説明

医用画像管理装置、医用画像システム及びプログラム

【課題】ユーザが医用画像管理装置に記憶されている画像データの圧縮率を意識することなく、好適な医用画像の参照を行う。
【解決手段】画像サーバ30は、電子カルテ端末40から画像取得要求を受信する。そして、画像サーバ30は、自機に保存している画像データの圧縮率に応じて、画像データから成る汎用画像ファイル、又は画像ビューワプログラムと画像データと当該画像データに関する付帯情報とから成るDICOM画像データ付画像ビューワファイルのいずれかを電子カルテ端末40に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像管理装置、医用画像システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療の分野において、患者を撮影した医用画像はデジタル化して扱われている。具体的には、CR(Computed Radiography)装置やCT(Computed Tomography)装置、MR(Magnetic Resonance)装置等の医用画像生成装置(以下、「モダリティ」と称す)を用いて、デジタル画像データを生成する。そして生成されたデジタル画像データは、画像サーバ(医用画像管理装置)で記憶管理されている。
【0003】
このデジタル画像データは、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格に準拠したデータ形式で、医用画像の画像データと当該画像データに関する付帯情報とから成る。以下、このデジタル画像データをDICOM画像データと称す。DICOM画像データは、医用画像の通信及び保存フォーマットに関する標準規格であるDICOM規格に準拠したデータである。このDICOM規格に準拠することで、異なる医療機器間での相互通信性が確保される。
【0004】
画像サーバは、DICOM対応の画像ビューワを備えた画像ビューワ端末からDICOM画像データの取得要求があった場合にDICOM画像データを提供する。画像ビューワ端末では、DICOM画像データに基づいて、高精細モニタ上に医用画像を表示する。そして、読影医等のユーザは、画像ビューワ端末の高精細モニタ上で医用画像の拡大縮小や階調変換等の画像処理を行う。
【0005】
また、電子カルテの作成や診断結果を行う際に用いる電子カルテ端末においても、診断医等のユーザが患者に対する説明や診断のために画像を参照したい場合がある。電子カルテ端末は、DICOM画像データを直接処理する機能や高度な画像処理機能等を備えていないのが一般的である。そのため、画像サーバにおいて、予めDICOM画像データに含まれる画像データのみをJPEG(Joint Photographic Experts Group)やPDF(Portable Document Format)等の形式に変換した汎用画像ファイルを生成しておき、画像サーバにWebサーバ機能を搭載することにより、電子カルテ端末からの要求に応じて汎用画像ファイルを提供することが行われている。
【0006】
例えば、地域全体で診療情報を共有可能な広域型病院情報システムにおいて、ICカードに、外部のファイル群を参照するためのリンク情報を含む診療記録をSGML(Standard Generalized Markup Language)/HTML(HyperText Markup Language)で記述する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−79770号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、画像サーバでは、記憶管理されるデータ量には限界があり、画像データの圧縮が行われている。しかし、画像ビューワ端末において読影を行う読影医や、電子カルテ端末において診療を行う診療医等のユーザは、画像サーバにより記憶管理されている医用画像の画像データが非可逆圧縮された画像であるか、高品質な無圧縮画像であるかの区別をすることが困難である。
【0008】
そのため、読影医が、読影を行う必要の無い非可逆圧縮された医用画像を画像ビューワ端末の高精細モニタ上に表示させてしまったり、診断医が、高品質な無圧縮画像を電子カルテ端末のモニタ上に表示させてしまったりするという問題が生じていた。
【0009】
更に、近年、電子カルテ端末においても、診断医が高品質な画像の参照を要望する場面が出てきており、画像ビューワ端末を電子カルテ端末の傍らに配備している医療施設も現れている。
【0010】
そのため、診断医が、非可逆圧縮された医用画像を画像ビューワ端末の高精細モニタ上に表示させてしまったり、高品質な無圧縮画像を電子カルテ端末のモニタ上に表示させてしまったりという上述と同様の問題が生じてしまった。
【0011】
本発明は、上述したような課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、ユーザが医用画像管理装置に記憶されている画像データの圧縮率を意識することなく、好適な医用画像の参照を行い得る医用画像管理装置、医用画像システム及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の医用画像管理装置は、
外部機器との間でデータの送受信を行う通信手段と、
医用画像の画像データ、当該画像データに関する付帯情報、前記画像データ及び前記付帯情報を含むDICOM画像データに対応した画像ビューワプログラムを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている画像データを圧縮する圧縮手段と、
