印刷データ処理システム、印刷装置及びデータ処理指示装置
【課題】複合機が印刷データの記憶及び印刷履歴を記憶し、受信した受信印刷データが既に記憶している既存記憶印刷データの更新である場合、該既記憶印刷データの更新を通知するので、更新の通知を受けるために別途の登録をする必要のない印刷データ処理システム、印刷装置及びデータ処理指示装置を提供する。
【解決手段】印刷装置が、印刷データの名称データ、該印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データ、前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データを記憶し、記憶しているデータに基づいて受信印刷データが既記憶印刷データの更新か否かを判断し、前記判断の結果が更新である場合は、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置(又は外部装置)に、前記既記憶印刷データの更新を通知する構成とする。
【解決手段】印刷装置が、印刷データの名称データ、該印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データ、前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データを記憶し、記憶しているデータに基づいて受信印刷データが既記憶印刷データの更新か否かを判断し、前記判断の結果が更新である場合は、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置(又は外部装置)に、前記既記憶印刷データの更新を通知する構成とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理指示装置、印刷装置が接続された印刷データ処理システム及び印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット及びイントラネットなどのネットワーク上に例えば、画像データ、テキストデータ等の電子データを公開し、複数のユーザと電子データを共有する場合が多くなっている。これは、複数の者が同一のデータを夫々作成するという無駄な反復及び重複作業を排除でき、効率向上と言った効果をもたらしている。しかしながら、前記電子データの中には、非定期的に更新が行われる電子データもあり、該電子データを必要とするユーザは常に前記電子データの更新を確認しなければならず、ユーザにとっては不都合であった。
【0003】
そこで、このようなユーザ側の不都合を解消するために、様々な技術が提案されている。つまり、更新が行われた場合、ユーザにその更新情報を通知する技術である。例えば、ユーザに関心のある電子文書だけを通知対象と指定することを可能とし、不要な電子文書の更新通知を排除することが可能な電子文書の更新通知装置(例えば、特許文献1参照)、登録や変更が行われた電子文書に設定されたアクセス権に応じて、その更新を通知するユーザを決定するデータ管理システム(例えば、特許文献2参照)があり、特に頻繁に更新が行われる電子文書に対しては、電子データの更新の有無を定期的に確認してユーザに通知し、ユーザが保存要求した時点ごとの状態で保存しておき、ユーザからの閲覧要求がある場合は、前記電子データを保存要求した時点毎の状態で印刷する文書管理方法(例えば、特許文献3参照)が提案されている。しかしながら、このような技術は何れも、電子データの更新の通知を受けるために、該電子データに対し更新の通知を受ける側を登録しなければならないし、必要とする電子データが複数ある場合は、その数だけ登録を行わなければならないといった問題があった。
【0004】
一方、通信網を介して複数の情報処理装置及び印刷装置を接続し、各情報処理装置における複数のユーザ間が印刷装置を共有するいわゆる印刷システムにおいても、上述したシステムと類似する機能を有するものが提案されている。つまり、ユーザが情報処理装置を用いて作成した印刷情報を記憶する手段を印刷装置側に設け、記憶した印刷情報を他のユーザが利用することを可能とした印刷システムである。
【0005】
しかしながら、前記印刷システムは、印刷情報の共有は出来るものの、該印刷情報の更新に対応できていない。上述した電子データの更新通知に係る技術の応用も考えられるが、上述のように印刷情報の更新の通知を受けるためには、通知を受ける側を登録しなければならない上に、登録を忘れた場合は、更新の通知を受けることが出来ないといった問題がある。
【特許文献1】特開2004−199504号公報
【特許文献2】特開2005−107710号公報
【特許文献3】特開2005−71127号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、印刷装置が、印刷データの名称データ、該印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データ、前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データ、いわゆる前記印刷データの記憶及び印刷履歴を記憶し、記憶している履歴に基づいて新たに受信する受信印刷データが既に記憶している既記憶印刷データの更新か否かを判断し、前記判断の結果が更新である場合は、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置(又は外部装置)に、前記既記憶印刷データの更新を通知する構成とすることにより、更新の通知を受けるために別途の登録をする必要のない印刷データ処理システム、印刷装置及びデータ処理指示装置を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、印刷装置が、既記憶印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(印刷装置においては外部装置)から前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、前記既記憶印刷データの更新の通知をすべきデータ処理指示装置から、受信した前記印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置を排除して更新の通知を行う構成とすることにより、前記既記憶印刷データの更新を既に知っているデータ処理指示装置への無駄な通知を防止できる印刷データ処理システム及び印刷装置を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、データ処理指示装置が、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に通知すべきデータを受付けて印刷装置に送信し、該印刷装置は前記データを前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に通知する構成とすることにより、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に通知すべきデータを自由に通知出来る印刷データ処理システムを提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、データ処理指示装置が、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に、前記既記憶印刷データの更新の通知をするか否かを決定し、前記印刷装置は、前記決定の結果に基づいて更新の通知を行う構成とすることにより、データ処理指示装置が既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する際、更新の通知をするか否かを決定し、無駄な通知を防止する印刷データ処理システムを提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、印刷装置がデータ処理指示装置の指示の結果に基づいて受信した各印刷データに係る既記憶印刷データの名称データ及び印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データをまとめて記憶しておき、データ処理指示装置から所定データを受信した場合に一括して前記既記憶印刷データの更新の通知を行う構成とすることにより、通知を受ける側に頻繁な通知による煩わしさを与えない印刷データ処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る印刷データ処理システムは、印刷データを受信して記憶し、記憶した印刷データを印刷する印刷装置と、該印刷装置に、記憶指示データが付された印刷データ又は前記印刷装置が記憶している印刷データの印刷指示データを送信する複数のデータ処理指示装置とが接続された印刷データ処理システムにおいて、前記データ処理指示装置は、印刷データの名称データ及び自身の識別データを送信する手段を備え、前記印刷装置は、前記印刷データの名称データ、前記印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データ、及び前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを関連付けて記憶する記憶手段と、新たに受信した受信印刷データに記憶指示データが付されている場合、前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、前記受信印刷データが既に記憶している既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う更新判断手段と、前記判断の結果が更新である場合、前記既記憶印刷データの更新を通知するための通知データを作成する通知データ作成手段と、前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを読出し、該識別データに係るデータ処理指示装置に前記通知データを送信する更新通知手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る印刷装置は、外部装置からの記憶指示データにより印刷データを記憶し、外部装置からの印刷指示データにより記憶した印刷データの印刷を行う印刷装置において、印刷データの名称データ、該印刷データの記憶指示データを送信した外部装置の識別データ、該印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データを受信した場合、これらを関連付けて記憶する記憶手段と、新たに受信した受信印刷データに記憶指示データが付されている場合、前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、前記受信印刷データが既に記憶している既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う更新判断手段と、
前記判断の結果が更新である場合、前記既記憶印刷データの更新を通知するための通知データを作成する通知データ作成手段と、前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データを読出し、該識別データに係る外部装置に前記通知データを送信する更新通知手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明に係るデータ処理指示装置は、外部装置へ印刷データ、該印刷データの印刷指示データ又は記憶指示データを送信するデータ処理指示装置において、前記印刷指示データ及び記憶指示データを送信する場合、自身の識別データを送信する手段を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、前記印刷装置は、受信した受信印刷データの名称データ、前記印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データ、及び前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データを記憶する。新たに受信した受信印刷データに記憶指示データが付されている場合、前記更新判断手段は、前記受信印刷データに係る名称データ及び記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データを、既に記憶している各既記憶印刷データと比較し、一致する既記憶印刷データが存在する場合は、前記受信印刷データを前記既記憶印刷データの更新であると判断する。前記判断の結果が更新である場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置(又は外部装置)に、前記既記憶印刷データの更新を通知する。
【0015】
本発明に係る印刷データ処理システムは、前記印刷装置は、既記憶印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置から前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データの中に、受信した前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データが含まれているか否かを判断する判断手段と、該判断手段が、含んでいると判断した場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データの中から、前記受信印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを削除する削除手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る印刷装置は、既記憶印刷データの記憶指示データを送信した外部装置から、前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データの中に、受信した前記印刷データの記憶指示データを送信した外部装置の識別データが含まれているか否かを判断する判断手段と、該判断手段が、含んでいると判断した場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データの中から前記受信印刷データの記憶指示データを送信した外部装置の識別データを削除する削除手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、前記印刷装置は、既記憶印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)から前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理装置(又は外部装置)の識別データの中に、前記受信印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データが含まれているか否かを判断する。含んでいると判断した場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理装置(又は外部装置)の識別データ中から、前記受信印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データを削除し、前記受信印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)を除いて前記既記憶印刷データの更新を通知する。
【0018】
本発明に係る印刷データ処理システムは、前記データ処理指示装置は、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に送信すべきデータを受付けるためのデータ受付手段と、該データ受付手段が受付けたデータを前記印刷データに付して送信する手段とを備え、前記印刷装置は、前記データを受信するデータ受信手段と、該データ受信手段が受信した前記データを記憶するデータ記憶手段と、該データ記憶手段が記憶している前記データを前記通知データに追加する手段とを備え、前記データが追加された通知データを、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置に、前記更新通知手段が送信するようにしてあることを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、前記データ処理指示装置は、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に送信すべきデータを受付け、前記印刷データに付して送信する。前記印刷装置は前記データを受信し、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に送信する。
【0020】
本発明に係る印刷データ処理システムは、前記データ処理指示装置は、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に、前記既記憶印刷データの更新を通知するか否かの決定を受付ける通知決定受付手段と、前記決定の結果データを前記印刷データに付して送信する決定結果送信手段とを備え、前記印刷装置は、前記決定の結果データを受信する決定結果受信手段を備え、該決定結果受信手段が受信した前記結果データに基づき、更新の通知を行うようにしてあることを特徴とする。
【0021】
本発明にあっては、前記データ処理指示装置は、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置に前記既記憶印刷データの更新を通知するか否かの決定を行い、該決定の結果を前記印刷データに付して送信する。該印刷装置は、受信した前記決定の結果に基づき、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理装置に、前記既記憶印刷データの更新を通知する。
【0022】
本発明に係る印刷データ処理システムは、前記データ処理指示装置は、複数の既記憶印刷データの更新の通知を一括して行うために、各既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、該印刷データに係る既記憶印刷データの更新を一括通知の対象にする指示を受付ける一括通知対象指示受付手段と、前記一括通知の対象と指示された各既記憶印刷データの更新の一括通知の指示を受付ける一括通知指示受付手段と、前記一括通知対象指示受付手段が受付けた指示のデータ又は前記一括通知指示受付手段が受付けた指示のデータを前記印刷データに付して送信する手段とを備え、前記印刷装置は、前記一括通知対象指示受付手段が受付けた指示のデータ又は前記一括通知指示受付手段が受付けた指示のデータが付された印刷データを受信する手段と、前記一括通知対象指示受付手段が受付けた指示のデータに基づき、前記受信印刷データに係る既記憶印刷データの名称データ及び印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを記憶する一括記憶手段と、前記一括通知指示受付手段が受付けた指示のデータに基づき、前記一括記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを読出し、該識別データに係るデータ処理指示装置に一括通知を行う一括通知手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
