説明

収納用什器

【課題】外観を損ねることなく、他人に知られずにセキュリティ性を高める。
【解決手段】複数の収納空間1を一面に並べて形成した本体ユニット2には、収納空間1の前面開口を開閉自在に閉塞する扉30,31が取り付けられている。扉30には電気錠4が設けられている。制御部6において、記憶モード時に、特徴量抽出部は、マイクロホン5に向けて発話された入力音声の音声波形から特徴量を抽出する。記憶制御部は、抽出された特徴量(特定情報)を電気錠4に対応付けて記憶部に記憶する。その後、判定モード時に、特徴量抽出部は、マイクロホン5に向けて発話された入力音声の音声波形から特徴量(入力情報)を抽出する。判定部は、入力情報と各特定情報との類似度を計算し、入力音声の言葉及び話者が特定言葉及び特定話者であると判定すると、対応する電気錠4に対する開錠指示コマンドを電気錠制御部に送信する。電気錠制御部は電気錠4を開錠する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の収納空間を有する収納用什器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の収納空間を有する収納用什器として、前面に開口する複数の収納空間を一面に形成した本体ユニットと、異なる収納空間の前面開口をそれぞれ開閉自在に閉塞する複数の扉とを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。上記従来の収納用什器は、例えば宅内の壁面に沿ってあたかも壁面であるかのように設置され、各収納空間に物品を収納するという機能とともに、外観のデザインが重要視されるものである。
【特許文献1】特開2004−229759号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記従来の収納用什器に対して、収納空間のセキュリティ性を高めたいという要望がある。例えば他人が勝手に扉を開けて収納物を取り出すことが可能な場所(収納空間)には収納したくはなく、セキュリティ性の高い場所(収納空間)に収納したいという要望である。
【0004】
上記の要望に応えるための方法として、収納空間の扉に鍵やダイヤル錠、IDカード、指紋認証などを備えて扉の開錠を行う方法が考えられる。
【0005】
しかしながら、上記の方法を用いた場合、収納空間のセキュリティ性を高めることができるものの、扉に形成された鍵孔、ダイヤル錠、IDカードの記憶情報や指紋を読み取るためのリーダによって、収納用什器の外観を損ねてしまう。つまり、鍵やダイヤル錠を用いて扉を開錠する場合、鍵孔やダイヤル錠が前面側から見えてしまうためである。また、IDカードや指紋認証を用いて扉を開錠する場合、リーダを前面に備えなければならないためである。
【0006】
さらに、上記の方法を用いた場合、鍵孔やダイヤル錠、リーダの存在によって、セキュリティ性の高い収納空間の存在を他人に知られてしまうことになる。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、その目的は、外観を損ねることなく、他人に知られずにセキュリティ性を高めることができる収納用什器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、前面に開口する複数の収納空間を一面に並べて形成した本体ユニットと、前記複数の収納空間のうち少なくとも1つ以上の異なる収納空間の前面開口をそれぞれが開閉自在に閉塞する1乃至複数の閉塞部材と、前記1乃至複数の閉塞部材のうち少なくとも1つに対応付けて設けられた電気錠と、音声が入力される音声入力部と、前記音声入力部に入力された入力音声に対して音声認識を行い当該入力音声の言葉及び話者が予め電気錠に対応付けて登録された特定言葉及び特定話者であるか否かを判定する音声認識装置と、前記入力音声の言葉及び話者が前記特定言葉及び前記特定話者であると前記音声認識装置で判定されると当該特定言葉及び当該特定話者に対応付けられた電気錠を施錠から開錠に切り替える電気錠制御部とを備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記音声認識装置は、前記特定言葉及び前記特定話者を前記電気錠に対応付けて記憶する記憶部と、前記特定言葉及び前記特定話者を前記電気錠に対応付けて記憶する記憶モードと前記入力音声の言葉及