説明

医療用パイプの製造方法

【課題】血管等に挿入可能なサイズの医療用パイプを製造する際にその医療用パイプの内径が均一となる医療用パイプの製造方法を提供すること。
【解決手段】医療用パイプの製造方法は、管状をなし、その内周面に微小な凹凸が形成されたパイプ11から医療用パイプ10を製造する方法である。この医療用パイプの製造方法は、凹凸を低減させる平滑化処理を施す工程を有している。そして、平滑化処理は、複数箇所で屈曲または湾曲した波形をなし、パイプ11よりも硬質の線材1をパイプ11に挿入して、パイプ11の軸方向に沿って移動させつつ、パイプ11の軸回りに回転させる処理となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用パイプの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
消化管、血管等の生体管腔にカテーテルを挿入する際には、当該カテーテルを生体管腔の目的部位まで誘導するために、ガイドワイヤが用いられる(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載のガイドワイヤは、カテーテル内に挿通して用いられる。そして、ガイドワイヤが挿通したカテーテルを別のカテーテルに交換したい場合には、ガイドワイヤ(以下「第1のガイドワイヤ」という)の基端部に延長用のガイドワイヤ(以下「第2のガイドワイヤ」という)を接続して、その交換作業を行なう。この第1のガイドワイヤと第2のガイドワイヤとの接続構造としては、次のような構造が用いられている。
【0003】
第1のガイドワイヤには、その基端部に管状の第1の接続部が設けられている。一方、第2のガイドワイヤには、その先端部に外径が第1の接続部と嵌合する程度の大きさの第2の接続部が設けられている。第1の接続部に第2の接続部を挿入することにより、これらの接続部同士が嵌合して、接続される。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のガイドワイヤでは、第1のガイドワイヤの外径が0.0457mm(0.018in)であるので、第1の接続部の内径は、それよりも小さいものとなり、その寸法管理が非常に難しい。例えば、第1の接続部の内径を所望の大きさにするには、その内径よりも大きい状態の第1の接続部に対しエッチング法で処理することができるが、処理時間の長短やエッチング液の濃度の高低によっては、処理後の内径が所望の内径よりも大きすぎたり、小さすぎたりする場合がある。そして、内径が大き過ぎる第1の接続部に第2の接続部を挿入したとしても、これらの接続部同士の嵌合力が弱く、第1の接続部から第2の接続部が容易に抜去してしまう。一方、内径が小さ過ぎる第1の接続部に第2の接続部を挿入しようとしても、その挿入がし辛いまたは不可能となる。さらに、その後にエッチング液を洗浄しなければならず、工程が1つ増えてしまう。また、前述したエッチング法の他にドリルを用いる方法も考えられるが、ドリルで内径が1mm以下のものを加工するのは事実上困難である。さらに、ドリルによる加工では、削りカスが生じ、その削りカスを取り除く作業が必要となる。
【0005】
また、同様に、血管内に留置して使用されるステント等、内径が小さく、また、微細な加工を必要とする医療器具は、精度の高い内径管理が求められ、上述した方法では、ばらつきが生じ、歩留まりが悪くなってしまう。
【0006】
このように、従来の方法では、細管を製造する際、その内径にばらつきが生じ易い、すなわち、歩留まりが悪く、均一なものが得られ難いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−197979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、血管内に挿入可能なサイズの医療用パイプを製造する際にその医療用パイプの内径が均一となる医療用パイプの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような目的は、下記(1)〜(12)の本発明により達成される。
(1) 内周面に微小な凹凸を有するパイプから医療用パイプを製造する方法であって、
前記凹凸を低減させる平滑化処理を施す工程を有し、
前記平滑化処理は、複数箇所で屈曲または湾曲した波形をなし、前記パイプよりも硬質の線材を前記パイプに挿入して、該パイプの軸方向に沿って移動させつつ、前記パイプの軸回りに回転させることを特徴とする医療用パイプの製造方法。
【0010】
(2) 前記平滑化処理は、前記凹凸における凸部を潰して凹部を埋め、前記内周面に対する平滑化を行なう処理である上記(1)に記載の医療用パイプの製造方法。
【0011】
(3) 前記平滑化処理は、前記パイプの内周面からの屑の発生が防止または抑制される程度に行なわれる上記(2)に記載の医療用パイプの製造方法。
【0012】
(4) 前記線材の移動は、往復動である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【0013】
(5) 前記線材の回転は、連続回転である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【0014】
(6) 前記線材は、前記パイプに挿入されると該パイプの径方向に圧縮される上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【0015】
