説明

包装形態および包装方法

【課題】輸送時や荷役時、自動製版機のセッタへの装填時の衝撃による品質故障を防止できる包装形態および包装方法の提供。
【解決手段】シート状物を厚さ方向に積層して結束したシート束単位で、前記シート状物を結束してなることを特徴とする包装形態、包装方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装形態および包装方法に係り、特に、輸送時や荷役時の振動や衝撃でシートに品質故障を生じさせることのない包装形態および包装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
平版印刷版を荷扱いする場合、荷扱いの回数を減らして運搬や保管を低コストで行なうとともに、運搬や保管中の平版印刷版の変形や損傷を防止すべく、多数枚の平版印刷版を厚さ方向に積層して平版印刷版束を構成し、前記平版印刷版束を必要に応じてアルミクラフト紙などの遮光梱包材で梱包してパレットやスキッドなどの積載部材に積載し、梱包することが一般的に行なわれてきた。
【0003】
積層部材を用いた梱包構造としては、底板と、前記底板に対して実質的に直角に立設された背板とを有する椅子状の積載部材に前記平版印刷版束を載置し、前記平版印刷版束の正面に端板を載置したり、前記平版印刷版束の正面における両側縁に角当て板を当てたりしてベルトで固定した形態が一般的である(特許文献1、2、3)。
【特許文献1】特許第2873463号公報
【特許文献2】特開平6−206612号公報
【特許文献3】特開2001−139055号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記形態の包装構造においてベルトの締結力が弱いと、輸送中に平版印刷版のずれが起こり、その結果、感光面や感熱面が損傷するので、ベルトの締結力は強いことが好ましい。
【0005】
しかしながら、締結力を高めるために単にベルトの本数を増やしたのでは、包材費用が高くつく上、包装作業工程が煩雑になる。
【0006】
また、近年広く使用されるようになったレーザ露光型の平版印刷版は、それまでの平版印刷版に比較して製版面が弱いので、輸送時や荷役時の振動や衝撃で製版面が損傷を受けやすい。また、印刷現場においてセッタに充填する際にも、平版印刷版同士が擦れ合って製版面が損傷しないように慎重に取り扱う必要があった。
【0007】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたものであり、ベルトの本数を増やすことなく、締結力を強化でき、また、レーザ露光型の平版印刷版の、輸送中の衝撃や製版時の取り扱いによる品質故障を効果的に防止できる包装形態および包装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、シート状物を厚さ方向に積層してシート結束手段で結束したシート束を、厚さ方向に積層して積載台上に載置し、締結手段で締結してなることを特徴とする包装形態に関する。
【0009】
前記包装形態においては、シート状物はシート束単位で包装されるから、輸送時や荷役時の振動や衝撃からシート状物を効果的に保護できる。また、包装作業や開梱作業を効率化できる。
【0010】
加えて、自動製版機のセッタに平版印刷版を装填するときは、平版印刷版の包装構造体から平版印刷版を装填すべき枚数だけ取り出し、セッタまで手運搬していたが、前記包装形態によれば、締結手段を解くだけで平版印刷版を束単位で取り出せるから、平版印刷版を束の状態でセッタまで運搬し、セッタにおいて結束手段による結束を解除することにより、品質故障が生じる確率を大幅に低減できる。
【0011】
また、シート束を厚さ方向に積層したシート束群が積載台上に載置され、拘束された構成を有しているから、荷役や運搬が容易である。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の包装形態において、前記シート束を前記積載台に実質的に縦向きに載置してなるものに関する。
【0013】
前記包装形態においては、シート束は、積載台に縦向きに載置されているから、シート束の取り出しが極めて容易である。また、スペースも大幅に節約できる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の包装形態において、前記シート束には、厚さ方向の両面に、シート状物を保護する板紙である保護用厚紙が積層されてなるものに関する。
【0015】
前記包装形態においては、シート束は、厚さ方向の両面に積層された保護用厚紙によって剛性が増しているから、シート状物は更に効果的に輸送時や荷役時の衝撃や外力から保護される。
【0016】
前記保護用厚紙としては、たとえば故紙から製造した坪量200〜1500g/m2、密度0.7〜0.85g/cm3、水分4〜8%、ベック平滑度3〜20秒、pH4〜6の板紙を使用できる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の包装形態において、前記シート束が、辺を粘着テープで結束してなるものに関する。
【0018】
前記包装形態においては、シート状物を厚さ方向に積層し、これを必要に応じて厚さ方向の両面から保護用厚紙で挟んで四隅を粘着テープで固定してシート束を構成しているから、シート束を構成するための特別な設備は不要である。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載の包装形態において、前記シート束が、互いに相対する2組の面において結束部材で結束されてなるものに関する。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載の包装形態において、前記シート束が6面全面において結束部材で結束されてなるものに関する。
【0021】
シート束は、6面、即ち相対する3組の面全てにおいてテープや伸縮性フィルムのような包装部材で結束すれば確実に結束できて好ましいが、4面、即ち相対する2組の面において結束すれば、結束の手間を省くことができる。
【0022】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか1項に記載の包装形態において、前記シート束において合紙を介してシート状物を積層してなるものに関する。
【0023】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜6の何れか1項に記載の包装形態において、前記シート束において合紙を介することなくシート状物を積層してなるものに関する。
【0024】
本発明の包装形態においては、シート束単位で結束しているから、製版面が傷付きやすいレーザ露光型の平版印刷版において合紙を省略しても輸送や荷役時の振動や衝撃で製版面が傷付くことがない。したがって、合紙は有っても無くてもよい。
【0025】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか1項に記載の包装形態において、前記シート束が、遮光性と防湿性とを有する内装材で包装されてなるものに関する。
【0026】
前記包装形態においては、シート束は、遮光性と防湿性とを有する内装材で包装されているから、外光および湿度から保護される。したがって、レーザ感光型平版印刷版のように吸湿性の層を有するシート状物や、光重合型平版印刷版や感光型平版印刷版のように観光性の層を有するシート状物の包装に好適に適用できる。
【0027】
請求項10に記載の発明は、シート状物を厚さ方向に積層してシート結束手段で結束したシート束を厚さ方向に1個または複数個積層したシート束積層体と、前記シート束積層体が載置される積載台と、前記シート束積層体を挟んで前記積載台の反対側に位置する端板と、前記積載台と前記端板とで前記シート束積層体を挟み込んで拘束する拘束手段とを備えてなる包装形態に関する。
【0028】
