説明

包装体

【課題】吸収性物品の取り出しが比較的に容易であって、かつ、収納効率にも優れた包装体を提供する。
【解決手段】複数の吸収性物品11を収納した包装体10であって、吸収性物品は、前後方向において整列された状態で収納され、第1縁部36と第2縁部37とを有し、少なくとも1つ以上の折曲線によって折曲され、第1及び第2縁部36,37と、第1及び第2縁部36,37間に位置する折曲部と、第1縁部36と折曲部との間に画定された第1区域41と、折曲部と第2縁部37との間に画定された第2区域42とを有する。吸収性物品の第1区域41は前面側に位置し、折曲部と第2縁部37との離間寸法は折曲部と第1縁部36との離間寸法よりも大きく、開封部18は、第1縁部36と交差し、かつ、その一方端縁18aが第1縁部36と第2縁部37との間に位置している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品を収納するための包装体、詳しくは、収納された吸収性物品を取り出すための開封部を有する包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の吸収性物品を収納するための包装体は公知である。例えば、特許文献1には、略直方体状の包装体の内部に、複数の吸収性物品が圧縮された状態で収納されており、側面には吸収性物品を取り出すための開封部が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平2−109858号公報(JP02−109858A)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された発明に係る包装体では、側面に開封部が形成されているので、開封部に沿って包装体の一部を破断させることによって吸収性物品を順次取り出すことができる。しかし、開封部が吸収性物品の収納状態における長さ寸法よりも大きな長さ寸法を有することから、開封部を破断したときに、吸収性物品の圧縮された状態における整列状態が崩れ、取り出し口から複数の吸収性物品が外部にはみ出るおそれがある。かかる場合には、包装体が略直方体状を維持することできず変形するので、持ち運び難くなり、また、包装体を吊持させた状態で保管する場合には、吸収性物品が包装体から落下するおそれがある。一方、かかる事態を避けるために、取り出し口を比較的に小さくした場合には、包装体の中から吸収性物品を取り出し難くなる。また、吸収性物品が取り出し口からはみ出るのを防止するために、吸収性物品にかかる圧縮力を比較的に低く抑えて包装体内に収納する場合には、収納される吸収性物品の数が少なくなるので、包装体の収納効率が低下する。
【0005】
本発明の課題は、従来の包装体の改良であり、吸収性物品の取り出しが比較的に容易であって、かつ、収納効率にも優れた包装体の提供に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、第1及び第2発明は、前後方向を有し、前記前後方向において対向する前後面を含み、その内部に複数の吸収性物品11を収納した包装体を対象とする。
【0007】
第1発明に係る包装体は、前記前後面のうちの少なくとも前面には前記吸収性物品を取り出すための開封部が形成されており、前記吸収性物品は、少なくとも1つの折曲線によって折曲され、かつ、前記前後方向において整列された状態で収納されており、第1及び第2縁部と、前記第1及び第2縁部間に位置する折曲部と、前記第1縁部と前記折曲部との間に画定された第1区域と、前記折曲部と前記第2縁部との間に画定された第2区域とを有し、前記吸収性物品の前記第1区域は前記前面側に位置し、前記折曲部と前記第2縁部との離間寸法は前記折曲部と前記第1縁部との離間寸法よりも大きく、前記開封部は、前記第1縁部と交差し、かつ、その一方端縁が前記第1縁部と前記第2縁部との間に位置していることを特徴とする。
【0008】
第2発明に係る包装体は、前記前後面のうちの少なくとも前面には前記吸収性物品を取り出すための開封部が形成されており、前記吸収性物品は、少なくとも1つの折曲線によって折曲され、かつ、前記前後方向において整列された状態で収納されており、第1及び第2縁部と、前記第1及び第2縁部間に位置する折曲部と、前記第1縁部と前記折曲部との間に画定された第1区域と、前記折曲部と前記第2縁部との間に画定された第2区域とを有し、前記吸収性物品の前記第1区域は前記前面側に位置しており、前記開封部は、前記第1縁部と並行に延びて前記第1区域の側部と交差しており、かつ、前記第2区域の側部と交差していないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の特にそのひとつ以上の実施態様によれば、開封部が第1区域の第1縁部と交差し、かつ、その端縁が第1縁部と第2縁部との間に位置しているので、開封部を切り離して第1縁部を摘持することによって吸収性物品を容易に引っ張り出すことができる。また、収納された状態において、取り出し口に近い吸収性物品の大部分や複数の吸収性物品が取り出し口から外部にはみ出ることはないので、吸収性物品が汚れたり傷んだりするおそれはなく、また、許容限度まで圧縮して吸収性物品を収納したとしても、開封時に整列状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1発明における包装体の斜視図。
【図2】包装体の内部を示す図1と同様の斜視図。
【図3】(a)収納状態のおむつの平面図、(b)おむつの腹側の平面図、(c)おむつの背面側の平面図。
【図4】おむつの展開図。
