説明

医用画像取込装置及びプログラム

【課題】 可搬型記憶媒体から読み出した医用画像データに関する患者情報と、既に管理されている医用画像データに関する患者情報の重複管理を防ぐ。
【解決手段】メディアドライブ36は、メディアMからDICOM画像データを読み出す。制御部31は、このDICOM画像データにおける第1の患者情報と一致する第2の患者情報をDICOM画像データ管理DB352から複数の条件で検索し、検索結果を表示部33に表示させる。制御部31は、ユーザ操作による操作部32からの操作信号に基づいて、検索結果から第2の患者情報を選択し、この第2の患者情報を第1の患者情報に反映する。制御部31は、メディアMから読み出されたDICOM画像データをDICOM画像データ管理DBに登録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像取込装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
病院や診療所等の医療施設では、X線撮影装置等の医用画像撮影装置(モダリティ)を用いて患者の撮影が行われ、医用画像(医用画像データ)が生成される。そして、この医用画像に患者情報や検査情報等を含む付帯情報が付帯され、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格に準拠したDICOM画像データが生成される。DICOMとは、医用画像の通信及び保存フォーマットに関する標準規格であり、この規格に準拠することで、異なる医療機器間での相互通信性が確保される。
【0003】
生成されたDICOM画像データは、PACS(Picture Archiving and Communication System)と呼ばれる医用画像管理システム(医用画像管理装置)に送信され、このPACSにて記憶され管理される(PACSに登録される)。
【0004】
近年、このようにPACSで管理されているDICOM画像データを他のシステムや一般患者に提供する方法として、通信ネットワークによる方法とは別に、CD−RやDVD−R等の可搬型記憶媒体による提供も行われている。
【0005】
具体的に、IHE(Integrating Healthcare Enterprise)およびIHE−J(Integrating Healthcare Enterprise - Japan)のPDI(Portable Data for Imaging)によって定められたデータ構造に則って、DICOM画像データを可搬型記憶媒体に記憶させ、このDICOM画像データを提供する。PDIでは、可搬型記憶媒体におけるディレクトリ構成や索引ファイル等が規定されており、異なる医療機関の間でデータ交換が保証される。
【0006】
ところで、他システムで生成された可搬型記憶媒体に記憶されたDICOM画像データの患者情報と、予めPACSに登録されている患者情報とが同一の患者についての情報である場合でも、これらの患者情報は、必ずしも一致するとは限らない。そのため、同一の患者についての患者情報が重複してPACSで管理されることがある。
【0007】
このような問題を解決するために、他システムで生成された可搬型記憶媒体に記憶されたDICOM画像データの患者情報と、予めPACSに登録されている患者情報との整合性を判定し、可搬型記憶媒体に記憶されたDICOM画像データの患者情報を登録前に修正するシステムが開発されている。
【0008】
例えば、ある病院において、可搬型記憶媒体にPDIに従ったデータ構成でDICOM画像データと患者プロファイル情報を記憶させ、別の病院に設置された患者受付装置で患者プロファイル情報を、画像サーバでDICOM画像データをそれぞれ読み出し、患者受付装置でID変更指示情報を生成し、このID変更指示情報と患者プロファイル情報とを画像サーバに送信し、画像サーバでDICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報を修正する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−234305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、可搬型記憶媒体に記憶されたDICOM画像データの患者情報と、予めPACSに登録されている患者情報との整合性の判定を厳格に行うと、これらが同一患者の患者情報である場合でも、やはり、別患者の患者情報として重複してPACSにおいて管理されることがある。
【0011】
本発明は、上述したような課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、可搬型記憶媒体から読み出した医用画像データに関する患者情報と、既に管理されている医用画像データに関する患者情報の重複管理を防ぐことである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の医用画像取込装置は、
第1の患者情報を含む付帯情報が付帯された医用画像データを可搬型記憶媒体から読み出す読出手段と、
前記第1の患者情報と一致する第2の患者情報を、管理されている医用画像データに関する患者情報の中から複数の条件で検索し、検索された第2の患者情報の何れかに基づいて前記第1の患者情報を変更し、前記読出手段により読み出された医用画像データを取り込む制御手段と、
を備える。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
医用画像データを管理する管理手段を更に備え、
前記制御手段は、前記管理手段により管理されている医用画像データに関する患者情報の中から前記第2の患者情報を検索し、前記読み出された医用画像データを前記管理手段に管理させることにより当該医用画像データを取り込む。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
医用画像データを管理する医用画像管理装置とデータの送受信を行う通信手段を更に備え、