請求項1に記載の包装形態と同様、前記包装形態においても、シート状物はシート束単位で包装されるから、輸送時や荷役時の振動や衝撃からシート状物を効果的に保護できる。また、包装作業や開梱作業を効率化できる。
【0029】
また、前記包装形態においては、シート束積層体は、積載台と端板とによって外力から確実に保護される上、前記包装形態は荷役や運搬が容易である。
【0030】
前記包装形態で使用される拘束手段としては、後述するベルトの他、ボルトやターンバックル、熱収縮性フィルムやストレッチフィルムなどの伸縮性フィルムなどがある。
【0031】
請求項11に記載の発明は、前記締結手段がベルトである請求項1に記載の包装形態に関する。
【0032】
請求項12に記載の発明は、請求項2〜10の何れか1項に記載の包装形態において前記拘束手段がベルトであるものに関する。
【0033】
前記包装形態は、締結手段または拘束手段がベルトであるから、安価であり、また、緊結したり、緩めたりが容易である。また、ベルトを緊結することにより、シート束積層体を均一な力で固定できる。
【0034】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の包装形態において、前記積載台には、前記ベルトが挿通されるベルト受けが設けられてなり、前記ベルトは、端板から積載台に向かって巻き掛けられ、前記ベルト受けに挿通されて端板に向かって巻き掛けられてなるものに関する。
【0035】
前記包装形態においては、端案から積載台に向かって巻き掛けられたベルトは、ベルト受けに挿通されて折り返され、端板に向かって巻き掛けられる。
【0036】
したがって、ベルトの本数を増やすことなく、締結力を強化できる。
【0037】
請求項14に記載の発明は、請求項12または13に記載の包装形態において、前記端板のシート束積層体に接する面とは反対側に、前記ベルトが架かる凸部が少なくとも1つ設けられてなるものに関する。
【0038】
端板におけるシート束積層体に接する面とは反対側に設けた凸部にベルトを架けて緊結することにより、端板の両側縁部だけでなく、中央部にもベルトからの締結力を十分に及ぼすことができる。したがって、シート束積層体は、均一な拘束力で積載台と端板との間に拘束される。
【0039】
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の包装形態において、前記凸部が、前記端板における下辺近傍に設けられてなるものに関する。
【0040】
請求項10に記載の包装形態においては、シート束積層体を載置台に実質的に縦向きに載置した形態が一般的であるから、荷役時や運搬時において、積載台に加わる振動によってシート束積層体の下端部が大きくばたついたり、シート束積層体が大きくバウンドしたりすることがある。
【0041】
しかしながら、前記包装形態においては、ベルトが架かる凸部が前記端板における下辺近傍に設けられているから、前記シート束積層体は、下端部において特に強い緊結力で積載台と端板との間に拘束される。したがって、載置台からの振動によるシート束積層体のばたつきやバウンドが特に効果的に防止される。
【0042】
請求項14に記載の発明は、請求項12または13に記載の包装形態において、前記凸部が、前記ベルトを幅方向にずれないように保持するベルト保持手段を備えるものに関する。
【0043】
前記包装形態においては、ベルトは、凸部においてベルト保持手段によって幅方向にずれないように保持されるから、荷役中や輸送中の振動や衝撃でベルトが凸部から外れることが防止される。
【0044】
請求項16に記載の発明は、請求項13〜15の何れか1項に記載の包装形態において前記凸部が着脱可能であるものに関する。
【0045】
前記包装形態においては、端板を使用しないときは前記凸部を脱着できるから、端板の保管に便利である。
【0046】
請求項17に記載の発明は、請求項13〜16の何れか1項に記載の包装形態において前記凸部が複数のブロックの組み合わせで構成されてなるものに関する。
【0047】
前記包装形態においては、凸部は複数のブロックの組み合わせで構成されているから、凸部の寸法が大きな場合においても凸部を容易に構成できる。
【0048】
請求項18に記載の発明は、請求項1〜17の何れか1項に記載の包装形態において、前記シート束と締結手段との間または前記端板と前記拘束手段との間に発泡部材を挿入してなるものに関する。
【0049】
たとえばシート束を積層して積載台に載置し、伸縮性フィルムで巻回した場合には、最上層のシート束の両側縁部が変形する可能性がある。
【0050】
しかし、前記包装形態においては、伸縮性シートからの収縮力は、前記発泡部材を介してシート束群の全面に均等に及ぼされるから、シート束の変形が効果的に防止できる。
【0051】
また、端板のシート束積層体に接する面とは反対側に発泡部材を載置して前記拘束手段で締結することにより、荷役中や運送中に端板やシート束積層体に加わる衝撃を効果的に緩和できる。
【0052】
前記発泡部材は、シート束群の幅と実質的に等しい幅を有し、中央部が厚く、両端部に向って厚さが減少するような形態であることが好ましい。
【0053】
請求項19に記載の発明は、請求項1〜17の何れか1項に記載の包装形態において、前記シート束と締結手段との間または前記端板と前記拘束手段との間に空気袋を挿入してなるものに関する。
【0054】
シート束を積層して積載台に載置し、伸縮性フィルムで巻回する包装形態において、最上層のシート束に空気袋を載置してから伸縮性フィルムで巻回すれば、伸縮性フィルムの収縮力は、シート束の全面に均等に及ぼされるから、シート束の側縁部が変形するとことが効果的に防止される。
【0055】
また、端板のシート束積層体に接する面とは反対側に空気袋を載置して前記拘束手段で締結しても、荷役中や運送中に端板に加わる振動や衝撃を効果的に緩和できる。
【0056】
請求項20に記載の発明は、請求項1〜19の何れか1項に記載の包装形態において、前記シート束積層体と端板、または前記シート束を気密に覆う柔軟な気密カバーである包被シートを備え、前記包被シートと前記積載台との間を大気圧よりも低圧に保持してなるものに関する。
【0057】
積載台と包被カバーとの空間を減圧すると、前記積載台の積載面とシート束との間に溜まっていた空気が外部に排出されるから、シート束は、前記包被カバーに加わる大気圧によって載置面に効果的に固定される。また、シート束やシート状物に局所荷重が加わることも無い。
【0058】
なお、前記包装形態においては、載置面に空気抜き流路を設けた載置台を用いれば、包被カバーとシート束またはシート束積層体との間に溜まっていた空気は、前記空気抜き流路から効率的に排気できる。
【0059】
請求項21に記載の発明は、請求項1〜20の何れか1項に記載の包装形態において、前記シート束積層体が遮光性と防湿性とを有する外装材で包装されてなるものに関する。
【0060】
前記包装形態によれば、シート状物が感光型やレーザ露光型の平版印刷版のように光に弱いものや、湿度に弱いものであっても、前記シート状物は外光や空気中の湿度から効果的に保護される。
【0061】
請求項22に記載の発明は、厚さ方向に積層されたシート状物と、前記シート状物が載置される載置台と、前記シート状物を挟んで前記載置台の反対側に位置する端板と、前記端板およびシート状物を前記載置台に緊結するベルトとを有し、前記積載台には、前記ベルトが挿通されるベルト受けが設けられてなり、前記ベルトは、端板から積載台に向かって巻き掛けられ、前記ベルト受けに挿通されて端板に向かって巻き掛けられてなることを特徴とする包装形態に関する。
【0062】
請求項13のところで説明したように、前記包装形態においても、端案から積載台に向かって巻き掛けられたベルトは、ベルト受けに挿通されて折り返され、端板に向かって巻き掛けられる。
【0063】
したがって、ベルトの本数を増やすことなく、締結力を強化できる。
【0064】
