包装箱用表示部材
【課題】 包装箱に納められる包装物の広告・宣伝を最大限に目立つように行なえる包装箱用表示部材を提供すること。
【解決手段】 上端の表示部2と、この表示部2下方の袋部7を有する表示部材であって、前記表示部2下縁に折り返し部3を形成し、正面部1cにおける前記折り返し部3下脇に箱取付部4を形成し、背面部1dにおける前記折り返し部3の上脇または下脇に接着部5を形成してある。
【解決手段】 上端の表示部2と、この表示部2下方の袋部7を有する表示部材であって、前記表示部2下縁に折り返し部3を形成し、正面部1cにおける前記折り返し部3下脇に箱取付部4を形成し、背面部1dにおける前記折り返し部3の上脇または下脇に接着部5を形成してある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は包装箱に包装された化粧品や食品等の各種の包装物の広告・宣伝に有用な包装箱用表示部材に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば特許文献1に記載されているサンプル包装体があり、構成は、上部に宣伝広告もしくは商品説明のための表示部が設けられ、下部にサンプル保持部が設けられ、上記表示部とサンプル保持部の間に、略U字状の切れ目を有する中間部が設けられた縦長の略長方形シート状体からなり、上記切れ目の内側部分を押し開くことによって随時開口が形成されるようになっているもので、直接商品に取り付けることができ、しかも高い宣伝広告効果を発揮する、優れたサンプル包装体であると記載されている。
具体的には、ペットボトル等のキャップに内側部分を押しつけて開くことで、同ボトルの首部分に取り付けられるようにしてある。
それにともない、表示部がキャップの後側になり且つ斜め後方へ上向いて傾いた状態になることで目立ち難くなり、宣伝広告効果という最大目的からすると不十分な結果になっている。
【特許文献1】特開2000−43939号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
解決しようとする課題は、第1には、包装箱に納められる包装物の広告・宣伝を最大限に目立つように行なえる包装箱用表示部材を、第2には、さらに、最大限の宣伝広告効果が得られるように包装箱への取付けを簡単に行なえる包装箱用表示部材を、第3には、さらに、表示部の見栄えがよく、製作容易である包装箱用表示部材を、第4には、さらに、サンプル等の収納を行なえる包装箱用表示部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は前記した課題を達成するため、以下の構成にしたことを特徴とする。
1.上端の表示部と、この表示部下方の袋部を有する表示部材であって、前記表示部下縁に折り返し部を形成し、正面部における前記折り返し部下脇に箱取付部を形成し、背面部における前記折り返し部の上脇または下脇に接着部を形成してあることを特徴とする。
2.前記した1において、箱取付部に箱接着部を形成してあることを特徴とする。
3.前記した1において、箱取付部における箱接着部と背面部の接着部を背中合わせ状に形成してあることを特徴とする。
4.前記した1または2において、袋部の開口部に閉じ部を延設し、この閉じ部の蓋接着部を開口部縁に接着することで袋部を閉じ可能に形成してあることを特徴とする。
【0005】
本発明における表示部材は、主にプラスチックフィルム製のものになるが、紙製、不織布製、その他の公知のものであってもよいし、これらの適宜の複合体であってもよく、表示部および袋部が宣伝広告効果を発揮し得るものであればよい。この表示部材は、縦長あるいは横長の長方形状、正方形状、円形状、楕円形状、その他のこれらに類する形状のものでよく制限はない。また、表示部材は、基本的に一つの表示部と一つの袋部で形成されるが、複数の表示部と一つの袋部で形成されても、一つの表示部と複数の袋部で形成されても、複数の表示部と複数の袋部で形成されてもよい。表示部と袋部は、中間部を経て連続形成されるものでもよいし、そうでなくともよい。
表示部は、宣伝、広告、案内、お知らせ等を掲載可能にしてあり、また、輪郭形状を適宜縁取りして目立つように化粧する等してもよい。
中間部は、箱の奥行きとほぼ同寸法に形成するのが望ましく、この場合、袋部が箱後面部に沿うように落ち着くことになる。また、中間部は、透明に形成して箱上面部を透視可能にしてもよいし、そうでなくともよい。
