説明

医用画像処理装置、医用画像診断装置及び医用画像処理プログラム

【課題】特定臓器の運動機能に関するポーラーマップの有用性向上。
【解決手段】被検体の特定臓器を含む領域の、SPECTスキャナ7により取得された第1の画像データとCTスキャナ9により取得された第2の画像データの記憶部45と、第1の画像データに基づいて特定臓器の運動機能に関する機能指標を計算する機能指標計算部25と、機能指標のポーラーマップを発生するポーラーマップ発生部27と、特定臓器の周辺臓器の形態を表すポーラーモデルを発生するポーラーモデル発生部31と、第2の画像データから周辺臓器についての領域を抽出する領域抽出部29と、該領域に基づいて周辺臓器に関する疾患の程度を表す疾患指標を計算する疾患指標計算部33と、該領域に基づいて前記極座標系で表現された疾患指標マーカを発生するマーカ発生部35と、ポーラーマップにポーラーモデルと疾患指標マーカとを合成する合成部37とで構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポーラーマップ上に特定臓器の形態に関するポーラーモデルを合成する機能を有する医用画像処理装置、医用画像診断装置及び医用画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、心尖部から心基部まで縦に長い心臓全体の機能指標を一度に観察できる表示形式として、ポーラーマップ(Polar Map)と呼ばれる極座標形式が用いられている。極座標は、平面を(r,θ)で表すものである。rは、心尖部から心基部まで心軸に沿った距離であり、θは心軸周りの角度である。例えば、核医学検査などで作成されるポーラーマップは、一つの画像で心臓全体の機能を表現することができ、心機能診断に有効な図である。ポーラーマップは、心筋の機能分布を単に表示(例えば図4)しているか、冠状動脈の支配領域を重ねて表示(例えば図5)しているだけである。
【0003】
近年心臓のコンピュータ断層撮影(Computed Tomography:以下CTと呼ぶ)の発展に伴い、単光子放出断層撮影(Single Photon Emission Computed Tomography:以下SPECTと呼ぶ)画像または陽電子放出コンピュータ断層撮影(Positron Emission Computed Tomography:以下PETと呼ぶ)画像とX線CT画像との重ね合わせ表示による診断が増えてきている。さらに、SPECT画像またはPET画像によるポーラーマップに、X線CT画像による冠状動脈の形態を合成する技術がある。このように、ポーラーマップに冠状動脈の形態を組み込むことで、診断精度の向上が見込まれる。
【0004】
しかしながら、冠状動脈の形態をポーラーマップにマッピングした画像(以下従来画像と呼ぶ)において、冠状動脈の形態は、SPECT画像またはPET画像にX線CT画像を単純に合成した画像と比べて歪んだものとなる。この結果、読影医等にとって、従来画像上で冠状動脈の狭窄等の疾患を把握し難い問題がある。さらに、冠状動脈の狭窄等の疾患とSPECT画像またはPET画像による心筋の代謝や残存心筋機能情報などとの関係が分かりにくい問題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−141245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、臓器の運動機能に関するポーラーマップの有用性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、第1の医用画像診断装置により取得された被検体の特定臓器を含む領域に関する第1の画像データと第2の医用画像診断装置により取得された前記特定臓器を含む領域に関する第2の画像データとを記憶する記憶部と、前記第1の画像データに基づいて、前記特定臓器の運動機能に関する機能指標を計算する機能指標計算部と、前記機能指標を極座標系に分布させることにより、前記機能指標のポーラーマップを発生するポーラーマップ発生部と、前記抽出された領域に基づいて、前記特定臓器の周辺臓器の形態を表すポーラーモデルを発生するポーラーモデル発生部と、前記第2の画像データから前記周辺臓器についての領域を抽出する領域抽出部と、前記抽出された領域に基づいて、前記周辺臓器に関する疾患の程度を表す疾患指標を計算する疾患指標計算部と、前記計算された疾患指標に基づいて前記極座標系で表現された疾患指標マーカを発生するマーカ発生部と、前記ポーラーマップに前記ポーラーモデルと前記疾患指標マーカとを合成する合成部と、を具備することを特徴とする医用画像処理装置である。
【0008】
