説明

半導体装置

【課題】プローブカードの汎用性を維持しつつ、スクライブTEGの評価素子を大規模化する。
【解決手段】半導体装置は、半導体基板の上に行列状に形成された複数の半導体集積回路101と、複数の半導体集積回路に沿ってそれぞれ行方向又は列方向に延びるように形成された複数の第1のスクライブライン領域及び第2のスクライブライン領域と、第1のスクライブライン領域に形成され、第1の評価素子120〜125及び評価用電極パッド110〜116を含むスクライブTEG128と、第2のスクライブライン領域に形成された第2の評価素子160、161と、複数の半導体集積回路のうちの少なくとも1つの半導体集積回路、第1のスクライブライン領域又は第2のスクライブライン領域に形成された少なくとも1つのスクライブ間配線170〜173とを備えている。第2の評価素子とスクライブTEGとは、スクライブ間配線を介して電気的に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクライブライン領域を有する半導体装置に関し、特に、スクライブライン領域に形成される特性評価用素子(Test Element Group:TEG)を有する半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路を低コスト化させるためには、1枚のウェハから得られる半導体集積回路の採れ数を増やすことが極めて重要となる。
【0003】
ウェハに形成される半導体集積回路の一般的な配置について図3を参照しながら説明する。
【0004】
図3に示すように、ウェハ300の主面に、行列状に配置された複数の半導体集積回路301が形成され、半導体集積回路301同士の間には、所定の幅のスクライブライン領域302が形成されている。ウェハ300がダイシングブレード等を用いてスクライブライン領域302に沿って切削されることにより、複数の半導体集積回路301は個々に分割される。ダイシングブレードによるダイシングの際において、半導体集積回路301を保護するために、各半導体集積回路301の周辺部には、所定の拡散層とその上層の銅配線層と最上層のアルミニウム配線層とからなるシールリング303が形成されている。
【0005】
一般に、ウェハ300には、半導体集積回路を構成するMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ等の半導体素子からなる評価素子と、該評価素子の電気的特性を測定するための評価用電極パッドとを含むTEGが、半導体集積回路301と共に形成される。
【0006】
ウェハ300を切削する前に、ウェハ300に形成されたTEGを評価することにより、半導体集積回路301の出来映えの評価を行って、チップの良否を判定する。このとき、TEGを半導体集積回路301内に形成すると、半導体集積回路301自体の面積が大きくなってしまい、1枚のウェハ当たりの半導体集積回路の採れ数が減少する。このため、通常、TEGはスクライブライン領域302に形成される。以下、スクライブライン領域302に形成されるTEGをスクライブTEGと呼ぶ。
【0007】
TEGの他にも、半導体集積回路301を高精度に製造するために、リソグラフィ技術におけるマスクの位置合わせに用いられるアライメントマーク等のように、製造工程において用いられるマークが必要である。これらのマークもスクライブTEGと同様に前記の理由により、スクライブライン領域302に形成される。
【0008】
なお、スクライブTEG又はマークをスクライブライン領域302に形成する場合には、スクライブライン領域302の幅をスクライブTEG又はマークが形成できる幅に設定する必要がある。また、スクライブTEGはスクライブライン領域302におけるマークが形成されていない空き領域に形成しなければならない。
【0009】
さらに、スクライブライン領域302におけるスクライブTEG及びマーク類の一部には、その用途及び目的により、半導体集積回路301を製造するためのリソグラフィ技術における露光装置の1ショット領域又はウェハ300の全体において、スクライブライン領域302の特定の位置に配置が限定される場合がある。ここで、特定の位置とは、例えば、ウェハ300又はリソグラフィにおける1ショット領域の中心、最外周、四隅又はスクライブライン領域302の交差領域等である。
【0010】
このため、配置場所が限定されたスクライブTEG及びマーク類の配置状態によっては、その配置の後の空き領域が所望のスクライブTEGもマークも形成できない長さ又は幅となる場合がある。このような場合には、所望のスクライブTEG及びマークを形成するためのスクライブライン領域302の長さ又は幅を確保するために、スクライブライン領域302の面積を拡大せざるを得ない。このため、1枚のウェハ300当たりの半導体集積回路の採れ数が減少し、低コスト化に不利となる。このことは、昨今の微細化指向及び高集積化指向の半導体装置において重大な問題となる。
【0011】
