説明

印刷可能材料を正確に追跡するためのシステム及び方法

【課題】被印刷体の移動を正確に追跡して、被印刷体の正確な位置に描画を行う。
【解決手段】印刷物を正確にレンダリングするためのシステムを開示する。システムは、サブストレート201、サブストレートに密接するローラ207、及び、ローラの動きを追跡するモーションセンサ204を備えることができる。サブストレートは、送り機構202によって印刷機構203の方に送られ、ローラは、サブストレートの移動がローラの移動を引き起こすように、サブストレートに接触して配置される。光センサ及び/またはモーションセンサを使用して、ローラの動きを追跡することができる。いくつかの実施形態では、2つ以上のモーションセンサを使用して、2つ以上の移動面内のボールローラの動きを追跡することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包括的には、印刷可能素材のレンダリング・システム及び方法に関し、とりわけ、印刷可能素材を正確に追跡するための光学モーション・センサの利用に関する。
【背景技術】
【0002】
自動印刷、走査、コピー、伝送、及び、生成装置によって、印刷物(または印刷素材:printed material)のレンダリングを可能にするさまざまな技法が利用されている。例えば、タイプライタ、感熱式プリンタ、インクジェット・プリンタ、印刷機、レーザ・プリンタ、プロッタ、及び、植字機のような機器は、全て、例えば、テキスト及び/又は画像から構成される、印刷されたサブストレート(サブストレートを、以下では、被印刷体(テキストや画像が印刷される媒体)という)を生成することが可能である。スキャナ、コピー機、及び、ファクシミリ機を利用して、被印刷体の電子バージョンを生成及び/又は伝送することが可能である。用いられる被印刷体は、エンドユーザの要求に応じて、単色とすることも、あるいは、多色とすることも可能である。最大の効用が得られるように、読みやすさ、魅了性、及び、全体としての明瞭性といった、望ましい特性を確保するため、印刷テキスト及び/又は画像を、印刷に付される被印刷体上に正確に位置決めする必要がある。
【0003】
被印刷体の正確な位置決めは、一般に、プリンタ、スキャナ、コピー機、及び、ファクシミリ機のような機器の所望の特性である。被印刷体の正確な位置決めには、例えば、被印刷体に接触するコッグド・ホイール(はめば歯車:cogged wheel)を利用した、機械式位置決めシステムを用いることが可能である。しかし、多くの機械的解決法は、微細な細部と、それに対応する被印刷体の精密な位置決めを必要とする画像にとって十分に正確ではない。また、これらの機械式システムの精度では、印刷物の複数コピーが求められる場合、再現性が得られない可能性がある。
【0004】
被印刷体に接触する駆動モータ、ホイール、又は、ローラを使用する機器は、駆動モータ、ホイール、又は、ローラの移動量から被印刷体の位置を推定することが可能である。例えば、先行技術による解決法の1つでは、駆動モータ・シャフトに結合されたシャフト・エンコーダが使用される。駆動シャフトの回転を利用して、シャフトが接触している被印刷体の移動量が概算される。しかし、駆動シャフトの直径にばらつきがあれば、被印刷体の移動量の概算が不正確になる。駆動シャフトが公称直径より細ければ、被印刷体の進み具合が、所与の量のシャフトの角回転に求められるよりも少なくなる。さらに、駆動シャフトの中心まわりの回転に偏心誤差が伴う場合、概算される被印刷体の移動量には、偏心の程度に応じて、大きくなる場合もあれば、小さくなる場合もある、周期的誤差が含まれる可能性がある。
【0005】
シャフト・エンコーダを用いるインクジェット・プリンタは、とりわけ、被印刷体の移動によって生じる画像の歪み及び誤差を受けやすい。被印刷体は、印刷ヘッドの前回のパス中に生じたインクジェット・ノズル・パターンとの整合に必要な距離だけ正確に進められるのが理想的である。進められた距離が正しければ、継ぎ目のない印刷物が得られる。しかし、被印刷体の移動量の概算に用いられる方法が正確でなければ、結果として印刷物は不正確になる。被印刷体の進み具合が不十分であれば、インクジェット印刷ヘッドによって、前回の印刷パスと重なり合う、被印刷体を横切る暗帯(ダークバンド:dark band)が生じることになる。用紙の進み具合が大きすぎると、印刷ヘッドによってインクが堆積されなかった、印刷パス間のギャップが生じることになる。また、印刷誤差が累積すると、画像に歪を生じる可能性がある。例えば、印刷された円が、印刷中の被印刷体の進み具合の概算における累積誤差によって楕円に見える場合がある。
