説明

半導体装置

【課題】実装密度を低下させることなく放熱性を向上させた半導体装置を提供すること。
【解決手段】本半導体装置は、コア基板と、前記コア基板を一方の面から他方の面に貫通する半導体素子収容孔と、回路形成面を前記一方の面側に向けて前記半導体素子収容孔に収容された半導体素子と、前記半導体素子の背面に形成された第1の金属膜と、前記コア基板の前記他方の面に形成された第2の金属膜と、前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜を被覆する絶縁層と、前記絶縁層上に形成され、前記絶縁層を貫通するビア配線を介して前記第1の金属膜と前記第2の金属膜とを接続する第3の金属膜と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子と基板とを含んで構成された半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、配線基板内に半導体素子を収容した半導体装置が知られている。配線基板としては、例えば、シリコンからなる基板本体に複数の導電層と複数の絶縁層とが交互に積層され、絶縁層を介して隣接する導電層同士が、隣接する導電層に挟持された絶縁層を貫通するビアホールで接続された配線基板等が用いられている。又、基板本体の材料としては、シリコン以外に金属や樹脂が用いられる場合もある。又、金属材料を充填した多数の貫通孔が形成された絶縁性基材が用いられる場合もある。
【0003】
このような半導体装置においては、半導体素子背面からの放熱経路が設けられていないか、又は、半導体素子背面にヒートシンクやヒートスプレッダを接着する構造が公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−23626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、半導体素子背面からの放熱経路が設けられていない場合には、配線基板内に収容した半導体素子の素子温度を要求される温度以下に維持することは困難である。又、半導体素子背面にヒートシンクやヒートスプレッダを接着する構造の場合には、放熱性は向上するものの、半導体装置に半導体素子や他の半導体装置を実装する際の実装密度が低下する問題がある。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、実装密度を低下させることなく放熱性を向上させた半導体装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本半導体装置の一形態は、コア基板と、前記コア基板を一方の面から他方の面に貫通する半導体素子収容孔と、回路形成面を前記一方の面側に向けて前記半導体素子収容孔に収容された半導体素子と、前記半導体素子の背面に形成された第1の金属膜と、前記コア基板の前記他方の面に形成された第2の金属膜と、前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜を被覆する絶縁層と、前記絶縁層上に形成され、前記絶縁層を貫通するビア配線を介して前記第1の金属膜と前記第2の金属膜とを接続する第3の金属膜と、を有することを要件とする。
【0008】
本半導体装置の他の形態は、コア基板と、前記コア基板の一方の面から他方の面に貫通する半導体素子収容孔と、回路形成面を前記一方の面側に向けて前記半導体素子収容孔に収容された半導体素子と、前記半導体素子の背面に形成された第1の金属膜と、前記コア基板の前記他方の面に形成された第2の金属膜と、前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜を被覆する絶縁層と、を有し、前記第1の金属膜と前記第2の金属膜とは一体に形成されていることを要件とする。
【発明の効果】
【0009】
開示の技術によれば、実装密度を低下させることなく放熱性を向上させた半導体装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施の形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
【図2】図1のA部を拡大して例示する斜視透視図である。
【図3】第1の実施の形態に係る半導体装置の一部を例示する平面図である。
【図4】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その1)である。
【図5】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その2)である。
【図6】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その3)である。
【図7】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その4)である。
【図8】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その5)である。
【図9】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その6)である。
【図10】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その7)である。
【図11】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その8)である。
【図12】第1の実施の形態の変形例1に係る半導体装置を例示する断面図である。
【図13】第1の実施の形態の変形例2に係る半導体装置を例示する断面図である。
【図14】第1の実施の形態の変形例3に係る半導体装置を例示する断面図である。
【図15】第1の実施の形態の変形例4に係る半導体装置を例示する断面図(その1)である。
【図16】第1の実施の形態の変形例4に係る半導体装置を例示する断面図(その2)である。
【図17】コア基板の側壁の平面形状を例示する模式図である。
【図18】第2の実施の形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
【図19】第2の実施の形態の変形例1に係る半導体装置を例示する断面図である。
【図20】第2の実施の形態の変形例2に係る半導体装置を例示する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。なお、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0012】
〈第1の実施の形態〉
[第1の実施の形態に係る半導体装置の構造]
まず、第1の実施の形態に係る半導体装置の構造について説明する。図1は、第1の実施の形態に係る半導体装置を例示する断面図である。図2は、図1のA部を拡大して例示する斜視透視図である。ただし、図2において、一部の構成要素は省略されている。図1及び図2において、X方向は後述するコア基板13の一方の面13aと平行な方向、Y方向はX方向に垂直な方向(紙面奥行き方向)、Z方向はX方向及びY方向に垂直な方向(コア基板13の厚さ方向)をそれぞれ示している。
【0013】
図1及び図2を参照するに、第1の実施の形態に係る半導体装置1は、半導体素子10と、コア基板13と、絶縁性樹脂14と、金属膜15と、絶縁層16と、金属膜17と、ソルダーレジスト層18と、はんだバンプ19と、金属膜25と、絶縁層26と、金属膜27と、ソルダーレジスト層28と、はんだバンプ29とを有する。
【0014】