前記制御手段は、前記通信手段を制御して、前記医用画像管理装置において管理されている医用画像データに関する患者情報の中から前記第2の患者情報を検索し、前記通信手段を制御して、前記読み出された医用画像データを前記医用画像管理装置に送信させることにより当該医用画像データを取り込む。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、
前記制御手段は、前記検索の結果を画面に表示する。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、
前記第2の患者情報の何れかを選択する旨の操作信号を受け付ける受付手段を更に備え、
前記制御手段は、前記操作信号に基づいて前記第2の患者情報を選択し、当該選択された第2の患者情報に基づいて前記第1の患者情報を変更する。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の発明において、
前記制御手段は、患者情報に含まれる各項目を比較して、第2の患者情報を検索する。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、
前記複数の条件とは、比較する項目の組み合わせである。
【0019】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、
前記制御手段は、比較する項目毎に設定された一致の重みに基づいて、第2の患者情報の一致率を算出し、当該一致率を前記検索の結果と共に画面に表示する。
【0020】
請求項9に記載のプログラムは、
コンピュータを、
第1の患者情報を含む付帯情報が付帯された医用画像データを可搬型記憶媒体から読み出す読出手段、
前記第1の患者情報と一致する第2の患者情報を、管理されている医用画像データに関する患者情報の中から複数の条件で検索し、検索された第2の患者情報の何れかに基づいて前記第1の患者情報を変更し、前記読出手段により読み出された医用画像データを取り込む制御手段、
として機能させる。
【発明の効果】
【0021】
請求項1、9に記載の発明によれば、可搬型記憶媒体から読み出した医用画像データに付帯する付帯情報に含まれる第1の患者情報と一致する第2の患者情報を、管理されている医用画像データに関する患者情報の中から複数の条件で検索する。そして、検索された第2の患者情報の何れかに基づいて第1の患者情報を変更する。そして、可搬型記憶媒体から読み出した医用画像データを取り込む。
【0022】
そのため、可搬型記憶媒体から読み出した医用画像データに関する患者情報と、既に管理されている医用画像データに関する患者情報の重複管理を防ぐことができる。
【0023】
請求項2に記載の発明によれば、医用画像取込装置を、医用画像データを管理する医用画像管理装置として適用することができる。
【0024】
請求項3に記載の発明によれば、医用画像取込装置を、医用画像管理装置とは別の装置として適用することができる。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、検索の結果を画面に表示するため、医用画像データを取り込む際の利便性が向上する。
【0026】
請求項5に記載の発明によれば、複数の条件で検索された第2の患者情報の何れかを、ユーザが選択することができる。
【0027】
請求項6に記載の発明によれば、患者情報に含まれる各項目を比較して、第2の患者情報を検索するので、より正確に、医用画像データに関する患者情報の重複管理を防ぐことができる。
【0028】
請求項7に記載の発明によれば、より正確に、医用画像データに関する患者情報の重複管理を防ぐことができる。
【0029】
請求項8に記載の発明によれば、ユーザは、一致率を参照して第2の患者情報を選択することができるので、医用画像データを取り込む際の利便性が更に向上する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】放射線科システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【図2】DICOM画像データのデータ構成図である。
【図3】A病院とB病院とにおいて生成されたDICOM画像データの付帯情報に含まれる同一患者についての患者情報の一例を示す図である。
【図4】PACSのブロック図である。
【図5】DICOM画像データ管理DBにおける管理テーブルの関連図である。
【図6】患者情報抽出リスト生成処理を示すフローチャートである。
【図7】一致率算出テーブルのデータ構成図である。
【図8】患者情報比較画面の画面例である。
【図9】DICOM画像データ取込処理を示すフローチャートである。
【図10】放射線システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【図11】医用画像取込装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の医用画像取込装置を図1のPACS30に適用した場合の実施形態(第1の実施の形態)について図1〜図9を参照して説明する。
【0032】
[放射線科システムのシステム構成]
先ず、PACS30を有する放射線科システム100の概要について図1を用いて説明する。
【0033】
図1は、A病院内の放射線科システム100のシステム構成の一例を示すブロック図である。図1によれば、放射線科システム100は、RIS10と、モダリティ20と、PACS30と、クライアント端末40と、から構成されている。上記の各装置はLAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。
【0034】
RIS10は、放射線科部門(放射線科システム100)内における診療予約、診断結果のレポート、実績管理、材料在庫管理等の情報管理を行う。RIS10は、図示しない電子カルテシステム等において生成された撮影オーダ情報をモダリティ20に送信する。