【特許文献1】米国特許第5,149,980号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
被印刷体の移動を正確且つ精密に追跡する解決法が必要とされる。被印刷体の移動を正確に追跡することによって、所望の画質特性を有する印刷物のレンダリング(描画)を保証することが可能になる。また、正確な被印刷体の追跡によって、例えば、印刷されるテキスト及び/又は画像が被印刷体上における所望の位置に配置されることを保証することも可能になる。さらに、精密な追跡によって、例えば、コピー機又はスキャナにおいて印刷物の再現性のある複製が得られるようにすることも可能になる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、被印刷体に正確にレンダリングできるようにするシステム及び方法に関する。実施形態の1つには、被印刷体を用意し、印刷機構に向けて所定の距離だけ被印刷体を進める、被印刷体の位置を正確に追跡するための方法が含まれる。次に、被印刷体が進んだ実際の距離を、モーション・センサによって測定して、実際に進んだ距離が所定の距離と異なる場合には、被印刷体の位置を調整することが可能である。実際に進んだ距離と所定の距離との差を利用して、システムを較正することが可能になる。光学モーション・センサと磁気モーション・センサの両方が開示される。
【0008】
実施形態の1つでは、正確にレンダリングするためのシステムは、被印刷体、被印刷体に密着するローラ、及び、ローラの動きを追跡する光学モーション・センサを使用することによって実現される。光学式モーション・センサによってローラの動きをより容易に追跡できるようにするため、ローラにはパターン形成が施されている。この実施形態の光学モーション・センサは、光源とセンサから構成されている。他の実施形態では、2つ以上のローラと2つ以上の光学モーション・センサを組み合わせて使用してもよい。
【0009】
他の実施形態では、被印刷体が、送り機構によって印刷機構に向けて進められる。ボール・ローラが被印刷体と接触するように配置されるので、被印刷体が移動すると、ローラも移動することになる。光学モーション・センサを使用して、ローラの動きを追跡する。実施形態によっては、2つ以上のモーション・センサを利用して、2つ以上の移動平面におけるボール・ローラの動きを追跡してもよい。
【0010】
さらに別の実施形態では、被印刷体は、送り機構によって走査ヘッドに向けて進められる。1つのローラを用いて、一方の平面における被印刷体の移動を追跡し、もう1つのローラを用いて、もう一方の平面における被印刷体の移動を追跡する、2軸ローラ・システムが含まれる。実施形態によっては、第3のローラが、3平面システムにおいて用いられる場合もある。
【0011】
本発明の他の実施形態では、磁力計のような磁気検出器を用いて、進められる被印刷体に接触したローラ表面に埋め込まれるか、又は、取り付けられた磁性材料及び磁石を検出してもよい。ローラに電磁石を組み込んでもよい。
【0012】
以上は、後述の本発明の詳細な説明をより深く理解できるように、本発明の特徴及び技術的利点についてかなり大まかに概要を述べたものである。本発明の特許請求の範囲の主題をなす本発明のさらなる特徴及び利点については、後述することにする。開示した概念及び特定の実施形態を、本発明と同じ目的を実施するための変更又は他の構造の設計の基礎として容易に活用することが可能であることが理解されるべきである。そうした等価な構成は、添付の特許請求の範囲に記載の本発明から逸脱するものではないということもまた理解されるべきである。本発明の構成と動作方法の両方に関して、本発明に特有のものと思われる新規の特徴については、さらなる目的及び利点と共に、添付の図と関連づけて検討すれば、以下の説明からより明確な理解が得られるであろう。しかし、明確に把握しておくべきは、図のそれぞれが、例示及び説明だけのために提示されたものであって、本発明の範囲を画定することを意図したものではないという点である。
【0013】
本発明の理解をより完全なものにするために、添付の図面を参照して行う以下の説明を参照されたい。
【実施例】
【0014】