請求項5に記載の発明は、核医学診断装置により取得された被検体の心臓を含む領域に関する第1の画像データとX線コンピュータ断層撮影装置により取得された前記心臓を含む領域に関する第2の画像データとを記憶する記憶部と、前記第1の画像データに基づいて、前記心臓の運動機能に関する機能指標を計算する機能指標計算部と、前記機能指標を極座標系に分布させることにより、前記機能指標のポーラーマップを発生するポーラーマップ発生部と、前記第2の画像データから前記心臓に関する冠状動脈の領域を抽出する領域抽出部と、前記抽出された領域に基づいて、前記冠状動脈の形態を表すポーラーモデルを発生するポーラーモデル発生部と、前記抽出された領域に基づいて、前記冠状動脈に関する疾患の程度を表す疾患指標を計算する疾患指標計算部と、前記計算された疾患指標に基づいて前記極座標系で表現された疾患指標マーカを発生するマーカ発生部と、前記ポーラーマップに前記ポーラーモデルと前記疾患指標マーカとを合成する合成部と、を具備することを特徴とする医用画像処理装置である。
【0009】
請求項6に記載の発明は、単光子放出コンピュータ断層撮影または陽電子放出コンピュータ断層撮影により被検体の特定臓器を含む領域に関する第1の画像データを発生する第1画像データ発生部と、X線コンピュータ断層撮影により前記特定臓器を含む領域に関する第2の画像データを発生する第2画像データ発生部と、前記第1の画像データに基づいて、前記特定臓器の運動機能に関する機能指標を計算する機能指標計算部と、前記機能指標を極座標系に分布させることにより、前記機能指標のポーラーマップを発生するポーラーマップ発生部と、前記第2の画像データから前記特定臓器の周辺臓器についての領域を抽出する領域抽出部と、前記抽出された領域に基づいて、前記周辺臓器の形態を表すポーラーモデルを発生するポーラーモデル発生部と、前記抽出された領域に基づいて、前記周辺臓器に関する疾患の程度を表す疾患指標を計算する疾患指標計算部と、前記計算された疾患指標に基づいて前記極座標系で表現された疾患指標マーカを発生するマーカ発生部と、前記ポーラーマップに前記ポーラーモデルと前記疾患指標マーカとを合成する合成部と、を具備することを特徴とする医用画像診断装置である。
【0010】
請求項7に記載の発明は、単光子放出コンピュータ断層撮影または陽電子放出コンピュータ断層撮影により被検体の心臓を含む領域に関する第1の画像データを発生する第1画像データ発生部と、X線コンピュータ断層撮影により前記心臓を含む領域に関する第2の画像データを発生する第2画像データ発生部と、前記第1の画像データに基づいて、前記心臓の運動機能に関する機能指標を計算する機能指標計算部と、前記機能指標を極座標系に分布させることにより、前記機能指標のポーラーマップを発生するポーラーマップ発生部と、前記第2の画像データから前記心臓に関する冠状動脈の領域を抽出する領域抽出部と、前記抽出された領域に基づいて、前記冠状動脈の形態を表すポーラーモデルを発生するポーラーモデル発生部と、前記抽出された領域に基づいて、前記冠状動脈に関する疾患の程度を表す疾患指標を計算する疾患指標計算部と、前記計算された疾患指標に基づいて前記極座標系で表現された疾患指標マーカを発生するマーカ発生部と、前記ポーラーマップに前記ポーラーモデルと前記疾患指標マーカとを合成する合成部と、を具備することを特徴とする医用画像診断装置である。
【0011】
請求項8に記載の発明は、第1の医用画像診断装置により取得された被検体の特定臓器を含む領域に関する第1の画像データと第2の医用画像診断装置により取得された前記特定臓器を含む領域に関する第2の画像データとを記憶する記憶部と、前記第1の画像データに基づいて、前記特定臓器の運動機能に関する機能指標を計算する機能指標計算部と、前記機能指標を極座標系に分布させることにより、前記機能指標のポーラーマップを発生するポーラーマップ発生部と、前記第2の画像データから前記特定臓器の周辺臓器についての領域を抽出する領域抽出部と、前記抽出された領域に基づいて、前記周辺臓器に関する疾患の程度を表す疾患指標を計算する疾患指標計算部と、前記抽出された領域に基づいて、前記疾患指標が付加された前記周辺臓器の形態を表すポーラーモデルを発生するポーラーモデル発生部と、前記ポーラーマップに前記ポーラーモデルを合成する合成部と、を具備することを特徴とする医用画像処理装置である。
【0012】
請求項9に記載の発明は、コンピュータに、被検体の特定臓器を含む領域に関する第1の画像データに基づいて、前記特定臓器の運動機能に関する機能指標を計算させる機能指標計算機能と、前記機能指標を極座標系に分布させることにより、前記機能指標のポーラーマップを発生させるポーラーマップ発生機能と、前記特定臓器を含む領域に関する第2の画像データから前記特定臓器の周辺臓器についての領域を抽出させる領域抽出機能と、前記抽出された領域に基づいて、前記周辺臓器の形態を表すポーラーモデルを発生させるポーラーモデル発生機能と、前記抽出された領域に基づいて、前記周辺臓器に関する疾患の程度を表す疾患指標を計算させる疾患指標計算機能と、前記計算された疾患指標に基づいて前記極座標系で表現された疾患指標マーカを発生させるマーカ発生機能と、前記ポーラーマップに前記ポーラーモデルと前記疾患指標マーカとを合成させる合成機能と、を実現させることを特徴とする医用画像処理プログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、臓器の運動機能に関するポーラーマップの有用性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態におけるSPECT/CT装置の外観を示す図である。
