説明

半導体装置

【課題】接続されたホスト装置から与えられる初期化操作に応答して内蔵インタフェース回路の動作選択を行う。
【解決手段】クロック同期による第1インタフェース回路(30)と、差動信号によるクロック非同期の第2インタフェース回路(31)を有し、前記差動信号の外部端子(外部差動信号端子)を双方のインタフェース回路で共有する。例えば、ICカードインタフェース機能をそのまま残し、第1インタフェース回路としてMMCインタフェース回路を、第2インタフェース回路としてUSBインタフェース回路を採用する。採用した双方のインタフェース回路に対する排他的な動作選択の一の選択手法として、半導体装置(20)に動作電源の供給が開始されたとき第1インタフェース回路の初期化のために外部クロック端子(C6)から与えられるクロック入力の複数回のエッジ変化を検出したとき前記第1インタフェース回路のインタフェース動作を有効にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置のホストインタフェース技術に関し、例えばplug−in UICC(Universal Integrated Circuit Card)、USIM(Universal Subscriber Identity Module)、又はSIM(Subscriber Identity Module)等のICカードモジュールに適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1にはMMCカード(MultiMediaCard)若しくはSDカード規格のカード基板にメモリカードユニットと共にSIMカードユニットを搭載したマルチファンクションメモリカードについて記載がある。
【0003】
特許文献2には、ベースカードにICカード用マイクロコンピュータが搭載され当該ICカード用マイクロコンピュータにアクセスするための接触端子が形成されたICカードに、フラッシュメモリとこのフラッシュメモリにアクセスする為の接触端子を追加した構成について記載がある。ICカード用マイクロコンピュータにアクセスするための接触端子はISO/IEC 7816−2による規格を満足し、フラッシュメモリにアクセスする為の接触端子はスマートカードのようなメモリカードの規格に準拠する。
【0004】
特許文献3、4にはUSB(Universal Serial Bus)と其の他のインタフェースを有し、電源電圧でインタフェースの切り替えを行う技術について記載がある。
【0005】
特許文献5には接触インタフェース、非接触インタフェース、及びUSB(Universal Serial Bus)インタフェースを切り替え可能に備えたICカードについて記載がある。
【0006】
特許文献6にはICカードの空き端子をUSBとして利用する技術について記載がある。
【0007】
特許文献7には、ISO7816プロトコルに基づくISOモードとUSBモードの両方において動作可能なデュアルモードスマートカードにおいて、パワーオンリセット時のクロックピンの論理値に応じてUSBモードかISOモードかを検知する技術が記載される。
【0008】
【特許文献1】国際公開第01/84490号パンフレット
【特許文献2】特開平10−334205号公報
【特許文献3】特開2005−44366号公報
【特許文献4】特開2005−115947号公報
【特許文献5】特開2004−133843号公報
【特許文献6】特表2004−515858号公報
【特許文献7】特開2004−280817号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者はマルチファンクションカードにおける複数インタフェース回路によるカード端子の部分的な共有とインタフェース動作の排他制御について検討した。具体的には、ISO7816に準拠するICカードにUSBインタフェースとMMCインタフェース(又はSDカードインタフェース)とを追加したとき、ICカードインタフェース機能を残したまま、USBインタフェースとMMCインタフェースの双方を利用可能にするには、双方のインタフェースでカード端子の一部を共通利用し、排他的に動作可能に制御することの必要性が見出された。上記公知文献は本発明完成後の検索によって抽出されたものであり、何れにおいてもインタフェースの切り替え若しくは初期的な選択には、カードホスト側から特定の外部端子に通常のインタフェースプロトコルとは異なる態様で電圧信号等を与えることが必要になる。従って、そのような公知技術が教示するところによれば、当該マルチファンクションカードのUSBインタフェースやMMCインタフェースに対応するカードホストはそのような特定の電圧信号等を出力する機能を別に備えなければならない。
【0010】
本発明の目的は、接続されたホスト装置から与えられる初期化操作に応答して内蔵インタフェース回路の動作選択を行うことができる半導体装置を提供することにある。
【0011】
本発明の別の目的は、既存のホスト装置のインタフェース機能に変更を加えることなく当該ホスト装置から複数のインタフェース回路のうち目的とするインタフェース回路に対して動作選択を可能にする半導体装置を提供することにある。
【0012】
本発明の更に別の目的は、ICカードインタフェース機能を残したまま、USBインタフェースとMMC又はSDカードインタフェースとの双方を利用可能であって、双方のインタフェースで外部端子の一部を共通利用し、双方のインタフェースを排他的に利用することができる半導体装置を提供することにある。
【0013】
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
【0015】
すなわち、半導体装置は、クロック同期による第1インタフェース回路と、差動信号によるクロック非同期の第2インタフェース回路を有し、前記差動信号の外部端子(外部差動信号端子)を双方のインタフェース回路で共有する。例えば、ICカードインタフェース機能をそのまま残し、第1インタフェース回路としてMMCインタフェース回路を、第2インタフェース回路としてUSBインタフェース回路を採用する。採用した双方のインタフェース回路に対する排他的な動作選択の一の選択手法として、半導体装置に動作電源の供給が開始されたとき第1インタフェース回路の初期化のために外部クロック端子から与えられるクロック入力の複数回のエッジ変化を検出したとき前記第1インタフェース回路のインタフェース動作を有効にする。別の選択手法として、半導体装置に対する動作電源の供給開始に応答して前記外部差動信号端子を第1レベルに初期化し、前記第1レベルに初期化された一対の前記外部差動信号端子に供給された第2レベルを検出したときは第2インタフェース回路のインタフェース動作を有効とし、この第2レベルの検出に応答して前記外部差動信号端子の一方を第1レベルに変化させることにより外部に対し第2インタフェース回路の接続を認識可能にする。
【発明の効果】
【0016】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
【0017】
すなわち、接続されたホスト装置から与えられる初期化操作に応答して内蔵インタフェース回路の動作選択を行うことができる。
【0018】
また、既存のホスト装置のインタフェース機能に変更を加えることなく当該ホスト装置から複数のインタフェース回路のうち目的とするインタフェース回路に対して動作選択を可能にすることができる。
【0019】
また、ICカードインタフェース機能を残したまま、USBインタフェースとMMCインタフェースの双方を利用可能であって、双方のインタフェースで外部端子の一部を共通利用し、双方のインタフェースを排他的に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
【0021】
〔1〕本発明の代表的な実施の形態に係る半導体装置は、第1インタフェース回路(30)、第2インタフェース回路(31)、及び選択制御回路(32(32_A,32_B))を有する。第1インタフェース回路は、第1外部端子(C6)からクロック入力(CLK)を受け第2外部端子(C4,C8)を用いて信号(DAT0,CMD)のインタフェース動作を行う。第2インタフェース回路は、外部からクロック入力を受けずに前記第2外部端子を用いて差動信号(D+,D−)のインタフェース動作を行う。選択制御回路は、動作電源の供給が開始された後に前記第1インタフェース回路の初期化のために前記第1外部端子から与えられるクロック入力の複数回のエッジ変化を検出したとき第1指示信号(ENBM)によって前記第1インタフェース回路のインタフェース動作を有効にする。この半導体装置によれば、前記第1外部端子から与えられるクロック入力の複数回のエッジ変化という前記第1インタフェース回路の初期化のために外部から与えられる初期化操作に基づいて当該前記第1インタフェース回路の動作を有効にすることができる。第1インタフェース回路はMMC又はSDカードインタフェースの場合には既存のホスト装置のインタフェース機能に変更を加えることを要せずに当該インタフェース回路の動作を選択することができる。
