説明

厚みのある脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体とその製造方法

【課題】 厚みのある脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体とその製造方法を提供すること。
【解決手段】 クロロホルム不溶分が25%以上で、厚みが60mmを超え200mm以下である脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体を、好ましくは、加熱工程が、予熱工程と本加熱工程を含んでなり、脂肪族ポリエステル系樹脂のガラス転移温度(Tg)としたときに、予熱工程時の成形空間中心温度が、Tg+30(℃)を超えTg+60(℃)以下、本加熱工程時の成形空間中心温度が、Tg+30(℃)以上Tg+60(℃)以下で型内発泡成形を行うことで得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、厚みのある脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、発泡成形体は、軽量性、断熱性、緩衝性等を活かして土木材料、建築材料、流通材料、自動車材料などとして広く使用されている。例えばブロック形状のように厚みがあるポリスチレン発泡成形体は、軽量で体積を嵩増しできることを活かし、土木用途や建材、自動車用用途として好適に用いられている。一方、この様な発泡成形体として生分解性を有する樹脂の適用がなされて来ており、例えば、特許文献1にはクロロホルム不溶分が5重量%以上である厚み60mmの脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子成形体が125℃の成形温度で成形されたことが開示されている。特許文献2にはL体とD体からなる実質的に非晶性のポリ乳酸を主体とする発泡粒子をスチーム圧0.5kgf/cm3(約110℃)、10〜30秒処理し成形加工し、厚さが60mmの発泡成形体が得られたことが開示されている。
【0003】
特許文献3には密度0.02〜0.30g/cm3、厚みが5mm以上のポリ乳酸系樹脂の発泡体を使用した畳が開示されている。しかし、具体的には実施例に発泡粒子を密閉金型に充填してスチーム成形機で水蒸気圧0.1MPa(約120℃)、20秒加熱して成形を行い、厚み50mmの発泡体が開示されているに過ぎない。特許文献4には、無架橋のポリ乳酸系樹脂組成物からなる発泡粒子を、ポリ乳酸のガラス転移温度を基準とした特定の条件に加熱した気体と接触させることにより、高発泡倍率の無架橋ポリ乳酸系樹脂発泡成形体が得られたことが開示されている。
【0004】
以上のように、生分解性を有している代表的な樹脂である脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体において、厚み60mmを超える発泡成形体は、これまで具体的には報告されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−49021号公報
【特許文献2】特開2001−98104号公報
【特許文献3】特開2004−156372号公報
【特許文献4】特開2006−111704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、厚みのある脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体とその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、鋭意検討した結果、架橋された脂肪族ポリエステル系樹脂を用いることにより、厚みのある脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体が得られることを見出し、本発明の完成に至った。
【0008】
即ち、本発明は以下の構成よりなる。
〔1〕 クロロホルム不溶分が20%以上で、厚みが60mmを超え200mm以下である脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体。
〔2〕 脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の表層部と中心部の最大引張り応力が、それぞれ0.35MPa以上2.0MPa以下であり、かつ、表層部の最大引張り応力と中心部の最大引張り応力の比が0.80以上1.20以下である〔1〕記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体。
〔3〕 見かけ密度が、0.014g/cm3以上0.050g/cm3以下である〔1〕または〔2〕記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体。
〔4〕 脂肪族ポリエステル系樹脂がポリ乳酸系樹脂である〔1〕〜〔3〕何れかに記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体。
