説明

半導体記憶装置

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高度集積化、低価格な読み出し専用の半導体装置(ROM)半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】不揮発性メモリの一種であるマスクROMは製造段階でマスクパターンに応じてデータが書き込まれ、各メモリセルの基本構成が、1ビット1トランジスタからなるので他の書換可能なメモリに比べ1ビット当たりの占有面積が小さく、大容量、大量生産に適した特徴を持っている。この特徴を活かし、近年、固定データを大量に扱うOA機器およびゲームを中心としたマスクROMの応用分野において、製品の高機能化・高性能化のため、大容量化、高速化、および製品サイクルの関係から短納期の要望が強く、このような要求に対応すべく、開発が進められている。
【0003】現在、大容量化においては、8メガビットが本格的な量産体制に入り、16メガビットについても立ち上がりつつある。さらに、32メガビットについては、開発の終盤を迎えつつある。基本構成が1ビット1トランジスタからなるマスクROMのメモリセルは、メモリセルサイズ、動作速度、TAT(Turn Around Time)を考慮した上で、現在製品化されている2メガビット以上の大容量ROMにおいては、図40R>0に示すようなNOR型フラットメモリセル方式のもの(第1の従来例)と、図43に示すようなNAND型方式のもの(第2の従来例)の2種類がある。
【0004】[第1の従来例]図40乃至図42に示す第1の従来例は、NOR型フラットメモリセル方式のもので、1ビット当たりのコンタクト数を減らして(コンタクトレス構造)メモリセル面積を大幅に削減し集積度を上げるために、図40乃至図42の如く、ビット線となるN+型拡散層1を形成し、その後ワード線となるポリサイドゲート2をそれに直交するように形成したものである。各メモリセルについては、ポリサイドゲート2とN+型拡散層1の交差部がソース・ドレイン3となり、近接する一対のソース・ドレイン3同士の間のスペース部にチャネル(活性領域)4が形成される。かかる構成では、各メモリセルのゲート長は近接するN+型拡散層1同士の間のスペース長で規定され、ゲート幅はポリサイドゲート2の幅で規定される。第1の従来例においては、データ書き込み作業(プログラム注入工程)をゲート電極形成後に行うため、ゲート電極形成後のメモリセル中間品を準備さえしておけば、どのようなデータ書き込みにも比較的短納期の対応が可能となる。
【0005】[第2の従来例]図43乃至図45に示す第2の従来例は、NAND型方式のROMである。図43R>3乃至図45中の11はビット線となるN+型拡散層、12はワード線となるポリサイドゲート、13はソース・ドレイン、14はチャネルである。第2の従来例では、複数個のメモリセルを縦積みにして、N+型拡散層11(ビット線)に対しNANDを形成しており、微細加工、プロセス技術により、ゲート長を縮小し、さらにメモリセル16段積みとすることにより、高集積化を図っている。N+型拡散層11(ビット線)に対しメモリセル16段積みにしているため、メモリセルの読み出し電流が小さく、高速化、低電圧化を図るには、回路設計に工夫が必要となる。なお、第2の従来例では、データ書き込み工程がポリサイドゲート12の形成前に行われるため、データ書き込み工程後の工程が増し、故に第1の従来例に比べて短納期対応は困難である。
【0006】[第3の従来例]図46は第3の従来例の半導体記憶装置(シーケンシャルアクセスメモリ)の概略を示す平面図である。図46中のWLはワード線、BLはビット線、DXcはワード線WLのデコード用のXアドレスデコーダ、DYcはビット線BLのデコード用のYアドレスデコーダ、Dcは各アドレスデコーダDXc,DYc内でワード線WLまたはビット線BLを選択するための素子、PLはプリデコード線である。また、図47は第3の従来例の半導体記憶装置のデコーダ部周辺の概略を示す回路図である。図47中のDc01,Dc02,・・・はデコーダ部、Pd01,・・・はプリデコーダ部、PL01,PL02,PL03はプリデコード線、Cntはカウンタ、Lαはデコーダ部Dc01,Dc02,・・・とプリデコード線PL01,PL02,PL03とを結線する配線である。
【0007】第3の従来例では、図47に示すように、カウンタCntの出力をプリデコーダ部Pd01,・・・とデコーダ部Dc01,Dc02,・・・の2段階でデコードして、ビット線BLおよびワード線WLに接続されたいずれかのメモリセルを選択している。すなわち、プリデコーダ部Pd01,・・・で一旦デコードした信号を図47のようにプリデコード線PL01,PL02,PL03でメモリセルアレイのX方向(ワード線WL)およびY方向(ビット線BL)に通し、それぞれXアドレスデコーダDXcおよびYアドレスデコーダDYcで再度デコードしてから最終的にワード線WLおよびビット線BLに選択信号を送信している。そして、第3の従来例ではワード線WLおよびビット線BLとプリデコード線PL01,PL02,PL03とは、図47の如く、複数のプリデコード線PL01,PL02,PL03を母線とする多重バス方式で接続されている。
【0008】[第4の従来例]一般的なメモリセルアレイの概略を図52に示す。通常、データの読み出し時には、横方向に1段のブロックの組が選択される。図52において、例えば、ブロック(0,0),ブロック(1,0)…の1段部分が選択されてデータの読み出しを行う。第4の従来例のメモリセルアレイのブロック構成を図53に、同じくメモリセルの種類を判断するための基準値を設定するリファレンス回路(リファレンス用トランジスタアレイ)構成を図54に夫々示す。図53中のm0〜m7はメモリセルトランジスタ、n0〜n9は前記メモリセルトランジスタm0〜m7の各ソース・ドレインに接続するノード、m8〜m17はブロック選択トランジスタ、201はアルミニウム製等の主ビット線、202はアルミニウム製等の仮想GND線、203は拡散層からなるローカルビット線、BWL0はブロック選択トランジスタm8〜m12にゲート入力するブロック選択用ワード線、BWL1は同じく前記ブロック選択トランジスタm13〜m17にゲート入力するブロック選択用ワード線、SWL0〜SWLnは各メモリセルトランジスタ選択用スイッチングワード線である。また、図54中のMAはメモリセルアレイ、SAは差動型センスアンプ、RAはリファレンス用トランジスタミニアレイである。
【0009】図53において、例えば、m5のメモリセルトランジスタのデータを読む場合、BWL0を“H”,BWL1を“L”,SWLnを“H”,他のSWLを“L”に設定する。このとき、主ビット線201から仮想GND線202までの電流径路を考えると、まず(1)主ビット線201から、(2)メモリセルトランジスタm10、(3)ノードn7、(4)メモリセルトランジスタm5、(5)ノードn6、(6)メモリセルトランジスタm9を経て、(7)仮想GND線202に電流が流れ込む。そして、第4の従来例では、リファレンス用トランジスタミニアレイRAをメモリセルアレイMAの外部に配置していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】[第1の従来例、第2の従来例及び第4の従来例の課題]前述した第1の従来例および第2の従来例のメモリセルでは、図48に示すように、いずれも、データ読み出しの対象となる1個のメモリセル、すなわち1トランジスタのソース/ドレイン間に電流が流れるか否かによって、データが“0”であるか“1”であるかを判定している。つまり、従来のメモリセルでは、メモリセル1個で1ビットのデータに対応していた。なお、図48中の(0)はオン時に電流が流れないメモリセルの場合、(i)はオン時に電流が流れるメモリセルの場合を夫々示している。
【0011】しかしながら、かかる構成でROMのチップサイズを小さくしようとすると限界があり、特に例えば32メガビットのROMではチップ面積のほぼ90%がメモリセルアレイで占められているため、同程度の微細化技術で、格段にチップサイズを小さくする、いいかえると、従来例と同面積でデータ集積度を高めるためには、このメモリセルの構成自体を変える必要がある。
【0012】第4の従来例においても、第1の従来例および第2の従来例と同様、データ読み出しの対象となる1個のメモリセル、すなわち1トランジスタのソース/ドレイン間に電流が流れるか否かによって、データが“0”であるか“1”であるかを判定している。かかる構成で大容量ROMを実現するためには、第1の従来例および第2の従来例と同様、製造プロセスの微細化を進めないかぎり、格段のチップサイズの縮小は望めない。
【0013】そこで、セルの微細化に関しては上記各従来例と同程度でありながら、ROMのチップサイズを小さくしてデータ集積度を高めるために、1メモリセル当たりの記憶データを多値化し、メモリセル数を減少させる技術が開示されている(特開平5−235308号公報及び特開昭59−148360号公報)。
【0014】ところで、このような多値化されたメモリセルを使用する場合、メモリセルの値の読み出し等における認識精度を高めるためには、電流径路における電流誤差をいかに低減するかが問題となる。
【0015】具体的に、第4の従来例において、例えばメモリセルm5を読み出す場合を考える。このとき、ワード線は、BWL0とSWLnを“H”に、他のワード線SWL0…,BWL1を“L”に設定することで、メモリセルm5が選択される。
【0016】ここで主ビット線201から、仮想GND線202までの電流径路を考えると、主ビット線201→m10→n7→m5→n6→m9→仮想GND線202といった電流経路が発生する。
【0017】ところが、ここで、m6が“ON”トランジスタの場合、主ビット線から→m11→n8→m6→n7という径路ができる。また、m4が“ON”トランジスタの場合、n6→m4→n5→m8→仮想GNDという径路ができる。このように、ターゲットとなるメモリセルm5の両隣のトランジスタm4,m6のプログラム状態が“ON”であるか“OFF”であるかによって、第4の従来例では、主ビット線201から仮想GND線202までの系全体の抵抗値が大きく異なり、見かけ上のメモリセルのON電流値がこれにともなって変動する。したがって、メモリセルアレイの外に設けられたリファレンス回路にてメモリセルデータをリファレンスする際に、電流誤差が生じる。このような電流誤差が大きければ、多値化された各メモリセルの値の認識が困難になるおそれがあり、電流径路における電流誤差をできるだけ低減する必要がある、という課題があった。
【0018】本発明は、上記課題に鑑み、メモリセルのデータをリファレンス回路でリファレンスする際に、メモリセルに至る電流経路の抵抗を減らして電流誤差を低減するとともに、併せて小型化を達成し得る半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【0019】[第3の従来例の課題]第3の従来例の半導体記憶装置では、図47の如く、メモリセルアレイと同じ長さのプリデコード線PL(PL01,PL02,PL03)を駆動し、ワード線WL、ビット線BLの数だけのデコーダ部Dc01,Dc02,・・・が必要である。このため、大容量化が進むにつれプリデコード線PL(PL01,PL02,PL03)が長くなり、本数が増えるにしたがって図46中のWx,Wyが増大して各アドレスデコーダDXc,DYcの面積が増大する。なお、図47では、プリデコーダ部Pd01,・・・を3個に限定し、カウンタからのデータを2ビットに限定して図示しているため、各プリデコード線PL01,PL02,PL03内の配線は4本で済み、プリデコード線PL全体で12本で済む。また、図47の如く、デコーダ部Dc01,Dc02,・・・とプリデコード線PL01,PL02,PL03とを結線する配線Lαの個数は、多重バス方式のため26個である。しかし、例えば実際の約16メガ(224)ビット等に適用する場合、プリデコード線PL全体で28本が個必要となる。さらに、前記配線Lαの個数はXアドレスデコーダDXcで211、YアドレスデコーダでDYcで213程度となるため、1本当たりのプリデコード線PL01,PL02,PL03の長さは大とならざるを得ない。プリデコード線PL(PL01,PL02,PL03)が長くなることにより、処理速度が低下し、さらに消費電流が増大するという問題がある。また面積が増大するためチップ価格が増大する。
【0020】本発明は、上記課題に鑑み、メモリセルアレイの周辺回路のレイアウト面積を小さくして、低コスト、高速、低消費電流を実現し得るの半導体記憶装置を提供することをも目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明請求項1に係る課題解決手段は、縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数の接続線と、該複数の接続線を選定するためのアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記アドレスデコーダは、前記各接続線に夫々接続されるフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを備え、前記接続線は、前記各メモリセルのゲート入力用のワード線または当該ワード線に直交するソース信号及びドレイン信号入力用のビット線であり、前記ワード線の直下でソースおよびドレインに挟まれる領域に活性領域が形成され、近接する前記ワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、複数の前記ワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成され、前記サイドウォールの有無によって一対の前記分離帯に挟まれる活性領域の幅が設定される。本発明請求項2に係る課題解決手段は、それぞれ活性領域を有して縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数の接続線と、該複数の接続線を選定するためのアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記アドレスデコーダは、前記各接続線に夫々接続されるフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを備え、前記メモリセルは、前記活性領域のしきい値が他のメモリセルと異なって設定された第0類のメモリセル、前記活性領域に第1の抵抗値を有せしめられた第1類のメモリセル、および前記活性領域に第2の抵抗値を有せしめられた第2類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、前記第0類のメモリセル、前記第1類のメモリセル、および前記第2類のメモリセルが全体として1組となってメモリセルとして用いられ、前記第1類のメモリセルの活性領域長と前記第2類のメモリセルの活性領域長は互いに異なるよう設定される。本発明請求項3に係る課題解決手段は、ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有して縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数の接続線と、該複数の接続線を選定するためのアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記アドレスデコーダは、前記各接続線に夫々接続されるフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを備え、前記接続線は、前記メモリセルのゲート入力用の複数のワード線または当該ワード線に直交するソース信号及びドレイン信号入力用の複数のビット線であり、複数の前記ワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記サイドウォールの有無によって前記ソースおよび前記ドレインに挟まれる前記活性領域の長さが設定される。本発明請求項4に係る課題解決手段は、ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有して縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数の接続線と、該複数の接続線を選定するためのアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記アドレスデコーダは、前記各接続線に夫々接続されるフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを備え、前記接続線は、前記メモリセルのゲート入力用の複数のワード線または当該ワード線に直交するソース信号及びドレイン信号入力用の複数のビット線であり、前記メモリセルは、前記活性領域に第0のしきい値特性を有せしめられた第0類のメモリセル、前記活性領域に第1のしきい値特性を有せしめられた第1類のメモリセル、前記活性領域に第2のしきい値特性を有せしめられた第2類のメモリセル、および前記活性領域に第3のしきい値特性を有せしめられた第3類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、近接する前記ワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、前記ワード線の幅方向側面の少なくとも片側にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成される。
