原稿照明ユニット、原稿読取装置、画像形成装置
【課題】薄型化を図ることができ、かつ照明光によるハレーションの発生を抑制可能であり、主走査方向の照度平坦性に優れた原稿照明ユニット、小型で読取性能の安定性に優れた原稿読取装置、及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】光源1と、導光体5と、対向反射部材10とを少なくとも備え、導光体5は、原稿台4の法線方向に薄い形状であって、原稿台4と対向する内部表面に、内部反射領域13と、配向制御領域14とを有し、
読取領域12から導光体5の設置された方向に向かう光線経路のラインであって、原稿台4の法線に対する角度がハレーション発生の基準となる角度である第一のハレーションラインLAに対し、配向制御領域14の読取領域側端部19の位置が、第一のハレーションラインLAよりも読取光軸11から離れた位置となるように導光体5が配置されている原稿照明ユニット、これを備えた原稿読取装置及び画像形成装置。
【解決手段】光源1と、導光体5と、対向反射部材10とを少なくとも備え、導光体5は、原稿台4の法線方向に薄い形状であって、原稿台4と対向する内部表面に、内部反射領域13と、配向制御領域14とを有し、
読取領域12から導光体5の設置された方向に向かう光線経路のラインであって、原稿台4の法線に対する角度がハレーション発生の基準となる角度である第一のハレーションラインLAに対し、配向制御領域14の読取領域側端部19の位置が、第一のハレーションラインLAよりも読取光軸11から離れた位置となるように導光体5が配置されている原稿照明ユニット、これを備えた原稿読取装置及び画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル複写機やイメージスキャナ等の読取装置に使用される原稿照明ユニット、該原稿照明ユニットを備えた画像読取装置、該画像読取装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発光ダイオード(Light Emitting Diode:以下、LEDと称す)の開発が活発に行われている。LED素子の明るさは急激に高まっており、コストも低廉化してきている。LEDは、一般的に長寿命、高効率、高耐衝撃性、単色発光などの利点を有しており、多くの照明分野への応用が期待されている。
その用途の一つとして、デジタル複写機やイメージスキャナのような画像読取装置の原稿照明装置がある。さらに、白色発光型のLED素子における発光スペクトルは可視域の波長帯をカバーしており、カラー画像読取装置の原稿照明装置にも使用することができる。このため、白色LEDを用いた多種多様な原稿照明装置が提案されている。
【0003】
LEDを光源とした読取照明系には、光源から発した光束を導光体を用いて伝搬させ、原稿面を照射する方式がある。該導光体を原稿台の原稿読取面(以下、「原稿面」ともいう。)に対して傾斜させて配置する方式が知られているが、傾斜させることにより、読取照明系を原稿面と垂直な方向に薄く構成することが難しくなる。
【0004】
原稿読取において、書籍等を開いて原稿台の上に載せたとき、構造上頁間部分が浮いて原稿台に対して角度を持ち、一方向からの照明では全体を照明することができず、影ができて黒い影が読み取られてしまうという問題がある。同様に、切り貼り原稿も読取時に原稿段差部に陰線が生じてしまうという問題がある。
これらの問題を回避するために、読取光軸を挟んで両側から照明を行うことが知られている。
【0005】
原稿を両側から照明する構成としては、例えば、光源からの放射光を照明領域に導く第一の照明手段と、該第一の手段に対し読取光軸を挟んだ側から照明を行う第二の照明手段とからなる照明系の構成が知られており、この構成において、第一の照明手段による光の一部を第二の照明手段に導き、第二の照明手段によって反射させて照明領域に光を導く方式が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許文献1及び2には、第一の照明手段に導光体(以下、「導光板」ともいう。)が用いられ、導光体において光路の分離が行われることが記載されている。
【0006】
特許文献1の照明系の構成を図11に示す。特許文献1の照明系は、第一の照明手段から照明領域方向に導光するために、導光板を構成する反射面の一部を原稿台に対して傾斜配置させることが必要となっている(223eで示す傾斜反射面)。この傾斜反射面223eの位置および角度を最適化することによって、光源の光を照明領域方向に導いている。
特許文献2の照明系の構成を図12に示す。特許文献2の照明系における導光板も傾斜反射面を有する。なお、特許文献2の導光板は、出射面が原稿台側に飛び出してしまっているので、導光板が厚くなっている。
【0007】
特許文献1及び2に記載の照明系の構成では、LEDから放出された光は主走査方向に広がっている。導光体の内部において内部反射の作用を受けるが、導光体から出射した後にも主走査方向に広がる特性は残っている。
また、導光体の出射面から照明領域までは一定の距離を有するように配置されているため、隣接したLEDの光は、照明領域において主走査方向に重畳されて、主走査方向の照度分布平坦性が向上する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
照明系を薄く構成するために、特許文献1及び2に記載されているような傾斜反射面を有する導光体を薄くした場合、導光板の厚さ方向の傾斜反射面の長さも必然的に短くなり、その面積も減少する。すると、光源から傾斜反射面に直接的に伝播される光は減少し、照明領域に導くことのできる光量が減ってしまい、必要な照度を確保することが難しくなるという問題がある。
【0009】
また、例えば原稿台から原稿が浮いた状態で読取を行った場合に、導光板から照明されて読取領域で正反射した光線が撮像素子に到達し、部分的に原稿濃度が高くなり、画像が白くなるハレーションが発生することがある。LED光源を用いた読取装置においては、原稿の一部が点々と白飛びした画像となる。
【0010】
このようなハレーションを抑制する方法としては、拡散板を照明光路内に追加して読取領域における光量を均一にする方法が考えられる。しかしながら、拡散板等の拡散部材を増加することにより、コストが上昇したり、照明系の薄型化の妨げとなるという問題がある。
【0011】
そこで、本発明は上記課題を鑑み、薄型化を図ることができ、かつ照明光によるハレーションの発生を抑制可能であり、主走査方向の照度平坦性に優れた原稿照明ユニットを提供することを目的とする。
本発明はまた、該原稿照明ユニットを備え、小型で読取性能の安定性に優れた原稿読取装置、及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明に係る原稿照明ユニットは、
原稿台に載置された原稿の読取領域に光を照射し、該原稿からの反射光を画像読取素子により読み取る原稿読取装置における原稿照明ユニットにおいて、
主走査方向にライン状に配置した複数の光源と、前記光源からの照明光が入射する入射面、及び入射した照明光を前記読取領域へ照射する第一の出射面、並びに前記第一の出射面とは異なる方向へ照射する第二の出射面とを有する導光体と、前記導光体の前記第二の出射面からの出射光を前記読取領域に導く対向反射部材とを少なくとも備え、
前記導光体は、前記原稿台の法線方向に薄い形状であって、前記原稿台と対向する内部表面に、前記光源からの入射光を反射して導光体内部を伝搬させて前記第二の出射面に導く内部反射領域と、前記導光体内部を伝搬する光線の進行角度を偏向させて前記第一の出射面から前記読取領域に照射させる配向制御領域とを有し、
前記読取領域から前記導光体の設置された方向に向かう光線経路のラインであって、前記原稿台の法線に対する角度がハレーション発生の基準となる角度である第一のハレーションラインに対し、前記配向制御領域の読取領域側端部の副走査方向の位置が、前記第一のハレーションラインよりも前記読取領域の光軸から離れた位置となるように前記導光体が配置されていることを特徴とする原稿照明ユニットである。
【0013】
上記課題を解決するために、本発明に係る原稿読取装置は、
前記原稿照明ユニットと、
前記原稿照明ユニットから照明光を照射された原稿からの反射光の光路上に配置された読取光学系と、
前記読取光学系を介した光が入射する撮像素子と、を備えることを特徴とする原稿読取装置である。
上記課題を解決するために、本発明に係る画像形成装置は、
前記原稿読取装置と、
前記原稿読取装置で読み取られた画像情報に基づき、記録媒体上に画像を形成する手段とを備えることを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る原稿照明ユニットによれば、薄型化を図ることができ、かつ照明光によるハレーションの発生を抑制可能であり、主走査方向の照度平坦性に優れた原稿照明ユニットを提供することができる。
また、該原稿照明ユニットを備え、小型で読取性能の安定性に優れた原稿読取装置、及び画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の原稿照明ユニットの一実施態様を示す概要断面図である。
【図2】導光体に入射した光線の導光体内部における反射の一例を示す模式図である。
【図3】第3及び第5の実施態様に係る原稿照明ユニットを説明する概略図である。
【図4】第4の実施態様に係る原稿照明ユニットを説明する概略図である。
【図5】第7の実施態様に係る原稿照明ユニットを説明する概略図である。
【図6】第9の実施態様に係る原稿照明ユニットを説明する概略図である。
【図7】ハレーションラインと原稿読取面との交点の高さを説明する図である。
【図8】本発明に係る原稿読取装置の一実施態様を示す概要断面図である。
【図9】本発明に係る原稿読取装置の他の実施態様を示す概要断面図である。