次に、従来の一般的なスクライブTEGの構成について説明する。一般に、スクライブTEGに含まれる複数の評価用電極パッドの構成及び配置ピッチは全て同一であり、複数の評価用電極パッドによって1単位として構成される。1単位の評価用電極パッド群により複数の評価素子が測定され、また、さらに数多くの評価素子を評価するために、露光装置の1ショット領域に複数の単位のスクライブTEGが形成される。なお、評価用電極パッドの構成及び配置ピッチは、電気的特性の測定において用いられるプローブ針の構成及び配置ピッチと同一である。異なるスクライブTEG同士において、評価用電極パッドの構成及び配置ピッチを全て同一とすることにより、異なるスクライブTEGであっても、上記プローブ針を搭載したプローブカードを共有化することができ、これにより測定時間を短縮化できるという利点がある。
【0012】
従来のスクライブTEGを備える半導体装置を図4を参照しながら説明する。
【0013】
図4に示すように、ウェハにおけるリソグラフィ技術の露光装置の1ショット領域400には、複数の半導体集積回路401が行列状に形成され、半導体集積回路401の周辺部には、シールリング402が形成されている。半導体集積回路401同士の間には、列方向スクライブライン領域403a、403b、403c、403d及び403eと、行方向スクライブライン領域404a、404b、404c、404d及び404eとがそれぞれ形成されている。列方向スクライブライン領域403bには、評価素子420〜425を1単位とする評価素子群427と、評価素子420〜425の特性を測定するための評価用電極パッド410〜416を1単位とする評価用電極パッド群417とにより構成されたスクライブTEG428が形成されている。また、列方向スクライブライン領域403dには、評価素子440〜445を1単位とする評価素子群447と、評価素子440〜446を測定するための評価用電極パッド430〜436を1単位とする評価用電極パッド群437とにより構成されたスクライブTEG448が形成されている。評価用電極パッド群417及び評価用電極パッド群437を構成する評価用電極パッドの構成及び配置ピッチは、互いに同一である。さらに、同様に、列方向スクライブライン領域403cに形成されたスクライブTEG468の評価用電極パッド群を構成する評価用電極パッドの構成及び配置ピッチも、スクライブTEG428及びスクライブTEG448と同一である。また、列方向スクライブライン領域403a、403b、403c、403d及び403eと行方向スクライブライン領域404a、404b、404c、404d及び404eとに各種マーク450が形成されている。
【0014】
近年の半導体素子の微細化及び高集積化に伴い、半導体素子の特性のばらつきが半導体集積回路の良否に多大な影響を与えるようになってきている。特性のばらつきを把握するには、多数の素子の様々な電気的特性を測定する必要があり、TEGにおける評価素子の規模は、半導体素子自体が微細化するにもかかわらず、拡大する一途である。
【0015】
さらに、マークについても、露光工程におけるアライメント用マーク、重ね合わせ精度管理用マーク、寸法管理用マーク及び膜厚管理用マーク等が必要であり、昨今の半導体装置の製造方法の複雑化により増加する製造工程数等に合わせて多数のマークを形成することが不可欠となっている。このため、スクライブライン領域の空き領域の問題と相まって、ますます、スクライブライン領域を有効に活用する技術開発の要望が高まっている。
【0016】
このため、TEGを形成できる程に幅が広いスクライブライン領域と、スクライブTEGの評価用電極パッドを形成できない程に幅が狭いスクライブライン領域とを同一のウェハの上に互いに直交するように形成して、1枚のウェハ当たりの半導体集積回路の採れ数を増やす方法が例えば特許文献1等に提示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特開2005−108998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかしながら、前記の従来技術を用いたとしても、昨今の微細化及び高集積化の技術指向において、スクライブTEGに搭載される評価素子自体を大規模化することができない限り、半導体集積回路の良否判定を正確に行うことはできない。また、従来技術により単純に半導体集積回路の採れ数を増やして、低コスト化を図ることも困難となってきている。このため、以下に詳述するような対策が必要となる。
【0019】
第1の対策として、評価用電極パッド同士の間に大規模化した評価素子を形成する方法が考えられる。
【0020】
しかしながら、この方法では評価用電極パッドの配置位置が変わるため、評価用電極パッドの配置ピッチの変更に伴って検査に用いるプローブ針のピッチを変える必要がある。このため、評価用電極パッドの配置ピッチが異なるスクライブTEGの単位数分だけプローブ針の配置ピッチが異なるプローブカードを準備する必要がある。この結果、プローブカードの汎用性が低下し、プローブカードの交換時間及び測定対象へのプローブ針の移動時間を考えると、測定時間が長時間化するという不具合が生じる。また、評価用電極パッド群自体が、この評価用電極パッド群が形成されたスクライブライン領域が延びる方向と同一の方向において長くなる。このため、配置位置が限定されたスクライブTEG及びマークを考慮すると、半導体集積回路のサイズによってはリソグラフィ技術における露光装置の1ショット領域において、評価素子が大規模化したスクライブTEGを形成することが困難となる。