袋部は、全て透明あるいは一部に透明窓部を形成することで、袋内を透けて見えるようにしてもよいし、そうでなくてもよい。この袋部は、上端に開口部を有するものでも、下端に開口部があるものでもよい。開口部が下端にあるものでは、接着部がある閉じ部を延設して閉じるように形成してもよい。また、袋部および/または中間部には宣伝広告等の表示をしてもよいし、そうでなくともよい。
折り返し部は、折り返し易いように癖付けされた線状に形成してあり、この折り返し部から表示部あるいは袋部側を折り返して形成可能であればよい。
箱取付部は、包装箱の正面部上縁に糊あるいは接着テープ等で貼り付けるようにしてもよいし、箱取付部に箱接着部を設けて接着し得るようにしてもよい。
正面部の箱接着部と背面部の接着部は、接着と剥離を繰り返して行なえる感圧接着剤、被接着面が剥がれる程度の接着力がある接着剤、その他の接着剤でよい。閉じ部の蓋接着部は感圧接着剤になる。接着部と箱接着部と蓋接着部にはそれぞれ離型紙が剥離可能に備えられているのがよい。
【発明の効果】
【0006】
A.請求項1により、折り返し部から表示部を折り返すことで、表示部下部が背面部の接着部を経て箱取付部と重合状に一体化し、この箱取付部を包装箱の正面部上縁に取り付けることによって、表示部が箱正面部上縁に起立することになるため、包装箱に納められる包装物の広告・宣伝を最大限に目立つように行なえる
B.請求項2により、さらに、箱取付部の箱接着部を箱正面部上縁に貼り付けて、折り返し部から表示部を上側に折り返すことで、表示部下部が背面部の接着部を経て箱取付部と一体化して箱正面部上縁に起立することになるため、最大限の宣伝広告効果が発揮されるように包装箱への取付けを簡単に行なえる。
C.請求項3により、さらに、箱取付部における箱接着部と背面部の接着部が背中合わせなっているので、表示部には接着部を設けずに済み、表示部の見栄えがよく、しかも箱接着部と接着部を正対する一対のロールに通してできるから製作容易である。
D.請求項4により、さらに、開口部からサンプル等を収めて閉じ部で閉じることによって容易に収納を行なえる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1および図2には本発明の包装箱用表示部材における実施の1形態を例示しており、表示部材1は、合成樹脂シートからなる縦長の略長方形状の二重シート状で、合成樹脂シートを背面側下縁に閉じ部9の形成代が残るように上下に半折し、表示部材幅にヒートカットすることにより、上縁部1aが折り返し縁で左右側縁部1bがシールされた縦長の略長方形状の二重シート状に形成してある。
この表示部材1は、上端には表示部2を、表示部2下縁には折り返し部3を、正面部1cにおける折り返し部3下脇には箱取付部4を、背面部1dにおける折り返し部3下脇には接着部5を、下方には中間部6を経て袋部7を、それぞれ形成してある。
【0008】
表示部2は、横長の長方形状に形成してあり、正面には包装箱13内に納められる包装物に関する宣伝広告2a等を掲載してある。
折り返し部3は、表示部2下縁に沿い線状に設けてあり、この折り返し部3から下方を背面側に折り返し易く形成してある。
箱取付部4は、正面部1cにおける折り返し部3下に横長帯状に形成してあり、同部を接着テープ等の適宜の貼り付け手段により包装箱13の正面部13b上縁に貼り付け可能に形成してある。
接着部5は、背面部1dにおける折り返し部3下に正面部1cの箱取付部4と背中合わせ状に形成してあり、当該接着部5を経て表示部2と箱取付部4が正面側と背面側に重合し得るように形成してある。
【0009】
中間部6は、包装箱13の奥行き幅よりも若干長い比率寸法に形成してあり、箱取付部4を包装箱13の正面部13b上縁に貼り付けた際に、中間部6が包装箱13の蓋部13aを覆い、袋部7が包装箱13の背面部13cを覆って垂れ下がり得るように形成してある。この中間部6と袋部7間にはヒートシール或いは超音波シールによるシール部8を設けて区画してある。
袋部7は、縦長の長方形状に形成してあり、下端の開口部7aから内部にサンプル等を出し入れ可能に形成してある。この袋部7における開口部7aの背面側縁には閉じ部9を延設し、この閉じ部9の蓋接着部10を開口部7aの正面側縁に接着することで開口部7aすなわち袋部7を閉じ可能に形成してある。
接着部5と蓋接着部10には剥離テープ11をそれぞれ剥離可能に貼ってある。
【0010】
