説明

印刷システム

【課題】 印刷データとRFIDデータを同時に管理し、制御言語データに前記印刷データと前記RFIDデータを組み込むことにより、1台の印刷システムによって画像情報の印刷とRFIDタグへの情報の書き込みが可能な印刷システムを提供することである。
【解決手段】 プリンタエンジン1と、RFIDリーダ/ライタ5と、プリンタエンジン1及びRFIDリーダ/ライタ5が接続されているプリンタコントローラ24とから構成され、プリンタコントローラ24はネットワーク3に接続されている。そして、ネットワーク3に接続されたクライアントのパーソナルコンピュータ4上の帳票アプリケーションプログラム41から印刷起動された描画データをプリンタコントローラ24とプリンタエンジン1を用いて記録媒体に印刷を行い、RFIDリーダ/ライタ5でRFIDタグへRFIDデータを書き込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタコントローラとプリンタエンジンとRFIDリーダ/ライタからなり、RFIDタグを載持した記録媒体に視覚認識可能な画像情報の印刷とRFIDタグへの情報書き込みを行う印刷システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の磁気カードや接触型ICカードに代わり、非接触で読み取り、書き込みが可能なICチップを用いたRFIDタグが開発されている。これらは情報の読み取り、書き込み時にRFIDタグと読み取り、書き込み装置とを接触させる必要がなく、特に物流管理においてバーコードの代替となることが期待されている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
従来物流管理に用いられているバーコードも読み取りには専用の装置が必要なので、バーコードの印刷と同時に人間が視覚認識可能な画像情報を印刷することも行われている。尚、ここで言う人間が視覚認識可能な画像情報とは、文字、数字、記号、マーク、ロゴ、及びこれらの組み合わせによる画像情報のことである。
【0004】
バーコードの印刷と、人間が視覚認識可能な画像情報の印刷は、同じ印刷装置で印刷することが可能であり、従ってバーコードの示す情報と、人間が視覚認識可能な画像情報の整合性を確保することは比較的簡単である。一方、RFIDタグの場合はRFIDタグへの情報書き込みと、人間が視覚認識可能な画像情報の印刷は別の装置によって行われる。しかも、従来の技術では、人間が視覚認識可能な画像情報の印刷データと、RFIDタグに書き込まれるRFIDデータとは、別々のアプリケーションで作成、編集、管理されることが多く、RFIDタグに書き込むべき情報と、RFIDタグに印刷された画像情報の整合性を確保することが困難である。
【0005】
【特許文献1】特開平11−353435公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、帳票アプリケーションプログラムによって印刷データとRFIDデータを同時に管理し、前記帳票アプリケーションプログラムからプリンタコントローラに送信される制御言語データに前記印刷データと前記RFIDデータを組み込むことにより、1台の印刷システムによって画像情報の印刷とRFIDタグへの情報の書き込みが可能な印刷システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明の印刷システムは、印刷データとRFIDデータ双方を編集可能な帳票アプリケーションプログラムと、前記帳票アプリケーションプログラムから出力されるデータを受け取るプリンタコントローラと、該プリンタコントローラから受け取る印刷データに基づきRFIDタグを載持した記録媒体に人間が視覚認識可能な画像情報を印刷するプリンタエンジンと、前記プリンタコントローラから受け取る前記印刷データに関連したRFIDデータに基づき、RFIDデータを前記RFIDタグに書き込むRFIDリーダ/ライタを有しており、1台の印刷システムによって前記画像情報の印刷と前記RFIDタグへの情報書き込みが可能であることを特長とする。またプリンタエンジンの頁周期信号に基づき、前記プリンタコントローラ上で前記印刷データの前記記録媒体の印刷と前記RFIDタグへの前記RFIDデータの書き込みを共通の時間基準によって制御している。
【0008】
また本発明の印刷システムは前記帳票アプリケーションプログラムから出力される制御言語データが頁単位に頁内に印刷する印刷データとRFIDタグに書き込むRFIDデータが記載されており、さらに印刷データにもRFIDデータにも位置情報が記述されている。
【0009】
また本発明の印刷システムは前記位置情報が記述されたRFIDデータをもとに前記プリンタコントローラによってRFIDデータの書き込み時刻の変更が可能であり、また複数のRFIDリーダ/ライタにRFIDデータを送信することによって1頁内の複数のRFIDタグにRFIDデータを書き込むことが可能である。
【0010】
また本発明の印刷システムは、前記帳票アプリケーションプログラム及び/または前記プリンタコントローラによって印刷データやRFIDデータの編集及び表示が可能であり、前記プリンタコントローラに入力されるRFIDデータは前記プリンタコントローラ上で外部のデータベースのアドレス値として、RFIDデータを任意のデータに置換可能である。
【0011】
また本発明の印刷システムは、前記プリンタコントローラ又は前記帳票アプリケーションプログラムが、前記RFIDリーダ/ライタによる前記RFIDタグへの前記RFIDデータの書き込みの可否情報の記録及び/又は表示可能なものである。
【0012】