【0021】
第2の対策として、評価用電極パッド群の端部の外側(延長線上)に大規模化した評価素子を形成する方法が考えられる。
【0022】
しかしながら、この方法では評価用電極パッドの配置ピッチ自体は変更する必要がないものの、スクライブTEGとして、このスクライブTEGが形成されたスクライブライン領域が延びる方向と同一の方向において長くなる。このため、配置位置が限定されたスクライブTEG及びマークを考慮すると、前記の第1の対策と同様に、半導体集積回路のサイズによってはリソグラフィ技術における露光装置の1ショット領域において、評価素子を大規模化したスクライブTEGを形成することが困難となる。
【0023】
第3の対策として、スクライブライン領域に所望のスクライブTEG及びマークを形成した後に、生じた空き領域に新たに評価素子群と評価用電極パッド群とを形成する方法が考えられる。しかしながら、この方法では、単位をいたずらに増やすこととなり、測定時間が増大することに加え、評価用電極パッドの数と配置ピッチとが、他のスクライブTEGと異なる。このため、前記の第1の対策と同様に、評価用電極パッドの数が変わったことに対応して複数のプローブカードを準備する必要性が生じ、プローブカードの交換時間及び測定対象へのプローブ針の移動時間を考えると、測定時間が長時間化するという不具合が生じる。
【0024】
本発明は、前記の問題に鑑み、その目的は、プローブカードの汎用性を維持しつつ、スクライブTEGの評価素子を大規模化することにある。
【課題を解決するための手段】
【0025】
前記の目的を達成するために、本発明は半導体装置を、第1のスクライブライン領域及び第2のスクライブライン領域を備えている構成とする。
【0026】
具体的に、本発明に係る半導体装置は、半導体基板の上に行列状に形成された複数の半導体集積回路と、複数の半導体集積回路に沿ってそれぞれ行方向又は列方向に延びるように形成された複数の第1のスクライブライン領域及び第2のスクライブライン領域と、第1のスクライブライン領域に形成され、第1の評価素子及び評価用電極パッドを含むスクライブTEGと、第2のスクライブライン領域に形成された第2の評価素子と、複数の半導体集積回路のうちの少なくとも1つの半導体集積回路、第1のスクライブライン領域又は第2のスクライブライン領域に形成された少なくとも1つのスクライブ間配線とを備え、第2の評価素子とスクライブTEGとは、スクライブ間配線を介して、電気的に接続されている。
【0027】
本発明に係る半導体装置によると、第2の評価素子とスクライブTEGとは、スクライブ間配線を介して電気的に接続されているため、プローブカードの汎用性を維持しつつ、スクライブTEGの評価素子を大規模化することができることにより、半導体集積回路の特性評価を短時間に且つ確実に行うことが可能となる。
【0028】
本発明の半導体装置において、第2の評価素子と、第1の評価素子及び評価用電極パッドのうちの少なくとも一方とは、スクライブ間配線を介して、電気的に接続されていることが好ましい。
【0029】
本発明の半導体装置において、第1のスクライブライン領域の幅と、第2のスクライブライン領域の幅とは、大きさが異なることが好ましい。
【0030】
本発明の半導体装置において、第2のスクライブライン領域の幅は、スクライブTEGを形成するのに必要な大きさよりも小さいことが好ましい。
【0031】
本発明の半導体装置において、複数の第2のスクライブライン領域は、それぞれ同一の方向に延びていることが好ましい。
【0032】
本発明の半導体装置において、複数の第2のスクライブライン領域のうちの一部は、行方向に延びており、残部は列方向に延びていることが好ましい。
【0033】
本発明の半導体装置において、半導体集積回路は、半導体素子及び電極パッドを含み、スクライブ間配線は、半導体集積回路に形成され、且つ半導体素子及び電極パッドと電気的に接続されていないことが好ましい。
【0034】
本発明の半導体装置において、半導体集積回路は、該半導体集積回路の周辺部に形成され、且つ部分的に切断されたシールリングを含み、スクライブ間配線は、半導体集積回路のシールリングが切断された領域に形成されていることにより、シールリングと電気的に接続されていないことが好ましい。
【0035】
本発明の半導体装置において、半導体集積回路は、該半導体集積回路の周辺部に形成されたシールリングを含み、スクライブ間配線は、同一の半導体集積回路に複数が形成され、複数のスクライブ間配線のうちの1つは、シールリングと電気的に接続され、複数のスクライブ間配線の残りはシールリングと電気的に接続しないように、シールリングが部分的に切断された領域に形成されていることが好ましい。
【0036】
本発明の半導体装置において、半導体集積回路は、該半導体集積回路の周辺部に形成されたシールリングを含み、複数のスクライブ間配線は、互いに異なる半導体集積回路のそれぞれに形成され、半導体集積回路に形成されたそれぞれのシールリングは電気的に接続されていないことが好ましい。