半導体装置1において、コア基板13は、例えば厚さ70〜100μm程度、大きさ30×30mm程度の基板であり、基板本体11全体に亘りそのZ方向(厚さ方向)に形成された多数の貫通孔11xに金属材料を充填して線状導体(ビア)12が形成された基板である。コア基板13には、一方の面13aから他方の面13bに貫通する貫通孔13xが形成されている。貫通孔13xは、半導体素子10を収容する半導体素子収容孔である。
【0015】
基板本体11としては、例えばアルミナ(酸化アルミニウム)、ムライト、窒化アルミニウム、ガラスセラミックス(ガラスとセラミックスの複合材料)、チタン酸バリウムストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタンジルコン酸鉛等の無機誘電体を含む絶縁性基材を用いることができる。
【0016】
コア基板13に収容される半導体素子10が例えばシリコンである場合、その熱膨張係数(CTE)は3ppm/℃程度である。又、コア基板13の表面に形成される金属膜15や金属膜17等が例えば銅(Cu)である場合、その熱膨張係数(CTE)は16〜17ppm/℃程度である。基板本体11の材料として例えば熱膨張係数(CTE)が6〜7ppm/℃程度のアルミナや熱膨張係数(CTE)が4.5ppm/℃程度のムライト等の半導体素子10の熱膨張係数(CTE)と金属膜15や金属膜17等の熱膨張係数(CTE)との中間的な値の熱膨張係数(CTE)を有するセラミックス等を用いることにより、半導体素子10と金属膜15や金属膜17等との熱膨張係数(CTE)の差に起因する応力を緩和することができる。
【0017】
線状導体12は、その一端面がコア基板13の一方の面13aから露出しており、その他端面がコア基板13の他方の面13bから露出している。各線状導体12は、互いに略平行に略一定間隔で基板本体11の略全面に亘って形成されている。線状導体12は、例えば平面視円形に形成されており、その直径は例えば30nm〜2000nm程度とすることができる。なお、平面視とは、対象物を図1のZ方向から見た場合を指す。又、線状導体12は、隣接する線状導体12の間隔が線状導体12の直径よりも小さくなる程度に密に形成されていることが好ましい。ただし、線状導体12の配置形態については、特に限定されず、例えばヘキサゴナル状に配置されていてもよいし、グリッド状に配置されていてもよい。
【0018】
各線状導体12は、コア基板13の一方の面13aに形成された導体と他方の面13bに形成された導体とを接続するビアとしての機能を有する。ただし、線状導体12の一部は導体には接続されず、電気的に孤立(フローティング)した状態であっても構わない。線状導体(ビア)12を形成する金属材料としては、例えば銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)等を用いることができる。
【0019】
半導体素子10は、コア基板13に形成された貫通孔13x内に絶縁性樹脂14により固着されている。半導体素子10は、シリコン等からなる薄板化された半導体基板(図示せず)上に半導体集積回路(図示せず)や電極パッド10aが形成されたものである。半導体素子10の厚さは、例えば10〜50μm程度とすることができる。絶縁性樹脂14の材料としては、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂等を用いることができる。なお、半導体素子10は、回路形成面側(半導体集積回路(図示せず)や電極パッド10aが形成されている側)をコア基板13の一方の面13a側に向けて貫通孔13xに収容されている。なお、半導体素子10の背面(回路形成面と反対側の面)を含む部分に、二酸化珪素(SiO)や窒化珪素(SiN)等の絶縁膜を形成してもよい。
【0020】
金属膜15は、所定の平面形状にパターニングされており、コア基板13の一方の面13aに形成されている(半導体素子10の回路形成面には形成されていない)。金属膜15は、信号が流れる経路として用いられる信号用金属膜15aと、放熱経路として用いられる放熱用金属膜15bとを有する。図3に示すように、放熱用金属膜15bは、信号用金属膜15aの周囲を除く領域にベタに形成されている。なお、図3において、基板本体11、線状導体12、及び金属膜15以外は省略されている。又、図3において、便宜上、信号用金属膜15a及び放熱用金属膜15bに、図1に対応するハッチングを施している。
【0021】
放熱用金属膜15bは、半導体装置1の基準電位と電気的に接続されていてもよい。信号用金属膜15aと放熱用金属膜15bとは、それぞれコア基板13の一方の面13aから露出した多数の線状導体12の端面と接続されている。金属膜15(信号用金属膜15a及び放熱用金属膜15b)の材料としては、例えば銅(Cu)等を用いることができる。なお、放熱用金属膜15bは、本発明に係る第4の金属膜の代表的な一例である。
【0022】
絶縁層16は、コア基板13の一方の面13aに形成された金属膜15、及び半導体素子10の回路形成面を覆うように形成されている。絶縁層16の材料としては、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂などの樹脂材を用いることができる。
【0023】
金属膜17は、絶縁層16を貫通し金属膜15の表面又は半導体素子10の電極パッド10aの表面を露出するビアホール16x内に充填されたビア配線、及び絶縁層16上に形成された配線パターンを含んで構成されている。配線パターンは、所定の平面形状にパターニングされている。ビアホール16xは、ソルダーレジスト層18側に開口されていると共に、金属膜15の表面又は半導体素子10の電極パッド10aの表面によって底面が形成された、開口部の面積が底面の面積よりも大となる円錐台状の凹部となっている。又、この凹部内にビア配線が形成されている。金属膜17は、ビアホール16x内に露出する金属膜15又は半導体素子10の電極パッド10aと電気的に接続されている。金属膜17の材料としては、例えば銅(Cu)等を用いることができる。
【0024】
ソルダーレジスト層18は、金属膜17を覆うように絶縁層16上に形成されている。ソルダーレジスト層18は開口部18xを有し、開口部18x内には金属膜17の一部が露出している。接続信頼性を向上させるため、ソルダーレジスト層18の開口部18x内に露出する金属膜17上に、例えば無電解めっき法等により金属膜(図示せず)を形成しても構わない。金属膜(図示せず)の例としては、Au膜、Ni膜/Au膜をこの順番で積層したNi/Au膜や、Ni膜/Pd膜/Au膜をこの順番で積層したNi/Pd/Au膜等を挙げることができる。又、金属膜(図示せず)に代えて、ソルダーレジスト層18の開口部18x内に露出する金属膜17上にOSP(Organic Solderability Preservative)処理を施しても構わない。
【0025】
はんだバンプ19は、ソルダーレジスト層18の開口部18x内に露出する金属膜17上に形成されている。はんだバンプ19の材料としては、例えばPbを含む合金、SnとCuの合金、SnとAgの合金、SnとAgとCuの合金等を用いることができる。はんだバンプ19は、例えば他の半導体装置や実装基板等と接続される外部接続端子として機能する。
【0026】
なお、外部接続端子として、はんだバンプ19に代えて金属ピン等を用いても構わない。又、はんだバンプ19や金属ピン等の外部接続端子は、設けなくても構わない。この場合には、必要なときに開口部18x内に露出する金属膜17上に外部接続端子を形成すればよい。
【0027】
金属膜25は、所定の平面形状にパターニングされており、半導体素子10の背面、及びコア基板13の他方の面13bに形成されている。金属膜25は、信号が流れる経路として用いられる信号用金属膜25aと、放熱経路として用いられる放熱用金属膜25bとを有する。図3に示す金属膜15と同様に、放熱用金属膜25bは、信号用金属膜25aの周囲を除く領域にベタに形成されている。