【図10】本発明に係る画像形成装置の一実施態様を示す概要断面図である。
【図11】従来例を示す図である。
【図12】従来例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る原稿照明ユニット、原稿読取装置、画像形成装置について、図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
なお、以下の実施態様を説明する図において、主走査方向をX方向、副走査方向(原稿読取方向)をZ方向、X方向及びZ方向と直交する方向をY方向とする。
【0017】
〔第1の実施態様〕
本発明の原稿照明ユニットの一実施態様を示す概要断面図を図1に示す。
本発明の原稿照明ユニットは、原稿台4に載置された原稿の読取領域12に光を照射し、該原稿からの反射光を画像読取素子により読み取る原稿読取装置における原稿照明ユニットであって、複数の光源1と、導光体5と、対向反射部材(対向反射ミラー)10とを少なくとも備える。
【0018】
複数の光源1は、基板(図示せず)上に実装され、所定の間隔で離間して主走査方向に配置されているので、原稿台4の法線方向(Y方向)は厚くならない。
各々の光源1の発光面2からは光が放出される。発光面2の法線方向が副走査方向(Z方向)となるように配置されている。
光源1としては、LEDを用いることができる。サイドビュータイプを用いることにより、LEDの実装基板を原稿台4と水平方向に配置できるので、装置の薄型化の観点からサイドビュータイプを選択することが好ましい。ただし、用途や仕様などによってはトップビュータイプを用いることができる。
【0019】
導光体5は、Y方向に対して薄い形状であり、導光体5の上部水平面8および下部水平面9は原稿台4と水平になるように配置されているので、非水平である場合よりもY方向の設置スペースが薄く小さくなっている。
導光板のY方向の厚さは1mm程度であり、従来の導光板の厚み(約4〜5mm)と比べて薄くなっている。
【0020】
図1に示すように、導光体5の入射面3は、光源1の発光面2と近接し対向して配置されており、光源1の発光面2から放射された光の入射面3から導光体5への入射効率は高くなっている。
また、図1に示すように、導光体5の下部水平面9には、読取領域の光軸(読取光軸)11に近い側に配向制御領域14が設けられている。
【0021】
入射面3から導光体5に入射した光線の導光体内部における反射の例を図2に示す。
図2に示すように、配向制御領域14に入射した光線は、配向制御領域14に副走査方向に周期構成された配向制御面15の反射作用によって上部水平面8側に反射されるとともに、反射角の偏向作用によって、上部水平面8で屈折透過して読取領域12に導かれる。
下部水平面9の読取光軸11から遠い側は内部反射領域13となっており、内部反射領域13に入射した光線は、反射角の偏向作用を受けずに単純に反射され、導光体5の内部を伝搬して第二の出射面7に至る。
【0022】
内部反射領域13と配向制御領域14による反射作用および偏向作用は、図2に示すように、配向制御領域14の配向制御面15の法線16の向きを下部水平面9の法線17の向きよりも光源1が配置される側に傾けることによって得られる。
また、図2に示すように、配向制御面15は、配向制御領域14において副走査方向(Z方向)に周期構成させることによって、所定の傾きの配向制御面を副走査方向に短くすることができるのと同時に、原稿台垂直方向(Y方向)にも短くすることができる。
【0023】
このように、配向制御領域14によって、光線を原稿読取領域12の方向に導いているが、図1に示すとおり、配向制御領域14は原稿読取領域12に対し、副走査方向にずれた位置にあり、バックライト照明とは位置関係が異なっている。このため、バックライト照明のように配向が強くなる方向をY軸方向としても、効率的な照明を実現できない。ここでは、原稿読取領域12の方向への配向比が高くなるようにしている。
【0024】
また、配向制御領域14から原稿読取領域12までの距離は、バックライト照明装置における照明系から液晶表示部までの距離と比べると長くなっている。配向制御領域14で反射して原稿読取領域12に到達するまでの距離が長い分、主走査方向にも角度の幅をもった光束は、主走査方向にも広がっていくことになる。さらに、主走査方向に光源1を隣接して並べて配置しているため、互いに隣接する光源1からの光束は、読取領域12では互いに重畳して照明される。よって、バックライト照明と比較すると主走査方向の照度平坦性が得られやすい構成となっている。
バックライト照明の場合は、照明領域までの距離が短く、主走査方向の照度平坦性を得るために、配向制御面において光束が主走査方向に広がるようにする必要が生じ、主走査方向にも周期的な構造として、配向制御面の傾きが主走査方向に変わる湾曲した面にするなどの必要があり、複雑な構造的となる。
しかしながら、本発明の原稿照明ユニットにおける配向制御面14では、LED光源1の主走査方向の配列ピッチによっては、配向制御面14で主走査方向に光束を広げなくても、主走査方向の照度の平坦性が得られるので、連続した面でもよく、主走査方向に周期的な構造とする必要がなくなる。バックライト照明よりも簡易な構造とすることができ、製造が容易で、コスト低減が可能となる。
【0025】
導光体5を読取光軸11から近い位置に配置すると、以下のような理由からハレーションが発生する。
配向制御領域14から読取領域12に至る光線は、原稿読取面(図7等で示す18)において正反射もしくは拡散反射される。正反射光が読取光学系を介して撮像素子に到達すると、その光強度は拡散反射光よりも強いため、ハレーションが発生し、白抜けした画像となってしまう。
こうした現象は、ブック原稿等のように原稿台に対し原稿読取面が傾いているときに発生する。
【0026】
ハレーションが発生する角度を予め設定し、ハレーション発生の基準となるハレーションラインを規定することができる。すなわち、読取領域12から導光体5または対向反射部材10の設置された方向に向かう光線経路のラインであって、該光線経路のラインのうち原稿台4の法線に対する角度がハレーション発生の基準となる角度であるものをハレーションラインとして規定する。以下、導光体5の設置方向へ向かうハレーションラインを第一のハレーションライン、対向反射部材10の設置方向へ向かうハレーションラインを第二のハレーションラインという。
【0027】
ハレーションの発生を回避するためには、ハレーションラインに対し、前記配向制御領域の読取領域側端部の副走査方向の位置が、前記第一のハレーションラインよりも前記読取領域の光軸から離れた位置となるように前記導光体が配置されていることが必要となる。
ハレーションの発生を回避するためには、図1に示すように、導光体5の位置を副走査方向に読取光軸11に対してハレーションラインLAよりも離れた位置に設ける必要があり、特に、配向制御領域14の読取光軸11側の端部の位置がハレーションラインLAよりも離れた位置になるように設ける。
配向制御領域14の読取光軸11側端部よりも読取光軸11から離れた位置から原稿読取面に至る光線が原稿台4の法線となす角は、読取光軸11側端部から原稿読取面に至る光線が原稿台14の法線となす角よりも大きいので、読取光軸11側端部より読取光軸11に近い光線が撮像素子に至らなければ、ハレーションが発生しない。
【0028】
このように、本発明の原稿照明ユニットによれば、従来よりも薄い構成で、導光体5側からの照明光によるハレーションの発生を、原稿読取面18の傾き角に対応して回避できる。
【0029】
〔第2の実施態様〕
対向反射部材(対向照明ミラー)10を読取光軸11と近い位置に配置した場合にも、以下のような理由からハレーションが発生する。
対向照明ミラー10から読取領域11に至る光線も、原稿読取面18で反射されることになるが、原稿読取面18における反射光には、正反射光と拡散反射光がある。正反射光が読取光学系20を介して撮像素子に到達すると、その光強度は拡散反射光よりも強いため、ハレーションが発生して白抜けした画像となってしまう。これを回避するためには、図1に示すように、対向照明ミラー10の位置を副走査方向に読取光軸11に対してハレーションラインLBよりも離れた位置に設けておくことが好ましく、特に、対向照明ミラー10の読取光軸側の端部の位置がハレーションラインLBよりも離れた位置になるように設けることが好ましい。
【0030】
対向照明ミラー10の読取光軸11側端部よりも読取光軸11から離れた位置から原稿読取面に至る光線が原稿台4の法線となす角は、読取光軸11側端部から原稿読取面に至る光線が原稿台14の法線となす角よりも大きいので、読取光軸11側端部より読取光軸11に近い光線が撮像素子に至らなければ、ハレーションが発生しない。
本実施態様によれば、導光体5からの照明光によるハレーションと、対向照明ミラー10からの照明光によるハレーションのいずれも防止することができる。
【0031】
〔第3の実施態様〕
図3に示すように、原稿台4の法線に対する原稿読取面18の法線の副走査断面における傾角がψであるとき、第一のハレーションラインLAは、原稿台4の法線に対し2×ψの角度をもって読取領域12の副走査方向中央から導光体5の設置された方向に向かう光線経路のラインである。
このように、ハレーションラインLAを規定することにより、原稿読取面18の傾きをどの程度考慮するかという設計の仕様に応じて、導光体5や配向制御領域14を適切に配置することができ、ハレーションの発生を防ぐことができる。
【0032】
図3に示すように、原稿読取面18の傾きがψである場合には、原稿読取面18上に2ψの入射角で入射するハレーションラインLA上の光線は、原稿読取面18で正反射し、読取光軸11に平行な反射光として読取光学系50を介して撮像素子に到達するため、ハレーションが発生する。
