説明

反転式アンローディング方法及び反転式アンローダー

【課題】 反転体1に上向きの水平状態で搬入したトレイTを、反転体と共に反転させ、トレイ内のレトルトパウチPをトレイ外に排出し、反転体から外部に送り出し、空になったトレイを反転体と共に再度反転させた後搬出する反転式アンローダー。作業能率が高く、コンパクトで広いスペースを必要としないアンローダーを得る。
【解決手段】 反転体1は反転軸2を中心に180度ずつ回転し、両側にトレイの搬入位置A,Bが設定されている。反転体にトレイの搬出入を行うチェーンコンベア5、トレイの下面を支持して外向きに移動させるトレイ移動部材6,7が設置され、反転体の外側にベルトコンベア3,4、ストッパー12,13が設置されている。反転体から独立して、トレイ持ち上げ部材52が設置されている。反転体の反転時は、トレイ移動部材がトレイをストッパーに押し付け、ベルトコンベアがトレイ内のレトルトパウチを押さえる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチをトレイ外に排出して前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出するレトルトパウチの反転式アンローディング方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レトルト包装品は、例えば、内容物を充填したレトルトパウチをローダーによりトレイ上に整列して載置し、そのトレイ(実トレイ)を積み重ねてレトルト釜に入れ、加圧熱水殺菌した後、引き出し、トレイから処理済みのレトルトパウチをアンローダーにより取り出し、乾燥及び箱詰めする。この用途に用いられるアンローダーとしては、真空吸着式、下記特許文献1に開示された昇降ピン式、あるいは下記特許文献2,3に開示された反転式のアンローダーが知られているが、効率性及び確実性の点で、反転式アンローダーが着目されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−75295号公報
【特許文献2】特開平8−104419号公報
【特許文献3】特開2002−114360号公報
【0004】
特許文献2に開示された反転装置は、操作台1上に配置された水平なトレイ枠2と下傾したローラ板6からなり、トレイ枠2はトレイを着脱自在に固定すると共に、前端側が枢支軸5に取り付けられて反転可能とされ、ローラ板6は後端側が枢支軸に取り付けられて反転可能とされている。この反転装置の操作は全て手動により行われ、まずトレイ枠2上にトレイ3を載置して固定し、ローラ板6を後方に反転させてトレイ3上に被せ、トレイ枠2とローラ板6を同時に前方に反転させ、最後にトレイ枠2及びトレイ3を後方に反転させると、レトルト食品Rはローラ8上を滑り降りる。なお、ここに挙げた数字及び記号は、特許文献2に記載されたものと対応する。
【0005】
特許文献3に開示された反転装置は、エアシリンダ4aを備えトレイを着脱自在に支持するトレイ支持手段4と、モータ5dにより駆動されるベルトコンベア51を備えた物品支持手段5と、延設されたアーム2,3を介してトレイ支持手段4と物品支持手段5を反転させる反転手段(軸1)からなる。この反転装置では、まず、トレイ支持手段4の下方の所定位置に停止したトレイTをリフター7により上昇させ、エアシリンダ4aを作動させてトレイ支持手段4にトレイTを支持し、物品支持手段5を軸1周りに左反転させトレイ支持手段4に上方から重ねてトレイT上の袋体を押さえ、トレイ支持手段4と物品支持手段5を一緒に軸1周りに右反転させ、続いてトレイ支持手段4のみ左反転させて元の位置に戻し、一方、物品支持手段5側ではベルトコンベア51により袋体を排出する。なお、ここに挙げた数字及び記号は、特許文献3に記載されたものと対応する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記に例示した従来の反転装置は、いずれも反転部がトレイから離れた箇所を支点として大回転するように構成されている。従って、反転部の慣性が大きいため加速が効かず反転に時間がかかり、1回の往復反転でようやく1つのトレイからのレトルトパウチの排出が行われるなど、作業能率がきわめて悪い。また装置が大型化し広いスペースを必要とする。
【0007】
本発明は、従来の反転式アンローディング方法及び装置に関するこのような問題点に鑑みてなされたもので、作業能率がよく、コンパクトで広いスペースを必要としない反転式アンローディング方法及び装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るアンローディング方法(請求項1)は、反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチを前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出するものである。この発明において、レトルトパウチをトレイ外に出す工程は、前記トレイを反転させる前(上向きのトレイから出す)でも、前記トレイを反転させた後(下向きのトレイから出す)でもよい。
この発明において、前記反転体は中心に水平な反転軸を有し、前記反転軸を挟んで両側にそれぞれトレイの搬入位置が設定され、前記反転軸を中心に一度に180度ずつ回転して前記搬入位置が水平になる位置で停止するようになっていて、反転体の180度の回転ごとに、上側又は下側いずれかの搬入位置へのトレイの搬入、レトルトパウチの搬出及びトレイの搬出が順次行われる。
【0009】
このアンローディング方法によれば、上側又は下側のいずれか一方の搬入位置においてレトルトパウチ入りトレイの搬入及び搬出を行っているあいだ、他方の搬入位置においてレトルトパウチの搬出を行うことができる。つまり、180度の回転毎に1つのトレイを受け入れ、かつレトルトパウチの搬出処理を行うことができるから、従来法に比べて作業能率が高い。また、反転体はその中心に設置された反転軸を中心として回転するため、その回転は従来の大回転に比べてきわめてコンパクトなものとなり、回転速度を上げて作業能率をアップすることも可能であり、かつ装置のスペースもコンパクトにすることができる。
【0010】
本発明に係る上記アンローディング方法をより具体的なレベルで説明する。
なお、本発明において外側とは、前記反転体の中心側からみた前記ベルトコンベアの方向であり、内側とはその反対の方向を意味する。また、前後というときは、前側がトレイの搬送方向の上流側、後側が下流側を意味する。
(1)本発明に係るアンローディング方法の1つ(請求項2)は、トレイを下向きに反転させた後、レトルトパウチをトレイ外に出すタイプで、前記反転体の外側には前記両搬入位置に対向する位置にそれぞれベルトコンベアが配置されている。そして、上側の搬入位置に搬入したトレイを外側の所定位置に移動させてその位置に保持すると共に、該位置において前記ベルトコンベアに押し付けて前記トレイ内のレトルトパウチを上から押さえ、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、反転して下向きとなった前記トレイを内側に移動させ、トレイ外に出たレトルトパウチをベルトコンベアにより外部に搬出し、前記トレイを外側に移動させて前記所定位置に保持し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、上向きに戻った前記トレイを外部に搬出する。
【0011】
このアンローディング方法によれば、トレイを所定位置に保持し、かつ該トレイ内のレトルトパウチをベルトコンベアのベルトで押さえトレイとベルトの間に保持した状態で前記トレイを反転させるので、反転中のトレイ及びレトルトパウチの落下や位置ずれを防止し、レトルトパウチを整列状態で(トレイ内の整列状態を崩さずに)、装置外に送り出すことができる。
【0012】
この方法を実施するためのアンローダー(請求項9)は、前記反転体及びベルトコンベアのほか、前記反転軸に連結され、前記反転体を一度に180度ずつ回転させ前記搬入位置が水平になる位置で停止させる反転駆動手段と、前記反転体の上側の搬入位置へのトレイの搬入及び前記搬入位置からのトレイの搬出を行うトレイ搬出入手段と、上側の搬入位置に搬入したトレイを外側の所定位置に移動させてその位置に保持すると共に、該位置において前記トレイ内のレトルトパウチを前記ベルトコンベアのベルトに押し付けるトレイ保持手段と、反転して下向きとなったトレイを内側に移動させて前記ベルトコンベアから離間させるトレイ持ち上げ手段を備える。
【0013】
このアンローダーにおいて、前記トレイ保持手段は、例えば、前記ベルトコンベアの近傍に配置されたトレイストッパーと、内外方向に移動可能で、外向きに移動したときトレイを前記トレイストッパーに押し付けて前記所定位置に保持するトレイ移動部材からなり、前記トレイを前記所定位置に保持したとき、前記トレイ及びレトルトパウチが前記ベルトコンベアに押し付けられ、レトルトパウチが前記トレイとベルトの間に保持されるようになっている。
この場合、前記トレイストッパーをトレイの外周部の上縁に当接するように配置し、かつ前記トレイ移動部材をトレイの下面に面接触するものとするのが望ましい。これにより、前記トレイ移動部材によりトレイをトレイストッパーに押し付けて保持したとき、トレイの下面を押し上げてだれを矯正することができる。トレイの下面のだれを矯正することにより、該トレイ内の複数個のレトルトパウチの上面がほぼ同じ水平面上にきて、前記ベルトコンベアのベルトによるレトルトパウチの押さえが確実に行われるようになる。
【0014】
また、このアンローダーにおいて、前記トレイ保持手段として、ストッパー及びトレイ移動部材の代わりに、例えば、上側の搬入位置に搬入されたトレイを該位置で保持し、保持した状態で外側の所定位置に移動させ、さらにその位置に保持することのできるトレイ保持手段を用いることもできる。具体的形態として、搬入位置にきたトレイを把持し得る把持部材を備えたトレイ保持手段を挙げることができる。
さらに、このアンローダーにおいて、前記トレイ持ち上げ手段は、反転体に支持されているのではなく、反転体から独立して該反転体の近傍に設置されていることが望ましい。