〔5〕 脂肪族ポリエステル系樹脂を含んでなる脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子を、閉鎖しうるが密閉しえない金型から構成される成形空間に充填し、加熱工程を経て得られることを特徴とする〔1〕〜〔4〕何れかに記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の製造方法。
〔6〕 加熱工程が、予熱工程と本加熱工程を含んでなり、脂肪族ポリエステル系樹脂のガラス転移温度(Tg)としたときに、予熱工程時の成形空間中心温度が、Tg+30(℃)を超えTg+60(℃)以下、本加熱工程時の成形空間中心温度が、Tg+30(℃)以上Tg+60(℃)以下であることを特徴とする〔5〕記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の製造方法。
〔7〕 加熱工程において使用する熱媒体として、水蒸気と空気の混合物を用いることを特徴とする〔6〕記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、厚みがあるため、土木用途や建築用途、自動車用途等に好適に使用することが出来る。
【0010】
本発明の製造方法によれば、厚みのある脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体を簡便に製造することが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明で使用する脂肪族ポリエステル系樹脂とは、脂肪族ポリエステルを主たる成分(50重量%以上)とするものをいい、例えば、ポリ乳酸を主たる成分とするポリ乳酸系樹脂、ポリ3−(ヒドロキシブチレート)、ポリ3−(ヒドロキシブチレートーコーバリレート)、ポリ3−(ヒドロキシブチレートーコーヘキサノエート)等を代表とするヒドロキシ酸重縮合物や、ポリカプロラクトン等のラクトンの開環重合物、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)等の脂肪族多価アルコールと脂肪族カルボン酸との重縮合物などが例示でき、それらの群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
【0012】
また、2以上の脂肪族ポリエステル系樹脂を混合して使用することもできるし、本発明の効果を阻害しない範囲においては、脂肪族ポリエステル系樹脂に他の樹脂を添加して基材樹脂とする事ができる。その時には基材樹脂中には脂肪族ポリエステル系樹脂が50重量%以上含まれることが好ましく、より好ましくは70重量%以上、更に好ましくは90重量%以上である。前記他の樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂等が挙げられる。
【0013】
これらの中でも、本発明の効果を得るには、脂肪族ポリエステル系樹脂として、ポリ乳酸系樹脂あるいはヒドロキシ酸重縮合物が好ましく、特にポリ乳酸系樹脂が環境に優しい点からもより好ましい。
【0014】
ポリ乳酸系樹脂は、特に限定はないが、乳酸成分の異性体比率が5%以上、好ましくは8%以上であるポリ乳酸を主成分としたものであることが好ましい。当該範囲であれば、ポリ乳酸は非晶性であるため、発泡性、成形性の点から好ましい。
【0015】
ポリ乳酸系樹脂の溶融粘度は、JIS K 7210(荷重2.16kg)に準拠したメルトインデックス(MI)値が0.1g/10分以上10g/10分以下であることが好ましい。MI値がこの範囲にあれば、生産性に優れ、発泡倍率の高い発泡成形体を得やすい傾向にあり、本発明の目的・効果を発現しやすい。
【0016】
本発明の脂肪族ポリエステルの重量平均分子量は150000以上400000以下であることが好ましい。重量平均分子量が当該範囲であると成形性の良好な発泡粒子、外観の良好な発泡成形体が得られる傾向がある。
【0017】
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、クロロホルム不溶分が20重量%以上であり、好ましくは25%以上であり、より好ましくは30%以上である。クロロホルム不溶分が当該範囲であると、熱による粘度低下が緩やかになり、発泡粒子の発泡力と融着力のバランスが取りやすく、十分に内部融着した厚み60mmを超え200mm以下である脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体が得られる。
【0018】
本発明において、クロロホルム不溶分は、以下のようにして測る発泡成形体約0.3gを精秤し重量W1とする。次に、成形体を入れるメッシュ(目合200)の重量を測定しとした。次に、メッシュ(W2(g))に発泡成形体を包み、クロロホルム95mlを入れたフラスコに入れ、8時間加熱還流する。その後、発泡成形体入りメッシュを60℃の真空乾燥機で一晩乾燥した後、発泡成形体入りメッシュの重量(W3(g))を測定し、下記の式から算出したものをクロロホルム不溶分とした。
クロロホルム不溶分(%)=(W3−W2)/W1×100
【0019】
脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体のクロロホルム不溶分が20重量%以上をするために、脂肪族ポリエステル系樹脂に架橋剤を添加し、架橋させておくことが好ましい。
【0020】
使用しうる架橋剤としては、例えば、ポリイソシアネート化合物、過酸化物、酸無水物、エポキシ化合物等、一般的な架橋剤が挙げられる。
【0021】
前記ポリイソシアネート化合物としては、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が使用可能であり、芳香族ポリイソシアネートとしては、トリレン、ジフェニルメタン、ナフチレン、トリフェニルメタンを骨格とするポリイソシアネート化合物が挙げられる。また、脂環族ポリイソシアネートとしては、イソホロン、水酸化ジフェニルメタンを骨格とするポリイソシアネート化合物が挙げられ、脂肪族ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレン、リジンを骨格とするポリイソシアネート化合物が挙げられる。
【0022】
前記過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(ブチルパーオキシ)トリメチルシクロヘキサン、ビス(ブチルパーオキシ)シクロドデカン、ブチルビス(ブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキサイド、ブチルパーオキシベンゾエート、ジブチルパーオキサイド、ビス(ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジメチルジ(ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジメチルジ(ブチルパーオキシ)ヘキシン、ブチルパーオキシクメン等の有機過酸化物が挙げられる。
【0023】
前記酸無水物としては、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、エチレン−無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。
【0024】
前記エポキシ化合物としては、グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合体、グリシジルメタクリレート−スチレン共重合体、グリシジルメタクリレート−スチレン−ブチルアクリレート共重合体、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ヤシ脂肪酸グリシジルエステル、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等の各種グリシジルエーテル及び各種グリシジルエステル等が挙げられる。
【0025】
これら架橋剤のうち、ポリイソシアネート化合物を用いることが好ましい。その理由は、ポリイソシアネート化合物を用いれば、混練時の架橋増粘によるトルクアップが少なく、混練後に水分の存在下で加熱することで尿素結合、ウレタン結合、アロファネート結合などによる後増粘が可能だからである。ポリイソシアネート化合物の中でも、汎用性、取り扱い性、耐候性等の観点からトリレン、ジフェニルメタン骨格とするポリイソシアネート化合物、特にジフェニルメタンのポリイソシアネートを使用することが好ましい。
【0026】
前記架橋剤の添加量は、所望の溶融特性を得られるよう、架橋剤ごとに調整して決めることが出来る。その量は架橋剤の種類や官能基量によって異なるが、概ね脂肪族ポリエステル系樹脂100重量部に対して、0.1重量部以上6.0重量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.2重量部以上5.0重量部以下、更に好ましくは0.5重量部以上4.0重量部以下である。
【0027】
例えば、脂肪族ポリエステル系樹脂として、重量平均分子量20万前後、多分散度2〜2.5程度のポリ乳酸系樹脂を使用し、これに対して、架橋剤として官能基数2〜3の芳香族系ポリイソシアネート化合物を用いる場合には、その含有量は、ポリ乳酸系樹脂100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下が好ましく、より好ましくは0.2重量部以上4重量部以下、更に好ましくは1.5重量部以上3.5重量部以下である。
【0028】
脂肪族ポリエステル系樹脂には、気泡調整剤、着色剤等の添加剤を添加することが出来る。例えば、気泡調整剤としては、タルク、炭酸カルシウム、ホウ砂、ほう酸亜鉛、水酸化アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の無機物が例示でき、これらを予め、脂肪族ポリエステル系樹脂に添加することができる。気泡調整剤の添加量としては、脂肪族ポリエステル系樹脂100重量部に対して、0.001重量部以上10重量部以下であることが好ましい。
【0029】
着色剤としては顔料、例えば、黒、灰色、茶色、青色、緑色等の着色顔料又は染料が例示できる。着色剤としては、有機系、無機系の顔料、染料などが挙げられる。このような顔料及び染料としては、従来公知のものを用いることができる。