本発明にあっては、データ処理指示装置が既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記一括通知対象指示受付手段が、該印刷データに係る既記憶印刷データの更新を一括通知の対象にする指示を受付け、該指示の結果データを前記印刷データに付して送信する。前記一括記憶手段は、前記指示の結果データに基づき、受信印刷データに係る既記憶印刷データの名称データ及び印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを記憶しておく。また、前記一括通知手段は、前記一括通知指示受付手段が受付けた指示のデータに基づき、前記一括記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを読出し、該識別データに係るデータ処理指示装置に一括通知する。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、印刷装置が、印刷データの名称データ、該印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データ、前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データ、いわゆる前記印刷データの記憶及び印刷履歴を記憶し、記憶している履歴に基づいて新たに受信する受信印刷データが既に記憶している既記憶印刷データの更新か否かを判断し、前記判断の結果が更新である場合は、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置(又は外部装置)に、前記既記憶印刷データの更新を通知する構成とすることにより、更新の通知を受けるために別途の登録をする必要がない。
【0025】
また本発明によれば、印刷装置が、既記憶印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(印刷装置においては外部装置)から前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、前記既記憶印刷データの更新の通知をすべきデータ処理指示装置から、受信した前記印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置を排除して更新の通知を行う構成とすることにより、前記既記憶印刷データの更新を既に知っているデータ処理指示装置への無駄な通知を防止できる。
【0026】
また本発明によれば、データ処理指示装置が、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に通知すべきデータを受付けて印刷装置に送信し、前記印刷装置は前記データを前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に通知することにより、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に通知すべきデータを自由に通知出来る。
【0027】
また本発明によれば、データ処理指示装置が、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に、前記既記憶印刷データの更新の通知をするか否かを決定し、前記印刷装置は、前記決定の結果に基づいて更新の通知を行うことにより、データ処理指示装置が既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する際、更新の通知をするか否かを決定して無駄な通知を防止する。
【0028】
また本発明によれば、印刷装置がデータ処理指示装置の指示の結果に基づいて受信した各印刷データに係る既記憶印刷データの名称データ及び印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データをまとめて記憶しておき、データ処理指示装置から所定データを受信した場合に一括して前記既記憶印刷データの更新の通知を行うことにより、通知を受ける側に頻繁な通知による煩わしさを与えない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下に、本発明に係る印刷データ処理システムを、データ処理指示装置としてパソコンを、前記パソコンの操作によって印刷データの印刷、画像データのファックス送信等を行う複合機を印刷装置として利用した実施の形態に基づき、印刷データの印刷の例を中心に説明する。
【0030】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る印刷データ処理システムの構成例を示す模式図であり、図2はブロック図である。
【0031】
実施の形態1に係る印刷データ処理システムは、複合機100に印刷データの記憶指示データ及び印刷指示データを送出するパソコン200,200,200と、パソコン200,200,200からの記憶指示データによって印刷データを記憶し、印刷指示データによって記憶している印刷データを印刷する複合機100とを備えており、複合機100及びパソコン200,200,200はインターネット、イントラネット等のネットワークNを介して接続している。
【0032】
実施の形態1に係る印刷データ処理システムは、一のパソコン200が印刷データを複合機100に送信して記憶し、他のパソコン200、200が複合機100に前記印刷データの印刷指示データを送信して印刷を行うことが出来るように構成されている。前記一のパソコン200は、前記印刷データに登録名称、作成日時のデータを付して送信する。また、各パソコン200,200,200は、記憶指示データ又は印刷指示データを送出する場合、複合機100に自身を認識させるための識別データを付して送信する。該識別データは、印刷データ処理システムの構成の際、管理者又はサービスマンにより登録される。
【0033】
各パソコン200,200,200は、ROM202に予め格納された制御プログラムを読込んで実行するCPU201と、プログラム実行中に発生するデータを一時的に記憶するRAM207と、複合機100に送信すべき印刷データ等を受付ける受付手段204と、前記印刷データの複合機100への送信及び複合機100からデータを受信する通信I/F206、自身の識別データを記憶するHDD203、該通信I/F206が受信したデータを表示する表示手段205とを備えている。
【0034】
複合機100は、CPU101がバス108を介してROM102、HDD103、操作パネル104、印刷処理部107、データ管理部109、表示手段105、通信I/F106、記憶手段110と接続している。
【0035】
ROM102には制御プログラムが予め格納されており、記憶手段110は通信I/F106が受信した印刷データを一時記憶するRAM等からなる。操作パネル104は複合機100の本体に備えられ、パソコン200,200,200を用いずに記憶している印刷データ(以下、既記憶印刷データと言う)の印刷指示を受付ける。操作パネル104の操作に係る画像が表示手段105に表示される。HDD103は記憶指示データが付された印刷データを記憶する。
【0036】
データ管理部109は、書換え可能な不揮発性メモリであり、その記憶領域の一部は、第1管理テーブル、第2管理テーブル、第3管理テーブルとして利用されている。図3は第1管理テーブルの一例を、図4は第2管理テーブルの一例を、図5は第3管理テーブルの一例を示す概念図である。図3(a)に示すように第1管理テーブルには、既記憶印刷データ毎に自動的に付与される管理番号と、該既記憶印刷データの登録名称、作成日時、前記既記憶印刷データの記憶指示データを送信したパソコン200の識別データを表す記録者識別番号、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各パソコン200の識別データを表す印刷者識別番号、該印刷者識別データの数の和を表す印刷者数とが関連付けて書き込まれる。図4(a)に示すように第2管理テーブルには、受信した印刷データ(以下、受信印刷データと言う)の登録名称、作成日時、記録者識別番号が書き込まれ、第3管理テーブルには、後述の一括通知のために複数の既記憶印刷データの印刷者識別番号及び一括通知すべき既記憶印刷データの管理番号が書き込まれる。
【0037】
図6はパソコン200,200,200による記憶又は印刷指示データの送信処理を示すフローチャートである。印刷対象となる印刷データを作成し、複合機100へ作成した印刷データの印刷又は記憶を指示する場合、ユーザは、メニュー欄等の所定のアイコンを選択することにより、記憶又は印刷指示の選択のための選択画面を表示手段205に表示させる。前記選択画面の表示指示を受付けた場合(S610)、CPU201は、ROM202に予め格納された制御プログラムをRAM207に読み出して実行することにより、選択画面を表示手段205に表示する(S611)。図7は、選択画面の構成例を示す例示図であり、選択画面は、自身の識別データである使用者番号、前記印刷データの登録名称、作成日時の入力と、印刷方法の選択とを受付けるように構成されている。CPU201は、受付手段204の操作によって使用者番号、前記印刷データの登録名称及び作成日時を受付ける(S612)。前記使用者番号、登録名称、作成日時の入力は、受付手段204の操作による入力に限るものでなく、自動入力されるように構成しても良い。前記印刷方法には「通常印刷」と、「印刷データを登録」との2つの方法があり、CPU201は、「通常印刷」が選択されたか否かを判断し(S613)、「通常印刷」が選択されていないと判断した場合(S613:NO)、前記印刷データ及び記憶指示のデータを複合機100に送信する(S614)。一方、「通常印刷」が選択されたと判断した場合(S613:YES)、CPU201は、印刷条件設定画面を表示手段205に表示する(S615)。印刷条件設定画面は、印刷する用紙サイズ、片面印刷又は両面印刷の指定、ページレイアウト印刷の指定等の印刷条件を、設定するように構成されており、ユーザの入力により各条件を受付ける(S616)。次いで、CPU201は前記印刷データ及び該印刷データの印刷指示データを送信する(S617)。
【0038】
前記印刷データが複合機100に記憶されている場合、他のパソコン200,200は前記印刷データの印刷を指示することができる。図8は一のパソコン200が、他のパソコン200により複合機100に記憶された印刷データの印刷指示を行う処理を示すフローチャートである。複合機100が記憶している印刷データから印刷対象たる印刷データを選択するため、一のパソコン200のCPU201は、複合機100のHDD103が記憶している各フォルダ及び各印刷データに関する情報(以下、印刷データ管理情報と言う)を複合機100に要求する(S810)。印刷データ管理情報の要求を受信した複合機100は、印刷データ管理情報を一のパソコン200に送信する。CPU201は、複合機100から送信された印刷データ管理情報を取得し(S811)、該印刷データ管理情報に基づいて複合機100が記憶している印刷データの登録名称一覧を表示手段205に表示する(S812)。ユーザの受付手段204の操作により、印刷対象たる印刷データの登録名称を受付ける(S813)。次いで、CPU201は前記登録名称に係る印刷データを複合機100に要求する(S814)。印刷データの要求を受信した複合機100は、HDD103が記憶している該印刷データを一のパソコン200に送信する。複合機100から印刷データが送信された場合、CPU201は該印刷データを取得し(S815)、該印刷データを表示手段205に表示する(S816)。ユーザの受付手段204の操作によって印刷指示を受け付け、CPU201は前記印刷データの印刷指示データを送信する(S817)。複合機100が前記印刷データの印刷指示データを受信した場合、該印刷指示データに付されている一のパソコン200の識別データは、前記第1管理テーブルの前記印刷データの印刷者識別番号欄に書き込まれ、前記印刷データは印刷される。
【0039】
既記憶印刷データの印刷指示は、パソコン200,200,200を用いた場合に限るものではない。図9は操作パネル104の操作によって印刷指示を行う際、表示手段105に表示される画面の一例を示す例示図である。操作パネル104が所定の操作を受付けた場合、表示手段105には使用者番号を問う画面が表示される(図9(a))。操作パネル104の操作により使用者番号の入力を受付けた場合、印刷すべき印刷データの選択を受付けるために既記憶印刷データのリストが表示手段105に表示され(図9(b))、操作パネル104の操作により選択される。受付けた使用者番号は、前記第1管理テーブルに書き込まれる。例えば、使用者番号が「111111」であり、「Aモデル仕様書」が選択されて印刷された場合、前記第1管理テーブルの「Aモデル仕様書」の印刷者識別番号欄に「111111」が書き込まれ、印刷者数欄が新たに更新される(図3(b))。選択された「Aモデル仕様書」は、紙、OHPシート等の上に印刷され、印刷される。また、前記表示手段105はタッチパネルにしても良い。
【0040】
以下、複合機100の動作について説明する。図10は、パソコン200,200,200からデータを受信した場合、CPU101の処理手順を説明するフローチャートである。
【0041】
まず、パソコン200、200、200のから印刷指示データを受信した場合について説明する。例えば、使用者番号が「222222」であるパソコン200から、既記憶印刷データ「Aモデル仕様書」の印刷指示データを受信したとする(S1010)。CPU101は、記憶手段110に前記印刷データ、前記印刷データの登録名称、作成日時、印刷者識別番号のデータ及び印刷指示データを一時記憶する(S1011)。CPU101は、パソコン200,200,200から印刷データ管理情報の要求があるか否か判断する(S1012)。印刷データ管理情報の要求がある場合(S1012:YES)、HDD103から印刷データ管理情報を読出し、該印刷データ管理情報をパソコン200,200,200に送信する(S1013)。印刷データ管理情報の要求がない場合(S1012:NO)、印刷データの要求があるか否かを判断する(S1014)。印刷データの要求がある場合(S1014:YES)、該要求に係る印刷データをHDD103から読出し、パソコン200,200,200に送信する(S1015)。印刷データの要求がない場合(S1014:NO)、CPU101は、印刷指示データがあるか否か判断する(S1016)。印刷指示データがないと判断した場合(S1016:NO)、CPU101は、S1020に進む。印刷指示データがあると判断した場合(S1016:YES)、CPU101は、HDD103から前記既記憶印刷データ「Aモデル仕様書」を読出し(S1017)、紙、OHPシート等の上に印刷を行う(S1018)。次いで、CPU101は、第1管理テーブルの「Aモデル仕様書」の印刷者識別番号欄に、使用者番号「222222」を書き込む(S1019)。
【0042】
次いで、パソコン200、200、200のから記憶指示データを受信した場合について説明する。例えば、使用者番号が「111111」であるパソコン200から、登録名称及び作成日時が夫々「Aモデル仕様書」及び「2006/3/8/12:00:00」である印刷データ、及び該印刷データの記憶指示データを受信したとする(S1010)。CPU101は、記憶手段110に前記印刷データ、前記印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号のデータ及び記憶指示データを一時記憶する(S1011)。次いでCPU101は、印刷データ管理情報の要求があるか否か判断する(S1012)。印刷データ管理情報の要求がある場合(S1012:YES)、S1013に進む。印刷データ管理情報の要求がない場合(S1012:NO)、印刷データの要求があるか否かを判断する(S1014)。印刷データの要求がある場合(S1014:YES)、S1015に進む。印刷データの要求がない場合(S1014:NO)、CPU101は、印刷指示データがあるか否か判断する(S1016)。印刷指示データがあると判断した場合(S1016:YES)、CPU101は、S1017に進む。印刷指示データがないと判断した場合(S1016:NO)、CPU101は、記憶指示データがあるか否か判断する(S1020)。記憶指示データがないと判断した場合(S1020:NO)、処理を終了する。記憶指示データがあると判断した場合(S1020:YES)CPU101は、図4(b)に示すように前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、第2管理テーブルに受信印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号を書き込む(S1021)。
【0043】
次いで、CPU101は前記受信印刷データが既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う(S1022)。該判断は、前記第2管理テーブルの登録名称及び記録者識別番号を、前記第1管理テーブルと比較することにより行う。前記第2管理テーブルの登録名称及び記録者識別番号が、前記第1管理テーブルに書き込まれた何れかの既記憶印刷データの登録名称及び記録者識別番号と同一である場合、前記受信印刷データは、前記既記憶印刷データの更新であると判断する(S1022:YES)。この場合、CPU101は第1管理テーブルにおいて前記既記憶印刷データに係る印刷者数が0か否かを判断する(S1023)。0でない場合(S1023:NO)、CPU101は、第2管理テーブルに基づき、更新された前記既記憶印刷データの登録名称及び新たな作成日時、つまり更新日時を内容とする通知データを作成する(S1024)。次いで、CPU101は作成した通知データを、第1管理テーブルに記憶している前記既記憶印刷データの各印刷者識別番号に係る各パソコン200を送信先とし、通信I/F106を介して送信し、前記既記憶印刷データの更新を通知する(S1025)。図18(a)は、該通知に応じ、パソコン200,200,200の表示手段205に表示される画面の一例を示す。該画面には、更新された既記憶印刷データは、「Aモデル仕様書」であって新たな作成日時は「2006/3/8/12:00:00」であることが表示される。前記通知は、例えばメール又はポップアップ表示を用いて行う。次いで、CPU101は、第1管理テーブルの作成日時、印刷者数、印刷者識別番号の修正を行う(S1026)。つまり、前記更新に係る前記既記憶印刷データの作成日時を受信印刷データの作成日時に書換え、印刷者数を0にし、印刷者識別番号を全部削除する(図3(c))。S1022で、前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新でないと判断した場合(S1022:NO)、前記通知を行うことなく、新規記憶を行う(S1028)。つまり、CPU101は第1管理テーブルに、新たな管理番号、受信印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号を書き込む。また、S1023で0であると判断した場合(S1023:YES)は、前記通知を行うことなく、第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの作成日時のみを受信印刷データの作成日時に修正する(S1029)。次いで、CPU101は、受信印刷データをHDD103に記憶する(S1027)。既記憶印刷データの更新でない場合は、新規記憶となり、既記憶印刷データの更新である場合は、いわゆる上書きになる。