【0028】
但し、コア基板13の一方の面13aのみに形成されていた金属膜15の放熱用金属膜15bとは異なり、放熱用金属膜25bは略同一平面である半導体素子10の背面及びコア基板13の他方の面13bの一部に連続的に(一体に)形成されている。なお、放熱用金属膜25bのうち、半導体素子10の背面に形成されている部分は、本発明に係る第1の金属膜の代表的な一例である。又、放熱用金属膜25bのうち、コア基板13の他方の面13bに形成されている部分は、本発明に係る第2の金属膜の代表的な一例である。
【0029】
放熱用金属膜25bは、半導体装置1の基準電位と電気的に接続されていてもよい。信号用金属膜25aと放熱用金属膜25bとは、それぞれコア基板13の他方の面13bから露出した多数の線状導体12の端面と接続されている。つまり、信号用金属膜25aは、複数の線状導体12を介して、金属膜15の信号用金属膜15aと電気的に接続されている。又、放熱用金属膜25bは、複数の線状導体12を介して、金属膜15の放熱用金属膜15bと接続されている。金属膜25(信号用金属膜25a及び放熱用金属膜25b)の材料としては、例えば銅(Cu)等を用いることができる。
【0030】
なお、放熱用金属膜15b又は放熱用金属膜25bが半導体装置1の基準電位(GND)と電気的に接続されている場合には、以下のように、同軸線路と同等の構造となる。すなわち、信号用金属膜15a及び25a並びにそれらを接続する複数の線状導体12の周囲には、所定の間隔を空けて半導体装置1の基準電位(GND)に接続された放熱用金属膜15b及び25b並びにそれらを接続する複数の線状導体12が配置される。その結果、信号電流が流れる信号用金属膜15a及び25a並びにそれらを接続する複数の線状導体12に対する外部からのノイズをシールド(遮蔽)する効果を奏する。
【0031】
又、隣接して配置される信号用金属膜15a及び25a並びにそれらを接続する複数の線状導体12間には、半導体装置1の基準電位(GND)に接続された複数の線状導体が配置されることになる。そのため、隣接して配置される信号用金属膜15a及び25a並びにそれらを接続する複数の線状導体12間に生じる電気的結合(容量結合)を低減することが可能となり、信号用金属膜15a及び25a並びにそれらを接続する複数の線状導体12自体がノイズ源となることを防止できる。
【0032】
絶縁層26は、コア基板13の他方の面13bに形成された金属膜25、及び半導体素子10の背面に形成された金属膜25を覆うように形成されている。絶縁層26の材料としては、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂などの樹脂材を用いることができる。なお、絶縁層26は、本発明に係る第1の金属膜及び第2の金属膜を被覆する絶縁層の代表的な一例である。
【0033】
金属膜27は、絶縁層26を貫通し金属膜25の表面を露出するビアホール26x内に充填されたビア配線、及び絶縁層26上に形成された配線パターンを含んで構成されている。配線パターンは、所定の平面形状にパターニングされている。ビアホール26xは、ソルダーレジスト層28側に開口されていると共に、金属膜25の表面によって底面が形成された、開口部の面積が底面の面積よりも大となる円錐台状の凹部となっている。又、この凹部内にビア配線が形成されている。
【0034】
金属膜27は、信号が流れる経路として用いられる信号用金属膜27aと、放熱経路として用いられる放熱用金属膜27bとを有する。図3に示す金属膜15と同様に、放熱用金属膜27bは、信号用金属膜27aの周囲を除く領域にベタに形成されている。信号用金属膜27aは、金属膜25の信号用金属膜25aと平面視において重複する位置に形成することができる。又、放熱用金属膜27bは、金属膜25の放熱用金属膜25bと平面視において重複する位置に形成することができる。
【0035】
放熱用金属膜27bは、半導体装置1の基準電位と電気的に接続されていてもよい。信号用金属膜27aは、ビアホール26x内に露出する金属膜25の信号用金属膜25aと電気的に接続されている。又、放熱用金属膜27bは、ビアホール26x内に露出する金属膜25の放熱用金属膜25bと接続されている。金属膜27(信号用金属膜27a及び放熱用金属膜27b)の材料としては、例えば銅(Cu)等を用いることができる。なお、放熱用金属膜27bのうち、絶縁層26上に形成された配線パターンの部分は、本発明に係る第3の金属膜の代表的な一例である。又、放熱用金属膜27bのうち、絶縁層26を貫通し金属膜25の表面を露出するビアホール26x内に充填されたビア配線の部分は、本発明に係る絶縁層を貫通するビア配線の代表的な一例である。
【0036】
ソルダーレジスト層28は、金属膜27を覆うように絶縁層26上に形成されている。ソルダーレジスト層28は開口部28xを有し、開口部28x内には信号用金属膜27aの一部が露出している。接続信頼性を向上させるため、ソルダーレジスト層28の開口部28x内に露出する信号用金属膜27a上に、例えば無電解めっき法等により金属膜(図示せず)を形成しても構わない。金属膜(図示せず)の例としては、Au膜、Ni膜/Au膜をこの順番で積層したNi/Au膜や、Ni膜/Pd膜/Au膜をこの順番で積層したNi/Pd/Au膜等を挙げることができる。又、金属膜(図示せず)に代えて、ソルダーレジスト層28の開口部28x内に露出する信号用金属膜27a上にOSP(Organic Solderability Preservative)処理を施しても構わない。
【0037】
はんだバンプ29は、ソルダーレジスト層28の開口部28x内に露出する信号用金属膜27a上に形成されている。はんだバンプ29の材料としては、例えばPbを含む合金、SnとCuの合金、SnとAgの合金、SnとAgとCuの合金等を用いることができる。はんだバンプ29は、例えば他の半導体装置や実装基板等と接続される外部接続端子として機能する。
【0038】
なお、外部接続端子として、はんだバンプ29に代えて金属ピン等を用いても構わない。又、はんだバンプ29や金属ピン等の外部接続端子は、設けなくても構わない。この場合には、必要なときに開口部28x内に露出する信号用金属膜27a上に外部接続端子を形成すればよい。
【0039】
このように、金属膜25の放熱用金属膜25bを、略同一平面である半導体素子10の背面及びコア基板13の他方の面13bの一部に連続的に(一体に)形成し、更に、絶縁層26を貫通するビア配線を介して放熱用金属膜25bを金属膜27の放熱用金属膜27bと接続している。又、他方の面13bの一部に形成された放熱用金属膜25bを、多数の線状導体12を介して、一方の面13aの一部に形成された金属膜15の放熱用金属膜15bと接続している。
【0040】
これにより、半導体素子10の動作時に発生する熱は、放熱用金属膜25bから絶縁層26を貫通するビア配線を介して放熱用金属膜27bに伝達されると共に、多数の線状導体12を介して放熱用金属膜15bに伝達される。すなわち、半導体素子10の動作時に発生する熱は、半導体装置1の全体に拡散されて半導体装置1の全体から放熱されるため、半導体素子10の素子温度を低く維持できる。特に、コア基板13の厚さ方向に微細間隔で形成された線状導体12は、コア基板13の略全面に亘って形成されているため、熱拡散性及び放熱性を大幅に向上できる。
【0041】
[第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法]
次に、第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。図4〜図11は、第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図である。