図1には、テンション・ローラ及び中間ローラを利用して、正確な画像レンダリングを可能にする実施形態の1つが示されている。システム10のテンション・ローラ101は、その縦軸(または長手軸)まわりに回転可能な円筒形ローラとすることが可能である。テンション・ローラ101は、被印刷体102との高摩擦を維持する表面を備えることが可能である。こうした表面は、ゴム又はゴム製品、高分子材料、木材、プラスチック、又は、他の材料から構成することが可能である。摩擦係数の高い表面材料は、とりわけ、本発明の実施形態に用いるのに適している可能性がある。
【0015】
被印刷体102には、例えば、テキスト、図、画像、絵画、手書きの絵文字、写真等のような印刷物を含むことが可能である。実施形態の1つでは、被印刷体102は、例えば、カード紙(またはボール紙)、工作用紙、写真用紙のような紙及び/又は紙製品である。他の実施形態では、被印刷体102は、例えば、透明陽画フィルム、写真フィルム、x線フィルムのようなプラスチック、ポリマー(高分子)、又は、セルロース製品である。さらに別の実施形態では、被印刷体102は、例えば、アルミニウム、鋼、又は、金属合金のような金属である。一部の実施形態には、印刷に付されるテキスト及び/又は画像を取り入れることが可能な、炭素、鉱物、及び、他の可撓性材料及び非可撓性材料からほぼ構成された化合物を利用する他の被印刷体が用いられるものもある。
【0016】
中間ローラ103は、被印刷体102と常に(または一定状態で)接触しているため、中間ローラ103の表面と被印刷体102は同じ速度で移動する。中間ローラ103の表面は、被印刷体102との最適な摩擦を生じさせるように選択可能であり、その結果、被印刷体102と同じ速度で移動するようになる。中間ローラ103は、一部の実施形態では、牽引力と反復性(または繰り返し精度)に優れたグリット・ホイールであり、所望であれば、駆動することが可能である。図示の実施形態の1つでは、中間ローラ103は駆動されないが、被印刷体102の移動に応じて、自由に移動することが可能である。光学的手段で認識可能なパターンを有する中間ローラ103が構成される。こうしたパターンを、ローラ上に描くか(この場合、異なる着色材料を用いてもよい)、または、異なる着色材料を用いて作成することが可能である。パターンは、中間ローラ103の表面にエッチングを施すか、又は、リッジすなわち隆起部を加えることによって生じさせることも可能である。
【0017】
モーション・センサ104は、光源105とセンサ106により構成されている。モーション・センサ104は、Ertel他に付与された米国特許第5,149,980号に記載のものと同様とすることが可能である。モーション・センサ104は、中間ローラ103の動きをモニタすることによって被印刷体102の動きを推定する。実施形態によっては、中間ローラ103の表面は、センサ106に最適信号を供給するように選択することが可能なものもある。こうした表面には、パターンが形成された、又は、擬似パターンが形成された表面を含むことが可能である。光源105は、レーザ光源のように単色とすることもできるし、または、電球又は他の広スペクトル光源からの有色光とすることも可能である。所望であれば、光源105は、発光ダイオード(LED)とすることも可能である。光源周波数は、変動する可能性があり、センサ106に対する最適な信号強度と追跡の相関関係が得られるように選択される。実施形態の1つでは、センサ106は、光源による光子刺激に応答して電流を生じさせる光起電センサとすることが可能である。センサ106は、中間ローラ103の表面を介して光源105からの反射光を受光するように配置されている。実施形態によっては、センサ106によって生成された信号強度の変動を中間ローラ103の動きと相関させることが可能なものもある。
【0018】
図2には、印刷ヘッド及び/又はボール・ローラを含む正確な画像レンダリング・システムの実施形態の1つが示されている。被印刷体201を、送り機構202によって印刷機構203に向けて進めることが可能である。被印刷体201は、実施形態によっては、例えば、カード紙(またはボール紙)、工作用紙、写真用紙のような紙及び/又は紙製品の場合もあり、あるいは、例えば、透明陽画フィルム、写真フィルム、又は、x線フィルムのようなプラスチック、ポリマー、又は、セルロース製品の場合もあり得る。さらに他の実施形態では、被印刷体201は、アルミニウム、鋼、又は、他の合金のような金属を用いた金属組成物の場合もある。