説明

取り付け管の撤去工法およびその装置

【課題】地表から開削する必要のない非開削工法により、取り付け管を撤去するのに必要な一連の工程を効率よく実施できるようにする。
【解決手段】流体通路を有する1本のロッド軸を地表から継ぎ足しながらロッド軸の最先端に取り付けてある閉塞部材32とその後方にあるカッター部24を取り付け管12に挿入し、閉塞部材32を本管10に接続している流入口11まで到達させ、ロッド軸を通して流動物を閉塞部材32に送り、流動物によって閉塞部材を膨張させて流入口11を閉塞し、ロッド軸を回転させ、流入口11に近い位置で取り付け管12をカッター部24によって切断し、取り付け管12の内側にロッド軸を残したまま、外側にケーシング30を継ぎ足しながらケーシング30で取り付け管12全体を覆うまで推進し、ケーシング30およびロッド軸といっしょに取り付け管12を引き抜いて、取り付け管を撤去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅やビルから道路の地下にある下水道本管まで接続している取り付け管が老朽化し不要になった場合に、取り付け管を非開削で撤去する工法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下水道の本管は、道路にそって地中に埋設されている。この下水道本管と住宅やビルとを接続している管は取り付け管と呼ばれている。
【0003】
従来から、下水道本管の埋設は、非開削工法により実施されていることが多い。取り付け管を埋設する工法についても、下水道本管と同様に非開削で推進する工法が採用されている。例えば、特許文献1には、先導管の先端に掘削刃を取り付け、先導管を下水道本管に向けて推進し、掘削刃で下水道本管に流入口を削孔してから、推進機で取り付け管を押しながら推進し下水道本管と接続する工法が記載されている。
【0004】
他方、老朽化したり不要になった取り付け管を撤去する場合には、取り付け管の管路にそって地表を開削し、取り付け管を剥き出しにしてから撤去しているのが現状である。
【0005】
取り付け管を撤去する工事では、付随する工程として、本管の流入口から取り付け管を切断した後、流入口を塞ぐ作業も必要になる。非開削による工法では、流入口を完全に塞ぐのが難しい作業になる。このようなことから、従来は、取り付け管の撤去は、開削工法によって行われているのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−99390号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
開削工法では、取り付け管の管路にそって地表全体を掘り起こすので、工事が大規模になって工事コストも大きくなり、場所によっては交通傷害を起こすことがある。
【0008】
また、開削するのが困難な場所に埋設されている取り付け管は、そのまま放置してあるところも多く、下水道本管系統に悪影響を及ぼす場合もある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の有する問題点を解消し、地表から開削する必要のない非開削工法により、取り付け管を撤去するのに必要な一連の工程を効率よく実施できるようにした取り付け管の撤去工法およびその装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するために、本発明は、建物から下水道の本管に接続している取り付け管を非開削工法で実施するための撤去工法であって、流体通路を有する1本のロッド軸を地表から継ぎ足しながら前記ロッド軸の最先端に取り付けてある閉塞部材とその後方にあるカッター部を前記取り付け管に挿入し、前記閉塞部材を前記本管に接続している流入口まで到達させる工程と、前記ロッド軸を通して流動物を前記閉塞部材に送り、前記流動物によって前記閉塞部材を膨張させて前記流入口を閉塞する工程と、前記ロッド軸を回転させ、前記流入口に近い位置で前記取り付け管を前記カッター部によって切断する工程と、前記取り付け管の内側に前記ロッド軸を残したまま、外側にケーシングを継ぎ足しながら該ケーシングで前記取り付け管全体を覆うまで推進する工程と、前記ケーシングおよびロッド軸といっしょに前記取り付け管を引き抜いて、前記取り付け管を撤去する工程と、からなることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明は、建物から下水道の本管に接続している取り付け管の撤去作業を非開削工法で実施するための撤去装置であって、軸方向に連結された複数本のロッドからなり、前記取り付け管が前記本管に接続している流入口まで地表から到達する1本のロッド軸と、前記ロッド軸の最先端に接続され、前記ロッド軸を通路にして供給される流動物により膨張し前記流入口を閉塞する閉塞部材を有する流入口閉塞部と、前記流入口閉塞部の後方位置で前記ロッド軸の先端に接続され、前記流入口に近い位置で前記取り付け管を切断するカッター部と、前記取り付け管の外径よりも大きな内径を有し、外周面に螺旋状の羽根が形成された単位スクリューを複数本接続してなるスクリューと、前記スクリューを収容可能な内径を有する単位管を複本接続してなるケーシングと、前記ロッド軸、前記スクリュー、前記ケーシンクの後端部が接続され、これらを回転推進させまた回収する推進装置と、からなることを特徴とするものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明による取り付け管の撤去工法において、下水道本管の流入口を閉塞する工程を示す図である。
【図2】流入口を閉塞する閉塞パッキン部の構成を示す一部切り欠き側面図。
【図3】図2におけるIII-III断面図である。
【図4】本発明による取り付け管の撤去工法において、取り付け管を切断する工程を示す図。
【図5】本発明による取り付け管の撤去工法において、取り付け管の外側にケーシングを押し込んでいく工程を示す図である。
【図6】本発明による取り付け管の撤去工法において、空洞部に充填しながら取り付け管を抜管する工程を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明による取り付け管の撤去工法およびその装置の一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態による取り付け管の撤去装置を示す。図1において、参照番号10は、地中に埋設されている下水道本管を示し、参照番号12は不要になって撤去することになる既設の取り付け管を示している。この取り付け管12は、下水道本管10の流入口11に接続されている。
参照番号14は、地表に設置される推進装置を示す。この推進装置14は、従来からある取り付け管の推進装置を次のように改良したものである。
【0014】
推進装置14は、ベース15と、傾斜台16と、推進装置本体17と、背板18の各部から構成されている。傾斜台16は、ベース15に対してピン継手19を介して傾動自在に連結され、傾動シリンダ20のピストンの伸縮により、傾斜台16の傾斜角度を取り付け管12の傾斜に合わせて調整することが可能である。
【0015】
推進装置本体17には、図1に示すように、ロッド軸の単位となるロッド21を一本ずつ継ぎ足しながら接続される。先端のロッド21には、下水管本管10の流入口11を閉塞するための閉塞パッキン部22と、取り付け管12を流入口11に近い位置で切断するためのカッター部24が設けられている。なお、カッター部24の後方には、取り付け管12の内周面を摺動するガイド26が設けられている。
【0016】
推進装置本体17には、ロッド21以外にも図5に示すように、取り付け管12を外側から覆う中空のスクリュー28と、その外側にあるケーシング30が接続される。これらスクリュー28、ケーシング30は、取り付け管12を切断した後に挿入される。
【0017】
推進装置本体17には、これらロッド21、スクリュー28、ケーシング30を回転させる機構を備えているとともに、これらロッド21、スクリュー28、ケーシング30を押し出すための押出シリンダ(図示せず)が設けられている。押し出しときの反力は背板18が受けるようになっている。このような推進機本体17は、公知の推進機の備えているものと同様である。
【0018】
次に、図2は、ロッド21の先端に取り付けられる閉塞パッキン部22の構成を示す縦断面図である。
図2において、参照番号32が閉塞パッキンである。この閉塞パッキン32は、ゴム製の袋状のパッキンであり、固結剤を充填することで膨らませることができる。この閉塞パッキン32の開口側は、保持板33に焼き付けにより固着されている。この保持板33は、継手35に固定されている。この場合、継手35の内部には、逆止弁を構成しているボール36とスプリング37が収容されており、スプリング37の弾性力によってボール36は吐出口38に押し付けられ、この吐出口38を閉止している。そして、ロッド21の内部の流路を送られてくる固結剤の圧力でボール36が押し出され、固結剤は閉塞パッキン32に充填させるようになっている。
