する(S11段階)。
【0031】
図2は、本発明の一実施例によるブレーキパッド加圧システム1を示す図である。このブレーキパッド加圧システム1は、バックプレートが接合されたブレーキパッド(Break Pad)を整列させて所定の圧力で加圧(または圧縮)した後、加圧状態を維持する加圧用ジグ2、加圧用ジグ2を交替使用できるように多段で構成される積載台3、積載台3を昇降させる駆動部が設けられたリフト4、積載台3からローディング(移動)された加圧用ジグ2の加圧がなされる荷重印加装置5、加圧用ジグ2を荷重印加装置5にローディング及びアンローディングさせる引き出しサーボ6、加圧用ジグ2を案内する案内手段7、及び制御器8などで構成される。
【0032】
荷重印加装置5の先端一側には、整列したブレーキパッド9を押さえて所定の加圧力を印加するクランプサーボ10と、ブレーキパッド9に印加される加圧力を感知するロードセル11と、クランプサーボ10の動作限界を監視する複数の第1感知部82と、が設けられる。
【0033】
図3は、本発明の一実施例によるブレーキパッド加圧用ジグ2の平面図である。このブレーキパッド加圧用ジグ2は、ブレーキパッド9を複数の列に整列させうるように一枚の板で構成されており、クランプサーボ10を用いて、整列したブレーキパッド9に所定荷重を印加した後、ブレーキパッド9を挟み込む部材について加圧力が維持されるようにインターロック(interlock)した状態で熱処理工程に移動させ、熱処理を行う。
【0034】
ブレーキパッド9は、図6に示すように、背面にバックプレート15が接合されており、左右対称に、バックプレート15の左右両端から左右外側へと延びるタブ状の突出部16が形成され、バックプレート15の背面には左右両端の近傍に複数の突起17が形成される。
【0035】
加圧用ジグ2は、複数のブレーキパッド9を少なくても1列以上に整列させうるような整列空間2aが設けられ、ブレーキパッド9の各列に対応する整列空間2aには、その左右両端部に、互いに平行な1対の第1案内棒32,33が設置される。すなわち、加圧用ジグ2は、複数のブレーキパッド9が少なくても1列以上に整列しうるように構成される。
【0036】
図3〜5に示すように、底板18の縁部に側板19,20,21,22がそれぞれ設置され、上部は開放されて、複数のブレーキパッド9を整列空間2aに投入して整列されるように構成される。
【0037】
前面側板21と前面側板21との間には、クランプサーボ10のプッシュ23及び加圧棒24,24a,24b,24c,24dが出入できる空間部25がそれぞれ形成され、右側板20の外側面の前後部には、通穴26,27が形成された一対の引き出し輪28,29が突出形成されることで、図5に示すように、牽引シリンダー30によって下降する牽引部材31により加圧用ジグ2を牽引した後、荷重印加装置5の加圧位置にローディング/アンローディング及び移動(整列した列単位移動)させるように構成される。
【0038】
前/後側板21,22には、平行な一対の第1案内棒32,33の両端部が設置される。第1案内棒32,33は、少なくとも1個以上の対、例えば、図3及び図12に例示したように5個の対で構成する場合、5個の整列空間2aが構成されて、複数のブレーキパッド9を5列P1,P2,P3,P4,P5に整列させることが可能になる。
【0039】
第1案内棒32,33の両端部は、前/後側板21,22に溶接等の方法で固定することができる。または、変形や損傷が発生した場合に容易に入れ替え可能なように前/後側板21,22の通穴にそれぞれ結合した後、ボルト21a,22aで締め付けて固定することができる。
【0040】
第1案内棒32,33の先端部には、第1案内棒32,33に沿って移動しうる移動板34がそれぞれ設置され、第1案内棒32,33の略中間部分にも、第1案内棒32,33に沿って移動しながらブレーキパッド9を加圧支持する圧持板35がそれぞれ設置される。
【0041】
移動板34と圧持板35との間には固定板36が設置され、固定板36を貫通する第1案内棒32,33は、固定板36に溶接などの方法で固定され、固定板36も、底板18、側板及び垂直板18aに固定され、隣接する固定板36は互いに所定距離離隔させて、特に加圧される時に隣接する固定板36に影響を与えることを防止する。
【0042】
圧持板35の前面の上下左右4箇所には、第2案内棒37,38,39,40の基端部がそれぞれ固定され、第2案内棒37,38,39,40の先端部にはねじ部が形成される。第2案内棒37,38,39,40の先端部は、固定板36の通穴41,42,43,44をそれぞれ貫通し、移動板34の上下左右4箇所に形成された通穴を貫通した後、ナット45,46,47,48でそれぞれ締め付けられ、なお、第2案内棒37,38,39,40の外面にはスプリング49,50,51,52がそれぞれ結合されて、移動板34と圧持板36が弾支される。
【0043】
移動板34と加圧板36の両側には、第1案内棒32,33の外径よりも大きい溝34a,34b,36a,36bがそれぞれ形成されており、これらは外側に向かって開放されており、第1案内棒32,33に沿って容易に移動できる構造である。
【0044】
移動板34の前面中央には、前面に突出する加圧棒24,24a,24b,24c,24dがそれぞれ固定される。加圧棒24,24a,24b,24c,24dは、前面側板21間の空間部25に配置されるので、移動に影響を受けない。
【0045】
スプリング49,50,51,52の基端面は、圧持板35の前面に面接触し、先端面は、移動板34の背面に面接触するとともに、固定板36の通穴41,42,43,44を遊貫する。すなわち、通穴41,42,43,44の内径がスプリング49,50,51,52の外径よりも大きいから、スプリング49,50,51,52の弾持力には影響が及ばず、また、移動板34と圧持板35の上下左右4箇所をバランスよく弾支するので、移動板34と圧持板35とが垂直状態で第1案内棒32,33に沿って安定して移動することとなる。
【0046】
スプリング49,50,51,52は、弾性力が弱まったりスプリング自体に欠陥が発生したり寿命が尽きたりした場合、その他の理由で機能が低下したり機能を喪失したりした場合、容易に入れ替えることができる。例えば、ナット45,46,47,48を分離させると移動板34が第2案内棒37,38,39,40から分離され、スプリング49,50,51,52を分離できるので、入れ替えが容易である。
【0047】
スプリング49,50,51,52の入れ替えが完了すると、移動板34を第2案内棒37,38,39,40に結合させた後、ナット45,46,47,48で締め付ければいい。
【0048】
固定板36の中央部には、所定圧力で加圧されたブレーキパッド9の加圧力を維持するインターロック(interlock)手段が設置される。この加圧力は、ブレーキパッド9の熱処理後にインターロック状態が解除されることで除去される。
【0049】