請求項23に記載の発明は、前記シート状物が、遮光性と防湿性とを有する外装材で包装されてなる請求項22に記載の包装形態に関する。
【0065】
請求項21のところで説明したように、前記包装形態によれば、シート状物が感光型やレーザ露光型の平版印刷版のように光に弱いものや、湿度に弱いものであっても、前記シート状物は外光や空気中の湿度から効果的に保護される。
【0066】
請求項24に記載の発明は、請求項1〜23の何れか1項に記載の包装形態において、前記シート束積層体は、緩衝材を介して積載台に載置されてなるものに関する。
【0067】
前記包装形態によれば、運搬中や荷役中の衝撃は、積載台の載置面に設けられた緩衝材料によって吸収されるから、前記衝撃によって平版印刷版のようなシート状物が損傷することが効果的に防止される。
【0068】
請求項25に記載の発明は、請求項1〜24の何れか1項に記載の包装形態において、前記シート状物が平版印刷版であるものに関する。
【0069】
請求項26に記載の発明は、シート状物を厚さ方向に積層して結束したシート束単位で、前記シート状物を結束することを特徴とする包装方法に関する。
【0070】
前記包装方法は、請求項1に記載の包装形態と同様の特長を有する。
【0071】
請求項27に記載の発明は、請求項26に記載の包装方法において、前記シート状物が平版印刷版であるものに関する。
【発明の効果】
【0072】
以上説明したように、本発明によれば、レーザ露光型の平版印刷版に適用した場合においても、輸送時や荷役時、自動製版機のセッタへの装填時の振動や衝撃による品質故障を防止できる包装形態および包装方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0073】
1.実施形態1
本発明の包装形態の一例である平版印刷版の包装構造体について以下に説明する。
【0074】
実施形態1に係る包装構造体100は、図1に示すように、本発明のシート束に相当する平版印刷版束11が厚さ方向に所定束数、たとえば5束積層されて形成された平版印刷版束群10が積載台2に載置されている。平版印刷版束群10は、本発明におけるシート束積層体に相当する。平版印刷版束群10には端板4が積層されている。平版印刷版束群10と端板4とは、布ベルト6によって積載台2の後述する背板22Aに固定されている。端板4と布ベルト6とは、本発明における締結手段に相当し、更に布ベルト6は本発明における拘束手段にも相当する。なお、平版印刷版束11の束数は5束に限定されるものではなく、20〜50束でもよい。これは、以下の実施形態においても同様である。
【0075】
積載台2は、図1に示すように、全体として椅子状に形成され、平版印刷版束群10を載置する載置部22と、載置部22を下方から支持する台座部24とからなっている。
【0076】
載置部22は、全体として略L字状に形成され、台座部24に対して傾斜している背板22Aと、椅子の座面に相当する載置板22Bとからなる。背板22Aは鉛直方向に対し傾斜するように台座部24に固定されている。背板22Aの傾斜角度は鉛直方向に対して5〜30度であればよいが、好ましくは7〜20度であり、更に好ましくは9〜15度である。そして、載置板22Bは、背板22Aに向って下向きに傾斜している。そして、背板22Aと載置板22Bとにおける平版印刷版束群10が接触する側の面が載置面20とされている。
【0077】
台座部24は、載置部22の載置板22Bが固定される略長方形状の上板26と、同じく略長方形状の底板28と、上板26と底板28とを連結するブロック状の脚部27とを備えている。脚部27の間には、フォークリフトやハンドリフトのフォークを挿入するための空間29が形成されている。
【0078】
平版印刷版束群10は、遮光、防湿性の内装紙3で包装されている。内装紙3としては、黒色ポリエチレンフィルムや、クラフト紙にアルミニウム箔やポリエチレンフィルムをラミネートしたものなどが使用される。内装紙3は、本発明における遮光防湿材料の一例である。
【0079】
包装構造体100の作製手順について以下に説明する。
【0080】
先ず、図2において(A)に示すように、平版印刷版Wと合紙とを交互に所定枚数、たとえば20〜30枚づつ厚さ方向に積層する。そして、両面に保護用厚紙13を重ねる。保護用厚紙13を重ねたら、図2において(B)に示すように四隅を本発明における結束手段に相当する粘着テープ12で止めて平版印刷版束11を作製する。
【0081】
図2において(B)に示す例においては、夫々の平版印刷版束11においてテープ12を貼りつける位置は同一であるが、テープ12の厚みによっては、平版印刷版束11におけるテープ12を貼りつけた部分の厚みが大きくなり、平版印刷版Wの平面性に影響を及ぼすことがある。
【0082】
このような場合には、隣り合う2つの平版印刷版束11のテープ12の位置が重ならないようにすればよい。したがって、図2において(C)に示すように1束毎に平版印刷版束11のテープ位置を同一にしてもよいし、同図において(D)に示すように全ての平版印刷版束11のテープ位置が異なっていてもよい。
【0083】
また、平版印刷版束11の左右にテープを張るのではなく、上下にテープを貼って結束してもよい。
【0084】
平版印刷版Wは、本発明におけるシート状物の一例であり、感光型であっても、感熱型であっても、レーザ露光型であってもよい。
【0085】
このようにして作製された平版印刷版束11を、図3において(A)に示すように、厚さ方向に所定束数、たとえば5束重ねて積載台2の載置面20に載置して平版印刷版束群10を形成する。
【0086】
次ぎに、図3において(B)に示すように、平版印刷版束群10の上から内装紙3を被せ、内装紙3の周縁部を粘着テープ3Aで積載台2の載置面20に固定する。
【0087】
平版印刷版束群10を内装紙3で覆ったら、図4に示すように、平版印刷版束群10に端板4を重ね、積載台2の背板22Aに布ベルト6で固定する。端板4は、平版印刷版束群10を構成する平版印刷版Wよりも若干大きなサイズであることが、平版印刷版束群10の損傷を防止する観点から好ましい。
【0088】
なお、端板4と布ベルト6を用いて拘束する代りに、布ベルト6のみで拘束したり、後述するストレッチフィルムのような伸縮性フィルムで巻回して拘束してもよい。
【0089】
2.実施形態2
本発明の包装形態に包含される平版印刷版の包装構造体の別の例について以下に説明する。
【0090】
実施形態2に係る包装構造体102は、図5に示すように、平版印刷版束群10を構成する平版印刷版束14が、遮光・防湿性の内装紙15で包装されている以外は、実施形態1に係る包装構造体100と同一の構成を有している。内装紙15としては、内装紙3と同様に、黒色ポリエチレンフィルムや、クラフト紙にアルミニウム箔やポリエチレンフィルムをラミネートしたものなどが使用される。内装紙15は、本発明における内装材に相当する。
【0091】
包装構造体102の作製手順について以下に説明する。
【0092】
先ず、図6において(A)に示すように、平版印刷版Wと合紙とを交互に所定枚数、たとえば20〜30枚づつ厚さ方向に積層する。そして、両面に保護用厚紙13を重ねる。保護用厚紙13を重ねたら、図6において(B)に示すように四隅を粘着テープ12で止めて平版印刷版Wと保護用厚紙13とを固定する。
【0093】
次ぎに、平版印刷版Wと保護用厚紙13とを固定したものを、図7において(A)に示すように内装紙15で包装してテープ15Aで止めるか、または、図8において(A)に示すように黒色シュリンクフィルム16で包装して一体化し、平版印刷版束14を形成する。テープ12、内装紙15、テープ15A、黒色シュリンクフィルム16は、本発明におけるシート結束手段に相当する。
【0094】
このようにして形成した平版印刷版束14を、図7および図8において(B)に示すように厚さ方向に所定束数、たとえば5束積層して平版印刷版束群10を形成し、積載台2の載置面20に載置する。
【0095】
そして、図9に示すように、平版印刷版束群10に端板4を積層し、布ベルト6で固定する。