図3〜図5には本発明の包装箱用表示部材における実施の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態様のものと基本的に同一であるため、共通している構成については符号を準用して省略し、相違する構成について説明する。
表示部材1における箱取付部4には箱接着部12を背面部1dの接着部5と背中合わせ状に形成してあり、同部の箱接着部12を包装箱13の正面部13b上縁に貼り付け可能に形成してある。箱接着部12には剥離テープ11を剥離可能に貼ってある。
【0011】
図6、図7〜図9、図10にはそれぞれ本発明の包装箱用表示部材における実施の他の1形態を例示しており、構成は前記した図3の態様のものと基本的に同一であるため、共通している構成については符号を準用して省略し、相違する構成について説明する。
図6の表示部材1では、中間部6を除いて形成してあり、また、袋部7を包装箱13の奥行き幅よりも若干短い比率寸法に形成してある。図7〜図9の表示部材1では、縦長の略長方形状の一重シート状に形成してあり、正面部1c側に袋部7を開口部7aが袋部上端に開口しているように形成してある。図10の表示部材1では、紙製のものとし、中間部6における袋部7が連続形成されている側縁を除く三方の側縁に、表示部2、折り返し部3、箱取付部4、接着部5、箱接着部12をそれぞれ形成してあり、正面さらに左右からも視認させることで宣伝広告効果を上げられる。この図10の袋部7は、左右側縁に折り返し部7bを経て抜止辺部7cが配設されている袋正面部7d下縁から折り返し部7eを経て袋背面部7fを延設してあり、左右の抜止辺部7cを背面側に折り返した後に袋背面部7fを背面側に折り返して、当該袋背面部7fの被接着部7gを接着部7hに接着することで、窓孔7iが開口している袋部7を組み立て可能に形成してある。
【0012】
図11、図12、図13、図14、図15には前記した各表示部材の使用状態を例示している。
図11は前記した図1の表示部材1の使用例であり、剥離テープ11を剥がし、表示部2を折り返し部3から背面側に折返して箱取付部4と接着部5で重合状に一体化し、この箱取付部4を包装箱13の正面部13b上縁に接着テープ14等で貼り付けてある。これにより、表示部2は包装箱13の正面部13b上縁に起立状に立上り、中間部6が包装箱13の蓋部13aを覆い、袋部7が包装箱13の背面部13cを覆って垂れ下がることになる。
【0013】
図12は前記した図3の表示部材1の使用例であり、剥離テープ11を剥がし、表示部2を折り返し部3から背面側に折返して箱取付部4と接着部5で重合状に一体化し、この箱取付部4を包装箱13の正面部13b上縁に箱接着部12で貼り付けてある。これにより、表示部2は包装箱13の正面部13b上縁に起立状に立上り、中間部6が包装箱13の蓋部13aを覆い、袋部7が包装箱13の背面部13cを覆って垂れ下がることになる。
【0014】
図13は前記した図6の表示部材1の使用例であり、剥離テープ11を剥がし、表示部2を折り返し部3から背面側に折返して箱取付部4と接着部5で重合状に一体化し、この箱取付部4を包装箱13の正面部13b上縁に箱接着部12で貼り付けてある。これにより、表示部2は包装箱13の正面部13b上縁に起立状に立上り、袋部7が包装箱13の蓋部13aを覆って位置することになる。
【0015】
図14は前記した図7の表示部材1の使用例であり、図12の使用例と同様に、表示部2は包装箱13の正面部13b上縁に起立状に立上り、中間部6が包装箱13の蓋部13aを覆い、袋部7が包装箱13の背面部13cを覆って垂れ下がることになる。
【0016】
図15は前記した図10の表示部材1の使用例であり、剥離テープ11を剥がし、三方の表示部2を折り返し部3から背面側に折り返して箱取付部4と接着部5でそれぞれ重合状に一体化し、各箱取付部4を包装箱13の最寄りの正面部13b,左側面部13d,右側面部13eの各上縁に箱接着部12で貼り付けてある。これにより、表示部2は包装箱13の正面部13b,左側面部13d,右側面部13eの各上縁に起立状に立上り、中間部6が包装箱13の蓋部13aを覆い、袋部7が包装箱13の背面部13cを覆って垂れ下がることになる。
【0017】
前記した表示部材1は一例を示しているだけであって、他の例として、たとえば正面部1cにおける中間部6および/または袋部7に接着部(図示セズ)を設け、蓋部13aや背面部13cに貼り付けられるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の表示部材における実施の1形態を例示している正面図。