【0019】
継手35は、以下のようにして着脱可能にロッド21の先端部と接続される。ロッド21の先端接続部39には、ピン40が設けられており、このピン40は、継手35に切り欠かれているL形溝に係合している。このL形溝は、ロック側の溝42aと離脱側の溝42bとからなり、ロッド21を回転させることにより、ロックと離脱が可能になっている。なお、参照番号43は、継手35から固結剤の漏出を防止するためのOリングである。
図1に示すように、固結剤は、地上に設置された固結剤用ポンプユニット44から圧送される。この場合、固結剤用ポンプユニット44から延びる結剤供給管チューブ45は、推進機本体17に設けているスイベル46に接続され、このスイベル46からロッド21に固結剤を供給するようになっている。なお、スイベル46は、二重スイベルになっていて、そのうち1つのスイベルは固結剤および充填剤用であり、充填剤を送り込むときには、逆回転させ、継手の抜きを行う。もう1つのスイベルは、次に説明するカッター部24に圧油を供給する油圧ライン用である。
【0020】
次に、図3は、取り付け管12を切断するカッター部24の構成を示す断面図である。この実施形態では、カッターホルダ48には、例えば、2本のカッター50が対称に突き出るようにして装着されている。カッターホルダ48の内部には、2つのシリンダ室51が形成され、それぞれピストン52が摺動自在に嵌合している。各ピストンロッド53には、カッター50が固定されている。シリンダ室51には配管口54に接続されている油圧ホース55から圧油が導入される。シリンダ室51に圧油が導入されると、外側に押し出されるピストンロッド53とともにカッター50の刃先が突出するようになっている。
【0021】
本実施形態による取り付け管の撤去装置は、以上のように構成されるものであり、次に、この取り付け管の撤去装置を用いて実施する取り付け管の撤去工法について、順に工程を追いながら説明する。
【0022】
まず、図1は、下水管本管10の流入口11を閉塞パッキン32で塞ぐ工程を示す。
先頭のロッド21には、閉塞パッキン32が装着された閉塞パッキン部22、カッター部24およびガイド26が取り付けられる。まず、先頭のロッド21を取り付け管10に挿入してから、一本ずつロッド21を継ぎ足しながら押し込んでいく。やがて先頭のロッド21に取り付けられている閉塞パッキン32が下水道本管10の流入口11に到達する。この段階では、閉塞パッキン32には何も充填されておらず空である。
【0023】
図1に示すように、固結剤を閉塞パッキン32に送ってこれを膨らませるために、ロッド21の末端を推進装置本体17に接続する。そこで固結剤用ポンプユニット44を運転し、固結剤をロッド21の内部通路を通して閉塞パッキン32まで圧送する。このとき、図2において、ロッド21の先端部では、逆止弁を構成しているボール36が固結剤の圧力で押し出されて通路が開くので、固結剤は閉塞パッキン32に注入される。閉塞パッキン32は、注入された固結剤によって膨らみ、下水管本管10の流入口11を塞ぐことなる。やがて固結剤は固まり、流入口11が閉塞パッキン32によって閉塞された状態は永続する。なお、固結剤が閉塞パッキン32に注入されて膨らんだ後は、ボール36がスプリング37の弾性力で吐出口38に押し付けられているので、固結剤の逆流により閉塞パッキン32がしぼんでしまうようなことはない。
【0024】
こうして固定剤が固まって、閉塞パッキン32によって下水管本管10の流入口11を完全に閉塞したら、次は、流入口11の口元から取り付け管12を切断する工程になる。
【0025】
図4は、取り付け管12を切断する工程を示す。
まず、推進装置本体17の回転機構を作動させてロッド21を僅かだけ回転させて、先端接続部39のピン40の位置を継手35のL字形溝42のロック側溝42aから離脱側の溝42bに合わせる。そして、推進装置本体17を図示しないシリンダで引っ張って、図4に示すように、先端接続部39を継手35から引き抜く。
【0026】