【0037】
本発明の半導体装置において、第1のスクライブライン領域及び第2のスクライブライン領域に形成されたアクセサリをさらに備え、スクライブTEG、第2の評価素子及びスクライブ間配線は、アクセサリが形成された層よりも上層に形成されており、スクライブTEG、第2の評価素子及びスクライブ間配線のうちの少なくとも1つは、アクセサリと上下に重なるように形成されていることが好ましい。
【0038】
本発明の半導体装置において、スクライブTEGは、複数個が形成され、複数のスクライブTEGのそれぞれは、評価用電極パッドを複数個有しており、各スクライブTEGにおける複数の評価用電極パッドの配置ピッチは、それぞれ同一であることが好ましい。
【発明の効果】
【0039】
本発明に係る半導体装置によると、プローブカードの汎用性を維持しつつ、スクライブTEGの評価素子を大規模化することができることにより半導体集積回路の特性評価を短時間に且つ確実に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置を示す平面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置を示す平面図である。
【図3】従来の一般的なウェハ上における複数の半導体集積回路の配置を模式的に示す平面図である。
【図4】従来のウェハ上に形成された半導体装置を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置について図1を参照しながら説明する。
【0042】
図1に示すように、ウェハにおけるリソグラフィ技術の露光装置の1ショット領域100の上には、複数の半導体集積回路101が行列状に形成されている。半導体集積回路101の周辺部には、例えば、所定の拡散層、その上層の銅配線及び最上層のアルミニウム配線からなるシールリング102が形成されている。半導体集積回路101同士の間には、列方向スクライブライン領域103a、103b、103c、103d及び103eが列方向に延びるように順次形成され、行方向スクライブライン領域104a、104b、104c、104d及び104eが行方向に延びるように順次形成されている。
【0043】
列方向スクライブライン領域103b、103dには、第1の評価素子120〜125、140〜145と評価用電極パッド110〜116、130〜136とマーク150とがそれぞれ形成されている。なお、列方向スクライブライン領域103b、103dは、第1の評価素子及び評価用電極パッドを有するスクライブTEG(Test Element Group)及びマークを形成できる幅を有している。一方、列方向スクライブライン領域103a、103c及び103eには、第2の評価素子160、161及びマーク150が形成されている。なお、列方向スクライブライン領域103a、103c及び103eは、スクライブTEGを形成できない程に狭い幅を有している。以下、スクライブTEG及びマークを形成できる幅を有するスクライブライン領域を第1のスクライブライン領域と呼び、スクライブTEGを形成できない程に狭い幅を有するスクライブライン領域を第2のスクライブライン領域と呼ぶ。また、第1のスクライブライン領域に形成された評価素子を第1の評価素子とし、第2のスクライブライン領域に形成された評価素子を第2の評価素子とする。
【0044】
また、行方向スクライブライン領域104a〜104eは、マークを形成できる幅を有し、この領域にはマーク150のみが形成されている。ここで、本実施形態においては、マーク150を形成しているが、マーク150以外の他のアクセサリ、例えば、膜厚評価用パターン、寸法評価用パターン、平坦後段差評価用パターン及び断面形状解析用パターン等を形成してもよい。
【0045】
列方向スクライブライン領域103dに形成された複数の第1の評価素子140〜145を1単位とする評価素子群147と、評価素子群147を測定するための複数の評価用電極パッド130〜136を1単位とする評価用電極パッド群137とは、互いに配線により接続されて、スクライブTEG148が形成されている。
【0046】
一方、第1の評価素子120〜125及び第2の評価素子160、161を1単位とする評価素子群127と、評価用電極パッド110〜116を1単位とする評価用電極パッド群117とは、互いに配線により接続されている。
【0047】
ここで、第2の評価素子160、161は、スクライブTEG128と、それぞれ半導体集積回路101の上を通過するスクライブ間配線170〜173を介して接続されている。なお、本実施形態において、スクライブ間配線170〜173は、半導体集積回路101の上を通過するように形成されているが、半導体集積回路101の中を通過するように形成されていてもよい。但し、スクライブ間配線170〜173が半導体集積回路101の中を通過する場合には、スクライブ間配線170〜173は半導体集積回路101の半導体素子及び電極パッドとは電気的に接続されない。また、評価用電極パッド群117と評価用電極パッド群137との評価用電極パッドの構成及び配置ピッチは互いに同一である。
【0048】