【0022】本発明請求項5に係る課題解決手段は、ースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有し縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数のワード線と、複数個の前記メモリセルが接続され前記ワード線に直交する複数のビット線と、該複数のワード線を選定するための第1のアドレスデコーダと、該複数のビット線を選定するための第2のアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記第1のアドレスデコーダおよび第2のアドレスデコーダは、前記各ワード線または前記各ビット線に夫々対応するフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを夫々備え、前記ワード線の直下で前記ソースおよび前記ドレインに挟まれる領域に活性領域が形成され、近接する前記ワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、複数の前記ワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成され、前記サイドウォールの有無によって一対の前記分離帯に挟まれる活性領域の幅が設定される。本発明請求項6に係る課題解決手段は、それぞれ活性領域を有して縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数のワード線と、複数個の前記メモリセルが接続され前記ワード線に直交する複数のビット線と、該複数のワード線を選定するための第1のアドレスデコーダと、該複数のビット線を選定するための第2のアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記第1のアドレスデコーダおよび第2のアドレスデコーダは、前記各ワード線または前記各ビット線に夫々対応するフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを夫々備え、前記メモリセルは、前記活性領域のしきい値が他のメモリセルと異なって設定された第0類のメモリセル、前記活性領域に第1の抵抗値を有せしめられた第1類のメモリセル、および前記活性領域に第2の抵抗値を有せしめられた第2類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、前記第0類のメモリセル、前記第1類のメモリセル、および前記第2類のメモリセルが全体として1組となってメモリセルとして用いられ、前記第1類のメモリセルの活性領域長と前記第2類のメモリセルの活性領域長は互いに異なるよう設定される。本発明請求項7に係る課題解決手段は、ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有して縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数のワード線と、複数個の前記メモリセルが接続され前記ワード線に直交する複数のビット線と、該複数のワード線を選定するための第1のアドレスデコーダと、該複数のビット線を選定するための第2のアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記第1のアドレスデコーダおよび第2のアドレスデコーダは、前記各ワード線または前記各ビット線に夫々対応するフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを夫々備え、複数の前記ワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記サイドウォールの有無によって前記ソースおよび前記ドレインに挟まれる前記活性領域の長さが設定される。本発明請求項8に係る課題解決手段は、ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有して縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数のワード線と、複数個の前記メモリセルが接続され前記ワード線に直交する複数のビット線と、該複数のワード線を選定するための第1のアドレスデコーダと、該複数のビット線を選定するための第2のアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記第1のアドレスデコーダおよび第2のアドレスデコーダは、前記各ワード線または前記各ビット線に夫々対応するフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを夫々備え、前記メモリセルは、前記活性領域に第0のしきい値特性を有せしめられた第0類のメモリセル、前記活性領域に第1のしきい値特性を有せしめられた第1類のメモリセル、前記活性領域に第2のしきい値特性を有せしめられた第2類のメモリセル、および前記活性領域に第3のしきい値特性を有せしめられた第3類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、近接する前記ワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、前記ワード線の幅方向側面の少なくとも片側にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成される。
【0023】本発明請求項9に係る課題解決手段は、前記シフトレジスタの最先端のフリップフロップのみのセット入力端子が前記第2の母線に接続され、他のフリップフロップのリセット入力端子が前記第2の母線に接続される。
【0024】本発明請求項10に係る課題解決手段は、前記第1の母線に高速クロック発生回路が設けられる。
【0025】本発明請求項11に係る課題解決手段は、前記第1のアドレスデコーダのシフトレジスタと第2のアドレスデコーダのシフトレジスタとは互いに直列に接続される。
【0026】本発明請求項12に係る課題解決手段は、複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線からメモリセルを介して仮想GND線に至る電流経路が形成され、前記電流経路は、前記主ビット線から一個の前記メモリセルに至る複数個の電源側ローカルビット線と、一個の前記メモリセルから前記仮想GND線に至る複数個の接地側ローカルビット線とを備え、前記各メモリセルのゲート入力用のワード線の直下でソースおよびドレインに挟まれる領域に活性領域が形成され、近接する前記ワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、複数の前記ワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成され、前記サイドウォールの有無によって一対の前記分離帯に挟まれる活性領域の幅が設定される。本発明請求項13に係る課題解決手段は、それぞれ活性領域を有した複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線からメモリセルを介して仮想GND線に至る電流経路が形成され、前記電流経路は、前記主ビット線から一個の前記メモリセルに至る複数個の電源側ローカルビット線と、一個の前記メモリセルから前記仮想GND線に至る複数個の接地側ローカルビット線とを備え、前記メモリセルは、前記活性領域のしきい値が他のメモリセルと異なって設定された第0類のメモリセル、前記活性領域に第1の抵抗値を有せしめられた第1類のメモリセル、および前記活性領域に第2の抵抗値を有せしめられた第2類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、前記第0類のメモリセル、前記第1類のメモリセル、および前記第2類のメモリセルが全体として1組となってメモリセルとして用いられ、前記第1類のメモリセルの活性領域長と前記第2類のメモリセルの活性領域長は互いに異なるよう設定される。本発明請求項14に係る課題解決手段は、ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有して複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線からメモリセルを介して仮想GND線に至る電流経路が形成され、前記電流経路は、前記主ビット線から一個の前記メモリセルに至る複数個の電源側ローカルビット線と、一個の前記メモリセルから前記仮想GND線に至る複数個の接地側ローカルビット線とを備え、前記メモリセルのゲート入力用の複数のワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記サイドウォールの有無によって前記ソースおよび前記ドレインに挟まれる前記活性領域の長さが設定される。本発明請求項15に係る課題解決手段は、ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有した複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線からメモリセルを介して仮想GND線に至る電流経路が形成され、前記電流経路は、前記主ビット線から一個の前記メモリセルに至る複数個の電源側ローカルビット線と、一個の前記メモリセルから前記仮想GND線に至る複数個の接地側ローカルビット線とを備え、前記メモリセルは、前記活性領域に第0のしきい値特性を有せしめられた第0類のメモリセル、前記活性領域に第1のしきい値特性を有せしめられた第1類のメモリセル、前記活性領域に第2のしきい値特性を有せしめられた第2類のメモリセル、および前記活性領域に第3のしきい値特性を有せしめられた第3類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、各メモリセルのゲート入力用の互いに近接するワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、前記ワード線の幅方向側面の少なくとも片側にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成される。
【0027】本発明請求項16に係る課題解決手段は、複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線から前記各メモリセルに至る電源側電流経路と、前記各メモリセルから仮想GND線に至る接地側電流経路とが形成され、前記各メモリセルについての前記電源側電流経路および接地側電流経路の長さの合計は常に一定になるよう設定され、前記接地側電流経路は一個の前記仮想GND線に対して複数個の接地側ローカルビット線を有せしめられ、前記各メモリセルのゲート入力用のワード線の直下でソースおよびドレインに挟まれる領域に活性領域が形成され、近接する前記ワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、複数の前記ワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成され、前記サイドウォールの有無によって一対の前記分離帯に挟まれる活性領域の幅が設定される。本発明請求項17に係る課題解決手段は、それぞれ活性領域を有した複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線から前記各メモリセルに至る電源側電流経路と、前記各メモリセルから仮想GND線に至る接地側電流経路とが形成され、前記各メモリセルについての前記電源側電流経路および接地側電流経路の長さの合計は常に一定になるよう設定され、前記接地側電流経路は一個の前記仮想GND線に対して複数個の接地側ローカルビット線を有せしめられ、前記メモリセルは、前記活性領域のしきい値が他のメモリセルと異なって設定された第0類のメモリセル、前記活性領域に第1の抵抗値を有せしめられた第1類のメモリセル、および前記活性領域に第2の抵抗値を有せしめられた第2類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、前記第0類のメモリセル、前記第1類のメモリセル、および前記第2類のメモリセルが全体として1組となってメモリセルとして用いられ、前記第1類のメモリセルの活性領域長と前記第2類のメモリセルの活性領域長は互いに異なるよう設定される本発明請求項18に係る課題解決手段は、ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有して複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線から前記各メモリセルに至る電源側電流経路と、前記各メモリセルから仮想GND線に至る接地側電流経路とが形成され、前記各メモリセルについての前記電源側電流経路および接地側電流経路の長さの合計は常に一定になるよう設定され、前記接地側電流経路は一個の前記仮想GND線に対して複数個の接地側ローカルビット線を有せしめられ、前記各メモリセルのゲート入力用の複数のワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記サイドウォールの有無によって前記ソースおよび前記ドレインに挟まれる前記活性領域の長さが設定される。発明請求項19に係る課題解決手段は、ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有した複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線から前記各メモリセルに至る電源側電流経路と、前記各メモリセルから仮想GND線に至る接地側電流経路とが形成され、前記各メモリセルについての前記電源側電流経路および接地側電流経路の長さの合計は常に一定になるよう設定され、前記接地側電流経路は一個の前記仮想GND線に対して複数個の接地側ローカルビット線を有せしめられ、前記メモリセルは、前記活性領域に第0のしきい値特性を有せしめられた第0類のメモリセル、前記活性領域に第1のしきい値特性を有せしめられた第1類のメモリセル、前記活性領域に第2のしきい値特性を有せしめられた第2類のメモリセル、および前記活性領域に第3のしきい値特性を有せしめられた第3類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、各メモリセルのゲート入力用の互いに近接するワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、前記ワード線の幅方向側面の少なくとも片側にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成される。
【0028】
【作用】本発明の請求項1〜請求項8に係る半導体記憶装置では、アドレスデコーダにシフトレジスタでを備えているので、ビット間のデータ伝搬をシフトレジスタ内で行うことができる。したがって、第3の従来例のような多重バス方式にデータ伝搬を行う場合に比べて配線数を飛躍的に減少でき、請求項1〜請求項8のような多値化されたメモリセルのデータをリファレンス回路でリファレンスする際に、メモリセルに至る電流経路の抵抗を少なくでき、電流誤差を低減できる。また、アドレスデコーダの内部面積を飛躍的に低減でき、チップサイズの縮小化、アクセス時間の高速化、および低消費電力化を図り得る。
【0029】本発明の請求項9に係る半導体記憶装置では、シフトレジスタの最先端のフリップフロップのみのセット入力端子を第2の母線に接続し、他のフリップフロップのリセット入力端子を第2の母線に接続しているので、セット入力が1回で済み、後はシフトレジスタ内でデータ伝搬することができる。したがって、データ入力用外部装置の動作を単純化でき、外部装置を含めた配線経路を短縮化して配線抵抗を減らすことができると共に、全体として面積を縮小できる。
【0030】本発明の請求項10に係る半導体記憶装置では、第1の母線に高速クロック発生回路を設けているので、シフトレジスタ内のデータ伝搬を高速クロック発生回路からのクロック信号に同期させることができ、処理スピードを飛躍的に向上できる。したがって、請求項1〜請求項8に記載した技術をランダムアクセスメモリ等へ適用することが可能となる。
【0031】本発明の請求項11に係る半導体記憶装置では、第1のアドレスデコーダのシフトレジスタと第2のアドレスデコーダのシフトレジスタとを互いに直列に接続することで、第1のアドレスデコーダおよび第2のアドレスデコーダへのセット入力が合計1回で済み、後はシフトレジスタ内でデータ伝搬することができる。したがって、データ入力用外部装置の動作を単純化でき、外部装置を含めた面積を縮小できる。
【0032】本発明請求項12〜請求項15に係る半導体記憶装置では、一個のメモリセルについて複数個の電源側ローカルビット線および複数個の接地側ローカルビット線を形成し、また、請求項16〜請求項19に係る半導体記憶装置では、一個の前記仮想GND線に対して複数個の接地側ローカルビット線を形成しているので、各ローカルビット線を単一にしか形成しない場合に比べて、配線内に発生する抵抗値を低減できる。したがって、請求項12〜請求項19に記載のメモリセルのブロック分割数を低減しても、同程度の高速化を実現できるため、メモリセルアレイ面積全体を従来例よりも小さくでき、大容量ROMを高い歩留で安価に製造できる。
【0033】
【実施例】本発明に係る半導体記憶装置は、各メモリセルを駆動するための回路構成に本質的特徴を有するものであるが、理解の容易のため、かかる本質的特徴の説明(第6乃至第11の実施例)に先駆けて、多値化されたメモリセルアレイ自体の構成例及び動作例を第1乃至第5の実施例として説明する。
【0034】[第1の実施例]