また本発明の印刷システムは、RFIDデータの情報量に応じて前記プリンタエンジンの印刷速度を変更可能である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、プリンタコントローラ24と該プリンタコントローラ24から受け取る印刷データに基づきRFIDタグを載持した記録媒体に人間が視覚認識可能な画像情報を印刷するプリンタエンジン1と、前記プリンタコントローラ24から受け取る前記印刷データに関連したRFIDデータに基づき、前記RFIDタグにRFIDデータを書き込むRFIDリーダ/ライタ5とを少なくとも備えたプリントシステムにおいて、前記印刷データの前記記録媒体への印刷と、前記RFIDデータの前記RFIDタグへの書き込みを可能にした。
【0014】
従って、記録媒体に印刷した頁に載持されているRFIDタグへのRFIDデータの書き込み誤りがなく、かつRFIDデータに位置情報を追加することによって、記録媒体の任意の位置にRFIDタグを載持することが可能であり、例えば頁内に複数のRFIDタグが載持されているような場合でも複数のRFIDタグに複数のRFIDデータを書き込むことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は本発明の印刷システムの基本構成を例示するものである。図1に示すように、本印刷システムは、プリンタエンジン1と、RFIDリーダ/ライタ5と、該プリンタエンジン1及び該RFIDリーダ/ライタ5が接続されているプリンタコントローラ24とから構成されている。プリンタコントローラ24はネットワーク3に接続されている。ネットワーク3はインターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)等の電子通信網である。
【0016】
本印刷システムは、ネットワーク3に接続されたクライアントのパーソナルコンピュータ4上の帳票アプリケーションプログラム41から印刷起動された描画データをプリンタコントローラ24とプリンタエンジン1を用いて記録媒体に印刷を行うものである。帳票アプリケーションプログラム41は、コンピュータの画面上の任意の位置にテキストやバーコードをレイアウトし、情報をディスプレイに表示及びプリンタドライバなどのデバイスに描画データを出力することが可能なプログラムである。描画データは、前記帳票アプリケーションプログラム41によってレイアウトされた画像情報をディスプレイドライバやプリンタドライバなどのデバイスに出力するため、フォントやビットマップなどのオペレーションシステム(OS)42の様々なグラフィックデバイスインターフェースに変換したデータである。
【0017】
クライアントのパーソナルコンピュータ4は、本システム用のプリンタドライバ43を有している。プリンタドライバは、アプリケーションで作成された描画データをプリンタ用の制御言語データに変換する機能を持ったソフトウェアである。制御言語データは、プリンタコントローラ24がプリンタエンジン1に送信するビデオデータの元となるデータであり、例えば、ポストスクリプト(Postscript)も制御言語データとして使用可能である。
【0018】
一方、ネットワーク3に接続されたコントローラ2は、スプーラ21とプリンタコントローラ24を有し、プリンタエンジン1にビデオデータや制御データを送信するコンピュータを示す。スプーラ21はプリンタドライバ43から出力された制御言語データを受信、保存(スプール)、処理、スケジューリング、配布などを行うダイナミックライブラリ(DLL)の集まりであり、通常はパーソナルコンピュータ4のオペレーティングシステムの機能の一部として実現されている。
【0019】
プリンタコントローラ24は、スプーラ21から制御言語データを受信し、プリンタエンジン用のビデオデータや制御データに変換してプリンタエンジン1に送信する機能を持つソフトウェアである。ビデオデータは、プリンタエンジン1の解像度に対応したビットマップデータであり、制御データはプリンタエンジン1の動作や処理を実行させるデータである。ここでいう動作とは例えば、用紙送りなどを意味し、ここでいう処理とは例えば、プリンタエンジン1のエラー情報などのステータスを得ることを意味する。
【0020】
プリンタコントローラ24はプリンタエンジン用の制御データをプリンタエンジン1に送信し、動作や処理をコントロールすると共に、RFIDリーダ/ライタ5の処理をコントロールする。ここでの処理とは例えば、RFIDリーダ/ライタのエラー情報などのステータスを得ることを意味する。
【0021】
プリンタエンジン1はコントローラ24から送信されるビデオデータを元に記録媒体に印刷する機能を持つ印刷装置である。また、RFIDリーダ/ライタ5はコントローラ24から送信されるRFIDライトデータを元に記録媒体に載持されたRFIDタグへ情報を書き込む機能をもつ装置である。RFIDライトデータは、RFIDリーダ/ライタを制御する制御データを有し、該RFIDタグに書き込むアルファベットや漢字などのテキスト情報などが記載されたデータである。前記テキスト情報には例えば、ダイレクトメールにおける住所名前や物流における個装された段ボールなどを識別する個体番号などが挙げられる。
【0022】
次に、図2を用いて本発明の印刷システムにおける印刷の流れを説明する。ここで、プリンタコントローラ24からプリンタエンジン1に送信されるビデオデータ、プリンタドライバ43からプリンタコントローラ24に送信される前記ビデオデータの情報が記述されている制御言語データ、帳票アプリケーションプログラム41からプリンタドライバ43に送信される前記制御言語データの情報が記述されている描画データを総括して印刷データと呼ぶ。
【0023】
