説明

医療レーザ処置のための取り替え可能なチップおよびそのチップの使用法

チップ化での使用のための典型的な処置システムは、例えばレーザのような光エネルギー源を含む。例えば、システムのパラメータ及び、個々のチップを通じて与えられる処置を変えるために、チップの組みは、処置システムへ交換可能に取り付けられてもよい。本発明の実施例は、セキュリティチップおよび/またはメモリを持つチップを含む。セキュリティチップは、許可されていないチップの使用から処置システムを保護し、メモリは、処置を高めるために、チップおよび/または処置システムについての情報を格納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、Len DeBenedictis その他により2004年9月9日に出願された特許出願 No.60/609,037の“医療レーザ処置のための取り替え替え可能なチップおよびそのチップの使用法”を優先主張する。前述の内容は、その全体に関してここに組み込まれる。
【0002】
本発明は一般に、光エネルギーを用いて医療または外科の処置を提供するための方法および装置に関し、特に、処置システムでのハンドピースに結合される交換可能なチップおよび、組織(例えば人の皮膚)の処置のために、光放射を用いてそのようなチップを使する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
レーザおよび他の強力な光源は、皮膚組織処置を含む種々のタイプの組織処置に対して使用される。光エネルギー特にレーザエネルギーは、処置される組織内に所望される結果が達成されるために、医療での万能ツールとして一般に使用される。例えば、過度の血管障害、色素障害、座瘡傷、ロゼット病などのような一般の皮膚問題を処置するためにレーザが用いられてきた。追加的に、皮膚を美しくし、そして、皮膚の異なる層を作り替えて、皺や古い皮膚の外観を改善することにより、レーザは、より良好な整形を達成するために、美容外科でも採用されている。一般的に、皮膚の再生は、新しく、より若々しく見える皮膚を発育させ、同時に、新しい皮膚の発生および成長を促進するために、皮膚のトップ層が、化学的、機械的な摩擦またはレーザを用いて、完全に除去される手順が理解されている。レーザによる皮膚再生では、レーザエネルギーは、皮膚のより深い層内に浸透し、そして、そして、同時に、皮膚の若さに貢献するコラーゲンのような、余分な細胞マトリックスの構造の発生および/または変更することを狙っている。
【0004】
光を用いた皮膚組織の処置の間、光ビームは、患者の皮膚表面を照射する。一般に、このような処置に使用されるレーザは、水のような、皮膚内の自然の発色団の一つにより吸収される波長で機能するが、発色団が組織に追加されてもよい。主な発色団として水の場合、細胞および細胞間の水が光エネルギーを吸収し、そして光エネルギーを熱エネルギーに変える。処置の間、組織内の熱エネルギーの変換は、光ビームの動作パラメータを変える熱伝導、対流、放射、物質交代、蒸発、および相変化を含む複雑なプロセスである。そのような手順では、ターゲットの組織領域下の組織やその周囲に損傷を与えないことが重要となる。波長、電源、光の強度、パルス期間、放射速度などのような光ビームの光動作パラメータは、適切に選択され、患者の皮膚内の細胞および細胞間の水は、加熱されて、温度上昇して、所望の皮膚効果を提供する。逆に、光動作パラメータの不適切な選択は、組織の不足処置または過剰処置につながる。従って、適切な量でかつ、一様に制御可能な方法で光が組織に供給されるように、処置に用いられる光動作パラメータを正確に制御することが望ましい。
【0005】
皮膚組織処置のデバイスは、可搬の供給装置(しばしばハンドピースと称される)を含む。ハンドピースは、内科医が組織への処置を行うのに適した手段である。処置の間、ハンドピースの放射光は、内科医の手により、処置されるべき組織に沿って移動される。そのようなデバイスからの処置レベルは、典型的に、光ビームの動作パラメータを手動で選択することにより、予め設定される。例えば、パワーレベル、エネルギー、反復速度、温度、光強度、および電流を含む動作パラメータは、全体の処置プロセスの処置の程度を決定する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
通常のハンドピースの典型的なアプローチは、皮膚組織の大きな領域を扱うために、皮膚の一つの領域からパッチワークのような方法で別のエリアへ手動で移動される微細なパルス化された処置ビームを生成する。そのようなアプローチは、処置される皮膚表面に関して、個々の処置の不正確な位置決めに関連して、人工生成物や鋭い境界を生成する欠点を持つ。
【0007】
通常のハンドピースの別の欠点は、上で述べたように、処置の選択されたレベルを決定するレーザ動作パラメータが、処置の全過程に対して、典型的にプリセットされることである。それぞれの患者の個々の組織の特性は、処置に先だって、予備の組織の評価に基づきファクター化され、そして、その処置は、予め決定された動作パラメータを用いて進められる。
【0008】
例えば、いくつかのハンドピースの装置は、内科医が処置速度の調整を可能にするように、ハンドピースの移動速度を内科医に示すフィードバックを提供してもよい。しかし、このハンドピース装置は、内科医に、予め設定された移動速度で処置することを要求する。この装置の欠点は、内科医に単一の処置速度に制限することである。ほほのような大きいフラットなエリアでは、高速で処置することが望ましい。くちびるのように、大きく輪郭がつけられたエリアでは、低速で処置されるのが望ましい。内科医を予め選択された移動速度に制限することは、互いに接近する大きいフラットエリアおよび大きく輪郭がつけられたエリアを含む顔などの領域を処置する時、内科医の自由度を制限する。更に、処置プロセスの間にハンドピースの速度が変化するなら、装置は、変化した移動速度を補償するために、それの動作パラメータの自動調整が提供せず、一様でない処置となる。
【0009】
皮膚のまたは美容の外科の分野で用いられているロボット的な手段の適用は、人間の不正確の限界を克服する。しかし、典型的な従来のロボット装置の一つの欠点は、内科医が与える処置での必要な方向および判定がロボットには欠けていることである。ロボットは正確ではあるが、複雑な選択をし、または処置の間での予期せぬ状況に反応するほどに、十分な知能を一般に持たない。更に、ロボットは、美的センスを決定権を与えない。典型的な一般のロボット装置の別の欠点は、完全な処置は、患者の完全な固定を要求する。また、患者の動きを補償するには、精巧なイメージ安定化システムが採用されなくてはならない。
【0010】
現在の多くの医療レーザシステムは、処置される組織に接触して使用される。そのような接触システムは、清潔を維持するために、清浄および特別の注意を要求し、そうでないなら、効率のみならず、処置に依存した無菌状態が必要となる。そのような接触システムは、エネルギーが通過する一つのウィンドウまたはいくつかの開口をしばしば含む。そのようなウィンドウまたは開口が、上記の物質、スクラッチ、チップまたはクラックにより、阻止されると、装置は典型的に適正に機能しない。従来のシステムは典型的に、変更できない機構、電気的および光学的部品、形態および接続を有する完全に統一されたハンドピースを持つ。
【0011】
この発明は、現存の医療レーザシステムおよび方法に関係する問題を大きく低減する装置および方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
一般に、この発明は、医療処置システムのための交換可能なチップに特徴がある。チップの実施例で使用されるための典型的な処置システムは、例えば、レーザ、または無線周波の発生器のような電磁エネルギー源を含む。1組のチップは、例えば、システムパラメータ、および、個々のチップを通じて提供される処置を変えるために、処置システムに交換可能に装着される。この発明の実施例は、セキュリティチップおよび/またはメモリに取り付けられたチップを含む。セキュリティチップは、処置システムが、許可されていないチップで使用されることを保護する。メモリは、処置を強化するために、チップおよび/または処置システムについての情報を格納する。チップは、例えば、SHA-1 アルゴリズムのようなキー化されたハッシュアルゴリズムの使用を通じて許可されてもよい。その許可は、チップに取り付けられた電気的コネクタ、または無線接続のような通信デバイスにより実施されてもよい。
【0013】
この発明の実施例は、ハンドピースを含む医療の光エネルギー処置システムで使用されるための交換可能なチップ装置に特徴がある。そのチップ装置は、ハウジング、光エネルギー通路およびセキュリティチップを含む。ハンジングは、ハンドピースの遠方端にチップを取り外し可能に取り付けできるように形成される。チップが取り付けられた時、光エネルギー通路は、ハンドピースの遠方端からチップ装置を通じてターゲットエリアへ光エネルギーを伝えるための通路を提供する。セキュリティチップは、光エネルギーをハンドピースの遠方端へ供給することを可能にする、不能にするかを決定するために使用される。例えば、セキュリティチップが不正または誤りなら、光エネルギーはディセーブルにされる。セキュリティチップが適正なら、チップが許可されたことを示し、光エネルギーが出力される。