【図2】図2は、図1のSPECT/CT装置の構成を示す図である。
【図3】図3は、第1の実施形態において、ポーラーマップ上に冠状動脈のポーラーモデルと冠状動脈に関する疾患の程度を表す疾患指標マーカとを合成する手順を示すフローチャートである。
【図4】図4は、図1のSPECTスキャナにより取得された第1の画像データに基づいて発生されたポーラーマップの一例を示す図である。
【図5】図5は、本実施形態において、ポーラーマップ上に冠状動脈のポーラーモデルが合成された画像の一例を示す図である。
【図6】図6は、図5に疾患指標に対応する所定のマーカを合成した画像の一例を示す図である。
【図7】図7は、本実施形態において、カーソルが図6の表示画像上の冠状動脈を指し示したときに、冠状動脈の狭窄率が数値で表示される画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の第1の実施形態を図面に従って説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
(第1の実施形態)
本実施形態は、医用画像診断装置としてSPECT装置とX線CT装置との複合装置(以下SPECT/CT装置と呼ぶ)を適用することとする。なお、医用画像診断装置として、SPECT/CT装置ではなくPET装置とX線CT装置との複合装置(以下PET/CT装置と呼ぶ)を適用することも可能である。また、本実施形態における診断対象の特定臓器は心臓とし、特定臓器の周辺臓器は冠状動脈とする。特定臓器や周辺臓器は、心臓や冠状動脈に限定されることはなく、他の臓器にも適用可能である。
【0016】
図1は、本実施形態に係るSPECT/CT装置1の外観を示す図である。図1に示すように、SPECT/CT装置1は、寝台3、天板5、SPECTスキャナ7、CTスキャナ9、データ処理装置15、画像処理装置21を有する。
【0017】
寝台3は、被検体Pが載置される天板5を長手方向、横手方向、上下方向に移動可能に支持する。
【0018】
SPECTスキャナ7とCTスキャナ9とには、天板5が送り込まれる略円筒形状を有する中空部11と中空部13とがそれぞれ形成されている。中空部11の中心線と中空部13の中心線とが略一致するように、SPECTスキャナ7とCTスキャナ9とは配置されている。
【0019】
SPECTスキャナ7は、被検体Pをガンマ線でSPECTスキャンする。具体的には、SPECTスキャナ7は、中空部11周りに沿ってリング状に配列されたガンマ線検出器を搭載する。ガンマ線検出器は、被検体Pに投与された放射線医薬品から放出されるガンマ線を繰り返し検出し、検出されたガンマ線のエネルギーに応じた電気信号を繰り返し発生する。
【0020】
CTスキャナ9は、被検体PをX線でCTスキャンする。具体的には、CTスキャナ9は、中空部13を挟んで向き合うようにX線管とX線検出器とを搭載している。X線管はX線を発生する。X線検出器は、X線管から発生され被検体Pを透過したX線を検出し、検出されたX線のエネルギーに応じた電気信号を発生する。X線管とX線検出器とは、中空部13周りに回転しながらX線発生とX線検出とをそれぞれ繰り返す。
【0021】
データ処理装置15は、第1画像データ発生部17と第2画像データ発生部19とを有する。第2画像データ発生部19は、CTスキャナ9により多方向から収集された投影データに基づいて第2の画像データ(X線CT画像に関するボリュームデータ)を再構成する。第1画像データ発生部17は、第2の画像データによりSPECTスキャナ7により多方向から収集されたガンマ線カウントデータを減弱補正するとともに、補正されたガンマ線カウントデータに基づいて、第1の画像データ(SPECT画像に関するボリュームデータ)を再構成する。
【0022】
図2は本実施形態に係るSPECT/CT装置1の構成を示す図である。同図に示すように、本SPECT/CT装置1は、SPECTスキャナ7、CTスキャナ9、データ処理装置15、画像処理装置21とから構成されている。データ処理装置15は、第1画像データ発生部17、第2画像データ発生部19とから構成されている。
【0023】
