説明

半導体装置

【課題】 ハイサイド側のスイッチング素子及びローサイド側のスイッチング素子が同時にオフするデッドタイムを短縮し、DC−DCコンバータの変換効率を向上させる。
【解決手段】 降圧型DC−DCコンバータ1には、第1のOFF検出回路2a、第2のOFF検出回路2b、コンデンサC1、コンデンサC2、ダイオードD1、インバータINV1乃至4、インバータINV6、インバータINV7、インダクタL1、第1のレベルシフト回路LS1、第2のレベルシフト回路LS2、第3のレベルシフト回路LS3、2入力NAND回路NAND1、2入力NAND回路NAND2、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1、及びローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2が設けられている。第1のOFF検出回路2a及び第2のOFF検出回路2bは、Nch パワーMOSトランジスタのゲートの立ち下り時間を短縮し、デッドタイムを短縮する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
DC−DCコンバータ、インバータ、或いはレギュレータなどには、出力部にハイサイド側スイッチング素子及びローサイド側スイッチング素子が設けられている。そして、この一対のスイッチング素子が同時にオンして貫通電流が発生しないように、両者が同時にオフ状態となるデッドタイムを設定するためにマスク時間設定回路が設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1などに記載されているDC−DCコンバータでは、素子バラツキを考慮してハイサイド側スイッチング素子及びローサイド側スイッチング素子が同時にオンしないように、マスク時間設定回路の遅延時間を長く設定する必要がある。このため、デッドタイム時間が長くなりDC−DCコンバータの変換効率を改善することができないという問題点がある。
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/10207372号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ハイサイド側のスイッチング素子及びローサイド側のスイッチング素子が同時にオフするデッドタイムを短縮し、変換効率を向上できる半導体装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様の半導体装置は、高電位側電源側に設けられ、制御電極に入力される信号によりオン・オフ動作するハイサイド側スイッチング素子と、低電位側電源側に設けられ、制御電極に入力される信号によりオン・オフ動作するローサイド側スイッチング素子と、一定な電流を生成する第1の定電流源と、第1電極が前記ローサイド側スイッチング素子の制御電極に接続され、第2電極が前記第1の定電流源に接続され、制御電極に印加される第1の電圧によりONする第1のトランジスタと、前記ローサイド側スイッチング素子の制御電極の信号レベルを検出する第1の信号レベル検出部とを有し、前記ローサイド側スイッチング素子がONからOFFするときに、前記第1の定電流源及び前記第1のトランジスタが前記第1の信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電する第1のOFF検出回路と、一定な電流を生成する第2の定電流源と、第1電極が前記ハイサイド側スイッチング素子の制御電極に接続され、第2電極が前記第2の定電流源に接続され、制御電極に印加される第2の電圧によりONする第2のトランジスタと、前記ハイサイド側スイッチング素子の制御電極の信号レベルを検出する第2の信号レベル検出部とを有し、前記ハイサイド側スイッチング素子がONからOFFするときに、前記第2の定電流源及び前記第2のトランジスタが前記第2の信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電する第2のOFF検出回路とを具備することを特徴とする。
【0006】
本発明の他態様の半導体装置は、入力用電源側に設けられ、ゲートに入力される信号によりオン・オフ動作するハイサイド側パワーMOSトランジスタと、低電位側電源側に設けられ、ゲートに入力される信号によりオン・オフ動作するローサイド側パワーMOSトランジスタと、ドレインが前記ローサイド側パワーMOSトランジスタのゲートに接続され、ゲートに印加される第1の電圧によりONする第1のNch MOSトランジスタと、前記第1のNch MOSトランジスタのソースと前記低電位側電源側の間に設けられ、一定な電流を生成する第1の定電流源と、前記ローサイド側パワーMOSトランジスタのゲートの信号レベルを検出する第1の信号レベル検出部とを有し、前記ローサイド側パワーMOSトランジスタがONからOFFするときに、前記第1のNch MOSトランジスタ及び前記第1の定電流源が前記第1の信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電する第1のOFF検出回路と、ドレインが前記ハイサイド側パワーMOSトランジスタのゲートに接続され、ゲートに印加される第2の電圧によりONする第2のNch MOSトランジスタと、一端が前記第2のNch MOSトランジスタのソースに接続され、一定な電流を生成する第2の定電流源と、前記ハイサイド側パワーMOSトランジスタのゲートの信号レベルを検出する第2の信号レベル検出部とを有し、前記ハイサイド側パワーMOSトランジスタがONからOFFするときに、前記第2のNch MOSトランジスタ及び前記第2の定電流源が前記第2の信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電する第2のOFF検出回路とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ハイサイド側のスイッチング素子及びローサイド側のスイッチング素子が同時にオフするデッドタイムを短縮し、変換効率を向上できる半導体装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0009】
まず、本発明の実施例1に係る半導体装置について、図面を参照して説明する。図1は半導体装置としての降圧型DC−DCコンバータを示す回路図、図2は第1のOFF検出回路を示す回路図、図3は第2のOFF検出回路を示す回路図である。本実施例では、出力部のハイサイド側スイッチング素子及びローサイド側スイッチング素子に、低オン抵抗で、且つドライブ能力の高いNch パワーMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタを用いている。
【0010】
図1に示すように、降圧型DC−DCコンバータ1には、第1のOFF検出回路2a、第2のOFF検出回路2b、コンデンサC1、コンデンサC2、ダイオードD1、インバータINV1乃至4、インバータINV6、インバータINV7、インダクタL1、第1のレベルシフト回路LS1、第2のレベルシフト回路LS2、第3のレベルシフト回路LS3、2入力NAND回路NAND1、2入力NAND回路NAND2、Nch パワーMOSトランジスタNT1、及びNch パワーMOSトランジスタNT2が設けられている。
【0011】
降圧DC−DCコンバータは、制御回路用電源Vddよりも高電圧な、例えば、19Vの入力用電源(入力電圧)Vinを入力し、ON/OFF制御信号にもとづいてハイサイド側スイッチング素子であるNch パワーMOSトランジスタNT1及びローサイド側スイッチング素子であるNch パワーMOSトランジスタNT2が動作し、制御回路用電源Vddよりも低電圧な、例えば、1.5Vで高出力電流を出力する。なお、MOSトランジスタは、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)とも呼称される。
【0012】
降圧型DC−DCコンバータなどの変換効率を向上させる場合、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1及びローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2のON時の定常損出(パワーMOSトランジスタのON抵抗×出力電流で概略表せる)を低減する必要がある。特に、パワーMOSトランジスタのON抵抗を小さくするのが有効となる。
【0013】
インバータINV1は、ハイサイド側スイッチング素子であるNch パワーMOSトランジスタNT1及びローサイド側スイッチング素子であるNch パワーMOSトランジスタNT2の“ON”、“OFF”動作を制御するための信号であるON/OFF制御信号を入力し、その信号レベルを反転する。
【0014】
2入力NAND回路NAND1は、インバータINV1及びインバータINV6とインバータINV2の間に設けられ、インバータINV1から出力されるノードN1の信号及びインバータINV6から出力されるノードN15の信号を入力し、論理演算した信号を出力する。
【0015】
インバータINV2は、2入力NAND回路NAND1とNch パワーMOSトランジスタNT2のゲート及び第1のOFF検出回路2aの間に設けられ、2入力NAND回路NAND1から出力されるノードN2の信号を入力し、その信号レベルを反転する。