【0015】
(2)本発明に係るアンローディング方法の1つ(請求項3)は、トレイを下向きに反転させた後、レトルトパウチをトレイ外に出すタイプで、前記トレイとして底に多数の穴が形成されたトレイが用いられ、前記反転体には内外方向に所定距離移動可能な多数のパウチ保持ピンが設置され、前記反転体の外側には前記両搬入位置に対向する位置にそれぞれベルトコンベアが配置されている。そして、上側の搬入位置に搬入したトレイを外側の所定位置に移動させてその位置に保持し、前記パウチ保持ピンを前記トレイの穴を通して外向きに移動させ、前記レトルトパウチを内側から押し上げ前記ベルトコンベアのベルトに押し付けて保持し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、前記パウチ保持ピンと反転して下向きとなった前記トレイを内側に移動させ、トレイ外に出たレトルトパウチを前記ベルトコンベアにより外部に搬出し、前記トレイを外側に移動させて前記所定位置に再び保持し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、上向きに戻った前記トレイを外部に搬出する。
このアンローディング方法において、望ましくは、上側の搬入位置に搬入したトレイを外側の所定位置に移動させてその位置に保持すると共に、該位置において前記ベルトコンベアに押し付けて前記トレイ内のレトルトパウチを上から押さえるようにする。
【0016】
このアンローディング方法によれば、多数のパウチ保持ピンとベルトコンベアのベルトの間にレトルトパウチを保持するので、反転体が回転する際のレトルトパウチの保持がより確実になる。特にレトルトパウチごとに厚みのバラツキがある場合、レトルトパウチの表面に凹凸がある場合、あるいはレトルトパウチの厚みより大きい径のスパウトを備えたスパウト付きパウチの場合に、その作用が顕著である。すなわち、上記(1)の方法及び装置では、トレイの底面とベルトコンベアのベルト面で複数のレトルトパウチを一度に挟圧保持するため、上記のようなパウチでは、厚みの大きいパウチのみ、あるいはパウチの一部(例えば径の大きいスパウト)のみが挟圧保持されることになり、反転時の確実な保持が行えず、反転時にレトルトパウチの位置ずれや落下が生じる可能性がある。しかし、このアンローディング方法によれば、そのような問題が解決される。さらに、前記トレイを前記所定位置に保持したとき、同時に前記トレイを前記ベルトコンベアに押し付けてトレイ内のレトルトパウチを上から押さえるようにすれば、レトルトパウチの保持がより確実になる。
【0017】
この方法を実施するためのアンローダー(請求項11)は、(1)に記載されたアンローダーと比較すると、反転体に、内外方向に所定距離移動可能で前記トレイの穴を貫通自在な多数のパウチ保持ピンが設置されている点が異なる。パウチ保持ピンは、内側に移動したとき前記搬入位置の内側に位置し、外側に移動したとき前記レトルトパウチを前記ベルトコンベアに押し付けて保持する。
このパウチ保持ピンはばねにより外向きに付勢され、負荷が掛かったとき後退可能となっていることが望ましい。これはパウチ保持ピンを一斉に外側に移動させたとき、レトルトパウチの厚みの大きい箇所や径の大きいスパウトに当たったパウチ保持ピンを個別に後退させ、レトルトパウチへのパウチ保持ピンの当たりを全てのパウチ保持ピンで均等化するためである。
このアンローダーにおいて、前記トレイ保持手段は、例えば、前記ベルトコンベアの近傍に配置されたトレイストッパーと、内外方向に移動可能であり、外向きに移動したとき前記トレイを前記トレイストッパーに押し付けて前記所定位置に保持するトレイ移動部材からなる。この場合、前記トレイを前記所定位置に保持したとき、前記トレイが前記ベルトコンベアのベルトに押し付けられ、レトルトパウチが前記ベルトにより上から押さえられるようになっていることが望ましい。
【0018】
また、このアンローダーにおいても、前記トレイ保持手段として、ストッパー及びトレイ移動部材の代わりに、例えば、上側の搬入位置に搬入されたトレイを該位置で保持し、保持した状態で外側の所定位置に移動させ、さらにその位置に保持することのできるトレイ保持手段を用いることができる。
【0019】
(3)本発明に係るアンローディング方法の1つ(請求項5)は、トレイを下向きに反転させた後、レトルトパウチをトレイ外に出すタイプで、前記反転体の外側には前記両搬入位置に対向する位置にそれぞれベルトコンベアが配置されている。そして、上側の搬入位置に搬入したトレイを該搬入位置に保持すると共に、該位置において前記ベルトコンベアを押し付けて前記トレイ内のレトルトパウチを上から押さえ、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、前記ベルトコンベアを外側に移動して反転して下向きとなった前記トレイから離間させ、トレイ外に出たレトルトパウチを前記ベルトコンベアにより外部に搬出し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、上向きに戻った前記トレイを外部に搬出する。この場合の、基本的な作用効果は前記(1)のアンローディング方法と同じである。
【0020】
この方法を実施するためのアンローダー(請求項16)は、(1)に記載されたアンローダーと比較すると、ベルトコンベアが内外方向に所定距離移動可能とされ、トレイ保持手段が上側の搬入位置に搬入したトレイを該搬入位置に保持する点で異なる。前記ベルトコンベアが内向きに移動したとき、該ベルトコンベアのベルトが前記トレイ内のレトルトパウチに押し付けられ、レトルトパウチが前記トレイとベルトの間に保持される。
前記トレイ保持手段は、例えば、前記反転体の搬入位置に設置され前記トレイの下面に面接触する支持部材と、前記反転体に対して内外方向に移動可能で、内向きに移動したとき前記トレイの外周部の上縁に接触し、前記トレイを前記支持部材に押し付けて保持する押圧部材からなる。前記押圧部材は、例えば前記ベルトコンベアに取り付けられ、共に内外方向に移動する。
【0021】
(4)本発明に係るアンローディング方法の1つ(請求項6)は、トレイを下向きに反転させる前に、レトルトパウチをトレイ外に出すタイプで、前記トレイとして底に多数の穴が形成されたトレイが用いられ、前記反転体には内外方向に所定距離移動可能な多数のパウチ保持ピンが設置され、前記反転体の外側には前記両搬入位置に対向する位置にそれぞれベルトコンベアが配置されている。そして、上側の搬入位置に搬入したトレイを該搬入位置に保持し、前記パウチ保持ピンを前記トレイの穴を通して外向きに移動させ、前記レトルトパウチを内側から押し上げて前記トレイから出すと共に前記ベルトコンベアに押し付けて保持し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、前記パウチ保持ピンを後退させ、トレイ外に出たレトルトパウチを前記ベルトコンベアにより外部に搬出し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、上向きに戻った前記トレイを外部に搬出する。この場合の、基本的な作用効果は前記(2)のアンローディング方法と同じである。
【0022】
この方法を実施するためのアンローダー(請求項17)は、(2)に記載されたアンローダーと比較すると、トレイ保持手段が上側の搬入位置に搬入したトレイを該搬入位置に保持する点と、前記パウチ保持ピンが前進したとき前記レトルトパウチを押し上げてトレイから出すと共に前記ベルトコンベアに押し付けて保持する点で異なる。
このアンローダーにおいて、前記トレイ保持手段は、例えば、前記反転体の搬入位置に設置され前記トレイの下面に面接触する支持部材と、前記反転体に対して内外方向に移動可能で、内向きに移動したとき前記トレイの外周部の上縁に接触し、前記トレイを前記支持部材に押し付けて保持する押圧部材からなる。
【0023】
(5)本発明に係るアンローディング方法の1つ(請求項7)は、トレイを下向きに反転させた後、レトルトパウチをトレイ外に出すタイプで、前記トレイとして底に多数の穴が形成されたトレイが用いられ、前記反転体には内外方向に所定距離進退可能な多数のスパウト保持ピンが設置され、前記反転体の外側には前記両搬入位置に対向する位置に、内外方向に所定距離移動可能とされたベルトコンベアが配置されている。そして、上側の搬入位置に搬入したトレイを該搬入位置に保持すると共に、前記ベルトコンベアを押し付けて前記トレイ内のレトルトパウチを上から押さえ、前記パウチ保持ピンを前記トレイの穴を通して外向きに移動させ、前記レトルトパウチを内側から押し上げ前記ベルトコンベアに押し付けて保持し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、前記ベルトコンベアを外向きに移動させ、トレイ外に出たレトルトパウチを前記ベルトコンベアにより外部に搬出し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、上向きに戻った前記トレイを外部に搬出する。この場合の、基本的な作用効果は前記(2)のアンローディング方法と同じである。
【0024】
この方法を実施するためのアンローダー(請求項18)は、(2)に記載されたアンローダーと比較すると、トレイ保持手段が上側の搬入位置に搬入したトレイを該搬入位置に保持する点と、前記ベルトコンベアが内外方向に所定距離移動可能とされた点が異なる。前記ベルトコンベアが内向きに移動したとき、該ベルトコンベアのベルトが前記トレイ内のレトルトパウチを押さえてそこに保持することが望ましい。
このアンローダーにおいて、前記トレイ保持手段は、例えば、前記反転体の搬入位置に設置され前記トレイの下面に面接触する支持部材と、前記反転体に対して内外方向に移動可能で、内向きに移動したとき前記トレイの外周部の上縁に接触し、前記トレイを前記支持部材に押し付けて保持する押圧部材からなる。押圧部材は、例えばベルトコンベアに設置され、共に内外方向に移動する。
【0025】
以上述べた(1)〜(5)のアンローダーに共通の望ましい形態として、さらに次の点を挙げることができる。