このことから、図3のように、ハレーションラインLAよりも配向制御領域14が副走査方向に読取光軸11から離れた位置にあれば、配向制御領域14から原稿読取面18の読取領域の中央に到達するいかなる光線も入射角度は2ψよりも大きくなるので、読取光軸11と平行な方向に反射してハレーションをひきおこすことはない。
なお、説明図3においては、説明を簡略にするために、原稿ガラス面4や導光体5の空気層との境界面における光線屈折は無視しているが、これらについても考慮することが望ましい。
【0033】
ハレーションラインLAと原稿読取面18の交点の高さhは、図7に示すように原稿読取面18の形状から適宜求めることができる。
【0034】
〔第4の実施態様〕
読取光軸11が、組付け誤差や振動によって副走査方向にずれた場合にも、ハレーションが発生しないようにするためには、読取光軸11の副走査方向のズレ量を見込んでハレーションラインを規定することが好ましい。
図4に示すように、読取光軸11を挟んで副走査方向に読取領域12を定め、原稿台4の法線に対する原稿読取面18の法線の副走査断面における傾き角をψとしたときに、読取領域12における副走査方向に導光体5側の原稿面端部から2×ψの角度を以て導光体設置方向に向けて伝搬する光線経路としてハレーションラインLAを規定することが好ましい。
このように規定することによって、読取光軸11が11’の位置にズレた場合にも、導光体5の側からの照明光によるハレーションの発生を回避することができる。
【0035】
〔第5の実施態様〕
原稿台4の法線に対する原稿読取面18の法線の副走査断面における傾角が−ψであるとき、第二のハレーションラインLBは、原稿台4の法線に対し−2×ψの角度をもって読取領域12の副走査方向中央から対向照明ミラー10の設置された方向に向かう光線経路のラインである。
このように、ハレーションラインLBを規定することにより、原稿読取面18の傾きをどの程度考慮するかという設計の仕様に応じて、対向照明ミラー10を適切に配置することができ、ハレーションの発生を防ぐことができる。
【0036】
〔第6の実施態様〕
読取光軸11が、組付け誤差や振動によって副走査方向にずれた場合にも、ハレーションが発生しないようにするためには、読取光軸11の副走査方向のズレ量を見込んでハレーションラインを規定することが好ましい。
図4に示すように、読取光軸11を挟んで副走査方向に読取領域12を定め、原稿台4の法線に対する原稿読取面18の法線の副走査断面における傾き角を−ψとしたときに、読取領域12における副走査方向に対向照明ミラー10側の原稿面端部から−2×ψの角度を以て導光体設置方向に向けて伝搬する光線経路としてハレーションラインLBを規定することが好ましい。
このように規定することによって、読取光軸11が11’の位置にズレた場合にも、対向照明ミラー10の側からの照明光によるハレーションの発生を回避することができる。
【0037】
〔第7の実施態様〕
図5に示すように、読取光学系50の入射瞳径をr、原稿読取面18から読取光学系50の入射瞳までの距離をD、rとDより定まる角度を−ω=arc tan(r/D)とすると、正反射光が読取光軸となす角度が−ωよりも小さければ、正反射光は読取光学系50の入射瞳には入らないので、撮像素子にも到達せず、ハレーションも発生しない。
これを満たすようにするには、ハレーションラインLAを、図5に示すように、読取中心に対する光線入射角が2ψ+ωとなる光線の位置と規定する。そして、ハレーションラインLAよりも、副走査方向に読取光軸11から離れた位置に導光体5の配向制御領域14があれば、配向制御領域14から読取中心に到達するいかなる光線も、原稿読取面18への入射角度は2ψ+ωよりも大きくなるので、読取光学系50の入射瞳には入射しなくなり、ハレーションは発生しない。
なお、図5においては、説明を簡略にするために、原稿ガラス面や導光体界面における光線屈折は無視しているが、これらについても考慮することが望ましい。
【0038】
〔第8の実施態様〕
読取光軸11が副走査方向にずれてもハレーションが発生しないようにするには、図5に示した第7の実施態様のハレーションラインLAを、読取領域の中央ではなく導光体側の端部に入射する光線の入射角が2ψ+ωとなる光線の位置と考えればよい。
そして、ハレーションラインLAよりも、副走査方向に読取光軸11から離れた位置に導光体5の配向制御領域14があれば、配向制御領域14から読取領域12に到達するいかなる光線も、読取領域12への入射角度は2ψ+ωよりも大きくなるので、読取光学系20の入射瞳に入射しなくなり、ハレーションは発生しない。
【0039】
〔第9の実施態様〕
図6に示すように、読取光学系50の入射瞳径をr、原稿面から読取光学系の入射瞳までの距離をD、rとDより定まる角度をω=tan-1 (r/D)とすると、対向照明ミラー10による正反射光が読取光軸11となす角度がωよりも大きければ、前記の正反射光は読取光学系50の入射瞳には入らないので、撮像素子にも到達せず、ハレーションの発生を回避することができる。
これを満たすようにするには、ハレーションラインLBを、図6に示すように、読取中心に対する光線入射角が−(2ψ+ω)となる光線の位置と考えればよい。そして、ハレーションラインLBよりも、副走査方向に読取光軸11から離れた位置に対向照明ミラー10を配置すれば、対向照明ミラー10から読取中心に到達するいかなる光線も、読取面18への入射角度は−(2ψ+ω)よりも小さくなるので、読取光学系50の入射瞳に入射しなくなり、ハレーションは発生しない。
なお、説明図においては、説明を簡略にするために、原稿ガラス面における光線屈折は無視しているが、これらについても考慮することが望ましい。
【0040】
〔第10の実施態様〕
読取光軸11が副走査方向にずれてもハレーションが発生しないようにするには、図6に示した第9の実施態様のハレーションラインLBを、読取領域12の中央ではなく、対向照明ミラー10側の端部に入射する光線の入射角が−(2ψ+ω)となる光線の位置と考えればよい。
そして、ハレーションラインLBよりも、副走査方向に読取光軸11から離れた位置に対向照明ミラー10があれば、対向照明ミラー10から読取領域12に到達するいかなる光線も、読取領域12への入射角度は−(2ψ+ω)よりも小さくなるので、読取光学系50の入射瞳には入射しなくなり、ハレーションはおこらない。
【0041】
〔第11の実施態様〕
本発明の原稿照明ユニットにおいて、光源1から読取領域12に至る光路において、導光体5により照明光を拡散させることが好ましい。
例えば、導光体5が照明光を拡散させる拡散面を有する構成とすることができる。
このような構成とすることにより、拡散板等の拡散部材を増加することがなく、部品コストや組み付けコストを削減することができる。
また、照明光を拡散させることにより、光源から放射する眩光が当該装置を使用するユーザの網膜に到達する光エネルギー密度を下げることができるので、安全性においても優れた照明ユニットを提供できる。
上述の従来の装置において、例えば、図11に示した特許文献1の装置では、LEDから垂直に放射される光線もしくはこれと放射角が近い光線群は導光板の傾斜面223eで反射するか、対向ミラー225で反射して照明領域方向に導かれているので、照明領域側から直視した際に眩光となることが避けられない。また、図12に示した特許文献2の装置では、LEDから垂直に放射される光線もしくはこれと放射角が近い光線の類は導光板の傾斜面で反射して原稿面側に向けられた出射面から出射するので、出射面を直視した際にこの光線が眩光となることが避けられない。
【0042】
〔第12の実施態様:原稿読取装置〕
本発明の原稿読取装置は、本発明の原稿照明ユニットと、該原稿照明ユニットから照明光を照射された原稿からの反射光の光路上に配置された読取光学系と、読取光学系を介した光が入射する撮像素子とを備える。
図8に第12の実施態様である原稿読取装置を示す。
原稿読取装置20は、原稿照明ユニット21と、第1の反射ミラー23、第2の反射ミラー24、第3の反射ミラー25、及び結像素子27で構成される読取光学系と、撮像素子(CCD)28とから構成されている。
原稿照明ユニット21は、照明光学系21aと、対向照明光学系21bとからなり、原稿台4上の原稿42をライン状に照明し、原稿反射光を反射ミラー23、24、25によって結像素子27に導き、原稿42の像を撮像素子28上に結像する。
【0043】
対向照明光学系21bは、導光体5から出射した光束を反射する対向反射部材10である。原稿照明ユニット21と第1の反射ミラー23とを含む第1の走行体22は走査速度Vで、反射ミラー24、25を含む第2の走行体26は走査速度V/2で走査して、原稿面全体をスキャンして読み取る。
【0044】
本実施態様の原稿読取装置20は、本発明の原稿照明ユニット21が格段に薄くなっているため、薄い装置とすることができる。
また、本発明の原稿照明ユニット21を備えることにより、主走査方向及び副走査方向の両方向に照明光の配向を制御でき、光源(LED)の配列個数が少なくても照度分布特性を良好に制御できるため、照度が平坦で読取位置ズレに対して強く、原稿読取装置として安定性の高い画像信号が得られる。
【0045】
〔第13の実施態様:原稿読取装置〕
図9に第13の実施態様である原稿読取装置を示す。
本実施態様における原稿読取装置30では、原稿照明ユニット31と、反射ミラー33、結像素子35、撮像素子36が一つの筐体32内に一体化されている。反射ミラー33、結像素子35は、読取光学系を構成する。
筐体32により一体化されている走行体34は、線速Vで副走査方向に走査して、原稿42をスキャンして読み取る。
【0046】
本実施態様の原稿読取装置30は、図8に示した第*の実施態様の原稿読取装置よりも走査機構が簡略化され、装置をY方向により薄型化できる。
