説明

化合物、組成物、および方法

細胞増殖性疾患を治療するのに有用な化合物が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2003年10月16日に出願された同時係属仮出願(米国出願番号60/512,494号(参照として本明細書に組み込まれる))の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
細胞増殖性疾患、例えば、癌、過形成、再狭窄、心肥大、免疫疾患、真菌性疾患、ならびに炎症の治療に有用な化合物が、医薬組成物およびそれらの使用方法と共に記載されている。
【0003】
癌を治療するのに用いられる薬剤の特異性を改善することは、これら薬剤の投与に伴う副作用を低減できれば、実現されるその治療利益のために極めて重要である。伝統的に、癌の治療の著しい改善は、新規の作用機構により作用する治療薬の同定に関連している。このような例としてタキサンだけではなく、カンプトテシンクラスのトポイソメラーゼI阻害剤も挙げられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の目的は、細胞増殖性疾患の治療に有用な化合物、組成物および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上に概説した目的に従い、細胞増殖性疾患を治療するのに用いることができる化合物、ならびに細胞増殖性疾患を治療する方法が提供される。この方法は、式Iにより表される1種以上の化合物を用いる:
【化1】

【0006】
式I
(式中、
R1およびR5は、各々独立に水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換されたアリールもしくは任意に置換されたヘテロアリールであり;
R2は、水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換されたアリールもしくは任意に置換されたヘテロアリールであり;
R3は、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたアルキル、もしくはNR9R10であり、その際、R9およびR10は、独立に、水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換されたアリールもしくは任意に置換されたヘテロアリールから選択され;
R6は、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
R7は、ハロ、任意に置換されたアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノであり;
R8は、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
あるいは、R6およびR7は、それらが結合する炭素と一緒に、任意に置換された3〜7員環を形成し、その環は任意に、N、OおよびSから選択される1個以上のヘテロ原子を環内に含み;その際、R8は、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
あるいはまた、R7およびR8は、それらが結合する炭素と一緒に、任意に置換された3〜7員環を形成し、その環は任意に、N、OおよびSから選択される1個以上のヘテロ原子を環内に含み;その際、R6は、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであるが;
ここで、R6、R7およびR8のうち1つだけは、任意に置換されたアルコキシであるものとし;また
R1およびR5が水素、R2がメチル、R3がメトキシまたはエトキシ、R7がヒドロキシ、ならびにR8がメトキシであるとき、R6は水素またはハロではないものとする)。
【0007】
一形態では、治療に有効な量の式Iの化合物の投与により細胞増殖性疾患を治療する方法を提供する。このような疾患および障害として、癌、過形成、再狭窄、心肥大、免疫疾患、真菌性疾患ならびに炎症が挙げられる。
【0008】
別の実施形態では、治療に有効な量の式Iの化合物と、1種以上の賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。別の実施形態では、上記組成物は、本発明の化合物以外の化学治療薬もさらに含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明で用いる以下の用語およびフレーズは一般に、それらが使用される文脈で別途記載のない限り、一般に以下に記載するような意味を有するするものとする。以下の略語および用語は全文を通して下記の意味を有する:
Ac=アセチル
Boc=t-ブチルオキシカルボニル
Bu=ブチル
c-=シクロ
DCM=ジクロロメタン=塩化メチレン=CH2Cl2
DIEA=N,N-ジソプロピルエチルアミン
DMF=N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
Et=エチル
GC=ガスクロマトグラフィー
HOAc=酢酸
Me=メチル
mesyl=メタンスルホニル
Ph=フェニル
PhOH=フェノール
Py=ピリジン
rt=室温
sat’d=飽和(した)
s-=第二
t-=第三
TES=トリエチルシリル
TFA=トリフルオロ酢酸
THF=テトラヒドロフラン
TMS=トリメチルシリル
tosyl=p-トルエンスルホニル
Tf=トリフレート
用語「アシル」は、カルボニル官能基を介して親構造に結合した直線、分枝、もしくは環状形状の1〜8炭素原子からなる基、あるいはそれらの組合せを意味する。このような基は、飽和または不飽和、および脂肪族または芳香族のいずれでもよい。アシル残基における1個以上の炭素は、親構造との結合点がカルボニルに残っている限り、窒素、酸素もしくは硫黄で置換してもよい。その例として、アセチル、ベンゾイル、プロピオニル、イソブチリル、t-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどが挙げられる。
【0010】
用語「アルコキシ」または「アルコキシル」は、酸素を介して親構造に結合した(すなわち、基:アルキル-O-)直線、分枝、もしくは環状形状のアルキル基(例えば、1〜8個の炭素原子を含むものなど)、あるいはそれらの組合せを意味する。その例として、メトキシ−、エトキシ−、プロポキシ−、イソプロポキシ−、シクロプロポキシ−、シクロヘキシルオキシ−などが挙げられる。
【0011】
用語「アルコキシカルボニル」は、カルボニル官能基を介して基が親構造に結合した基:(アルキル)-O-C(O)-を意味する。
【0012】
用語「アルキル」は、直線、分枝、および環状脂肪族炭化水素およびそれらの組合せを意味し、その構造は、飽和または不飽和のいずれでもよい。いくつかの実施形態では、アルキル基はC20以下からなるものである。また、アルキル基がC13以下からなる実施形態もある。アルキルは、アルカニル、アルケニルおよびアルキニル残基を含み、例えば、ビニル、アリル、イソプレニルなどがある。特定数の炭素を有するアルキル残基を挙げるならば、該当数の炭素を含むあらゆる形状の異性体が挙げられ、従って、例えば、「ブチル」はn-ブチル、sec-ブチル、イソブチルおよびt-ブチルを意味し;「プロピル」はn-プロピル、イソプロピルおよびc-プロピルを含む。
【0013】
アルキレン−、アルケニレン−、およびアルキニレン−は、アルキル(アルキルと同じ残基を含む)のサブセットであるが、化学構造内に2つの結合点を有するものである。アルキレンの例として、エチレン(-CH2CH2-)、プロピレン(-CH2CH2CH2-)、ジメチルプロピレン(-CH2C(CH3)2CH2-)およびシクロヒキシルプロピレン(-CH2CH2CH(C6H13)-)が挙げられる。同様に、アルケニレンの例として、エテニレン(-CH=CH-)、プロペニレン(-CH=CH-CH2-)、およびシクロヘキシルプロペニレン(-CH=CHCH(C6H13)-)が挙げられる。アルキニレンの例として、エチニレン(-C=C-)およびプロピニレン(-CH=CH-CH2-)が挙げられる。
【0014】
用語「アミド」は、基:-NRcC(O)Rb、-NRcC(O)ORaおよび-NRcC(O)NRbRcを意味し、式中、
Raは、任意に置換されたC1-C6アルキル、任意に置換されたアリール、ならびに任意に置換されたヘテロアリールから選択され;
Rbは、H、任意に置換されたC1-C6アルキル、任意に置換されたアリール、ならびに任意に置換されたヘテロアリールから選択され;
Rcは、水素および任意に置換されたC1-C4アルキルから選択されるが;その際、置換された各基は、以下のものから独立に選択される1個以上の置換基で独立に置換される:C1-C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル、-OC1-C4アルキル、-OC1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-OC1-C4ハロアルキル、ハロゲン、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)OC1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O) (C1-C4アルキル)、-NHC(O) (フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O) (C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O) (フェニル)、-C(O)C1-C4アルキル、-C(O)C1-C4フェニル、-C(O)C1-C4ハロアルキル、-OC(O)C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)、および-NHSO2(C1-C4ハロアルキル)。
【0015】
用語「アミノ」は、基:-NH2を意味する。
【0016】
用語「アミノカルボニル」は、基:-CONRbRcを意味し、式中、
Rbは、H、任意に置換されたC1-C6アルキル、任意に置換されたアリール、ならびに任意に置換されたヘテロアリールから選択される;
Rcは、水素および任意に置換されたC1-C4アルキルから選択されるが;その際、置換された各基は、以下のものから独立に選択される1個以上の置換基で独立に置換される:C1-C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル、-OC1-C4アルキル、-OC1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-OC1-C4ハロアルキル、ハロゲン、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)OC1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O) (C1-C4アルキル)、-NHC(O) (フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O) (C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O) (フェニル)、-C(O)C1-C4アルキル、-C(O)C1-C4フェニル、-C(O)C1-C4ハロアルキル、-OC(O)C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、および-NHSO2(フェニル)、-NHSO2(C1-C4ハロアルキル)。
【0017】
用語「アラルコキシ」は、基:-O-アラルキルを意味する。同様に、ヘテロアラルコキシ-は、基:-O-ヘテロアラルキルを意味し;アリールオキシ-は、基:-O-アリールを意味し;アシルオキシ-は、基:-O-アシルを意味し;ヘテロアリールオキシ-は、基:-O-ヘテロアリールを意味し;ヘテロシクリルオキシ-は、基:-O-ヘテロシクリルを意味する(すなわち、アラルキル、ヘテロアラルキル、アリール、アシル、ヘテロシクロアルキル、もしくはへテロアリールは酸素を介して親構造に結合する)。
【0018】
用語「アラルキル」は、アリール部分がアルキル残基を介して親構造に結合する。例として、ベンジル、フェネチル、フェニルビニル、フェニルアリルなどが挙げられる。
【0019】
用語「アリール」は、6員芳香族環;環系における環の少なくとも1つが芳香族である、二環式9または10員芳香族環系;環系における環の少なくとも1つが芳香族である、三環式12〜14員芳香族環系を意味する。芳香族6〜14員カルボシクリル環として、例えば、フェニル、ナフチル、インダニル、テトラリニル、およびフルオレニルが挙げられる。
【0020】
用語「シクロアルケニル」は、3〜13個の炭素原子からなる不飽和環状炭化水素基を意味し、アルキルのサブセットである。シクロアルケニル基の例として、c-ヘキセニル-、c-ペンテニルなどが挙げられる。
【0021】
用語「シクロアルキル」は、3〜13個の炭素原子からなる環状脂肪族炭化水素基を意味し、アルキルのサブセットである。シクロアルキル基の例として、c-プロピル、c-ブチル、c-ペンチル、ノルボルニル、アダマンチルなどが挙げられる。
【0022】
用語「シクロアルキル-アルキル-」は、非環状アルキルを解して親構造に結合したシクロアルキルを意味し、アルキルの別のサブセットである。シクロアルキル-アルキル-の例として、シクロヘキシルメチル、シクロプロピルメチル、シクロヘキシルプロピルなどが挙げられる。
【0023】
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、フッ素(またはフルオロ)、塩素(またはクロロ)、臭素(またはブロモ)もしくはヨウ素(またはヨード)を意味する。ジハロアリール、ジハロアルキル、トリハロアリールなどは、示した複数のハロゲン(この場合、それぞれ2、2および3個)(で置換されたアリールおよびアルキルを意味するが、これらのハロゲンは必ずしも同じハロゲンとは限らない;従って、4-クロロ-3-フルオロフェニルはジハロアリールの範囲に含まれる。
【0024】
用語「ヘテロアラルキル」は、アルキル残基を介してヘテロアリール部分が親構造に結合した残基を意味する。例として、フラニルメチル、ピリジニルメチル、ピリジミジニルエチルなどが挙げられる。
【0025】
用語「ヘテロアリール」は、O、N、もしくはSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5または6員芳香族複素環;