【0042】
まず、図4に示す工程では、基板本体11を準備し、準備した基板本体11全体に亘りその厚さ方向に、多数の貫通孔11xを形成する。基板本体11としては、例えば厚さ70〜100μm程度、大きさ30×30mm程度のアルミナ(酸化アルミニウム)のグリーンシート等を用いることができる。貫通孔11xは、例えば平面視円形とすることができ、その場合の直径φは例えば30nm〜2000nm程度とすることができる。又、貫通孔11xは、隣接する貫通孔11xの間隔Pが貫通孔11xの直径φよりも小さくなる程度に密に形成することが好ましい。ただし、貫通孔11xの配置形態については、特に限定されず、例えばヘキサゴナル状に配置してもよいし、グリッド状に配置してもよい。
【0043】
貫通孔11xの形成方法の一例を以下に示す。貫通孔11xは、例えば陽極酸化法を用いて形成することができる。具体的には、例えばアルミニウム(Al)の基板の一方の面を絶縁被膜したAl基板、又はガラス基板上にスパッタリング等によりアルミニウム(Al)の電極層を形成したAl電極層を用意し、用意したAl基板又はAl電極層の表面を洗浄後、電解液(好適には硫酸水溶液)中に浸漬し、浸漬したAl基板又はAl電極層を陽極とし、これに対向配置される白金(Pd)電極を陰極として通電(パルス電圧を印加)することで、Al基板又はAl電極層の表面に多孔質金属酸化膜(微小径の孔が規則正しく形成された酸化アルミニウムの膜)を形成することができる。
【0044】
この後、陽極酸化とは逆電位の電圧を各電極に印加(Al基板又はAl電極層を陰極とし、白金(Pd)電極を陽極として通電)することで、多孔質金属酸化膜をAl基板又はAl電極層から分離する。これによって、所望の微小径(例えば30nm〜2000nm程度)の貫通孔11xが高密度に形成された基板本体11が得られる。
【0045】
なお、基板本体11の材料としては、アルミナ(酸化アルミニウム)以外に、ムライト、窒化アルミニウム、ガラスセラミックス(ガラスとセラミックスの複合材料)、チタン酸バリウムストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタンジルコン酸鉛等の絶縁性基材を用いてもよい。
【0046】
次に、図5に示す工程で、基板本体11に形成された貫通孔11xに金属材料を充填して線状導体(ビア)12を形成する。以降、線状導体12を有する基板本体11をコア基板13と称する場合がある。線状導体12は、例えばスクリーン印刷法やインクジェット法等を用いて、例えば銀(Ag)や銅(Cu)等の導電性ペーストを貫通孔11xに充填することにより形成できる。
【0047】
例えば金属材料として銅(Cu)を用いる場合には、基板本体11の表面(貫通孔11xの内壁面を含む)に、無電解銅(Cu)めっき法によりシード層を形成し、形成したシード層を給電層として利用した電解銅(Cu)めっき法により、貫通孔11xに銅(Cu)を充填することができる。又、無電解銅(Cu)めっき法のみにより、銅(Cu)を貫通孔11xに充填しても構わない。
【0048】
更に、必要に応じて機械研磨、化学機械研磨(CMP)等により両面を研磨して平坦化し、線状導体12の両端を基板本体11の両面に露出させることができる。このようにして、基板本体11に、基板本体11の厚さ方向に貫通する微小径の線状導体12が高密度に設けられた構造体(図2参照)を形成することができる。
【0049】
次に、図6に示す工程では、図5に示す工程において形成したコア基板13に、複数の貫通孔13xを形成する。貫通孔13xは、後述する図8に示す工程において、半導体素子10を収容するための半導体素子収容孔である。従って、貫通孔13xの形状は、半導体素子10の形状に対応させて適宜決定すればよいが、例えば平面形状が略矩形状の孔とすることができる。貫通孔13xは、例えばレーザ加工法やウェットエッチング法等を用いて形成することができる。
【0050】
次に、図7に示す工程では、コア基板13の他方の面13bに、貫通孔13xの一端を塞ぐように、支持体30を形成する。支持体30としては、金属板やエポキシ系樹脂等の樹脂材を用いることができる。支持体30は、例えば両面粘着材等を用いて、コア基板13の他方の面13bに貼り付けることができる。
【0051】
次に、図8に示す工程では、複数の貫通孔13x内に半導体素子10を1つずつ配置する。本実施の形態では、半導体素子10を、半導体素子10の背面が支持体30に接するように配置する。又、半導体素子10を、半導体素子10の側面と複数の貫通孔13xの内壁面との間に間隙13yが形成されるように配置する。半導体素子10の厚さは、例えば10〜50μm程度(電極パッド10a部分を除く)とすることができる。ただし、半導体素子10の厚さは、コア基板13の厚さ(例えば70〜100μm程度)と同程度又は多少厚くても構わない。なお、半導体素子10は、シリコン等からなる薄板化された半導体基板(図示せず)上に半導体集積回路(図示せず)や電極パッド10aが形成されたものである。
【0052】
次に、図9に示す工程では、図8に示す間隙13y及びコア基板13の一方の面13aに絶縁性樹脂14(エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂等)を塗布し、硬化させて半導体素子10を貫通孔13x内に固着する。なお、絶縁性樹脂14の材料としては、厚さの均一性や加工性よりも空間充填性に優れた樹脂材を用いることが好ましい。
【0053】
次に、図10に示す工程では、コア基板13の一方の面13aに形成された絶縁性樹脂14を機械研磨、化学機械研磨(CMP)等により除去し、コア基板13の一方の面13aを露出させる。そして、支持体30を除去する。支持体30は機械的に剥離してもよいし、支持体30が金属である場合にはエッチングで除去してもよい。この工程により、コア基板13の一方の面13aと半導体素子10の回路形成面とは略面一となる。又、コア基板13の他方の面13bと半導体素子10の背面とは略面一となる。
【0054】
次に、図11に示す工程では、コア基板13の一方の面13aに、金属膜15、絶縁層16、金属膜17、及びソルダーレジスト層18を順次積層形成する。又、コア基板13の他方の面13bに、金属膜25、絶縁層26、金属膜27、及びソルダーレジスト層28を順次積層形成する。以下に、具体的な工程の一例を示す。
【0055】
まず、コア基板13の一方の面13aに金属膜15(信号用金属膜15a及び放熱用金属膜15b)を形成する(半導体素子10の回路形成面には形成しない)。図3に示すように、放熱用金属膜15bは、信号用金属膜15aの周囲を除く領域にベタに形成する。放熱用金属膜15bは、半導体装置1の基準電位と電気的に接続してもよい。
【0056】
又、半導体素子10の背面及びコア基板13の他方の面13bに金属膜25(信号用金属膜25a及び放熱用金属膜25b)を形成する。図3に示す金属膜15と同様に、放熱用金属膜25bは、信号用金属膜25aの周囲を除く領域にベタに形成する。但し、コア基板13の一方の面13aのみに形成されていた金属膜15の放熱用金属膜15bとは異なり、放熱用金属膜25bは略同一平面である半導体素子10の背面及びコア基板13の他方の面13bの一部に連続的に(一体に)形成する。放熱用金属膜25bは半導体装置1の基準電位と電気的に接続してもよい。
【0057】
金属膜15及び金属膜25は、例えばスパッタ法やめっき法により形成できる。金属膜15及び金属膜25の材料としては、例えば銅(Cu)等を用いることができる。信号用金属膜15aは、複数の線状導体12を介して、信号用金属膜25aと電気的に接続される。又、放熱用金属膜15bは、複数の線状導体12を介して、放熱用金属膜25bと接続される。
【0058】