【0022】
具体的な一つの形態として、前記半導体装置は前記動作電源の供給の開始において、前記第1外部端子に第2の複数のクロックが入力されることで、前記第2外部端子からのコマンドを受け入れるものである。このとき、前記第1の複数のクロック数は、前記第2の複数のクロック数に達する途中のクロック数である。
【0023】
具体的な別の形態として、前記選択制御回路は、動作電源の供給開始に応答して、前記第1指示信号(ENBM)によって初期的に第1インタフェース回路のインタフェース動作を無効とし、第2指示信号(ENBU)によって初期的に前記第2インタフェース回路のインタフェース動作を有効とし、前記クロック入力の複数回のエッジ変化を検出したとき前記第2指示信号により前記第2インタフェース回路のインタフェース動作を無効とし、前記第1指示信号により前記第1インタフェース回路のインタフェース動作を有効にする。第1インタフェース回路の動作と第2インタフェース回路の動作選択に対する排他制御を容易に実現することができる。
【0024】
更に別の具体的な形態として、前記第1インタフェース回路は、動作電源の供給が開始された後の所定タイミングにおいて前記第1指示信号による指示状態を確定状態と判定し、確定状態が有効を意味するとき、第2指示信号(ENBU)の状態を無効指示状態に固定する第1マスク信号(MSKU)を出力する。前記第2インタフェース回路は、動作電源の供給が開始された後の所定タイミングにおいて前記第2指示信号による指示状態を確定状態と判定し、確定状態が有効を意味するとき、第1指示信号(ENBM)の状態を無効指示状態に固定する第2マスク信号(MSKM)を出力する。インタフェース回路に対するインタフェース動作の排他制御が確定された後にクロック入力用の第1外部端子がノイズによって不所望に変化されたときに無効とされているインタフェース回路の無効状態が不安定になるのを予防することができる。
【0025】
このとき、前記第1インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされている場合のには前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して第2指示信号に対する無効指示状状態を解除するようにしてよい。また、前記第2インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされているとき前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して第1指示信号に対する無効指示状態を解除するようにしてよい。これにより、ホスト装置から前記第2外部端子にリセット指示を供給して、第1インタフェース回路及び第2インタフェース回路に対する排他的な動作指示の再設定が可能になる。
【0026】
更に別の具体的な形態として、前記前記複数回のエッジ検出による検出結果をラッチするラッチ回路(43,44)を有する。前記ラッチ回路は、前記第1マスク信号による第2指示信号に対する無効指示状態又は前記第2マスク信号による第1指示信号に対する無効指示状態によってラッチ動作される。インタフェース回路に対するインタフェース動作の排他制御の確定状態がノイズによって不所望に変化されるのを予防することができる。
【0027】
このとき、前記第1インタフェース回路及び第2インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされている場合に前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して前記ラッチ回路をスルー状態に初期化する。これにより、ホスト装置から前記第2外部端子にリセット指示を供給して、第1インタフェース回路及び第2インタフェース回路に対する排他的な動作指示の再設定が可能になる。
【0028】
更に別の具体的な形態として、前記第1インタフェース回路及び第2インタフェース回路に内部バスで接続されたメモリコントローラ(24)と、前記メモリコントローラに接続された不揮発性メモリ(23)とを更に有する。これにより半導体装置は、シングルチップのメモリカード用LSI、或いはマルチチップで構成されたメモリカード若しくはメモリモジュールとされる。
【0029】
更に別の具体的な形態として、第3外部端子に接続されたマイクロコンピュータ(21)を備える。更に具体的には、前記第1外部端子はクロック端子(CLK)とし、前記第2外部端子は、前記第1インタフェース回路によるインタフェース動作に用いられるときはデータ端子(DAT0)及びコマンド端子(CMD)とし、前記第2インタフェース回路によるインタフェース動作に用いられるときは非反転データ端子(D+)及び反転データ端子(D−)とする。前記第3外部端子は、リセット端子(RES)、クロック端子(CLK_IC)、及び入出力端子(I/O)とする。前記第1インタフェース回路はMMCインタフェース回路又はSDカードインタフェース回路であり、前記第2インタフェース回路はUSBインタフェース回路である。これにより、ICカードインタフェース機能を残したまま、USBインタフェースとMMCインタフェース(若しくはSDカードインタフェース)の双方を利用可能であって、双方のインタフェースで外部端子の一部を共通利用し、双方のインタフェースを排他的に利用することができる。
【0030】
〔2〕別の観点による本発明の実施の形態に係る半導体装置は、第1インタフェース回路(30)、第2インタフェース回路(31)、第1高抵抗電流直流回路(R1,R2)、選択制御回路(32(32_C,32_D))、及び第2高抵抗電流直流回路(R3)を有する。第1インタフェース回路は、第1外部端子からクロック入力を受け一対の第2外部端子を用いて信号のインタフェース動作を行う。第2インタフェース回路は、外部からクロック入力を受けずに前記一対の第2外部端子を用いて差動信号のインタフェース動作を行う。第1高抵抗電流直流回路は、動作電源の供給開始に応答して前記一対の第2外部端子を第1レベルに初期化する。選択制御回路は、前記初期化された一対の第2外部端子に供給される第2レベルを検出したとき第2指示信号(ENBU)によって前記第2インタフェース回路のインタフェース動作を有効にする。第2高抵抗電流直流回路は、前記選択制御回路による前記第2レベルの検出に応答して一方の第2外部端子を第1レベルに変化させ、前記第2外部端の外部において第2インタフェース回路の接続を認識可能にする。この半導体装置によれば、ホスト装置が半導体装置の接続を検出するのに第2外部端子に接続されるホスト側端子が高抵抗を介して第2レベルに接続されていて、接続された半導体装置が第2レベルの一方を高抵抗を介して第1レベルに変化させることによって、ホスト装置が半導体装置の接続を検出する場合に、半導体装置は、動作電源の供給開始で第1レベルに初期化した第2外部端子がホスト装置側から第2レベルにされるのを検出して第2インタフェース回路によるインタフェース動作を目的としたホスト装置との接続を認識して第2インタフェース回路のインタフェース動作を有効とし、この後、第2外部端子の一方を第1レベルに変化させて、第2インタフェース回路を用いたインタフェース動作可な半導体装置の接続をホスト装置に検出可能にする。第2インタフェース回路がUSBインタフェース回路の場合には既存のホスト装置のインタフェース機能に変更を加えることを要せずに当該インタフェース回路の動作を選択することができる。
【0031】
一つの具体的な形態として、前記選択制御回路は、動作電源の供給開始に応答して、前記第2指示信号(ENBU)により初期的に前記第2インタフェース回路(31)のインタフェース動作を無効とし、且つ、第1指示信号(ENBM)により初期的に前記第1インタフェース回路(30)のインタフェース動作を有効とし、前記第2レベルを検出したとき、前記第1インタフェース回路のインタフェース動作を無効とし、且つ前記第2インタフェース回路のインタフェース動作を有効にする。第1インタフェース回路の動作と第2インタフェース回路の動作選択に対する排他制御を容易に実現することができる。
【0032】
別の具体的な形態として、前記第2レベルの検出による検出結果をラッチするラッチ回路(60,61)を有し、前記ラッチ回路は、前記第1マスク信号による第2指示信号に対する無効指示状態又は前記第2マスク信号による第1指示信号に対する無効指示状態によってラッチ動作される。インタフェース回路に対するインタフェース動作の排他制御の確定状態が不所望に変化されるのを防止することができる。