インターロック機構は、図示の実施例において、図5及び図12〜14に示されるように、(1)移動板34の背面中央に固定され、後方に突き出た後に移動可能となるように、固定板36の通穴53に遊挿される断面略半円状のラチェット棒54と、(2)ラチェット棒54の上部平面部に形成される複数のラチェット用歯切部55と、(3)ラチェット棒54を通す通穴53の上部から連続し、移動板34の上部に開放された矩形状の結合用凹部56と、(4)結合用凹部56に少なくとも下部が嵌まり込むとともに、移動板34の上端部に取り付けられた左右方向に延びる軸ピン57により軸支されるラチェットブロック58と、(5)ラチェットブロック58の下端に形成されて、ラチェット用歯切部55に係合するラチェットポール(pawl; ラチェット爪)59と、で構成される。
【0050】
ラチェットブロック58は、軸ピン57を中心として圧持板35の方向に重心が偏重するように設置することによって、常に垂直状態を保とうとする力を働かせる。そのため、図示の例のように、直方体状に形成して、その前方側で軸ピン57に軸支されるようすることができ、さらには、このような直方体の下部前方側を部分的に省くことができる。したがって、結合用凹部56を省くこともでき、また、背面に向かって開く浅い凹陥部として設けることもできる。ラチェット用歯切部55は、等間隔で形成される複数の溝からなる。図14に示すように、ラチェットポール59が係止するように、垂直面と傾斜面との間に凹溝が形成され、ラチェットポール59にもそれに対応する傾斜面と垂直面がそれぞれ形成される。これらの傾斜面は、ラチェットとラチェットポール59との結合を導き、垂直面は係止状態を保持させる。ここで、傾斜面は、移動板34から遠い側に形成され、移動板34を圧持板35の側へと押し込んでいく動きを許容するとともに、逆の動きを阻止する。
【0051】
このようなインターロック機構により、図16に示すように、クランプサーボ10のプッシュによりラチェット棒54がブレーキパッド9の側へと移動することで加圧がなされる。また、図16に示すように、ラチェットブロック58は、軸ピン57を基準とした場合、圧持板35の側へと重心が偏重されている。そのため、ラチェットブロック58が垂直状態に維持されることから、ラチェットポール59がラチェット55の凹溝に導かれて係止を行うことでインターロックがなされる。このインターロックにより、複数のスプリング49,50,51,52で弾支される移動板34の移動が抑制されながらブレーキパッド9の加圧力は維持され、プッシュ23は、図17に示すように後退して復帰する。
【0052】
このインターロック手段は、列P1,P2,P3,P4,P5別に1個ずつ設置され、ブレーキパッド9の熱処理が完了して整列空間2aから分離されるまで加圧力を維持させる。
【0053】
このインターロック手段は、インターロック解除手段により解除される。インターロック解除手段は、クランプサーボ10の先端部に取り付けられる支持部材60と、支持部材60の一端に取り付けられるインターロック解除シリンダー61と、インターロック解除シリンダー61のロッド62の端部に取り付けられる作動部材63と、ラチェットブロック58の上部が収容されるように、作動部材63の下部に形成される凹陥部64と、支持部材60に設置されるLM(直線動き用)レール65と、作動部材63に設置され、LMレール65に結合されるLMブロック66と、で構成される。LM(直線動き用)レール65及びLMブロック66により、作動部材63が前後方向に案内される。インターロック解除シリンダー61のロッド62における、インターロック解除シリンダー61の後方へと突き出た部分にはナット67が締め付けられて、作動部材63の動作ストロークが設定される。インターロック解除シリンダー61は、例えば空気圧シリンダーやソレノイド機構により好適に設けることができるが、油圧シリンダーや、ボールネジ及びモーターからなるものであっても良い。
【0054】
図14は、ラチェットブロック58の重さ偏重によってインターロックされた状態であり、図13は、インターロック解除シリンダー61が作動することで、そのロッドが62後方へと引き込まれ、作動部材63は移動板34の方向に移動してアン・インターロックされた状態である。
【0055】
クランプサーボ10は、荷重印加装置5の先端に固定型または移動型に設置される。
【0056】
すなわち、荷重印加装置5における手前側の部分(図2で現れる部分よりも手前側の部分)に、加圧用ジグ2の載置面をなす水平の支持板18より低い高さ位置に設置される支持板68上に取り付けられている。詳しくは、次のように構成される。低い支持板68上に、LM(直線動作用)レール69が設置され、LMレール69上にLM(直線動作用)ブロック70が設置され、LMブロック70上に支持板71が設置され、支持板71上に、ボールスクリュー72の回転運動を直線運動に切り替えるサーボシリンダー73が設置され、サーボシリンダー73の先端にはロードセル11が設置され、ロードセル11の先端にはプッシュ23が設置される。プッシュ23は、ハウジング74に接続して支持され、ハウジング74は、連結部材75に支持される。
【0057】
支持板68の基端上部面には垂直板材76が設置され、垂直板材76の下部にはボールスクリュー72の回転を支持する支持部材77が設置され、その上部にサーボモーター78が設置され、垂直板材76の基端から突き出たボールスクリュー72の軸棒とサーボモーター78の軸棒の端部には、互いに噛み合うスパーギア(spur gear)79,80が設置される。
【0058】
一方、制御器8によってサーボモーター78が正回転すると、スパーギア79,80が回転し、ボールスクリュー72が正回転しながらサーボシリンダー73がLMガイドに沿って直線に前進しながら、図15に示すように、先端のプッシュ23が加圧棒24に面接触して所定圧力で押さえるので、図14、図16のようにブレーキパッド9が加圧され、スプリングが圧縮され、インターロック手段によりクランピング(インターロック)されることで加圧力が維持されることとなる。
【0059】
以降、加圧(荷重の印加)が完了し、制御器8によってサーボモーター78が逆回転すると、スパーギア79,80が反対方向に回転してボールスクリュー72が逆回転し、この際、サーボシリンダー73はLMガイドに沿ってまっすぐと後進する。このようにして、図17に示すようにクランプサーボ10が元の位置に移動復帰することで1回の加圧が達成される。続いて、上記の過程を反復して、整列されている次の列のブレーキパッド9の加圧及びクランピングが開始及び終了する。以降、加圧用ジグ2中に整列した全てのブレーキパッド9の加圧が完了すると、 加圧用ジグ2は引き出しサーボ6によって積載台4にアンローディングされる。複数の加圧用ジグ2が積載台4に全部アンローディングされると、熱処理工程に移動して熱処理が行われる。
【0060】