照明装置と光学系とが一体化されていることにより、走査駆動の動的振動に伴う副走査方向の原稿読み取り位置の誤差が小さくなるので、撮像素子で受光される光強度の変動量を少なくでき、誤差を見込んで読み取りに必要な照明領域を副走査方向に広くしなくてもよい。また省エネ化できる。
【0047】
〔第14の実施態様:画像形成装置〕
本発明の画像形成装置は、本発明の原稿読取装置と、該原稿読取装置で読み取られた画像情報に基づき、記録媒体上に画像を形成する手段とを備える。
図10に第14の実施態様である画像形成装置の一例としてのフルカラー複写機の内部構造の概略正面図を示す。
複写機100の装置本体102内の中央部には、カラー画像を形成するための画像形成部103が設けられている。この画像形成部103は、等間隔に離間させて水平向きに並列に配設された4つのドラム状の感光体104、感光体104の外周面を一様に帯電する帯電ローラ105、帯電ローラ105により帯電された各感光体104の外周面を画像データに応じて露光することにより静電潜像を形成する露光装置106、静電潜像にトナーを供給することにより静電潜像をトナー像として顕像化する現像装置107、感光体104上のトナー像が順次転写される中間転写ベルト108、中間転写ベルト108上へのトナー像の転写後に感光体104上に残留したトナーを除去するクリーニング装置109、中間転写ベルト108上に転写されたトナー像を記録媒体Sに転写させる転写ローラ110等により構成されている。
なお、4つの感光体104上にはそれぞれ異なる色のトナー像(Y;イエロー、M;マゼンタ、C;シアン、K;ブラック)が形成され、これらの各色のトナー像が中間転写ベルト108上に転写されることにより、中間転写ベルト108上ではカラーのトナー像が形成され、このカラーのトナー像が記録媒体Sに転写される。
【0048】
装置本体102の上部には、後述する照明装置による照明対象物である原稿を自動送りするADF111と、後述する照明装置による照明対象物である原稿が載置されるコンタクトガラス112と、ADF111で自動送りされた原稿又はコンタクトガラス112上に載置された原稿を読取る画像読取装置113とが配置されている。
【0049】
本発明の画像読取装置113は、コンタクトガラス112と平行に2:1の速度で走行可能な第1・第2走行体114,115、レンズ116、画像読取部であるCCD117等により構成されている。第1走行体114には、コンタクトガラス112上に載置された原稿、又は、ADF111で搬送される原稿の原稿面を照明するための照明装置118と、原稿面で反射されて読取光軸に沿って進行する読取光を反射させる第1ミラー119とが搭載されている。第2走行体115には、第1ミラー119で反射された光をさらに反射させる第2ミラー120と第3ミラー121とが搭載されている。第1〜第3ミラー119,120,121で順次反射された読取光の進行方向前方には、レンズ116とCCD117とが配置されている。
【0050】
装置本体102の下部には、記録媒体Sを収納する複数段、例えば4段の用紙カセット124が設けられている。これらの用紙カセット124内に収納された記録媒体Sはピックアップローラ125とフィードローラ126とにより一枚ずつ分離給紙され、分離給紙された記録媒体Sは装置本体102内に設けられた用紙搬送路27に沿って搬送される。この用紙搬送路127上には、レジストローラ128、転写ローラ110、定着装置129、排紙ローラ130等が配置されている。
【0051】
このような構成において、画像読取装置113での読み取り結果に応じて露光装置106の半導体レーザから各色(イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックK)の画像データに応じたレーザ光が出射され、そのレーザ光が帯電ローラ105により一様に帯電された各感光体104の外周面を露光することにより静電潜像が形成される。この静電潜像に対して各現像装置107から各色のトナーが供給されることにより、各色のトナー像が形成される。各感光体104上のトナー像は、感光体104と同期して移動する中間転写ベルト108上に順次転写され、中間転写ベルト108上にはカラートナー像が形成される。
【0052】
一方、画像形成部103での画像形成動作開始にあわせ、用紙カセット124内からは、記録媒体Sの分離給紙が開始され、分離給紙されて用紙搬送路127上を搬送された記録媒体Sは間欠的に回転駆動するレジストローラ128により、中間転写ベルト108と転写ローラ110との間の転写位置へ送り込まれる。
次にレジストローラ128が回転駆動され、記録媒体Sが中間転写ベルト108と転写ローラ110との間に送り込まれることにより、中間転写ベルト108上のカラートナー像が記録媒体S上に転写される。記録媒体S上に転写されたカラートナー像は、記録媒体Sが定着装置129を通過する過程で記録媒体Sに定着され、カラートナー像が定着された記録媒体Sは排紙ローラ130によって排紙トレイ131上に排紙される。
なお、画像読取装置113はスキャナ装置として独立に動作させることも可能である。
【0053】
本発明の画像形成装置によれば、スキャナ部である画像読取装置を従来よりも薄型化及び軽量化できるので、材料コストも削減することができる。また、本発明の画像形成装置は、照明効率が高く照度の平坦性がよいので、画像信号が安定し、画像品質が高く、信号補正に要するコストを低減できる。さらに、光源から放射される光のエネルギー密度が低く、作業中のユーザに対する安全性も優れている。
【符号の説明】
【0054】
L(LA,LB) ハレーションライン
1 光源
2 発光面
3 入射面
4 原稿台
5 導光体
7 第二の出射面
8 上部水平面(第一の出射面)
9 下部水平面
10 対向反射部材(対向ミラー)
11 読取光軸
12 読取領域
13 内部反射領域
14 配向制御領域
15 配向制御面
16、17 法線
18 原稿面
19 配向制御領域の読取光軸側端部
50 読取光学系
【先行技術文献】
【特許文献】
【0055】
【特許文献1】特開2010−252340号公報
【特許文献2】特開2010−191397号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル複写機やイメージスキャナ等の読取装置に使用される原稿照明ユニット、該原稿照明ユニットを備えた画像読取装置、該画像読取装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発光ダイオード(Light Emitting Diode:以下、LEDと称す)の開発が活発に行われている。LED素子の明るさは急激に高まっており、コストも低廉化してきている。LEDは、一般的に長寿命、高効率、高耐衝撃性、単色発光などの利点を有しており、多くの照明分野への応用が期待されている。
その用途の一つとして、デジタル複写機やイメージスキャナのような画像読取装置の原稿照明装置がある。さらに、白色発光型のLED素子における発光スペクトルは可視域の波長帯をカバーしており、カラー画像読取装置の原稿照明装置にも使用することができる。このため、白色LEDを用いた多種多様な原稿照明装置が提案されている。
【0003】
LEDを光源とした読取照明系には、光源から発した光束を導光体を用いて伝搬させ、原稿面を照射する方式がある。該導光体を原稿台の原稿読取面(以下、「原稿面」ともいう。)に対して傾斜させて配置する方式が知られているが、傾斜させることにより、読取照明系を原稿面と垂直な方向に薄く構成することが難しくなる。
【0004】
原稿読取において、書籍等を開いて原稿台の上に載せたとき、構造上頁間部分が浮いて原稿台に対して角度を持ち、一方向からの照明では全体を照明することができず、影ができて黒い影が読み取られてしまうという問題がある。同様に、切り貼り原稿も読取時に原稿段差部に陰線が生じてしまうという問題がある。
これらの問題を回避するために、読取光軸を挟んで両側から照明を行うことが知られている。
【0005】
原稿を両側から照明する構成としては、例えば、光源からの放射光を照明領域に導く第一の照明手段と、該第一の手段に対し読取光軸を挟んだ側から照明を行う第二の照明手段とからなる照明系の構成が知られており、この構成において、第一の照明手段による光の一部を第二の照明手段に導き、第二の照明手段によって反射させて照明領域に光を導く方式が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許文献1及び2には、第一の照明手段に導光体(以下、「導光板」ともいう。)が用いられ、導光体において光路の分離が行われることが記載されている。
【0006】
特許文献1の照明系の構成を図11に示す。特許文献1の照明系は、第一の照明手段から照明領域方向に導光するために、導光板を構成する反射面の一部を原稿台に対して傾斜配置させることが必要となっている(223eで示す傾斜反射面)。この傾斜反射面223eの位置および角度を最適化することによって、光源の光を照明領域方向に導いている。
特許文献2の照明系の構成を図12に示す。特許文献2の照明系における導光板も傾斜反射面を有する。なお、特許文献2の導光板は、出射面が原稿台側に飛び出してしまっているので、導光板が厚くなっている。
【0007】
特許文献1及び2に記載の照明系の構成では、LEDから放出された光は主走査方向に広がっている。導光体の内部において内部反射の作用を受けるが、導光体から出射した後にも主走査方向に広がる特性は残っている。
また、導光体の出射面から照明領域までは一定の距離を有するように配置されているため、隣接したLEDの光は、照明領域において主走査方向に重畳されて、主走査方向の照度分布平坦性が向上する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
