説明

化合物の製造方法

【課題】微小空間を利用する気液反応において、さらに生産性を向上させる操作方法を提供する。
【解決手段】相当直径が1μm〜5mmの流路内で反応基質と反応ガスとを反応させて化合物を製造する方法であって、反応ガスを2箇所以上から流路に導入し、反応場における流路の相当直径に対する反応ガスのセグメント長さの比が0.75以上である化合物の製造方法;反応基質はアルコール類、生成物はカルボニル基を含む化合物が好ましい;反応ガスは少なくとも10体積%以上酸素を含む気体であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は反応ガスを多段階に分けて導入する化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、熱伝達や混合をより高効率に行い、反応の選択率やプロセスのエネルギー効率を従来のマクロな装置と比較して向上させる手法として微小空間を利用するプロセスが注目を集めている。このような微小空間を用いる手法はしばしばマイクロプロセスとして分類されるが、そのスケールはマイクロオーダーに限らず、微小空間の特徴をうまく利用する場合に、この分類が適用されることが多い。具体的には、ミリ〜サブミクロン程度の空間を利用し、その微小空間特有の現象を利用したプロセス全般をさしてマイクロプロセスとよばれる。
【0003】
このプロセスを用いて反応を行う場合には、装置を小さくすることで拡散による物質移動が早くなり反応に有利に働くことや、廃棄物および洗浄溶剤の低減につながることといった長所がある。またスケールアップも容易で、ラボスケールで一本の反応流路を用いて達成できた結果は、集積化技術とシステム制御系を組み込んだナンバリングアップによる生産量増加を行えば、反応場においては影響を全く受けずにスケールアップすることが可能である。
【0004】
しかしながら、一方で装置の小ささから圧力損失が大きくなり、高圧対応のポンプを必要とする場合もあり、必ずしも微小流路がマクロな生産装置と比較して有利になるわけではない。
【0005】
微小空間の特徴を利用する反応操作として、例えば、特許文献1には、内径が1μm〜1mmの反応場に微粒子触媒を充填し気液反応を行う方法が記載されている。
【0006】
特許文献2には、マイクロリアクター内で有機化合物とオゾンの接触酸化反応を行う方法が記載されている。
【0007】
特許文献3には微小空間を利用する気液反応において、反応ガスを複数回導入する手法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−209973号公報
【特許文献2】特開2004−285001号公報
【特許文献3】特開2007−105668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記先行技術文献に記載の方法によれば、いずれも微小流路の特徴を利用した気液反応を行う事が可能ではあるが、それぞれ次のような問題を抱えていた。
【0010】
特許文献1に記載の方法は流路内に固体触媒が充填されており、必要な反応率を得るための滞留時間を確保するために反応場長さが長くなる。特許文献2に記載の方法は微小空間全体を反応場として使用できるものの、所望の反応率を得るために必要な反応ガスを初期に全て導入するため特許文献1と同様に反応場長さが長くなる。特許文献3に記載の方法では反応ガスを複数回導入する事が提案されているが、反応ガスが50%以上消費された後に追加導入する事が好ましい範囲として明記されている。しかしながら初期に導入する反応ガスの量によっては、50%消費する前に流動状態が変化する場合には、速やかに追加導入を行う方がさらに生産性が向上する可能性が高い。
【0011】