【0096】
3.実施形態3
本発明の包装形態に包含される平版印刷版の包装構造体であって端板を使用しないものの例について以下に説明する。
【0097】
図10〜図12に示すように、実施形態3に係る包装構造体104は、積載台2と、積載台2上に実質的に縦向きの状態で載置される平版印刷版束群10と、平版印刷版束群10の積載台2に接する側とは反対側の正面を覆う発泡部材7とを備えている。平版印刷版束群10は、本発明のシート状物梱包構造におけるシート状物束に相当する。
【0098】
平版印刷版束群10と発泡部材7とは、ストレッチフィルム8によって積載台2の後述する背板22Aに拘束されている。
【0099】
積載台2は、実施形態1に係る包装構造体100の積載台2と同一の構成を有する。
【0100】
平版印刷版束群10は、平版印刷版束11を厚さ方向に積層したものであある。平版印刷版束11については、実施形態1および2で述べたものが挙げられる。
【0101】
発泡部材7は、図10〜図12に示すように、平版印刷版束群10の正面10Aに接する側の面、即ち底面42が平面状に形成され、底面42の反対側が円柱状に突出した円柱状面44であり、全体として蒲鉾状に形成されている。
【0102】
発泡部材7の底面42の幅は、平版印刷版束群10の幅と同一であることが好ましいが、平版印刷版束群10の幅の80〜120%の範囲であってもよい。
【0103】
発泡部材7を形成するのに使用できる発泡材としては、発泡ポリエチレン材や発泡スチロール材、発泡ウレタン材などがある。発泡倍率は5〜30倍の範囲が好ましく、特に発泡ポリエチレン材では5倍、発泡スチロールでは30倍程度が好ましい。
【0104】
ストレッチフィルム8は、本発明における締結手段に相当し、伸縮性のある材料から形成されたフィルムであり、降伏点を超えない範囲で引張られると、一定値以上の収縮力で収縮する。ストレッチフィルム8としては、ポリエチレン樹脂やエチレン・プロピレン共重合体樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などから形成された1軸または2軸延伸フィルムが使用される。ストレッチフィルム8としてLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)などの自己接着性フィルムを用いれば、粘着テープや接着剤、留め具などの固定手段を使用することなく端部を固定できる。
【0105】
ストレッチフィルム8の上下方向の幅は、平版印刷版束群10の上下方向の寸法と同一がそれよりも若干大きくてもよく、また、それよりも小さくてもよい。平版印刷版束群10の上下方向の寸法よりも幅の狭いストレッチフィルム8を用いる場合には、ストレッチフィルム8を、載置部22の背板22Aと平版印刷版束群10と発泡部材7との回りに螺旋状に複数回巻回して背板22Aおよび平版印刷版束群10などを覆うようにすればよい。
【0106】
包装構造体104を構成する手順は以下の通りである。
【0107】
先ず、平版印刷版束11を所定束数、たとえば4束厚さ方向に積層して平版印刷版束群10を形成し、これを積載台2に載置し、必要に応じて内装紙で梱包する。
【0108】
次に、平版印刷版束群10の正面10Aに、発泡部材7を載置する。
【0109】
発泡部材7を載置したら、平版印刷版束群10と発泡部材7とを積載台2ごとストレッチフィルム8で巻回する。ストレッチフィルム8で巻回する回数は1回のみでもよく、2回またはそれ以上であってもよい。これにより、平版印刷版束群10は発泡部材7とともに積載台2に拘束される。
【0110】
なお、平版印刷版束群10を積載台2に拘束するのに、ストレッチフィルム8に代えて熱収縮性フィルムを用いてもよい。この場合は、熱収縮性フィルムで平版印刷版束群10を積載台2ごと巻回し、熱収縮性フィルムの末端をテープ等の適宜の手段で固定したのち、前記熱収縮性フィルムに熱風を吹き付けて加熱して熱収縮させればよい。
【0111】
4.実施形態4
本発明の包装形態に包含される平版印刷版の包装構造体であって端板を使用しないもののもう1つの例について以下に説明する。
【0112】
図13〜図15に示すように、実施形態4に係る包装構造体106は、積載台2と、積載台2上に実質的に縦向きの状態で載置される平版印刷版束群10と、平版印刷版束群10の積載台2に接する側とは反対側の正面を覆う角当て板32Aおよび角当て板32Bと、角当て板32Aおよび角当て板32Bに重ねられるように載置された空気袋30とを備えている。角当て板32Aおよび角当て板32Bは、本発明における角当て部材に相当する。
【0113】
平版印刷版束群10と角当て板32Aおよび角当て板32Bと空気袋30とは、ストレッチフィルム8によって積載台2の後述する背板22Aに拘束されている。
【0114】
積載台2については、実施形態1で述べたとおりである。
【0115】
平版印刷版束群10は、実施形態1および2における平版印刷版束11を厚さ方向に所定束数、たとえば4束積層したものであり、外部からの光線や温度、湿度の変化などから平版印刷版を保護できるように、実施形態1における内装紙3と同様の内装紙3で平版印刷版束群10を梱包してもよい。
【0116】
空気袋30としては、低密度ポリエチレンやポリプロピレン、エチレン・プロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂のフィルムとエチレン・ポリビニルアルコール共重合体や塩化ビニリデン・酢酸ビニル共重合体、各種ポリアミド樹脂のような低気体透過性樹脂とを積層した積層フィルムから形成された袋状体の表面をクラフト紙などで覆って外部の衝撃から保護したものなどが挙げられる。
【0117】
角当て板32Aおよび角当て板32Bは、平版印刷版束群10の正面10A、即ち平版印刷版束群10を構成する平版印刷版の面であって載置面20に当接する側とは反対側の面に当接する正面覆い部34と、正面10Aに連続するが互いに隣接してはいない面である側面10Bの一部を覆う側面覆い部36とからなっている。正面覆い部34および側面覆い部36は、1枚の段ボールを直角に曲げて形成できる。なお、角当て板32Aは、正面覆い部34において角当て板32Aに重ねられる。
【0118】
また、角当て板32Aおよび角当て板32Bに代え、図16に示すように正面覆い部34と2つの側面覆い部36とが一体に形成された形態の角当て板32を用いてもよい。
【0119】
ストレッチフィルム8については、実施形態3のところで述べたとおりである。
【0120】
ストレッチフィルム8の上下方向の幅は、平版印刷版束群10の上下方向の寸法と同一がそれよりも若干大きくてもよく、また、それよりも小さくてもよい。平版印刷版束群10の上下方向の寸法よりも幅の狭いストレッチフィルム8を用いる場合には、ストレッチフィルム8を、載置部22の背板22Aと、平版印刷版束群10と、角当て板32Aおよび角当て板32Bと、空気袋30との回りに螺旋状に複数回巻回して背板22Aおよび平版印刷版束群10などを覆うようにすればよい。
【0121】
包装構造体106を構成する手順は以下の通りである。
【0122】
先ず、平版印刷版束群10を積載台2に載置し、必要に応じて内装紙で梱包する。
【0123】
次に、平版印刷版束群10の正面10Aに、角当て板32Aおよび角当て板32Bを正面覆い部34が互いに重なるように被せる。実施形態4では、角当て板32Bが角当て板32Aの上側に位置するように被せているが、角当て板32Aが角当て板32Bの上側に位置するように被せてもよい。
【0124】
角当て板32Aおよび角当て板32Bを被せたら、角当て板32Aの正面覆い部34に空気を充填していない状態の空気袋30を載置する。
【0125】
空気袋30を載置したら、平版印刷版束群10と角当て板32Aおよび角当て板32Bと空気袋30とを積載台2ごとストレッチフィルム8で巻回する。ストレッチフィルム8で巻回する回数は1回のみでもよく、2回またはそれ以上であってもよい。これにより、平版印刷版束群10は、角当て板32A、角当て板32B、および空気袋30とともに積載台2に拘束される。
