説明

半導体ウェーハにフィルムを付加する装置および方法ならびに半導体ウェーハを処理する方法

フィルムを半導体ウェーハに付加するための、および、半導体ウェーハを処理するための実施および技術が、一般的に開示される。ある実施形態は、ドライ・フィルム・レジストおよびドライ・フィルム・レジストに隣接して提供されてもよいキャリア・フィルムを含んでもよい積層フィルムを提供することを含む。半導体ウェーハに合わせられた寸法および形状を有する少なくとも1つの断片が、積層フィルムから切り取られてもよい。この断片が、半導体ウェーハに付加されてもよい。フィルムを付加するためのシステムは、切り取り装置、真空チャック、および、プレス・ツールを含んでもよい。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本特許出願は、2009年10月16日に出願された発明の名称が「APPARATUS AND METHOD OF APPLYING A FILM TO A SEMICONDUCTOR WAFER AND METHOD OF PROCESSING A SEMICONDUCTOR WAFER」であるシンガポール特許出願第SG200906937−8号に基づくものであり、かつ、その優先権を主張するものであり、この内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
フォトレジストは、半導体ウェーハ上に存在する再配線層(redistribution layer)のような構造化された層を加工するために、しばしば、半導体製造において使用される。フォトレジストは、ウェット・レジストとして知られている液体の形で半導体ウェーハに付加されてもよい。そして、ウェーハは、ウェーハの表面に存在するフォトレジストの層が均一な厚さを有するように、回転させられてもよい。あるいは、フォトレジストは、ドライ・フィルム・レジストとして知られている乾いた形で半導体ウェーハに付加されてもよい。ドライ・フィルム・レジストは、しばしば、フィルムの形で提供され、このフィルムは、ロールから送り出されてもよい。典型的には、ドライ・フィルム・レジストは、カバー・フィルムとキャリア・フィルムとの間にサンドイッチ状に挟まれたフォトレジストのフィルムを備えた積層フィルムの形で供給される。ドライ・フィルム・レジストは、積層技術によって、プリント回路基板のような基板あるいはウェーハに付加されてもよい。
【0003】
ウェット・レジストは、ある環境におけるある特殊性に関連づけられてもよい。例えば、50マイクロメーターを超えるような厚い層のレジストが、後にウェーハ・バンピング・プロセス(wafer bumping process)においてバンプの役割をなすかもしれない合金を電気化学的に堆積するためのテンプレートとして所望される場合である。低い粘性率を有するウェット・レジストが、この厚い層を生成するのに使用されてもよい。しかしながら、このようにして生成された層の厚さの均一性は、かなり変動することがある。これとは対照的に、ドライ・フィルム・レジストは、きわめて高い精度でもって50μmかまたはそれ以上の比較的に厚い厚さで生成されることが可能である。
【0004】
ウェット・レジストのさらなる態様は、微小電気機械システム(MEMS)アプリケーションにおいてしばしば見られる空洞のようなある特定の形状(topography)を有するウェーハ表面をコーティングする場合に発生する。その形状の鋭い角における表面張力のために、ウェット・レジストによっては、表面の均一な被覆を達成することができないことがある。しかしながら、ドライ・フィルムは、ある特定の内部剛性(internal stiffness)を有し、これは、ドライ・フィルムがそのような形状を一様に被覆するのを可能にする。
【0005】
米国特許第6,623,912号は、ドライ・フィルム・レジストが貯蔵ロールから巻き取りロールへ巻き戻される方法を説明している。2つのローラーおよび熱圧ローラーは、フィルムが加熱ステージ中に半導体ウェーハに接触するように配置される。ドライ・レジスト・フィルムが、熱圧ローラーを使用することによって、ウェーハ上に積層された後、切断レーザーが、この時点でウェーハに取り付けられたドライ・レジスト・フィルムの部分を、ロール上に存在するドライ・レジスト・ドライ・フィルム・レジストのバルクから切り離すのに使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6,623,912号
【発明の概要】
【0007】
本開示は、とりわけ、フィルムを半導体ウェーハに付加すること、および、半導体ウェーハを処理することに関する方法、装置、および、システムを記載する。
【0008】
本開示のいくつかの実施例は、半導体ウェーハを説明している。例としてのいくつかの半導体ウェーハは、支持周辺リムおよびドライ・フィルム・レジストを含んでもよい。支持周辺リムは、半導体ウェーハの裏面から突き出てもよい。ドライ・フィルム・レジストは、支持周辺リム内において、半導体ウェーハの裏面上に配置されてもよい。
【0009】
本開示のいくつかの実施例は、フィルムを半導体ウェーハに付加するためのシステムを説明している。フィルムを半導体ウェーハに付加するための例としてのいくつかのシステムは、切り取り装置、真空チャック、および、プレス・ツールを含んでもよい。切り取り装置は、フィルムから断片(piece)を切り取るように適合されてもよい。真空チャックは、断片をフィルムから取り出すように適合されてもよく、チャックは、フィルムの主表面に垂直な方向へ、および、フィルムの主表面に平行な少なくとも1つの方向へ移動するように適合されてもよい。プレス・ツールは、断片を半導体上へ押しつけるように適合されてもよく、半導体ウェーハは、半導体ウェーハの裏面から突き出た支持周辺リムを含んでもよい。
【0010】
本開示のいくつかの実施例は、フィルムを半導体ウェーハに付加することに関する方法を説明している。例としてのいくつかの方法は、半導体ウェーハを提供することを含んでもよい。積層フィルムが、提供されてもよい。積層フィルムは、ドライ・フィルム・レジストおよびこのドライ・フィルム・レジストに隣接して提供されてもよいキャリア・フィルムを含んでもよい。半導体ウェーハに合わせられた寸法および形状を有する少なくとも1つの断片が、積層フィルムから切り取られてもよい。断片は、半導体ウェーハに付加されてもよい。
【0011】
上述した概要は、単なる例であり、本発明を限定しようとするものではない。上述した例としての態様、実施形態、および、特徴に加えて、さらなる態様、実施形態、および、特徴が、図面および以下の詳細な説明を参照することによって、明らかとなる。
【0012】
本発明の要旨は、本明細書の結論部分において、具体的に指摘され、かつ、明確に権利を主張される。本開示の上述した特徴およびその他の特徴は、添付の図面を参照することによって、以下の説明および添付の特許請求の範囲からより完全に明らかなものとなる。これらの図面は、本開示によるほんのいくつかの実施形態しか描写しておらず、したがって、本発明の範囲を限定するものではないことが理解でき、本開示は、添付の図面を用いることによって、さらに特定的にまたはさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施形態に基づいたフィルムを半導体ウェーハに付加する方法を示す平面図および側面図である。
【図2】ドライ・フィルム・レジストを含む積層フィルムを示す図である。
【図3】ドライ・フィルム・レジスト層を含む半導体ウェーハを示す図である。
【図4】第2の実施形態に基づいてドライ・フィルム・レジストを半導体ウェーハに付加する装置および方法を示す図である。
【図5】図1の加工された半導体ウェーハ2を示す断面図である。
【図6】ドライ・フィルムのキャリア・フィルムを除去するためのプロセスのステージにおける除去ツールとともに図3の半導体ウェーハを示す図である。
【図7】ドライ・フィルムのキャリア・フィルムを除去するプロセスのステージにおいてドライ・フィルムのキャリア・フィルムを除去する第1の処理を示す図である。
【図8】ドライ・フィルムのキャリア・フィルムを除去するプロセスのステージにおいてドライ・フィルムのキャリア・フィルムを除去する第2の処理を示す図である。
【図9】バンピング・プロセスのステージにおける半導体ウェーハを示す図である。
【図10】バンピング・プロセスのステージにおける図9の半導体ウェーハのバイアを示す図である。
【図11】バンピング・プロセスのステージにおける第1のドライ・フィルムを備えた図10のバイアを示す図である。
【図12】バンピング・プロセスのステージにおけるバイア開口を備えた図11のドライ・フィルムを示す図である。
【図13】バンピング・プロセスのステージにおける図12の第1のドライ・フィルム上に配置された障壁および種層を示す図である。
【図14】バンピング・プロセスのステージにおける図13の障壁および種層上に配置された第2のドライ・フィルムを示す図である。
【図15】バンピング・プロセスのステージにおけるはんだバンプを備えた図14の第2のドライ・フィルムを示す図である。
【図16】バンピング・プロセスのステージにおけるリフローの後に図15のはんだバンプを示す図である。
【図17】再配線層プロセスのステージにおけるバイア開口を有する第2のドライ・フィルムを備えた図13の第1の障壁層および種層を示す図である。
【図18】再配線層プロセスのステージにおける図17の第2のドライ・フィルムを示す図であり、第2のドライ・フィルムのバイア開口は、銅の層に満たされている。
【図19】再配線層プロセスのステージにおける図18の上面図である。
【図20】再配線層プロセスのステージにおいて、第2のドライ・フィルム層が除去された後の図18の側面図である。
【図21】再配線層プロセスのステージにおける第1のバンプ開口を有する第3のドライ・フィルムを備えた図20の第1の障壁および種層を示す図である。
【図22】再配線層プロセスのステージにおける第2の障壁および種層を備えた図21の第3のドライ・フィルムを示す図である。
【図23】再配線層プロセスのステージにおける第2のバンプ開口を有する第4のドライ・フィルムを備えた図22の第2の障壁および種層を示す図である。
【図24】再配線層プロセスのステージにおけるはんだバンプを備えた図23のバンプ開口を示す図である。
【図25】再配線層プロセスのステージにおけるはんだリフローの後に図24のはんだバンプを示す図である。
【図26】半導体処理のための例としてのプロセスを示すフローチャートである。
【図27】コンピューティング装置の例として役に立つ実施形態のブロック図である。
【図28】半導体ウェーハを示す上面図であり、これらの半導体ウェーハのすべては、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて構成される。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の記述は、権利を主張される本発明の要旨が完全に理解されるように、特定の詳細に加えて様々な実施例を説明するものである。しかしながら、当業者には、権利を主張される本発明の要旨は本明細書に開示されたいくつかの特定の詳細またはそれよりも多くの特定の詳細を備えることなく実施されてもよいことがわかるはずである。さらに、ある環境においては、周知の方法、手順、システム、部品、および/または、回路は、権利を要求される本発明の要旨を不必要に不明瞭なものにしないように、詳細には説明されない。
【0015】
