説明

受信装置及び方法、並びにプログラム

【課題】最適な表示形態で画面表示を行うことができるようにする。
【解決手段】第1段階のスタイル選択部は、受信された放送ストリームから得られるデータ放送コンテンツごとの表示のスタイルを選択し、第2段階のスタイル選択部は、第1段階のスタイル選択部により選択された前記スタイルに応じた前記データ放送コンテンツが複数の表示のスタイルに対応している場合、複数の表示のスタイルの中から一の表示のスタイルを選択し、ディスプレイは、第1段階のスタイル選択部又は第2段階のスタイル選択部により選択されたスタイルに応じたデータ放送コンテンツを表示する。本技術は、例えば、携帯電話機や携帯情報端末等の携帯端末通信装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、受信装置及び方法、並びにプログラムに関し、特に、最適な表示形態で画面表示を行うことができるようにした受信装置及び方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機や携帯情報端末などの携帯通信端末装置の高性能化と多機能化が進んでいる。これらの携帯通信端末装置の性能の向上に伴い、いわゆるワンセグ放送等、これらの携帯通信端末装置で使用可能な機能も増加している。ワンセグ放送等のデジタル放送サービスにおいては、テレビ放送とともにデータ放送が行われている。
【0003】
ワンセグ放送の主な対象である携帯電話機は、従来、縦長型表示のディスプレイが主流であったため、図1Cに示すように、映像コンテンツ(図1A)とデータ放送コンテンツ(図1B)を同時に表示するのに適している。一方、図1Dに示すように、横長型表示のディスプレイの場合、映像コンテンツを視聴するのにも、データ放送コンテンツを閲覧するのにもその画面表示が小さすぎるため、映像コンテンツ(図1A)のみが表示され、データ放送コンテンツ(図1B)が利用されないことが多かった。
【0004】
近年、携帯電話機等の携帯通信端末装置のディスプレイの形態は多様なものとなっており、例えば、ディスプレイを横長型表示で利用することを想定したものや、より高解像度のものなどが利用されている。
【0005】
画面に表示される形態が固定されたデータ放送であると、例えば、横長型表示やVGA解像度の表示など、多様なディスプレイの画面表示の状態に対応することができず、現状にそぐわないものとなっている。そのため、ディスプレイの画面表示の状態に応じて、データ放送コンテンツの表示形態を変更することが求められている。
【0006】
また、各種モードに応じてビデオ信号を切り替えることで、ディスプレイの画面表示を切り替える携帯情報装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−180892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の技術であると、ディスプレイに表示されるデータ放送コンテンツの表示形態が固定されていたため、携帯通信端末装置の多様なディスプレイの画面表示の状態に対応することができなかった。
【0009】
本技術はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ディスプレイの画面表示の状態に応じて、データ放送コンテンツの表示形態を変更することで、最適な表示形態で画面表示を行うことができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本技術の一側面の受信装置は、データ放送用のデータストリームを少なくとも含む放送ストリームを受信する受信部と、前記受信部により受信された前記放送ストリームから得られるデータ放送コンテンツごとの表示のスタイルを選択する第1のスタイル選択部と、前記第1のスタイル選択部により選択された前記スタイルに応じた前記データ放送コンテンツが複数の表示のスタイルに対応している場合、複数の表示のスタイルの中から一の表示のスタイルを選択する第2のスタイル選択部と、前記第1のスタイル選択部又は前記第2のスタイル選択部により選択された前記スタイルに応じた前記データ放送コンテンツを表示する表示部とを備える。
【0011】
前記第1のスタイル選択部は、前記データストリームから最初に読み出されるファイルに記述されたスクリプトの実行により前記スタイルを選択するスクリプト方式、前記データストリームから得られるメタファイルに記述されたスタイルのリストの中から前記スタイルを選択するメタファイル方式、又は前記放送ストリームに含まれる伝送制御情報用のストリームから得られるスタイルのリストの中から前記スタイルを選択するシグナリング方式のいずれかの1つ方式を用いて、前記データ放送コンテンツごとの表示のスタイルを選択し、前記第2のスタイル選択部は、表示中の前記データ放送コンテンツの記述言語により指定されるリンク先の外部ファイルから得られる画面表示に関する情報を用いて前記スタイルを選択するリンク方式、前記記述言語の所定の規則に従ってインポートされる外部ファイルから得られる画面表示に関する情報を用いて前記スタイルを選択するインポート方式、又は前記記述言語の所定の規則により定義される画面表示に関する情報を用いて前記スタイルを選択するメディア方式のいずれか1つの方式を用いて、複数の表示のスタイルの中から一の表示のスタイルを選択する。