【0016】
第1のレベルシフト回路LS1は、インバータINV1とインバータINV3の間に設けられ、インバータINV1から出力される、低電位側電源Vssを基準としたノードN1の信号レベルを、Nch パワーMOSトランジスタNT1とNch パワーMOSトランジスタNT2の間のノードLxを基準とした信号レベルに昇圧させる。
【0017】
インバータINV3は、第1のレベルシフト回路LS1と2入力NAND回路NAND2の間に設けられ、第1のレベルシフト回路LS1から出力されるノードN4の信号を入力し、その信号レベルを反転する。
【0018】
2入力NAND回路NAND2は、インバータINV3及び第2のレベルシフト回路LS2とインバータINV4の間に設けられ、インバータINV3から出力されるノードN5の信号及び第2のレベルシフト回路LS2から出力されるノードN12の信号を入力し、論理演算した信号を出力する。
【0019】
インバータINV4は、2入力NAND回路NAND2とNch パワーMOSトランジスタNT1のゲート及び第2のOFF検出回路2bの間に設けられ、2入力NAND回路NAND2から出力されるノードN6の信号を入力し、その信号レベルを反転する。
【0020】
第1のOFF検出回路2aは、制御回路用電源Vddと低電位側電源Vssの間に配置され、インバータ2及びNch パワーMOSトランジスタNT2のゲートとインバータ7の間に設けられ、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートの信号レベルを検出する。
【0021】
インバータ7は、第1のOFF検出回路2aと第2のレベルシフト回路LS2の間に設けられ、第1のOFF検出回路2aから出力されるノードN11を入力し、その信号レベルを反転する。
【0022】
第2のレベルシフト回路LS2は、インバータ7と2入力NAND回路NAND2の間に設けられ、インバータ7から出力される、低電位側電源Vssを基準としたノードN16の信号レベルを、Nch パワーMOSトランジスタNT1とNch パワーMOSトランジスタNT2の間のノードLxを基準とした信号レベルに昇圧させる。
【0023】
第2のOFF検出回路2bは、BST端子3とノードLxの間に配置され、インバータ4及びNch パワーMOSトランジスタNT1のゲートと第3のレベルシフト回路LS3の間に設けられ、Nch パワーMOSトランジスタNT1のゲートの信号レベルを検出する。
【0024】
第3のレベルシフト回路LS3は、第2のOFF検出回路2bとインバータ6の間に設けられ、第2のOFF検出回路2bから出力される、Nch パワーMOSトランジスタNT1とNch パワーMOSトランジスタNT2の間のノードLxを基準としたノードN13の信号を入力し、低電位側電源Vssを基準とした信号レベルに降圧する。
【0025】
インバータINV6は、第3のレベルシフト回路LS3と2入力NAND回路NAND1の間に設けられ、第3のレベルシフト回路LS3から出力されるノードN14の信号を入力し、反転した信号であるノードN15の信号を2入力NAND回路NAND1に出力する。
【0026】
Nch パワーMOSトランジスタNT1は、第1電極としてのドレインが高電位側電源としての入力用電源(入力電圧)Vinに接続され、第2電極としてのソースがノードLxに接続され、制御電極としてのゲートにインバータINV4から出力されるノードN7の信号を入力し、その信号にもとづいて“ON”、“OFF”動作する。
【0027】
Nch パワーMOSトランジスタNT2は、第1電極としてのドレインがノードLxに接続され、第2電極としてのソースが低電位側電源Vssに接続され、制御電極としてのゲートにインバータINV2から出力されるノードN3の信号を入力し、その信号にもとづいて“ON”、“OFF”動作する。
【0028】
ダイオードD1は、カソードがBST端子3に接続され、アノードが制御回路用電源Vddに接続され、制御回路用電源Vddが供給されるとBST端子3を制御回路用電源Vdd電圧レベルに昇圧し、 Nch パワーMOSトランジスタNT1が“ON”してBST端子3がVin+Vddレベルに昇圧したときに、BST端子3が降圧しないように保護ダイオードとして機能する。
【0029】
コンデンサC1は、一端がBST端子3に接続され、他端がノードLx側に接続されている。インダクタL1は、一端がコンデンサC1の他端及びノードLx側に接続され、他端がコンデンサC2の一端に接続されている。コンデンサC2は、他端が低電位側電源Vssに接続されている。ここで、インダクタL1、コンデンサC1、及びコンデンサC2により、ノードLxの電圧よりも低電圧な出力電圧Voutで、且つ大容量電流を図示しない負荷に供給することができる。
【0030】
図2に示すように、第1のOFF検出回路2aには、定電流源4、Nch MOSトランジスタNT14、及び信号レベル検出部11aが設けられている。信号レベル検出部11aは、Nch MOSトランジスタNT11乃至13、Pch MOSトランジスタPT11、及びインバータINV5から構成され、ローサイド側Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートの信号レベルを検出する。
【0031】
Nch MOSトランジスタNT14は、第1電極としてのドレインがNch パワーMOSトランジスタNT2のゲートに接続され、第2電極としてのソースがノードN21に接続され、制御電極としてのゲートが制御回路用電源Vddに接続され、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートが“High”レベルのときにノードN21が“High”レベルになり、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートが“Low”レベルのときにノードN21が“Low”レベルとなる。ここで、Nch MOSトランジスタNT14には、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートに印加される電圧が高い場合でも、“ON”、“OFF”動作できるように、制御回路を構成するMOSトランジスタよりもドレインーソース間耐圧(Vds)が大きなトランジスタを用いている。
【0032】
定電流源4は、ノード21と低電位側電源Vssの間に設けられ、一定な電流を低電位側電源Vss側に流す。このため、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートが“High”レベルから“Low”レベルに変化するとき、ノードN21の信号レベルを迅速に“High”レベルから“Low”レベルにする役目をする。また、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートが“High”レベルのとき、Nch MOSトランジスタNT14のドレイン電流(Id)は定電流源4で決定される。
【0033】
Pch MOSトランジスタPT11は、ソースが制御回路用電源Vddに接続され、ドレインがNch MOSトランジスタNT11のドレインに接続され、ゲートがノードN21に接続されている。Nch MOSトランジスタNT11は、ソースが低電位側電源Vssに接続され、ゲートがノードN21に接続されている。ここで、Pch MOSトランジスタPT11及びNch MOSトランジスタNT11はインバータを構成し、ノードN21の信号を入力し、反転した信号をノードN22に出力する。
【0034】
インバータINV5は、ノードN22の信号を入力し、その信号を反転してノードN23に出力する。Nch MOSトランジスタNT12は、ドレインがノードN22に接続され、ソースがNch MOSトランジスタNT13のドレインに接続され、ゲートがノードN21側に接続されている。Nch MOSトランジスタNT13は、ソースが低電位側電源Vssに接続され、ゲートがノードN23に接続されている。インバータINV5から出力されるノードN23の信号は、インバータINV7に入力される。
【0035】
ここで、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートが“High”レベルから“Low”レベルに変化するとき、信号レベル検出部11aに蓄積されている電荷は、定電流源4及びON時にダイオードとして機能するNch MOSトランジスタNT14を介して速やかに放電される。
【0036】
図3に示すように、第2のOFF検出回路2bには、定電流源4、Nch MOSトランジスタNT14、及び信号レベル検出部11bが設けられている。信号レベル検出部11bは、Nch MOSトランジスタNT11乃至13、Pch MOSトランジスタPT11、及びインバータINV5から構成され、ハイサイド側Nch パワーMOSトランジスタNT1のゲートの信号レベルを検出する。
【0037】