【図2】部分拡大縦断面図。
【図3】本発明の表示部材における実施の他の1形態を例示している正面図。
【図4】背面図。
【図5】部分拡大縦断面図。
【図6】本発明の表示部材における実施の他の1形態を例示している正面図。
【図7】本発明の表示部材における実施の他の1形態を例示している背面図。
【図8】正面図。
【図9】縦断面図。
【図10】本発明の表示部材における実施の他の1形態を例示している正面図。
【図11】図1の表示部材の使用状態図。
【図12】図3の表示部材の使用状態図。
【図13】図6の表示部材の使用状態図。
【図14】図7の表示部材の使用状態図。
【図15】図10の表示部材の使用状態図。
【符号の説明】
【0019】
1 表示部材
1a 上縁部
1b 左右側縁部
1c 正面部
1d 背面部
2 表示部
2a 宣伝広告
3 折り返し部
4 箱取付部
5 接着部
6 中間部
7 袋部
7a 開口部
7b 折り返し部
7c 抜止辺部
7d 袋正面部
7e 折り返し部
7f 袋背面部
7g 被接着部
7h 接着部
7i 窓孔
8 シール部
9 閉じ部
10 蓋接着部
11 剥離テープ
12 箱接着部
13 包装箱
13a 蓋部
13b 正面部
13c 背面部
13d 左側面部
13e 右側面部
14 接着テープ
【技術分野】
【0001】
本発明は包装箱に包装された化粧品や食品等の各種の包装物の広告・宣伝に有用な包装箱用表示部材に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば特許文献1に記載されているサンプル包装体があり、構成は、上部に宣伝広告もしくは商品説明のための表示部が設けられ、下部にサンプル保持部が設けられ、上記表示部とサンプル保持部の間に、略U字状の切れ目を有する中間部が設けられた縦長の略長方形シート状体からなり、上記切れ目の内側部分を押し開くことによって随時開口が形成されるようになっているもので、直接商品に取り付けることができ、しかも高い宣伝広告効果を発揮する、優れたサンプル包装体であると記載されている。
具体的には、ペットボトル等のキャップに内側部分を押しつけて開くことで、同ボトルの首部分に取り付けられるようにしてある。
それにともない、表示部がキャップの後側になり且つ斜め後方へ上向いて傾いた状態になることで目立ち難くなり、宣伝広告効果という最大目的からすると不十分な結果になっている。
【特許文献1】特開2000−43939号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
解決しようとする課題は、第1には、包装箱に納められる包装物の広告・宣伝を最大限に目立つように行なえる包装箱用表示部材を、第2には、さらに、最大限の宣伝広告効果が得られるように包装箱への取付けを簡単に行なえる包装箱用表示部材を、第3には、さらに、表示部の見栄えがよく、製作容易である包装箱用表示部材を、第4には、さらに、サンプル等の収納を行なえる包装箱用表示部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は前記した課題を達成するため、以下の構成にしたことを特徴とする。
1.上端の表示部と、この表示部下方の袋部を有する表示部材であって、前記表示部下縁に折り返し部を形成し、正面部における前記折り返し部下脇に箱取付部を形成し、背面部における前記折り返し部の上脇または下脇に接着部を形成してあることを特徴とする。
2.前記した1において、箱取付部に箱接着部を形成してあることを特徴とする。
3.前記した1において、箱取付部における箱接着部と背面部の接着部を背中合わせ状に形成してあることを特徴とする。
4.前記した1または2において、袋部の開口部に閉じ部を延設し、この閉じ部の蓋接着部を開口部縁に接着することで袋部を閉じ可能に形成してあることを特徴とする。
【0005】
本発明における表示部材は、主にプラスチックフィルム製のものになるが、紙製、不織布製、その他の公知のものであってもよいし、これらの適宜の複合体であってもよく、表示部および袋部が宣伝広告効果を発揮し得るものであればよい。この表示部材は、縦長あるいは横長の長方形状、正方形状、円形状、楕円形状、その他のこれらに類する形状のものでよく制限はない。また、表示部材は、基本的に一つの表示部と一つの袋部で形成されるが、複数の表示部と一つの袋部で形成されても、一つの表示部と複数の袋部で形成されても、複数の表示部と複数の袋部で形成されてもよい。表示部と袋部は、中間部を経て連続形成されるものでもよいし、そうでなくともよい。