以下の詳細な説明においては、添付の図面が参照され、これらの図面は、本明細書の一部を構成するものである。図面において、文脈的に矛盾がない限り、類似する符号は、典型的には、類似するコンポーネントを指示する。詳細な説明、図面、および、特許請求の範囲において説明される例としての実施形態は、本発明を限定しようとするものではない。本明細書に提供される本発明の要旨の精神または範囲から逸脱することなく、その他の実施形態が、使用されてもよく、また、その他の変更が、なされてもよい。本明細書に一般的に説明され、また、図面に示されるような本発明の態様は、変更され、代替され、組み合わせられ、様々に異なる構成で設計されてもよいことが容易にわかるはずであり、これらの変形のすべては、明らかに、想到されるものであり、かつ、本発明の一部をなすものである。
【0016】
本開示は、とりわけ、フィルムを半導体ウェーハに付加することに関する方法、装置、および、システムを記載し、また、半導体ウェーハを処理する方法を記載する。
【0017】
本出願は、フィルムを半導体ウェーハに付加する、とりわけ、ドライ・フィルム・レジストを半導体ウェーハに付加する装置および方法に関し、また、半導体ウェーハを処理することに関する。
【0018】
本出願は、半導体ウェーハにフィルムを付加する方法を提供し、この方法は、半導体ウェーハを提供すること、および、ドライ・フィルム・レジストとこのドライ・フィルム・レジストに隣接して提供されてもよいキャリア・フィルムとを含む積層フィルムを提供することを含んでもよい。半導体ウェーハに合わせられた寸法および形状を有する少なくとも1つの断片が、積層フィルムから切り取られてもよい。そして、断片は、半導体ウェーハに付加されてもよい。
【0019】
この方法においては、積層フィルムは、最初に、所望の寸法および形状を有する積層フィルムの断片を生成するように加工されてもよく、その後に、この断片が、半導体ウェーハに付加されてもよい。積層フィルムから切り取られた断片は、半導体ウェーハの寸法および形状に対応した寸法および形状を有してもよい。供給ロールに取り付けられているときにフィルムがウェーハ上へ積層される方法の場合と同様に、この方法においては、ひとたび半導体ウェーハに付加された積層フィルムは、半導体ウェーハの縁を越えて突き出ることはない。これは、半導体ウェーハの操作をさらに単純なものにする。
【0020】
さらにまた、ドライ・フィルム・レジストは、この方法を用いて、半導体ウェーハの一部分だけに付加されてもよい。例えば、ウェーハの側部から突き出ておりかつ中央凹部領域を画定する支持周辺リムを有する半導体ウェーハの場合、ドライ・フィルム・レジストは、中央凹部領域内に配置されてもよく、そして、周辺リムは、ドライ・フィルム・レジストがないままの状態であってもよい。
【0021】
断片は、適切な切断技術を用いて、積層フィルムから切り取られてもよい。一実施形態においては、断片は、打ち抜くことによって、積層フィルムから切り取られてもよい。
【0022】
断片の寸法および形状は、半導体ウェーハに適合されてもよい。半導体ウェーハが、円形であれば、断片は、同様に、円形であってもよく、ウェーハの直径に対応する直径を有してもよい。
【0023】
ある実施形態においては、断片は、真空チャックを使用することによって、積層フィルムから取り出されてもよい。真空チャックは、断片の上面を汚染するかもしれない付加的な接着剤を使用せずに断片を真空チャックに取り外し可能な状態で付着させることができるように動作してもよい。
【0024】
積層フィルムは、キャリア・フィルムが上の方を向いて真空チャックに接触するように配置されてもよい。ドライ・フィルム・レジストは、この実施形態においては、カバー・フィルムとキャリア・フィルムとの間に配置されてもよい。この実施形態においては、断片が積層フィルムから取り出された後かつ断片が半導体ウェーハに付加される前に、カバー・フィルムは、積層フィルムの断片から除去されてもよい。カバー・フィルムが除去されると、ドライ・フィルム・レジストが露出するかもしれない。あるいは、断片が、積層フィルムから切り取られる前に、カバー・フィルムは、積層フィルムから除去されてもよい。
【0025】
断片は、例えば、断片の寸法および形状に合わせられたプレス表面を有するプレス・ツールによってその断片を半導体ウェーハの表面上へ押しつけることによって、半導体ウェーハに付加されてもよい。また、断片が、半導体ウェーハ上へ押しつけられているときに、断片が半導体ウェーハ上へ接着されるように、熱が加えられてもよい。一般的には、カバー・フィルムは、断片が半導体ウェーハ上へ押しつけられる前に、積層フィルムから除去されてもよい。したがって、ドライ・フィルム・レジストは、一方の表面が露出し、そして、ドライ・フィルム・レジストは、半導体ウェーハ上へ押しつけられてもよい。キャリア・フィルムは、ドライ・フィルム・レジスト層の反対側の表面上に残されてもよく、そして、半導体ウェーハに取り付けられてもよい。
【0026】
上述したように、半導体ウェーハは、このウェーハの第1の表面から突き出た支持周辺リムを有してもよい。この第1の表面は、ウェーハの裏面であってもよい。断片は、支持周辺リム内において半導体ウェーハの裏面上に配置されてもよい。したがって、断片は、ウェーハの裏面上に存在する支持周辺リムによって規定される凹部に配置されてもよい。この実施形態においては、断片は、周辺リムによって画定された領域の寸法および形状に合わせられた寸法および形状を有してもよい。周辺リムは、切れ目のないものであってもよいが、複数の穴を含んでもよく、この穴は、支持周辺リムの内壁から外壁まで延びる。
【0027】
半導体ウェーハは、フィルムが半導体ウェーハに付加された後、さらに処理されてもよい。本出願は、また、半導体ウェーハを製造する方法を提供してもよい。この実施形態においては、ドライ・フィルム・レジストは、ポリイミドであってもよく、その後に、ウェーハの再配線構造の一部を形成してもよい。キャリア・フィルムは、除去されてもよく、そして、ドライ・レジスト・フィルムは、再配線構造の電気的絶縁層として使用されてもよい。再配線層を提供するために、構造化された導電層が、ドライ・フィルム・レジスト上に堆積されてもよい。
【0028】
半導体ウェーハがバイアを含む場合、ドライ・レジスト・フィルムは、それらのバイアの端部を被覆しないように構造化されてもよく、それによって、その後に堆積された導電性トレースが、バイアを経由して、半導体ウェーハの反対側に電気的に接続されてもよい。
【0029】
ドライ・フィルム・レジストは、また、一時的なレジスト層として使用されてもよい。さらなる方法においては、ドライ・フィルム・レジストは、半導体ウェーハの一部分を露出するために、光構造化され(photo−structured)てもよく、そして、この半導体ウェーハの一部分は、例えば、エッチングによって、構造化されてもよい。半導体ウェーハが構造化された後、構造化された残りのドライ・フィルム・レジストは、除去されてもよい。
【0030】
ドライ・フィルムは、例えば、様々な厚さを有する様々な特定用途向けのドライ・フィルム製品を提供するDuPontのような業者から得ることができる。製品は、いくつかの製品シリーズを含んでもよい。第1の製品シリーズは、バイアを生成し、バイアを満たし、マイクロ・バンプを生成し、そして、再配線層(RDL)を構造化するのに使用されてもよい。第2の製品シリーズは、バンピングし、あるいは、ピラーを生成するために設計されてもよく、そして、第3の製品シリーズは、ボンディング、キャビティー・パッケージ、マイクロ流体、誘電体、および、ファンアウトのための永久的なドライ・フィルムの役割をなしてもよい。
【0031】
光構造化技術は、ドライ・フィルム・レジストを光構造化するのに使用されてもよい。光構造化は、フォトレジストを用いて、導電性トラック、金属トレース、または、再配線層のような構造を形成するのを可能にする。一実施形態においては、マスクが、キャリア・フィルムに付加される。そして、ドライ・レジスト・フィルムだけでなくキャリア・フィルムも、紫外線(UV radiation)に暴露されてもよい。そして、キャリア・フィルムは、除去されてもよく、ドライ・フィルム・レジストは、ドライ・フィルム・レジストの露出していない部分を除去するために、現像されてもよい。そして、ドライ・フィルム・レジストによって被覆されていない半導体ウェーハの領域が、構造化されてもよい。
【0032】
一般的には、キャリア・フィルムは、露光の前かまたは後に、除去されてもよい。キャリア・フィルムは、レジストを機械的に保護するので、通常、キャリア・フィルムは、露光の後に除去されてもよい。レジストは、また、露光の後に硬化してもよく、それによって、キャリア・フィルムへの付着性を減少させてもよい。これは、キャリア・フィルムを容易に除去することを可能にする。
【0033】
さらに、露光の後、同じプレス・ツールが、キャリア・フィルムを除去するのに使用されてもよい。減少した付着性のために、プレス・ツールにおける真空装置は、打ち抜かれたドライ・フィルム部分を取り出すのと同じようにして、キャリア・フィルムを除去することができる。
【0034】
ウェーハからキャリア・フィルムを除去するためのツールの一実施形態においては、除去ツールは、キャリア・フィルムの外縁だけに接触する吸引装置を含んでもよい。除去ツールは、プレス・ツール内に一体化されてもよく、あるいは、別個のツールとして存在してもよい。キャリア・フィルムを除去するための方法は、真空装置によって、キャリア・フィルムの外縁に接触および付着する除去ツールを含んでもよい。その後、除去ツールは、ウェーハから外縁を引き離すために、例えば、約10mm(ミリメートル)だけゆっくりと上方へ移動してもよい。そして、除去ツールは、横方向へ移動してもよく、そして、キャリア・フィルムを剥がしてもよい。このようにして、剪断力だけが、ウェーハ上に加えられてもよい。除去プロセスは、円滑なものであってもよく、かつ、レジストに損傷をほとんどあるいはまったく与えないものであってもよい。
【0035】
上述したツールに類似したものが、カバー・フィルムを除去するのに使用されてもよい。
【0036】
本出願は、また、ウェーハの裏面から突き出た支持周辺リムと、この支持周辺リム内においてウェーハの裏面上に配置されたドライ・フィルム・レジストとを有する半導体ウェーハを提供する。支持周辺リムは、ドライ・フィルム・レジストがないままの状態であってもよい。供給フィルムからドライ・フィルム・レジストの断片を切り取るための切り取りプロセスのために、ドライ・フィルム・レジストは、切り取りエッジ突起(cut edge rising)を有してもよい。切り取りエッジは、研磨されてもよい。ドライ・フィルム・レジストは、半導体ウェーハまたは半導体チップの不可欠な部分を形成してもよい。このドライ・フィルム・レジストは、ポリイミドを含んでもよい。再配線層が、ドライ・フィルム・レジスト上に配置されてもよい。あるいはまた、はんだバンプが、ドライ・フィルム・レジスト上に配置されてもよく、それによって、はんだバンプが、同様に、バイア上に配置される。支持周辺リムは、リングの形態を有してもよく、また、複数の穴を含んでもよい。
【0037】
本出願は、また、フィルムを半導体ウェーハに付加するためのシステムを提供する。半導体ウェーハは、半導体ウェーハの裏面から突き出た支持周辺リムを含んでもよい。システムは、フィルムから断片を切り取るための切り取り装置、フィルムから切り取られた断片を取り出すように適合された真空チャック、および、断片を半導体ウェーハ上に押しつけるように適合されたプレス・ツールを含んでもよい。真空チャックは、フィルムの主表面に垂直な方向へ、また、フィルムの主表面に平行な少なくとも1つの方向へ移動できるものであってもよい。フィルムの主表面がx−y平面に存在するとされる場合、真空チャックは、z方向と、x方向およびy方向の少なくとも一方とへ移動できるものであってもよい。
【0038】
システムは、また、切り取り装置がフィルムから断片を切り取るときにフィルムの主表面を支持するためのフィルム支持チャックをさらに含んでもよい。切り取り装置は、スタンピング・ツールであってもよい。
【0039】