Nch MOSトランジスタNT14は、第1電極としてのドレインがNch パワーMOSトランジスタNT1のゲートに接続され、第2電極としてのソースがノードN21に接続され、制御電極としてのゲートがBST端子3に接続され、Nch パワーMOSトランジスタNT1のゲートが“High”レベルのときにノードN21が“High”レベルになり、Nch パワーMOSトランジスタNT1のゲートが“Low”レベルのときにノードN21が“Low”レベルとなる。ここで、Nch MOSトランジスタNT14には、Nch パワーMOSトランジスタNT1のゲートに印加される電圧が高い場合でも、“ON”、“OFF”動作できるように、制御回路を構成するMOSトランジスタよりもドレインーソース間耐圧(Vds)が大きなトランジスタを用いている。
【0038】
定電流源4は、ノード21とノードLxの間に設けられ、一定な電流をノードLx側に流す。このため、Nch パワーMOSトランジスタNT1のゲートが“High”レベルから“Low”レベルに変化するとき、ノードN21の信号レベルを迅速に“High”レベルから“Low”レベルにする役目をする。また、Nch パワーMOSトランジスタNT1のゲートが“High”レベルのとき、Nch MOSトランジスタNT14のドレイン電流(Id)は定電流源4で決定される。
【0039】
Pch MOSトランジスタPT11は、ソースがBST端子3に接続され、ドレインがNch MOSトランジスタNT11のドレインに接続され、ゲートがノードN21に接続されている。Nch MOSトランジスタNT11は、ソースがノードLxに接続され、ゲートがノードN21に接続されている。ここで、 Pch MOSトランジスタPT11及びNch MOSトランジスタNT11はインバータを構成し、ノードN21の信号を入力し、反転した信号をノードN22に出力する。
【0040】
インバータINV5は、ノードN22の信号を入力し、その信号を反転してノードN23に出力する。Nch MOSトランジスタNT12は、ドレインがノードN22に接続され、ソースがNch MOSトランジスタNT13のドレインに接続され、ゲートがノードN21側に接続されている。Nch MOSトランジスタNT13は、ソースがノードLxに接続され、ゲートがノードN23に接続されている。インバータINV5から出力されるノードN23の信号は、第3のレベルシフト回路LS3に入力される。
【0041】
ここで、Nch パワーMOSトランジスタNT1のゲートが“High”レベルから“Low”レベルに変化するとき、信号レベル検出部11bに蓄積されている電荷は、定電流源4及びON時にダイオードとして機能するNch MOSトランジスタNT14を介して速やかに放電される。なお、第2のOFF検出回路2bのインバータINV5から出力される信号は、第1のOFF検出回路2aのインバータINV5から出力される信号よりも信号レベルが大きい。
【0042】
次に、降圧型DC−DCコンバータの動作について図4を参照して説明する。図4は降圧型DC−DCコンバータの動作を示すタイミングチャートである。ここでは、低電位側電源Vss電位を接地レベルの0Vに設定し、ON/OFF制御信号の“Low”レベルを接地レベルの0V、“High”レベルを制御回路用電源Vdd電圧に設定している。
【0043】
図4に示すように、降圧型DC−DCコンバータ1では、入力用電源(入力電圧)及び制御回路用電源Vddが供給されると、BST端子3は制御回路用電源Vdd電圧レベル(“Vdd”レベル)となる。
【0044】
ON/OFF制御信号の信号が“Low”レベルのとき、ノードN1が“High”レベル、ノードN5が“Low”レベル、ノードN5が“Low”レベルであるから2入力NAND回路NAND2の出力のノードN6が“High”レベル、ノードN7が“Low”レベル(Vssで0Vレベル)となるので、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1がOFF”する。
【0045】
Nch パワーMOSトランジスタNT1が“OFF”であるから、ノードN13が“Low”レベル、ノードN14が“Low”レベル、ノードN15が“High”レベルとなり、ノードN1が“High”レベルで、且つノードN15が“High”レベルであるから2入力NAND回路NAND1の出力のノードN2が“Low”レベル、ノードN3が“High”レベル(“Vdd”レベル)となるので、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2が“ON”する。
【0046】
Nch パワーMOSトランジスタNT2が“ON”であるから、ノードN11が“High”レベル、ノードN16が“Low”レベル、ノードN12が“Low”レベルとなる。このため、2入力NAND回路NAND2から出力されるノードN6の信号は“High”レベルを維持する。
【0047】
次に、ON/OFF制御信号が“Low”レベルから“High”レベルに変化すると、ノードN1が“Low”レベルであるから2入力NAND回路NAND1の出力のノードN2が“High”レベル、ノードN3が“Low”レベル(Vss 0Vレベル)となるので、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2が“OFF”する。
【0048】
このとき、第1のOFF検出回路2aの信号レベル検出部11aに蓄積されている電荷は、定電流源4及びON時にダイオードとして機能するNch MOSトランジスタNT14を介して速やかに放電されるのでローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2が急峻に立ち下り、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートの立ち下り時間toff(NT2)を短くすることができる。また、第1のOFF検出回路2aによるNch パワーMOSトランジスタNT2のONからOFFの変化を検出する時間も早くすることができる。
【0049】
そして、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートに印加される電圧が高くなっても、“ON”、“OFF”動作できるドレインーソース間耐圧(Vds)が大きなトランジスタであるNch MOSトランジスタNT14を第1のOFF検出回路2aに設けているので、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートに印加される電圧を大きくでき、Nch パワーMOSトランジスタNT2のON抵抗を小さくできる。
【0050】
ここでは、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートの“High”レベルを“Vdd”レベルにしているが、例えば、インバータINV2とNch パワーMOSトランジスタNT2のゲートの間にレベルシフト回路を設け、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートの“High”レベルを“Vdd”レベルよりも高く設定することにより、更にON抵抗を小さくすることができる。
【0051】
Nch パワーMOSトランジスタNT2が“OFF”になり、ノードN11が“Low”レベル、ノードN16が“High”レベル、ノードN12が“High”レベルとなり、ノードN12が“High”レベルで、且つノードN5が“High”レベルであるから2入力NAND回路NAND2の出力のノードN6が“Low”レベル、ノードN7が“High”レベル(“Vin+Vdd”レベル)となるので、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1が“ON”する。
【0052】
このとき、既にローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2がOFFしているので、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1のゲートの立ち上り時間ton(NT1)とローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2のゲートの立ち下り時間toff(NT2)の間のデッドタイムTd1を短くすることができる。
【0053】
Nch パワーMOSトランジスタNT1が“ON”すると、ノードLxが“High”レベル(“Vin”レベル)になり、BST端子3の電圧が“Vin+Vdd”に昇圧される。
【0054】
続いて、ON/OFF制御信号が“High”レベルから“Low”レベルに変化すると、ノードN1が“High”レベル、ノードN5が“Low”レベル、ノードN5が“Low”レベルであるから2入力NAND回路NAND2の出力のノードN6が“High”レベル、ノードN7が“Low”レベル(Vssで0Vレベル)となるので、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1が“OFF”する。
【0055】
このとき、第2のOFF検出回路2bの信号レベル検出部11bに蓄積されている電荷は、定電流源4及びON時にダイオードとして機能するNch MOSトランジスタNT14を介して速やかに放電されるのでハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1が急峻に立ち下り、Nch パワーMOSトランジスタNT1のゲートの立ち下り時間toff(NT1)を短くすることができる。また、第2のOFF検出回路2bによるNch パワーMOSトランジスタNT1のONからOFFの変化を検出する時間も早くすることができる。