また、プリンタコントローラ24からRFIDリーダ/ライタ5に送信されるRFIDライトデータ、前記RFIDライトデータの情報が記述されているプリンタドライバ43からプリンタコントローラ24に送信される制御言語データ、前記制御言語データの情報が記述されている帳票アプリケーション41からプリンタドライバ43に送信されるRFID元データを総括してRFIDデータと呼ぶ。
【0024】
図2に示すように、クライアントのパーソナルコンピュータ4上の帳票アプリケーションプログラム41で編集された印刷データを印刷起動すると、その描画データは一度オペレーティングシステム(OS)42に格納される。オペレーティングシステム42は本システムのプリンタドライバ43に描画データを送信する。
【0025】
一方、前記帳票アプリケーションプログラム41で編集されたRFIDデータは、前記印刷起動と同時に前記帳票アプリケーションプログラム41によって直接制御言語データのフォーマットに変換され、RFID元データとしてプリンタドライバ43に転送される。RFID元データは、RFIDリーダ/ライタに送信されるRFIDライトデータに記載されるテキスト情報に加え、前記RFIDライトデータの位置情報などの制御データを合わせたデータである。
【0026】
プリンタドライバ43は、描画データをオペレーティングシステム42から受信し、RFID元データを帳票アプリケーションプログラム41から受信して、これらをプリンタエンジン1及びRFIDリーダ/ライタ5用の制御言語データに変換して、任意のポートにデータを転送する。転送されるポートとしてはプリンタポートが一般的であるが、ネットワーク上のプリンタサーバーでも良いし、またはネットワーク上のハードディスクなどの任意のデバイスへの転送も可能である。
【0027】
ここでは、ネットワーク3上のコントローラ2のスプーラ21へ転送した場合について説明する。スプーラ21は、プリンタドライバ43で作成された制御言語データを受信し、一時保存(スプール)しておくことが可能である。また、スケジュールや任意のデバイスへの配布も可能である。本システムでは、プリンタコントローラ24が必要に応じてスプーラ21の制御言語データをリードする構造になっている。プリンタコントローラ24はスプーラ21の制御言語データを解析し、プリンタエンジン用のビデオデータやRFIDリーダ/ライタ用のRFIDライトデータに変換する。
【0028】
クライアントのパーソナルコンピュータ4上の帳票アプリケーションプログラム41で編集された印刷データは前述の通り制御言語データに変換され、プリンタコントローラ24を通じてプリンタエンジン1によって記録媒体に印刷される。同様にRFIDデータも帳票アプリケーションプログラム41からRFID元データが出力され、制御言語データに変換され、プリンタコントローラ24を通じてRFIDライトデータがRFIDリーダ/ライタ5に送信され、RFIDタグに前記RFIDライトデータのテキスト情報が書き込まれる。
【0029】
図3は本発明の印刷システムにおける帳票アプリケーションプログラム41とプリンタドライバ43間のデータの流れを示すものである。前述のとおり、プリンタドライバ43はパーソナルコンピュータ4上の帳票アプリケーションプログラム41で設計された印刷データをプリンタエンジン用の制御言語データに変換する機能を持ったソフトウェアである。さらに、本実施例のプリンタドライバ43では、帳票アプリケーションプログラム41で編集された印刷データ以外にも帳票アプリケーションプログラム41と直接通信が可能で、帳票アプリケーションプログラム41から出力した制御データやテキスト情報が記述されたデータを直接制御言語データに組み込むことが可能である。
【0030】
本実施例の印刷システムでは、プリンタエンジン1で印刷する印刷データは帳票アプリケーションプログラム41からプリンタドライバ43に描画データとして送信され、プリンタドライバ43上で制御言語データに変換される。一方、RFIDリーダ/ライタ5に書き込まれるRFIDデータは、帳票アプリケーションプログラム41上で制御言語データの形式に変換されたRFID元データを、直接プリンタドライバ43に転送して、その後プリンタコントローラ上でRFIDライトデータに変換される。
【0031】
プリンタコントローラ24ではプリンタドライバ43から出力される制御言語データ中の制御コマンドを解釈して、プリンタエンジン1に送信するビデオデータとRFIDリーダ/ライタ5に送信するRFIDライトデータを作成する。
【0032】
また、帳票アプリケーションプログラム41上で編集された印刷データはテキストやバーコードが記録媒体上で配置され位置情報を有している。同様に帳票アプリケーション41上で設計されるRFIDデータもRFIDデータが記録媒体上に配置されて位置情報を有している。一方、前記位置情報を保持している印刷データ及びRFIDデータはプリンタドライバ43から出力される制御言語データの形式においても前記位置情報を保持する。
【0033】
例えば、図4に示すように帳票アプリケーションプログラム41の編集画面上で編集される印刷データの位置を変更するとプリンタドライバ43及び帳票アプリケーションプログラム41で作成される制御言語データの位置情報の制御コマンドがそれに応じて変更される。プリンタコントローラ24では、制御言語データに記述される制御コマンドの位置情報をもとにプリンタエンジン1に出力するビデオデータを作成する。例えば、本実施例のプリンタドライバ43では記録媒体の左上を基準としてプリンタエンジン1の解像度単位に位置情報を制御コマンドとして出力する。
【0034】