環系における環の少なくとも1つが芳香族であり、O、N、もしくはSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含む、二環式9または10員環系;ならびに
環系における環の少なくとも1つが芳香族であり、O、N、もしくはSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含む、三環式12〜14員環系を意味する。5〜10員芳香族複素環、すなわち、へテロアリール基として、例えば、イミダゾリル、ピリジニル、インドリル、チエニル、ベンゾピラノニル、チアゾリル、フラニル、ベンジミダゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、ピリミジニル、ピラジニル、テトラゾリルおよびピラゾリルが挙げられる。
【0026】
用語「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロシクリル」は、1〜4個の炭素を酸素、窒素もしくは硫黄のようなヘテロ原子で置換したシクロアルキル残基を意味する。例として、ピロリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロ−チオフェン、チアゾリジン、ピペリジン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロ−チオピラン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリンおよびジオキサンを意味する。ヘテロシクリルはまた、不飽和の数および位置が基を芳香族にするものでない限り、不飽和結合を含む環系も包含する。例として、イミダゾリン、オキサゾリン、テトラヒドロイソキノリン、ベンゾジオキサン、ベンゾジオキソールおよび3,5-ジヒドロベンゾキサジニルが挙げられる。
【0027】
用語「脱離基」とは、反応条件下で、出発材料から離れ、これにより指定部位での反応を促進する基(または原子)を意味する。このような基の好適な例として、別途記載のない限り、ハロゲン原子、メシルオキシ、p-ニトロベンゼンスルホニルオキシおよびトシルオキシ基がある。
【0028】
用語「低級アルキル」とは、1〜5個の炭素原子、例えば、1〜4個の炭素原子からなるアルキル基を意味する。低級アルキル基の例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s-およびt-ブチルなどが挙げられる。
【0029】
用語「任意の」または「任意に」とは、続いて記載する事象または状況が起こっても起こらなくてもよいこと、また、その記載内容が、上記事象または状況が起こる、および起こらない両方の場合を含むことを意味する。例えば、「任意に置換されたアルキル」には、本明細書で定義する「アルキル」および「置換されたアルキル」が含まれる。当業者は、1個以上の置換基を含むあらゆる基に関して、このような基が、立体的に実施できない、および/または合成が実現不可能、および/または本質的に不安定なあらゆる置換または置換パターンの導入を意図するものではないことを理解されよう。
【0030】
用語「薬学的に許容される塩」とは、遊離化合物の生物学的効果を保持し、かつ、生物学的にまたはそれ以外の意味で不要ではなく、適切な酸または塩基と一緒に形成される塩を意味し、薬学的に許容される酸付加塩および塩基付加塩を含む。
【0031】
用語「薬学的に許容される酸付加塩」とは、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸に由来する薬学的に許容される塩、ならびに、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などの有機酸に由来するものを意味する。
【0032】
用語「薬学的に許容される塩基付加塩」とは、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム塩などの無機塩基に由来する薬学的に許容される塩を意味する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩基付加塩は、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、およびマグネシウム塩から選択される。塩基付加塩はまた、薬学的に許容される有機無毒塩基に由来するものも含まれ、例えば、第一、第二、および第三アミン、置換アミン(天然の置換アミンを含む)、環状アミンおよび塩基性イオン交換樹脂(例:イソプロピルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミンおよびエタノールアミン)の塩が挙げられる。
【0033】
用語「プロドラッグ」とは、投与および吸収後、代謝過程によりin vivoで薬剤を放出する薬剤前駆物質である化合物を意味する。例えば、Ettmayerら(2004)J. Med. Chem. 47:2393-2404を参照されたい。
【0034】
用語「保護基」とは、有機合成においてそれが通常関連する意味を有する。すなわち、多機能化合物において1以上の反応性部位を選択的に遮断することにより、保護されていない他の反応性部位で化学反応を選択的に実施できるようにし、また、選択的反応の完了後に当該基を容易に除去できるようにする基を意味する。様々な保護基が、例えば、T.H. GreeneおよびP.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 第3版、John Wiley & Sons, New York(1999)に開示されている。例えば、ヒドロキシ保護形態は、化合物に存在するヒドロキシ基の少なくとも1個をヒドロキシ保護基で保護したものである。また、アミンとその他の反応基を同様に保護することもできる。
【0035】
用語「溶媒和物」とは、溶媒と化合物の相互作用により形成される化合物を意味する。好適な溶媒和物は、薬学的に許容される溶媒和物、例えば、水和物(1水和物および0.5水和物(hemihydrate)など)である。
【0036】
用語「置換された」アルキル、アリール、およびへテロアリールとは、それぞれ、1個以上(約5個まで、例えば、約3個まで)の水素原子が以下の群から独立に選択した置換基で置換されたアルキル、アリール、およびへテロアリールを意味する:
-Ra、-ORb、-O(C1-C4アルキル)O-(例:メチレンジオキシ−)、-SRb、グアニジン、1個以上のグアニジン水素が低級アルキル基で置換されたグアニジン、-N RbRc、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-CORb、-CONRbRc、-OCORb、-OCO2Ra、-OCONRbRc、-NRcCORb、-NRcCO2Ra、-NRcCONRbRc、-CO2Rb、-CONRbRc、-NRcCORb、-SORa、-SO2Ra、-SO2NRbRc、ならびに-NRcSO2Ra
(式中、
Raは、任意に置換されたC1-C6アルキル、任意に置換されたアリール、ならびに任意に置換されたヘテロアリールから選択され;
Rbは、H、任意に置換されたC1-C6アルキル、任意に置換されたアリール、ならびに任意に置換されたヘテロアリールから選択され;
Rcは、水素および任意に置換されたC1-C4アルキルから選択されるが;
その際、置換された各基は、以下のものから独立に選択される1個以上(例えば、1、2もしくは3個)の置換基で独立に置換される:C1-C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル、-OC1-C4アルキル、-OC1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-OC1-C4ハロアルキル、ハロゲン、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(ヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)OC1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O) (C1-C4アルキル)、-NHC(O) (フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O) (C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O) (フェニル)、-C(O)C1-C4アルキル、-C(O)C1-C4フェニル、-C(O)C1-C4ハロアルキル、-OC(O)C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)、および-NHSO2(C1-C4ハロアルキル)。
【0037】
用語「置換(された)アシル」とは、基:(置換アルキル)-C-(O)-;(置換アリール)-C-(O)-;(置換へテロアリール)-C-(O)-;および(置換へテロシクロアルキル)-C-(O)-であり、基がカルボニル官能基を介して親構造に結合した基を意味する。親構造との結合点がカルボニルに残っている限り、置換アシル残基における1個以上の炭素を窒素、酸素もしくは硫黄で置換してもよい。
【0038】
用語「置換(された)アルコキシ」とは、アルキル成分が置換されたアルコキシ(すなわち、-O-(置換アルキル))を意味する。いくつかの実施形態では、置換されたアルコキシ基は、「ポリアルコキシ」、すなわち-O-(任意に置換されたアルキレン)-(任意に置換されたアルコキシ)であり、-OCH2CH2OCH3のような基、ならびにポリエチレングリコールのようなグリコールエーテルの残基、および-O(CH2CH2O)xCH3(式中、xは約2〜20の整数、例えば、約2〜10、例として約2〜5である)が含まれる。別の置換アルコキシ基は、ヒドロキシアルコキシ、すなわち-OCH2(CH2)yOH(式中、yは約1〜10の整数、例えば、約1〜4である)。
【0039】
用語「置換(された)アルコキシカルボニル」とは、基がカルボニル官能基を介して親構造に結合した基:(置換アルキル)-O-C(O)-を意味する。
【0040】
用語「置換(された)アミノ」とは、基:-NHRまたは-NRRを意味するが、その際、各Rは独立に以下の群から選択される:任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたアミノカルボニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクロアルキル、アシル、アルコキシカルボニル、スルフィニルおよびスルホニル、例えば、ジエチルアミノ、メチルスルホニルアミノ、フラニル−オキシ−スルホンアミノ。
【0041】
用語「スルファニル」とは、基:-S-(任意に置換されたアルキル)、-S-(任意に置換されたアリール)、-S-(任意に置換されたヘテロアリール)、ならびに-S-(任意に置換されたヘテロシクロアルキル)を意味する。
【0042】
用語「スルフィニル」とは、基:-S(O)-H、-S(O)-(任意に置換されたアルキル)、-S(O)-(任意に置換されたアリール)、-S(O)-(任意に置換されたヘテロアリール)、-S(O)-(任意に置換されたヘテロシクロアルキル)、ならびに-S(O)-(任意に置換されたアミノ)を意味する。
【0043】
用語「スルホンアミド」とは、基:-NRcS(O2)Ra
(式中、
Raは、任意に置換されたC1-C6アルキル、任意に置換されたアリール、ならびに任意に置換されたヘテロアリールから選択される;
Rbは、水素、および任意に置換されたC1-C4アルキルから選択される)
を意味する。
【0044】
用語「スルホニル」とは、基:-S(O2)-H、-S(O2)-(任意に置換されたアルキル)、-S(O2)-(任意に置換されたアリール)、-S(O2)-(任意に置換されたヘテロアリール)、-S(O2)-(任意に置換されたヘテロシクロアルキル)、-S(O2)-(任意に置換されたアルコキシ)、-S(O2)-(任意に置換されたアリールオキシ)、-S(O2)-(任意に置換されたヘテロアリールオキシ)、-S(O2)-(任意に置換されたヘテロシクリルオキシ)、ならびに-S(O2)-(任意に置換されたアミノ)を意味する。
【0045】
本明細書に記載された化合物の多くは、1以上の不斉中心を含むため、鏡像体、ジアステレオマー、ならびに、絶対立体化学に関して、(R)-または(S)-として定義されるその他の立体異性体形態を生成しうる。本発明は、考えられるこのような異性体(ラセミ混合物、光学的に純粋な形態および中間体混合物)をすべて含むものとする。光学的に活性の(R)-および(S)-異性体は、キラルシントンまたはキラル試薬を用いて製造するか、あるいは、通常の方法を用いて分割することができる。本明細書に記載する化合物が、オレフィン二重結合またはその他の幾何不斉の中心を含む場合には、別途記載のない限り、化合物はEおよびZ幾何異性体のいずれも含むものとする。同様に、互変形態および回転異性体もすべて包含するものとする。
【0046】
所望であれば、(R)-および(S)-異性体は、当業者には周知の方法により分割することができる:例えば、ジアステレオ異性体塩または複合体(例えば、結晶化により分離することができる)の形成により;ジアステレオ異性体誘導体(例えば、結晶化、気−液または液体クロマトグラフィーにより分離することができる)の形成により;1鏡像体と鏡像体特異的試薬との選択的反応、例えば、酵素による酸化または還元の後、修飾および非修飾鏡像体を分離することにより;あるいは、キラル環境、例えば、結合キラルリガンドを含むシリカのようなキラル担体上で、もしくはキラル溶媒の存在下での気−液または液体クロマトグラフィーにより。前記分離方法の1つにより所望の鏡像体を別の化学物質に変換する場合、所望の鏡像体形態を遊離させるのにさらに別のステップが必要となりうることは理解されよう。これ以外にも、光学的に活性の試薬、基質、触媒もしくは溶媒を用いた不斉合成により、または不斉転位によって1つの鏡像体を別のものに変換することにより、特定の鏡像体を合成することも可能である。
【0047】
化合物
本発明は、細胞増殖に関連する疾患の治療を目的として有糸分裂停止および細胞死を引き起こす1クラスの新規化合物に関する。本明細書に記載する化合物、組成物および方法は、その選択性が異なることから、細胞増殖性疾患を治療するのに用いられ、このような疾患として、限定するものではないが、例えば、癌、過形成、再狭窄、心肥大、免疫疾患、真菌性疾患および炎症が挙げられる。
【0048】
従って、本発明は、式Iにより表される化合物を含む組成物、ならびに該化合物を用いた方法に関する:
【化2】