以上のことから、微小空間を利用する気液反応において、さらに生産性を向上させる操作方法の開発が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、相当直径が1μm〜5mmの流路内で反応基質と反応ガスとを反応させて化合物を製造する方法であって、反応ガスを2箇所以上から流路に導入し、反応場における流路の相当直径と反応ガスのセグメント長さとの比が0.75以上である化合物の製造方法である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、必要なアルコールの反応率を得るための反応装置長さが短縮でき、装置コストの低減を可能とする。このことは、同等の装置長さの場合に生成物の生産性を高くする事が可能となる、と言い換えることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態とは異なる例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の化合物の製造方法では、相当直径が1μm〜5mmの流路内で反応基質と反応ガスとを反応させる際に、反応ガスを2箇所以上から流路に導入し、反応場における流路の相当直径に対する反応ガスのセグメント長さの比が0.75倍以上とする。
【0016】
本発明における相当直径とは、流路の流通方向に垂直な断面と同じ面積を持つ円の直径として定義される。
【0017】
反応ガスのセグメント長さは反応管内に存在する反応ガスの流通方向の長さの平均をさし、目視可能な場合は写真撮影により20点以上の平均の長さを求めることで確認できる。目視不可能な場合は、反応の量論式と反応基質の転化率、および溶媒に対する反応ガスの溶解度のオーダーが明らかになっている場合には計算により反応ガスのセグメント長さを求める事が出来る。目視不可能な材質を用いる場合で、さらに溶媒に対する反応ガスの溶解度のオーダーが明らかになっていない場合は、相当する可視化実験を行い、セグメント長さを予測することも出来る。相当する可視化実験は、肉厚を薄くして可視化することや、流路壁面の一部のみをガラス等の透明材に置き換えることによって可視化することで行うことが出来る。
【0018】
本反応では、相当直径が1μm〜5mmの流路を有する反応器を用いる。その反応器は、相当直径が1μm以上、好ましくは10μm以上、より好ましくは100μm以上であり、かつ5mm以下、好ましくは4mm以下、より好ましくは2mm以下の流路を含む反応器であり、単一の管からなっていてもよく、複数の管を組み合わせたものでも良い。相当直径が1μm未満の場合には、処理量の低下、圧力損失の増大、および閉塞の危険性増大といった問題が生じ、5mm超の場合には、気液界面積の減少に伴う物質移動速度の低下によりマイクロプロセスの長所が小さくなる。
【0019】
流路の断面の形状は、円状、楕円状、半円状、三角形、四角形その他多角形の形状のものを使用する事ができ、流路途中でその形が変化してもよい。また、その際相当直径が変化してもよい。相当直径が変化する場合は、その相当直径に対する反応ガスのセグメント長さの比が0.75以上となるように、反応ガスおよび反応液の流量条件を設定することが必要である。
【0020】
流路の相当直径に対する反応ガスのセグメント長さの比を0.75以上にする手法としては、特に限定はされないが、通常、反応温度における反応液の体積流量に対して0.1倍以上の体積流量比で反応ガスを流通させることが好ましい。
【0021】
流路の長さは、所望の反応率を得るために必要な滞留時間となるような長さであれば特に制限はないが、短い方が装置コストは低減できるので、必要最小限の長さを設定する事が望ましい。
【0022】
流路を構成する材質は、反応を阻害しない材質であれば特に制限はないが、反応温度に対する耐熱性、反応液に対する耐蝕性に優れた材質が好ましく、具体的には、SUS316等に代表されるステンレス鋼、インコネル600等に代表される合金、石英等に代表されるガラス、PTFE、ETFE等に代表される有機高分子が使用できる。
【0023】
本発明の化合物の製造方法としては、気液のアルコール酸化反応、気液固のアルコール酸化反応、気液のアルコール水添反応、気液固体のアルコール水添反応等の反応を利用した製造方法が挙げられる。それらの中でも比較的低い反応圧力で操作可能な反応が多いことや、固体触媒の存在による不規則な流動形式を避ける観点から気液のアルコール酸化反応が好適である。
【0024】
気液のアルコール酸化反応としては特に制限はないが、例えば気液のアルコール酸化反応でよく知られる反応のうち、反応ガスと液体間の物質移動が必要となる反応を挙げる事が出来る。中でも酸素を含む気体を酸化性反応ガスとして用い、被酸化物が溶液中に溶解している気液酸化反応に有効である。