一方、RFIDデータも前述の通り帳票アプリケーションプログラム41上で位置情報を保持している。帳票アプリケーションプログラム41上ではRFIDデータを視覚的に分かるように例えば、図4に示すように四角の枠を編集画面上に表示し、四角の枠の座標位置をRFIDデータの位置情報として保持する。帳票アプリケーションプログラム41上でこれらRFIDデータを意味する四角の枠は任意の位置に設定することができる。位置情報としては記録媒体の左上を座標位置の原点として記録媒体の幅方向にX座標値と搬送方向にY座標値を保持している。
【0035】
前述の通り、本発明の帳票アプリケーションプログラム41によって出力されるRFID元データは、位置情報としてのこれら座標値と、RFIDリーダ/ライタに書き込むテキスト情報とが合わさった形態でプリンタドライバ43に送信される。
【0036】
帳票アプリケーションプログラム41は、その編集画面上において印刷データとRFIDデータの表示及び編集が可能であり、前記印刷データはプリンタドライバ43によってプリンタコントローラ24に送信する制御言語データに変換され、前記RFIDデータは帳票アプリケーションプログラム41内で制御言語データ形式のRFID元データに変換され、プリンタドライバ43に転送される。
【0037】
プリンタドライバ43では先に受信した描画データを制御言語データに変換し、次に受信するRFID元データと組み合わせ制御言語データを一元化することによって印刷とRFIDデータの書き込みを容易に同期することができる。
【0038】
一般的に印刷データはページ単位にデータが構成されており、例えばESC0Cなどの制御コマンドによって印刷の改ページが行われる。本発明の印刷システムでは記録媒体の任意のページに印刷されるビデオデータと同一ページ内に載持されたRFIDタグに書き込まれるRFIDライトデータの元となるそれぞれの制御言語データがページ単位で組み合わさって構成されている。
【0039】
さらに、プリンタエンジン1から1ページ毎にコントローラに送信される信号、例えば、最終ラスタ信号と呼ばれる信号を共通の時間基準として、RFIDリーダ/ライタにRFIDライトデータが送信されるため、任意のページに印刷されるビデオデータと該ページ内に載持されたRFIDタグに書き込まれるRFIDライトデータの整合を取ることが容易になる。
【0040】
図5は本発明におけるプリンタコントローラ24とプリンタエンジン1及びRFIDリーダ/ライタ5間のデータの流れを示す。プリンタコントローラ24はプリンタエンジン1と通信を行っており、またプリンタコントローラ24はRFIDリーダ/ライタ5とも通信を行っている。それぞれプリンタエンジン1とRFIDリーダ/ライタ5はプリンタコントローラ24を通じて同期を行っている。
【0041】
まず、プリンタコントローラ24はプリンタエンジン1及びRFIDリーダ/ライタ5からステータスデータを受信して、それぞれ印刷及びRFID書き込みの準備が整っていることを確認する。次に帳票アプリケーションプログラム41から印刷起動され、プリンタドライバ43及び帳票アプリケーションプログラム41によって変換された制御言語データをプリンタコントローラ24が受信すると、1頁分の制御言語データがプリンタコントローラバッファに格納され、印刷データとRFIDデータに区分される。
【0042】
印刷データは、上記の通りビデオデータに変換されプリンタエンジン1に送信され1頁目が印刷される。1頁目のRFIDデータは、そのままプリンタコントローラ24のRFIDバッファテーブルの先頭番地に格納される。引き続き2頁目のデータも印刷データとRFIDデータに区分され、印刷データはビデオデータに変換され、プリンタエンジン1に送信されて2頁目が印刷される。
【0043】
同様に2頁目のRFIDデータは、プリンタコントローラ24のRFIDバッファテーブルの2番目の番地に格納され、以降上記処理が続く。プリンタエンジン1は記録媒体のページの最終ラスタを印字した時刻に最終ラスタ信号をプリンタコントローラ24に送信する。プリンタコントローラ24は、その信号を受信した時刻を最終ラスタバッファテーブルに順に格納していき、先のRFIDバッファテーブル同様、1頁目の最終ラスタ信号を受信した時刻を最終ラスタバッファテーブルの先頭番地に格納する。
【0044】
本発明における印刷システムでは、プリンタエンジン1の印刷速度、プリンタエンジン1の最終ラスタを印刷した時刻、プリンタエンジン1によって記録媒体上に像が形成される印刷位置、および該印刷位置とRFIDリーダ/ライタ5間の距離からRFIDリーダ/ライタ5へのRFIDデータの書き込み時刻を決定しており、その書き込み時刻は下記の通り表される。
【0045】
書き込み時刻:RfTime、最終ラスタを印刷した時刻:LsTime、
印刷速度:PrintSpeed、
記録媒体の搬送経路で見て印刷位置とRFIDリーダ/ライタの距離:P-RLength
として、
RfTime=LsTime+P-RLength/PrintSpeed。
【0046】
そして、先頭頁のRFIDタグへの書き込みにおいて、まず、プリンタコントローラ24内の監視タスクによって最終ラスタバッファテーブルに格納されている先頭番地の時刻から、上記計算式に基づきRFIDリーダ/ライタ5に書き込む時刻を計算する。計算した時刻に達すると、先頭頁のRFIDデータ5が格納されているRFIDバッファテーブルの先頭番地にあるRFIDライトデータがRFIDリーダ/ライタ5に送信される。RFIDライトデータの送信が完了すると、最終ラスタバッファテーブルとRFIDバッファテーブルの先頭番地のデータを削除する。引き続き2頁以降も印刷が中断されるまで同様の処理が行われる。
【0047】
本実施例の印刷システムでは、コントローラ24からプリンタエンジン1にある制御コマンドを送信することによって、プリンタエンジン1からステータスが得られ、その印刷速度(PrintSpeed)が分かる。