【0012】
前記第1のスタイル選択部は、前記放送ストリームに含まれる映像ストリームから得られる映像コンテンツのチャンネルが選局された場合、前記表示部の画面表示の向き又は画面表示の設定に基づいて、前記データ放送コンテンツごとの表示のスタイルを選択する。
【0013】
前記第1のスタイル選択部は、あらかじめ定められた優先度に応じて、選択可能な複数の表示のスタイルの中から一の表示のスタイルを選択する。
【0014】
前記画面表示の向きは、前記表示部の画面表示が縦長となる縦長型表示又は横長となる横長型表示のいずれかの向きである。
【0015】
前記画面表示の設定は、コンテンツの配置の方式の設定であって、前記映像コンテンツと前記データ放送コンテンツを別々に配置する分離型配置、又は前記映像コンテンツと前記データ放送コンテンツを重ねて配置するオーバーレイ型配置のいずれかが設定される。
【0016】
前記第2のスタイル選択部は、前記表示部の画面表示の状態が変化した場合、表示中の前記データ放送コンテンツが対応する複数の表示のスタイルの中から一の表示のスタイルを選択する。
【0017】
前記第2のスタイル選択部は、前記表示部の画面表示の向き又は画面表示の設定が変更された場合、前記表示部の画面表示の向き又は画面表示の設定に基づいて、表示中の前記データ放送コンテンツが対応する複数の表示のスタイルの中から一の表示のスタイルを選択する。
【0018】
前記画面表示の向きは、前記表示部の画面表示が縦長となる縦長型表示又は横長となる横長型表示のいずれかの向きである。
【0019】
前記画面表示の設定は、コンテンツの配置の方式の設定であって、前記放送ストリームに含まれる映像ストリームから得られる映像コンテンツと前記データ放送コンテンツを別々に配置する分離型配置、又は前記映像コンテンツと前記データ放送コンテンツを重ねて配置するオーバーレイ型配置のいずれかが設定される。
【0020】
前記放送ストリームは、MPEG-TS(Moving Picture Experts Group 2 - Transport Stream)であって、前記シグナリング方式のスタイルのリストは、前記伝送制御情報用のストリームに含まれるPMT(Program Mapped Table)から得られる。
【0021】
受信装置は、独立した装置であってもよいし、1つの装置を構成している内部ブロックであってもよい。
【0022】
本技術の一側面の受信方法又はプログラムは、前述した本技術の一側面の受信装置に対応する方法又はプログラムである。
【0023】
本技術の一側面の受信装置及び方法、並びにプログラムにおいては、データ放送用のデータストリームを少なくとも含む放送ストリームが受信され、受信された放送ストリームから得られるデータ放送コンテンツごとの表示のスタイルが選択され、選択されたスタイルに応じたデータ放送コンテンツが複数の表示のスタイルに対応している場合、複数の表示のスタイルの中から一の表示のスタイルが選択され、選択されたスタイルに応じたデータ放送コンテンツが表示される。
【発明の効果】
【0024】
本技術の一側面によれば、最適な表示形態で画面表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】ワンセグ放送におけるデータ放送の表示例を示す図である。
【図2】放送システムの構成例を示す図である。
【図3】TV連動型データ放送と独立型データ放送を説明する図である。
【図4】データ放送の縦表示と横表示を説明する図である。
【図5】分離型配置とオーバーレイ型配置を説明する図である。
【図6】データ放送の解像度を説明する図である。
【図7】TV連動型データ放送における表示形態と配置の関係を示す図である。
【図8】独立型データ放送における表示形態と配置の関係を示す図である。
【図9】各携帯端末通信装置におけるスタイル対応と優先度の関係を示す図である。
【図10】携帯端末装置の構成例を示す図である。
【図11】スタイル選択処理を説明するフローチャートである。
【図12】スクリプト方式における放送ストリームの構成を示す図である。
【図13】スタイル選択関数の例を示す図である。
【図14】スクリプト方式を採用した場合の携帯端末装置の構成例を示す図である。
【図15】スクリプト方式を採用した場合の第1段階のスタイル選択処理を説明するフローチャートである。
【図16】スタイル選択関数の処理を説明するフローチャートである。
【図17】メタファイル方式における放送ストリームの構成を示す図である。
【図18】メタファイルのフォーマットの例を示す図である。
【図19】メタファイル方式を採用した場合の携帯端末装置の構成例を示す図である。
【図20】メタファイル方式を採用した場合の第1段階のスタイル選択処理を説明するフローチャートである。
【図21】シグナリング方式における放送ストリームの構成を示す図である。