【図5】包装体の模式的前面図。
【図6】取り出し口からおむつを取り出すときの模式的前面図。
【図7】包装体の実施形態の一例を示す図5と同様の模式的前面図。
【図8】(a)包装体の他の実施形態に係る図5と同様の模式的前面図、(b)包装体の他の実施形態に係る図5と同様の模式的前面図。
【図9】(a)包装体の他の実施形態における斜視図、(b)包装体の他の実施形態における斜視図。
【図10】(a)包装体の他の実施形態に係る収納状態におけるおむつの背面図,(b)おむつを包装体から取り出すときの包装体内の一部を示す図。
【図11】(a)包装体の他の実施形態に係るおむつの展開図、(b)包装体10の他の実施形態に係る図5と同様の模式的前面図。
【図12】取り出し口からおむつを取り出す様子を示す図。
【図13】第2発明における包装体の模式的前面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1発明>
図1及び2に示すとおり、包装体10は、包装袋10aとその内部に収納された吸収性物品の一例としての使い捨ておむつ11とを含む。包装体10は、縦方向Y及び横方向Xと、それらに直交する前後方向Zとを有する略直方体状であって、前面12と後面13と、一対の側面14,15と、天面16及び底面17とを含む。なお、後記のとおり、包装体10は可撓性を有するプラスチックフィルムから作られた包装袋10aからその外形が形成されているので、各面12,13,14,15,16,17は、水平な面だけではなく、その一部に凹凸を有する面を意味する。
【0012】
本実施形態においては、図2及び3において仮想線で示すとおり、複数のおむつ11がそれぞれ2つ折りにされ、それらが包装体10の内部に前後方向Zに整列された状態で収納されており、おむつ群20を形成している。前面12には、包装体10内に収納されたおむつ11を取り出すための開封部18が形成されている。開封部18に囲まれた領域には、包装体10から分離可能な分離部19が画定されている。なお、開封部18は後面13に形成されていてもよく、前後面12,13のうちの少なくとも一方における後記の所定の位置に形成されていればよい。なお、本明細書において、おむつ11が「前後方向Zに整列された状態」
とは、第1区域41が前面12側に位置した状態で2つ折りにされた複数のおむつ11が前後方向Zにおいて互いに重ねられて収納された状態を意味し、おむつ11の第1区域41の第1縁部36が横方向Xに延びるように配置された態様(図2参照)や、それが縦方向Yに延びるように配置された態様(図8参照)等を含むものである。また、各図において、おむつ11が包装体10に収納された状態を示しているが、これらの図は包装体10内を模式的に表すものであって、おむつ11は圧縮された状態で包装体10に収納されているので、実際の実施形態では包装体10内に隙間はほとんど形成されていないものと理解されたい。
【0013】
包装体10を形成する包装袋10aは、ポリエチレン、ポリプロピレン、PETなどの可撓性を有するプラスチックフィルムから形成されており、その厚さについては、特に制限はないが、例えば、厚さが約50〜80μmのものを用いることができる。包装体10は、1枚のプラスチックフィルムからなる包装袋10aを折り畳んで略直方体状に組立てることによって形成されており、前面12と後面13とには、包装袋10aの端縁どうしを接合してなるシール部22が縦方向Yへ延びており、前後面12,13の上端には折り畳み部25が形成されている。また、天面16の外周縁にはそれを取り囲むように上方へ突出するリブ23が形成されており、両側面14,15側のリブ23には、一対の紐状の手提げ部24が取り付けられている。なお、図示していないが、前後面のシール部22と同様のシール部22が、底面17にも形成されている。
【0014】
包装体10は、袋状の包装プラスチックフィルムに、その開口からおむつ群20を圧縮状態で封入させることによって形成することもでき、その場合には、開口を封止するときに形成される折り畳み部のシール間に吊持用のスリットを設けることによって、手提げ部24を形成することもできる。また、本実施形態では、説明の便宜上、おむつ群20が整列している方向を前後方向Zとしているが、包装体10の販売時には、シール部22の形成されていない側面14,15を商品の商標やデザインが施される正面(前面)とすることもできる。
【0015】
包装体10は、搬送及び保管に適したコンパクトな大きさを有するものであって、具体的には、縦方向Yにおける寸法H1は、約180〜240mm、前後方向Zにおける寸法W1は、約180〜300mm、横方向Xにおける寸法L1は、約170〜240mmである(図1参照)。前後方向Zにおける寸法W1が相対的に大き過ぎると、包装体10の後面13側に収納されているおむつ11を取り出し難くなるおそれがあるところ、前記範囲の大きさであれば、包装体10内に収納されているおむつ11が少なくなった場合であっても、おむつ11を包装体10からスムーズに取り出すことができる。ただし、これらの包装体10の各寸法は一例であって、収納される吸収性物品の個数や大きさに合せて適宜変更することができる。なお、包装体10は、例えば、開封部18が形成された前面12を下側にして吊り下げて、開封部18からおむつ11を1つずつ取り出すこともできる。
【0016】
開封部18は、シール部22と並行してYへ延びる長細状であって、上方へ凸曲した上端縁18aと、下方へ凸曲した下端縁18bと、上下端縁18a,18b間において縦方向Yへ延びる両側縁18c,18dとによって画定されている。開封部18は、複数の開孔27から形成されたミシン目であって、隣り合う各開孔27間の離間寸法(ピッチ)は約1.0〜7.0mmである。なお、開封部18は、包装袋10aの一部を切離可能な限りにおいて、熱加工を施した部位などから形成してもよい。