画像処理装置21は、断面変換処理部23、機能指標計算部25、ポーラーマップ発生部27、領域抽出部29、冠状動脈の形態を極座標で表現した画像(ポーラーモデル)を発生するポーラーモデル発生部31、疾患指標計算部33、マーカ発生部35、合成部37、表示部39、インターフェース部41、入力装置43、記憶部45、制御部47を有している。加えて画像処理装置21には、ネットワークや心電計などが、インターフェース部41を介して接続されてもよい。なお、SPECT/CT装置1の技術的思想を医用画像処理装置で実現する場合には、例えば点線内の構成を有するものとなる。以下これら構成要素について説明する。
【0024】
断面変換処理部23は、被検体の心臓を含む領域に関する第1の画像データから、心尖部から心基部まで心軸に沿って一定間隔で且つこの心軸に直交する複数のスライスに関する複数のスライス画像を発生する。上記一定間隔は、予め記憶部45に記憶された所定の間隔である。なお、この所定の間隔は、入力装置43を介してユーザにより適宜変更可能である。
【0025】
SPECTデータ収集期間中、第1の画像データは繰り返し収集される。この撮影時間の異なる複数の第1の画像各々から断面変換処理部23により複数のスライス画像が発生される。それにより撮影時間の異なる複数のスライス画像が各スライスごとに発生される。各スライスに関する撮影時間の異なる複数のスライス画像により、機能指標計算部25により心臓の運動機能を定量化する機能指標が、心軸周りの多方向にわたって計算される。機能指標は、例えば、左心室心筋壁厚変化率(Wall Thickening)、容積変化率(Regional Ejection Fraction)、心筋血流評価および心筋生存性評価などである。
【0026】
ポーラーマップ発生部27は、機能指標計算部25で計算された複数の機能指標それぞれを、記憶部45に記憶されたポーラーマップのテンプレート上にプロットする。このプロットにより、ポーラーマップが発生される。なお、換言すると、ポーラーマップとは、機能指標が心軸周りの角度と心尖部または心基部からの距離(スライス番号)とで定義される極座標系に座標変換された画像である。
【0027】
領域抽出部29は、例えばCT値に対するしきい値処理(階調処理)等により、第2の画像データから、冠状動脈の領域を抽出する。
【0028】
ポーラーモデル発生部31は、領域抽出部29で抽出された冠状動脈の領域に基づいて、当該極座標系上で冠状動脈の形態を表すポーラーモデルを発生する。
【0029】
疾患指標計算部33は、領域抽出部29で抽出された冠状動脈の領域に基づいて、狭窄率やカルシュームスコアなどの冠状動脈に関する疾患の程度を示す疾患指標を計算する。一例として、狭窄率の計算方法は後述する。
【0030】
マーカ発生部35は、疾患指標計算部33で計算された疾患指標を極座標系に座標変換することにより疾患指標マーカを発生する。疾患指標マーカは、例えば、記憶部45に予め記憶された疾患指標に関する所定の範囲に対応したものである。なお、疾患指標マーカの形状、色および所定の範囲は、入力装置43を介してユーザにより適宜変更可能である。
【0031】
合成部37は、ポーラーマップ発生部27で発生された心臓の機能指標がプロットされたポーラーマップに、ポーラーモデル発生部31で発生された冠状動脈の形態を表すポーラーモデルとマーカ発生部35で発生された疾患指標マーカとを合成する。
【0032】
表示部39は、合成部37で合成された画像(以下合成画像と呼ぶ)を表示する。なお、被検体に対して負荷を与えて得られる合成画像(以下負荷合成画像と呼ぶ)と、当該被検体の安静時による合成画像(以下安静合成画像と呼ぶ)とを一画面上に表示させることも可能である。また、負荷合成画像および安静合成画像それぞれに対して、狭窄率、カルシュームスコアを用いて、一画面に4種類の画像を表示することも可能である。
【0033】
インターフェース部41は、入力装置43、ネットワーク、図示していない外部記憶装置および心電計等に関するインターフェースである。本SPECT/CT装置1によって得られた医用画像等のデータや解析結果等は、インターフェース部41によって、ネットワークを介して他の装置に転送可能である。
【0034】
入力装置43は、インターフェース部41に接続されユーザからの各種指示・命令・情報・選択・設定を本SPECT/CT装置1に取り込む。入力装置43は、図示しないが、関心領域の設定などを行うためのトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード等を有する。入力装置43は、表示画面上に表示されるカーソルの座標を検出し、検出した座標を制御部47に出力する。なお、入力装置43は、表示画面を覆うように設けられたタッチパネルでもよい。この場合、入力装置43は、電磁誘導式、電磁歪式、感圧式等の座標読み取り原理でタッチ指示された座標を検出し、検出した座標を制御部47に出力する。
【0035】