【0033】
このとき、前記第1インタフェース回路及び第2インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされているとき前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して前記ラッチ回路をスルー状態に初期化する。これにより、ホスト装置から前記第2外部端子にリセット指示を供給して、第1インタフェース回路及び第2インタフェース回路に対する排他的な動作指示の再設定が可能になる。
【0034】
〔3〕更に別の観点による本発明の実施の形態に係る半導体装置は、第1インタフェース回路(30)、第2インタフェース回路(31)、第1高抵抗電流直流回路(R1)、選択制御回路(32(32_E))、及び第2高抵抗電流直流回路(R2)を有する。第1インタフェース回路は、第1外部端子からクロック入力を受け一対の第2外部端子を用いて信号のインタフェース動作を行う。第2インタフェース回路は、外部からクロック入力を受けずに前記一対の第2外部端子を用いて差動信号のインタフェース動作を行う。第1高抵抗電流直流回路は、動作電源の供給開始に応答して前記一対の第2外部端子を第1レベルに初期化する。選択制御回路は、動作電源の供給が開始された後に前記第1インタフェース回路の初期化のために前記第1外部端子から与えられるクロック入力の複数回のエッジ変化を検出したときには第1指示信号によって前記第1インタフェース回路のインタフェース動作を有効にし、また、前記第1レベルに初期化された一対の第2外部端子に供給される第2レベルを検出したときには第2指示信号によって前記第2インタフェース回路のインタフェース動作を有効にする。第2高抵抗電流直流回路は、前記選択制御回路による前記第2レベルの検出に応答して一方の第2外部端子を第1レベルに変化させて前記第2外部端の外部に対し第2インタフェース回路の接続を認識可能にする。
【0035】
この半導体装置によれば、前述の通り、第1インタフェース回路がMMC又はSDカードに準拠する場合にはMMC又はSDカードに準拠する既存のホスト装置のインタフェース機能に変更を加えることを要せずに当該インタフェース回路の動作を選択することができ、また、第2インタフェース回路がUSBに準拠するインタフェース回路の場合にはUSBに準拠する既存のホスト装置のインタフェース機能に変更を加えることを要せずに当該インタフェース回路の動作を選択することができる。第1インタフェース回路と第2インタフェース回路の動作選択は完全な排他制御では無いから、例えば、第3外部端子に接続されたICカードマイクロコンピュータのようなマイクロコンピュータの他に第1インタフェース回路及び第2インタフェース回路が追加された半導体装置において、第3外部端子によるインタフェースだけに準拠するホスト装置とのインタフェースに支障なく利用することができる。このとき、第1及び第2インタフェース回路の双方ともにインタフェース動作が無効にされ、誤動作の防止と無駄な電力消費の抑制を達成することができる。
【0036】
一つの具体的な形態として、前記複数回の検出による検出結果をラッチする第1ラッチ回路(43A)と、前記第2レベルの検出による検出結果をラッチする第2ラッチ回路(60A)とを有し、前記第1ラッチ回路及び第2ラッチ回路の双方は、前記第1マスク信号による第2指示信号に対する無効指示状態又は前記第2マスク信号による第1指示信号に対する無効指示状態によってラッチ動作される。インタフェース回路に対するインタフェース動作の排他制御の確定状態が不所望に変化されるのを防止することができる。
【0037】
このとき、前記第1インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされているとき前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して前記第1ラッチ回路及び第2ラッチ回路をスルー状態に初期化する。同様に、前記第2インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされているとき前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して前記第1ラッチ回路及び第2ラッチ回路をスルー状態に初期化する。これにより、ホスト装置から前記第2外部端子にリセット指示を供給して、第1インタフェース回路及び第2インタフェース回路に対する排他的な動作指示の再設定が可能になる。
【0038】
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。
【0039】
《携帯通信端末》
図1には本発明を適用したデータ処理システムの一例として携帯通信端を示す。携帯通信端末は携帯電話器やPDA(Personal Digital Assistant)等の機器である。
【0040】
携帯通信端末1は、所定の周波数帯でアンテナを介して送受信を行う高周波モジュール(RFM)2を有し、この高周波モジュール2はベースバンド信号処理LSIとしてのベースバンドプロセッサ(BBP)3から供給されるベースバンド送信信号の周波数アップコンバージョン並びにアンテナで受信された高周波受信信号を受信ベースバンド信号に周波数ダウンコンバージョンを行ってベースバンドプロセッサ3に供給する。ベースバンドプロセッサは受信ベースバンド信号に関する復調処理と送信ベースバンド信号に関する変調処理、並びに移動体通信のプロトコル処理等を行なう。受信音声信号はベースバンドプロセッサ3からスピーカ(SPK)4に供給され、送信音声信号はマイクロホン(MIC)5からベースバンドプロセッサ3に供給される。
【0041】
ベースバンドプロセッサ3にはバス6を介してメモリ(MEM)7が接続されると共に、ベースバンドプロセッサ3の負担を軽減するためのアクセラレータとして機能されるアプリケーションプロセッサ(APP)8が接続される。アプリケーションプロセッサ8はキーボード(KEY)9からのキー入力に対するキースキャン、ディスプレイ(DISP)10に対する動画や静止画の表示制御や描画制御などを行う。メモリ7はベースバンドプロセッサ3及びアプリケーションプロセッサ8のワーク領域、フレームバッファ、プログラム領域等に利用され、実際にはフラッシュメモリ等の不揮発性メモリとシンクロナスDRAM等のランダムアクセスメモリからなる。
【0042】
携帯通信端末1はコネクタ(CONECT)11を介してSIMカードとして利用可能なマルチファンクションカード(MFC)20が着脱可能にされる。マルチファンクションカード20は、特に制限されないが、GSM(Group Special Mobile)移動体通信システムにおける移動体通信におけるセキュリティのための加入者の承認・管理に必要な加入者情報、課金情報等を記憶すると共に、認証プロトコルを実現し、更にリムーバブルストレージとしての機能を実現する。マルチファンクションカード20にとってベースバンドプロセッサ3及びアプリケーションプロセッサ8はホストコンピュータとして位置付けられる。MFC20が携帯通信端末1のカードソケットに挿入されると、前記ホストコンピュータからMFC20に動作電源電圧と接地電圧が供給され、これによってMFC20は必要な初期化動作を開始可能になる。
【0043】
マルチファンクションカード20には、セキュリティ評価基準の国際標準であるISO/IEC15408の評価・認証機関によって認証済みである製品を利用するのが望ましい。一般に、セキュリティ処理を行なう機能を持つICカードを実際の電子決済サービスなどで利用する場合、そのICカードはISO/IEC15408の評価・認証機関による評価と認定を受ける必要がある。マルチファンクションカードを実際の電子決済サービスなどで利用する場合、SIMカードと同様にISO/IEC15408の評価・認証機関による評価と認定を受ける必要がある。本発明においては、マルチファンクションカードは、評価・認証機関によって認証済みのICカード用チップであるマイクロコンピュータ(ICカードマイコン:ICCM)21を内蔵し、そのICカードマイコン21を利用してセキュリティ処理を行なう構造を持つことにより、セキュリティ処理機能を得る。したがって、マルチファンクションカードはISO/IEC15408に基づくセキュリティ評価基準を容易に満足することができる。但し、ISO/IEC15408の評価・認証機関により認証済の製品ではないICカードマイコンの搭載を排除するものではなく、ICカードマイコンにより提供するサービスが求めるセキュリティ強度に応じたICカードマイコンを用いればよい。