【0014】
この発明の別の態様では、医療の光エネルギー処置システムは、光源、ハンドピースおよび2組以上の交換可能な異なるチップを含む。ハンドピースは光源に光学的に結合され、そして、光源からハンドピースの遠方端へ光エネルギーを伝えるように構成される。むそのチップは、取り外し可能にハンドピースの遠方端に取り付けられる。取り付け羅玲多時、各チップは、ハンドピースの遠方端からターゲットエリアへ光エネルギーの少なくとも一部を伝える。しかし、チップは異なる。例えば、チップは異なる形態、異なる物理的な設計または寸法、および/または異なる動作特性を持つ。その差異は、異なる処置を引き起こすよう機能する。
【0015】
別の実施例では、医療の光エネルギー処置システムは、光源、ハンドピース、交換可能なチップおよびホストプロセッサを含む。その光源、ハンドピースおよびチップは、上と同じように機能する。しかし、チップは、チップ固有のデータ、例えば、チップのシステム使用時間、チップから伝えられたエネルギー、チップに対するエネルギーパルスのカウントデータ、チップのタイプ、チップ形態、および/またはパラメータを格納する取り付けメモリを含む。チップ外部に位置するホストプロセッサは、処置プロセスの一部とて、チップ固有データにアクセスするために、メモリと通信する。
【0016】
この発明の他の態様は、上で述べた実施例に関連する方法、システムおよびアプリケーションを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
多くの議論および多くの実施例は、皮膚適用に関連してここで述べられている。しかしながら、このことは、この発明を単に皮膚治療に限定するものでないことに注意すべきである。一般に、取り替え可能なチップを通じて電磁エネルギーによる皮膚組織の処置は、この発明に含まれる。実施例は、光エネルギーの使用に基づくが、この発明の範囲は、無線周波数、マイクロ波処置デバイスのような電磁エネルギーにも拡げられることを意図している。好ましい無線周波およびマイクロ波処置デバイスは、300KHzから3GHzの範囲内、より好ましくは、4MHzから10MHzの範囲内の電磁周波数を持つ。電磁周波数は、エネルギーの所望される浸透深さに基づき選択できる。
【0018】
この発明の実施例は、交換可能で、使い捨てであってもよいチップを含む。追加的な利点として、チップを交換することにより、処置システムのパラメータおよび処置パラメータを変更できる能力を含み、このチップの交換は、ハンドピース自体の光要素または、機械的な形態を変更することに比べ、典型的により簡単でより効率的である。例えば、組織内への処置ビームの焦点深さ、および/または、組織表面での処置ビームのスポットサイズを変えるために、異なるチップは、チップの光軸に沿って異なる寸法を持つ。異なるチップは、処置ビームの光軸に平行な他のものとは別に、異なるサイズの寸法を持ってもよい。異なるチップはまた、異なる形状であってもよく、それは、特定の状態または特定の解剖組織構造を処置するために、サイズや形状が設定される。チップを通じて伝送される光の波長を制限するために、異なるチップは異なるフィルタ特性を持ってもよい。更に別の実施例は、LEDの位置や組織表面へ伝送されるLED光が通過する窓を変えると共に、種々のトラッキングまたは検知の目的のために、異なるLEDを含んでもよい。光システムを維持することにより、単一のハンドピースから効果的な処置パラメータの多様性を提供する一方、ハンドピース内で相対的に一定の形状のレーザシステムおよびハンドピース機構、チップの変更、コストおよび複雑さが低減される。
【0019】
ロボットタイプで移動制御フィードバックを採用する改良されたレーザ処置システムおよび方法の実施例は、それぞれがReliant Technologies, Inc,. に譲渡された同時係属中のU.S 特許出願 No.10/745,761および60/605,092(事件番号 23920-09449)の“レーザによる組織処置をモニターし制御するための方法および装置”(2003年12月23日および2004年8月26日にそれぞれ出願)に開示されている。これらの実施例は、典型的に、組織がより簡単に検出されるように、その組織を照らすために光放射ダイオード(LED)または他の照明源を使用する。更にそれぞれがReliant Technologies, Inc,.に譲渡された同時継続中のU.S 特許出願 No.10/367,582の“光エネルギーのパターンを用いて処置するための方法および装置”(2003年2月14日出願)および、同時継続中のU.S 特許出願 No.10/883,356(事件番号23920-09289)の“皮膚の部分光処置のための方法および装置”(2004年7月9日出願)は、治療されない箇所をそのままに残す、部分的なレーザー治療および、顕微鏡による個別の治療ゾーンの使用を開示する。それらの双方の明細書は、その全体が参考のためここに取り込まれる。
【0020】
微細スポット(つまり典型的には、処置ビームの光軸に直交する最大の細胞死の組織寸法で測定された、典型的には、およそ500ミクロン以下の直径、好ましくはおよそ200ミクロン以下)を用いたこれらを含むレーザ処置では、所望され、かつ効果的な処置結果を得るために、種々のパラメータが重要となる。例えば、重要なパラメータは、以下のうちの一つ以上を含む。組織に伝送される光の波長、組織表面での処置スポットのサイズ、典型的に、処置表面または、ハンドピースの接触面の表面から測定された、処置ビームの焦点深さ、処置表面での加熱または冷却の量、出口のウィンドウまたは処置ハンドピースのための開口の形態(例えば、接触または非接触のウィンドウ、ウィンドウまたは開口の形状)などである。この発明の実施例は、上記の同時継続の特許出願で述べられた発明および実施例の有効性を強化するチップを含む。しかしながら、ここで述べられたチップの実施例は、上記の特許出願またはここで述べられる発明に関連して使用することに単に限定されない。
【0021】
微細なスポットまたは皮膚への4mm程度の焦点深さを使用する処置システムは、大きいスポットサイズのシステムと比較して、より高い光エネルギーによる処置を使用する。より高い流れは、チップのウィンドウに損傷を与え、かつ、大きい散乱を生じさせ、この散乱は、微細スポットサイズに対してより重大となり、そして、不十分な処置または矛盾した処置を引き起こすかもしれない。従って、定義された量の使用後にチップが交換されることをシステムが検証できるように、チップ使用データを安全に格納するための装置を持つことが望ましい。チップ使用データは、ここで述べた暗号化アルゴリズムを用いて、メモリ内のチップに安全に格納できる。
【0022】
図1は、典型的な医療処置システムの基本要素を示す。この処置システムでは、ハンドピース102は、ケーブル112を通じてコンソール(キャビネット)122に結合される。コンソール122は、すべての実施例で含まれないこともあり、その場合、レーザシステムおよびコントローラは、自立型でそして、それらの館の種々の電気的および光学的な結合から分離してもよい。ハンドピースは典型的に、移動可能で、かつ、人手により操作できるようにサイズが設定される。ケーブル112は典型的に、種々の光ファイバーおよび電線を保持し、保護する。コンソール122は、例えばレーザシステム106のような一つ以上の光システムを保持する。ケーブル112内の光ファイバーは、光システムからハンドピースへ光を伝送するために、一つ以上の光システムおよびハンドピース102と光学的に結合される。ユーザが、処置システムからの情報と作用し、制御し、そして受信できるように、ユーザ入力/出力インターフェース124は典型的に、処置システム内に含まれるか、それに取り付けられる。
【0023】
図1は、2つのレーザシステム106および108に結合されたハンドピース102の例を示す。図1の例では、レーザシステムは、光システムとして描かれている。しかしながら、フラッシュランプまたはLEDのような非レーザ光源がレーザの替わりに使用されてもよいことが当業者なら理解されよう。第2のレーザシステム108は、ハンドピース102に結合されてもよい。ケーブル112および/または114内の光路は典型的に、レーザシステム106および/または108からハンドピース102へ光を伝えるために使用される。レーザシステム106、108は典型的に、レーザのための制御システム116、118を含み、その制御システムは、内部または外部設置であってもよく、また、レーザ間で共有されてもよい。その制御システムは典型的に、例えば、パルス長、エネルギー、(適したレーザに対する)波長、デューティサイクルなどのレーザの動作特性の制御に使用されるソフトウェアまたはファームウェアを伴う、コントローラ、マイクロプロセッサ、および/または、デジタル信号プロセッサ(DSP)を含む。2つのレーザシステム106および108は、単一の光ファイバーを通じて光を伝送し、更に、単一のレーザが複数の波長を発生してもよいことが当業者には理解されよう。この発明の実施例は、これらのレーザシステムの形態を意図し、かつ、含む。この発明の実施例では、交換可能で使い捨てのチップ104は、ハンドピース102処置端に結合される。この発明の実施例のチップは典型的に、生体に安全なプラスチックまたは金属から作られた外側のシェルまたは外皮を持ち、かつ、密閉状態にシールされる。
【0024】