記憶部45は、本SPECT/CT装置1の制御プログラム、ポーラーマップおよび疾患指標マーカのテンプレート、ポーラーマップおよびポーラーモデルを発生させるためのプログラム、疾患指標を計算するためのプログラム、第1の画像データ、第2の画像データ、複数のスライス画像、発生されたポーラーマップおよびポーラーモデル、所定の疾患指標の範囲に対応した疾患指標マーカ、冠状動脈の形態を表すポーラーモデル上に疾患指標を合成する機能(後述する疾患指標マーカ機能)を実現するための専用プログラム等を格納する。
【0036】
制御部47は、画像処理装置21の中枢として機能する。制御部47は、図示しないCPUと記憶回路とを備える。制御部47は、インターフェース部41を介して入力装置43から送られてくるユーザの指示や画像処理の条件などの情報を一時的に記憶した後、これらの情報に基づいて第1および第2の画像データの収集や表示の制御などを行う。制御部47は、疾患指標マーカ機能を実現するための専用プログラム、所定の画像発生・表示等を実行するための制御プログラムを、記憶部45から読み出して自身が有するメモリ上に展開し、各種処理に関する演算・処理等を実行する。
【0037】
(疾患指標マーカ機能)
疾患指標マーカ機能とは、ポーラーマップ上に、ポーラーモデルとともに冠状動脈に関する疾患の程度を表す疾患指標(狭窄率やカルシュームスコアなど)のマーカを合成する機能である。以下、疾患指標マーカ機能に従う処理(以下疾患指標マーカ処理と呼ぶ)を説明する。
【0038】
図3は、疾患指標マーカ処理の流れを示すフローチャートである。
被検体に対するX線CTスキャンおよびSPECTスキャンに先立って、ユーザは、入力装置43にて患者情報の入力、発生されるX線の条件、検出されるX線およびガンマ線のデータ収集条件の設定や更新を行う。これらの設定や更新は、記憶部45に保存される。これらの入力/選択/設定が終了したならば、制御部47が、心電波形と同期しながら複数心拍に亘って、X線CTスキャンおよびSPECTスキャンを行う。
【0039】
CTスキャンにより、術者により造影剤を注入された被検体に対して、制御部47の制御のもとで、X線が継続的に発生される。発生されたX線は、被検体を透過し、X線検出器で検出される。検出されたX線のエネルギーに応じて、電気信号が発生される。発生された電気信号に対して、対数変換、感度補正、ビームハードニング補正等の前処理が行われる。前処理の後、第2画像データ発生部19により、第2の画像データ(X線CT画像に関するボリュームデータ)が再構成される(ステップSa1)。
【0040】
SPECTスキャンにより、被検体に投与された放射性同位元素から放出されるガンマ線が検出される。続いて、当該ガンマ線のエネルギーに応じた波高値を有する電気信号が発生される。発生された電気信号に対して、均一性補正、回転中心補正、散乱線補正等の前処理が行われる。前処理の後、第1画像データ発生部17において、第2の画像データによりガンマ線カウントデータを減弱補正するとともに、減弱補正されたガンマ線カウントデータに基づいて、第1の画像データ(SPECT画像に関するボリュームデータ)が再構成される(ステップSa2)。
【0041】
入力装置43を介して手動で設定された心軸、または、拡張末期もしくは収縮末期の第1の画像データに基づいて断面変換処理部23により決定された心軸に沿って、当該心軸に直交する複数のスライスが一定間隔で設定される。設定された複数のスライスそれぞれについて、スライス画像が第1の画像データから発生される(ステップSa3)。なお、これらスライスには、以下の説明の便宜上、心尖部から心基部まで心軸に沿って番号が付与されるものとする。
【0042】
心臓の拡張末期と収縮末期とにおける同じスライス番号を有するスライス画像どうしの比較評価に基づいて、心筋の収縮機能が機能指標として定量化される。具体的には、まず、複数のスライス全てについて、心軸を中心とした円周方向に分割された区域が設定される。次に、拡張末期および収縮末期の二枚のスライス画像における同一区域に含まれるデータに基づいて、当該区域における機能指標が計算される(ステップSa4)。計算される機能指標は、例えば、拡張末期の左心室心筋におけるガンマ線のカウント数から拡張末期の左心室心筋におけるガンマ線のカウント数を引き算した差を、拡張末期の左心室心筋におけるガンマ線のカウント数で割り算(正規化)して得られる左心室心筋壁厚変化率(Wall Thickening)がある。他には、各区域における容積変化から算出される血流の駆出率の指標である容積変化率(Regional Ejection Fraction)等がある。また、これら心臓の収縮機能に対する機能指標のほかには、心筋血流評価および心筋生存性評価などがあり、任意の種類の機能指標が入力装置43を介して選択される。
【0043】