<構成>図1は本発明の第1の実施例の半導体記憶装置を示す平面図、図2は同じくそのA−A断面図、図3は同じくそのB−B断面図である。本実施例の半導体記憶装置は、複数個のメモリセルが配列された不揮発性のNOR型フラットセル方式の半導体記憶装置(ROM)であって、チャネル幅制御としきい値制御を組み合わせて四値のメモリセルを実現したものである。図1乃至図3中のM0〜M3はメモリセル、21はSi等からなるp型半導体基板、22はメモリセルごとにゲートを構成するためのポリサイド等からなるワード線、23はSi酸化膜等からなるゲート絶縁膜、24はp型半導体基板の上層部の一部で構成されるチャネル(活性領域)、25,26は前記メモリセルごとにソースおよびドレインを構成するためのn+型拡散層としてのビット線、27は近接する前記ワード線22の間の領域で異なるメモリセルの前記チャネル24同士を分離する分離帯(アイソレーション領域)、28は層間絶縁膜、29はメタル配線、31はSi酸化膜またはSi窒化膜等の表面保護膜(パッシベーション)、32は複数のワード線22のうち一部のワード線22の幅方向側面の少なくとも片側に形成されるサイドウォールである。
【0035】前記ワード線22は前記ゲート絶縁膜23の上面で前記ビット線25,26に直交する方向に延びた帯状に形成され、複数本が平行に形成される。該複数のワード線22の幅は、該ワード線22の形成後の中間製品を標準化するため、互いに同寸法に設定される。前記チャネル24は前記ワード線22の直下で前記ビット線25,26に挟まれる領域に形成される。前記ビット線25,26は帯状に形成され、複数本が平行に配置される。前記分離帯27は前記ワード線22およびサイドウォール32をマスクとしてアイソレーション注入されて形成される。
【0036】前記メモリセルM0〜M3はエンハンスメント型で構成されている。そして、前記メモリセルM0〜M3のうち、メモリセルM0(第0類のメモリセル)のチャネル24のしきい値は他のメモリセルM1〜M3より大幅に高く設定されている。また、メモリセルM1(第1類のメモリセル)のチャネル24の抵抗値(チャネル抵抗値)は相対的に大きく(第1の抵抗値)設定され、メモリセルM2(第2類のメモリセル)のチャネル抵抗値は中程度(第2の抵抗値)に設定され、さらにメモリセルM3(第3類のメモリセル)のチャネル抵抗値は相対的に小さく(第3の抵抗値)設定されている。なお、メモリセルM0(第0類のメモリセル)のチャネル抵抗値は第1の抵抗値と同様に大きく設定されている。かかるチャネル抵抗値の違いは、夫々のチャネル24の幅(チャネル幅)を違えることで設定する。すなわち、チャネル幅が大きければチャネル抵抗値は低減され、逆にチャネル幅が小さければチャネル抵抗値は増大される。上記チャネル幅は、前記ワード線22の幅方向側面にサイドウォール32が形成されるか否かによって設定される。すなわち、前記サイドウォール32の有無によって、ワード線22と前記分離帯27との重なり量が異なってくるが、前記分離帯27では外部機器により当該ワード線22が選択されても電流が流れないため、チャネルがサイドウォール32の幅だけ広がることになる。
【0037】具体的には、前記第1類のメモリセルM1に対応するワード線22の幅方向側面はサイドウォールが省略されることで、そのチャネル幅は小さく設定され、故にチャネル抵抗値は大に設定される。前記第2類のメモリセルM2のサイドウォール32は対応するワード線22の幅方向側面の片側のみに形成されることで、そのチャネル幅は中程度に設定され、故にチャネル抵抗値は中程度に設定される。前記第3類のメモリセルM3のサイドウォール32は対応するワード線22の幅方向側面の両側に形成されることで、そのチャネル幅は大きく設定され、故にチャネル抵抗値は小に設定される。
【0038】このように、ワード線22の側壁両側にサイドウォール32を形成するもの(第3類のメモリセルM3)、片側に形成するもの(第2類のメモリセルM2)、形成しないもの(第1類のメモリセルM1および第0類のメモリセルM0)の三種類を形成し、さらにサイドウォールを形成しないもののうちの一方(第0類のメモリセルM0)のチャネル24にプログラム注入してそのチャネルしきい値を高く設定することで、下記のように四種類のメモリセルトランジスタを構成できる。
【0039】第0類のメモリセルM0:チャネル幅=小,しきい値=高い(トランジスタはONしない)
第1類のメモリセルM1:チャネル幅=小、しきい値=エンハンスメント第2類のメモリセルM2:チャネル幅=中、しきい値=エンハンスメント第3類のメモリセルM3:チャネル幅=大、しきい値=エンハンスメント。
【0040】なお、前記各ビット線25,26は、図4の如く、ビット線選択トランジスタ35を介して外部のセンス回路36に接続されている。一般に、ROMデータの読み出しはセンス回路が用いられるが、本実施例で使用するセンス回路36もメモリセルM0〜M3を流れる電流値を検出するものである点で既存のものと全く変わりがない。すなわち、該センス回路36は、選択されたメモリセルのオン電流値がどの範囲に入っているかを検出し、3次元データ{(A),(B),(C)}に変換するものである。ただし、該センス回路36は、3種の電流値を判別できるしきい値、すなわち、図6中の(0)と(i)の間、(i)と(ii)の間、(ii)と(iii)の間に夫々設定されたしきい値を有している。ここで、図5は前記メモリセルM0〜M3で構成されるメモリセルアレイの内部回路図、図6は前記各メモリセルM0〜M3のワード線22(ゲート)に所定の電圧を印加しかつ所定のドレイン電圧を印加した場合に流れる電流値(オン電流値)を示したものである。図6のように、各メモリセルM0〜M3のオン電流値は(0)〜(iii)というように異なって設定される。該センス回路36は、図4の如く、前記3次元データ{(A),(B),(C)}に夫々対応する3ビットの出力線を介して判定回路37に接続される。該判定回路37は、図7の如く、前記センス回路36からの3次元データ{(A),(B),(C)}に基づいて、選択されたメモリセルが第0類から第3類のいずれのメモリセルM0〜M3であるかを判定し、前記3次元データ{(A),(B),(C)}を2ビットのデータ(■,■)に変換する機能を有する。
【0041】なお、図8、図9および図10は前記ビット線選択トランジスタ35等の周辺トランジスタを示す図であって、図8は平面図、図9は図8のC−C断面図、図10は同じくそのD−D断面図である。該周辺トランジスタは、前記各メモリセルM0〜M3を形成するのと同一のp型半導体基板21の上面に形成される。図8R>8乃至図10中の40aはLOCOSフィールド酸化膜、40bはソースおよびドレインを形成するn+型拡散層、40cはゲート絶縁膜、40dはゲート、40eはソースおよびドレインをLDD構造とするためのn-型拡散領域、40fはサイドウォール、40gは層間絶縁膜、40hはメタル配線、40iはSi酸化膜またはSi窒化膜等の表面保護膜(パッシベーション)、40jはコンタクト領域である。なお、図4中のMAはメモリセルアレイである。
【0042】<使用方法>上記構成の半導体記憶装置の使用時には、ワード線22を通じて読み出し対象となるメモリセルM0〜M3のワード線22(ゲート)に所定の電圧を印加すると同時に、ビット線選択トランジスタ35のゲート40dに所定の電圧を印加して当該メモリセルM0〜M3のビット線25,26をセンス回路36に電気的に接続する。このとき、各メモリセルM0〜M3のオン電流値は、図6に示すようになる。すなわち、第0類のメモリセルM0の場合、チャネル24のしきい値が高いため、トランジスタはオンせず、故に電流値は(0)=0のままである。第1類のメモリセルM1の場合、チャネル抵抗値が高いためにオン電流値(i)は低くなる。第2類のメモリセルM2の場合、チャネル抵抗値は中程度であるためにオン電流値(ii)は中程度となる。第3類のメモリセルM3の場合、チャネル抵抗値は低いためにオン電流値(iii)は高くなる。そして、センス回路36にて、上記メモリセルM0〜M3のオン電流値がどの範囲に入っているかを検出し、図7の如く、3次元データ{(A),(B),(C)}に変換する。具体的には、第0類のメモリセルM0の場合は{(A),(B),(C)}={”H”,”H”,”H”}とし、第1類のメモリセルM1の場合は{”L”,”H”,”H”}とし、第2類のメモリセルM2の場合は{”L”,”L”,”H”}とし、第3類のメモリセルM3の場合は{”L”,”L”,”L”}とする。該データ{(A),(B),(C)}は判定回路37に送信される。判定回路37は、センス回路36からの3次元データ{(A),(B),(C)}を2ビットのデータ(■,■)に変換する。具体的には、図7の如く、{(A),(B),(C)}={”H”,”H”,”H”}の場合(すなわち第0類のメモリセルM0が選択された場合)は(■,■)=(H,H)とし、{”L”,”H”,”H”}の場合(すなわち第1類のメモリセルM1が選択された場合)は(■,■)=(H,L)とし、{”L”,”L”,”H”}の場合(すなわち第2類のメモリセルM2が選択された場合)は(■,■)=(L,H)とし、{”L”,”L”,”L”}の場合(すなわち第3類のメモリセルM3が選択された場合)は(■,■)=(L,L)とする。
【0043】このように、各メモリセルM0〜M3が夫々単独で2ビットデータ(■,■)としての多値特性を有しているので、従来例では1個のメモリセルトランジスタで1ビットデータに対応するのに比べて、セルアレイのメモリセルトランジスタ数を従来の1/2に減らすことができるため、セルアレイ部分だけを見ればその面積を半減できる。言い変えれば、従来例と同じ面積で二倍の記憶容量を有せしめることが可能となる。したがって、各微細化に関しては従来例と同程度でありながら、ROMのチップサイズを格段に小さくしてデータ集積度を高めることができ、低コスト化および大容量化が可能となる。具体的には、例えば32メガビットのROMの場合、従来約32メガ個のメモリセルが必要であったのに対し、本発明では、約16メガ個のメモリセルで良いことになる。
【0044】<製造方法>本実施例の製造方法を説明する。図11、図13、図15、図17および図19はメモリセルアレイの製造工程を示す断面図、図12、図14R>4、図16、図18および図20は周辺トランジスタの製造工程を示す断面図である。まず、p型半導体基板21の上面の周囲部に、周辺回路のアイソレーション領域となるLOCOSフィールド酸化膜40aを形成する。そして、図11および図12の如く、CVD法等にてゲート絶縁膜23,40cを形成し、p型半導体基板21の上面の一部をマスキンクし、各メモリセルのp型半導体基板21の上層部の一部にn+不純物の注入を行い、これを拡散してビット線25,26(ソースおよびドレイン)を形成する。なお、ビット線25,26の形成はゲート絶縁膜23の形成の前に行ってもよい。
【0045】次に、ポリシリコンまたは高融点金属ポリサイド等を用いたCVD法にて、ワード線22(ゲート)および周辺トランジスタのゲート40dを積層した後、さらにワード線22およびゲート40dの上面等にSi酸化膜41およびSi窒化膜42をリソグラフィー処理にて形順次成する。そして、図13および図14の如く、Si酸化膜41およびSi窒化膜42をエッチング除去した後、周辺トランジスタの所定領域にP(リン)等のn-型不純物を注入して拡散しn-型拡散領域40eを形成する。そして、CVD法にて酸化膜を積層した後、全面異方性エッチング処理を施して全メモリセルM0〜M3のワード線22および周囲トランジスタのゲート40dの幅方向側面の両側にサイドウォール32,40fを形成する。該サイドウォール32,40fは、例えばCVD酸化膜あるいはポリシリコン等を用いて形成する。なお、ここまでの製造工程は、各メモリセルの種類が如何なるものであっても共通しているため、各メモリセルの種類の決定前に予め中間製品として大量に生産しておくことが可能である。また、前記サイドウォール32は、ビット線選択用等の周辺トランジスタのLDD構成用等のサイドウォール40fと同時に形成すれば、製造工程上での工程追加等を防止できる。
【0046】そして、ROMの設計に基づいて、第2類のメモリセルM2の約半分、第3類のメモリセルM3の全部および周囲トランジスタの全部をフォトレジスト43で被覆し(フォトリソグラフィー工程)、図15および図16の如く、所定のサイドウォール32,40fを残す。その後、フォトレジスト43をエッチング除去する。
【0047】次に、図17および図18の如く、近接するメモリセルの間に、ボロン(B)あるいはBF2等の不純物をイオン注入し、分離帯27を形成する。ここで、ワード線22とサイドウォール32が注入マスクとなり、分離帯27と、ワード線22との重なり量がサイドウォール32の幅だけずれてくる。これによって、各メモリセルM0〜M3のチャネル幅を調整できる。
【0048】この後、図19のように第0類のメモリセルM0を除く全領域にレジスト44を形成し、プログラム注入によって第0類のメモリセルM0のチャネル24のしきい値を十分高く設定する。そして、層間絶縁膜28,40g、メタル配線29,40hおよび表面保護膜31,40iを形成して、図1乃至図3に示す半導体記憶装置が形成される。
【0049】このように、全メモリセルM0〜M3および周囲トランジスタの全部のゲートにサイドウォール32,40fを形成する工程までを、ROMの設計に拘らずに標準的な中間製品として予め大量生産しておき、後工程においてチャネル抵抗値およびチャネルしきい値を違えているので、初期段階から各メモリセルの特性を変えるのに比べて、ROMの設計後の製造期間を大幅に短縮できる。
【0050】[第2の実施例]
<構成>図21は本発明の第2の実施例の半導体記憶装置を示す図である。本実施例の半導体記憶装置(ROM)は、四値のメモリセルを有する不揮発性のNOR型フラットセル方式のものである点は第1の実施例と同様であるが、チャネルの電気的特性をしきい値の違いのみによって達成している点で第1の実施例と異なる。図21R>1中のM0〜M3はメモリセル、51はSi等からなるp型半導体基板、52はメモリセルごとにゲートを構成するためのポリサイド等からなるワード線、53はSi酸化膜等からなるゲート絶縁膜、54はp型半導体基板の上層部の一部で構成されるチャネル(活性領域)、57は近接する前記ワード線52の間の領域で異なるメモリセルの前記チャネル54同士を分離する分離帯(アイソレーション領域)、58は層間絶縁膜、61はSi酸化膜またはSi窒化膜等の表面保護膜(パッシベーション)、62は各ワード線52の幅方向側面の両側に形成されるサイドウォールである。
【0051】前記ワード線52は、図1に示した第1の実施例と同様、図示しないビット線に直交する方向に形成される。前記チャネル54は前記ワード線52の直下でビット線に挟まれる領域に形成される。そして、該各チャネル54のしきい値は、プログラム注入の注入量を調整することで夫々設定される。具体的には、各メモリセルM0〜M3のしきい値は下記のように設定される。
【0052】第0類のメモリセルM0:しきい値D0=極めて高い(トランジスタはONしない)
第1類のメモリセルM1:しきい値D1=やや高い第2類のメモリセルM2:しきい値D2=やや低い第3類のメモリセルM3:しきい値D3=極めて低い。
【0053】このように、各類のメモリセルM0〜M3のチャネル54のしきい値を変えていることで、上記のように四種類のメモリセルトランジスタを構成できる。
【0054】また、前記分離帯57は、ワード線52および前記サイドウォール62をマスクとしてアイソレーション注入されて形成される。これにより、分離帯57の幅を狭めることができる。すなわち、各メモリセルM0〜M3のチャネル幅を広げることができ、チャネル抵抗値を容易に低減でき、電流効率を増すことで各メモリセルM0〜M3のしきい値特性の差を明確にできる。
【0055】なお、前記ワード線52に直交するビット線25,26は、図4に示した第1の実施例と同様、ビット線選択トランジスタ35を介して外部のセンス回路36に接続されている。該センス回路36は、該{(A),(B),(C)}に夫々対応する3ビットの出力線を介して判定回路37に接続される。なお、前記ビット線選択トランジスタ35、前記センス回路36および前記判定回路37の構成は第1の実施例と夫々同様であるため、その説明は省略する。
【0056】<使用方法>上記構成の半導体記憶装置の使用時には、ワード線52を通じて読み出し対象となるメモリセルM0〜M3のワード線52(ゲート)に所定の電圧を印加すると同時に、ビット線選択トランジスタ35のゲート40dに所定の電圧を印加して当該メモリセルM0〜M3のビット線25,26をセンス回路36に電気的に接続する。このとき、各メモリセルM0〜M3のオン電流値は、図6に示した第1の実施例と同様になる。すなわち、第0類のメモリセルM0の場合、チャネル54のしきい値D0は極めて高いため、上記電圧によってはオンせず、オン電流値(0)は0となる。第1類のメモリセルM1の場合はしきい値D1はやや高いため、オン電流値(i)は低くなる。第2類のメモリセルM2の場合はしきい値D2はやや低いため、オン電流値(ii)はやや高くなる。第3類のメモリセルM3の場合はしきい値D3は極めて低いため、オン電流値(iii)は極めて高くなる。そして、センス回路36にて、上記メモリセルM0〜M3のチャネル54のしきい値がどの範囲に入っているかを検出し、図7に示した第1の実施例と同様、3次元データ{(A),(B),(C)}に変換する。具体的には、第0類のメモリセルM0の場合は{(A),(B),(C)}={”H”,”H”,”H”}とし、第1類のメモリセルM1の場合は{”L”,”H”,”H”}とし、第2類のメモリセルM2の場合は{”L”,”L”,”H”}とし、第3類のメモリセルM3の場合は{”L”,”L”,”L”}とする。該データ{(A),(B),(C)}は判定回路37に送信される。判定回路37は、センス回路36からの3次元データ{(A),(B),(C)}を2ビットのデータ(■,■)に変換する。具体的には、図7に示した第1の実施例と同様、{(A),(B),(C)}={”H”,”H”,”H”}の場合(すなわち第0類のメモリセルM0が選択された場合)は(■,■)=(H,H)とし、{”L”,”H”,”H”}の場合(すなわち第1類のメモリセルM1が選択された場合)は(■,■)=(H,L)とし、{”L”,”L”,”H”}の場合(すなわち第2類のメモリセルM2が選択された場合)は(■,■)=(L,H)とし、{”L”,”L”,”L”}の場合(すなわち第3類のメモリセルM3が選択された場合)は(■,■)=(L,L)とする。
