説明

加熱調理器およびこの加熱調理器を有する誘導加熱調理器

【課題】高価な触媒を使うことなく脱煙を可能にする加熱調理器を提供する。
【解決手段】ロースター庫20の背面23に形成された通気口23aが、排煙通路(排煙ダクトに同じ)30と連通し、排煙通路30の通気口23aに近い位置に、通過する気体を加熱するための高温脱煙部40が通気自在に設けられている。高温脱煙部40は、通電加熱や電磁誘導加熱によって高温に加熱される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は加熱調理器およびこの加熱調理器を有する誘導加熱調理器に関するものであり、特に、本体内にロースターを具備する加熱調理器、およびこの加熱調理器を有する誘導加熱調理器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
加熱調理器として、本体の天面部に載置された食品を加熱する加熱手段と、本体内部に設置したロースター庫に収容された食品を加熱する加熱手段と、の両方を具備するものが知られている。そして、ロースター庫において魚等を焼いた際に発生する油煙を浄化、脱臭するため、排気ダクト内に触媒加熱ヒータおよび触媒を配置した誘導加熱調理器が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2006−29596号公報(第6−7頁、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1に開示された発明は、脱煙手段として触媒を使用するため、製造コストが高くなるという問題があった。
すなわち、発生した煙は、十分に酸化された状態であれば、無色・無臭であるが、多くの場合、十分に酸化された状態にならないため、有機成分が残った白い煙が発生している。この酸化反応を低い温度でも促進させるために、白金−パラジウムなどの触媒を用いて活性化させていたが、レアメタルのため、高価なものとなっていた。なお、本発明において、発生した煙を酸化反応させ、無色化・無臭化することを「脱煙」と称している。
【0005】
本発明は、前記問題を解決するためになされたものであり、高価な触媒を使うことなく脱煙を可能にする加熱調理器およびこの加熱調理器を有する誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る加熱調理器は、正面側に扉を具備する箱状のロースター庫と、前記ロースター庫に形成された煙を排出するための通気口と、該通気口に連通する排煙通路と、を有し、
前記排煙通路に、これを通過する煙を加熱するための高温脱煙部が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明は以上の構成であるから、ロースター庫において発生した煙が、高温脱煙部において高温(たとえば、600℃以上)に加熱されるため、十分に酸化された状態になり、無色・無臭の気体として排煙通路から排出される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器を、誘導加熱調理器に搭載したものを用いて説明する。なお、各断面図は構成部材を模式的に表しているため、形状や大きさ(相対大きさ、縦横比率)は図示する形態に限定するものではない。また、各図における同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
【0009】
[実施の形態1:高温脱煙部]
図1および図2は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器を模式的に説明するものであって、図1は全体を示す側面視の断面図、図2は部分の実施例を示す側面視の断面図である。図1において、加熱調理器100は、箱状の本体10と、本体10の内部に設置され本体10の正面11に開口する箱状のロースター庫20と、を有している。
本体10のトッププレート(天面に同じ)12には排気口12aが形成され、本体10の正面11には正面開口部11aが形成され、正面開口部11aにロースター庫20の側面が気密的に接合されている。ロースター庫20の正面開口部にはロースター扉21が開閉自在に設置され、ロースター庫20の背面23には通気口23aが形成されている。また、ロースター扉21には内部に外気を流入させるための吸気口(図示しない)が形成されている。
【0010】
そして、ロースター庫20の通気口23aと本体10の排気口12aとを連通する排煙通路(排煙ダクトに同じ)30が設置され、排煙通路30の通気口23aに近い位置に、通過する気体(煙を含む)を加熱する高温脱煙部40が設けられている。