【0035】
モダリティ20は、RIS10から受信した撮影オーダ情報に従って、患者を撮影し、医用画像の画像データ(医用画像データ)を生成する撮影装置である。また、モダリティ20は、前記撮影オーダ情報に基づいて、前記画像データに関する付帯情報を生成する。そして、モダリティ20は、前記画像データ(以下、実画像データと称す。)に付帯情報を付帯させて、DICOM規格に則ったDICOM画像データを生成し、PACS30に送信する。モダリティ20としては、CR装置、CT装置、MRI装置等、様々な種類の医用画像を撮影する撮影装置(医用画像撮影装置)が適用可能である。
【0036】
図2に、モダリティ20が生成するDICOM画像データのデータ構成図を示す。前述したように、DICOM画像データは、付帯情報と実画像データとから構成される。また、付帯情報は、患者情報、検査情報、シリーズ情報及び画像識別情報を含む。
【0037】
患者情報は、患者ID、患者氏名(ローマ字)、患者氏名(カナ)、患者氏名(漢字)、患者性別、患者誕生日、他の患者ID、診療記録所在識別子、患者の身長、患者の体重、患者の電話番号、患者の住所、職業等の項目を含んだ患者に関する情報である。検査情報は、検査を識別する検査ID、検査名、検査日時、受付番号、検査目的、検査内容等の検査に関する情報である。シリーズ情報は、シリーズ番号、モダリティ名、手技、撮影部位、撮影方向、撮影技師名等の、一つの検査の中で生成されるモダリティ毎の一連の医用画像の単位(シリーズ)に関する情報である。画像識別情報は、画像を識別するSOPインスタンスUID、画像番号、画像サイズ等の医用画像に関する情報である。
【0038】
図1に戻り、メディアMは、DICOM画像データを記憶している可搬型記憶媒体(CD−R、DVD−R等)である。メディアMは、IHEおよびIHE−JのPDIによって定められたデータ構造に則って、DICOM画像データを記憶している。本実施の形態では、A病院とは異なるB病院内の放射線科システムにおいて、メディアMにDICOM画像データが書き込まれたとする。
【0039】
図3に、A病院とB病院とにおいて生成されたDICOM画像データの付帯情報に含まれる同一患者についての患者情報の一例を示す。
【0040】
図3に示すように、A病院とB病院とでは、同一患者についての患者情報の項目の値が異なる場合がある。具体的に、「患者ID」は、各医療施設において発行されるIDであるので、A病院では「1」、B病院では「0002」と異なった値となる。
【0041】
また、「患者氏名(ローマ字)」は、A病院では、「TOKYO^TARO」、B病院では、「TOKYOU^TAROU」と異なった値となる。これは、各医療施設のモダリティにおける撮影技師等のユーザの文字入力の差異等によるものである。
【0042】
また、「患者氏名(カナ)」は、A病院では半角で、B病院では全角で表示される。また、「患者氏名(漢字)」は、A病院では空欄になる。これらは、各医療施設のモダリティのベンダの違い等によるものである。
【0043】
このように、DICOM画像データが生成される医療施設やモダリティが異なると、又はモダリティを操作する撮影技師等のユーザが異なると、このDICOM画像データの患者情報が、同一患者の情報であっても異なる場合がある。
【0044】
図1に戻り、PACS30は、モダリティ20において生成されたDICOM画像データを保存管理し、検索やデータ解析を行うデータベースシステムである。PACS30は、モダリティ20から受信したDICOM画像データに含まれる付帯情報に基づいて当該DICOM画像データを、例えば、リレーショナルデータベースに蓄積記憶していく。そして、PACS30は、読影医等の操作指示に応じて指定された患者IDや検査ID等を検索キーとしてDICOM画像データを検索し、画像ビューワやイメージャに出力する。PACS30は、患者IDや検査ID等の検索キーを含むDICOM画像データ取得要求を外部機器から受信すると、この取得要求に応じたDICOM画像データを検索して外部機器に提供(送信)する。
【0045】
また、PACS30は、メディアMからDICOM画像データを読み出し、このDICOM画像データを、モダリティ20から受信したDICOM画像データと共に保存管理する。即ち、PACS30は、メディアMから読み出したDICOM画像データを取り込む。
【0046】
クライアント端末40は、医用画像を表示するビューワ機能を有しており、読影医等の読影に供する端末である。クライアント端末40は、DICOM画像データ取得要求をPACS30に送信し、PACS30から取得要求に応じたDICOM画像データを取得する。そして、クライアント端末40は、取得したDICOM画像データを表示する。
【0047】
[PACSの機能的構成]
図4に、PACS30の機能的構成を示す。
【0048】
図4に示すように、PACS30は、制御部31、操作部32、表示部33、通信部34、記憶部35、メディアドライブ36を備えて構成され、各部はバス37により接続されている。
【0049】
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、PACS30の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部32から入力される操作信号又は通信部34により受信される指示信号に応じて、記憶部35に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0050】
操作部32は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部31に出力する。
【0051】
表示部33は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部31から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。
【0052】
