説明

厨房装置

【課題】操作ユニットにローラーを簡単且つ強固に且つ見栄え良く安全に設けることができ、尚且つ操作ユニットを製造コストを削減できる厨房装置を提供する。
【解決手段】キャビネット3に前方に開口する操作ユニット収納部8を設ける。調理器5の操作ユニット6を前記操作ユニット収納部8に出し入れ自在に収納する。操作ユニット6は筐体と筐体内に配置される操作器12を備える。筐体を、左右両端が開口した金属製押出型材からなるベース13と、ベース13の両端部に設けられる金属製のブラケット29で構成する。筐体のうち前方へ露出する部位の両側端部に合成樹脂製のエンドキャップ14が設けられる。エンドキャップ14は筐体のエッジ部を覆うリブ81a、82、83、88を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はキャビネットに調理器の操作ユニットを出し入れ自在に収納する厨房装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から利用されている厨房装置としては例えば特許文献1に示すものがある。この厨房装置は、キャビネットに前方に開口する操作ユニット収納部を設け、該操作ユニットに調理器を操作するための操作ユニットを出し入れ自在に収納するものであり、操作ユニットはキャビネットの前方に引き出し可能となっている。
【特許文献1】特開2007−024485号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記のような操作ユニットは一般に強度の高い金属製の筐体と筐体内に配置される操作器で構成されるものであるが、ここで筐体を安価に製造するには筐体の主体を金属製押出型材からなるベースで構成し、該ベースの両端部に金属製のブラケットを設けることが考えられる。金属製押出型材は比較的安価に製造できるからである。
【0004】
しかし、上記のように筐体をベースとブラケットで構成した場合、ベースのエッジ部やブラケットのエッジ部が露出し、見栄えが悪く、また、露出したエッジ部により手指等を傷つけて怪我をする恐れもある。
【0005】
本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、筐体の製造コストを削減でき、尚且つ、外観が良く怪我も防止できる厨房装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明の請求項1に係る厨房装置は以下の構成を有している。キャビネット3に前方に開口する操作ユニット収納部8を設ける。調理器5の操作ユニット6を前記操作ユニット収納部8に出し入れ自在に収納する。操作ユニット6は筐体と筐体内に配置される操作器12を備える。筐体を、左右両端が開口した金属製押出型材からなるベース13と、ベース13の両端部に設けられる金属製のブラケット29で構成する。筐体のうち前方へ露出する部位の両側端部に合成樹脂製のエンドキャップ14が設けられる。エンドキャップ14は筐体のエッジ部を覆うリブを有する。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に係る発明にあっては、操作ユニットの筐体を、左右両端が開口した金属製押出型材からなるベースと、ベースの両端部に設けられる金属製のブラケットで構成したので、筐体を安価に製造できる。また、エンドキャップのリブにより筐体のエッジ部を覆うことができ、外観に優れ、また金属製の筐体のエッジ部により手指等を傷つけて怪我をすることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1乃至図11に基づいての実施形態を説明する。図2に示すように厨房装置はキャビネット3で主体を構成してある。キャビネット3は、キッチンに設置される箱体16と、箱体16上に設けられる天板7とからなり、箱体16は内部に収納部を備えている。キャビネット3の上部には上方に開口する調理器収納部4(図3参照)を形成している。
【0009】
調理器5はIHクッキングヒータからなる。調理器5は調理器収納部4の上開口から調理器収納部4内に収納してあり、これによりキャビネット3に組み込んである。調理器5の上面には電磁誘導加熱を行うための加熱部9を複数設けている。
【0010】
図1のようにキャビネット3の上端部には図4や図7に示すように調理器5の前方部に位置してキャビネット3の前面から前方に開口する操作ユニット収納部8を設けている。操作ユニット収納部8には調理器を操作するための操作ユニット6が前後方向にスライド自在に収納される。
【0011】
操作ユニット収納部8の上方は天板7の前端部によって覆われている。操作ユニット収納部8は操作ユニット6の出入口となるキャビネット3の前面側に開口する開口部47(図2参照)を上端部に備えている。操作ユニット収納部8の開口部47下方の前方は箱体16の前壁部46により覆われる。