上記機能指標を全区域にわたって計算することで、一つのスライス上の各区域における機能指標が得られる。これらの処理を全てのスライスについて計算することで、各スライス番号および各区域に対応する機能指標が得られる。心軸周りの角度と心尖部からの距離(スライス番号)または心基部からの距離とで定義される極座標系に、計算された機能指標がプロットされることにより、機能指標のポーラーマップが発生される(ステップSa5)。なお、当該極座標系として、予め記憶部45に記憶されたポーラーマップのテンプレートを用いることも可能である。図4は、ポーラーマップの一例を示す図である。
【0044】
入力装置43を介して設定された心時相に対応する第2の画像データが、制御部47の制御のもとで記憶部45から領域抽出部29に供給される。領域抽出部29に供給された第2の画像データに対して、例えばX線CT値に対するしきい値処理(階調処理)等が行われることにより、冠状動脈の領域が抽出される(ステップSa6)。
【0045】
抽出された冠状動脈の領域に基づいて、冠状動脈に関する疾患の程度を表す疾患指標が計算される(ステップSa7)。疾患指標は、例えば、冠状動脈の狭窄率やカルシュームスコアなどである。以下疾患指標として、狭窄率を例にとり説明する。狭窄率は、狭窄がない血管の径に対する狭窄がある血管の径の比率を計測することによって得られる。具体的には、まず、冠状動脈の中心線に対し垂直な断面が作成される。続いて、造影された狭窄部位付近の正常管腔内径に対する造影された狭窄管腔内径の比率である狭窄率が計算される。冠状動脈の領域全体において計算された冠状動脈の狭窄率は、マーカ発生部35もしくは記憶部45に転送される。
【0046】
ステップSa3で設定された複数のスライスそれぞれについて、ステップSa6で抽出された冠状動脈の領域の位置(心軸周りの角度)が計算される。ポーラーマップと同じ様式の極座標系上に、計算された心軸周りの角度とスライス番号に対応する当該極座標の原点からの距離とに基づいて、点(以下動脈点と呼ぶ)がプロットされる。当該原点(心尖部)から外側(心基部)に向かって、当該原点を中心としスライス番号に対応する距離を半径とする同心円を挟んで、最も近い動脈点どうしが直線で連結される。続いて、外側(心基部)から当該原点(心尖部)に向かって、同心円を挟んで最も近い動脈点どうしが直線で連結される。これら動脈点を連結することで、冠状動脈のポーラーモデルが発生される(ステップSa8)。図5は、ステップSa5で発生されたポーラーマップに、ステップSa8で発生された冠状動脈の形態を表すポーラーモデルが合成された画像の一例を示す図である。
【0047】
マーカ発生部35へ送られた冠状動脈の狭窄率に応じて色分けされた疾患指標マーカが、ポーラーマップおよびポーラーモデルと同じ様式の極座標系上に発生される(ステップSa9)。なお、当該極座標上における疾患指標マーカは、狭窄率を表す数値としてもよいし、狭窄率に応じて異なる形状としてもよい。また、疾患指標マーカは、狭窄率に応じてポーラーモデルの太さを変更させたものとしてもよい。また、血管の狭窄等があった場合、血流の支配下領域の心機能がどのような影響を受けているかを知りたいため、血管や血管の狭窄部の形状は正確でなくともよい。
【0048】
ステップSa5で発生されたポーラーマップに、ステップSa7で発生されたポーラーモデルとステップSa9で発生された疾患指標マーカとを合成する(ステップSa10)。図6は、図5に疾患指標マーカを合成した画像の一例を示す図である。図6におけるテーブルTは、冠状動脈の狭窄率の範囲と線種とが対応付けられたテーブルを表している。図6のテーブルTにおける冠状動脈の色および線種、狭窄率の範囲は、入力装置43を介してユーザにより適宜変更可能である。なお、表示部39で表示された表示画像上の冠状動脈をカーソルが指し示した場合、当該冠状動脈の狭窄率を表示させることも可能である。図7は、カーソルCが図6の表示画像上の冠状動脈を指し示したときに、冠状動脈の狭窄率が表示される画像の一例を示す図である。なお、図6、図7は単色画であるため、冠状動脈の狭窄率の違いを線種の違いで表現しているが、色の違いとして表現することも可能である。
【0049】
以上に述べた構成によれば、以下の効果を得ることができる。
本医用画像診断装置によれば、心臓の運動機能を表すポーラーマップに、冠状動脈の形態を表すポーラーモデルと冠状動脈に関する疾患の程度を表す狭窄率を表す疾患指標マーカとを合成することで、ポーラーモデルにおける冠状動脈の狭窄を把握し難い問題が解消される。また、冠状動脈の狭窄とSPECT画像による機能情報との関係、すなわち、冠状動脈の狭窄が発生している部位と、この冠状動脈の末梢における心筋の運動機能や心筋の生存性などとの関係が明確になる。以上のことから、心臓の運動機能に関するポーラーマップの有用性が向上する。また、SPECT画像診断とX線CT画像に基づく冠状動脈の診断とを同時に行うことができ、診断効率が向上する。さらには、心筋の生存可能性評価による治療の適応決定、治療効果の判定および予後予測などの診断精度が向上する。