通信部34は、LAN(Local Area Network)アダプタ、ルータ、TA(Terminal Adapter)等を備え、通信ネットワークNを介して接続されたモダリティ20、クライアント端末40等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0053】
メディアドライブ36は、制御部31からの制御信号に基づき、メディアM等の可搬型記憶媒体に記憶されている各種データを読み出す。また、メディアドライブ36は、制御部31からの制御信号に基づき、可搬型記憶媒体に各種データを書き込む。メディアドライブ36は、メディアMがセットされると、メディアMからDICOM画像データを読み出す。
【0054】
記憶部35は、ハードディスク等から構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。また、記憶部35は、モダリティ20により生成されたDICOM画像データ、メディアMから読み出されたDICOM画像データを記憶する。
【0055】
また、記憶部35は、DICOM画像データを管理するためのデータベースプログラムであるDICOM画像データ管理DB352を記憶する。DICOM画像データ管理DB352と制御部31とは協働して、記憶部35に記憶されているDICOM画像データを管理する。即ち、DICOM画像データ管理DB352と制御部31との協働で、管理手段として機能する。
【0056】
図5に、DICOM画像データ管理DB352における管理テーブルの関連図を示す。
【0057】
図5に示すように、DICOM画像データ管理DB352は、患者情報テーブルT1、検査情報テーブルT2、シリーズ情報テーブルT3、画像識別情報テーブルT4等の管理テーブルから構成される。
【0058】
患者情報テーブルT1は、管理対象となるDICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報を管理する管理テーブルである。患者情報テーブルT1は、「患者ID」「患者氏名(ローマ字)」「患者氏名(カナ)」「患者氏名(漢字)」「患者性別」「患者誕生日」等の項目から成る1又は複数のレコードから構成される。
【0059】
検査情報テーブルT2は、管理対象となるDICOM画像データの付帯情報に含まれる検査情報を管理する管理テーブルである。検査情報テーブルT2は、「検査ID」「検査名」「検査日時」「受付番号」「検査目的」「検査内容」等の項目から成る1又は複数のレコードから構成される。
【0060】
シリーズ情報テーブルT3は、管理対象となるDICOM画像データの付帯情報に含まれるシリーズ情報を管理する管理テーブルである。シリーズ情報テーブルT3は、「シリーズ番号」「モダリティ名」「手技」「撮影部位」「撮影方向」「撮影技師名」等の項目から成る1又は複数のレコードから構成される。
【0061】
画像識別情報テーブルT4は、管理対象となるDICOM画像データの付帯情報に含まれる画像識別情報を管理する管理テーブルである。画像識別情報テーブルT4は、「SOPインスタンスUID」「画像番号」「画像サイズ」等の項目から成る1又は複数のレコードから構成される。
【0062】
これらの管理テーブルは、DICOM画像データ管理DB352内で管理されるローカルID(LID)により関連付けられる。具体的に、患者情報テーブルT1の1レコードに対して、検査情報テーブルT2の1又は複数のレコードが関連付けられる。検査情報テーブルT2の1レコードに対して、シリーズ情報テーブルT3の1又は複数のレコードが関連付けられる。シリーズ情報テーブルT3の1レコードに対して、画像識別情報テーブルT4の1又は複数のレコードが関連付けられる。また、画像識別情報テーブルT4の1レコードに対して、1画像分のDICOM画像データが関連付けられる(図示せず)。
【0063】
図4に戻り、記憶部35は、医用画像取込プログラム351を記憶する。医用画像取込プログラム351と制御部31とは協働して、患者情報抽出リスト生成処理を行い、患者情報比較画面331を表示部33に表示させる。また、医用画像取込プログラム351と制御部31とは協働して、DICOM画像データ取込処理を行う。
【0064】
[患者情報抽出リスト生成処理]
次に、PACS30の制御部31が医用画像取込プログラム351と協働して行う、患者情報抽出リスト生成処理の具体的な動作について、図6を用いて説明する。
【0065】
メディアドライブ36にメディアMがセットされ、メディアドライブ36がメディアMからDICOM画像データを読み出すと、この患者情報抽出リスト生成処理が実行される。
【0066】
図6に示すように、制御部31は、メディアMから読み出されたDICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報から項目「患者氏名(ローマ字)」「患者氏名(カナ)」「患者氏名(漢字)」「患者性別」「患者誕生日」を抽出する。そして、制御部31は、この抽出した各項目全てが一致するレコードを、DICOM画像データ管理DB352の患者情報テーブルT1から検索する(ステップS1)。
【0067】
ステップS1における検索の結果、該当するレコードが患者情報テーブルT1に有る場合(ステップS2;YES)、制御部31は、患者情報の一致率を算出する。そして、制御部31は、この該当するレコードに対応する患者情報と、算出した一致率とを含むレコードを生成して患者情報抽出リストL1に追加する(ステップS3)。
【0068】
ここで、「一致率」とは、メディアMから読み出されたDICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報と、患者情報テーブルT1において管理されている患者情報との一致の度合いを示す値である。制御部31は、一致率算出テーブルT11に基づいて、「一致率」を算出する。一致率算出テーブルT11は、記憶部35に記憶されており、制御部31のRAMに展開される。
【0069】