サーボモーター78は、位置制御用エンコーダがそれぞれ内蔵されるか、または、外付けされることで、サーボシリンダー73の精密制御が達成される。もちろん、サーボモーター78とサーボシリンダー73に限定されず、油圧シリンダーまたはこれと同等または均等な構成の加圧手段を使用することも可能である。
【0061】
本発明において、支持板68の上部一側に設置される垂直板材81には、サーボシリンダー73の過度な移動(限界移動)を感知して制御するための第1感知部82が設置される。
【0062】
図10〜11及び18に示すように、第1感知部82は、複数の近接センサー12,13,14と、支持板71の側部に固定されて、サーボシリンダー73に沿って移動するアタッチメント83と、で構成される。
【0063】
近接センサー12は、サーボシリンダー73の過度な後進を感知し、近接センサー13は、サーボシリンダー73の過度な前進を感知し、近接センサー13に近接して設置される感知センサー14は、近接センサー13の動作異常や故障に備えてサーボシリンダー73の過度な前進を感知する。
【0064】
サーボシリンダー73が近接センサー12と近接センサー13との間を移動しつつ感知されないならば、制御器8は、サーボシリンダー73が正常動作していると判断する。一方、近接センサー12,13に感知されたならば、制御器8は、サーボシリンダー73の異常動作と判断してサーボモーター78を停止させるので、サーボシリンダー73の移動が停止する。また、近接センサー13の動作異常や故障によりサーボシリンダー73が過度に前進する場合にも、近接センサー13に隣接しているもう一つの近接センサー14により過度の前進が感知されて、サーボモーター78が停止する。これにより、加圧用ジグ2の構成品や周辺部品の損傷及びブレーキパッド9の不良を予防することができる。
【0065】
本発明において、クランプサーボ10の先端部の側(作動端の側)には、図10及び図18に示すように、支持部材84が設置され、支持部材84の両側には第2感知部85,86が設置される。
【0066】
第2感知部85,86は、図13及び図18に示すように、回動接点構造の作動竿(作動レバー)85a,86aが設けられる。図12の左右方向へと加圧用ジグ2が移動するにあたり、加圧用ジグ2の加圧棒24,24a,24b,24c,24dが過度に突出した状態で移動するならば、プッシュ23と衝突したりその他の部品と衝突して損傷させることがある。そのため、これを作動竿85a,86aが回動しながら感知して制御器8に入力する。制御器8は、問題が解決されるまで、ローディング及びアンローディング中であるか、または、次の列に整列しているブレーキパッド9を加圧するために移動している加圧用ジグ2を停止させる。作動竿85a,86aの末端にはローラがそれぞれ設置され、円滑な感知がなされる。第2感知部85,86が設置された支持部材84は、図18に示すように、支持棒84aに結合した後、ボルトで締め付けて高さ調節可能に構成することができる。
【0067】
クランプサーボ10の前面には、別の支持部材89が設置され、この支持部材89の両側には第2感知部90,91が設置される。第2感知部90,91は、図13、図14及び図18に示すように、回動接点構造の作動竿92,93を備え、作動竿92,93の末端はラチェットブロック58の上部面よりもやや低く突出する。
【0068】
第2感知部85,86は、図14に示すように、ラチェットブロック58が垂直に立つ場合には作動竿92,93が回動しないので異常がない。ところが、ラチェットブロック58が垂直に立たなければならない状況で直立しない場合、例えば、ブレーキパッド9の加圧はなされたが、インターロック解除シリンダー61が動作しないか、その他の理由により、図13のようにラチェットブロック58が傾いた状態にある場合、作動竿92,93の端部がラチェットブロック58に掛かって回動しながら感知信号が制御器8に入力される。すると、制御器8は、問題が解決されるまで、ローディング及びアンローディング中であるか、または、次の列に整列しているブレーキパッド9を加圧するために移動している加圧用ジグ2を停止させる。
【0069】
本発明の好ましい形態においてブレーキパッド9を整列させる時、ブレーキパッド9同士が接触しないように隔離板95を使用する。隔離板95は、ブレーキパッド9の全体面積よりも大きい面積に設けられている。図6に示すように、バックプレート15の突起17が収容される結合用凹陥部(図示の例では比較的大面積の薄肉部をなす、手前側から見た場合の陥没部)97が両側(左半部及び右半部。図示の例では左右対称。)に形成される。また、隔離板95の上部中央には、整列空間2aにバックプレート15を容易に入れたり出したりできるように上昇取っ手96が形成されている。隔離板95の左右両端部には、左右の第1案内レール32,33にそれぞれ結合して案内されるための上方へと円弧状に湾入した案内用凹部(切り欠き部)98が形成される。
【0070】
荷重印加装置5に設置される引き出しサーボ6は、加圧用ジグ2を加圧可能領域(支持板18上の載置部)にローディング及びアンローディングさせるとともに、整列したブレーキパッド9を加圧する際、加圧用ジグ2を、ブレーキパッド9の列P1,P2,P3,P4,P5単位で、左右方向へと移動させる。すなわち、ブレーキパッド9の列のピッチで、逐次に左右方向に移動させる。ここで、加圧用ジグ2のローディング、アンローディング及び左右方向への逐次の移動が、案内手段7によって円滑になされる。
【0071】
案内手段7は、図16など及び図12中に示すように荷重印加装置5の前後上部に設置された互いに平行なフレーム99,100と、加圧用ジグ2が移動できるようにフレーム99,100の内側面、または、別のフレームの長さ方向に設置される所定間隔のローラ101,102と、加圧用ジグ2が容易にローディングされるようにフレーム99,100の入口部分に形成される湾曲部103,104と、で構成される。ここで、後方フレーム100は、加圧用ジグ2の高さよりもやや高さが大きく、クランプサーボ10でブレーキパッド9を加圧する際、この加圧方向の逆側から加圧用ジグ2を支持する。すなわち、加圧用ジグ2の後側板22が後方フレーム100に支持される。
【0072】
なお、図16中に示すように、フレーム100に平行な複数のレール105を設置して、加圧用ジグ2がローディング/アンローディング及び移動する際、後側板22の外面が面接触ではなく線接触となるようにし、摩擦係数を減らすことが好ましい。
【0073】
引き出しサーボ6は、図16に示された左右方向に延びる前後のフレーム99,100間の空間に軸支され、図2中に示すように、これらフレーム99,100と平行なボールスクリュー106と、荷重印加装置5の底板107に設置され、フレーム99,100と平行なLMレール108と、LMレール108にねじ結合するLMブロック109と、LMブロック109上に固定されるブロック110と、ブロック110の上部一側に設置される連結部材111の前後に垂直に設置される1対の牽引シリンダー30と、牽引シリンダー30のロッド30aの端部に設置される下方突出形牽引部材31と、LMブロック109の過度な移動を感知する第4感知部と、ボールスクリュー106の一端部に設置されるタイミングプーリー115と、荷重印加装置5の基台部分に設置されるサーボモーター116と、サーボモーター116の回転軸に設置されるタイミングプーリー117と、タイミングプーリー115,117を連結するタイミングベルト118と、で構成される。