【0057】このように、各メモリセルM0〜M3が夫々単独で2ビットデータ(■,■)としての特性を有しているので、第1の実施例と同様、各微細化に関しては従来例と同程度でありながら、ROMのチップサイズを小さくしてデータ集積度を高めることができる。
【0058】<製造方法>本実施例の製造方法を説明する。まず、第1の実施例と同様の手順にしたがって、p型半導体基板51の上面の周囲部に、周辺回路のアイソレーション領域となるLOCOSフィールド酸化膜を形成する。そして、CVD法等にてゲート絶縁膜53、ビット線、ワード線52(ゲート)および周辺トランジスタのゲートを順次形成した後、周辺トランジスタについてLDD注入を行ってn-型拡散領域を形成し、全面異方性エッチング処理を施して全メモリセルM0〜M3のワード線52および周囲トランジスタのゲートの幅方向側面の両側にサイドウォール62を形成する。その後、分離帯57の領域に、B+,BF2+等のアイソレーション注入を行う。
【0059】そして、図22の如く、メモリセルM3のみフォトレジスト63にてマスキングを施した後、他のメモリセルM0〜M2のしきい値を上げるため、メモリセルM0〜M2の上からB(ボロン)等を用いてプログラム注入を行なう。
【0060】次に、図23の如く、メモリセルM2,M3についてフォトレジスト64にてマスキングを施した後、他のメモリセルM0,M1のしきい値を上げるため、これらの各メモリセルM0,M1の半導体基板51上にB(ボロン)等を用いてプログラム注入を行なう。
【0061】最後に、図24の如く、メモリセルM0のみにプログラム注入を行なって、しきい値の異なる四種類のメモリセルトランジスタを形成する。この後は、一般的なMOS工程によってメタル配線を形成する。そして、層間絶縁膜58、メタル配線および表面保護膜61を形成して、図21に示す半導体記憶装置が形成される。
【0062】[第3の実施例]図25は本発明の第3の実施例の半導体記憶装置を示す平面図、図26は図25のE−E断面図、図27は同じくF−F断面図、図28はメモリセルアレイの内部回路図である。本実施例は、チャネル長制御としきい値制御を組み合わせて四値のメモリセルを実現した点で第1の実施例と同様であるが、NAND型方式の構造である点で第1の実施例と異なる。図25乃至図27中のM0〜M3はメモリセル、71はSi等からなるp型半導体基板、72はメモリセルごとにゲートを構成するためのポリサイド等からなるワード線、73はSi酸化膜等からなるゲート絶縁膜、74はp型半導体基板の上層部の一部で構成されるチャネル(活性領域)、75,76はn+型拡散層として前記メモリセルごとに形成されるソースおよびドレイン、77は近接する前記ワード線72の間の領域で異なるメモリセルの前記チャネル74同士を分離する分離帯(LOCOS酸化膜)、78は層間絶縁膜、81はSi酸化膜またはSi窒化膜等の表面保護膜(パッシベーション)、82は複数のワード線72のうち一部のワード線72の幅方向側面の少なくとも片側に形成されるサイドウォールである。前記全ワード線72の幅は同寸法に設定される。
【0063】そして、本実施例の半導体記憶装置では、前記ソースおよびドレイン75,76は前記ワード線72および前記サイドウォール82をマスクとして形成される。したがって、前記サイドウォール82の有無によって前記ソースおよびドレイン75,76に挟まれる前記チャネル74の長さ(チャネル長)が設定される。
【0064】ここで、前記第0類のメモリセルM0のチャネル74はエンハンスメント型とされている。また他のメモリセルM1〜M3はデプレッション型とされている。また、第1類のメモリセルM1のチャネル抵抗値は相対的に大きく(第1の抵抗値)設定され、第2類のメモリセルM2のチャネル抵抗値は中程度(第2の抵抗値)に設定され、さらに第3類のメモリセルM3のチャネル抵抗値は相対的に小さく(第3の抵抗値)設定されている。なお、第0類のメモリセルM0のチャネル抵抗値は第1の抵抗値と同様に大きく設定されている。かかるチャネル抵抗値の違いは、夫々のチャネル長を違えることで設定される。すなわち、チャネル長が大きければチャネル抵抗値は増大され、逆にチャネル長が小さければチャネル抵抗値は低減される。上記チャネル長は、前記ワード線72の幅方向側面にサイドウォール82が形成されるか否かによって設定される。すなわち、前記サイドウォール82の有無によって、ワード線72と前記ソースおよびドレイン75,76との重なり量が異なり、故にチャネル74がサイドウォール82の幅だけ長くなることになる。
【0065】具体的には、前記第1類のメモリセルM1に対応するワード線72の幅方向側面の両側にサイドウォール82が形成されることで、そのチャネル長は大きく設定され、故にチャネル抵抗値は大に設定される。前記第2類のメモリセルM2のサイドウォール82は対応するワード線72の幅方向側面の片側のみに形成されることで、そのチャネル長は中程度に設定され、故にチャネル抵抗値は中程度に設定される。前記第3類のメモリセルM3のサイドウォール82は対応するワード線72の幅方向側面に省略されることで、そのチャネル長は小さく設定され、故にチャネル抵抗値は小に設定される。なお、前記第0類のメモリセルM0に対応するワード線72の幅方向側面には、第1類のメモリセルM1と同様にその両側にサイドウォール82が形成され、故にそのチャネル長は大きく設定され、チャネル抵抗値は大に設定される。
【0066】このように、ワード線72の側壁両側にサイドウォール82を形成するもの(第1類のメモリセルM1および第0類のメモリセルM0)、片側に形成するもの(第2類のメモリセルM2)、形成しないもの(第3類のメモリセルM3)の三種類を形成し、さらにサイドウォールを両側に形成するもののうちの一方(第0類のメモリセルM0)のチャネル74にプログラム注入してそのチャネルしきい値を高く設定することで、下記のように四種類のメモリセルトランジスタを構成できる。
【0067】第0類のメモリセルM0:チャネル長=長、しきい値=エンハンスメント第1類のメモリセルM1:チャネル長=長、しきい値=デプレッション第2類のメモリセルM2:チャネル長=中、しきい値=デプレッション第3類のメモリセルM3:チャネル長=短、しきい値=デプレッション。
【0068】本実施例でも、1メモリセルトランジスタで二ビット分のデータ(四値)を記憶できる。
【0069】本実施例の製造時には、第1の実施例と同様、まず全てのメモリセルM0〜M3のワード線72の側面にサイドウォール82を形成した後、必要な部分にフォトレジスト等でマスクを形成し、第3類のメモリセルM3の両側および第2類のメモリセルM2の片側のサイドウォールを選択的にエッチング除去すればよい。本実施例によっても、第1の実施例と同様の効果を奏し得る。
【0070】[第4の実施例]図29は本発明の第4の実施例の半導体記憶装置を示す断面図である。本実施例は、チャネルの電気的特性をしきい値の違いのみによって達成している点で第2の実施例と同様であるが、NAND型方式である点で第2の実施例と異なる。図29中のM0〜M3はメモリセル、91はSi等からなるp型半導体基板、92はメモリセルごとにゲートを構成するためのポリサイド等からなるワード線、93はSi酸化膜等からなるゲート絶縁膜、94はp型半導体基板の上層部の一部で構成されるチャネル(活性領域)、95,96はn+型拡散層として前記メモリセルごとに形成されるソースおよびドレイン、98は層間絶縁膜、99はSi酸化膜またはSi窒化膜等の表面保護膜(パッシベーション)である。
【0071】前記チャネル94は前記ワード線92の直下で前記ソースおよびドレイン95,96に挟まれる領域に形成される。そして、該各チャネル94のしきい値は、プログラム注入の注入量を調整することで夫々設定される。具体的には、各メモリセルM0〜M3のしきい値は下記のように設定される。
【0072】第0類のメモリセルM0:しきい値D0=エンハンスメント第1類のメモリセルM1:しきい値D1=高いデプレッション第2類のメモリセルM2:しきい値D2=中程度のデプレッション第3類のメモリセルM3:しきい値D3=低いデプレッション。
【0073】本実施例でも、第3の実施例と同様、1メモリセルトランジスタで二ビット分のデータ(四値)を記憶できる。
【0074】[第5の実施例]
<構成>本発明の第5の実施例は、第1の実施例や第3の実施例よりもさらにセルの微細化を行う場合に上記のように四値のメモリセルアレイを構成しようとすると、例えば図15のように第2類のメモリセルM2のサイドウォール32をワード線22の幅方向側面の片側のみに形成する工程で、第2類のメモリセルM2の中間部まで正確にフォトレジストを形成するのが困難となるおそれがある。本実施例の半導体記憶装置は、かかる困難性に鑑み、三値のメモリセルアレイで構成されるものである。本実施例の半導体記憶装置(ROM)はNOR型フラットセル方式のものであって、具体的には、メモリセルアレイが、図30の如く、チャネル24のしきい値が他のメモリセルM1,M2と異なって設定された第0類のメモリセルM0と、サイドウォールが全く形成されない(すなわちチャネル抵抗値が高い)第1類のメモリセルM1と、両側にサイドウォール32が形成される第2類のメモリセルM2の三種類のメモリセルで構成される。なお、本実施例はNOR型フラットセル方式を採用しているため、第0類のメモリセルM0にはサイドウォールが形成されていない。これにより、図15に示した第1の実施例のようにメモリセル(図15中のM2)の中間部まで正確にフォトレジストを形成する必要がなくなる。その他の構成は第1の実施例と同様であり、同一機能を有する部材には同一符号を付している。
【0075】<使用方法>次に、記憶データの具体的な読み出し方法を説明する。図31に1個のメモリセルで三値記憶させる場合の出力データ例(オン電流値)、図3232にメモリセルアレイの読み出し回路(センス回路等)のブロック図を示す。本実施例では、図32の如く、2個のメモリセルMa,Mbを選択し、各メモリセルMa,Mbのオン電流値をセンス回路36a,36bで検出し、判定回路37での判定により3ビットデータを読み出す。具体的には、図31の如く、各メモリセルMa,Mbのオン電流値は、図31の(0)(i)(ii)のように互いに異なる。そして、図33の如く、メモリセルMaの類が第0類(M0)であるときセンス回路36aの出力信号{(A),(B)}は{”H”,”H”}となってメモリセルMaの類が第1類(M1)であるとき前記出力信号{(A),(B)}は{”L”,”H”}となってメモリセルMaの類が第2類(M2)であるとき前記出力信号{(A),(B)}は{”L”,”L”}となる。同様に、メモリセルMbの類が第0類(M0)であるときセンス回路36bの出力信号{(C),(D)}は{”H”,”H”}となってメモリセルMbの類が第1類(M1)であるとき前記出力信号{(C),(D)}は{”L”,”H”}となってメモリセルMbの類が第2類(M2)であるとき前記出力信号{(C),(D)}は{”L”,”L”}となる。
【0076】このようにして得られたセンス回路36a,36bの出力信号{(A),(B),(C),(D)}に基づいて、判定回路37は3ビットのデータ(■,■,■)に変換する。具体的には、図33の如く、{(A),(B),(C),(D)}={”L”,”L”,”L”,”L”}の場合(すなわちMa,MbがいずれもM2の場合)は(■,■,■)=(L,L,L)とし、{(A),(B),(C),(D)}={”L”,”L”,”L”,”H”}の場合(すなわちMaがM2、MbがM1の場合)は(■,■,■)=(L,L,H)とし、{(A),(B),(C),(D)}={”L”,”L”,”H”,”H”}の場合(すなわちMaがM2、MbがM0の場合)は(■,■,■)=(L,H,L)とし、{(A),(B),(C),(D)}={”L”,”H”,”L”,”L”}の場合(すなわちMaがM1、MbがM2の場合)は(■,■,■)=(L,H,H)とし、{(A),(B),(C),(D)}={”L”,”H”,”L”,”H”}の場合(すなわちMaがM1、MbがM1の場合)は(■,■,■)=(H,L,L)とし、{(A),(B),(C),(D)}={”L”,”H”,”H”,”H”}の場合(すなわちMaがM1、MbがM0の場合)は(■,■,■)=(H,L,H)とし、{(A),(B),(C),(D)}={”H”,”H”,”L”,”L”}の場合(すなわちMaがM0、MbがM2の場合)は(■,■,■)=(H,H,L)とし、{(A),(B),(C),(D)}={”H”,”H”,”L”,”H”}の場合(すなわちMaがM0、MbがM1の場合)は(■,■,■)=(H,H,H)とする。なお、本実施例の場合、一対のセンス回路36a,36bの出力の組合わせは32=9種類に対して、判定回路37の出力の組合わせは23=8種であるので、センス回路36a,36bの出力の残り一種、すなわち{(A),(B),(C),(D)}={”H”,”H”,”H”,”H”}の場合(すなわちMaおよびMbのいずれもがM0の場合)はエラー検出用データとして用いる。
【0077】このように、メモリセルを構成するトランジスタに対して記憶データを多値化することができるため、従来例では1個のメモリセルトランジスタで1ビットデータに対応するのに対して、三値のメモリセルの場合、それぞれ1個のメモリセルトランジスタで1.5ビット分のデータを記憶でき、同じ容量の記憶装置(ROM)を構成する場合にメモリセルトランジスタ数を従来の2/3に減らすことができる。したがって、チップサイズを格段に小さくでき、低コスト化,大容量化が可能となる。
【0078】<製造方法>本実施例の製造方法を説明する。まず、図11および図13に示した第1の実施例と同様、p型半導体基板21上にビット線25,26およびワード線22を積層した後、全メモリセルM0〜M3のワード線22の幅方向側面の両側にサイドウォール32を形成する。そして、ROMの設計に基づいて、第2類のメモリセルM2の全領域をフォトレジストで被覆し(フォトリソグラフィー工程)表面酸化膜をエッチング除去して、第2類のメモリセルM2のサイドウォール32を残す。この際、第1の実施例のように、メモリセルの中間まで精度良くフォトレジスト被覆を行う必要がなくなるので、極めて微細なメモリセルアレイにも対応できる。しかる後、ワード線22およびサイドウォール32を注入マスクとしてボロン(B)あるいはBF2等の不純物をイオン注入し、分離帯27を形成する。ここで、分離帯27と、ワード線22との重なり量がサイドウォール32の幅だけずれてくる。これによって、各メモリセルM0〜M2のチャネル幅を調整できる。この後、プログラム注入によって第0類のメモリセルM0のしきい値を十分高く設定し、層間絶縁膜28、メタル配線29および表面保護膜31を形成して、図30に示す半導体記憶装置が形成される。
【0079】[第6の実施例]以上の第1乃至第5の実施例で説明したメモリセルアレイを内蔵した本発明の実施例を、第6乃至第11の実施例として説明する。
【0080】図34は、そのうちの第6の実施例に係る半導体記憶装置の概略を示した回路図である。
【0081】半導体記憶装置(マスクROM)を、例えばCD−ROM装置の代用として使用するためには、大容量、低速かつ低価格であることが必要となる。なお、特にCD−ROM装置の代用であるため、マスクROMはシーケンシャルアクセスで十分機能を果たす。本発明の第6の実施例の半導体記憶装置は、シーケンシャルアクセスメモリ(ROM)であって、図34の如く、複数個のメモリセルが縦横に配列されたメモリセルアレイ101と、該メモリセルアレイ101内の複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数の接続線102と、該複数の接続線102を選定するためのアドレスデコーダ104とを備える。
【0082】前記メモリセルアレイ101は、前記第1の実施例乃至第5の実施例のようなROMアレイでもよいし、あるいはEPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、またはRAMのように書き換え可能なメモリアレイであってもよい。
【0083】前記接続線102は、前記メモリセルアレイ101内の各メモリセルのゲート入力用のワード線と、ドレイン信号入力用のビット線のいずれをも含み、該ワード線およびビット線は互いに直交するよう形成される。該接続線102には、各ビット出力を増幅し前記各メモリセルへ選択信号を送信するバッファ105が有せしめられている。