【0044】
(実施の形態2)
図11は、本発明の実施の形態2に係るCPU101の処理手順を説明するフローチャートである。以下、既記憶印刷データの更新に係る印刷データ及び該印刷データの記憶指示データを受信した場合を中心に説明する。
【0045】
例えば、前回、使用者番号が夫々「111111」、「222222」であるパソコン200,200からの印刷指示データにより、複合機100が記憶している既記憶印刷データ「Aモデル仕様書」が印刷されたことがあり(図3(d))、今回は使用者番号が「111111」であるパソコン200から、登録名称及び作成日時が夫々「Aモデル仕様書」及び「2006/3/8/12:00:00」である印刷データ及び該印刷データの記憶指示データを受信したとする(S1110)。CPU101は、記憶手段110に前記印刷データ、前記印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号のデータ及び記憶指示データを一時記憶する(S1111)。CPU101は、図4(b)に示すように前記記憶手段110が記憶しているデータに基づき、第2管理テーブルに受信印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号を書き込む(S1112)。次いで、CPU101は前記受信印刷データが既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う(S1113)。前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新であると判断した場合(S1113:YES)、CPU101は、第1管理テーブルにおいて前記既記憶印刷データに係る印刷者数が0か否かを判断する(S1114)。0でない場合(S1114:NO)、CPU101は第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの印刷者識別番号の中に、第2管理テーブルの前記受信印刷データの記録者識別番号が含まれているか否かを判断する(S1115)。含まれていないと判断した場合(S1115:NO)、S1117へ進む。含まれていると判断した場合(S1115:YES)、CPU101は第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの印刷者識別番号の中から前記受信印刷データの記録者識別番号を削除し(S1116)、該削除に応じて印刷者数を書き換える(図3(e))。
【0046】
CPU101は、第2管理テーブルに基づき、更新された前記既記憶印刷データの登録名称及び新たな作成日時を内容とする通知データを作成する(S1117)。次いで、CPU101は作成した通知データを、第1管理テーブルに記憶している前記既記憶印刷データの各印刷者識別番号に係る各パソコン200を送信先として送信し、前記既記憶印刷データの更新を通知する(S1118)。次いで、CPU101は、第1管理テーブルの作成日時、印刷者数、印刷者識別番号の修正を行う(S1119)。一方、S1113で、前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新でないと判断した場合(S1113:NO)、前記通知を行うことなく、新規記憶を行う(S1120)。また、S1114で0であると判断した場合(S1114:YES)は、前記通知を行うことなく、第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの作成日時のみを受信印刷データの作成日時に修正する(S1121)。次いで、CPU101は、受信印刷データをHDD103に記憶する(S1122)。
【0047】
実施の形態2においては、既記憶印刷データの更新の通知において、前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データの記憶を指示したパソコン200への無駄な通知を防ぐために、第1管理デーブルに書き込まれた前記既記憶印刷データの印刷者識別番号から前記印刷データの記録者識別番号を削除するステップを含んだ場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、前記既記憶印刷データの記録者識別番号と同一の使用者番号を有するパソコン200からの印刷指示データによって印刷を行う場合には、前記第1管理テーブルの印刷者識別番号及び印刷者数を更新しないようにし、前記ステップを踏まずに次のステップに進むように構成しても良い。
【0048】
実施の形態1と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0049】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る印刷データ処理システムは、既記憶印刷データの更新を行った一のパソコン200が前記既記憶印刷データの印刷を指示した他のパソコン200,200に対し、前記既記憶印刷データの更新の通知と共に通知すべき事項(以下メッセージと言う)を通知することが出来る。
【0050】
図12は、メッセージを受付けるためのパソコン200,200,200の画像の一例を示す例示図である。図12(a)は、前記一のパソコン200が前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを作成して複合機100に該印刷データの印刷又は記憶を指示する際、表示手段205が表示する画像である。該画面は、使用者番号、前記印刷データの登録名称、作成日時の入力と、印刷方法の設定と、メッセージを加えるか否かの選択とを受付けるように構成されている。メッセージを加えるか否かの選択は、前記印刷方法を「印刷データを登録」に設定した場合に限り、選択できるように構成している。「メッセージを加える」ボタンをオンすることにより、メッセージを加えることが選択され、表示手段205にはメッセージを受付けるための画面が表示される(図12(b))。受付手段204の操作により入力され、OKボタンがオンされることにより、該メッセージは前記印刷データに付される。
【0051】
図13は、本発明の実施の形態3に係るCPU101の処理手順を説明するフローチャートである。
【0052】
例えば、登録名称、作成日時、記録者識別番号、メッセージのデータが付された印刷データ、及び該印刷データの記憶指示データを受信したとする(S1310)。CPU101は、記憶手段110に前記印刷データ、前記印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号、メッセージのデータ及び記憶指示データを一時記憶する(S1311)。CPU101は前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、第2管理テーブルに受信印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号を書き込む(S1312)。
【0053】
次いで、CPU101は前記受信印刷データが既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う(S1313)。前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新であると判断した場合(S1313:YES)、CPU101は、第1管理テーブルにおいて前記既記憶印刷データに係る印刷者数が0か否かを判断する(S1314)。0でない場合(S1314:NO)、CPU101は第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの印刷者識別番号の中に、第2管理テーブルの前記受信印刷データの記録者識別番号が含まれているか否かを判断する(S1315)。含まれていないと判断した場合(S1315:NO)、S1317へ進む。含まれていると判断した場合(S1315:YES)、CPU101は第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの印刷者識別番号の中から前記受信印刷データの記録者識別番号を削除し(S1316)、該削除に応じて印刷者数を書き換える。次いで、CPU101はメッセージが付されているか否かを判断する(S1317)。メッセージが付されていないと判断した場合(S1317:NO)、CPU101は、第2管理テーブルに基づき、更新された前記既記憶印刷データの登録名称及び新たな作成日時を内容とするメッセージ追加のない通知データを作成する(S1319)。メッセージが付されていると判断した場合(S1317:YES)、CPU101は、更新された前記既記憶印刷データの登録名称及び新たな作成日時に前記メッセージを追加した通知データを作成する(S1318)。CPU101は、S1318及びS1319で作成した通知データを、第1管理テーブルに記憶している前記既記憶印刷データの各印刷者識別番号に係る各パソコン200を送信先として送信し、前記既記憶印刷データの更新を通知する(S1320)。
【0054】
図18(b)は、該通知に応じ、パソコン200,200,200の表示手段205に表示される画面の一例を示す。該画面には、更新された既記憶印刷データの登録名称、作成日時及び前記メッセージが表示される。次いで、CPU101は第1管理テーブルの作成日時、印刷者数、印刷者識別番号の修正を行う(S1321)。一方、S1313で、前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新でないと判断した場合(S1313:NO)、前記通知を行うことなく、新規記憶を行う(S1322)。また、S1314で0であると判断した場合(S1314:YES)は、前記通知を行うことなく、第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの作成日時のみを受信印刷データの作成日時に修正する(S1323)。次いで、CPU101は、前記受信印刷データをHDD103に記憶する(S1324)。
【0055】
実施の形態1及び2と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0056】
(実施の形態4)
既記憶印刷データの更新は、場合によってはする必要がないときも生じる。例えば、前記既記憶印刷データが非常に印刷頻度の低い上に、今回の更新に続く次回の更新が作成日の翌日に予定されている場合等である。本発明の実施の形態4に係る印刷データ処理システムは、前記既記憶印刷データの更新を通知するか否かを、前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを作成するパソコン200から設定することが出来る。
【0057】
図14は、パソコン200,200,200が前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを作成して複合機100に該印刷データの印刷又は記憶を指示する際、表示手段205が表示する画像の一例を示す例示図である。該画面は、使用者番号、前記印刷データの登録名称、作成日時の入力と、印刷方法の設定と、通知をするか否かの選択とを受付けるように構成されている。通知をするか否かの選択は、前記印刷方法を「印刷データを登録」に設定した場合に限り、選択できるように構成している。通知をするか否かの選択は、「通知する」及び「通知しない」の2つの選択条件有する。「通知する」が選択された場合又は「通知しない」が選択された場合は、夫々の選択に係る通知指示のデータが前記印刷データに付される。
【0058】
図15は、本発明の実施の形態4に係るCPU101の処理手順を説明するフローチャートである。
【0059】
例えば、登録名称、作成日時、記録者識別番号、通知指示のデータが付された印刷データ、及び該印刷データの記憶指示データを受信したとする(S1510)。CPU101は、記憶手段110に前記印刷データ、前記印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号、通知指示のデータ及び記憶指示データを一時記憶する(S1511)。CPU101は前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、第2管理テーブルに受信印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号を書き込む(S1512)。
【0060】
次いで、CPU101は前記受信印刷データが既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う(S1513)。前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新であると判断した場合(S1513:YES)、CPU101は前記通知指示データに基づいて通知するか否かの判断を行う(S1514)。通知しないと判断した場合(S1514:NO)、S1520に進む。通知すると判断した場合(S1514:YES)、CPU101は、第1管理テーブルにおいて前記既記憶印刷データに係る印刷者数が0か否かを判断する(S1515)。0でない場合(S1515:NO)、CPU101は第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの印刷者識別番号の中に、第2管理テーブルの前記受信印刷データの記録者識別番号が含まれているか否かを判断する(S1516)。含まれていないと判断した場合(S1516:NO)、S1518へ進む。含まれていると判断した場合(S1516:YES)、CPU101は第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの印刷者識別番号の中から前記受信印刷データの記録者識別番号を削除し(S1517)、該削除に応じて印刷者数を書き換える。CPU101は、第2管理テーブルに基づき、更新された前記既記憶印刷データの登録名称及び新たな作成日時を内容とする通知データを作成する(S1518)。
【0061】
次いで、CPU101は作成した通知データを、第1管理テーブルに記憶している前記既記憶印刷データの各印刷者識別番号に係る各パソコン200を送信先として送信し、前記既記憶印刷データの更新を通知する(S1519)。次いで、CPU101は第1管理テーブルの作成日時、印刷者数、印刷者識別番号の修正を行う(S1520)。一方S1513で、前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新でないと判断した場合(S1513:NO)、前記通知を行うことなく、新規記憶を行う(S1521)。また、S1515で0であると判断した場合(S1515:YES)は、前記通知を行うことなく、第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの作成日時のみを受信印刷データの作成日時に修正する(S1522)。次いで、CPU101は、前記受信印刷データをHDD103に記憶する(S1523)。
【0062】
実施の形態1乃至3と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0063】
(実施の形態5)
複数の既記憶印刷データの更新が行われ場合、各既記憶印刷データの印刷者識別番号に係るパソコン200,200,200に複数回に亘って前記既記憶印刷データの更新を通知する必要がある。そこで本発明の実施の形態5に係る印刷データ処理システムは、複数の既記憶印刷データの更新の通知を、一括して行うように構成している。
【0064】
図16は、パソコン200、200、200が前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを作成して複合機100に該印刷データの印刷又は記憶を指示する際、表示手段205が表示する画像の一例を示す例示図である。該画面は、使用者番号、前記印刷データの登録名称、作成日時の入力と、印刷方法の設定と、通知をするか否かの選択と、通知を一括して行うか否かの選択とを受付けるように構成されている。通知を一括して行うか否かの選択は、前記印刷方法を「印刷データを登録」に設定し、通知をするか否かの選択は「通知する」が選択された場合に限り、選択できるように構成している。通知を一括して行うか否かの選択は、「この更新のみ通知」、「まとめて記憶」、「一括通知」の選択条件の中から何れか1つを選択することにより行われ、各選択に係るデータ(以下、一括通知のデータと言う)が印刷データに付される。例えば「この更新のみ通知」が選択され、該選択に係る一括通知データが付された印刷データを複合機100が受信した場合、CPU101は、前記印刷データに対する更新の通知のみを行う。「まとめて記憶」が選択され、該選択に係る一括通知データが付された印刷データを複合機100が受信した場合、CPU101は、前記印刷データに係る既記憶印刷データの印刷者識別番号及び管理番号を前記第3管理テーブルに書き込む。「一括通知」が選択され、該選択に係る一括通知データが付された印刷データを複合機100が受信した場合、CPU101は、前記印刷データに係る既記憶印刷データの印刷者識別番号及び管理番号を前記第3管理テーブルに書き込み、次いで第3管理テーブルに書き込まれた各印刷者識別番号に基づき、各パソコン200,200,200に更新の通知を行う。
【0065】
図17は、本発明の実施の形態5に係るCPU101の処理手順を説明するフローチャートである。
【0066】