【0050】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。一例として、第1の実施形態との相違が次のような場合である。図3におけるステップSa7で計算された疾患指標をステップSa8で連結された直線に付加し、疾患指標を有する冠状動脈のポーラーモデルを発生させる場合である。この変形例における疾患指標は、例えば色や線種などの違いとして、ポーラーモデルで表される。また、図2におけるマーカ発生部35が必要ないので装置の簡略化ができる。また、本医用画像診断装置の技術的思想で実現される医用画像処理装置は、例えば図2における点線内の構成要素を有する。疾患指標マーカ機能における処理は、図3におけるステップSa1とステップSa2とを削除したステップSa3からステップSa10までの処理となる。
【0051】
加えて、各実施形態に係る各機能は、当該処理を実行するプログラムをワークステーション等のコンピュータにインストールし、これらをメモリ上で展開することによっても実現することができる。このとき、コンピュータに当該処理を実行させることのできるプログラムは、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、X線CT装置単体、X線CT装置と核医学診断装置との複合検査(SPECT/CT装置、PET/CT装置、X線CT装置とSPECT装置、X線CT装置とPET装置)、医用画像処理装置について、臓器の運動機能に関するポーラーマップを発生させる分野に利用可能性がある。
【符号の説明】
【0053】
1…SPECT/CT装置、3…寝台、5…天板、7…SPECTスキャナ、9…CTスキャナ、11…中空部、13…中空部、15…データ処理装置、17…第1画像データ発生部、19…第2画像データ発生部、21…画像処理装置、23…断面変換処理部、25…機能指標計算部、27…ポーラーマップ発生部、29…領域抽出部、31…ポーラーモデル発生部、33…疾患指標計算部、35…マーカ発生部、37…合成部、39…表示部、41…インターフェース部、43…入力装置、45…記憶部、47…制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の医用画像診断装置により取得された被検体の特定臓器を含む領域に関する第1の画像データと第2の医用画像診断装置により取得された前記特定臓器を含む領域に関する第2の画像データとを記憶する記憶部と、
前記第1の画像データに基づいて、前記特定臓器の運動機能に関する機能指標を計算する機能指標計算部と、
前記機能指標を極座標系に分布させることにより、前記機能指標のポーラーマップを発生するポーラーマップ発生部と、
前記抽出された領域に基づいて、前記特定臓器の周辺臓器の形態を表すポーラーモデルを発生するポーラーモデル発生部と、
前記第2の画像データから前記周辺臓器についての領域を抽出する領域抽出部と、
前記抽出された領域に基づいて、前記周辺臓器に関する疾患の程度を表す疾患指標を計算する疾患指標計算部と、
前記計算された疾患指標に基づいて前記極座標系で表現された疾患指標マーカを発生するマーカ発生部と、
前記ポーラーマップに前記ポーラーモデルと前記疾患指標マーカとを合成する合成部と、
を具備することを特徴とする医用画像処理装置。
【請求項2】
前記第1の医用画像診断装置は、単光子放出コンピュータ断層撮影装置または陽電子放出コンピュータ断層撮影装置であり、
前記第2の医用画像診断装置はX線コンピュータ断層撮影装置であること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。
【請求項3】
前記疾患指標マーカは、前記疾患指標に応じた色情報を有すること
を特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。
【請求項4】
前記疾患指標マーカとともに前記疾患指標の数値が表示されること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。
【請求項5】
核医学診断装置により取得された被検体の心臓を含む領域に関する第1の画像データとX線コンピュータ断層撮影装置により取得された前記心臓を含む領域に関する第2の画像データとを記憶する記憶部と、
前記第1の画像データに基づいて、前記心臓の運動機能に関する機能指標を計算する機能指標計算部と、
前記機能指標を極座標系に分布させることにより、前記機能指標のポーラーマップを発生するポーラーマップ発生部と、
前記第2の画像データから前記心臓に関する冠状動脈の領域を抽出する領域抽出部と、
前記抽出された領域に基づいて、前記冠状動脈の形態を表すポーラーモデルを発生するポーラーモデル発生部と、
前記抽出された領域に基づいて、前記冠状動脈に関する疾患の程度を表す疾患指標を計算する疾患指標計算部と、
前記計算された疾患指標に基づいて前記極座標系で表現された疾患指標マーカを発生するマーカ発生部と、