【0049】
(式中、
R1およびR5は、各々独立に水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換されたアリールもしくは任意に置換されたヘテロアリールであり;
R2は、水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換されたアリールもしくは任意に置換されたヘテロアリールであり;
R3は、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたアルキル、もしくはNR9R10であり、その際、R9およびR10は、独立に、水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換されたアリールもしくは任意に置換されたヘテロアリールから選択され;
R6は、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
R7は、ハロ、任意に置換されたアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノであり;
R8は、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
あるいは、R6およびR7は、それらが結合する炭素と一緒に、任意に置換された3〜7員環を形成し、その環は、任意に、N、OおよびSから選択される1個以上のヘテロ原子を環内に含み;その際、R8は、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
あるいはまた、R7およびR8は、それらが結合する炭素と一緒に、任意に置換された3〜7員環を形成し、その環は、任意に、N、OおよびSから選択される1個以上のヘテロ原子を含み;その際、R6は、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであるが;
ここで、R6、R7およびR8のうち1つだけは、任意に置換されたアルコキシであるものとし;また
R1およびR5が水素、R2がメチル、R3がメトキシまたはエトキシ、R7がヒドロキシ、ならびにR8がメトキシであるとき、R6は水素またはハロではないものとする)。
【0050】
式Iの化合物は、以下に記載する方式(例えば、ChemDraw Ultra, Version 8.0, Cambridgesoft Corp., Cambridge, MAを用いて)で名付け、列挙することができる。例えば、化合物:
【化3】

【0051】
すなわち、式Iの化合物(式中、R1は水素、R2はメチル、R3は3,3-ジメチルブタン-2-イル、R5は水素、R6はブロモ、R7はヒドロキシ、R8はメトキシである)は、3,3-ジメチルブタン-2-イル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレートと名付けることができる。
【0052】
同様に、化合物:
【化4】

【0053】
すなわち、式Iの化合物(式中、R1はメチル、R2はメチル、R3はシクロペンチル、R5は水素、R6はブロモ、R7はヒドロキシ、R8はメトキシである)は、シクロペンチル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,6-ジメチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレートと名付けることができる。
【0054】
特に記載のない限り、用語「溶媒」、「不活性有機溶媒」もしくは「不活性溶媒」は、それらに関して記載される反応の条件下で不活性の溶媒を意味する[例えば、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、クロロホルム、塩化メチレン(またはジクロロメタン)、ジエチルエーテル、メタノール、ピリジンなどが挙げられる]。別途記載のない限り、本発明の反応に用いられる溶媒は不活性有機溶媒である。
【0055】
一般に、カルボン酸のエステルは、通常のエステル化方法により製造することができる。例えば、アルキルエステルは、一般に酸性条件下で、必要なカルボン酸を適切なアルカノールで処理することにより製造することができる。同様にアミドは、通常のアミド化方法を用いて製造することができる。例えば、活性化カルボン酸を適切なアミンで処理することにより製造することができる。上記以外にも、酸のメチルエステルのような低級アルキルエステルをアミンで処理することにより、必要なアミドを取得することができ、これは、任意に、Tetrahedron Lett. 48, 4171-4173(1977)に記載の方法に従い、トリメチルアルミニウムの存在下で実施する。カルボキシル基は、アルキルエステル、例えば、メチルエステルとして保護することができ、このエステルは通常の方法を用いて製造および除去することができるが、カルボメトキシをカルボキシルに変換するのに好適な一方法は、水酸化リチウム水溶液を用いることである。
【0056】
本明細書に記載する化合物の塩および溶媒和物は、必要であれば、当分野で周知のその他の方法により製造してもよい。例えば、意図する化合物が酸であれば、遊離酸を無機または有機塩基、例えば、アミン(第一、第二、もしくは第三);アルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物などで処理することにより、所望の塩基付加塩を製造することができる。好適な塩の例としては、以下のものが挙げられる:グリシンおよびアルギニンのようなアミノ酸に由来する無機塩;アンモニア;第一、第二、もしくは第三アミン;例えば、エチレンジアミン、および環状アミン、例えば、シクロヘキシルアミン、ピペリジン、モルホリン、およびピペラジン;ならびに、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウム、およびリチウム。
【0057】
化合物が塩基である場合には、所望の酸付加塩は、当分野で周知のあらゆる好適な方法により製造することができ、そのような方法として、有機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など)、あるいは、有機酸(例えば、酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデリン酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸)、ピラノシジル酸(例えば、グルクロン酸またはガラクツルロン酸)、αヒドロキシ酸(例えば、クエン酸または酒石酸)、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸またはグルタミン酸)、芳香族酸(例えば、安息香酸または桂皮酸)、スルホン酸(例えば、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸など)による遊離塩基の処理が挙げられる。
【0058】
本明細書に記載する化合物および中間体の単離および精製は、所望であれば、例えば、ろ過、抽出、結晶化、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、もしくはこれら方法の組合せなど、いずれの適した分離または精製方法でも実施することができる。好適な分離および単離方法の具体例は以下の実施例を参照にして説明することができる。しかし、それ以外の同等の分離または単離方法を用いてもよいことはいうまでもない。
【0059】
式Iの化合物は、以下に概説するビギネリ(Biginelli)反応を用いて製造することができる:
【化5】