表示部は、宣伝、広告、案内、お知らせ等を掲載可能にしてあり、また、輪郭形状を適宜縁取りして目立つように化粧する等してもよい。
中間部は、箱の奥行きとほぼ同寸法に形成するのが望ましく、この場合、袋部が箱後面部に沿うように落ち着くことになる。また、中間部は、透明に形成して箱上面部を透視可能にしてもよいし、そうでなくともよい。
袋部は、全て透明あるいは一部に透明窓部を形成することで、袋内を透けて見えるようにしてもよいし、そうでなくてもよい。この袋部は、上端に開口部を有するものでも、下端に開口部があるものでもよい。開口部が下端にあるものでは、接着部がある閉じ部を延設して閉じるように形成してもよい。また、袋部および/または中間部には宣伝広告等の表示をしてもよいし、そうでなくともよい。
折り返し部は、折り返し易いように癖付けされた線状に形成してあり、この折り返し部から表示部あるいは袋部側を折り返して形成可能であればよい。
箱取付部は、包装箱の正面部上縁に糊あるいは接着テープ等で貼り付けるようにしてもよいし、箱取付部に箱接着部を設けて接着し得るようにしてもよい。
正面部の箱接着部と背面部の接着部は、接着と剥離を繰り返して行なえる感圧接着剤、被接着面が剥がれる程度の接着力がある接着剤、その他の接着剤でよい。閉じ部の蓋接着部は感圧接着剤になる。接着部と箱接着部と蓋接着部にはそれぞれ離型紙が剥離可能に備えられているのがよい。
【発明の効果】
【0006】
A.請求項1により、折り返し部から表示部を折り返すことで、表示部下部が背面部の接着部を経て箱取付部と重合状に一体化し、この箱取付部を包装箱の正面部上縁に取り付けることによって、表示部が箱正面部上縁に起立することになるため、包装箱に納められる包装物の広告・宣伝を最大限に目立つように行なえる
B.請求項2により、さらに、箱取付部の箱接着部を箱正面部上縁に貼り付けて、折り返し部から表示部を上側に折り返すことで、表示部下部が背面部の接着部を経て箱取付部と一体化して箱正面部上縁に起立することになるため、最大限の宣伝広告効果が発揮されるように包装箱への取付けを簡単に行なえる。
C.請求項3により、さらに、箱取付部における箱接着部と背面部の接着部が背中合わせなっているので、表示部には接着部を設けずに済み、表示部の見栄えがよく、しかも箱接着部と接着部を正対する一対のロールに通してできるから製作容易である。
D.請求項4により、さらに、開口部からサンプル等を収めて閉じ部で閉じることによって容易に収納を行なえる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1および図2には本発明の包装箱用表示部材における実施の1形態を例示しており、表示部材1は、合成樹脂シートからなる縦長の略長方形状の二重シート状で、合成樹脂シートを背面側下縁に閉じ部9の形成代が残るように上下に半折し、表示部材幅にヒートカットすることにより、上縁部1aが折り返し縁で左右側縁部1bがシールされた縦長の略長方形状の二重シート状に形成してある。
この表示部材1は、上端には表示部2を、表示部2下縁には折り返し部3を、正面部1cにおける折り返し部3下脇には箱取付部4を、背面部1dにおける折り返し部3下脇には接着部5を、下方には中間部6を経て袋部7を、それぞれ形成してある。
【0008】
表示部2は、横長の長方形状に形成してあり、正面には包装箱13内に納められる包装物に関する宣伝広告2a等を掲載してある。
折り返し部3は、表示部2下縁に沿い線状に設けてあり、この折り返し部3から下方を背面側に折り返し易く形成してある。
箱取付部4は、正面部1cにおける折り返し部3下に横長帯状に形成してあり、同部を接着テープ等の適宜の貼り付け手段により包装箱13の正面部13b上縁に貼り付け可能に形成してある。
接着部5は、背面部1dにおける折り返し部3下に正面部1cの箱取付部4と背中合わせ状に形成してあり、当該接着部5を経て表示部2と箱取付部4が正面側と背面側に重合し得るように形成してある。
【0009】
中間部6は、包装箱13の奥行き幅よりも若干長い比率寸法に形成してあり、箱取付部4を包装箱13の正面部13b上縁に貼り付けた際に、中間部6が包装箱13の蓋部13aを覆い、袋部7が包装箱13の背面部13cを覆って垂れ下がり得るように形成してある。この中間部6と袋部7間にはヒートシール或いは超音波シールによるシール部8を設けて区画してある。