照明系を薄く構成するために、特許文献1及び2に記載されているような傾斜反射面を有する導光体を薄くした場合、導光板の厚さ方向の傾斜反射面の長さも必然的に短くなり、その面積も減少する。すると、光源から傾斜反射面に直接的に伝播される光は減少し、照明領域に導くことのできる光量が減ってしまい、必要な照度を確保することが難しくなるという問題がある。
【0009】
また、例えば原稿台から原稿が浮いた状態で読取を行った場合に、導光板から照明されて読取領域で正反射した光線が撮像素子に到達し、部分的に原稿濃度が高くなり、画像が白くなるハレーションが発生することがある。LED光源を用いた読取装置においては、原稿の一部が点々と白飛びした画像となる。
【0010】
このようなハレーションを抑制する方法としては、拡散板を照明光路内に追加して読取領域における光量を均一にする方法が考えられる。しかしながら、拡散板等の拡散部材を増加することにより、コストが上昇したり、照明系の薄型化の妨げとなるという問題がある。
【0011】
そこで、本発明は上記課題を鑑み、薄型化を図ることができ、かつ照明光によるハレーションの発生を抑制可能であり、主走査方向の照度平坦性に優れた原稿照明ユニットを提供することを目的とする。
本発明はまた、該原稿照明ユニットを備え、小型で読取性能の安定性に優れた原稿読取装置、及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明に係る原稿照明ユニットは、
原稿台に載置された原稿の読取領域に光を照射し、該原稿からの反射光を画像読取素子により読み取る原稿読取装置における原稿照明ユニットにおいて、
主走査方向にライン状に配置した複数の光源と、前記光源からの照明光が入射する入射面、及び入射した照明光を前記読取領域へ照射する第一の出射面、並びに前記第一の出射面とは異なる方向へ照射する第二の出射面とを有する導光体と、前記導光体の前記第二の出射面からの出射光を前記読取領域に導く対向反射部材とを少なくとも備え、
前記導光体は、前記原稿台の法線方向に薄い形状であって、前記原稿台と対向する内部表面に、前記光源からの入射光を反射して導光体内部を伝搬させて前記第二の出射面に導く内部反射領域と、前記導光体内部を伝搬する光線の進行角度を偏向させて前記第一の出射面から前記読取領域に照射させる配向制御領域とを有し、
前記読取領域から前記導光体の設置された方向に向かう光線経路のラインであって、前記原稿台の法線に対する角度がハレーション発生の基準となる角度である第一のハレーションラインに対し、前記配向制御領域の読取領域側端部の副走査方向の位置が、前記第一のハレーションラインよりも前記読取領域の光軸から離れた位置となるように前記導光体が配置されていることを特徴とする原稿照明ユニットである。
【0013】
上記課題を解決するために、本発明に係る原稿読取装置は、
前記原稿照明ユニットと、
前記原稿照明ユニットから照明光を照射された原稿からの反射光の光路上に配置された読取光学系と、
前記読取光学系を介した光が入射する撮像素子と、を備えることを特徴とする原稿読取装置である。
上記課題を解決するために、本発明に係る画像形成装置は、
前記原稿読取装置と、
前記原稿読取装置で読み取られた画像情報に基づき、記録媒体上に画像を形成する手段とを備えることを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る原稿照明ユニットによれば、薄型化を図ることができ、かつ照明光によるハレーションの発生を抑制可能であり、主走査方向の照度平坦性に優れた原稿照明ユニットを提供することができる。
また、該原稿照明ユニットを備え、小型で読取性能の安定性に優れた原稿読取装置、及び画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の原稿照明ユニットの一実施態様を示す概要断面図である。
【図2】導光体に入射した光線の導光体内部における反射の一例を示す模式図である。
【図3】第3及び第5の実施態様に係る原稿照明ユニットを説明する概略図である。
【図4】第4の実施態様に係る原稿照明ユニットを説明する概略図である。
【図5】第7の実施態様に係る原稿照明ユニットを説明する概略図である。
【図6】第9の実施態様に係る原稿照明ユニットを説明する概略図である。
【図7】ハレーションラインと原稿読取面との交点の高さを説明する図である。
【図8】本発明に係る原稿読取装置の一実施態様を示す概要断面図である。
【図9】本発明に係る原稿読取装置の他の実施態様を示す概要断面図である。
【図10】本発明に係る画像形成装置の一実施態様を示す概要断面図である。
【図11】従来例を示す図である。
【図12】従来例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る原稿照明ユニット、原稿読取装置、画像形成装置について、図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
なお、以下の実施態様を説明する図において、主走査方向をX方向、副走査方向(原稿読取方向)をZ方向、X方向及びZ方向と直交する方向をY方向とする。
【0017】
〔第1の実施態様〕
本発明の原稿照明ユニットの一実施態様を示す概要断面図を図1に示す。
本発明の原稿照明ユニットは、原稿台4に載置された原稿の読取領域12に光を照射し、該原稿からの反射光を画像読取素子により読み取る原稿読取装置における原稿照明ユニットであって、複数の光源1と、導光体5と、対向反射部材(対向反射ミラー)10とを少なくとも備える。
【0018】
複数の光源1は、基板(図示せず)上に実装され、所定の間隔で離間して主走査方向に配置されているので、原稿台4の法線方向(Y方向)は厚くならない。
各々の光源1の発光面2からは光が放出される。発光面2の法線方向が副走査方向(Z方向)となるように配置されている。
光源1としては、LEDを用いることができる。サイドビュータイプを用いることにより、LEDの実装基板を原稿台4と水平方向に配置できるので、装置の薄型化の観点からサイドビュータイプを選択することが好ましい。ただし、用途や仕様などによってはトップビュータイプを用いることができる。
【0019】
導光体5は、Y方向に対して薄い形状であり、導光体5の上部水平面8および下部水平面9は原稿台4と水平になるように配置されているので、非水平である場合よりもY方向の設置スペースが薄く小さくなっている。
導光板のY方向の厚さは1mm程度であり、従来の導光板の厚み(約4〜5mm)と比べて薄くなっている。
【0020】
図1に示すように、導光体5の入射面3は、光源1の発光面2と近接し対向して配置されており、光源1の発光面2から放射された光の入射面3から導光体5への入射効率は高くなっている。
また、図1に示すように、導光体5の下部水平面9には、読取領域の光軸(読取光軸)11に近い側に配向制御領域14が設けられている。
【0021】
入射面3から導光体5に入射した光線の導光体内部における反射の例を図2に示す。
図2に示すように、配向制御領域14に入射した光線は、配向制御領域14に副走査方向に周期構成された配向制御面15の反射作用によって上部水平面8側に反射されるとともに、反射角の偏向作用によって、上部水平面8で屈折透過して読取領域12に導かれる。
下部水平面9の読取光軸11から遠い側は内部反射領域13となっており、内部反射領域13に入射した光線は、反射角の偏向作用を受けずに単純に反射され、導光体5の内部を伝搬して第二の出射面7に至る。
【0022】
内部反射領域13と配向制御領域14による反射作用および偏向作用は、図2に示すように、配向制御領域14の配向制御面15の法線16の向きを下部水平面9の法線17の向きよりも光源1が配置される側に傾けることによって得られる。
また、図2に示すように、配向制御面15は、配向制御領域14において副走査方向(Z方向)に周期構成させることによって、所定の傾きの配向制御面を副走査方向に短くすることができるのと同時に、原稿台垂直方向(Y方向)にも短くすることができる。
【0023】
このように、配向制御領域14によって、光線を原稿読取領域12の方向に導いているが、図1に示すとおり、配向制御領域14は原稿読取領域12に対し、副走査方向にずれた位置にあり、バックライト照明とは位置関係が異なっている。このため、バックライト照明のように配向が強くなる方向をY軸方向としても、効率的な照明を実現できない。ここでは、原稿読取領域12の方向への配向比が高くなるようにしている。
【0024】
また、配向制御領域14から原稿読取領域12までの距離は、バックライト照明装置における照明系から液晶表示部までの距離と比べると長くなっている。配向制御領域14で反射して原稿読取領域12に到達するまでの距離が長い分、主走査方向にも角度の幅をもった光束は、主走査方向にも広がっていくことになる。さらに、主走査方向に光源1を隣接して並べて配置しているため、互いに隣接する光源1からの光束は、読取領域12では互いに重畳して照明される。よって、バックライト照明と比較すると主走査方向の照度平坦性が得られやすい構成となっている。
バックライト照明の場合は、照明領域までの距離が短く、主走査方向の照度平坦性を得るために、配向制御面において光束が主走査方向に広がるようにする必要が生じ、主走査方向にも周期的な構造として、配向制御面の傾きが主走査方向に変わる湾曲した面にするなどの必要があり、複雑な構造的となる。
しかしながら、本発明の原稿照明ユニットにおける配向制御面14では、LED光源1の主走査方向の配列ピッチによっては、配向制御面14で主走査方向に光束を広げなくても、主走査方向の照度の平坦性が得られるので、連続した面でもよく、主走査方向に周期的な構造とする必要がなくなる。バックライト照明よりも簡易な構造とすることができ、製造が容易で、コスト低減が可能となる。
【0025】
導光体5を読取光軸11から近い位置に配置すると、以下のような理由からハレーションが発生する。