図2は、図1に示したレーザ処置システムのより詳細な図を示す。図2は、この発明の態様に基づく制御された組織処置システム100を示す。図2に示した例によると、システム100は、光ビームの放射のために、電気的または光的な結合を通じて光放射器120を動作させる電源110、光ビームの伝送のための光ファイバー130、交換可能なチップ(ここでは図示せず)および、ターゲットエリア150に向けて光ビームを放射するために、光ファイバー130に結合された光要素160を持つ可動なハンドピース140、ハンドピース140の位置パラメータの変化を検出する検出器170および、ハンドピースの位置パラメータの検出された変化に応答して、ターゲットエリア150に向けて放射される光ビームの動作パラメータを制御するコントローラ200を含む。光は典型的に、一つ以上の態様では平坦または湾曲した、光学的に透明のウィンドウ155を通過する。光要素160、検出器170、およびウィンドウ155は、全体で、または一部で、この発明の実施例に基づく交換可能なチップに結合されるか、および/またはそのチップ内に閉封される。結合115は、単に光ビームが通過する自由空間領域から成るかも知れない。コントローラ200は、新たな動作パラメータを計算するためのプロセッサ202および、装置200の動作パラメータを選択して調節するためのインターフェースユニット210を備える。そのコントローラ200は、電源110、光放射器120および光要素160の少なくとも1つにおけるパラメータを調節することにより、動作パラメータを制御してもよい。明確化のためにそれらの構成の一つのみが図示されている。
【0025】
処置システム100の光放射器120は、いずれかの光源であってもよい。光放射器120は、一つ以上の光源を用いて少なくとも部分的に提供されてもよい。ある適用適用では、光放射器120は望ましくは、1次元のアレーまたは2次元のアレーのように、アレーに配置された複数の光源を含む。この発明に用いられた光源はレーザであることが好ましいが、他のレーザでない光源が使用されてもよい。この発明に基づく適したレーザは、希ガスレーザ(例えばアルゴンレーザ、ヘリウムネオンレーザなど)、ダイオードレーザ、ファイバーレーザ、および調整可能なレーザを含んでもよい。しかしながら、組織処置システム100のための特定のレーザの選択は、特定の適用に対して選択された皮膚処置のタイプに依存することを理解すべきである。光放射器120は典型的に、およそ1Wからおよそ100Wの間、好ましくはおよそ30Wの光パワーを生じるように適合される。
【0026】
光放射器120は、一つ以上の波長を持つ一つ以上の光ビームを放射する。レーザ発生の組織処置では、各光ビームは、ターゲットエリアへの所望の皮膚処置の効果を得るために選択される光動作パラメータの特定の組みにより特徴付けられてもよい。光ビームの動作パラメータは、光の量、パワー、パルス速度、デューティサイクル、光強度、パルス開始のタイミング、パルス期間および波長を含む。
【0027】
いくつかの実施例では、光放射器120は、水中で高い吸収性の波長の光を発生できる。細胞水は、光エネルギーを吸収して、光エネルギーを熱に変換する。好ましくは、190nmから10600nm、好ましくは700nmから1600nm、最も好ましくはおよそ、1550nmのような190nmより大きい波長が装置200で使用される。望ましくは、光放射器120は、およそ1550nm範囲の動作に対して設計されたエルビゥムベースのファイバーレーザである。光放射器120は、一つの波長または範囲のある波長を発生できるか、または、波長範囲を調整できる。皮膚処置で使用される種々の異なる波長または波長の範囲を生成するために、一つ以上の光放射器120は、電源110により給電される。光放射器120は、毎秒、0から50,000パルスの間、好ましくは毎秒0から1,000パルスの間の周波数でレーザパルスを選択に出力するように適合されてもよい。好ましくは、光放射器120は、処理スポットあたり、およそ1mJからおよそ1000mJ、より好ましくはおよそ10mJからおよそ30mJのパルスエネルギーを持つビームを放射する。その各パルスは、処置スポットあたり、およそ0.1msからおよそ30msの範囲、より好ましくはおよそ1msのパルス期間を持つ。
【0028】
いくつかの実施例では、例えば、除去できない表皮の凝固および/またはターゲット領域の皮膚層のために、電源110および光放射器120が典型的に使用される。典型的にこの目的のために、10J/cm2から1000J/cm2の範囲内の光入射量のように、およそ5J/cm2より大きい、ターゲットの組織エリアへの適した光入射量は、凝固する組織に対して適切である。一般的に、最適な量は、波長および処置されるべき組織に適合される。種々の皮膚処置の効果が所望されるなら、電源110及び光放射器120は、他のタイプの組織処置に適した光動作パラメータを生成するための能力で選択されてもよい。例えば、ターゲットエリア150の表皮層の除去が所望されるなら、電源110および光放射器120は、およそ2940nmの波長および、10J/cm2より高い光量の光ビームを放射するための能力で使用されてもよい。
【0029】
光ファイバー130は、光放射器120から放射された光の伝送に適したいずれかの光装置であってもよい。ファイバー130は、ハンドピース140の自由な操作、および、放射器120から、種々の部分のターゲットエリア150へ光を向けるために、繰り替えしの曲げを許可する材質で構成されてもよい。ファイバー130は、光ビームが光ファイバー130に結合されるために、光放射器120から放射された光ビームに整列したビーム入り口端132と、伝送された光ビームをハンドピースへ放出するためにビーム出口端134を持つ。光ビームを放射器120からハンドピース140へ伝送するために、一つ以上のファイバーが使用されてもよい。選択的に、光ビームを放射器120からハンドピース140の近接端へ伝送するために、他の光供給機構130、例えば、ミラー、ウェーブガイドが使用されてもよい。
【0030】
図3を参照すると、図2の要素と同じ要素は同じ参照番号を持つ。ハンドピース140のハウジング142は、皮膚処置の間、人手による保持の便宜性のために適合されたユニットである。ハンドピース140のハウジング142の形状は、処置の間にハンドピースを操作するために、幅広い移動範囲を提供する。ハウジング142は、“Kydex”のような光プラスチックから作られ、そして、組織の皮膚処置のために使用される光製品または電子製品を保持してもよい。ハウジング142は、ビーム出口端134の近傍のファイバーに結合され、そして、光ビームがハウジング142を通じてガイドされ、そして、ハウジングの遠方端に取り付けられたチップ(ここでは図示せず)から放射されることを可能にする構造を含み、光ビームはターゲットエリア150に向けて伝わる。最も効率的な処置のために、出口148から放射された光ビームを、組織150に対して実質的に直角で照射することが望ましい。
【0031】
ハンドピース140は、ファイバー130に光学的に結合された光要素160を更に含んでもよい。いくつかの実施例では、光要素160は、ファイバー130からの光ビームを、ターゲットエリア150内の一つ以上の処置ゾーンに、合焦させることにより、又は平行にすることにより、光エネルギーをターゲットエリア150に向ける。光要素160は、ミラー、光レンズ、光ウィンドウ、回転する要素、反回転するホィール要素、電気/光の要素、音/光の要素にどのような一つ以上の光要素を用いて実施されてもよい。典型的に、非凝固のターゲットのために、ターゲットエリア150の幅は、およそ0.5cmからおよそ2.0cmに予め選択される。
【0032】
光要素160は、微細処置パターンおよび処置ゾーンの密度の制御を可能にするように構成されてもよい。以下により詳細に議論されるように、実質的に一様に予め選択されたパターンおよび、全体の処置される組織を横切る処置ゾーンの密度は、光要素160を制御することにより達成されてもよい。
【0033】
ハンドピース140は、偏向板146またはスキャナー機構を更に備えてもよい。偏向板146は、処置のために予め選択された波長の光ビームを偏向させるために適した光部品、例えば、ミラー、プリズム、格子、回折光要素、ホログラフィック要素、回転要素などである。偏向板146は、光要素160から放射された光ビームを変更するために、光要素160に運転可能に結合されてもよい。好ましくは、偏向板146は、制御信号に応答して、アクチュエータ145により変位されるために、ハウジング142内に可動に装着される。アクチュエータ145は、圧電体、ガルバノメータ、回転要素などであってもよく、そして、偏向板の位置を所望の処置強度およびパターンに対応する位置に調節するように動作する。ターゲットエリア150を横切って、一様なまたは一様でないパターンで、微細処置がハンドピースから提供されるように、アクチュエータ145は、光ビームを変更するために、コントローラ200によりリアルタイムで制御されてもよい。選択的に、ハンドピース140は、偏向板146を含まなくてもよい。いくつかの実施例では、偏向板、スキャナーおよびアクチュエータは、ハンドピースの外側(例えばコンソール内)にあってもよい。ビーム出口端134は、トップから入るようにしてもよい。
【0034】