【0012】
操作ユニット収納部8の底部48は左右に長尺な金属製の底部構成材43によって構成してある。底部構成材43の前端には前壁部46の背面に沿設される前面板44を立設している。操作ユニット収納部8の底部48(底部構成材43)の左右両側には金属製のレール部材35を立設している。
【0013】
各レール部材35は金属製である。各レール部材35は取付部18を備えており、該取付部18が操作ユニット収納部8の底部48上に取り付けられる。取付部18の外側端部には立上部21を一体に立設してある。立上部21の上部には正断面で内側方に開口するコ字状の縦ローラー用レール部36を設けている。縦ローラー用レール部36の内側開口の上縁及び下縁の夫々には下方及び上方に向けて突出する抜止部38(図11参照)を一体に形成してある。
【0014】
取付部18の立上部21と反対側の内側端部には縦板状の横ローラー用レール部37を上方に向けて一体に突出してある。横ローラー用レール部37は先端は縦ローラー用レール部36よりも下方に位置する。
【0015】
操作ユニット6はプッシュオープン式のものである。図1及び図4に示すように操作ユニット6は、上方に開口する金属製の筐体10と、該筐体10内に配置される操作器12を備えている。
【0016】
筐体10は、図1に示すように、左右に長い金属製のベース13と、ベース13の両側端部に設けられる金属製のブラケット29とで構成してあり、ブラケット29はベース13の両側端部に取り付けられる合成樹脂製のエンドキャップ14に取り付けられる。
【0017】
ベース13は金属製押出型材からなり、詳しくはアルミ押出材からなる。ベース13は側断面上向きコ字状の上方に開口するコ字状部15と、コ字状部15の後板部20の上縁部から後方に突出する突出板部23を備えている。突出板部23の後縁部23aは上方に突出している。
【0018】
コ字状部15の前板部26の下縁はコ字状部15の底板部25よりも下方に延出してあり、突縁部27が形成されている。コ字状部15の底板部25の両側端部にはエンドキャップ14の取付けに用いられるねじ22を挿通するためのねじ挿通孔41を前後に複数穿設してある。
【0019】
各エンドキャップ14は、キャビネット3から操作ユニット6を前方に突出させた状態で、筐体10のうち前方に露出する部位の両側端部に取り付けられる。
【0020】
各エンドキャップ14は合成樹脂の一体成形品であり、各エンドキャップ14は左右対称形状である。
【0021】
図6及び図10に示すように各エンドキャップ14は、左右方向に厚肉となったブロック状の嵌込部80と、嵌込部80の上端部から後方に突出する後覆部81とで構成してある。後覆部81の後縁部81bは上方に突出している。後覆部81には後縁部81bにまで亘って内側方に開口する後嵌込溝85を形成している。後嵌込溝85は突出板部23及び後縁部23aが合致して嵌め込めるよう側面視L字状に形成してある。
【0022】
嵌込部80の外側面の前縁及び上縁の夫々からは外側方に向けて側縦リブ82及び側横リブ83を突出している。側縦リブ82は嵌込部80の上端から下方に伸び、その下端部は嵌込部80の下面よりも下方に突出している。
【0023】
側横リブ83は側縦リブ82の上端部から一体に後方に伸び、嵌込部80の後端に至っている。側縦リブ82と側横リブ83とで側面視L字状のリブを形成する。前述の後覆部81の外側端部81aは側横リブ83と同寸法だけ嵌込部80よりも外側方に突出し、外側端部81aの前端は側横リブ83の後端に接続してある。側横リブ83の下面と外側端部81aの下面は面一となり、後述の縦板部34の上縁が当接する一直線状の当接面を構成している。嵌込部80の外側面の前後2箇所には雌ねじ孔86を穿設している。
【0024】
嵌込部80の前面の外側縁及び上縁の夫々からは前方に向けて前縦リブ88及び前横リブ87を突出している。前縦リブ88は側縦リブ82を前方に延出してなる。つまり、前縦リブ88は嵌込部80の上端から下方に伸び、その下端部は嵌込部80の下面よりも下方に突出している。
【0025】
前横リブ87の外側端部は嵌込部80よりも外側方に突出し、前縦リブ88の上端に接続してある。また、前横リブ87は前縦リブ88との接続部分から嵌込部80の内側方に向かって伸びている。
【0026】
上記各エンドキャップ14をベース13の両側端部に取り付ける場合は以下のように行う。
【0027】
まず、嵌込部80をコ字状部15の側端部の内側に嵌め込むと共に、後嵌込溝85に突出板部23の側端部及び後縁部23aの側端部を嵌め込む。これによりコ字状部15の側端開口が嵌込部80によって閉塞される。また、後覆部81によって突出板部23及び後縁部23aの夫々の側端縁が覆われる。
【0028】