次に、コア基板13の一方の面13aに、金属膜15を覆うように、絶縁層16を形成する。又、コア基板13の他方の面13bに、金属膜25を覆うように、絶縁層26を形成する。絶縁層16及び絶縁層26の材料としては、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂などの樹脂材を用いることができる。絶縁層16及び絶縁層26は、一例として、コア基板13の一方の面13a及び他方の面13bに、金属膜15及び金属膜25を覆うように樹脂フィルムをラミネートした後、樹脂フィルムをプレス(押圧)し、その後、190℃程度の温度で熱処理して硬化させることにより形成することができる。又、樹脂フィルムのラミネートに代えて、液状又はペースト状の樹脂をスピンコート法等により塗布しても構わない。
【0059】
次に、絶縁層16に、レーザ加工法等を用いて、金属膜15の表面が露出するように絶縁層16を貫通するビアホール16xを形成する。又、絶縁層26に、レーザ加工法等を用いて、金属膜25の表面が露出するように絶縁層26を貫通するビアホール26xを形成する。レーザ加工法には、例えばCOレーザ等を用いることができる。なお、絶縁層16及び絶縁層26として感光性樹脂膜を用い、フォトリソグラフィによりパターニングしてビアホール16x等を形成する方法を用いてもよいし、スクリーン印刷により開口部が設けられた樹脂膜をパターニングしてビアホール16x等を形成する方法を用いてもよい。
【0060】
次に、絶縁層16上に、ビアホール16x内に露出した金属膜15と電気的に接続される金属膜17を形成する。金属膜17は、ビアホール16x内に充填されたビア配線及び絶縁層16上に形成された配線パターンを含んで構成される。
【0061】
又、絶縁層26上に、ビアホール26x内に露出した金属膜25と電気的に接続される金属膜27(信号用金属膜27a及び放熱用金属膜27b)を形成する。図3に示す金属膜15と同様に、放熱用金属膜27bは、信号用金属膜27aの周囲を除く領域にベタに形成する。信号用金属膜27aは、金属膜25の信号用金属膜25aと平面視において重複する位置に形成することができる。又、放熱用金属膜27bは、金属膜25の放熱用金属膜25bと平面視において重複する位置に形成することができる。
【0062】
放熱用金属膜27bは、半導体装置1の基準電位と電気的に接続してもよい。信号用金属膜27aは、ビアホール26x内に露出する金属膜25の信号用金属膜25aと電気的に接続される。又、放熱用金属膜27bは、ビアホール26x内に露出する金属膜25の放熱用金属膜25bと接続される。金属膜27の材料としては、例えば銅(Cu)等を用いることができる。金属膜17及び金属膜27は、例えばセミアディティブ法により形成できる。
【0063】
次に、金属膜17を被覆するように絶縁層16上に開口部18xを有するソルダーレジスト層18を形成する。又、金属膜27を被覆するように絶縁層26上に開口部28xを有するソルダーレジスト層28を形成する。開口部18xを有するソルダーレジスト層18は、例えば金属膜17を被覆するようにソルダーレジスト液を塗布し、塗布したソルダーレジスト液を露光、現像することで形成することができる。開口部28xを有するソルダーレジスト層28も同様の方法により形成することができる。ソルダーレジスト層18及びソルダーレジスト層28の材料としては、例えばエポキシ系樹脂やイミド系樹脂等を含む感光性樹脂組成物を用いることができる。
【0064】
金属膜17の一部は、ソルダーレジスト層18の開口部18x内に露出する。又、信号用金属膜27aの一部は、ソルダーレジスト層28の開口部28x内に露出する。ソルダーレジスト層18の開口部18x内に露出する金属膜17上、及びソルダーレジスト層28の開口部28x内に露出する信号用金属膜27a上に、例えば無電解めっき法等により金属膜(図示せず)を形成しても構わない。
【0065】
金属膜(図示せず)の例としては、Au膜、Ni膜/Au膜をこの順番で積層したNi/Au膜や、Ni膜/Pd膜/Au膜をこの順番で積層したNi/Pd/Au膜等を挙げることができる。又、金属膜(図示せず)に代えて、ソルダーレジスト層18の開口部18x内に露出する金属膜17上、及びソルダーレジスト層28の開口部28x内に露出する信号用金属膜27a上にOSP(Organic Solderability Preservative)処理を施しても構わない。
【0066】
次に、ソルダーレジスト層18の開口部18x内に露出する金属膜17上、及びソルダーレジスト層28の開口部28x内に露出する信号用金属膜27a上に、はんだバンプ19及びはんだバンプ29を形成することにより(図示せず)、図1に示す半導体装置1が製造される。はんだバンプ19は、例えばソルダーレジスト層18の開口部18x内に露出する金属膜17を覆うように、はんだペーストを印刷し、リフローすることにより形成できる。はんだバンプ29も同様の方法により形成できる。はんだバンプ19及びはんだバンプ29の材料としては、例えばPbを含む合金、SnとCuの合金、SnとAgの合金、SnとAgとCuの合金等を用いることができる。はんだバンプ19及びはんだバンプ29は、例えば他の半導体装置や実装基板等と接続される外部接続端子として機能する。
【0067】
なお、外部接続端子として、はんだバンプ19やはんだバンプ29に代えて金属ピン等を用いても構わない。又、はんだバンプ19及びはんだバンプ29や金属ピン等の外部接続端子は、設けなくても構わない。この場合には、必要なとき(例えば半導体装置1の出荷時等)に、開口部18x内に露出する金属膜17上やソルダーレジスト層28の開口部28x内に露出する信号用金属膜27a上に外部接続端子を形成すればよい。以上が、第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法である。
【0068】
なお、第1の実施の形態では、1つの半導体装置1を作製する工程について説明したが、複数の半導体装置1を一体的に形成し、最後に個片化する工程としてもよい。
【0069】
又、コア基板13に2つの貫通孔13xを設けてそれぞれの貫通孔13x内に1つずつ半導体素子10を収容する例を示したが、コア基板13に1つ又は3つ以上の貫通孔13xを設けてそれぞれの貫通孔13x内に1つずつ半導体素子10を収容してもよい。又、各貫通孔13x内に複数の半導体素子10を収容してもよい。
【0070】
又、一部の貫通孔13x内にコンデンサ、抵抗、インダクタ等の受動部品を収容してもよい。
【0071】
又、コア基板13の一方の面13aや他方の面13bには、3層以上の導電層を形成してもよい。
【0072】
又、更に放熱性を向上させるため、ソルダーレジスト層28に開口部28とは異なる開口部を設け、金属膜27の放熱用金属膜27bの一部をソルダーレジスト層28から露出させてもよい。
【0073】
このように、第1の実施の形態によれば、金属膜25の放熱用金属膜25bを、略同一平面である半導体素子10の背面及びコア基板13の他方の面13bの一部に連続的に(一体に)形成し、更に、絶縁層26を貫通するビア配線を介して放熱用金属膜25bを金属膜27の放熱用金属膜27bと接続している。又、他方の面13bの一部に形成された放熱用金属膜25bを、多数の線状導体12を介して金属膜15の放熱用金属膜15bと接続している。これにより、半導体素子10の動作時に発生する熱は、放熱用金属膜25bから絶縁層26を貫通するビア配線を介して放熱用金属膜27bに伝達されると共に、多数の線状導体12を介して放熱用金属膜15bに伝達される。すなわち、半導体素子10の動作時に発生する熱は、半導体装置1の全体に拡散されて半導体装置1の全体から放熱されるため、半導体素子10の素子温度を低く維持できる。特に、コア基板13の厚さ方向に微細間隔で形成された線状導体12は、コア基板13の略全面に亘って形成されているため、半導体装置1の熱拡散性及び放熱性を大幅に向上できる。