前記ポーラーマップに前記ポーラーモデルと前記疾患指標マーカとを合成する合成部と、
を具備することを特徴とする医用画像処理装置。
【請求項6】
単光子放出コンピュータ断層撮影または陽電子放出コンピュータ断層撮影により被検体の特定臓器を含む領域に関する第1の画像データを発生する第1画像データ発生部と、
X線コンピュータ断層撮影により前記特定臓器を含む領域に関する第2の画像データを発生する第2画像データ発生部と、
前記第1の画像データに基づいて、前記特定臓器の運動機能に関する機能指標を計算する機能指標計算部と、
前記機能指標を極座標系に分布させることにより、前記機能指標のポーラーマップを発生するポーラーマップ発生部と、
前記第2の画像データから前記特定臓器の周辺臓器についての領域を抽出する領域抽出部と、
前記抽出された領域に基づいて、前記周辺臓器の形態を表すポーラーモデルを発生するポーラーモデル発生部と、
前記抽出された領域に基づいて、前記周辺臓器に関する疾患の程度を表す疾患指標を計算する疾患指標計算部と、
前記計算された疾患指標に基づいて前記極座標系で表現された疾患指標マーカを発生するマーカ発生部と、
前記ポーラーマップに前記ポーラーモデルと前記疾患指標マーカとを合成する合成部と、
を具備することを特徴とする医用画像診断装置。
【請求項7】
単光子放出コンピュータ断層撮影または陽電子放出コンピュータ断層撮影により被検体の心臓を含む領域に関する第1の画像データを発生する第1画像データ発生部と、
X線コンピュータ断層撮影により前記心臓を含む領域に関する第2の画像データを発生する第2画像データ発生部と、
前記第1の画像データに基づいて、前記心臓の運動機能に関する機能指標を計算する機能指標計算部と、
前記機能指標を極座標系に分布させることにより、前記機能指標のポーラーマップを発生するポーラーマップ発生部と、
前記第2の画像データから前記心臓に関する冠状動脈の領域を抽出する領域抽出部と、
前記抽出された領域に基づいて、前記冠状動脈の形態を表すポーラーモデルを発生するポーラーモデル発生部と、
前記抽出された領域に基づいて、前記冠状動脈に関する疾患の程度を表す疾患指標を計算する疾患指標計算部と、
前記計算された疾患指標に基づいて前記極座標系で表現された疾患指標マーカを発生するマーカ発生部と、
前記ポーラーマップに前記ポーラーモデルと前記疾患指標マーカとを合成する合成部と、
を具備することを特徴とする医用画像診断装置。
【請求項8】
第1の医用画像診断装置により取得された被検体の特定臓器を含む領域に関する第1の画像データと第2の医用画像診断装置により取得された前記特定臓器を含む領域に関する第2の画像データとを記憶する記憶部と、
前記第1の画像データに基づいて、前記特定臓器の運動機能に関する機能指標を計算する機能指標計算部と、
前記機能指標を極座標系に分布させることにより、前記機能指標のポーラーマップを発生するポーラーマップ発生部と、
前記第2の画像データから前記特定臓器の周辺臓器についての領域を抽出する領域抽出部と、
前記抽出された領域に基づいて、前記周辺臓器に関する疾患の程度を表す疾患指標を計算する疾患指標計算部と、
前記抽出された領域に基づいて、前記疾患指標が付加された前記周辺臓器の形態を表すポーラーモデルを発生するポーラーモデル発生部と、
前記ポーラーマップに前記ポーラーモデルを合成する合成部と、
を具備することを特徴とする医用画像処理装置。
【請求項9】
コンピュータに、
被検体の特定臓器を含む領域に関する第1の画像データに基づいて、前記特定臓器の運動機能に関する機能指標を計算させる機能指標計算機能と、
前記機能指標を極座標系に分布させることにより、前記機能指標のポーラーマップを発生させるポーラーマップ発生機能と、
前記特定臓器を含む領域に関する第2の画像データから前記特定臓器の周辺臓器についての領域を抽出させる領域抽出機能と、
前記抽出された領域に基づいて、前記周辺臓器の形態を表すポーラーモデルを発生させるポーラーモデル発生機能と、
前記抽出された領域に基づいて、前記周辺臓器に関する疾患の程度を表す疾患指標を計算させる疾患指標計算機能と、
前記計算された疾患指標に基づいて前記極座標系で表現された疾患指標マーカを発生させるマーカ発生機能と、
前記ポーラーマップに前記ポーラーモデルと前記疾患指標マーカとを合成させる合成機能と、
を実現させることを特徴とする医用画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−143115(P2011−143115A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−7387(P2010−7387)
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【出願人】(594164531)東芝医用システムエンジニアリング株式会社 (892)
【Fターム(参考)】