前記通信手段が外部機器から画像取得要求を受信した際、前記画像データの圧縮率が予め定められた圧縮率以上の場合、前記記憶手段に記憶されている画像データ及び付帯情報を含むDICOM画像データと、前記記憶手段に記憶されている画像ビューワプログラムと、を前記外部機器に送信するように前記通信手段を制御し、前記画像データの圧縮率が予め定められた圧縮率未満の場合、前記記憶手段に記憶されている画像データを前記外部機器に送信するように前記通信手段を制御する送信制御手段と、
を備える。
【0013】
請求項2に記載の発明は、
医用画像管理装置と医用画像再生装置とから構成される医用画像システムにおいて、
前記医用画像管理装置は、
外部機器との間でデータの送受信を行う第1通信手段と、
医用画像の画像データ、当該画像データに関する付帯情報、前記画像データ及び前記付帯情報を含むDICOM画像データに対応した画像ビューワプログラムを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている画像データを圧縮する圧縮手段と、
前記第1通信手段が前記医用画像再生装置から画像取得要求を受信した際、前記画像データの圧縮率が予め定められた圧縮率以上の場合、前記記憶手段に記憶されている画像データ及び付帯情報を含むDICOM画像データと、前記記憶手段に記憶されている画像ビューワプログラムと、を前記医用画像再生装置に送信するように前記第1通信手段を制御し、前記画像データの圧縮率が予め定められた圧縮率未満の場合、前記記憶手段に記憶されている画像データを前記医用画像再生装置に送信するように前記第1通信手段を制御する第1送信制御手段と、
を備え、
前記医用画像再生装置は、
外部機器との間でデータの送受信を行う第2通信手段と、
各種データに基づいて各種情報を表示する表示手段と、
画像取得要求を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された画像取得要求を、前記医用画像管理装置に送信するように前記第2通信手段を制御する第2送信制御手段と、
前記第2通信手段が前記医用画像管理装置から前記DICOM画像データと前記画像ビューワプログラムとを受信した場合、前記DICOM画像データと前記画像ビューワプログラムとに基づいて、医用画像と当該医用画像に関する付帯情報とを表示するように前記表示手段を制御し、前記第2通信手段が前記医用画像管理装置から前記画像データを受信した場合、前記画像データに基づいて、医用画像を表示するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、
を備える。
【0014】
請求項3に記載のプログラムは、
コンピュータを、
外部機器との間でデータの送受信を行う通信手段、
医用画像の画像データ、当該画像データに関する付帯情報、前記画像データ及び前記付帯情報を含むDICOM画像データに対応した画像ビューワプログラムを記憶する記憶手段、
前記記憶手段に記憶されている画像データを圧縮する圧縮手段、
前記通信手段が外部機器から画像取得要求を受信した際、前記画像データの圧縮率が予め定められた圧縮率以上の場合、前記記憶手段に記憶されている画像データ及び付帯情報を含むDICOM画像データと、前記記憶手段に記憶されている画像ビューワプログラムと、を前記外部機器に送信するように前記通信手段を制御し、前記画像データの圧縮率が予め定められた圧縮率未満の場合、前記記憶手段に記憶されている画像データを前記外部機器に送信するように前記通信手段を制御する送信制御手段、
として機能させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ユーザが医用画像管理装置に記憶されている画像データの圧縮率を意識することなく、好適な医用画像の参照を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明に係る医用画像管理装置の一実施形態について説明する。
【0017】
[医用画像システムのシステム構成]
図1に、医用画像システム100のシステム構成を示す。図1に示すように、医用画像システム100は、モダリティ10と、RIS(Radiological Information System:放射線情報システム)20と、画像サーバ30と、電子カルテ端末40とから構成されており、各装置は通信ネットワークNを介して、データ通信可能に接続されている。
【0018】
RIS20は、制御部や記憶部、操作部、表示部、通信部等を有するコンピュータにより構成され、放射線科部門内における診療予約、診断結果のレポート、実績管理、材料在庫管理等の情報管理を行う。RIS20は、電子カルテ端末40により入力された検査オーダの登録を受け付ける。そして、その登録された検査オーダによって、検査オーダ情報を生成し、モダリティ10に送信する。
【0019】
検査オーダ情報とは撮影や診断の検査オーダの内容を示すデータであり、患者情報、検査情報及びシリーズ情報を含む。患者情報は、撮影を行う患者の受付番号や氏名、患者ID、性別等の患者毎に設定されたデータである。検査情報は、医師がオーダした検査を識別する検査ID、検査部位、撮影方向及び体位といった検査条件を示すデータである。シリーズ情報は、一つの検査の中で生成されるモダリティ10毎の一連の医用画像の単位(シリーズ)を示すシリーズIDやモダリティ10の種別を含むデータである。
【0020】
モダリティ10は、患者を撮影し、DICOM画像データを生成する医用画像生成装置である。DICOM画像データは、撮影した医用画像の画像データと当該画像データに関する各種情報(患者情報、検査情報及びシリーズ情報等)を有する付帯情報とを含む。付帯情報の詳細については後述する。