【0126】
なお、平版印刷版束群10を積載台2に拘束するのに、ストレッチフィルム8に代えて熱収縮性フィルムを用いてもよい。この場合は、熱収縮性フィルムで平版印刷版束群10を積載台2ごと巻回し、熱収縮性フィルムの末端をテープ等の適宜の手段で固定したのち、前記熱収縮性フィルムに熱風を吹き付けて加熱して熱収縮させればよい。
【0127】
積載台2に平版印刷版束群10を拘束したら、空気袋30に空気を注入して所定圧力まで膨張させる。
【0128】
5.実施形態5
本発明の包装形態に包含される平版印刷版の包装構造体であって端板を使用しないものの更に別の例について以下に説明する。
【0129】
図17に示すように、実施形態5に係る包装構造体108は、積載台2と、積載台2上に実質的に縦向きの状態で載置される平版印刷版束群10と、平版印刷版束群10と積載台2とを覆う包被カバー9とを有する。平版印刷版束群10は、本発明におけるシート束に相当する。
【0130】
積載台2は、図18に示すように載置面20に本発明の空気抜き流路の一例である空気抜き溝21が碁盤目状に設けられている。空気抜き溝21は、背板22A側には、縦横5列づつ設けられ、載置板22B側には縦2列、横5列に設けられているが、空気抜き溝21の列数は、これには限定されない。
【0131】
空気抜き溝21の断面形状にも特に制限は無く、角型、半円型、V字型、U字型など各種形状が可能である。
【0132】
載置板22Bには、更に、包被カバー9を被せたときに包被カバー9と積載台2との間に形成される空間を脱気する空気抜き管路23が載置面20から下方に向って形成されている。
【0133】
以上の点を除いては、積載台2は、実施形態1のところで説明したのと同様の構成を有している。
【0134】
包被カバー9は、袋状に形成された気密性のカバーであって、本発明における締結手段に相当する。包被カバー9は、黒色の素材を使用するか、または黒色に着色されるかして遮光性を有するとともに、伸縮性を有する。包被カバー9の材質としては、布地に各種ゴムやポリウレタン樹脂の層を設けたものや、軟質塩化ビニル樹脂や低密度ポリエチレンなどの軟質性樹脂などが挙げられる。なお、包被カバー9として軟質性樹脂を用いる場合においても、布帛と積層したものを用いるのが、物理的強度の点から好ましい。
【0135】
平版印刷版束群10については、実施形態1および2で説明した通りである。
【0136】
包装構造体108を構成する手順は以下の通りである。
【0137】
先ず、平版印刷版束群10を積載台2に載置し、必要に応じて内装紙で梱包する。
【0138】
次ぎに、包被カバー9を積載台2の載置部22に被せ、図19において(A)に示すように、包被カバー9の周縁部、即ち開口部を載置板22Bの側面にテープ40で固定する。なお、包被カバー9の周縁部をテープ40で固定する代りに、図19において(B)に示すように載置板22Bの側面に溝22Dを設け、溝22Dの上からストッパ43で固定してもよい。
【0139】
包被カバー9の周縁部を載置板22Bに固定したら、空気抜き管路23を通して包被カバー9と載置部22との間の空間に溜まっていた空気を排出し、前記空間を脱気する。
【0140】
これにより、包被カバー9は、大気圧によって載置部22および平版印刷版束群10に密着するから、平版印刷版束群10の全面に、包被カバー9を介して大気圧が作用する。
【0141】
また、載置面20には、碁盤目状に空気抜き溝21が設けられているから、包被カバー9と載置部22との間の区間を脱気すれば、平版印刷版束群10と載置面20との間に溜まった空気も空気抜き溝21を通して空気抜き管路23から脱気される。したがって、平版印刷版束群10と載置面20との間に空気溜りが発生することがない。
【0142】
6.実施形態6
実施形態6に係る包装構造体110は、図20に示すように、実施形態1に係る包装構造体において、平版印刷版束群10を拘束する上下2本の布ベルト6のうち、下側の布ベルト6Aとの間にブロック材50を挿入した例である。ブロック材50は、本発明における凸部に相当する。
【0143】
ブロック材50は、図20に示すように断面形状が台形であってもよいが、両端部が低く、中央部が高く形成され、言い換えれば中央部が両端部よりも突出した形態を有し、端板の布ベルト6が架かる部分における中央部に固定されていれば、図20に示す形態には限定されない。具体的には、たとえば図21において(A)に示すように、板状の部材を積層した形態も可能であり、また、三角形状の断面を有する形態であってもよく、また、図22において(B)に示すように、円弧状の断面を有する形態であってもよい。更に、図22において(A)に示すように、2つまたはそれ以上の部分に分割できるように形成してもよい。ブロック材50は、また、直方体状のブロックであってもよい。
【0144】
ブロック材50は、木材、金属材料、段ボール、合成樹脂により構成できるが、発泡樹脂、たとえば発泡ポリエチレンなどの発泡ポリオレフィンや発泡ポリスチレンを用いてもよい。
【0145】
ブロック材50は、積載台2に加わる振動で平版印刷版束群10が上下動したりばたついたりしないように、下側の布ベルト6Aと端板4との間に挿入することが好ましいが、図23に示すように、上側の布ベルト6Bと端板4との間にもブロック材52を挿入してもよい。ブロック材52は、ブロック材50と同様のブロック材である。
【0146】
更に、図24に示すように、布ベルト6Aおよび布ベルト6Bと端板4との間に、ブロック材54を挿入してもよい。ブロック材54は、幅方向および高さ方向の何れにおいても、端板4の前面、即ち平版印刷版束群10に当接する面とは反対側の面をほぼ覆うだけの寸法を有する以外は、ブロック材50および52と同様の構成を有する。
【0147】
加えて、図25に示すように、ブロック材50の両側縁に沿ってフランジ状突出部であるフランジ部50Aを設け、布ベルト6Aの幅方向のズレを防止するようにしてもよい。
【0148】
包装構造体110においては、少なくとも下側の布ベルト6Aと端板4との間にブロック材50、52、または54が挿入されている。しかもこれらのブロック材50、52、または54は、両端部に比べて中央部が突出した形態を有している。したがって、布ベルト6の緊結力は、端板4の両側縁部にも中央部にも均等に及ぼされるから、平版印刷版束群10は、均一な拘束力で積載台2と端板4との間に拘束される。
【0149】
7.実施形態7
実施形態7に係る包装構造体112は、図26に示すように、図24に示す形態の包装構造体110においてブロック材54を空気袋30に置き換えた形態を有する。
【0150】
空気袋30については、実施形態4のところで説明したとおりである。
【0151】
空気袋30は、予め所定の圧力の空気を充填してから端板4に載置し、布ベルト6で緊結してもよく、また、萎んだ状態で端板4に載置し、布ベルト6で軽く緊結してから所定圧力まで空気を充填してもよい。
【0152】
包装構造体112は、ブロック材54に代えて空気袋30を用いることにより、実施形態6に係る包装構造体110の特長に加え、空気袋30の緩衝性により、端板4に加わる衝撃を緩和できるという特長を有する。また、空気袋30の内圧を増減させることにより、端板4と積載台2との間で平版印刷版束30を拘束する拘束力を増減できるから、空気袋30の内圧を調節して、前記拘束力を、荷役中や輸送中の衝撃で平版印刷版束群10が上下動したりばたついたりするのを防止するのに十分であって平版印刷版束11が損傷しない程度に設定できる。
【0153】
8.実施形態8
実施形態8に係る包装構造体114は、図20に示す形態の包装構造体110において、ブロック材50と空気袋30とを併用した例である。
【0154】
包装構造体114は、図27に示すように、下側の布バンド6Aと端板4との間にブロック材50を挿入し、端板4におけるブロック材50の上方に空気袋30を載置して2本の布バンド6Cで締結した構成を有している。