なお、第2の評価素子160、161が形成されている幅が狭い列方向スクライブ領域103a、103cは、マーク150と第2の評価素子160、161とによりそれぞれほぼ全領域が占有されている。
【0049】
半導体集積回路101の上を通過するスクライブ間配線は、第2の評価素子160、161を測定するために、スクライブTEGから第2の評価素子160、161に対して2本ずつ設けられている。ここで、一方を往路の配線、他方を復路の配線と呼ぶ。図1では、第2の評価素子160において、例えばスクライブ間配線170が往路の配線となり、スクライブ間配線171が復路の配線となる。また、第2の評価素子161において、例えばスクライブ間配線172が往路の配線となり、スクライブ間配線173が復路の配線となる。
【0050】
往路の配線及び復路の配線はそれぞれシールリング102と接続しても構わない。但し、各配線がシールリング102と接続される場合に、同一の半導体集積回路101の上を通過すると、これらの配線が短絡してしまうため、一般には、往路の配線と復路の配線とは、異なるシールリング102が周辺部に形成された半導体集積回路101の上をそれぞれ通過していなければならない。但し、往路の配線及び復路の配線のうち少なくとも一方がシールリング102を部分的に切断した領域を通過すれば短絡は回避できるため、同一の半導体集積回路101の上に往路の配線と復路の配線とを通過させることは可能である。
【0051】
図1においては、スクライブ間配線170及びスクライブ間配線171は、同一の半導体集積回路101の上を通過する場合を示し、スクライブ間配線172及びスクライブ間配線173は、異なる半導体集積回路101の上を通過する場合を示す。なお、図1では、シールリング102とスクライブ間配線170又はスクライブ間配線171との分離は省略している。また、ここでは、往路の配線及び復路の配線が異なる半導体集積回路101の上をそれぞれ通過する場合に、それぞれの半導体集積回路101の周辺部に形成されたシールリング102同士は電気的に接続していない。また、どちらの場合においても、半導体集積回路101の上を通過するスクライブ間配線は、半導体集積回路101における半導体素子及び電極パッドとは電気的な接続はない。
【0052】
このような構成とすることにより、1枚のウェハ当たりの半導体集積回路101の採れ数を増やすことができる。また、第1のスクライブライン領域と、第2のスクライブライン領域とを、同一のウェハの上に形成し、第2のスクライブライン領域に評価素子を最大限に形成することによって空き領域を有効に利用できる。このため、スクライブTEGにおける評価素子を大規模化することが可能となる。
【0053】
次に、複数の評価用電極パッド群117の評価用電極パッドの構成及び配置ピッチを互いに同一とする理由について説明する。
【0054】
評価用電極パッドの構成及び配置ピッチが各スクライブTEGにおいて異なっていると、評価用電極パッドの構成及び配置ピッチと一致したプローブ針を持つプローブカードを、スクライブTEGの単位数分を用意する必要がある。このため、測定するスクライブTEG毎にプローブカードを交換する作業が生じることにより、測定工数は増加し、測定時間が長時間化してしまう。そこで、複数の評価用電極パッド群の評価用電極パッドの構成及び配置ピッチを互いに同一とすることにより、プローブカードを統一し、プローブカードの交換作業並びにプローブカードの管理及びメンテナンスの工数及び費用を削減できる。
【0055】
次に、複数の評価用電極パッドを1つの測定単位にまとめている理由について説明する。
【0056】
仮に、複数の評価用電極パッドを1つの測定単位にまとめないとすると、単体の評価素子を測定することとなるため、実際に評価素子を測定する時間に加え、評価素子毎にプローブカードの移動又はウェハの移動に要する時間が加わることとなり、測定時間が長時間化してしまう。そこで、複数の評価用電極パッドを1単位としてまとめることにより、プローブカードの移動又はウェハの移動に要する時間を削減できる。
【0057】
従って、複数の評価用電極パッドを1単位としてまとめ、まとめられた1単位の評価用電極パッド群の評価用電極パッドの構成と配置ピッチとを各スクライブTEGにおいて共通化して電気的特性を測定することにより、簡便且つ容易に評価することが可能となり、測定時間が長時間化することを防ぐことができる。
【0058】
なお、前記に示した構成に限らず、列方向でなく行方向に延びるように第2のスクライブライン領域が形成された構成としてもよい。
【0059】
また、半導体集積回路の上を通過するスクライブ間配線は、評価素子の評価目的により2本よりも多い複数本であってもよいし、通過する半導体集積回路の個数も数個に亘っても構わない。
【0060】
本実施形態では、半導体集積回路の上を通過するスクライブ間配線を示したが、スクライブ間配線はスクライブライン領域を通過してもよい。また、第1の評価素子と第2の評価素子とを接続するスクライブ間配線を示したが、スクライブ間配線は、第2の評価素子と評価用電極パッドとを接続していてもよい。
【0061】