【0021】
モダリティ10は、撮影技師の操作に従って撮影して得られた医用画像のデータ信号と、RIS20から受信した検査オーダ情報とに基づいて、DICOM画像データを生成する。
【0022】
そして、モダリティ10は、DICOM画像データをDICOMファイルとして画像サーバ30に送信する。ここで、1つのDICOMファイルは、医用画像1枚に対応する画像データと当該画像データに対応する付帯情報とで構成される。
【0023】
画像サーバ30は、医用画像の画像データと画像データに対応する付帯情報とを保存し、管理する医用画像管理装置である。画像サーバ30は、モダリティ10からDICOMファイルを受信する。そして、画像サーバ30は、図2に示すように、受信したDICOMファイルを、付帯情報を格納したDICOMヘッダファイルと画像データを格納した汎用画像ファイルとに分割し保存する。
【0024】
そして、画像サーバ30は、汎用画像ファイルの保存期間に応じて、汎用画像ファイル(画像データ)を圧縮する。
【0025】
ここで、図3を参照して付帯情報のデータ構成を説明する。付帯情報は、患者情報、検査情報、シリーズ情報及び画像情報から成る。画像情報は、当該付帯情報に対応付けられている画像データに基づく医用画像についての情報である。そして画像情報は、画像を特定するIDである「SOPインスタンスUID」、「画像番号」、画像データの圧縮率を示す「圧縮率」、画像データの種類を示す「画像種別」、「更新日時」等の情報から構成される。例えば、SOPインスタンスUIDは「1.2.392.4509」、画像番号は「1」、圧縮率は「50%」、画像種別は「非可逆圧縮」、更新日時は「2007/6/8」のような値となる。
【0026】
また、画像サーバ30は、DICOM画像データに基づいて医用画像、当該医用画像に関する各種情報を表示部に表示させるためのプログラムである画像ビューワプログラム(DICOM画像データに対応した画像ビューワプログラム)を格納している画像ビューワファイルを保持している。
【0027】
図4に示すように、画像サーバ30は、他装置(本実施の形態においては電子カルテ端末40)から画像取得要求を受信すると、汎用画像ファイル(汎用画像ファイルに格納されている画像データ)の圧縮率に応じて、汎用画像ファイル、又はDICOM画像データ付画像ビューワファイルを画像取得要求元の他装置に送信する。ここで、このDICOM画像データ付画像ビューワファイルは、画像サーバ30において保持されているDICOMヘッダファイルに格納されている付帯情報と、汎用画像ファイルに格納されている画像データと、画像ビューワファイルに格納されている画像ビューワプログラムとに基づいて生成される。
【0028】
電子カルテ端末40は、電子カルテを作成する電子カルテ機能を有し、併せて参照医の診断に供するために、画像データ等に基づいて医用画像を表示する。電子カルテ端末40は、画像データ等を取得するために画像サーバ30に画像取得要求を送信する。
【0029】
[画像サーバの機能的構成]
図5に、画像サーバ30の機能構成を示す。図5に示すように、画像サーバ30は、制御部31、操作部32、表示部33、通信部34、ROM(Read Only Memory)35、記憶部36、計時部37等を備えて構成され、各部はバス38により接続されている。
【0030】
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成される。制御部31は、ROM35に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムに従って画像サーバ30の各部を統括的に制御する。
【0031】
操作部32は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウスなどのポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された指示信号を制御部31に出力する。
【0032】
表示部33は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部31から入力される表示信号の指示に従って、操作部32からの入力指示やデータ等を表示する。
【0033】
通信部34は、LAN(Local Area Network)アダプタ、ルータ、TA(Terminal Adapter)等を備え、通信ネットワークNを介して接続されたモダリティ10、RIS20、電子カルテ端末40等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0034】
通信部34は、電子カルテ端末40に汎用画像ファイル、又はDICOM画像データ付画像ビューワファイルを送信する際には、HTTP等の汎用のWeb通信用のプロトコルを採用する。
【0035】
ROM35は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、制御部31で実行される各種処理プログラム、各種データ等を記憶する。これらの各種プログラムは、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、制御部31は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0036】
記憶部36は、ハードディスク等の記憶装置であり、モダリティ10から受信したDICOMファイルに基づいて生成されたDICOMヘッダファイルと汎用画像ファイルを記憶する。また、記憶部36は画像ビューワファイルを記憶する。