【0060】
ビギネリ(Biginelli)反応は、アルデヒド、βケトエステル、および尿素のone-pot酸−触媒縮合においてテトラヒドロピリミジノンを合成する周知の方法である。また、以下の文献を参照されたい:Wipfら(1995) Tetrahedron Lett., 36(43): 7819-7822;Folkers (1933) J. Am. Chem. Soc., 55, 3784;Fissekisら(1973) J. Am. Chem. Soc., 95, 8741;Atwalら(1991) J. Med. Chem 34, 806;Atwal (199) J. Med. Chem 33, 2629;H. Cho (1989) J. Med. Chem 32, 2399;Baldwinら、1987年6月23日発行の米国特許第4,675,321号;WO 96/14846;米国特許第5,786,472号;ならびに米国特許出願番号20030008888(これら文献の各々はすべての目的のために参照として本明細書に組み込む)。
【0061】
任意に、式Iの化合物を薬学的に許容される酸または塩基と接触させることにより、対応する酸または塩基付加塩を形成する。
【0062】
式Iの薬学的に許容される酸付加塩を任意に塩基と接触させることにより、対応する式Iの遊離塩基を形成する。
【0063】
式Iの薬学的に許容される塩基付加塩を任意に酸と接触させることにより、対応する式Iの遊離酸を形成する。
【0064】
式Iの化合物を考慮するとき、いくつかの実施形態では、R1およびR5は、水素、任意に置換された低級アルキル(特にベンジル)、および任意に置換されたアリール(特にフェニル)からなる群より独立に選択される。いくつかの実施形態では、R1およびR5は、独立に水素または任意に置換された低級アルキルである。いくつかの実施形態では、R1は、水素、メチル、エチル、ベンジル、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル、カルボキシルメチル、(エトキシ)カルボニルメチル、もしくは(2-メトキシエチルカルバモイル)メチルである。いくつかの実施形態では、R1は、水素、メチル、もしくはエチルである。いくつかの実施形態では、R1は水素である。特定の実施形態では、R5は水素である。いくつかの実施形態では、R1およびR5は水素である。
【0065】
式Iの化合物を考慮するとき、いくつかの実施形態では、R2は、水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換されたアリール(特にフェニル)、もしくは任意に置換されたヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、R2は、任意に置換された低級アルキル(特に任意に置換されたメチル)である。いくつかの実施形態では、R2は、メチル、ハロメチル、アルコキシカルボニルメチル−、カルボキシメチル−、アルコキシメチル、もしくはヒドロキシメチルである。特定の実施形態では、R2はメチルである。
【0066】
式Iの化合物を考慮するとき、いくつかの実施形態では、R3は、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたアルキル、もしくはNR9R10であり、その際、R9およびR10は、水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換されたアリールもしくは任意に置換されたヘテロアリールから独立に選択される。いくつかの実施形態では、R3は、任意に置換されたアルコキシである。いくつかの実施形態では、R3は、任意に置換されたC1-C8アルコキシである。いくつかの実施形態では、R3は、メトキシ−、エトキシ−、プロポキシ−、イソプロポキシ−、ブトキシ−、ペントキシ−、c-ペントキシ−、ヘキソキシ−、c-ヘキシルオキシ−、ヘプトキシ、c-ヘプトキシ−、1,2,2-トリメチルプロポキシ−、1,1,1-トリフルオロ−イソプロポキシ−、1-メチル-プロポキシ−、2-メチル-プロポキシ−、3-メチル-ブトキシ−、t-ブトキシ−、ベンジルオキシ−、4-メチル-ベンジルオキシ−、もしくは1-(2-イソプロポキシエトキシ)である。
【0067】
式Iの化合物を考慮するとき、いくつかの実施形態では、R3は、NR9R10であり、その際、R9およびR10は、水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換されたアリールもしくは任意に置換されたヘテロアリールから独立に選択される。いくつかの実施形態では、R3は、NR9R10であり、その際、R9およびR10は、水素、または任意に置換された低級アルキルから独立に選択される。
【0068】
いくつかの実施形態では、R3は、任意に置換されたアルキルである。いくつかの実施形態では、R3は、任意に置換された低級アルキルである。
【0069】
式Iの化合物を考慮するとき、いくつかの実施形態では、R6は、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシである。いくつかの実施形態では、R6は、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、もしくはメトキシである。
【0070】
式Iの化合物を考慮するとき、いくつかの実施形態では、R7は、ハロ、任意に置換されたアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノである。いくつかの実施形態では、R7は、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノである。特定の実施形態では、R7はヒドロキシである。いくつかの実施形態では、R7は、任意に置換された低級アルコキシである。いくつかの実施形態では、R7は、ベンジルオキシまたはメトキシである。いくつかの実施形態では、R7はメトキシである。いくつかの実施形態では、R7は、アセチルアミノまたはアミノである。
【0071】
式Iの化合物を考慮するとき、いくつかの実施形態では、R8は、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシである。いくつかの実施形態では、R8は、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、もしくはメトキシである。
【0072】
いくつかの実施形態では、R6およびR7は、それらが結合する炭素と一緒に、任意に置換された5または6員環を形成し、その環は、N、OおよびSから選択される1個以上(1、2、もしくは3など、例えば、1または2個)のヘテロ原子を環内に含み、その際、R8は、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシである。いくつかの実施形態では、R6およびR7は、それらが結合するフェニル環と一緒に、置換された1H-インドール、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン、置換されたベンジミダゾール、もしくは置換されたベンゾ[1,3]ジオキソールを形成する。
【0073】
いくつかの実施形態では、R7およびR8は、それらが結合する炭素と一緒に、任意に置換された3〜7員環を形成し、その環は、任意に、N、OおよびSから選択される1個以上(1、2、もしくは3など、例えば、1または2個)のヘテロ原子を環内に含み;その際、R6は、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシである。いくつかの実施形態では、R7およびR8は、それらが結合するフェニル環と一緒に、1H-インドール、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン、置換されたベンジミダゾール、もしくは置換されたベンゾ[1,3]ジオキソールを形成する。
【0074】
いくつかの実施形態では、R6およびR8の少なくとも1つはハロである。いくつかの実施形態では、R6およびR8の少なくとも1つは、任意に置換されたアルコキシである。いくつかの実施形態では、R6およびR8の少なくとも1つはトリフルオロメチルである。いくつかの実施形態では、R6およびR8の少なくとも1つはメチルである。
【0075】
いくつかの実施形態では:
R1およびR5は、独立に、水素または任意に置換された低級アルキルであり(特に、R1は、メチル、エチル、ベンジル、(エトキシ)カルボニルメチル、および(2-メトキシエチルカルバモイル)メチルであり、R5は水素である);
R2は、任意に置換された低級アルキル(特に、任意に置換されたメチル)であり;
R3は、任意に置換されたアルコキシまたは任意に置換されたアルキルであり;
R6は、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
R7は、ハロ、任意に置換されたアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノであり;
R8は、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであるが;
その際、R6、R7およびR8のうち1つだけは、任意に置換されたアルコキシであるものとし;また
R1およびR5が水素、R2がメチル、R3がメトキシまたはエトキシ、R7がヒドロキシ、ならびにR8がメトキシであるとき、R6は水素またはハロではないものとする。
【0076】
いくつかの実施形態では:
R1およびR5は、独立に、水素または任意に置換された低級アルキルであり(特に、R1は、メチル、エチル、ベンジル、(エトキシ)カルボニルメチル、および(2-メトキシエチルカルバモイル)メチルであり、R5は水素である);
R2は、任意に置換された低級アルキル(特に、任意に置換されたメチル)であり;
R3は、任意に置換されたアルコキシまたは任意に置換されたアルキルであり;
R6は、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシであり;
R7は、ハロ、任意に置換されたアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノであり;
R8は、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであるが;
その際、R6、R7およびR8のうち1つだけは、任意に置換されたアルコキシであるものとし;また
R1およびR5が水素、R2がメチル、R3がメトキシまたはエトキシ、R7がヒドロキシ、ならびにR8がメトキシであるとき、R6は水素またはハロではないものとする。
【0077】
いくつかの実施形態では:
R1およびR5は、独立に、水素または任意に置換された低級アルキルであり(特に、R1は、メチル、エチル、ベンジル、(エトキシ)カルボニルメチル、および(2-メトキシエチルカルバモイル)メチルであり、R5は水素である);
R2は、任意に置換された低級アルキル(特に、任意に置換されたメチル)であり;
R3は、任意に置換されたアルコキシまたは任意に置換されたアルキルであり;
R6は、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
R7は、ヒドロキシであり;
R8は、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであるが;
その際、R6、R7およびR8のうち1つだけは、任意に置換されたアルコキシであるものとし;また
R1およびR5が水素、R2がメチル、R3がメトキシまたはエトキシ、R7がヒドロキシ、ならびにR8がメトキシであるとき、R6は水素またはハロではないものとする。
【0078】
いくつかの実施形態では:
R1およびR5は、独立に、水素または任意に置換された低級アルキルであり(特に、R1は、メチル、エチル、ベンジル、(エトキシ)カルボニルメチル、および(2-メトキシエチルカルバモイル)メチルであり、R5は水素である);
R2は、任意に置換された低級アルキル(特に、任意に置換されたメチル)であり;
R3は、任意に置換されたアルコキシまたは任意に置換されたアルキルであり;
R6は、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
R7は、アミノであり;
R8は、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであるが;
その際、R6、R7およびR8のうち1つだけは、任意に置換されたアルコキシであるものとし;また
R1およびR5が水素、R2がメチル、R3がメトキシまたはエトキシ、R7がヒドロキシ、ならびにR8がメトキシであるとき、R6は水素またはハロではないものとする。
【0079】
いくつかの実施形態では:
R1およびR5は、独立に、水素または任意に置換された低級アルキルであり(特に、R1は、メチル、エチル、ベンジル、(エトキシ)カルボニルメチル、および(2-メトキシエチルカルバモイル)メチルであり、R5は水素である);
R2は、任意に置換された低級アルキル(特に、任意に置換されたメチル)であり;
R3は、任意に置換されたアルコキシまたは任意に置換されたアルキルであり;
R6は、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
R7は、ハロ、任意に置換されたアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノであり;
R8は、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシであるが;
その際、R6、R7およびR8のうち1つだけは、任意に置換されたアルコキシであるものとし;また
R1およびR5が水素、R2がメチル、R3がメトキシまたはエトキシ、R7がヒドロキシ、ならびにR8がメトキシであるとき、R6は水素またはハロではないものとする。
【0080】
いくつかの実施形態では:
R1およびR5は、独立に、水素または任意に置換された低級アルキルであり(特に、R1は、メチル、エチル、ベンジル、(エトキシ)カルボニルメチル、および(2-メトキシエチルカルバモイル)メチルであり、R5は水素である);
R2は、任意に置換された低級アルキル(特に、任意に置換されたメチル)であり;
R3は、任意に置換されたアルコキシまたは任意に置換されたアルキルであり;
R6は、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシであり;
R7は、ヒドロキシであり;
R8は、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシであるが;
その際、R6、R7およびR8のうち1つだけは、任意に置換されたアルコキシであるものとし;また
R1およびR5が水素、R2がメチル、R3がメトキシまたはエトキシ、R7がヒドロキシ、ならびにR8がメトキシであるとき、R6は水素またはハロではないものとする。
【0081】
いくつかの実施形態では:
R1およびR5は、独立に、水素または任意に置換された低級アルキルであり(特に、R1は、メチル、エチル、ベンジル、(エトキシ)カルボニルメチル、および(2-メトキシエチルカルバモイル)メチルであり、R5は水素である);
R2は、任意に置換された低級アルキル(特に、任意に置換されたメチル)であり;
R3は、任意に置換されたアルコキシまたは任意に置換されたアルキルであり;
R6は、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシであり;
R7は、メトキシであり;
R8は、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシであるが;
その際、R6、R7およびR8のうち1つだけは、任意に置換されたアルコキシであるものとし;また
R1およびR5が水素、R2がメチル、R3がメトキシまたはエトキシ、R7がヒドロキシ、ならびにR8がメトキシであるとき、R6は水素またはハロではないものとする。
【0082】
いくつかの実施形態では:
R1およびR5は、独立に、水素または任意に置換された低級アルキルであり(特に、R1は、メチル、エチル、ベンジル、(エトキシ)カルボニルメチル、および(2-メトキシエチルカルバモイル)メチルであり、R5は水素である);
R2は、任意に置換された低級アルキル(特に、任意に置換されたメチル)であり;
R3は、任意に置換されたアルコキシまたは任意に置換されたアルキルであり;
R6は、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシであり;
R7は、アミノであり;
R8は、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシであるが;
その際、R6、R7およびR8のうち1つだけは、任意に置換されたアルコキシであるものとし;また
R1およびR5が水素、R2がメチル、R3がメトキシまたはエトキシ、R7がヒドロキシ、ならびにR8がメトキシであるとき、R6は水素またはハロではないものとする。
【0083】
いくつかの実施形態では:
R1およびR5は、独立に、水素または任意に置換された低級アルキルであり(特に、R1は、メチル、エチル、ベンジル、(エトキシ)カルボニルメチル、および(2-メトキシエチルカルバモイル)メチルであり、R5は水素である);
R2は、任意に置換された低級アルキル(特に、任意に置換されたメチル)であり;
R3は、任意に置換されたアルコキシまたは任意に置換されたアルキルであり;
R6は、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシであり;
R7は、ハロ、任意に置換されたアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノであり;
R8は、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであるが;
その際、R6およびR8の少なくとも1つはハロであり、R6、R7およびR8のうち1つだけは、任意に置換されたアルコキシであるものとし;また
R1およびR5が水素、R2がメチル、R3がメトキシまたはエトキシ、R7がヒドロキシ、ならびにR8がメトキシであるとき、R6は水素またはハロではないものとする。
【0084】
いくつかの実施形態では:
R1およびR5は、独立に、水素または任意に置換された低級アルキルであり(特に、R1は、メチル、エチル、ベンジル、(エトキシ)カルボニルメチル、および(2-メトキシエチルカルバモイル)メチルであり、R5は水素である);
R2は、任意に置換された低級アルキル(特に、任意に置換されたメチル)であり;
R3は、任意に置換されたアルコキシまたは任意に置換されたアルキルであり;
R6は、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
R7は、ハロ、任意に置換されたアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノであり;
R8は、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであるが;
その際、R6およびR8の少なくとも1つは、任意に置換されたアルコキシでありであり、R6、R7およびR8のうち1つだけは、任意に置換されたアルコキシであるものとし;また
R1およびR5が水素、R2がメチル、R3がメトキシまたはエトキシ、R7がヒドロキシ、ならびにR8がメトキシであるとき、R6は水素またはハロではないものとする。
【0085】
本発明の化合物の具体例を以下に挙げる:
・3,3-ジメチルブタン-2-イル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・シクロペンチル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,6-ジメチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・3,3-ジメチルブタン-2-イル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・sec-ブチル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・イソペンチル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,6-ジメチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・エチル4-(3-ブロモ-4-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・イソブチル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・シクロペンチル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,6-ジメチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・sec-ブチル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・エチル4-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)-6-(クロロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・3,3-ジメチルブタン-2-イル1,2,3,4-テトラヒドロ-4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-メチルフェニル)-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・3,3-ジメチルブタン-2-イル1-((エトキシカルボニル)メチル)-4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・3,3-ジメチルブタン-2-イル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・シクロペンチル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,6-ジメチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・tert-ブチル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・シクロヘキシル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・sec-ブチル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・tert-ブチル1,2,3,4-テトラヒドロ-4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・4,4-ジメチルペンタン-2-イル1-((2-メトキシエチルカルバモイル)メチル)-4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・tert-ブチル1-((エトキシカルボニル)メチル)-4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・tert-ブチル1-ベンジル-4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・シクロヘプチル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・tert-ブチル1,2,3,4-テトラヒドロ-4-(1H-インドール-5-イル)-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・sec-ブチル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・3,3-ジメチルブタン-2-イル4-(3-フルオロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・tert-ブチル1,2,3,4-テトラヒドロ-4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-メチルフェニル)-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・tert-ブチル4-(3-ブロモ-4-エトキシ-5-ヒドロキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・エチル4-(3-ブロモ-4-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・tert-ブチル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,6-ジメチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・3,3-ジメチルブタン-2-イル1,2,3,4-テトラヒドロ-4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・イソプロピル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・tert-ブチル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・tert-ブチル4-(3-フルオロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・tert-ブチル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸イソプロピルエステル