【0074】
又、半導体素子10の背面にヒートシンクやヒートスプレッダを接着しなくても半導体装置1の熱拡散性及び放熱性を向上できるため、半導体装置1に半導体素子や他の半導体装置を実装する際の実装密度の低下を回避できる。
【0075】
又、半導体装置1では、半導体素子10と金属膜17との電気的接続にバンプを用いていないため、半導体素子10と金属膜17との熱膨脹係数の違いに起因する応力破壊や、エレクトロマイグレーションに起因する断線等の発生を防止することが可能となり、半導体素子10と金属膜17との接続信頼性を向上できる。
【0076】
〈第1の実施の形態の変形例1〉
第1の実施の形態の変形例1では、半導体装置1とは金属膜25の形態が異なる半導体装置1Aを例示する。なお、第1の実施の形態の変形例1において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0077】
図12は、第1の実施の形態の変形例1に係る半導体装置を例示する断面図である。図12を参照するに、第1の実施の形態の変形例1に係る半導体装置1Aにおいて、金属膜25は、信号が流れる経路として用いられる信号用金属膜25aと、放熱経路として用いられる放熱用金属膜25c及び25dとを有する。図3に示す金属膜15と同様に、放熱用金属膜25cは、コア基板13の他方の面13bの信号用金属膜25aの周囲を除く領域にベタに形成されている。又、放熱用金属膜25cは半導体素子10の背面のみに形成されている。
【0078】
つまり、半導体装置1(図1参照)では、放熱用金属膜25bは略同一平面である半導体素子10の背面及びコア基板13の他方の面13bの一部に連続的に(一体に)形成されていたが、半導体装置1Aでは、半導体素子10の背面に形成されている放熱用金属膜25dはコア基板13の他方の面13bの一部に形成されている放熱用金属膜25cとは平面的には不連続である。但し、放熱用金属膜25cと放熱用金属膜25dとは、金属膜27のビアホール26x内に充填されたビア配線、及び絶縁層26上に形成された配線パターンを介して接続されているため、半導体装置1と同様な放熱経路は確保されている。なお、放熱用金属膜25cは、本発明に係る第2の金属膜の代表的な一例である。又、放熱用金属膜25dは、本発明に係る第1の金属膜の代表的な一例である。
【0079】
なお、第1の実施の形態の変形例1に係る半導体装置1Aの製造方法は、第1の実施の形態に係る半導体装置1の製造方法と同様とすることができる。
【0080】
このように、第1の実施の形態の変形例1に係る半導体装置1Aでは、半導体素子10の背面に形成されている放熱用金属膜25dとコア基板13の他方の面13bの一部に形成されている放熱用金属膜25cとが平面的に不連続であるが、放熱用金属膜25cと放熱用金属膜25dとは他の導電層(放熱用金属膜27b)を介して接続されているため、半導体装置1と同様な放熱経路が確保でき、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
【0081】
〈第1の実施の形態の変形例2〉
第1の実施の形態の変形例2では、線状導体を有さないコア基板を用いる例を示す。なお、第1の実施の形態の変形例2において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0082】
図13は、第1の実施の形態の変形例2に係る半導体装置を例示する断面図である。図13を参照するに、第1の実施の形態の変形例2に係る半導体装置1Bは、コア基板13がコア基板13Bに置換された点が、半導体装置1(図1参照)と相違する。
【0083】
コア基板13Bは、例えば厚さ70〜100μm程度、大きさ30×30mm程度の基板であり、基板本体11Bと、貫通配線12Bとを有する。コア基板13Bには、一方の面13aから他方の面13bに貫通する貫通孔13xが形成されている。
【0084】
基板本体11Bとしては、例えば、有機系の樹脂(エポキシ系樹脂やポリイミド系樹脂等)やセラミックス、ガラス等の絶縁性基材を用いることができる。基板本体11Bとして有機系の樹脂を用いる場合には、シリカ等の無機フィラーを高密度に混合させると好適である。シリカ等の無機フィラーを高密度に混合させることにより、有機系の樹脂からなる基板本体11Bの熱膨張係数(CTE)を半導体素子10の熱膨張係数(CTE)と金属膜15や金属膜17等の熱膨張係数(CTE)との中間的な値にすることが可能となり、半導体素子10と金属膜15や金属膜17等との熱膨張係数(CTE)の差に起因する応力を緩和できる。
【0085】
基板本体11Bには、基板本体11Bを貫通する貫通孔11yが形成されている。貫通孔11yは、例えば平面視円形に形成されており、その直径は例えば数10〜数100μm程度とすることができる。貫通配線12Bは、貫通孔11yに銅(Cu)等の金属材料を充填したものである。
【0086】
コア基板13Bの一方の面13aには、信号が流れる経路として用いられる信号用金属膜15aのみが形成されている。信号用金属膜15aは、貫通配線12Bを介して金属膜25の信号用金属膜25aと電気的に接続されている。図3に示す金属膜15と同様に、金属膜25の放熱用金属膜25bは、信号用金属膜25aの周囲を除く領域にベタに形成されている。又、金属膜25の放熱用金属膜25bは、半導体装置1と同様に、略同一平面である半導体素子10の背面及びコア基板13Bの他方の面13bの一部に連続的に(一体に)形成されている。なお、半導体装置1と同様に、コア基板13Bの一方の面13aに放熱経路として用いられる放熱用金属膜15bを設け、貫通配線を設けて金属膜25の放熱用金属膜25bと接続してもよい。
【0087】
なお、第1の実施の形態の変形例2に係る半導体装置1Bは、周知の製造方法により製造できる。
【0088】
このように、第1の実施の形態の変形例2に係る半導体装置1Bでは、基板本体11Bとして有機系の樹脂やセラミックス、ガラス等の絶縁性樹脂を用い、金属膜25の放熱用金属膜25bを略同一平面である半導体素子10の背面及びコア基板13Bの他方の面13bの一部に連続的に(一体に)形成し、更に、絶縁層26を貫通するビア配線を介して放熱用金属膜25bを金属膜27の放熱用金属膜27bと接続している。これにより、半導体素子10の動作時に発生する熱は、放熱用金属膜25bから絶縁層26を貫通するビア配線を介して放熱用金属膜27bに伝達され、主にコア基板13Bの他方の面13b側から放熱されるため、半導体素子10の素子温度を低く維持できる。但し、熱拡散性及び放熱性は、厚さ方向に微細間隔で形成された線状導体12を有するコア基板13を用いた第1の実施の形態の方が優れている。
【0089】
〈第1の実施の形態の変形例3〉
第1の実施の形態の変形例3では、線状導体を有さないコア基板を用いる他の例を示す。なお、第1の実施の形態の変形例3において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0090】
図14は、第1の実施の形態の変形例3に係る半導体装置を例示する断面図である。図14を参照するに、第1の実施の形態の変形例3に係る半導体装置1Cは、コア基板13がコア基板13Cに置換された点が、半導体装置1(図1参照)と相違する。
【0091】
コア基板13Cは、例えば厚さ70〜100μm程度、大きさ30×30mm程度の基板であり、基板本体11Cと、貫通配線12Cと、絶縁層46Cとを有する。コア基板13Cには、一方の面13aから他方の面13bに貫通する貫通孔13xが形成されている。
【0092】