【0025】
このとき反応ガスに含まれる酸素の濃度は、ヘンリーの法則より分圧が高いほど溶存濃度が高くなることから、高濃度であるほど好ましい。通常5体積%以上が好ましく、10体積%以上がより好ましい。100体積%が最も好ましい。
【0026】
反応ガスには反応を阻害しなければ酸素以外のガスが含まれていてもよく、具体的にはオゾン、水素、フッ素、塩素、一酸化炭素、二酸化炭素、二酸化硫黄、塩化水素、アンモニア、窒素、酸化窒素類等が挙げられる。これらのガスは1種類以上が反応ガスに混合されてもよい。
【0027】
反応基質としては、脂肪族の1級アルコール、2級アルコール、3級アルコールおよび芳香族アルコール等が挙げられるが、反応が酸化脱水素型の反応であることから脂肪族の第1級および第2級アルコールが好ましい。アルコールとしては、1−ヘキサノール、1−ブタノールに代表される脂肪族1級アルコールや、イソプロパノール、2−ブタノールに代表される脂肪族2級アルコールおよび、アセトイン、乳酸に代表されるアシロイン骨格を持つ化合物等が挙げられる。
【0028】
アルコール等の反応基質を含む反応液の溶媒としては、反応を阻害するものでなければ特に制限はないが、通常、汎用的な反応溶媒である水、有機溶媒、イオン性液体などを用いる事が出来る。具体的には、有機溶媒としてはヘキサン、オクタンに代表される脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエンに代表される芳香族炭化水素、アセトン、ジエチルケトンに代表されるカルボニル基を持つ化合物、アセトニトリルに代表されるニトリル類、メタノール、エタノールに代表されるアルコール類、トリエチルアミンに代表されるアミン類、ジオキサン、ピリジンに代表される複素間化合物等が挙げられ、これらの2種以上の任意の割合の混合溶媒を用いることも出来る。
【0029】
溶媒を用いる場合、その使用量には特に制限はなく、用いる反応基質の種類やその他の反応条件等によって適宜決定されるが、反応基質の濃度が溶媒1リットルに対して通常0.01モル以上が好ましく、0.02モル以上がさらに好ましい。溶媒の使用量がこれ以上多い場合には生産性が低下するので不利になる。
【0030】
本発明に用いる反応器は反応流路内に反応ガスを導入する箇所を2箇所以上に有する。反応気質と反応ガスとが反応場において反応する。そのうち、1つめの反応ガス導入部は、気液反応場を長くする観点から反応液導入部により近い方が好ましい。また、ここで導入する反応ガスは少なくとも、反応場における流路の相当直径に対する流通方向の反応ガスのセグメント長さの比が0.75以上になるように設定し、1.0以上が好ましい。流路の相当直径に対する反応ガスのセグメント長さの比は100以下が好ましく、50以下がより好ましい。セグメント長さが短すぎる場合は、流動形式が不安定となり交互流の特徴である迅速な気液間の物質移動が得られなくなり生産性の低下をまねく恐れがあり、長すぎる場合には反応基質の滞留時間が短くなるため、所望の反応率が得られなくなる恐れがある。
【0031】
2つめの反応ガス導入部は1つめに導入した反応ガスが、反応場において流路の相当直径に対する流通方向の反応ガスのセグメント長さの比が0.75以上に維持するように設定し、1.0以上が好ましい。流路の相当直径に対する反応ガスのセグメント長さの比は100以下が好ましく、50以下がより好ましい。セグメント長さが短すぎる場合は、流動形式が不安定となり交互流の特徴である迅速な気液間の物質移動が得られなくなり生産性の低下をまねく恐れがあり、長すぎる場合には反応基質の滞留時間が短くなるため、所望の反応率が得られなくなる恐れがある。
【0032】
流通する気液混相流の状態としては気体と液体のセグメントが交互に流れる交互流(スラグ流、プラグ流)、気泡流、チャーン流、環状流等が挙げられるが、流通反応器の断面を満たすセグメントが発生する交互流が気液間の物質移動を促進するので好ましい。
【0033】
反応液の導入は単流路のみでも複数流路に分けても差し支えはなく、原料溶液および触媒溶液はそれぞれ一度に導入しても複数回に分けて導入してもよい。
【0034】
