説明

印刷版

【課題】変形可能ポリマーを用いて製造される、再使用可能な印刷版を提供する。
【解決手段】印刷版は、基板(11)と、各セル(12)が印刷画像の1つの素子に対応する、基板上のセル・アレイ(10)と、各セルを少なくとも部分的に形成するように、セル内に配置された変形可能ポリマー材料(16)と、変形可能ポリマー材料が融解或いは軟化すると必要に応じて収集する、各セルに対応したリザーバと、変形可能ポリマー材料を融解或いは軟化させるヒータと、ポリマー材料を変形させる作動メカニズム(14)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体と固体との間で相変化する変形可能ポリマーを用いて製造される、印刷版に関する。
【背景技術】
【0002】
グラビア印刷、フレキソ印刷、及びオフセット印刷は、高品質印刷画像をもたらす高速印刷処理である。この高速は、これらの印刷処理の「スタンピング」性によってもたらされ、印刷面は、グラビア印刷では窪み(well)、フレキソ印刷では隆起、オフセット印刷ではインク受容/拒絶領域のような、印刷パターンを形成する領域を有する。インク付け処理後、このインクは印刷パターンから印刷基体(例えば、紙)へ転写され、印刷画像が形成される。高品質の印刷は、顔料の添加量が多い高粘度のインクを用い、且つ、高密度ピクセル/高インク・ドット密度で印刷することによってもたらされ得る。
【0003】
グラビア印刷では、印刷面(例えば、印刷版)は、所望の画像を形成するのに必要な領域に窪みが形成されている。印刷面がインクを受容し、ブレードが余分なインクを取り除くことにより、この窪みの中にのみインクが取り込まれる。次に、システムは、印刷基体に押し付けるように、この印刷面に高い接触圧を加え、インクを印刷基体に転写する。印刷基体としては、紙、透明紙、箔、プラスチックなどが挙げられる。通常、グラビア印刷処理では、高い接触圧が必要なため、紙又は比較的丈夫な基体に印刷される。
【0004】
フレキソ印刷では、システムが窪み(即ち、インク付けされるピクセル)を印刷面よりも上に隆起させることを除けば、多くの同様の工程が処理に含まれる。この処理では、より小さな力でインク転写が行われるため、ゴム、又は、より印刷基体若しくは印刷媒体に適した紙以外のその他エラストマー(例えば、透明紙、箔、ラベル、プラスチックなど)でできた、「より軟質の」印刷版を用いることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
フレキソ印刷処理及びグラビア印刷処理は、比較的コストが高い。システムのコスト及び印刷面(原版又は印刷版とも呼ぶ)の製造コストにより、これらの印刷処理は大量印刷アプリケーションにしか用いられていない。より安価な原版を製造する能力及びそのような原版を利用する方法によって、より多くのアプリケーションが、フレキソ印刷及びグラビア印刷の高品質及び高速性を活用することができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、基板と、各セルが印刷画像の1つの素子に対応する、前記基板上のセル・アレイと、各セルを少なくとも部分的に形成するように、前記セル内に配置された変形可能ポリマー材料と、前記変形可能ポリマー材料が融解或いは軟化すると、必要に応じ、当該変形可能ポリマー材料を収集する、各セルに対応したリザーバと、前記変形可能ポリマー材料を融解或いは軟化させるヒータと、前記ポリマー材料を変形させる作動機構(メカニズム)と、を備える、印刷版により提供される。
【0007】
本発明の第1の態様の印刷版は、前記変形可能ポリマー材料上に膜を備え、前記膜が、導電性材料、磁性粒子を含む膜、光吸収粒子を含む膜、埋め込まれたカーボン・ナノチューブを含む膜、及びバイモルフ膜のうちの1つから構成されてもよい。
【0008】
本発明の第1の態様の印刷版は、各セルが少なくとも1つのアクチュエータを含むように構成されるアクチュエータ・アレイを備えてもよい。
【0009】
本発明の第1の態様の印刷版は、更に、光吸収領域、アドレス可能ヒータ素子、電極、又は磁気アクチュエータのうちの少なくとも1つを備えてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、印刷版を生成するのに用いられる変形可能ポリマー材料を有するセル・アレイ10の一例を示している。様々な選択処理に関連する変形可能ポリマー材料の位相を制御することによって、セル・アレイは印刷パターンを形成することができ、この印刷パターンは、インク付けされて印刷基体に転写されると、印刷画像を形成する。印刷版とは、インク付けされる印刷画像が上に形成される面若しくは要素(例えば、グラビア印刷版、フレキソ印刷版、オフセット印刷版)である。印刷画像は、ポジ(陽画)であってもネガ(陰画)であってもよい。一般的に、印刷版は、印刷機のシリンダに取り付けられて、円筒構造を備えるものとされ、完全な円筒を形成する場合と、半円筒のような一部だけを形成する場合とがある。インクは、印刷版の画像領域に付与され、紙に直接的に転写されるか、或いは、中間シリンダに転写されてから紙に転写される。
