説明

印刷システム

【課題】本発明はユーザ毎に自らの活動によって消費した電力や、CO2換算値を具体的に表示することによって、ユーザのエコロジーに関する意識を高め、CO2排出量の削減にも貢献する印刷システムを提供することを目的とする。
【解決手段】ホスト機器と印刷装置がネットワークを介して接続された印刷システムにおいて、上記印刷装置は、上記ホスト機器から送信される印刷データに基づいて、ユーザから送信された上記印刷データの1頁当たりの消費電力を上記ユーザ毎に計算する計算手段と、この計算結果とユーザ名と印刷枚数のデータを記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶されたデータを上記ホスト機器に送信する送信手段とを有し、上記ホスト機器は、上記印刷装置から送信されたデータに基づいて、上記ユーザ毎に消費電力、及び印刷枚数の情報を計算し、集計する集計手段と、この集計結果を表示する表示手段とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エコロジーに関する装置の利用状況をログ情報として記録する、地球環境を考慮した印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、地球環境の保持が世界的に叫ばれ、地球温暖化防止会議を中心としてCO2(二酸化炭素)などの温室効果ガスの排出規制が実現化に向かっている。このような状況において、印刷装置に対するCO2削減に対応する取り組みが行われ、関連する特許出願も行われている。
【0003】
また、同時にユーザ自らが温室効果ガスの削減に協力することで、自らの活動によって排出したCO2(カーボン)を相殺(オフセット)しようとする活動も高まりを見せている。かかる状況において、ユーザに対して温室効果ガス削減の意識をより高めさせることは有意義である。
【0004】
特許文献1は、一定期間画像形成装置を使用することによって消費される電力量と同じ期間画像形成装置で消費される消耗品の消費量をCO2に換算し、CO2排出量低減のための推奨モードをユーザに提言し、CO2排出の改善予測を提示する発明である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】2002−006696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記CO2排出量低減のための推奨モードの提言や、CO2排出の改善予測の提示も効果があると思われるが、ユーザに対して温室効果ガス削減の意識をより高めさせるためには、自らの活動によって排出した温室効果ガスの削減量、即ち自らの活動によって消費した電力量や、該電力量のCO2換算値を具体的に表示することが有効である。この点、従来、印刷装置毎に消費電力やCO2換算値を集計し、表示することは行われているが、ユーザ毎に表示を行うことは行われていなかった。
【0007】
そこで、本発明は上記課題に鑑み、ユーザ毎に自らの活動によって消費した電力や、CO2換算値を具体的に表示することによって、ユーザのエコロジーに関する意識を高め、CO2排出量の削減にも貢献する印刷システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題は第1の発明によれば、ホスト機器と印刷装置がネットワークを介して接続された印刷システムにおいて、前記印刷装置は、前記ホスト機器から送信される印刷データに基づいて、ユーザから送信された前記印刷データの1頁当たりの消費電力を前記ユーザ毎に計算する計算手段と、該計算結果とユーザ名と印刷枚数のデータを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されたデータを前記ホスト機器に送信する送信手段とを有し、前記ホスト機器は、前記印刷装置から送信されたデータに基づいて、前記ユーザ毎に消費電力、及び印刷枚数の情報を計算し、集計する集計手段と、該集計結果を表示する表示手段とを有する印刷システムを提供することによって達成できる。
【0009】
また、上記課題は第2の発明によれば、前記計算手段は、前記1頁のデータを含む印刷データの印刷終了時の累計消費電力から印刷開始時の累計消費電力を減算し、該減算結果を印刷枚数で割り算する印刷システムを提供することによって達成できる。
【0010】
また、上記課題は第3の発明によれば、前記記憶手段に記憶される前記ユーザ毎の消費電力と印刷枚数のデータは、各月毎に集計されたデータに基づいて行われる印刷システムを提供することによって達成できる。
【0011】