【0044】
SIMカードとしての利用が前提となるマルチファンクションカード20はISO/IEC 7816−2による規格に準拠した外部端子をカード基板から露出しなければならない。例えば図2に例示されるように、C1〜C8の外部端子を有する。C1は電源端子(VCC)、C5にはグランド端子(VSS)に割り当てられる。ICカードマイコン21の外部接触インタフェースにはC2によるリセット信号(/RES)の入力、C3によるクロック信号(CLK_IC)の入力、C7によるデータやコマンドの入出力(I/O)が割り当てられる。ICカードマイコン21にとってC4,C6,C8は空き端子とされる。上記規格を満足した上で、C1〜C8以外の規格外端子を増設することは妨げられない。ICカードマイコン21は端子C7から受け取ったICカードコマンド及びデータを用いてセキュリティ処理等を行なう。
【0045】
マルチファンクションカード20はICカードマイコン21の他に、例えば大容量ストレージを実現するために、フラッシュメモリ(FLASH)23を内蔵し、フラッシュメモリ23に対するコマンド制御等を行うメモリコントローラ(MCONT)24、内部バス25を介してメモリコントローラ24に接続するインタフェースコントローラ(IFCONT)26、及び内部バス25に接続するコントロールプロセッサ(CONT)27を備える。インタフェースコントローラ26はICカード用マイコンによる外部インタフェースに利用されない空き端子C4,C6,C8を介して外部とインタフェース可能にされる。特に制限されないが、ICカードマイコン21のインタフェース端子C2,C3,C7はICカードマイコンインタフェース回路(ICCMIF)28を介して内部バス25に接続される。ICカードマイコンインタフェース回路28はISO7816準拠のICカードコマンドの空きコマンドコードに割り当てたアクセスコマンドを受け取ってメモリコントローラ24にフラッシュアクセスコマンドを発行し、メモリコントローラ24との間でアクセスデータの受け渡しを行う。コントロールプロセッサ27はインタフェースコントローラ26、メモリコントローラ24及びICカードマイコンインタフェース回路28に対する初期設定等の制御を行う。
【0046】
図1に従えば、インタフェースコントローラ26は、クロック同期による第1インタフェース回路であるMMCインタフェース回路(MMCIF)30と、差動信号によるクロック非同期の第2インタフェース回路であるUSBインタフェース回路(USBIF)31と、選択制御回路(SWC)32とを有する。MMCインタフェース回路30とUSBインタフェース回路31は内部バス25に共通接続される。
【0047】
図3にはICCM21、MMCIF30、及びUSBIF31のそれぞれにおける外部インタフェース信号とそれに対する外部端子の割り当てが例示される。ICCM21の外部インタフェース信号と外部端子の割り当ては図2で説明した通りである。USBIF31は差動信号D+,D−を用いて外部インタフェースを行う。MMCIF30はクロック信号CLKに同期してデータDAT0の入出力とコマンドCMDの出力を行う。ICCM21による未使用端子はC4,C6,C8であり、そのうち、C6にはクロック信号CLKの入出力に割り当てる。C4,C8はUSBIF31とMMCIF30に兼用し、差動信号D+,D−の入出力と、データDAT0の入出力及びコマンドCMDの出力とに割り当てる。MMCインタフェースは例えばMulti Media Card System Specification Version 4.1(February 2005 MMCA )に準拠する。USBインタフェースは例えばUniversal Serial Bus Specification Revision 2.0に準拠する。MMCインタフェースはSDカードインタフェースに対してインタフェース仕様に互換有り、MMCインタフェースはSDカードインタフェースに置き換え可能である。SDカードインタフェースは例えばSD Memory Card Specification Version 1.01に準拠する。
【0048】
選択制御回路32は端子C4,C6,C8の状態に基づいてMMCIF30及びUSBIF31のインタフェース動作の有効性を選択制御する。以下その制御について説明する。
【0049】
《CLKのエッジ変化に基づくインタフェースの選択制御》
図4にはインタフェースコントローラ26とAPP8との接続形態の一例が示される。インタフェースコントローラ26は端子C4,C6,C8を介してAPP8に接続される。この例ではAPP8はUSBインタフェース回路(HUSBIF)8AとMMCコントローラ(MMCCNT)8Bとを有し、その双方が端子C4,C6,C8を介してインタフェースコントローラ26に接続される。MMCIF3は第1外部端子としてのC6からクロック信号CLKの入力を受け第2外部端子としてのC4,C8を用いてDAT0,CMDのインタフェース動作を行う。USMBIF31は、外部からクロック入力を受けずに端子C4,C8を用いて差動信号D+,D−のインタフェース動作を行う。図5のようにインタフェースコントローラ26にMMCCNT8Bだけが接続され、あるいは図6のようにインタフェースコントローラ26にHUSBIF8Aだけが接続される場合もある。
【0050】
図4乃至図6に示される選択制御回路32_Aは、動作電源電圧VCCの供給が開始された後にMMCIF30の初期化のために前記外部端子C6から与えられるクロック入力の複数回のエッジ変化を検出できるか否かによってMMCIF30及びUSBIF31のインタフェース動作の有効性を選択制御する。ENBMはMMCIF30に対するインタフェース動作の有効/無効を指示する選択信号、ENBUはUSBIF31に対するインタフェース動作の有効/無効を指示する選択信号であり、夫々、ハイレベル(論理値“1”)で有効を指示し、ローレベル(論理値“0”)で無効を指示する。MSKMは選択信号ENBMをローレベルに強制するマスク信号、MSKUは選択信号ENBUをローレベルに強制するマスク信号である。
【0051】
図7には前記選択制御回路32_Aの構成が例示される。前記選択制御回路32_Aは、MMCIF30の有効判定回路(DTM)40を有する。有効判定回路40はMFC20に動作電源電圧VCCと接地電圧VSSが投入されたときリセット状態(論理値“0”)に初期化されるイネーブルフラグFLG1を有する。イネーブルフラグFLG1はリセット状態において論理値“0”の信号SDTMを出力する。この信号SDTMの反転信号とマスク信号MSKUの論理積がイネーブル信号ENBUとされ、信号SDTMとマスク信号MSKMの論理積がイネーブル信号ENBMとされる。動作電源の投入直後においてマスク信号MSKM,MSKUは非マスクレベル(論理値“1”)に初期化されている。したがって、動作電源投入直後の初期状態において、論理値“0”のENBMによりMMCIF30に対してインタフェース動作の無効が初期的に指示され、論理値“1“のENBUによりUSBIF31に対してインタフェース動作の有効が初期的に指示される。カウンタ(COUNT)41は端子C6から供給されるクロック信号CLKを計数する。クロック信号CLKはMMCインタフェース動作における同期クロック信号であるが、MMCインタフェース仕様に従えば、動作電源投入直後のMMCの認識手法として、MMCは、動作電源が投入された後、ダミークロックとして74クロックサイクルのクロック信号CLKが投入され、その後に特定のMMCコマンドの発行を受けることによって、所定の初期化動作を行って内部動作モードの設定等を行う。カウンタ41は動作電源の投入後初めてクロック信号CLKが入力されると、このクロック信号CLKを計数し、74カウントよりも少ない複数カウントでカウントアップ信号を出力する。
前記イネーブルフラグFLG1は其のカウントアップ信号によってセットされ、信号を論理値”1“に反転する。信号SDTMの反転により、論理値“1”にされたENBMによりMMCIF30に対してインタフェース動作の有効が指示され、論理値“0“にされたENBUによりUSBIF31に対してインタフェース動作の無効が指示される。これにより、MMCIFの初期化動作が開始される。一方、クロック信号CLKが入力されなければ、USBIF31が有効のままになり、APP8からUSBIF31に対する初期化動作が可能にされる。
【0052】
ここで、74カウントよりも少ないクロックにより、カウントアップ信号を出力することで、初期化動作の前にMMCインタフェース動作であることを認識でき、74カウント後にカウントアップ信号を出力するものより、コマンド入力等の次の動作に速く入ることができる。
【0053】
