説明

化粧材

【課題】 傷が付きにくく鉛筆硬度がH〜3Hの化粧材を得、樹脂のポットライフを向上させる。
【解決手段】 基材に下記(A)液,(B)液を塗布し,コート紙を接着する。
(A)不飽和ポリエステル(固形分) 100重量部
(メタクリル酸及び/又はその誘導体) 100〜220重量部
硬化剤 40〜150重量部
(B)不飽和ポリエステル(固形分) 100重量部
(メタクリル酸及び/又はその誘導体) 20〜100重量部
硬化促進剤 0.5〜8.0重量部
また,(B)液に無機充填材を40〜140重量部配合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基材にコート紙を接着した化粧材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来,コート紙を合板に接着する際,接着剤として酢酸ビニル樹脂系,エチレン酢ビ樹脂系の接着剤を用いていた。
【特許文献1】特開昭61−219640号公報
【特許文献2】特開平9−193309号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら鉛筆硬度が4B〜6B程度で傷が付きやすく,水性ビニルウレタン系の接着剤を用いても同程度で,凹んだりした。更にMDFなど硬度の高い基材を用いても鉛筆硬度はH程度であった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明はかかる状況に鑑み検討されたもので,基材に下記(A)液,(B)液を塗布し,コート紙を接着してなる化粧材である。
基材に下記(A)液,(B)液を塗布し,コート紙を接着してなる化粧材。
(A)不飽和ポリエステル(固形分) 100重量部
(メタクリル酸及び/又はその誘導体) 100〜220重量部
硬化剤 40〜150重量部
(B)不飽和ポリエステル(固形分) 100重量部
(メタクリル酸及び/又はその誘導体) 20〜100重量部
硬化促進剤 0.5〜8.0重量部
以下,本発明において採用した特徴的構成について説明する。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば,表面硬度の低い基材を用いても不飽和ポリエステル樹脂を接着層に使用することにより接着力が向上し,接着層の硬度が高くなり鉛筆硬度がH〜2Hと向上する。更に無機充填材を配合することにより鉛筆硬度は更に2H〜3Hと向上する。また沸点の高いアクリルモノマーを用いることで,接着樹脂の,とりわけ(B)液のポットライフを向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明に係わる基材としては,合板,パーティクルボード,MDF,ランバーコアなどの木質系基材,珪酸カルシウム板,石膏ボードなどの無機質系基材などが挙げられ特に制約はない。
【0007】
不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和ポリエステルに重合性モノマーとしてメタクリル酸及び/又はその誘導体を加えたものが適用できる。不飽和ポリエステルは,不飽和二塩基酸及び/又はその酸無水物と必要に応じて用いられるその他の飽和酸及び/又はその酸無水物とを含む酸成分と,多価アルコールとを窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で160〜230℃程度,好ましくは210〜230℃で常法に従い脱水縮合反応させればよい。
【0008】
不飽和二塩基酸及びその酸無水物としては,マレイン酸,フマル酸,イタコン酸,無水マレイン酸などが挙げられ,単独で用いても2種以上を併用しても良い。不飽和二塩基酸及びその酸無水物は,酸成分中50〜100mol%使用されることが好ましく,特に60〜100mol%使用されることが好ましい。必要に応じて用いられるその他の飽和酸及び/又はその酸無水物としては,無水フタル酸,フタル酸,イソフタル酸,テレフタル酸,テトラヒドロ無水フタル酸,ヘキサヒドロ無水フタル酸,ヘキサヒドロフタル酸,テトラヒドロ無水フタル酸,テトラヒドロフタル酸,アジピン酸,セバチン酸などの飽和二塩基酸などが挙げられ,これらは単独で用いても2種以上を併用してもよい。飽和酸の配合量は,酸成分中0〜50mol%,好ましくは0〜40mol%の範囲とされる。
【0009】
多価アルコールとしては,エチレングリコール,ジエチレングリコール,プロピレングリコール,ジプロピレングリコール,1,3―ブタンジオール,1,4―ブタンジオール,2,3―ブタンジオール,1,5―ペンタジオール,1,6―ヘキサンジオール,トリエチレングリコール,ネオペンチルグリコールなどの二価アルコール,グリセリン,トリメチロールプロパンなどの三価アルコール,ペンタエリスリトールなどの四価アルコールなどが挙げられる。これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。配合量は全酸成分100に対して100〜110molの範囲が良い。
【0010】