基板本体11Cとしては、例えば、銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の導電性基材(金属)を用いることができる。基板本体11Cとして、例えば、シリコン(Si)等の半導体を用いてもよい。基板本体11Cには、基板本体11Cを貫通する貫通孔11zが形成されている。貫通孔11zは、例えば平面視円形に形成されており、その直径は例えば数10〜数100μm程度とすることができる。
【0093】
貫通孔11zの内壁面は、絶縁性樹脂等からなる絶縁層46Cに被覆されており、絶縁層46Cの中心部近傍には貫通配線12Cが形成されている。貫通配線12Cとしては、例えば、銅(Cu)等の金属材料を用いることができる。なお、基板本体11Cとしてシリコン(Si)を用いた場合には、貫通孔11zの内壁面を含むシリコン(Si)の表面に熱酸化膜(SiO)等の絶縁膜を設ければよい。
【0094】
半導体装置1Cには、金属膜15は形成されていない。貫通配線12Cは金属膜17と、金属膜27の信号用金属膜27aとを電気的に接続している。図3に示す金属膜15と同様に、金属膜25の放熱用金属膜25bは、信号用金属膜25aの周囲を除く領域にベタに形成されている。又、金属膜25の放熱用金属膜25bは、半導体装置1と同様に、略同一平面である半導体素子10の背面及びコア基板13Cの他方の面13bの一部に連続的に(一体に)形成されている。
【0095】
なお、第1の実施の形態の変形例3に係る半導体装置1Cは、周知の製造方法により製造できる。
【0096】
このように、第1の実施の形態の変形例3に係る半導体装置1Cでは、基板本体11Cとして銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の導電性基材(金属)を用い、金属膜25の放熱用金属膜25bを略同一平面である半導体素子10の背面及びコア基板13Cの他方の面13bの一部に連続的に(一体に)形成し、更に、絶縁層26を貫通するビア配線を介して放熱用金属膜25bを金属膜27の放熱用金属膜27bと接続している。これにより、半導体素子10の動作時に発生する熱は、放熱用金属膜25bから絶縁層26を貫通するビア配線を介して放熱用金属膜27bに伝達されると共に、基板本体11Cを介して一方の面13a側にも伝達され、半導体装置1C全体から放熱されるため、半導体素子10の素子温度を低く維持できる。
【0097】
〈第1の実施の形態の変形例4〉
第1の実施の形態の変形例4では、第1の実施の形態よりも熱拡散性及び放熱性を更に向上する例を示す。なお、第1の実施の形態の変形例4において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0098】
図15は、第1の実施の形態の変形例4に係る半導体装置を例示する断面図である。図15を参照するに、第1の実施の形態の変形例4に係る半導体装置1Dは、コア基板13がコア基板13Dに置換された点が、半導体装置1(図1参照)と相違する。
【0099】
半導体装置1Dにおいて、基板本体11Dは基板本体11よりも平面形状が大きく形成されており、コア基板13Dの周縁部13zには絶縁層16や絶縁層26等の絶縁層は形成されていない。コア基板13Dの周縁部13zの平面形状は、例えば、額縁状とすることができる。コア基板13Dの周縁部13zの幅(X方向)は、例えば、1〜5mm程度とすることができる。
【0100】
コア基板13Dの周縁部13zの一方の面13aには、金属膜15の放熱用金属膜15bが延在している。又、コア基板13Dの周縁部13zの他方の面13bには、金属膜25の放熱用金属膜25bが延在している。周縁部13zに延在する放熱用金属膜15bと周縁部13zに延在する放熱用金属膜25bとは、多数の線状導体12を介して接続されている。
【0101】
なお、図16に示す半導体装置1Eのように、周縁部13zの部分の基板本体11Eに線状導体12が形成されていないコア基板13Eを用いてもよい。この場合、コア基板13Eの周縁部13zの部分は、例えば、アルミニウム(Al)から形成することができる。周縁部13zの部分の基板本体11Eに線状導体12が形成されていないコア基板13Eを形成するには、図4に示す工程において、陽極酸化法等を用いて貫通孔11xを形成する際に、コア基板13Eの周縁部13zとなる部分をマスクしておけばよい。
【0102】
又、図15又は図16において、コア基板13D又は13Eの側壁を、平面視において、凹凸が連続する形状としてもよい。コア基板13D又は13Eの側壁に凹凸を設けると、コア基板13D又は13Eの側壁の表面積が増えるため、更に放熱性を向上できる。図17は、コア基板の側壁の平面形状を例示する模式図である。図17において、コア基板13D又は13Eの周縁部13zを梨地で示している。コア基板13D又は13Eの側壁の平面形状は、例えば、図17(A)に示す矩形波状や図17(B)に示す三角波状、図17(C)に示す正弦波状等にすることができる。
【0103】
このように、第1の実施の形態の変形例4に係る半導体装置1D及び1Eでは、コア基板13D又は13Eの周縁部13zには絶縁層16や絶縁層26等の絶縁層が形成されてなく、放熱用金属膜15b及び放熱用金属膜25bの一部が露出している。これにより、コア基板13D又は13Eの周縁部13zが放熱面となり、周縁部13zから効率よく放熱するため、半導体装置1よりも更に放熱性を向上できる。
【0104】
なお、半導体装置1D及び1Eの構造は、基板本体に銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の導電性基材(金属)を用いた場合にも有効である。
【0105】
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、半導体装置1を積層した半導体装置の例を示す。なお、第2の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0106】
図18は、第2の実施の形態に係る半導体装置を例示する断面図である。図18を参照するに、第2の実施の形態に係る半導体装置2は、第1の実施の形態に係る半導体装置1(図1参照)が複数個積層された構造である。以下、半導体装置2について、半導体装置1と同一構造の部分についてはその説明を省略し、半導体装置1と異なる部分を中心に説明する。
【0107】
半導体装置2において、半導体装置1は3個積層されており、各半導体装置1は、上下に隣接するはんだバンプ19とはんだバンプ29とで接続されている。ただし、積層する半導体装置1の数は3個には限定されず、2個又は4個以上であってもよい。このように、半導体装置1を複数個積層して半導体装置2を実現することができる。
【0108】
なお、第2の実施の形態に係る半導体装置2の製造方法は、第1の実施の形態に係る半導体装置1の製造方法に、更に半導体装置1を積層する周知の工程を追加することにより実現できる。
【0109】
このように、第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏するが、更に以下の効果を奏する。すなわち、半導体装置1では、半導体素子10の背面にヒートシンクやヒートスプレッダを接着していないため、第2の実施の形態のように、複数の半導体装置1を容易に積層できる。つまり、半導体素子10の背面にヒートシンクやヒートスプレッダを接着しなくても半導体装置1の熱拡散性及び放熱性を向上できるため、第2の実施の形態のように、垂直方向にも実装密度を高めることができる。
【0110】
〈第2の実施の形態の変形例1〉
第2の実施の形態の変形例1では、第2の実施の形態よりも熱拡散性及び放熱性を更に向上する例を示す。なお、第2の実施の形態の変形例1において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0111】