図2から4を参照すると、ハンドピース140は便宜上、バンドピース140の位置パラメータでの変位を検出する検出器170を含む。図2から4で同じ要素は同じ参照番号を持つ。検出器170は、ターゲットエリア150の画像を繰り替えして取り込むためのイメージ取得センサ180および、移動するハンドピース140の変化する位置パラメータをリアルタイムで解析するためのイメージ処理デバイス190を備える。センサ180は、ハンドピース140の移動の量的測定を可能にする光ナビゲーションデバイスであってもよい。光ナビゲーション技術の基本的な動作原理き図4に示される。光放射ダイオード182は、ハンドピース下の組織の表面を照らす。その光は、ターゲットエリア150内の微細な実際の特徴が反射されるために、収束レンズ184によって、処置表面に収束されてもよい。位置センサ180上にイメージを形成するために、表面から散乱した光の収束ビームは、収束レンズ186により、再度、合焦される。センサ180は、ハンドピース140が移動する時、処置されるエリア内の箇所の映像を高速で連続的に撮影する。センサ180のイメージ取り込み速度は、順番の映像がオーバーラップできるよう十分に高速である。センサ180からの連続的なイメージは、イメージ処理デバイス190へ送出される。ターゲットエリアと収束レンズ186との間のセンサ180の光路は、光学的に透明なウスンドウ155を含んでもよい。イメージ処理デバイス190は、センサ180により取り込まれた連続するイメージを解析するための光ナビゲーションエンジンを使用するプラグラマブル・デジタル・コンピュータであってもよい。
【0035】
コントローラ200は、動作モードと停止モードをトリガーすることを含むことができる。動作モードでは、以下により詳しく述べるように、処置は継続し、そして、処置システム100の動作パラメータは、ハンドピースの位置パラメータの変化を示す信号に応答して、および/または、チップからの信号に応答して、リアルタイムでモニターされる。停止モードでは、コントローラ200は、処置の状態が安全でない、または非効率となる、チップ使用パラメータが超過したこと、または、処置状態で大きな変化を検出したことに応答して、システム100の全ての動作を停止する。特に、チップ使用の下限しきい値を超過するが、上限しきい値を下回る使用レベルでの処置は、許容できるとみなされる。上限しきい値を超過し、または下限しきい値を下回る使用レベルでの処置は処置システム100の停止を要求する。
【0036】
処置システム100で使用できる検出器170の特別な例は、カルフォニィア、Palo Alto の“Agilent Technologies, Inc.”で製造された光ナビゲーションセンサ、特に、ADNS 2600シリーズの光ナビゲーションエンジンである。光ナビゲーションエンジン(つまり、イメージ処理デバイス190)は、毎秒、およそ1500回まで連続した表面イメージを光学的に取得し、そして、インチあたり最大400カウントで、かつ、毎秒12インチまでの速度(ips)で、ハンドピースの移動の方向および大きさを数学的に決定することにより、ハンドピースの位置での変化を測定値を生成する。
【0037】
前節で述べたような光ナビゲーションシステムが検出器170に対して使用されるなら、いくつかのケースで、この検出器は、光ナビゲーションセンサに対して造影を増すために、粒子、染料、溶液、コロイド、またはターゲットエリアへのサスペンションのような造影剤の添加により、強力に形成できる。造影粒子の一例は、バンドピースでの処置の前に、皮膚上に塗るがマーキングすることにより、皮膚上に拡散されるインク粒子である。替わりに、食料の染料が造影強化のために使用されてもよい。造影剤はしばしば、LED光の吸収または反射として選択されてもよい。(例えば、ブルーの染料は赤のLEDの使用に対して選択される。)
【0038】
図2に戻り、処置システム100は便宜上、検出されたハンドピースの位置パラメータの変化及び/またはチップの使用およびチップパラメータ情報に応答して、光ビームの動作パラメータの範囲をリアルタイムで調節するためのコントローラ200を含む。コントローラ200は、一般用途のプログラマブルデジタルコンピュータであり、正確なデジタル出力を受けるために、検出器170および/またはメモリ(図示せず)に結合される。コントローラ200は、位置パラメータの測定値をディスプレイモニタ(不図示)に表示するために、測定値を格納するために、処置基準のロジックを測定された信号およびチップ情報に適用して、動作パラメータでの必要な調整を決定するために、および、処置の継続中に、少なくとも1つの動作パラメータに調整を行うために、ハンドピースの位置パラメータでの変化、チップの使用、チップセンサの読み出し、および/またはチップパラメータ情報をリアルタイムでサンプリングするようにプログラムされ得る。処置ロジックに対する可能な基準は、ターゲットエリア150に対するハンドピースの位置または速度の変化、ターゲットエリア150に対するハンドピースの角度変化、ターゲットエリア150からのハンドピースの距離変化、チップ使用限界、チップセンサの読み込み、チップタイプによるシステム動作限界、チップ処置のパラメータ限界および/またはチップ使用、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例では、チップおよび処置システムに対する位置制御を制御し、それらと通信するために、個別の制御が使用されてもよい。
【0039】
コントローラ200は、検出器170からの位置パラメータの変化を示す信号および/または、チップ情報およびセンサの読み取りを受け取り、そして処理し、その信号を解析し、適した動作パラメータの決定を要求する信号を送出し、そして、動作パラメータを示す信号に調節するためのインターフェースユニット210を備える。インターフェースユニット210は、検出器170からの信号の正規化または増幅のためのアナログ処理回路(不図示)および、アナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタルコンバータ(不図示)を含む。インターフェースユニット210は、組織処置のための初期の動作パラメータを選択し、そして、処置システム100の要素をリアルタイムで制御可能に調節して、適した新しい動作パラメータを発生するために、システム100の要素、つまり、電源110、光放射器120、アクチュエータ145、チップメモリ、チップセンサ、および、セキュリティチップと動作可能に結合される。
【0040】
コントローラ200は、チップタイプ、チップ動作パラメータなどに応答するのみならず、インターフェースユニット210からの使用または処置の量での変化を示す信号に応答して、所望の動作パラメータの組みを決定するためのプロセッサ202を更に含む。プロセッサ202は、マイクロプロセッサ、ASIC、DSP、または、所望の動作パラメータを決定するために適した他の処理システムとして具体化されてもよい。インターフェース110からの信号を受信すると、プロセッサ202は、新しい組みの適した動作パラメータを決定する。光放出器120の動作パラメータの例は、光パワー、パルス反復速度、パルスエネルギー、パルスデューティサイクル、および波長である。他の動作パラメータの例は、ハンドピース温度、アクチュエータ145の移動速度、およびアクチュエータ145の移動パターンである。プロセッサ202は、特定の動作パラメータを計算するための演算手段(不図示)を含むか、この発明のソフトウェアを用いた所望の処置に対する適した動作パラメータで数学的に到達するためのニューラルネットワークおよびフィジィロジック技術に基づいてもよい。選択的に、演算手段は、測定された位置パラメータ、処置量、チップ使用などがあたえられる、予め選択された処置に対する演算パラメータを発生するためのメモリルックアップテーブルを備えてもよい。メモリルックアップテーブルは、検出器170からの信号値のコヒレントなデータの組みおよび、所望の動作パラメータの対応する値を出力する。その結果、コントローラ200に関連したこの発明のソフトウェアは、プロセッサ202が、ハンドピースの位置パラメータ、チップデータの関数として、処置システム100の動作パラメータのマッピングをリアルタイムで実行し、そして所望の位置パラメータの組みをインターフェースユニット110へ出力することを可能にする。
【0041】
この発明の実施例は、ハンドピースの処置端に交換可能なチップを含む。そのようなチップは、典型的に、一つ以上の光要素160、LED182および、ウィンドウ155を含む。しかしながら、これらの要素の種々の組みは、チップに含まれるか、チップ外にあってもよい。図2から4に示したチップ内に含まれない要素は、典型的にハンドピースに含まれる。選択的な実施例は、同じまたは異なる波長を発生する複数のLEDを含む。選択的な実施例は、更に複数のウィンドウ155を含むか、全く含まない。後者の場合、ウィンドウ155が開口に取り替わる。
【0042】