び話者が前記特定言葉及び前記特定話者であるか否かを判定する判定モードとを選択するためのモード選択部と、前記記憶モード時に前記音声入力部に入力された入力音声の言葉及び話者を前記特定言葉及び前記特定話者として前記電気錠に対応付けて前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記判定モード時に前記入力音声の言葉及び話者が前記記憶部の前記特定言葉及び前記特定話者であるか否かを判定する判定部とを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記モード選択部は、前記複数の収納空間の何れかに収納されていることを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか1項の発明において、前記音声入力部は、前記本体ユニットの前面に埋め込まれて設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、電気錠の施錠・開錠で閉塞部材の開閉を行うことによって、鍵孔やダイヤル錠、IDカードや指紋認証のリーダなどが不要であるため、鍵やダイヤル錠、IDカードを用いた認証、指紋認証の場合に比べて、外観を損ねることがない。
【0013】
また、請求項1の発明によれば、特定言葉及び特定話者を電気錠に対応付けて記憶することによって、言葉の一致と話者の一致との両方を満たす場合に電気錠を開錠することができるので、セキュリティ性を高めることができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、記憶モードと判定モードとの間で切り替えることができるので、特定言葉及び特定話者の記憶時に誤って電気錠を開錠させたり、電気錠を開錠させるときに、入力音声の言葉及び話者を誤って記憶部に記憶させたりするのを防止することができる。
【0015】
請求項3の発明によれば、モード選択部が収納空間に収納されることによって、モード選択部を目立たなくすることができるので、モード選択部によって外観を損ねることがない。
【0016】
請求項4の発明によれば、音声入力部が本体ユニットに埋め込まれて設けられることによって、音声入力部が閉塞部材などに設けられる場合に比べて、電気錠を有する閉塞部材であることを他人に対してわかりにくくさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
まず、本発明の実施形態に係る収納用什器の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る収納用什器の外観斜視図を示す。本実施形態の収納用什器は、例えば宅内の壁面に沿ってあたかも壁面であるかのように設置されるものであり、図1に示すように、前面に開口する複数(図1では12個)の収納空間1,1・・・を一面に並べて形成した本体ユニット2と、異なる収納空間1の前面開口をそれぞれ開閉自在に閉塞する複数の扉30・・・,31・・・と、それぞれ扉30に対応付けられて設けられた複数(図1では6個)の電気錠4,4・・・と、音声が入力される1つのマイクロホン5と、後述のように音声処理や電気錠4の制御などを行う制御部6とを備える。
【0018】
本体ユニット2は、複数(図1では3つ)の単位ボックス20,21が組み合わされて構成されるものである。なお、本体ユニット2は、上記の構成に限定されず、1つの単位ボックスからなるものであってもよい。
【0019】
各扉30,31は、収納空間1の前面開口を閉塞することができる大きさに形成されたものであり、丁番(図示せず)などを介して右辺が単位ボックス20,21に取り付けられ、右辺を軸にして左辺が回動自在となる。各扉30,31は、本発明の閉塞部材に相当する。なお、各扉30,31には、収納空間1の前面開口を開閉するときに用いられる把手部は設けられていない。その結果、扉30,31のデザインの自由度を広げることができるとともに、収納用什器の外観を損ねることがない。
【0020】
各電気錠4は、単位ボックス20に取り付けられた扉30の左辺側に設けられ、後述の電気錠制御部63による制御によって、扉30と単位ボックス20との間の施錠及び開錠が行われる。これに対して、単位ボックス21に取り付けられた各扉31には電気錠4が設けられていない。上記より、単位ボックス20の収納空間1は、単位ボックス21の収納空間1に比べて、セキュリティ性を高めることができる。