【0017】
図3及び4に示すとおり、おむつ11は、展開状態における縦中心線Pとそれに直交する横中心線Qとを有し、前後ウエスト域31,32と、前後ウエスト域31,32間に位置するクロッチ域33とを有し、前後ウエスト域31,32の両側縁どうしが接合された、いわゆるパンツ型のおむつである。また、おむつ11は、前ウエスト域31が位置する腹側Fと、後ウエスト域32が位置する背面側Bと、第1縁部(着用状態における上端部)36と、第2縁部(着用状態における下端部)37とを有する。おむつ11は、前後ウエスト域31,32から形成された第1区域41と、クロッチ域33から形成された第2区域42とが互いに重なるように2つ折りにされた状態で包装体10内に収納されている。具体的には、図3(b)に示すように、レッグ開口縁の上端近傍間において横方向Xへ延びる折曲線43に沿って第1区域41の腹側Fが第2区域42の腹側Fと当接するように2つ折りにされている。また、図3(c)に示すとおり、おむつ11の第2区域42の背面側Fには、おむつ11を丸めて廃棄するときに使用するための廃棄用テープ45が折り畳まれた状態で取り付けられている。
【0018】
おむつ11は、折曲線43に沿って2つ折りにされることによって、折曲部46が形成されており、第2区域42の縦方向Yおける寸法は第1区域41のそれよりも大きく、おむつ11の収納状態において第2縁部37は第1縁部36よりも縦方向Yの上方に位置している。収納された状態におけるおむつ11の各寸法について具体的に言えば、第2区域42の縦方向Yにおける寸法(折曲部46と第2縁部37との離間寸法)H2は約180〜240mm、第2縁部37の横方向Xにおける寸法L2は約80〜180mm、第1区域41の縦方向Yにおける寸法H3(折曲部46と第1縁部36との離間寸法)は約120〜180mm、第1縁部36の横方向Xにおける寸法L3は約100〜200mm、折曲部46の横方向Xにおける寸法W2は、約180〜220mmである。また、おむつ群20において各おむつ11は、第1区域41が前面12側となるように前後方向Zにおいて整列されている。なお、おむつ11は、折曲線43によって第1区域41と第2区域42とに区分されているが、包装体10に収納される吸収性物品として、例えば、比較的に大きな矩形の吸収パッド等を用いた場合には、複数の折曲線43によって複数の区域に区分されていてもよく、また、折曲された画定される各区域の大きさは、吸収性物品の大きさに応じて適宜変更されるものである。
【0019】
図4に示すとおり、おむつ11は、おむつ11の外形をなす弾性パネル51と、その内面に固定された吸収性シャーシ52とを含む。弾性パネル51は、内面(肌対向面)側に位置する繊維不織布から形成された表面シート53と、裏面(非肌対向面)側に位置する繊維不織布又はプラスチックフィルム、それらのラミネートシートなどから形成された外面シート54とを有する。表面シート53と裏面シート54との間には、前ウエスト域31の前側縁間において横中心線Qの方向へ延びる複数条の前ウエスト弾性体55と、後ウエスト域32の後側縁間において横中心線Qの方向へ延びる複数条の後ウエスト弾性体56と、レッグ開口縁に沿って湾曲状に延びる複数条のレッグ弾性体57とが配設されている。前ウエスト弾性体55は、前端縁側に位置する上方前ウエスト弾性体55Aと下方前ウエスト弾性体55Bとを有し、後ウエスト弾性体56は、後端縁側に位置する上方後ウエスト弾性体56Aと下方後ウエスト弾性体56Bとを有する。上方前後ウエスト弾性体55A,56Aは、それぞれ、下方前後ウエスト弾性体55B,56Bに比べて密に配設されている。したがって、前後ウエスト域31,32のウエスト開口縁部は、他領域に比して高い収縮力が付与されるから、パンツ型の状態において、第1区域41は略先細状を呈している。
【0020】
なお、前後ウエスト域31,32が伸縮性を有する繊維不織布から形成されている場合には、前後ウエスト弾性体55,56は、上方前後ウエスト弾性体55A,56Aのみから形成されていてもよい。また、各図において、おむつ11の前後ウエスト弾性体55,56のうち、上方前上ウエスト弾性体55Aと上方後ウエスト弾性体56Aとのみを説明の便宜上、一点鎖線または仮想線で示している。
【0021】
吸収性シャーシ52は、肌対向面側に位置する透液性の繊維不織布から形成された内面シート58と、非肌対向面側に位置して弾性パネルに固定された不透液性の外面シート59と、内外面シートとの間に介在された吸収性コア60とを含む。外面シート59はその両側部が内方へ折り返されてスリーブが形成されており、該スリーブ内にはカフ弾性体61が伸縮可能に取り付けられている。
【0022】
吸収性コア60は、フラッフパルプと超吸収性ポリマー粒子等との混合から形成された吸液性芯材をティッシュ等の液拡散性シートで被包したものであって、両側縁が内方へ凹曲した括れ形状を有している。吸収性コア60は、所要の弾性反発力を有しており、おむつ11がそれぞれ2つ折りにされた状態で、かつ、互いに重ねられて前後方向Zに圧縮されて整列した状態で包装体10内に収納されていることから、各おむつ11の吸収性コア60の弾性反発力が前後方向Zにおいて発揮され、包装体10の前後面12,13の内面には、おむつ11を圧縮したときの反発力と相俟ってそれを前後方向Zの外方へ押しやろうとする力(後記の内圧力)が作用している。
【0023】