したがって、ロースター扉21の吸気口を通過してロースター庫20に流入した外気は、通気口23aを通過して排煙通路30に流入し、やがて、排気口12aから、庫外に排出されることになる。
このとき、ロースター庫20において魚等の加熱によって発生した煙は、高温脱煙部40において高温(たとえば、600℃以上)に加熱され、十分に酸化された状態になるため、有機成分が消滅し、無色・無臭の気体(白い煙でない)になって排気口12aから排出される。よって、脱煙のために、白金−パラジウムなどのレアメタルからなる触媒を用いる必要がなくなるため、製造コストが安価になる。
【0011】
また、トッププレート12の下面には誘導加熱コイルが配置され、本体10の内部には該誘導加熱コイルを運転するための電源手段、制御手段およびこれらを冷却するため庫内冷却ファン等が配置されている。また、ロースター庫20の内部には、被調理物(魚等)を載置するための焼き網(鉄桟)が配置され、該焼き網の下方に下電熱ヒータが、上方には上電熱ヒータがそれぞれ配置され、焼き網に載置された魚等を両面から加熱自在になっている。また、排煙通路30に排気ファンが設置される場合がある。このとき、排気ファンを構成する翼を排煙通路30内に配置して、該翼を駆動する駆動モータを排煙通路30外(本体10内に同じ)に配置してもよい。なお、以上の構成は従来の誘導加熱調理器に同じであるから、何れも図示しない。
ところで、以上は、加熱調理器100が誘導加熱コイル等(誘導加熱手段に同じ)を具備するものについて説明しているが、本発明はこれに限定するものではなく、誘導加熱コイル等を具備しないものや、誘導加熱コイル等に替えてその他の加熱手段(ガス燃焼、通電ヒータ等)を具備するものであってもよい。このとき、トッププレートの形態は変わることになる。
【0012】
次に、高温脱煙部40の発熱機構の一例を図2を参照して説明する。
(高温脱煙部の発熱機構その1)
図2の(a)において、高温脱煙部40aは、排煙通路30の内部に配置された通気性を有する導電体材料41と、導電体材料41に直接通電するための電極42と、電極42に接続された電気回路手段43(電源、配線および制御手段)と、を有している。
導電体材料41は特段限定するものではないが、熱交換器に代表されるようなメッシュやフィン等の表面積比(表面積/体積)が大きくなるような構成を用い、かつ抵抗値が数百Ω前後となるよう調整したものが望ましい。
【0013】
そうすると、導電体材料41に電源電圧をかけることで、抵抗発熱が生じ、通過する煙を加熱することができる。
たとえば、導電体材料41を発泡金属によって形成しておけば、空気が内部を通過することができ、加工が容易であり、さらに、発泡率を自由に変更することができるため、空気を通過する際の圧力損失をロースターに最適なものとすることができる。
なお、電気回路手段43の構成は限定するものではなく、ロースターの運転に対応して制御するものであっても、通過する気体(煙を含む)の温度を測定して制御するものであっても、あるいは使用者が通電タイミングを設定するものであってもよい。
【0014】
(高温脱煙部の発熱機構その2)
図2の(b)において、高温脱煙部40bは、排煙通路30の内部に配置された、抵抗線を編んだ細線編み込みシート44(複数枚)と、シート44のそれぞれに直接通電するための分配電極45と、分配電極45に接続された電気回路手段46(電源、配線および制御手段)と、を有している。すなわち、発泡金属によって形成された導電体材料41に替えて、細線編み込みシート44を配置したものである。
したがって、安価な抵抗線を、排煙通路30の内部の隙間に合わせて配置することができるため、効率的に排煙を加熱することができる。なお、抵抗線の編み込み要領は限定するものでなく、格子を形成する網状や、平行に配置された梯子状や、ランダムに絡み合ったもの等であってもよい。また、細線編み込みシート44の枚数は複数枚に限定するものではなく、1枚であってもよい。
【0015】
(高温脱煙部の発熱機構その3)
図2の(c)において、高温脱煙部40cには、磁性体材料47が通風自在に配置され、磁性体材料47の周囲にコイル48が配置され、コイル48には高周波電流を供給する電気回路手段49が接続されている。
したがって、磁性体材料47が電磁誘導によって加熱されるから、高温脱煙部40cを通過する気体(煙を含む)は加熱される。このとき、発熱が誘導加熱であるため、細かな温度制御が可能で、過昇温度による材料の劣化や無駄なエネルギー消費を抑制することができる。
なお、磁性体材料47の形態は限定するものではなく、筒体、ハニカム体、発泡体、磁性を有する線を編み込んだシート(網)、磁性を有する線をランダムにまとめたもの、等何れであってもよい。
【0016】
[実施の形態2:排煙用触媒]