半導体集積回路の上を通過するスクライブ間配線が形成された層である配線層のみにおいて評価素子群が構成されている場合は、配線層よりも下層において構成されたマークについては、評価素子群と上下に重なり合うことを許容している。各マークは半導体プロセスの一工程において必要となることが多く、その後の工程では不要となる場合が多い。従って、このようにマークの機能及び目的の電気的特性の評価に影響を互いに及ぼさないようにマークと評価素子群とを上下に重ねることができれば、さらに、スクライブライン領域における空き領域を確保することができるため、評価素子群を大規模化するのに有利となる。
【0062】
次に、本実施形態における1枚のウェハ当たりの半導体集積回路の採れ数について、実際の半導体装置に即した具体的な数値を用いて説明する。
【0063】
まず、前提として、ウェハの直径を300mmとし、最外周から5mmの領域は、半導体製造工程において半導体素子が形成できない領域とする。半導体集積回路とその周囲のスクライブライン領域の幅の2分の1を合わせた領域が、ウェハの直径から最外周の5mmを除いた領域に全て収まる半導体集積回路を採れ数の対象とする。また、計算を簡単にするために、ウェハの中心と一の半導体集積回路及びその周囲のスクライブライン領域の幅の2分の1を合わせた領域の中心とを一致させ、半導体集積回路をウェハの上に配列する。
【0064】
ここで、スクライブライン領域の幅の具体的な数値について説明する。スクライブTEGにおける一般的な評価用電極パッドの幅は、電気的特性の測定器におけるプローブ針の電極パッドに対する位置ずれを考慮して、50μm〜60μmは必要である。また、評価素子と評価用電極パッドとの間の配線引き回し領域及び評価素子領域の確保のために、スクライブTEGが形成できる第1のスクライブライン領域の幅は100μm程度となる。
【0065】
一方、ダイシングの一般的な方法は、レーザグルービングの後に、幅が15μm〜30μmのダイシングブレードにより実施する方法である。但し、加工領域の幅のばらつきを考慮すると、スクライブTEGの評価用電極パッドを形成しない場合は、50μm程度のスクライブライン領域の幅が最小となる。加えて、近年、レーザにより直接にダイシングを実施する方法も実用化されており、スクライブライン領域の幅は30μm程度まで小さくすることが可能である。そこで、本実施形態におけるスクライブTEGを形成できない第2のスクライブライン領域の幅を、30μmとして半導体集積回路の採れ数の計算を行う。
【0066】
例えば、半導体集積回路の外形寸法を2mm×2mmとすると、全てのスクライブライン領域の幅を100μmとする従来構造では、1枚のウェハ当たりの半導体集積回路の採れ数は、14713個となる。これに対して、前記の通りに定義したサイズの本実施形態の構造では、1枚のウェハ当たりの半導体集積回路の採れ数は、14959個となり、従来構造と比べて、1.67%も採れ数を増やすことが可能となる。
【0067】
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置によると、プローブカードの汎用性を維持しつつ、スクライブTEGの評価素子を大規模化することができ、微細化及び高集積化が進んでも半導体集積回路の特性評価を短時間に且つ確実に行えると共に、半導体集積回路の採れ数を増やすことができて、低コスト化を可能とする。
【0068】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置について図2を参照しながら説明する。本実施形態において、第1の実施形態と異なる部分についてのみ説明し、同一の部分については説明を省略する。
【0069】
第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して行方向スクライブライン領域の幅が異なる。
【0070】
図2に示すように、行方向スクライブライン領域204bにはマーク250が形成され、行方向スクライブライン領域204dには、第1の評価素子290〜295及び評価用電極パッド280〜286を含むスクライブTEG268とマーク250とが形成されている。なお、行方向スクライブライン領域204b、204dは、スクライブTEG及びマークを形成できる幅を有し、すなわち、これらは第1のスクライブライン領域である。一方、行方向スクライブライン領域204aにはマーク250が形成され、行方向スクライブライン領域204cには第2の評価素子262及びマーク250が形成され、行方向スクライブライン領域204eには、第2の評価素子263が形成されている。なお、行方向スクライブライン領域204a、204c及び204eは、スクライブTEGが形成できない程に狭い幅を有し、すなわち、これらは第2のスクライブライン領域である。また、行方向スクライブライン領域204b、204dと行方向スクライブライン領域204a、204c及び204eとは交互に形成されている。
【0071】
第1の評価素子290〜295及び第2の評価素子262、263を1単位とする評価素子群297と、評価用電極パッド280〜286を1単位とする評価用電極パッド群287とは、互いに配線により接続されている。
【0072】