【0021】
また、電気錠4が取り付けられた扉30は、電気錠4が開錠したときに、右辺を軸にして左辺側が少し回動し、単位ボックス20に対して左辺側が前方に突出する。これにより、何れの扉30の電気錠4が開錠になったのかをユーザに知らせることができる。
【0022】
マイクロホン5は、例えばピンタイプなどの小型マイクロホンであり、単位ボックス20に埋め込まれて設けられている。本実施形態のようにマイクロホン5として小型マイクロホンを用いると、マイクロホン5を目立たなくすることができるので、マイクロホン5によって収納用什器の外観を損ねることがない。マイクロホン5は、本発明の音声入力部に相当する。なお、マイクロホン5の設置場所は、図1の場所に限定されず、単位ボックス20の何れかの場所であればよい。ただし、マイクロホン5は、ユーザの発話をよく拾うことが可能な点で、単位ボックス20の前方側に設けるのが好ましい。
【0023】
制御部6は、図2に示すように、電気錠4ごとに上記電気錠4を開錠するための特定情報を対応付けて記憶する記憶部60と、マイクロホン5に入力された入力音声の音声波形(入力音声波形)から特徴量を抽出する特徴量抽出部61と、特徴量抽出部61で抽出された特徴量である入力情報が特定情報の何れかに一致するか否かを判定する判定部62と、各電気錠4の動作を制御する電気錠制御部63と、特徴量抽出部61で抽出された特徴量を特定情報として電気錠4に対応付けて記憶部60に記憶させる記憶制御部64と、後述の記憶モードと判定モードとを切り替えるように設定操作するためのモード選択部65とを備える。
【0024】
ここで、特定情報とは、電気錠4を開錠するために特定話者が発話した特定言葉(特定の単語、特定の文章など)を含む音声波形から抽出された特徴量をいう。
【0025】
特徴量抽出部61は、ケプストラム法や自己相関法などを用いることによって、入力音声波形から特徴量を抽出する。ケプストラム法を用いた場合、特徴量抽出部61は、入力音声波形に対してFFTを行った後に対数をとり、逆FFTを行うことによって、特徴量を抽出する。一方、自己相関法を用いた場合、特徴量抽出部61は、入力音声波形の自己相関値を計算し、1周期の長さを求め、その逆数をとることで、特徴量を抽出する。なお、特徴量抽出部61によって入力音声波形から特徴量を抽出する方法は、上記に限定されるものではなく、他の方法であってもよい。
【0026】
判定部62は、モード選択部65で判定モードが選択された場合、特徴量抽出部61で抽出された特徴量(入力情報)と記憶部60の各特徴量(各特定情報)との類似度を例えばDPマッチングによって計算する。類似度を計算した判定部62は、上記類似度が予め設定された閾値を超えるか否かを判定することによって、入力音声の言葉(単語、文章)及び話者が何れかの特定言葉及び特定話者であるか否かを判定する。具体的には、上記類似度が閾値を超える場合、入力音声の言葉及び話者が、上記類似度を計算する際に用いられた特徴量の特定言葉及び特定話者であると、判定部62は判定する。上記のような判定を行った判定部62は、閾値を超える類似度を計算する際に用いられた特徴量に対応付けられた電気錠4の開錠を指示する開錠指示コマンドを電気錠制御部63に出力する。
【0027】
電気錠制御部63は、判定部62から開錠指示コマンドが入力されると、上記開錠指示コマンドに対応する電気錠4を施錠から開錠に切り替える。つまり、電気錠制御部63は、入力音声の言葉及び話者が特定言葉及び特定話者の何れかであると判定部62で判定されると、上記特定話者が発話した音声波形から抽出された特徴量に対応付けられた電気錠4を施錠から開錠に切り替える。
【0028】
記憶制御部64は、モード選択部65で記憶モードが選択された場合、電気錠4ごとに、マイクロホン5からの入力音声波形の特徴量を特定情報として上記電気錠4に対応付けて記憶部60に記憶させる。
【0029】
モード選択部65は、例えば操作パネル(タッチパネルを含む)やスイッチなどであり、記憶モードと判定モードとを切り替えるように設定操作するためのものである。記憶モードとは、特徴量抽出部61で抽出された特徴量を電気錠4に対応付けて記憶部60に記憶させるモードである。一方、判定モードとは、特徴量抽出部61で抽出された特徴量と記憶部60の特徴量とを比較し、上記入力音声の言葉及び話者が特定言葉及び特定話者であるか否かを判定部62が判定するモードである。モード選択部65は、図1に示すように、特定の収納空間10に収納されている。