図5は、包装体10の内部を示す模式的前面図、図6は、開封部18からおむつ11を取り出すときの模式的前面図である。図5及び6において、説明の便宜上、包装体10内のおむつ11は仮想線で示している。
【0024】
図5に示すとおり、分離部19は、その開封部18の上端縁18aの下方に位置する上端部19aを指で押して又は指で摘んで上端縁18aとその近傍の両側縁18c,18dの一部とを切り離し、そのまま下方に引っ張って開封部18全体を切り離すことによって、包装体10の本体から分離することができる。分離部19を包装体10の本体から切り離すことによって、取り出し口63が形成される。
【0025】
また、開封部18は、第1区域41の第1縁部36と交差している。すなわち、開封部18の上端縁18aは収納されたおむつ11の第1区域41の第1縁部36よりも上方に位置しており、取り出し口63の上端において第1区域41の第1縁部36の一部が露出している。通常、包装体から吸収性物品を取り出すときに、その一部が露出していたとしても、それを摘んで吸収性物品全体を取り出すことは困難であり、無理に引っ張り出そうとすると、開封部の一部が裂けて取り出し口63が大きくなり、保管時に包装体内の吸収性物品の一部が取り出し口から外部にはみ出て包装体の形状が大きく崩れるおそれがある。一方、予め取り出し口を比較的に大きく形成する場合には、圧縮状態で収納された吸収性物品の一部が内圧力によって取り出し口から外部にはみ出るおそれがあり、かかる不利益を防止するために、収納される吸収性物品の個数を制限して、包装袋内の内圧力を調整する必要がある。
【0026】
ここで、開封部18が第1区域41の第1縁部36と交差するとは、図5に示すとおり、開封部18の上端縁18aが第1縁部36よりも上方に位置している態様のほかに、上端縁18aが第1縁部36とほぼ同じ高さに位置している場合を含む。また、開封部18は、第1縁部36と斜めに交差してもよいし、第1縁部36に対して複数形成されていてもよい。
【0027】
本実施形態の包装体10の場合には、図6に示すとおり、分離部19を完全に包装体10の本体から切り離した後、取り出し口63から露出している第1区域41の第1縁部36に指を掛け、第1縁部36を指で摘んだ状態のまま取り出し口63から第1縁部36の一部を包装体10の外に引っ張り出して、かかる外部に引っ張り出された部分を掴んでさらに引っ張ることによって、おむつ11全体を包装体10から取り出すことができる。このように、取り出し口63から第1区域41の第1縁部36が露出しているので、それに指を掛けることによっておむつ11を容易に取り出すことができ、また、取り出し口63が比較的に小さく、かつ、第1区域41の第1縁部36と交差して形成されているので、保管時においても、取り出し口63に近いおむつ11の大部分や複数のおむつ11が外部にはみ出て汚れたり傷んだりするおそれはない。また、取り出し口63に近いおむつ11、すなわち、次に包装体10から取り出されるべきおむつ11については、第1縁部36の一部を取り出し口63から僅かにはみ出した状態とすることによって、その取り出しを容易にすることができる。なお、分離部19は、開封部18をすべて切り離すことによって、包装体10の本体から完全に分離してもよいし、収納されている吸収性物品の大きさにも依るが、開封部18の上方側の一部のみを切り離し、包装体10の本体から垂れ下がるようにして使用してもよい。
【0028】
開封部18の縦方向Yにおける寸法H4は約140〜170mm、両側縁18c,18d間の横方向Xにおける寸法W3は約20〜40mmであって、開封部18の縦方向Yにおける寸法H4は、第2区域42の縦方向Yにおける寸法H2よりも小さく、第2縁部37の横方向Xにおける寸法L2よりも小さいものであることが好ましい。したがって、保管時に包装体10に収納されたおむつ11の第2区域42が取り出し口63から外部にはみ出ることはなく、また、取り出し口63からおむつ11を取り出すときに、おむつ11等の吸収性物品は所要の柔軟性を有することから容易に変形させることができるので、開封部18の一部が引き裂けるおそれはない。また、上端縁18aは第2区域42の第2縁部37よりも下方に位置し、下端縁18bは折曲部46よりも上方に位置している。したがって、第2縁部37と折曲部46の一部とが取り出し口63から外部にはみ出すおそれはない。すなわち、開封部18の縦方向Yにおける寸法H4は、第2縁部37の横方向Xにおける寸法L2よりも小さく、たとえ取り出しを容易にするために、取り出し口63に近いおむつ11の第1縁部36を取り出し口63から外部にはみ出させたとしても、その第2縁部37が取り出し口63からはみ出すことはない。よって、複数のおむつ11が取り出し口63からはみ出したり、包装体10を吊持して保管する場合であっても、おむつ11が不意に包装体10から落下するおそれはない。なお、本実施形態では、包装袋10aの上方に折り畳み部25が形成されているので、開封時の操作性などを考慮して、開封部18がそれよりも下方に位置しているが、包装体10をチューブ状の包装フィルムから形成して折り畳み部25が天面16に形成される場合には、上端縁18aがさらに上方に位置していてもよい。
【0029】
また、第1区域41の第1縁部36を摘持するときに目印となるように、第1縁部36に他の領域と異なる色彩、図形や絵柄を施してもよいし、第1縁部36を形成する上方前後ウエスト弾性体55A,56Aに下方前後ウエスト弾性体55B,56Bと異なる色彩を付し、おむつ11の外面から視認できるようにしてもよい。また、第1縁部36に施される図形や絵柄としては、例えば、おむつ11のサイズを表す表記や、意匠的な外観を向上させる装飾模様やキャラクター等を用いることができる。