【0084】前記アドレスデコーダ104は、前記複数のワード線を選定するための第1のアドレスデコーダ(Xアドレスデコーダ)と、前記複数のビット線を選定するための第2のアドレスデコーダ(Yアドレスデコーダ)のいずれをも含む。そして、該アドレスデコーダ104は、前記各接続線102に対応するフリップフロップFF0〜FF3が列状に配されてなるシフトレジスタ106と、該シフトレジスタ106の各フリップフロップFF0〜FF3のクロック入力端子(CK)に単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線107(クロック線)と、前記シフトレジスタ106の各フリップフロップFF0〜FF3のリセット入力端子(バーR)に単一バス方式に接続されるリセット信号入力用の第2の母線108(セット・リセット線)とを備える。また、前記各シフトレジスタ106の各フリップフロップFF0〜FF2のデータ出力端子(Q)と、これに隣合うフリップフロップFF1〜FF3のデータ入力端子(D)とは互いに接続され、さらに、最先端(1番目)のフリップフロップFF0のデータ入力端子(D)と最後端のフリップフロップFF3のデータ出力端子(Q)は互いに接続されている。そして、各フリップフロップFF0〜FF3のデータ入力端子(D)は前記接続線102のバッファ105に接続されている。このように構成することで、それぞれの配線経路が短くなり、例えば第1乃至第6の実施例で示したような多値化されたメモリセルのデータをリファレンス回路でリファレンスする際に、メモリセルに至る電流経路の抵抗を少なくでき、電流誤差を低減できる。また、各アドレスデコーダ104の必要面積は、シフトレジスタ106、第1の母線107および第2の母線108を形成するに足りる面積で済み、多重バス方式に配線を張り巡らせていた第3の従来例に比べて面積を十分に縮小でき、低価格化を達成できる。
【0085】上記構成において、まず電源投入時およびチップのリセット時には、第2の母線108からリセット信号を与えてシフトレジスタ106をリセットする。このとき、メモリセルは非選択の状態である。
【0086】また、シーケンシャルアクセスの開始時には、最先端(1番目)のフリップフロップFF0のデータ入力端子(D)に“1”データを入力する。そうすると、(FF0,FF1,FF2,FF3)のデータ配列は(1,0,0,0)となり、最先端(1番目)のフリップフロップFF0に対応する接続線102のバッファ105のみがオンし、他のフリップフロップFF1〜FF3に対応する接続線102のバッファ105はオフする。次に、第1の母線107からクロック信号を送信してシフトレジスタ106を動作させると、“1”データはシフトレジスタ106を伝搬して後続するフリップフロップに遷移する。この際、最先端(1番目)のフリップフロップFF0のデータ入力端子(D)に“0”データを入力する。そうすると、(FF0,FF1,FF2,FF3)=(0,1,0,0)となり、2番目のフリップフロップFF1に対応する接続線102のバッファ105のみがオンする。以後、第1の母線107からクロック信号を送信するごとに最先端(1番目)のフリップフロップFF0のデータ入力端子(D)に“0”データを入力する。そうすると、(FF0,FF1,FF2,FF3)は(0,0,1,0)、(0,0,0,1)と変化し、夫々、フリップフロップFF2,FF3に対応する接続線102のバッファ105のみが順次オンしていく。その後、セクターアドレスが変わる際に、再び最先端(1番目)のフリップフロップFF0のデータ入力端子(D)に“1”データを入力する。このようにして上記作業を繰り返せば、シフトレジスタ106の各フリップフロップFF0〜FF3の出力はバッファにより増幅され、接続線102(ワード線またはビット線)に選択信号を順番に送信していくので、シーケンシャルにメモリセルをアクセスすることができる。
【0087】本実施例では、各アドレスデコーダの面積を前述のように縮小しながらも、第3の従来例と同様の動作を実現でき、面積縮小にて配線数を減らしたことにより消費電力の低減を図り得、同時に処理速度を向上させ得る。具体的には、例えば2メガワード×16ビット[=32メガビット]や4メガワード×16ビット[=64メガビット]の構成で、各部のアクセス時間は、セクターアクセスtasが最大2.0μs、セクター内アクセスtaaが最大500μs、サイクルタイムtcycが最小500μs(2MHz)、チップセレクトアクセスtceが最大2.0μs、OEアクセスtoeが最大100μsとなる。なお、CD−ROMのアクセス時間(シーク時間を除き、連続読み出し時)は6.7μs/バイト=13.4μs/ワードであり、4倍速CD−ROMで3.35μs/ワードであるから、CD−ROMに比べてアクセス時間を大幅に短縮できる。
【0088】[第7の実施例]本発明の第7の実施例の半導体記憶装置は第6の実施例と同様のシーケンシャルアクセスマスクROMであるが、アドレスデコーダ104内のシフトレジスタ106の構成が第6の実施例と異なるものである。
【0089】すなわち、本実施例の半導体記憶装置は、図35の如く、大容量シーケンシャルアクセスマスクROMであって、前記シフトレジスタ106の各フリップフロップFF0〜FFnのうち、最先端(1番目)のフリップフロップFF0のセツト入力端子(バーS)に第2の母線108が接属される。その他のフリップフロップFF1〜FFnのリセット入力端子(バーR)に第2の母線108が接続される。そして、第2の母線108は、セクターアドレス(Xアドレス)のアドレス遷移時にSATD信号としてのLOWパルスを出力するパルス装置(バーSATD)に接続される。その他の構成は第6の実施例と同様である。なお、図36はクロック信号(ck)、セクターアドレス(sa)および選択されるビット線(ps)とパルス装置(バーSATD)からのパルス(SATD)との関係を示す図である。このように、セクターアドレスの遷移時にパルス装置(バーSATD)にてLOWパルスを発生させ、この信号でシフトレジスタ106の最先端(1番目)のフリップフロップFF0をセットし、それ以外のフリップフロップFF1〜FFnをリセットする。以後の動作は第6の実施例と同様である。本実施例によっても、第6の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0090】[第8の実施例]上記第6の実施例および第7の実施例のシーケンシャルアクセスマスクROM(半導体記憶装置)では、シフトレジスタ106の内の隣合うフリップフロップの受け渡しはクロック信号の入力を待って行っていたので、仮にランダムアクセスマスクROMに第6の実施例および第7の実施例の技術を適用しようとすると、大容量メモリの場合にシフトレジスタ106のフリップフロップの数が多いと、全てのビットを選択し終えるまでにクロック時間(通常約1μs)×フリップフロップ数だけ時間がかかり、処理スピードの向上に限界がある。そこで、本発明の第8の実施例では、図37の如く、シフトレジスタ106に高速クロック発生回路111を接続し、シフトレジスタ106のデータの遷移速度を速めるものである。なお、図37中のctはカウンタ、ANDはAND回路である。
【0091】読み出し時には、図37の如く、セクターアドレスをバーSATD信号に同期してカウンタに入力する。高速クロック発生回路111では、外部からのクロックに関係なく、シフトレジスタ106が動作するのに十分でかつ可及的に高速のクロックを発生させる。具体的には、高速クロック発生回路111の高速クロック時間としては、約10ns程度に設定しておく。このクロックで、カウンタをデクリメントし0になるまでの間、シフトレジスタ106を動作させる。この速度は、このマスクROMのアクセス時間に対して十分短いため、アクセス時間には影響を与えない。本発明を用いることによりXアドレスデコーダの面積が減少し低価格化できる。なお、アドレスデコーダ内部の構成は第6の実施例または第7の実施例と同様であり、さらにアドレスデコーダ内部の動作、例えば本実施例のシフトレジスタ106の具体的なデータ伝搬動作は、第6の実施例および第7の実施例で説明したのと同様の手順で行う。
【0092】本実施例では、クロック時間を第6の実施例および第7の実施例の1μsに比べて約1/1000に短縮しているので、シフトレジスタ106のデータ遷移速度を飛躍的に速めることができ、したがってランダムアクセスマスクROMでも処理速度を低下させずに、かつ第6の実施例および第7の実施例と同様の効果を奏し得る。特に、セクターアドレスを指定するXアドレスデコーダがランダムアクセス方式を採る場合、XアドレスデコーダとYアドレスデコーダを同様の構成にすれば両者の処理速度はバランスを欠くものとなるが、Yアドレスデコーダについて第6の実施例または第7の実施例と同様の構成にし、Xアドレスデコーダについて本実施例のようにカウンタと高速クロック信号を用いれば、XアドレスデコーダをYアドレスデコーダと同程度の処理速度で処理できる。また、シーケンシャルアクセスマスクROMに適用する場合は、全体的な処理速度を大幅に速めることができる。
【0093】[第9の実施例]本発明の第9の実施例の半導体記憶装置は、シーケンシャルアクセスメモリのうち高速FIFO(First In First Out Memory)に適用したものである。図38は本実施例の半導体記憶装置を示す平面図である。本実施例の半導体記憶装置は、第6の実施例と同様、複数個のメモリセルが縦横に配列されたメモリセルアレイ101と、該メモリセルアレイ101内の複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数の接続線102と、該複数の接続線102を選定するためのアドレスデコーダ104とを備え、該メモリセルアレイ101、接続線102およびアドレスデコーダ104の各構成も第6の実施例と同様であるが、本実施例のFIFOでは、Xアドレスデコーダ(第1のアドレスデコーダ)およびYアドレスデコーダ(第2のアドレスデコーダ)の両方にREAD用アドレスデコーダ113,114およびWRITE用アドレスデコーダ115,116が夫々必要であり、そのいずれにも第6の実施例と同様の構成を採用している。ただし、READ用Yアドレスデコーダ114のシフトレジスタ106の最後端(最終)のフリップフロップFFnのデータ出力端子(Q)とREAD用Xアドレスデコーダ113のシフトレジスタ106の最先端(1番目)のフリップフロップFF0のデータ入力端子(D)とは互いに直列に接続されている。同様に、WRITE用Yアドレスデコーダ116のシフトレジスタ106の最後端(最終)のフリップフロップFFnのデータ出力端子(Q)とWRITE用Xアドレスデコーダ115のシフトレジスタ106の最先端(1番目)のフリップフロップFF0のデータ入力端子(D)とは互いに直列に接続されている。なお、各Yアドレスデコーダ114,116においてシフトレジスタ106の最後端(最終)のフリップフロップFFnのデータ出力端子(Q)と最先端(1番目)のフリップフロップFF0のデータ入力端子(D)とは互いに直列に接続されている。そして、各Yアドレスデコーダ114,116のシフトレジスタ106内でパルスを順番に遷移させる際、シフトレジスタ106の最後端のフリップフロップFFnからの出力を最先端のフリップフロップFF0に入力すると同時に、対応するXアドレスデコーダ113,115のシフトレジスタ106にクロックと同時に入力する。各Xアドレスデコーダ113,115のシフトレジスタ106の最後端のフリップフロップFFnの出力は同じシフトレジスタ106の最先端のフリップフロップFF0に入力する。これらの動作は、READ側およびWRITE側のいずれについても同様である。これにより、READおよびWRITEのそれぞれのパルスで全メモリセルを順番にアクセスできる。FIFOではフルフラグやエンプティフラグが必要だが、これは従来通りのカウンタ(READおよびWRITEのポインタ)を比較して発生させる。本発明を用いることにより接続線(ワード線およびビット線)102の選択が高速になり、高速FIFOが実現できる。さらに低消費電流化、低価格化も同時に実現できる。
【0094】[第10の実施例]例えば第1の実施例乃至第5の実施例のような多値ROMのメモリセルを例えば図53に示した第4の従来例に類似した構成のものに適用する場合を考える。まず、(1)主ビット線201から、(2)メモリセルトランジスタm10、(3)ノードn7、(4)メモリセルトランジスタm5、(5)ノードn6、(6)メモリセルトランジスタm9を経て、(7)仮想GND線202に電流が流れ込む、といった電流経路は、メモリセルトランジスタm4,m6が“OFF”トランジスタの場合のみ実現できるのであって、メモリセルトランジスタm4,m6が“ON”トランジスタの場合には、電流径路として、まず前述の(1)の主ビット線201から、メモリセルトランジスタm11、ノードn8、メモリセルトランジスタm6、ノードn7の順に流れる経路と、前述の(5)のノードn6から、メモリセルトランジスタm4、ノードn5、メモリセルトランジスタm8、仮想GND線202の順に流れる経路が付加される。
【0095】また、図53中のメモリセルトランジスタm1とメモリセルトランジスタm5を比較すると、メモリセルトランジスタm1については主ビット線201からメモリセルトランジスタm1に達するまでのローカルビット線203が短く、したがって、抵抗値が数百Ω程度と低いのに対し、メモリセルトランジスタm5については主ビット線201からのローカルビット線203が最長で抵抗値が数KΩ〜数十KΩ)と高くなる。
【0096】このように、電流径路が複雑であったり、選択するメモリセルトランジスタの場所によって、ローカルビット線203の長さが大きく異なる場合等では、例えば第1の実施例乃至第5の実施例のようにメモリセルを多値化した場合、見かけ上のON電流値が大きく変化し、誤動作が発生するおそれがある。
【0097】また、図54に示すように、メモリセルの種類を判断するための基準値を設定するリファレンス回路をメモリセルアレイとは独立にミニアレイで構成すると、プロセスバラツキに起因してメモリセルのON電流値とリファレンス用トランジスタのON電流値がばらついてしまい、誤動作の原因となるし、前述のように選択するメモリセルトランジスタの位置によって、ローカルビット線203の抵抗値が大きく異なり、見かけ上、ON電流値に大きな差が出てくる。そして、図54の構成ではこの差を吸収することは不可能である。
【0098】そこで、本発明の第10の実施例では、図4949の如く、複数のリファレンス用トランジスタmr2,mr3(リファレンス素子)をメモリセルトランジスタアレイ210内に採り込んで各メモリセルトランジスタm12,m13とほぼ同条件とすることにより、上述のON電流値のばらつきを吸収している。図49中のm16,m17はブロック選択トランジスタ、m12,m13はメモリセルトランジスタ、211は主ビット線、SAはメモリセルトランジスタm12,m13およびリファレンス用トランジスタmr2,mr3の電流値を比較する比較回路としての差動型センスアンプである。
【0099】本実施例のメモリセルアレイ210のブロック回路を図50に示す。本実施例の半導体記憶装置のメモリセルアレイ210内には、図30に示した第5の実施例と同様の三種のメモリセルトランジスタが含まれる三値ROMである。図50中のBWLはブロック選択ワード線、m10,m11,m16,m17はブロック選択トランジスタ、n0,n1,n2は前記メモリセルトランジスタm12,m13のソース・ドレインに接続されるノード、SWL0〜SWLnは前記メモリセルトランジスタm12,m13にゲート入力するメモリセルトランジスタ選択用スイッチングワード線、m14a,m14b,m15はメモリセルトランジスタm12,m13のうちいずれのトランジスタを選択するかを決定するトランジスタ、n3,n4は前記トランジスタm15のソース・ドレインに接続されるノード、RWL,LWLは前記トランジスタm14a,m14b,m15にゲート入力されるワード線、211はアルミニウム製等の主ビット線、212はアルミニウム製等の仮想GND線、213はローカルビット線である。また、図50中のゲートが太線で描かれたトランジスタはOFFトランジスタ、ゲートが細線で描かれたトランジスタはONトランジスタである。
【0100】前記メモリセルトランジスタm12,m13は、前述の通り三種のメモリセルトランジスタが含まれる。このため、各メモリセルトランジスタm12,m13がいずれの種類かを判断するための基準値となるリファレンス用トランジスタとして、図51に示すようなリファレンス回路が必要となる。そして、図51の如く、リファレンス用トランジスタmr2,mr3は、前記メモリセルアレイ210内の各メモリセルトランジスタ選択用スイッチングワード線SWL0〜SWLn毎に配置される。ここで、図51は、図50に示したメモリセルアレイMAの側方に配された領域を示す図であり、図51および図50の中で示された各配線BWL、RWL、LWL、SWL0〜SWLnは同一のものである。なお、図51中のゲートが太線で描かれたトランジスタはOFFトランジスタ、ゲートが細線で描かれたトランジスタはONトランジスタである。また、図51に示すリファレンス回路において、リファレンス用トランジスタmr2,mr3の夫々隣に位置するトランジスタmr4,mr5は、図51中ではONトランジスタとされているが、OFFトランジスタとして横からの電流の流れ込みを防止しておくのが一般的である。また、図51中のm10a,m11a,m16a,m17aはリファレンス用トランジスタmr2,mr3を選択するためのリファレンス選択トランジスタ、211aはアルミニウム製等の主ビット線、212aはアルミニウム製等の仮想GND線、213aはローカルビット線である。そして、RWLおよびLWLにゲート接続された全てのトランジスタはOFFトランジスタとされている。これにより、後述のように、個々のリファレンス用トランジスタmr2,mr3当たりのリファレンス用電流経路は単一とされ、個々のメモリセルトランジスタm12,m13当たりのメモリセル用電流経路の個数(二個)より少なく設定される。リファレンス時には、主ビット線211aが差動型センスアンプSAのリファレンス入力となる。なお、本実施例では三値ROMであるため、かかる三値を区別するために基準値を二値必要としているが、一般に多値ROMの場合、“OFF”トランジスタを除いたメモリセルトランジスタの種類分だけリファレンス用トランジスタを必要とする。例えば、四値の場合は三個のリファレンス用トランジスタを必要とし、五値の場合は四個のリファレンス用トランジスタを必要とする。したがって、これらの個数のリファレンス用トランジスタ分だけデータ記憶用として用いる代わりにをそれぞれの種類のリファレンス用のトランジスタに置き換えて用いればよい。具体的には、三値(0,1,OFF)のとれるROMの場合、図51のmr2,mr3がともに“0”トランジスタと、mr2,mr3がともに“1”トランジスタの2種のリファレンス回路を構成すれば良い。4値の場合も同様に、3種のリファレンス回路が構成される。