図5は、ハンドピース502の遠方端530(つまり、処置端)がチップ504の近接端532に結合されたこの発明の実施例を示す。ハンドピース502は、チップ504への一つ以上の電気的な接続(例えば520、522)を含む。チップ504とハンドピース502との間の境界での電気的な接続は、永久のものではなく、むしろ、チップ504がハンドピース502に機械的に取り付けられた時、使用および処置の間、電気的接続が確実になされ、かつ、維持されるように構成される。例えば、コンタクトパッド、スプリングコンタクト、ポーゴーピン、ボールコンタクトなどが、電気的なコンタクト(520、522)のために使用される。チップ504は、ハンドピースの電気的コンタクトに適合する電気的コンタクトを持つように構成されるが、チップ504は、与えられたハンドピースよりも多、または少ない電気的コンタクトを持つこともある。電気的接続は、チップ504とハンドピース502との間で通信経路を形成する。ハンドピース502は、例えば、一つ以上の光ファイバー、反射要素、または回折またはホログラフィックの要素を含む光エネルギー通路506を持つ。チップ504内の光エネルギー通路は、ハンドピースから光エネルギーを受け取り、そして、処置されるべき組織のターゲットエリアに伝える光学品を含んでもよい。チップ504は、ハンドピースからの光エネルギーが通過する開口528を含む。図5の例では、開口528はオープンの穴である。
【0043】
チップ504は典型的に、チップ504に直接にまたは間接に取り付けられたメモリ512を含む。メモリ512は、例えば、EPROMまたはEEPROMであってもよい。メモリ512は、セキュリティチップ、制御チップ、またはマイクロプロセッサの一部であってもよい。選択的に、メモリ512は、個別で自立型のメモリ要素であってもよい。アプリケーションのために、プロセッサは、例えば、セキュリティチップ、制御チップ、またはプロセッサであってもよい。ハンドピース502および/またはコンソールまたはシステム(不図示)と通信するために、メモリ512は、典型的に、1本以上のワイヤを通じてハンドピース502への電気的コンタクトに接続される。メモリ512は、チップシステムのセキュリティを含む種々の目的に役立つ。チップシステムセキュリティは、ハンドピースおよび/または処置システムへのチップの使用許可に用いるために、典型的に、安全性および、しばしば暗号化コード(たとえば、ハッシュ(組み合わせ)アルゴリズム、例えば、128ビット安全ハッシュアルゴリズム-1(SHA-1)コード)を保持するメモリからなる。典型的に、ハンドピースおよび/または処置システムは、コントローラおよび、チップメモリ512内に格納されたコードと同じが適応するコードを保持するメモリを含む。最適で、特定化されたチップがシステムで使用されることを確実にするために、一つ以上の暗号化アルゴリズム、ハンドピースプロトコルおよび許可手順が用いられてもよい。そのような安全性および暗号化メモリに対して、例えば、(カルフォニア、サニーベールのダラス、セミコンダクタ製造の)ダラス、セミコンダクタ DS2432 1k-Bit Protected 1-Wirw(TM) EEPROMが使用されてもよい。この例では、メモリ512とシステムコントローラとの間に1本のワイヤが使用されてもよく、そして、通信が、1ワイヤプロトコル(例えば、1-wire SHA-1 プロトコル)により実施されてもよい。
【0044】
1実施例では、システムは、チャレンジ・応答プロトコル、キーハッシュアルゴリズム、およびチップ許可のための秘密キーを用いる。ホストは、ランダム数のように要求を発生する。その要求は、電気的にチップに伝えられる。チップおよびホストは個別に、要求をそれらの個別の秘密キーと連結し、そして、前記の一連の組み合わせを発生する。チップは、要求への応答として、発生されたその組み合わせをホストへ戻す。ホストは、チップからの応答を、要求からホストが生成した組み合わせと比較する。もし、許可が不成功なら、チップおよび処置エリアへの光の供給が阻止される。
【0045】
ハッシュアルゴリズムの例は、MD5,MD4およびSHA1である。当業者なら他のハッシュアルゴリズムに代替できる。秘密キーは、ソフトウェア内にコード化され、メモリに格納されるか、特定の暗号化チップによる使用のために、読み出し不可のメモリに書き込まれてもよい。読み出し不可のメモリの一例は、例えば、ds1963およびds2432の型番でダラス セミコンダクタにより市販されている。チップとホスト間の通信方法は、ワイヤプロトコル、RFデータリンクまたはアーサネットのようないずれの形態の通信であってもよい。
【0046】
この発明のいくつかの実施例では、チップメモリ512は、チップ使用のモニタリングおよび制御における役割を果たす。そのような実施例では、メモリ512は、チップ使用についてのデータを格納する。そのようなチップ使用データは、チップを通じて送信されたエネルギーパルス、取り付けられた1つ以上の光源により放射されたパルス数、チップを通じて送信された積算エネルギーまたは量、取り付けられた1つ以上の光源により放射された蓄積エネルギーまたは量、処置されるべき組織に伝えられた処置ゾーンまたはスポットの個数、チップを用いて処置された組織のエリア、チップを通じて伝えられた、および/または、取り付けられた一つ以上の光源により伝えられたパワーの一つ以上を含む。チップ使用データの上の掲げたいずれかのカテゴリに基づく使用限界は、チップメモリに格納されてもよく、使用限界を超過した時、チップおよび/またはシステムは、部分的に、または全体が機能を停止する。追加的に、取り付けられたチップでの処置の間に集められた他のチップ使用パラメータ、例えば、パルス反復速度、波長、使用された光源の数、チップ温度、ハンドピースおよび/またはシステム、処置した患者の数、使用した処置方式のタイプ(例えば、複数パスの処置またはシングルパスの処置)などがメモリに格納されてもよい。これらの他のチップ使用パラメータは、例えば、チップ寿命の決定に、および/または、チップ寿命にわたる処置パラメータの調節に役立つかも知れない。チップがシステムから取り外され、そして、同じまたは異なるシステムに取り付けられたなら、これらの保存されたバラメータは、合計のチップ寿命のモニタリングに、および/または、チップの履歴を計数する、適した処置パラメータの設定に有用となる。チップが装着されるハンドピースまたはシステムは、一つ以上の電気的コンタクトを通じてメモリ512にアクセスできる。コントローラまたは、ハンドピースまたは、コンソール内のマイクロプロセッサは、種々の通信プロトコルを用いて、単一または複数の電気的または光学的な結合を通じて、メモリから読み出され、および/または、メモリに書き込まれる。
【0047】
別の実施例は、処置システム内のメモリを解除するコードを、チップメモリ内に格納することを含んでもよい。処置システムメモリの解除された部分は、特定のチップシステムの結合についての情報を格納してもよい。例えば、チップは例えば、患者または以前の処置についてのコードを格納してもよい。そのようなチップが処置システムに取り付けられ、そして、チップメモリが読み出された時、メモリ内のコードは、システムメモリのセクションを解除し、そして、患者の情報または、患者の処置パラメータが、現在の処置での使用のために検索される。
【0048】
この発明の別の実施例は、チップメモリ512は、例えば、チップ幅(例えば、チップ処置ゾーンの幅および/または長さ)のようなチップ構造の情報、(空気中または組織中の)焦点長および(典型的に組織表面で測定された)スポットサイズのようなチップの焦点特性、、チップ形状、チップパラメータ限界値、チップ処置パラメータなどを格納する。チップ形状は、たとえば、断面(つまり、処置ビームの光学軸に直交する面および/または処置面と平行な面でのチップの処置端での断面)、形状(例えば、円形、楕円、多角形、対象、非対象)または、プロフィール(つまり、チップを通じて伝えられた処置ビームの光軸に実質的に直交する方向でチップを眺めた時)、 (典型的に、チップの処置面側での)形状(例えば、平坦、円形、多角形、傾斜、突き出しなど)を含んでもよい。
【0049】
チップ形状は、例えば、目や鼻の周りに達するために小さいまたは困難なエリアのように、特定の解剖エリアに適合するように設計されてもよい。チップパラメータ限界は、チップが安全に、および/または、効率的に使用される、システムパラメータを決定する。そのようなパラメータ限界は、例えば、エネルギー限界、波長、パルス反復速度、パワー、温度限界、非接触に対する接触の処置、処置の積算時間などを含む。チップ処置パラメータは、特定のチップを採用する時に使用されるべき処置パラメータを決定してもよい。例えば、チップ処置パラメータは、例えば、チップが目または鼻の周りのみに使用されること、または、そのようなチップが特定の疾患または組織状況(例えば色素障害または座瘡)に適することを要求するデータを含んでもよい。選択的に、処置パラメータは、チップ内でLEDからの反応を検知を強めるために、特定の染料または造影剤が使用されることを含んでもよい。
【0050】