ある実施形態においては、真空チャックは、フィルムから切り取られた断片の面積に合わせられた面積を有するほぼ平坦な表面を含んでもよい。これは、フィルムを取り出し、フィルムを平坦に維持しながら真空チャック上に保持することを可能にするかもしれない。これは、フィルムから断片を取り出すとき、そして、断片を半導体ウェーハへ移送するときに、フィルムが、変形し、場合によっては、裂けるのを防止するのを助けるかもしれない。
【0040】
真空チャックは、平坦な表面の領域全体に分散配置された複数の貫通孔を含んでもよく、それらの貫通孔は、真空装置に結合されてもよい。フィルムは、平坦な平面全体にわたる真空状態に付着させられるとき、貫通孔とそれらの貫通孔によって提供される吸気口とを分散配置することによって確実に負圧を加えられかつ除去されることによって、取り外し可能な状態で付着させられ、そして、平坦な表面から放出されることが可能である。
【0041】
ある実施形態においては、プレス・ツールは、フィルムから切り取られた断片の面積に合わせられた面積を有するほぼ平坦な表面を含んでもよい。これは、押しつけているときにプレス・ツールが断片全体と接触するのを可能にし、それによって、均一な圧力を提供し、そして、フィルムがウェーハに確実に取り付けられることを可能にしてもよい。
【0042】
システムは、また、プレス・ツールがフィルムをウェーハ上へ押しつけているときにフィルムに熱を加えるように構成された加熱装置を含んでもよい。加熱装置は、プレス・ツールから分離されたものであってもよく、あるいは、プレス・ツール内に存在する発熱体として提供されてもよく、この加熱装置または発熱体は、プレス・ツールのプレス面が高い温度に到達するのを可能にする。熱と圧力とを組み合わせることは、フィルムがウェーハに接着するのを助ける。
【0043】
システムは、また、ウェーハを支持するための支持表面を有するウェーハ・チャックを含んでもよい。また、ウェーハは、負圧を使用することによって、ウェーハ・チャック上に保持されてもよく、ウェーハ・チャックの表面は、真空装置に結合された複数の貫通孔を含んでもよい。
【0044】
システムは、以下のように、ウェーハの裏面から突き出ておりかつ中央円形凹部を規定する支持周辺リムを有する半導体ウェーハの裏面にドライ・フィルム・レジストを取り付けるのに使用されてもよい。
【0045】
カバー・フィルムとキャリア・フィルムとの間にサンドイッチ状に挟まれたドライ・フィルム・レジストを含む積層フィルムの供給は、フィルム支持チャック上でなされてもよい。カバー・フィルムは、フィルム支持チャック上に配置されてもよく、そして、キャリア・フィルムは、フィルム支持チャックに背を向けていてもよい。スタンピング装置が、半導体ウェーハの裏面上に配置された中央凹部の直径に対応した直径を有する積層フィルムの円形断片を打ち抜くのに使用されてもよい。
【0046】
真空チャックおよびプレス・ツールは、それぞれ、平坦な表面を有してもよく、この平坦な表面は、円形であってもよく、また、同様にウェーハの裏面上に存在する中央凹部の直径に対応する直径を有してもよい。真空チャックは、積層フィルム供給源から切り取られた積層フィルムの円形断片と位置合わせされてもよく、そして、円形断片上へ降ろされてもよい。真空状態が、オン状態に切り替えられてもよく、それによって、積層フィルムの円形断片は、真空チャックの平坦な表面に取り外し可能な状態で付着させられ、そして、真空チャックは、供給された積層フィルムから円形断片を取り出すために、積層フィルムの主フィルム表面から離れるように上方へ移動させられてもよい。そして、真空チャックは、半導体ウェーハの方向へ移動させられてもよい。そして、カバー・フィルムが、ドライ・フィルム・レジストの表面を露出するために、真空チャック上に保持された断片から除去される。
【0047】
そして、真空チャックは、ウェーハの裏面にある円形の凹部と位置合わせされてもよく、そして、ドライ・フィルム・レジストの下面が、半導体ウェーハの裏面に接触するまで、より具体的には、中央凹部内における半導体ウェーハの裏面に接触するまで、降ろされてもよい。そして、真空チャックへの負圧が、オフに切り替えられてもよく、それによって、フィルムが、真空チャックから放出される。
【0048】
そして、真空チャックは、除去されてもよく、プレス・ツールが、円形断片および半導体ウェーハの裏面の円形中央凹部と位置合わせされてもよい。そして、プレス・ツールは、円形断片と接触した状態にされてもよく、そして、ドライ・レジスト・フィルムおよびキャリア・フィルムを半導体ウェーハの裏面に接着するための熱を加えながら、その断片を半導体ウェーハの裏面に押しつけてもよい。そして、プレス・ツールは、除去されてもよい。ここで、半導体ウェーハは、中央凹部だけに配置された円形ドライ・フィルム・レジストを含んでもよい。
【0049】
図1〜図28は、類似する部品を有してもよい。類似する部品は、同じ名称または同じ符号を有する。類似する部品の説明は、必要であれば、参照により本明細書に組み込まれる。
【0050】
図1は、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいてフィルム1を半導体ウェーハ2に付加する方法の概略平面図および概略側面図を示す。
【0051】
半導体ウェーハ2は、前面3および裏面4を有してもよく、その裏面4からは、支持周辺リム5が、突き出る。支持周辺リム5は、半導体ウェーハ2の材料と一体的なものであってもよい。ウェーハ2と支持周辺リム5とは、円形であってもよい。支持周辺リム5は、リングの形を有してもよく、このリングは、中央凹部6を画定してもよく、この中央凹部6は、同様に、平面図において円形であってもよい。
【0052】
図示された実施形態においては、支持周辺リム5は、切れ目のないものであってもよく、かつ、中実なものであってもよい。図28は、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて構成された半導体ウェーハ2の平面図を示す。図28に示されるように、いくつかの実施形態においては、複数の穴2806またはスリットが、周辺リム5に提供されてもよい。そのような穴2806は、内側壁2802から周辺リム5の内部を貫通して外側壁2804まで半径方向に延びてもよい。図28は、正確な縮尺率で示されておらず、また、周辺リム5に沿って規則的にかまたは不規則に配置されたより多くのまたはより少ない穴2806を含んでもよい。
【0053】
再び図1を参照すると、半導体ウェーハ2に付加されるべきフィルム1の供給ロール7が提供され、供給ロール7からの一部分が示される。断片8が、フィルム1から切り取られてもよく、そして、フィルム1から取り出されてもよい。この実施形態においては、フィルム1から切り取られた断片8は、円形であってもよく、また、半導体ウェーハ2の裏面4に存在する中央凹部6の直径に対応する直径を有してもよい。断片8は、スタンピング・ツールによって、フィルム1から切り取られてもよい。断片8は、供給フィルム1から取り出されてもよい。これは、円形の穴を供給フィルム1に残すかもしれない。そして、断片8は、半導体ウェーハ2の裏面4へ移送されてもよい。より詳細には、断片8は、半導体ウェーハ2の裏面4の中央凹部6内に配置されてもよい。
【0054】
この実施形態においては、フィルム1は、ドライ・フィルム・レジスト10を含む積層フィルム9であってもよい。ドライ・フィルム・レジスト10は、また、ドライ・フィルムと呼ばれてもよい。積層フィルム9が、本開示の少なくともいくつかの実施形態による図2に示される。ドライ・フィルム・レジスト10は、カバー・フィルム11とキャリア・フィルム12との間にサンドイッチ状に挟まれてもよい。ドライ・フィルム・レジスト10の表面13を露出するために、ドライ・フィルム・レジスト・フィルム10およびキャリア・フィルム12を半導体ウェーハ2の裏面4に付加する前に、カバー・フィルム11は、積層フィルム9から除去されてもよい。そして、ドライ・フィルム・レジスト10は、半導体ウェーハ2の裏面4に直接に接触して配置されてもよく、そして、圧力および熱を用いて、半導体ウェーハ2の裏面4に取り付けられてもよい。
【0055】
裏面4に接着されたドライ・フィルム・レジスト10とキャリア・フィルム12とを備えた半導体ウェーハ2が、本開示の少なくともいくつかの実施形態による図3に示される。この実施形態においては、後に、ドライ・フィルム・レジスト10は、このドライ・フィルム・レジスト10がマスクの役割をなした後に、完全に除去されてもよい。したがって、図3に示される半導体ウェーハ2は、中間生成物である。
【0056】
図4は、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、フィルム1を半導体ウェーハ2に付加するための装置14、および、フィルムを半導体ウェーハに付加する方法を示す。この第2の実施形態においては、フィルム2は、同様に、図2に示されるように、ドライ・フィルム・レジスト10を含む積層フィルム9であってもよい。
【0057】
装置14は、フィルム1の供給を支持するためのチャック15と、断片8をフィルム1から切り取るための切り取り装置16と、切り取られた断片8をフィルム1からウェーハ2へ移送するための真空チャック17と、プレス・ツール18と、ウェーハ支持チャック19とを含んでもよい。
【0058】
積層フィルム9は、供給ロール7の形で供給されてもよい。供給ロール7の一部が、供給ロール7から引き出されてもよく、そして、チャック15上に配置されてもよく、それによって、フィルム9のカバー層11は、チャック15の上面20に接触した状態にあり、フィルム9のキャリア層12は、チャック15に背を向けて上を向いている。
【0059】
半導体ウェーハ2の直径に対応する直径を有する円形の断片8は、スタンピング・ツール16によって、フィルム9から打ち抜かれてもよい。
【0060】
真空チャック17は、平坦で一様なリフト面21を有してもよく、このリフト面は、同様に、円形であってもよく、かつ、供給フィルム9から打ち抜かれた断片8の直径に対応する直径を有する。真空チャック17は、複数の貫通孔22を含んでもよく、この貫通孔22は、真空供給源23に結合されてもよい。真空チャック17は、フィルム9の切り取られた円形断片8に位置合わせされてもよく、そして、リフト面21は、キャリア・テープ12の表面24上に配置されてもよい。そして、真空チャックが、オン状態に切り替えられてもよく、それによって、断片8は、真空チャック17のリフト面21上へ吸引されてもよく、そして、真空チャック17上に保持されてもよい。真空チャック17および断片8は、フィルム1から上方へ遠ざかり、そして、横方向へ移動して、フィルム1からの断片8が、半導体ウェーハ2へ移送されてもよい。
【0061】
そして、ドライ・フィルム・レジスト10の表面25を暴露するために、カバー・フィルム11が、断片8から除去されてもよい。
【0062】
ウェーハ2は、ウェーハ支持チャック19上に配置されてもよく、このウェーハ支持チャック19は、複数の貫通孔26を含んでもよく、この貫通孔26は、真空装置23に結合されてもよい。ウェーハ2をウェーハ支持チャック19の表面上に保持するために、負圧が供給されてもよい。
【0063】
そして、真空チャック17は、ウェーハ2に位置合わせされ、降ろされ、そして、ドライ・レジスト・フィルム10の露出した下面25が、半導体ウェーハ2の裏面4と接触した状態にされてもよい。そして、真空チャック17に供給される負圧が、オフ状態に切り替えられてもよく、ガスが、貫通孔22内へ送り込まれてもよい。貫通孔22内の圧力が周囲圧力と等しくなれば、断片8は、もはや真空チャック17のリフト面21に付着していない。そして、真空チャック17は、除去されてもよく、それと同時に、断片8のドライ・フィルム・レジスト10およびキャリア・フィルム12は、ウェーハ2の裏面4に接触した状態にされる。