前記搬出入手段は、前記反転体に設置され、かつ該反転体の両搬入位置を通るように配置された環状のコンベアからなる。
前記ベルトコンベアの前記反転体に向く側は、一部がトレイ内に進入可能で、当該部分のベルトが前記トレイ内のレトルトパウチを押さえるようになっている。これにより、トレイ内のレトルトパウチの高さが該トレイの外周縁高さより高くなくても、前記ベルトコンベアのベルトによるレトルトパウチの押さえが確実に行われる。
前記ベルトコンベアの前記反転体に向く側は、レトルトパウチの送り出し側が前記反転体から離れる方向に傾斜している。これにより、前記ベルトコンベアと該ベルトコンベアの下流側に設置したコンベア等(反転体の外部に設置)との隙間を小さくして、レトルトパウチの乗り移りをスムースに行うことができる。
【0026】
前記ベルトコンベアは、並列に配置された複数個のベルトを有する。例えばトレイ内のレトルトパウチの列に合わせて複数個のベルトを並列に配置するということである。この場合、仮にレトルトパウチの厚みに不均一があったとしても、ベルトが1つの広幅のベルトからなる場合に比べて、レトルトパウチの厚みの違いに追従しやすく、レトルトパウチの押さえが確実に行われる。
前記ベルトコンベアは、ベルトに多数の貫通する穴が形成され、前記反転体に向く側においてベルトの裏面に気密ボックスが配置され、該気密ボックスが真空源に接続されている。ベルトの穴を通してレトルトパウチを吸着することにより、トレイ反転中のレトルトパウチの落下や位置ずれをさらに確実に防止できる。
前記ベルトコンベアの駆動軸に駆動用プーリが固定され、前記反転体から独立して該反転体の近傍に前記駆動用プーリの駆動機構が設置され、該駆動機構は前記駆動用プーリとの連結及び連結の解除が可能である。ベルトコンベアの駆動機構を前記反転体の外部に設置することにより、ベルトコンベアの構造が簡素化して慣性が小さくなり、また反転体にベルトコンベアのための電気配線を配設する必要がなくなる。
【0027】
(6)本発明に係るアンローディング方法の1つ(請求項8)は、トレイを下向きに反転させた後、レトルトパウチをトレイ外に出すタイプで、反転体が両搬入位置の内側に配置された環状のベルトコンベアを含み、下側の搬入位置に搬入したトレイを内側の所定位置に移動させてその位置に保持すると共に、該位置において前記ベルトコンベアに押し付けて前記トレイ内のレトルトパウチを上から押さえ、続いて前記反転体を180度回転させ、反転して下向きとなった前記トレイを外側に移動させ、トレイ外に出たレトルトパウチを前記ベルトコンベアにより外部に搬出し、続いて前記反転体を180度回転させ、上向きに戻った前記トレイを外部に搬出する。
このアンローディング方法においても、反転体の下側でレトルトパウチ入りトレイの搬入及び搬出を行っているあいだ、反転体の上側ではレトルトパウチの排出及び送り出しを行うことができる。つまり、180度の回転毎に1つのトレイを受け入れ、かつレトルトパウチの排出処理を行うことができる。
【0028】
この方法を実施するためのアンローダー(請求項26)は、前記反転体及びベルトコンベアのほか、前記反転軸に連結され、前記反転体を一度に180度ずつ回転させ前記搬入位置が水平になる位置で停止させる反転駆動手段と、前記反転体の下側の搬入位置へのトレイの搬入及び前記搬入位置からのトレイの搬出を行うトレイ搬出入手段と、下側の搬入位置に搬入したトレイを保持し前記搬入位置から内側の所定位置に移動させその位置に保持すると共に、該位置において前記トレイ内のレトルトパウチを前記ベルトコンベアのベルトに押し付けるトレイ保持手段を備える。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチを前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出する反転式アンローディング方法及び装置において、一連の作業を高能率で行うことができ、反転中のトレイ及びレトルトパウチの落下や位置ずれを防止し、トレイ内のレトルトパウチの整列状態を崩さずに、該レトルトパウチを装置外に送り出すことができる。また、装置がコンパクトで広いスペースを必要としない利点もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、図1〜14を参照して、本発明に係る反転式アンローダーについて説明する。
図1〜図4に示すアンローダーは、中心に水平な反転軸2を有し、反転軸2を中心として回転自在であり、両側に対称的にトレイTの搬入位置(図1に矢印A,Bで示す)が設定された反転体1と、反転体1の外側に間隔を開けて対称的に配置された2つのベルトコンベア3,4と、反転体1の反転軸2に連結され、反転体1を一度に180度ずつ回転させ前記搬入位置が水平になる位置で停止させる図示しない反転駆動手段と、反転体1に設置され、反転体1の上側の搬入位置へのトレイTの搬入及び搬出を行うトレイ搬出入用チェーンコンベア5と、反転体1に設置され、エアシリンダ8,9の作動により前記搬入位置にきたトレイTを外向きに移動させるトレイ移動部材6,7と、前記ベルトコンベア3,4のフレーム11に設置されたストッパー12,13等を備える。なお、トレイ移動部材6,7とストッパー12,13は、本発明のトレイ保持手段に相当する。
【0031】
反転体1は、反転軸2と、反転軸2に所定の間隔を置いて固定され、鉛直面内で反転軸2の回転に伴って回転する一対の板状の反転フレーム14と、フレーム14を連結する梁部材15からなる。反転フレーム14の内側には、その上端及び下端近傍に、トレイTを反転フレーム14の長さ方向(トレイTの搬送(搬入及び搬出)方向)に沿ってガイドするガイド部材16,17が固定されている。また、反転体1に搬入されたトレイTの搬送方向の前後位置を位置決めする位置決め部材18(図1には上側だけ図示しているが、下側にも対称的に配置されている)が、図示しないブラケットを介して前記梁部材15に固定された軸19に回転自在に支持され、図示しない駆動手段により鉛直面内で揺動可能とされている。なお、反転体1は、180度ずつ同じ方向に回転しても、交互に正逆方向に回転してもよい。
【0032】
トレイ搬出入用チェーンコンベア5は、反転フレーム14の前後位置に回転自在に支持された駆動軸21及び従動軸22と、駆動軸21及び従動軸22に固定された各一対のスプロケット23,24と、スプロケット23,24に掛け渡され、前記ガイド部材16,17に平行な鉛直面内で回転する搬送用チェーン25と、駆動軸21に固定された駆動用スプロケット26、及び前記スプロケット26を所定のタイミングで回転させる図示しない駆動源からなる。トレイTは、前記搬送用チェーン25により、反転体1の上側の搬入位置(図1にAで示す位置)に向けて水平状態で搬入され、その際にガイド部材16により両側がガイドされる。搬送用チェーン25が停止したところで位置決め部材18が作動し(図1の仮想線→実線)、トレイTは前記上側の搬入位置(図1にAで示す位置)に確実に位置決めされる。なお、トレイ搬出入用チェーンコンベア5の搬送方向は、反転体1の中心軸(反転軸2)に直交する方向に設定されている。
【0033】
ベルトコンベア3(4も同じ)は、図示しない部材を介して反転フレーム14に固定された前記コンベアフレーム11と、コンベアフレーム11に固定された軸受部27に回転自在に支持されたローラ軸28及び該ローラ軸28に固定された駆動ローラ29と、コンベアフレーム11に固定されたローラ軸31,32にそれぞれ回転自在に取り付けられた従動ローラ33,34と、コンベアフレーム11に固定された複数個のローラ軸35にそれぞれ回転自在に取り付けられたガイドローラ36と、各ローラ29,33,34,36に掛け渡されたコンベアベルト37と、ローラ軸28に固定され、後述するコンベア駆動装置により回転する駆動用プーリ38からなる。なお、このベルトコンベア3の搬送方向は、前記搬送用チェーンコンベア5の搬送方向と直交する方向に設定されている。
【0034】
図1,2に示すように、ベルトコンベア3の各ローラ29,33,34,36はそれぞれ軸方向に4個に分割され、コンベアベルト37も分割されて4列になっている。分割された各コンベアベルト37は、トレイT内に置かれたレトルトパウチPの列(4列)に対応し、反転時にはレトルトパウチPを各列ごとに押さえ、また、レトルトパウチPの送り出し時には各列を同時に送り出すようになっている。
図4に示すように、ベルトコンベア3の従動ローラ33,34は同じ高さ(反転体1からの距離が同じ)に設置され、その間隔はトレイTの搬送方向に垂直な方向の幅(図4に示されたトレイTの幅)よりやや小さく設定され、駆動ローラ29は前記従動ローラ33,34より高い位置に設置されている。また、ベルトコンベア3の幅(送り方向に垂直な方向の幅)はトレイTの搬送方向に平行な方向の幅(図1に示されたトレイTの幅)より、やや小さく設定されている。これにより、ベルトコンベア3の一部(従動ローラ33から従動ローラ34の間)がトレイT内に進入可能となっている。
【0035】
ベルトコンベア3,4の駆動用プーリ38は、周囲に所定ピッチの歯が形成されたタイミングプーリであり、ベルトコンベア3,4が下側にきたとき、図1,4に示す駆動機構39のタイミングベルト40と噛み合うようになっている。タイミングベルト40は、表裏両面に歯が形成されている。
駆動機構39は反転体1からは独立して設置されたもので、フレーム上に固定されたブラケット41に軸受42を介して回転自在に支持された主軸43と、該主軸43に固定されたタイミングプーリ44及び駆動用ギア45と、基部が主軸43に回転自在に取り付けられ、図示しない駆動源に連結されたロッド46の昇降に伴って揺動する揺動アーム47と、揺動アーム47の先端に回転自在に取り付けられたタイミングプーリ48と、タイミングプーリ44,48に掛け渡された前記タイミングベルト40と、駆動用ギア45に連結してこれを回転させる図示しない駆動源からなる。ロッド46が上昇して揺動アーム47が起き上がると、タイミングベルト40が下側にきたベルトコンベア3,4の駆動用プーリ38に噛み合うようになっている。
【0036】