【0030】
なお、本実施形態において、記憶部60、特徴量抽出部61、判定部62、記憶制御部64及びモード選択部65は、本発明の音声認識装置に相当し、記憶モード時に、マイクロホン5に入力された入力音声に対して音声認識を行い、上記入力音声の言葉及び話者が予め電気錠4に対応付けて記憶された特定言葉及び特定話者であるか否かを判定する。
【0031】
次に、本実施形態に係る収納用什器の使用方法について説明する。最初に、特定情報の記憶について図3を用いて説明する。まず、ユーザによるモード選択部65への設定操作によって記憶モードが選択される(図3のS1)。続いて、ユーザがマイクロホン5に向けて発話する(S2)。その後、特徴量抽出部61は、発話された入力音声の音声波形から特徴量を抽出する(S3)。続いて、記憶制御部64は、特徴量抽出部61で抽出された特徴量を特定情報として電気錠4に対応付けて記憶部60に記憶する(S4)。上記ステップ2〜4の動作を電気錠4ごとに行う。
【0032】
続いて、電気錠4の開錠について図4を用いて説明する。まず、ユーザによるモード選択部65への設定操作によって判定モードが選択される(図4のS11)。続いて、ユーザは、特定情報の記憶時に発話した言葉をマイクロホン5に向けて発話する(S12)。その後、特徴量抽出部61は、発話された入力音声の音声波形から特徴量(入力情報)を抽出する(S13)。続いて、判定部62は、入力情報と記憶部60の各特定情報との類似度を計算する(S14)。その後、判定部62は、入力音声の言葉及び話者が特定言葉及び特定話者であると判定すると、対応する電気錠4に対する開錠指示コマンドを電気錠制御部63に送信する(S15)。その後、電気錠制御部63は電気錠4を開錠する(S16)。
【0033】
以上、本実施形態によれば、電気錠4の施錠・開錠で扉30の開閉を行うことによって、鍵孔やダイヤル錠、IDカードや指紋認証のリーダなどが不要であるため、鍵やダイヤル錠、IDカード、指紋認証の場合に比べて、外観を損ねることがない。
【0034】
また、本実施形態によれば、特定言葉及び特定話者を電気錠4ごとに対応付けて記憶することによって、言葉の一致と話者の一致との両方を満たす場合に電気錠4を開錠することができるので、セキュリティ性を高めることができる。
【0035】
さらに、本実施形態によれば、記憶モードと判定モードとの間で切り替えることができるので、特定言葉及び特定話者の記憶時に誤って電気錠4を開錠させたり、電気錠4を開錠させるときに、入力音声の言葉及び話者を誤って記憶部60に記憶させたりするのを防止することができる。
【0036】
また、本実施形態によれば、モード選択部65が収納空間10に収納されることによって、モード選択部65を目立たなくすることができるので、モード選択部65によって外観を損ねることがない。
【0037】
さらに、本実施形態によれば、マイクロホン5が単位ボックス20に埋め込まれて設けられることによって、マイクロホン5が扉30などに設けられる場合に比べて、電気錠4を有する扉30であることを他人に対してわかりにくくさせることができる。
【0038】
なお、本実施形態では、収納空間1の前面開口を開閉自在に閉塞する閉塞部材として扉30,31を備えるが、本実施形態の変形例として、上記扉30,31に代えて、引き出しを閉塞部材として備えてもよい。
【0039】
また、本体ユニット2の構成は、本実施形態に限定されるものではなく、さまざまな組み合わせが考えられる。さらに、各単位ボックス20,21の形状も、本実施形態に限定されるものではない。
【0040】
なお、本実施形態の収納用什器は、図1に示すように単位ボックス20の全ての収納空間1に対して扉30を備える構成であるが、本実施形態の変形例として、単位ボックス20の収納空間1のうち少なくとも1つ以上の収納空間1に対して扉30をそれぞれ備える収納用什器であってもよい。つまり、全ての収納空間1に対して必ずしも扉30は必要ではなく、複数の収納空間のいくつかには扉30が設けられ、残りの収納空間には扉30が設けられていない構成である。単位ボックス21の収納空間1に対する扉31についても同様である。
【0041】
また、本実施形態の収納用什器の変形例として、ユーザの存在を検知する検知部を備えてもよい。検知部は、例えばPIR(Passive Infrared Ray)センサや測距センサ、圧力センサなどである。この検知部でユーザが検知されたときに、マイクロホン5による音声入力が開始される。