【0155】
包装構造体114においては、正面から端板4に加わる衝撃は空気袋30で緩和されるから、正面からの衝撃から特に効果的に平版印刷版束群10を保護することができる。
【0156】
9.実施形態9
実施形態9に係る包装構造体116は、図20に示す形態の包装構造体110において、ブロック材50と発泡部材7とを併用した例である。
【0157】
包装構造体116は、図28に示すように、下側の布バンド6Aと端板4との間にブロック材50を挿入し、端板4におけるブロック材50の上方に発泡部材7を載置して2本の布バンド6Cで締結した構成を有している。
【0158】
なお、発泡部材7については、実施形態3で述べたとおりである。
【0159】
10.実施形態10
実施例10に係る包装構造体は、図29に示すように,平版印刷版を厚さ方向に積層した平版印刷版積層体である平版印刷版束11を内装紙3で包装したものを粘着テープ3Aで積載台2に固定し、その上から端板4を積層して布ベルト6で固定した構成を有している。
【0160】
積載台2は、載置部22における背板22Aの夫々の側縁に布ベルト6を通すためのベルト受け25を2個づつ設けた以外は実施形態1における積載台2と同様の構成を有している。以下、ベルト受け25のうち、上方に位置するものをベルト受け25Aと称し、下方に位置するものをベルト受け25Bと称する。
【0161】
ベルト受け25としては、図34に示すような把手状の部材が挙げられるが、図35に示すような背板22Aの側縁に対して平行に設けられたスリットであってもよい。
【0162】
布ベルト6は、上下に2本巻き掛けられている。以下、上側の布ベルト6を「布ベルト62」と称し、下側の布ベルト6を「布ベルト64」と称する。
【0163】
布ベルト62は、バックル62Aを始点として端板4から背板22Aの図29における左側の側縁に向かって巻き掛けられ、図29における左側のベルト受け25Aに1回巻き掛けられて前方に向かって折り返される。前方に折り返された布ベルト62は、端板4上においてバックル62Aの下方を通され、背板22Aの図29における右側の側縁に向かって巻き掛けられる。そして、図29における右側のベルト受け25Aに1回巻き掛けられて前方に向かって折り返され、先端がバックル62Aに通される。バックル62Aに通された布ベルト62の先端を引張ることにより、布ベルト62全体が締め上げられる。
【0164】
同様に、布ベルト64は、バックル64Aを始点として端板4から背板22Aの図29における左側の側縁に向かって巻き掛けられ、図29における左側のベルト受け25Bに1回巻き掛けられて前方に向かって折り返される。前方に折り返された布ベルト64は、端板4上においてバックル64Aの下方を通され、背板22Aの図29における右側の側縁に向かって巻き掛けられる。そして、図29における右側のベルト受け25Bに1回巻き掛けられて前方に向かって折り返され、先端がバックル64Aに通される。バックル64Aに通された布ベルト64の先端を引張ることにより、布ベルト64全体が締め上げられる。
【0165】
このように、布ベルト62および64を締め上げることにより、端板4および平版印刷版束11が積載台2上に緊結される。
【0166】
包装形態118においては、図29に示すように布ベルト6を2本使用する代わりに、図30および図31に示すように1本の布ベルト6で端板4および平版印刷版束11を積載台2上に緊結してもよい。
【0167】
図30に示す例では、布ベルト6は、バックル6Aを起点にして端板4から背板22Aの左側縁に向かって巻き掛けられる。そして、左側のベルト受け25Aに挿通されて下方に折り返され、同じく左側に位置するベルト受け25Bに挿通される。左側のベルト受け25Bに挿通された布ベルト6は、前方に折り返され、端板4に向かって巻き掛けられる。そして、端板4においてバックル6Aの下方を通されて右側のベルト受け25Bに向かって巻き掛けられる。右側のベルト受け25Bに挿通された布ベルト6は上方に折り返され、右側のベルト受け25Aに挿通される。そして、右側のベルト受け25Aにおいて前方に向かって折り返され、先端部が端板4上においてバックル6Aに挿通される。
【0168】
布ベルト6の先端部を引っ張ることにより、布ベルト6が締め上げられ、端板4および平版印刷版束11が積載台2上に緊結される。
【0169】
図31に示す例では、布ベルト6は、左側のベルト受け25Aに挿通された後、端板4に向かって前方に折り返されて端板4上を図31における左上から右下に向かって巻き掛けられ、右側のベルト受け25Bに挿通される。そして、端板4に向かって前方に折り返されて端板4における下側の部分に右方から左方に向かって巻き掛けられる。そして、左側のベルト受け25Bに挿通される。
【0170】
左側のベルト受け25Bに挿通された布ベルト6は、端板4に向かって前方に折り返されて端板4上を図31における左下から右上に向かって巻き掛けられ、右側のベルト受け25Aに挿通される。したがって、布ベルト6は、端板4上においてX状に交差する。
【0171】
布ベルト6は、右側のベルト受け25Aにおいて前方に向かって折り返され、先端部が端板4上においてバックル6Aに挿通される。
【0172】
布ベルト6の先端部を引っ張ることにより、布ベルト6が締め上げられ、端板4および平版印刷版束11が積載台2上に緊結される。
【0173】
なお、実施形態10の包装形態118においては、単体の平版印刷版束11の代わりに、複数の平版印刷版束11を厚さ方向に積層した平版印刷版束群10を載置してもよい。
【0174】
実施形態10の包装形態118においては、布ベルト62および64を図29に示すような経路で巻き掛けることにより、2本の布ベルト6で4本分の布ベルト6に相当する緊結力を得ることができる。また、布ベルト6を図30に示す経路で巻き掛ければ、1本の布ベルト6で2本の布ベルト6に相当する緊結力が得られ、図31に示す経路で巻き掛ければ、1本の布ベルト6で4本の布ベルト6に相当する緊結力が得られる。
【0175】
このように、実施形態10の包装形態118においては、少ない本数の布ベルト6で多本数の布ベルト6で緊結した場合に匹敵する緊結力が得られるから、布ベルト6の本数を増加させることなく、緊結力を強化できる。
11.実施形態11
実施形態11に係る包装形態120は、図32に示すように積載台70に平版印刷版束11が水平に載置され、更にその上に端板4が載置されているとともに、端板4および平版印刷版束11とが布ベルト6によって積載台70に緊結された包装形態である。
【0176】
包装形態120においては、布ベルト6と端板4との間に当て板73が挿入されている。
【0177】
積載台70は、平版印刷版束11が水平に載置される載置板72と、載置板72の下面に設けられた1対の脚部74とを供える。
【0178】
載置板72の図32の紙面に対して手前側の側縁には、ベルト受け75A、75Bが設けられ、前記紙面に対して向こう側の側縁には、ベルト受け75C、75Dが設けられている。ベルト受け75Aは、ベルト受け75Bの左側に位置し、ベルト受け75Dは、ベルト受け75Cの右側に位置する。そして、ベルト受け75Cは、載置板72の中心点を挟んでベルト受け75Bの対側に位置する。
【0179】
ベルト受け75A〜75Dは、図36に示すように載置板72の側縁に設けられた把手状の部材であってもよく、図37に示すように載置板72の側縁に対して平行に設けられたスリットであってもよい。
【0180】
布ベルト6は、端板4の中央部からベルト受け75Bに向かって巻き掛けられ、ベルト受け75Bに挿通されて左方に向かって折り返される。そしてベルト75Aに挿通されて上方に折り返される。
【0181】