【0037】
計時部37は、RTC(Real Time Clock)により構成され、現在の日時を計時して制御部31に出力する。
【0038】
制御部31は、通信部34がモダリティ10からDICOMファイルを受信すると、当該DICOMファイルをDICOMヘッダファイルと汎用画像ファイルとに分割する。このとき、制御部31は、分割したDICOMヘッダファイルに分割した汎用画像ファイルのファイル名を保持させ、DICOMヘッダファイルと汎用画像ファイルとを関連付ける。
【0039】
例えば、汎用画像ファイルのファイル名を「SOPインスタンスUID」としてDICOMヘッダファイルと汎用画像ファイルとを関連付ける。ここで、前述の通り、SOPインスタンスUIDとは、画像を特定するIDであり付帯情報に含まれる。
【0040】
そして、制御部31は、当該DICOMヘッダファイルと当該汎用画像ファイルとを記憶部36に記憶させる。
【0041】
ここで、汎用画像ファイルは、ビットマップ、JPEG、JPEG2000等、いずれの画像形式であってもよいが、本実施の形態では、DICOMファイルを汎用画像ファイルとDICOMヘッダファイルとに分割する際には、ビットマップ形式で汎用画像ファイルを保存することとする。また、制御部31は、汎用画像ファイル及びDICOMヘッダファイルを記憶部36に保存させる際に、計時部37から現在の日時を取得し、各ファイルにタイムスタンプを付する。タイムスタンプは、保存が開始された日時を示す情報であり、保存期間を算出する際の開始日時となる。
【0042】
また、制御部31は、記憶部36に記憶されている各汎用画像ファイルの保存期間に応じて予め定められた圧縮条件に基づいて汎用画像ファイルを圧縮する。圧縮条件としては、汎用画像ファイルの保存期間が長いほど圧縮率が低く定められている。すなわち、保存期間の経過に従って、汎用画像ファイルのデータ量が少なくなっていく。ここでいう圧縮率とは、最初の状態からの圧縮率であり、段階的に圧縮を行う場合の前段階からの圧縮率を指すものではない。また、「圧縮率が高い」とは「圧縮の程度が小さい」という事であり、「圧縮率が低い」とは「圧縮の程度が大きい」という事である。つまり圧縮率が高い程データ量が多くなり、圧縮率が低い程データ量は少なくなる。制御部31は、汎用画像ファイルの圧縮を行うと、当該汎用画像ファイルに関連付けられているDICOMヘッダファイルに格納されている付帯情報の画像情報に含まれる「圧縮率」と「画像種別」と「更新日時」の値を更新する。
【0043】
具体的には、制御部31は、計時部37から現在の日時を取得し、取得した現在の日時と汎用画像ファイルに付されているタイムスタンプの日時とに基づいて、汎用画像ファイルが記憶部36に保存を開始されてからの保存期間を算出する。そして、汎用画像ファイルの保存期間が1年を経過した場合には、制御部31は、汎用画像ファイル(ビットマップ画像)に対してJPEG2000可逆圧縮変換を施し、JPEG2000可逆圧縮画像を生成する。
【0044】
ここで、ビットマップ画像からJPEG2000可逆圧縮画像へ圧縮する際の圧縮率は、およそ1/3(圧縮率33%)である。つまり、JPEG2000可逆圧縮画像は、ビットマップ画像のおよそ1/3の画像サイズとなる。JPEG2000可逆圧縮画像に基づいて、元の画像(ビットマップ画像)を再現することができるので、画質を保持しつつ、汎用画像ファイルのデータ量を低減させることができる。
【0045】
また、制御部31は、汎用画像ファイルの保存期間が3年を経過した場合には、汎用画像ファイルに対してJPEG2000非可逆圧縮変換を施し、JPEG2000非可逆圧縮画像を生成する。
【0046】
ここで、ビットマップ画像からJPEG2000非可逆圧縮画像へ圧縮する際の圧縮率は、およそ1/20(圧縮率5%)である。つまり、JPEG2000非可逆圧縮画像は、ビットマップ画像のおよそ1/20の画像サイズとなる。
【0047】
また、制御部31は、通信部34が電子カルテ端末40からの画像取得要求を受信すると、当該画像取得要求に含まれるファイル指定情報により指定された汎用画像ファイルの圧縮率に応じて、記憶部36に記憶されている当該汎用画像ファイルを電子カルテ端末40に送信したり、又は記憶部36に記憶されている当該汎用画像ファイルとDICOMヘッダファイルと画像ビューワファイルとを結合してDICOM画像データ付画像ビューワファイルを生成し、当該DICOM画像データ付画像ビューワファイルを電子カルテ端末40に送信したりする。
【0048】
ここで、画像取得要求に含まれるファイル指定情報は、患者情報、検査情報、シリーズ情報及び画像情報等の各種情報の組み合わせとなる。制御部31は、当該各種情報と一致する付帯情報を格納したDICOMヘッダファイルを記憶部36から読み出し、当該付帯情報の画像情報に含まれる圧縮率を取得する。また、このDICOMヘッダファイルに関連付けられた汎用画像ファイルを記憶部36から読み出す。
【0049】
そして、制御部31は、この取得した圧縮率と予め設定された圧縮率(以下、設定圧縮率と称す)との比較を行う。尚、設定圧縮率は、ユーザ操作によって操作部32から設定される。
【0050】
比較の結果、取得した圧縮率が設定圧縮率以上の場合、制御部31は、画像ビューワファイルを記憶部36から読み出す。そして、記憶部36から読み出したDICOMヘッダファイルと汎用画像ファイルと画像ビューワファイルとを結合してDICOM画像データ付画像ビューワファイルを生成する。そして制御部31は、当該DICOM画像データ付画像ビューワファイルを電子カルテ端末40に送信する。圧縮率の高い画像データをDICOM画像データとして、画像ビューワプログラムと共に送信するため、電子カルテ端末40において、圧縮率の高い画像データに対して画像ビューワ上で画像処理等を施すことが可能となる。