また、この時、コ字状部15の前板部26の側端部の上端面を前横リブ87に当接すると共に、前板部26の側端面を前縦リブ88に当接する。これにより、前縦リブ88によって前板部26の側端面が全長に亘って覆われる。
【0029】
そして、コ字状部15の底板部25の下方から各ねじ挿通孔41に通した皿頭ねじ22を嵌込部80にねじ込むことで、各エンドキャップ14がベース13に取り付けられる。
【0030】
各ブラケット29には縦ローラー30及び横ローラー31が取り付けられ、これにより図8及び図9に示す操作ユニット6の左右のローラー機構11が構成される。
【0031】
各ブラケット29はローラー取付部32からエンドキャップ固定部33を前方に向けて突出してなる。
【0032】
ローラー取付部32は正断面上向きコ字状に形成してある。ローラー取付部32の外側面の前後に間隔を介した2箇所には縦ローラー30を左右軸回りに回転自在に取り付けてある。各縦ローラー30を枢支する枢支部61はローラー取付部32に固定的に取り付けてある。
【0033】
ローラー取付部32の下面の前後に間隔を介した2箇所には夫々左右一対の横ローラー31を上下軸回りに回転自在に取り付けてある。
【0034】
各ローラー取付部32の前部に設けた縦ローラー30と前部に設けた左右一対の横ローラー31、及び、後部に設けた縦ローラー30と後部に設けた左右一対の横ローラー31は、前後方向において位置を揃えて配置してある。
【0035】
各横ローラー31を枢支する枢支部62はローラー取付部32の底部を貫通する左右に長い長孔(図示せず)を通してローラー取付部32の底部上に突出し、ローラー取付部32の底部上に載置したスライド具60に取り付けてある。
【0036】
スライド具60は左右に2個配置されている。左側のスライド具60の前後には左側に配置した前後の横ローラー31の枢支部62を取り付けている。右側のスライド具60の前後には右側に配置した前後の横ローラー31の枢支部62を取り付けている。図11のように両スライド具60の上部前後2箇所同士は夫々連結ばね63で連結してある。両連結ばね63により両スライド具60及びこれに連結された左右一対の横ローラー31は左右方向に近づく方向に付勢される。
【0037】
エンドキャップ固定部33は正断面L字状に形成してある。エンドキャップ固定部33の縦板部34はローラー取付部32の縦ローラー30を取り付けた外側面部を前方に延出したものである。縦板部34のエンドキャップ14の雌ねじ孔86に対応する箇所にはねじ通し孔24を穿設している。また、エンドキャップ固定部33の横板部17はローラー取付部32の横ローラー31を取付けた下面部を前方に延出したものである。
【0038】
ここで、上記嵌込部80から外側方に突出した側縦リブ82及び側横リブ83の夫々の突出量は、エンドキャップ固定部33の縦板部34の厚み以上の寸法となっている。また、嵌込部80から前方へ突出した前縦リブ88及び前横リブ及87の夫々の突出量はコ字状部15の前板部26の厚み以上の寸法となっている。また、コ字状部15の突縁部27の下方への突出量は、エンドキャップ固定部33の横板部17の厚み以上の寸法となっている。
【0039】
上記ブラケット29をエンドキャップ14に取り付けるには、エンドキャップ固定部33の縦板部34をエンドキャップ14の外側面に沿わせると共に、横板部17をコ字状部15の底板部25の下面に沿わせる。
【0040】
この時、縦板部34の上端面をエンドキャップ14の側横リブ83及び外側端部81aに当接し、且つ、縦板部34の前端面を側縦リブ82に当接する。これにより縦板部34の上端面及び前端面の夫々は全長に亘って側横リブ83、外側端部81a、側縦リブ82に覆われる。また、横板部17の前端面は全長に亘って下縁27に覆われる。また、縦板部34にてコ字状部15の底板部25及び後板部20の夫々の側端面が覆われる。
【0041】
そして、上記縦板部34の外側方から各ねじ通し孔24に通したねじ53を嵌込部80の対応する雌ねじ孔86に螺合し、縦板部34をエンドキャップ14にねじ止めする。これによりブラケット29は筐体10に取り付けられる。この取付け状態では各ローラー取付部32は操作ユニット6の両側端部から後方に突出する。
【0042】
上記上方に開口する筐体10内、即ち、コ字状部15の両エンドキャップ14間の空所には、左右に長い略板状の操作器12が収納され、これにより操作ユニット6が構成される。操作器12の上面には調理器5を操作するための操作スイッチ28を複数設けている。
【0043】
このように本実施形態では、金属製押出型材からなるベース13を用いて操作ユニット6の筐体10を安価に製造できる。
【0044】