【0011】
グラビア印刷では、印刷版は、次に印刷基体に転写するためのインクを収容する窪み(well)を有する。フレキソ印刷では、印刷パターンの隆起領域が、印刷基体に転写するためのインクを受容する。セルを選択し、印刷版の平面に対して下方若しくは内側へ変形したり、この平面に対して上方若しくは外側へ変形したりすることによって、印刷パターンが形成される。
【0012】
図1のセル・アレイ10は、その中に変形可能ポリマー材料を含み得る。ここで用いる「セル」という語は、最終印刷画像のピクセルに対応し得る、変形可能ポリマー材料の局所領域を意味する。窪み若しくは凹部を備えたパターン化材料層が、セルの境界を形成し得る。この層は、壁、スペーサ、又はスペーサ層と呼んでもよい。通常、このパターン化材料は、熱伝導率が低く、セルとセルとの間を熱的に分離する。セルのパターンは、もし用いられる場合には、めっき、フォトポリマー(パターンを用いて画像形成され、硬化され、エッチングされて材料が除去されることで、窪みが形成される)、成形処理、基板に対する窪みのエッチング若しくは機械加工、又は、その他既知の微細加工法によって形成され得る。また、このセルは、壁を用いない局所領域、即ち、変形可能ポリマー材料の連続層における局所領域であってもよい。一実施形態では、セルは、最終印刷画像のピクセルに対応させることにより配置される。
【0013】
図1のアレイ10は、単なる一例を示している。この構造のいくつかの変形例を、後の図面に示す。これらの変形例は、ここに論じる構造の全てに適用されると共に、特許請求の範囲内であれば、どのような構造にも適用される。例えば、後の図面における構造の中には、膜がないものもある。図1の構造は、膜がなくてもよい。同様に、後の図面は、例えばリザーバのような、その他の構造を備えていてもよい。図示されている構造は、いずれもリザーバを含んでいてもよいし、壁若しくはスペーサを用いないものがあってもよい。
【0014】
変形可能ポリマー材料は、軟化する(詳細には、可鍛性となる)あらゆるポリマー材料、即ち、加熱されると融解するポリマー材料を含み得る。例としては、蝋及び熱可塑性プラスチック(例えば、パラフィン蝋、カルナバ蝋、ダウ・プラスチックス(Dow Plastics)社から入手可能なポリオレフィンEG8150及びEG8200、シェル・ケミカルズ(Shell Chemicals)社から入手可能なEPON SU−8ポリマー、並びに、その他多数)が挙げられる。蝋には、例えば、天然蝋、鉱蝋、石油蝋、又は合成蝋のような、広範囲の材料が含まれる。通常、変形可能ポリマー材料は、ガラス転移温度Tgが融解温度よりも低い。熱可塑性ポリマー及び蝋は、Tgよりも低い温度では剛性となり、Tgよりも高い温度では軟性となり、ゴム状であり得ると共に、破砕することなく弾性変形又は塑性変形が可能であり、更に高い温度では一般的には融解する。多くの蝋は、溶融粘度が低いため、特に魅力的である。また、蝋とその他の熱可塑性材料との混合物(例えば、デュポン(DuPont)社のエルバックス(Elvax)(登録商標)と蝋との混合物)も可能である。この範囲の材料は、変形可能ポリマー材料の一部であり、蝋は、ここで論じるために考えられた熱可塑性ポリマーである。
【0015】
非架橋ポリマーは、これらの状態間を遷移するが、架橋ポリマーは、Tgを下回ると、通常脆くなり、変形せずに粉々になってしまう。通常、ここで用いる変形可能ポリマー材料は、温度に応じ、液状若しくは軟質と硬質との間で変化する。この材料は、ある場合には、液状に変化し得るが、別の場合には、塑性変形可能なところまで軟化するものの、液状には変化しない。いずれの場合にも、この材料は、熱を加えることによって変形可能となる。
【0016】
図1において、変形可能ポリマー材料は、窪みを完全に充填してもよいし、部分的にのみ充填してもよい。この特定例では、参照番号12のようなセルは、変形可能ポリマー材料16の下にあるアクチュエータ14と、セル・アレイを被覆する膜20とを有する。参照番号18のようなセル壁若しくはスペーサは、基板11上に位置して膜20を支持し、変形可能ポリマー材料の局所領域(即ち、セル)を形成して、個別制御を可能とする。Tg又はTm(融解温度)よりも高く加熱する前、セルの頂部にある膜は、複数のセルにわたって平らに張られている。ここでは、この状態を平面状態と呼ぶ。この膜は、蒸着されたポリマー膜(例えば、パリレン膜)であってもよいし、吹付けコーティング、押出しコーティング、浸漬コーティング、又は、その他周知のコーティング法によって付着され得るエラストマー膜(例えば、シリコーン薄膜)であってもよい。また、この膜は、層状膜であってもよい。セルの大きさ(ゆえに、解像度)に応じて、この膜の薄さは、わずか数マイクロメートル又はサブミクロンであり得る。しかしながら、より低い解像度を用いる場合、この膜はより厚くてもよい。