【0030】
着色剤の添加量は着色の色によっても異なるが、通常、脂肪族ポリエステル系樹脂100重量部に対して、0.001重量部以上5重量部以下が好ましく、0.02重量部以上3重量部以下とすることがより好ましい。
【0031】
また、脂肪族ポリエステル系樹脂中には、本発明の効果を損なわない程度であれば、その他、難燃剤、帯電防止剤、耐候剤などの添加剤を添加しても良い。
【0032】
脂肪族ポリエステル系樹脂に気泡調整剤、着色剤等の添加剤を添加する場合は、添加剤をそのまま脂肪族ポリエステル系樹脂に練り込むこともできるが、通常は分散性等を考慮して添加剤のマスターバッチを作り、それと脂肪族ポリエステル系樹脂とを混練することが好ましい。
【0033】
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、脂肪族ポリエステル系樹脂を含んでなる脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子を、閉鎖しうるが密閉しえない金型から構成される成形空間に充填し、加熱工程を経て得るいわゆる、ビーズ法型内発泡成形法で得ることが好ましい。
【0034】
脂肪族ポリエステル系樹脂を含んでなる脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子を作製するには、
(a)粒子形状の脂肪族ポリエステル系樹脂に発泡剤を含浸させ、発泡性脂肪族ポリエステル系樹脂粒子とし、該発泡性脂肪族ポリエステル系樹脂粒子を加熱発泡させ発泡粒子とする方法、
(b)耐圧容器内で粒子形状の脂肪族ポリエステル系樹脂に発泡剤を含浸させ、低圧雰囲気下に放出することにより発泡粒子とする方法、
(c)脂肪族ポリエステル系樹脂を発泡剤とともに押出機中にて溶融混練し、押し出しながら、発泡させつつ或いは発泡完了後に発泡粒子形状に切断する方法、
(d)脂肪族ポリエステル系樹脂を発泡剤とともに押出機中にて溶融混練し、発泡させずに押し出しながら粒子形状に切断して、発泡性脂肪族ポリエステル系樹脂粒子とし、該発泡性脂肪族ポリエステル系樹脂粒子を加熱発泡させ、発泡粒子とする方法、
等の方法が挙げられる。
【0035】
本発明において使用しうる発泡剤としては、特に限定はなく従来公知のものが使用でき、プロパン、イソブタン、ノルマルブタン、イソヘキサン、ノルマルヘキサン、シクロブタン、シクロヘキサン、イソペンタン、ノルマルペンタン、シクロペンタン等の炭化水素系発泡剤;塩化メチル、塩化メチレン、ジクロロジフルオロメタン等のハロゲン化炭化水素系発泡剤;ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル等のエーテル系発泡剤;窒素、二酸化炭素、アルゴン、空気等の無機系発泡剤等が挙げられ、1種または2種以上を併用して使用することが出来る。
【0036】
ビーズ法型内発泡成形法によって発泡成形体を製造する場合、脂肪族ポリエステル系樹脂に対するガス散逸が少なく、発泡性粒子輸送が可能であり、所望の発泡性が得られる点から、炭化水素系発泡剤を使用することが好ましい。
【0037】
発泡剤量としては、発泡剤の種類や所望の発泡倍率により調整することが出来るが、脂肪族ポリエステル系樹脂100重量部に対して、2重量部以上20重量部以下であることが好ましい。例えば、発泡倍率30倍以上の発泡粒子を得るためには、発泡性粒子を構成する脂肪族ポリエステル系樹脂100重量部に対して、発泡剤は4重量部以上であることが好ましい。
【0038】
脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子の嵩密度は、0.014g/cm3以上0.050g/cm3以下が好ましく、0.016g/cm3以上0.048g/cm3以下がより好ましく、0.018g/cm3以上0.046g/cm3以下がさらに好ましい。当該範囲内の嵩密度の発泡粒子であれば軽量で厚みのある脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体が得られる傾向がある。なお、脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子の嵩密度はJIS K6911に準拠して測定されたものであり、下記式に基づいて脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子の嵩密度を算出する。
脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子の嵩密度(g/cm3)=〔試料を入れたメスシリンダの質量(g)−メスシリンダの質量(g)〕/〔メスシリンダの容量(cm3)〕
【0039】
以上のようにして得られた脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子は、好ましくは、発泡粒子内外圧力差の緩和(養生とも呼ばれる)を行った後、成形空間に充填され、加熱工程を経て脂肪族ポリエステル系樹脂型内発泡成形体をなる。脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子の2次発泡力が乏しい場合は、一般的な型内発泡成形に用いられる加圧充填、圧縮充填の方法のほか、空気、窒素、二酸化炭素などの無機ガスを脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子に付与した後、型内発泡成形に供してもよい。