例えば、例えば、前記「まとめて記憶」に係る一括通知のデータが付された印刷データ、及び該印刷データの記憶指示データを受信したとする(S1710)。CPU101は、記憶手段110に前記印刷データ、前記印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号、一括通知のデータ及び記憶指示データを一時記憶する(S1711)。前記印刷データは既記憶印刷データの更新に係るものであり、前記印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号は、夫々「Bモデル仕様書−1」、「2006/3/8/17:40:00」、「222222」である。CPU101は、図4(c)に示すように、前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、第2管理テーブルに受信印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号を書き込む(S1712)。次いで、CPU101は前記受信印刷データが既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う(S1713)。前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新であると判断した場合(S1713:YES)、CPU101は、第1管理テーブルにおいて前記既記憶印刷データに係る印刷者数が0か否かを判断する(S1714)。0でない場合(S1714:NO)、CPU101は前記受信印刷データに「この更新のみ通知」に係る一括通知データが付されているかを判断する(S1715)。「この更新のみ通知」に係る一括通知データが付されていると判断した場合(S1715:YES)、CPU101は、第2管理テーブルに基づき、更新された前記既記憶印刷データの登録名称及び新たな作成日時を内容とする通知データを作成する(S1716)。次いで、CPU101は作成した通知データを、第1管理テーブルに記憶している前記既記憶印刷データの各印刷者識別番号に係る各パソコン200を送信先として送信し、前記既記憶印刷データの更新を通知する(S1717)。次いで、CPU101は第1管理テーブルの作成日時、印刷者数、印刷者識別番号の修正を行う(S1718)。
【0067】
一方、S1715で「この更新のみ通知」に係る一括通知データが付されていないと判断した場合(S1715:NO)、CPU101は第1管理テーブルのデータに基づき、前記受信印刷データに係る既記憶印刷データの管理番号及び各印刷者識別番号を第3管理テーブルに一括記録する(S1720)。第3管理テーブルは、既記憶印刷データの管理番号を各印刷者識別番号別に書き込んだものであり、その一例を図5(a)に示す。次いで、CPU101は前記第2管理テーブルのデータに基づき、第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの作成日時の更新を行う(S1721)。次いで、CPU101は、前記受信印刷データに「まとめて通知」に係る一括通知データが付されているかを判断する(S1722)。前記受信印刷データに「まとめて通知」に係る一括通知データが付されていると判断した場合(S1722:YES)、前記受信印刷データをHDD103に記憶し(S1719)、処理を終了する。今回の場合は、受信印刷データに「まとめて通知」に係る一括通知データが付されているので、更新の通知は行うことなく処理はここで終了する。
【0068】
以下、前記受信印刷データに引き続き、新たな印刷データを受信した場合を例に、前記受信印刷データに「まとめて通知」に係る一括通知データが付されていないと判断した場合(S1722:NO)の処理を説明する。新たな受信印刷データは、既記憶印刷データの更新に係るものであり、「一括通知」に係る一括通知データが付されている。前記印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号は、夫々「Bモデル仕様書−2」、「2006/3/8/17:45:00」、「222222」であり、CPU101は、記憶手段110に新たな印刷データ、新たな印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号、一括通知のデータ及び印刷指示データを一時記憶する(S1711)。CPU101は前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、図4(d)に示すように第2管理テーブルに新たな印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号を書き込む(S1712)。
【0069】
次いで、CPU101は新たな受信印刷データに対して前記受信印刷データと同様の処理を行い、S1720で、図5(b)に示すように、第1管理テーブルのデータに基づき、新たな受信印刷データに係る既記憶印刷データの印刷者識別番号及び管理番号を第3管理テーブルに記憶する。しかし図3(e)に示すように、新たな受信印刷データに係る既記憶印刷データの印刷者識別番号は、前記受信印刷データに係る既記憶印刷データと同一であるので、印刷者識別番号の追加はなく、新たな受信印刷データに係る既記憶印刷データの管理番号が各印刷者識別番号別に追加される。次いで、CPU101は前記第2管理テーブルのデータに基づき、第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの作成日時の更新を行う(S1721)。次いで、CPU101は、前記受信印刷データに「まとめて通知」に係る一括通知データが付されているかを判断する(S1722)。新たな受信印刷データは「一括通知」に係る一括通知データが付されているので、「まとめて通知」に係る一括通知データが付されていないと判断する(S1722:NO)。CPU101は、第3管理テーブル及び第1管理テーブルに基づき、更新された各既記憶印刷データの登録名称及び新たな作成日時を内容とする一括通知データを作成する(S1723)。次いで、CPU101は作成した通知データを、第3管理テーブルの印刷者識別番号に係る2台のパソコン200,200を送信先として送信し、2つの既記憶印刷データの更新を一括通知する(S1724)。図18(c)は、該通知に応じ、パソコン200,200,200の表示手段205に表示される画面の一例を示す。該画面には、更新された2つ既記憶印刷データの登録名称及び作成日時が表示される。また、CPU101は第1管理テーブルの前記2つ既記憶印刷データの印刷者数を0にし、印刷者識別番号を全て削除する修正を行う(S1725)。次いで、CPU101は、新たな受信印刷データをHDD103に記憶する(S1719)。
【0070】
一方、S1713で、受信印刷データが既記憶印刷データの更新でないと判断した場合(S1713:NO)、CPU101は前記受信印刷データの新規記憶を行い(S1727)、受信印刷データをHDD103に記憶する(S1719)。また、S1714で印刷者数が0であると判断した場合(S1714:YES)は、第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの作成日時のみを受信印刷データの作成日時に修正する(S1726)。次いで、CPU101は、前記受信印刷データをHDD103に記憶する(S1719)。
【0071】
以上、実施の形態5に係る印刷データ処理システムについて説明したが、これに限るものでない。例えば、実施の形態2に説明したように、既記憶印刷データの記憶指示データを送信したパソコン200から前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、前記印刷データの記憶指示データを送信したパソコン200を除いて前記既記憶印刷データの更新を通知するように構成しても良く、実施の形態3に説明したように、既記憶印刷データの更新を行った一のパソコン200が前記既記憶印刷データの印刷を指示した他のパソコン200,200に対し、メッセージを送信することが出来るように構成しても良い。
【0072】
上述した実施の形態5に係る印刷データ処理システムにおいては、「一括通知」に係る一括通知データが付され印刷データを受信した場合にのみ一括通知を行うように構成しているが、これに限るものではない。例えば、計時手段を備え、最後の「まとめて通知」に係る一括通知データが付され印刷データを受信してから24時間以内に「一括通知」に係る一括通知データが付され印刷データを受信しない場合は、自動的に一括通知を行うように構成しても良い。
【0073】
実施の形態1乃至4と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施の形態1に係る印刷データ処理システムの構成例を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る印刷データ処理システムの構成例を示すブロック図である。
【図3】第1管理テーブルの一例を示す概念図である。
【図4】第2管理テーブルの一例を示す概念図である。
【図5】第3管理テーブルの一例を示す概念図である。
【図6】パソコンによる記憶又は印刷指示データの送信処理を示すフローチャートである。
【図7】選択画面の構成例を示す例示図である。
【図8】一のパソコンが、他のパソコンにより複合機に記憶された印刷データの印刷指示を行う処理を示すフローチャートである。
【図9】操作パネルの操作によって印刷指示を行う際、表示手段に表示される画面の一例を示す例示図である。
【図10】パソコンからデータを受信した場合、CPUの処理手順を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態2に係るCPUの処理手順を説明するフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態3に係る印刷データ処理システムにおいて、メッセージを受付けるためのパソコンの画像の一例を示す例示図である。
【図13】本発明の実施の形態3に係るCPUの処理手順を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態4に係る印刷データ処理システムにおいて、パソコンが前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを作成して複合機に該印刷データの印刷又は記憶を指示する際、表示手段が表示する画像の一例を示す例示図である。
【図15】本発明の実施の形態4に係るCPUの処理手順を説明するフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態5に係る印刷データ処理システムにおいて、パソコンが前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを作成して複合機に該印刷データの印刷又は記憶を指示する際、表示手段が表示する画像の一例を示す例示図である。
【図17】本発明の実施の形態5に係るCPUの処理手順を説明するフローチャートである。
【図18】複合機からの通知に応じ、パソコンの表示手段に表示される画面の一例を示す例示図である。
【符号の説明】
【0075】
100 複合機
101 CPU
102 ROM
103 HDD
104 操作パネル
105 表示手段
106 通信I/F
107 印刷処理部
108 バス
109 データ管理部
110 記憶手段
200 パソコン
201 CPU
202 ROM
203 HDD
204 受付手段
205 表示手段
206 通信I/F
207 RAM
N ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理指示装置、印刷装置が接続された印刷データ処理システム及び印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット及びイントラネットなどのネットワーク上に例えば、画像データ、テキストデータ等の電子データを公開し、複数のユーザと電子データを共有する場合が多くなっている。これは、複数の者が同一のデータを夫々作成するという無駄な反復及び重複作業を排除でき、効率向上と言った効果をもたらしている。しかしながら、前記電子データの中には、非定期的に更新が行われる電子データもあり、該電子データを必要とするユーザは常に前記電子データの更新を確認しなければならず、ユーザにとっては不都合であった。
【0003】
そこで、このようなユーザ側の不都合を解消するために、様々な技術が提案されている。つまり、更新が行われた場合、ユーザにその更新情報を通知する技術である。例えば、ユーザに関心のある電子文書だけを通知対象と指定することを可能とし、不要な電子文書の更新通知を排除することが可能な電子文書の更新通知装置(例えば、特許文献1参照)、登録や変更が行われた電子文書に設定されたアクセス権に応じて、その更新を通知するユーザを決定するデータ管理システム(例えば、特許文献2参照)があり、特に頻繁に更新が行われる電子文書に対しては、電子データの更新の有無を定期的に確認してユーザに通知し、ユーザが保存要求した時点ごとの状態で保存しておき、ユーザからの閲覧要求がある場合は、前記電子データを保存要求した時点毎の状態で印刷する文書管理方法(例えば、特許文献3参照)が提案されている。しかしながら、このような技術は何れも、電子データの更新の通知を受けるために、該電子データに対し更新の通知を受ける側を登録しなければならないし、必要とする電子データが複数ある場合は、その数だけ登録を行わなければならないといった問題があった。
【0004】
一方、通信網を介して複数の情報処理装置及び印刷装置を接続し、各情報処理装置における複数のユーザ間が印刷装置を共有するいわゆる印刷システムにおいても、上述したシステムと類似する機能を有するものが提案されている。つまり、ユーザが情報処理装置を用いて作成した印刷情報を記憶する手段を印刷装置側に設け、記憶した印刷情報を他のユーザが利用することを可能とした印刷システムである。
【0005】
しかしながら、前記印刷システムは、印刷情報の共有は出来るものの、該印刷情報の更新に対応できていない。上述した電子データの更新通知に係る技術の応用も考えられるが、上述のように印刷情報の更新の通知を受けるためには、通知を受ける側を登録しなければならない上に、登録を忘れた場合は、更新の通知を受けることが出来ないといった問題がある。
【特許文献1】特開2004−199504号公報
【特許文献2】特開2005−107710号公報
【特許文献3】特開2005−71127号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、印刷装置が、印刷データの名称データ、該印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データ、前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データ、いわゆる前記印刷データの記憶及び印刷履歴を記憶し、記憶している履歴に基づいて新たに受信する受信印刷データが既に記憶している既記憶印刷データの更新か否かを判断し、前記判断の結果が更新である場合は、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置(又は外部装置)に、前記既記憶印刷データの更新を通知する構成とすることにより、更新の通知を受けるために別途の登録をする必要のない印刷データ処理システム、印刷装置及びデータ処理指示装置を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、印刷装置が、既記憶印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(印刷装置においては外部装置)から前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、前記既記憶印刷データの更新の通知をすべきデータ処理指示装置から、受信した前記印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置を排除して更新の通知を行う構成とすることにより、前記既記憶印刷データの更新を既に知っているデータ処理指示装置への無駄な通知を防止できる印刷データ処理システム及び印刷装置を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、データ処理指示装置が、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に通知すべきデータを受付けて印刷装置に送信し、該印刷装置は前記データを前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に通知する構成とすることにより、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に通知すべきデータを自由に通知出来る印刷データ処理システムを提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、データ処理指示装置が、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に、前記既記憶印刷データの更新の通知をするか否かを決定し、前記印刷装置は、前記決定の結果に基づいて更新の通知を行う構成とすることにより、データ処理指示装置が既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する際、更新の通知をするか否かを決定し、無駄な通知を防止する印刷データ処理システムを提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、印刷装置がデータ処理指示装置の指示の結果に基づいて受信した各印刷データに係る既記憶印刷データの名称データ及び印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データをまとめて記憶しておき、データ処理指示装置から所定データを受信した場合に一括して前記既記憶印刷データの更新の通知を行う構成とすることにより、通知を受ける側に頻繁な通知による煩わしさを与えない印刷データ処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る印刷データ処理システムは、印刷データを受信して記憶し、記憶した印刷データを印刷する印刷装置と、該印刷装置に、記憶指示データが付された印刷データ又は前記印刷装置が記憶している印刷データの印刷指示データを送信する複数のデータ処理指示装置とが接続された印刷データ処理システムにおいて、前記データ処理指示装置は、印刷データの名称データ及び自身の識別データを送信する手段を備え、前記印刷装置は、前記印刷データの名称データ、前記印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データ、及び前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを関連付けて記憶する記憶手段と、新たに受信した受信印刷データに記憶指示データが付されている場合、前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、前記受信印刷データが既に記憶している既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う更新判断手段と、前記判断の結果が更新である場合、前記既記憶印刷データの更新を通知するための通知データを作成する通知データ作成手段と、前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを読出し、該識別データに係るデータ処理指示装置に前記通知データを送信する更新通知手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る印刷装置は、外部装置からの記憶指示データにより印刷データを記憶し、外部装置からの印刷指示データにより記憶した印刷データの印刷を行う印刷装置において、印刷データの名称データ、該印刷データの記憶指示データを送信した外部装置の識別データ、該印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データを受信した場合、これらを関連付けて記憶する記憶手段と、新たに受信した受信印刷データに記憶指示データが付されている場合、前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、前記受信印刷データが既に記憶している既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う更新判断手段と、