一部の実施形態には、印刷に付されるテキスト及び/又は画像を取り入れることが可能な、炭素、鉱物、及び、他の可撓性材料及び非可撓性材料から実質的に構成された化合物を利用する他の被印刷体201が用いられるものもある。印刷機構203は、例えば、当該技術分野において周知のところであって、例えば、コピー機、レーザ・プリンタ、及び、他の印刷装置に使用されているような、静電ドラムとすることが可能である。実施形態の1つでは、印刷機構203は、インクジェット印刷ヘッドである。さらに他の実施形態では、印刷機構203は、タイプライタ・リボン又はドット・マトリックス印刷ヘッドである。実施形態によっては、被印刷体201の移動を追跡するために、ボール・ローラ207を使用するものもある。ボール・ローラ207の表面は、被印刷体201との最適な接触、及び被印刷体201との最適な移動の相関関係を提供するように選択される。いくつかの実施形態では、ボール・ローラ207の表面に、パターン形成又は擬似パターン形成が施されるものもある。モーション・センサ204には、例えば、光源205とセンサ206を含めることが可能である。実施形態によっては、2つ以上のモーション・センサ204を使用して、2次元以上の次元におけるボール・ローラ207の動きを追跡するものもある。
【0019】
図3に、本発明の実施形態の1つを示す。システム30の被印刷体301は、送り機構302によって走査ヘッド303の下の位置に送り込まれる。送り機構は、例えば、1つ又は複数の円筒形ローラであるが、はめ歯ベルト(または歯車ベルト:cog belt)又はコンベア・ベルトのような代替技法を用いて、被印刷体301を移動させることも可能である。走査ヘッド303は、被印刷体301の進む方向に対して垂直な方向に移動する個別のヘッド・コンポーネントである。一部の実施形態では、走査ヘッド303は、例えば、コピー機、ファクシミリ機等に用いられる静電ドラムとすることも可能である。走査ヘッド303は、被印刷体301上のテキスト及び/又は画像を、テキスト及び/又は画像を表わすディジタル信号又はアナログ信号に変換するために使用される。この信号を、当該技術分野において周知のように、記憶するか、又は、伝送することが可能である。2軸ローラ304及び305は、被印刷体301に接触しており、被印刷体301が移動すると、それに応じて、2軸ローラ304及び305も移動するようになっている。2軸ローラ304及び305の移動は、センサ306、309によって、光源307、308からの反射光の変化から検出される。実施形態によっては、複数のローラに単一のモーション・センサを使用することも可能である。他の実施形態には、トレッドミル・ローラ(treadmill roller)が用いられるものもある。
【0020】
図4に、本発明の実施形態による方法の1つの流れ図を示す。方法40のプロセス401では、本明細書において既述した被印刷体が用意される。
【0021】
プロセス402では、用意された被印刷体に接触するローラが提供される。ローラの表面は、被印刷体との最適な接触が得られるように構成される。提供されるローラは、本明細書において説明したローラとすることが可能であり、実施形態によっては、複数のローラが提供される場合もある。
【0022】
プロセス403では、被印刷体が印刷機構に向けて送られる。他の実施形態では、被印刷体が、走査機構又は他の画像化機構に向けて送られる。被印刷体の送りを、ステップ402のプロセス又は追加のローラによって実施することが可能である。
【0023】
プロセス404では、上述の光学モーション・センサを用いて、ローラの回転を測定することにより、被印刷体が実際に移動した距離が測定される。いくつかの実施形態では、測定されたローラの移動量が、所定の回転と比較され、測定されたローラ回転と所定の回転が等しくなるまで、被印刷体の位置が調整される。他の実施形態には、印刷機構を調整して、測定した被印刷体の位置と所定の被印刷体の位置との差を補償するものもある。
【0024】