図7に、一致率算出テーブルT11のデータ構成を示す。一致率算出テーブルT11では、各項目が一致率に対応付けられて記憶されている。制御部31は、抽出した項目に対応付けられた一致率を足し合わせた値を、患者情報抽出リストL1に追加するレコードの「一致率」とする。即ち、一致率算出テーブルT11における各項目に対応付けられた一致率は、項目毎の一致の重みを示す。
【0070】
例えば、ステップS3において、制御部31は、抽出した項目「患者氏名(ローマ字)」「患者氏名(カナ)」「患者氏名(漢字)」「患者性別」「患者誕生日」に対応する一致率「+20%」「+10%」「+40%」「+10%」「+20%」を足し合わせ、患者情報抽出リストL1に追加するレコードの「一致率」を「100%」とする。
【0071】
図6に戻り、ステップS3の処理を終えると、又は、ステップS1における検索の結果、該当するレコードが患者情報テーブルT1に無い場合(ステップS2;NO)、制御部31は、メディアMから読み出されたDICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報から項目「患者氏名(ローマ字)」「患者氏名(カナ)」「患者氏名(漢字)」「患者性別」を抽出する。そして、制御部31は、この抽出した各項目全てが一致し、且つ患者情報抽出リストL1に追加されたレコードの元となったレコード以外のレコードを、DICOM画像データ管理DB352の患者情報テーブルT1から検索する(ステップS4)。
【0072】
ステップS4における検索の結果、該当するレコードが患者情報テーブルT1に有る場合(ステップS5;YES)、制御部31は、患者情報の一致率を算出する。そして、制御部31は、この該当するレコードに対応する患者情報と、算出した一致率とを含むレコードを生成した患者情報抽出リストL1に追加する(ステップS6)。ここで、制御部31は、抽出した項目患者氏名(ローマ字)」「患者氏名(カナ)」「患者氏名(漢字)」「患者性別」に対応する一致率「+20%」「+10%」「+40%」「+10%」を足し合わせ、患者情報抽出リストL1に追加するレコードの一致率を「80%」とする。
【0073】
ステップS6の処理を終えると、又はステップS4における検索の結果、該当するレコードが患者情報テーブルT1に無い場合(ステップS5;NO)、制御部31は、メディアMから読み出されたDICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報から項目「患者氏名(ローマ字)」「患者氏名(カナ)」「患者氏名(漢字)」を抽出する。そして、制御部31は、この抽出した各項目全てが一致し、且つ患者情報抽出リストL1に追加されたレコードの元となったレコード以外のレコードを、DICOM画像データ管理DB352の患者情報テーブルT1から検索する(ステップS7)。
【0074】
ステップS7における検索の結果、該当するレコードが患者情報テーブルT1に有る場合(ステップS8;YES)、制御部31は、患者情報の一致率を算出する。そして、制御部31は、この該当するレコードに対応する患者情報と、算出した一致率とを含むレコードを生成した患者情報抽出リストL1に追加する(ステップS9)。ここで、制御部31は、抽出した項目患者氏名(ローマ字)」「患者氏名(カナ)」「患者氏名(漢字)」に対応する一致率「+20%」「+10%」「+40%」を足し合わせ、患者情報抽出リストL1に追加するレコードの一致率を「70%」とする。
【0075】
ステップS9の処理を終えると、又はステップS7における検索の結果、該当するレコードが患者情報テーブルT1に無い場合(ステップS8;NO)、制御部31は、メディアMから読み出されたDICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報から項目「患者氏名(ローマ字)」「患者氏名(カナ)」を抽出する。そして、制御部31は、この抽出した各項目全てが一致し、且つ患者情報抽出リストL1に追加されたレコードの元となったレコード以外のレコードを、DICOM画像データ管理DB352の患者情報テーブルT1から検索する(ステップS10)。
【0076】
ステップS10における検索の結果、該当するレコードが患者情報テーブルT1に有る場合(ステップS11;YES)、制御部31は、患者情報の一致率を算出する。そして、制御部31は、この該当するレコードに対応する患者情報と、算出した一致率とを含むレコードを生成した患者情報抽出リストL1に追加する(ステップS12)。ここで、制御部31は、抽出した項目「患者氏名(ローマ字)」「患者氏名(カナ)」に対応する一致率「+20%」「+10%」を足し合わせ、患者情報抽出リストL1に追加するレコードの一致率を「30%」とする。
【0077】
ステップS12の処理を終えると、又はステップS10における検索の結果、該当するレコードが患者情報テーブルT1に無い場合(ステップS11;NO)、制御部31は、メディアMから読み出されたDICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報から項目「患者氏名(ローマ字)」を抽出する。そして、制御部31は、この抽出した項目が一致し、且つ患者情報抽出リストL1に追加されたレコードの元となったレコード以外のレコードを、DICOM画像データ管理DB352の患者情報テーブルT1から検索する(ステップS13)。
【0078】
ステップS13における検索の結果、該当するレコードが患者情報テーブルT1に有る場合(ステップS14;YES)、制御部31は、患者情報の一致率を算出する。そして、制御部31は、この該当するレコードに対応する患者情報と、算出した一致率とを含むレコードを生成した患者情報抽出リストL1に追加する(ステップS15)。ここで、制御部31は、抽出した項目「患者氏名(ローマ字)」に対応する一致率「+20%」を、患者情報抽出リストL1に追加するレコードの一致率とする。
【0079】