本発明では重合性モノマーとしてメタクリル酸及び/又はその誘導体を用いることで増粘を防ぐものとなっている。常態下で沸点が100℃以上のものが好ましく,とりわけ140℃以上であればなお好ましい。具体的にはメタクリル酸グリシジル(沸点189℃),メタクリル酸(沸点160℃),メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2−HEMA 沸点205℃),メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル(沸点87℃ 5mmHg),メタクリル酸ブチル(沸点160℃),メタクリル酸イソブチル(沸点155℃),メタクリル酸ターシャリーブチル(沸点132℃),トリメチロールプロパントリメタクリレート(沸点185℃ 5mmHg),メタクリル酸シクロヘキシル(沸点44℃ 0.3mmHg)2−ヒドロキシエチルアクリレート(沸点82℃ 0.006mmHg)などが挙げられる。
【0011】
これらは1種または2種以上を用いることができ,樹脂液中の不飽和ポリエステルと重合性モノマーとの配合割合は,(A)液の場合は,100〜220重量部とするのが好ましく,下限に満たないと(A)液が基材に浸透しずらくなり,上限を超えると基材への浸透量が多くなりすぎて(B)液との重合が起こりにくくなる。(B)液の場合は,不飽和ポリエステル100重量部(固形分)に対して10〜100重量部が望ましい。下限に満たないと,コート紙に対する樹脂の浸透性が十分でなくなり,均一塗布が出来なくなる上,接着力が発現しなくなり,上限を超えると,(B)液が基材表面に残りずらくなり,接着力が十分に発現しない。
【0012】
重合開始剤として使用される硬化剤は,不飽和ポリエステル樹脂用途に用いられる公知の硬化剤が使用でき,例えば,メチルエチルケトンパ−オキサイド,アセチルアセトンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類,クメンハイドロパーオキサイド,t−ブチルハイドロパーオキサイド,ジイソピルベンゼンパーオキサイドなどハイドロパーオキサイド類,アセチルパーオキサイド,イソブチルパーオキサイド,ラウロイルパ−オキサイド,ベンゾイルパ−オキサイドなどのジアシルパーオキサイド類,ジクミルパーオキサイド,t−ブチルクミルパーオキサイド,ジ−t−ブチルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類,1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート,t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート,t−ブチルパーオキシベンゾエートなどのアルキルパーエステル類,ジイソプロピルなパーオキシジカーボネート,ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート,ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート類,t−ブチルパーオキシアセテート,t−ブチルパーオキシイソブチレートなどのパーオキシエステル類などの有機過酸化物や,2,2′−アゾビスイソブチルニトリル,2,2′−アゾビス−2−メチルブチルニトリルなどのアゾ化合物などが挙げられ,これらは単独,あるいは2種以上の併用が可能である。
【0013】
好ましくは有機過酸化物で分解温度が低いものが硬化性の面で都合が良く,具体的には,メチルエチルケトンパ−オキサイド,ベンゾイルパ−オキサイド,ラウロイルパ−オキサイドを用いるのが好ましい。(A)液において,硬化剤の配合割合は不飽和ポリエステル100重量部(固形分)に対して40〜150重量部とするのが望ましく,下限に満たない場合や,上限を超える場合は硬化阻害が生じる。
【0014】
本発明において,硬化を促進させる目的で配合される必須の硬化促進剤としてコバルト石鹸が採択されるが,ここでいうコバルト石鹸はコバルトの脂肪酸塩を示し,脂肪酸としては,炭素数6ないし30の主鎖を有する天然あるいは合成の飽和もしくは不飽和脂肪酸あるいはこれらの混合物であり,コバルト石鹸としては,ナフテン酸コバルト,オクテン酸コバルト,ネオデカン酸コバルト,オクチル酸コバルトなどを挙げることができる。(B)液において,硬化剤の配合割合は不飽和ポリエステル100重量部(固形分)に対して0.5〜8.0重量部,より好ましくは1.0〜3.0重量部とするのが望ましく,下限に満たない場合はゲル化しづらく,上限を超える場合は硬化が速すぎ樹脂のライフが短くなり,コート紙への浸透が悪くなり接着力が低下する。
【0015】
本発明においては前記のコバルト石鹸以外の金属石鹸を併用してもよく,好ましいものとして,カリウム石鹸,カルシウム石鹸,銅石鹸,亜鉛石鹸などが挙げられる。これらの内から少なくとも1種を選択し,金属量が不飽和ポリエステル樹脂に対して0.06〜0.1重量%含ませることが望ましく,下限に満たないと製品の硬化不足を招き,上限を超えると製品が着色しやすくなる。カリウム石鹸としてはオクチル酸カリウムなどが挙げられ,カルシウム石鹸としては,ネオデカン酸カルシウム,ナフテン酸カルシウム,オクチル酸カルシウムなどが挙げられる。銅石鹸としては,ナフテン酸銅が挙げられ,亜鉛石鹸としては,ネオデカン酸亜鉛,ナフテン酸亜鉛,オクチル酸亜鉛などが挙げられる。