ハンドピースおよび/またはシステムコンソール内のコントローラまたはマイクロプロセッサは、チップメモリからのチップ構成情報、チップ使用情報、チップ使用パラメータおよび/または他のシステム情報を読み出し、そして、一つ以上の制御信号を生成して、システムおよび/またはハンドピースの動作および/または構成を変えるために、ソフトウェアまたはファームウェアを使用する。更に、コントローラおよび/またはマイクロプロセッサは、情報をユーザに与えるために、インターフェースに送出されるべき信号を生成してもよい。ユーザはその後、処置の決定をするか、または、その決定に基づき、例えば、タッチスクリーン、キーボード、マウス、または他の入力機構を通じて、システムパラメータを変える。例えば、およそ1400nmからおよそ1600nmの間の波長で、かつ、およそ10mJ以下のエネルギーで、目の回りの処置のためのみにチップが使用されることを示す情報をチップが格納してもよい。この情報を読むコントローラまたはマイクロプロセッサは、およそ1400nmからおよそ1600nmの間の波長で、かつ、およそ10mJ以下のエネルギーを出力するために、一つ以上のレーザに制御信号を送出してもよい。ユーザは、モニターのようなインターフェースユニットを通じて、チップが主に目の回りの使用に対するものであることが認知されてもよいが、波長および/またはエネルギー、その他のような処置パラメータを手動で変更するオプションがユーザに与えられてもよい。
【0051】
チップ504は、典型的にLED514を含む。LED514は、例えば、ターゲットとする目的のために、または、組織に対するハンドピースの移動または位置を支援するために、処置表面を照らすために典型的に使用される。ハンドピース502またはハンドピースに結合されたシステムからパワーおよび/または制御信号を受け取るために、LED514は、ワイヤ516を通じて電気的コネクタ520に結合されてもよい。選択的に、LED514は、チップ内のバッテリに取り付けられてもよい。与えられたチップ54は、複数のLEDを含む。典型的に、LED514は、LEDにより放射された光の一部がLEDの開口526を通過できる方位に、チップ504内に装着される。別の実施例では、LED光は、処置ビームとして同じ開口(つまり開口528)を通過してもよい。
【0052】
チップ504は、そのチップをハンドピース502に取り付けるためのコネクタ機構を含む。チップ504の近接端532は、特に処置の間にハンドピースが組織を横切って移動する間に、チップとハンドピースとの間の電気的コンタクトおよび光学的コンタクトを維持するのに十分な力で、チップをハンドピース502の遠方端530に対し所定位置に保持するように形成されたコネクタ機構を含む。コネクタ機構は、種々の形態を採用できる。図5の例では、磁石コネクタ524が示される。磁石は、チップ504とハンドピース502との間の境の一方または双方に取り付けられてもよい。別の取り付け機構として、例えば、クリップ、ネジ、ネジ結合(つまり、チップおよびハンドピースが対応する雄および雌のネジ部を持つ)、粘着剤、突起形状のコネクタ、スナップ、および/またはラッチがある。追加的に、チップ504は、ハンドピース502の遠方端530に取り外し可能に取り付けられるように形成される。チップをハンドピースに位置させ、維持するために、合い釘および対応する穴が使用されてもよい。更に、チップ形状は、ハンドピースと強固に適合するように構成されてもよい。例えば、チップ形状は、ハンドピースの平坦面に適合するよりは、ハンドピースの遠方端の形状に適合するように、適応されてもよい。
【0053】
チップの種々のパラメータ、処置ビームおよび/または処置される組織をモニターするために、チップ504は一つ以上のセンサ(不図示)を更に備えてもよい。処置ビームをモニターするために、例えば、モニターのフォトダイオードがチップ内に含まれてもよい。これは、処置ビームの部分をモニターするために、部分的に反射性の要素を必要とするかもしれない。処置ビームの特性をリアルタイムでモニターすることは、システムおよび/または処置パラメータを変更するために用いられてもよい。別の例として、例えば熱電対のような温度センサが、チップに結合されてもよい。いくつかの実施例では、組織の表面温度和モニターするために、熱電対は、チップに、またはチップの処置端に取り付けられる。そのようなセンサは、典型的に、電気的、光学的または無線の接続により、処置システムと通信する。更にいくつかの実施例は、別のセキュリティ手段(つまり、チップ上のRFIDをチェックするために、RFID通信システムがシステム内に含まれるなら)、および、個々のチップおよびそれらの位置を認識する目的を追跡するために、無線周波識別(RFID)チップを含んでもよい。そのようなRFIDチップは、チップメモリに格納されたような、上記データおよびコードのいくつかを格納してもよい。
【0054】
図6は、この発明の別の実施例である。図6は、同じハンドピースの要素およびハンドピースの構成が図6に示される点で図5と同じである。そのため、図6において、同様な要素は図5中の要素と同じ番号が付記される。チップ604は、そのチップが異なる接続機構を持ち(つまり、磁石を示していない)、チップ604がウィンドウ626、624および開口928を持つ点で、少なくとも図5のチップ504と異なる。メモリ612、LED614および電気的コネクタ616、618は図5の対応する部品と同じである。
【0055】
ウィンドウ624は、LED614により放射された光が通過するウィンドウである。ウィンドウ626は、システム(つまりハンドピース502)から放射された光が処置表面へ伝えられる処置ウィンドウである。ウィンドウ624および処置ウィンドウ626は、いくつかの実施例では、単一のウィンドウであってもよい。ウィンドウ624および626は、典型的に、ガラス、サファイア、ダイアモンド、水晶またはシリカで作られるが、他の物質が、それらの光学的および/または熱的な特性に対して選択されてもよい。いくつかの実施例では、ウィンドウ624および/または626は、一つ以上の波長の通過を阻止するために、フィルタを含んでもよい。例えば、複数のレーザまたは、複数の波長を発する光源を持つシステムでは、所望される処置パラメータに依存して、一つ以上の波長を伝えるか、阻止するためにチップが選択されてもよい。そのようなフィルタは、薄膜フィルタ、リフレクタ、および/または単一層または複数層の構成によるコーティングを含んでもよい。そのようなフィルタは、ドープドガラスフィルタ、誘電体コーティングのある溶融シリカ、シリコンなどを含んでもよい。ウィンドウを通じて伝送される光を変えるために、および/または、組織上の処置パターンおよびスポット寸法を変えるために、選択的に、ウィンドウ626は、回折、ホログラフ、偏光の要素、光-電要素、音-光要素、レンズ、光制限器、飽和可能なアブゾーバーまたは受動のq-スイッチ要素を含んでもよい。
【0056】
開口628は、選択自由である。開口628は、システムの開口値を制限するために、および/または、組織での処置パターンのサイズを制限するために使用されてもよい。例えば、ハンドピースが、1組の処置ゾーン寸法(たとえば15mm幅)を生成するために、与えられた処置パターン内に組みの個数のスポット(例えば、ハンドピースの移動方向と直交する単一のラインを30回横断)をハンドピースが提供するなら、処置をより少ないスポットおよび、より狭い処置ゾーン(例えば、8mm幅のラインを横切る15スポット)に制限するために、開口628は、より小さい寸法のチップで使用されてもよい。開口628は、そこへの入射光を所望の方向(例えば、ビームダンプまたは吸収ヒートシンク)に向けるために反射コーティングを含んでもよい。選択的に、開口628は、ヒートシンクまたはアブゾーバーであってもよい。
【0057】
図7は、同じハンドピース702で取り替え可能な個々のチップ間で変更してもよい種々のチップ704の寸法を示す例を示す。2つ以上のチップの組みは、与えられたハンドピースに適合し、取り付けられるように形成される。その組みにおける各々の個々のチップは、少なくとも一つの態様で、その組み内の他の個々のチップと異なる。チップ間の差異は、寸法、形状、ウィンドウ、フィルタ、メモリの形態またはサイズ、LEDの個数およびタイプ、開口、追加的なコネクタ機構、電気的コネクタの個数およびタイプ、追加的なセンサ、セキュリティコード、チップメモリに格納された動作パラメータおよび/または他の情報などで異なる。図7は、チップの組みにおける個々のチップ間で異なるいくつかの寸法を示す。例えば、幅706は、チップ毎に異なる。追加的に、ウィンドウ幅712および/または710は、チップ毎に異なる。処置ウィンドウ幅の変更は、処置目的のためのチップ開口にも影響する。長さ708も、チップ毎に異なる。長さ708は、組織表面での処置ビームのスポットサイズだけでなく、処置ウィンドウ726および扱われる組織の表面に関連して、処置ビームの焦点深さを典型的に変える。
【0058】
図8aおよび8bは、同じ処置システムおよびハンドピース802に異なる回数でそれぞれが個別に取り付けられた、2つのチップ(804および806)に対し寸法を変えた時の影響を示す。図8aおよび8bにおいて、同じ要素は同じ参照番号がつけられている。ハンドピース(例えば、チップ無しのハンドピース)は、設定焦点長824、開口値、およびビームプロフィール(例えば、光エネルギービーム808)を持つ処置ビームを発生する。チップ804は、チップ806の長さ822と異なる長さ820を持つ。このチップ長の差異は、ビームが合焦する、組織内の深さを変え(つまり、チップ804では、深さ812であるのに対し、チップ806では深さが814)、また、組織表面上のスポットサイズにも影響を与える(つまり、チップ804では、スポット816であるのに対し、チップ806ではスポットが806)。チップ毎にスポットサイズ、スポット形状および/または、焦点深さを変えることは、処置パラメータおよび典型的に組織応答に大きな影響を与える。例えば、大きいスポットサイズは、大きい処置ゾーンの障害を引き起こし、より深い焦点ポイントは、より深い処置ゾーン障害および/または、壊死ゾーンを引き起こす。更に、これらの処置寸法を変えることは、処置ゾーンの形状およびサイズを変える。