・4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-1-カルボキシメチル-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-メチル-フェニル)-6-メチル-2-オキソ1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・4-(2-ブロモ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸sec-ブチルエステル
・4-(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸 tert-ブチルエステル
・4-(3,5-ジメトキシ-4-ヒドロキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸 tert-ブチルエステル
・4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸 tert-ブチルエステル
・4-(4-フルオロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸 tert-ブチルエステル
・4-(4-アセチルアミノ-3,5-ジブロモ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸 tert-ブチルエステル
・4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-1,3,6-トリメチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸 tert-ブチルエステル
・4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-シアノ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-(ヒドロキシメチル)-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・4-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチル-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・4-(1H-ベンゾイミダゾール-5-イル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・6-メチル-4-(7-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-5-イル)-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・6-メチル-4-(7-メトキシ-1H-インドール-5-イル)-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・6-メチル-4-(7-メチル-1H-インドール-5-イル)-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・4-(4-ベンジルオキシ-3-メトキシ-5-メチル-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・1-エチル-4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-メチル-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・1-(2-ジメチルアミノ-エチル)-4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-メチル-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・1-エトキシカルボニルメチル-4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-メチル-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-1-[(メトキシ-エチルカルバモイル)-メチル]-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・4-(3-シアノ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル
・4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸シクロペンチルエステル
本発明の別の化合物として、以下のものが挙げられる:
・p-トリル-1,2,3,4-テトラヒドロ-4-(3,4,5-トリメトキシフェニル)-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・tert-ブチル4-(4-アミノ-3,5-ジブロモフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・2-イソプロポキシエチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-4-(3,4,5-トリメトキシフェニル)-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート
・tert-ブチル4-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート。
【0086】
本発明の化合物は、一般に酸付加塩を形成することができる(すなわち、薬学的に許容される酸と反応して、酸付加塩を形成する部位を含む)。本発明は、式Iの化合物の薬学的に許容される酸付加塩も包含する。本発明の酸付加塩は、好適な溶媒を用いて、親化合物と過剰量の酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、マレイン酸、コハク酸もしくはメタンスルホン酸)から標準的方法で製造する。
【0087】
式Iの化合物の薬学的に許容されない塩および/または溶媒和物は、式Iの化合物の薬学的に許容される塩および/または溶媒和物、もしくは式Iの化合物自体の製造に際し、中間体として有用となる場合もあり、それ自体で本発明の別の形態を形成しうる。
【0088】
本発明の化合物を用いて、細胞増殖疾患を治療する。本明細書に記載する化合物、組成物および方法により治療することができるこのような疾患状態として、限定するわけではないが、以下のものが挙げられる:癌(以下にさらに詳しく述べる)、自己免疫疾患、真菌性疾患、関節炎、移植片拒絶、炎症性腸疾患、医療処置(限定するものではないが、手術、血管形成術など)後に誘発された細胞増殖。治療は、細胞増殖の阻害を含む。また、細胞が異常な状態ではなくても治療を要する場合もあることは理解されたい。従って、一実施形態では、本発明は、前記疾患または状態のいずれか1つに罹患した細胞または個体、もしくは罹患の恐れがある被検者に対する適用を含む。
【0089】
本明細書に記載する化合物、医薬製剤および方法は、特に、皮膚、乳房、脳、子宮頚癌、精巣癌などの充実性腫瘍を含む癌の治療に有用であると考えられる。さらに詳しくは、治療することができる癌を以下に挙げるが、これらに限定するわけではない:
心臓:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫および奇形腫;
:気管支癌(扁平上皮、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、肺胞(細気管)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨腫様過誤腫、中皮腫;
胃腸:食道(扁平上皮癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(管腺癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド、ビポーマ)、小腸(腺癌、リンパ腫、カルチノイド、カポージ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫);
・尿生殖路:腎臓(腺癌、ウィルムス腫[腎芽細胞腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱および尿道(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺(腺癌、肉腫)、精巣(精上皮腫、奇形腫、胎生期癌、奇形癌、絨毛癌、肉腫、腸細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫);
肝臓:ヘパトーム(肝細胞癌)、胆管癌、胚芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫;
:骨形成肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング腫、悪性リンパ腫(小網細胞肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫脊索腫、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨症)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫および巨細胞腫;
神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽腫、グリオーマ、上衣細胞腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形グリア芽腫、希突起グリオーマ、神経鞘腫、網膜芽腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、グリオーマ、肉腫);
・婦人科:子宮(子宮内膜癌)、子宮頚部(子宮頚癌、前腫瘍性頚部形成異常)卵巣(卵巣癌、[重篤な嚢胞腺癌、粘液性嚢胞腺癌、未分類の癌]、顆粒膜−卵胞膜細胞腫、セルトリ−ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部(扁平上皮癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣(透明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、ファロピオ管(癌);
血液学:血液(骨髄性白血病[急性および慢性]、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫[悪性リンパ腫];
皮膚:悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮癌、カポージ肉腫、奇胎異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬;ならびに
副腎:神経芽細胞腫。
【0090】
本明細書に記載したように、癌の治療には、前記状態のいずれか1つに罹患した細胞などの癌細胞の治療も含まれる。従って、本明細書に記載する用語「癌細胞」は、前記状態のいずれか1つに罹患した細胞を包含する。
【0091】
本発明の別の有用な形態は、式Iの化合物、塩もしくは溶媒和物と、有効な量の該化合物、塩もしくは溶媒和物を投与することによる細胞増殖性疾患の治療に関する説明書を含むパッケージング挿入物またはその他のラベルを有するキットである。本発明のキットにおける式Iの化合物、塩もしくは溶媒和物は、細胞増殖性疾患のための1クールの治療に対し1以上の用量として提供され、その際、各用量は、賦形剤と式Iの化合物、塩もしくは溶媒和物とを含む医薬製剤である。
【0092】
本発明の化合物は、当分野では周知の、または本明細書に記載した様々なアッセイを用いて、in vitroおよびin vivoで腫瘍細胞増殖、細胞形質転換および腫瘍発生を阻害することを証明することができる。このようなアッセイでは、癌細胞系の細胞、または患者からの細胞のいずれを用いてもよい。当分野でよく知られる多くのアッセイを用いて、このような生存および/または増殖を評価することができる。例えば、3チミジン取込みを測定する、直接細胞数を計数する、原癌遺伝子(例:fos、myc)または細胞周期マーカー(Rb、cdc2、cyclin A、D1、D2、D3、Eなど)のような周知の遺伝子の転写、翻訳もしくは活性の変化を検出することにより、細胞増殖をアッセイすることができる。このようなタンパク質およびmRNAのレベルおよび活性は、当分野でよく知られるいずれかの方法を用いて決定することができる。
【0093】
本発明は、当分野で周知の様々な方法により、細胞周期および細胞増殖分析を可能にする。例えば、細胞増殖は、時間経過後の細胞集団のサンプルを計数すること(例:1日1回の計数)により測定することができる。血球計および光学顕微鏡(例:Hylite血球計、Hausser Scientific)を用いて、細胞を計数することができる。関心のある集団についての増殖曲線を取得するために、細胞数を時間に関してグラフ化してもよい。一実施形態では、初めに細胞をトライパン−ブルー(Trypan-blue)(Sigma)と混合して、生存細胞が染料を排除するようにし、これらの細胞を集団の生存メンバーとして計数する。
【0094】
細胞のDNA量および/または分裂指数は、例えば、細胞のDNA倍数値に基づいて測定することができる。例えば、細胞周期のG1期にある細胞は一般に2N DNA倍数値を含む。DNAが複製されているが、有糸分裂を経ていない細胞(例えば、S期の細胞)は、2Nから4N DNA量までの倍数値を示すであろう。さらに、ヨウ化プロピダム(propidum iodide)アッセイ(例えば、Turner, T.ら、1998, Prostate 34: 175-81を参照)を用いて、倍数値および細胞周期速度論を測定することもできる。あるいは、コンピューター化したマイクロデンシトメトリー染色装置(例えば、Bacus, S., 1989, Am. J. Pathol. 135:783-92)でのDNAフォイルゲン染色(速度論的方法でDNAに結合する)の定量によりDNA倍数性を決定してもよい。別の実施形態では、染色体塗抹板の調製によりDNA量を分析することができる(Zabalou, S., 1994, Hereditas. 120:127-40;Pardue, 1994, Meth. Cell Biol. 44:333-351)。
【0095】
細胞周期の長さまたは細胞周期の速度の変化を検出することにより、本発明の化合物による細胞増殖の阻害を測定することもできる。一実施形態では、細胞周期の長さは、細胞の集団の倍加時間により決定する(例えば、本発明の1種以上の化合物と接触させた細胞または接触させていない細胞を用いて)。別の実施形態では、FACS分析を用いて、細胞周期進行段階の分析、またはG1、SおよびGS/M画分の精製を実施する(例えば、Delia, D.ら、1997, Oncogene 14:2137-47を参照)。
【0096】
細胞周期チェックポイントの推移、および/または細胞周期チェックポイントの誘導は、当分野で周知のあらゆる方法により試験することができる。限定するわけではないが、細胞周期チェックポイントは、特定の細胞事象が特定の順序で起こることを確認する機構である。チェックポイント遺伝子は、先に初期事象が完了しないうちに後期事象が起こるのを可能にする突然変異により定義される(Weinert, T.およびHartwell, L., 1993, Genetics, 134:63-80)。細胞周期チェックポイント遺伝子の誘導または阻害は、例えば、ウエスタンブロット分析、または免疫染色などによりアッセイすることができる。さらに細胞周期チェックポイントの推移は、特定の事象の事前発生を伴わない該チェックポイントからの細胞の進行(例えば、ゲノムDNAの完全な複製を伴わない有糸分裂への進行)により評価することができる。
【0097】
また、当分野で周知の方法を用いて、本発明の化合物が培養細胞における細胞増殖をin vitroで改変するのを証明することもできる。細胞培養モデルの具体例を以下に挙げるが、これらに限定するわけではない:肺癌については一次ラット肺腫瘍細胞(Swaffordら、1997, Mol. Cell. Biol., 17:1366-1374)および大細胞未分化癌細胞系(Mabryら、1991, Cancer Cells, 3:53-58);結腸癌については結腸直腸細胞系(Park and Gazdar, 1996, J. Cell Biochem. Suppl. 24:131-141);乳癌については多様な樹立細胞系(Hamblyら、1997, Breast Cancer Res. Treat. 43:247-258;Gierthyら、1997, Chemosphere 34:1495-1505;PrasadおよびChurch,1997, Biochem. Biophys. Res. Commun. 232:14-19);前立腺癌についてはよく特性決定された多数の細胞モデル(Webberら、1996, Prostate, 第1部、29:386-394;第2部、30:58-64、ならびに第3部、30-136-142;Boulikas, 1997, Anticancer Res. 17:1471-1505);尿生殖器癌については、連続的ヒト膀胱癌細胞系(Ribeiroら、1997, Int. J. Radiat. Biol. 72:11-20);移行細胞癌の器官培養(Boothら、1997, Lab Invest. 76:843-857)およびラット進行モデル(Vetら、1997, Biochim. Biophys Acta 1360:39-44);ならびに白血病およびリンパ腫については樹立細胞系(Drexler, 1994, Leuk. Res. 18:919-927, Tohyama, 1997, Int. J. Hematol. 65:309-317)。
【0098】
また、本発明の化合物がin vitroで細胞増殖(または有糸分裂)を阻害するのを証明することもできる。この実施形態では、細胞を1種以上の本発明の化合物と接触させた後、致死表現型について検査する。
【0099】
さらにまた、本発明の化合物がin vivoで腫瘍形成を阻害するのを証明することもできる。過増殖性疾患(腫瘍発生および転移の拡散など)の極めて多数の動物モデルが知られている(表317-1、第317章、"Principals of Neoplasia," in Harrison's Principals of Internal Medicine、第13版、Isselbacherら編、McGraw-Hill, New York, p.1814、およびLovejoyら、1997, J. Pathol. 181:130-135を参照)。具体例として、以下のものが挙げられる:肺癌については、ラットへの腫瘍結節の移植(Wangら、1997, Ann. Thorac. Surg. 64:216-219)またはNK細胞を欠失したSCIDマウスにおける肺癌転移の樹立(YonoおよびSone, 1997, Gan To Kagaku Ryoho 24:489-494);結腸癌については、ヒト結腸癌のヌードマウスへの結腸癌移植(GutmanおよびFidler, 1995, World J. Surg. 19:226-234)、ヒト潰瘍性大腸炎のcotton top tamarinモデル(Warren,1996, Aliment. Pharmacol. Ther. Supp 12:45-47)および腺腫性ポリポーシス腫瘍サプレッサーの突然変異を有するマウスモデル(Polakis,1997, Biochim. Biophys. Acta 1332:F127-F147);乳癌については、乳癌のトランスジェニックモデル(DankfortおよびMuller, 1996, Cancer Treat. Res. 83:71-88; Amundadittirら、1996, Breast Cancer Res. Treat. 39:119-135)およびラットにおける腫瘍の化学的誘発(RussoおよびRusso, 1996, Breast Cancer Res. Treat. 39:7-20);前立腺癌については、化学的誘発およびトランスジェニックげっ歯類動物モデル、ならびにヒト異種移植モデル(Royaiら、1996, Semin. Oncol. 23:35-40);尿生殖器癌については、ラットおよびマウスに誘発した膀胱新生物(Oyasu, 1995, Food Chem. Toxicol 33:747-755)およびヌードラットへのヒト移行細胞癌の異種移植(Jarrettら、1995, J. Endourol. 9:1-7);ならびに、造血癌については、動物への同種骨髄移植(Appelbaum, 1997, Leukemia 11(Suppl. 4):S15-S17)。さらに、多種の癌に適用可能な一般的動物モデルが記載されており、そのようなモデルとして、限定するものではないが、p53欠失マウスモデル(Donehower, 1996, Semin. Cancer Biol. 7:269-278)、Minマウス(Shoemakerら、1997, Biochem. Biophys. Acta, 1332:F25-F48)、ならびにラットにおける腫瘍に対する免疫応答(Frey, 1997, Methods,12:173-188)などがある。
【0100】
例えば、化合物を試験動物、好ましくは、1種の腫瘍を発生する素因のある試験動物に投与した後、化合物を投与しなかった対照と比較して、腫瘍形成の頻度低下について検査することができる。あるいは、腫瘍を有する試験動物(例えば、悪性、腫瘍、もしくは形質転換細胞の導入により、または発癌物質の投与により腫瘍を誘発させた動物)に化合物を投与した後、化合物を投与しなかった対照と比較して、腫瘍退縮について試験動物の腫瘍を検査することもできる。
【0101】
阻害の1つの測度はIC50であり、これは、KSPの活性が対照に対して50%低減する化合物の濃度として定義される。好ましい化合物は約1mM以下のIC50を有するが、好ましい実施形態は約100μM以下のIC50を有し、さらに好ましい実施形態は約10μM以下のIC50を有し、特に好ましい実施形態は約1μM以下のIC50を有し、極めて好ましい実施形態は約100 nM以下のIC50を有し、最も好ましい実施形態は約10 nM以下のIC50を有する。IC50の測定は、本明細書に記載したようなATPaseアッセイを用いて実施する。
【0102】
阻害の別の測度としてKiがある。約1μM以下のIC50を有する化合物の場合、KiまたはKdは、本明細書に記載した化合物とKSPとの相互作用に関する解離定数として定義される。好ましい化合物は、約100μM以下のKiを有するが、好ましい実施形態は約10μM以下のKiを有し、特に好ましい実施形態は約1μM以下のKiを有し、極めて好ましい実施形態は約100 nM以下のKiを有し、最も好ましい実施形態は約10 nM以下のKiを有する。
【0103】
化合物のKiは、3つの仮定とミカエリス−メンテンの式に基づくIC50から決定する。第1に、ただ1つの化合物分子が酵素に結合し、協同性はない。第2に、活性酵素と被検化合物の濃度は既知である(すなわち、調製物中に有意な量の不純物または不活性形態はない)。第3に、酵素−阻害物質複合体の酵素の比率はゼロである。比率(すなわち、化合物濃度)データは以下の式に一致する:
【数1】