【0017】
変形可能ポリマー材料は、参照番号24のような粒子を含んでいてもよく、この粒子は加熱されると、変形可能ポリマー材料の加熱を促す、即ち、変形可能ポリマー材料の作動を促す。この粒子の例としては、磁性粒子及び放射吸収粒子(例えば、カーボンブラックのような光吸収粒子)が挙げられる。或いは、この材料は、光吸収染料を含んでいてもよい。この光吸収粒子又は染料は、光によって加熱されると、変形可能ポリマー材料の加熱を促し得る。また、放射吸収粒子として、効果的にマイクロ波放射を吸収する粒子も挙げられる。磁性粒子は、セルの作動を促し得る。粒径は、サブミクロン又はナノメートル領域であり得るが、より大きなセルでは、より大きなマイクロメートル領域の粒子を用いてもよい。
【0018】
セルは参照番号20のような膜を必ずしも必要としないが、例えば、材料がセル壁の表面を越えて突出するアプリケーションでは、この膜がセル内の材料を保護し得る。この膜がないアプリケーションでは、システムは、突出部をいずれも擦り落として、変形可能ポリマー材料を補充する必要があり得る。また、この膜20は、変形可能ポリマー材料内の粒子と同様の粒子22を含んでいてもよい。この膜20内の粒子22は、例えば、静電作動するようにチタニア・ナノ粒子(又は、導電性粒子)が埋め込まれたシリコーン膜の場合、耐摩耗性を促し得る。導電性粒子の一例としては、カーボン・ナノチューブが挙げられ、このカーボン・ナノチューブによっても、膜は可撓性を維持しつつ導電性となることができる。他の例としては、マグネタイト粒子のような磁性粒子や、例えば摩擦帯電により容易に帯電させることのできる粒子が挙げられる。これらの粒子は、作動を促す。
【0019】
別の実施形態では、膜20はバイモルフ膜の形態を取ることができる。バイモルフ膜は、変形可能ポリマー材料が軟化すると、屈曲して作動する。このバイモルフ膜は、温度が降下している場合には元の位置に戻らず、これにより、表面は、印刷パターンを形成する。屈曲膜(ダイヤフラム)アクチュエータについては、ヒラタ(Hirata)らによる「ダイヤフラムマイクロアクチュエータを用いたインクジェット・ヘッド(An Ink-Jet Head Using Diaphragm Microactuator)」(MEMS '96、微小電気機械システムに関する第9回国際会議のIEEE会報(IEEE Proceedings on the Ninth International Workshop on Microelectromechanical Systems)、1996年2月)に開示されている。
【0020】
印刷システムは、変形可能ポリマー材料印刷版をいくつかの方法で使用し得る。図2は、変形可能ポリマー材料印刷版を用いる一実施形態の一部を示している。この図2では、例えば、熱板、電気毛布、基板上且つセル下若しくはセル内のマイクロヒータ・アレイ、赤外光源、又はその他の加熱器によって、セル・アレイ全体に加熱処理が行われる。すると、全セル内の変形可能ポリマー材料が軟化若しくは融解し、次に、セルが作動される。セルが作動されると、膜20が変形する。
【0021】
作動は、多数の方法のうちの1つで行われ得る。ここで用いる「作動」という語は、変形可能ポリマー材料表面の変形を意味し、頂面が変形してディンプル若しくは窪みを形成する負の態様と、頂面が変形若しくは「膨隆」してドームを形成する正の態様とがある。セルの内部構造に基づいてこのような変形が生じる場合(例えば、融解若しくは軟化したポリマーが外力を用いずに多孔性基板の中へ又は基板内のチャネルの中へ入っていく場合)のように、作動は内的であってよい。セル内部の電極によって膜が撓む静電作動は、内的作動と考えられる。また、作動は外的であってもよく、この場合には、機械的外力が加えられることによって変形が生じる。ポリマー材料表面には、膜があってもなくてもよい。作動法としては、磁気法、各セルの底部にあるアクチュエータを個別に作動させることによる或いは双極子力による静電法、ローラ、海綿状材料、又は液体によって加えられる機械力による方法、頂面を押し下げる正圧による方法、基板の下側からセルを引き下げる負圧による方法、下側からセルを上方へ変形させる正圧による方法、頂面からセルを引き上げる負圧による方法などが挙げられる。