【0059】
以上の説明は、取り替え可能なチップを用いて、レーザ、LED、コヒレントな光エネルギー源のような合焦された光信号が、処置ゾーンに有効に形成される、レーザ外科に対するシステムおよび方法を述べている。当業者なら、ここで述べた特定の実施例を、過度な経験なしで、またはこの発明の本旨から逸脱することなく、変更できる。そのようなすべての変形または変更は、以下のクレームの範囲内にあると考えられべきである。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】ハンドピースを含む医療処置システムを示す図
【図2】制御された組織処置のために、レーザパワーの帰還制御を示す装置の図
【図3】検出器および光要素を含むハンドピースの側面図
【図4】図3で示したハンドピースの検知モード時の詳細図
【図5】この発明の1実施例に基づくチップの図
【図6】この発明の別の実施例に基づくチップの図
【図7】この発明の1実施例に基づくチップの種々の寸法および形態を示す図
【図8a】異なるチップ寸法およびこのような差異の処置パラメータへの影響を示したこの発明の実施例を示した図
【図8b】異なるチップ寸法およびこのような差異の処置パラメータへの影響を示したこの発明の実施例を示した図
【符号の説明】
【0061】
100:組織処置システム
102:ハンドピース
104:チップ
106:レーザシステム
110:電源
112:ケーブル
116:制御システム
120:光放射器
122:コンソール(キャビネット)
142:ハウジング
145:アクチュエータ
150:ターゲットエリア
155:ウィンドウ
160:光要素
170:検出器
200:コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
取り外し可能なチップ装置を備える医療電磁エネルギー処置システムであり、前記取り外し可能なチップ装置は、
医療電磁エネルギー処置システムの処置端に取り外し可能に取り付けられるように形成されたハウジングと、
前記ハウジングに取り付けられ、第1の安全コードを含む第1のメモリと、および
ハウジングが医療電磁エネルギー処置システムの処置端に取り付けられた時、医療電磁エネルギーシステム処置システムとの通信を確立して、第1の安全コードに基づきチップ装置を許可するために、ハウジングに取り付けられた通信デバイスとを備えることを特徴とする医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項2】
チップ装置が許可されていないなら、医療電磁エネルギー処置システムは、電磁処置エネルギーの供給を無効にする請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項3】
チップ装置が許可されているなら、医療電磁エネルギー処置システムは、電磁処置エネルギーの供給を可能にする請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項4】
チップ装置に取り付けられず、かつ第2の安全コードを含む第2のメモリを更に備え、
チップ装置の許可は、更に第2の安全コードに基づく請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項5】
チップ装置の許可は、第2の安全コードを用いたチャレンジ応答プロトコルに基づく請求項4記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項6】
ハウジングが医療電磁エネルギー処置システムの処置端に取り付けられた時、秘密キーとして第2の安全コードを用いて暗号化アルゴリズムを実行するために、チップ装置上には装着されないが、通信デバイスと通信可能に結合されるプロセッサを更に備える請求項4記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項7】
ハウジングが医療電磁エネルギー処置システムの処置端に取り付けられた時、秘密キーとして第1の安全コードを用いて暗号化アルゴリズムを実行するために、チップ装置上には装着されないが、通信デバイスと通信可能に結合されるプロセッサを更に備える請求項4記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項8】
秘密キーとして第2の安全コードを用いて暗号化アルゴリズムを実行するために、第1のメモリと、通信デバイスとに通信可能に結合されたプロセッサを更に備える請求項4記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項9】
秘密キーとして第1の安全コードを用いて暗号化アルゴリズムを実行するために、第1のメモリと、通信デバイスとに通信可能に結合されたプロセッサを更に備える請求項4記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項10】
ハウジングが医療電磁エネルギー処置システムの処置端に取り付けられた時、第2の安全コードの少なくとも一部に基づく第1の計算を実行するために、チップ装置上には装着されないが、通信デバイスと通信可能に結合されるプロセッサと、第1の計算結果の少なくとも一部に基づく次の計算を実行するために、第1のメモリと通信デバイスと通信可能に結合される別のプロセッサとを更に備える請求項4記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項11】
電磁処置エネルギーは、190nmから10,600nmの範囲の波長の光エネルギーを持つ請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項12】
光エネルギーを、およそ4mm以下の焦点深さでターゲットエリアに伝える一つ以上の光エネルギー通路を更に備える請求項11記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項13】
光エネルギーを、およそ直径500ミクロン以下の光スポットサイズのターゲットエリアに伝える一つ以上の光エネルギー通路を更に備える請求項11記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項14】
部分レーザ治療のためのパターン内のターゲットエリアへ光エネルギーを伝える一つ以上の光エネルギー通路を更に備える請求項11記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項15】
電磁処置エネルギーは、300KHzから3GHzの電磁周波数のエネルギーを持つ請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項16】
医療電磁エネルギー処置システム内に位置し、第2の安全コードを含む第2のメモリを更に備え、チップ装置の許可は、更に第2の安全コードに基づく請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項17】
医療電磁エネルギー処置システムの処置端は、ハンドピースを備え、そしてハウジングは、ハンドピースに取り外し可能に取り付けできるように形成される請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項18】
ハンドピース内に位置し、そして、第2の安全コードを含む第2のメモリを更に備え、チップ装置の許可は、更に第2の安全コードに基づく請求項17記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項19】
ハウジングを通じ、ハンドピースの遠方端からのエネルギー通路を更に備える請求項17記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項20】
エネルギー通路は、もっぱら空きスペースである請求項19記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項21】
通信デバイスは、第1の組みの電気接点を備え、ハンドピースは、第2の組みの電気接点を含み、そして、ハウジングがハンドピースに取り付けられた時、2つの組みの電気接点は、電気的に結合する請求項19記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項22】
ハンドピースに対し、ハウジングを適切に保持するためのコネクタ機構を更に備え、ターゲットエリアを横切ってハンドピースが移動する間に、ターゲットエンアの処置を可能にするように十分な力で保持する請求項19記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項23】
コネクタ機構は、磁石、クリップ、ネジ接続、粘着剤、突起による結合、スナップおよびラッチの少なくとも1つを備える請求項22記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項24】