【0101】上記構成の半導体記憶装置の動作を、例として、図50中のm13を選択する場合について説明する。本実施例の動作時には、図49に示した差動型センスアンプSAにてメモリセルトランジスタm13の値を読み込み、次いで当該メモリセルトランジスタm13と同一のワード線SWL0〜SWLnに接続されたリファレンス用トランジスタmr2,mr3の値を読み込む。なお、リファレンス用トランジスタmr2,mr3の値を先に読み込んで、メモリセルトランジスタm13の値を後から読み込んでもよい。いずれの場合にも、メモリセルトランジスタm13のBWLを“H”,RWLを“L”,LWLを“H”,SWL0を“H”,他のSWLを“L”の設定する。このときの主ビット線211から仮想GND線212までの電流径路を考える。まず、主ビット線211からメモリセルトランジスタm13までの径路としては、メモリセルトランジスタm11→ノードn2という経路と、ブロック選択トランジスタm17→ノードn2という経路の二経路となってメモリセルトランジスタm13から仮想GND線212までの径路はノードn1→メモリセルトランジスタm15a→ノードn3→ブロック選択トランジスタm10という経路と、ノードn1→メモリセルトランジスタm15b→ノードn4→ブロック選択トランジスタm16という経路の二径路となる。
【0102】ここで、ローカルビット線213の影響を考えた場合、図53の従来例では、1本当たりのローカルビット線213の抵抗値をRとすると、電流経路の抵抗の最大値はほぼ2Rとなるのに対し、図50に示した本実施例の場合、二経路が二本生じることからその抵抗の最大値はほぼ1/2Rとなり、ローカルビット線213の抵抗値の影響は従来例と比して、1/4になっている。これによって選択するメモリセルトランジスタの位置による見かけ上のON電流値の範囲を小さく抑えることができる。
【0103】また図50においてm13が“ON”の場合と“OFF”の場合を考えた場合、簡単のために、ローカルビット線213の抵抗値を無視し、下半分(SWLn以下)を無視し、主ビット線211から、仮想GNDまでの抵抗値をトランジスタ1個の抵抗をRとして考えると、図50の場合、m12が“OFF”なら、4R、m12が“ON”なら、7/2Rとなり、比は、1:1.14となる。同様に図53の場合、m10,m12がともに“OFF”の場合、3R,“ON”の場合、7/3Rとなり、比は1:1.29で、周囲のメモリセルトランジスタの状態による影響も本発明で改善されている。
【0104】また、本発明では、図51の如く、リファレンス用トランジスタmr2,mr3をメモリセルアレイ210の内部に配置しているので、例えば図50においてm12トランジスタが選択された場合、リファレンスとして同一のSWL0がゲートとなっているトランジスタ(図51の中のmr2,mr3)が選択される。電流径路として、リファレンス回路ではmr3→mr2の一径路に対して図50の中のm13を読む場合、m13→m15a/m13→m15b/m13→m12/という多(三)径路になるので、リファレンス用トランジスタmr2,mr3の方が必ず、ON電流値が低くなることを保証しており、これは多値の場合も同様である。このように、あるワード線に接続されたメモリセルトランジスタと他のワード線に接続されたメモリセルトランジスタの間に、トランジスタに至るまでの電流経路(ローカルビット線213)に遠近の差が生じ、電流経路の抵抗値の差、すなわちメモリセルに流れる電流値に差が生じたとしても、各メモリセルと同一のワード線にリファレンス用トランジスタが接続されているので、データを読み出すビット線が接続されるセンス回路部分と、リファレンスのビット線が接続される回路を全く同一のものを用いることで、読み出すトランジスタがリファレンス用トランジスタと同一であれば、必ずリファレンスのON電流値が低いことを保証できる。また、一のメモリセル当たりのメモリセル用電流経路の個数を、一のリファレンス素子当たりのリファレンス用電流経路の個数より大としているので、各メモリセルトランジスタに至る電圧降下をリファレンス用トランジスタに至る電圧降下より低く抑えることができる。したがって、各メモリセルトランジスタの端子電位を可及的に高く維持でき、隣合うメモリセルトランジスタ等からの他の電流経路からの漏れ電流を低減でき、電気的特性の精度を保ち得る。これらのことから、メモリセルトランジスタm12,m13のしきい値がリファレンス用トランジスタmr2,mr3の基準値に対して誤差が生じるのを防止できる。したがって、精度良い電気的特性を有する多値ROMを商品化することが可能となる。これによって、同程度の微細プロセスを用いた場合、従来のROMを比較して、3値ROMの場合、チップ面積を約25%〜30%縮小でき、4値の場合、約40%程度の縮小が可能になる。
【0105】ここで、本実施例と第4の従来例とを比較する。図53に示した第4の従来例において、メモリセルm5のデータを読みだす場合、主ビット線201から仮想GND線202までの経路は、m6およびm4トランジスタがOFFの場合、m10→n7→m5→n6→m9の1経路である。したがって、ブロック選択トランジスタm10からメモリセルトランジスタm5までのローカルビット線203の抵抗値をRとすると、最大2Rの抵抗値が付加される。この抵抗値が、メモリの高速動作の障害となるため、一般に図52のようにメモリセルアレイをブロック分割している。第4の従来例の場合、高速動作のためには、この縦方向のブロック分割数を多くする必要がある。しかしそうすると、ブロック選択のためのトランジスタm8〜m12およびm13〜m17のメモリセルアレイ面積全体に占める割合が大きくなり、チップサイズも大きくなってしまう。
【0106】これに対して、図50に示した本実施例において、メモリセルトランジスタm13のデータを読みだす場合、主ビット線211からm13までの経路は、m11→n2とm17→n2の2経路となり、また、m13から仮想GND線212までの経路は、m12トランジスタがOFFの場合でも、n1→m15a→n3→m10とn1→m15b→n4→m16の2経路となる。この場合、前記同様ローカルビット線213の抵抗をRとすると、最大でもR/2の抵抗値が付加されるのみであり、従来例と比較して、ブロック分割数を1/4にしても、同程度の高速化が実現できるため。本実施例の場合、第4の従来例に比べて、メモリセル以外のトランジスタが1ブロックあたり占める割合が約3倍大きくなるが、メモリセルアレイ面積全体に占める割合は第4の従来例よりも小さくできる。したがってチップサイズを小さくすることが可能となり、大容量ROMを高い歩留で安価に製造できる。
【0107】[第11の実施例]
<構成>本発明の第11の実施例のメモリセルアレイを図55および図56に示す。図55および図56中の220は第1のブロック選択ワード線、221は第2のブロック選択ワード線、SWL0〜SWLnはセクション選択ワード線、226は第1のメモリセル用主ビット線、227は第2のメモリセル用主ビット線、228は第3のメモリセル用ビット線、230は第1のメモリセル用仮想GND線、231は第2のメモリセル用仮想GND線、232は第3のメモリセル用仮想GND線、229はメモリセル用ローカルビット線、m20はメモリセル、m21およびm22は第1のブロック選択ワード線221がゲート入力されるブロック選択トランジスタ、Toff1はオフトランジスタである。また、図57R>7および図58は本実施例のリファレンス回路を示すものであって、mr20はリファレンス用トランジスタ、m31およびm32は図55中のm21およびm22と同様に前記第1のブロック選択ワード線221がゲート入力されるブロック選択トランジスタ、236は第1のリファレンス用主ビット線、237は第2のリファレンス用主ビット線、238は第3のリファレンス用ビット線、239はリファレンス用ローカルビット線、240は第1のリファレンス用仮想GND線、241は第2のリファレンス用仮想GND線、242は第3のリファレンス用仮想GND線、Toff2はオフトランジスタである。
【0108】そして、図55乃至図58において、前記メモリセル用主ビット線227から前記ローカルビット線229を通じてメモリセルm20まで電流を供給するメモリセル用電流経路が形成され、また、リファレンス用主ビット線237から前記ローカルビット線239を通じてリファレンス用トランジスタmr20まで電流を供給するメモリセル用電流経路が形成されている。そして、一のメモリセルm20に接続されるメモリセル用電流経路、および一のリファレンス用トランジスタmr20に接続されるリファレンス用電流経路は、いずれも単一経路とされ、また互いに同一形状に形成されている。各メモリセル用電流経路および前記各リファレンス用電流経路には互いに同数のブロック選択トランジスタが接続される。なお、本実施例では各メモリセルm20および各リファレンス用トランジスタmr20について電流経路を単一に設けていたが、各電流経路の形状および個数が互いに等しく設定され、かつ各電流経路当たりのブロック選択トランジスタm21,m22,m31,m32の個数が互いに同数に設定されれば、各メモリセルm20および各リファレンス用トランジスタmr20について電流経路を複数個設けても良い。
【0109】<使用方法>上記構成において、図55のメモリセルm20のデータ読み出しを考えると、第2のメモリセル用主ビット線227をセンス回路に接続し、第2のメモリセル用仮想GND線232をGNDに接続する。また、一方のブロック選択ワード線221を“H”,n番目のセクションワード線SWLnを“H”とし、他のワード線220,SWL0…を“L”とする。ここで、第2のメモリセル用主ビット線227から第2のメモリセル用仮想GND線232までの電流径路は主ビット線227→m21→n10→m20→n11→m22→第2のメモリセル用仮想GND線232の単一径路に限定される。
【0110】また、図57のリファレンス用トランジスタmr20のリファレンスデータ読み出しを考えると、第2のリファレンス用主ビット線237をセンス回路に接続し、第2のリファレンス用仮想GND線242をGNDに接続する。また、一方のブロック選択ワード線221を“H”,n番目のセクションワード線SWLnを“H”とし、他のワード線220,SWL0…を“L”とする。ここで、第2のリファレンス用主ビット線237から第2のリファレンス用仮想GND線242までの電流径路は主ビット線237→m31→n20→mr20→n21→m32→第2のリファレンス用仮想GND線242の単一径路に限定される。
【0111】このように、メモリセルm20に至る電流経路と、リファレンス用トランジスタmr20に至る電流経路とを、互いに同一個数かつ同一形状に形成し、しかも経過するブロック選択トランジスタの個数も一致しているので、メモリセル用電流経路とリファレンス用電流経路の夫々に生じる抵抗値はほぼ完全に等しくなる。したがって、これらの電流値を比較する際の精度を飛躍的に高めることができる。
【0112】なお、上述のように、例として第2のメモリセル用主ビット線227および第2のリファレンス用主ビット線237をセンス回路に接続し、第2のメモリセル用仮想GND線232および第2のリファレンス用仮想GND線242をGNDに接続する場合、他の主ビット線226,228,236,238にプリチャージがかかることがある。この場合、例えばブロック選択ワード線221およびn番目のセクションワード線SWLnを“H”にすると、ブロック選択ワード線221およびn番目のセクションワード線SWLnからゲート入力されたトランジスタは全てオンし、かかるトランジスタを経てプリチャージによる電流がn10,n20に流れ込むことがある。したしながら、これらの漏れ電流の経路においても、メモリセルm20に至る漏れ電流経路と、リファレンス用トランジスタmr20に至る漏れ電流経路とは、互いに同一個数かつ同一形状に形成され、しかも経過するブロック選択トランジスタの個数も一致し、故にメモリセル用電流経路とリファレンス用電流経路の夫々に生じる抵抗値はほぼ完全に等しくなる。したがって、センス回路からの電流と、プリチャージによる電流の合計を考えても、リファレンスする際の精度を飛躍的に高めることができる。
【0113】ここで、本実施例と第4の従来例とを比較する。まず、図53に示した第4の従来例のメモリセルアレイ構成において、実際に主ビット線と仮想GND線を選択して主ビット線をセンス回路に仮想GND線をGNDに接続する場合、例えば、主ビット線201をセンス回路に、仮想GND線202をGNDに接続する。ここで、仮想GND線202に対して、図には示されていない図中左方向からの電流の流れ込みを防止するために、一般には、仮想GND線202の左隣の仮想GND線(図示せず)をGNDに接続して、これにつながるローカルビット線をGNDに接続する。つまり、隣り合う仮想GND線と、その仮想GND線ににブロック選択トランジスタを介して接続されるローカルビット線をGNDに接続して、データの読み出しを行なうのが一般的である。したがって、第4の従来例の主ビット線/仮想GND線の選択回路250は図59のように構成されるのが一般的である。図59中のDL0は選択回路250中の1つのセンス回路に接続されるデータ線、DL1が選択回路250中の他の1つのセンス回路に接続されるデータ線、B0〜B6は主ビット線選択トランジスタのゲート電極、G0〜G7は仮想GND線選択トランジスタのゲート電極を夫々示す。図59中の各ゲート電極B0〜B6,G0〜G7の入力信号の設定(HまたはL)を図60に示す。なお、図59および図60中のS0〜S7は動作対象のブロック番号を示している。
【0114】これに対して、図55に示した本実施例のメモリセルアレイ構成の場合、1本の仮想GND線に、ブロック選択トランジスタを介して2本のローカルビット線が接続される構成なので、第4の従来例のように、2本の仮想GND線を選択する必要がない。したがって、本実施例の場合の主ビット線/仮想GND線選択回路250は、図61に示すような構成となる。また、図6161に記載した主ビット線選択トランジスタのゲート電極B0〜B6および仮想GND線選択トランジスタのゲート電極G0〜G7の入力信号の設定は図62のようになる。なお、図61および図62中のS0〜S7は動作対象のブロック番号を示している。
【0115】図60および図62を比較すればわかるように、第4の従来例では、2本の仮想GND線とその両隣の主ビット線を選択し、2本の仮想GND線に挟まれた主ビット線、および他の主ビット線、仮想GND線を非選択にする必要があったのに対し、本実施例では、1本の仮想GND線とその両隣の主ビット線を選択し、他の主ビット線、仮想GND線を非選択にすればよく、この主ビット線/仮想GND線のデコード方法が図60に示した第4の従来例と比べて単純であるため、デコード回路の素子数を減らすことができる。したがって、チップサイズを小さくすることが可能となり、大容量ROMを高歩留めで安価に製造できる。
【0116】また、メモリの高速動作のために、メモリセルアレイの主ビット線は、センス回路のセンスレベルに近い電圧レベルにあらかじめ設定しておくのが一般的である。ここで第4の従来例の場合、前述のように、GNDに接続される仮想GND線が、1本の主ビット線を挟んだ構成となるので、この仮想GND線に、ブロック選択トランジスタとメモリセルトランジスタを介して前記主ビット線から電流が流れる場合が発生する。したがって、読み出しを行なうメモリセルトランジスタがONトランジスタの場合、センス回路に接続された2本の主ビット線と、前記仮想GND線に挟まれた主ビット線の3本の主ビット線から、ブロック選択トランジスタを介して仮想GND線に接続された2本のローカルビット線を介して2本の仮想GND線に電流が流れ込む。
【0117】これに対して、本実施例の場合、第4の従来例のようなセンス回路に接続されていない主ビット線からの電流経路が発生しないので、読み出しを行なうメモリセルトランジスタがONトランジスタの場合、センス回路に接続された2本の主ビット線から、ブロック選択トランジスタを介して仮想GND線に接続された2本のローカルビット線を介して1本の仮想GND線に電流が流れ込むことになる。このように、本実施例では、主ビット線から仮想GND線への電流の流れ込み経路が第4の従来例と比較して少ないので、仮想GND線が、GNDの電位に達するまでの時間が従来より短縮され、高速動作が可能となる。
【0118】ここで、GNDに接続される仮想GND線が、従来2本であったのに対して、本実施例では、1本となっているが、仮想GND線は、通常アルミ等の抵抗値の十分低い材質で構成しているので、仮想GNDに接続されるローカルビット線が同数であれば、動作時間には影響しない。
【0119】[変形例]
(1)第5の実施例において、三値のメモリセルアレイをNOR型フラットセル方式で構成していたが、図39のようなNAND型方式のものであってもよい。なお、図39中の符号において第3の実施例と同様の機能を奏する者については同一符号を付している。
【0120】(2)第9の実施例において、各アドレスデコーダ内部の構成を第6の実施例と同様にしていたが、第7の実施例と同様に構成してもよく、さらに第8の実施例と同様に構成しても良い。
【0121】