【0022】
図2では、全セルが下方へ撓む。温度を下げることによって、セル内のポリマーが凝固し、セル・アレイが膜20と共にこの形状を維持する。図3では、参照番号26のような選択されたセルに対して加熱処理が行われることにより、これらのセルは変形していない状態に戻る。また、これと同時に、ポリマーをその軟化条件若しくは融点に近づけるため、印刷版全体に一定量の熱を加えてもよい。そうすると、レーザやマイクロヒータやサーマル・プリントヘッドなどによって選択的に加えられる熱エネルギーを、より小さく保つことができる。セルの表面が外側へ変形した場合にも、選択されたセルが加熱されると、同じ結果が生じる。
【0023】
或いは、凝固後、アレイ全体を加熱して、選択されたセルの部分の膜を静電気的に撓ませてもよい。冷却してポリマーを凝固させることにより、膜又は表面がその変形していない状態を取り戻さないようにする。液晶ディスプレイに用いられるようなアクティブ・マトリックス・バックプレーンによって、様々な領域をこのように静電気的に撓ませてもよい。この場合、基板上でアクティブ・マトリックス・ピクセルがパターン化され、ピクセル・パッドと導電性膜20との間の電界によって膜が撓む。このようにして、印刷版の表面上に印刷パターンが形成され、次に印刷基体に転写するためのインクを窪みが収容するか或いは隆起領域が受容する。この印刷パターンが印刷基体に転写されることによって、印刷画像が形成される。
【0024】
図4及び図5は、印刷版の表面上に印刷パターンを形成する別の方法を示している。このアレイは、頂面が下方に変形した際に変形可能ポリマー材料が占有するリザーバを含んでいるため、体積を保持する必要上、より容易に実施される実施形態を構成し得る、という点で、図1に示されているアレイとは異なる。このリザーバは、単なる窪んだ形30をしていてもよく、この窪みは、変形可能ポリマー材料16が作動されて図5に示されているように下方に変形すると、この変形可能ポリマー材料で充填される。この場合、リザーバに含まれた空気若しくは気体は圧縮されている。
【0025】
ここで用いる「リザーバ」という語は、融解した変形可能ポリマー材料がそこから出て行くまで集積する若しくは溜まるようなあらゆる構造を含む。このリザーバは、例えば、融解した材料を収集し、固体状で「保管」して、再度融解したらリザーバから移動させる。リザーバとしては、例えば、窪み、表面エネルギーの低い若しくは高いコーティングが施されたチャネル又は窪み、多孔性基板の一部、或いは、これらのあらゆる組み合わせが挙げられる。
【0026】
単なる窪みであるリザーバに代わる形態において、リザーバは、外部からの作用なしに変形可能ポリマー材料を吸い込む、参照番号32のようなチャネルであってもよいし、このようなチャネルを含んでいてもよい。この場合、毛管力が高くなるようにチャネルの表面エネルギーが高いと有益である。表面エネルギーを調整するには、チャネルに表面コーティング(例えば、シラン・コーティング)を用いてもよい。セルは、1つのチャネル32ではなく、複数のチャネルを有することもできる。これらのチャネルは、例えば、レーザ切削法、又は、周知の乾式若しくは湿式エッチング法などによって、基板にエッチングされ得る。更なる説明では、変形可能ポリマー材料が機械的外力を用いずに変形することから、これを「内的作動」と呼ぶことがある。前述したように、ここに図示又は説明する実施形態はいずれも、リザーバ(窪みリザーバ又は「吸込み」リザーバ)を含んでいてもよい。
【0027】
図4及び図5の実施形態では、全セルを変形してから選択セルを「変形解消」する(又は、選択セルを変形したままにする)のではなく、選択的にセルを作動させることにより、印刷版形成処理が行われる。一実施形態では、熱によって変形可能ポリマー材料が軟化若しくは融解すると、静電力によって選択セルが作動する。他の形態の内的作動も可能であるが、実施がより困難であり得る。別の実施形態では、例えば上記のマイクロヒータによって、選択セルのみが加熱される。マイクロヒータ・アレイの一例において、これらのマイクロヒータは抵抗素子から構成されている。各抵抗素子は、入力ポート及び出力ポートを有し、アドレス指定トランジスタを介して、あらゆる素子アレイをアドレス指定するのと同様の方法で「アドレス指定」される。ヒータを作動させるには、入力ポートに第1電圧を印加し、出力ポートに第2電圧を印加することによって、抵抗素子を発熱させる。米国特許第6,460,966号に、マイクロヒータ素子の一例が示されている。
【0028】