具体的には、図19に示すように、例えば、クロックが74カウントの半分である37カウントでMMCインタフェースと判断するようにした場合、37個めのクロックに応じて、ENBMが活性化され、ENBUが非活性化される。
【0054】
ENBMが活性化されると、図6に示すように、MMCIF30に設けられた論理回路AND1,AND2を介して、MMCコマンドレジスタCMDREGが活性化され、CMD信号線からコマンドが入力でるようになる。この場合、図19に示すように、クロックが74に達する前に、MMCコマンドレジスタの活性化準備が可能となる。
【0055】
なお、ここでは、74クロックの1/2を例に示したが、74クロックまでの途中のクロック数であればよい。しかし、クロック数が少ないと、ノイズによる誤動作の問題が生じる可能性がある。一方、クロック数が74に近いと、MMCコマンドレジスタの活性化準備の余裕が少なくなる。このため、好ましくは、74クロックの1/3から2/3程度にしておくのが望ましい。また、クロック信号のカウントは、クロックのエッジでカウントしたり、クロック信号の上部や下部の平坦部分でカウントしても良い。
【0056】
次に、上記選択制御回路32_Aにより、MMCIF30とUSBIF31とに対してインタフェース動作を排他的に制御することができることを述べる。
【0057】
前記MMCIF30は、動作電源VCCが供給開始された後の所定タイミング、例えば初期化動作の完了に要する時間の経過後に、前記イネーブル信号ENBMによる指示状態を確定状態と判定し、確定状態が有効を意味するときは、マスク信号MSKUを論理値“0”のマスク指示状態に変更する。同様に、USBIF31は、動作電源電圧VCCの供給が開始された後の所定タイミングにおいて、例えば初期化動作の完了に要する時間の経過後に、前記イネーブル信号ENBUによる指示状態を確定状態と判定し、確定状態が有効を意味するとき、マスク信号MSKMの状態を論理値“0”のマスク指示状態に変更する。USBIF31とMMCIF30に対するインタフェース動作の排他制御が確定された後にノイズによってその状態が不安定になるのを予防することができる。
【0058】
フラグFLG1はMMCIF30から信号RESMによってリセット状態に再設定可能にされる。図4のような接続形態においてAPP8がMMCIF30に利用を打ち切ってUSBIF31の利用に切り換えるとき、最後にAPP8がMMCコマンドを用いてフラグFLG1をリセットすることにより、イネーブルENBUを活性、ENBMを非活性に反転して、USBIF31のインタフェース動作に切り替えることができる。その後で再度MMCIF30の動作に切り替えるときにはAPP8はクロック信号CLKを投入してMMCIF30の初期化動作を行えばよい。そのような切り替えに際して、MMCIF30はリセット指示に応答してマスク信号MSKUを非マスクレベル(論理値“1”)に反転して、USBIF31に対するマスクを解除する。一方、USBIF31がリセット指示に応答してインタフェース動作を終了するときはマスク信号MSKMを非マスクレベル(論理値“1”)に反転して、MMCIF30に対するマスクを解除する。これにより、APP8から前記端子C4,C8にリセット指示を供給して、MMCIF30及びUSBIF31に対する排他的な動作指示の再設定が可能になる。
【0059】
図8には選択制御回路32_Aによる切り替え動作フローが例示される。動作電源投入によってUSBIF31が有効にされ(S1)、その後、カウンタ41によるカウントアップがあるかが判定され(S2)あればMMCIF30が有効になり(S3)、無ければUSBIF31の有効性が維持される。MMCIF3はAPP8からのMMCコマンドを実行し、リセットコマンドを認識すると(S4のyes)、フラグFLG1を初期化し、ステップS1の戻ることができる。USBIF31もAPP8からのコマンドパケットによりリセット指示を受け取ることによって内部が初期化される。
【0060】
選択制御回路32_Aを採用することにより、MMCIF30に対するインタフェース動作の選択とUSBIF31に対するインタフェース動作の選択とに対する排他制御を容易に実現することができる。また、前記端子C6から与えられるクロック入力の複数回のエッジ変化という前記MMCIF30の初期化のために外部から与えられる初期化操作に基づいて当該MMCIF30の動作を有効にすることができる。APP8のMMCコントローラ(MMCCNT)の標準インタフェース機能に変更を加えることを要せずにMFC20のMMCIF30のインタフェース動作を選択することができる。
【0061】
図9には前記選択制御回路32_Bの構成が例示される。図7の選択制御回路32_Aに対してラッチ回路(LAT)43,44を追加した点が相違される。ラッチ回路43は信号SDTMをデータ入力端子に受け、ラッチ回路44は信号SDTMの反転信号をデータ入力端子に受ける。ラッチ回路43,44は、マスク信号MSKMの反転信号とマスク信号MSKUの反転信号との論理和信号によってラッチ動作される。MMCIF30、USBIF31に対するインタフェース動作の排他制御の確定状態がノイズによって不所望に変化されるのを予防することができる。ラッチ回路43,44は、APP8によるリセット指示に応答してMMCIF30から出力されるクリア信号CLRMとAPP8によるリセット指示に応答してUSBIF31から出力されるクリア信号CLRUとの論理和信号によってスルー状態に初期化される。ラッチ回路43,44を設けても、APP8からのリセット指示によるMMCIOF30、USBIF31に対する排他的な動作指示の再設定を保証することができる。
【0062】
《VCC供給時のD+,D−の変化に基づくインタフェースの選択制御》
図10にはインタフェースコントローラ26とAPP8との接続形態の別の例が示される。図4の構成に対して選択制御回路32_Cには端子C4,C8が接続される。選択制御回路32_Cは、動作電源電圧VCCの供給が開始されるときAPP8によるUSBIF31の接続/非接続認識のために端子C4(D+),C8(D−)に現れる電圧変化を検出できるか否かによってMMCIF30及びUSBIF31のインタフェース動作の有効性を選択制御する回路である。
【0063】
USBのインタフェース規格によれば、ホスト装置によるUSBデバイスの接続/非接続認識には図11及び図12に例示される回路構成が利用される。図11はフルスピード又はハイスピードに対応したUSBデバイスを認識するための構成を示す。ホスト装置はD+信号ライン、D−信号ラインの夫々に接続する15kΩのプルダウン抵抗を内蔵する。USBデバイスはD+信号ラインに接続する1.5kΩのプルアップ抵抗を内蔵する。ホスト装置にUSBデバイスが接続されたとき、ホスト装置はD+信号ラインがグラン電位VSSからプルアップ電圧に変化されるのを検出することによってUSBデバイスの接続を認識する。図12はロースピードに対応したUSBデバイスを認識するための構成を示す。図11との相違はUSBデバイスがD−信号ラインに接続する1.5kΩのプルアップ抵抗を内蔵することである。ホスト装置にUSBデバイスが接続されたとき、ホスト装置はD−信号ラインがグラン電位VSSからプルアップ電圧に変化されるのを検出することによってUSBデバイスの接続を認識する。
【0064】
図13にはインタフェースコントローラ26の詳細が例示される。同図に示される構成はフルスピード/ハイスピードのUSBインタフェースに対応される。USBIF31において、50は差動送信ドライバ、51は差動受信レシーバ、52,53はシングルエンドレシーバである。端子C4(DAT0,D+)に接続する信号ラインSL1にはスイッチMOSトランジスタM1を介して1.5kΩのプルアップ抵抗R1が内部電圧VDDに接続され、且つスイッチMOSトランジスタM3を介して150kΩのプルアップ抵抗R3が内部電圧VDDに接続される。端子C8(CMD,D−)に接続する信号ラインSL2にはスイッチMOSトランジスタM2を介して1.5kΩのプルアップ抵抗R2が内部電圧VDDに接続される。端子C6(CLK)に接続する信号ラインにはスイッチMOSトランジスタM4を介して150kΩのプルアップ抵抗R4が内部電圧VDDに接続される。スイッチMOSトランジスタM1,M4は検出信号RDTMによってスイッチ制御され、スイッチMOSトランジスタM2,M3は検出信号RDTMの反転信号によってスイッチ制御される。内部電圧VDDは電源電圧VCCをレギュレータ(RGL)55で降圧した電圧である。
【0065】