【0040】
ここで、基材樹脂としてポリ乳酸系樹脂を使用し、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を製造する方法の一例を説明する。
【0041】
まず、ポリ乳酸系樹脂からポリ乳酸系樹脂粒子を作製する。このポリ乳酸系樹脂粒子は従来公知の方法で作ることができ、例えば、ポリ乳酸系樹脂と、必要に応じて、架橋剤、その他添加剤を押出機で溶融混練した後、水中カッターやストランドカッター等で押出カットすることで得ることができる。ポリ乳酸系樹脂粒子の1個当りの重量は、0.05mg以上10mg以下が好ましく、より好ましくは0.1mg以上4mg以下である。粒子重量が前記範囲であれば、樹脂粒子の生産性が良好であり、成形空間への充填性が良好になる傾向がある。
【0042】
次にポリ乳酸系樹脂粒子に発泡剤を含浸させ、発泡性ポリ乳酸系樹脂粒子を得る。ポリ乳酸系樹脂粒子に発泡剤を含浸する方法としては、所望の発泡性が得られる発泡剤の存在下で、十分な圧力がかかる条件さえそろっていれば特に限定されるものではない。例えば、密閉容器内に水性媒体または非水性媒体を入れて、これに樹脂粒子と発泡剤を添加して、適度な温度、時間で攪拌することにより樹脂粒子に発泡剤を含浸させることが可能である。水性媒体で含浸を行う場合には、ポリ乳酸系樹脂は加水分解反応を受けやすい性質であることを考慮し、加水分解を抑制する工夫や短時間で含浸を終了させることが好ましい。
【0043】
なお、発泡剤の含浸では、安定した含浸性、発泡性を得るために含浸助剤、分散剤などを使用しても良い。含浸助剤としては、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類に代表されるプロトン系溶剤、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ノルマルプロピルアセテートなどのエステル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、などに代表される非プロトン系溶剤、などが挙げられるが、水性媒体で含浸する場合はポリ乳酸系樹脂の加水分解を助長しない、非プロトン系溶剤を用いることが好ましい。前記分散剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤等が挙げられる。また、水性媒体で含浸する場合は、樹脂粒子中への水の浸透を抑制する目的で、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、炭酸カリウムなどの1価の金属塩、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムなどの2価の金属塩、硫酸アルミニウムなどの3価の金属塩、などの水溶性塩類などを添加することが好ましい。前記樹脂粒子中への水の浸透を抑制する目的で添加する水溶性塩類などの添加量は、水100重量部に対して5重量部以上20重量部以下が好ましく、7.5重量部以上20重量部以下がより好ましい。5重量部より少ないと発泡剤の含浸が不充分な場合があり、20重量部より多いと発泡剤が入りにくくなる場合がある。
【0044】
或いは、発泡性ポリ乳酸系樹脂粒子を得る際に、押出機を用いてポリ乳酸系樹脂に発泡剤を含浸させることができ、その場合、ポリ乳酸系樹脂と、必要に応じて、架橋剤、その他添加剤を押出機へ投入し、さらに発泡剤を加え溶融混練した後、混練物を押出し、押出された混練物をカットして発泡性粒子を得ることができる。
【0045】
次に、発泡性ポリ乳酸系樹脂粒子を発泡させてポリ乳酸系樹脂発泡粒子を得る。このような方法としては、例えば、発泡性ポリ乳酸系樹脂粒子を蒸気や熱風、高周波等によって加熱発泡する方法、樹脂粒子を密閉容器内において発泡剤の存在下で分散媒に分散させるとともに、その内容物を加熱して樹脂粒子を軟化させてその粒子内に発泡剤を含浸させ、次いで容器の一端を開放し、容器内圧力を発泡剤の蒸気圧以上の圧力に保持しながら樹脂粒子と分散媒とを同時に容器内よりも低圧の雰囲気(通常は大気圧下)に放出して発泡させる方法、ポリ乳酸系樹脂と、必要に応じて、架橋剤、その他添加剤を押出機で溶融させると共に、発泡剤と混練して発泡性溶融混練物とし、次いでストランド状に押出して発泡させると共に、冷却後適当な長さに切断するか又はストランドを適当な長さに切断後冷却することによって発泡粒子を製造する方法、等が挙げられる。中でも、発泡性粒子輸送が可能であり、操作も簡便であるという点から、発泡性ポリ乳酸系樹脂粒子を蒸気や熱風、高周波等によって加熱発泡する方法が好ましい。
【0046】
以上のようにして、本発明において用いうる脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子を製造することが出来る。
【0047】
脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子を型内発泡成形することで厚みのある脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体を得ることが好ましい。しかし、ポリ乳酸系樹脂に代表される脂肪族ポリエステル系樹脂は、ガラス転移温度(以下、Tgと表記する場合がある)近傍で急速に軟化して溶融張力で低下する傾向がある為、急速な温度上昇が、急激な内部気体の膨張に伴う内部圧の上昇と重なると一気に膨張し、成形空間内へ水蒸気等の熱媒体の侵入が妨げられるため内部融着不良の原因となる傾向がある。そこで、例えば、以下のような加熱工程を行うことで、脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の内部まで充分に融着し、60mmを超える厚みのある脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体を得ることができる。
【0048】
例えば、
(1)通常発泡スチロールの成形に用いられる成形機やポリオレフィン系樹脂発泡粒子の成形に用いられる成形機において、閉鎖しうるが密閉しえない金型から構成される成形空間に脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子を充填し、比較的低い温度の熱媒体を脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子に接触させる、
(2)脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子を充填した金型を100℃以下の温度に温調した水中に浸漬させる、
(3)脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子を充填した金型に100℃以下の温度に温調した温水を流す、
等の加熱工程が挙げられる。この中でも(1)の方法が、既存の成形機を利用することが出来るため好ましい。
【0049】
発泡スチロールやポリオレフィン系樹脂発泡粒子の型内発泡成形法における加熱工程は、一般的には予熱工程と本加熱工程を含んでなる。予熱工程は、発泡粒子を型内に充填した際に出来る空間の空気を蒸気に置換し、発泡粒子の温度を上げる工程であり、本加熱工程は、続けて蒸気を与えることで発泡粒子を融着させる工程である。本発明においてこのような加熱工程を採用する場合、予熱工程時の成形空間中心温度がTg+30(℃)を超えTg+60(℃)以下であることが好ましく、Tg+33(℃)以上Tg+60(℃)以下がより好ましく、Tg+33(℃)以上Tg+55(℃)以下がさらに好ましい。
【0050】
また、本加熱工程時の、成形空間中心温度が、Tg+30(℃)以上Tg+60(℃)以下であることが好ましく、Tg+33(℃)以上Tg+60(℃)以下がより好ましく、Tg+33(℃)以上Tg+55(℃)以下がさらに好ましい。なお、成形空間中心温度は、熱電対等を用いて測定することが出来る。
【0051】
このような成形空間中心温度とするためには、通常発泡スチロールの成形に用いられる成形機やポリオレフィン系樹脂発泡粒子の成形に用いられる成形機の蒸気ラインにエアラインをつなぎ合わせて、蒸気とエアを混合、または、バッファタンク等で蒸気とエアの混合することにより調整することが好ましい。
【0052】
加熱工程時間としては、20秒以上400秒以下が好ましく、20秒以上380秒以下がより好ましく、20秒以上360秒以下がさらに好ましい。成形空間中心温度と接触時間が当該範囲であると、十分に内部融着した60mmを超える厚みの脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体を得ることが出来る。
【0053】
また、脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子の2次発泡力が乏しい場合は、一般的な型内発泡成形に用いられる加圧充填、圧縮充填の方法のほか、空気、窒素、二酸化炭素などの無機ガスを脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子に付与してもよい。
【0054】
このようにして得られた脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の嵩密度としては、0.014g/cm3以上0.050g/cm3以下が好ましく、0.016g/cm3以上0.048g/cm3以下がより好ましく、0.018g/cm3以上0.046g/cm3以下がさらに好ましい。当該範囲であれば、軽量であるため好ましい。
【0055】
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の厚みは、60mmを超え200mm以下であり、好ましくは、60mm以上180mm以下である。ここで、厚みとは、脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の広がり平面方向に対して垂直な方向のことである。ただし、ビーズ法型内発泡成形法によって製造された脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の場合には、型開き方向の発泡成形体の長さの最大値を言う。