また、縦板部34にてコ字状部15の底板部25及び後板部20の夫々のエッジ部となる側端面を覆うことができ、且つ、側横リブ83及び側縦リブ82により縦板部34のエッジ部となる上端面及び前端面を覆うことができる。従って、操作ユニット6の前面側や上面側に縦板部34のエッジ部が露出せず、またベース13のエッジ部も側方に露出せず、操作ユニット6を前方や上方から見て見栄え良くでき、また、これらエッジ部で怪我をすることも防止できる。
【0045】
また、特に操作ユニット6を前方から見た場合には、左右に厚肉となった嵌込部80はコ字状部の前板部26でその全体が覆われて露出せず、前方には薄い縦板状の前縦リブ88だけが露出することとなり、あたかも左右の厚みが薄いエンドキャップ14を取付けたような外観となってこの点で見栄えが良い。
【0046】
また、ブラケット29の取り付けの際には横板部17をコ字状部15の底板部25の下面に沿わして位置決めでき、ブラケット29を簡単に取り付けることができる。また、ベース13の突縁部27で前記横板部17のエッジ部となる前端面を覆うことができ、見栄えが良く、また、横板部17のエッジ部で怪我をすることも防止できる。
【0047】
また、エンドキャップ14の左右に厚肉となった嵌込部80をコ字状部15内に嵌め込み、前縦リブ88及び前横リブ87をコ字状部15の前板部26の側端面及び上端面に当接することで、エンドキャップ14をベースに対して位置決めして強固に取り付けることができる。
【0048】
また、ブラケット29の縦板部34をエンドキャップ14の嵌込部80にねじ止めすることで、ローラー30、31を簡単に筐体10に取り付けることができる。また、このねじ止めは左右方向に厚肉となった嵌込部80に対して行われるので、ブラケット29をエンドキャップ14に強固に固定できる。また、縦板部34の前端面を側縦リブ82に当接すると共に縦板部34の上端面を側横リブ83に当接することで、縦板部34をエンドキャップ14に位置決めして取り付けることができる。
【0049】
上記各ブラケット29の前後2個の縦ローラー30は対応するレール部材35の縦ローラー用レール部36の内側に収納されて上下方向に支持される。そして、各縦ローラー用レール部36の内側で前後方向に走行自在となる。なお、各縦ローラー30は既述の抜止部38により縦ローラー用レール部36の内側開口から脱落することが防止されている。
【0050】
各ブラケット29の前後2対の横ローラー31は対応するレール部材35の横ローラー用レール部37の上端部の左右両側に夫々配置される。また、各対の横ローラー31は前述の連結ばね63から互いに近づく方向の付勢力を受けており、これにより各対の左右の横ローラー31にて横ローラー用レール部37は挟持され、これにより各横ローラー31は横ローラー用レール部37にて左右方向に支持される。そして、この状態で各横ローラー31は対応する横ローラー用レール部37に沿って前後に走行自在となっている。
【0051】
上記のように各縦ローラー30及び各横ローラー31を対応する縦ローラー用レール部36や横ローラー用レール部に対して前後に走行自在とすることで、操作ユニット6は前後にスライド自在となる。
【0052】
また、操作ユニット収納部8には収納した操作ユニット6を係脱自在に係止する係止手段を設けている。係止手段は図4に示す操作ユニット6の筐体10の後方に配設したラッチ66で構成してある。ラッチ66は操作ユニット6から後方に突出するストライカ65に係脱自在に係止され、係止を解除するには操作ユニット6を若干後方に移動してストライカ65を押し込む。
【0053】
また、図4及び図5に示すように、操作ユニット収納部8には、操作ユニット6を前方に移動させる突出用ばね39と、操作ユニット6の前後スライド時において抵抗となるダンパ40を設けている。
【0054】
操作ユニット収納部8の底部48上において両レール部材35よりも内側の左右2箇所にはアーム保持具42を取り付けている。各アーム保持具42にはアーム19の一端部から両側方に向けて一体に突出した回動軸部50が枢支されている。これにより各アーム19はアーム保持具42に対して回動自在となっている。また、両アーム19の回動軸部50同士は連結棒55を介して連結してあり、両アーム19の回動を同期させている。
【0055】
各アーム19の回動軸部50から離れた箇所には、アーム19の長さ方向に伸びる摺動溝54を形成している。一方、操作ユニット6の各ローラー取付部32の縦ローラー30を設けた側と反対側の側面部には内側方に向けて摺動突起51を突設している。各摺動突起51は対応する摺動溝54内にアーム19の長さ方向に摺動自在に挿入してある。
【0056】
このため、操作ユニット6の後方への移動時には、各ブラケット29の摺動突起51は摺動溝54内をアーム19の長さ方向に摺動しつつアーム19の摺動溝54を後側に押し、これによりアーム19は後方へ回動する。
【0057】