トレイ保持手段において、前記エアシリンダ8,9は梁部材15にブラケット51を介して取り付けられ、トレイ移動部材6,7が該エアシリンダ8,9のピストンロッドの先端に取り付けられている。トレイ移動部材6,7は所定幅を有する長尺の板状部材であり、その長さはトレイTの幅(搬送方向に平行な方向の幅)よりやや長く設定され、その上面がトレイTの下面に面接触し、エアシリンダ8,9の作動により、図1に示す実線位置と仮想線位置の間を移動し得るようになっている。また、前記トレイストッパー12,13は、トレイ移動部材6,7がトレイTを外側に移動させたとき、トレイTの外周部の上縁が当接するように配置されている。一般にトレイTの下面は下にだれているが、その場合、トレイストッパー12,13がトレイTの外周部に当接し、トレイ移動部材6,7がそこからさらに外側に移動すると、トレイTの下面が押し上げられ、前記だれが矯正される。このように、このトレイ保持手段はトレイTの保持と矯正の両方の機能を有する。なお、ストッパー12,13はトレイTの高さやレトルトパウチPの高さの変更に対応できるように、上下位置を調整自在である。
【0037】
さらに、反転体1とは独立して、該反転体1の近傍両側にトレイ持ち上げ部材52が設置されている。トレイ持ち上げ部材52は、図示しないフレームに回転自在に支持され図示しない駆動源により回動する軸53に基部が固定され、先端にトレイ係合部54を有し、図1に示すように、反転体1と干渉しない下方位置(仮想線で示す)から揺動上昇したとき、トレイ係合部54が反転したトレイTの外周部に係合し、該トレイTを持ち上げるようになっている。
また、反転体1とは独立して、トレイ搬送コンベア55,56が反転体1の両側に設置されている。このトレイ搬送コンベア55,56の搬送方向は、いずれもトレイ搬出入用チェーンコンベアの搬出入方向と同方向に設定されている。
【0038】
続いて、このアンローダーの作動順序について一例を説明する。
(1)反転体1が180度回転して停止したとき、該反転体1の上側では、図1の仮想線に示すように、トレイ移動部材6が外側に移動(上昇)して空のトレイTをストッパー12との間で保持している。
このとき反転体1の下側では、トレイ移動部材7が外側に移動(下降)して、反転したトレイTをストッパー13との間で保持している。トレイT内のレトルトパウチPはベルトコンベア4上に載っている。
(2)反転体1の上側では、トレイ位置決め部材18が外側に作動して開き、エアシリンダ8が作動してトレイ移動部材6が内側に移動(下降)し、空のトレイTをトレイ搬出入用チェーンコンベア5上に載置する。
このとき反転体1の下側でも、トレイ位置決め部材が外側に作動して開き、エアシリンダ9が作動して、トレイ移動部材7が内側に移動(上昇)して反転したトレイTの下面から離れ、レトルトパウチPの入ったトレイTをベルトコンベア4上に置き残す。続いてトレイ持ち上げ部材52が揺動上昇し、トレイTを持ち上げる。これにより、コンベアベルト37上にレトルトパウチPが置き残される(レトルトパウチPがトレイTから出る)。
【0039】
(3)反転体1の上側では、トレイ搬出入用チェーンコンベア5が作動して、空のトレイTが反転体1外に搬出され、トレイ搬送コンベア56により次工程に向けて搬送される。同時に、レトルトパウチPを収容したトレイTが、トレイ搬送コンベア55により反転体1内に送り込まれ、トレイ搬出入用チェーンコンベア5により上側の搬入位置Aに向けて搬入される。
このとき反転体1の下側では、駆動機構39のタイミングベルト40がベルトコンベア4の駆動用プーリ38に係合して回転し、ベルトコンベア4が作動してレトルトパウチPを整列状態でパウチ搬出コンベア50(図4参照)に送り出し、続いてベルトコンベア4が停止し、トレイ持ち上げ部材52が揺動下降し、反転したトレイTをストッパー13上に載置する。
(4)反転体1の上側では、トレイ位置決め部材18が内側に作動して閉じ、レトルトパウチPが入ったトレイTを、トレイ搬出入用チェーンコンベア5上で反転体1の搬入位置Aに位置決めする。
反転体1の下側でもトレイ位置決め部材が同時に作動する。
【0040】
(5)反転体1の上側では、エアシリンダ8が作動しピストンロッドが伸びて、トレイ移動部材6が外側に移動(上昇)し、トレイTの下面に当接してこれを外側に移動(上昇)させ、トレイTの外周部をストッパー12に当接させてその位置に保持し、もしトレイTの下面がだれていれば同時に矯正を行う。このとき、トレイT内にベルトコンベア3の一部が進入して、コンベアベルト37によりトレイT内のレトルトパウチ列を押さえる。なお、トレイTが上昇するとき、その外周部がトレイ位置決め部材18の内側の当接面57にガイドされて上昇する。
反転体1の下側でもエアシリンダ9が同時に作動してピストンロッドが伸び、トレイ移動部材6が外側に移動(下降)して、ストッパー13との間でトレイTを保持する。
(6)反転体1が180度回転して、上側に保持したレトルトパウチ入りトレイを反転させて下向きとし、下側に保持した空のトレイを再度反転させて上向きとする。これが前記(1)の状態である。
【0041】
なお、上記アンローダーにおいて、トレイ搬出入用チェーンコンベア5の搬送方向を反転体1の中心軸(反転軸2)に直交する方向とし、トレイ搬出入チェーンコンベア5の搬送方向とベルトコンベア3,4の搬送方向を直交させたが、例えばトレイ搬出入用チェーンコンベア5の搬送方向を反転体1の中心軸(反転軸2)と平行にするなど、これらの搬送方向は適宜に決められる。
また、上記アンローダーではトレイTの保持のためにストッパー12,13を設置したが、トレイTの内外方向の保持はベルトコンベア3,4との間でも可能であるので、水平方向での保持(トレイ移動部材6,7の面内でずれないように保持)が可能であれば、ストッパー12,13は必須ではない。その場合、水平方向の保持を可能とする手段として、例えばトレイ位置決め部材18の頂部を延長して当接面57を長くとり、トレイTをベルトコンベア3,4との間で保持したときも、トレイTが当接面57にガイドされた状態とする。あるいは、トレイ移動部材6,7にトレイを保持する保持機能を付加する(例えば、トレイ移動部材6,7の前後にトレイTの外周部を保持する保持部材(後述するトレイ保持部材73、保持部材93参照)を設ける)こともできる。なお、後者の場合、トレイTを搬入位置で保持し、保持したまま外側に移動し、そこでさらに保持させることができ、また、トレイ持ち上げ部材52が不要となる。
さらに、上記アンローダーでは、トレイ持ち上げ部材52を反転体1とは独立して、該反転体1の近傍に設置したが、これをベルトコンベア3,4と同じように、反転体1に設置することもできる。ただし、その場合、トレイ持ち上げ部材は反転体1の上側と下側の両方に設置する必要があり、しかもトレイ持ち上げ部材の駆動源のための電気配線やエア導管を反転体1に配設する必要がでてくる。
【0042】
図5は、前記アンローダーに適用し得る別のベルトコンベア58を示すもので、ベルトコンベア3,4の代わりに使用することができる。このベルトコンベア58は、多数の貫通する穴59が形成されたコンベアベルト61を有し、反転体1に向く側においてコンベアベルト61の裏面に気密ボックス62が配置され、該気密ボックス62が図示しない切換弁等を介して真空源に接続されている。ベルトコンベア58によりトレイT内のレトルトパウチ列を押さえたとき、前記穴59を通してレトルトパウチPを吸着することにより、該レトルトパウチPの位置ずれがいっそう防止できる。
【0043】
図6は、本発明に係る別の反転式アンローダーを示すもので、図1〜4に示すアンローダーとの違いを挙げると次のようになる。なお、図6において、図1〜4に記載されたアンローダーと実質的に同じ部材には同じ番号を付与している。
(a)トレイ移動部材6,7を設ける代わりに、ベルトコンベア3,4を内外方向に所定距離移動可能とした。ベルトコンベア3,4の移動は、反転フレーム14に取り付けられたエアシリンダ65,66により行われ、外側に移動したとき図6の実線位置にきてトレイTから離れ、内側に移動したとき仮想線位置にきてトレイT内のレトルトパウチPを上から押さえる。なお、この例では、ベルトコンベア3,4が内側に移動したとき、ベルトコンベア3,4に取り付けられたストッパー12,13がトレイTの外周部を押さえるようになっている。
【0044】
(b)反転体1に搬出入用チェーンコンベア5を設ける代わりに、図示しない搬出入手段を設けた。この搬出入手段は例えば反転体1とは独立して、該反転体の外部に設けられたプッシャーのようなものでよい。また、反転フレーム14にトレイTの搬送方向に沿って板状の支持部材(支持レール)67,68が設置され、トレイTが反転体1内に向けて搬入又は搬出され、あるいは搬入位置A及びBに位置決めされるとき、該トレイTを支えるようになっている。なお、支持レール67,68がトレイTの下面に面接触しているので、ストッパー12,13がトレイTの外周部を押さえたとき、図1〜4に示すアンローダーと同様、トレイTの矯正が行われる。すなわち、この例では、ストッパー12,13が段落0020でいう押圧部材、支持レール67,68が同じく支持部材ということになる。
【0045】
(c)トレイ移動部材6,7とストッパー12,13の間でトレイTを保持する代わりに、トレイTを前記搬入位置A,Bに保持するトレイ保持手段71、72を設けた。トレイ保持手段71,72は、反転フレーム14に揺動自在に支持され、先端に係止部74が形成されたトレイ保持部材73と、梁部材15にブラケット74を介して取り付けられたエアシリンダ75からなる。トレイ保持部材73は、エアシリンダ75の作動により支持レール67,68の支持面に垂直な面内で揺動し、内向きに揺動したとき(図6の実線参照)、支持レール67,68上のトレイTを前後方向から挟持し、搬入位置A,Bに保持する。
【0046】
続いて、このアンローダーの作動順序について説明する。
(1)反転体1が180度回転して停止したとき、該反転体1の上側では、トレイ保持部材73が閉じて空のトレイTを支持レール67上に保持し、ベルトコンベア3は内側に移動(下降)している(図6の仮想線の位置)。