(7) 前記線材は、外力を付与しない自然状態で、前記波形の振幅が前記パイプの平均内径よりも大きいものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【0016】
(8) 前記線材は、外力を付与しない自然状態で、前記波形の波長が0.5〜10mmである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【0017】
(9) 前記線材の横断面形状は、円形または楕円形である上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【0018】
(10) 前記線材は、形状および構成材料のうちの少なくとも1つの条件が異なる2つの部分を有し、該各部分が順に用いられる上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【0019】
(11) 前記医療用パイプは、超弾性合金で構成されている上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【0020】
(12) 前記医療用パイプの平均内径は、0.1〜2mmである上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、パイプに対し平滑化処理を施すには、線材をパイプに挿入した状態で、パイプの軸方向に沿って移動させつつ、パイプの軸回りに回転させる。このような線材の変位により、パイプの内周面の凹凸を確実に低減させることができる。そして、このように製造された医療用パイプは、いずれも内径が均一のものとなり、また、医療用パイプの製造時に用いた潤滑剤等の不純物を同時に除去することができることから、粗度と抵抗とを大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の医療用パイプの製造方法(第1実施形態)で医療用パイプを製造する状態を示す部分縦断面図である。
【図2】平滑化処理前の医療用パイプの状態(a)と平滑化処理後の医療用パイプの状態(b)を示す横断面図である。
【図3】本発明の医療用パイプの製造方法(第1実施形態)で医療用パイプを製造する状態を模式的に示す拡大横断面図である。
【図4】本発明の医療用パイプの製造方法(第2実施形態)で医療用パイプを製造する状態を示す部分縦断面図である。
【図5】本発明の医療用パイプの製造方法で製造された医療用パイプの使用形態の一例を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の医療用パイプの製造方法を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0024】
<第1実施形態>
図1は、本発明の医療用パイプの製造方法(第1実施形態)で医療用パイプを製造する状態を示す部分縦断面図、図2は、平滑化処理前の医療用パイプの状態(a)と平滑化処理後の医療用パイプの状態(b)を示す横断面図、図3は、本発明の医療用パイプの製造方法(第1実施形態)で医療用パイプを製造する状態を模式的に示す拡大横断面図、図5は、本発明の医療用パイプの製造方法で製造された医療用パイプの使用形態の一例を示す縦断面図である。なお、図2、図3中では、それぞれ、理解を容易にするため、医療用パイプの内周面に形成された微小な凹凸を誇張して模式的に図示しており、凹凸の大きさと医療用パイプの太さとの比率は実際とは異なる。
【0025】
まず、医療用パイプの製造方法について説明する前に、この製造方法により製造された医療用パイプ10の使用形態の一例について説明する。
【0026】
図5に示すように、医療用パイプ10は、可撓性を有する長尺な第1ワイヤ20aおよび第2ワイヤ20bの端部201同士を接続する接続部材として使用される。そして、この接続された1本のワイヤを例えばガイドワイヤとして用いることができる。この場合、医療用パイプ10の構成材料としては、例えば、Ni−Ti系合金、Ni−Al系合金、Cu−Zn系合金等の超弾性合金が挙げられる。また、第1ワイヤ20aおよび第2ワイヤ20bの構成材料としては、例えば、前記超弾性合金や、その他、ステンレス鋼等の種々の金属材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。このような構成材料を用いることにより、ガイドワイヤが柔軟性に富んだものとなる。また、超弾性合金は、金属材料の中でも比較的軟質なものでるため、加工し易い材料である。これにより、超弾性合金からなる医療用パイプ10を製造する際に、その製造を容易に行なうことができる。ここでは、ガイドワイヤを例に挙げたが、言うまでもなく、このような医療用パイプ10は、血管内に挿入可能な微細な管状パイプを使用する医療器具、例えば、ステント等、様々な医療器具に利用される。
【0027】
次に、医療用パイプ10を製造する方法について説明する。この製造方法は、特に、血管内に挿入することを目的とした医療器具に用いることができるような細管の製造に適している。ここで、「細管」とは、内径(平均)φdが好ましくは0.1〜2mmであり、より好ましくは0.2〜0.5mmであるものをいう。
【0028】
図2に示すように、医療用パイプ10は、エッチングやドリル加工等の従来の方法で作成された管状をなすパイプ11から得られるものである。このパイプ11は、内周面101にパイプ11を成形する際に生じた凹凸が形成されたものである、すなわち、内周面101に微小な凹部102や凸部103が多数形成されたものである。そして、パイプ11の内径φdが目標内径である医療用パイプ10の内径φdとなるように、すなわち、パイプ11の内周面101の位置が図2(a)中の二点鎖線の位置となるように、パイプ11に対し凹凸を低減させる平滑化処理を施す。