ステップS15の処理を終えると、又はステップS13における検索の結果、該当するレコードが患者情報テーブルT1に無い場合(ステップS14;NO)、制御部31は、患者情報抽出リスト生成処理を終える。
【0080】
[患者情報比較画面]
患者情報抽出リスト生成処理を終えると、制御部31は、医用画像取込プログラム351と協働して、患者情報抽出リストL1を含む患者情報比較画面331を表示部33に表示させる。
【0081】
図8に、患者情報比較画面331の画面例を示す。図8に示すように、患者情報比較画面331には、患者情報抽出リスト生成処理において生成された患者情報抽出リストL1と、メディアMから読み出されたDICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報(メディア患者情報)と、が表示される。
【0082】
患者情報抽出リストL1ではレコードの選択が可能となっている。メディアMから読み出されたDICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報は、選択された患者情報抽出リストL1のレコードに関する患者情報に上書きされる。
【0083】
[DICOM画像データ取込処理]
次に、PACS30の制御部31が医用画像取込プログラム351と協働して行う、DICOM画像データ取込処理の具体的な動作について、図9を用いて説明する。
【0084】
患者情報抽出リストL1が表示部33に表示され、ユーザ操作による操作部32からの操作信号が入力されることにより、DICOM画像データ取込処理が実行される。
【0085】
図9に示すように、制御部31は、患者情報抽出リストL1にレコードが有るか否かを判定する(ステップS101)。
【0086】
判定の結果、レコードが有る場合(ステップS101;YES)、制御部31は、ユーザの操作部32からの操作信号に基づき、患者情報抽出リストL1のレコードを選択する(ステップS102;YES)。
【0087】
そして、制御部31は、患者情報抽出リストL1の選択されたレコードに対応する患者情報(患者情報テーブルT1に登録されているレコード)を、メディアMから読み出されたDICOM画像データの患者情報に上書き(反映)する(ステップS105)。
【0088】
そして、制御部31は、メディアMから読み出されたDICOM画像データをDICOM画像データ管理DB352に登録し、記憶部35に記憶させる(ステップS109)。以上で、DICOM画像データ取込処理が終了する。
【0089】
一方、ステップS101における判定の結果、患者情報抽出リストL1にレコードが無い場合(ステップS101;NO)、制御部31は、新規患者IDを発行する旨を表示部33に表示させる(ステップS103)。そして、制御部31は、DICOM画像データ管理DB352に問い合わせて、新規の患者IDを発行する(ステップS104)。そして、制御部31は、発行された患者IDを、メディアMから読み出されたDICOM画像データの患者情報の項目「患者ID」に上書き(反映)する。
【0090】
また、患者情報抽出リストL1にレコードが有るにも拘らず、レコードを選択する旨のユーザ操作が操作部32に行われず、患者情報抽出リストL1のレコードを選択しなかった場合(ステップS102;NO)、制御部31は、新規患者IDを発行する旨を表示部33に表示させ(ステップS103)、新規の患者IDを発行する(ステップS104)。そして、制御部31は、発行された患者IDを、メディアMから読み出されたDICOM画像データの患者情報の項目「患者ID」に上書き(反映)する。
【0091】
そして、制御部31は、ユーザの操作部32からの操作信号に基づき、メディアMから読み出されたDICOM画像データの患者情報の修正を受け付ける(ステップS106;YES)。制御部31は、この操作信号に基づいて、メディアMから読み出されたDICOM画像データの患者情報を変更(修正)する(ステップS107)。
【0092】
ステップS107の処理を終えると、又は、患者情報を修正する旨のユーザ操作が操作部32に行われず患者情報の修正を受け付けなかった場合(ステップS106;NO)、制御部31は、メディアMから読み出されたDICOM画像データの患者情報の文字フォーマットを、DICOM画像データ管理DB352の患者情報テーブルT1において管理されている形式に変更する(ステップS108)。具体的には、図3に示した項目「患者氏名(ローマ字)」「患者氏名(カナ)」等における違い(表記法、全角半角の違い等)を、B病院におけるDICOM画像データ管理DB352の患者情報テーブルT1において管理されている形式に合わせる。
【0093】
そして、制御部31は、メディアMから読み出されたDICOM画像データをDICOM画像データ管理DBに登録し、記憶部35に記憶させる(ステップS109)。以上で、DICOM画像データ取込処理が終了する。
【0094】
以上、第1の実施の形態によれば、PACS30のメディアドライブ36は、メディアMからDICOM画像データを読み出す。制御部31は、読み出されたDICOM画像データに付帯する付帯情報に含まれる患者情報(第1の患者情報)と一致する患者情報(第2の患者情報)をDICOM画像データ管理DB352から複数の条件で検索する。制御部31は、検索結果である患者情報抽出リストL1を含む患者情報比較画面331を表示部33に表示させる。制御部31は、ユーザ操作による操作部32からの操作信号に基づいて、患者情報抽出リストL1のレコードを選択し、このレコードに対応する第2の患者情報をメディアMから読み出されたDICOM画像データの第1の患者情報に反映する。そして、制御部31は、メディアMから読み出されたDICOM画像データをDICOM画像データ管理DB352に登録し、記憶部35に記憶させる。
【0095】
そのため、メディアMから読み出したDICOM画像データに付帯する付帯情報に含まれる患者情報と、既にDICOM画像データ管理DB352に登録されているDICOM画像データに付帯する付帯情報に含まれる患者情報の重複管理を防ぐことができる。