こうしてカッター部24は、ロッド21とともに回転できる状態になる。そして、カッター部24に圧油を供給しながら推進装置本体17の回転機構でロッド21を回転させる。カッター50はピストン52により取り付け管12の内周面に押し付けられ、ロッド21の回転とともに、取り付け管12を切断していく。
取り付け12の切断が完了した後も、カッター50は圧油の圧力で外側に伸びたままの状態を以後保持しておく。これは、取り付け管12の切断端部をカッター50で支えながら取り付け管12を引き上げられるようにするためである。
【0027】
次に、図5は、取り付け管12を切断したあと、この取り付け管12を外側から覆うだけの内径をもった中空のスクリュー28で取り付け管12の外側にある土砂を排土しながら、ケーシング30を押し込んでいく工程を示す。
スクリュー28は、取り付け管12の外径よりも若干大きな内径を有する管体の外周面に螺旋状に延びる羽根56を固着したものである。そしてスクリュー28の先端には、土砂を掻き出す複数の爪58が固定されている。ケーシング30は、スクリュー28の羽根56が円滑に回転することができ、また羽根56による土砂の排出空間を確保できるだけの内径を有するケーシングである。これらスクリュー28、ケーシング30の後方端部は、推進装置本体17に接続され、スクリュー28には回転トルクと推進力が与えらながら、ケーシング30を押し込むことができる。
【0028】
なお、スクリュー28とケーシング30を推進装置14に接続したときには、カッター部24が取り付けられているロッド21は、カッター50で取り付け管12を切断したときの位置を保ったまま推進装置14から外された状態になっている。
【0029】
図5において、スクリュー28とケーシング30を回転させながら押し込んでいくと、スクリュー28の先端の爪58によって、土砂の塊が破砕されながらケーシング30の内側に取り込まれる。土砂はスクリュー26の羽根56によって後方に移送されて地表に排出される。このように取り付け管12とケーシング30の間にある土砂を排出しながら、ケーシング30を押し込んでいくので、抵抗は少なくなりケーシング30が入りやすい。一本の長さが例えば1メートル程度の単位となるスクリュー28、ケーシング30を推進したら、次のスクリュー28、ケーシング30を継ぎ足すというようにして、ケーシング30で取り付け管12の全長を覆う位置まで推進する。
【0030】
次に、図6は、取り付け管12を抜管する工程を示す図である。
この取り付け管12の抜管工程では、上述した推進工程とは逆の手順で、スクリュー28、ケーシング30およびロッド21を一本ずつ回収しながら、取り付け管12を地中から引き抜いていく。
【0031】
図6に示すように、取り付け管12が抜けていくにつれてできる穴の空間をセメントなどの充填剤で満たしながら、取り付け管12とスクリュー28およびケーシング30を一緒に一本ずつ引き抜いていく。充填剤は、ポンプを備えた充填剤プラント60からロッド21を通して圧送され、先端接続部39をノズルにして穴に向けて注入される。充填剤は、取り付け管12といっしょにロッド21が引き上げられていくにつれて穴を充填していくので、空洞を生じさせることなく充填剤を充填することができる。
【0032】
取り付け管12の切断端部では、カッター部24のカッター50が伸びた状態のまま保持されているので、取り付け管12を引き抜くときにはこのカッター50で支えながら取り付け管12を引き抜く方向に力をかけることができる。このとき既に前段の工程により、取り付け管12とケーシング30の間にある土砂は排出されているため、スクリュー28、ケーシング30およびロッド21を一体的に推進装置14により引っ張ることで、取り付け管12もいっしょに効率よく引き抜くことができる。しかも、取り付け管12はケーシング30によって包まれているので、たとえ貼り付け管12が割れていても、ケーシング30といっしょに完全に回収撤去することができる。
【0033】
また、本実施形態のように、ロッド21の先端には、閉塞パッキン32と、これを着脱させる継手35と、カッター部24が設けられているので、一度ロッド21を挿入しておけば、取り付け管12の流入口11の閉塞、取り付け管12の切断といった一連の作業を順次効率よく実施することができる。
【0034】
また、取り付け管12を撤去するだけでなく、取り付け管12の流入口11を閉塞パッキン32によって完全に塞いだ上で、開削工法のように埋め戻しする必要なく、良く取り付け管12のあった部分に空洞が残らないように地盤の元に復旧することができる。