【発明の効果】本発明請求項1〜請求項8によると、アドレスデコーダにシフトレジスタを備えているので、ビット間のデータ伝搬をシフトレジスタ内で行うことができる。したがって、第3の従来例のような多重バス方式にデータ伝搬を行う場合に比べて配線数を飛躍的に減少でき、故にアドレスデコーダの内部面積を飛躍的に低減できる。そうすると、配線経路を全体として短くでき、請求項1〜請求項8に記載の多値化されたメモリセルのデータをリファレンス回路でリファレンスする際に、メモリセルに至る電流経路の抵抗を少なくでき、電流誤差を低減できるとともに、チップサイズの縮小化、アクセス時間の高速化、および低消費電力化を図り得るという効果がある。
【0122】本発明請求項9によると、シフトレジスタの最先端のフリップフロップのみのセット入力端子を第2の母線に接続し、他のフリップフロップのリセット入力端子を第2の母線に接続しているので、セット入力が1回で済み、後はシフトレジスタ内でデータ伝搬することができる。したがって、データ入力用外部装置の動作を単純化でき、外部装置を含めた面積を縮小できる。したがって、請求項1〜請求項8の場合と同様に配線経路を全体として短くでき、請求項1〜請求項8に記載の多値化されたメモリセルのデータをリファレンス回路でリファレンスする際に、メモリセルに至る電流経路の抵抗を少なくでき、電流誤差低減できるとともに、チップサイズの縮小化、アクセス時間の高速化、および低消費電力化を図り得るという効果がある。
【0123】本発明請求項10によると、第1の母線に高速クロック発生回路を設けているので、シフトレジスタ内のデータ伝搬を高速クロック発生回路からのクロック信号に同期させることができ、処理スピードを飛躍的に向上できる。したがって、請求項1〜請求項8に記載した技術をランダムアクセスメモリ等へ適用することが可能となるという効果がある。
【0124】本発明請求項11によると、第1のアドレスデコーダのシフトレジスタと第2のアドレスデコーダのシフトレジスタとを互いに直列に接続することで、第1のアドレスデコーダおよび第2のアドレスデコーダへのセット入力が合計1回で済み、後はシフトレジスタ内でデータ伝搬することができる。したがって、データ入力用外部装置の動作を単純化でき、外部装置を含めた面積を縮小できるという効果がある。
【0125】本発明請求項12〜請求項15によると、一個のメモリセルについて複数個の電源側ローカルビット線および複数個の接地側ローカルビット線を形成し、また、請求項16〜請求項19によると、一個の仮想GND線に対して複数個の接地側ローカルビット線を形成しているので、各ローカルビット線を単一にしか形成しない場合に比べて、配線内に発生する抵抗値を低減できる。したがって、請求項1〜請求項8に記載のメモリセルのブロック分割数を低減しても、同程度の高速化を実現できるため、メモリセルアレイ面積全体を従来例よりも小さくでき、大容量ROMを高い歩留で安価に製造できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置を示す平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置における周辺回路を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置のメモリセルアレイを示す回路図である。
【図6】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置の各メモリセルとオン電流値との関係を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置の各部における出力データを示す図である。
【図8】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置の周辺回路を示す平面図である。
【図9】図8のC−C断面図である。
【図10】図8のD−D断面図である。
【図11】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置の製造工程を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置の製造工程を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置の製造工程を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置の製造工程を示す図である。
【図15】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置の製造工程を示す図である。
【図16】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置の製造工程を示す図である。
【図17】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置の製造工程を示す図である。
【図18】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置の製造工程を示す図である。
【図19】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置の製造工程を示す図である。
【図20】本発明の第1の実施例の半導体記憶装置の製造工程を示す図である。
【図21】本発明の第2の実施例の半導体記憶装置を示す断面図である。
【図22】本発明の第2の実施例の半導体記憶装置の製造工程を示す図である。
【図23】本発明の第2の実施例の半導体記憶装置の製造工程を示す図である。
【図24】本発明の第2の実施例の半導体記憶装置の製造工程を示す図である。
【図25】本発明の第3の実施例の半導体記憶装置を示す平面図である。
【図26】図25のE−E断面図である。
【図27】図25のF−F断面図である。
【図28】本発明の第3の実施例の半導体記憶装置のメモリセルを示す回路図である。
【図29】本発明の第4の実施例の半導体記憶装置を示す断面図である。
【図30】本発明の第5の実施例の半導体記憶装置を示す図である。
【図31】本発明の第5の実施例の半導体記憶装置の各メモリセルとオン電流値との関係を示す図である。
【図32】本発明の第5の実施例の半導体記憶装置における周辺回路を示すブロック図である。
【図33】本発明の第5の実施例の半導体記憶装置の各部における出力データを示す図である。
【図34】本発明の第6の実施例の半導体記憶装置の概略を示す回路図である。
【図35】本発明の第7の実施例の半導体記憶装置の概略を示す回路図である。
【図36】本発明の第7の実施例の半導体記憶装置の各部における波形を示す図である。
【図37】本発明の第8の実施例の半導体記憶装置の一部の概略を示すブロック図である。
【図38】本発明の第9の実施例の半導体記憶装置の概略を示す平面図である。
【図39】本発明の変形例の半導体記憶装置を示す断面図である。
【図40】第1の従来例の半導体記憶装置を示す平面図である。
【図41】図40のG−G断面図である。
【図42】図40のH−H断面図である。
【図43】第2の従来例の半導体記憶装置を示す平面図である。
【図44】図40のI−I断面図である。
【図45】図40のJ−J断面図である。
【図46】第3の従来例の半導体記憶装置の概略を示す平面図である。
【図47】第3の従来例の半導体記憶装置の周辺回路部の概略を示す回路図である。
【図48】第1の従来例および第2の従来例の半導体記憶装置の各部における出力データを示す図である。
【図49】本発明の第10の実施例の半導体記憶装置の概略を示す回路ブロック図である。
【図50】本発明の第10の実施例の半導体記憶装置のメモリセルアレイを示す回路図である。
【図51】本発明の第10の実施例の半導体記憶装置のリファレンス素子近傍を示す回路図である。
【図52】第4の従来例のメモリセルアレイを示す概略図である。
【図53】第4の従来例のメモリセルアレイを示す回路図である。
【図54】第4の従来例の半導体記憶装置の概略を示す回路ブロック図である。
【図55】本発明の第11の実施例の半導体記憶装置のメモリセルアレイを示す回路図である。
【図56】本発明の第11の実施例の半導体記憶装置のメモリセルアレイの配線形状を示すレイアウト構成図である。
【図57】本発明の第11の実施例の半導体記憶装置のリファレンス素子近傍を示す回路図である。
【図58】本発明の第11の実施例の半導体記憶装置のリファレンス素子近傍の配線形状を示すレイアウト構成図である。
【図59】第4の従来例の半導体記憶装置の主ビット線および仮想GND線の選択回路を示す図である。
【図60】第4の従来例の半導体記憶装置の主ビット線および仮想GND線の選択回路における各ゲート電極の入力信号の設定を示す図である。
【図61】本発明の第11の実施例の半導体記憶装置の主ビット線および仮想GND線の選択回路を示す図である。
【図62】本発明の第11の実施例の半導体記憶装置の主ビット線および仮想GND線の選択回路における各ゲート電極の入力信号の設定を示す図である。
【符号の説明】
M0 第0類のメモリセル
M1 第1類のメモリセル
M2 第2類のメモリセル
M3 第3類のメモリセル
21 半導体基板
22 ワード線
23 ゲート絶縁膜
24 活性領域
25,26 ビット線
27 分離帯
32 サイドウォール
51 半導体基板
52 ワード線
53 ゲート絶縁膜
54 活性領域
57 分離帯
62 サイドウォール
71 半導体基板
72 ワード線
73 ゲート絶縁膜
74 活性領域
75,76 ソースおよびドレイン
82 サイドウォール
91 半導体基板
92 ワード線
93 ゲート絶縁膜
94 活性領域
95,96 ソースおよびドレイン
101 メモリセルアレイ
102 接続線
104 アドレスデコーダ
FF0〜FFn フリップフロップ
106 シフトレジスタ
107 第1の母線
108 第2の母線
111 高速クロック発生回路
113〜116 アドレスデコーダ
210 メモリセルアレイ
211 主ビット線
212 仮想GND線
213 ローカルビット線
220,221 ブロック選択ワード線
SWL0〜SWLn セクション選択ワード線
m20 メモリセル
m21,m22 ブロック選択トランジスタ
226〜228 メモリセル用主ビット線
229 ローカルビット線
230〜232 メモリセル用仮想GND線
mr20 リファレンス用トランジスタ
m31,m32 ブロック選択トランジスタ
236〜238 リファレンス用主ビット線
239 ローカルビット線
240〜242 リファレンス用仮想GND線

【特許請求の範囲】
【請求項1】 縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数の接続線と、該複数の接続線を選定するためのアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記アドレスデコーダは、前記各接続線に夫々接続されるフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを備え前記接続線は、前記各メモリセルのゲート入力用のワード線または当該ワード線に直交するソース信号及びドレイン信号入力用のビット線であり、前記ワード線の直下でソースおよびドレインに挟まれる領域に活性領域が形成され、近接する前記ワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、複数の前記ワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成され、前記サイドウォールの有無によって一対の前記分離帯に挟まれる活性領域の幅が設定される半導体記憶装置。
【請求項2】 それぞれ活性領域を有して縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数の接続線と、該複数の接続線を選定するためのアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記アドレスデコーダは、前記各接続線に夫々接続されるフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを備え、前記メモリセルは、前記活性領域のしきい値が他のメモリセルと異なって設定された第0類のメモリセル、前記活性領域に第1の抵抗値を有せしめられた第1類のメモリセル、および前記活性領域に第2の抵抗値を有せしめられた第2類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、前記第0類のメモリセル、前記第1類のメモリセル、および前記第2類のメモリセルが全体として1組となってメモリセルとして用いられ、前記第1類のメモリセルの活性領域長と前記第2類のメモリセルの活性領域長は互いに異なるよう設定される半導体記憶装置。
【請求項3】 ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有して縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数の接続線と、該複数の接続線を選定するためのアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記アドレスデコーダは、前記各接続線に夫々接続されるフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを備え、前記接続線は、前記メモリセルのゲート入力用の複数のワード線または当該ワード線に直交するソース信号及びドレイン信号入力用の複数のビット線であり、複数の前記ワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記サイドウォールの有無によって前記ソースおよび前記ドレインに挟まれる前記活性領域の長さが設定される半導体記憶装置。
【請求項4】 ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有して縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数の接続線と、該複数の接続線を選定するためのアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記アドレスデコーダは、前記各接続線に夫々接続されるフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを備え、前記接続線は、前記メモリセルのゲート入力用の複数のワード線または当該ワード線に直交するソース信号及びドレイン信号入力用の複数のビット線であり、前記メモリセルは、前記活性領域に第0のしきい値特性を有せしめられた第0類のメモリセル、前記活性領域に第1のしきい値特性を有せしめられた第1類のメモリセル、前記活性領域に第2のしきい値特性を有せしめられた第2類のメモリセル、および前記活性領域に第3のしきい値特性を有せしめられた第3類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、近接する前記ワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、前記ワード線の幅方向側面の少なくとも片側にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成される半導体記憶装置。
【請求項5】 ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有して縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数のワード線と、複数個の前記メモリセルが接続され前記ワード線に直交する複数のビット線と、該複数のワード線を選定するための第1のアドレスデコーダと、該複数のビット線を選定するための第2のアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記第1のアドレスデコーダおよび第2のアドレスデコーダは、前記各ワード線または前記各ビット線に夫々対応するフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを夫々備え、前記ワード線の直下で前記ソースおよび前記ドレインに挟まれる領域に活性領域が形成され、近接する前記ワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、複数の前記ワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成され、前記サイドウォールの有無によって一対の前記分離帯に挟まれる活性領域の幅が設定される半導体記憶装置。
【請求項6】 それぞれ活性領域を有して縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数のワード線と、複数個の前記メモリセルが接続され前記ワード線に直交する複数のビット線と、該複数のワード線を選定するための第1のアドレスデコーダと、該複数のビット線を選定するための第2のアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記第1のアドレスデコーダおよび第2のアドレスデコーダは、前記各ワード線または前記各ビット線に夫々対応するフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを夫々備え、前記メモリセルは、前記活性領域のしきい値が他のメモリセルと異なって設定された第0類のメモリセル、前記活性領域に第1の抵抗値を有せしめられた第1類のメモリセル、および前記活性領域に第2の抵抗値を有せしめられた第2類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、前記第0類のメモリセル、前記第1類のメモリセル、および前記第2類のメモリセルが全体として1組となってメモリセルとして用いられ、前記第1類のメモリセルの活性領域長と前記第2類のメモリセルの活性領域長は互いに異なるよう設定される半導体記憶装置。