本発明による反応ガス導入回数は2回以上であれば何回でも差し支えないが、多すぎると、内部圧力制御や配管が複雑となるので好ましくない。通常、反応ガス導入回数は好ましくは2〜50であり、さらに好ましくは2〜10である。
【0035】
反応圧力は特に制限はないが、常圧下または加圧下のいずれかで行うことが好ましい。分子状酸素を酸化剤として用いる場合には、加圧下がより好ましい。
【0036】
反応温度は特に制限はないが、通常−50℃以上、好ましくは−30℃以上、より好ましくは−10℃以上で、通常500℃以下、好ましくは400℃以下、より好ましくは300℃以下である。
【0037】
流量条件は、流動形式が交互流となるように設定されれば特に制限はなく、通常、液体、気体のそれぞれの反応温度における流速は100m/分以下が好ましく、50m/分以下がより好ましい。液体、気体のそれぞれの流速は0.0001m/分以上が好ましく、0.0005/分以上がより好ましい。
【実施例】
【0038】
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0039】
(原料、および生成物の分析)
原料および生成物の分析には、FID検出器を備えたガスクロマトグラフィー(GC)を用いた。
【0040】
仕込みの原料をA(モル)、反応後の溶液から検出された生成物をB(モル)とした場合、生成物の収率Y(%)は以下のように表される。
Y(%)=100×B/A
【0041】
[実施例1]
反応には被酸化物のアルコールとして乳酸エチルを用いた。この反応における酸化後の生成物はピルビン酸エチルである。反応管には内径1mm、外径1.54mmのPTFE製チューブリアクターを用いた。反応溶媒であるアセトニトリル(和光純薬工業株式会社製)100mLに乳酸エチル(和光純薬工業株式会社製)を2.36g加えA液とした。さらに反応溶媒であるアセトニトリル100mLにオキシ三塩化バナジウム(和光純薬工業株式会社製)を0.17g(等量のA液中の乳酸エステルに対して5mol%)加えB液とした。
【0042】
A液とB液を1mL/minの流量で内径1mm、外径1.54mmのPTFE製チューブに流通させ、1/16インチのユニオンティーで合流させた。合流後は混合のために内径0.5mmのPTFE製チューブに縮流した。このチューブにさらにユニオンティーを用いて純酸素を1.5cc/minの流量で合流させた。酸素を導入したユニオンティーの出口以降の流路長(反応場I)は10mとした。ここで流通形式について、反応場Iのさまざまな位置において写真撮影をした結果、どの位置においても安定した交互流であった。また反応の進行に伴い気液交互流の流れ方向に向かって反応ガスのセグメント長さが減少しており、反応場Iの最後尾において20点の写真撮影をした結果、最後尾における平均セグメント長さは1.4mmであった。
【0043】
ついで、1/16インチのユニオンティーで2回目の酸素導入をした。このときの純酸素の流量は1.0cc/minとした。2回目の酸素導入をしたユニオンティーの出口以降の流路長(反応場II)は10mとした。ここで流通形式について、反応場IIのさまざまな位置において写真撮影をした結果、どの位置においても安定した交互流であった。また反応の進行に伴い気液交互流の流れ方向に向かって反応ガスのセグメント長さが減少しており、反応場IIの最後尾において20点の写真撮影をした結果、最後尾における平均セグメント長さは1.4mmであった。
【0044】
反応場における最も短いセグメント長は1.4mmであって、流路の相当直径に対する反応ガスのセグメント長さの比は1.4であった。
【0045】
1回目の酸素導入から、サンプルを採取するまでの全滞留時間は143秒であった。反応部は70℃の恒温槽内で温度一定とし、反応後は純水約1mLの入ったサンプル瓶で反応液を採取し反応を停止させてGC分析により定量を行った。結果を表1および表2に示した。
【0046】
【表1】

【0047】
【表2】

【0048】
[比較例1]