図19は、第2の実施の形態の変形例1に係る半導体装置を例示する断面図である。図19を参照するに、第2の実施の形態の変形例1に係る半導体装置2Aにおいて、上下に隣接する金属膜15の放熱用金属膜15bと金属膜27の放熱用金属膜27bとが金属柱35を介して接続されている点が、半導体装置2(図18参照)と相違する。
【0112】
半導体装置2Aにおいて、各半導体装置1には開口部18y及び28yが形成されている。開口部18yは絶縁層16及びソルダーレジスト層18を貫通し、金属膜15の放熱用金属膜15bの表面を露出している。開口部28yはソルダーレジスト層28を貫通し、金属膜27の放熱用金属膜27bの表面を露出している。
【0113】
金属柱35の一端は開口部18y内に挿入され、はんだ等(図示せず)を介して開口部18y内に露出する金属膜15の放熱用金属膜15bと接続されている。金属柱35の他端は開口部18yと上下方向(Z方向)に隣接する開口部28y内に挿入され、はんだ等(図示せず)を介して開口部28y内に露出する金属膜27の放熱用金属膜27bと接続されている。金属柱35としては、例えば、銅ポスト等の熱伝導性の良好な金属を用いることができる。
【0114】
このように、第2の実施の形態の変形例1によれば、半導体装置2Aにおいて、上下に隣接する金属膜15の放熱用金属膜15bと金属膜27の放熱用金属膜27bとが金属柱35を介して接続されているため、金属柱35が放熱経路の一部となり、熱拡散性及び放熱性を半導体装置2よりも更に向上できる。
【0115】
〈第2の実施の形態の変形例2〉
第2の実施の形態の変形例2では、第2の実施の形態よりも熱拡散性及び放熱性を更に向上する他の例を示す。なお、第2の実施の形態の変形例2において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
【0116】
図20は、第2の実施の形態の変形例2に係る半導体装置を例示する断面図である。図20を参照するに、第2の実施の形態の変形例2に係る半導体装置2Bでは、図15に示す半導体装置1Dが積層されている点が、半導体装置2(図18参照)と相違する。
【0117】
周縁部13zに絶縁層16や絶縁層26等の絶縁層が形成されてなく、放熱用金属膜15b及び放熱用金属膜25bの一部が露出している半導体装置1Dを積層すると、積層された各コア基板13Dの周縁部13zがスタック構造となり放熱フィンとして機能する。そのため、熱拡散性及び放熱性を半導体装置2よりも更に向上できる。
【0118】
このように、第2の実施の形態の変形例2によれば、積層された各コア基板13Dの周縁部13zを放熱フィンとして機能させることにより、放熱性を半導体装置2よりも更に向上できる。図16に示す半導体装置1Eを積層しても同様の効果を奏する。又、図17の形態と組み合わせると、更に放熱性を向上できる。
【0119】
なお、半導体装置2Bの構造は、基板本体に銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の導電性基材(金属)を用いた場合にも有効である。
【0120】
以上、好ましい実施の形態及びその変形例について詳説したが、上述した実施の形態及びその変形例に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態及びその変形例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0121】
例えば、各実施の形態及びその変形例は、適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0122】
1、1A、1B、1C、1D、1E、2、2A、2B 半導体装置
10 半導体素子
10a 電極パッド
11、11B、11C、11D、11E 基板本体
11x、11y、11z、13x 貫通孔
12 線状導体
12B、12C 貫通配線
13、13B、13C、13D、13E コア基板
13a コア基板の一方の面
13b コア基板の他方の面
13y 隙間
13z コア基板の周縁部
14 絶縁性樹脂
15、17、25、27 金属膜
15a、25a、27a 信号用金属膜
15b、25b、25c、25d、27b 放熱用金属膜
16、26、46C 絶縁層
16x 第1ビアホール
18、28 ソルダーレジスト層
18x、18y、28x、28y 開口部
19、29 はんだバンプ
26x 第2ビアホール
30 支持体
35 金属柱
P 間隔
φ 直径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コア基板と、
前記コア基板を一方の面から他方の面に貫通する半導体素子収容孔と、
回路形成面を前記一方の面側に向けて前記半導体素子収容孔に収容された半導体素子と、
前記半導体素子の背面に形成された第1の金属膜と、
前記コア基板の前記他方の面に形成された第2の金属膜と、
前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜を被覆する絶縁層と、
前記絶縁層上に形成され、前記絶縁層を貫通するビア配線を介して前記第1の金属膜と前記第2の金属膜とを接続する第3の金属膜と、を有する半導体装置。
【請求項2】
コア基板と、
前記コア基板の一方の面から他方の面に貫通する半導体素子収容孔と、
回路形成面を前記一方の面側に向けて前記半導体素子収容孔に収容された半導体素子と、
前記半導体素子の背面に形成された第1の金属膜と、
前記コア基板の前記他方の面に形成された第2の金属膜と、
前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜を被覆する絶縁層と、を有し、
前記第1の金属膜と前記第2の金属膜とは一体に形成されている半導体装置。
【請求項3】
前記第1の金属膜と前記第2の金属膜とは一体に形成されている請求項1記載の半導体装置。
【請求項4】
前記コア基板は、無機誘電体を含む絶縁性基材と、前記絶縁性基材の一方の面から他方の面に貫通する複数の線状導体と、を備え、
前記複数の線状導体の一部は、前記第2の金属膜と接続されている請求項1乃至3の何れか一項記載の半導体装置。
【請求項5】
前記コア基板の前記一方の面に形成された第4の金属膜を更に有し、
第4の金属膜は、前記複数の線状導体の一部を介して、前記第2の金属膜と接続されている請求項4記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第2の金属膜は、前記コア基板の周縁部に延在しており、前記コア基板の周縁部に延在する前記第2の金属膜は、前記絶縁層から露出している請求項1乃至5の何れか一項記載の半導体装置。
【請求項7】
前記コア基板の側壁は、平面視において、凹凸が連続する形状とされている請求項6記載の半導体装置。
【請求項8】
前記各金属膜は、放熱経路を構成している請求項1乃至7の何れか一項記載の半導体装置。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか一項記載の半導体装置を複数個積層し、相互に電気的に接続した半導体装置。
【請求項10】
複数個積層した前記半導体装置のうちの隣接する半導体装置に形成された何れかの金属膜同士を、金属柱を介して接続した請求項9記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2013−4576(P2013−4576A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−131251(P2011−131251)
【出願日】平成23年6月13日(2011.6.13)
【出願人】(000190688)新光電気工業株式会社 (1,516)
【Fターム(参考)】