【0056】
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、発泡成形体の厚み方向に対し表面から30%までの厚みを「表層部」、30%から70%までの厚みを「中心部」とした時、表層部との中心部の最大引張り応力が、それぞれ0.35MPa以上2.0MPa以下であることが好ましく、より好ましくは0.35MPa以上1.8MPa以下、さらに好ましくは、0.35MPa以上1.6MPa以下であり、かつ表層部の最大引張り応力と中心部の最大引張り応力の比が0.80以上1.20以下であることが好ましい。
【0057】
表層部と中心部の最大引張り応力が前記範囲であるとき、脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体が充分に内部融着していると言える傾向がある。
【実施例】
【0058】
以下、本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体を具体的な実施例により詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は重量基準である。
【0059】
<ガラス転移温度測定>
脂肪族ポリエステル系樹脂粒子約5mg秤量し、示差走査熱量測定装置(セイコーインスツルメンツ(株))にて0℃〜200℃を昇温速度10℃/minで昇温してガラス転移温度(℃)を測定した。
【0060】
<クロロホルム不溶分測定>
発泡成形体約0.3gを精秤し重量W1とする。次に、成形体を入れるメッシュ(目合200)の重量を測定しW2とした。次に、メッシュに成形体を包み、クロロホルム95mlを入れたフラスコに入れ、8時間加熱還流した。加熱還流した成形体入りメッシュを60℃の真空乾燥機で一晩乾燥した。乾燥した成形体入りメッシュの重量を測定し、W3とした。クロロホルム不溶分は下記の式から算出した。
クロロホルム不溶分(%)=(W3−W2)/W1×100
【0061】
<最大引張り応力測定>
脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の厚み方向の30%までの表層部と30%以上70%以下の中心部から、JIS K−6767に準拠したサイズに試験片を切り出し、該試験片を、引張圧縮試験機(ミネベア社製TG−20kN)を用い、JIS−K6767に準じて引張り試験を行い、得られた応力−歪曲線から最大引張り応力を求めた。
【0062】
<融着性評価>
表層部および中心部の最大引張り応力がそれぞれ0.35MPa以上2.0MPa以下であり、かつ表層部の最大引張り応力と中心部の最大引張り応力の比が0.80以上1.20以下である場合を、融着性が「良好」とした。それ以外の場合は融着性が「不良」とした。
【0063】
(実施例1)
D体比率10%、MI値3.7g/10分のポリ乳酸樹脂100重量部とポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン(株)製、MR−200)2.0重量部を、二軸押出機(東芝機械製、TEM35B)を用いて、シリンダー温度185℃で溶融混練し、水中カッターを用いて約1mmφ(約1.5mg)のビーズ状のポリ乳酸系樹脂粒子を得た。得られたポリ乳酸系樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)を測定した結果、60℃であった。
【0064】
このポリ乳酸系樹脂粒子100重量部に対して、水100重量部、発泡剤として脱臭ブタン(ノルマルブタン/イソブタン重量比=7/3)12重量部、食塩10重量部、分散助剤としてポリオキシエチレンオレイルエーテル0.3重量部をオートクレーブに仕込み、84℃で90分間保持した。十分に冷却後取出し、乾燥して、ポリ乳酸系樹脂発泡性粒子を得た。得られたポリ乳酸系樹脂発泡性粒子の発泡剤含浸率は5.5%であった。
【0065】
ポリ乳酸系樹脂発泡性粒子を予備発泡機(ダイセン工業製、BHP−300)に投入し、90℃の蒸気に40〜60秒間保持してポリ乳酸系樹脂発泡粒子を得た。得られたポリ乳酸系樹脂発泡粒子を風乾した後、篩を使用し融着粒子を分別した。分取されたポリ乳酸系樹脂発泡粒子の嵩倍率は0.025g/cm3であった。
【0066】
発泡成形機(ダイセン工業製、KR−57)を一部改良し、蒸気とエアを混合したものが導入可能なようにした成形機を用い、300×520×100mm厚の金型を設置し、成形空間内部温度が、予熱工程時に95℃、本加熱工程時に95℃となるよう型内発泡成形を行い、密度0.025g/cm3のポリ乳酸系樹脂発泡成形体を得た。得られた発泡成形体を表層部と中心部に切り出し、引張り試験を行い、融着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0067】
【表1】

【0068】
(実施例2)
