説明

反射式標識板の反射シート剥離方法

【課題】従来、反射板標識板に貼付された反射シートを剥がすのに、薬品で溶かしたり、ウォータジェットで削り取っていたため、費用が高くなるという欠点があった。
【解決手段】本発明の反射式標識板の反射シート剥離方法は、基板本体とこの基板本体に貼付された反射シートとよりなる反射式標識板の反射シートを研磨器により研磨して、上記反射式標識板から上記反射シートを削り取ることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は反射式標識板の反射シート剥離方法、特に反射式の道路標識板の表面に貼付された反射シートを上記道路標識板から削り取る反射式標識板の反射シート剥離方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
反射式標識板は、例えば、厚さ2mmのアルミニウム合金基板本体と、この表面全面に貼付された、標識が印刷等される反射シートとよりなり、この反射シートは、例えば、透明プラスチックフィルムと、ガラスビーズ状の球状レンズを含んだ膠着剤層(スペーサー)と、反射膜と、接着剤層と、ライナーとを積層してなる。
【0003】
上記アルミニウム合金基板本体と反射シートとは、使用時に剥がれないように高性能の接着剤によって接着されている。そのため、撤去した反射式標識板を再利用しようとしても、アルミニウム合金基板本体の表面を傷つけることなく反射シートを剥がすことが難しく、そのため、反射シートのみを薬品で溶かしたり、ウォータジェットを用いて削り取っていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、反射シートを薬品で溶かす方法は、溶かした溶剤の処理費用が高く、また、ウォータジェットで削り取る方法は、装置が大掛かりとなるため、どこでも使用出来るというものではなかった。
【0005】
本発明は上記の欠点の欠点を除くようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の反射式標識板の反射シート剥離方法は、基板本体とこの基板本体に貼付された反射シートとよりなる反射式標識板の反射シートを研磨器により研磨して、上記反射式標識板から上記反射シートを削り取ることを特徴とする。
【0007】
また、上記研磨器に集塵装置を設け、上記研磨により生じた粉塵を回収することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の反射式標識板の反射シート剥離方法によれば、基板本体の板厚を変えることなく、反射シートのみを剥離することができる。また、基板本体の表面を滑らかに仕上げることができるので、再利用の時に、アルミニウム合金基板本体に新しい反射シートを密着性良く貼付することができる。
【0009】
また、集塵装置を設けたので、粉塵も少ない。
【0010】
また、薬品を用いず、大掛かりな装置を用いないので、経済性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の反射式標識板の反射シート剥離方法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下図面によって本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0013】
本発明の反射式標識板の反射シート剥離方法は、図1に示すように、例えば、厚さ2mmのアルミニウム合金基板本体1の表面全面に貼付された反射シート2を集塵装置付き研磨器3により研磨して、上記アルミニウム基板本体1から反射シート2を削り取る。
【0014】
なお、4は上記反射シートに印刷された標識の文字部分を示し、5は上記反射シート2の一部が削り取られて、アルミニウム合金基板本体の表面が見えている基板露出部分を示す。
【0015】
上記研磨器3は、金属を削り取らず、反射シート2のみ削り取る、例えば、塗装剥離用や下地処理用等の金属表面処理用の研磨器であり、例えば、ダブルアクションサンダーやストロークサンダーなどのサンダーがある。
【0016】
本発明の反射式標識板の反射シート剥離方法によれば、アルミニウム合金基板本体の板厚を変えることなく、反射シートのみを剥離することができる。また、アルミニウム合金基板本体の表面を滑らかに仕上げることができるので、再利用の時に、アルミニウム合金基板本体に新しい反射シートを密着性良く貼付することができる。
【0017】
また、集塵装置を設けたので、粉塵も少ない。
【0018】
また、薬品を用いず、大掛かりな装置を用いないので、経済性が高い。
【0019】
なお、基板本体はアルミニウム合金以外の合金や、合成樹脂であってもよい。
【0020】
また、基板本体の材質や反射シートの材質に応じて、研磨器の研磨材、研磨布紙、回転数等を変更すれば、あらゆる反射式標識板から反射シートのみを容易に剥離することができるようになる。
【符号の説明】
【0021】
1 基板本体
2 反射シート
3 研磨器
4 文字部分
5 基板露出部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板本体とこの基板本体に貼付された反射シートとよりなる反射式標識板の反射シートを研磨器により研磨して、上記反射式標識板から上記反射シートを削り取ることを特徴とする反射式標識板の反射シート剥離方法。
【請求項2】
上記研磨器に集塵装置を設け、上記研磨により生じた粉塵を回収することを特徴とする請求項1記載の標識板の反射シート剥離方法。

【図1】
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【公開番号】特開2012−87559(P2012−87559A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−236122(P2010−236122)
【出願日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(390031934)日本リーテック株式会社 (7)
【Fターム(参考)】