図5は、磁気パターン認識ピックアップを備えた、本発明の実施形態の1つを示したものである。一部の実施形態では、システム50のテンション・ローラ501は、その縦軸のまわりに回転可能な円筒形ローラであり、図1で説明したテンション・ローラ101と同様である。中間ローラ503は、被印刷体502と常に(または一定の状態で)接触して、中間ローラ503の表面と被印刷体502が同じ速度で移動するようになっている。中間ローラ503は、磁界を放出又は変更することが可能な、或るパターンをなす磁性材料504が表面に埋め込まれるか、又は、取り付けられている。磁性材料504は、磁力計505の近くを通るので、磁力計505は、中間ローラ503の動きを検出することが可能である。鉄、鋼、又は、その合金といったフェラス・メタル(鉄類:ferrous metal)のような、さまざまな磁性材料504が用いられる。実施形態によっては、中間ローラ503に、磁力計505で検出可能な磁性材料504として電磁石を含むものもある。
【0025】
本発明は、印刷物を正確にレンダリングするためのシステムに関する。システムは、サブストレート201、サブストレートに密接するローラ207、及び、ローラの動きを追跡するモーションセンサ204を備えることができる。サブストレートは、送り機構202によって印刷機構203の方に送られ、ローラは、サブストレートの移動がローラの移動を引き起こすように、サブストレート(被印刷体)に接触して配置される。光センサ及び/またはモーションセンサを使用して、ローラの動きを追跡することができる。いくつかの実施形態では、2つ以上のモーションセンサを使用して、2つ以上の移動面内のボールローラの動きを追跡することができる。
【0026】
以下に、本発明のいくつかの実施形態を列挙する。
1.印刷物をレンダリングするためのシステムであって、
被印刷体を送るための送り機構(202)と、
前記被印刷体に動作可能に接触した少なくとも1つのローラ(207)と、
前記少なくとも1つのローラの回転を測定するための少なくとも1つのモーション・センサ(204)
を備えるシステム。
2.前記少なくとも1つのローラ(207)は、円筒形ローラ、ボール・ローラ、2軸ローラ、3軸ローラ、単軸ローラ(または1軸ローラ)、及び、トレッドミル・ローラにより構成されるグループから選択されるローラからなる、上項1に記載のシステム。
3.前記少なくとも1つのローラ(207)は、光学的手段により認識可能なパターンを有するローラである、上項1に記載のシステム。
4.前記少なくとも1つのモーション・センサ(204)は、前記少なくとも1つのローラを照射するための光源(205)を含む、上項1に記載のシステム。
5.前記少なくとも1つのモーション・センサは磁力計(505)である、上項1に記載のシステム。
6.被印刷体の位置を正確に追跡するための方法であって、
被印刷体(201)を提供するステップと、
前記被印刷体(201)を印刷機構(203)に向けて所定の距離だけ送るステップと、
モーション・センサ(204)を使用して、前記被印刷体が実際に送られた距離を測定するステップと、
前記実際の距離が前記所定の距離と異なる場合には、前記被印刷体(201)の位置を調整するステップ、
を含む、方法。
7.前記測定するステップは、光学モーション・センサを使用して、前記被印刷体(201)に接触するローラ(207)の回転を測定するステップを含む、上項6に記載の方法。
8.前記測定するステップは、光学的に認識可能なパターンを有する少なくとも1つのローラ(207)の回転を測定するステップを含む、上項7に記載の方法。
9.前記測定するステップは、円筒形ローラ、ボール・ローラ(207)、2軸ローラ、3軸ローラ、単軸ローラ(または1軸ローラ)、及び、トレッドミル・ローラからなるグループから選択されるローラの回転を測定するステップを含む、上項7に記載の方法。
10.前記測定するステップは、磁気モーション・センサ(505)を使用して、前記被印刷体に接触するローラの動きを測定するステップを含む、上項6に記載の方法。
【0027】
本発明及びその利点について詳述したが、添付の特許請求の範囲に規定された本発明から逸脱することなく、様々な変更、置換、及び代替を施すことが可能である。さらに、本発明の範囲は、本明細書に記載のプロセス、機械、製造物、物質の組成、手段、方法、及び、ステップの特定の実施形態に限定されることを意図したものではない。本開示から容易に理解されるように、本明細書に記載の対応する実施形態とほぼ同じ機能を実施するか、ほぼ同じ結果を達成する、既存の、又は、今後開発されることになる、プロセス、機械、製造物、物質の組成、手段、方法、又は、ステップを使用することが可能である。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内に、そうしたプロセス、機械、製造物、物質の組成、手段、方法、又は、ステップを含むことを意図したものである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】テンション・ローラ及び中間ローラを用いて、正確な画像レンダリングを提供する実施形態の1つを示した図である。