【0074】
サーボモーター116には、位置制御用エンコーダが内蔵されるか、または、外付けされ、これにより、引き出しサーボ6の精密制御が達成される。もちろん、サーボモーター116とボールスクリュー106に限定されず、油圧シリンダーまたはこれと同等または均等な構成の加圧手段を使用することもできる。
【0075】
第4感知部は、ブロック110またはLMブロック109の過度な移動を感知する複数の近接センサー112,113,114で構成される。近接センサー112は、ブロック110の過度な後進を感知し、近接センサー113は、ブロック110の過度な前進を感知し、近接センサー113に隣接して設置される感知センサー114は、近接センサー113の動作異常や故障に備えてブロック110の過度な前進を感知する。
【0076】
ブロック110が近接センサー112と近接センサー113との間を移動しながら感知されないと、制御器8は、ブロック110が正常動作すると判断し、近接センサー112,113に感知されると、制御器8は、ブロック110の異常動作に判断してサーボモーター116を停止させ、ブロック110と牽引部材31の移動が停止する。また、近接センサー113の動作異常や故障により、過度に前進した場合に、隣接する近接センサー114により感知されながらサーボモーター116が停止するので、部品損傷や製品不良を予防することができる。
【0077】
本発明において、クランプサーボ10は荷重印加装置5に固定され、加圧用ジグ2が1列ずつ移動しながらブレーキパッド9を加圧するように構成しても良く、加圧用ジグ2が荷重印加装置5に移動しないように設置され、クランプサーボ10が1列ずつ移動しながらブレーキパッド9を加圧するように構成することもできる。後者において、加圧用ジグ2は加圧期間にのみ移動しないという意味である。全ての列P1,P2,P3,P4,P5の加圧が完了すると、加圧用ジグ2を加圧位置からアンローディングして積載台3に積載した後、加熱工程に移動させ、ブレーキパッド9を所定圧力、所定温度及び所定時間熱処理する。これにより、気孔が除去され、厚さがやや薄くなった良品のブレーキパッド9が得られる。
【0078】
本発明において、インターロック(クランピング)は、スプリング49,50,51,52のスプリング定数として求められた値が、メモリーなどに記憶されているデジタルデータの値と一致する場合にのみ行うようにすることができる。成形されたブレーキパッド9は、所定圧力を加えた状態で所定温度で所定時間熱処理する。加圧熱処理によってブレーキパッド9の気孔が除去され、厚さが減り、所望の特性のブレーキパッド9を得ることができる。
【0079】
本発明において生じうるエラー(error)には、様々な形態がある。
【0080】
機械的なエラー、例えば、クランプサーボ10によりブレーキパッド9を所定圧力で加圧(加圧力)したが、スプリング49,50,51,52の変形(主に、使用寿命が尽きて変形されたり自体欠陥が生じる)や過負荷による加圧用ジグ2の変形(歪みなど)などによってスプリング49,50,51,52の長さが縮まって、加圧力が規定圧力よりも小さくなるか、逆に、スプリング49,50,51,52の長さが延びて、加圧力が規定圧力よりも大きくなる場合がある。この場合には、ロードセル11がそれを感知して制御器8に入力し、制御器8は、入力値が設定値と一致しないと異常と判断して、クランプサーボ10を停止させ、エラー警報を発する。
【0081】
エラー警報によって、作業者は、手動操作でクランプサーボ10を元の位置に移動させ、以降、手動操作ボタンを押してクランプサーボ10を動作させ、ブレーキパッド9を再度加圧して、設定された加圧力になると、次の作業に進行し、再度エラーが発生すると、加圧用ジグ2やスプリングを入れ替える等の方法で、エラーの原因を除去することができる。
【0082】
サーボモーター78によるサーボシリンダー73の移動距離は、スプリング49,50,51,52の長さ寸法の変化量であって、定数値(スプリングの歪み値、すなわち圧縮変形の寸法)である。ロードセル11によってクランプサーボ10の作動端での圧力が検出されて制御器8に入力された後、設定値と比較・判断して処理される。
【0083】
そして、制御器8の各種設定値は、作業者が、設定部S、タッチスクリーンTまたはキーボードやマウスを用いて入力することができ、スプリング定数値は、エラー及び製品不良の防止のためにノートブックなどで入力することが好ましい。
【0084】
本発明で、“総定数=スプリング定数×スプリング個数”であり、
“公差=総定数×ピッチ距離”であり、
“下限重量=基準荷重−(総定数×ピッチ距離)” ピッチ距離現在値=2.5mm
“上限重量=基準荷重+総定数×ピッチ距離” ピッチ距離現在値=2.5mm
“移送オフセット値=荷重を受ける時点で設定した値”であり、データ設定方法は、下記の通りである。
【0085】
1.下限標準値を“投入停止下限重量”に入力する。;
2.上限標準値を“投入停止上限重量”に入力する。;
3.投入停止上/下限重量の中間値を“投入停止定数重量”に入力する。;
4.移送距離オフセット値(単純な寸法計算により求められる位置値まで到達する前に圧力の干渉発生などで実際製品に標準圧力が伝達される地点の位置値)を入力する。;
5.クランプサーボ前進時に速度を低速に変換するための位置値である投入減速位置を設定し、移送距離オフセット値から“−5mm”と設定する。例えば、移送距離オフセット値が80mmのとき、投入減速位置は75mmに設定する。;
6.サーボモーターを保護するために、必要以上の距離まで前進することを抑止させる安全装置である投入停止位置を設定し、投入停止上限重量値の設定道よりも+5%して設定する。;
7.クランプ前進時に速度を規制して効率を向上させ、安全に作業するために、投入前進速度及び減速速度を入力する。;
8.クランピングされた製品を解除するために、解除停止重量を入力し、これは、投入停止上限重量値よりも10kg以上高くする。例えば、投入停止上限重量値が400kgであれば、解除停止重量は410kgに設定する。;
9.クランピング解除時に、圧力値まで到達する前に解除位置値を越えることを防止するために、入力する解除停止位置値は、移送距離オフセット値と同一にして入力する。;
10.解除減速位置及び速度は、単純解除のための、精密性を要しない作業であるから、適宜入力する;
11.後進初期速度、増速速度、増速位置値をそれぞれ入力して、クランプ後進時にロードセルを保護する(安全値である。)。
【0086】