別の可能な印刷版は、多孔性基板を用いる。この基板は、空気は通しても、変形可能ポリマー材料は通さない。このような基板は、圧力が基板の下から加えられて変形可能ポリマー材料を押し上げる印刷版に用いられる。変形可能ポリマー材料が基板の方へ戻ると、基板は変形可能ポリマー材料の止めとして機能する。また、この基板は、変形可能ポリマー材料を「吸収」して、リザーバを不要としてもよい。この基板は、使い捨ての印刷版の場合には、変形可能ポリマー材料を永久的に吸収することができるが、再使用可能な印刷版の場合には、変形可能ポリマー材料を基板からセル内へ逆流させる。
【0029】
図6は、ポリマーが軟化すると吸い込まれる領域40を有するような基板及び膜のないセル・アレイ10の一例を示している。最も単純な場合、この多孔性基板は、繊維材料(例えば、紙)から構成することができる。セル内のポリマーがその融解温度よりも高く加熱されると、この多孔性基板は、融解したポリマーを図示されているように領域40に吸い込む。例えば、米国特許出願公開第2005/191481号に記載されているような、その他の多孔性材料を用いてもよい。また、この基板は、一般的には金属粒子を焼結することによって作られる多孔性金属から構成してもよいし、多孔性炭素又は多孔性セラミックから構成してもよい。また、異方性エッチング法(例えば、ディープ反応性イオンエッチング法、レーザ切削法、電気化学エッチング法)を用いて、基板に孔をエッチングしてもよい。孔径は、液体の粘度及び表面張力によって、更に、孔が小さい場合には孔の表面エネルギーによって決まる。エッチングされる孔の直径は、サブミクロン〜数ミクロンであり得る。リザーバのようなより幅の広いチャネルの直径は、最大数十ミクロンであり得る。
【0030】
多孔性材料を表面改質剤(例えば、シラン)で処理することによって、表面エネルギーを調整してもよい。孔の表面エネルギーが高いと、毛管力が高くなるため、吸い込み作用が高まる。孔の表面エネルギーが低いと、液体が孔に吸い込まれにくい。ポリマーは、孔に押し込まれる若しくは吸い込まれると、加熱されて再度液体に戻ることにより、セル内に戻り得る。基板の底面から気体又は流体の圧力を加えることにより、或いは、頂面に真空をもたらすことにより、液体ポリマーはセル内へ戻る。このような逆戻りは、孔が比較的大きな直径と平滑な壁とを備えた真っすぐな柱状であって、ポリマーが隅や隙間に引っ掛かる可能性が低い場合に、最もうまくいきやすい。
【0031】
多くの材料が、加熱され、吸収材料によって吸い込まれ得る。例えば、米国特許第3,264,103号、第5,015,556号、及び第5,279,697号は、加熱すると軟化する加熱面から吸い込まれる材料を示している。しかしながら、軟化するのは、材料の「未硬化」部分だけであって、吸い込みは、この加熱未硬化部分上の吸収材料を押し付けて移動させることによって行われる。
【0032】
更に別の実施形態として、図7は、多孔性基板と更なる層とを組み合わせたものを示している。変形可能ポリマー材料は、参照番号18のようなスペーサ若しくは壁によって配置される。この変形可能ポリマー材料の下には、窪み30が形成されたリザーバ層34がある。この図7では、1つのセルにつき1つの窪みが示されているが、1つのセルにつき複数の窪み30も可能である。次に、このリザーバ層34は、多孔性基板上に位置する。ポリマー材料は、融解すると、膜に加えられる正圧や基板の下側に作用する真空のような外力によって、或いは、流体と窪み30の表面との間における毛管力によって、窪みの中へ入る。この実施形態では、融解したポリマーが多孔性基板内には入らないので、ポリマーをセル内へ戻すことによる印刷版の再生をより確実に行うことができる。この多孔性基板は、気体(空気)が通り抜けることのできる剛性基板をもたらすにすぎない。しかしながら、空気ではなく、低粘性流体(例えば、水)、低粘性シリコーン油、低粘性フッ素化液(例えば、フロリナート(Fluorinert)(商標))などを用いて、作動圧を伝えてもよい。
【0033】
様々なリザーバ構造及び/又は膜の使用若しくは不使用に加えて、印刷版は、図7の参照番号18のようなスペーサ/壁構造を用いてもよいし、用いなくてもよい。図8〜図10は、壁のない印刷版の実施形態を示している。
【0034】
図8では、多孔性基板40上にポリマー材料12が積層されている。このポリマー層と多孔性基板層は、これら2つの層を合わせて加圧して両方をわずかに加熱することによって、互いに付着されていてもよい。ポリマーは軟化すると粘着質となり、ポリマーと多孔性基板とが接合される。この製造工程中には、加熱し過ぎないようにしなくてはならず、そうしなければ、ポリマーが基板の孔に吸い込まれ得る。弾性材料(例えば、PDMS(ポリジメチルシロキサン:シリコーンとも呼ばれる)、ポリウレタン、又はその他のゴム状材料)であり得る膜43は、用いてもよいし、用いなくてもよい。この膜材料は、シート積層によって付着されてもよいし、液体コーティング法(例えば、吹付けコーティング、押出しコーティング、浸漬コーティングなど)及びそれに続く架橋又は凝固によって付着されてもよい。