図3は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器を模式的に説明する全体を示す側面視の断面図である。なお、実施の形態1(図1)と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図3において、加熱調理器200は、排煙通路30の高温脱煙部40よりも下流側(排気口12a寄り)に、排煙用触媒50が設置されている。このため、排煙用触媒50は、高温脱煙部40を通過した気体(煙を含む)に晒されるため、該気体(たとえば、600℃以上に加熱されている)によって加熱されて活性化されるから、酸化反応が促進される。
すなわち、ロースター庫20において発生した煙は、高温脱煙部40と排煙用触媒50との2重の酸化反応部において酸化されるから、効率的に脱煙されることになる。また、排煙用触媒50の活性化に必要な温度が約350℃以上であるため、排煙用触媒50を加熱するための専用ヒータを設ける必要がない。
【0017】
[実施の形態3:混合風路部]
図4は本発明の実施の形態3に係る加熱調理器を模式的に説明する全体を示す側面視の断面図である。なお、実施の形態1(図1)と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図4において、加熱調理器300の排煙通路30の高温脱煙部40の下流側(排気口12a寄り)に、本体10の内部の空気を取り入れるための本体空気流入口31が形成され、本体空気流入口31より下流側(排気口12a寄り)に排気ファン32が設置されている。
【0018】
ロースター庫20から排出された煙と本体空気流入口31から流入した空気とが混合し得る混合風路部が形成されている。このとき、前者は高温であるのに対し、後者は、本体10の内部を巡回(通気)して本体10内の設備(制御基板等)を冷却した後の比較的低温であるため、前者の温度は希釈され、温度が下げられた状態で、排気口12aから排出される。したがって、加熱調理器300の周囲(たとえば、台所の壁や天井等)が、高温の気体(脱煙されている)に晒されることがない。
【0019】
[実施の形態4:無駆動ファン]
図5は本発明の実施の形態4に係る加熱調理器を模式的に説明する全体を示す側面視の断面図である。なお、実施の形態1(図1)と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図5において、加熱調理器400の排煙通路30には、無駆動ファン33が設置されている。すなわち、無駆動ファン33は、排煙通路30の壁面を貫通して回転自在に設置された回転軸33bと、回転軸33bの排煙通路30の内部側端部に固定された排煙通路内翼33aと、回転軸33bの排煙通路30の外部側端部(本体10の内部に同じ)に固定された本体内翼33cと、を有している。
したがって、本体10の内部を流れる空気によって本体内翼33cが回転駆動されることによって、排煙通路内翼33aが回転されることになる。よって、専用の駆動モータを設置することなく、排煙通路内翼33aは回転されるから、製造コストおよび運転コストを抑えることができる。
なお、従来の排気ファンの場合には、駆動モータ自体が翼からの伝熱と駆動モータ自身の発熱とによって温度が上昇していたため、これが故障の一因になっていた。したがって、無駆動ファンによって、周囲が高温環境であっても安定した動作を行うことができる。
【0020】
[実施の形態5:二重管構造]
図6は本発明の実施の形態5に係る加熱調理器を模式的に説明する全体を示す側面視の断面図である。なお、実施の形態1(図1)と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図6において、加熱調理器500は、上流部分が二重管構造になっている排煙通路30aを有している。すなわち、排煙通路30aは、ロースター庫20の通気口23aを包囲して背面23に固定された外管61と、外管61に挿入されて背面23に固定された中管62と、中管62に一端が挿入され、他端が排気口12aに連通した内管63と、外管61の排気口12a寄りの端面を閉塞して内管63に固定された内外閉塞板64と、中管62の通気口23a寄りの端面を閉塞する内閉塞板65と、を有している。そして、内管63の上流側(通気口23a寄り)に高温脱煙部40が設置されている。
【0021】
したがって、通気口23aを通過して外管61と中管62との隙間に流入した煙は、内外閉塞板64によって流れ方向を変換され、中管62と内管63との隙間に流入し、さらに、内閉塞板65によって流れ方向を変換され、内管63に流入する。