【0051】
一方、比較の結果、取得した圧縮率が設定圧縮率未満の場合、制御部31は、記憶部36から読み出した汎用画像ファイルを電子カルテ端末40に送信する。このように、画像ビューワを使用してもWEBブラウザのみを使用しても画質の変わらない圧縮率の低い画像データの場合は、画像データのみを送信する。
【0052】
尚、取得した圧縮率が設定圧縮率以上の場合、制御部31が、生成したDICOM画像データ付画像ビューワファイルを電子カルテ端末40に送信することとしたが、送信するデータ形式はこれに限られるものではない。例えば、制御部31が、DICOMヘッダファイルと汎用画像ファイルを結合してDICOMファイルを生成し、このDICOMファイルと画像ビューワファイルとを電子カルテ端末40に送信することとしてもよい。
【0053】
尚、制御部31は、通信部34がモダリティ10から受信したDICOMファイルを、DICOMヘッダファイルと汎用画像ファイルとに分割して記憶部36に保存させることとしたが、保存させるデータ形式はこれに限られるものではない。例えば、制御部31は、受信したDICOMファイルを分割せずに記憶部36に保存させ、当該DICOMファイルとは別に汎用画像ファイルを生成しておいてもよい。
【0054】
尚、記憶部36に記憶されているDICOMヘッダファイルは外部に公開されており、ヘッダ取得要求に含まれるファイル指定情報は、URL形式で構成されることとしてもよい。このとき、画像サーバ30が公開しているDICOMヘッダファイルのファイル名やフォルダ名等は、ユーザが指定できる名前にしておく必要がある。
【0055】
[電子カルテ端末の機能的構成]
図6に、電子カルテ端末40の機能構成を示す。図6に示すように、電子カルテ端末40は、制御部41、操作部42、表示部43、通信部44、ROM45、記憶部46等を備えて構成され、各部はバス47により接続されている。
【0056】
制御部41は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成される。制御部41は、ROM45に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムに従って電子カルテ端末40の各部を統括的に制御する。例えば、制御部41は電子カルテプログラムとの協働により電子カルテの作成処理を行う。
【0057】
操作部42は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウスなどのポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された指示信号を制御部41に出力する。
【0058】
表示部43は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部41から入力される表示信号の指示に従って、操作部42からの入力指示やデータ等を表示する。
【0059】
通信部44は、LAN(Local Area Network)アダプタ、ルータ、TA(Terminal Adapter)等を備え、通信ネットワークNを介して接続されたモダリティ10、RIS20、画像サーバ30等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0060】
ROM45は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、制御部41で実行される各種処理プログラム、各種データ等を記憶する。これらの各種プログラムは、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、制御部41は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0061】
記憶部46は、ハードディスク等の記憶装置であり、画像サーバ30から受信した汎用画像ファイル、又はDICOM画像データ付画像ビューワファイル等を記憶する。
【0062】
制御部41は、ユーザ操作による操作部42からの画像取得命令に基づいて、画像取得要求を画像サーバ30に通信部44を介して送信する。
【0063】
また、制御部41は、通信部44が画像サーバ30から汎用画像ファイルを受信すると、記憶部36に当該汎用画像ファイルを記憶させると共に、当該汎用画像ファイルを読み込む。そして、制御部41は、電子カルテプログラムと、当該汎用画像ファイルに格納されている画像データとに基づいて、表示部43に医用画像等を表示させる(図10参照)。この表示部43に表示される画面を電子カルテ汎用画像閲覧画面431と称す。
【0064】
一方、制御部41は、通信部44が画像サーバ30からDICOM画像データ付画像ビューワファイルを受信すると、記憶部36に当該DICOM画像データ付画像ビューワファイルを記憶させると共に、当該DICOM画像データ付画像ビューワファイルを読み込む。
【0065】
そして、制御部41は、電子カルテプログラムと、当該DICOM画像データ付画像ビューワファイルに格納されている画像データと付帯情報と画像ビューワプログラムとに基づいて、表示部43に医用画像や当該医用画像に関する各種情報を表示させる(図11参照)。この表示部43に表示される画面を電子カルテDICOM画像閲覧画面432と称す。
【0066】
[画像サーバの具体的な動作]