【0056】
そして、Nch パワーMOSトランジスタNT1のゲートに印加される電圧が高くなっても、“ON”、“OFF”動作できるドレインーソース間耐圧(Vds)が大きなトランジスタであるNch MOSトランジスタNT14を第2のOFF検出回路2bに設けているので、Nch パワーMOSトランジスタNT1のゲートに印加される電圧を大きくできNch パワーMOSトランジスタNT1のON抵抗を小さくできる。
【0057】
Nch パワーMOSトランジスタNT1が“OFF”になり、ノードN13が“Low”レベル、ノードN14が“Low”レベル、ノードN15が“High”レベルとなり、ノードN15が“High”レベルで、且つノードN1が“High”レベルであるから2入力NAND回路NAND1の出力のノードN2が“Low”レベル、ノードN3が“High”レベル(“Vdd”レベル)となるので、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2が“ON”する。
【0058】
このとき、既にハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1がOFFしているので、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2のゲートの立ち上り時間ton(NT2)とハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1のゲートの立ち下り時間toff(NT1)の間のデッドタイムTd2を短くすることができる。
【0059】
Nch パワーMOSトランジスタNT1が“OFF”すると、ノードLxが“Low”レベル(Vss 0Vレベル)になり、BST端子3の電圧は“Vin+Vdd”を維持する。
【0060】
なお、降圧型DC−DCコンバータなどでは、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2のON時間をハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1のON時間よりも大きく設定しているので、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2のON時の定常損出(パワーMOSトランジスタのON抵抗×出力電流で概略表せる)がハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1のON時の定常損出よりも大きくなる。
【0061】
上述したように、本実施例の半導体装置では、制御回路用電源Vddと低電位側電源Vssの間に配置され、インバータ2及びNch パワーMOSトランジスタNT2のゲートとインバータ7の間に設けられ、定電流源4、インバータINV5、Nch MOSトランジスタNT11乃至14、及びPch MOSトランジスタPT11から構成され、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2のゲートの信号レベルを検出する第1のOFF検出回路2aと、BST端子3とノードLxの間に配置され、インバータ4及びNch パワーMOSトランジスタNT1のゲートと第3のレベルシフト回路LS3の間に設けられ、定電流源4、インバータINV5、Nch MOSトランジスタNT11乃至14、及びPch MOSトランジスタPT11から構成され、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1のゲートの信号レベルを検出する第2のOFF検出回路2bとが設けられている。定電流源4は、Nch パワーMOSトランジスタのゲートの電位を迅速に“High”レベルから“Low”レベルにする役目をする。
【0062】
このため、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2がONからOFFするとき、第1のOFF検出回路2aの信号レベル検出部11aに蓄積されている電荷は、定電流源4及びON時にダイオードとして機能する第1のOFF検出回路2aのNch MOSトランジスタNT14を介して速やかに放電されるので、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートの立ち下り時間toff(NT2)を短くすることができ、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2を急速に立ち下げることができる。一方、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1がONからOFFするとき、第2のOFF検出回路2bの信号レベル検出部11bに蓄積されている電荷は、定電流源4及びON時にダイオードとして機能する第2のOFF検出回路2bのNch MOSトランジスタNT14を介して速やかに放電されるので、Nch パワーMOSトランジスタNT1のゲートの立ち下り時間toff(NT1)を短くすることができ、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1を急峻に立ち下げることができる。そして、Nch MOSトランジスタNT14には、Nch パワーMOSトランジスタのゲートに印加される電圧が高い場合でも、“ON”、“OFF”動作できるように、制御回路を構成するMOSトランジスタよりもドレインーソース間耐圧(Vds)が大きなトランジスタを用いているので、Nch パワーMOSトランジスタのゲートに印加される電圧を高くでき、Nch パワーMOSトランジスタのON抵抗を低減することができる。
【0063】
したがって、Nch パワーMOSトランジスタのデッドタイムを短縮し、且つON抵抗を低減できるので、降圧型DC−DCコンバータの変換効率を向上させることができる。
【0064】
なお、本実施例では、第1のOFF検出回路2aを用いてローサイド側のNch パワーMOSトランジスタのゲートの立ち下り時間を短くしてデッドタイムTd1を短縮化し、第2のOFF検出回路2bを用いてハイイド側のNch パワーMOSトランジスタのゲートの立ち下り時間を短くし、デッドタイムTd2を短縮化しているが、第1のOFF検出回路2aを用いてローサイド側のNch パワーMOSトランジスタのゲートの立ち下り時間だけを短くしてもよい。
【0065】
また、MOSトランジスタのゲート絶縁膜にシリコン酸化膜を用いているが、シリコン酸化膜を熱窒化したSiNxOy膜、シリコン窒化膜(Si)/シリコン酸化膜の積層膜、或いは高誘電体膜(High−Kゲート絶縁膜)等がゲート絶縁膜となるMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor))を用いてもよい。
【0066】
さらに、第1のOFF検出回路2a及び第2のOFF検出回路2bにドレインーソース間耐圧(Vds)及びゲートードレイン・ソース間耐圧が大きなNch MOSトランジスタNT14を用いているが、ドレインーソース間耐圧(Vds)及びゲートードレイン・ソース間耐圧が大きなPch MOSトランジスタを用いてもよい。その場合、このPch MOSトランジスタは、第2電極としてのソースがNch パワーMOSトランジスタのゲートに接続され、第1電極としてのドレインが低電位側接続され、ゲートが“Low”レベルのときにONするようにゲートの前段にインバータを配置するのが好ましい。
【実施例2】
【0067】
次に、本発明の実施例2に係る半導体装置について、図面を参照して説明する。図5は第1のOFF検出回路を示す回路図、図6は第2のOFF検出回路である。本実施例では、実施例1の第1及び第2のOFF制御回路にNch MOSトランジスタを追加している。
【0068】
以下、実施例1と同一構成部分には、同一符号を付してその部分の説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0069】
図5に示すように、第1のOFF検出回路2cには、定電流源4、Nch MOSトランジスタNT14、Nch MOSトランジスタNT15、及び信号レベル検出部11aが設けられている。第1のOFF検出回路2cは、図2に示す第1のOFF検出回路2aにNch MOSトランジスタNT15を追加したものである。
【0070】
第1のOFF検出回路2cのNch MOSトランジスタNT15は、ドレインがノードN21に接続され、ソースが低電位側電源Vssに接続され、ゲートにゲート入力信号INaが入力される。ゲート入力信号INaは、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2がONからOFFするときに、“High”レベル(“Vdd”レベル)の信号を、第1のOFF検出回路2cのNch MOSトランジスタNT15に供給してONさせる。
【0071】
図6に示すように、第2のOFF検出回路2dには、定電流源4、Nch MOSトランジスタNT14、Nch MOSトランジスタNT15、及び信号レベル検出部11bが設けられている。第2のOFF検出回路2dは、図3に示す第2のOFF検出回路2dにNch MOSトランジスタNT15を追加したものである。
【0072】