このため、高温脱煙部40が設置された内管63の外面が、本体10内を流れる空気に直接晒されないため、高温脱煙部40の温度低減を防ぐことができる。さらに、高温脱煙部40から漏洩した熱が内外閉塞板64や外管61に伝わるため、高温脱煙部40に流入する前の煙が予熱されるから、煙を効率的に加熱することができ、酸化反応を促進することができる。
【0022】
[実施の形態6:傾斜部を有する排煙通路]
前記実施の形態1から4の構造では、高温脱煙部40の温度が、ロースター庫20内や被加熱物に比較して非常に高温となっているため、高温脱煙部40の設置位置によっては、高温脱煙部40からの輻射伝熱の割合が大きくなり、焼きムラを発生させる原因となる事が予想される。本実施の形態6は上記課題を解決するものである。
図7は本発明の実施の形態6に係る加熱調理器を模式的に説明する全体を示す側面視の断面図である。なお、実施の形態1(図1)と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図7において、加熱調理器600は、側面視において略し字状又はJ字状の排煙通路30bを有している。すなわち、排煙通路30bは、ロースター庫20の通気口23aに連通して下流側に向かって下降する傾斜部34と、この傾斜部34に連なった折り返し部35と、この折り返し部35に連なった垂直部36と、から形成されている。そして、垂直部36は排気口12aに連通している。
【0023】
さらに、傾斜部34には高温脱煙部40が設置されているから、高温脱煙部40のロースター庫20側の端面とロースター庫20の上面22とのなす角度が鋭角になっている。よって、高温脱煙部40がロースター庫20へ露出しない構造になり、高温脱煙部40からの輻射熱は上面22に放射されることになる。
すなわち、高温脱煙部40からの輻射熱は金網24側に放射されないから、局部的な輻射伝熱の発生が抑えられ、被加熱物を均一に加熱することができる。よって、金網24に載置された魚等に焼きムラが発生することが防止される。
【0024】
[実施の形態7:遮熱板]
図8は本発明の実施の形態7に係る加熱調理器を模式的に説明する全体を示す側面視の断面図である。なお、実施の形態1(図1)と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図8において、加熱調理器700は、ロースター庫20内の背面23寄りの位置に、通気口23aを通気自在に覆う遮熱板25が設置されている。さらに、遮熱板25には高温脱煙部40の温度を推測するための第1温度検知手段71が設置され、排煙通路30の排気口12aの近くに、排ガスの温度を検知する第2温度検知手段72が設置されている。
【0025】
すなわち、高温脱煙部40とロースター庫20の金網24との間に遮熱板25を設けたことになるから、設計上、金網24と同じ高さにしか高温脱煙部40を配置することができないような場合であっても、遮熱板25を高温脱煙部40と金網24との間を介在させることによって、直接輻射伝熱が放射されるのを妨げることができ、被加熱物を均一に加熱することができる。
また、高温脱煙部40の温度検知を直接行った場合、非常に高温であるため、信頼性まで含めた場合の検知手段固定方法は、技術的に難しいものとなる。よって、輻射伝熱のみを受け取る遮熱板25に第1温度検知手段71を設けることで、擬似的に高温脱煙部40の温度を推測することができる。
【0026】
なお、二重管構造である加熱調理器500(実施の形態5、図6参照)の場合、第1温度検知手段71を内閉塞板65に設置すれば、同様に、擬似的に高温脱煙部40の温度を推測することができる。
さらに、傾斜管構造である加熱調理器600(実施の形態6、図7参照)の場合、
高温脱煙部40からの輻射熱が金網24に直接放射されないから、遮熱板25に替えて、輻射熱が照射される位置に検温板(図示しない)を設け、該検温板に第1温度検知手段71を設置するようにしてもよい。
【0027】
[実施の形態8:酸化剤生成部]
図9は本発明の実施の形態8に係る加熱調理器を模式的に説明する全体を示す側面視の断面図である。なお、実施の形態1(図1)と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図9において、加熱調理器800は、加熱調理器100(実施の形態1)が具備する高温脱煙部40に替えて、排煙通路30に酸化剤生成部80を設置したものである。酸化剤生成部80は対向する電極対81と、電極対81に接続された電気回路手段82(電源、配線および制御手段)と、を有している。
すなわち、脱煙は酸化反応であることから、高温による活性化に変えて、酸化剤生成部80が発生したオゾンや過酸化水素などの酸化剤によって煙を酸化させている。
効果としては、触媒よりも低温で酸化反応が可能となるため、被加熱物や周辺機器に熱的な影響を与えずにすむことができる。