【0035】
図9では、ポリマー材料の局所加熱が行われる。セルを画定する壁のない実施形態では、セルは局所領域から構成される。この局所領域は、印刷画像における画素(即ち、ピクセル)に対応する。図示されているように、熱は、レーザ45によってもたらされてもよいし、前記マイクロヒータ・アレイによってもたらされてもよいが、レーザ(例えば、印刷に用いられるラスタ走査レーザ)を用いる方が一般的かもしれない。また、その他の集束光源(例えば、空間光変調器、表面に光を選択的に伝送する又は伝送しない個別ライトバルブ・アレイ)を用いてもよい。一例としては、DLP(Digital Light Processing(登録商標))法に基づいてテキサス・インスツルメンツ(Texas Instruments)社によって製造されているDMD(Digital Micromirror Device(商標))がある。変調器を適切な集光系と組み合わせることによって、集束光源が構成される。
【0036】
レーザ・スポット下にあるセルを形成するポリマー材料の局所領域は、融解して多孔性基板内に集積する。この状態は、基板の裏側に真空をもたらすことによって、又は、膜若しくは材料の頂部に正圧を加えることによって生じてもよいし、液体ポリマーと基板との間における毛管力によって「自動的に」生じてもよい。同様にして、隆起部が表面上に形成され得る。
【0037】
この場合、基板の裏側に圧力が加えられ、ポリマーの一領域が加熱されると、そのポリマーが押し上げられて、隆起部が形成される。基板との境界には、空洞が残る。次に、図9に示されているように生成された表面トポグラフィーを用いて、別の面にインクが転写され得る。一例では、例えばグラビア印刷版のように、図9に示されているように生成された溝若しくは窪みにインクが保持され得る。別の例では、フレキソ印刷版と同様に、インクは隆起領域上にのみ付着し得る。
【0038】
図10では、印刷版の膜側に板47が導入される。この板を用いることによって、印刷版が再生され、新しい印刷パターンに向けて準備が整う。この板47は、印刷版の表面に押し付けられて、平面をもたらす。次に、基板の裏側から圧力及び熱を加えることによって、ポリマー層12及び43の表面にある窪み若しくは溝が逆戻りし得る。板47がないと、軟化した若しくは融解したポリマー層12が基板から持ち上がってしまう。
【0039】
図11では、基板の裏側からの圧力によって、セル12及び26内のポリマー材料が、それぞれ参照番号42及び46で示されているように、基板から離れるように押される。ここでも、基板は同じく、多孔性基板(即ち、基板の片側からもう片側へ気体又は流体を通す貫通穴若しくは毛管を備えた基板)である。この圧力は、空気若しくは気体の圧力によって加えられてもよいし、基板を貫通することのできる液体によって加えられてもよい。このような液体の例としては、水や低粘性油のような液体が挙げられる。この圧力によって、加熱されたセル内のポリマーが変形し、このポリマー材料が膨隆すると、膜又はこのポリマー材料の頂部が隆起部を形成する。
【0040】
各セルに対して用いられる圧力又は加熱時間又は加熱力を制御することによって、膜の撓む距離が調節され得る。異なる高さの隆起部は異なる量のインクを捕らえ、印刷中のドットゲインも異なるため、このような距離のバリエーションは、フレキソ印刷におけるグレースケールに対応し得る。しかしながら、高さの差は、印刷処理中における隆起部の弾性変形範囲内でなければならず、そうでないと、隆起部の奥まったところが転写面に接触しない。実際には、先に論じたあらゆる方法における距離(隆起部の高さ又は窪みの深さ)の変化は、圧力、静電気引力、機械力などのいずれによっても、印刷のグレースケールを制御し得る。更に、隆起部の戻り(即ち、「変形解消」)に関して加熱を制御することによっても、距離の変化をもたらすことができる。
【0041】
これに比べ、次に、多くの異なる方法によって、印刷版上に印刷パターンを形成することができる。1つの方法では、セル・アレイ全体が加熱され、外力が加えられて変形する。冷却後、この状態の印刷版が、保管又は「凍結」される。次に、選択的に、例えばレーザによって熱を加えたり、反対方向の力を加えたりすることによって、選択セル又は「非選択」セルが「変形解消」されて平面状に戻る。
【0042】