【0064】
また、プレス・ツール18が、提供されてもよく、このプレス・ツール18は、平坦なプレス面27を有してもよく、円形であってもよく、また、フィルム9の断片8および半導体ウェーハ2の直径に対応する直径を有してもよい。プレス・ツール18は、断片8および半導体ウェーハ2に位置合わせされてもよく、そして、降ろされてもよく、それによって、プレス・ツール18は、ドライ・フィルム・レジスト10とウェーハ2とに圧力を加えることになる。
【0065】
これと同時に、ドライ・レジスト・フィルム10を半導体ウェーハ2の裏面4に付着させるために、熱が、半導体ウェーハ2に加えられてもよい。熱供給源が、ウェーハ支持チャック19内かまたはプレス・ツール18内に配置されてもよく、あるいは、これらのチャック19およびツール18の外部に配置されてもよい。そして、ドライ・フィルム・レジスト10は、熱と圧力の作用によって、半導体ウェーハ2の裏面4に接着されてもよい。そして、プレス・ツール18は、除去されてもよく、キャリア・フィルム12が、残され、ドライ・レジスト・フィルム10が、半導体ウェーハ2の裏面4に取り付けられてもよい。
【0066】
一般的には、ドライ・レジスト・フィルム10は、永久的なレジストかまたは一時的なレジストを有してもよい。永久的なレジストは、半導体ウェーハ2の構造の一部であることを意図したものであってもよく、半導体ウェーハ2から完全に除去されなくてもよい。これと比較して、一時的なレジストは、半導体ウェーハ2から完全に除去することを意図したものであってもよく、半導体ウェーハ2の一部を形成するものでなくてもよい。
【0067】
図5は、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいた第2の実施形態による半導体ウェーハ2の断面図を示す。
【0068】
半導体ウェーハ2は、図2に示される実施形態の場合のように、半導体ウェーハ2の裏面4から突き出たリングの形で、一体的な支持周辺リム5を有してもよい。第2の実施形態においては、キャリア・フィルム12は、除去されてもよく、それによって、ドライ・フィルム・レジスト10だけが、半導体ウェーハ2上に残ることになる。ドライ・フィルム・レジスト10は、半導体ウェーハ2の裏面4上に配置された再配線構造28の一部分を提供してもよい。
【0069】
再配線構造28は、ポリイミドを含んでもよいドライ・フィルム・レジスト10からなる層上に配置されてもよいコンタクト・パッド30および再配線トレース31を含むパターン化された導電性再配線層29を含んでもよい。ドライ・フィルム・レジスト10は、再配線構造28の誘電体層を提供してもよく、そして、再配線層29を半導体ウェーハ2から電気的に絶縁してもよい。
【0070】
半導体ウェーハ2は、複数のバイア32を含んでもよく、このバイア32は、中央凹部6内において半導体ウェーハ2の前面3から裏面4まで延びてもよい。わかりやすいように、図5には2つのバイアだけが示されている。また、2つのバイアは、正確な縮尺率で示されていない。実際には、ウェーハ内に配置されたそれぞれの半導体チップは、複数のバイアを含んでもよい。
【0071】
ドライ・フィルム・レジスト10は、半導体ウェーハの裏面4上に直接に配置されてもよく、複数のバイアをドライ・フィルム・レジスト10の上面33まで延ばすように構造化されていてもよい。複数のパッド34が、半導体ウェーハ2の前面3上に配置されてもよい。バイア32は、導電性材料からなる層を側壁上に含んでもよく、それによって、半導体ウェーハの前面3上に存在するパッド34を、半導体ウェーハ2の裏面4上に存在する再配線トレース31およびコンタクト・パッド30に電気的に接続してもよい。この実施形態においては、ドライ・フィルム・レジスト9は、半導体ウェーハ2の再配線構造の永久的な部分を提供してもよい。
【0072】
図6〜図8は、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいてドライ・フィルム・のキャリア・フィルムを除去するためのツールを示す。
【0073】
図6は、プレス・ツール18を示し、このプレス・ツール18は、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、図3のウェーハ2の外縁上に配置される。プレス・ツール18は、キャリア・フィルム12の外縁に接触してもよい吸引装置を含んでもよい。プレス・ツール18は、除去ツールの役割をなしてもよい。吸引装置は、負圧によってキャリア・フィルム12に付着することを意図したものであってもよい。
【0074】
キャリア・フィルム12を除去するための方法は、負圧によってキャリア・フィルム12の外縁に接触および付着するツール18を含んでもよい。後に、例えば、図7に示されるように、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、ツール12は、ウェーハから外縁を引き離すために、約10mm(ミリメートル)だけゆっくりと上方へ移動してもよい。そして、除去ツールは、横方向へ移動してもよく、図8に示されるように、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、キャリア・フィルムを剥がしてもよい。このようにして、剪断力だけが、ウェーハ上に加えられてもよい。除去プロセスは、円滑なものであってもよく、かつ、レジストに損傷をほとんどかまたはまったく与えないものであってもよい。
【0075】
一般的には、除去ツールは、プレス・ツール内に一体化されてもよく、あるいは、除去ツールは、個別のツールとして存在してもよい。類似するツールが、カバー・フィルムを除去するのに使用されてもよい。
【0076】
バンピング・プロセスの実施形態および再配線層プロセスの実施形態が、以下で説明される。これらの実施形態は、回転させることを必要とせずに、ドライ・フィルム・レジストだけを使用する。ドライ・フィルム・レジストは、一時的なレジストまたは永久的なレジストであってもよい。
【0077】
バンピング・プロセスおよび再配線層プロセスに含まれる最初のいくつかの処理は、類似するものである。簡潔にするために、類似する処理は、1つの実施形態だけによって示される。
【0078】
図9〜図16は、バンピング・プロセスの処理を示す。バンピング・プロセスは、2つのリソグラフィー処理と、1つの永久的なドライ・フィルム・レジスト処理と、1つの一時的なドライ・フィルム・レジスト処理とを含んでもよい。
【0079】
図9は、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、第1の表面42および第1の表面と向かい合った第2の表面43を有してもよい半導体ウェーハ40を示す。第1の表面42は、前面とも呼ばれ、また、第2の表面は、裏面と呼ばれてもよい。
【0080】
支持周辺リム45は、第2の表面43から突き出てもよい。第1の表面42の中央部分47は、複数のバイア48と、複数のバイア48に電気的に接続されてもよい複数のアクティブ領域49とを含んでもよい。
【0081】
完璧を期すために、図9は、また、アクティブ領域49のすぐ近くに配置されてもよいダイシング線51を備えた中央部分47を示している。ダイシング線51は、半導体ウェーハ40を複数の部分または半導体チップに分割するその後の処理のために、ダイシングの位置を指示してもよい。
【0082】
支持周辺リム45は、スリットまたはチャンネルを有してもよい。バイア48は、中央部分47の第1の表面42から延び、そして、中央部分47の第2の表面43に向かって延びる。バイア48は、銅材料を満たされてもよい。これと比較して、半導体ウェーハ40は、シリコン材料を含んでもよい。わかりやすいように、図10は、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいた図9に示される半導体ウェーハ40のただ1つのバイア48を示す。
【0083】
実際には、支持周辺リム45は、半導体ウェーハ40に強度(rigidity)を提供してもよい。より詳細には、支持周辺リム45は、中央部分47を機械的に支持してもよい。支持周辺リム45のスリットは、ウェット・レジストのような半導体ウェーハ40の中央部分47内に存在する何らかの流体を半導体ウェーハ40から逃がす役割をなしてもよい。しかしながら、ウェット・レジストは、以下の実施形態においては使用されなくてもよい。
【0084】
アクティブ領域49は、半導体ウェーハ40内に形成されてもよい電気的な回路を意味する。バイア48は、電気的な回路を電気的な端子またはコンタクト・パッドに接続するための電気的なチャンネルの役割をなしてもよい。ダイシング線51は、アクティブ領域49を物理的および電気的に分割することを意図したものであってもよい。分割されたアクティブ領域49は、後に、複数の半導体チップの一部を形成してもよい。
【0085】
はんだバンプを半導体ウェーハ40に提供するための方法は、図9に示されるように、第2の表面43を薄化する処理を含んでもよく、それによって、バイア48が、第2の表面43において暴露されてもよく、あるいは、第2の表面43において見ることができる。
【0086】
そして、図11に示されるように、永久的な第1のドライ・フィルム53が、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、半導体ウェーハ40の第2の表面43に隣接して配置されてもよい。第1のドライ・フィルム53は、約1マイクロメーターから約5マイクロメーターまでの厚さを有してもよく、また、第1のドライ・フィルム53は、永久的なレジストを提供するために、例えば、ポリイミド材料を含んでもよい。レジストは、このレジストが半導体ウェーハ40の構造の一部を形成するという点において、また、このレジストが後に半導体ウェーハ40から除去されることがないという点において、永久的なものであってもよい、わかりやすいように、第1のドライ・フィルム53は、キャリア・フィルムを備えずに図11に示される。
【0087】
後に、第1のドライ・フィルム53は、図12に示されるように、本明細書の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、光構造化され(photo−structured)てもよく、それによって、円形の空間または開口54が、第1のドライ・フィルム53上に形成されてもよい。「光構造化される(photo−structured)」という用語は、「光構造化される(photostructured)」としても知られおり、この用語は、位置合わせし、暴露し、そして、現像する処理を含んでもよい。実際には、光構造化されたものは、一般的には、鋭い加工形状(feature)または輪郭(contour)をもたらすことはなく、あるいは、鋭い加工形状または輪郭をほとんどもたらすことはない。
【0088】
開口54は、バイア48のすぐ近くに配置されてもよい。開口54は、電気的な短絡が発生するのを防止するために、バイア48の直径よりも小さい直径を有してもよい。
【0089】
この後、図13に示されるように、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、第1のドライ・フィルム53上に、および、開口54に沿ってバイア48上に、障壁および種層56が、スパッタリングされ、あるいは、形成されてもよい。障壁および種層56は、例えば、1マイクロメーターよりも薄い厚さを有してもよく、かつ、拡散障壁層および薄い種層を含む。拡散障壁は、チタン(Ti)材料を含んでもよく、かつ、バンプ材料がバイア48の材料内へ拡散するのを防止するように動作してもよい。薄い種層は、銅(Cu)材料を含んでもよく、かつ、後に、さらなる層の材料を提供するのをより容易なものにする役割をなしてもよい。