【請求項7】 ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有して縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数のワード線と、複数個の前記メモリセルが接続され前記ワード線に直交する複数のビット線と、該複数のワード線を選定するための第1のアドレスデコーダと、該複数のビット線を選定するための第2のアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記第1のアドレスデコーダおよび第2のアドレスデコーダは、前記各ワード線または前記各ビット線に夫々対応するフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを夫々備え、複数の前記ワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記サイドウォールの有無によって前記ソースおよび前記ドレインに挟まれる前記活性領域の長さが設定される半導体記憶装置。

【請求項8】
ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有して縦横に配列された複数個のメモリセルと、複数個の前記メモリセルが接続され一方向に並設される複数のワード線と、複数個の前記メモリセルが接続され前記ワード線に直交する複数のビット線と、該複数のワード線を選定するための第1のアドレスデコーダと、該複数のビット線を選定するための第2のアドレスデコーダとを備える半導体記憶装置であって、前記第1のアドレスデコーダおよび第2のアドレスデコーダは、前記各ワード線または前記各ビット線に夫々対応するフリップフロップが列状に配されてなるシフトレジスタと、該シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されるクロック信号入力用の第1の母線と、前記シフトレジスタの各フリップフロップに単一バス方式に接続されセット信号およびリセット信号のうち少なくとも一方を入力する第2の母線とを夫々備え、前記メモリセルは、前記活性領域に第0のしきい値特性を有せしめられた第0類のメモリセル、前記活性領域に第1のしきい値特性を有せしめられた第1類のメモリセル、前記活性領域に第2のしきい値特性を有せしめられた第2類のメモリセル、および前記活性領域に第3のしきい値特性を有せしめられた第3類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、近接する前記ワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、前記ワード線の幅方向側面の少なくとも片側にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成される半導体記憶装置。
【請求項9】
前記シフトレジスタの最先端のフリップフロップのみのセット入力端子が前記第2の母線に接続され、他のフリップフロップのリセット入力端子が前記第2の母線に接続される、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の半導体記憶装置。
【請求項10】
前記第1の母線に高速クロック発生回路が設けられる、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の半導体記憶装置。
【請求項11】
前記第1のアドレスデコーダのシフトレジスタと第2のアドレスデコーダのシフトレジスタとは互いに直列に接続される、請求項5ないし請求項8のいずれかに記載の半導体記憶装置。
【請求項12】
複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線からメモリセルを介して仮想GND線に至る電流経路が形成され、前記電流経路は、前記主ビット線から一個の前記メモリセルに至る複数個の電源側ローカルビット線と、一個の前記メモリセルから前記仮想GND線に至る複数個の接地側ローカルビット線とを備え、前記各メモリセルのゲート入力用のワード線の直下でソースおよびドレインに挟まれる領域に活性領域が形成され、近接する前記ワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、複数の前記ワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成され、前記サイドウォールの有無によって一対の前記分離帯に挟まれる活性領域の幅が設定される半導体記憶装置。
【請求項13】
それぞれ活性領域を有した複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線からメモリセルを介して仮想GND線に至る電流経路が形成され、前記電流経路は、前記主ビット線から一個の前記メモリセルに至る複数個の電源側ローカルビット線と、一個の前記メモリセルから前記仮想GND線に至る複数個の接地側ローカルビット線とを備え、前記メモリセルは、前記活性領域のしきい値が他のメモリセルと異なって設定された第0類のメモリセル、前記活性領域に第1の抵抗値を有せしめられた第1類のメモリセル、および前記活性領域に第2の抵抗値を有せしめられた第2類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、前記第0類のメモリセル、前記第1類のメモリセル、および前記第2類のメモリセルが全体として1組となってメモリセルとして用いられ、前記第1類のメモリセルの活性領域長と前記第2類のメモリセルの活性領域長は互いに異なるよう設定される半導体記憶装置。
【請求項14】
ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有して複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線からメモリセルを介して仮想GND線に至る電流経路が形成され、前記電流経路は、前記主ビット線から一個の前記メモリセルに至る複数個の電源側ローカルビット線と、一個の前記メモリセルから前記仮想GND線に至る複数個の接地側ローカルビット線とを備え、前記メモリセルのゲート入力用の複数のワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記サイドウォールの有無によって前記ソースおよび前記ドレインに挟まれる前記活性領域の長さが設定される半導体記憶装置。
【請求項15】
ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有した複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線からメモリセルを介して仮想GND線に至る電流経路が形成され、前記電流経路は、前記主ビット線から一個の前記メモリセルに至る複数個の電源側ローカルビット線と、一個の前記メモリセルから前記仮想GND線に至る複数個の接地側ローカルビット線とを備え、前記メモリセルは、前記活性領域に第0のしきい値特性を有せしめられた第0類のメモリセル、前記活性領域に第1のしきい値特性を有せしめられた第1類のメモリセル、前記活性領域に第2のしきい値特性を有せしめられた第2類のメモリセル、および前記活性領域に第3のしきい値特性を有せしめられた第3類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、各メモリセルのゲート入力用の互いに近接するワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、前記ワード線の幅方向側面の少なくとも片側にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成される半導体記憶装置。
【請求項16】
複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線から前記各メモリセルに至る電源側電流経路と、前記各メモリセルから仮想GND線に至る接地側電流経路とが形成され、前記各メモリセルについての前記電源側電流経路および接地側電流経路の長さの合計は常に一定になるよう設定され、前記接地側電流経路は一個の前記仮想GND線に対して複数個の接地側ローカルビット線を有せしめられ、前記各メモリセルのゲート入力用のワード線の直下でソースおよびドレインに挟まれる領域に活性領域が形成され、近接する前記ワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、複数の前記ワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成され、前記サイドウォールの有無によって一対の前記分離帯に挟まれる活性領域の幅が設定される半導体記憶装置。
【請求項17】
それぞれ活性領域を有した複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線から前記各メモリセルに至る電源側電流経路と、前記各メモリセルから仮想GND線に至る接地側電流経路とが形成され、前記各メモリセルについての前記電源側電流経路および接地側電流経路の長さの合計は常に一定になるよう設定され、前記接地側電流経路は一個の前記仮想GND線に対して複数個の接地側ローカルビット線を有せしめられ、前記メモリセルは、前記活性領域のしきい値が他のメモリセルと異なって設定された第0類のメモリセル、前記活性領域に第1の抵抗値を有せしめられた第1類のメモリセル、および前記活性領域に第2の抵抗値を有せしめられた第2類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、前記第0類のメモリセル、前記第1類のメモリセル、および前記第2類のメモリセルが全体として1組となってメモリセルとして用いられ、前記第1類のメモリセルの活性領域長と前記第2類のメモリセルの活性領域長は互いに異なるよう設定される半導体記憶装置。
【請求項18】
ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有して複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線から前記各メモリセルに至る電源側電流経路と、前記各メモリセルから仮想GND線に至る接地側電流経路とが形成され、前記各メモリセルについての前記電源側電流経路および接地側電流経路の長さの合計は常に一定になるよう設定され、前記接地側電流経路は一個の前記仮想GND線に対して複数個の接地側ローカルビット線を有せしめられ、前記各メモリセルのゲート入力用の複数のワード線の幅は互いに同寸法に設定され、複数の前記ワード線のうち一部のワード線の幅方向片側面にサイドウォールが形成され、複数の前記ワード線のうち他の一部のワード線の幅方向両側面にサイドウォールが形成され、前記サイドウォールの有無によって前記ソースおよび前記ドレインに挟まれる前記活性領域の長さが設定される半導体記憶装置。
【請求項19】
ソースおよびドレインに挟まれる活性領域をそれぞれ有した複数個のメモリセルが配列され、前記各メモリセルに対して、主ビット線から前記各メモリセルに至る電源側電流経路と、前記各メモリセルから仮想GND線に至る接地側電流経路とが形成され、前記各メモリセルについての前記電源側電流経路および接地側電流経路の長さの合計は常に一定になるよう設定され、前記接地側電流経路は一個の前記仮想GND線に対して複数個の接地側ローカルビット線を有せしめられ、前記メモリセルは、前記活性領域に第0のしきい値特性を有せしめられた第0類のメモリセル、前記活性領域に第1のしきい値特性を有せしめられた第1類のメモリセル、前記活性領域に第2のしきい値特性を有せしめられた第2類のメモリセル、および前記活性領域に第3のしきい値特性を有せしめられた第3類のメモリセルのうちのいずれかに設定され、各メモリセルのゲート入力用の互いに近接するワード線の間の領域で異なるメモリセルの活性領域同士を分離する分離帯が形成され、前記ワード線の幅方向側面の少なくとも片側にサイドウォールが形成され、前記分離帯は、前記ワード線および前記サイドウォールをマスクとしてアイソレーション注入されて形成される半導体記憶装置。

【図28】
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【図6】
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【図41】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図4】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図37】
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【図42】
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【図35】
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【図38】
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【図39】
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【図36】
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【図44】
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【図45】
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【図48】
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【図40】
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【図43】
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【図46】
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【図49】
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【図52】
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【図53】
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【図47】
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【図50】
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【図58】
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【図60】
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【図51】
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【図54】
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【図55】
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【図57】
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【図56】
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【図59】
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【図61】
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【図62】
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【特許番号】特許第3486350号(P3486350)
【登録日】平成15年10月24日(2003.10.24)
【発行日】平成16年1月13日(2004.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−281632
【分割の表示】特願平6−162276の分割
【出願日】平成6年7月14日(1994.7.14)
【公開番号】特開平11−176184
【公開日】平成11年7月2日(1999.7.2)
【審査請求日】平成11年2月2日(1999.2.2)
【出願人】(591128453)株式会社メガチップス (322)
【参考文献】
【文献】特開 平2−49297(JP,A)
【文献】特開 昭55−163688(JP,A)
【文献】特開 平5−55530(JP,A)
【文献】実開 昭61−98299(JP,U)