前記選択制御回路32_CにおいてノアゲートNORは端子C4に接続する信号ラインSL1と端子C8に接続する信号ラインSL2に入力が接続され、その出力を検出回路(DTC)56が受ける。検出回路56の検出信号RDTCは動作電源の投入によって論理値“0”に初期化される。検出回路56は、ノアゲートNORのローレベル出力が安定化された状態を検出して検出信号RDTCを論理値“0”から論理値“1”に変化させ、USBIF31から信号RESUでリセットされるまでこれを維持する。これにより論理値“1”のイネーブル信号ENBMによってMMCIF30が初期的にインタフェース動作有効にされ、論理値“0”のイネーブル信号ENBUによってUSBIF31が初期的にインタフェース動作無効にされる。動作電源VCCが投入された当初、論理値“0”の検出信号RDTCによってMOSトランジスタM2,M3がオンにされて、信号ラインSL1,SL2はプルアップ抵抗R2,R3によってVDDレベルの論理値“1”に充電される。インタフェースコントローラ26の端子C4,C8がAPP8に接続されると、図11で説明したようにAPP8内の15kΩのプルダウン抵抗によって信号線SL1,SL2が放電され、双方ともに論理値“0”の状態が安定化したところで検出信号RDTCが論理値“1”に反転され、MOSトランジスタM1を介する1.5kΩのプルアップ抵抗R1によって信号ラインSL1が充電され、これによってAPP8はUSBIF31の接続を検出可能になる。これと共に、イネーブル信号ENBMはローレベルに反転され、イネーブル信号ENBUはハイレベルに反転され、MMCIF30のインタフェース動作が無効にされ、USBIF31の動作が有効にされる。MMCIF30のインタフェース動作が無効にされるのに合わせて、クロック信号CLKの入力ラインが抵抗R4によって充電され、ノイズによるクロック端子C6の不所望な変化が抑制される。マスク信号MSKM,MSKUの機能は図4及び図7で説明したのと同様であるからここではその詳細な説明は省略する。
【0066】
図14には13の構成を備えたインタフェースコントローラ26がAPP8に装着されるときの動作タイミングが例示される。インタフェースコントローラ26がAPP8の電源端子に接触すると(時刻t0)、インタフェースコントローラ26にVCCが供給され、内部電圧VDDが立ち上がる。これに応じて信号ラインSL1,SL2が電圧VDDに向けて充電される。当初、MMCIFのインタフェース動作が有効にされ、USBIF31のインタフェース動作が無効にされる。インタフェースコントローラ26に信号ラインSL1,SL2がAPP8の端子D+,D0に接続すると(時刻t1)、信号ラインSL1,SL2の放電が開始あれる。その放電レベルが安定化すると(時刻t2)、検出信号RDTCが論理値W“1”に反転されて保持され、MOSトランジスタM2,M3がオフ、MOSトランジスタM1,M4がオンにされ、これによって、MMCIFのインタフェース動作が無効に反転され、USBIF31のインタフェース動作が有効に転ずる。これと共に信号ラインSL2がプルアップ抵抗R1を介して電圧VDDレベルに充電され、これによって、APP8はUSBインタフェース回路の接続を認識することができる。APP8はUSBインタフェース回路の接続を認識すると、バスリセットを行い(時刻t3)、その後、D+,D−を用いたNRZI(Non Return to Zero Invert)方式のパケット転送を行う。
【0067】
図15には別の選択制御回路32_Dの構成が例示される。図13の選択制御回路32_Cに対してラッチ回路(LAT)60,61を追加した点が相違される。ラッチ回路60は信号RDTMをデータ入力端子に受け、ラッチ回路61は信号RDTMの反転信号をデータ入力端子に受ける。ラッチ回路60,61は、マスク信号MSKMの反転信号とマスク信号MSKUの反転信号との論理和信号によってラッチ動作される。MMCIF30、USBIF31に対するインタフェース動作の排他制御の確定状態がノイズによって不所望に変化されるのを予防することができる。ラッチ回路60,61は、APP8によるリセット指示に応答してMMCIF30から出力されるクリア信号CLRMとAPP8によるリセット指示に応答してUSBIF31から出力されるクリア信号CLRUとの論理和信号によってスルー状態に初期化される。ラッチ回路60,61を設けても、APP8からのリセット指示によるMMCIF30、USBIF31に対する排他的な動作指示の再設定を保証することができる。
【0068】
《CLKのエッジ変化、及びD+,D−の変化に基づくインタフェースの選択制御》
図16にはインタフェースコントローラ26の更に別の例が示される。同図に示される選択制御回路32_Eは、図4の選択制御回路32_Aで説明したCLKのエッジ変化に基づくインタフェースの選択制御方式をMMCIF30の有効/無効に適用し、図10で説明したVCC供給時のD+,D−の変化に基づくインタフェースの選択制御方式をUSBIF31の有効/無効に適用した例である。
【0069】
選択制御回路32_Eにおいて、MMCIF30の有効/無効の制御を行う構成は図17に例示される。図17の構成は図9においてUSBIF31に関するイネーブル信号ENMUの出力段とラッチ回路44を省いた回路構成を備え、図9と同一機能を有する回路要素には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。特に図示はしないが図17においてラッチ回路43Aを省いた回路構成を採用することも可能である。選択制御回路32_Eにおいて、USBIF31の有効/無効の制御を行う構成は図18に例示される。図18の構成は図15においてMMCIF30に関するイネーブル信号ENMMの出力段とラッチ回路61を省いた回路構成を備え、図15と同一機能を有する回路要素には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。特に図示はしないが図18においてラッチ回路60Aを省いた回路構成を採用することも可能である。
【0070】
図16の構成によれば、前述の通り、MMCIF30がMMC又はSDカードに準拠する場合にはMMC又はSDカードに準拠する既存のホスト装置のインタフェース機能に変更を加えることを要せずに当該インタフェース回路MMCIF30の動作を選択することができ、また、USBIF31がUSBに準拠するインタフェース回路の場合にはUSBに準拠する既存のホスト装置のインタフェース機能に変更を加えることを要せずに当該インタフェース回路の動作を選択することができる。MMCIF30とUSBIF31の動作選択は完全な排他制御では無いから、例えば、ICCM21の他にMMCIF30及びUSBIF31が追加されたMFC20において、ICカードマイコンによるインタフェースだけに準拠するホスト装置とのインタフェースに支障なく利用することができる。このとき、MMCIF30及びUSBIF31の双方ともにインタフェース動作が無効にされ、誤動作の防止と無駄な電力消費の抑制を達成することができる。
【0071】
以上説明した何れのMFC20においてもICCM21が接続する外部端子と、MMCIF30及びUSBIF31が接続する外部端子は相違され、ICCM21とMMCIF30の並列動作、又はICCM21とUSBIF31との並列動作も可能である。例えば、携帯情報端末1を用いてTCPIPによるインターネット通信を行うとき、特定の認証をICCM21を用いて行い、これに並行してデータのダウンロード又はアップロードに例えばUSBIF31を介して大容量のフラッシュメモリ23を用いたりすることが可能である。
【0072】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
【0073】
例えば、ICCMIFは省略可能である。本発明の半導体装置はSIM互換のMFCのようなカードモジュールに限定されない。メモリコントローラとICCMを備えたカードモジュール、あるいはインタフェースコントローラ、メモリコントローラ、及びフラッシュメモリを備えたメモリカードもしくはメモリモジュールにも本発明は適用可能である。更に、本発明は、メモリコントローラチップ、メモリコントローラとICCMを備えたマイクロコンピュータチップなどにも適用可能である。外部端子はC1〜C8に限定されず、これに加えてデータ端子などを追加して、複数ビットのデータ端子を持つMMC又はSDカードのインタフェースに対応させることも可能である。前記ラッチ回路43,44ならびに60,61はイネーブル信号ENBM,ENBUの出力段に配置することも可能である。また、本発明の半導体装置は形態通信端末に適用される場合に限定されず、IDカード、クレジットカードなどに搭載して適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明を適用したマルチファンクションカードを用いるデータ処理システムの一例である携帯通信端末を示すブロック図である。