【0090】
そして、一時的な厚い第2のドライ・フィルム57が、図14に示されるように、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、障壁および種層56に隣接して配置されてもよい。ドライ・フィルム57は、例えば、約50マイクロメーターの厚い厚さを有してもよい。第2のドライ・フィルム57は、後の処理において除去することのできるある種のレジストを含んでもよい。厚い第2のドライ・フィルム57は、また、障壁および種層56の一様でない加工形状の全体を覆うのを可能にするある種の剛性を有してもよい。
【0091】
後に、厚いドライ・フィルム57は、図14に示されるように、開口58とともに光構造化されてもよい。開口58は、バイア48の直径よりも大きい直径を有してもよく、また、バイア48のすぐ近くに配置されてもよい。開口58は、はんだバンプのためのテンプレートの役割をなしてもよい。
【0092】
その後、図15に示されるように、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、ニッケル層60が、開口58内に堆積されてもよい。ニッケル層60は、はんだバンプの合金に対する障壁層の役割をなしてもよい。
【0093】
そして、図15に示されるように、はんだバンプ62が、電気化学的手順によって、ニッケル層60上に堆積されてもよい。はんだバンプ62は、例えば、約50マイクロメーターよりも厚い厚さを有してもよい。はんだバンプ62は、例えば、スズ(Sn)および銀(Ag)からなる材料、または、鉛(Pb)および銀(Sn)からなる材料を含んでもよい。
【0094】
その後、厚いドライ・フィルム57は、図16に示されるように、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、除去されてもよい。そして、露出した障壁および種層56は、図16に示されるように、エッチングされてもよい。
【0095】
この後、はんだバンプ62は、リフロー炉によって、または、熱風によって、はんだリフロー・プロセスを施されてもよい。はんだリフローは、制御された加熱をはんだバンプ62に提供してもよい。これは、はんだバンプ62を溶融させ、はんだバンプ62をニッケル層60に接合するかもしれない。図16は、本開示の少なくともいくつかの実施形態によるリフローの後のはんだバンプ62を示している。
【0096】
図17〜図25は、本開示の少なくともいくつかの実施形態による再配線層プロセスの処理を示している。再配線層プロセスは、4つのリソグラフィー処理と、2つの一時的なドライ・フィルム・レジスト処理と、2つの永久的なドライ・フィルム・レジスト処理とを含んでもよい。
【0097】
再配線層プロセスは、図17に示されるように、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、一時的な第2のドライ・フィルム57を図13の障壁および種層56上に配置する処理を含んでもよい。第2のドライ・フィルム57は、例えば、約1マイクロメーターから約5マイクロメーターまでの厚さを有してもよく、ドライ・フィルム57は、開口58を有する。
【0098】
そして、銅層65が、図18に示されるように、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、開口58内および障壁および種層56上に堆積されてもよい。銅層65は、数マイクロメーターの厚さを有してもよい。銅層65は、電気的な接続を提供してもよい。わかりやすいように、図19には、1つの接続だけしか示されていない。図19は、本開示の少なくともいくつかの実施形態による銅層65のレイアウトの平面図を示す。銅層65は、バイア・コンタクト領域66と、バンプ・ランディング(bump landing)領域67と、バンプ・ランディング領域67をバイア・コンタクト領域66に電気的に接続する導電性トラック68とを含んでもよい。バイア・コンタクト領域66は、開口58を満たしてもよく、かつ、銅層65をバイア48からずれているバンプ・ランディング領域67に電気的に接続する役割をなす。
【0099】
この後、図20に示されるように、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、一時的な第2のドライ・フィルム57は、剥ぎ取られてもよく、あるいは、除去されてもよく、露出した障壁および種層56は、エッチングされてもよい。
【0100】
そして、図21に示されるように、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、はんだバンプのためのランディング・パッド(landing pad)を形成するための永久的な第3のドライ・フィルム69が、障壁および種層56上に配置されてもよい。第3のドライ・フィルム69は、約数マイクロメーターの厚さを有してもよい。その後、ドライ・フィルム69は、ドライ・フィルム69内に開口70を形成するために、光構造化されてもよい。第3のドライ・フィルム69は、例えば、永久的なレジストを提供するためのポリイミド材料を含んでもよい。
【0101】
その後、図22に示されるように、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、第2の障壁および種層71が、第3のドライ・フィルム69上にスパッタリングされてもよい。第2の障壁および種層71は、例えば、1マイクロメーターよりも薄い厚さを有してもよい。
【0102】
この後、図23に示されるように、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、一時的な厚い第4のドライ・フィルム73が、第2の障壁および種層71上に提供されてもよい。第4のドライ・フィルム73は、例えば、約50マイクロメーターよりも厚い厚さを有してもよい。第4のドライ・フィルム73は、開口75を提供するために、光構造化されてもよい。第4のドライ・フィルム73は、はんだバンプのためのテンプレートの役割をなしてもよい。デザイン・ルールに依存して、開口75の直径は、図12に示されるドライ・フィルム53のポリイミド開口54よりも小さく、あるいは、それよりも大きく、あるいは、それに等しくてもよい。
【0103】
そして、図24に示されるように、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、ニッケル層77が、電気化学的堆積手順によって、第2の障壁および種層71の開口75内に存在してもよい部分上に堆積されてもよい。ニッケル層77は、約数マイクロメーターの厚さを有してもよい。
【0104】
同様に、その後、はんだバンプ79が、図24に示されるように、開口75内に存在するニッケル層77上に堆積されてもよい。はんだバンプ79は、バンプ・ランディング領域67上に配置されかつバイア48からずれて配置されるように、ドライ・フィルム・レジスト69上に配置されてもよい。はんだバンプ79は、例えば、約50マイクロメーターの厚さを有してもよい。ニッケル層77は、はんだバンプ79のための障壁層の役割をなしてもよい。はんだバンプ79は、例えば、スズ(Sn)および銀(Ag)からなる材料または鉛(Pb)および銀(Sn)からなる材料を含んでもよい。
【0105】
その後、図25に示されるように、本明細書の少なくともいくつかの実施形態に基づいて、ドライ・フィルム73は、剥ぎ取られてもよく、あるいは、除去されてもよい。そして、ニッケル層77および第2の障壁および種層71は、エッチングされてもよい。この後、はんだバンプ79は、リフローを施される。リフローの後のはんだバンプ79が、図25に示されている。
【0106】
参照のために、図1〜図25に存在するいくつかの参照符号が、以下に列挙される。
1・・・フィルム
2・・・半導体ウェーハ
3・・・前面
4・・・裏面
5・・・リム
6・・・中央凹部
7・・・ロール
8・・・断片
9・・・積層フィルム
10・・・ドライ・フィルム・レジスト
11・・・カバー・フィルム
12・・・キャリア・フィルム
13・・・表面
14・・・装置
15・・・チャック
16・・・切り取り装置
17・・・真空チャック
18・・・プレス・ツール
19・・・支持チャック
20・・・表面
21・・・表面
22・・・孔
23・・・真空供給源
24・・・表面
25・・・表面
26・・・孔
27・・・表面
28・・・再配線構造
29・・・再配線層
30・・・コンタクト・パッド
31・・・再配線トレース
32・・・バイア
33・・・表面
34・・・パッド
40・・・半導体ウェーハ
42・・・第1の表面
43・・・第2の表面
45・・・支持周辺リム
47・・・中央部分
48・・・バイア
49・・・アクティブ領域
51・・・ダイシング線
53・・・ドライ・フィルム
54・・・開口
56・・・障壁および種層
57・・・ドライ・フィルム
58・・・開口
60・・・層
62・・・バンプ
65・・・銅層
66・・・バイア・コンタクト領域
67・・・バンプ・ランディング領域
68・・・導電性トラック
69・・・ドライ・フィルム
70・・・開口
71・・・第2の障壁および種層
73・・・ドライ・フィルム
75・・・開口
77・・・層
79・・・はんだバンプ
【0107】
図26は、本開示の少なくともいくつかの実施形態による半導体を処理するための例としてのプロセス2600を示す。プロセス2600および本明細書に記載されたその他のプロセスは、処理ステップ、機能的処理、イベント、および/または、動作、など、として説明されてもよい様々な機能ブロックまたは動作を説明するものである。当業者は、本開示を考慮すれば、図26に示された機能ブロックの代わりとなる多くの変形を様々な実施形態として実施することができることがわかるはずである。例えば、プロセス2600は、図26に示されるように、ある特定の順序のブロックまたは動作を備えるが、これらのブロックまたは動作が提供される順序は、権利を主張される本発明の要旨をある特定の順序に必ずしも限定するものではない。同様に、図26に示されない介在する動作および/または図26に示されない付加的な動作が、使用されてもよく、および/または、図26に示される動作のいくつかは、権利を主張される本発明の要旨の範囲を逸脱することなく省略されてもよい。例としてのプロセスは、1つかまたはそれ以上のブロックを2602、2604、2606、および/または、2608を含んでもよい。
【0108】
図示されるように、プロセス2600は、半導体処理の一部として、フィルムを半導体ウェーハに付加するために実施されてもよい。処理は、「半導体ウェーハを提供する」ブロック2602から開始してもよく、このブロック2602において、半導体ウェーハが、提供されてもよい。処理は、ブロック2602から、「積層フィルムを提供する」ブロック2604へ進んでもよく、このブロック2604において、積層フィルムが、提供されてもよい。例えば、積層フィルムは、ドライ・フィルム・レジストと、このドライ・フィルム・レジストに隣接して提供されたキャリア・フィルムとを含んで提供されてもよい。
【0109】
処理は、ブロック2604から、「積層フィルムから断片を切り取る」ブロック2606へ進んでもよく、このブロック2606において、少なくとも1つの断片が、積層フィルムから切り取られてもよい。例えば、少なくとも1つの断片が、半導体ウェーハに合わせた寸法および形状を有する積層フィルムから切り取られてもよい。ある実施例においては、断片は、打ち抜くことによって、積層フィルムから切り取られてもよい。ある実施例において、断片は、一般的には、形状が円形であってもよい。ある実施例においては、断片は、半導体ウェーハの直径に対応する直径を有してもよい。ある実施例においては、断片は、真空チャックを使用することによって、積層フィルムから取り出されてもよい。
【0110】