また、上記課題は第4の発明によれば、ホスト機器とネットワークを介して接続された印刷装置において、前記ホスト機器から送信される印刷データに基づいて、ユーザから送信された前記印刷データの1頁当たりの消費電力を前記ユーザ毎に計算する計算手段と、該計算結果とユーザ名と印刷枚数のデータを記憶する記憶手段と、前記ユーザ毎に消費電力、及び印刷枚数の情報を表示させるべく、前記記憶手段に記憶されたデータを前記ホスト機器に送信する送信手段とを有する印刷装置を提供することによって達成できる。
【0012】
また、上記課題は第5の発明によれば、ホスト機器とネットワークを介して接続された印刷装置に使用されるプログラムであって、前記ホスト機器から送信される印刷データに基づいて、ユーザから送信された前記印刷データの1頁当たりの消費電力を前記ユーザ毎に計算する計算処理と、該計算結果とユーザ名と印刷枚数のデータを記憶手段に記憶する処理と、前記ユーザ毎に消費電力、及び印刷枚数の情報を表示させるべく、前記記憶手段に記憶されたデータを前記ホスト機器に送信する送信処理とを実行するプログラムを提供することによって達成できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ユーザ毎に消費電力のデータを表示でき、更に印刷枚数のデータやCO2換算値のデータを表示でき、ユーザにエコロジーに関する意識を高めさせ、CO2排出量の削減にも貢献する印刷システムを提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】プリンタ装置の構成を説明する図である。
【図2】ネットワークに接続された本実施形態の印刷装置を含むシステム構成図である。
【図3】不揮発メモリに記憶されるログデータの構成を示す図である。
【図4】プリンタ装置の不揮発メモリに作成される集計テーブルの例を示す図である。
【図5】本実施形態の処理動作を説明するフローチャートである。
【図6】本実施形態のユーザ毎の消費電力等の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図2は、ネットワークに接続された本実施形態の印刷システムのシステム構成図である。
【0016】
同図において、本システムはホスト機器であるパーソナルコンピュータ(クライアント)PC1、PC2と、プリンタ装置(印刷装置)3で構成され、ホストコンピュータPC1、PC2、及びプリンタ装置3は、例えばLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)によって接続されている。
ホストコンピュータPC1には、集計部1a、及び表示部1bが設けられ、集計部1aはプリンタ装置3から送信されるログデータに基づいてユーザ毎の消費電力等の集計処理を行う。また、表示部1bは集計されたユーザ毎の消費電力等の表示を行う。同様に、ホストコンピュータPC2には、集計部2a、及び表示部2bが設けられ、集計部2aはプリンタ装置3から送信されるログデータに基づいてユーザ毎の消費電力等の集計処理を行い、表示部2bは集計されたユーザ毎の消費電力等の表示を行う。
【0017】
図1は上記プリンタ装置3の構成を説明する図であり、CPU4、RAM5、ROM6、フラッシュメモリ等の不揮発メモリ7、表示パネル8、キー(ボタン)9、プリンタエンジン10、クロック(時計)回路11、LAN制御回路12で構成され、LAN制御回路12を介して上記ホストコンピュータPC1、又はPC2と接続されている。
【0018】
CPU4はROM6に記憶されたプログラムに従って印刷処理を行い、RAM5はCPU4のワークエリアとして機能する。また、不揮発メモリ7には、後述するログデータが記憶される。
【0019】
図3は、上記不揮発メモリ7に記憶されるログデータのデータ構造を示す図である。このログデータの記録は、ユーザ毎に消費電力を計算することによって、以後集計処理を行い、具体的な数値を表示することによって、ユーザにエコ意識を高めさせるためである。
【0020】
図3に示すログデータの構造は、同じ構成の第1領域と第2領域から成り、領域ヘッダ記憶部15、通番記憶部16、集計領域番号記憶部17、累計領域18、及び1枚データ記憶領域19で構成されている。領域ヘッダ記憶部15には、この領域が1ページ毎の印刷処理の記録領域であることを示す情報が記録されている。
【0021】
また、通番記憶部16には交互に使用される上記第1領域と第2領域の通し番号が記録される。例えば、最初に第1領域を使用するとすれば、第1領域の通番記憶部16には、“1”、“3”、“5”、・・の通し番号が順次記録されることになり、第2領域の通番記憶部16には、“2”、“4”、“6”、・・の通し番号が順次記録されることになる。