【0042】
このとき、マイクロホン5を複数備えてもよい。また、マイクロホン5ごとに検知部の検出条件を対応付けて用いてもよい。さらに、検知部によるユーザの距離に応じてマイクロホン5のゲインを変更するようにしてもよい。
【0043】
なお、本実施形態の収納用什器は、特定話者での利用を前提とするものであるが、上記収納用什器の変形例として、不特定話者での利用を可能にする利用モードを有してもよい。
【0044】
また、本実施形態の収納用什器の変形例として、登録された特定言葉を音声出力するスピーカを備えるものであってもよい。この構成によれば、特定言葉を設定したときに特定言葉が正常に登録されたか否かをユーザに確認させることができる。
【0045】
本実施形態の収納用什器は、電気錠4ごとに特定言葉を1つずつ登録するものであるが、上記収納用什器の変形例として、1個の電気錠4に2つ以上(複数)の特定言葉を登録することが可能なものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施形態に係る収納用什器の外観斜視図である。
【図2】同上に係る収納用什器の要部を示すブロック図である。
【図3】同上に係る収納用什器における特定情報の記憶に関する動作を示すフローチャートである。
【図4】同上に係る収納用什器における各扉の開錠動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0047】
1 収納空間
2 本体ユニット
30,31 扉(閉塞部材)
4 電気錠
5 マイクロホン(音声入力部)
6 制御部
60 記憶部
61 特徴量抽出部
62 判定部
63 電気錠制御部
64 記憶制御部
65 モード選択部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に開口する複数の収納空間を一面に並べて形成した本体ユニットと、
前記複数の収納空間のうち少なくとも1つ以上の収納空間の前面開口をそれぞれが開閉自在に閉塞する1乃至複数の閉塞部材と、
前記1乃至複数の閉塞部材のうち少なくとも1つに対応付けて設けられた電気錠と、
音声が入力される音声入力部と、
前記音声入力部に入力された入力音声に対して音声認識を行い当該入力音声の言葉及び話者が予め電気錠に対応付けて登録された特定言葉及び特定話者であるか否かを判定する音声認識装置と、
前記入力音声の言葉及び話者が前記特定言葉及び前記特定話者であると前記音声認識装置で判定されると当該特定言葉及び当該特定話者に対応付けられた電気錠を施錠から開錠に切り替える電気錠制御部と
を備えることを特徴とする収納用什器。
【請求項2】
前記音声認識装置は、
前記特定言葉及び前記特定話者を前記電気錠に対応付けて記憶する記憶部と、
前記特定言葉及び前記特定話者を前記電気錠に対応付けて記憶する記憶モードと前記入力音声の言葉及び話者が前記特定言葉及び前記特定話者であるか否かを判定する判定モードとを選択するためのモード選択部と、
前記記憶モード時に前記音声入力部に入力された入力音声の言葉及び話者を前記特定言葉及び前記特定話者として前記電気錠に対応付けて前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、
前記判定モード時に前記入力音声の言葉及び話者が前記記憶部の前記特定言葉及び前記特定話者であるか否かを判定する判定部と
を備えることを特徴とする請求項1記載の収納用什器。
【請求項3】
前記モード選択部は、前記複数の収納空間の何れかに収納されていることを特徴とする請求項2記載の収納用什器。
【請求項4】
前記音声入力部は、前記本体ユニットの前面に埋め込まれて設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の収納用什器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−101024(P2010−101024A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−271379(P2008−271379)
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】