第2のOFF検出回路2dのNch MOSトランジスタNT15は、ドレインがノードN21に接続され、ソースがノードLxに接続され、ゲートにゲート入力信号INbが入力される。ゲート入力信号INbは、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1がONからOFFするときに、“High”レベル(“Vin+Vdd”レベル)の信号を、第2のOFF検出回路2dのNch MOSトランジスタNT15に供給してONさせる。
【0073】
上述したように、本実施例の半導体装置では、第1のOFF検出回路2cに、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2がONからOFFするときに、“High”レベル(“Vdd”レベル)の信号であるゲート入力信号INaがゲートに入力される第1のOFF検出回路2cのNch MOSトランジスタNT15が設けられている。第2のOFF検出回路2dに、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1がONからOFFするときに、“High”レベル(“Vin+Vdd”レベル)の信号であるゲート入力信号INbがゲートに入力される第2のOFF検出回路2dのNch MOSトランジスタNT15が設けられている。
【0074】
このため、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2がONからOFFするとき、第1のOFF検出回路2cの信号レベル検出部11aに蓄積されている電荷は、定電流源4、第1のOFF検出回路2cのNch MOSトランジスタNT15、及びON時にダイオードとして機能する第1のOFF検出回路2cのNch MOSトランジスタNT14を介して速やかに放電されるので、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートの立ち下り時間toff(NT2)を実施例1よりも短くすることができ、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2を急速に立ち下げることができる。一方、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1がONからOFFするとき、第2のOFF検出回路2dの信号レベル検出部11bに蓄積されている電荷は、定電流源4、第2のOFF検出回路2dのNch MOSトランジスタNT15、及びON時にダイオードとして機能する第2のOFF検出回路2dのNch MOSトランジスタNT14を介して速やかに放電されるので、Nch パワーMOSトランジスタNT1のゲートの立ち下り時間toff(NT1)を実施例1よりも短くすることができ、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1を急速に立ち下げることができる。そして、Nch MOSトランジスタNT14には、Nch パワーMOSトランジスタのゲートに印加される電圧が高い場合でも、“ON”、“OFF”動作できるように、制御回路を構成するMOSトランジスタよりもドレインーソース間耐圧(Vds)が大きなトランジスタを用いているので、Nch パワーMOSトランジスタのゲートに印加される電圧を高くでき、Nch パワーMOSトランジスタのON抵抗を低減することができる。
【0075】
したがって、Nch パワーMOSトランジスタのデッドタイムを短縮し、且つON抵抗を低減できるので、降圧型DC−DCコンバータの変換効率を実施例1よりも向上させることができる。
【実施例3】
【0076】
次に、本発明の実施例3に係る半導体装置について、図面を参照して説明する。図7は半導体装置としての降圧型DC−DCコンバータを示す回路図である。本実施例では、出力部のハイサイド側スイッチング素子にPch パワーMOSトランジスタ、ローサイド側スイッチング素子に、Nch パワーMOSトランジスタを用いている。
【0077】
以下、実施例1と同一構成部分には、同一符号を付してその部分の説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0078】
図7に示すように、降圧型DC−DCコンバータ1aには、第1のOFF検出回路2e、第2のOFF検出回路2f、バッファ回路Buff1、コンデンサC3、インバータINV1乃至3、インバータINV7、インダクタL2、第1のレベルシフト回路LS1、第2のレベルシフト回路LS2、第3のレベルシフト回路LS3、2入力NAND回路NAND1、2入力NAND回路NAND2、Nch パワーMOSトランジスタNT2a、及びPch パワーMOSトランジスタNT1が設けられている。
【0079】
第1のレベルシフト回路LS1は、インバータINV1とインバータINV3の間に設けられ、インバータINV1から出力されるノードN1の信号レベルを昇圧させる。
【0080】
バッファ回路Buff1は、2入力NAND回路NAND2とPch パワーMOSトランジスタPT1のゲート及び第2のOFF検出回路2fの間に設けられ、2入力NAND回路NAND2から出力されるノードN6の信号を入力し、その信号をドライブする。
【0081】
第1のOFF検出回路2eは、図2の第1のOFF検出回路2aと同一回路構成を有し、制御回路用電源Vddと低電位側電源Vssの間に配置され、インバータINV2及びNch パワーMOSトランジスタNT2aのゲートとインバータINV7の間に設けられ、 Nch パワーMOSトランジスタNT2aのゲートの信号レベルを検出する。
【0082】
第2のレベルシフト回路LS2は、インバータINV7と2入力NAND回路NAND2の間に設けられ、インバータINV7から出力される、低電位側電源Vssを基準としたノードN16の信号レベルを昇圧させる。
【0083】
第2のOFF検出回路2fは、図3の第2のOFF検出回路2bと同一回路構成を有し、入力用電源(入力電圧)Vinと低電位側電源Vssの間に配置され、バッファ回路Buff1及びPch パワーMOSトランジスタPT1のゲートと第3のレベルシフト回路LS3の間に設けられ、Pch パワーMOSトランジスタPT1のゲートの信号レベルを検出する。
【0084】
ハイサイド側のPch パワーMOSトランジスタPT1は、第2電極としてのソースが高電位側電源としての入力用電源(入力電圧)Vinに接続され、第1電極としてのドレインがノードLxに接続され、制御電極としてのゲートにバッファ回路Buff1でドライブされた2入力NAND回路NAND2から出力されるノードN6の信号を入力し、その信号にもとづいて“ON”、“OFF”動作する。
【0085】
ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2aは、第1電極としてのドレインがノードLxに接続され、第2電極としてのソースが低電位側電源Vssに接続され、制御電極としてのゲートにインバータINV2から出力されるノードN3の信号を入力し、その信号にもとづいて“ON”、“OFF”動作する。
【0086】
インダクタL2は、一端がノードLxに接続され、他端がコンデンサC3の一端に接続されている。コンデンサC3は、他端が低電位側電源Vssに接続されている。ここで、インダクタL2、コンデンサC3により、ノードLxの電圧よりも低電圧な出力電圧Voutで、且つ大容量電流を図示しない負荷に供給することができる。
【0087】
次に、降圧型DC−DCコンバータ1aの動作について説明する。ON/OFF制御信号が“Low”レベルのとき、ノードN1が“High”レベル、ノードN5が“Low”レベルであり、ノードN5が“Low”レベルであるから2入力NAND回路NAND2の出力のノードN6が“High”レベルとなるので、ハイサイド側のPch パワーMOSトランジスタPT1がOFF”する。
【0088】
Pch パワーMOSトランジスタPT1が“OFF”であるから、ノードN13が“High”レベル、ノードN14が“High”レベルとなり、ノードN1が“High”レベルで、且つノードN14が“High”レベルであるから2入力NAND回路NAND1の出力のノードN2が“Low”レベル、ノードN3が“High”レベルとなるので、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2aが“ON”する。
【0089】
Nch パワーMOSトランジスタNT2aが“ON”であるから、ノードN11が“High”レベル、ノードN16が“Low”レベル、ノードN12が“Low”レベルとなる。ここで、2入力NAND回路NAND2から出力されるノードN6の信号は“High”レベルを維持する。
【0090】
次に、ON/OFF制御信号が“Low”レベルから“High”レベルに変化すると、ノードN1が“Low”レベルであるから2入力NAND回路NAND1の出力のノードN2が“High”レベル、ノードN3が“Low”レベル(Vss 0Vレベル)となるので、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2aが“OFF”する。
【0091】