前記判断の結果が更新である場合、前記既記憶印刷データの更新を通知するための通知データを作成する通知データ作成手段と、前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データを読出し、該識別データに係る外部装置に前記通知データを送信する更新通知手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明に係るデータ処理指示装置は、外部装置へ印刷データ、該印刷データの印刷指示データ又は記憶指示データを送信するデータ処理指示装置において、前記印刷指示データ及び記憶指示データを送信する場合、自身の識別データを送信する手段を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、前記印刷装置は、受信した受信印刷データの名称データ、前記印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データ、及び前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データを記憶する。新たに受信した受信印刷データに記憶指示データが付されている場合、前記更新判断手段は、前記受信印刷データに係る名称データ及び記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データを、既に記憶している各既記憶印刷データと比較し、一致する既記憶印刷データが存在する場合は、前記受信印刷データを前記既記憶印刷データの更新であると判断する。前記判断の結果が更新である場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置(又は外部装置)に、前記既記憶印刷データの更新を通知する。
【0015】
本発明に係る印刷データ処理システムは、前記印刷装置は、既記憶印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置から前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データの中に、受信した前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データが含まれているか否かを判断する判断手段と、該判断手段が、含んでいると判断した場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データの中から、前記受信印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを削除する削除手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る印刷装置は、既記憶印刷データの記憶指示データを送信した外部装置から、前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データの中に、受信した前記印刷データの記憶指示データを送信した外部装置の識別データが含まれているか否かを判断する判断手段と、該判断手段が、含んでいると判断した場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データの中から前記受信印刷データの記憶指示データを送信した外部装置の識別データを削除する削除手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、前記印刷装置は、既記憶印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)から前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理装置(又は外部装置)の識別データの中に、前記受信印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データが含まれているか否かを判断する。含んでいると判断した場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理装置(又は外部装置)の識別データ中から、前記受信印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データを削除し、前記受信印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)を除いて前記既記憶印刷データの更新を通知する。
【0018】
本発明に係る印刷データ処理システムは、前記データ処理指示装置は、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に送信すべきデータを受付けるためのデータ受付手段と、該データ受付手段が受付けたデータを前記印刷データに付して送信する手段とを備え、前記印刷装置は、前記データを受信するデータ受信手段と、該データ受信手段が受信した前記データを記憶するデータ記憶手段と、該データ記憶手段が記憶している前記データを前記通知データに追加する手段とを備え、前記データが追加された通知データを、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置に、前記更新通知手段が送信するようにしてあることを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、前記データ処理指示装置は、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に送信すべきデータを受付け、前記印刷データに付して送信する。前記印刷装置は前記データを受信し、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に送信する。
【0020】
本発明に係る印刷データ処理システムは、前記データ処理指示装置は、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に、前記既記憶印刷データの更新を通知するか否かの決定を受付ける通知決定受付手段と、前記決定の結果データを前記印刷データに付して送信する決定結果送信手段とを備え、前記印刷装置は、前記決定の結果データを受信する決定結果受信手段を備え、該決定結果受信手段が受信した前記結果データに基づき、更新の通知を行うようにしてあることを特徴とする。
【0021】
本発明にあっては、前記データ処理指示装置は、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置に前記既記憶印刷データの更新を通知するか否かの決定を行い、該決定の結果を前記印刷データに付して送信する。該印刷装置は、受信した前記決定の結果に基づき、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理装置に、前記既記憶印刷データの更新を通知する。
【0022】
本発明に係る印刷データ処理システムは、前記データ処理指示装置は、複数の既記憶印刷データの更新の通知を一括して行うために、各既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、該印刷データに係る既記憶印刷データの更新を一括通知の対象にする指示を受付ける一括通知対象指示受付手段と、前記一括通知の対象と指示された各既記憶印刷データの更新の一括通知の指示を受付ける一括通知指示受付手段と、前記一括通知対象指示受付手段が受付けた指示のデータ又は前記一括通知指示受付手段が受付けた指示のデータを前記印刷データに付して送信する手段とを備え、前記印刷装置は、前記一括通知対象指示受付手段が受付けた指示のデータ又は前記一括通知指示受付手段が受付けた指示のデータが付された印刷データを受信する手段と、前記一括通知対象指示受付手段が受付けた指示のデータに基づき、前記受信印刷データに係る既記憶印刷データの名称データ及び印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを記憶する一括記憶手段と、前記一括通知指示受付手段が受付けた指示のデータに基づき、前記一括記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを読出し、該識別データに係るデータ処理指示装置に一括通知を行う一括通知手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
本発明にあっては、データ処理指示装置が既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記一括通知対象指示受付手段が、該印刷データに係る既記憶印刷データの更新を一括通知の対象にする指示を受付け、該指示の結果データを前記印刷データに付して送信する。前記一括記憶手段は、前記指示の結果データに基づき、受信印刷データに係る既記憶印刷データの名称データ及び印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを記憶しておく。また、前記一括通知手段は、前記一括通知指示受付手段が受付けた指示のデータに基づき、前記一括記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを読出し、該識別データに係るデータ処理指示装置に一括通知する。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、印刷装置が、印刷データの名称データ、該印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データ、前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置(又は外部装置)の識別データ、いわゆる前記印刷データの記憶及び印刷履歴を記憶し、記憶している履歴に基づいて新たに受信する受信印刷データが既に記憶している既記憶印刷データの更新か否かを判断し、前記判断の結果が更新である場合は、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置(又は外部装置)に、前記既記憶印刷データの更新を通知する構成とすることにより、更新の通知を受けるために別途の登録をする必要がない。
【0025】
また本発明によれば、印刷装置が、既記憶印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置(印刷装置においては外部装置)から前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、前記既記憶印刷データの更新の通知をすべきデータ処理指示装置から、受信した前記印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置を排除して更新の通知を行う構成とすることにより、前記既記憶印刷データの更新を既に知っているデータ処理指示装置への無駄な通知を防止できる。
【0026】
また本発明によれば、データ処理指示装置が、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に通知すべきデータを受付けて印刷装置に送信し、前記印刷装置は前記データを前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に通知することにより、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に通知すべきデータを自由に通知出来る。
【0027】
また本発明によれば、データ処理指示装置が、既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に、前記既記憶印刷データの更新の通知をするか否かを決定し、前記印刷装置は、前記決定の結果に基づいて更新の通知を行うことにより、データ処理指示装置が既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する際、更新の通知をするか否かを決定して無駄な通知を防止する。
【0028】
また本発明によれば、印刷装置がデータ処理指示装置の指示の結果に基づいて受信した各印刷データに係る既記憶印刷データの名称データ及び印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データをまとめて記憶しておき、データ処理指示装置から所定データを受信した場合に一括して前記既記憶印刷データの更新の通知を行うことにより、通知を受ける側に頻繁な通知による煩わしさを与えない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下に、本発明に係る印刷データ処理システムを、データ処理指示装置としてパソコンを、前記パソコンの操作によって印刷データの印刷、画像データのファックス送信等を行う複合機を印刷装置として利用した実施の形態に基づき、印刷データの印刷の例を中心に説明する。
【0030】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る印刷データ処理システムの構成例を示す模式図であり、図2はブロック図である。
【0031】
実施の形態1に係る印刷データ処理システムは、複合機100に印刷データの記憶指示データ及び印刷指示データを送出するパソコン200,200,200と、パソコン200,200,200からの記憶指示データによって印刷データを記憶し、印刷指示データによって記憶している印刷データを印刷する複合機100とを備えており、複合機100及びパソコン200,200,200はインターネット、イントラネット等のネットワークNを介して接続している。
【0032】
実施の形態1に係る印刷データ処理システムは、一のパソコン200が印刷データを複合機100に送信して記憶し、他のパソコン200、200が複合機100に前記印刷データの印刷指示データを送信して印刷を行うことが出来るように構成されている。前記一のパソコン200は、前記印刷データに登録名称、作成日時のデータを付して送信する。また、各パソコン200,200,200は、記憶指示データ又は印刷指示データを送出する場合、複合機100に自身を認識させるための識別データを付して送信する。該識別データは、印刷データ処理システムの構成の際、管理者又はサービスマンにより登録される。
【0033】
各パソコン200,200,200は、ROM202に予め格納された制御プログラムを読込んで実行するCPU201と、プログラム実行中に発生するデータを一時的に記憶するRAM207と、複合機100に送信すべき印刷データ等を受付ける受付手段204と、前記印刷データの複合機100への送信及び複合機100からデータを受信する通信I/F206、自身の識別データを記憶するHDD203、該通信I/F206が受信したデータを表示する表示手段205とを備えている。
【0034】
複合機100は、CPU101がバス108を介してROM102、HDD103、操作パネル104、印刷処理部107、データ管理部109、表示手段105、通信I/F106、記憶手段110と接続している。
【0035】
ROM102には制御プログラムが予め格納されており、記憶手段110は通信I/F106が受信した印刷データを一時記憶するRAM等からなる。操作パネル104は複合機100の本体に備えられ、パソコン200,200,200を用いずに記憶している印刷データ(以下、既記憶印刷データと言う)の印刷指示を受付ける。操作パネル104の操作に係る画像が表示手段105に表示される。HDD103は記憶指示データが付された印刷データを記憶する。
【0036】
データ管理部109は、書換え可能な不揮発性メモリであり、その記憶領域の一部は、第1管理テーブル、第2管理テーブル、第3管理テーブルとして利用されている。図3は第1管理テーブルの一例を、図4は第2管理テーブルの一例を、図5は第3管理テーブルの一例を示す概念図である。図3(a)に示すように第1管理テーブルには、既記憶印刷データ毎に自動的に付与される管理番号と、該既記憶印刷データの登録名称、作成日時、前記既記憶印刷データの記憶指示データを送信したパソコン200の識別データを表す記録者識別番号、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各パソコン200の識別データを表す印刷者識別番号、該印刷者識別データの数の和を表す印刷者数とが関連付けて書き込まれる。図4(a)に示すように第2管理テーブルには、受信した印刷データ(以下、受信印刷データと言う)の登録名称、作成日時、記録者識別番号が書き込まれ、第3管理テーブルには、後述の一括通知のために複数の既記憶印刷データの印刷者識別番号及び一括通知すべき既記憶印刷データの管理番号が書き込まれる。
【0037】