逆に操作ユニット6の前方への移動時には、各ブラケット29の摺動突起51は摺動溝54内をアーム19の長さ方向に摺動しつつアーム19の摺動溝54を前側に押し、これによりアーム19は前方へ回動する。
【0058】
上記各アーム19にはねじりばね39aからなる突出用ばね39を設けている。各ねじりばね39aはその一端を操作ユニット収納部8の底部48側に接続してあり、他端をアーム19の回動軸部50に接続してあり、各ねじりばね39aはアーム19を前方に回動する方向に付勢する。
【0059】
上記により操作ユニット収納部8に操作ユニット6を収納した状態で、操作ユニット6を若干前方に押し込んで上記係止手段による操作ユニット6の係止を解除し、手を離せば、ねじりばね39aの付勢力を受けて操作ユニット6が前方に自動的にスライドし、図4や図5に示すように操作ユニット6がキャビネット3の前面から前方に突出する。これにより操作器12はキャビネット3よりも前方に位置し、該操作器12による調理器5の操作が可能となる。
【0060】
また、操作ユニット6を上記前方に突出させた状態から図2のように操作ユニット収納部8に収納する場合は、操作ユニット6をねじりばね39aの付勢力に抗して後方に押し込み、既述の係止手段により操作ユニット6を係止する。
【0061】
また、上記操作ユニット収納部8の底部48上の左右2箇所にはダンパ40を構成するロータリーダンパ40aを設けている。各アーム19の外側方に突出した回動軸部50の端部は上記ロータリーダンパ40aに接続してある。
【0062】
既述のように操作ユニット6の前後スライド時には各アーム19は操作ユニット6の前後移動に伴い前後方向の力を受けて前後に回動する。この時、各ロータリーダンパ40aはアーム19の回動時の抵抗となるので、操作ユニット6の前後の移動速度は緩和される。従って、ねじりばね39aの付勢により操作ユニット6が前方に勢いよく突出することを防止できる。
【0063】
上記、ねじりばね39a及びロータリーダンパ40aは操作ユニット収納部8に収納した操作ユニット6の突出板部23やブラケット29の下方に位置する。
【0064】
なお、本実施形態では、操作ユニット6に摺動突起51を設けると共にアーム19に摺動溝54を形成したが、逆にアーム19に摺動突起51を設けると共に操作ユニット6に摺動溝54を設けても良い。また、突出用ばね39は上記ねじりばね39aに限定されるものではなく、操作ユニット6に直接付勢力を与えるばね等のその他のばねで構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本実施形態の操作ユニットの分解斜視図である。
【図2】(a)は同上の厨房装置の斜視図であり、(b)は厨房装置の概略側断面図である。
【図3】同上の調理器及び天板を取り外した厨房装置の斜視図である。
【図4】同上の操作ユニット及び操作ユニット収納部を示す斜視図である。
【図5】図4のB部拡大図である。
【図6】同上のエンドキャップをベースに取付けた状態を示す斜視図である。
【図7】同上の操作ユニット収納部及び底部構成材を示す斜視図である。
【図8】同上のローラー機構及びレール部材を示す斜視図である。
【図9】同上のローラー機構を示し、(a)は上側からの斜視図であり、(b)は下側からの斜視図である。
【図10】同上のエンドキャップの斜視図である。
【図11】同上のローラー機構及びレール部材を示す正面図である。
【符号の説明】
【0066】
3 キャビネット
5 調理器
6 操作ユニット
8 操作ユニット収納部
12 操作器
13 ベース
14 エンドキャップ
15 コ字状部
29 ブラケット
30 縦ローラー
31 横ローラー
32 ローラー取付部
34 縦板部
80 嵌込部
82 側縦リブ
83 側横リブ
88 前縦リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネットに前方に開口する操作ユニット収納部を設け、キャビネットに設けた調理器の操作ユニットを前記操作ユニット収納部に出し入れ自在に収納し、該操作ユニットは筐体と筐体内に配置される操作器を備え、筐体を、左右両端が開口した金属製押出型材からなるベースと、ベースの両端部に設けられる金属製のブラケットで構成し、筐体のうち前方へ露出する部位の両側端部に合成樹脂製のエンドキャップが設けられ、該エンドキャップは筐体のエッジ部を覆うリブを有することを特徴とする厨房装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−201614(P2009−201614A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−45283(P2008−45283)
【出願日】平成20年2月26日(2008.2.26)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】