【0030】
本発明の実施形態において、包装体10内には約10〜20個のおむつ11が収納されており、その内圧力(前後方向Zに圧縮されたおむつ11に負荷された力)は、約0.5〜5.0kPa、好ましくは、約1.0〜4.0kPaである。内圧力が、0.5kPa以下の場合には、内圧力が低いことから比較的に少数のおむつ11が包装体10内に収納されていることを意味し、その場合には、収納効率が低く、そのため内部に空間が形成され易いので、少数のおむつ11を取り出しただけでおむつ群20の整列は崩れ、包装体10の形が崩れ易くなる。一方、5.0kPa以上の場合には、おむつ群20による包装体10の前後面12,13に対する圧力は比較的に高くなるので、最初のおむつ11を包装体10内から取り出すときに、比較的に強い力で引っ張り出す必要があり、特に比較的に握力の低い高齢者が使用する場合には、上手くおむつ11を引っ張り出すことができず、無理に引っ張り出そうとすると包装袋10aの一部やおむつ11の一部が破れたりするおそれがある。
【0031】
<包装袋内の内圧力の測定方法>
まず、包装体10内に収納された状態におけるおむつ11の最大厚さ寸法(前後方向Zにおける長さ寸法の最大値)αmmを測定する。次に、包装体10から複数のおむつ11を取り出して包装された状態と同様に(第1区域41側が下方)床面に積み上げて、おむつ11全体を覆う大きさを有するアクリル板を載せ、さらにその上に所要の重量の錘(kg)を載せて、積み上げられたおむつ群20の各おむつ11の厚さ寸法がα(mm)となるまで加重する。かかる測定方法において、錘の重量β(kg)、おむつ11の縦方向Yにおける寸法H2(cm),横方向Xにおける寸法W2(cm)とする場合の内圧力γ(kPa)は、β(kg)/L2×W2(cm)の計算式から算出することができる。
【0032】
なお、おむつ群20が全体としてかかる内圧力を有することから、包装体10のシール部22は、搬送中等において内圧力によってそれが開封しない程度の引張強度を要するところ、本実施形態における包装体10のシール部22は、15.0N/25mm以上の引張(破断)強度を有している。また、手提げ部24の引張強度もシール部22のそれとほぼ同等であって、約1.0〜2.0kgの包装体10(吸収性物品1個の重量は、約90g)を吊持して保管したとしても、その一部が破断するおそれはない。
【0033】
また、開封部18の引張強度は、約5.0〜15.0N/25mm、好ましくは、8.0〜12.0N/25mmである。5.0N/25mm以下の場合には、包装体10の搬送中にその一部が切り離されるおそれがあり、15.0N/25mm以上の場合には、包装体10からおむつ11を取り出すときに、開封部18を切り離し難くなるといえる。
【0034】
<開封部の引張強度の測定方法>
開封部18の引張強度は、引張試験機(島津製作所製のオートグラフ)を使用して測定する。具体的には、包装体10から開封部18を含む幅寸法約25mm、長さ寸法100mmの試験片を切り取り、チャック間距離50mm,引張速度100mm/minの設定条件で測定し、破断時の伸度(引張強度)の値を求める。
【0035】
なお、本実施形態において、包装体10に収納される吸収性物品は、おむつ11と同様に、単数又は複数の折曲線43を介して2つ折り又はそれ以上に複数折り曲げることができ、第1及び第2縁部36,37と折曲部46とが形成される限りにおいて、吸収性パッド、トレーニングパンツ及び生理用ナプキン等であってもよい。また、開封部18は、本実施形態のように細長状ではなく、矩形状、円形状、または、単数若しくは複数のへ延びる直状ラインのみから形成されていてもよい。ただし、吸収性物品がおむつ11のように、弾性部材を有し、かつ、外面が繊維不織布から形成されている場合には、摘持する部位に皺が形成されて摘み易く、また、外面がプラスチックシートから形成されている場合に比べて滑り難いので、おむつ11をしっかりと摘んで包装体10から引っ張り出すことができる。
【0036】
図7は、包装体10の他の実施形態における図5と同様の模式的前面図であり、図8(a)は、包装体10の他の実施形態における図5と同様の模式的前面図、図8(b)は、包装体10の他の実施形態における図5と同様の模式的前面図である。
【0037】
図7に示すとおり、本実施形態では、開封部18は、縦方向Yへ延び第1縁部36と交差する第1ライン18eと、第1ライン18eに交差して横方向Xへ延びる第2ライン18fとから形成されている。本実施形態の開封部18によれば、開封時に包装体10の第1及び第2ライン18e,18fの近傍を縦方向Yと横方向Xとに引っ張って第1及び第2ライン18e,18fを切り離し、第1区域41の第1縁部36又は/及びその側部41cを指で摘んでそのまま包装体10の外に引っ張り出すことができるので、おむつ11の取り出しがより容易になるといえる。また、開封部18に囲まれた分離部19が形成されないことからそれを廃棄する手間を要さず、また、包装体10の一部が露出した状態で保管されることはないので、内部にゴミが入り込むのを防止することができる。
【0038】