図20は、本発明の一実施例によるブレーキパッド9の加圧方式を示すフローチャートである。同図を参照すると、オペレーターが入力インターフェースを通じて、または、工場自動化設備からの信号入力により、自動車の種類を選択する車種選択段階(S21段階)、及び、選択された車種名とブレーキパッド9に印加させる加圧荷重加圧力などを入力してデータを設定する設定段階(S22段階)を行う。このようにして車種と加圧荷重が設定されると、制御機構により自動的に下記のS23〜S29段階が行われる。まず、荷重加圧装置5を休止状態またはオフ状態から作動状態またはスタンドバイ状態として、作業を開始させるようにする開始段階(S23段階)。引き出しサーボ6を用いて、ブレーキパッド9が複数の列に整列されている加圧用ジグ2をローディングさせ、荷重印加装置5の加圧位置に移動させる段階(S24段階)。引き出しサーボ6で加圧用ジグ2を移動させて、整列されている複数のブレーキパッド9のうち一つを加圧位置に引き出す段階(S25段階)。クランプサーボ10のサーボシリンダー73を前進させて、加圧位置に引き出されたブレーキパッド9を、所定の圧力で加圧する段階(S26段階)。応用プログラムを用いて、ロードセル11から入力される加圧荷重(加圧力)、及びサーボシリンダー73の移動距離、すなわち、スプリング及びブレーキパッド9に加えられる値からの実際値、スプリングの歪み量の実際値(圧縮または伸張変形を実際に行った寸法)を計算する段階(S27段階)。設定値(加圧荷重セッティング値)と実際値とが一致するか否かを比較判断する段階(S28段階)。この比較判断の段階、設定値と実際値とが一致すると、次の列に整列されているブレーキパッド9を加圧できるように、引き出しサーボ6で加圧用ジグ2を移動させて、加圧及びクランピング作業を進行する(S29段階)。上記比較判断の段階(S28段階)で、設定値と実際値とが一致しないと判断された場合、例えば、実際値が設定値未満または超過であってエラーが発生した場合、作業者が手動ボタンで操作してクランプサーボ10を元の位置に移動させた後、制御機構により自動的に、エラーの発生したブレーキパッド9に前進加圧させて再確認する段階(S30段階)を行う。再確認段階で異常がないと、制御機構により自動的に、クランプサーボ10で加圧する段階(S26段階)を行う。S30段階で異常があると、制御機構により自動的に、加圧用ジグ2を修理または入れ替えすることを促す警報が表示部への表示またはブザーなどにより行われ、これを受けてオペレーターがスプリング交換などの加圧用ジグ2の修理または、別の加圧用ジグ2への交換を行う(S31段階)。
【0087】
車種設定段階(S22段階)で車種別に入力されたデータはメモリー部に記憶され、以降、車種に該当するデータを読み取って使用すればよい。
【0088】
図19は、本発明の一実施例による制御器8の回路ブロック図である。図19に示すように、中央処理処置(CPU)などで構成される制御部(C)の入力側には、モード(Mode)選択、ブレーキパッド9の大きさ、重さ、種類、特性、移送速度、動作時間、移送個数、ブレーキパッド9に印加する加圧力のような各種データを入力及び設定できるように、タッチスクリーン(T)、複数のキーパッド、スイッチ群及び/またはマウスなど(すなわち、これらから選択される1つまたは複数のもの)で構成される入力インターフェースとしての設定部(S)と、第1、2、3、4感知部と、リフト4の感知部と、ロードセル11と、がそれぞれ接続される。制御部(C)の出力側には、各種の動作状態・動作モード・設定値・現在値・各種機器の動作状態などが表示される表示部及び/またはタッチスクリーン(T)と、位置を制御する方法でブレーキパッド9を圧縮するサーボモーター78と、位置を制御する方法で加圧用ジグ2を加圧装置へとローディング及びアンローディングするとともに、所定位置への「引出し」を行うための引き出しサーボ6のサーボモーター116と、サーボモーター78,116にそれぞれ内蔵されて、サーボモーター78,116の動作状態、動作方向、動作速度、位置制御などのデータを制御部(C)に入力するエンコーダと、リフト4の駆動部と、インターロック解除シリンダー61と、牽引シリンダー30と、各種異常や動作状態などを警報光及び/または警報音として出力する警報部と、が接続される。ここで、インターロック解除シリンダー61については、空圧の流路を切り替えるソレノイドバルブが制御の対象となる。
【0089】
制御部(C)の入/出力部には、運営プログラム及び各種アクチュエータを制御する制御プログラムなどが格納されるメモリー部(図示せず)と通信インターフェース(P)が接続され、通信インターフェース(P)には主制御器(M)が接続されて、モニタリングや一部作業の遠隔制御などを行うことができる。
【0090】
制御部(C)の出力には、図示してはいないが、それぞれのサーボモータードライブが接続されて、安定的に精密制御される。
【0091】
設定部(S)は、通常のキーパッド、スイッチ群、タッチスクリーンなどをそれぞれ使用したり混用したりすることができ、制御部(C)を構成するメモリー部(図示せず)のデータは、制御部(C)により読み取り及び更新され、サーボモーター78の制御とブレーキパッド9の圧縮力制御などに用いられ、コンピュータ及び各種端末機を通じて新しく作成されたり入力されるデータ及び修正データ、運営データなどは、通信インターフェースを通じて入力及び出力される。
【0092】
メモリー部には、移送頻度の高いブレーキパッド9の規格化したデータを記憶した後、設定モードで該当するデータを読み取って制御するようにすれば便利である。
【0093】
表示部及び/またはタッチスクリーン(T)は、電源供給状態を表示する電源表示、サーボモーター、各種センサー、ロードセルなどの動作状態の表示、各種異常状態の表示、各種データの表示を含み、各種データを容易に入力及び修正でき、使い勝手の良さを提供する。
【0094】
本発明において、制御器8には、設定部を通じてサーボモーター78,116及び感知部のセンサーと各アクチュエータの動作条件などがあらかじめ設定されており、応用プログラム(プログラミング)によって自動/半自動/手動モードにそれぞれ切り替えて使用することができる。
【0095】
図21は、内蔵または外付けエンコーダによって位置制御されるサーボモーター78のタイミングチャートである。サーボモーター78は、制御器8からの駆動制御によって正回転または逆回転することで、サーボシリンダー73を前進または後進させる。
【0096】
サーボモーター78は、停止状態から、制御器8の前進動作信号によって正回転(+)することで、徐々に回転速度が増加(+)し、加圧前進速度(加圧速度)に達すると、クランプサーボ10の作動端が、予め設定された減速位置に到達するまで定速運転を行う。そして、減速位置に到達したならば、一定の割合で徐々に減速することで、予め設定された減速速度までの速度変更を行う。この減速速度での低速運転される状態で、クランプサーボ10の作動端で検出される圧力がスプリング定数設定重量に到達するように設定されており、この到達後も、インターロック機構によりインターロックがなされるまで一定速度での低速運転を続けることができる。例えば、上述のようにラチェットポール(爪)がラチェット棒の歯切り部にて係止されることで係止がなされる場合、ラチェットポール(爪)が歯切り部の凹溝中に確実に係止されるまで、少しだけクランプサーボの作動端を前進させることができる。もしも、加圧停止位置まで達したことが第1感知部82の近接センサー13または14によって検知されたならば、強制的に停止する(安全インターロック)。