ベルト受け75Aで上方に折り返された布ベルト6は、平版印刷版束11および端板4の左端部を1周するように、載置板72における紙面における向こう側の側縁の左端部に向かって巻き掛けられる。そして、載置板72における紙面における向こう側の側縁から手前側の側縁に向かって載置版72の下面に左後方から右前方に向かって巻き掛けられる。そして、平版印刷版束11および端板4の右端部を1周するように、載置板72における紙面における向こう側の側縁に設けられたベルト受け75Dに向かって巻き掛けられる。布ベルト6は、ベルト受け75Dに巻き掛けられて左方に向かって折り返され、ベルト受け75Cに巻き掛けられる。そして、ベルト受け75Cにおいて上方に折り返され、先端部がバックル6Aに挿通される。
【0182】
この状態で布ベルト6の先端部を引っ張ると、布ベルト6全体が締め上げられ、端板4および平版印刷版束11が積載台70に緊結される。
【0183】
なお、実施形態11の包装形態120においても、単体の平版印刷版束11の代わりに、複数の平版印刷版束11を厚さ方向に積層した平版印刷版束群10を載置してもよい。
【0184】
包装形態120においては、1本の布ベルト6で3本分の布ベルト6に相当する緊結力を得ることができる。
【0185】
したがって、少ない本数の布ベルト6で多本数の布ベルト6で緊結した場合に匹敵する緊結力が得られるから、布ベルト6の本数を増加させることなく、緊結力を強化できる。
【0186】
また、平版印刷版束11は積載台70に水平に載置されているから、平版印刷版を水平にセットする形態の製版機においては、包装形態120から取り出した平版印刷版束11をそのままセットできる。
12.実施形態12
実施形態12に係る包装形態122は、図33に示すように、積載台70に平版印刷版束11が水平に載置され、更にその上に端板4が載置されているとともに、端板4および平版印刷版束11とが布ベルト6によって積載台70に緊結された包装形態である点で実施形態11に係る包装形態と同様である。また、布ベルト6と端板4との間に当て板73が挿入されている点も同様である。
【0187】
しかし、実施形態11に係る包装形態とは異なり、積載台70における載置板72の図33における紙面に対して手前側および向こう側の側縁には、夫々図33における左方から右方に向かってベルト75A,75B、75E、および75Fが設けられている。但し、向こう側の側縁に設けられたベルト75A,75B、75E、および75Fは省略されている。なお、ベルト受け75Eおよび75Fは、ベルト受け75Aおよび75Bと同様のベルト受けである。
【0188】
布ベルト6は、図33に示すように2本使用される。以下、布ベルト6のうち左側に位置するものを布ベルト62と称し、右側に位置するものを布ベルト64と称する。
【0189】
図33に示すように、布ベルト62は、端板4の中央部左側から下方に向かって手前側の側縁におけるベルト受け75Bに向かって巻き掛けられ、ベルト受け75Bにおいて左方に折り返されてベルト受け75Aに挿通される。そして、向こう側の側縁に向かって平版印刷版束11および端板4の左端部に巻き掛けられる。布ベルト6は、向こう側の側縁においてベルト受け75Aに挿通され、右方に向かって折り返されて向こう側の側縁のベルト受け75Bに挿通される。そして、ベルト受け75Bにおいて上方に折り返され、先端部がバックル62Aに挿通される。
【0190】
同様に、布ベルト64は、端板4の中央部右側から下方に向かって手前側の側縁に設けられたベルト受け75Eに向かって巻き掛けられ、ベルト受け75Eにおいて右方に折り返されてベルト受け75Fに挿通される。そして、向こう側の側縁に向かって平版印刷版束11および端板4の右端部に巻き掛けられる。布ベルト6は、向こう側の側縁においてベルト受け75Fに挿通され、左方に向かって折り返されて向こう側の側縁のベルト受け75Eに挿通される。そして、ベルト受け75Eにおいて上方に折り返され、先端部がバックル64Aに挿通される。
【0191】
なお、実施形態12の包装形態122においても、単体の平版印刷版束11の代わりに、複数の平版印刷版束11を厚さ方向に積層した平版印刷版束群10を載置してもよい。
【0192】
包装形態122においては、2本の布ベルト6で4本分の布ベルト6に相当する緊結力を得ることができる。
【0193】
したがって、少ない本数の布ベルト6で多本数の布ベルト6で緊結した場合に匹敵する緊結力が得られるから、布ベルト6の本数を増加させることなく、緊結力を強化できる。
【0194】
また、平版印刷版束11は積載台70に水平に載置されているから、平版印刷版を水平にセットする形態の製版機においては、包装形態120から取り出した平版印刷版束11をそのままセットできる。
【産業上の利用可能性】
【0195】
本発明の包装形態および包装方法は、平版印刷版の他、各種金属シートの包装、枚葉紙やプラスチックシートなどの包装にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0196】
【図1】図1は、実施形態1に係る包装構造体の構成を示す斜視図である。
【図2】図2は、実施形態1に係る包装構造体を作製する手順を示す説明図である。
【図3】図3は、実施形態1に係る包装構造体を作製する手順を示す説明図である。
【図4】図4は、実施形態1に係る包装構造体を作製する手順を示す説明図である。
【図5】図5は、実施形態2に係る包装構造体の構成を示す斜視図である。
【図6】図6は、実施形態2に係る包装構造体を作製する手順を示す説明図である。
【図7】図7は、実施形態2に係る包装構造体を作製する手順を示す説明図である。
【図8】図8は、実施形態2に係る包装構造体を作製する手順を示す説明図である。
【図9】図9は、実施形態2に係る包装構造体を作製する手順を示す説明図である。
【図10】図10は、実施形態3に係る包装構造体の構成を示す斜視図である。
【図11】図11は、実施形態3に係る包装構造体の構成を示す縦断面図である。
【図12】図12は、実施形態3に係る包装構造体の構成を示す横断面図である。
【図13】図13は、実施形態4に係る包装構造体の構成を示す斜視図である。
【図14】図14は、実施形態4に係る包装構造体の構成を示す縦断面図である。
【図15】図15は、実施形態4に係る包装構造体の構成を示す横断面図である。
【図16】図16は、実施形態4に係る包装構造体の別の例について構成を示す横断面図である。
【図17】図17は、実施形態5に係る包装構造体の構成を示す斜視図である。
【図18】図18は、実施形態5に係る包装構造体に使用される積載台の構成を示す斜視図である。
【図19】図19は、実施形態5に係る包装構造体において、包被カバーを載置台に固定する手段を示す説明図である。
【図20】図20は、実施形態6に係る包装構造体の構成を示す斜視図である。
【図21】図21は、実施形態6に係る包装構造体で使用されるブロック材の形態例を示す概略図である。
【図22】図22は、実施形態6に係る包装構造体で使用されるブロック材の形態例を示す概略図である。である。
【図23】図23は、実施形態6に係る包装構造体において、上下の布ベルトと端板との間にブロック材を挿入した例を示す斜視図である。
【図24】図24は、実施形態6に係る包装構造体において、上下の布ベルトと端板との間にブロック材を挿入した別の例を示す斜視図である。
【図25】図25は、実施形態6に係る包装構造体において、ブロック材に布ベルトの脱落を防止するフランジ部を設けた例を示す斜視図である。
【図26】図26は、実施形態7に係る包装構造体の構成を示す斜視図である。
【図27】図27は、実施形態8に係る包装構造体の構成を示す斜視図である。
【図28】図28は、実施形態9に係る包装構造体の構成を示す斜視図である。
【図29】図29は、実施形態10に係る包装構造体の構成を示す斜視図である。
【図30】図30は、実施形態10に係る包装構造体の別の例を示す斜視図である。
【図31】図31は、実施形態10に係る包装構造体の更に別の例を示す斜視図である。
【図32】図32は、実施形態11に係る包装構造体の構成を示す斜視図である。
【図33】図33は、実施形態12に係る包装構造体の構成を示す斜視図である。