別の方法では、セル・アレイ全体が加熱されるが、選択セルのみが作動されて変形する。更に別の方法では、選択セルのみが、例えばマイクロヒータ・アレイや走査レーザによって加熱される。次に、これらの選択的に加熱されたセルが、外力を加えることによって変形する。この外力は、例えば、印刷版の頂面若しくは底面に加えられる空気/気体又は流体の圧力によってもたらされてもよいし、或いは、セル内の又はセルを被覆している膜内の磁性粒子に作用する磁界によってもたらされてもよい。どちらの方法が用いられても、印刷版上に印刷パターンが形成され、この印刷パターンが最終的にインク付けされて印刷画像として印刷基体に転写される。
【0043】
このタイプの印刷版の利点は、再使用可能な点である。印刷処理において、現在の印刷パターンを用いた印刷ジョブが完了したら、新しい印刷パターンを受容するのに備えて、印刷版全体を加熱して平面状若しくは変形解消状態に戻すことができる。一般的なグラビア印刷及びフレキソ印刷では、新しい印刷パターンを備えた印刷版の再使用を可能としない永久的なパターニング及びエッチング処理によって、印刷版が形成される。当然、印刷版は、十分に安く製造することができる場合には、例えば供給ロール上に使い捨て材料として設けてもよい。この場合、パターンは一度だけ書き込まれ、印刷サイクル後、この「印刷版」は廃棄されて新しい材料が装填される。
【0044】
窪みタイプのリザーバ又はチャネルに代わる形態として、基板がリザーバを含んでいる形態が図12に示されている。セル70は、加熱すると軟化して塑性変形可能となるポリマーからできた底膜72と、任意の頂膜74とを有し得る。底膜と基板との間には、隙間76がある。ポリマー膜材料72は、加熱して軟化すると、加えられた力の方向に応じて上方又は下方へ撓む。
【0045】
図12の印刷版は、ポリマー・シート72を基板上にセル壁と共に積層するだけで製造することができる。このセル壁は、隙間76が残るように、ポリマー・シートの厚さよりも高くなければならない。ここで、このポリマー72は、融点まで加熱されるのではなく、Tg(ガラス転移温度)を上回るように加熱されるだけで、力が加えられると、容易に塑性変形する。一例では、これらのセルは、ピッチが30ミクロンでセル壁の幅が約5ミクロンであり、膜72の厚さが約1〜10ミクロンである。セル壁の高さは、膜が少なくとも5〜10ミクロン下方へ撓むことができるように選択される。頂膜74は、エラストマー(例えば、シリコーンやポリウレタン)の薄層から構成され得る。基板又は壁には、通気チャネルが設けられてもよい。例えば、基板は、空気又は液体が隙間に出入りするように、多孔性であってもよいし、エッチングされたチャネルを有していてもよい。
【0046】
生じ得る1つの問題として、印刷版上の摩耗及び裂傷が挙げられる。グラビア印刷及びフレキソ印刷では、スタンピング・タイプの処理において、印刷版が何度も用いられる。場合によって、印刷版は、使い捨て可能なほど安価となり得る。安価な印刷版では、永久硬化性ポリマー又は熱硬化性ポリマーを用いることができる。このようなポリマーは、永久的により剛性とする熱又は照射によって架橋され得る。一般的に、「変形可能ポリマー」とは、液体と固体との間で繰り返し相変化する材料のことをいう。硬化性ポリマー(例えば、紫外線硬化ポリマー)は、液体若しくは軟質から固体若しくは硬質へしか相変化しない。「変形可能ポリマー」は、更に相変化し、ここで用いる「変形可能ポリマー材料」という語は、紫外線硬化ポリマー又はその他の硬化性ポリマーを含む。
【0047】
場合によって、印刷版は、表面を作動させることによって作成する複雑な処理のため、高価となり得る。従って、印刷版の表面を、インク転写にかかわる力に晒したり、印刷用インクで汚したりすることは、望ましくないであろう。図13に示されている例では、液体を含む硬化転写材料50を用いることによって、印刷パターンの転写の際、印刷版表面が保存され得る。この転写材料として用いることのできる材料の例としては、光硬化性ポリマー、二成分ポリマー、多成分ポリマー、及び、熱可塑性プラスチックが挙げられる。これらの材料には、例えば、エポキシ樹脂、ポリウレタン、アクリル樹脂、シリコーンが含まれる。より具体的な例としては、米国ロードアイランド州、クランストン(Cranston)にある、エポキシーズ社(Epoxies, Etc.)から入手可能な、紫外線硬化樹脂DC7165又は60−7010があろう。
【0048】
このような転写材料は、軟化状態(好ましくは、液体状態)でセル・アレイ10に接触することにより、膜20によって形成される印刷版のトポロジーを呈することができる。次に、この転写材料は硬化又は固化され、転写面が形成される。硬化は、例えば紫外線照射又はその他の架橋法によって行われ、固化は、温度変化による液体状態から固体状態への単純な相転移によって行われ得る。当然、この転写材料50の融解温度は、その下のセルに用いられるポリマーのガラス転移温度よりも低くなければならない。固化した転写面は、作動された原版から剥離され、印刷版として機能する。