このとき反転体1の下側では、トレイ保持部材73が閉じてトレイTを支持レール67上に保持し、ベルトコンベア4は内側に移動(上昇)して、反転したトレイT内のレトルトパウチPを下から押さえている。
(2)反転体1の上側では、エアシリンダ65が作動してベルトコンベア3が外側に移動(上昇)し、空のトレイTから離れる(図6の実線位置)。続いて、トレイ保持部材73が外側に揺動してトレイTを解放する(図6の仮想線位置)。
このとき反転体1の下側でもエアシリンダ66が同時に作動し、ベルトコンベア4が外側に移動(下降)し、レトルトパウチPは反転したトレイTから出て、ベルトコンベア4に載置された状態で外側に移動(下降)する。
【0047】
(3)反転体1の上側では、レトルトパウチPを収容したトレイTが、トレイ搬送コンベア55により反転体1に向けて送り込まれ、続いて図示しないプッシャーが作動して支持レール67上を搬入位置Aに向けて押し入れる。これに伴い、空のトレイTが反転体1外に押し出され、トレイ搬送コンベア56により次工程に向けて搬送される。続いて、トレイ保持部材73が内側に揺動して閉じ、レトルトパウチPが入ったトレイTを、支持レール67上で反転体1の搬入位置Aに保持する。
このとき反転体1の下側では、駆動機構39のタイミングベルト40がベルトコンベア4の駆動用プーリ38に係合して回転し、ベルトコンベア4が作動してレトルトパウチPを整列状態で外部に送り出す。
【0048】
(4)反転体1の上側では、エアシリンダ65が作動し、ベルトコンベア3が内側に移動(下降)し、ストッパー12がトレイTの外周部に当接して、もしトレイTの下面がだれていれば矯正を行い、同時にコンベアベルト37によりトレイT内のレトルトパウチ列を押さえる。
反転体1の下側でもエアシリンダ66が同時に作動し、ベルトコンベア4が内側に移動(上昇)する。
(5)反転体1が180度回転して、上側に保持したレトルトパウチ入りトレイTを反転させて下向きとし、下側に保持した空のトレイを再度反転させて上向きとする。これが前記(1)の状態である。
【0049】
図7は、本発明に係るさらに別の反転式アンローダーを示すものである。このアンローダーは、図示しない反転軸を中心として回転自在で、両側に対称的にトレイTの搬入位置(図7にA,Bで示す)が設定された反転体81と、前記反転体81に設置され前記搬入位置の内側で回転する環状のベルトコンベア82と、前記反転体81の反転軸に連結され、反転体81を一度に180度ずつ回転させ前記搬入位置が水平になる位置で停止させる図示しない反転駆動手段と、反転体81に設置されたトレイ保持手段83、84と、反転体81の下側の搬入位置BへのトレイTの搬入及び前記搬入位置からのトレイTの搬出を行う図示しないトレイ搬出入手段を備える。
【0050】
反転体81において、前記反転軸はトレイTの搬出入方向に平行に配置され、前記反転軸に反転フレーム85が固定されている。反転フレーム85の外側には、連結部材86を介し、内向きの支持面を有する板状の支持レール87,88が対称的に設置され、そこに前記搬入位置A,Bが設定されている。
ベルトコンベア82は、反転フレーム85に支持され、支持レール87,88に対し等距離に配置された多数のガイドローラ89と、反転体81の中央位置において突出して配置された駆動ローラ91と、これらに掛け渡されたコンベアベルト92からなる。駆動ローラ91は図示しない駆動源により、反転体81の180度の回転ごとに正逆回転可能であり、送り方向側となる側に突出して配置されている。このガイドローラ89及び駆動ローラ91の配置により、ベルトコンベア82の搬送面は支持レール87,88の支持面に平行な面(水平面)及び該支持面から傾斜した面で構成される。なお、ベルトコンベア82は、その一部が、前記ベルトコンベア3,4と同様に、トレイT内に進入可能となっている。
【0051】
トレイ保持手段83、84は、トレイTを側方から把持する保持部材93と、保持部材93を内外方向に移動させるエアシリンダ94と、保持部材93を支持レール87,88の支持面に垂直な面内で揺動させるエアシリンダ95からなり、エアシリンダ95がエアシリンダ94を揺動させ、これにより保持部材93が揺動する。
トレイ搬出入手段は、例えば、反転体81とは独立して、該反転体81の外部に設けられたプッシャーのようなものでよい。
また、反転体81とは独立して、トレイ搬送コンベア96,97が反転体81の両側に設置されている。98はレトルトパウチの搬送コンベアである。
【0052】
続いて、このアンローダーの作動順序について説明する。
(1)反転体81が180度回転して停止したとき、該反転体81の下側では、保持部材93が閉じて空のトレイを保持し、内側に移動(上昇)し、その位置に保持している(図7の仮想線参照)。
このとき、反転体81の上側では、保持部材93がレトルトパウチPが入ったトレイTを保持して内側に移動(下降)し、その位置に保持しベルトコンベア82の上面に押し付けている。
(2)反転体81の下側では、エアシリンダ94が作動し、保持部材93が外側に移動(下降)し、空のトレイTを支持レール88上に載置し、続いてエアシリンダ95が作動し保持部材93を開いて(図7の仮想線参照)、トレイTを解放する。
このとき反転体81の上側でもエアシリンダ94が作動し、保持部材93が外側に移動(上昇)し、反転したトレイTのみを外側に移動(上昇)させ、レトルトパウチPをベルトコンベア82上に置き残す。
【0053】
(3)反転体の下側では、レトルトパウチPを収容したトレイTが、トレイ搬送コンベア96により反転体81に向けて送り込まれ、続いて図示しないプッシャーが作動して支持レール88上を搬入位置Bに向けて押し入れる。これに伴い、空のトレイTが反転体81外に押し出され、トレイ搬送コンベア97により次工程に向けて搬送される。
この間、ベルトコンベア82が作動して、レトルトパウチPを反転体81外に搬出し、搬送コンベア98に受け渡し、受渡し後、ベルトコンベア82は停止する。
(4)反転体81の下側では、エアシリンダ95が作動して保持部材93が閉じ、支持レール88上のトレイTを保持し、続いてエアシリンダ94が作動して保持部材93が内側に移動(上昇)し、その位置に保持する。この位置で保持部材93はトレイTをベルトコンベア82に向けて押し付け、トレイT内のレトルトパウチPは該ベルトコンベア82により上から押さえられる。
反転体81の上側では、同時にエアシリンダ94が作動して、保持部材93が内側に移動(下降)する。
(5)反転体81が180度回転して、下側に保持したレトルトパウチ入りトレイTを反転させて下向きとし、上側に保持した空のトレイを再度反転させて上向きとする。これが前記(1)の状態である。
【0054】
図8〜10は、本発明に係る別の反転式アンローダーを示すもので、図1〜4に示すアンローダーとの違いを挙げると次のようになる。なお、図8〜10において、図1〜4に記載されたアンローダーと実質的に同じ部材には同じ番号を付与している。
(a)このアンローダーに適用されるトレイTの底面に、碁盤目状に多数の穴Taが形成されている。
(b)トレイ移動部材6,7の内側に、反転体1の両側の搬入位置に沿って昇降プレート101,102が配置され、昇降プレート101,102の外面側に多数のパウチ保持ピン103が、搬入位置に位置決めされたトレイTの各穴Taに対応して外向きに碁盤目状に設置されている。昇降プレート101,102は、ブラケット104を介して梁部材15に取り付けられたエアシリンダ106(昇降プレート101側),107(昇降プレート102側)の作動により内外方向に移動し、それに伴い、パウチ保持ピン103が内外方向に移動し、内向きに移動したとき(図8の実線位置)、前記搬入位置の内側(搬送用チェーン25の内側)に位置し、外向きに移動したときトレイTの穴Taを貫通して突き出す。
パウチ保持ピン103は、図11に示すように、軸部108が昇降プレート101(昇降プレート102側も同じ)に固定されたピンホルダ109のピン支持部110に進退自在に支持され、先端にやや径の大きいヘッド部111、後端にストッパ部112を有し、ピンホルダ109の中空内部に配置された圧縮ばね113により外向きに付勢されている。無負荷時は、圧縮ばね113の付勢力により、図11に示す突出位置(ストッパ部112がピン支持部110に当接)にあり、ヘッド部111に負荷が掛かったとき、その負荷の大きさに従って後退する。
(c)図9に示すように、トレイ移動部材6,7に、パウチ保持ピン103が遊嵌する穴114が、各パウチ保持ピン103に対応して形成されている。ただし、トレイ移動部材6,7がパウチ保持ピンの列の隙間に配置されているのであれば、穴114は不要である。
【0055】
続いて、このアンローダーの作動順序の一例を説明する。基本的な作動は、図1〜4に示すアンローダーの作動と同じであるが、パウチ保持ピン103の作動が加わっている。
(1)反転体1が180度回転して停止したとき、該反転体1の上側では、図8の仮想線に示すように、トレイ移動部材6が外側に移動(上昇)して空のトレイTをストッパー12との間で保持している。
このとき反転体1の下側では、トレイ移動部材7が外側に移動(下降)して、反転したトレイTをストッパー13との間で保持している。
一方、反転体1の上下でパウチ保持ピン103は外向きに移動しており、反転体1の下側では、レトルトパウチP(この例ではスパウト付きパウチ)をベルトコンベア4のベルト37に押し付け、パウチ保持ピン103とベルト37の間で保持している。
【0056】
(2)反転体1の上側では、トレイ位置決め部材18が外側に作動して開き、エアシリンダ8が作動してトレイ移動部材6が内側に移動(下降)し、空のトレイTをトレイ搬出入用チェーンコンベア5上に載置する。
このとき反転体1の下側でも、トレイ位置決め部材18が外側に作動して開き、エアシリンダ9が作動して、トレイ移動部材7が内側に移動(上昇)して反転したトレイTの下面から離れ、レトルトパウチPの入ったトレイTをベルトコンベア4上に置き残す。
同時に、エアシリンダ106,107が作動して、パウチ保持ピン103が内側に移動し、反転体1の下側では、レトルトパウチPはパウチ保持ピン103とベルト37による保持から解放される。