次に画像サーバ30における具体的な動作を説明する。図7は、画像サーバ30において実行される処理を示すフローチャートである。図7に示すように、通信部34により、モダリティ10からDICOMファイルが受信される(ステップS1)。
【0067】
そして、制御部31により、DICOMファイルはDICOMヘッダファイルと汎用画像ファイルとに分割され、記憶部36に保存される(ステップS2)。このとき、制御部31により、DICOMヘッダファイルと汎用画像ファイルとが関連付けられる。そして、制御部31により、DICOMヘッダファイルと汎用画像ファイルとが記憶部36に蓄積記憶されていく。また、制御部31により、記憶部36に記憶されている汎用画像ファイルは、保存期間に応じて圧縮される。
【0068】
そして、通信部34により、電子カルテ端末40からの画像取得要求が受信されると(ステップS3)、制御部31は、当該画像取得要求に対応する汎用画像ファイルの圧縮率が設定圧縮率以上か否かを判定する(ステップS4)。尚、本実施の形態において設定圧縮率は80%とする。
【0069】
汎用画像ファイルの圧縮率は80%以上であると判定された場合(ステップS4;Yes)、制御部31により、汎用画像ファイルと当該汎用画像ファイルに対応するDICOMヘッダファイルと画像ビューワファイルとが結合され、DICOM画像データ付画像ビューワファイルが生成される(ステップS5)。そして、制御部31により、DICOM画像データ付画像ビューワファイルは通信部34を介して、電子カルテ端末40に送信される(ステップS6)。
【0070】
汎用画像ファイルの圧縮率は80%未満であると判定された場合(ステップS4;No)、制御部31により、汎用画像ファイルは通信部34を介して、電子カルテ端末40に送信される(ステップS7)。
【0071】
[医用画像システム内の各装置間の具体的な動作]
次に、医用画像システム100において行われる処理の概要を説明する。
【0072】
図8は、医用画像システム100において、画像サーバ30に保存されている汎用画像ファイルの圧縮率が設定圧縮率以上の場合の処理を示すラダーチャートである。
【0073】
図8に示すように、モダリティ10は、患者を撮影し、DICOMファイルを生成する(ステップS101)。そして、モダリティ10は、生成したDICOMファイルを画像サーバ30に送信する(ステップS102)。
【0074】
画像サーバ30は、モダリティ10において生成されたDICOMファイルを受信すると、このDICOMファイルをDICOMヘッダファイルと汎用画像ファイルとに分割する。そして、当該DICOMヘッダファイルと当該汎用画像ファイルとを保存する(ステップS103)。また、画像サーバ30は、保存期間に応じて、保存している汎用画像ファイルを圧縮する。
【0075】
電子カルテ端末40は、参照医のユーザ操作等に基づき、画像取得要求を画像サーバ30に送信する(ステップS104)。
【0076】
画像サーバ30は、電子カルテ端末40から画像取得要求を受信すると、画像取得要求により取得要求された汎用画像ファイルの圧縮率と設定圧縮率とを比較し、取得要求された汎用画像ファイルの圧縮率が設定圧縮率以上であると判定する(ステップS105)。
【0077】
そして、画像サーバ30は、汎用画像ファイルと当該汎用画像ファイルに対応するDICOMヘッダファイルと画像ビューワファイルとを結合し、DICOM画像データ付画像ビューワファイルを生成する(ステップS106)。そして、画像サーバ30は、生成したDICOM画像データ付画像ビューワファイルを電子カルテ端末40に送信する(ステップS107)。
【0078】
電子カルテ端末40は、画像サーバ30からDICOM画像データ付画像ビューワファイルを受信すると、電子カルテプログラムと受信したDICOM画像データ付画像ビューワファイルに格納されている画像ビューワプログラムと画像データと付帯情報とに基づいて、医用画像や当該医用画像に関する付帯情報等を表示する電子カルテDICOM画像閲覧画面432(図11参照)を表示部43に表示する(ステップS108)。
【0079】
図9は、医用画像システム100において、画像サーバ30に保存されている汎用画像ファイルの圧縮率が設定圧縮率より小さい場合の処理を示すラダーチャートである。
【0080】
図9に示すように、モダリティ10は、患者を撮影し、DICOMファイルを生成する(ステップS201)。そして、モダリティ10は、生成したDICOMファイルを画像サーバ30に送信する(ステップS202)。
【0081】
画像サーバ30は、モダリティ10において生成されたDICOMファイルを受信すると、このDICOMファイルをDICOMヘッダファイルと汎用画像ファイルとに分割する。そして、当該DICOMヘッダファイルと当該汎用画像ファイルとを保存する(ステップS203)。また、画像サーバ30は、保存期間に応じて、保存している汎用画像ファイルを圧縮する。
【0082】
電子カルテ端末40は、参照医のユーザ操作等に基づき、画像取得要求を画像サーバ30に送信する(ステップS204)。
【0083】
画像サーバ30は、電子カルテ端末40から画像取得要求を受信すると、画像取得要求により取得要求された汎用画像ファイルの圧縮率と設定圧縮率とを比較し、取得要求された汎用画像ファイルの圧縮率が設定圧縮率より小さいと判定する(ステップS205)。
【0084】
そして、画像サーバ30は、汎用画像ファイルを電子カルテ端末40に送信する(ステップS206)。電子カルテ端末40は、画像サーバ30から汎用画像ファイルを受信すると、電子カルテプログラムと受信した汎用画像ファイルに格納されている画像データに基づいて、医用画像等を表示する電子カルテ汎用画像閲覧画面431(図10参照)を表示部43に表示する(ステップS207)。