ここで、第2の評価素子262、263は、スクライブTEG268と、半導体集積回路201の上を通過するスクライブ間配線274〜277を介して接続されている。なお、列方向スクライブライン203b、203dに形成されている評価用電極パッド群217、237と評価用電極パッド群287の評価用電極パッドの構成及び配置ピッチは互いに同一である。
【0073】
このように、評価用電極パッドの構成及び配置ピッチが互いに同一であれば、プローブカードを共有化することができ、プローブカードを交換する余分な時間も発生することがないため、測定時間が長時間化することを防ぐことができる。
【0074】
なお、第2の評価素子262、263が形成されている行方向スクライブ領域204c、204eは、マーク250と第2の評価素子262、263とにより、それぞれほぼ全領域が占有されている。
【0075】
このような構成とすることにより、1枚のウェハ当たりの半導体集積回路の採れ数を増やすことができる。また、第1のスクライブライン領域と第2のスクライブライン領域とを、同一のウェハの上において、列方向及び行方向の両方向に配置させることにより、第2のスクライブライン領域に評価素子を最大限に形成し、空き領域を有効に利用できる。このため、スクライブTEGにおける評価素子を大規模化することが可能となる。
【0076】
特に、本実施形態では、第1のスクライブライン領域と第2のスクライブライン領域とを、同一のウェハの上において列方向及び行方向の両方向に配置させるため、第1の実施形態よりもさらにスクライブTEGにおける評価素子が大規模化する効果が大きくなる。
【0077】
また、半導体集積回路の上を通過するスクライブ間配線は、評価素子の評価目的により2本よりも多い複数本であってもよいし、通過する半導体集積回路の個数も数個に亘っても構わない。
【0078】
本実施形態では、半導体集積回路の上を通過するスクライブ間配線を示したが、スクライブ間配線はスクライブライン領域を通過してもよい。
【0079】
半導体集積回路の上を通過するスクライブ間配線が形成された層である配線層のみにおいて評価素子群が構成されている場合は、配線層よりも下層において構成されたマークについては、評価素子群と上下に重なり合うことを許容している。各マークは半導体プロセスの一工程において必要となることが多く、その後の工程では不要となる場合が多い。従って、このようにマークの機能及び目的の電気的特性の評価に影響を互いに及ぼさないようにマークと評価素子群とを上下に重ねることができれば、さらに、スクライブライン領域における空き領域を確保することができるため、評価素子群の大規模化に有利となる。
【0080】
次に、本実施形態における1枚のウェハ当たりの半導体集積回路の採れ数について、実際の半導体装置に即した具体的な数値を用いて説明する。なお、前提の条件は第1の実施形態と同一とする。
【0081】
例えば、半導体集積回路の外形寸法を2mm×2mmとすると、全てのスクライブライン領域の幅を100μmとする従来構造では、1枚のウェハ当たりの半導体集積回路の採れ数は、14713個となる。これに対して、本実施形態の構造では、第1のスクライブライン領域の幅は100μmとし、第2のスクライブラインの幅を30μmとすると、1枚のウェハ当たりの半導体集積回路の採れ数は、15209個となる。すなわち、従来構造に比べて、3.37%も採れ数を増やすことが可能となる。
【0082】
本発明の第2の実施形態に係る半導体装置によると、プローブカードの汎用性を維持しつつ、スクライブTEGの評価素子を大規模化することができ、微細化及び高集積化が進んでも半導体集積回路の特性評価を短時間に且つ確実に行えると共に、半導体集積回路の採れ数を増やすことができて、低コスト化を可能とする。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明に係る半導体装置は、プローブカードの汎用性を維持しつつ、スクライブTEGの評価素子を大規模化することができ、特に、スクライブライン領域に形成されるTEGを有する半導体装置等に有用である。
【符号の説明】
【0084】
100 1ショット領域
101 半導体集積回路
102 シールリング
103a〜103e 列方向スクライブライン領域
104a〜104e 行方向スクライブライン領域
110〜116 評価用電極パッド
117 電極パッド群
120〜125 第1の評価素子
127 評価素子群
128 スクライブTEG
130〜136 評価用電極パッド
137 電極パッド群
140〜145 第1の評価素子
147 評価素子群
148 スクライブTEG
150 マーク
160、161 第2の評価素子
170〜173 スクライブ間配線
200 1ショット領域
201 半導体集積回路
202 シールリング
203a〜203e 列方向スクライブライン領域
204a〜204e 行方向スクライブライン領域
210〜216 評価用電極パッド
217 電極パッド群
220〜225 第1の評価素子
227 評価素子群
228 スクライブTEG
230〜236 評価用電極パッド
237 電極パッド群
240〜245 第1の評価素子
247 評価素子群
248 スクライブTEG
250 マーク
260〜263 第2の評価素子
268 スクライブTEG
270〜277 スクライブ間配線