図6はパソコン200,200,200による記憶又は印刷指示データの送信処理を示すフローチャートである。印刷対象となる印刷データを作成し、複合機100へ作成した印刷データの印刷又は記憶を指示する場合、ユーザは、メニュー欄等の所定のアイコンを選択することにより、記憶又は印刷指示の選択のための選択画面を表示手段205に表示させる。前記選択画面の表示指示を受付けた場合(S610)、CPU201は、ROM202に予め格納された制御プログラムをRAM207に読み出して実行することにより、選択画面を表示手段205に表示する(S611)。図7は、選択画面の構成例を示す例示図であり、選択画面は、自身の識別データである使用者番号、前記印刷データの登録名称、作成日時の入力と、印刷方法の選択とを受付けるように構成されている。CPU201は、受付手段204の操作によって使用者番号、前記印刷データの登録名称及び作成日時を受付ける(S612)。前記使用者番号、登録名称、作成日時の入力は、受付手段204の操作による入力に限るものでなく、自動入力されるように構成しても良い。前記印刷方法には「通常印刷」と、「印刷データを登録」との2つの方法があり、CPU201は、「通常印刷」が選択されたか否かを判断し(S613)、「通常印刷」が選択されていないと判断した場合(S613:NO)、前記印刷データ及び記憶指示のデータを複合機100に送信する(S614)。一方、「通常印刷」が選択されたと判断した場合(S613:YES)、CPU201は、印刷条件設定画面を表示手段205に表示する(S615)。印刷条件設定画面は、印刷する用紙サイズ、片面印刷又は両面印刷の指定、ページレイアウト印刷の指定等の印刷条件を、設定するように構成されており、ユーザの入力により各条件を受付ける(S616)。次いで、CPU201は前記印刷データ及び該印刷データの印刷指示データを送信する(S617)。
【0038】
前記印刷データが複合機100に記憶されている場合、他のパソコン200,200は前記印刷データの印刷を指示することができる。図8は一のパソコン200が、他のパソコン200により複合機100に記憶された印刷データの印刷指示を行う処理を示すフローチャートである。複合機100が記憶している印刷データから印刷対象たる印刷データを選択するため、一のパソコン200のCPU201は、複合機100のHDD103が記憶している各フォルダ及び各印刷データに関する情報(以下、印刷データ管理情報と言う)を複合機100に要求する(S810)。印刷データ管理情報の要求を受信した複合機100は、印刷データ管理情報を一のパソコン200に送信する。CPU201は、複合機100から送信された印刷データ管理情報を取得し(S811)、該印刷データ管理情報に基づいて複合機100が記憶している印刷データの登録名称一覧を表示手段205に表示する(S812)。ユーザの受付手段204の操作により、印刷対象たる印刷データの登録名称を受付ける(S813)。次いで、CPU201は前記登録名称に係る印刷データを複合機100に要求する(S814)。印刷データの要求を受信した複合機100は、HDD103が記憶している該印刷データを一のパソコン200に送信する。複合機100から印刷データが送信された場合、CPU201は該印刷データを取得し(S815)、該印刷データを表示手段205に表示する(S816)。ユーザの受付手段204の操作によって印刷指示を受け付け、CPU201は前記印刷データの印刷指示データを送信する(S817)。複合機100が前記印刷データの印刷指示データを受信した場合、該印刷指示データに付されている一のパソコン200の識別データは、前記第1管理テーブルの前記印刷データの印刷者識別番号欄に書き込まれ、前記印刷データは印刷される。
【0039】
既記憶印刷データの印刷指示は、パソコン200,200,200を用いた場合に限るものではない。図9は操作パネル104の操作によって印刷指示を行う際、表示手段105に表示される画面の一例を示す例示図である。操作パネル104が所定の操作を受付けた場合、表示手段105には使用者番号を問う画面が表示される(図9(a))。操作パネル104の操作により使用者番号の入力を受付けた場合、印刷すべき印刷データの選択を受付けるために既記憶印刷データのリストが表示手段105に表示され(図9(b))、操作パネル104の操作により選択される。受付けた使用者番号は、前記第1管理テーブルに書き込まれる。例えば、使用者番号が「111111」であり、「Aモデル仕様書」が選択されて印刷された場合、前記第1管理テーブルの「Aモデル仕様書」の印刷者識別番号欄に「111111」が書き込まれ、印刷者数欄が新たに更新される(図3(b))。選択された「Aモデル仕様書」は、紙、OHPシート等の上に印刷され、印刷される。また、前記表示手段105はタッチパネルにしても良い。
【0040】
以下、複合機100の動作について説明する。図10は、パソコン200,200,200からデータを受信した場合、CPU101の処理手順を説明するフローチャートである。
【0041】
まず、パソコン200、200、200のから印刷指示データを受信した場合について説明する。例えば、使用者番号が「222222」であるパソコン200から、既記憶印刷データ「Aモデル仕様書」の印刷指示データを受信したとする(S1010)。CPU101は、記憶手段110に前記印刷データ、前記印刷データの登録名称、作成日時、印刷者識別番号のデータ及び印刷指示データを一時記憶する(S1011)。CPU101は、パソコン200,200,200から印刷データ管理情報の要求があるか否か判断する(S1012)。印刷データ管理情報の要求がある場合(S1012:YES)、HDD103から印刷データ管理情報を読出し、該印刷データ管理情報をパソコン200,200,200に送信する(S1013)。印刷データ管理情報の要求がない場合(S1012:NO)、印刷データの要求があるか否かを判断する(S1014)。印刷データの要求がある場合(S1014:YES)、該要求に係る印刷データをHDD103から読出し、パソコン200,200,200に送信する(S1015)。印刷データの要求がない場合(S1014:NO)、CPU101は、印刷指示データがあるか否か判断する(S1016)。印刷指示データがないと判断した場合(S1016:NO)、CPU101は、S1020に進む。印刷指示データがあると判断した場合(S1016:YES)、CPU101は、HDD103から前記既記憶印刷データ「Aモデル仕様書」を読出し(S1017)、紙、OHPシート等の上に印刷を行う(S1018)。次いで、CPU101は、第1管理テーブルの「Aモデル仕様書」の印刷者識別番号欄に、使用者番号「222222」を書き込む(S1019)。
【0042】
次いで、パソコン200、200、200のから記憶指示データを受信した場合について説明する。例えば、使用者番号が「111111」であるパソコン200から、登録名称及び作成日時が夫々「Aモデル仕様書」及び「2006/3/8/12:00:00」である印刷データ、及び該印刷データの記憶指示データを受信したとする(S1010)。CPU101は、記憶手段110に前記印刷データ、前記印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号のデータ及び記憶指示データを一時記憶する(S1011)。次いでCPU101は、印刷データ管理情報の要求があるか否か判断する(S1012)。印刷データ管理情報の要求がある場合(S1012:YES)、S1013に進む。印刷データ管理情報の要求がない場合(S1012:NO)、印刷データの要求があるか否かを判断する(S1014)。印刷データの要求がある場合(S1014:YES)、S1015に進む。印刷データの要求がない場合(S1014:NO)、CPU101は、印刷指示データがあるか否か判断する(S1016)。印刷指示データがあると判断した場合(S1016:YES)、CPU101は、S1017に進む。印刷指示データがないと判断した場合(S1016:NO)、CPU101は、記憶指示データがあるか否か判断する(S1020)。記憶指示データがないと判断した場合(S1020:NO)、処理を終了する。記憶指示データがあると判断した場合(S1020:YES)CPU101は、図4(b)に示すように前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、第2管理テーブルに受信印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号を書き込む(S1021)。
【0043】
次いで、CPU101は前記受信印刷データが既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う(S1022)。該判断は、前記第2管理テーブルの登録名称及び記録者識別番号を、前記第1管理テーブルと比較することにより行う。前記第2管理テーブルの登録名称及び記録者識別番号が、前記第1管理テーブルに書き込まれた何れかの既記憶印刷データの登録名称及び記録者識別番号と同一である場合、前記受信印刷データは、前記既記憶印刷データの更新であると判断する(S1022:YES)。この場合、CPU101は第1管理テーブルにおいて前記既記憶印刷データに係る印刷者数が0か否かを判断する(S1023)。0でない場合(S1023:NO)、CPU101は、第2管理テーブルに基づき、更新された前記既記憶印刷データの登録名称及び新たな作成日時、つまり更新日時を内容とする通知データを作成する(S1024)。次いで、CPU101は作成した通知データを、第1管理テーブルに記憶している前記既記憶印刷データの各印刷者識別番号に係る各パソコン200を送信先とし、通信I/F106を介して送信し、前記既記憶印刷データの更新を通知する(S1025)。図18(a)は、該通知に応じ、パソコン200,200,200の表示手段205に表示される画面の一例を示す。該画面には、更新された既記憶印刷データは、「Aモデル仕様書」であって新たな作成日時は「2006/3/8/12:00:00」であることが表示される。前記通知は、例えばメール又はポップアップ表示を用いて行う。次いで、CPU101は、第1管理テーブルの作成日時、印刷者数、印刷者識別番号の修正を行う(S1026)。つまり、前記更新に係る前記既記憶印刷データの作成日時を受信印刷データの作成日時に書換え、印刷者数を0にし、印刷者識別番号を全部削除する(図3(c))。S1022で、前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新でないと判断した場合(S1022:NO)、前記通知を行うことなく、新規記憶を行う(S1028)。つまり、CPU101は第1管理テーブルに、新たな管理番号、受信印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号を書き込む。また、S1023で0であると判断した場合(S1023:YES)は、前記通知を行うことなく、第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの作成日時のみを受信印刷データの作成日時に修正する(S1029)。次いで、CPU101は、受信印刷データをHDD103に記憶する(S1027)。既記憶印刷データの更新でない場合は、新規記憶となり、既記憶印刷データの更新である場合は、いわゆる上書きになる。
【0044】
(実施の形態2)
図11は、本発明の実施の形態2に係るCPU101の処理手順を説明するフローチャートである。以下、既記憶印刷データの更新に係る印刷データ及び該印刷データの記憶指示データを受信した場合を中心に説明する。
【0045】
例えば、前回、使用者番号が夫々「111111」、「222222」であるパソコン200,200からの印刷指示データにより、複合機100が記憶している既記憶印刷データ「Aモデル仕様書」が印刷されたことがあり(図3(d))、今回は使用者番号が「111111」であるパソコン200から、登録名称及び作成日時が夫々「Aモデル仕様書」及び「2006/3/8/12:00:00」である印刷データ及び該印刷データの記憶指示データを受信したとする(S1110)。CPU101は、記憶手段110に前記印刷データ、前記印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号のデータ及び記憶指示データを一時記憶する(S1111)。CPU101は、図4(b)に示すように前記記憶手段110が記憶しているデータに基づき、第2管理テーブルに受信印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号を書き込む(S1112)。次いで、CPU101は前記受信印刷データが既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う(S1113)。前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新であると判断した場合(S1113:YES)、CPU101は、第1管理テーブルにおいて前記既記憶印刷データに係る印刷者数が0か否かを判断する(S1114)。0でない場合(S1114:NO)、CPU101は第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの印刷者識別番号の中に、第2管理テーブルの前記受信印刷データの記録者識別番号が含まれているか否かを判断する(S1115)。含まれていないと判断した場合(S1115:NO)、S1117へ進む。含まれていると判断した場合(S1115:YES)、CPU101は第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの印刷者識別番号の中から前記受信印刷データの記録者識別番号を削除し(S1116)、該削除に応じて印刷者数を書き換える(図3(e))。
【0046】
CPU101は、第2管理テーブルに基づき、更新された前記既記憶印刷データの登録名称及び新たな作成日時を内容とする通知データを作成する(S1117)。次いで、CPU101は作成した通知データを、第1管理テーブルに記憶している前記既記憶印刷データの各印刷者識別番号に係る各パソコン200を送信先として送信し、前記既記憶印刷データの更新を通知する(S1118)。次いで、CPU101は、第1管理テーブルの作成日時、印刷者数、印刷者識別番号の修正を行う(S1119)。一方、S1113で、前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新でないと判断した場合(S1113:NO)、前記通知を行うことなく、新規記憶を行う(S1120)。また、S1114で0であると判断した場合(S1114:YES)は、前記通知を行うことなく、第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの作成日時のみを受信印刷データの作成日時に修正する(S1121)。次いで、CPU101は、受信印刷データをHDD103に記憶する(S1122)。
【0047】
実施の形態2においては、既記憶印刷データの更新の通知において、前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データの記憶を指示したパソコン200への無駄な通知を防ぐために、第1管理デーブルに書き込まれた前記既記憶印刷データの印刷者識別番号から前記印刷データの記録者識別番号を削除するステップを含んだ場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、前記既記憶印刷データの記録者識別番号と同一の使用者番号を有するパソコン200からの印刷指示データによって印刷を行う場合には、前記第1管理テーブルの印刷者識別番号及び印刷者数を更新しないようにし、前記ステップを踏まずに次のステップに進むように構成しても良い。
【0048】
実施の形態1と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0049】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る印刷データ処理システムは、既記憶印刷データの更新を行った一のパソコン200が前記既記憶印刷データの印刷を指示した他のパソコン200,200に対し、前記既記憶印刷データの更新の通知と共に通知すべき事項(以下メッセージと言う)を通知することが出来る。
【0050】
図12は、メッセージを受付けるためのパソコン200,200,200の画像の一例を示す例示図である。図12(a)は、前記一のパソコン200が前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを作成して複合機100に該印刷データの印刷又は記憶を指示する際、表示手段205が表示する画像である。該画面は、使用者番号、前記印刷データの登録名称、作成日時の入力と、印刷方法の設定と、メッセージを加えるか否かの選択とを受付けるように構成されている。メッセージを加えるか否かの選択は、前記印刷方法を「印刷データを登録」に設定した場合に限り、選択できるように構成している。「メッセージを加える」ボタンをオンすることにより、メッセージを加えることが選択され、表示手段205にはメッセージを受付けるための画面が表示される(図12(b))。受付手段204の操作により入力され、OKボタンがオンされることにより、該メッセージは前記印刷データに付される。
【0051】
図13は、本発明の実施の形態3に係るCPU101の処理手順を説明するフローチャートである。
【0052】
例えば、登録名称、作成日時、記録者識別番号、メッセージのデータが付された印刷データ、及び該印刷データの記憶指示データを受信したとする(S1310)。CPU101は、記憶手段110に前記印刷データ、前記印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号、メッセージのデータ及び記憶指示データを一時記憶する(S1311)。CPU101は前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、第2管理テーブルに受信印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号を書き込む(S1312)。
【0053】