配向制御領域14から読取領域12に至る光線は、原稿読取面(図7等で示す18)において正反射もしくは拡散反射される。正反射光が読取光学系を介して撮像素子に到達すると、その光強度は拡散反射光よりも強いため、ハレーションが発生し、白抜けした画像となってしまう。
こうした現象は、ブック原稿等のように原稿台に対し原稿読取面が傾いているときに発生する。
【0026】
ハレーションが発生する角度を予め設定し、ハレーション発生の基準となるハレーションラインを規定することができる。すなわち、読取領域12から導光体5または対向反射部材10の設置された方向に向かう光線経路のラインであって、該光線経路のラインのうち原稿台4の法線に対する角度がハレーション発生の基準となる角度であるものをハレーションラインとして規定する。以下、導光体5の設置方向へ向かうハレーションラインを第一のハレーションライン、対向反射部材10の設置方向へ向かうハレーションラインを第二のハレーションラインという。
【0027】
ハレーションの発生を回避するためには、ハレーションラインに対し、前記配向制御領域の読取領域側端部の副走査方向の位置が、前記第一のハレーションラインよりも前記読取領域の光軸から離れた位置となるように前記導光体が配置されていることが必要となる。
ハレーションの発生を回避するためには、図1に示すように、導光体5の位置を副走査方向に読取光軸11に対してハレーションラインLAよりも離れた位置に設ける必要があり、特に、配向制御領域14の読取光軸11側の端部の位置がハレーションラインLAよりも離れた位置になるように設ける。
配向制御領域14の読取光軸11側端部よりも読取光軸11から離れた位置から原稿読取面に至る光線が原稿台4の法線となす角は、読取光軸11側端部から原稿読取面に至る光線が原稿台14の法線となす角よりも大きいので、読取光軸11側端部より読取光軸11に近い光線が撮像素子に至らなければ、ハレーションが発生しない。
【0028】
このように、本発明の原稿照明ユニットによれば、従来よりも薄い構成で、導光体5側からの照明光によるハレーションの発生を、原稿読取面18の傾き角に対応して回避できる。
【0029】
〔第2の実施態様〕
対向反射部材(対向照明ミラー)10を読取光軸11と近い位置に配置した場合にも、以下のような理由からハレーションが発生する。
対向照明ミラー10から読取領域11に至る光線も、原稿読取面18で反射されることになるが、原稿読取面18における反射光には、正反射光と拡散反射光がある。正反射光が読取光学系20を介して撮像素子に到達すると、その光強度は拡散反射光よりも強いため、ハレーションが発生して白抜けした画像となってしまう。これを回避するためには、図1に示すように、対向照明ミラー10の位置を副走査方向に読取光軸11に対してハレーションラインLBよりも離れた位置に設けておくことが好ましく、特に、対向照明ミラー10の読取光軸側の端部の位置がハレーションラインLBよりも離れた位置になるように設けることが好ましい。
【0030】
対向照明ミラー10の読取光軸11側端部よりも読取光軸11から離れた位置から原稿読取面に至る光線が原稿台4の法線となす角は、読取光軸11側端部から原稿読取面に至る光線が原稿台14の法線となす角よりも大きいので、読取光軸11側端部より読取光軸11に近い光線が撮像素子に至らなければ、ハレーションが発生しない。
本実施態様によれば、導光体5からの照明光によるハレーションと、対向照明ミラー10からの照明光によるハレーションのいずれも防止することができる。
【0031】
〔第3の実施態様〕
図3に示すように、原稿台4の法線に対する原稿読取面18の法線の副走査断面における傾角がψであるとき、第一のハレーションラインLAは、原稿台4の法線に対し2×ψの角度をもって読取領域12の副走査方向中央から導光体5の設置された方向に向かう光線経路のラインである。
このように、ハレーションラインLAを規定することにより、原稿読取面18の傾きをどの程度考慮するかという設計の仕様に応じて、導光体5や配向制御領域14を適切に配置することができ、ハレーションの発生を防ぐことができる。
【0032】
図3に示すように、原稿読取面18の傾きがψである場合には、原稿読取面18上に2ψの入射角で入射するハレーションラインLA上の光線は、原稿読取面18で正反射し、読取光軸11に平行な反射光として読取光学系50を介して撮像素子に到達するため、ハレーションが発生する。
このことから、図3のように、ハレーションラインLAよりも配向制御領域14が副走査方向に読取光軸11から離れた位置にあれば、配向制御領域14から原稿読取面18の読取領域の中央に到達するいかなる光線も入射角度は2ψよりも大きくなるので、読取光軸11と平行な方向に反射してハレーションをひきおこすことはない。
なお、説明図3においては、説明を簡略にするために、原稿ガラス面4や導光体5の空気層との境界面における光線屈折は無視しているが、これらについても考慮することが望ましい。
【0033】
ハレーションラインLAと原稿読取面18の交点の高さhは、図7に示すように原稿読取面18の形状から適宜求めることができる。
【0034】
〔第4の実施態様〕
読取光軸11が、組付け誤差や振動によって副走査方向にずれた場合にも、ハレーションが発生しないようにするためには、読取光軸11の副走査方向のズレ量を見込んでハレーションラインを規定することが好ましい。
図4に示すように、読取光軸11を挟んで副走査方向に読取領域12を定め、原稿台4の法線に対する原稿読取面18の法線の副走査断面における傾き角をψとしたときに、読取領域12における副走査方向に導光体5側の原稿面端部から2×ψの角度を以て導光体設置方向に向けて伝搬する光線経路としてハレーションラインLAを規定することが好ましい。
このように規定することによって、読取光軸11が11’の位置にズレた場合にも、導光体5の側からの照明光によるハレーションの発生を回避することができる。
【0035】
〔第5の実施態様〕
原稿台4の法線に対する原稿読取面18の法線の副走査断面における傾角が−ψであるとき、第二のハレーションラインLBは、原稿台4の法線に対し−2×ψの角度をもって読取領域12の副走査方向中央から対向照明ミラー10の設置された方向に向かう光線経路のラインである。
このように、ハレーションラインLBを規定することにより、原稿読取面18の傾きをどの程度考慮するかという設計の仕様に応じて、対向照明ミラー10を適切に配置することができ、ハレーションの発生を防ぐことができる。
【0036】
〔第6の実施態様〕
読取光軸11が、組付け誤差や振動によって副走査方向にずれた場合にも、ハレーションが発生しないようにするためには、読取光軸11の副走査方向のズレ量を見込んでハレーションラインを規定することが好ましい。
図4に示すように、読取光軸11を挟んで副走査方向に読取領域12を定め、原稿台4の法線に対する原稿読取面18の法線の副走査断面における傾き角を−ψとしたときに、読取領域12における副走査方向に対向照明ミラー10側の原稿面端部から−2×ψの角度を以て導光体設置方向に向けて伝搬する光線経路としてハレーションラインLBを規定することが好ましい。
このように規定することによって、読取光軸11が11’の位置にズレた場合にも、対向照明ミラー10の側からの照明光によるハレーションの発生を回避することができる。
【0037】
〔第7の実施態様〕
図5に示すように、読取光学系50の入射瞳径をr、原稿読取面18から読取光学系50の入射瞳までの距離をD、rとDより定まる角度を−ω=arc tan(r/D)とすると、正反射光が読取光軸となす角度が−ωよりも小さければ、正反射光は読取光学系50の入射瞳には入らないので、撮像素子にも到達せず、ハレーションも発生しない。
これを満たすようにするには、ハレーションラインLAを、図5に示すように、読取中心に対する光線入射角が2ψ+ωとなる光線の位置と規定する。そして、ハレーションラインLAよりも、副走査方向に読取光軸11から離れた位置に導光体5の配向制御領域14があれば、配向制御領域14から読取中心に到達するいかなる光線も、原稿読取面18への入射角度は2ψ+ωよりも大きくなるので、読取光学系50の入射瞳には入射しなくなり、ハレーションは発生しない。
なお、図5においては、説明を簡略にするために、原稿ガラス面や導光体界面における光線屈折は無視しているが、これらについても考慮することが望ましい。
【0038】
〔第8の実施態様〕
読取光軸11が副走査方向にずれてもハレーションが発生しないようにするには、図5に示した第7の実施態様のハレーションラインLAを、読取領域の中央ではなく導光体側の端部に入射する光線の入射角が2ψ+ωとなる光線の位置と考えればよい。
そして、ハレーションラインLAよりも、副走査方向に読取光軸11から離れた位置に導光体5の配向制御領域14があれば、配向制御領域14から読取領域12に到達するいかなる光線も、読取領域12への入射角度は2ψ+ωよりも大きくなるので、読取光学系20の入射瞳に入射しなくなり、ハレーションは発生しない。
【0039】
〔第9の実施態様〕
図6に示すように、読取光学系50の入射瞳径をr、原稿面から読取光学系の入射瞳までの距離をD、rとDより定まる角度をω=tan-1 (r/D)とすると、対向照明ミラー10による正反射光が読取光軸11となす角度がωよりも大きければ、前記の正反射光は読取光学系50の入射瞳には入らないので、撮像素子にも到達せず、ハレーションの発生を回避することができる。
これを満たすようにするには、ハレーションラインLBを、図6に示すように、読取中心に対する光線入射角が−(2ψ+ω)となる光線の位置と考えればよい。そして、ハレーションラインLBよりも、副走査方向に読取光軸11から離れた位置に対向照明ミラー10を配置すれば、対向照明ミラー10から読取中心に到達するいかなる光線も、読取面18への入射角度は−(2ψ+ω)よりも小さくなるので、読取光学系50の入射瞳に入射しなくなり、ハレーションは発生しない。