図8(a)に示す実施形態においては、包装体10内においておむつ11が横向きに、すなわち、第1区域41の第1縁部36がシール部22と並行して縦方向Yに延びており、また、開封部18が、横方向Xに延びる1条のラインから形成されている。かかる態様であっても、開封部18が第1区域41の第1縁部36と交差して第2区域42の第2縁部37側まで延びているので、開封時において開封部18から包装体10内に指を差し入れたときに第1区域41の第1縁部36を摘んで、容易に取り出すことができる。また、図8(b)においては、おむつ11が横向きに収納されており、かつ、開封部18が互いに交差する2つのラインから形成されているが、開封部18を切り離すことによって、第1区域41の第1縁部36又は/及びその側部41cを指で摘んでそのまま包装体10の外に引っ張り出すことができるので、他の実施形態と同様におむつ11の取り出しが容易であるといえる。
【0039】
図9(a)は、包装体10の他の実施形態における斜視図、図9(b)は、包装体10の他の実施形態の一例を示す図である。図9(a)(b)においては、折り畳み部25は省略されており、図9(b)の包装体10では、シール部22は側面14,15に形成されている。
【0040】
図9(a)では、包装体10が縦長状であって、その内部においておむつ群20が縦方向Yに重ねられて収納されており、開封部18が前面12において各おむつ群20を形成するおむつ11の第1区域41の第1縁部36と交差して形成されている。また、図9(b)では、包装体10が横長状であって、おむつ群20が横方向Xにおいて2列形成されており、各おむつ群20を形成する第1区域41の第1縁部36と交差するように開封部18が形成されている。このように、おむつ群20を縦方向Y又は/及び横方向Xに複数列形成し、かつ、その前面12及び/または後面13側に位置するおむつ11の第1区域41の第1縁部36と交差するように開封部18を形成することによって、本願発明の効果を奏することもできる。
【0041】
上記のとおり、開封部18は複数のパータンによって形成することができ、開封部18が第1区域41の上端部36と交差する限りにおいて、直状、曲状、複数の直状又は曲状のラインの組み合わせ等から形成されていてもよい。
【0042】
図10(a)は、包装体10の他の実施形態における収納状態のおむつの背面図,図10(b)は、おむつ11を包装体10から取り出すときの包装体10内の一部を示す図である。
【0043】
図10(a)に示すとおり、本実施形態のおむつ11においては、第2区域42の背面側Bには摘持部45aと固定部45bとを有する廃棄用テープ45が取り付けられており、その外面には止着部位80が形成されている。止着部80は、図10(b)のように包装体10内において前後方向Zにおいて隣り合うおむつ11A,11Bの第1区域41の外面に止着されており、取り出し口63からおむつ11を取り出すときに、取り出されるおむつ11Aの第2区域42とともに、隣り合うおむつ11Bの第1区域41が引っ張られる。それにより、おむつ11Aを取り出した後に、次に取り出されるべきおむつ11Bが取り出し口63側に移動するので、包装体10内のおむつ11の数が少なくなって取り出し口63とおむつ群20との離間距離が大きくなりおむつ11を内部から取り出すことが困難な場合であっても、次のおむつ11を容易に取り出すことができる。また、取り出し口63の縦方向Yにおける寸法、第1及び第2区域41,42の縦方向YにおけるH2,H3並びに止着部80の係止力を所定の大きさに設定することによって、次に取り出されるべきおむつ11Bの第1区域41の第1端部36の一部を取り出し口63からはみ出させることができる。この場合には、はみ出した部位を掴んで引っ張ることによって、おむつ11Bを包装体10から容易に取り出すことができる。
【0044】
止着部80は、おむつ11の縦方向Yにおける寸法H5が約3〜15mm、横方向Xにおける寸法W4が約3〜15mmであって、比較的に接着強度の弱い接着剤、比較的に粘着度の低い粘着剤、または、おむつ11の外面が繊維不織布で形成されている場合には、不織布に係止しうるフック部材から形成することもできる。また、止着部80は、廃棄用テープ45の摘持部45bではなく、固定部45bの外面に形成されている。止着部80が摘持部45aの外面に形成されている場合には、おむつ11Aを勢いよく引っ張り出したときに、隣り合うおむつ11Bの第1区域41に摘持部45bが止着された状態のまま廃棄用テープ45が展開されるおそれがあるが、止着部80が固定部45bの外面に形成されている場合には、かかる不利益を生じるおそれはない。ただし、止着部80は、第2区域42の外面に設けられていればよく、例えば、吸収性物品が廃棄用テープ45を備えていない吸収性パッドである場合には、第2区域42の外面に直接止着部80が設けることができる。また、最初に包装体10から取り出されるおむつ11以外のおむつ11Aについては、第1区域41の外面に止着部80が形成されていてもよく、この場合であっても、本実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0045】
図11(a)は、包装体10の他の実施形態に係るおむつ11の展開図、図11(b)は、包装体10の他の実施形態に係る図5と同様の模式的前面図、図12は、取り出し口63からおむつ11を取り出すときの包装体10内の一部を示す図である。
【0046】
本実施形態のおむつ11は、前後ウエスト域31,32の両側縁が予め連結されていないいわゆる開放型(オープンタイプ)の使い捨ておむつであって、後ウエスト域32の両側部の背側Bには一対のサイドパネル90が取り付けられている。サイドパネル90には、メカニカルファスナのフック要素から形成された第1ファスニング部91が設けられており、前ウエスト域31の両側部の背側Bには、フック要素に係止可能なループ要素から形成された第2ファスニング部92が設けられている。図11(b)に示すとおり、各おむつ11は、前ウエスト域31が前面12側になるように、3つ折りにされた状態で包装体10に収納されている。具体的には、おむつ11は、縦中心線Pの方向に延びる一対の折曲線93に沿って前後ウエスト域31,32の両側部が横中心線Qの方向の内方へ折り曲げられており、また、後ウエスト域32が横中心線Qの方向へ延びる折曲線94に沿って内方へ折り曲げられ、さらに、前ウエスト域31が横中心線Qの方向へ延びる折曲線95によって内方へ折り曲げられた状態で収納されている。