【0048】
前述の通りプリンタエンジン1から出力される最終ラスタ信号を共通の時間基準として、プリンタコントローラで印刷データとRFIDデータを制御することによってプリンタエンジンへの印刷と、RFIDリーダ/ライタへのRFIDライトデータの書き込みの同期を行っている。上記の共通の時間基準は、プリンタエンジン1から出力される最終ラスタ信号以外にもプリンタコントローラ24内で発生させた信号を用いてもよい。
【0049】
上述ではプリンタエンジン1の排出部にRFIDリーダ/ライタ5を設置した例を挙げたが、プリンタエンジンとRFIDリーダ/ライタの距離(P-Rlength)が決定できればRFIDリーダ/ライタ5はプリンタエンジン1の後方の任意の位置に設置しても良い。さらにプリンタエンジン1の給紙部にRFIDリーダ/ライタ5を設置させても良い。プリンタエンジン1の給紙部にRFIDリーダ/ライタ5を設置した場合は、記録媒体の搬送経路上でのプリンタエンジンとRFIDリーダ/ライタの距離(P-Rlength)を負の値として計算すれば良い。
【0050】
図6は記録媒体の搬送方向の任意の位置にRFIDタグを載持した場合のデータの流れを示す。本実施例の印刷システムにおいては、制御言語データのRFIDデータには位置情報を付加することができるため、RFIDタグを記録媒体の頁内の任意の位置に載持可能であり、該任意の位置に載持されたRFIDタグにRFIDライトデータを書き込むことが可能である。記録媒体の搬送方向に任意の位置にRFIDデータ枠を帳票アプリケーションプログラム41上で移動させた場合、RFIDリーダ/ライタ5へのRFIDデータの書き込み時刻は下記の通りで表される。
【0051】
記録媒体の搬送方向に見て記録媒体の頁先頭からRFIDタグまでの距離:Rf_YLengthとして、
RfTime=LsTime+P-RLength/PrintSpeed+Rf_YLength/PrintSpeed。
【0052】
上記の通り、RFIDタグが載持されている位置が搬送方向に変化したときにプリンタコントローラ24から、RFIDリーダ/ライタ5にRFIDライトデータを書き込む時刻を変化させることによって、任意の位置に載持されているRFIDタグへの情報の書き込みが可能となる。
【0053】
一方、記録媒体の幅方向の任意の位置にRFIDタグが載持されている場合は、プリンタコントローラ24上で帳票アプリケーションプログラム41から送信されるRFID元データの位置情報を元に、プリンタコントローラ24からRFIDリーダ/ライタ5の位置を幅方向にシフトするように制御コマンドを送信して、RFIDリーダ/ライタ5が記録媒体の幅方向に移動することによって実現する。RFIDリーダ/ライタ5を幅方向に移動させる方法としては、例えば、公知のリニアモータかパルスモータなどの駆動装置を適当な移動機構、例えば、タイミングベルト、スクリューフィーダなどとの組み合わせ等によって、容易に実現できる。
【0054】
さらに、帳票アプリケーションプログラム41では1頁内に複数のRFIDデータを編集することが可能であり、記録媒体の幅方向に複数個載持されたRFIDタグの場合は、複数のRFIDリーダ/ライタ5を用いてそれぞれRFIDライトデータの書き込みを行う。
【0055】
例えば、幅方向に2個のRFIDタグが記録媒体に載持されている場合、まず帳票アプリケーションプログラム41で2個のRFIDデータ枠を編集する。帳票アプリケーションプログラム41で制御言語データに変換され、受信したプリンタコントローラ24は1頁内にあるRFIDデータの個数と位置を割り出す。
【0056】
この例では幅方向に異なる位置情報を持つRFIDデータが2個存在するためプリンタコントローラ24上で2個のRFIDデータがあることが分かる。そこで、2個のRFIDリーダ/ライタ5を用いて図7に示すように例えば、幅方向X1に位置するRFIDライトデータはAのRFIDリーダ/ライタ51に前記RFIDライトデータを送信し、幅方向X2に位置するRFIDライトデータはBのRFIDリーダ/ライタ52に前記RFIDライトデータを送信することによって幅方向に複数個のRFIDライトデータを書き込むことができる。
【0057】
また、記録媒体の搬送方向に見て1頁内に複数個載持されたRFIDタグに、RFIDライトデータを書き込むことも可能である。図8は記録媒体の搬送方向に複数のRFIDタグが載持されている場合のデータの流れを示す。上記の通り、記録媒体にRFIDタグが載持されている位置が搬送方向に変化したときは、プリンタエンジン1から送信される最終ラスタ信号をもとにRFIDリーダ/ライタ5に書き込む時刻を変化させていた。例えば、記録媒体の搬送方向の1頁内に2個RFIDタグが載持されている場合、上記の幅方向に複数個のRFIDタグを載持した例と同様に帳票アプリケーションプログラム41上で、記録媒体の搬送方向に2個RFIDデータ枠を編集する。
【0058】
次に、帳票アプリケーションプログラム41によって制御言語データに変換され、受信したプリンタコントローラ24は1頁内にあるRFIDデータの個数と位置を割り出す。 この例では搬送方向に異なる位置情報を持つRFIDデータが、2個存在するためプリンタコントローラ24上で2個のRFIDデータがあることが分かる。
【0059】
そこで、下記の式に基づき位置情報(Rf_YLength)から、1頁内に2つのRFID書き込み時刻が計算される、
RfTime=LsTime+P-RLength/PrintSpeed+Rf_YLength/PrintSpeed。
【0060】