【0097】
上述のようにして、加圧及びインターロック(クランピング)が完了すると、制御器8の後進信号動作によって逆回転することで後進し、図21に示すように、逆回転と定速逆回転(−)、増速逆回転(−)、定速逆回転(−)後に減速することでクランプサーボ10の原点に到着した後、停止する。
【0098】
図22〜図28は、本発明の一実施例によるタッチスクリーン(T)の画面状態図である。
【0099】
図22は、タッチスクリーン(T)に画面表示(出力)される本発明の制御器8の初期画面であり、様々な作業工程、例えば、運転画面ボタン、作業車種を選択できる型番選択ボタン、手動運転画面ボタン、作業データを記憶させる型番登録ボタン、発生したエラー内容、時間及び措置完了した措置時間などを確認できるアラームヒストリーボタン、測定データボタン、運転終了ボタンなどが位置し、これらのボタンをタッチする方法で作業工程を選択し、運転を操作(設定)したり実行したりする。
【0100】
この場合、作業者が初期画面状態で運転画面ボタンをタッチして選択すると、図23に示すように、タッチスクリーン(T)上に“運転画面”が表示され、画面上段には、選択された“運転画面”が選択状態で表示され、“型番選択”、“手動運転画面”、“型番登録”、“アラームヒストリー”、“測定データ”、“運転終了”などを容易に選択して画面を切り替えうるプルダウンメニューが位置する。
【0101】
“運転画面”の左側上段には、選択可能なユニットと選択されたユニットが表示されるユニット表示部が位置し、ユニット表示部の下段にはサーボモーターの引き出し位置、1列位置、2列位置、3列位置、4列位置、5列位置、投入位置、待機位置、元の位置など、サーボモーターの現在状態を表示する引き出しサーボ表示部が位置する。
【0102】
“運転画面”の右側上段には、選択された型番が表示される型番表示部が位置し、型番表示部の下段には、現在の生産数量を表示する生産数量表示部が位置する。
【0103】
“運転画面”の左側下段には、引き出しサーボの現在位置値、現在速度値、リフト安全位置、原点復帰有効、引き出し進行列、進行列アップ(UP)/ダウン(DOWN)、リフト安全OKなどを設定できる引き出しサーボ設定部が位置する。
【0104】
“運転画面”の右側下段には、クランプサーボの現在位置値、現在移送速度値、現在総重量、原点復帰有効、圧入結果表、投入総重量、移送結果値などを設定できるクランプサーボ設定部が位置する。
【0105】
図24は、手動運転画面の一例である。
【0106】
異常動作や故障などにより、作業者が、手動運転をする必要があり、プルダウンメニュー上の“手動運転画面”を押すと、図24に示すように、タッチスクリーン(T)の画面上にリフト部、引き出し部、クランプ部が区分表示され、画面の左側に位置するリフト部には、リフト4を上昇及び下降させるための昇降ボタン部が位置し、昇降ボタン部の左側にはリフト4の上昇を選択でき、上昇値が表示され、上昇状態が発光表示される上昇選択部が位置し、昇降ボタン部の右側には、リフト4の下降を選択でき、リフト4の下降値が表示され、下降状態が発光表示される下降選択部が位置する。
【0107】
リフト4の上昇及び下降は、上昇選択部または下降選択部をタッチして選択した状態で中央の昇降ボタン部をタッチして押すと、リフトが上昇または下降し、上昇距離と下降距離は上昇選択部及び下降選択部にそれぞれ表示される。
【0108】
昇降ボタン部の下部には、リフト4を前後に動作させる前後進ボタン部が位置し、前後進ボタン部の左側にはリフト4の後進を選択でき、後進値が表示され、後進灯が表示される後進選択部が位置し、前後進ボタン部の右側には、リフト4の前進を選択でき、リフト4の前進値が表示され、リフト4が前進中であることを発光表示する前進選択部が位置する。
【0109】
リフト4の前進及び後進は、前進選択部または後進選択部をタッチして選択した状態で中央の前後進ボタン部をタッチして押すと、リフト4が前進または後進し、前後進距離は前進選択部及び後進選択部にそれぞれ表示される。
【0110】
手動運転画面の中央に位置する引き出し部は、引き出しサーボの現在位置値が表示される現在位置値表示部と、加圧用ジグの速度値が表示されるジグ速度値表示部と、引き出しサーボのジグ圧力強度を設定する引き出しサーボジグ設定部が位置し、引き出しサーボジグ設定部の両側には、引き出しサーボジグの圧力強度を強と選択する強度選択部と、引き出しサーボジグの圧力強度を弱と選択する弱度選択部がそれぞれ位置する。
【0111】
また、引き出しサーボのみを原点に復帰させる単独原点復帰表示部と、引き出しサーボの進行状態と完了を設定できる引き出しサーボのステップ移送設定部及び表示部と、製品(ブレーキパッド)を上部または下部に整列させるための製品整列上昇/下降設定部及び表示部と、引き出し輪を上昇または下降させるための引き出し輪下降/上昇設定部及び表示部がそれぞれ位置する。
【0112】
手動運転画面の右側に位置するクランプ部は、クランプの現在位置値が表示される現在位置値表示部と、クランプの現在重量が表示される現在重量値表示部と、クランプジグの圧力強度を設定するクランプジグ設定部が位置し、クランプジグ設定部の両側には、クランプジグの圧力強度を強と選択する強度選択部と、クランプジグの圧力強度を弱と選択する弱度選択部がそれぞれ位置する。
【0113】
また、クランプサーボのみを原点に復帰させる単独原点復帰表示部と、クランプサーボの進行状態と完了を設定できるクランプサーボステップ移送設定部及び表示部と、クランプラッチ1(ラチェット棒とともに前進可能な、第1の圧締用アクチュエーターの作動端、またはラチェットが備えられた移動板34の位置)を前進または後進させるためのラッチ前進/後進設定部及び表示部と、クランプラッチ2(第2の圧締用アクチュエーターについての同様の位置)を前進または後進させるためのラッチ前進/後進設定部及び表示部が、それぞれ位置する。
【0114】
また、手動運転画面の下段には、引き出しサーボのステップ位置(現在位置)を表示する引き出しサーボステップ位置表示部が位置する。
【0115】
図25は、型番選択ボタンを押すと展開される型番選択画面であり、現在選択された型番と型番名がそれぞれ表示され、この型番と型番名は、複数個入力することができ、入力されている複数の型番のうち一つを登録された情報として運転される。
【0116】
表示項目に車種が登録されている場合、車種番号と車種名が表示される。
【0117】