なお、説明図においては、説明を簡略にするために、原稿ガラス面における光線屈折は無視しているが、これらについても考慮することが望ましい。
【0040】
〔第10の実施態様〕
読取光軸11が副走査方向にずれてもハレーションが発生しないようにするには、図6に示した第9の実施態様のハレーションラインLBを、読取領域12の中央ではなく、対向照明ミラー10側の端部に入射する光線の入射角が−(2ψ+ω)となる光線の位置と考えればよい。
そして、ハレーションラインLBよりも、副走査方向に読取光軸11から離れた位置に対向照明ミラー10があれば、対向照明ミラー10から読取領域12に到達するいかなる光線も、読取領域12への入射角度は−(2ψ+ω)よりも小さくなるので、読取光学系50の入射瞳には入射しなくなり、ハレーションはおこらない。
【0041】
〔第11の実施態様〕
本発明の原稿照明ユニットにおいて、光源1から読取領域12に至る光路において、導光体5により照明光を拡散させることが好ましい。
例えば、導光体5が照明光を拡散させる拡散面を有する構成とすることができる。
このような構成とすることにより、拡散板等の拡散部材を増加することがなく、部品コストや組み付けコストを削減することができる。
また、照明光を拡散させることにより、光源から放射する眩光が当該装置を使用するユーザの網膜に到達する光エネルギー密度を下げることができるので、安全性においても優れた照明ユニットを提供できる。
上述の従来の装置において、例えば、図11に示した特許文献1の装置では、LEDから垂直に放射される光線もしくはこれと放射角が近い光線群は導光板の傾斜面223eで反射するか、対向ミラー225で反射して照明領域方向に導かれているので、照明領域側から直視した際に眩光となることが避けられない。また、図12に示した特許文献2の装置では、LEDから垂直に放射される光線もしくはこれと放射角が近い光線の類は導光板の傾斜面で反射して原稿面側に向けられた出射面から出射するので、出射面を直視した際にこの光線が眩光となることが避けられない。
【0042】
〔第12の実施態様:原稿読取装置〕
本発明の原稿読取装置は、本発明の原稿照明ユニットと、該原稿照明ユニットから照明光を照射された原稿からの反射光の光路上に配置された読取光学系と、読取光学系を介した光が入射する撮像素子とを備える。
図8に第12の実施態様である原稿読取装置を示す。
原稿読取装置20は、原稿照明ユニット21と、第1の反射ミラー23、第2の反射ミラー24、第3の反射ミラー25、及び結像素子27で構成される読取光学系と、撮像素子(CCD)28とから構成されている。
原稿照明ユニット21は、照明光学系21aと、対向照明光学系21bとからなり、原稿台4上の原稿42をライン状に照明し、原稿反射光を反射ミラー23、24、25によって結像素子27に導き、原稿42の像を撮像素子28上に結像する。
【0043】
対向照明光学系21bは、導光体5から出射した光束を反射する対向反射部材10である。原稿照明ユニット21と第1の反射ミラー23とを含む第1の走行体22は走査速度Vで、反射ミラー24、25を含む第2の走行体26は走査速度V/2で走査して、原稿面全体をスキャンして読み取る。
【0044】
本実施態様の原稿読取装置20は、本発明の原稿照明ユニット21が格段に薄くなっているため、薄い装置とすることができる。
また、本発明の原稿照明ユニット21を備えることにより、主走査方向及び副走査方向の両方向に照明光の配向を制御でき、光源(LED)の配列個数が少なくても照度分布特性を良好に制御できるため、照度が平坦で読取位置ズレに対して強く、原稿読取装置として安定性の高い画像信号が得られる。
【0045】
〔第13の実施態様:原稿読取装置〕
図9に第13の実施態様である原稿読取装置を示す。
本実施態様における原稿読取装置30では、原稿照明ユニット31と、反射ミラー33、結像素子35、撮像素子36が一つの筐体32内に一体化されている。反射ミラー33、結像素子35は、読取光学系を構成する。
筐体32により一体化されている走行体34は、線速Vで副走査方向に走査して、原稿42をスキャンして読み取る。
【0046】
本実施態様の原稿読取装置30は、図8に示した第*の実施態様の原稿読取装置よりも走査機構が簡略化され、装置をY方向により薄型化できる。
照明装置と光学系とが一体化されていることにより、走査駆動の動的振動に伴う副走査方向の原稿読み取り位置の誤差が小さくなるので、撮像素子で受光される光強度の変動量を少なくでき、誤差を見込んで読み取りに必要な照明領域を副走査方向に広くしなくてもよい。また省エネ化できる。
【0047】
〔第14の実施態様:画像形成装置〕
本発明の画像形成装置は、本発明の原稿読取装置と、該原稿読取装置で読み取られた画像情報に基づき、記録媒体上に画像を形成する手段とを備える。
図10に第14の実施態様である画像形成装置の一例としてのフルカラー複写機の内部構造の概略正面図を示す。
複写機100の装置本体102内の中央部には、カラー画像を形成するための画像形成部103が設けられている。この画像形成部103は、等間隔に離間させて水平向きに並列に配設された4つのドラム状の感光体104、感光体104の外周面を一様に帯電する帯電ローラ105、帯電ローラ105により帯電された各感光体104の外周面を画像データに応じて露光することにより静電潜像を形成する露光装置106、静電潜像にトナーを供給することにより静電潜像をトナー像として顕像化する現像装置107、感光体104上のトナー像が順次転写される中間転写ベルト108、中間転写ベルト108上へのトナー像の転写後に感光体104上に残留したトナーを除去するクリーニング装置109、中間転写ベルト108上に転写されたトナー像を記録媒体Sに転写させる転写ローラ110等により構成されている。
なお、4つの感光体104上にはそれぞれ異なる色のトナー像(Y;イエロー、M;マゼンタ、C;シアン、K;ブラック)が形成され、これらの各色のトナー像が中間転写ベルト108上に転写されることにより、中間転写ベルト108上ではカラーのトナー像が形成され、このカラーのトナー像が記録媒体Sに転写される。
【0048】
装置本体102の上部には、後述する照明装置による照明対象物である原稿を自動送りするADF111と、後述する照明装置による照明対象物である原稿が載置されるコンタクトガラス112と、ADF111で自動送りされた原稿又はコンタクトガラス112上に載置された原稿を読取る画像読取装置113とが配置されている。
【0049】
本発明の画像読取装置113は、コンタクトガラス112と平行に2:1の速度で走行可能な第1・第2走行体114,115、レンズ116、画像読取部であるCCD117等により構成されている。第1走行体114には、コンタクトガラス112上に載置された原稿、又は、ADF111で搬送される原稿の原稿面を照明するための照明装置118と、原稿面で反射されて読取光軸に沿って進行する読取光を反射させる第1ミラー119とが搭載されている。第2走行体115には、第1ミラー119で反射された光をさらに反射させる第2ミラー120と第3ミラー121とが搭載されている。第1〜第3ミラー119,120,121で順次反射された読取光の進行方向前方には、レンズ116とCCD117とが配置されている。
【0050】
装置本体102の下部には、記録媒体Sを収納する複数段、例えば4段の用紙カセット124が設けられている。これらの用紙カセット124内に収納された記録媒体Sはピックアップローラ125とフィードローラ126とにより一枚ずつ分離給紙され、分離給紙された記録媒体Sは装置本体102内に設けられた用紙搬送路27に沿って搬送される。この用紙搬送路127上には、レジストローラ128、転写ローラ110、定着装置129、排紙ローラ130等が配置されている。
【0051】
このような構成において、画像読取装置113での読み取り結果に応じて露光装置106の半導体レーザから各色(イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックK)の画像データに応じたレーザ光が出射され、そのレーザ光が帯電ローラ105により一様に帯電された各感光体104の外周面を露光することにより静電潜像が形成される。この静電潜像に対して各現像装置107から各色のトナーが供給されることにより、各色のトナー像が形成される。各感光体104上のトナー像は、感光体104と同期して移動する中間転写ベルト108上に順次転写され、中間転写ベルト108上にはカラートナー像が形成される。
【0052】
一方、画像形成部103での画像形成動作開始にあわせ、用紙カセット124内からは、記録媒体Sの分離給紙が開始され、分離給紙されて用紙搬送路127上を搬送された記録媒体Sは間欠的に回転駆動するレジストローラ128により、中間転写ベルト108と転写ローラ110との間の転写位置へ送り込まれる。
次にレジストローラ128が回転駆動され、記録媒体Sが中間転写ベルト108と転写ローラ110との間に送り込まれることにより、中間転写ベルト108上のカラートナー像が記録媒体S上に転写される。記録媒体S上に転写されたカラートナー像は、記録媒体Sが定着装置129を通過する過程で記録媒体Sに定着され、カラートナー像が定着された記録媒体Sは排紙ローラ130によって排紙トレイ131上に排紙される。
なお、画像読取装置113はスキャナ装置として独立に動作させることも可能である。
【0053】
本発明の画像形成装置によれば、スキャナ部である画像読取装置を従来よりも薄型化及び軽量化できるので、材料コストも削減することができる。また、本発明の画像形成装置は、照明効率が高く照度の平坦性がよいので、画像信号が安定し、画像品質が高く、信号補正に要するコストを低減できる。さらに、光源から放射される光のエネルギー密度が低く、作業中のユーザに対する安全性も優れている。
【符号の説明】
【0054】
L(LA,LB) ハレーションライン