【0104】
(式中、Vは観測した比率、Vmaxは遊離酵素の比率、I0は阻害物質濃度、E0は酵素濃度、Kdは酵素−阻害物質複合体の解離定数である)。
【0105】
阻害のさらに別の測度はGI50であり、これは、細胞増殖率の50%低減をもたらす化合物の濃度として定義される。好ましい化合物は、約1mM以下のGI 50を有するが、約20μM以下のGI 50を有するものがさらに好ましく、約10μM以下のGI 50を有するものがさらに好ましく、約1μM以下のGI 50を有するものがさらに好ましく、約100 nM以下のGI 50を有するものがさらに好ましく、約10 nM以下のGI 50を有するものがさらに好ましい。GI 50の測定は、本明細書に記載したような細胞増殖アッセイを用いて実施する。このクラスの化合物は、細胞増殖を阻害することがわかっている。
【0106】
小分子阻害物質のin vitro効力は、例えば、化合物の9ポイント希釈系にヒト卵巣癌細胞(SKOV3)を72時間暴露した後、生存能についてアッセイすることにより決定する。細胞生存能は、ホルマゾン、すなわち、市販の試薬であるMTS/PMSの生体内還元により形成される生成物の吸光度を測定することにより決定する。用量応答曲線上の各点は、72時間時点における非処理対照細胞のパーセントからバックグラウンド吸収を差し引いたもの(完全な細胞殺死)として計算する。
【0107】
癌の治療への臨床上の適用に成功した抗増殖化合物(癌化学治療薬)は、広い範囲のGI 50を有する。例えば、A549細胞では、パクリタキセルGI 50は4 nMであり、ドキソルビシンは63 nM、5-フルオロウラシルは1μM、またヒドロキシ尿素は500μMである(データは国立癌研究所、開発治療薬プログラム;http://dtp.nci.nih.gov/により提供)。従って、細胞増殖を阻害する化合物には、阻害を示す濃度とは無関係に、潜在的な臨床上の有用性がある。
【0108】
従って、本発明の化合物は細胞に投与する。本明細書において「投与する」とは、細胞培養または患者いずれかの細胞に治療に有効な量(用量)の本発明の化合物を投与することを意味する。本明細書において「治療に有効な量」とは、その投与が目指す効果を生み出す量を意味する。正確な量は、治療の目的に応じて異なり、当業者は周知の方法を用いて確認することができる。当分野では周知のように、全身に対する局部送達、年齢、体重、全般的健康状態、性別、食事、投与時間、薬剤の相互作用および状態の重症度に関する調節が必要となるが、これについて当業者は常用の実験により確認することができる。本明細書において「細胞」とは、有糸分裂または減数分裂を改変することができるあらゆる細胞を意味する。
【0109】
本発明の目的に関して「患者」には、ヒトおよびその他の動物の両方、特に哺乳動物、ならびにその他の生物が含まれる。従って、本発明の方法は、ヒト治療および獣医学用途の両方に適用可能である。特定の実施形態において、患者は哺乳動物、さらに具体的には患者はヒトである。
【0110】
所望の薬理学的活性を有する本発明の化合物は、本明細書に記載するように、特に賦形剤を含む薬学的に許容される組成物として、患者に投与することができる。導入の様式に応じて、以下に述べるような様々な方法で化合物を製剤化することができる。製剤中の治療活性化合物の濃度は約0.1〜10重量%の範囲内で変動しうる。
【0111】
薬剤は、単独で、またはそれ以外の治療(すなわち、放射線)、もしくは他の化学治療薬(例えば、微小管形成に作用すると思われるタキサンクラスの薬剤、またはカンプトテシンクラスのトポイソメラーゼI阻害剤)と組み合わせて投与することができる。使用する場合、本発明の化合物の投与前、投与と同時、もしくは投与後のいずれに他の化学治療薬を投与してもよい。本発明の一形態では、本発明の化合物を1種以上の他の化学治療薬と一緒に共投与する。「共投与」とは、いつ化合物を実際に投与するか(例えば、同時になど)とは無関係に、本発明の化合物と、共投与する化合物とが患者の血流に同時に存在するように、本発明の化合物を患者に投与することを意味する。
【0112】
本発明の化合物および組成物の投与は、様々な方法で実施することができ、投与方法として、限定するものではないが、経口、皮下、静脈内、鼻内、経皮、腹腔内、筋内、肺内、膣、直腸、もしくは眼内投与が挙げられる。特定のケース、例えば、創傷および炎症の治療の場合には、本発明の化合物または組成物を溶液またはスプレーとして直接適用してもよい。
【0113】
医薬投与形態は、式Iの化合物または薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはその塩の溶媒和物、ならびに1種以上の医薬賦形剤を含む。当分野では周知のように、医薬賦形剤は、様々な投与形態(例:錠剤、カプセルおよび液体のような経口投与形態;皮膚、眼、および耳投与形態のような局部投与形態;座薬;注射液;呼吸器投与形態など)での薬物または薬剤の送達を可能にする、または増強する役割を果たす二次成分である。医薬賦形剤は、非活性または不活性成分、活性成分の治療効果に実質的に寄与する共力薬または化学薬を含む。例えば、医薬賦形剤は、流動性、製剤均質性、安定性、味覚、もしくは外観を改善する、投与用量の取扱いおよび投与を容易にする、使用しやすくする、あるいは、バイオアベイラビリィティーを制御する役割を果たす。賦形剤は一般に非活性または不活性であると記載されるが、賦形剤の特性と、それらを含む投与形態には関係があることは当業者には理解されよう。
【0114】
担体または希釈剤としての使用に好適な賦形剤は当分野ではよく知られているが、様々な製剤に用いることができる。例えば、以下の文献を参照されたい:Remington's Pharmaceutical Sciences, 第18版、A.R. Gennaro編、Mack Publishing Company (1990);Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 第20版、A.R. Gennaro編、Lippincott Williams & Wilkins (2000);Handbook of Pharmaceutical Excipients, 第3版、A. H. Kibbe編、American Pharmaceutical Association, and Pharmaceutical Press (2000);ならびにHandbook of Pharmaceutical Additives, MichaelおよびIrene Ash編、Gower (1995)(尚、これら文献の各々はあらゆる目的のため、本明細書に参照として組み込む)。
【0115】
錠剤のような経口固体投与形態は、典型的に1種以上の賦形剤を含み、このような賦形剤は、錠剤に、例えば、満足な加工および圧縮特性を賦与する、あるいはそれ以外の物理的特徴をもたらす上で役立つものである。このような賦形剤は、希釈剤、結合剤、流動促進剤、潤滑剤、崩壊剤、着色剤、調味料、甘味料、ポリマー、蝋もしくはその他の溶解遅延材料から選択することができる。
【0116】
静脈内投与のための組成物は、一般に、循環系により容易に運搬され、同化される、静脈内液、すなわち、糖、アミノ酸もしくは電解質などの単純な化学薬品の滅菌溶液を含む。このような液体は、アメリカ薬局方(USP)注射用蒸留水と一緒に調製する。
【0117】
非経口的投与形態は、一般に、循環系により容易に運搬され、同化される、静脈内液、すなわち、糖、アミノ酸もしくは電解質などの単純な化学薬品の滅菌溶液を含む。このような液体は、一般にUSP注射用蒸留水と一緒に調製する。静脈内(IV)用途に通常用いられる液体は、Remington, The Science and Practice of Pharmacy[完全な引用は前掲]に開示されており、以下のものを含む:
・アルコール、例えば、5%アルコール(例:デキストロースおよび水(D/W)または規定食塩水(NSS)中のD/W、例えば、5%デキストロースおよび水(D5/W)、もしくはNSS中のD5/Wなどの溶液);
・Aminosyn、FreAmine、Travasol(例えば、それぞれ3.5または7;8.5;3.5、5.5もしくは8.5%)のような合成アミノ酸;
・塩化アンモニウム(例えば、2.14%);
・NSS中の(例えば、10%)またはD5/W中の(例えば、10%)デキストラン40;
・NSS中の(例えば、6%)またはD5/W中の(例えば、6%)デキストラン70;
・デキストロース(グルコース、D5/W)、例えば、2.5〜50%;
・デキストロースと塩化ナトリウム、例えば、5〜20%デキストロースと0.22〜0.9%NaCl;
・乳酸化リンガー(ハートマン)液、例えば、NaCl 0.6%、KCl 0.03%、CaCl2 0.02%;
・乳酸塩0.3%;
・マニトール、例えば、5%、任意にデキストロース(例えば、10%)またはNaCl(例えば、15または20%)と組み合わせる;
・電解質、デキストロース、フルクトース、変換糖リンガー液(例えば、NaCl 0.86%、KCl 0.03%、CaCl2 0.033%);
・二酸化ナトリウム、例えば、5%;
・塩化ナトリウム、例えば、0.45、0.9、3、もしくは5%;
・乳酸ナトリウム、例えば、1/6 M;ならびに
・注射用滅菌蒸留水
このような液体のpHは様々であり、当分野で周知のように典型的には3.5〜8の範囲である。
【0118】
本発明の化合物、薬学的に許容される塩および溶媒和物は、単独で、またはそれ以外の治療(すなわち、放射線)、もしくは他の治療薬(例えば、微小管形成に作用すると思われるタキサンクラスの薬剤、またはカンプトテシンクラスのトポイソメラーゼI阻害剤)と組み合わせて投与することができる。そのように使用する場合、本発明の活性薬剤の投与前、投与と同時(個別の投与形態または一緒にした投与形態のいずれにかかわらず)、もしくは投与後のいずれに他の治療薬を投与してもよい。
【実施例】
【0119】
以下に示す実施例を参照しながら、前記の本発明を用いる方法をさらに詳細に説明すると共に、本発明の様々な形態を実施するのに考えられる最良の態様を示す。これらの実施例は、本発明の正当な範囲を限定するものではなく、説明のために提示することは理解されよう。本明細書に引用するすべての刊行物(限定するものではないが、特許および特許出願など)は、個々の刊行物が、具体的かつ個別に、詳細に記載された参照として、あたかも本明細書に組み込むと示されているかのように、参照として本明細書に組み込むものとする。
【0120】
(実施例1)
ジヒドロピリミジン-2(1H)-オン(3)の一般的合成:
【化6】