【0029】
平滑化処理では、その平滑化処理用の治具として、横断面形状が円形の線材1を用いる。図1(a)に示すように、線材1は、外力を付与しない自然状態(以下単に「自然状態」と言う)で、複数箇所で湾曲した波形(コイル状を含む)をなす部材である。パイプ11に対し平滑化処理を施すには、図1(b)に示すように、線材1をパイプ11に挿入した状態で、パイプ11の軸方向に沿って矢印A方向に移動させつつ、その軸回りに矢印B方向に回転させる。このような線材1の変位により、図3に示すように、線材1の各湾曲点(波形の山の頂点)2で凸部103を押し潰すことができ、当該潰された凸部103で、その周辺の凹部102を埋めることができる。これにより、内周面101がならされて、内周面101に対する平滑化処理を確実に行なうことができる。
【0030】
なお、平滑化された内周面101を例えば電子顕微鏡で観察すると、凸部103が潰れて、その潰れた凸部103が凹部102に移行した痕跡を確認することができる。
【0031】
線材1は、パイプ11(医療用パイプ10)よりも硬質の材料で構成され、その材料としては、パイプ11が前記超弾性合金である場合には、例えば、ステンレス鋼が挙げられ、これらの中でも特にステンレス鋼が好ましい。このような硬質の線材1がパイプ11に対し前述したように変位することにより、凸部103を確実に潰して、凹部102を埋めることができ、よって、内周面101に対する平滑化処理をより確実に行なうことができる。
【0032】
図1(a)に示すように、線材1の自然状態での波形の振幅e、特に、その2倍は、パイプ11の内径φdよりも大きいのが好ましい。その大きさとしては、特に限定されないが、例えば、2e/φdが1.01〜4であるのが好ましく、1.5〜2.5であるのがより好ましい。これにより、図1(b)に示すように、線材1をパイプ11に挿入した状態では、当該線材1は、各湾曲点2がそれぞれパイプ11の内周面101に規制されて、パイプ11の径方向に圧縮された状態となる。これにより、各湾曲点2がそれぞれパイプ11の内周面101に当接することができ、よって、前述したように湾曲点2で凸部103を潰して、凹部102を埋めることができる。
【0033】
また、線材1の形成条件として、振幅eの他に、次の数値範囲に設定するのが好ましい。
【0034】
線材1の自然状態での波形の波長λは、特に限定されないが、例えば、0.5〜10mmであるのが好ましく、2〜3mmであるのがより好ましい。
【0035】
また、線材1の直径φfは、長手方向に沿って一定であり、その大きさは、パイプ11の内径φdの30〜99%であるのが好ましく、90〜99%であるのがより好ましい。
【0036】
線材1の形成条件をこのような数値範囲に設定することにより、前記大きさの細管の製造に特に適した線材1となり、よって、平滑化処理を効率的に行なうことができる。また、医療用パイプ10製造時に用いた潤滑剤等、不純物や硬い異物も除去することができる。
【0037】
また、研削や研磨等の従来の機械加工により医療用パイプ10の内径φdを所望の大きさにしようとした場合には、切り屑が生じ、その切り屑を除去する除去工程を経なければならない。これに対し、本製造方法は、金属内面の凹凸を踏みならす効果があるため、切り屑が生じず、前記従来の機械加工と異なり、除去工程を省略することができる。
【0038】
なお、前記屑の発生が防止または抑制されていることを確認する方法としては、例えば、医療用パイプ10の内径を確認するにより行なうことができる。
【0039】
以上のような本製造方法により製造された医療用パイプ10は、その内周面101が平滑され、かつ、内径φdが確実に所望の大きさのものとなっている。この平滑化された内周面101の表面粗さRa(JIS B 0601に規定)は、通常、0.01〜0.02μmとなる。
【0040】
また、前述したように医療用パイプ10を第1ワイヤ20aと第2ワイヤ20bとを接続する接続部材として用いた場合、医療用パイプ10の内周面101が平滑化されているため、その挿接続操作、すなわち、第1ワイヤ20aの端部201を医療用パイプ10の一端部に挿入し、第2ワイヤ20bの端部201を医療用パイプ10の他端部に挿入する操作を容易に行なうことができる。
【0041】
また、本製造方法をステントに用いた場合には、ステントに用いられる金属の肉厚が周方向に、より一定となるため、レーザカット時のばらつき(切り残し、反対側の内面に切り傷が残る等)を防止することができる。また、医療用パイプ10のパイプ11以外の物質(例えば製造時に用いる潤滑剤や油等の残り)のみを効率的に取り除くことができ、これにより、この後行なわれる薬品の研磨時の内外面の研磨に差が生じにくくなる。
【0042】
<第2実施形態>
図4は、本発明の医療用パイプの製造方法(第2実施形態)で医療用パイプを製造する状態を示す部分縦断面図である。
【0043】
以下、この図を参照して本発明の医療用パイプの製造方法の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0044】
本実施形態は、本発明の医療用パイプの製造方法で使用する線材の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0045】
図4に示す線材1Aは、大波長部3aと小波長部3bとを有している。大波長部3aと小波長部3bとは、線材1Aの長手方向に沿って、波形の波長が互いに異なる部分である。自然状態では、大波長部3aの波長λは、例えば、小波長部3bの波長λの150〜500%であるのが好ましく、200〜300%であるのがより好ましい。