1 光源
2 発光面
3 入射面
4 原稿台
5 導光体
7 第二の出射面
8 上部水平面(第一の出射面)
9 下部水平面
10 対向反射部材(対向ミラー)
11 読取光軸
12 読取領域
13 内部反射領域
14 配向制御領域
15 配向制御面
16、17 法線
18 原稿面
19 配向制御領域の読取光軸側端部
50 読取光学系
【先行技術文献】
【特許文献】
【0055】
【特許文献1】特開2010−252340号公報
【特許文献2】特開2010−191397号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿台に載置された原稿の読取領域に光を照射し、該原稿からの反射光を画像読取素子により読み取る原稿読取装置における原稿照明ユニットにおいて、
主走査方向にライン状に配置した複数の光源と、前記光源からの照明光が入射する入射面、及び入射した照明光を前記読取領域へ照射する第一の出射面、並びに前記第一の出射面とは異なる方向へ照射する第二の出射面とを有する導光体と、前記導光体の前記第二の出射面からの出射光を前記読取領域に導く対向反射部材とを少なくとも備え、
前記導光体は、前記原稿台の法線方向に薄い形状であって、前記原稿台と対向する内部表面に、前記光源からの入射光を反射して導光体内部を伝搬させて前記第二の出射面に導く内部反射領域と、前記導光体内部を伝搬する光線の進行角度を偏向させて前記第一の出射面から前記読取領域に照射させる配向制御領域とを有し、
前記読取領域から前記導光体の設置された方向に向かう光線経路のラインであって、前記原稿台の法線に対する角度がハレーション発生の基準となる角度である第一のハレーションラインに対し、前記配向制御領域の読取領域側端部の副走査方向の位置が、前記第一のハレーションラインよりも前記読取領域の光軸から離れた位置となるように前記導光体が配置されていることを特徴とする原稿照明ユニット。
【請求項2】
前記読取領域から前記対向反射部材が設置された方向に向かう光線経路のラインであって、前記原稿台の法線に対する角度がハレーション発生の基準となる角度である第二のハレーションラインに対し、前記対向反射部材の読取領域側端部の副走査方向の位置が、前記第二のハレーションラインよりも前記読取領域の光軸から離れた位置となるように前記対向反射部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の原稿照明ユニット。
【請求項3】
前記原稿台の法線に対する原稿読取面の法線の副走査断面における傾角がψであるとき、前記第一のハレーションラインは、前記原稿台の法線に対し2×ψの角度をもって前記読取領域の副走査方向中央から前記導光体の設置された方向に向かう光線経路のラインであることを特徴とする請求項1または2に記載の原稿照明ユニット。
【請求項4】
前記原稿台の法線に対する原稿読取面の法線の副走査断面における傾角がψであるとき、前記第一のハレーションラインは、前記原稿台の法線に対し2×ψの角度をもって前記読取領域の導光体側の端部から前記導光体の設置された方向に向かう光線経路のラインであることを特徴とする請求項1または2に記載の原稿照明ユニット。
【請求項5】
前記原稿台の法線に対する原稿読取面の法線の副走査断面における傾角が−ψであるとき、前記第二のハレーションラインは、前記原稿台の法線に対し−2×ψの角度をもって前記読取領域の副走査方向中央から前記対向反射部材の設置された方向に向かう光線経路のラインであることを特徴とする請求項1または2に記載の原稿照明ユニット。
【請求項6】
前記原稿台の法線に対する原稿読取面の法線の副走査断面における傾角が−ψであるとき、前記第二のハレーションラインは、前記原稿台の法線に対し−2×ψの角度をもって前記読取領域の対向反射部材側の端部から前記対向反射部材の設置された方向に向かう光線経路のラインであることを特徴とする請求項1または2に記載の原稿照明ユニット。
【請求項7】
前記光源から前記読取領域に至る光路において、前記導光体により照明光を拡散させることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の原稿照明ユニット。
【請求項8】
前記導光体が照明光を拡散させる拡散面を有することを特徴とする請求項7に記載の原稿照明ユニット。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の原稿照明ユニットと、
前記原稿照明ユニットから照明光を照射された原稿からの反射光の光路上に配置された読取光学系と、
前記読取光学系を介した光が入射する撮像素子と、を備えることを特徴とする原稿読取装置。
【請求項10】
前記原稿照明ユニットと、前記読取光学系と、前記撮像素子とが一つの筐体に保持されていることを特徴とする請求項9に記載の原稿読取装置。
【請求項11】
請求項9または10に記載の原稿読取装置と、
前記原稿読取装置で読み取られた画像情報に基づき、記録媒体上に画像を形成する手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
原稿台に載置された原稿の読取領域に光を照射し、該原稿からの反射光を画像読取素子により読み取る原稿読取装置における原稿照明ユニットにおいて、
主走査方向にライン状に配置した複数の光源と、前記光源からの照明光が入射する入射面、及び入射した照明光を前記読取領域へ照射する第一の出射面、並びに前記第一の出射面とは異なる方向へ照射する第二の出射面とを有する導光体と、前記導光体の前記第二の出射面からの出射光を前記読取領域に導く対向反射部材とを少なくとも備え、
前記導光体は、前記原稿台の法線方向に薄い形状であって、前記原稿台と対向する内部表面に、前記光源からの入射光を反射して導光体内部を伝搬させて前記第二の出射面に導く内部反射領域と、前記導光体内部を伝搬する光線の進行角度を偏向させて前記第一の出射面から前記読取領域に照射させる配向制御領域とを有し、
前記読取領域から前記導光体の設置された方向に向かう光線経路のラインであって、前記原稿台の法線に対する角度がハレーション発生の基準となる角度である第一のハレーションラインに対し、前記配向制御領域の読取領域側端部の副走査方向の位置が、前記第一のハレーションラインよりも前記読取領域の光軸から離れた位置となるように前記導光体が配置されていることを特徴とする原稿照明ユニット。
【請求項2】
前記読取領域から前記対向反射部材が設置された方向に向かう光線経路のラインであって、前記原稿台の法線に対する角度がハレーション発生の基準となる角度である第二のハレーションラインに対し、前記対向反射部材の読取領域側端部の副走査方向の位置が、前記第二のハレーションラインよりも前記読取領域の光軸から離れた位置となるように前記対向反射部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の原稿照明ユニット。
【請求項3】
前記原稿台の法線に対する原稿読取面の法線の副走査断面における傾角がψであるとき、前記第一のハレーションラインは、前記原稿台の法線に対し2×ψの角度をもって前記読取領域の副走査方向中央から前記導光体の設置された方向に向かう光線経路のラインであることを特徴とする請求項1または2に記載の原稿照明ユニット。
【請求項4】
前記原稿台の法線に対する原稿読取面の法線の副走査断面における傾角がψであるとき、前記第一のハレーションラインは、前記原稿台の法線に対し2×ψの角度をもって前記読取領域の導光体側の端部から前記導光体の設置された方向に向かう光線経路のラインであることを特徴とする請求項1または2に記載の原稿照明ユニット。
【請求項5】
前記原稿台の法線に対する原稿読取面の法線の副走査断面における傾角が−ψであるとき、前記第二のハレーションラインは、前記原稿台の法線に対し−2×ψの角度をもって前記読取領域の副走査方向中央から前記対向反射部材の設置された方向に向かう光線経路のラインであることを特徴とする請求項1または2に記載の原稿照明ユニット。
【請求項6】
前記原稿台の法線に対する原稿読取面の法線の副走査断面における傾角が−ψであるとき、前記第二のハレーションラインは、前記原稿台の法線に対し−2×ψの角度をもって前記読取領域の対向反射部材側の端部から前記対向反射部材の設置された方向に向かう光線経路のラインであることを特徴とする請求項1または2に記載の原稿照明ユニット。
【請求項7】
前記光源から前記読取領域に至る光路において、前記導光体により照明光を拡散させることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の原稿照明ユニット。
【請求項8】
前記導光体が照明光を拡散させる拡散面を有することを特徴とする請求項7に記載の原稿照明ユニット。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の原稿照明ユニットと、
前記原稿照明ユニットから照明光を照射された原稿からの反射光の光路上に配置された読取光学系と、
前記読取光学系を介した光が入射する撮像素子と、を備えることを特徴とする原稿読取装置。
【請求項10】
前記原稿照明ユニットと、前記読取光学系と、前記撮像素子とが一つの筐体に保持されていることを特徴とする請求項9に記載の原稿読取装置。
【請求項11】
請求項9または10に記載の原稿読取装置と、
前記原稿読取装置で読み取られた画像情報に基づき、記録媒体上に画像を形成する手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−90268(P2013−90268A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231559(P2011−231559)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]