反応には被酸化物のアルコールとして乳酸エチルを用いた。この反応における酸化後の生成物は実施例1と同様にピルビン酸エチルである。反応管には内径1mm、外径1.54mmのPTFE製チューブリアクターを用いた。原料溶液(A液)、触媒溶液(B液)の濃度および流量条件は実施例1と同様に設定し内径1mm、外径1.54mmのPTFE製チューブに流通させ、1/16インチのユニオンティーで合流させた。合流後は混合のために内径0.5mmのPTFE製チューブに縮流した。このチューブにさらにユニオンティーを用いて純酸素を2.0cc/minの流量で合流させた。酸素を導入したユニオンティーの出口以降の流路長(反応場I)は10、20、30、40mとした。ここで流通形式は酸素ガス導入直後は安定した交互流であったが、実施例1と同様にして確認した結果、20mの地点およびそれ以降では、交互流、チャーン流、気泡流等が不規則に入り乱れた流動形式であり、平均セグメント長さは0.5mmであり、反応場における流路の相当直径に対する平均セグメント長さの比は0.5であった。酸素導入から、サンプルを採取するまでの全滞留時間は反応場Iが10mの場合で63秒、20mの場合で252秒、30mの場合で470秒、40mの場合で715秒であった。
【0049】
40mの場合、反応管出口からは酸素が回収された。実施例1に相当する収率は得られなかった。反応部は70℃の恒温槽内で温度一定とし、反応後は純水約1mLの入ったサンプル瓶で反応液を採取し反応を停止させてGC分析により定量を行った。結果を表1および表2に示した。
【0050】
[比較例2]
純酸素の導入量を4.0cc/minの流量に設定した事以外は比較例1と同様の操作を行った。酸素導入から、サンプルを採取するまでの全滞留時間は反応場Iが10mの場合で31秒、20mの場合で80秒、30mの場合で147秒、40mの場合で246秒であった。実施例1に相当する収率を得るために必要な流路長は30mであった。最も反応ガスが消費された流路長40mの場合において、実施例1と同様にして確認した結果、流通形式は反応場Iのどの位置においても安定した交互流であり、平均セグメント長さは1.4mmであり、反応場における流路の相当直径に対する平均セグメント長さの比は1.4であった。反応部は70℃の恒温槽内で温度一定とし、反応後は純水約1mLの入ったサンプル瓶で反応液を採取し反応を停止させてGC分析により定量を行った。結果を表1および表2に示した。
【符号の説明】
【0051】
1 A液
2 B液
3 1回目の酸素供給口
4 反応場I
5 2回目の酸素供給口
6 反応場II
7 A液
8 B液
9 1回目の酸素供給口
10 反応場I

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相当直径が1μm〜5mmの流路内で反応基質と反応ガスとを反応させて化合物を製造する方法であって、反応ガスを2箇所以上から流路に導入し、反応場における流路の相当直径に対する反応ガスのセグメント長さの比が0.75以上である化合物の製造方法。
【請求項2】
反応基質がアルコール類であり、生成物がカルボニル基を含む化合物である請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
反応ガスが少なくとも10体積%以上酸素を含む気体である請求項2に記載の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2012−192383(P2012−192383A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−60049(P2011−60049)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成22年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構業務委託研究(テーマ名:「グリーン・サステイナブルケミカルプロセス基盤技術開発」研究開発項目4「化学品原料の転換・多様化を可能とする革新グリーン技術の開発」「高効率熱化学変換によるバイオマス由来の脂肪族、芳香族化合物からのモノマー原料および樹脂原料製造技術の開発」)、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000006035)三菱レイヨン株式会社 (2,875)
【Fターム(参考)】