図26は、型番登録ボタンを押すと展開される型番登録画面であり、型番と型番名が上段に表示され、下段両側には引き出しサーボとクランプサーボをそれぞれ設定できる引き出しサーボ設定部及び表示部とクランプサーボ設定部及び表示部がそれぞれ位置し、引き出しサーボ及びクランプサーボの設定値と現在値が一緒にまたは別々に表示される。
【0118】
引き出しサーボ設定部及び表示部とクランプサーボ設定部及び表示部の下段には、引き出しサーボ及びクランプサーボの原点復帰ボタン、前進ボタン及び後進ボタンがそれぞれ位置する。
【0119】
図27は、アラームヒストリーボタンを押すと、発生したエラー内容、時間及び措置完了した措置時間などを確認できるアラームヒストリー画面が展開される。
【0120】
図28は、測定データボタンを押すと展開される測定データ表示画面であり、測定された各種結果値が記録され、測定結果値は測定の度にシフトされる。
【0121】
以上では実施例及び添付の図面に挙げて本発明を説明してきたが、本発明はそれらに限定されず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々置換、変形及び変更が可能であるということは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとっては明らかである。
【符号の説明】
【0122】
1…ブレーキパッド加圧システム 2…加圧用ジグ 2a…整列空間
3…積載台 4…リフト 5…加圧機構
6…引き出しサーボ (加圧ジグ移動用アクチュエーター) 7…案内手段
8…制御器 9…ブレーキパッド
10…クランプサーボ (圧締用アクチュエーター)
11…ロードセル 12,13,14,112,113,114…近接センサー
15…バックプレート 16…突出部 17…突起 18…底板
19,20,21,22…側板 24,24a,24b,24c,24d…加圧棒
23…プッシュ 26,27,41,42,43,44,53…通穴
25…空間 28,29…引き出し輪 30…牽引シリンダー
30a,62…シリンダーロッド 31…牽引部材 32,33…第1案内棒
34…移動板 35…圧持板 36…固定板
37,38,39,40…第2案内棒 45,46,47,48…ナット
49,50,51,52…スプリング 34a,34b,36a,36b…凹部
54…ラチェット棒 55…ラチェット 56,97…結合用凹部
57…軸ピン 58…ラチェットブロック 59…ラチェットポール(爪)
60,77,84,89…支持部材 61…インターロック解除シリンダー
63…作動部材 64…凹溝 65,69,108…LMレール
66,70,109…LMブロック 67…ナット 68,71…支持板
72,106…ボールスクリュー 73…サーボシリンダー 74…ハウジング
75…連結部材 76,81…垂直板材 78,116…サーボモーター
79,80…スパーギア 82…第1感知部 83…アタッチメント
84a…支持棒 85,86…第2感知部 85a,86a,92,93…作動竿
90,91…第2感知部 94…隔離板 96…取っ手 98…案内溝
99,100…フレーム 101,102…ローラ 103,104…湾曲部
105…レール 107…底板 110…ブロック 111…連結部材
115,117…タイミングプーリー 118…タイミングベルト
C…制御部 S…設定部 T…タッチスクリーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スプリング(49〜52)、及び、該スプリングが歪んだ状態を維持するためのインターロック機構を備えた加圧ジグ(2)を用いて加圧状態を維持しつつブレーキバッドを製造する工程処理を行うために、サーボ機構を備える加圧ジグ移動用アクチュエーター(6)及び圧締用アクチュエーター(10)を用いて、加圧ジグ(2)中に複数の列に整列されている処理前のブレーキパッド(9)に対して加圧荷重を印加する方法であって、
オペレーターが入力インターフェースを通じて、または、工場自動化設備からの信号入力により、車種名を選択して設定するとともに、加圧状態で行う処理の前のブレーキパッド(9)に印加する加圧荷重を設定する段階と、
車種及び加圧荷重が設定された際に、制御機構(C)が加圧ジグ移動用アクチュエーター(6)を駆動させて、加圧用ジグ(2)を、圧締用アクチュエーター(10)による加圧が可能な領域にローディングする段階と、
制御機構(C)が加圧ジグ移動用アクチュエーター(6)をさらに駆動させることにより、前記加圧用ジグ(2)を圧締用アクチュエーター(10)の加圧位置に対して逐次移動させて、前記複数の列の各列の処理前のブレーキパッド(9)について、圧締用アクチュエーター(10)の加圧位置へと順次引き出す段階と、
制御機構が加圧ジグ移動用アクチュエーター(6)を駆動することにより、圧締用アクチュエーター(10)の作動端を前進させて、前記加圧位置に引き出された各一列の処理前のブレーキパッド(9)について、スプリング(49〜52)を介して、所定の圧力で加圧する段階と、
制御機構が、記憶部から呼び出された応用ソフトウェアプログラムを用いて、ロードセル(11)その他の圧力検出機構からの入力信号と、圧締用アクチュエーター(10)の駆動信号、移動量検出または位置検出とに基づき、圧締用アクチュエーター(10)の作動端から処理前のブレーキパッド(9)へと実際に加えられている加圧荷重、及びスプリング(49〜52)の実際の歪み量を計算する段階と、
制御機構が、前記応用プログラムによって、加圧荷重及び歪み量の実際の値と、これらの設定値とを比較して一致するか否かを判断する比較判断段階とを含み、
前記比較判断段階で、設定値と実際の値とが一致すると判断された場合に、制御機構が、圧締用アクチュエーター(10)を用いた当該一列のブレーキパッド(9)に対する加圧操作を終了させるとともに、次の列のブレーキパッド(9)に対する加圧を行うべく圧締用アクチュエーター(10)を用いて前記引出し段階を行わせることを特徴とする加圧用ジグを用いたブレーキパッド加圧方法。
【請求項2】
前記比較判断段階で、加圧荷重及び歪み量の実際の値と設定値とが一致しないと判断された場合、制御機構(C)は、警報を発した後、オペレーターが行う手動ボタンによる操作、または、工場自動化設備からの指令信号の入力に基づいて、圧締用アクチュエーター(10)を駆動することで、圧締用アクチュエーター(10)を加圧荷重印加前の元の位置に移動させた後に再度前進させることより、前記の一致しないと判断された一列のブレーキパッド(9)について、再度の加圧と、前記実際の値の計算と、設定値と一致するかの比較判断とを行う再確認段階をさらに含む、請求項1に記載の加圧用ジグを用いたブレーキパッド加圧方法。
【請求項3】