【0047】
図11(b)及び図12に示すとおり、おむつ11が3つ折りにされた状態で収納されていることによって、前ウエスト域31を含む領域が第1区域41,前ウエスト域31の前端部31aが第1縁部36、クロッチ域33を含む領域が第2区域42,後ウエスト域32の折曲線94による折曲部が第2縁部37にそれぞれ相当し、第2縁部37から前方へ折り返された領域、すなわち、後ウエスト域33を含む領域によって第3区域97が画定されている。本実施形態においても、開封部18が第1区域41の第1縁部36と交差し、かつ、その上端縁18aが第1縁部36と第2縁部37との間に位置しているので、収納された状態において取り出し口63に近いおむつ11の第2縁部37が露出したり、複数のおむつ11が取り出し口63から外部にはみ出るおそれはない。なお、第3区域97は、第2縁部37に沿って後方へ折り返された領域によって画定されていてもよく、その長さに応じて複数折り返されていてもよい。
【0048】
<第2発明>
図13は、本願の第2発明における図5と同様の模式的前面図である。第2発明に係る包装体10の基本的構成は、第1発明の基本的構成と同様であるので、相違する点についてのみ以下に述べる。また、第1発明における各構成要素の説明、各実施形態の態様は第2発明との組み合わせにおいて用いることができるものである。
【0049】
開封部18は、縦方向Yへ延びる1条のラインから形成されており、第1区域41の第1縁部36と並行に延びている。本実施形態においては、開封部18が第1区域41の側部41cと交差するように形成されているので、開封時において、開封部18を切り離して側部41cの一部を摘んで第1縁部36を外部に引き出し、そのままおむつ11全体を包装体10から引っ張り出すことができる。なお、開封部18は、両側部41cの少なくとも一方とのみ交差する長さを有するものであってもよい。また、開封部18は、第2区域42の両側部42cと交差していないことから、開封時に収納されたおむつ11全体が取り出し口63から外部にはみ出して整列状態が崩れるおそれはない。なお、かかる効果を奏するためには、開封部18が第2区域42の両側部42cのうちの少なくとも一方と交差していなければよい。
【0050】
本発明の包装体10を構成する各構成部材には、本明細書に記載されている材料のほかに、この種の物品において通常用いられている各種の公知の材料を制限なく用いることができる、また、本発明の明細書及び特許請求の範囲において、「第1」および「第2」の用語は、同様の要素、位置などを単に区別するために用いられている。
【0051】
以上に記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に要約することができる。
【0052】
前後方向Zを有し、前後方向Zにおいて対向する前後面12,13を含み、その内部に複数の吸収性物品を収納した包装体10において、前後面12,13のうちの少なくとも前面12には前記吸収性物品を取り出すための開封部18が形成されており、吸収性物品は前後方向において整列された状態で収納され、第1縁部36と第2縁部37とを有し、少なくとも1つ以上の折曲線43によって折曲され、前記第1縁部を含む第1区域41と前記第2縁部を含む第2区域42とが画定されており、吸収性物品の前記第1区域41は前記前面側に位置し前記折曲部から前記第2縁部までの離間寸法は前記折曲部から前記第1縁部までの離間寸法よりも大きく、前記開封部は、前記第1縁部と交差し、かつ、その一方端縁18aが前記第1縁部と前記第2縁部との間に位置している包装体10。
【0053】
前後方向Zを有し、前後方向Zにおいて対向する前後面12,13を含み、その内部に複数の吸収性物品を収納した包装体10において、前後面12,13のうちの少なくとも前面12には前記吸収性物品を取り出すための開封部18が形成されており、吸収性物品は前後方向Zにおいて整列された状態で収納され、第1縁部36と第2縁部37とを有し、少なくとも1つ以上の折曲線43によって折曲され、第1縁部36を含む第1区域41と第2縁部37を含む第2区域42とが画定されており、吸収性物品の第1区域41は前面12側に位置しており、開封部18は、第1縁部36と並行に延びて第1区域41の側部41cと交差しており、かつ、第2区域42の側部42cと交差していない包装体10。
【0054】
上記段落0052に開示した本発明は、少なくとも下記の実施の形態を含むことができる。
(1)前記開封部18は、上端縁18aと、下端縁18bと、上下端縁18a,18b間に位置する両側縁18c,18dとによって画定されており、前記開封部18に囲まれた領域には包装体10の本体から分離可能な分離部19が形成されている態様。
(2)前記開封部18は、前記第1縁部36と交差する1条のラインである態様。
(3)前記開封部18は、前記第1縁部36と交差する第1ライン18eと、前記第1ライン18eに交差する第2ライン18fとから形成されている態様。
(4)前記開封部18は、複数の開孔27から形成されたミシン目である態様。
(5)前記吸収性物品の前記第1及び第2区域41,42の少なくとも一方の外面には、止着部80が形成されている態様。