280〜286 評価用電極パッド
287 電極パッド群
290〜295 第1の評価素子
297 評価素子群

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の上に行列状に形成された複数の半導体集積回路と、
前記複数の半導体集積回路に沿ってそれぞれ行方向又は列方向に延びるように形成された複数の第1のスクライブライン領域及び第2のスクライブライン領域と、
前記第1のスクライブライン領域に形成され、第1の評価素子及び評価用電極パッドを含むスクライブTEGと、
前記第2のスクライブライン領域に形成された第2の評価素子と、
前記複数の半導体集積回路のうちの少なくとも1つの半導体集積回路、前記第1のスクライブライン領域又は前記第2のスクライブライン領域に形成された少なくとも1つのスクライブ間配線とを備え、
前記第2の評価素子と前記スクライブTEGとは、前記スクライブ間配線を介して電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第2の評価素子と、前記第1の評価素子及び評価用電極パッドのうちの少なくとも一方とは、前記スクライブ間配線を介して、電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1のスクライブライン領域の幅と、前記第2のスクライブライン領域の幅とは、大きさが異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第2のスクライブライン領域の幅は、前記スクライブTEGを形成するのに必要な大きさよりも小さいことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記複数の第2のスクライブライン領域は、それぞれ同一の方向に延びていることを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記複数の第2のスクライブライン領域のうちの一部は、行方向に延びており、残部は列方向に延びていることを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記半導体集積回路は、半導体素子及び電極パッドを含み、
前記スクライブ間配線は、前記半導体集積回路に形成され、且つ前記半導体素子及び電極パッドと電気的に接続されていないことを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記半導体集積回路は、該半導体集積回路の周辺部に形成され、且つ部分的に切断されたシールリングを含み、
前記スクライブ間配線は、前記半導体集積回路の前記シールリングが切断された領域に形成されていることにより、前記シールリングと電気的に接続されていないことを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記半導体集積回路は、該半導体集積回路の周辺部に形成されたシールリングを含み、
前記スクライブ間配線は、同一の前記半導体集積回路に複数が形成され、
前記複数のスクライブ間配線のうちの1つは、前記シールリングと電気的に接続され、前記複数のスクライブ間配線の残りは前記シールリングと電気的に接続しないように、前記シールリングが部分的に切断された領域に形成されていることを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記半導体集積回路は、該半導体集積回路の周辺部に形成されたシールリングを含み、
前記スクライブ間配線は、互いに異なる前記半導体集積回路のそれぞれに形成され、
前記半導体集積回路に形成されたそれぞれのシールリングは電気的に接続されていないことを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第1のスクライブライン領域及び第2のスクライブライン領域に形成されたアクセサリをさらに備え、
前記スクライブTEG、第2の評価素子及びスクライブ間配線は、前記アクセサリが形成された層よりも上層に形成されており、
前記スクライブTEG、第2の評価素子及びスクライブ間配線のうちの少なくとも1つは、前記アクセサリと上下に重なるように形成されていることを特徴とする請求項1〜10のうちのいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記スクライブTEGは、複数個が形成され、
前記複数のスクライブTEGのそれぞれは、前記評価用電極パッドを複数個有しており、
前記各スクライブTEGにおける前記複数の評価用電極パッドの配置ピッチは、それぞれ同一であることを特徴とする請求項1〜11のうちのいずれか1項に記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−258652(P2011−258652A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−130195(P2010−130195)
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】