制御機構は、前記再確認段階で前記実際の値と設定値とが一致すると判断された場合、再確認が行われた一列のブレーキバット(9)について圧締用アクチュエーター(10)を用いた加圧操作を終了するとともに、次の列のブレーキパッド(9)に対する加圧を行うべく圧締用アクチュエーター(10)を用いて前記引出し段階を行わせ、また、なおも一致しないと判断された場合、スプリング(49〜52)の修理または入れ替え、または、加圧用ジグ(2)の一部または全部の修理または入れ替えを行うように促す警報を発するか、または、工場自動化設備のアクチュエータを駆動することで、このような修理または入れ替えを行う請求項2に記載の加圧用ジグを用いたブレーキパッド加圧方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項による加圧方法をコンピュータで実行させるためのプログラム。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項による加圧方法をコンピュータで実行させるためのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
【請求項6】
整列した処理前のブレーキパッド(9)に加圧荷重を加えることのできる圧締用アクチュエーター(10)と、
処理前のブレーキパッド(9)を、加圧荷重が加えられた状態に維持することのできる加圧用ジグ(2)とを含むブレーキパッド加圧装置であって、
加圧用ジグ(2)は、
底板(18)上に一つまたは複数備えられて、それぞれが処理前のブレーキパッド(9)を一列に整列されて収納する整列空間(2a)と、
各整列空間(2a)の左右両端部に互いに平行に設置される1対の第1案内棒(32,33)と、
第1案内棒(32,33)の先端部に移動可能に設置される移動板(34)と、
第1案内棒(32,33)の中間部に移動可能に設置される圧持板(35)と、
移動板(34)と圧持板(35)との間に設置される固定板(36)と、
圧持板(35)の前面の上下左右に基端部が固定される第2案内棒(37〜40)と、
第2案内棒(37〜40)が貫通する前記固定板(36)及び移動板(34)の通穴(41〜44)と、
移動板(34)の通穴及び該通穴を通過した第2案内棒(37〜40)の先端ねじ部に締め付けられるナット(45〜48)、または、その他による第2案内棒(37〜40)と移動板(34)との接続部と、
第2案内棒(37〜40)の外面に結合されて、移動板(34)と圧持板(35)を弾支するスプリング(49〜52)と、
移動板(34)の前面中央において前面に突出する加圧棒(24, 24a, 24b, 24c, 24d)と、
固定板(36)に設置されて、ブレーキパッドの加圧力を維持するインターロック機構と、
を含む、加圧用ジグを用いたブレーキパッド加圧装置。
【請求項7】
加圧用ジグ(2)は、
底板(18)の周縁部にそれぞれ設置される側板(19〜22)と、
側板(19〜22)の外側面の前後部に形成される引き出し輪(28,29)と、
引き出し輪(28,29)に形成される通穴(26,27)と
をさらに備えることを特徴とする、請求項6に記載の加圧用ジグを用いたブレーキパッド加圧装置。
【請求項8】
インターロック機構は、
移動板(34)の背面中央に固定され、後方へと延びるとともに移動可能なように固定板(36)の通穴(53)に遊挿されるラチェット棒(54)と、
ラチェット棒(54)の上部平面部に形成されるラチェット歯切部(55)と、
移動板(34)の上端部に取り付けられた左右方向の延びる軸ピン(57)により軸支されるラチェットブロック(58)と、
ラチェットブロック(58)の下端に形成され、ラチェット(55)に係合するラチェットポール(爪;59)と、
を含み、
前記ラチェットブロック(58)は、軸ピン(57)から見て圧持板(35)の側に重心が偏重されるように設置されたことを特徴とする、請求項6または7に記載の加圧用ジグを用いたブレーキパッド加圧装置。
【請求項9】
インターロック機構によるインターロックを解除するためのインターロック解除機構は、
圧締用アクチュエーター(10)の可動部から、直接、または支持部材(60)を介して支持されるインターロック解除用アクチュエーター(61)と、
インターロック解除用アクチュエーター(61)の作動端部に取り付けられるとともに前後方向へと案内される作動部材(63)と、
作動部材(63)の下部に形成され、ラチェットブロック(58)の上部が収容される凹陥部(64)と、
を含む、請求項8に記載の加圧用ジグを用いたブレーキパッド加圧装置。
【請求項10】
圧締用アクチュエーター(10)は、
加圧機構(5)の支持板(68)の上部に設けられるLM(直線動作用)レール(69)と、
LMレール(69)の上部に取り付けられLM(直線動)ブロック(70)と、
LMブロック(70)の上部に取り付けられ支持板(71)と、
支持板(71)の上部に設置されるサーボシリンダー(73)と、
サーボシリンダー(73)の作動端に取り付けられるロードセル(11)その他の圧力検出機構と、
ロードセル(11)その他の圧力検出機構の先端に取り付けられるプッシュ(23)と、
プッシュ(23)が支持されるハウジング(74)と、
ハウジング(74)を支持する連結部材(75)と、
支持板(68)に取り付けられる垂直板材(76)と、
垂直板材(76)に取り付けられるサーボモーター(78)及びサーボシリンダー(73)と、
サーボシリンダー(73)のボールスクリュー(72)を支持する支持部材(77)と、
ボールスクリュー(72)の軸棒とサーボモーター(78)の軸棒の端部にそれぞれ取り付けられて互いに噛み合うスパーギア(79)(80)と、
サーボモーター(78)に設けられる位置制御用エンコーダと、
支持板(68)の上部一側に設置される垂直板材(81)と、
垂直板材(81)に設置されて、サーボシリンダー(73)の過度な移動を感知する複数の近接センサー(12)(13)(14)と、
支持板(71)の側部に固定されて、サーボシリンダー(73)に沿って移動するアタッチメント(83)と、
を含む、請求項6に記載の加圧用ジグを用いたブレーキパッド加圧装置。
【請求項11】
圧締用アクチュエーター(10)の前面に設置される支持部材(84)と、
前記支持部材(84)の両側に設置される第2感知部(85)(86)と、
前記第2感知部(85)(86)に設置されて、加圧用ジグ(2)の加圧棒(24)(24a)(24b)(24c)(24d)の過度な突出を感知する回動接点構造の作動竿(85a)(86a)と、
をさらに含む、請求項6〜10のいずれかに記載の加圧用ジグを用いたブレーキパッド加圧装置。
【請求項12】
圧締用アクチュエーター(10)の前面に設置される支持部材(89)と、
前記支持部材(89)の両側に設置される第2感知部(90)(91)と、
前記第2感知部(90)(91)に設置されて、ラチェットブロック(58)の垂直及び傾きを感知する回動接点構造の作動竿(92)(93)と、
をさらに含む、請求項6〜10のいずれかに記載の加圧用ジグを用いたブレーキパッド加圧装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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