ある実施例においては、半導体ウェーハは、ウェーハの第1の表面から突き出た支持周辺リムを含んでもよい。そのような実施例においては、断片は、支持周辺リム内における半導体ウェーハの第1の表面上に配置されてもよい。そのような支持周辺リムは、第1の表面の領域を画定してもよく、そして、断片は、周辺リムによって画定されたウェーハの第1の表面の領域に合った外形を有してもよい。そのような支持周辺リムは、複数の穴を含んでもよい。
【0111】
処理は、ブロック2606から、「断片を半導体ウェーハに付加する」ブロック2608へ進んでもよく、このブロック2608において、断片は、半導体ウェーハに付加されてもよい。例えば、断片は、プレスすることによって、半導体ウェーハに付加されてもよい。そのようなプレスすることは、断片が半導体ウェーハにプレスされるときに熱を加えることを伴ってもよい。ある実施例においては、積層フィルムは、カバー・フィルムを含んでもよく、このカバー・フィルムは、断片が積層フィルムから取り出された後かつ断片が半導体ウェーハに付加される前に、除去されてもよい。
【0112】
ある実施例においては、プロセス2600は、ドライ・フィルム・レジストを光構造化する処理、半導体ウェーハの露出した部分を構造化する処理、および/または、ドライ・フィルム・レジストを除去する処理を含んでもよい。例えば、ドライ・フィルム・レジストは、マスクをキャリア・フィルムに付加すること、キャリア・フィルムを紫外線に露光すること、キャリア・フィルムを除去すること、ドライ・レジストを現像してドライ・フィルム・レジストの露光されない部分を除去すること、および/または、ドライ・フィルム・レジストによって被覆されない領域を除去するために構造化することを含む処理によって、光構造化されてもよい。そのような実施例においては、ドライ・フィルム・レジストは、キャリア・フィルムを紫外線に露光する前にキャリア・フィルムを除去することによって、さらに光構造化されてもよい。
【0113】
ある実施例においては、プロセス2600は、再配線層をドライ・フィルム・レジスト上へ付加するための処理を含んでもよい。例えば、再配線層を付加するためのそのような処理は、図17〜図25を参照して、上でより詳細に説明される。
【0114】
図27は、本開示の少なくともいくつかの実施形態に基づいて半導体デバイスを生成するように構成されたコンピューティング装置2700の例としての実施形態を示すブロック図である。例としての1つの基本構成2701において、コンピューティング装置2700は、1つかまたはそれ以上のプロセッサ2710およびシステム・メモリ2720を含んでもよい。メモリ・バス2730が、プロセッサ2710とシステム・メモリ2720との間で通信するのに使用されてもよい。
【0115】
所望される構成に依存して、プロセッサ2710は、限定はされないが、マイクロプロセッサ(μP)、マイクロコントローラ(μC)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、または、それらを組み合わせたものを含むどのような種類のものであってもよい。プロセッサ2710は、レベル1のキャッシュ2711およびレベル2のキャッシュ2712のような1つかまたはそれ以上のレベルのキャッシング、プロセッサ・コア2713、および、レジスタ2714を含んでもよい。プロセッサ・コア2713は、論理演算ユニット(ALU)、浮動小数点演算ユニット(FPU)、ディジタル信号処理コア(DSP Core)、または、それらを組み合わせたものを含んでもよい。メモリ・コントローラ2715は、また、プロセッサ2710によって使用されてもよく、あるいは、ある実施形態においては、メモリ・コントローラ2715は、プロセッサ2710の内部部品であってもよい。
【0116】
所望される構成に依存して、システム・メモリ2720は、限定はされないが、揮発性メモリ(RAMのような)、不揮発性メモリ(ROM、フラッシュ・メモリ、などのような)、または、それらを組み合わせたものを含むどのような種類のものであってもよい。システム・メモリ2720は、オペレーティング・システム2721、1つかまたはそれ以上のアプリケーション2722、および、プログラム・データ2724を含んでもよい。アプリケーション2722は、例えば、図26に示されるプロセス2600に関して説明された機能ブロックおよび/または動作を含む本明細書で説明された機能を実行するように構成された半導体処理アルゴリズム2723を含んでもよい。プログラム・データ2724は、アルゴリズム2723を処理するのに使用されるデータ2725を含んでもよい。例としてのある実施形態においては、アプリケーション2722は、オペレーティング・システム2721上において、プログラム・データ2724とともに動作するように構成されてもよく、それによって、本明細書で説明されるような半導体加工を実現することができる。説明されたこの基本構成は、基本構成2701を取り囲む破線内に存在するコンポーネントによって図27に示される。
【0117】
コンピューティング装置2700は、さらなる特徴または機能、および、基本構成2701と必要とされる装置およびインタフェースとの間における通信を容易にするためのさらなるインタフェースを有してもよい。例えば、バス/インタフェース・コントローラ2740が、基本構成2701と1つかまたはそれ以上のデータ記憶装置2750との間におけるストレージ・インタフェース・バス2741を介しての通信を容易にするのに使用されてもよい。データ記憶装置2750は、着脱式記憶装置2751、非着脱式記憶装置2752、または、それらを組み合わせたものであってもよい。着脱式記憶装置および非着脱式記憶装置には、いくつか例を挙げると、フレキシブル・ディスク・ドライブおよびハード・ディスク・ドライブ(HDD)のような磁気ディスク装置、コンパクト・ディスク(CD)ドライブまたはディジタル多用途ディスク(DVD)ドライブのような光ディスク・ドライブ、半導体ドライブ(SSD)、および、テープ・ドライブがある。例としてのコンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラム・モジュール、または、その他のデータのような、情報を記憶するための何らかの方法または技術によって実現された揮発性および不揮発性で着脱式および非着脱式の媒体を含んでもよい。
【0118】
システム・メモリ2720、着脱式記憶装置2751、および、非着脱式記憶装置2752は、すべて、コンピュータ記憶媒体の例である。コンピュータ記憶媒体は、限定はされないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュ・メモリまたはその他のメモリ技術、CD−ROM、ディジタル多用途ディスク(DVD)またはその他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶装置、または、所望の情報を記憶するのに使用されてもよくかつコンピューティング装置2700によってアクセスされてもよいその他の何らかの媒体を含む。そのようなコンピュータ記憶媒体は、装置2700の一部分であってもよい。
【0119】
コンピューティング装置2700は、また、様々なインタフェース装置(例えば、出力インタフェース、周辺インタフェース、および、通信インタフェース)からバス/インタフェース・コントローラ2740を介して基本構成2701への通信を容易にするためのインタフェース・バス2742を含んでもよい。例としての出力インタフェース2760は、グラフィックス処理ユニット2761およびオーディオ処理ユニット2762を含んでもよく、これらのユニットは、1つかまたはそれ以上のA/Vポート2763を介してディスプレイまたはスピーカのような様々な外部装置と通信するように構成されてもよい。例としての周辺インタフェース2770は、シリアル・インタフェース・コントローラ2771またはパラレル・インタフェース・コントローラ2772を含んでもよく、これらのコントローラは、1つかまたはそれ以上のI/Oポート2773を介して、入力装置(例えば、キーボード、マウス、ペン、音声入力装置、タッチ入力装置、など)またはその他の周辺装置(例えば、プリンタ、スキャナー、など)のような外部装置と通信するように構成されてもよい。例としての通信インタフェース2780は、ネットワーク・コントローラ2781を含み、このネットワーク・コントローラ2781は、ネットワーク通信によって、1つかまたはそれ以上の通信ポート2782を介して1つかまたはそれ以上のその他のコンピューティング装置2790との通信を容易にするように構成されてもよい。通信接続は、通信媒体の一例である。通信媒体は、典型的には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラム・モジュール、または、搬送波またはその他の搬送機構(transport mechanism)のような変調データ信号におけるその他のデータによって具体化されてもよく、また、何らかの情報送達媒体(information delivery media)を含んでもよい。「変調データ信号」は、1つかまたはそれ以上のそれの特性集合(characteristics set)を有する信号であってもよく、あるいは、信号内に存在する情報を符号化するような形で変化させられたものであってもよい。限定するものではない例として、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接配線接続(direct−wired connection)のような有線媒体、および、音響、無線周波数(RF)、赤外線(IR)、および、その他の無線媒体のような無線媒体を含んでもよい。本明細書で使用されるコンピュータ可読媒体という用語は、記憶媒体および通信媒体の両方を含んでもよい。
【0120】
コンピューティング装置2700は、携帯電話、個人情報端末(PDA)、パーソナル・メディア・プレイヤー装置、無線ウェブ閲覧装置、パーソナル・ヘッドホン装置、特定用途向け装置、または、上の機能のいずれかを含むハイブリッド装置のようなスモール・フォーム・ファクター・ポータブル(または、モバイル)電子装置(small−form factor portable(mobile) electronic device)の一部として実施されてもよい。コンピューティング装置2700は、また、ラップトップ・コンピュータ構成および非ラップトップ・コンピュータ構成の両方を含むパーソナル・コンピュータとして実施されてもよい。さらに、コンピューティング装置2700は、無線基地局、または、その他の無線システムまたは無線装置の一部として実施されてもよい。
【0121】
コンピューティング装置2700は、図16および/または図25に図示されたものを含む半導体チップまたは半導体デバイスを含んでもよい。図16および/または図25に図示されたものを含むそのようなデバイスは、コンピューティング装置2700の1つかまたはそれ以上のコンポーネント、例えば、プロセッサ2710、システム・メモリ2720、および/または、それらに類似するもの、および/または、それらを組み合わせたものに含まれてもよい。
【0122】