【0046】
そして、平滑化処理では、小波長部3b、大波長部3aの順に用いられる。この場合、粗い平滑化処理を剛性の高い小波長部3bで行い、それよりも細かい平滑化処理を接触面が広い大波長部3aで行なうことができる。このように段階的に平滑化処理を行なうことができ、よって、得られた医療用パイプ10はいずれも内径がより均一のものとなる。
【0047】
なお、線材1Aは、図示の構成では1本の線材に大波長部3aおよび小波長部3bを有するものであるが、これに限定されず、例えば、2本の線材からなり、各線材にそれぞれ大波長部3aおよび小波長部3bを有するものであってもよい。
【0048】
また、線材1Aは、図示の構成では波形の波長が互いに異なる2つの部分を有するものであるが、これに限定させず、例えば、波形の振幅が互いに異なる2つの部分を有するもの、構成材料(剛性)が互いに異なる2つの部分を有するもの、または、これらを組み合わせたものであってもよい。
【0049】
以上、本発明の医療用パイプの製造方法を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0050】
また、本発明の医療用パイプの製造方法は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【0051】
また、本発明の医療用パイプの製造方法で用いる線材は、前記各実施形態では複数箇所で湾曲した波形をなす部材であるが、これに限定されず、複数箇所で屈曲した波形をなす部材であってもよい。
【0052】
また、本発明の医療用パイプの製造方法で用いる線材は、前記各実施形態では横断面形状が円形の部材であるが、これに限定されず、横断面形状が楕円形の部材であってもよい。
【符号の説明】
【0053】
1、1A 線材
2 湾曲点(波形の山の頂点)
3a 大波長部
3b 小波長部
10 医療用パイプ
11 パイプ
101 内周面
102 凹部
103 凸部
20a 第1ワイヤ
20b 第2ワイヤ
201 端部
φd 内径
e 振幅
φf 直径
λ、λ、λ 波長

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内周面に微小な凹凸を有するパイプから医療用パイプを製造する方法であって、
前記凹凸を低減させる平滑化処理を施す工程を有し、
前記平滑化処理は、複数箇所で屈曲または湾曲した波形をなし、前記パイプよりも硬質の線材を前記パイプに挿入して、該パイプの軸方向に沿って移動させつつ、前記パイプの軸回りに回転させることを特徴とする医療用パイプの製造方法。
【請求項2】
前記平滑化処理は、前記凹凸における凸部を潰して凹部を埋め、前記内周面に対する平滑化を行なう処理である請求項1に記載の医療用パイプの製造方法。
【請求項3】
前記平滑化処理は、前記パイプの内周面からの屑の発生が防止または抑制される程度に行なわれる請求項2に記載の医療用パイプの製造方法。
【請求項4】
前記線材の移動は、往復動である請求項1ないし3のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【請求項5】
前記線材の回転は、連続回転である請求項1ないし4のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【請求項6】
前記線材は、前記パイプに挿入されると該パイプの径方向に圧縮される請求項1ないし5のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【請求項7】
前記線材は、外力を付与しない自然状態で、前記波形の振幅が前記パイプの平均内径よりも大きいものである請求項1ないし6のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【請求項8】
前記線材は、外力を付与しない自然状態で、前記波形の波長が0.5〜10mmである請求項1ないし7のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【請求項9】
前記線材の横断面形状は、円形または楕円形である請求項1ないし8のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【請求項10】
前記線材は、形状および構成材料のうちの少なくとも1つの条件が異なる2つの部分を有し、該各部分が順に用いられる請求項1ないし9のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【請求項11】
前記医療用パイプは、超弾性合金で構成されている請求項1ないし10のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。
【請求項12】
前記医療用パイプの平均内径は、0.1〜2mmである請求項1ないし11のいずれかに記載の医療用パイプの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−206392(P2011−206392A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−78881(P2010−78881)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000109543)テルモ株式会社 (2,232)
【Fターム(参考)】