このとき、第1のOFF検出回路2eは、実施例1と同様に信号レベル検出部に蓄積されている電荷を速やかに放電するので、Nch パワーMOSトランジスタNT2aのゲートの立ち下り時間を短くし、Nch パワーMOSトランジスタNT2aのONからOFFの変化を検出する時間を早くする。
【0092】
Nch パワーMOSトランジスタNT2aが“OFF”になり、ノードN11が“Low”レベル、ノードN16がHigh“レベル、ノードN12が“High”レベルとなり、ノードN12が“High”レベルで、且つノードN5が“High”レベルであるから2入力NAND回路NAND2の出力のノードN6が“Low”レベルとなるので、ハイサイド側のPch パワーMOSトランジスタPT1が“ON”する。
【0093】
Pch パワーMOSトランジスタPT1が“ON”すると、ノードLxが“High”レベル(“Vin”レベル)になる。
【0094】
続いて、ON/OFF制御信号が“High”レベルから“Low”レベルに変化すると、ノードN1が“High”レベル、ノードN5が“Low”レベルとなり、ノードN5が“Low”レベルであるから2入力NAND回路NAND2の出力のノードN6が“High”レベルなるので、ハイサイド側のPch パワーMOSトランジスタPT1が“OFF”する。
【0095】
このとき、第2のOFF検出回路2fは、実施例1と同様に信号レベル検出部に蓄積されている電荷を速やかに放電するので、Pch パワーMOSトランジスタPT1のゲートの立ち下り時間を短くし、Pch パワーMOSトランジスタPT1のONからOFFの変化を検出する時間を早くする。
【0096】
Pch パワーMOSトランジスタPT1が“OFF”になり、ノードN13が“High”レベル、ノードN14が“High”レベルとなり、ノードN14が“High”レベルで、且つノードN1が“High”レベルであるから2入力NAND回路NAND1の出力のノードN2が“Low”レベル、ノードN3が“High”レベルとなるので、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2aが“ON”する。
【0097】
Pch パワーMOSトランジスタPT1が“OFF”すると、ノードLxが“Low”レベル(Vss 0Vレベル)になる。
【0098】
上述したように、本実施例の半導体装置では、制御回路用電源Vddと低電位側電源Vssの間に配置され、インバータ2及びNch パワーMOSトランジスタNT2aのゲートとインバータ7の間に設けられ、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2のゲートの信号レベルを検出する第1のOFF検出回路2eと、入力用電源(入力電圧)Vinと低電位側電源Vssの間に配置され、バッファ回路Buff1及びPch パワーMOSトランジスタPT1のゲートと第3のレベルシフト回路LS3の間に設けられ、ハイサイド側のPch パワーMOSトランジスタPT1のゲートの信号レベルを検出する第2のOFF検出回路2fとが設けられている。
【0099】
このため、実施例と同様に、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2aのゲートの立ち下り時間toff(NT2a)を短くすることができる。一方、ハイサイド側のPch パワーMOSトランジスタPT1のゲートの立ち下り時間toff(PT1)を短くすることができる。
【0100】
したがって、パワーMOSトランジスタのデッドタイムを短縮し、且つON抵抗を低減できるので、降圧型DC−DCコンバータの変換効率を向上させることができる。
【実施例4】
【0101】
次に、本発明の実施例4に係る半導体装置について、図面を参照して説明する。図8は半導体装置としての降圧型DC−DCコンバータを示す回路図である。本実施例では、実施例1の降圧型DC−DCコンバータに2つのレベルシフト回路を追加している。
【0102】
以下、実施例1と同一構成部分には、同一符号を付してその部分の説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0103】
図8に示すように、降圧型DC−DCコンバータ1bには、第1のOFF検出回路2a、第2のOFF検出回路2b、コンデンサC1、コンデンサC2、ダイオードD1、インバータINV1乃至4、インバータINV6、インバータINV7、インダクタL1、第1のレベルシフト回路LS1、第2のレベルシフト回路LS2、第3のレベルシフト回路LS3、第4のレベルシフト回路LS4、第5のレベルシフト回路LS5、2入力NAND回路NAND1、2入力NAND回路NAND2、Nch パワーMOSトランジスタNT1、及びNch パワーMOSトランジスタNT2が設けられている。
【0104】
第4のレベルシフト回路LS4は、インバータINV2とNch パワーMOSトランジスタNT2のゲート及び第1のOFF検出回路2aの間に設けられ、インバータINV2から出力されるノードN3の“High”の信号レベルを電圧V1だけ昇圧し、“Vdd+V1”としてNch パワーMOSトランジスタNT2のゲート及び第2のOFF検出回路2aに出力する。
【0105】
第5のレベルシフト回路LS5は、インバータINV4とNch パワーMOSトランジスタNT1のゲート及び第2のOFF検出回路2bの間に設けられ、インバータINV4から出力されるノードN7の“High”の信号レベルを電圧V1だけ昇圧し、“Vin+Vdd+V1”としてNch パワーMOSトランジスタNT1のゲート及び第2のOFF検出回路2bに出力する。
【0106】
次に、降圧型DC−DCコンバータの動作について図9を参照して説明する。図9は降圧型DC−DCコンバータの動作を示すタイミングチャートである。ここで、実施例1の降圧型DC−DCコンバータの動作を示すタイミングチャート(図4)と同一説明部分については省略する。
【0107】
図9に示すように、降圧型DC−DCコンバータ1bでは、ON/OFF制御信号の信号が“Low”レベルのとき、ノードN1が“High”レベル、ノードN5が“Low”レベル、ノードN5が“Low”レベルであるから2入力NAND回路NAND2の出力のノードN6が“High”レベル、ノードN7が“Low”レベル、ノードN32が“Low”レベル(Vssで0Vレベル)となるので、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1がOFF”する。
【0108】
Nch パワーMOSトランジスタNT1が“OFF”であるから、ノードN13が“Low”レベル、ノードN14が“Low”レベル、ノードN15が“High”レベルとなり、ノードN1が“High”レベルで、且つノードN15が“High”レベルであるから2入力NAND回路NAND1の出力のノードN2が“Low”レベル、ノードN3が“High”レベル、ノードN31が“High”レベル(“Vdd+V1”レベル)となるので、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2が“ON”する。ここで、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2の信号レベルは実施例1よりもV1分だけ高い。Nch パワーMOSトランジスタNT2が“ON”であるから、ノードN11が“High”レベル、ノードN16が“Low”レベル、ノードN12が“Low”レベルとなる。このため、2入力NAND回路NAND2から出力されるノードN6の信号は“High”レベルを維持する。
【0109】
次に、ON/OFF制御信号が“Low”レベルから“High”レベルに変化すると、ノードN1が“Low”レベルであるから2入力NAND回路NAND1の出力のノードN2が“High”レベル、ノードN3が“Low”レベル、ノードN31が“Low”レベル(Vss 0Vレベル)となるので、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2が“OFF”する。
【0110】
ここで、ドレインーソース間耐圧(Vds)が大きなトランジスタであるNch MOSトランジスタNT14を第1のOFF検出回路2aに設けているので、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートに印加される電圧を“Vdd+V1”と実施例1よりも大きくでき、Nch パワーMOSトランジスタNT2のON抵抗を実施例1よりも小さくできる。
【0111】
Nch パワーMOSトランジスタNT2が“OFF”になり、ノードN11が“Low”レベル、ノードN16が“High”レベル、ノードN12が“High”レベルとなり、ノードN12が“High”レベルで、且つノードN5が“High”レベルであるから2入力NAND回路NAND2の出力のノードN6が“Low”レベル、ノードN7が“High”レベル(“Vin+Vdd+V1”レベル)となるので、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1が“ON”する。
【0112】
Nch パワーMOSトランジスタNT1が“ON”すると、ノードLxが“High”レベル(“Vin”レベル)になり、BST端子3の電圧が“Vin+Vdd”に昇圧される。
【0113】