続いてトレイ持ち上げ部材52が揺動上昇し、反転体1の下側にあるトレイTを持ち上げる。これにより、コンベアベルト37上にレトルトパウチPが置き残される。
【0057】
(3)反転体1の上側では、トレイ搬出入用チェーンコンベア5が作動して、空のトレイTが反転体1外に搬出され、トレイ搬送コンベア56により次工程に向けて搬送される。同時に、レトルトパウチPを収容したトレイTが、トレイ搬送コンベア55により反転体1内に送り込まれ、トレイ搬出入用チェーンコンベア5により上側の搬入位置Aに向けて搬入される。
このとき反転体1の下側では、駆動機構39のタイミングベルト40がベルトコンベア4の駆動用プーリ38に係合して回転し、ベルトコンベア4が作動してレトルトパウチPを整列状態でパウチ搬出コンベア50(図10参照)に送り出し、続いてベルトコンベア4が停止し、トレイ持ち上げ部材52が揺動下降し、反転したトレイTをストッパー13上に載置する。
(4)反転体1の上側では、トレイ位置決め部材18が内側に作動して閉じ、レトルトパウチPが入ったトレイTを、トレイ搬出入用チェーンコンベア5上で反転体1の搬入位置Aに位置決めする。
反転体1の下側でもトレイ位置決め部材18が同時に作動する。
【0058】
(5)反転体1の上側では、エアシリンダ8が作動しピストンロッドが伸びて、トレイ移動部材6が外側に移動(上昇)し、トレイTの下面に当接してこれを外側に移動(上昇)させ、トレイTの外周部をストッパー12に当接させてその位置に保持し、もしトレイTの下面がだれていれば同時に矯正を行う。このとき、トレイT内にベルトコンベア3の一部が進入して、コンベアベルト37によりトレイT内のレトルトパウチ列を押さえる。
反転体1の下側でもエアシリンダ9が同時に作動してピストンロッドが伸び、トレイ移動部材7が外側に移動(下降)して、ストッパー13との間でトレイTを保持する。
続いて、エアシリンダ106,107が作動して、パウチ保持ピン103が外側に移動し、反転体1の上側では、パウチ保持ピン103がレトルトパウチPを押し上げてベルト37に押し付け、レトルトパウチPをパウチ保持ピン103とベルト37の間で保持する。
(6)反転体1が180度回転して、上側に保持したレトルトパウチ入りトレイを反転させて下向きとし、下側に保持した空のトレイを再度反転させて上向きとする。これが前記(1)の状態である。
【0059】
なお、このアンローダーにおいて、上下のパウチ保持ピン103の移動は必ずしも同時でなくてよく、例えば上記(5)の段階で、反転体1の下側では、パウチ保持ピン103を外側に移動させなくてもよい。
【0060】
図12〜14は、本発明に係る別の反転式アンローダーを示すもので、図8〜10に示すアンローダーとの違いを挙げると次のようになる。なお、図12〜14において、図8〜10に記載されたアンローダーと実質的に同じ部材には同じ番号を付与している。
(a)トレイ移動部材6,7と、それを移動させるためのエアシリンダ8,9等の部材がない。
(b)互いに対向して配置されたガイド部材16,16及びガイド部材17,17の上端に、その長さ方向に沿ってトレイT側に突出するトレイ保持部115,116が形成されている。また、ガイド部材16,17は、反転フレーム14にブラケット117を介して固定されたエアシリンダ118,119の作動により、内外方向に所定距離移動可能(図14の実線及び仮想線参照)である。ガイド部材16,17が外側に移動したとき、トレイ保持部115,116と搬送用チェーン25の間に、トレイTが進入可能な隙間ができ、ガイド部材16,17が内側に移動したとき、トレイ保持部115,116がトレイTの外周部を押さえ、搬送用チェーン25との間で該トレイTを保持するようになっている。すなわち、このアンローダーにおいて、ガイド部材16,17と搬送用チェーン25は、本発明のトレイ保持手段に相当する。
(c)上側の搬入位置に搬入されたトレイTを、その位置に保持する。
(d)トレイTを下向きに反転する前に、レトルトパウチP(この例ではスパウト付きパウチ)をトレイ外に出す。
【0061】
続いて、このアンローダーの作動順序の一例を説明する。
(1)反転体1が180度回転して停止したとき、該反転体1の上側では、ガイド部材16が内側に移動(下降)して、空のトレイTを搬送用チェーン25との間で保持している。
このとき反転体1の下側では、ガイド部材17が内側に移動(上昇)して、反転したトレイTを搬送用チェーン25との間で保持している。
一方、反転体1の上下でパウチ保持ピン103は外向きに移動しており、反転体1の下側では、保持ピン103がレトルトパウチPをトレイTから突き出し、ベルトコンベア4のベルト37に押し付けてパウチ保持ピン103とベルト37の間で保持している。
【0062】
(2)反転体1の上側では、トレイ位置決め部材18が外側に作動して開き、エアシリンダ118が作動してガイド部材16が外側に移動(上昇)し、トレイTはガイド部材16と搬送用チェーン25による保持から解放される。
このとき反転体1の下側でも、トレイ位置決め部材18が外側に作動して開き、エアシリンダ119が作動してガイド部材17が外側に移動(下降)する。
同時に、エアシリンダ106,107が作動して、パウチ保持ピン103が内側に移動し、反転体1の下側では、レトルトパウチPはパウチ保持ピン103とベルト37による保持から解放される。
【0063】
(3)反転体1の上側では、トレイ搬出入用チェーンコンベア5が作動して、空のトレイTが反転体1外に搬出され、トレイ搬送コンベア56により次工程に向けて搬送される。同時に、レトルトパウチPを収容したトレイTが、トレイ搬送コンベア55により反転体1内に送り込まれ、トレイ搬出入用チェーンコンベア5により上側の搬入位置Aに向けて搬入される。
このとき反転体1の下側では、駆動機構39のタイミングベルト40がベルトコンベア4の駆動用プーリ38に係合して回転し、ベルトコンベア4が作動してレトルトパウチPを整列状態でパウチ搬出コンベア50(図14参照)に送り出す。
(4)反転体1の上側では、トレイ位置決め部材18が内側に作動して閉じ、レトルトパウチPが入ったトレイTを、トレイ搬出入用チェーンコンベア5上で反転体1の搬入位置Aに位置決めする。
反転体1の下側でもトレイ位置決め部材18が同時に作動する。
【0064】
(5)反転体1の上側では、エアシリンダ118が作動し、ガイド部材16が内側に移動(下降)し、トレイTの外周部に当接して該トレイを搬送用チェーン25に押し付け、その位置に保持する。
反転体1の下側でもエアシリンダ119が同時に作動してガイド部材17が内側に移動(上昇)し、トレイTの外周部に当接して該トレイを搬送用チェーン25に押し付け、その間に保持する。
続いて、エアシリンダ106,107が作動して、パウチ保持ピン103が外側に移動し、反転体1の上側では、パウチ保持ピン103がレトルトパウチPを押し上げてトレイTから出し、ベルト37に押し付けてパウチ保持ピン103とベルト37の間で保持する。
(6)反転体1が180度回転して、上側に保持したレトルトパウチ入りトレイを反転させて下向きとし、下側に保持した空のトレイを再度反転させて上向きとする。これが前記(1)の状態である。
【0065】
なお、このアンローダーにおいて、上下のパウチ保持ピン103の移動は必ずしも同時でなくてよく、例えば上記(5)の段階で、反転体1の下側では、パウチ保持ピン103を外側に移動させなくてもよい。また、ガイド部材16,17の移動は必ずしも同時でなくてもよく、例えば上記(2)の段階で、ガイド部材17が外側に移動しなくてもよい。
【0066】
さらに、このアンローダーにおいて、ガイド部材16,17によりトレイTを保持する代わりに、ベルトコンベア3,4を内外方向に移動可能とし(図6に示すアンローダー参照)、ベルトコンベア3,4に設置したストッパーをトレイTに当ててトレイTを保持するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明に係る反転式アンローダーの全体正面断面図である。
【図2】その平面断面図である。
【図3】図1のI−I平面断面図である。
【図4】図2のII−II側面断面図である。
【図5】本発明に係る反転式アンローダに使用するベルトコンベアの側面断面図である。
【図6】本発明に係る別の反転式アンローダーの全体正面断面図である。
【図7】本発明に係る別の反転式アンローダーの全体正面断面図である。
【図8】本発明に係る別の反転式アンローダーの全体正面断面図である。
【図9】図8のIII−III平面断面図である。
【図10】図9のIV−IV側面断面図である。
【図11】その反転式アンローダーに用いるパウチ保持ピンの一部断面詳細図である。
【図12】本発明に係る別の反転式アンローダーの全体正面断面図である。
【図13】図12のV−V平面断面図である。
【図14】図13のVI−VI側面断面図である。
【符号の説明】
【0068】
1 反転体
2 反転軸
3,4,58 ベルトコンベア
5 チェーンコンベア
6,7 トレイ移動部材
12,13 ストッパー
18 位置決め部材
37 コンベアベルト
39 駆動機構
52 トレイ持ち上げ部材
55,56 トレイ搬送コンベア
67,68 支持部材(レール)
71,72 トレイ保持手段
81 反転体
82 ベルトコンベア
83,84 トレイ保持手段
87,88 支持レール
101,102 昇降プレート
103 パウチ保持ピン
115,116 トレイ保持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチを前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出するレトルトパウチの反転式アンローディング方法において、前記反転体は中心に水平な反転軸を有し、前記反転軸を挟んで両側にそれぞれトレイの搬入位置が設定され、前記反転軸を中心に一度に180度ずつ回転して前記搬入位置が水平になる位置で停止するもので、反転体の180度の回転ごとに、上側又は下側いずれかの搬入位置へのトレイの搬入、レトルトパウチの搬出及びトレイの搬出を順次行うことを特徴とするレトルトパウチの反転式アンローディング方法。