成形空間内部温度が、予熱工程時に98℃、本加熱工程時に100℃となるように型内発泡成形した以外は実施例1と同様にし、得られた発泡成形体の融着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0069】
(実施例3)
300×450×150mm厚の金型で型内発泡成形した以外は実施例1と同様にし、得られた発泡成形体の融着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0070】
(実施例4)
成形空間内部温度が、予熱工程時に82℃、本加熱工程時に85℃となるように型内発泡成形した以外は実施例1と同様にし、得られた発泡成形体の融着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0071】
(実施例5)
成形空間内部温度が、予熱工程時に90℃、本加熱工程時に92℃となるように型内発泡成形した以外は実施例1と同様にし、得られた発泡成形体の融着性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0072】
(実施例6)
300×450×150mm厚の金型で蒸気のみを用いて、成形空間内部温度が予熱工程時に80℃、本加熱工程時に83℃として型内発泡成形した以外は実施例1と同様にし、得られた発泡成形体の融着性評価を行った。その結果を表1に示した。
【0073】
(比較例1)
300×520×100mm厚の金型で蒸気のみを用い、蒸気圧0.1MPaGで60秒加熱し成形したが、予熱工程中(その時の成形空間内部温度は122℃であった)に樹脂が大きく収縮して成形体は得られなかった。
【0074】
(比較例2)
ポリ乳酸樹脂にポリイソシアネート化合物を混錬しなかった以外は実施例1と同様にしたが、樹脂が収縮して成形体は得られなかった。
【0075】
(比較例3)
成形空間内部温度が、予熱工程時に75℃(導入蒸気温度は90℃)、本加熱工程時に85℃(導入蒸気温度は100℃)とした以外は実施例1と同様にしたが、成形直後に割れが発生し、成形体は得られなかった。
【産業上の利用可能性】
【0076】
クロロホルム不溶分が20%以上で、厚みが60mmを超え200mm以下である脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、発泡体の厚みが要求される様々な分野で使用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロロホルム不溶分が20%以上で、厚みが60mmを超え200mm以下である脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体。
【請求項2】
脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の表層部と中心部の最大引張り応力が、それぞれ0.35MPa以上2.0MPa以下であり、かつ、表層部の最大引張り応力と中心部の最大引張り応力の比が0.80以上1.20以下である請求項1記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体。
【請求項3】
見かけ密度が、0.014g/cm3以上0.050g/cm3以下である請求項1または2記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体。
【請求項4】
脂肪族ポリエステル系樹脂がポリ乳酸系樹脂である請求項1から3何れか一項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体。
【請求項5】
脂肪族ポリエステル系樹脂を含んでなる脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子を、閉鎖しうるが密閉しえない金型から構成される成形空間に充填し、加熱工程を経て得られることを特徴とする請求項1〜4何れか一項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の製造方法。
【請求項6】
加熱工程が、予熱工程と本加熱工程を含んでなり、脂肪族ポリエステル系樹脂のガラス転移温度(Tg)としたときに、予熱工程時の成形空間中心温度が、Tg+30(℃)を超えTg+60(℃)以下、本加熱工程時の成形空間中心温度が、Tg+30(℃)以上Tg+60(℃)以下であることを特徴とする請求項5記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の製造方法。
【請求項7】
加熱工程において使用する熱媒体として、水蒸気と空気の混合物を用いることを特徴とする請求項6に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の製造方法。

【公開番号】特開2010−235835(P2010−235835A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−86732(P2009−86732)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000000941)株式会社カネカ (3,932)
【Fターム(参考)】