袋部7は、縦長の長方形状に形成してあり、下端の開口部7aから内部にサンプル等を出し入れ可能に形成してある。この袋部7における開口部7aの背面側縁には閉じ部9を延設し、この閉じ部9の蓋接着部10を開口部7aの正面側縁に接着することで開口部7aすなわち袋部7を閉じ可能に形成してある。
接着部5と蓋接着部10には剥離テープ11をそれぞれ剥離可能に貼ってある。
【0010】
図3〜図5には本発明の包装箱用表示部材における実施の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態様のものと基本的に同一であるため、共通している構成については符号を準用して省略し、相違する構成について説明する。
表示部材1における箱取付部4には箱接着部12を背面部1dの接着部5と背中合わせ状に形成してあり、同部の箱接着部12を包装箱13の正面部13b上縁に貼り付け可能に形成してある。箱接着部12には剥離テープ11を剥離可能に貼ってある。
【0011】
図6、図7〜図9、図10にはそれぞれ本発明の包装箱用表示部材における実施の他の1形態を例示しており、構成は前記した図3の態様のものと基本的に同一であるため、共通している構成については符号を準用して省略し、相違する構成について説明する。
図6の表示部材1では、中間部6を除いて形成してあり、また、袋部7を包装箱13の奥行き幅よりも若干短い比率寸法に形成してある。図7〜図9の表示部材1では、縦長の略長方形状の一重シート状に形成してあり、正面部1c側に袋部7を開口部7aが袋部上端に開口しているように形成してある。図10の表示部材1では、紙製のものとし、中間部6における袋部7が連続形成されている側縁を除く三方の側縁に、表示部2、折り返し部3、箱取付部4、接着部5、箱接着部12をそれぞれ形成してあり、正面さらに左右からも視認させることで宣伝広告効果を上げられる。この図10の袋部7は、左右側縁に折り返し部7bを経て抜止辺部7cが配設されている袋正面部7d下縁から折り返し部7eを経て袋背面部7fを延設してあり、左右の抜止辺部7cを背面側に折り返した後に袋背面部7fを背面側に折り返して、当該袋背面部7fの被接着部7gを接着部7hに接着することで、窓孔7iが開口している袋部7を組み立て可能に形成してある。
【0012】
図11、図12、図13、図14、図15には前記した各表示部材の使用状態を例示している。
図11は前記した図1の表示部材1の使用例であり、剥離テープ11を剥がし、表示部2を折り返し部3から背面側に折返して箱取付部4と接着部5で重合状に一体化し、この箱取付部4を包装箱13の正面部13b上縁に接着テープ14等で貼り付けてある。これにより、表示部2は包装箱13の正面部13b上縁に起立状に立上り、中間部6が包装箱13の蓋部13aを覆い、袋部7が包装箱13の背面部13cを覆って垂れ下がることになる。
【0013】
図12は前記した図3の表示部材1の使用例であり、剥離テープ11を剥がし、表示部2を折り返し部3から背面側に折返して箱取付部4と接着部5で重合状に一体化し、この箱取付部4を包装箱13の正面部13b上縁に箱接着部12で貼り付けてある。これにより、表示部2は包装箱13の正面部13b上縁に起立状に立上り、中間部6が包装箱13の蓋部13aを覆い、袋部7が包装箱13の背面部13cを覆って垂れ下がることになる。
【0014】
図13は前記した図6の表示部材1の使用例であり、剥離テープ11を剥がし、表示部2を折り返し部3から背面側に折返して箱取付部4と接着部5で重合状に一体化し、この箱取付部4を包装箱13の正面部13b上縁に箱接着部12で貼り付けてある。これにより、表示部2は包装箱13の正面部13b上縁に起立状に立上り、袋部7が包装箱13の蓋部13aを覆って位置することになる。
【0015】
図14は前記した図7の表示部材1の使用例であり、図12の使用例と同様に、表示部2は包装箱13の正面部13b上縁に起立状に立上り、中間部6が包装箱13の蓋部13aを覆い、袋部7が包装箱13の背面部13cを覆って垂れ下がることになる。
【0016】
図15は前記した図10の表示部材1の使用例であり、剥離テープ11を剥がし、三方の表示部2を折り返し部3から背面側に折り返して箱取付部4と接着部5でそれぞれ重合状に一体化し、各箱取付部4を包装箱13の最寄りの正面部13b,左側面部13d,右側面部13eの各上縁に箱接着部12で貼り付けてある。これにより、表示部2は包装箱13の正面部13b,左側面部13d,右側面部13eの各上縁に起立状に立上り、中間部6が包装箱13の蓋部13aを覆い、袋部7が包装箱13の背面部13cを覆って垂れ下がることになる。