【0121】
1.0 mモルのアルデヒド、160μL(1.0 mモル)のアセト酢酸エチル、180 mg(3.0 mモル)の尿素、ならびに94 mg(0.25 mモル)のCeCl3.7H2Oを一緒に3mLのEtOHに導入し、80℃で4時間加熱する。反応物を冷却させ、1日放置する。固体が形成されたら、ろ過し、低温エタノールですすぐ。固体が形成されない場合には、反応混合物を冷水に注ぎ込み、10分攪拌する。そして得られた固体をろ過し、低温エタノールですすぐ。フラッシュクロマトグラフィーまたは逆相HPLCによりさらに精製を実施してもよい。
【0122】
前記の方法と以下の表に示すアルデヒドを用いて、以下の表に示す対応する生成物を調製した。
【表1】

【0123】
(実施例2)
アミド置換ジヒドロピリミジン-2(1H)-オン(5)の一般的合成:
【化7】

【0124】
上に詳述したジヒドロピリミジン-2(1H)-オンズの一般的製法を用いて、化合物4を合成した。2.00g(4.85 mモル)の粗エステルを25 mLの塩化メチレンと25 mLのトリフルオロ酢酸に溶解させた。混合物を0.5時間放置した後、回転蒸発器で濃縮させて、油状の残渣を得たが、これをトルエンから4回蒸発させることにより、淡褐色の固体を取得した。粗酸をジエチルエーテルで洗浄し、減圧下で乾燥させた後、それ以上精製せずに用いた(1.65g、96%)。400 mg(1.12 mモル)の4を2.0 mLのシーブ乾燥(sieve-dried)ジメチルホルムアミドにおける425 mg(1.12 mml)のO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)と一緒にした。80 uL(4.11 mモル)のN,N-ジイソプロピルエチルアミンを添加し、その直後にテトラヒドロフラン溶液における10〜15当量の適当なアミンを添加した。14〜16時間攪拌した後、溶液を回転蒸発器で濃縮させた。次に、残渣を25 mLのメタノールに溶解させ、約5mLのシリカゲルを添加し、混合物を乾燥まで蒸発させた。このシリカを塩化メチレン/シリカのショートパッドに添加し、生成物を10%メタノール/塩化メチレンで溶離した。次に、生成物をメタノールまたはアセトニトリルで洗浄した後、減圧下で乾燥させた。
【0125】
(実施例3)
アニリンおよびアセタミド置換ジヒドロピリミジン-2(1H)-オン(7〜8)の合成:
【化8】

【0126】
140 mg(0.5 mモル)の4-アミノ-3,5-ジブロモ-ベンザルデヒド、80μL(0.5 mモル)のアセト酢酸エチル、180 mg(3,0 mモル)の尿素、ならびに94 mg(0.25 mモル)のCeCl3.7H2Oを一緒に3mLのEtOHに導入し、還流下で14時間加熱した。反応物を冷却させ、ろ過し、低温エタノールですすいだ。淡褐色の固体を減圧下で乾燥させることにより、107 mgの7(46%)を得た。
【0127】
40 mg(0.09 mモル)の7を21μL(0.26 mモル)のピリジンと一緒に1mL乾燥テトラヒドロフランに溶解させ、氷浴中で冷却させた。20μL(0.20 mモル)の塩化アセチルを0.2 mLのテトラヒドロフランに溶解させ、小部分中の前記溶液に1時間かけて添加した。次に反応物を室温まで温めてから、回転蒸発器で濃縮させた。残渣を分離用シリカTLC(5%メタノール/塩化メチレン)で精製することにより、白色固体である26 mg(23%)の8を得た。
【0128】
(実施例4)
N1置換ジヒドロピリミジン-2(1H)-オン(11a〜b)の合成:
【化9】

【0129】
ジヒドロピリミジン-2(1H)-オン合成の一般的方法を用いて、化合物11a〜bを合成した。反応物を還流下で15時間加熱した後、冷却させ、ろ過してから、エタノールで洗浄した。
【0130】
(実施例5)
N1ベンジル置換ジヒドロピリミジン-2(1H)-オン(14)の合成:
【化10】

【0131】
1.14g(2.76 mモル)の4を20 mLの篩−乾燥ジメチルホルムアミド中の0.19 g(2.80 mモル)のイミダゾールおよび0.42g(2.80 mモル)のtert-ブチルジメチルシリルクロリドと一緒にした後、室温で18時間攪拌した。反応物を100 mLの酢酸エチルで希釈してから、100 mLの飽和食塩水で4回洗浄した。酢酸エチル溶液をNa2SO4で乾燥させた後、減圧下で濃縮させたところ、黄色い油が得られた。この油のフラッシュクロマトグラフィー(1%メタノール/塩化メチレン)の後、溶媒を除去することにより、オフホワイトのフォーム状の578 mg(40%)の12を得た。
【0132】
420 mg(0.80 mモル)の12を5mLの篩−乾燥ジオキサンに溶解させた。0.42 mL(4.0 mモル)のベンジルアルコールを添加した後、0.50 mL(2.0 mモル)のトリブチルホスフィンと344 mg(2.0 mモル)の1,1’-アゾ-ビス(N,N-ジメチルホルムアミド)を添加した。反応混合物を窒素で10分パージした後、密封して、室温で19時間攪拌した。次にろ過し、テトラヒドロフランですすいだ後、減圧下で濃縮させた。こうして得られた油のフラッシュクロマトグラフィー(1〜4%メタノール/塩化メチレン)の後、溶媒を除去することにより、無色で透明な膜状の185 mg(35%)の13を得た。
【0133】
185 mg(0.30 mモル)の13を5mLのテトラヒドロフランに溶解させた後、0.60 mL(0.60 mモル)の1Mテトラブチルアンモニウムフルオリド/テトラヒドロフランを添加した。反応物を室温で20時間放置し、約50 mLの飽和塩化アンモニウム水溶液を添加した。2日後、形成した白色の沈殿物をろ過し、ジエチルエーテルですすいだ後、減圧下で濃縮させることにより、白い固体の110 mg(75%)の14を得た。
【0134】
(実施例6)
N1,N3ジ-置換ジヒドロピリミジン-2(1H)-オン(16)の合成:
【化11】

【0135】
35 mg(0.07 mモル)の12を25 mg(0.20 mモル)の硫酸ジメチルと一緒に2mLのトルエンに溶解させた。小部分に14 mg(0.35 mモル)の水素化ナトリウム(鉱油中の60%懸濁液)を添加した後、反応物を密封した。60℃で0.5時間加熱した後、2mLの飽和塩化アンモニウム水溶液を3mLの酢酸エチルと一緒に添加した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無色で透明な膜状の30 mg(77%)の15を得た。
【0136】
30 mg(0.054 mモル)の15を1mLのテトラヒドロフランに溶解させてから、0.16 mL(0.16 mモル)の1Mテトラブチルアンモニウムフルオリド/テトラヒドロフラン溶液を添加した。1時間後、5mLの飽和塩化アンモニウム水溶液を10 mLの酢酸エチルと一緒に添加した。有機相を食塩水で洗浄後、Na2SO4で乾燥させてから、減圧下で濃縮させた。残渣を分離用シリカTLC(5%メタノール/塩化メチレン)で精製することにより、白い粉末状の21 mg(88%)の16を得た。
【0137】
(実施例7)
腫瘍細胞系での細胞増殖の阻害
1ウェル当たり1000〜2500細胞の密度で、96ウェルプレートにおいて細胞を平板培養し、24時間付着/増殖させる。次に、これらを様々な濃度の本発明の化合物で48時間処理する。化合物を添加する時点をT0とする。試薬:3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-5-(3-カルボキシメトキシフェニル)-2-(4-スルホフェニル)-2H-テトラゾリウム(MTS)(特許第5,185,450号)(Promega製品カタログ#G3580, CeIlTiter 96(商標)AQueous One Solution Cell Proliferation Assay参照)を用いて、T0での生存細胞数と、化合物に48時間暴露後に残った細胞数を決定する。48時間後に残った細胞数を化合物の添加時点での生存細胞数と比較して、増殖阻害を計算する。
【0138】
ビヒクル(0.25%DMSO)だけで処理した対照ウェルにおける48時間の増殖を100%増殖と考え、化合物を含むウェルにおける細胞の増殖をこれと比較する。
【0139】
化合物の濃度(μM)と、処理済ウェルにおける細胞増殖のパーセンテージとをグラフ化することによりGI50を算出する。化合物について算出したGI50は、対照に対して増殖を50%阻害する推定濃度、すなわち、
100 x [(処理48 - T0) / (対照48 - T0)] = 50
(式中、処理48は、処理細胞の48時間後の値であり、対照48は、対照集団の48時間後の値である)
となる濃度である。
【0140】
化合物の濃度はすべて2回繰り返して試験し、対照については12個のウェルの平均である。非常に類似した96ウェルプレート設計およびGI50算出スキームが国立癌研究所により使用されている(Monksら、J. NatI. Cancer Inst. 83:757-766 (1991)参照)。しかし、国立癌研究所が細胞数を定量する方法では、MTSを用いておらず、別の方法を使用している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