【図2】ISO/IEC 7816−2による規格に準拠した外部端子の説明図である。
【図3】ICCM、MMCIF、及びUSBIFのそれぞれにおける外部インタフェース信号とそれに対する外部端子の割り当てを例示する説明図である。
【図4】CLKのエッジ変化に基づいてインタフェースの選択制御を行うインタフェースコントローラとAPPとの接続形態の一例を例示するブロック図である。
【図5】インタフェースコントローラにMMCCNTだけが接続される形態を例示するブロック図である。
【図6】インタフェースコントローラにHUSBIFだけが接続される形態を例示するブロック図である。
【図7】選択制御回路の構成を例示するブロック図である。
【図8】選択制御回路32_Aによる切り替え動作フローを例示するフローチャートである。
【図9】選択制御回路32_Bの構成を例示するブロック図である。
【図10】VCC供給時のD+,D−の変化に基づくインタフェースの選択制御を行うインタフェースコントローラとAPPとの接続形態の例を示すブロック図である。
【図11】フルスピード又はハイスピードに対応したUSBデバイスを認識するためのUSBインタフェース規格に準拠する方式を示す説明図である。
【図12】ロースピードに対応したUSBデバイスを認識するためのUSBインタフェース規格に準拠する方式を示す説明図である。
【図13】インタフェースコントローラの詳細を例示する論理回路図である。
【図14】図13のインタフェースコントローラがAPPに装着されるときの動作タイミングを例示するタイミングチャートである。
【図15】図13の選択制御回路に対してラッチ回路60,61を追加した別の選択制御回路の構成を例示する論理回路図である。
【図16】CLKのエッジ変化及びD+,D−の変化に基づくインタフェースの選択制御を行うインタフェースコントローラの構成を例示するブロック図である。
【図17】図16のインタフェースコントローラにおいてMMCIFの有効/無効の制御を行う選択制御回路32_Eの構成を例示するブロック図である。
【図18】図16のインタフェースコントローラにおいてUSBIFの有効/無効の制御を行う選択制御回路32_Eの構成を例示する論理回路図である。
【図19】図6においてCMD信号線からコマンドを入力する動作を例示するタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0075】
1 1 携帯通信端末(PDA)
2 高周波モジュール(RFM)
3 ベースバンドプロセッサ(BBP)
8 アプリケーションプロセッサ(APP)
11 コネクタ(CONECT)
20 マルチファンクションカード(MFC)
C1〜C8 外部端子
21 ICカードマイコン(ICCM)
23 フラッシュメモリ(FLASH)
24 メモリコントローラ(MCONT)
25 内部バス
26 インタフェースコントローラ(IFCONT)
27 コントロールプロセッサ(CONT)
28 ICカードマイコンインタフェース回路(ICCMIF)
30 MMCインタフェース回路(MMCIF)
31 USBインタフェース回路(USBIF)
32,32_A〜32_D 選択制御回路(SWC)
D+,D− 差動信号
CLK クロック信号
DAT0 データ
CMD コマンド
40 有効判定回路(DTM)
41 カウンタ
SDTM 検出信号
MSKU、MSKS マスク信号
ENBM、ENBU イネーブル信号
43,44 ラッチ回路
RESN,RESU ラッチ回路のリセット信号
CLRM,CLRU ラッチ回路のクリア信号
56 検出回路(DTC)
R1〜R4 プルアップ抵抗
M1〜M4 スイッチMOSトランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1外部端子からクロック入力を受け第2外部端子を用いて信号のインタフェース動作を行う第1インタフェース回路と、
外部からクロック入力を受けずに前記第2外部端子を用いて差動信号のインタフェース動作を行う第2インタフェース回路と、
動作電源の供給の開始において前記第1外部端子から与えられる第1の複数のクロックの入力を検出し前記第1インタフェース回路のインタフェース動作を有効にする第1指示信号の活性化信号を出力する選択制御回路と、を有する半導体装置。
【請求項2】
前記半導体装置は、
前記動作電源の供給の開始において、前記第1外部端子に第2の複数のクロックが入力されることで、前記第2外部端子からのコマンドを受け入れるものであり、
前記第1の複数のクロック数は、前記第2の複数のクロック数に達する途中のクロック数である、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記選択制御回路は、動作電源の供給開始に応答して、前記第1指示信号の非活性化によって初期的に第1インタフェース回路のインタフェース動作を無効とし、且つ、前記選択制御回路から出力される第2指示信号の活性化によって初期的に前記第2インタフェース回路のインタフェース動作を有効とし、前記第1の複数のクロックの入力を検出したとき、前記第2指示信号の非活性化により前記第2インタフェース回路のインタフェース動作を無効とし、且つ、前記第1指示信号の活性化により前記第1インタフェース回路のインタフェース動作を有効にする、請求項2記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1インタフェース回路は、動作電源の供給が開始された後の所定タイミングにおいて前記第1指示信号の活性化信号を確定状態と判定し、前記第2指示信号の状態を無効指示状態に固定する第1マスク信号を出力し、
前記第2インタフェース回路は、動作電源の供給が開始された後の所定タイミングにおいて前記第2指示信号の活性化信号を確定状態と判定し、前記第1指示信号の状態を無効指示状態に固定する第2マスク信号を出力する、請求項3記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされているとき前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して前記第2指示信号に対する無効指示状状態を解除し、
前記第2インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされているとき前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して前記第1指示信号に対する無効指示状態を解除する、請求項4記載の半導体装置。
【請求項6】
前記複数のクロックの入力の検出による検出結果をラッチするラッチ回路を有し、前記ラッチ回路は、前記第1マスク信号による第2指示信号に対する無効指示状態又は前記第2マスク信号による第1指示信号に対する無効指示状態によってラッチ動作される、請求項4記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1インタフェース回路及び第2インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされているとき前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して前記ラッチ回路をスルー状態に初期化する、請求項6記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第1インタフェース回路及び第2インタフェース回路に内部バスで接続されたメモリコントローラと、前記メモリコントローラに接続された不揮発性メモリとを更に有する、請求項1又は2記載の半導体装置。
【請求項9】
第3外部端子に接続されたマイクロコンピュータを更に有する、請求項8記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1外部端子はクロック端子とされ、
前記第2外部端子は、前記第1インタフェース回路によるインタフェース動作に用いられるときはデータ端子及びコマンド端子とされ、前記第2インタフェース回路によるインタフェース動作に用いられるときは非反転データ端子及び反転データ端子とされ、
前記第3外部端子は、リセット端子、クロック端子、及び入出力端子とされる、請求項9記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第1インタフェース回路はMMCインタフェース回路又はSDカードインタフェース回路であり、前記第2インタフェース回路はUSBインタフェース回路である、請求項1又は2記載の半導体装置。
【請求項12】
第1外部端子からクロック入力を受け一対の第2外部端子を用いて信号のインタフェース動作を行う第1インタフェース回路と、