RFID書き込み時刻が計算された後は、上記の通りRFID書き込み時刻に合わせてそれぞれ載持されているRFIDタグに、プリンタコントローラ24からRFIDライトデータを書き込むことで、搬送方向に複数個のRFIDタグにRFIDライトデータを書き込むことができる。
【0061】
上記例では、記録媒体の幅方向と搬送方向でそれぞれ複数個のRFIDタグに情報を書き込めることを示したが、例えば、幅方向に2個、搬送方向にも2個と1頁内に4個のRFIDタグが載持されている場合でも上記方法を組み合わせて、1頁内に複数個のRFIDライトデータを書き込むことが可能である。上記例では幅方向に2個、搬送方向に2個であるが、それぞれ2個以上記録媒体にRFIDタグが載持されていてもかまわない。
【0062】
RFIDタグはRFIDリーダ/ライタ5と非接触で情報の書き込みが可能である。そのため前述のように記録媒体の1頁内に複数のRFIDタグが載持されている場合、RFIDリーダ/ライタ5下部の記録媒体に載持されているRFIDタグ以外にも隣に載持されているRFIDタグに誤って情報を書き込むという問題もある。そのため、例えば、記録媒体の幅方向にRFIDタグが2個載持されている場合、その中央にRFIDリーダ/ライタ5からの電波をシールドするような電磁シールド板を設置することによって隣り合うRFIDタグに誤った情報を書き込むという問題を避けることが可能となる場合がある。
【0063】
また、プリンタエンジン給紙部にRFIDリーダ/ライタをもう1つ設置し、該RFIDリーダ/ライタでもってRFIDタグが保有する固有IDを読み込み、プリンタエンジンで印刷後、プリンタエンジン排出部に設置したRFIDリーダ/ライタで前記読み込んだ固有IDを指定してRFIDライトデータを書き込むことによっても、この問題を避けることが可能となる場合がある。
【0064】
本発明の印刷システムではRFIDタグに書き込むRFIDデータを帳票アプリケーションプログラム41上で編集した。帳票アプリケーションプログラム41上で定義するRFIDデータは、固定データに限らず例えば、外部のデータベースを参照するようにしてもよい。一方、帳票アプリケーションプログラム41上で定義するRFIDデータはプリンタコントローラ24上で参照するデータベースのアドレスでもかまわない。例えば、帳票アプリケーションプログラム41でRFIDデータをネットワーク3上にあるコンピュータ内のデータベースのアドレスに定義する。
【0065】
制御言語データに変換された後に受信したプリンタコントローラ24は、RFIDデータを解析してプリンタコントローラ24のネットワーク3上にあるコンピュータ内のデータベースから定義されたアドレスにあるデータをRFIDライトデータとして転送し、RFIDリーダ/ライタ5にデータベースにあるデータを書き込むことも可能である。
【0066】
上記方法を使用することによって例えば、帳票アプリケーションプログラム41のRFIDデータを変更することなく、データベースの内容を変更するだけでRFIDタグに書き込むRFIDライトデータを変更することが可能である。また帳票アプリケーションプログラム41から、プリンタドライバ43を通じて出力されるRFIDデータと印刷データが混在した制御言語データも、RFIDデータをデータベースのアドレスのみ記載するため、コントローラが受信する制御言語データのサイズを削減することができる。
【0067】
上記例ではネットワーク上のコンピュータと定義したが、これらコンピュータは帳票アプリケーションプログラム41があるコンピュータでも良いしプリンタコントローラ24があるコンピュータでもかまわない。
【0068】
また帳票アプリケーションプログラム41上で編集したRFIDデータは、プリンタコントローラ24上でも表示可能としてもよい。例えば、プリンタコントローラ24では制御言語データから印刷データを解析して、プリンタエンジン1に印刷するビデオデータをプリンタコントローラ24の画面上に表示可能である。さらにプリンタコントローラ24の画面上にはRFIDライトデータも表示可能である。
【0069】
本印刷システムでは、例えば、ビデオデータを黒で表示し、RFIDライトデータを青色によってデータを識別できるようにしている。プリンタコントローラ24の画面上にRFIDライトデータの全データを表示することも可能であるが、RFIDライトデータのデータサイズが大きい場合は、RFIDライトデータの一部のデータ、例えば、先頭から5文字のデータを表示したり、またはなんらかの印をもってRFIDライトデータがあることを示し、別の操作画面でRFIDライトデータの全データを表示することも可能である。
【0070】
ところで、帳票アプリケーションプログラム41を用いて印刷データを作成する会社と、印刷システムを用いて記録媒体に印刷する会社が異なる場合がある。このような場合、帳票アプリケーションプログラム41を用いて作成した印刷データは、例えば、インターネット等の通信回線や、光磁気ディスクなどの外部記録媒体を利用して印刷を行う会社に転送する。印刷を行う会社では該印刷データをプリンタコントローラで受信し、プリンタエンジンを用いて記録媒体に印刷を行う。
【0071】
このとき、次のような問題が発生する場合がある。プレ印刷された罫線や印刷指定枠の位置、或いは、記録媒体に載持されているRFIDタグの位置が、本来の位置から多少ずれている場合がある。このような場合、従来の技術に於いては、印刷を行う会社では印刷データを編集することができないため、帳票アプリケーションプログラム41を有する会社に連絡し、帳票アプリケーションプログラム41で印字位置やRFID枠の位置を修正するなど、多大な手間、時間がかかり非効率となると言う問題があった。
【0072】