【0085】
[画面例]
図10に、電子カルテ端末40の表示部43に表示される電子カルテ汎用画像閲覧画面431の一例を示す。図10に示すように、電子カルテ汎用画像閲覧画面431はカルテ情報部d1と画像情報部d2で構成される。また、電子カルテ汎用画像閲覧画面431は、Webブラウザ上に表示される。
【0086】
カルテ情報部d1は、カルテ情報を表示するために用いられ、患者情報部d11と経過観察部d12で構成される。患者情報部d11には、保険証情報や患者の情報(例えば、患者氏名や住所)等が表示される。また、経過観察部d12には、患者のこれまでの診断結果や今後の治療計画等が表示される。
【0087】
画像情報部d2は、カルテの閲覧対象となっている患者の医用画像を表示する。画像情報部d2に表示される医用画像は、画像サーバ30から受信した汎用画像ファイルに格納されている画像データに基づいた医用画像である。例えば、医用画像はビットマップやJPEGデータ形式としてWebブラウザ上に表示される。
【0088】
図11に、電子カルテ端末40の表示部43に表示される電子カルテDICOM画像閲覧画面432の一例を示す。図11に示すように、電子カルテDICOM画像閲覧画面432はカルテ情報部d3と画像情報部d4で構成される。また、電子カルテDICOM画像閲覧画面432は、Webブラウザ上に表示される。
【0089】
カルテ情報部d3は、カルテ情報を表示するために用いられ、患者情報部d31と経過観察部d32で構成される。患者情報部d31には、保険証情報や患者の情報(例えば、患者氏名や住所)等が表示される。また、経過観察部d32には、患者のこれまでの診断結果や今後の治療計画等が表示される。
【0090】
画像情報部d4は、カルテの閲覧対象となっている患者の医用画像や当該医用画像に関する各種情報(画像データに関する付帯情報)を表示する。画像情報部d4に表示される医用画像や各種情報は、画像サーバ30から受信したDICOM画像データ付画像ビューワファイルに格納されている画像データ、付帯情報、画像ビューワプログラムに基づいて、ActiveX(登録商標)技術、Java(登録商標)Applet技術等を用いてWebブラウザ上に表示される。そして、当該表示される医用画像に画像処理を施すことを可能とする。つまり、画像情報部d4は、DICOM画像データに対応した画像ビューワとなる。
【0091】
画像情報部d4は、画像処理条件入力部d411と付帯情報表示部d412とを有する。
【0092】
ここで、画像処理条件入力部d411には、拡大ボタン、縮小ボタン、コントラスト変更ボタン、濃度変更ボタン等が含まれる。そして、操作されたボタンに応じて、画像情報部d4に表示されている医用画像に画像処理が施され、処理済の画像が画像情報部d4に表示される。
【0093】
付帯情報表示部d412には、画像情報部d4に表示されている医用画像に関する各種情報(画像データに関する付帯情報)が表示される。当該医用画像に関する各種情報には、患者情報、検査情報、シリーズ情報、画像情報等がある。
【0094】
以上、本実施の形態によると、画像サーバ30は、医用画像データと、当該画像データに関する付帯情報と、DICOM画像データに対応した画像ビューワプログラムを記憶する。また、画像サーバ30は、画像データ(汎用画像ファイル)の保存期間に応じて画像データを圧縮する。
【0095】
そして、画像サーバ30は、電子カルテ端末40から画像取得要求を受信すると、取得要求対象となっている画像データの圧縮率に応じて、汎用画像ファイル、又はDICOM画像データ付画像ビューワファイルを電子カルテ端末40に送信する。
【0096】
具体的には、取得対象となっている画像データの圧縮率が設定圧縮率以上の場合、画像サーバ30は、DICOM画像データ付画像ビューワファイルを電子カルテ端末40に送信する。また、取得対象となっている画像データの圧縮率が設定圧縮率未満の場合、画像サーバ30は、汎用画像ファイルを電子カルテ端末40に送信する。
【0097】
そして、電子カルテ端末40は、汎用画像ファイルを受信すると、電子カルテプログラムと受信した汎用画像ファイルとに基づいて、医用画像等を表示する電子カルテ汎用画像閲覧画面431を表示する。また、電子カルテ端末40は、DICOM画像データ付画像ビューワファイルを受信すると、電子カルテプログラムと受信したDICOM画像データ付画像ビューワファイルとに基づいて、医用画像や当該医用画像に関する各種情報等を表示する電子カルテDICOM画像閲覧画面432を表示する。
【0098】
そのため、電子カルテ端末40のユーザは、画像サーバ30に保存されている画像データの圧縮率を意識することなく、圧縮率に応じた好適な環境で医用画像を閲覧することができる。具体的には、圧縮率の高い高品質な医用画像を、付帯情報を含んだDICOM画像データとして画像ビューワで閲覧する。また、画像ビューワを使用しても画質に変化のない圧縮率の低い医用画像を、画像ビューワ無しで簡易に表示する。
【0099】
更に、圧縮率の高い高品質な医用画像に対して画像ビューワを使用することにより、電子カルテ端末40上において、各種画像処理を行うことが可能となる。
【0100】
更に、画像サーバ30から電子カルテ端末40にDICOM画像データ付画像ビューワファイルを送信することにより、汎用のWeb通信用プロトコルのみの通信で、電子カルテ端末40上で、DICOM画像データを閲覧することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の一実施形態における医用画像システムのシステム構成図である。
【図2】DICOMファイルの分割前後のデータ構成図である。