外部からクロック入力を受けずに前記一対の第2外部端子を用いて差動信号のインタフェース動作を行う第2インタフェース回路と、
動作電源の供給開始に応答して前記一対の第2外部端子を第1レベルに初期化する第1高抵抗電流直流回路と、
前記初期化された一対の第2外部端子に供給される第2レベルを検出したとき指示第1信号によって前記第2インタフェース回路のインタフェース動作を有効にする選択制御回路と、
前記選択制御回路による前記第2レベルの検出に応答して一方の第2外部端子を第1レベルに変化させ、前記第2外部端子の外部において第2インタフェース回路の接続を認識可能にする第2高抵抗電流直流回路と、を有する半導体装置。
【請求項13】
前記選択制御回路は、動作電源の供給開始に応答して、前記指示第1信号により初期的に前記第2インタフェース回路のインタフェース動作を無効とし、且つ、前記選択制御回路から出力される指示第2信号により初期的に前記第1インタフェース回路のインタフェース動作を有効とし、前記第2レベルを検出したとき、前記第1インタフェース回路のインタフェース動作を無効とし、且つ前記第2インタフェース回路のインタフェース動作を有効にする、請求項12記載の半導体装置。
【請求項14】
前記第1インタフェース回路は、動作電源の供給が開始された後の所定タイミングにおいて前記指示第2信号による指示状態を確定状態と判定し、前記指示第1信号の状態を無効指示状態に固定する第1マスク信号を出力し、
前記第2インタフェース回路は、動作電源の供給が開始された後の所定タイミングにおいて前記指示第1信号による指示状態を確定状態と判定し、前記指示第2信号の状態を無効指示状態に固定する第2マスク信号を出力する、請求項13記載の半導体装置。
【請求項15】
前記第1インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされているとき前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して前記指示第1信号に対する無効指示状状態を解除し、
前記第2インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされているとき前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して前記指示第2信号に対する無効指示状態を解除する、請求項14記載の半導体装置。
【請求項16】
前記第2レベルの検出による検出結果をラッチするラッチ回路を有し、前記ラッチ回路は、前記第1マスク信号による指示第1信号に対する無効指示状態又は前記第2マスク信号による指示第2信号に対する無効指示状態によってラッチ動作される、請求項14記載の半導体装置。
【請求項17】
前記第1インタフェース回路及び第2インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされているとき前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して前記ラッチ回路をスルー状態に初期化する、請求項15記載の半導体装置。
【請求項18】
前記第1インタフェース回路及び第2インタフェース回路に内部バスで接続されたメモリコントローラと、前記メモリコントローラに接続された不揮発性メモリとを更に有する、請求項12記載の半導体装置。
【請求項19】
第3外部端子に接続されたマイクロコンピュータを更に有する、請求項18記載の半導体装置。
【請求項20】
前記第1外部端子はクロック端子とされ、
前記第2外部端子は、前記第1インタフェース回路によるインタフェース動作に用いられるときはデータ端子及びコマンド端子とされ、前記第2インタフェース回路によるインタフェース動作に用いられるときは非反転データ端子及び反転データ端子とされ、
前記第3外部端子は、リセット端子、クロック端子、及び入出力端子とされる、請求項19記載の半導体装置。
【請求項21】
第1外部端子からクロック入力を受け一対の第2外部端子を用いて信号のインタフェース動作を行う第1インタフェース回路と、
外部からクロック入力を受けずに前記一対の第2外部端子を用いて差動信号のインタフェース動作を行う第2インタフェース回路と、
動作電源の供給開始に応答して前記一対の第2外部端子を第1レベルに初期化する第1高抵抗電流直流回路と、
動作電源の供給が開始された後に前記第1インタフェース回路の初期化のために前記第1外部端子から与えられるクロック入力の複数回のエッジ変化を検出したときには第1指示信号によって前記第1インタフェース回路のインタフェース動作を有効にし、また、前記第1レベルに初期化された一対の第2外部端子に供給される第2レベルを検出したときには第2指示信号によって前記第2インタフェース回路のインタフェース動作を有効にする選択制御回路と、
前記選択制御回路による前記第2レベルの検出に応答して一方の第2外部端子を第1レベルに変化させて前記第2外部端の外部に対し第2インタフェース回路の接続を認識可能にする第2高抵抗電流直流回路と、を有する半導体装置。
【請求項22】
前記第1インタフェース回路は、動作電源の供給が開始された後の所定タイミングにおいて前記第1指示信号による指示状態を確定状態と判定し、前記第2指示信号の状態を無効指示状態に固定する第1マスク信号を出力し、
前記第2インタフェース回路は、動作電源の供給が開始された後の所定タイミングにおいて前記第2指示信号による指示状態を確定状態と判定し、前記第1指示信号の状態を無効指示状態に固定する第2マスク信号を出力する、請求項21記載の半導体装置。
【請求項23】
前記第1インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされているとき前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して前記第2指示信号に対する無効指示状状態を解除し、
前記第2インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされているとき前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して前記第1指示信号に対する無効指示状態を解除する、請求項22記載の半導体装置。
【請求項24】
前記複数回の検出による検出結果をラッチする第1ラッチ回路と、前記第2レベルの検出による検出結果をラッチする第2ラッチ回路とを有し、前記第1ラッチ回路及び第2ラッチ回路の双方は、前記第1マスク信号による第2指示信号に対する無効指示状態又は前記第2マスク信号による第1指示信号に対する無効指示状態によってラッチ動作される、請求項22記載の半導体装置。
【請求項25】
前記第1インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされているとき前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して前記第1ラッチ回路及び第2ラッチ回路をスルー状態に初期化し、
前記第2インタフェース回路はそのインタフェース動作が有効にされているとき前記第2外部端子に供給されたリセット指示に応答して前記第1ラッチ回路及び第2ラッチ回路をスルー状態に初期化する、請求項24記載の半導体装置。
【請求項26】
前記第1インタフェース回路及び第2インタフェース回路に内部バスで接続されたメモリコントローラと、前記メモリコントローラに接続された不揮発性メモリとを更に有する、請求項21記載の半導体装置。
【請求項27】
第3外部端子に接続されたマイクロコンピュータを更に有する、請求項26記載の半導体装置。
【請求項28】
前記第1外部端子はクロック端子とされ、
前記第2外部端子は、前記第1インタフェース回路によるインタフェース動作に用いられるときはデータ端子及びコマンド端子とされ、前記第2インタフェース回路によるインタフェース動作に用いられるときは非反転データ端子及び反転データ端子とされ、
前記第3外部端子は、リセット端子、クロック端子、及び入出力端子とされる、請求項27記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2008−257506(P2008−257506A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−99287(P2007−99287)
【出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(503121103)株式会社ルネサステクノロジ (4,790)
【Fターム(参考)】