【0049】
当然、この転写材料50は、図13には示されていない固体基板に付着されていてもよい。この固体基板は、例えば、マイラー箔、金属箔、又はガラス板のような、薄いポリマー箔であってよい。固化される材料50を表面又は膜20から容易に剥離することができるように、処理前に剥離剤コーティングを膜20に施してもよい。この剥離剤コーティングの例としては、シラン、フッ素化ポリマー、シリコーン、及びシリコーン油がある。この印刷版は、いくつかの硬化転写面に対する、摩耗が最小限の原版としても機能し得る。また、固化される材料50は、フレキソ印刷版に必要とされるゴム状弾性を備えるように選択されてもよい。
【0050】
このようにして、変形可能ポリマー材料は、グラビア印刷又はフレキソ印刷に関し、多くの異なる構造及び方法を可能とする。また、変形可能ポリマー材料は、複雑性レベルが様々な異なる作動及びアドレス指定方法も可能とする。
【0051】
当然のことながら、様々な先に開示した及びその他の特徴並びに機能、又はこれらの代替物は、その他多くの異なるシステム又はアプリケーションに、望ましく組み込まれてもよい。また、当然のことながら、現在では予期せぬ若しくは不測の様々な代替物、修正物、変更物、又は改良物が、当業者によって後で作られてもよく、これらも、添付の特許請求の範囲に含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】変形可能ポリマー材料を有するセル・アレイの一例を示す図である。
【図2】変形状態の変形可能ポリマー材料を有するセル・アレイの一例を示す図である。
【図3】印刷版を形成しているセル・アレイの一例を示す図である。
【図4】リザーバを有するセルの例を示す図である。
【図5】変形状態の変形可能ポリマー材料が充填されたリザーバを有するセルの例を示す図である。
【図6】多孔性基板上のセル・アレイの一例を示す図である。
【図7】多孔性基板上のセル・アレイの別の例を示す図である。
【図8】印刷版として用いられる、壁のないセル・アレイの一例を示す図である。
【図9】印刷版として用いられる、壁のないセル・アレイの一例を示す図である。
【図10】印刷版として用いられる、壁のないセル・アレイの一例を示す図である。
【図11】突出状態に変形しているセルの一例を示す図である。
【図12】転写面の一例を示す図である。
【図13】セルの別の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
【0053】
10 セル・アレイ
11 基板
12、26、70 セル
14 アクチュエータ
16 ポリマー材料
18 セル壁
20、43 膜
22、24 粒子
30 リザーバ
32 チャネル
34 リザーバ層
40 多孔性基板
47 板
50 転写材料
72 底膜
74 頂膜
76 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
各セルが印刷画像の1つの素子に対応する、前記基板上のセル・アレイと、
各セルを少なくとも部分的に形成するように、前記セル内に配置された変形可能ポリマー材料と、
前記変形可能ポリマー材料が融解或いは軟化すると、必要に応じ、当該変形可能ポリマー材料を収集する、各セルに対応したリザーバと、
前記変形可能ポリマー材料を融解或いは軟化させるヒータと、
前記ポリマー材料を変形させる作動機構と、
を備える、印刷版。
【請求項2】
前記変形可能ポリマー材料上に膜を備え、
前記膜が、導電性材料、磁性粒子を含む膜、光吸収粒子を含む膜、埋め込まれたカーボン・ナノチューブを含む膜、及びバイモルフ膜のうちの1つから成る、
請求項1に記載の印刷版。
【請求項3】
各セルが少なくとも1つのアクチュエータを含むように、アクチュエータ・アレイを備える、請求項1に記載の印刷版。
【請求項4】
光吸収領域、アドレス可能ヒータ素子、電極、又は磁気アクチュエータのうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の印刷版。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−149727(P2008−149727A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−326547(P2007−326547)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【出願人】(502096543)パロ・アルト・リサーチ・センター・インコーポレーテッド (393)
【氏名又は名称原語表記】Palo Alto Research Center Incorporated
【Fターム(参考)】