【0022】
集計領域番号記憶部17には、後述するテーブルに記録される集計領域番号が記録される。また、累計記憶領域18には、交互に使用される第1領域、又は第2領域へのログデータの記録が満杯になった際、対応する領域の1枚データの累計が記録される。したがって、交互に対応する第1領域と第2領域の累計記憶領域18に累計データが記録され、例えば1ヶ月経過毎に最後に累計された結果を保持する累計記憶領域18から月度集計として後述するテーブルに送信される。
【0023】
1枚データ記憶領域19には印刷データに基づいて印刷処理を行った1枚毎の情報が記録される。具体的には、同図に示すように、ユーザ番号記憶部19aと情報記憶部19bで構成され、情報記憶部19bには当該1枚の印刷処理を行うために消費した電力と、印刷用紙サイズ等の情報が記録されている。情報記憶領域19bに記録される他に情報としては、例えば片面、両面印刷の別、マルチページ印刷、スムージング処理の有無等の情報が記録される。
【0024】
尚、上記のように、第2領域の構成も第1領域と同じであり、領域ヘッダ記憶部15、通番記憶部16、集計領域番号記憶部17、累計領域18、及び1枚データ記憶領域19で構成されている。
【0025】
一方、図4はプリンタ装置2の不揮発メモリ7に作成される集計テーブルの例であり、上記ログデータを読み出し、例えば5年分のログ情報を記録する構成である。
本例のテーブルは、例えば第1領域から第10領域で構成され、全て同じ構成である。具体的には、領域ヘッダ記憶部21、領域番号記憶部22、ユーザ名記憶領域23、月度集計領域24で構成されている。
【0026】
領域ヘッダ記憶部21には、この領域がログデータの集計領域であることを示す情報が記録されている。また、領域番号記憶部22には当該記憶領域の番号が記録され、例えば第1領域であれば“1”が記録され、第2領域であれば“2”、・・・が記録される。ユーザ名記憶領域23は、例えば255人分のユーザ名の情報の記録が可能である。例えば、図4に示す例では、ユーザ名001、002、・・・として記録されている。
【0027】
月度集計領域24は、例えば最大6ヶ月分の月毎の集計データの記録が可能であり、本例の場合、第10領域まで設定されているので5年分の集計データを記録することができる。
【0028】
また、月度集計領域24を構成する各月の集計エリアは、集計年と集計月の記憶エリア24a、24b、印刷ユーザ数の記憶エリア24c、最大255人分のユーザ情報及びその他のユーザ情報を記録可能なユーザ領域24dで構成されている。また、各ユーザ情報記憶領域は、ユーザ番号と消費電力、用紙サイズに基づく印刷枚数等のデータ記録領域で構成されている。用紙サイズに基づく印刷枚数のデータ以外の情報としては、例えば前述の片面、両面印刷の別、マルチページ印刷、スムージング処理の有無等の情報が記録される。
【0029】
以上の構成において、以下に本例の処理動作を説明する。
先ず、ホストコンピュータPC1又はPC2を使用して、あるユーザ(例えば、ユーザ名001)が印刷データを作成し、ネットワークを介してプリンタ装置3に送信する。この印刷データは前述のLAN制御回路12を介してプリンタ装置3に入力し、CPU4の制御等によってビデオデータに変換された後、プリンタエンジン10に送信され記録媒体に印刷出力される。
【0030】
上記印刷処理が終了すると、以下の計算式に従って消費電力の計算が行われる。尚、消費電力の計算は、連続して印刷処理を行う際の1枚毎の消費電力の計算であり、印刷開始時の累計消費電力と、印刷終了時の累計消費電力を使用して計算する。
1枚の消費電力=(印刷終了時の累計消費電力−印刷開始時の累計消費電力)/印刷枚数
【0031】
尚、累計消費電力は、プリンタエンジン10が稼動を開始してからの累計消費電力である。
【0032】
上記計算式に従って計算された1枚の印刷処理に要する消費電力の計算結果を前述の1枚データ記憶領域19に書き込む。すなわち、ユーザ番号記憶エリア19aにユーザ番号の情報を書き込み、情報記憶領域19bに上記計算結果である1枚の消費電力と印刷用紙サイズの情報を書き込む。尚、前述のように、片面、両面印刷の別、マルチページ印刷、スムージング処理の有無等の情報があれば、これらの情報も書き込む。
【0033】
以後、印刷処理を行う毎に上記と同様の処理を行い、1枚データ記憶領域19に順次、ユーザ番号と計算結果等の情報を書き込む。その後、上記処理を繰り返し、例えば第1領域の1枚データ記憶領域19が満杯になると、第1領域の1枚データ記憶領域19に記録されたデータを集計し、第2領域の累計領域の値と合計し、第2領域への使用を開始する。尚、最初の処理では、第2領域は未だ使用されておらず、初めての書き込み処理となる。