【図2】印刷ヘッド及び/又はボール・ローラを含む、正確な画像レンダリング・システムの実施形態の1つを示した図である。
【図3】走査ヘッドを含む、正確な画像レンダリング・システムの実施形態の1つを示した図である。
【図4】本発明の実施形態の1つによる方法の流れ図である。
【図5】磁気パターン認識ピックアップを備えた本発明の実施形態の1つを示した図である。
【符号の説明】
【0029】
201 サブストレート(被印刷体)
202 送り機構
204 モーション・センサ
205 光源
207 ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷物をレンダリングするためのシステムであって、
被印刷体を送るための送り機構(202)と、
前記被印刷体に動作可能に接触した少なくとも1つのローラ(207)と、
前記少なくとも1つのローラの回転を測定するための少なくとも1つのモーション・センサ(204)と、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのローラ(207)は、円筒形ローラ、ボール・ローラ、2軸ローラ、3軸ローラ、単軸ローラ、及び、トレッドミル・ローラにより構成されるグループから選択されるローラからなる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのローラ(207)は、光学的手段により認識可能なパターンを有するローラである、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのモーション・センサ(204)は、前記少なくとも1つのローラを照射するための光源(205)を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのモーション・センサは磁力計(505)である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
被印刷体の位置を正確に追跡するための方法であって、
被印刷体(201)を提供するステップと、
前記被印刷体(201)を印刷機構(203)に向けて所定の距離だけ送るステップと、
モーション・センサ(204)を使用して、前記被印刷体が実際に送られた距離を測定するステップと、
前記実際の距離が前記所定の距離と異なる場合には、前記被印刷体(201)の位置を調整するステップ、
を含む、方法。
【請求項7】
前記測定するステップは、光学モーション・センサを使用して、前記被印刷体(201)に接触するローラ(207)の回転を測定するステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記測定するステップは、光学的に認識可能なパターンを有する少なくとも1つのローラ(207)の回転を測定するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記測定するステップは、円筒形ローラ、ボール・ローラ(207)、2軸ローラ、3軸ローラ、単軸ローラ、及び、トレッドミル・ローラからなるグループから選択されるローラの回転を測定するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記測定するステップは、磁気モーション・センサ(505)を使用して、前記被印刷体に接触するローラの動きを測定するステップを含む、請求項6に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−131420(P2006−131420A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−318233(P2005−318233)
【出願日】平成17年11月1日(2005.11.1)
【出願人】(399117121)アジレント・テクノロジーズ・インク (710)
【氏名又は名称原語表記】AGILENT TECHNOLOGIES, INC.
【住所又は居所原語表記】395 Page Mill Road Palo Alto,California U.S.A.
【Fターム(参考)】