【0016】
また,有機系硬化促進剤を併用してもよく,具体的には,N−ピロジノアセトアセトアミド,トリエチレンジアミン,N,N−ジメチルアセトアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の有機系硬化促進剤が好ましく,該有機系硬化促進剤の配合割合を不飽和ポリエステルに対して0.4重量%以下とすれば,製品への着色の影響がないものとなる。
【0017】
(B)液に配合される無機充填剤は表面硬度を向上させ,タックを向上させるためのもので,水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウム,炭酸カルシウム,シリカ,フライアッシュ,カオリン鉱物(カオリナイト,ディッカナイト,ナクライト,ハロイサイト等),雲母粘土鉱物(白雲母,イライトフェンジャイト,海緑石,ゼラドナイト,パラゴナイト,プランマライト等),スメクタイト(モンモリナイト,バイデイト,イントロライト,サボナイト,ソーコナイト等),緑泥岩,パイロフィライト,タルク,バーミキュライト,ろう岩,ばん土頁岩などが挙げられ,平均粒子径が0.5〜200μmの範囲のものが化粧表面への影響がなく好ましく,とりわけ水酸化アルミニウム,フライアッシュ,カオリン鉱物を用いると接着層の硬度が高く鉛筆硬度も向上する。シリカ,カオリン鉱物を用いるとタックが向上する。これらは1種または2種以上を用いることができ,表面硬度の向上を目的とする無機充填剤の配合割合は,不飽和ポリエステル(固形分)100重量部に対して40〜140重量部が好ましく,下限に満たないと鉛筆硬度の向上に効果がなく,上限を超えると化粧表面に凹凸が表れやすくなり,化粧表面と基材との接着性能が低下する。タックの向上を目的とした場合のシリカやカオリン鉱物の配合割合は,不飽和ポリエステル(固形分)100重量部に対して,3〜70重量部が好ましい。
【0018】
(B)液には隠蔽性を向上させる目的で酸化チタンを2〜40重量部配合してもよい。また,必要に応じて着色顔料を配合してもよい。ただしながら、酸化チタン,着色顔料が多すぎると硬化不十分となり好ましくない。
【0019】
(B)液にはポットライフの向上及び基材とコート紙との密着性を向上させるためイソシアネート化合物を配合するのが好ましく,例えば,2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4’−MDI),4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’−MDI),トリレンジイソシアネート,ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート類や,ヘキサメチレンジイソシアネート,イソホロンジイソシアネート,キシリレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート類等が挙げられる。
【0020】
(A)液と(B)液を基材に塗布する場合は(A)液を塗布した後1秒以上30秒以内に(B)液を塗布する。塗布量は(A)液が0.3〜1.0g/尺,(B)液が8〜20g/尺であればよく,(A)液が少ないと硬度が劣り外観が悪く,多いと製品が反りやすくなる。(B)液が少ないと表面化粧の接着性能が悪く,基材の凹凸が表面に表れやすくなり,多いと製品が反りやすくなる。
【0021】
コート紙としては,印刷紙の表面に2液硬化型ウレタン樹脂や電離放射線硬化性樹脂等の架橋硬化物による表面保護層を塗工形成して,耐摩耗性,耐擦傷性等の表面強度を向上させたものが適用できる。以下,本発明を実施例,比較例に基づいてより詳細に説明する。
【実施例1】
【0022】
(A)液
不飽和ポリエステル(固形分) 100重量部
(フマル酸,無水フタル酸−エチレングリコール,プロピレングリコール系)
メタクリル酸グリシジル(沸点189℃) 180重量部
硬化剤(メチルエチルケトンパーオキサイド) 80重量部
(B)液
不飽和ポリエステル(固形分) 100重量部
(フマル酸,無水フタル酸−エチレングリコール,プロピレングリコール系)
メタクリル酸グリシジル(沸点189℃) 80重量部
硬化促進剤
オクテン酸コバルト8%溶液 2.0重量部
水酸化アルミニウム 100重量部
酸化チタン 5重量部
イソシアネート 10重量部
(ヘキサメチレンジイソシアネート)
厚み2.5mmの合板(3尺×6尺)に(A)液を0.5g/尺塗布し,5秒後に(B)液を14g/尺塗布し,電子線硬化性樹脂による表面保護層を形成した坪90g/m2のコート紙をラミネートした。上記配合のB液ポットライフは3時間以上であった。
【実施例2】
【0023】
(メタクリル酸グリシジルの配合割合が下限の場合)
実施例1において(B)液のメタクリル酸グリシジルの配合割合を20重量部とした以外は同様に実施した。
【実施例3】
【0024】
(メタクリル酸グリシジルの配合割合が上限の場合)
実施例1において(B)液のメタクリル酸グリシジルの配合割合を100重量部とした以外は同様に実施した。