上述した詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータ・メモリのようなコンピューティング・システム・メモリ内に記憶されたデータ・ビットまたは2値ディジタル信号に関する動作のアルゴリズムまたは象徴的表現として提供されたものである。これらのアルゴリズム的な記述または表現は、データ処理技術の分野で当業者によって彼らの研究の実体を他の当業者に伝達するのに使用される技術の例である。アルゴリズムは、本明細書では、かつ、一般的には、所望される結果をもたらす自己矛盾のない一連の処理または類似するプロセスであると考えられる。この意味において、処理またはプロセスは、物理的な量を物理的に操作することを含む。典型的には、必ずしもそうとは限らないが、そのような量は、記憶され、転送され、組み合わせられ、比較され、さもなければ、操作されることの可能な電気的または磁気的な信号の形態を有してもよい。場合によっては、共通に使用するという主たる理由から、ビット、データ、値、要素、シンボル、文字、項、数、数字、などとしてそのような信号を表現することが便利であることが証明されている。しかしながら、すべてのこれらの類似する用語は、適切な物理的量に関連しておりかつただ単に便利な符号であることを理解すべきである。特段の記述がなされない限り、以下の説明から明らかなように、本明細書全体において、「処理する」、「演算する」、「計算する」、「決定する」などのような用語を用いた説明は、コンピューティング装置のメモリ、レジスタ、または、その他の情報記憶装置、伝達装置、または、表示装置内において物理的、電子的、または、磁気的な量として表現されたデータを操作または変換するコンピューティング装置の動作またはプロセスを意味することがわかる。
【0123】
権利を主張される本発明の要旨は、本明細書に説明された特定の実施形態に範囲を限定されるものではない。例えば、ある実施は、例えば、装置または組み合わせられた装置上で動作するように使用されるようなハードウェアでもよく、別の実施は、ソフトウェアおよび/またはファームウェアでもよい。同様に、権利を主張される本発明の要旨は、この点における範囲に限定されるものではないが、ある実施は、信号保持媒体、1つの記憶媒体、および/または、複数の記憶媒体のような1つかまたはそれ以上の物品を含んでもよい。例えば、CD−ROM、コンピュータ・ディスク、フラッシュ・メモリなどのようなこの記憶媒体は、それに記憶された命令を有してもよく、それらの命令は、例えば、コンピューティング・システム、コンピューティング・プラットフォーム、または、その他のシステムのようなコンピューティング装置によって実行されると、権利を主張される本発明の要旨に基づいて、例えば、上で説明された実施の1つのようなプロセッサの実行をもたらす。1つの可能性として、コンピューティング装置は、1つかまたはそれ以上の処理ユニットまたはプロセッサ、ディスプレイ、キーボード、および/または、マウスのような1つかまたはそれ以上の入力/出力装置、および、スタティックRAM、ダイナミックRAM、フラッシュ・メモリ、および/または、ハード/ドライブのような1つかまたはそれ以上のメモリを含んでもよい。
【0124】
システムの態様であるハードウェアによる実施とソフトウェアによる実施との間にはわずかな差異が存在する。ハードウェアかまたはソフトウェアの使用は、一般的には(必ずしもそうとは限らないが、ある意味において、ハードウェアとソフトウェアの選択は、重要なことになることがある)、費用対効果のトレードオフを象徴する設計上の選択である。本明細書で説明されたプロセスおよび/またはシステムおよび/またはその他の技術が達成されてもよい様々な手段(vehicle)が、存在し(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、および/または、ファームウェア)、そして、好ましい手段は、プロセスおよび/またはシステムおよび/またはその他の技術が配置される環境とともに変化する。例えば、開発者が、速度および精度が最も重要であると決定すれば、開発者は、多くの場合、ハードウェア手段および/またはファームウェア手段を選択し、柔軟性が最も重要であると決定すれば、開発者は、多くの場合、ソフトウェア実施形態を選択し、あるいはそうではなく、開発者は、ハードウェア、ソフトウェア、および/または、ファームウェアとを組み合わせたものを選択するかもしれない。
【0125】
これまでの詳細な説明は、ブロック図、フローチャート、および/または、実施例を用いることによって、装置および/またはプロセッサの様々な実施形態について説明した。そのようなブロック図、フローチャート、および/または、実施例が、1つかまたはそれ以上の機能および/または処理を含む限り、当業者には、そのようなブロック図、フローチャート、または、実施例に含まれるそれぞれの機能および/または処理は、広範囲にわたるハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または、事実上それらを組み合わせたものによって、個々におよび/または集合的に実施されてもよいことがわかるはずである。一実施形態においては、本明細書で説明される要旨のいくつかの部分は、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、または、その他の統合された形態によって実施されてもよい。しかしながら、当業者は、本明細書に開示された実施形態のいくつかの態様は、全体にせよ一部分にせよ、1つかまたはそれ以上のコンピュータ上で実行されている1つかまたはそれ以上のコンピュータ・プログラム(例えば、1つかまたはそれ以上のコンピュータ・システム上で実行されている1つかまたはそれ以上のプログラムとして)として、1つかまたはそれ以上のプロセッサ上で実行されている1つかまたはそれ以上のプログラム(例えば、1つかまたはそれ以上のマイクロプロセッサ上で実行されている1つかまたはそれ以上のプログラムとして)として、ファームウェアとして、または、事実上それらを組み合わせたものとして、集積回路において同等に実施されてもよいことがわかるはずであり、また、回路を設計すること、および/または、ソフトウェアおよび/またはファームウェアのためのコードを書き込むことは、本開示を考慮すれば、当業者には容易なことであることがわかるはずである。さらに、当業者には、本明細書に記載された要旨のメカニズムは、プログラム製品として様々な形態で分配できること、および、本明細書に記載された要旨の例として役に立つ実施形態は、分配を実際に実行するのに使用される信号保持媒体の特定の種類に関係なく適用されることがわかるはずである。信号保持媒体の例には、限定はされないが、以下のものが含まれる。フレキシブル・ディスクのような記録可能型媒体、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、コンパクト・ディスク(CD)、ディジタル・ビデオ・ディスク(DVD)、ディジタル・テープ、コンピュータ・メモリ、など。また、ディジタルおよび/またはアナログ通信媒体のような伝達型媒体(例えば、光ファイバー・ケーブル、導波管、有線通信リンク、無線通信リンク、など)。
【0126】
当業者には、本明細書で説明された形で装置および/またはプロセスを説明すること、そして、その後に、説明されたそのような装置および/またはプロセスをデータ処理システム内に統合するための技術的手法を使用することは、この技術分野においては一般的なことであることがわかるはずである。すなわち、本明細書で説明される装置および/またはプロセスの少なくとも一部分は、ある程度の経験によってデータ処理システム内に統合することができる。当業者には、典型的なデータ処理システムは、一般的には、1つかまたはそれ以上のシステム・ユニット・ハウジング、ビデオ表示装置、揮発性メモリおよび不揮発性メモリのようなメモリ、マイクロプロセッサおよびディジタル信号プロセッサのようなプロセッサ、オペレーティング・システム、ドライバー、グラフィカル・ユーザ・インタフェース、および、アプリケーション・プログラムのような計算実体(computational entity)、タッチ・パッドまたはタッチ・スクリーンのような1つかまたはそれ以上の対話装置、および/または、フィードバック・ループおよび制御モータを含む制御システム(例えば、位置および/または速度を感知するためのフィードバック、コンポーネントおよび/または量を移動および/または調節するための制御モータ)を含むことがわかるはずである。典型的なデータ処理システムは、データ・コンピューティング/通信システムおよび/またはネットワーク・コンピューティング/通信システムにおいて典型的に見いだされるもののような、何らかの適切な市販されているコンポーネントを使用して実施されてもよい。
【0127】
本明細書で説明された要旨は、場合によっては、異なる他のコンポーネント内に含まれるかまたは異なる他のコンポーネントと接続された様々なコンポーネントを示している。図示されたそのようなアーキテクチャーは、ただ単に例であること、および、実際には、同じ機能を達成する多くのその他のアーキテクチャーが、実施されてもよいことがわかるはずである。概念的には、同じ機能を達成するためのコンポーネントからなる構成は、所望される機能が達成されるように有効に「関連」させられたものである。したがって、特定の機能を達成するために本明細書で組み合わせられる2つのコンポーネントは、アーキテクチャーまたは中間的コンポーネントに関係なく、所望される機能が達成されるようにお互いに「関連」させられているようにみなされてもよい。同様に、そのように関連させられた2つのコンポーネントは、また、所望される機能を達成するためにお互いに「動作可能に接続」されまたは「動作可能に結合」されているようにみなされてもよく、また、そのように関連させられることのできる2つのコンポーネントは、所望される機能を達成するためにお互いに「動作可能に結合できる」ものであるとみなされてもよい。動作可能に結合できる特定の実施例は、限定はされないが、物理的に結合可能なおよび/または物理的に対話するコンポーネント、および/または、無線によって対話可能なおよび/または無線によって対話するコンポーネント、および/または、論理的に対話するおよび/または論理的に対話可能なコンポーネントを含む。
【0128】
実質的に複数または単数の用語を本明細書で使用することに関しては、当業者は、環境および/または用途に対して適切であれば、複数から単数におよび/または単数から複数に変換することができる。様々な単数/複数の置換は、わかりやすいように、本明細書で明示的に説明されてもよい。
【0129】
当業者には、一般的に、本明細書で使用される用語、とりわけ、添付の特許請求の範囲(例えば、添付された特許請求の範囲の本文)において使用される用語は、通常、「オープンな」用語(“open”term)を意図したものであることがわかるはずである(例えば、「〜を含んでいる(including)」という用語は、「限定はされないが、〜を含んでいる(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、「〜を有する(having)」という用語は、「少なくとも〜を有する(having at least)」と解釈されるべきであり、「〜を含む(includes)」という用語は、「限定はされないが、〜を含む(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである)。当業者には、さらに、特定の数の導入された請求項記載(introduced claim recitation)が意図される場合、そのような意図は請求項に明示的に記載され、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことがわかるはずである。例えば、理解しやすくするために、以下に添付の特許請求の範囲は、請求項の記載に導入するために、“at least one(少なくとも1つの〜)”および“one or more(1つかまたはそれ以上の〜)”という導入句を使用することを含んでもよい。しかしながら、そのような句の使用は、同じ請求項が“one or more”または“at least one”という導入句および“a”または“an”のような不定冠詞を含む場合であっても(例えば、“a”および/または“an”は、典型的には、“at least one”または“one or more”を意味すると解釈されるべきである)、不定冠詞“a”または“an”によって請求項の記載に導入することがそのような導入された請求項記載を含む特定の請求項を、ただ1つのそのような記載を含む発明に限定することを暗示すると解釈されるべきではなく、同じことは、請求項記載を導入するのに使用される不定冠詞の使用にも言える。