本発明においては、プリンタコントローラ24上でもRFIDライトデータの編集が可能で、例えば、RFIDタグに書き込むRFIDライトデータの位置情報の変更を行うことも可能である。本発明の印刷システムでは上記機能を使うことによって、帳票アプリケーションプログラム41にさかのぼらずともプリンタコントローラ24上でRFIDライトデータを編集することが可能である。
【0073】
本機能を利用することによって、上述の通り帳票アプリケーションプログラム41を用いて印刷データを作成する会社と、印刷システムを用いて記録媒体に印刷する会社が異なる時に、記録媒体に載持されているRFIDタグの位置を変更する場合においても印刷システムを有する会社のみでデータを編集できることで、印刷作業の効率化を図ることができる。
【0074】
また何らかの原因でRFIDタグが破損している場合、破損したRFIDタグに情報を書き込むことはできず、記録媒体上に載持されているRFIDタグを見ても、破損の確認ができない場合もあり、またRFIDタグに書き込まれている情報を確認することができない。
【0075】
本発明の印刷システムではRFIDライトデータの書き込み状態に応じて、印刷システムを停止させることが可能であり、図5に示すようにRFIDリーダ/ライタ5へのRFIDライトデータ送信後、プリンタコントローラ24はRFIDリーダ/ライタ5のステータスを受信して、RFIDライトデータの書き込みの可否の情報を得ることができる。 例えば、RFIDデータの書き込みが失敗した場合、プリンタコントローラ24上の設定によってプリンタエンジン1への印刷中止の制御コマンドを送信し、印刷を中止してオペレータが分かるようにプリンタコントローラまたはネットワーク上のコンピュータの画面上にエラーメッセージを表示することが可能である。
【0076】
エラーが発生した場合、例えば、破損したRFIDタグが載持された記録媒体のページを取り除いた後に、帳票アプリケーションプログラム41にさかのぼらずともプリンタコントローラ24上で任意のページを指定して、再度印刷及びRFIDライトデータの書き込みが可能である。先にエラーになったページをプリンタコントローラ24で指定するか、もしくは前述の通りプリンタコントローラ24上で印刷データ及びRFIDライトデータを表示させ、再印刷ページを指定することも可能である。
【0077】
印刷とRFIDライトデータの書き込みの同期ができない従来技術によるシステムにおいては、RFIDタグが破損してRFIDライトデータが書き込めなかった場合、そのページを再度アプリケーションから印刷しなければならない。さらに印刷順の整合も取れず、再び印刷した記録媒体に載持されているRFIDタグに書き込むRFIDライトデータの整合性も取れないことがある。本発明の印刷システムではRFIDタグの破損によりRFIDライトデータが書き込めなかった場合の再印刷時においても印刷データとRFIDライトデータの整合性が確保される。
【0078】
また上記例では記録媒体に載持されているRFIDタグにRFIDライトデータの書き込みに失敗した場合に印刷を停止させたが、例えば、RFIDライトデータの書き込みに失敗したページをプリンタコントローラ24上で記憶させ、印刷中もしくは印刷終了後にRFIDライトデータに書き込み失敗したページをオペレータが確認することができるようにしてもよい。さらに印刷中もしくは印刷終了後に上記RFIDライトデータを、書き込み失敗したページを帳票アプリケーションプログラム41にさかのぼらずとも再印刷ができるようにしてもよい。また上記エラー情報は、プリンタコントローラ24上もしくはネットワーク上のコンピュータのファイルに保存することができるようにしてもよい。
【0079】
上記例ではプリンタコントローラ24上のメニューによってRFIDタグへRFIDライトデータの書き込み失敗時に印刷を停止させるか、もしくは停止させないかを選択したが、これら選択を帳票アプリケーションプログラム41上で設定しておき、制御言語データに上記設定情報を埋め込み、プリンタコントローラ24上でメニューを変更することなく、RFIDタグへRFIDライトデータ書き込み失敗時の印刷システムの動作を選択することも可能である。
【0080】
また、帳票アプリケーションプログラム41上では任意の設定情報を制御言語データに変換できるため、例えば、RFIDタグの種類によってRFIDタグに書き込むRFIDライトデータのフォーマットを変更したい場合は、RFIDタグの種類を制御言語データに追記することも可能である。上記の通り、帳票アプリケーションプログラム41では、プリンタエンジン及び/またはRFIDリーダ/ライタの動作や処理を設定して制御言語データとしてプリンタコントローラに出力することが可能である。
【0081】
また、RFIDリーダ/ライタ5へのRFIDデータの書き込み時にRFIDデータの書き込み可否の情報以外に図5に示すように書き込んだRFIDタグからデータを読み込み、読み込んだRFIDデータをプリンタコントローラ24に転送することも可能である。このように書き込み可否の確認と同時にさらにRFIDタグから得られたRFIDデータを受信することによって、RFIDタグに書き込んだRFIDライトデータの照合確認を行うことができる。
【0082】
また、プリンタエンジン1の印刷速度に比べ、RFIDデータの書き込み速度が遅い場合がある。また、RFIDライトデータ量によってRFIDタグへの書き込み時間は変化する。そこで、事前にRFIDライトデータ量に応じて、プリンタエンジン1の印刷速度をプリンタコントローラ24上で制御することによって、RFIDライトデータの書き込みミスを防ぐことができる。
【0083】