【0034】
以後、1枚データ記憶領域19の記録容量を超える毎に第1領域と第2領域を交互に使用し、交互に累計記憶領域18への累計データの記録を繰り返す。このように処理することにより、少ないメモリ容量を使用して1枚データの記録、及び累計処理を行うことができる。したがって、不揮発メモリ7のメモリ容量を小さく構成することができる。
【0035】
以上のようにして印刷処理を継続すると、図3に示す累計記憶領域18には上記累計データが記録されていく。尚、不揮発メモリ7は、例えばフラッシュメモリ等で構成され、データが消えることはない。
【0036】
次に、累計記憶領域18に記録された1枚データの累計情報は、図4に示すテーブルに書き込まれる。具体的には、各月の期初日に前月の累計情報が対応する月度集計領域24に記録される。例えば、現在第1領域を使用している場合、第1領域の月度集計領域24に記録される。前述のように各領域の月度集計領域24は6ヶ月分の領域で構成されており、対応する領域の月度集計領域24が満杯になると、次の領域の月度集計領域24に累計情報が書き込まれる。
【0037】
尚、5年分の累積データ、即ち第10領域の月度集計領域24までデータが書き込まれると、例えば第1領域に新たな月度集計のデータが書き込まれる。
次に、上記テーブルの情報を使用して、ユーザ毎の消費電力等の情報を表示する処理について説明する。
【0038】
図5は上記処理を説明するフローチャートである。先ず、対象となるプリンタ装置3からログ情報を取得する(ステップ(以下、STPで示す)1)。この場合、不揮発メモリ7の上記テーブルに記録された情報はプリンタ装置2からホストコンピュータPC1、又はPC2にFTP(file transfer protocol)通信によって送信される。尚、FTP通信は、ホストコンピュータPC1又はPC2とプリンタ装置3間でネットワークを介してファイル転送を行うためのプロトコルを使用する通信あり、プリンタ装置3はホストコンピュータPC1又はPC2の指示に従って上記ログ情報をホストコンピュータPC1、又はPC2に送信する。
【0039】
次に、ホストコンピュータPC1、又はPC2は取得したログ情報に基づいて、期初日を取り出し、期初月を求める(STP2)。例えば、期初日が4月1日であれば、期初月は4月である。また、期初日が1月1日であれば、期初月は1月である。尚、本実施形態の説明では、期初月を4月として説明する。
【0040】
次に、ホストコンピュータPC1又はPC2の表示部1b又は2bに期初月から1年間の月度をタイトルとして横方向に表示する(STP3)。例えば、図6に示す表示例では、期初月である4月から右方向に5月、6月、・・12月、1月、・・3月と、月度を横方向に表示する
【0041】
次に、表示部1b又は2bにプリンタ名を表示する(STP4)。すなわち、ユーザ毎の消費電力やCO2換算値等を表示するため、ユーザが使用したプリンタ名を表示する。本例の場合、プリンタ装置3であり、対応するプリンタ名を表示する。例えば、図6に示す例では、プリンタAで表示している。
【0042】
次に、ユーザ名を表示し、取得したログ情報内の期初月から1年分の月間印刷枚数を横一列に表示する(STP5)。例えば、図6に示す例では、ユーザ名(ユーザ001)の場合、印刷枚数の月間実績(同図に示すa)として、66(枚)、93(枚)、70(枚)、・・・のデータが横一列に表示される。また、ユーザ名(ユーザ002)の場合、印刷枚数の月間実績(同図に示すb)として、1(枚)、0(枚)、5(枚)、・・・のデータが横一列に表示される。
【0043】
次に、取得したログデータを使用し、集計部1a又は2aはユーザ毎の消費電力の年度合計と月平均を集計し、表示部1b又は2bに表示する(STP6)。すなわち、ホストコンピュータPC1、又はPC2に読み出された図4に示すログ情報を使用して、ユーザ毎の消費電力の年度合計と月平均を計算する。
【0044】
例えば、ユーザ名(ユーザ001)の場合、第1領域から第n領域までの月度集計領域24内に記録された消費電力の年度合計と月平均を計算する。この際、各月の月間実績も計算し、取得する。このようにして計算したユーザ毎の消費電力の月間実績、年度合計、及び月平均のデータを表示する。
【0045】
例えば、図6に示す例では、ユーザ名(ユーザ001)の場合、消費電力の月間実績(同図に示すc)として、82.7(Wh)、137.6(Wh)、81.3(Wh)、・・・のデータ、消費電力の年度合計データ2,442.1(Wh)、消費電力の月平均のデータ203.5(Wh)が横一列に表示される。