(6)前記複数の吸収性物品を整列して形成された吸収性物品群20を前記縦方向Y及び前記横方向Xの少なくとも一方に複数配置する態様。
(7)前記吸収性物品は、使い捨ておむつ11であって、前記第1区域41はウエスト域31,32から形成され、前記第2区域42はクロッチ域33から形成されている態様。
(8)使い捨ておむつ11の前記第2区域42の外面には、廃棄用テープ45が設けられており、前記止着部80は前記廃棄用テープ45の一部に設けられている態様。
(9)前記第2縁部37は、前記折曲線94によって折曲された折曲部位であって、前記第2縁部37から前記前方又は前記後方に折り返された第3区域97をさらに含む態様。
(10)前記吸収性物品は、開放型の使い捨ておむつであって、前記第1区域41は前ウエスト域31を含み、前記第2区域42はクロッチ域33を含み、前記第3区域97は後ウエスト域33を含む態様。
【符号の説明】
【0055】
10 包装体
11 吸収性物品(使い捨てのおむつ)
12 前面
13 後面
18 開封部
18a 開封部の上端縁
18b 開封部の下端縁
18c,18d 開封部の両側縁
18e 第1ライン
18f 第2ライン
19 分離部
20 おむつ群
27 開孔
31 前ウエスト域
32 後ウエスト域
33 クロッチ域
41 第1区域
42 第2区域
43 折曲線
45 廃棄用テープ
46 折曲部
80 止着部
97 第3区域
H2 折曲部と第2縁部との離間寸法
H3 折曲部と第1縁部との離間寸法
Z 前後方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向を有し、前記前後方向において対向する前後面を含み、その内部に複数の吸収性物品を収納した包装体において、
前記前後面のうちの少なくとも前面には前記吸収性物品を取り出すための開封部が形成されており、
前記吸収性物品は、少なくとも1つの折曲線によって折曲され、かつ、前記前後方向において整列された状態で収納されており、第1及び第2縁部と、前記第1及び第2縁部間に位置する折曲部と、前記第1縁部と前記折曲部との間に画定された第1区域と、前記折曲部と前記第2縁部との間に画定された第2区域とを有し、
前記吸収性物品の前記第1区域は前記前面側に位置し、前記折曲部と前記第2縁部との離間寸法は前記折曲部と前記第1縁部との離間寸法よりも大きく、
前記開封部は、前記第1縁部と交差し、かつ、その一方の端縁が前記第1縁部と前記第2縁部との間に位置している前記包装体。
【請求項2】
前記開封部は、上端縁と、下端縁と、上下端縁間に位置する両側縁とによって画定されており、前記開封部に囲まれた領域には包装体の本体から分離可能な分離部が形成されている請求項1に記載の包装体。
【請求項3】
前記開封部は、前記第1縁部と交差する1条のラインである請求項1に記載の包装体。
【請求項4】
前記開封部は、前記第1縁部と交差する第1ラインと、前記第1ラインに交差する第2ラインとから形成されている請求項1又は2に記載の包装体。
【請求項5】
前記開封部は、複数の開孔から形成されたミシン目である請求項1〜4のいずれかに記載の包装体。
【請求項6】
前記吸収性物品の前記第1及び第2区域の少なくとも一方の外面には、止着部が形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の包装体。
【請求項7】
複数の前記吸収性物品を整列して形成された吸収性物品群を前記縦方向及び前記横方向の少なくとも一方に複数配置する請求項1〜6のいずれかに記載の包装体。
【請求項8】
前記吸収性物品は、パンツ型の使い捨ておむつであって、前記第1区域はウエスト域を含み、前記第2区域はクロッチ域を含む請求項1〜7のいずれかに記載の包装体。
【請求項9】
前記使い捨ておむつの前記第2区域の外面には、廃棄用テープが設けられており、前記止着部は前記廃棄用テープの一部に設けられている請求項8に記載の包装体。
【請求項10】
前記第2縁部は、前記折曲線によって折曲された折曲部位であって、前記第2縁部から前記前方又は前記後方に折り返された第3区域をさらに含む請求項1〜7に記載の包装体。
【請求項11】
前記吸収性物品は、開放型の使い捨ておむつであって、前記第1区域は前ウエスト域を含み、前記第2区域はクロッチ域を含み、前記第3区域は後ウエスト域を含む請求項10に記載の包装体。
【請求項12】
前後方向を有し、前記前後方向において対向する前後面を含み、その内部に複数の吸収性物品を収納した包装体において、
前記前後面のうちの少なくとも前面には前記吸収性物品を取り出すための開封部が形成されており、
前記吸収性物品は、少なくとも1つの折曲線によって折曲され、かつ、前記前後方向において整列された状態で収納されており、第1及び第2縁部と、前記第1及び第2縁部間に位置する折曲部と、前記第1縁部と前記折曲部との間に画定された第1区域と、前記折曲部と前記第2縁部との間に画定された第2区域とを有し、
前記吸収性物品の前記第1区域は前記前面側に位置しており、前記開封部は、前記第1縁部と並行に延びて前記第1区域の側部と交差しており、かつ、前記第2区域の側部と交差していない前記包装体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−56701(P2013−56701A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−197700(P2011−197700)
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】