続いて、ON/OFF制御信号が“High”レベルから“Low”レベルに変化すると、ノードN1が“High”レベル、ノードN5が“Low”レベル、ノードN5が“Low”レベルであるから2入力NAND回路NAND2の出力のノードN6が“High”レベル、ノードN7が“Low”レベル、ノードN32が“Low”レベル(Vssで0Vレベル)となるので、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1が“OFF”する。
【0114】
ここで、ドレインーソース間耐圧(Vds)が大きなトランジスタであるNch MOSトランジスタNT14を第2のOFF検出回路2bに設けているので、Nch パワーMOSトランジスタNT1のゲートに印加される電圧を“Vin+Vdd+V1”と実施例1よりも大きくでき、Nch パワーMOSトランジスタNT1のON抵抗を実施例1よりも小さくできる。
【0115】
Nch パワーMOSトランジスタNT1が“OFF”になり、ノードN13が“Low”レベル、ノードN14が“Low”レベル、ノードN15が“High”レベルとなり、ノードN15が“High”レベルで、且つノードN1が“High”レベルであるから2入力NAND回路NAND1の出力のノードN2が“Low”レベル、ノードN3が“High”レベル、ノード31が“High”レベル(“Vdd+V1”レベル)となるので、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2が“ON”する。
【0116】
Nch パワーMOSトランジスタNT1が“OFF”すると、ノードLxが“Low”レベル(Vss 0Vレベル)になり、BST端子3の電圧は“Vin+Vdd”を維持する。
【0117】
上述したように、本実施例の半導体装置では、制御回路用電源Vddと低電位側電源Vssの間に配置され、インバータ2及びNch パワーMOSトランジスタNT2のゲートとインバータ7の間に設けられ、定電流源4、インバータINV5、Nch MOSトランジスタNT11乃至14、及びPch MOSトランジスタPT11から構成され、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2のゲートの信号レベルを検出する第1のOFF検出回路2aと、BST端子3とノードLxの間に配置され、インバータ4及びNch パワーMOSトランジスタNT1のゲートと第3のレベルシフト回路LS3の間に設けられ、定電流源4、インバータINV5、Nch MOSトランジスタNT11乃至14、及びPch MOSトランジスタPT11から構成され、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1のゲートの信号レベルを検出する第2のOFF検出回路2bとが設けられている。定電流源4は、Nch パワーMOSトランジスタのゲートの電位を迅速に“High”レベルから“Low”レベルにする役目をする。そして、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2のゲートのON時の信号レベルが“Vdd+V1”となり、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1のゲートのON時の信号レベルが“Vin+Vdd+V1”となっている。
【0118】
このため、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2がONからOFFするとき、第1のOFF検出回路2aの信号レベル検出部に蓄積されている電荷は、定電流源4及びON時にダイオードとして機能する第1のOFF検出回路2aのNch MOSトランジスタNT14を介して速やかに放電されるので、Nch パワーMOSトランジスタNT2のゲートの立ち下り時間toff(NT2)を短くすることができ、ローサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT2を急速に立ち下げることができる。一方、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1がONからOFFするとき、第2のOFF検出回路2bの信号レベル検出部に蓄積されている電荷は、定電流源4及びON時にダイオードとして機能する第2のOFF検出回路2bのNch MOSトランジスタNT14を介して速やかに放電されるので、Nch パワーMOSトランジスタNT1のゲートの立ち下り時間toff(NT1)を短くすることができ、ハイサイド側のNch パワーMOSトランジスタNT1を急峻に立ち下げることができる。そして、レベルシフト回路LS4及びLS5を設けているので、Nch パワーMOSトランジスタNT1及びNT2のゲートに印加される電圧を実施例1よりも高くでき、Nch パワーMOSトランジスタNT1及びNT2のON抵抗を実施例1よりも低減することができる。
【0119】
したがって、Nch パワーMOSトランジスタのデッドタイムを短縮し、且つON抵抗を低減できるので、降圧型DC−DCコンバータの変換効率を実施例1よりも向上させることができる。
【0120】
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々、変更してもよい。
【0121】
例えば、実施例では、降圧型DC−DCコンバータに適用したが昇圧型DC−DCコンバータやレギュレータなどにも適用できる。また、実施例1及び2ではハイサイド側スイッチング素子及びローサイド側スイッチング素子にNch パワーMOSトランジスタを適用していているが、ハイサイド側スイッチング素子及びローサイド側スイッチング素子にPch パワーMOSトランジスタを用いてもよい。
【0122】
本発明は、以下の付記に記載されているような構成が考えられる。
(付記1) ドレインが入力用電源に接続され、ゲートに入力される信号によりオン・オフ動作するハイサイド側の第1のNch パワーMOSトランジスタと、ドレインが前記第1のNch パワーMOSトランジスタのソースに接続され、ソースが低電位側電源に接続され、ゲートに入力される信号によりオン・オフ動作するローサイド側の第2のNch パワーMOSトランジスタと、ドレインが前記第1のNch パワーMOSトランジスタのゲートに接続され、ゲートに印加される第1の電圧によりONする第1のNch MOSトランジスタと、前記第1のNch MOSトランジスタのソースと前記低電位側電源の間に設けられ、一定な電流を生成する第1の定電流源と、前記第1のNch パワーMOSトランジスタのゲートの信号レベルを検出する第1の信号レベル検出部とを有し、前記第1のNch パワーMOSトランジスタがONからOFFするときに、前記第1のNch MOSトランジスタ及び前記第1の定電流源が前記第1の信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電する第1のOFF検出回路と、ドレインが前記第2のNch パワーMOSトランジスタのゲートに接続され、ゲートに印加される第2の電圧によりONする第2のNch MOSトランジスタと、一端が前記第2のNch MOSトランジスタのソースに接続され、一定な電流を生成する第2の定電流源と、前記第2のNch パワーMOSトランジスタのゲートの信号レベルを検出する第2の信号レベル検出部とを有し、前記第2のNch パワーMOSトランジスタがONからOFFするときに、前記第2のNch MOSトランジスタ及び前記第2の定電流源が前記第2の信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電する第2のOFF検出回路とを具備し、前記第1のNch MOSトランジスタのゲートに印加される前記第1の電圧よりも前記第2のNch パワーMOSトランジスタのゲートに印加されるON時の電圧の方が高い半導体装置。
【0123】
(付記2) ソースが入力用電源に接続され、ゲートに入力される信号によりオン・オフ動作するハイサイド側のPch パワーMOSトランジスタと、ドレインが前記Pch パワーMOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが低電位側電源に接続され、ゲートに入力される信号によりオン・オフ動作するローサイド側のNch パワーMOSトランジスタと、ドレインが前記Nch パワーMOSトランジスタのゲートに接続され、ゲートに印加される第1の電圧によりONする第1のNch MOSトランジスタと、前記第1のNch MOSトランジスタのソースと前記低電位側電源の間に設けられ、一定な電流を生成する第1の定電流源と、前記Nch パワーMOSトランジスタのゲートの信号レベルを検出する第1の信号レベル検出部とを有し、前記Nch パワーMOSトランジスタがONからOFFするときに、前記第1のNch MOSトランジスタ及び前記第1の定電流源が前記第1の信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電する第1のOFF検出回路と、ドレインが前記Pch パワーMOSトランジスタのゲートに接続され、ゲートに印加される第2の電圧によりONする第2のNch MOSトランジスタと、一端が前記第2のNch MOSトランジスタのソースに接続され、一定な電流を生成する第2の定電流源と、前記第Pch パワーMOSトランジスタのゲートの信号レベルを検出する第2の信号レベル検出部とを有し、前記Pch パワーMOSトランジスタがONからOFFするときに、前記第2のNch MOSトランジスタ及び前記第2の定電流源が前記第2の信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電する第2のOFF検出回路とを具備し、前記第1のNch MOSトランジスタのゲートに印加される前記第1の電圧よりも前記Nch パワーMOSトランジスタのゲートに印加されるON時の電圧の方が高い半導体装置。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明の実施例1に係る半導体装置としての降圧型DC−DCコンバータを示す回路図。