【0028】
なお、本発明は酸化剤生成部80の構成を限定するものではなく、酸化剤を生成することができる限り、何れの形式であってもよい。また、酸化剤生成部80の内壁面を抗酸化剤で表面処理しておけば錆び発生等による劣化を抑えることができる。すなわち、酸化剤生成部80は、通常ステンレスなどの金属によって形成された箱体(筒体)であるものの、酸化剤が生成された酸化状態において長期に使用された場合、錆びの発生などが生じる可能性があった。また、抗酸化剤による表面処理の要領は限定されるものではなく、たとえば、ホーロー加工などによって酸化物質雰囲気内でも表面腐食防止する構成とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、ロースター庫を備える事業用および家庭用の各種加熱調理器は勿論、ロースターのみを有する加熱調理器(魚専用焼き器等)や、ロースター以外の位置に通電発熱体やガスバーナや誘電加熱手段等が配置された各種誘導加熱調理器としても広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の全体を示す側面視の断面図。
【図2】図1に示す加熱調理器の部分の実施例を示す側面視の断面図。
【図3】本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の全体を示す側面視の断面図。
【図4】本発明の実施の形態3に係る加熱調理器の全体を示す側面視の断面図。
【図5】本発明の実施の形態4に係る加熱調理器の全体を示す側面視の断面図。
【図6】本発明の実施の形態5に係る加熱調理器の全体を示す側面視の断面図。
【図7】本発明の実施の形態6に係る加熱調理器の全体を示す側面視の断面図。
【図8】本発明の実施の形態7に係る加熱調理器の全体を示す側面視の断面図。
【図9】本発明の実施の形態8に係る加熱調理器の全体を示す側面視の断面図。
【符号の説明】
【0031】
10:本体、11:正面、11a:正面開口部、12:トッププレート、12a:排気口、20:ロースター庫、21:ロースター扉、22:上面、23:背面、23a:通気口、24:金網、25:遮熱板(実施の形態7)、30:排煙通路、30a:排煙通路(実施の形態5)、30b:排煙通路(実施の形態6)、31:本体空気流入口(実施の形態3)、32:排気ファン、33:無駆動ファン(実施の形態4)、33a:排煙通路内翼、33b:回転軸、33c:本体内翼、34:傾斜部、35:折り返し部、36:垂直部、40:高温脱煙部、40a:高温脱煙部(実施例1)、40b:高温脱煙部(実施例2)、40c:高温脱煙部(実施例3)、41:導電体材料、42:電極、43:電気回路手段、44:シート、45:分配電極、46:電気回路手段、47:磁性体材料、48:コイル、49:電気回路手段、50:排煙用触媒(実施の形態2)、61:外管、62:中管、63:内管、64:内外閉塞板、65:内閉塞板、71:第1温度検知手段、72:第2温度検知手段、80:酸化剤生成部(実施の形態8)、81:電極対、82:電気回路手段、100:加熱調理器(実施の形態1)、200:加熱調理器(実施の形態2)、300:加熱調理器(実施の形態3)、400:加熱調理器(実施の形態4)、500:加熱調理器(実施の形態5)、600:加熱調理器(実施の形態6)、700:加熱調理器(実施の形態7)、800:加熱調理器(実施の形態8)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加熱物を収納するロースター庫と、
該被加熱物を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段によって前記被加熱物を加熱した際に発生する煙を前記ロースター庫から排出する通気口と、
該通気口に連通する排煙通路と、
該排煙通路に設けられ、前記ロースター庫から排出された煙を加熱する高温脱煙部と、
を備えたことを特徴とする加熱調理器。
【請求項2】
前記高温脱煙部は、これを通過する煙を少なくとも600℃以上に加熱することを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
【請求項3】
前記高温脱煙部の下流側に、脱煙用触媒が設けられていることを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
【請求項4】
前記高温脱煙部は、これを通過する煙を少なくとも350℃以上に加熱することを特徴とする請求項3記載の加熱調理器。
【請求項5】
前記高温脱煙部が、通気性を有する導電体材料によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の加熱調理器。