【請求項2】
反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチを前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出するレトルトパウチの反転式アンローディング方法において、前記反転体は中心に水平な反転軸を有し、前記反転軸を挟んで両側にそれぞれトレイの搬入位置が設定され、前記反転軸を中心に一度に180度ずつ回転して前記搬入位置が水平になる位置で停止し、前記反転体の外側には前記両搬入位置に対向する位置にそれぞれベルトコンベアが配置されており、上側の搬入位置に搬入したトレイを外側の所定位置に移動させてその位置に保持すると共に、該位置において前記ベルトコンベアに押し付けて前記トレイ内のレトルトパウチを上から押さえ、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、反転して下向きとなった前記トレイを内側に移動させ、トレイ外に出たレトルトパウチを前記ベルトコンベアにより外部に搬出し、前記トレイを外側に移動させて前記所定位置に保持し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、上向きに戻った前記トレイを外部に搬出することを特徴とするレトルトパウチの反転式アンローディング方法。
【請求項3】
反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチを前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出するレトルトパウチの反転式アンローディング方法において、前記トレイとして底に多数の穴が形成されたトレイを用い、前記反転体は中心に水平な反転軸を有し、前記反転軸を挟んで両側にそれぞれトレイの搬入位置が設定され、前記反転軸を中心に一度に180度ずつ回転して前記搬入位置が水平になる位置で停止し、前記反転体には内外方向に所定距離移動可能な多数のパウチ保持ピンが設置され、前記反転体の外側には前記両搬入位置に対向する位置にそれぞれベルトコンベアが配置されており、上側の搬入位置に搬入したトレイを外側の所定位置に移動させてその位置に保持し、前記パウチ保持ピンを前記トレイの穴を通して外向きに移動させ、前記レトルトパウチを内側から押し上げ前記ベルトコンベアのベルトに押し付けて保持し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、前記パウチ保持ピンと反転して下向きとなった前記トレイを内側に移動させ、トレイ外に出たレトルトパウチを前記ベルトコンベアにより外部に搬出し、前記トレイを外側に移動させて前記所定位置に再び保持し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、上向きに戻った前記トレイを外部に搬出することを特徴とするレトルトパウチの反転式アンローディング方法。
【請求項4】
上側の搬入位置に搬入したトレイを外側の所定位置に移動させてその位置に保持すると共に、該位置において前記ベルトコンベアに押し付けて前記トレイ内のレトルトパウチを上から押さえることを特徴とする請求項3に記載されたレトルトパウチの反転式アンローディング方法。
【請求項5】
反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチを前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出するレトルトパウチの反転式アンローディング方法において、前記反転体は中心に水平な反転軸を有し、前記反転軸を挟んで両側にそれぞれトレイの搬入位置が設定され、前記反転軸を中心に一度に180度ずつ回転して前記搬入位置が水平になる位置で停止し、前記反転体の外側には前記両搬入位置に対向する位置にそれぞれベルトコンベアが配置されており、上側の搬入位置に搬入したトレイを該搬入位置に保持すると共に、該位置において前記ベルトコンベアを押し付けて前記トレイ内のレトルトパウチを上から押さえ、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、前記ベルトコンベアを外側に移動して反転して下向きとなった前記トレイから離間させ、トレイ外に出たレトルトパウチを前記ベルトコンベアにより外部に搬出し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、上向きに戻った前記トレイを外部に搬出することを特徴とするレトルトパウチの反転式アンローディング方法。
【請求項6】
反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチを前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出するレトルトパウチの反転式アンローディング方法において、前記トレイとして底に多数の穴が形成されたトレイを用い、前記反転体は中心に水平な反転軸を有し、前記反転軸を挟んで両側にそれぞれトレイの搬入位置が設定され、前記反転軸を中心に一度に180度ずつ回転して前記搬入位置が水平になる位置で停止し、前記反転体には内外方向に所定距離移動可能な多数のパウチ保持ピンが設置され、前記反転体の外側には前記両搬入位置に対向する位置にそれぞれベルトコンベアが配置されており、上側の搬入位置に搬入したトレイを該搬入位置に保持し、前記パウチ保持ピンを前記トレイの穴を通して外向きに移動させ、前記レトルトパウチを内側から押し上げて前記トレイから出すと共に前記ベルトコンベアに押し付けて保持し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、前記パウチ保持ピンを内側に移動させ、トレイ外に出たレトルトパウチを前記ベルトコンベアにより外部に搬出し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、上向きに戻った前記トレイを外部に搬出することを特徴とするレトルトパウチの反転式アンローディング方法。
【請求項7】
反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチを前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出するレトルトパウチの反転式アンローディング方法において、前記トレイとして底に多数の穴が形成されたトレイを用い、前記反転体は中心に水平な反転軸を有し、前記反転軸を挟んで両側にそれぞれトレイの搬入位置が設定され、前記反転軸を中心に一度に180度ずつ回転して前記搬入位置が水平になる位置で停止し、前記反転体には内外方向に所定距離移動可能な多数のパウチ保持ピンが設置され、前記反転体の外側には前記両搬入位置に対向する位置にそれぞれベルトコンベアが配置されており、上側の搬入位置に搬入したトレイを該搬入位置に保持すると共に、該位置において前記ベルトコンベアを押し付けて前記トレイ内のレトルトパウチを上から押さえ、前記パウチ保持ピンを前記トレイの穴を通して外向きに移動させ、前記レトルトパウチを内側から押し上げ前記ベルトコンベアに押し付けて保持し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、前記ベルトコンベアを外向きに移動させ、トレイ外に出たレトルトパウチを前記ベルトコンベアにより外部に搬出し、続いて前記反転体及びベルトコンベアを180度回転させ、上向きに戻った前記トレイを外部に搬出することを特徴とするレトルトパウチの反転式アンローディング方法。
【請求項8】
反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチを前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出するレトルトパウチの反転式アンローディング方法において、前記反転体は中心に水平な反転軸を有し、前記反転軸を挟んで両側にそれぞれトレイの搬入位置が設定され、前記反転軸を中心に一度に180度ずつ回転して前記搬入位置が水平になる位置で停止し、前記反転体は前記両搬入位置の内側に配置された環状のベルトコンベアを含み、下側の搬入位置に搬入したトレイを内側の所定位置に移動させてその位置に保持すると共に、該位置において前記ベルトコンベアに押し付けて前記トレイ内のレトルトパウチを上から押さえ、続いて前記反転体を180度回転させ、反転して下向きとなった前記トレイを外側に移動させ、トレイ外に出たレトルトパウチを前記ベルトコンベアにより外部に搬出し、続いて前記反転体を180度回転させ、上向きに戻った前記トレイを外部に搬出することを特徴とするレトルトパウチのアンローディング方法。
【請求項9】
反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチを前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出する反転式アンローダーにおいて、前記反転体は中心に水平な反転軸を有して該反転軸を中心に回転自在であり、かつ前記反転軸を挟んで両側にそれぞれトレイの搬入位置が設定され、さらに、前記反転軸に連結され、前記反転体を一度に180度ずつ回転させ前記搬入位置が水平になる位置で停止させる反転駆動手段と、前記反転体の上側の搬入位置へのトレイの搬入及び前記搬入位置からのトレイの搬出を行うトレイ搬出入手段と、前記反転体の外側の前記両搬入位置に対向する位置にそれぞれ配置されたベルトコンベアと、上側の搬入位置に搬入したトレイを外側の所定位置に移動させてその位置に保持すると共に、該位置において前記トレイ内のレトルトパウチを前記ベルトコンベアのベルトに押し付けるトレイ保持手段と、反転して下向きとなったトレイを内側に移動させて前記ベルトコンベアから離間させるトレイ持ち上げ手段を備えることを特徴とする反転式アンローダー。
【請求項10】