【図2】本発明の実施例1に係る第1のOFF検出回路を示す回路図。
【図3】本発明の実施例1に係る第2のOFF検出回路を示す回路図。
【図4】本発明の実施例1に係る降圧型DC−DCコンバータの動作を示すタイミングチャート。
【図5】本発明の実施例2に係る第1のOFF検出回路を示す回路図。
【図6】本発明の実施例2に係る第2のOFF検出回路を示す回路図。
【図7】本発明の実施例3に係る半導体装置としての降圧型DC−DCコンバータを示す回路図。
【図8】本発明の実施例4に係る半導体装置としての降圧型DC−DCコンバータを示す回路図。
【図9】本発明の実施例4に係る降圧型DC−DCコンバータの動作を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
【0125】
1、1a、1b 降圧型DC−DCコンバータ
2a、2c、2e 第1のOFF検出回路
2b、2d、2f 第2のOFF検出回路
3 BST端子
4 定電流源
11a、11b 信号レベル検出部
Buff1 バッファ回路
C1、C2、C3 コンデンサ
D1 ダイオード
INa、INb ゲート入力信号
INV1〜7 インバータ
L1、L2 インダクタ
LS1 第1のレベルシフト回路
LS2 第2のレベルシフト回路
LS3 第3のレベルシフト回路
LS4 第4のレベルシフト回路
LS5 第5のレベルシフト回路
N1〜7、N11〜16、N21〜23、N31、N32、Lx ノード
NAND1、NAND2 2入力NAND回路
NT1、NT2、NT2a Nch パワーMOSトランジス
NT11〜15 Nch MOSトランジスタ
PT1 Pch パワーMOSトランジスタ
PT11 Pch MOSトランジスタ
Vin 入力用電源(入力電圧)
Vdd 制御用電源
Vout 出力電圧
Vss 低電位側電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電位側電源側に設けられ、制御電極に入力される信号によりオン・オフ動作するハイサイド側スイッチング素子と、
低電位側電源側に設けられ、制御電極に入力される信号によりオン・オフ動作するローサイド側スイッチング素子と、
一定な電流を生成する第1の定電流源と、第1電極が前記ローサイド側スイッチング素子の制御電極に接続され、第2電極が前記第1の定電流源に接続され、制御電極に印加される第1の電圧によりONする第1のトランジスタと、前記ローサイド側スイッチング素子の制御電極の信号レベルを検出する第1の信号レベル検出部とを有し、前記ローサイド側スイッチング素子がONからOFFするときに、前記第1の定電流源及び前記第1のトランジスタが前記第1の信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電する第1のOFF検出回路と、
一定な電流を生成する第2の定電流源と、第1電極が前記ハイサイド側スイッチング素子の制御電極に接続され、第2電極が前記第2の定電流源に接続され、制御電極に印加される第2の電圧によりONする第2のトランジスタと、前記ハイサイド側スイッチング素子の制御電極の信号レベルを検出する第2の信号レベル検出部とを有し、前記ハイサイド側スイッチング素子がONからOFFするときに、前記第2の定電流源及び前記第2のトランジスタが前記第2の信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電する第2のOFF検出回路と、
を具備することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第1のOFF検出回路は、第1電極が前記第1のトランジスタの第2電極に接続され、前記ローサイド側スイッチング素子がONからOFFするときに、制御電極に入力される第1の入力信号によりONする第3のトランジスタを有し、前記ローサイド側スイッチング素子がONからOFFするときに、前記第1の定電流源、前記第1のトランジスタ、及び前記第3のトランジスタが前記第1の信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電し、前記第2のOFF検出回路は、第1電極が前記第2のトランジスタの第2電極に接続され、前記ハイサイド側スイッチング素子がONからOFFするときに、制御電極に入力される第2の入力信号によりONする第4のトランジスタを有し、前記ハイサイド側スイッチング素子がONからOFFするときに、前記第2の定電流源、前記第2のトランジスタ、及び第4のトランジスタが前記第2の信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
入力用電源側に設けられ、ゲートに入力される信号によりオン・オフ動作するハイサイド側パワーMOSトランジスタと、
低電位側電源側に設けられ、ゲートに入力される信号によりオン・オフ動作するローサイド側パワーMOSトランジスタと、
ドレインが前記ローサイド側パワーMOSトランジスタのゲートに接続され、ゲートに印加される第1の電圧によりONする第1のNch MOSトランジスタと、前記第1のNch MOSトランジスタのソースと前記低電位側電源側の間に設けられ、一定な電流を生成する第1の定電流源と、前記ローサイド側パワーMOSトランジスタのゲートの信号レベルを検出する第1の信号レベル検出部とを有し、前記ローサイド側パワーMOSトランジスタがONからOFFするときに、前記第1のNch MOSトランジスタ及び前記第1の定電流源が前記第1の信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電する第1のOFF検出回路と、
ドレインが前記ハイサイド側パワーMOSトランジスタのゲートに接続され、ゲートに印加される第2の電圧によりONする第2のNch MOSトランジスタと、一端が前記第2のNch MOSトランジスタのソースに接続され、一定な電流を生成する第2の定電流源と、前記ハイサイド側パワーMOSトランジスタのゲートの信号レベルを検出する第2の信号レベル検出部とを有し、前記ハイサイド側パワーMOSトランジスタがONからOFFするときに、前記第2のNch MOSトランジスタ及び前記第2の定電流源が前記第2の信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電する第2のOFF検出回路と、
を具備することを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
前記第1のOFF検出回路は、ドレインが前記第1のNch MOSトランジスタのソースに接続され、ソースが前記低電位側電源側に接続され、前記ローサイド側パワーMOSトランジスタがONからOFFするときに、ゲートに入力される第1の入力信号によりONする第3のNch MOSトランジスタを有し、前記ローサイド側パワーMOSトランジスタがONからOFFするときに、前記第1のNch MOSトランジスタ、前記第1の定電流源、及び前記第3のNch MOSトランジスタが前記第1の信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電し、前記第2のOFF検出回路は、ドレインが前記第2のNch MOSトランジスタのソースに接続され、前記ハイサイド側パワーMOSトランジスタがONからOFFするときに、ゲートに入力される第2の入力信号によりONする第4のNch MOSトランジスタを有し、前記ハイサイド側パワーMOSトランジスタがONからOFFするときに、前記第2のNch MOSトランジスタ、前記第2の定電流源、及び前記第4のNch MOSトランジスタが前記第2信号レベル検出部に蓄積された電荷を放電することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1のNch MOSトランジスタは、前記第1のOFF検出回路を構成する前記第1のNch MOSトランジスタ以外のトランジスタよりもドレインーソース間耐圧が高く、前記第2のNch MOSトランジスタは、前記第2のOFF検出回路を構成する前記第2のNch MOSトランジスタ以外のトランジスタよりもドレインーソース間耐圧が高いことを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−97348(P2007−97348A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−285625(P2005−285625)
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】