【符号の説明】
【0035】
10…下水道本管、11…流入口、12…取り付け管、14…推進装置、17…推進機本体、21…ロッド、22…閉塞パッキン部、24…カッター部、28…スクリュー、30…ケーシング、32…閉塞パッキン、35…継手、50…カッター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物から下水道の本管に接続している取り付け管を非開削工法で実施するための撤去工法であって、
流体通路を有する1本のロッド軸を地表から継ぎ足しながら前記ロッド軸の最先端に取り付けてある閉塞部材とその後方にあるカッター部を前記取り付け管に挿入し、前記閉塞部材を前記本管に接続している流入口まで到達させる工程と、
前記ロッド軸を通して流動物を前記閉塞部材に送り、前記流動物によって前記閉塞部材を膨張させて前記流入口を閉塞する工程と、
前記ロッド軸を回転させ、前記流入口に近い位置で前記取り付け管を前記カッター部によって切断する工程と、
前記取り付け管の内側に前記ロッド軸を残したまま、外側にケーシングを継ぎ足しながら該ケーシングで前記取り付け管全体を覆うまで推進する工程と、
前記ケーシングおよびロッド軸といっしょに前記取り付け管を引き抜いて、前記取り付け管を撤去する工程と、
からなることを特徴とする取り付け管の撤去工法。
【請求項2】
前記ロッド軸の先端にある前記カッター部と、前記閉塞部材とを着脱自在な継手により接続し、前記閉塞部材による前記流入口の閉塞が完了した痕、前記カッター部の先端部を前記継手から離脱させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の取り付け管の撤去工法。
【請求項3】
前記ケーシングを推進する工程では、前記取り付け管と前記ケーシングの間に外周面に螺旋状の羽根を有するスクリューを挿入し、前記スクリューの回転により前記取り付け管と前記ケーシングの間の土砂を排土しながらケーシングを推進することを特徴とする請求項1に記載の取り付け管の撤去工法。
【請求項4】
前記取り付け管を引き抜きながら、同時に前記ロッド軸の先端から充填剤を吐出しながら残った穴に前記充填剤を充填することを特徴とする請求項1に記載の取り付け管の撤去工法。
【請求項5】
前記閉塞部材には、流動物として時間の経過により固化する固着剤を充填することを特徴とする請求項1に記載の取り付け管の撤去工法。
【請求項6】
建物から下水道の本管に接続している取り付け管の撤去作業を非開削工法で実施するための撤去装置であって、
軸方向に連結された複数本のロッドからなり、前記取り付け管が前記本管に接続している流入口まで地表から到達する1本のロッド軸と、
前記ロッド軸の最先端に接続され、前記ロッド軸を通路にして供給される流動物により膨張し前記流入口を閉塞する閉塞部材を有する流入口閉塞部と、
前記流入口閉塞部の後方位置で前記ロッド軸の先端に接続され、前記流入口に近い位置で前記取り付け管を切断するカッター部と、
前記取り付け管の外径よりも大きな内径を有し、外周面に螺旋状の羽根が形成された単位スクリューを複数本接続してなるスクリューと、
前記スクリューを収容可能な内径を有する単位管を複本接続してなるケーシングと、
前記ロッド軸、前記スクリュー、前記ケーシンクの後端部が接続され、これらを推進させまた回収する推進装置と、
からなることを特徴とする取り付け管の撤去装置。
【請求項7】
前記カッター部と前記流入口閉塞部とは着脱可能に継手を介して接続され、前記 継手には、前記流入口閉塞部からの流動物の逆流を防止する逆止弁が内蔵されていることを特徴とする請求項6に記載の取り付け管の撤去装置。
【請求項8】
前記カッター部は、前記取り付け管の半径方向にカッターを後退位置から突出させるピストンを複数有することを特徴とする請求項6に記載の取り付け管の撤去装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−77591(P2012−77591A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−226687(P2010−226687)
【出願日】平成22年10月6日(2010.10.6)
【出願人】(000177416)三和機材株式会社 (144)
【Fターム(参考)】