(式中、
R1およびR5は、各々独立に水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換されたアリールもしくは任意に置換されたヘテロアリールであり;
R2は、水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換されたアリールもしくは任意に置換されたヘテロアリールであり;
R3は、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたアルキル、もしくはNR9R10であり、その際、R9およびR10は、独立に、水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換されたアリールもしくは任意に置換されたヘテロアリールから選択され;
R6は、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
R7は、ハロ、任意に置換されたアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノであり;
R8は、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
あるいは、R6およびR7は、それらが結合する炭素と一緒に、任意に置換された3〜7員環を形成し、その環は任意に、N、OおよびSから選択される1個以上のヘテロ原子を環内に含み;その際、R8は、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
あるいはまた、R7およびR8は、それらが結合する炭素と一緒に、任意に置換された3〜7員環を形成し、その環は任意に、N、OおよびSから選択される1個以上のヘテロ原子を環内に含み;その際、R6は、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであるが;
ここで、R6、R7およびR8のうち1つだけは、任意に置換されたアルコキシであるものとし;また
R1およびR5が水素、R2がメチル、R3がメトキシまたはエトキシ、R7がヒドロキシ、ならびにR8がメトキシであるとき、R6は水素またはハロではないものとする)
の化合物、または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、結晶形態、ジアステレオマー、もしくはプロドラッグ。
【請求項2】
R1およびR5が、独立に水素または任意に置換された低級アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R1が、水素、メチル、エチル、ベンジル、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル、カルボキシルメチル、(エトキシ)カルボニルメチル、もしくは(2-メトキシエチルカルバモイル)メチルである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
R1が、水素、メチル、もしくはエチルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
R1が水素である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
R1およびR5が水素である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
R2が、任意に置換された低級アルキルである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
R2が、任意に置換されたメチルである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
R2が、メチル、ハロメチル、アルコキシカルボニルメチル−、カルボキシメチル−、アルコキシメチル−、もしくはヒドロキシメチルである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
R2がメチルである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
R3が、任意に置換されたアルコキシである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
R3が、任意に置換されたC1-C8アルコキシである、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
R3が、メトキシ−、エトキシ−、プロポキシ−、イソプロポキシ−、ブトキシ−、ペントキシ−、c-ペントキシ−、ヘキソキシ−、c-ヘキシルオキシ−、ヘプトキシ、c-ヘプトキシ−、1,2,2-トリメチルプロポキシ−、1,1,1-トリフルオロ−イソプロポキシ−、1-メチル-プロポキシ−、2-メチル-プロポキシ−、3-メチル-ブトキシ−、t-ブトキシ−、ベンジルオキシ−、4-メチル-ベンジルオキシ−、もしくは1-(2-イソプロポキシエトキシ)である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
R6が、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、もしくはメトキシである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項15】
R7が、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項16】
R7がヒドロキシである、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項17】
R7が、任意に置換されたアルコキシである、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項18】
R7がメトキシである、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
R7がアセチルアミノまたはアミノである、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項20】
R6およびR7が、それらが結合する炭素と一緒に、任意に置換された3〜7員環を形成し、その環は任意に、N、OおよびSから選択される1個以上のヘテロ原子を環内に含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項21】
R6およびR7が、それらが結合するフェニル環と一緒に、置換された1H-インドール、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシン、置換されたベンジミダゾール、もしくは置換されたベンゾ[1,3]ジオキソールを形成する、請求項1〜20のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項22】
R7およびR8が、それらが結合する炭素と一緒に、任意に置換された3〜7員環を形成し、その環は、任意に、N、OおよびSから選択される1個以上のヘテロ原子を環内に含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項23】
R8が、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、もしくはメトキシである、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項24】
R6およびR8の少なくとも1つがハロである、請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
R6およびR8の少なくとも1つが任意に置換されたアルコキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項26】
R6およびR8の少なくとも1つがトリフルオロメチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項27】
R6およびR8の少なくとも1つがメチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項28】
R1およびR5が、独立に水素または任意に置換された低級アルキルであり;
R2が、任意に置換された低級アルキルであり;
R3が、任意に置換されたアルコキシ、または任意に置換されたアルキルであり;
R6が、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
R7が、ハロ、任意に置換されたアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノであり;
R8が、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項29】
R1およびR5が、独立に水素または任意に置換された低級アルキルであり;
R2が、任意に置換された低級アルキルであり;
R3が、任意に置換されたアルコキシ、または任意に置換されたアルキルであり;
R6が、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシであり;
R7が、ハロ、任意に置換されたアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノであり;
R8が、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項30】
R1およびR5が、独立に水素または任意に置換された低級アルキルであり;
R2が、任意に置換された低級アルキルであり;
R3が、任意に置換されたアルコキシ、または任意に置換されたアルキルであり;
R6が、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
R7が、ヒドロキシであり;
R8が、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項31】
R1およびR5が、独立に水素または任意に置換された低級アルキルであり;
R2が、任意に置換された低級アルキルであり;
R3が、任意に置換されたアルコキシ、または任意に置換されたアルキルであり;
R6が、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
R7が、メトキシであり;
R8が、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項32】
R1およびR5が、独立に水素または任意に置換された低級アルキルであり;
R2が、任意に置換された低級アルキルであり;
R3が、任意に置換されたアルコキシ、または任意に置換されたアルキルであり;
R6が、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
R7が、アミノであり;
R8が、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項33】
R1およびR5が、独立に水素または任意に置換された低級アルキルであり;
R2が、任意に置換された低級アルキルであり;
R3が、任意に置換されたアルコキシ、または任意に置換されたアルキルであり;
R6が、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
R7が、ハロ、任意に置換されたアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノであり;
R8が、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項34】
R1およびR5が、独立に水素または任意に置換された低級アルキルであり;
R2が、任意に置換された低級アルキルであり;
R3が、任意に置換されたアルコキシ、または任意に置換されたアルキルであり;
R6が、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシであり;
R7が、ヒドロキシであり;
R8が、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項35】
R1およびR5が、独立に水素または任意に置換された低級アルキルであり;
R2が、任意に置換された低級アルキルであり;
R3が、任意に置換されたアルコキシ、または任意に置換されたアルキルであり;
R6が、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシであり;
R7が、メトキシであり;
R8が、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項36】
R1およびR5が、独立に水素または任意に置換された低級アルキルであり;
R2が、任意に置換された低級アルキルであり;
R3が、任意に置換されたアルコキシ、または任意に置換されたアルキルであり;
R6が、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシであり;
R7が、アミノであり;
R8が、ブロモ、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、もしくはメトキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項37】
R1およびR5が、独立に水素または任意に置換された低級アルキルであり;
R2が、任意に置換された低級アルキルであり;
R3が、任意に置換されたアルコキシ、または任意に置換されたアルキルであり;
R6が、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
R7が、ハロ、任意に置換されたアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノであり;
R8が、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであるが、その際、R6およびR8の少なくとも1つがハロである、請求項1に記載の化合物。
【請求項38】
R1およびR5が、独立に水素または任意に置換された低級アルキルであり;
R2が、任意に置換された低級アルキルであり;
R3が、任意に置換されたアルコキシ、または任意に置換されたアルキルであり;
R6が、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであり;
R7が、ハロ、任意に置換されたアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ、もしくは任意に置換されたアミノであり;
R8が、ハロ、任意に置換されたアルキル、もしくは任意に置換されたアルコキシであるが、その際、R6およびR8の少なくとも1つが任意に置換されたアルコキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項39】
3,3-ジメチルブタン-2-イル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
シクロペンチル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,6-ジメチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
3,3-ジメチルブタン-2-イル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
sec-ブチル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
イソペンチル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,6-ジメチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
エチル4-(3-ブロモ-4-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
イソブチル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
シクロペンチル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,6-ジメチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
sec-ブチル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
エチル4-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)-6-(クロロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
3,3-ジメチルブタン-2-イル1,2,3,4-テトラヒドロ-4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-メチルフェニル)-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
3,3-ジメチルブタン-2-イル1-((エトキシカルボニル)メチル)-4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
3,3-ジメチルブタン-2-イル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1-エチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
シクロペンチル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,6-ジメチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
・tert-ブチル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
シクロヘキシル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
sec-ブチル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
tert-ブチル1,2,3,4-テトラヒドロ-4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
4,4-ジメチルペンタン-2-イル1-((2-メトキシエチルカルバモイル)メチル)-4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
tert-ブチル1-((エトキシカルボニル)メチル)-4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
tert-ブチル1-ベンジル-4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
シクロヘプチル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
tert-ブチル1,2,3,4-テトラヒドロ-4-(1H-インドール-5-イル)-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
sec-ブチル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
3,3-ジメチルブタン-2-イル4-(3-フルオロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
tert-ブチル1,2,3,4-テトラヒドロ-4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-メチルフェニル)-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
tert-ブチル4-(3-ブロモ-4-エトキシ-5-ヒドロキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
エチル4-(3-ブロモ-4-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
tert-ブチル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,6-ジメチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
3,3-ジメチルブタン-2-イル1,2,3,4-テトラヒドロ-4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
イソプロピル4-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
tert-ブチル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
tert-ブチル4-(3-フルオロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
tert-ブチル4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-6-メチル-2-オキソピリミジン-5-カルボキシレート;
4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸イソプロピルエステル;
4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-1-カルボキシメチル-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-メチル-フェニル)-6-メチル-2-オキソ1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
4-(2-ブロモ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸sec-ブチルエステル;
4-(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸 tert-ブチルエステル;
4-(3,5-ジメトキシ-4-ヒドロキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸 tert-ブチルエステル;
4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸 tert-ブチルエステル;
4-(4-フルオロ-3-メトキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸 tert-ブチルエステル;
4-(4-アセチルアミノ-3,5-ジブロモ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸 tert-ブチルエステル;
4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-1,3,6-トリメチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸 tert-ブチルエステル;
4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-シアノ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-(ヒドロキシメチル)-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
4-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチル-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
4-(1H-ベンゾイミダゾール-5-イル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
6-メチル-4-(7-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-5-イル)-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
6-メチル-4-(7-メトキシ-1H-インドール-5-イル)-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
6-メチル-4-(7-メチル-1H-インドール-5-イル)-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
4-(4-ベンジルオキシ-3-メトキシ-5-メチル-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
1-エチル-4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-メチル-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
1-(2-ジメチルアミノ-エチル)-4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-メチル-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
1-エトキシカルボニルメチル-4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-メチル-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-1-[(メトキシ-エチルカルバモイル)-メチル]-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
4-(3-シアノ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;
4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸1,2,2-トリメチル-プロピルエステル;又は
4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-メトキシ-フェニル)-6-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリミジン-5-カルボン酸シクロペンチルエステル;
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項40】
治療に有効な量の請求項1〜39のいずれか1項に記載の化合物と、1種以上の賦形剤とを含む、医薬組成物。
【請求項41】
細胞増殖性疾患の治療方法であって、細胞増殖性疾患を治療するために、治療に有効な量の請求項1〜39のいずれか1項に記載の化合物または請求項40に記載の組成物をそのような治療が必要な患者に投与することを含む前記治療方法。
【請求項42】
前記細胞増殖性疾患が、癌、過形成、再狭窄、心肥大、免疫疾患、真菌性疾患、もしくは炎症である、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記細胞増殖性疾患が癌である、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
細胞増殖性疾患を有する患者の治療のための医薬の製造のための、請求項1〜39のいずれか1項に記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2007−509074(P2007−509074A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−535661(P2006−535661)
【出願日】平成16年10月15日(2004.10.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/033935
【国際公開番号】WO2005/037799
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(501327514)サイトキネティクス・インコーポレーテッド (28)
【氏名又は名称原語表記】Cytokinetics Incorporated
【Fターム(参考)】