次いで、CPU101は前記受信印刷データが既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う(S1313)。前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新であると判断した場合(S1313:YES)、CPU101は、第1管理テーブルにおいて前記既記憶印刷データに係る印刷者数が0か否かを判断する(S1314)。0でない場合(S1314:NO)、CPU101は第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの印刷者識別番号の中に、第2管理テーブルの前記受信印刷データの記録者識別番号が含まれているか否かを判断する(S1315)。含まれていないと判断した場合(S1315:NO)、S1317へ進む。含まれていると判断した場合(S1315:YES)、CPU101は第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの印刷者識別番号の中から前記受信印刷データの記録者識別番号を削除し(S1316)、該削除に応じて印刷者数を書き換える。次いで、CPU101はメッセージが付されているか否かを判断する(S1317)。メッセージが付されていないと判断した場合(S1317:NO)、CPU101は、第2管理テーブルに基づき、更新された前記既記憶印刷データの登録名称及び新たな作成日時を内容とするメッセージ追加のない通知データを作成する(S1319)。メッセージが付されていると判断した場合(S1317:YES)、CPU101は、更新された前記既記憶印刷データの登録名称及び新たな作成日時に前記メッセージを追加した通知データを作成する(S1318)。CPU101は、S1318及びS1319で作成した通知データを、第1管理テーブルに記憶している前記既記憶印刷データの各印刷者識別番号に係る各パソコン200を送信先として送信し、前記既記憶印刷データの更新を通知する(S1320)。
【0054】
図18(b)は、該通知に応じ、パソコン200,200,200の表示手段205に表示される画面の一例を示す。該画面には、更新された既記憶印刷データの登録名称、作成日時及び前記メッセージが表示される。次いで、CPU101は第1管理テーブルの作成日時、印刷者数、印刷者識別番号の修正を行う(S1321)。一方、S1313で、前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新でないと判断した場合(S1313:NO)、前記通知を行うことなく、新規記憶を行う(S1322)。また、S1314で0であると判断した場合(S1314:YES)は、前記通知を行うことなく、第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの作成日時のみを受信印刷データの作成日時に修正する(S1323)。次いで、CPU101は、前記受信印刷データをHDD103に記憶する(S1324)。
【0055】
実施の形態1及び2と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0056】
(実施の形態4)
既記憶印刷データの更新は、場合によってはする必要がないときも生じる。例えば、前記既記憶印刷データが非常に印刷頻度の低い上に、今回の更新に続く次回の更新が作成日の翌日に予定されている場合等である。本発明の実施の形態4に係る印刷データ処理システムは、前記既記憶印刷データの更新を通知するか否かを、前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを作成するパソコン200から設定することが出来る。
【0057】
図14は、パソコン200,200,200が前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを作成して複合機100に該印刷データの印刷又は記憶を指示する際、表示手段205が表示する画像の一例を示す例示図である。該画面は、使用者番号、前記印刷データの登録名称、作成日時の入力と、印刷方法の設定と、通知をするか否かの選択とを受付けるように構成されている。通知をするか否かの選択は、前記印刷方法を「印刷データを登録」に設定した場合に限り、選択できるように構成している。通知をするか否かの選択は、「通知する」及び「通知しない」の2つの選択条件有する。「通知する」が選択された場合又は「通知しない」が選択された場合は、夫々の選択に係る通知指示のデータが前記印刷データに付される。
【0058】
図15は、本発明の実施の形態4に係るCPU101の処理手順を説明するフローチャートである。
【0059】
例えば、登録名称、作成日時、記録者識別番号、通知指示のデータが付された印刷データ、及び該印刷データの記憶指示データを受信したとする(S1510)。CPU101は、記憶手段110に前記印刷データ、前記印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号、通知指示のデータ及び記憶指示データを一時記憶する(S1511)。CPU101は前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、第2管理テーブルに受信印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号を書き込む(S1512)。
【0060】
次いで、CPU101は前記受信印刷データが既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う(S1513)。前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新であると判断した場合(S1513:YES)、CPU101は前記通知指示データに基づいて通知するか否かの判断を行う(S1514)。通知しないと判断した場合(S1514:NO)、S1520に進む。通知すると判断した場合(S1514:YES)、CPU101は、第1管理テーブルにおいて前記既記憶印刷データに係る印刷者数が0か否かを判断する(S1515)。0でない場合(S1515:NO)、CPU101は第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの印刷者識別番号の中に、第2管理テーブルの前記受信印刷データの記録者識別番号が含まれているか否かを判断する(S1516)。含まれていないと判断した場合(S1516:NO)、S1518へ進む。含まれていると判断した場合(S1516:YES)、CPU101は第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの印刷者識別番号の中から前記受信印刷データの記録者識別番号を削除し(S1517)、該削除に応じて印刷者数を書き換える。CPU101は、第2管理テーブルに基づき、更新された前記既記憶印刷データの登録名称及び新たな作成日時を内容とする通知データを作成する(S1518)。
【0061】
次いで、CPU101は作成した通知データを、第1管理テーブルに記憶している前記既記憶印刷データの各印刷者識別番号に係る各パソコン200を送信先として送信し、前記既記憶印刷データの更新を通知する(S1519)。次いで、CPU101は第1管理テーブルの作成日時、印刷者数、印刷者識別番号の修正を行う(S1520)。一方S1513で、前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新でないと判断した場合(S1513:NO)、前記通知を行うことなく、新規記憶を行う(S1521)。また、S1515で0であると判断した場合(S1515:YES)は、前記通知を行うことなく、第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの作成日時のみを受信印刷データの作成日時に修正する(S1522)。次いで、CPU101は、前記受信印刷データをHDD103に記憶する(S1523)。
【0062】
実施の形態1乃至3と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0063】
(実施の形態5)
複数の既記憶印刷データの更新が行われ場合、各既記憶印刷データの印刷者識別番号に係るパソコン200,200,200に複数回に亘って前記既記憶印刷データの更新を通知する必要がある。そこで本発明の実施の形態5に係る印刷データ処理システムは、複数の既記憶印刷データの更新の通知を、一括して行うように構成している。
【0064】
図16は、パソコン200、200、200が前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを作成して複合機100に該印刷データの印刷又は記憶を指示する際、表示手段205が表示する画像の一例を示す例示図である。該画面は、使用者番号、前記印刷データの登録名称、作成日時の入力と、印刷方法の設定と、通知をするか否かの選択と、通知を一括して行うか否かの選択とを受付けるように構成されている。通知を一括して行うか否かの選択は、前記印刷方法を「印刷データを登録」に設定し、通知をするか否かの選択は「通知する」が選択された場合に限り、選択できるように構成している。通知を一括して行うか否かの選択は、「この更新のみ通知」、「まとめて記憶」、「一括通知」の選択条件の中から何れか1つを選択することにより行われ、各選択に係るデータ(以下、一括通知のデータと言う)が印刷データに付される。例えば「この更新のみ通知」が選択され、該選択に係る一括通知データが付された印刷データを複合機100が受信した場合、CPU101は、前記印刷データに対する更新の通知のみを行う。「まとめて記憶」が選択され、該選択に係る一括通知データが付された印刷データを複合機100が受信した場合、CPU101は、前記印刷データに係る既記憶印刷データの印刷者識別番号及び管理番号を前記第3管理テーブルに書き込む。「一括通知」が選択され、該選択に係る一括通知データが付された印刷データを複合機100が受信した場合、CPU101は、前記印刷データに係る既記憶印刷データの印刷者識別番号及び管理番号を前記第3管理テーブルに書き込み、次いで第3管理テーブルに書き込まれた各印刷者識別番号に基づき、各パソコン200,200,200に更新の通知を行う。
【0065】
図17は、本発明の実施の形態5に係るCPU101の処理手順を説明するフローチャートである。
【0066】
例えば、例えば、前記「まとめて記憶」に係る一括通知のデータが付された印刷データ、及び該印刷データの記憶指示データを受信したとする(S1710)。CPU101は、記憶手段110に前記印刷データ、前記印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号、一括通知のデータ及び記憶指示データを一時記憶する(S1711)。前記印刷データは既記憶印刷データの更新に係るものであり、前記印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号は、夫々「Bモデル仕様書−1」、「2006/3/8/17:40:00」、「222222」である。CPU101は、図4(c)に示すように、前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、第2管理テーブルに受信印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号を書き込む(S1712)。次いで、CPU101は前記受信印刷データが既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う(S1713)。前記受信印刷データが前記既記憶印刷データの更新であると判断した場合(S1713:YES)、CPU101は、第1管理テーブルにおいて前記既記憶印刷データに係る印刷者数が0か否かを判断する(S1714)。0でない場合(S1714:NO)、CPU101は前記受信印刷データに「この更新のみ通知」に係る一括通知データが付されているかを判断する(S1715)。「この更新のみ通知」に係る一括通知データが付されていると判断した場合(S1715:YES)、CPU101は、第2管理テーブルに基づき、更新された前記既記憶印刷データの登録名称及び新たな作成日時を内容とする通知データを作成する(S1716)。次いで、CPU101は作成した通知データを、第1管理テーブルに記憶している前記既記憶印刷データの各印刷者識別番号に係る各パソコン200を送信先として送信し、前記既記憶印刷データの更新を通知する(S1717)。次いで、CPU101は第1管理テーブルの作成日時、印刷者数、印刷者識別番号の修正を行う(S1718)。
【0067】
一方、S1715で「この更新のみ通知」に係る一括通知データが付されていないと判断した場合(S1715:NO)、CPU101は第1管理テーブルのデータに基づき、前記受信印刷データに係る既記憶印刷データの管理番号及び各印刷者識別番号を第3管理テーブルに一括記録する(S1720)。第3管理テーブルは、既記憶印刷データの管理番号を各印刷者識別番号別に書き込んだものであり、その一例を図5(a)に示す。次いで、CPU101は前記第2管理テーブルのデータに基づき、第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの作成日時の更新を行う(S1721)。次いで、CPU101は、前記受信印刷データに「まとめて通知」に係る一括通知データが付されているかを判断する(S1722)。前記受信印刷データに「まとめて通知」に係る一括通知データが付されていると判断した場合(S1722:YES)、前記受信印刷データをHDD103に記憶し(S1719)、処理を終了する。今回の場合は、受信印刷データに「まとめて通知」に係る一括通知データが付されているので、更新の通知は行うことなく処理はここで終了する。
【0068】
以下、前記受信印刷データに引き続き、新たな印刷データを受信した場合を例に、前記受信印刷データに「まとめて通知」に係る一括通知データが付されていないと判断した場合(S1722:NO)の処理を説明する。新たな受信印刷データは、既記憶印刷データの更新に係るものであり、「一括通知」に係る一括通知データが付されている。前記印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号は、夫々「Bモデル仕様書−2」、「2006/3/8/17:45:00」、「222222」であり、CPU101は、記憶手段110に新たな印刷データ、新たな印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号、一括通知のデータ及び印刷指示データを一時記憶する(S1711)。CPU101は前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、図4(d)に示すように第2管理テーブルに新たな印刷データの登録名称、作成日時、記録者識別番号を書き込む(S1712)。
【0069】
次いで、CPU101は新たな受信印刷データに対して前記受信印刷データと同様の処理を行い、S1720で、図5(b)に示すように、第1管理テーブルのデータに基づき、新たな受信印刷データに係る既記憶印刷データの印刷者識別番号及び管理番号を第3管理テーブルに記憶する。しかし図3(e)に示すように、新たな受信印刷データに係る既記憶印刷データの印刷者識別番号は、前記受信印刷データに係る既記憶印刷データと同一であるので、印刷者識別番号の追加はなく、新たな受信印刷データに係る既記憶印刷データの管理番号が各印刷者識別番号別に追加される。次いで、CPU101は前記第2管理テーブルのデータに基づき、第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの作成日時の更新を行う(S1721)。次いで、CPU101は、前記受信印刷データに「まとめて通知」に係る一括通知データが付されているかを判断する(S1722)。新たな受信印刷データは「一括通知」に係る一括通知データが付されているので、「まとめて通知」に係る一括通知データが付されていないと判断する(S1722:NO)。CPU101は、第3管理テーブル及び第1管理テーブルに基づき、更新された各既記憶印刷データの登録名称及び新たな作成日時を内容とする一括通知データを作成する(S1723)。次いで、CPU101は作成した通知データを、第3管理テーブルの印刷者識別番号に係る2台のパソコン200,200を送信先として送信し、2つの既記憶印刷データの更新を一括通知する(S1724)。図18(c)は、該通知に応じ、パソコン200,200,200の表示手段205に表示される画面の一例を示す。該画面には、更新された2つ既記憶印刷データの登録名称及び作成日時が表示される。また、CPU101は第1管理テーブルの前記2つ既記憶印刷データの印刷者数を0にし、印刷者識別番号を全て削除する修正を行う(S1725)。次いで、CPU101は、新たな受信印刷データをHDD103に記憶する(S1719)。
【0070】
一方、S1713で、受信印刷データが既記憶印刷データの更新でないと判断した場合(S1713:NO)、CPU101は前記受信印刷データの新規記憶を行い(S1727)、受信印刷データをHDD103に記憶する(S1719)。また、S1714で印刷者数が0であると判断した場合(S1714:YES)は、第1管理テーブルの前記既記憶印刷データの作成日時のみを受信印刷データの作成日時に修正する(S1726)。次いで、CPU101は、前記受信印刷データをHDD103に記憶する(S1719)。
【0071】
以上、実施の形態5に係る印刷データ処理システムについて説明したが、これに限るものでない。例えば、実施の形態2に説明したように、既記憶印刷データの記憶指示データを送信したパソコン200から前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、前記印刷データの記憶指示データを送信したパソコン200を除いて前記既記憶印刷データの更新を通知するように構成しても良く、実施の形態3に説明したように、既記憶印刷データの更新を行った一のパソコン200が前記既記憶印刷データの印刷を指示した他のパソコン200,200に対し、メッセージを送信することが出来るように構成しても良い。
【0072】
上述した実施の形態5に係る印刷データ処理システムにおいては、「一括通知」に係る一括通知データが付され印刷データを受信した場合にのみ一括通知を行うように構成しているが、これに限るものではない。例えば、計時手段を備え、最後の「まとめて通知」に係る一括通知データが付され印刷データを受信してから24時間以内に「一括通知」に係る一括通知データが付され印刷データを受信しない場合は、自動的に一括通知を行うように構成しても良い。
【0073】
実施の形態1乃至4と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施の形態1に係る印刷データ処理システムの構成例を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る印刷データ処理システムの構成例を示すブロック図である。
【図3】第1管理テーブルの一例を示す概念図である。
【図4】第2管理テーブルの一例を示す概念図である。
【図5】第3管理テーブルの一例を示す概念図である。
【図6】パソコンによる記憶又は印刷指示データの送信処理を示すフローチャートである。
【図7】選択画面の構成例を示す例示図である。
【図8】一のパソコンが、他のパソコンにより複合機に記憶された印刷データの印刷指示を行う処理を示すフローチャートである。