【実施例4】
【0025】
実施例1において(B)液のメタクリル酸グリシジルに代えてメタクリル酸ブチル(沸点163℃)を用いた以外は同様に実施した。
【実施例5】
【0026】
実施例1において(B)液のメタクリル酸グリシジルに代えてヒドロキシエチルアクリレート(沸点92℃ 12mmHg)を用いた以外は同様に実施した。
【実施例6】
【0027】
実施例1において(B)液のメタクリル酸グリシジル80重量部をメタクリル酸グリシジル12重量部、メタクリル酸メチル(沸点100℃)68重量部とした以外は同様に実施した。
【0028】
比較例1(メタクリル酸グリシジルが下限未満の場合)
実施例1において,(B)液のメタクリル酸グリシジルの配合割合を10重量部とした以外は同様に実施したが、ポットライフの改善は見られなかった。
【0029】
比較例2(メタクリル酸グリシジルが上限を越える場合)
実施例1において,(B)液のメタクリル酸グリシジルの配合割合を120重量部とした以外は同様に実施したが、ゲル化しなかった。
比較例3
実施例1において,(B)液のメタクリル酸グリシジルに代えてメタクリル酸メチル(沸点100℃)を用いた以外は同様に実施した。
比較例4((A)液が下限未満の場合)
実施例1において,(A)液を0.1g/尺塗布し,(B)液を14g/尺塗布した以外は同様に実施したが6時間経過してもコート紙が接着しなかった。
【0030】
比較例5((A)液が上限を越える場合)
実施例1において,(A)液を3g/尺塗布し,(B)液を14g/尺塗布した以外は同様に実施したが6時間経過してもコート紙が接着しなかった。
【0031】
比較例6(水酸化アルミニウムが下限未満の場合)
実施例1において,水酸化アルミニウムを15重量部配合した以外は同様に実施した。
【0032】
比較例7(水酸化アルミニウムが上限を越える場合)
実施例1において,水酸化アルミニウムを180重量部配合した以外は同様に実施したが粘度が高く塗布ムラになり製品の外観が悪かった。
【0033】
比較例8
実施例1において酢酸ビニル系接着剤でコート紙を接着した以外は同様に実施した。
【0034】
比較例9
比較例8において基材にMDFを用いた以外は同様に実施した。
【0035】
比較例10
実施例1において(B)液のメタクリル酸グリシジル80重量部をメタクリル酸グリシジル7重量部、メタクリル酸メチル(沸点100℃)73重量部とした以外は同様に実施したが、経時での増粘が著しく、ポットライフの改善が不十分であった。
【0036】
B液配合割合を表1に示す。
【0037】
【表1】

【0038】
評価結果を表2に示す。
【0039】
【表2】

【0040】
評価方法は以下の通りとした。
樹脂ポットライフの測定
本樹脂粘度の測定は、常温下でカップに樹脂を取り、これをプロペラ状金属製羽根で300rpmにて攪拌し続け、30分もしくは60分毎に粘度を測定した。測定には、Bタイプ回転粘度計(TOKIMEC(株)製)を使用し、測定ロ−タ−及びその回転数は対象樹脂の粘度に応じて適宣選択し、樹脂温度を25℃にて測定を行い,測定ローターが回転を開始してから5分後に測定した値を樹脂粘度とした。
【0041】
この樹脂粘度は6Pa・s以上になると、樹脂中に気泡を孕みやすく、基材表面に樹脂を均一に塗布する事が難しくなるため、樹脂がそれ以下の粘度を保っている時間をポットライフとした。
鉛筆硬度
(1)鉛筆硬度の測定
JIS K 5600−5−4(1999年版)の規定に基づいて行った。測定装置は,株式会社東洋精機製作所製の鉛筆引掻塗膜硬さ試験機(形式P)を用いた。
(2)密着性
JIS K 5400に準じ,碁盤目試験により,密着性の評価を行った。
具体的には,表面に1mm角の碁盤目を100個作り,この上にセロハンテープを張り付け,90度の角度で素早く剥がし,残った碁盤目を数え,100/100を◎,95/100〜99/100を○,95/100未満を×とした。
(3)外観
目視にて確認し,異常なきを○,凹凸があるものを×とした。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材に下記(A)液,(B)液を塗布し,コート紙を接着してなる化粧材。
(A)不飽和ポリエステル(固形分) 100重量部
メタクリル酸及び/又はその誘導体 100〜220重量部
硬化剤 40〜150重量部
(B)不飽和ポリエステル(固形分) 100重量部
メタクリル酸及び/又はその誘導体 20〜100重量部
硬化促進剤 0.5〜8.0重量部
【請求項2】
前記(B)液に無機充填材が40〜140重量部配合されてなる請求項1記載の化粧材。
【請求項3】
前記(B)液にイソシアネート化合物が2〜20重量部配合されてなる請求項1又は2記載の化粧材。


【公開番号】特開2009−78423(P2009−78423A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−248786(P2007−248786)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【出願人】(000100698)アイカ工業株式会社 (566)
【Fターム(参考)】