【0017】
前記した表示部材1は一例を示しているだけであって、他の例として、たとえば正面部1cにおける中間部6および/または袋部7に接着部(図示セズ)を設け、蓋部13aや背面部13cに貼り付けられるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の表示部材における実施の1形態を例示している正面図。
【図2】部分拡大縦断面図。
【図3】本発明の表示部材における実施の他の1形態を例示している正面図。
【図4】背面図。
【図5】部分拡大縦断面図。
【図6】本発明の表示部材における実施の他の1形態を例示している正面図。
【図7】本発明の表示部材における実施の他の1形態を例示している背面図。
【図8】正面図。
【図9】縦断面図。
【図10】本発明の表示部材における実施の他の1形態を例示している正面図。
【図11】図1の表示部材の使用状態図。
【図12】図3の表示部材の使用状態図。
【図13】図6の表示部材の使用状態図。
【図14】図7の表示部材の使用状態図。
【図15】図10の表示部材の使用状態図。
【符号の説明】
【0019】
1 表示部材
1a 上縁部
1b 左右側縁部
1c 正面部
1d 背面部
2 表示部
2a 宣伝広告
3 折り返し部
4 箱取付部
5 接着部
6 中間部
7 袋部
7a 開口部
7b 折り返し部
7c 抜止辺部
7d 袋正面部
7e 折り返し部
7f 袋背面部
7g 被接着部
7h 接着部
7i 窓孔
8 シール部
9 閉じ部
10 蓋接着部
11 剥離テープ
12 箱接着部
13 包装箱
13a 蓋部
13b 正面部
13c 背面部
13d 左側面部
13e 右側面部
14 接着テープ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端の表示部と、この表示部下方の袋部を有する表示部材であって、前記表示部下縁に折り返し部を形成し、正面部における前記折り返し部下脇に箱取付部を形成し、背面部における前記折り返し部の上脇または下脇に接着部を形成してあることを特徴とする包装箱用表示部材。
【請求項2】
箱取付部に箱接着部を形成してあることを特徴とする請求項1記載の包装箱用表示部材。
【請求項3】
箱取付部における箱接着部と背面部の接着部を背中合わせ状に形成してあることを特徴とする請求項1記載の包装箱用表示部材。
【請求項4】
袋部の開口部に閉じ部を延設し、この閉じ部の蓋接着部を開口部縁に接着することで袋部を閉じ可能に形成してあることを特徴とする請求項1または2記載の包装箱用表示部材。
【請求項1】
上端の表示部と、この表示部下方の袋部を有する表示部材であって、前記表示部下縁に折り返し部を形成し、正面部における前記折り返し部下脇に箱取付部を形成し、背面部における前記折り返し部の上脇または下脇に接着部を形成してあることを特徴とする包装箱用表示部材。
【請求項2】
箱取付部に箱接着部を形成してあることを特徴とする請求項1記載の包装箱用表示部材。
【請求項3】
箱取付部における箱接着部と背面部の接着部を背中合わせ状に形成してあることを特徴とする請求項1記載の包装箱用表示部材。
【請求項4】
袋部の開口部に閉じ部を延設し、この閉じ部の蓋接着部を開口部縁に接着することで袋部を閉じ可能に形成してあることを特徴とする請求項1または2記載の包装箱用表示部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−30906(P2007−30906A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−214406(P2005−214406)
【出願日】平成17年7月25日(2005.7.25)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【出願人】(505280808)佐藤化成株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月25日(2005.7.25)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【出願人】(505280808)佐藤化成株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
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