さらに、特定の数の導入された請求項記載が明示的に記載されていても、当業者には、そのような記載は、典型的には、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることがわかるはずである(例えば、修飾語句を備えない最小限の記載である「2つの記載」は、典型的には、少なくとも2つの記載かまたは2つかまたはそれ以上の記載を意味する)。さらにまた、「A、B、および、C、などの中の少なくとも1つ」に類似する取り決めが使用される場合、通常、そのような構文は、当業者がこの取り決めを理解するであろう意味を意図したものである(例えば、「A、B、および、Cの中の少なくとも1つを有するシステム」は、限定されることなく、Aだけ、Bだけ、Cだけを単独で有するシステム、AおよびBをともに有するシステム、AおよびCをともに有するシステム、BおよびCをともに有するシステム、および/または、A、B、および、Cをともに有するシステムなどを含む)。「A、B、または、C、などの中の少なくとも1つ」に類似する取り決めが使用される場合、通常、そのような構文は、当業者がこの取り決めを理解するであろう意味を意図したものである(例えば、「A、B、または、Cの中の少なくとも1つを有するシステム」は、限定されることなく、Aだけ、Bだけ、Cだけを単独で有するシステム、AおよびBをともに有するシステム、AおよびCをともに有するシステム、BおよびCをともに有するシステム、および/または、A、B、および、Cをともに有するシステムなどを含む)。さらに、当業者には、事実上、2つかまたはそれ以上の代替用語を提供する何らかの離接語および離接句は、明細書、特許請求の範囲、または、図面においてであろうと、一方の用語、いずれかの用語、または、両方の用語を含む可能性があることを意図したものであると理解すべきであることがわかるはずである。例えば、「AまたはB」という句は、「A」または「B」、または、「A」および「B」である可能性を含むと理解されるはずである。
【0130】
“an implementation(実施形態)”、“one implementation(一実施形態)”、“some implementations(いくつかの実施形態)”、または、“other implementations(その他の実施形態)”を本明細書において参照することは、1つかまたはそれ以上の実施形態に関連して説明される特定の形状、構造、または、特徴が、必ずしもすべての実施形態にとは限らないが、少なくともいくつかの実施形態に含まれてもよいことを意味してもよい。“an implementation”、“one implementation”、または、“some implementations”が、上の説明に様々に出現することは、それらのすべてが必ずしも同じ実施形態に言及しているとは限らない。
【0131】
例として役に立つある特定の技術が様々な方法およびシステムを用いて本明細書に説明および図示されたが、当業者には、権利を主張される本発明の要旨から逸脱することなく、様々な他の変更がなされてもよいこと、および、同等のものが代替されてもよいことがわかるはずである。さらに、本明細書に記載された主要概念から逸脱することなく、権利を請求される本発明の要旨の教示に対する特定の状況に合わせるために、多くの変更がなされてもよい。したがって、権利を主張される本発明の要旨は、開示された特定の実施例に限定されることが意図されるのではなく、権利を主張されるそのような要旨は、添付の特許請求の範囲に含まれるすべての実施およびそれらと同等なものを含んでもよいことが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルムを半導体ウェーハに付加する方法であって、
半導体ウェーハを提供することと、
ドライ・フィルム・レジストと前記ドライ・フィルム・レジストに隣接して提供されたキャリア・フィルムとを備えた積層フィルムを提供することと、
前記半導体ウェーハに合わせられた寸法および形状を有する少なくとも1つの断片を前記積層フィルムから切り取ることと、
前記断片を前記半導体ウェーハに付加することと、
を備えた方法。
【請求項2】
前記断片が、打ち抜くことによって、前記積層フィルムから切り取られる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記断片が、一般的には円形である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記断片が、前記半導体ウェーハの直径に対応する直径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記断片が、真空チャックを使用することによって、前記積層フィルムから取り出される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記断片が前記積層フィルムから取り出された後かつ前記断片が前記半導体ウェーハに付加される前に、カバー・フィルムが、除去される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記断片が、プレスすることによって、前記半導体ウェーハに付加される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記断片が前記半導体ウェーハ上へプレスされるときに熱を加えることをさらに備えた、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記半導体ウェーハが、前記ウェーハの第1の表面から突き出た支持周辺リムを有し、前記断片は、前記支持周辺リム内において、前記半導体ウェーハの前記第1の表面上に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記支持周辺リムが、前記第1の表面の領域を画定し、前記断片が、前記周辺リムによって画定された前記ウェーハの前記第1の表面の前記領域に合わせられた形を有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記支持周辺リムが、複数の穴を備えた、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記ドライ・フィルム・レジストを光構造化することと、
前記半導体ウェーハの露出部分を構造化することと、
前記ドライ・フィルム・レジストを除去することと、
をさらに備えた、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
マスクを前記キャリア・フィルムに付加することと、
前記キャリア・フィルムを紫外線に暴露することと、
前記キャリア・フィルムを除去することと、
前記ドライ・フィルム・レジストの露出していない部分を除去するために、前記ドライ・レジストを現像することと、
前記ドライ・フィルム・レジストによって被覆されていない領域を除去するように構造化することと、
によって、前記ドライ・フィルム・レジストが光構造化される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記キャリア・フィルムを紫外線に暴露する前に、前記ドライ・フィルム・レジストが、前記キャリア・フィルムを除去することによってさらに光構造化される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
半導体ウェーハであって、
前記半導体ウェーハの裏面から突き出た支持周辺リムと、
前記支持周辺リム内において、前記半導体ウェーハの前記裏面上に配置されたドライ・フィルム・レジストと、
を備えた半導体ウェーハ。
【請求項16】
前記ドライ・フィルム・レジストが、切り取りエッジを有する、請求項15に記載の半導体ウェーハ。
【請求項17】
前記ドライ・フィルム・レジストの少なくとも一部分が、半導体チップの不可欠な部分を形成する、請求項15に記載の半導体ウェーハ。
【請求項18】
前記ドライ・フィルム・レジストが、ポリイミドを含む、請求項17に記載の半導体ウェーハ。
【請求項19】
バイアからずれたバンプ・ランディング領域上に配置された前記ドライ・フィルム・レジスト上に配置されたバンプをさらに備えた、請求項15に記載の半導体ウェーハ。
【請求項20】
前記ドライ・フィルム・レジスト上に配置されかつバイア上に配置されたバンプをさらに備えた、請求項15に記載の半導体ウェーハ。
【請求項21】
前記支持周辺リムが、複数の穴を備えた、請求項15に記載の半導体ウェーハ。
【請求項22】
前記複数の穴が、前記支持周辺リムの内部側壁から外部側壁まで延びる、請求項15に記載の半導体ウェーハ。
【請求項23】
半導体ウェーハの裏面から突き出た支持周辺リムを備えた前記半導体ウェーハにフィルムを付加するためのシステムであって、
フィルムから断片を切り取るように適合された切り取り装置と、
前記フィルムから前記断片を取り出すように適合された真空チャックであり、前記真空チャックは、前記フィルムの主表面に垂直な方向へ、また、前記フィルムの主表面に平行な少なくとも1つの方向へ移動するように適合されている、前記真空チャックと、
前記断片を前記半導体ウェーハ上へ押しつけるように適合されたプレス・ツールと、
を備えたシステム。
【請求項24】
前記フィルムの主表面を支持するように適合されたチャックをさらに備えた、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記切り取り装置が、スタンピング・ツールである、請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
前記真空チャックが、前記フィルムから切り取られた前記断片の面積に合わせられた面積を有するほぼ平坦な表面を備えた、請求項23に記載のシステム。
【請求項27】
前記真空チャックが、前記平坦な表面の領域全体に分散配置されかつ真空装置に結合された複数の貫通孔を備えた、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記プレス・ツールが、前記フィルムから切り取られた前記断片の面積に合わせられた面積を有するほぼ平坦な表面を備えた、請求項23に記載のシステム。
【請求項29】
前記プレス・ツールが前記フィルムを前記ウェーハ上へ押しつけているときに前記ウェーハに熱を加えるように構成された加熱装置をさらに備えた、請求項23に記載のシステム。
【請求項30】
前記ウェーハを支持するように適合された支持表面を有するウェーハ・チャックをさらに備えた、請求項23に記載のシステム。
【請求項31】
前記ウェーハ・チャックの前記表面が、真空装置に結合された複数の貫通孔を備えた、請求項30に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公表番号】特表2013−508745(P2013−508745A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−534145(P2012−534145)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際出願番号】PCT/SG2010/000395
【国際公開番号】WO2011/046517
【国際公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(509348786)エンパイア テクノロジー ディベロップメント エルエルシー (117)
【Fターム(参考)】