前記トレイ保持手段は、前記ベルトコンベアの近傍に配置されたトレイストッパーと、内外方向に移動可能であり、外向きに移動したとき前記トレイを前記トレイストッパーに押し付けて前記所定位置に保持するトレイ移動部材からなり、前記トレイを前記所定位置に保持したとき、前記トレイは前記ベルトコンベアのベルトに押し付けられ、レトルトパウチが前記トレイとベルトの間に保持されることを特徴とする請求項9に記載された反転式アンローダー。
【請求項11】
反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチを前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出する反転式アンローダーにおいて、前記トレイは底に多数の穴が形成されたトレイであり、前記反転体は中心に水平な反転軸を有して該反転軸を中心に回転自在であり、かつ前記反転軸を挟んで両側にそれぞれトレイの搬入位置が設定され、前記反転体には内外方向に所定距離移動可能で前記トレイの穴を貫通自在な多数のパウチ保持ピンが設置され、さらに、前記反転軸に連結され、前記反転体を一度に180度ずつ回転させ前記搬入位置が水平になる位置で停止させる反転駆動手段と、前記反転体の上側の搬入位置へのトレイの搬入及び前記搬入位置からのトレイの搬出を行うトレイ搬出入手段と、前記反転体の外側の前記両搬入位置に対向する位置にそれぞれ配置されたベルトコンベアと、上側の搬入位置に搬入したトレイを外側の所定位置に移動させてその位置に保持するトレイ保持手段と、反転して下向きとなったトレイを内側に移動させて前記ベルトコンベアから離間させるトレイ持ち上げ手段を備え、前記パウチ保持ピンは、内側に移動したとき前記搬入位置の内側に位置し、外側に移動したとき前記レトルトパウチを前記ベルトコンベアに押し付けて保持することを特徴とする反転式アンローダー。
【請求項12】
前記トレイ保持手段は、前記ベルトコンベアの近傍に配置されたトレイストッパーと、内外方向に移動可能であり、外向きに移動したとき前記トレイを前記トレイストッパーに押し付けて前記所定位置に保持するトレイ移動部材からなることを特徴とする請求項11に記載された反転式アンローダー。
【請求項13】
前記トレイを前記所定位置に保持したとき、前記トレイが前記ベルトコンベアのベルトに押し付けられ、レトルトパウチが前記ベルトにより上から押さえられることを特徴とする請求項11又は12に記載された反転式アンローダー。
【請求項14】
前記トレイ保持手段において、前記トレイストッパーはトレイの外周部の上縁に当接するように配置され、前記トレイ移動部材はトレイの下面に面接触することを特徴とする請求項10又は12に記載された反転式アンローダー。
【請求項15】
前記トレイ持ち上げ手段は、反転体から独立して該反転体の近傍に設置されていることを特徴とする請求項9〜14のいずれかに記載された反転式アンローダー。
【請求項16】
反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチを前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出する反転式アンローダーにおいて、前記反転体は中心に水平な反転軸を有して該反転軸を中心に回転自在であり、かつ前記反転軸を挟んで両側にそれぞれトレイの搬入位置が設定され、さらに、前記反転軸に連結され、前記反転体を一度に180度ずつ回転させ前記搬入位置が水平になる位置で停止させる反転駆動手段と、前記反転体の上側の搬入位置へのトレイの搬入及び前記搬入位置からのトレイの搬出を行うトレイ搬出入手段と、前記反転体の外側の前記両搬入位置に対向する位置にそれぞれ配置され、内外方向に所定距離移動可能とされたベルトコンベアと、上側の搬入位置に搬入したトレイを該搬入位置に保持するトレイ保持手段を備え、前記ベルトコンベアが内向きに移動したとき、該ベルトコンベアのベルトが前記トレイ内のレトルトパウチに押し付けられることを特徴とする反転式アンローダー。
【請求項17】
反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチを前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出する反転式アンローダーにおいて、前記トレイは底に多数の穴が形成されたトレイであり、前記反転体は中心に水平な反転軸を有して該反転軸を中心に回転自在であり、かつ前記反転軸を挟んで両側にそれぞれトレイの搬入位置が設定され、前記反転体には内外方向に所定距離移動可能で前記トレイの穴を貫通自在な多数のパウチ保持ピンが設置され、さらに、前記反転軸に連結され、前記反転体を一度に180度ずつ回転させ前記搬入位置が水平になる位置で停止させる反転駆動手段と、前記反転体の上側の搬入位置へのトレイの搬入及び前記搬入位置からのトレイの搬出を行うトレイ搬出入手段と、前記反転体の外側の前記両搬入位置に対向する位置にそれぞれ配置されたベルトコンベアと、上側の搬入位置に搬入したトレイを該搬入位置に保持するトレイ保持手段と備え、前記パウチ保持ピンは、内側に移動したとき前記搬入位置の内側に位置し、外側に移動したとき前記レトルトパウチを押し上げてトレイから出すと共に前記ベルトコンベアに押し付けて保持することを特徴とする反転式アンローダー。
【請求項18】
反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチを前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出する反転式アンローダーにおいて、前記トレイは底に多数の穴が形成されたトレイであり、前記反転体は中心に水平な反転軸を有して該反転軸を中心に回転自在であり、かつ前記反転軸を挟んで両側にそれぞれトレイの搬入位置が設定され、前記反転体には内外方向に所定距離移動可能で前記トレイの穴を貫通自在な多数のパウチ保持ピンが設置され、さらに、前記反転軸に連結され、前記反転体を一度に180度ずつ回転させ前記搬入位置が水平になる位置で停止させる反転駆動手段と、前記反転体の上側の搬入位置へのトレイの搬入及び前記搬入位置からのトレイの搬出を行うトレイ搬出入手段と、前記反転体の外側の前記両搬入位置に対向する位置にそれぞれ配置され、内外方向に所定距離移動可能とされたベルトコンベアと、上側の搬入位置に搬入したトレイを該搬入位置に保持するトレイ保持手段と備え、前記パウチ保持ピンは、内側に移動したとき前記搬入位置の内側に位置し、外側に移動したとき前記レトルトパウチを前記ベルトコンベアに押し付けて保持することを特徴とする反転式アンローダー。
【請求項19】
前記トレイ保持手段は、前記反転体の搬入位置に設置され前記トレイの下面に面接触する支持部材と、前記反転体に対して内外方向に移動可能で、内向きに移動したとき前記トレイの外周部の上縁に接触し、前記トレイを前記支持部材に押し付けて保持する押圧部材からなることを特徴とする請求項16〜18のいずれかに記載された反転式アンローダー。
【請求項20】
前記トレイ保持手段は、前記反転体の搬入位置に設置され前記トレイの下面に面接触する支持部材と、前記反転体に対して内外方向に移動可能で、内向きに移動したとき前記トレイの外周部の上縁に接触し、前記トレイを前記支持部材に押し付けて保持する押圧部材からなり、該押圧部材が、前記ベルトコンベアに取り付けられ、共に内外方向に移動することを特徴とする請求項16〜18のいずれかに記載された反転式アンローダー。
【請求項21】
前記ベルトコンベアの前記反転体に向く側は、一部がトレイ内に進入可能で、当該部分のベルトが前記トレイ内のレトルトパウチを押さえることを特徴とする請求項9〜16,18のいずれかに記載された反転式アンローダー。
【請求項22】
前記ベルトコンベアの前記反転体に向く側は、レトルトパウチの搬出側が前記反転体から離れる方向に傾斜していることを特徴とする請求項21に記載された反転式アンローダー。
【請求項23】
前記ベルトコンベアは、並列に配置された複数個のベルトを有することを特徴とする請求項9〜22のいずれかに記載された反転式アンローダー。
【請求項24】
前記ベルトコンベアの駆動軸に駆動用プーリが固定され、前記反転体から独立して該反転体の近傍に前記駆動用プーリの駆動機構が設置され、該駆動機構は前記駆動用プーリとの連結及び連結の解除が可能であることを特徴とする請求項9〜23のいずれかに記載された反転式アンローダー。
【請求項25】
前記パウチ保持ピンは、ばねにより外向きに付勢されて所定位置に保持され、負荷が掛かったとき後退可能であることを特徴とする請求項11,17,18のいずれかに記載された反転式アンローダー。
【請求項26】
反転体に上向きの水平状態で搬入したトレイを、レトルトパウチごと前記反転体と共に反転させ、トレイ外に出したレトルトパウチを前記反転体から外部に搬出し、次いで空トレイを前記反転体と共に再度反転させた後搬出する反転式アンローダーにおいて、前記反転体は中心に水平な反転軸を有して該反転軸を中心に回転自在であり、かつ前記反転軸を挟んで両側にそれぞれトレイの搬入位置が設定され、前記搬入位置の内側には環状のベルトコンベアが配置され、さらに、前記反転軸に連結され、前記反転体を一度に180度ずつ回転させ前記搬入位置が水平になる位置で停止させる反転駆動手段と、前記反転体の下側の搬入位置へのトレイの搬入及び前記搬入位置からのトレイの搬出を行うトレイ搬出入手段と、下側の搬入位置に搬入したトレイを前記搬入位置から内側の所定位置に移動させてその位置に保持すると共に、該位置において前記トレイ内のレトルトパウチを前記ベルトコンベアのベルトに押し付けるトレイ保持手段を備えることを特徴とする反転式アンローダー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−52088(P2006−52088A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−90389(P2005−90389)
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【出願人】(000222727)東洋自動機株式会社 (91)
【Fターム(参考)】