【図34】図34は、実施形態10の包装形態におけるベルト受けの一例を示す斜視図である。
【図35】図35は、実施形態10の包装形態におけるベルト受けの別の例を示す斜視図である。
【図36】図36は、実施形態11および12の包装形態におけるベルト受けの一例を示す斜視図である。
【図37】図37は、実施形態12の包装形態におけるベルト受けの別の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0197】
2 積載台
3 内装紙
3A 粘着テープ
4 端板
6 布ベルト
7 発泡部材
8 ストレッチフィルム
9 包被カバー
10 平版印刷版束群
11 平版印刷版束
12 粘着テープ
13 保護用厚紙
14 平版印刷版束
15 内装紙
15A テープ
16 黒色シュリンクフィルム
20 載置面
21 空気抜き溝
22 載置部
22A 背板
22B 載置板
22D 溝
23 管路
24 台座部
25 ベルト受け
25A、25B、25C、25D ベルト受け
30 空気袋
32 角当て板
32A 角当て板
32B 角当て板
40 テープ
42 底面
43 ストッパ
44 円柱状面
50 ブロック材
52 ブロック材
54 ブロック材
62 布ベルト
64 布ベルト
70 積載台
72 載置板
75 ベルト受け
75A、75B、75C、75D、75E、75F ベルト受け
100 包装構造体
102 包装構造体
104 包装構造体
106 包装構造体
108 包装構造体
110 包装構造体
112 包装構造体
114 包装構造体
116 包装構造体
118 包装構造体
120 包装構造体
122 包装構造体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状物を厚さ方向に積層してシート結束手段で結束したシート束を、厚さ方向に積層して積載台上に載置し、締結手段で締結してなることを特徴とする包装形態。
【請求項2】
シート状物を厚さ方向に積層してシート結束手段で結束したシート束を厚さ方向に1個または複数個積層したシート束積層体と、
前記シート束積層体が載置される積載台と、
前記シート束積層体を挟んで前記積載台の反対側に位置する端板と、
前記積載台と前記端板とで前記シート束積層体を挟み込んで拘束する拘束手段と
を備えてなる包装形態。
【請求項3】
前記シート束を前記積載台に実質的に縦向きに載置してなる請求項1または2に記載の包装形態。
【請求項4】
前記シート束は、厚さ方向の両面に、シート状物を保護する保護用厚紙が積層されてなる請求項1〜3の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項5】
前記シート束は、辺を粘着テープで結束してなる請求項1〜4の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項6】
前記シート束は、互いに相対する2組の面において結束部材で結束されてなる請求項1〜4の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項7】
前記シート束は、6面全面において結束部材で結束されてなる請求項1〜4の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項8】
前記シート束においては、合紙を介してシート状物を積層してなる請求項1〜7の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項9】
前記シート束においては、合紙を介することなくシート状物を積層してなる請求項1〜7の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項10】
前記シート束は、遮光性と防湿性とを有する内装材で包装されてなる請求項1〜9の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項11】
前記締結手段はベルトである請求項1に記載の包装形態。
【請求項12】
前記拘束手段はベルトである請求項2〜10の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項13】
前記積載台には、前記ベルトが挿通されるベルト受けが設けられてなり、前記ベルトは、端板から積載台に向かって巻き掛けられ、前記ベルト受けに挿通されて端板に向かって巻き掛けられてなる請求項12に記載の包装形態。
【請求項14】
前記端板のシート束積層体に接する面とは反対側に、前記ベルトが架かる凸部が少なくとも1つ設けられてなる請求項12または13に記載の包装形態。
【請求項15】
前記凸部は、前記ベルトを幅方向にずれないように保持するベルト保持手段を備える請求項14に記載の包装形態。
【請求項16】
前記凸部は着脱可能である請求項13〜15の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項17】
前記凸部は複数のブロックの組み合わせで構成されてなる請求項13〜16の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項18】
前記シート束と締結手段との間または前記端板と前記拘束手段との間に発泡部材を挿入してなる請求項1〜17の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項19】
前記シート束と締結手段との間または前記端板と前記拘束手段との間に空気袋を挿入してなる請求項1〜17の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項20】
前記シート束積層体と端板、または前記シート束を気密に覆う柔軟な気密カバーである包被シートを備え、前記包被シートと前記積載台との間を大気圧よりも低圧に保持してなる請求項1〜19の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項21】
前記シート束積層体は、遮光性と防湿性とを有する外装材で包装されてなる請求項1〜20の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項22】
厚さ方向に積層されたシート状物と、
前記シート状物が載置される載置台と、
前記シート状物を挟んで前記載置台の反対側に位置する端板と、
前記端板およびシート状物を前記載置台に緊結するベルトと
を有し、
前記積載台には、前記ベルトが挿通されるベルト受けが設けられてなり、前記ベルトは、端板から積載台に向かって巻き掛けられ、前記ベルト受けに挿通されて端板に向かって巻き掛けられてなることを特徴とする包装形態。
【請求項23】
前記シート状物は、遮光性と防湿性とを有する外装材で包装されてなる請求項22に記載の包装形態。
【請求項24】
前記シート束、シート束積層体、またはシート状物は、緩衝材を介して積載台に載置されてなる請求項1〜23の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項25】
前記シート状物は平版印刷版である請求項1〜24の何れか1項に記載の包装形態。
【請求項26】
シート状物を厚さ方向に積層して結束したシート束単位で、前記シート状物を結束することを特徴とする包装方法。
【請求項27】
前記シート状物は平版印刷版である請求項26に記載の包装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2007−91339(P2007−91339A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−38256(P2006−38256)
【出願日】平成18年2月15日(2006.2.15)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】