第1のメモリを含む無線周波識別チップを更に備える請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項25】
通信デバイスは、少なくとも部分的に無線である請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項26】
ハウジングは使い捨てである請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項27】
移動検出器により使用されるために、ターゲットエリアへ光を当てるための光放射ダイオードを更に備える請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項28】
チップ装置の許可は、第1の安全コードを用いたチャレンジ応答プロトコルに基づく請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項29】
チップ装置の許可は、調節されたハッシュアルゴリズムの使用を備える請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項30】
チップ装置の許可は、SHA-1のアルゴリズムの使用を備える請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項31】
チップ装置の許可は、MD4またはMD5のアルゴリズムの使用を備える請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項32】
医療電磁エネルギー処置システムは皮膚を処置するよう構成される請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項33】
チップ装置に取り付けられたメモリは、チップ装置に対するシステム使用時間、チップ装置を通じて伝送されたエネルギーおよび、チップ装置に対するエネルギーパルスカウントデータの少なくとも1つを格納する請求項1記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項34】
前記メモリに格納されたデータをアップデートするためのプロセッサを更に備える請求項33記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項35】
処置エネルギーを提供する電磁エネルギー源と、
電磁エネルギー源に結合されたハンドピースであり、遠方端を持ち、その遠方端を通じて電磁エネルギー源から処置エネルギーを伝えるハンドピースと、
少なくとも2つの交換可能なチップと、および
チップがハンドピースの遠方端に取り付けられた時、格納された安全コードに基づき、チップを許可するため、チップ外部に位置するホストプロセッサとを備え、
前記交換可能なチップは、ハンドピースの遠方端に取り外し可能に取り付けられ、そして、ハンドピースに取り付けられた時、チップを通じて、ハンドピースの遠方端から処置エネルギーの少なくとも一部を伝え、そして、各チップは、安全コードを格納するメモリを含むことを特徴とする医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項36】
少なくとも2つの交換可能なチップは、異なり、かつ、異なる処置を生じるように機能する請求項35記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項37】
少なくとも2つのチップは、異なる寸法であり、かつ、異なる処置を生じるように機能する請求項36記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項38】
少なくとも2つのチップは、異なる形状の解剖組織の部分を処置するために、形状が異なる請求項36記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項39】
処置エネルギーは光エネルギーであり、そして、少なくとも2つのチップは、チップの基部端寸法からチップの遠方端で互いに異なり、ターゲットエリアで、異なるスポットサイズおよび/または、光エネルギーの異なる焦点深さを生じるように機能する請求項36記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項40】
処置エネルギーは光エネルギーであり、そして、少なくとも2つのチップは、異なる処置を生じるように機能する次の要素、即ち、フィルタ、光リミッター、受動のQスイッチ要素、飽和可能なアプゾーバー、回折光要素、偏向要素、光・電気要素、ホログラフィック要素、レンズおよび音響・光要素の少なくとも1つで互いに異なる請求項36記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項41】
電磁エネルギー源は、2つ以上の波長で光エネルギーを発生でき、チップの少なくとも1つは、一つの波長での伝送を阻止し、そして、チップの異なる少なくとも1つは、異なる波長での伝送を阻止する請求項36記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項42】
チップに取り付けられたメモリは、処置の間にホストプロセッサによりアクセスされるチップ固有のデータを格納する請求項36記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項43】
処置エネルギーは光エネルギーであり、そして、異なる処置は、焦点深さ、光スポットサイズ、光ビーム形状、処置エリアの寸法および処置パターンの処置特性の少なくとも1つで異なる請求項35記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項44】
少なくとも1つのチップは、対応する処置に関係するデータを含むメモリを含む請求項35記載の医療電磁エネルギー処置システム。
【請求項45】
電磁エネルギー源は、190nmから10,600nmの波長を持つ請求項35記載の医療処置システム。
【請求項46】
処置エネルギーは、部分レーザ治療に対するパターン内のターゲットエリアに伝えられる請求項35記載の医療処置システム。
【請求項47】
チップに取り付けられたメモリは、チップのシステム使用時間、チップを通じて伝送されたエネルギー、および、チップに対するエネルギーパルスカウントデータの少なくとも一つを格納する請求項35記載の医療処置システム。
【請求項48】
チップに取り付けられたメモリは、チップのタイプ、チップの形態、チップのパラメータ、システム形態、および、システムパラメータの少なくとも一つを格納する請求項35記載の医療処置システム。
【請求項49】
ホストプロセッサは、メモリに格納されたデータをアップデートする請求項35記載の医療処置システム。
【請求項50】
ホストプロセッサは、メモリから読み出したデータに基づき、処置エネルギーの光特性の少なくとも1つを制御する請求項35記載の医療処置システム。
【請求項51】
処置エネルギーの特性は、パルス幅、パルス形状、エネルギー、ビーム形状、波長、デューティサイクルおよび、反復速度の一つ以上を含む請求項50記載の医療処置システム。
【請求項52】
チップの実際の使用が、チップ使用のしきい値を超えた時、ホストプロセッサは、処置エネルギーの伝送を停止する請求項35記載の医療処置システム。
【請求項53】
組織を処置するために、電磁エネルギーを使用する方法であり、
ハンドピースの遠方端へのチップの取り付けに応答して、そのチップに取り付けられたメモリに含まれる第2のコードに基づき、チップを許可するステップと、および
チップが許可されないなら、処置エネルギーを、ハンドピースの遠方端へ導くことを停止するステップとを備えることを特徴とする方法。
【請求項54】
組織を処置するために、光エネルギーを使用する方法であり、
ハンドピースの遠方端へのチップの取り付けに応答して、そのチップに取り付けられたメモリに含まれる第2のコードにアクセスするステップと、
第のコードに基づきチップを許可するステップと、および
前記許可に基づき、光エネルギーのハンドピースの遠方端への供給を制御するステップとを備えることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8a】
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【図8b】
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【公表番号】特表2008−512201(P2008−512201A)
【公表日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−531349(P2007−531349)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【国際出願番号】PCT/US2005/032083
【国際公開番号】WO2006/031632
【国際公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(504226009)リライアント・テクノロジーズ・インコーポレイテッド (11)
【氏名又は名称原語表記】RELIANT TECHNOLOGIES, INC.
【Fターム(参考)】