【0096】
また、制御部31は、複数の条件で第2の患者情報を検索し、各条件に対応する一致率を算出し、患者情報比較画面331に含まれる患者情報抽出リストL1の項目として、表示部33に表示させる。
【0097】
そのため、ユーザは、メディアMから読み出されたDICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報と、患者情報テーブルT1において管理されている患者情報との一致の度合いを考慮して、メディアMから読み出されたDICOM画像データの第1の患者情報に反映する第2の患者情報を選択することができる。
【0098】
[第2の実施の形態]
以下、本発明の医用画像取込装置を図10の医用画像取込装置50に適用した場合の実施形態(第2の実施の形態)について図10、図11を参照して説明する。ここでは、上述した第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
【0099】
[放射線科システムのシステム構成]
図10は、放射線科システム100のシステム構成の一例を示すブロック図である。図10によれば、A病院内の放射線科システム100は、RIS10と、モダリティ20と、PACS30と、クライアント端末40と、医用画像取込装置50と、から構成されている。上記の各装置はLAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。
【0100】
RIS10は、撮影オーダ情報をモダリティ20に送信する。
【0101】
モダリティ20は、RIS10から受信した撮影オーダ情報に従って、患者を撮影し、DICOM画像データを生成する。モダリティ20は、生成したDICOM画像データをPACS30に送信する。
【0102】
PACS30は、モダリティ20や医用画像取込装置50等の外部機器から送信されたDICOM画像データを保存管理する。
【0103】
クライアント端末40は、DICOM画像データ取得要求をPACS30に送信し、PACS30から取得要求に応じたDICOM画像データを取得する。そして、クライアント端末40は、取得したDICOM画像データを表示する。
【0104】
医用画像取込装置50は、メディアMに記憶されているDICOM画像データを読み出し、このDICOM画像データをPACS30に送信する。即ち、医用画像取込装置50は、メディアMから読み出したDICOM画像データを取り込む。
【0105】
[医用画像取込装置の機能的構成]
図11に、医用画像取込装置50の機能的構成を示す。
【0106】
図11に示すように、医用画像取込装置50は、制御部51、操作部52、表示部53、通信部54、記憶部55、メディアドライブ56を備えて構成され、各部はバス57により接続されている。
【0107】
制御部51は、CPU、RAM等から構成され、医用画像取込装置50の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部52から入力される操作信号又は通信部54により受信される指示信号に応じて、記憶部55に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0108】
操作部52は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部51に出力する。
【0109】
表示部53は、LCDにより構成され、制御部51から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。
【0110】
通信部54は、LANアダプタ、ルータ、TA等を備え、通信ネットワークNを介して接続されたPACS30等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0111】
記憶部55は、ハードディスク等から構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。
【0112】
また、記憶部55は、医用画像取込プログラム551を記憶する。医用画像取込プログラム551と制御部51とは協働して、患者情報抽出リスト生成処理を行い、患者情報比較画面331を表示部53に表示させる。また、医用画像取込プログラム551と制御部51とは協働して、DICOM画像データ取込処理を行う。
【0113】
ここで、第2の実施の形態における患者情報抽出リスト生成処理では、外部機器(PACS30)のDICOM画像データ管理DB352からレコードを検索する。
【0114】
具体的に、制御部51は、検索する項目を含んだ患者検索情報を生成する。制御部51は、この患者検索情報をPACS30に通信部54を介して送信する。PACS30は、受信した患者検索情報に基づいて、DICOM画像データ管理DB352の患者情報テーブルT1から該当する患者情報を検索し、検索した患者情報を医用画像取込装置50に送信する。
【0115】
また、第2の実施の形態におけるDICOM画像データ取込処理では、メディアMから読み出されたDICOM画像データを、外部機器(PACS30)のDICOM画像データ管理DB352に登録する。
【0116】
具体的に、制御部51は、メディアMから読み出されたDICOM画像データを、PACS30に通信部54を介して送信する。PACS30は、このDICOM画像データを、DICOM画像データDB352に登録する。
【0117】
以上、第2の実施の形態によれば、医用画像取込装置50のメディアドライブ56は、メディアMからDICOM画像データを読み出す。制御部51は、読み出されたDICOM画像データに付帯する付帯情報に含まれる患者情報(第1の患者情報)と一致する患者情報(第2の患者情報)を、PACS30から複数の条件で検索する。制御部51は、検索結果である患者情報抽出リストL1を含む患者情報比較画面331を表示部53に表示させる。制御部51は、ユーザ操作による操作部52からの操作信号に基づいて、患者情報抽出リストL1のレコードを選択する。そして、制御部51は、選択したレコードに対応する第2の患者情報を通信部54を介してPACS30から受信する。制御部51は、受信した第2の患者情報をメディアMから読み出されたDICOM画像データの第1の患者情報に反映する。そして、制御部31は、メディアMから読み出されたDICOM画像データを通信部54を介してPACS30に送信する。PACS30は、受信したDICOM画像データを登録する。