【図9】操作パネルの操作によって印刷指示を行う際、表示手段に表示される画面の一例を示す例示図である。
【図10】パソコンからデータを受信した場合、CPUの処理手順を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態2に係るCPUの処理手順を説明するフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態3に係る印刷データ処理システムにおいて、メッセージを受付けるためのパソコンの画像の一例を示す例示図である。
【図13】本発明の実施の形態3に係るCPUの処理手順を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態4に係る印刷データ処理システムにおいて、パソコンが前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを作成して複合機に該印刷データの印刷又は記憶を指示する際、表示手段が表示する画像の一例を示す例示図である。
【図15】本発明の実施の形態4に係るCPUの処理手順を説明するフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態5に係る印刷データ処理システムにおいて、パソコンが前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを作成して複合機に該印刷データの印刷又は記憶を指示する際、表示手段が表示する画像の一例を示す例示図である。
【図17】本発明の実施の形態5に係るCPUの処理手順を説明するフローチャートである。
【図18】複合機からの通知に応じ、パソコンの表示手段に表示される画面の一例を示す例示図である。
【符号の説明】
【0075】
100 複合機
101 CPU
102 ROM
103 HDD
104 操作パネル
105 表示手段
106 通信I/F
107 印刷処理部
108 バス
109 データ管理部
110 記憶手段
200 パソコン
201 CPU
202 ROM
203 HDD
204 受付手段
205 表示手段
206 通信I/F
207 RAM
N ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷データを受信して記憶し、記憶した印刷データを印刷する印刷装置と、該印刷装置に、記憶指示データが付された印刷データ又は前記印刷装置が記憶している印刷データの印刷指示データを送信する複数のデータ処理指示装置とが接続された印刷データ処理システムにおいて、
前記データ処理指示装置は、
印刷データの名称データ及び自身の識別データを送信する手段を備え、
前記印刷装置は、
前記印刷データの名称データ、前記印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データ、及び前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを関連付けて記憶する記憶手段と、
新たに受信した受信印刷データに記憶指示データが付されている場合、前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、前記受信印刷データが既に記憶している既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う更新判断手段と、
前記判断の結果が更新である場合、前記既記憶印刷データの更新を通知するための通知データを作成する通知データ作成手段と、
前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを読出し、該識別データに係るデータ処理指示装置に前記通知データを送信する更新通知手段と
を備えることを特徴とする印刷データ処理システム。
【請求項2】
前記印刷装置は、
既記憶印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置から前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データの中に、受信した前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データが含まれているか否かを判断する判断手段と、
該判断手段が、含んでいると判断した場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データの中から、前記受信印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを削除する削除手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の印刷データ処理システム。
【請求項3】
前記データ処理指示装置は、
既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に送信すべきデータを受付けるためのデータ受付手段と、
該データ受付手段が受付けたデータを前記印刷データに付して送信する手段とを備え、
前記印刷装置は、
前記データを受信するデータ受信手段と、
該データ受信手段が受信した前記データを記憶するデータ記憶手段と、
該データ記憶手段が記憶している前記データを前記通知データに追加する手段とを備え、
前記データが追加された通知データを、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置に、前記更新通知手段が送信するようにしてあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の印刷データ処理システム。
【請求項4】
前記データ処理指示装置は、
既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に、前記既記憶印刷データの更新を通知するか否かの決定を受付ける通知決定受付手段と、
前記決定の結果データを前記印刷データに付して送信する決定結果送信手段とを備え、
前記印刷装置は、
前記決定の結果データを受信する決定結果受信手段を備え、
該決定結果受信手段が受信した前記結果データに基づき、更新の通知を行うようにしてあることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の印刷データ処理システム。
【請求項5】
前記データ処理指示装置は、
複数の既記憶印刷データの更新の通知を一括して行うために、各既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、該印刷データに係る既記憶印刷データの更新を一括通知の対象にする指示を受付ける一括通知対象指示受付手段と、
前記一括通知の対象と指示された各既記憶印刷データの更新の一括通知の指示を受付ける一括通知指示受付手段と、
前記一括通知対象指示受付手段が受付けた指示のデータ又は前記一括通知指示受付手段が受付けた指示のデータを前記印刷データに付して送信する手段とを備え、
前記印刷装置は、
前記一括通知対象指示受付手段が受付けた指示のデータ又は前記一括通知指示受付手段が受付けた指示のデータが付された印刷データを受信する手段と、
前記一括通知対象指示受付手段が受付けた指示のデータに基づき、前記受信印刷データに係る既記憶印刷データの名称データ及び印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを記憶する一括記憶手段と、
前記一括通知指示受付手段が受付けた指示のデータに基づき、前記一括記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを読出し、該識別データに係るデータ処理指示装置に一括通知を行う一括通知手段と
を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の印刷データ処理システム。
【請求項6】
外部装置からの記憶指示データにより印刷データを記憶し、外部装置からの印刷指示データにより記憶した印刷データの印刷を行う印刷装置において、
印刷データの名称データ、該印刷データの記憶指示データを送信した外部装置の識別データ、該印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データを受信した場合、これらを関連付けて記憶する記憶手段と、
新たに受信した受信印刷データに記憶指示データが付されている場合、前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、前記受信印刷データが既に記憶している既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う更新判断手段と、
前記判断の結果が更新である場合、前記既記憶印刷データの更新を通知するための通知データを作成する通知データ作成手段と、
前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データを読出し、該識別データに係る外部装置に前記通知データを送信する更新通知手段と
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項7】
既記憶印刷データの記憶指示データを送信した外部装置から、前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データの中に、受信した前記印刷データの記憶指示データを送信した外部装置の識別データが含まれているか否かを判断する判断手段と、
該判断手段が、含んでいると判断した場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データの中から前記受信印刷データの記憶指示データを送信した外部装置の識別データを削除する削除手段と
を備えることを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
【請求項8】
外部装置へ印刷データ、該印刷データの印刷指示データ又は記憶指示データを送信するデータ処理指示装置において、
前記印刷指示データ及び記憶指示データを送信する場合、自身の識別データを送信する手段を備えることを特徴とするデータ処理指示装置。
【請求項1】
印刷データを受信して記憶し、記憶した印刷データを印刷する印刷装置と、該印刷装置に、記憶指示データが付された印刷データ又は前記印刷装置が記憶している印刷データの印刷指示データを送信する複数のデータ処理指示装置とが接続された印刷データ処理システムにおいて、
前記データ処理指示装置は、
印刷データの名称データ及び自身の識別データを送信する手段を備え、
前記印刷装置は、
前記印刷データの名称データ、前記印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データ、及び前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを関連付けて記憶する記憶手段と、
新たに受信した受信印刷データに記憶指示データが付されている場合、前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、前記受信印刷データが既に記憶している既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う更新判断手段と、
前記判断の結果が更新である場合、前記既記憶印刷データの更新を通知するための通知データを作成する通知データ作成手段と、
前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを読出し、該識別データに係るデータ処理指示装置に前記通知データを送信する更新通知手段と
を備えることを特徴とする印刷データ処理システム。
【請求項2】
前記印刷装置は、
既記憶印刷データの記憶指示データを送信したデータ処理指示装置から前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データの中に、受信した前記印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データが含まれているか否かを判断する判断手段と、
該判断手段が、含んでいると判断した場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データの中から、前記受信印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを削除する削除手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の印刷データ処理システム。
【請求項3】
前記データ処理指示装置は、
既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に送信すべきデータを受付けるためのデータ受付手段と、
該データ受付手段が受付けたデータを前記印刷データに付して送信する手段とを備え、
前記印刷装置は、
前記データを受信するデータ受信手段と、
該データ受信手段が受信した前記データを記憶するデータ記憶手段と、
該データ記憶手段が記憶している前記データを前記通知データに追加する手段とを備え、
前記データが追加された通知データを、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置に、前記更新通知手段が送信するようにしてあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の印刷データ処理システム。
【請求項4】
前記データ処理指示装置は、
既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した各データ処理指示装置に、前記既記憶印刷データの更新を通知するか否かの決定を受付ける通知決定受付手段と、
前記決定の結果データを前記印刷データに付して送信する決定結果送信手段とを備え、
前記印刷装置は、
前記決定の結果データを受信する決定結果受信手段を備え、
該決定結果受信手段が受信した前記結果データに基づき、更新の通知を行うようにしてあることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の印刷データ処理システム。
【請求項5】
前記データ処理指示装置は、
複数の既記憶印刷データの更新の通知を一括して行うために、各既記憶印刷データの更新に係る印刷データを送信する場合、該印刷データに係る既記憶印刷データの更新を一括通知の対象にする指示を受付ける一括通知対象指示受付手段と、
前記一括通知の対象と指示された各既記憶印刷データの更新の一括通知の指示を受付ける一括通知指示受付手段と、
前記一括通知対象指示受付手段が受付けた指示のデータ又は前記一括通知指示受付手段が受付けた指示のデータを前記印刷データに付して送信する手段とを備え、
前記印刷装置は、
前記一括通知対象指示受付手段が受付けた指示のデータ又は前記一括通知指示受付手段が受付けた指示のデータが付された印刷データを受信する手段と、
前記一括通知対象指示受付手段が受付けた指示のデータに基づき、前記受信印刷データに係る既記憶印刷データの名称データ及び印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを記憶する一括記憶手段と、
前記一括通知指示受付手段が受付けた指示のデータに基づき、前記一括記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信したデータ処理指示装置の識別データを読出し、該識別データに係るデータ処理指示装置に一括通知を行う一括通知手段と
を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の印刷データ処理システム。
【請求項6】
外部装置からの記憶指示データにより印刷データを記憶し、外部装置からの印刷指示データにより記憶した印刷データの印刷を行う印刷装置において、
印刷データの名称データ、該印刷データの記憶指示データを送信した外部装置の識別データ、該印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データを受信した場合、これらを関連付けて記憶する記憶手段と、
新たに受信した受信印刷データに記憶指示データが付されている場合、前記記憶手段が記憶しているデータに基づき、前記受信印刷データが既に記憶している既記憶印刷データの更新か否かの判断を行う更新判断手段と、
前記判断の結果が更新である場合、前記既記憶印刷データの更新を通知するための通知データを作成する通知データ作成手段と、
前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データを読出し、該識別データに係る外部装置に前記通知データを送信する更新通知手段と
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項7】
既記憶印刷データの記憶指示データを送信した外部装置から、前記既記憶印刷データの更新に係る印刷データを受信した場合、前記記憶手段が記憶している前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データの中に、受信した前記印刷データの記憶指示データを送信した外部装置の識別データが含まれているか否かを判断する判断手段と、
該判断手段が、含んでいると判断した場合、前記既記憶印刷データの印刷指示データを送信した外部装置の識別データの中から前記受信印刷データの記憶指示データを送信した外部装置の識別データを削除する削除手段と
を備えることを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
【請求項8】
外部装置へ印刷データ、該印刷データの印刷指示データ又は記憶指示データを送信するデータ処理指示装置において、
前記印刷指示データ及び記憶指示データを送信する場合、自身の識別データを送信する手段を備えることを特徴とするデータ処理指示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2008−46838(P2008−46838A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−221444(P2006−221444)
【出願日】平成18年8月15日(2006.8.15)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月15日(2006.8.15)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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