【請求項6】
前記高温脱煙部は、磁性体材料と、該磁性体材料の周囲に配置されたコイルとで構成されたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の加熱調理器。
【請求項7】
前記通気性を有する導電体材料は発泡金属であることを特徴とする請求項5記載の加熱調理器。
【請求項8】
前記通気性を有する導電体材料は、線状の抵抗線を編んで通気性を有するシートに形成した導電シートであることを特徴とする請求項5記載の加熱調理器。
【請求項9】
前記排煙通路は、前記高温脱煙部の加熱煙排出側にロースター庫外からの空気を取り込む混合風路部を備えたことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の加熱調理器。
【請求項10】
前記排煙通路は、前記混合風路部よりも下流に、混合された気体を排出する排気ファンを備えることを特徴とする請求項9記載の加熱調理器。
【請求項11】
前記排煙通路は壁面を貫通して回転自在に設置された回転軸と、
該回転軸の前記排煙通路の内部部分に固定された排煙通路内翼と、
該回転軸の前記排煙通路の外部部分に固定された排煙通路外翼と、
を有し、
前記ロースター庫外を流れる空気によって前記排煙通路外翼が回転駆動されることによって、前記排煙通路内翼が回転されることを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の加熱調理器。
【請求項12】
前記通気口の周囲に断熱材又は断熱構造を備えたことを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載の加熱調理器。
【請求項13】
前記断熱構造は前記排煙通路に、前記高温脱煙部が設けられた内管と、該内管を包囲する外管と、前記外管の前記通気口とは反対側の端面を閉塞して前記内管に固定された内外閉塞板と、前記内管と前記外管との間に配置された中管と、前記中管の前記通気口寄りの端面を閉塞する内閉塞板と、を有し、
前記外管と前記中管との隙間に流入した煙が、前記内外閉塞板によって流れ方向を変換されて前記中管と前記内管との隙間に流入し、さらに、前記内閉塞板によって流れ方向を変換されて前記内管に流入することを特徴とする請求項12記載の加熱調理器。
【請求項14】
前記ロースター庫の背面に前記通気口が形成され、
前記高温脱煙部の前記通気口側の端面が、前記ロースター庫の天面に向かって傾斜して設けられていることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載の加熱調理器。
【請求項15】
前記通気口に遮熱板が設けられていることを特徴とする請求項1乃至14の何れかに記載の加熱調理器。
【請求項16】
前記遮熱板に温度検知手段が設けられていることを特徴とする請求項15記載の加熱調理器。
【請求項17】
前記高温脱煙部と対向する位置に検温板が設置され、該検温板に温度検知手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至16の何れかに記載の加熱調理器。
【請求項18】
被加熱物を収納するロースター庫と、
該被加熱物を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段によって前記被加熱物を加熱した際に発生する煙を前記ロースター庫から排出する通気口と、
該通気口に連通する排煙通路と、
該排煙通路に設けられ、前記ロースター庫から排出された煙を酸化剤によって酸化する酸化手段と、
を備えたことを特徴とする加熱調理器。
【請求項19】
前記酸化手段の内壁面を抗酸化剤で表面処理したことを特徴とする請求項18記載の加熱調理器。
【請求項20】
調理機器を載置するトッププレートと、
このトッププレートの下部に配置され、前記調理機器を誘導加熱する誘導加熱コイルと、
請求項1乃至19の何れかに記載の加熱調理器と、
を具備する本体と、
前記本体に形成された排気口と、
を備え、
前記排煙通路は前記通気口と前記排気口とを連通することを特徴とする誘導加熱調理器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−139177(P2010−139177A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−316724(P2008−316724)
【出願日】平成20年12月12日(2008.12.12)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000176866)三菱電機ホーム機器株式会社 (1,201)
【Fターム(参考)】