【0118】
そのため、メディアMから読み出したDICOM画像データに付帯する付帯情報に含まれる患者情報と、既にDICOM画像データ管理DB352に登録されているDICOM画像データに付帯する付帯情報に含まれる患者情報の重複管理を防ぐことができる。
【0119】
尚、各実施の形態(第1、第2の実施の形態)における記述は、本発明に係る医用画像取込装置の一例であり、これに限定されるものではない。システム及び各装置の細部構成及び細部動作に関しても適宜変更可能である。
【0120】
例えば、第1の実施の形態では、患者情報比較画面331をPACS30の表示部33に表示させ、操作部32から患者情報抽出リストL1のレコードの選択を受け付ける構成としたが、クライアント端末40の画面上に患者情報比較画面331を表示させ、クライアント端末40から患者情報抽出リストL1のレコードの選択を受け付ける構成としてもよい。
【0121】
また、本実施形態では、プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体としてハードディスクを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記憶媒体、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ等を適用することが可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も適用可能である。
【符号の説明】
【0122】
10 RIS
20 モダリティ
30 PACS
31 制御部
32 操作部
33 表示部
34 通信部
35 記憶部
36 メディアドライブ
37 バス
40 クライアント端末
50 医用画像取込装置
51 制御部
52 操作部
53 表示部
54 通信部
55 記憶部
56 メディアドライブ
57 バス
100 放射線科システム
331 患者情報比較画面
351 医用画像取込プログラム
352 DICOM画像データ管理DB
551 医用画像取込プログラム
L1 患者情報抽出リスト
M メディア
N 通信ネットワーク
T1 患者情報テーブル
T2 検査情報テーブル
T3 シリーズ情報テーブル
T4 画像識別情報テーブル
T11 一致率算出テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の患者情報を含む付帯情報が付帯された医用画像データを可搬型記憶媒体から読み出す読出手段と、
前記第1の患者情報と一致する第2の患者情報を、管理されている医用画像データに関する患者情報の中から複数の条件で検索し、検索された第2の患者情報の何れかに基づいて前記第1の患者情報を変更し、前記読出手段により読み出された医用画像データを取り込む制御手段と、
を備える医用画像取込装置。
【請求項2】
医用画像データを管理する管理手段を更に備え、
前記制御手段は、前記管理手段により管理されている医用画像データに関する患者情報の中から前記第2の患者情報を検索し、前記読み出された医用画像データを前記管理手段に管理させることにより当該医用画像データを取り込む、
請求項1に記載の医用画像取込装置。
【請求項3】
医用画像データを管理する医用画像管理装置とデータの送受信を行う通信手段を更に備え、
前記制御手段は、前記通信手段を制御して、前記医用画像管理装置において管理されている医用画像データに関する患者情報の中から前記第2の患者情報を検索し、前記通信手段を制御して、前記読み出された医用画像データを前記医用画像管理装置に送信させることにより当該医用画像データを取り込む、
請求項1に記載の医用画像取込装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記検索の結果を画面に表示する、
請求項1〜3の何れか一項に記載の医用画像取込装置。
【請求項5】
前記第2の患者情報の何れかを選択する旨の操作信号を受け付ける受付手段を更に備え、
前記制御手段は、前記操作信号に基づいて前記第2の患者情報を選択し、当該選択された第2の患者情報に基づいて前記第1の患者情報を変更する、
請求項4に記載の医用画像取込装置。
【請求項6】
前記制御手段は、患者情報に含まれる各項目を比較して、第2の患者情報を検索する、
請求項4又は5に記載の医用画像取込装置。
【請求項7】
前記複数の条件とは、比較する項目の組み合わせである、
請求項6に記載の医用画像取込装置。
【請求項8】
前記制御手段は、比較する項目毎に設定された一致の重みに基づいて、第2の患者情報の一致率を算出し、当該一致率を前記検索の結果と共に画面に表示する、
請求項7に記載の医用画像取込装置。
【請求項9】
コンピュータを、
第1の患者情報を含む付帯情報が付帯された医用画像データを可搬型記憶媒体から読み出す読出手段、
前記第1の患者情報と一致する第2の患者情報を、管理されている医用画像データに関する患者情報の中から複数の条件で検索し、検索された第2の患者情報の何れかに基づいて前記第1の患者情報を変更し、前記読出手段により読み出された医用画像データを取り込む制御手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−257276(P2010−257276A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−107298(P2009−107298)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】