【図3】DICOMヘッダファイルのデータ構成図である。
【図4】画像サーバから電子カルテ端末に送信するデータのデータ構成図である。
【図5】画像サーバのブロック図である。
【図6】電子カルテ端末のブロック図である。
【図7】画像サーバにおいて実行される処理を示すフローチャートである。
【図8】モダリティ、画像サーバ及び電子カルテ端末間において実行される処理を示すラダーチャート図である。
【図9】モダリティ、画像サーバ及び電子カルテ端末間において実行される処理を示すラダーチャート図である。
【図10】電子カルテ汎用画像閲覧画面の画面例である。
【図11】電子カルテDICOM画像閲覧画面の画面例である。
【符号の説明】
【0102】
10 モダリティ
20 RIS
30 画像サーバ
31 制御部
32 操作部
33 表示部
34 通信部
35 ROM
36 記憶部
37 計時部
38 バス
40 電子カルテ端末
41 制御部
42 操作部
43 表示部
44 通信部
45 ROM
46 記憶部
47 バス
100 医用画像システム
431 電子カルテ汎用画像閲覧画面
432 電子カルテDICOM画像閲覧画面
N 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機器との間でデータの送受信を行う通信手段と、
医用画像の画像データ、当該画像データに関する付帯情報、前記画像データ及び前記付帯情報を含むDICOM画像データに対応した画像ビューワプログラムを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている画像データを圧縮する圧縮手段と、
前記通信手段が外部機器から画像取得要求を受信した際、前記画像データの圧縮率が予め定められた圧縮率以上の場合、前記記憶手段に記憶されている画像データ及び付帯情報を含むDICOM画像データと、前記記憶手段に記憶されている画像ビューワプログラムと、を前記外部機器に送信するように前記通信手段を制御し、前記画像データの圧縮率が予め定められた圧縮率未満の場合、前記記憶手段に記憶されている画像データを前記外部機器に送信するように前記通信手段を制御する送信制御手段と、
を備える医用画像管理装置。
【請求項2】
医用画像管理装置と医用画像再生装置とから構成される医用画像システムにおいて、
前記医用画像管理装置は、
外部機器との間でデータの送受信を行う第1通信手段と、
医用画像の画像データ、当該画像データに関する付帯情報、前記画像データ及び前記付帯情報を含むDICOM画像データに対応した画像ビューワプログラムを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている画像データを圧縮する圧縮手段と、
前記第1通信手段が前記医用画像再生装置から画像取得要求を受信した際、前記画像データの圧縮率が予め定められた圧縮率以上の場合、前記記憶手段に記憶されている画像データ及び付帯情報を含むDICOM画像データと、前記記憶手段に記憶されている画像ビューワプログラムと、を前記医用画像再生装置に送信するように前記第1通信手段を制御し、前記画像データの圧縮率が予め定められた圧縮率未満の場合、前記記憶手段に記憶されている画像データを前記医用画像再生装置に送信するように前記第1通信手段を制御する第1送信制御手段と、
を備え、
前記医用画像再生装置は、
外部機器との間でデータの送受信を行う第2通信手段と、
各種データに基づいて各種情報を表示する表示手段と、
画像取得要求を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された画像取得要求を、前記医用画像管理装置に送信するように前記第2通信手段を制御する第2送信制御手段と、
前記第2通信手段が前記医用画像管理装置から前記DICOM画像データと前記画像ビューワプログラムとを受信した場合、前記DICOM画像データと前記画像ビューワプログラムとに基づいて、医用画像と当該医用画像に関する付帯情報とを表示するように前記表示手段を制御し、前記第2通信手段が前記医用画像管理装置から前記画像データを受信した場合、前記画像データに基づいて、医用画像を表示するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、
を備える医用画像システム。
【請求項3】
コンピュータを、
外部機器との間でデータの送受信を行う通信手段、
医用画像の画像データ、当該画像データに関する付帯情報、前記画像データ及び前記付帯情報を含むDICOM画像データに対応した画像ビューワプログラムを記憶する記憶手段、
前記記憶手段に記憶されている画像データを圧縮する圧縮手段、
前記通信手段が外部機器から画像取得要求を受信した際、前記画像データの圧縮率が予め定められた圧縮率以上の場合、前記記憶手段に記憶されている画像データ及び付帯情報を含むDICOM画像データと、前記記憶手段に記憶されている画像ビューワプログラムと、を前記外部機器に送信するように前記通信手段を制御し、前記画像データの圧縮率が予め定められた圧縮率未満の場合、前記記憶手段に記憶されている画像データを前記外部機器に送信するように前記通信手段を制御する送信制御手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−15697(P2009−15697A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−178526(P2007−178526)
【出願日】平成19年7月6日(2007.7.6)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】