【0046】
また、ユーザ名(ユーザ002)の場合、同様に消費電力の月間実績(同図に示すd)として、3.0(Wh)、0.0(Wh)、24.7(Wh)、・・・のデータ、消費電力の年度合計データ632.4(Wh)、消費電力の月平均のデータ52.7(Wh)が横一列に表示される。尚、他のユーザについても、同様に表示される。
【0047】
その後、上記処理を管理対象の全てのプリンタ装置に対して実行する(STP7)。例えば、図6の例では、プリンタ装置Bについてもユーザ毎の消費電力や印刷枚数のデータが計算され、表示されている。
【0048】
尚、上記フローチャートに従った処理では示していないが、上記消費電力の情報に基づいて、CO2換算値を計算してもよく、図6にはCO2換算値の計算結果に基づく表示が行われている。また、図6に示す例では、前述の情報に基づいて、両面印刷利用率や、マルチページ印刷利用率、トナーセーブ印刷利用率等を計算し、表示している。
以上のように、本実施形態によれば、ユーザ毎に自己が使用した消費電力のデータを表示でき、更に印刷枚数のデータやCO2換算値のデータも表示でき、ユーザにエコロジーに関する意識を高めさせることができる。
【符号の説明】
【0049】
PC1、PC2・・ホスト機器
1a、2a・・集計部
1b、2b・・表示部
3・・・プリンタ装置
4・・・CPU
5・・・RAM
6・・・ROM
7・・・不揮発メモリ
8・・・表示パネル
9・・・キー(ボタン)
10・・プリンタエンジン
11・・クロック(時計)回路
12・・LAN制御回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホスト機器と印刷装置がネットワークを介して接続された印刷システムにおいて、
前記印刷装置は、
前記ホスト機器から送信される印刷データに基づいて、ユーザから送信された前記印刷データの1頁当たりの消費電力を前記ユーザ毎に計算する計算手段と、
該計算結果とユーザ名と印刷枚数のデータを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されたデータを前記ホスト機器に送信する送信手段と、を有し、
前記ホスト機器は、
前記印刷装置から送信されたデータに基づいて、前記ユーザ毎に消費電力、及び印刷枚数の情報を計算し、集計する集計手段と、
該集計結果を表示する表示手段と、
を有することを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記計算手段は、前記1頁のデータを含む印刷データの印刷終了時の累計消費電力から印刷開始時の累計消費電力を減算し、該減算結果を印刷枚数で割り算することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記記憶手段に記憶される前記ユーザ毎の消費電力と印刷枚数のデータは、各月毎に集計されたデータに基づいて行われることを特徴とする請求項1、又は2に記載の印刷システム。
【請求項4】
ホスト機器とネットワークを介して接続された印刷装置において、
前記ホスト機器から送信される印刷データに基づいて、ユーザから送信された前記印刷データの1頁当たりの消費電力を前記ユーザ毎に計算する計算手段と、
該計算結果とユーザ名と印刷枚数のデータを記憶する記憶手段と、
前記ユーザ毎に消費電力、及び印刷枚数の情報を表示させるべく、前記記憶手段に記憶されたデータを前記ホスト機器に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項5】
ホスト機器とネットワークを介して接続された印刷装置に使用されるプログラムであって、
前記ホスト機器から送信される印刷データに基づいて、ユーザから送信された前記印刷データの1頁当たりの消費電力を前記ユーザ毎に計算する計算処理と、
該計算結果とユーザ名と印刷枚数のデータを記憶手段に記憶する処理と、
前記ユーザ毎に消費電力、及び印刷枚数の情報を表示させるべく、前記記憶手段に記憶されたデータを前記ホスト機器に送信する送信処理と、
を実行することを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−8912(P2012−8912A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−146050(P2010−146050)
【出願日】平成22年6月28日(2010.6.28)
【出願人】(000104124)カシオ電子工業株式会社 (601)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】