プリンタコントローラ24上では、受信した制御言語データによってRFIDタグに書き込むRFIDライトデータ量が分かる。そこでRFIDライトデータ量が少ない場合は、プリンタエンジン1の印刷速度を最大にして本システムのスループットを上げる。一方、RFIDライトデータ量が多い場合は、記録媒体に載持されているRFIDタグにRFIDライトデータが書き込み可能な時間までプリンタエンジン1の印刷速度を低下させ、RFIDライトデータの書き込みミスを防ぐようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明による印刷システムの実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の印刷システムにおける、印刷の流れを示すブロック図である。
【図3】本発明の印刷システムにおける、帳票アプリケーションとプリンタドライバ間のデータの流れを示す図である。
【図4】本発明の印刷システムにおける、制御言語データとその位置情報を示す図である。
【図5】本発明の印刷システムにおける、プリンタコントローラとプリンタエンジン及びRFIDリーダ/ライタ間のデータの流れを示す図である。
【図6】本発明の印刷システムにおける、記録媒体の搬送方向の任意の位置に載持されたRFIDタグへの書き込みを示す図である。
【図7】本発明の印刷システムにおける、記録媒体の幅方向に複数個載持されたRFIDタグへの書き込みを示す図である。
【図8】本発明の印刷システムにおける、記録媒体の搬送方向に複数個載持されたRFIDタグへの書き込みを示す図である。
【符号の説明】
【0085】
1 プリンタエンジン
2 コントローラ
3 ネットワーク
4 クライアントのパーソナルコンピュータ
5 RFIDリーダ/ライタ
21 スプーラ
24 プリンタコントローラ
41 帳票アプリケーションプログラム
42 オペレーティングシステム
43 プリンタドライバ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンタコントローラと、該プリンタコントローラから受け取る印刷データに基づき、RFIDタグを載持した記録媒体に人間が視覚認識可能な画像情報を印刷するプリンタエンジンと、前記印刷データに関連したRFIDデータを前記RFIDタグに書き込むRFIDリーダ/ライタとを少なくとも備えた印刷システムにおいて、前記印刷データの前記記録媒体への印刷と、前記RFIDデータの前記RFIDタグへの書き込みが、共通の時間基準で制御されることを特長とする印刷システム。
【請求項2】
前記共通の時間基準が、前記プリンタエンジンの頁周期に基づくものであることを特長とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記印刷データと前記RFIDデータ双方を編集可能な帳票アプリケーションプログラムを有する請求項1又は2に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記RFIDデータは、前記帳票アプリケーションプログラムから前記プリンタコントローラへは制御言語データとして送信されることを特長とする請求項3に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記プリンタコントローラ又は前記帳票アプリケーションプログラムは、前記RFIDリーダ/ライタによる前記RFIDタグへの前記RFIDデータの書き込みの可否情報を記録及び/又は表示可能なものであり、さらに前記帳票アプリケーションプログラムは、前記プリンタコントローラにおけるエラー処理も指定可能なものであることを特長とする請求項3または4に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記プリンタコントローラ又は前記帳票アプリケーションプログラムは、前記印刷データの編集画面を表示可能であり、該編集画面にはさらに前記RFIDデータ及びその内容も表示可能であることを特長とする請求項3ないし5に記載の印刷システム。
【請求項7】
前記帳票アプリケーションプログラムは、前記記録媒体上の1頁内における前記RFIDタグの位置情報を指定可能なことを特長とする、請求項3ないし6のいずれかに記載の印刷システム。
【請求項8】
前記印刷システムがさらに外部データベースを参照可能なものであり、前記印刷データ及び/又は前記RFIDデータとして、前記帳票アプリケーションプログラムにおいて前記外部データベースのアドレスを編集可能としたことを特長とする請求項3ないし7のいずれかに記載の印刷システム。
【請求項9】
前記記録媒体の幅方向に見て複数個のRFIDリーダ/ライタでもって、前記記録媒体の幅方向に複数個載持されたRFIDタグに、略同時に前記RFIDデータの書き込みが可能であることを特長とする請求項1ないし8のいずれかに記載の印刷システム。
【請求項10】
前記記録媒体の搬送方向にみて1頁内に複数個載持されたRFIDタグに、同一のRFIDリーダ/ライタでもって所定の時間差で前記RFIDデータを書き込むことを特長とする請求項1ないし9のいずれかに記載の印刷システム。
【請求項11】
前記印刷システムが前記RFIDデータの情報量に応じてプリンタエンジンの印刷速度を変更可能なものであることを特長とする請求項1ないし10のいずれかに記載の印刷システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−119953(P2006−119953A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−307840(P2004−307840)
【出願日】平成16年10月22日(2004.10.22)
【出願人】(000219314)東レエンジニアリング株式会社 (505)
【Fターム(参考)】