【図22】データ放送スタイルリスト記述子の例を示す図である。
【図23】シグナリング方式を採用した場合の携帯端末通信装置の構成例を示す図である。
【図24】シグナリング方式を採用した場合の第1段階のスタイル選択処理を説明するフローチャートである。
【図25】リンク方式の概要を説明する図である。
【図26】リンク方式のBML文書の記述例を示す図である。
【図27】リンク方式を採用した場合の第2段階のスタイル選択処理を説明するフローチャートである。
【図28】インポート方式の概要を説明する図である。
【図29】インポート方式のBML文書の記述例を示す図である。
【図30】インポート方式を採用した場合の第2段階のスタイル選択処理を説明するフローチャートである。
【図31】メディア方式の概要を説明する図である。
【図32】メディア方式のBML文書の記述例を示す図である。
【図33】メディア方式を採用した場合の第2段階のスタイル選択処理を説明するフローチャートである。
【図34】画面遷移の具体例を示す図である。
【図35】コンピュータの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しながら本技術の実施の形態について説明する。
【0027】
[放送システムの構成例]
図2は、放送システムの構成例を示す図である。
【0028】
放送システム1は、放送装置11、携帯端末通信装置12−1、携帯端末通信装置12−2、及びサーバ13から構成される。
【0029】
放送装置11は、放送局に設置され、映像ストリーム、音声ストリーム、及びデータストリームが多重化された放送ストリームを、デジタルテレビ放送信号として送信する。
【0030】
携帯端末通信装置12−1及び携帯端末通信装置12−2は、各ユーザにより所持される、例えば携帯電話機やスマートフォン等の携帯端末通信装置である。
【0031】
携帯端末通信装置12−1は、放送装置11から送信されたデジタルテレビ放送信号を受信し、特定のチャンネルの放送ストリームから得られる映像や音声を出力する。
【0032】
具体的には、携帯端末通信装置12−1は、ディスプレイ12A−1を有しており、ディスプレイ12A−1には、映像ストリームから得られる映像コンテンツや、データストリームから得られるデータ放送コンテンツが表示される。
【0033】
また、携帯端末通信装置12−1は、インターネット14を介してサーバ13にアクセスし、データ放送コンテンツを受信して、ディスプレイ12A−1に表示する。
【0034】
携帯端末通信装置12−2は、携帯端末通信装置12−1と同様に、放送装置11又はサーバ13から受信されたデータ放送コンテンツを、ディスプレイ12A−1と異なる形態を有するディスプレイ12A−2に表示する。
【0035】
サーバ13は、放送装置11により放送される映像コンテンツに対応するデータ放送コンテンツを記録している。放送装置11は、インターネット14を介してアクセスしてくる携帯端末通信装置12−1及び携帯端末通信装置12−2に対して、データ放送コンテンツを提供する。
【0036】
放送システム1は、以上のように構成される。
【0037】
なお、以下の説明では、携帯端末通信装置12−1と携帯端末通信装置12−2を特に区別する必要がない場合、携帯端末通信装置12と称し、ディスプレイ12A−1とディスプレイ12A−2を特に区別する必要がない場合、ディスプレイ12Aと称する。
【0038】
[携帯端末通信装置の画面表示]
ここで、図3乃至図9を参照して、携帯端末通信装置12のディスプレイ12Aの画面表示の状態について説明する。
【0039】
放送装置11において、放送ストリームを放送する方式としては、TV連動型データ放送と、独立型データ放送の2つの方式がある。
【0040】
図3Aに示すように、TV連動型データ放送は、映像ストリーム、音声ストリーム、データストリーム、及び伝送制御情報用のストリームが多重化されて放送される。また、MPEG2-TS(Moving Picture Experts Group 2 - Transport Stream)の場合、伝送制御情報用のストリームには、PSI(Program Specific Information)等のセクション形式のテーブルで記述された情報をペイロードに乗せたパケットが含まれている。PSIは、特定のチャンネルを選択して受信するシステムで必要な情報であり、これには、PMT(Program Map Table)等のデータ構造を持つセクションがある。PMTには、対応するプログラムに含まれる映像、音声、付加データ及びPCRのPIDが記述される。
【0041】
携帯端末通信装置12では、この放送ストリームが受信されると、多重化された各ストリームが分離される。そして、ディスプレイ12Aには、映像ストリームから得られる映像コンテンツと、データストリームから得られるデータ放送コンテンツが同一画面に表示される。なお、データ放送コンテンツは、例えば、データ放送向けの記述言語であるBML(Broadcast Markup Language)により記述される。
【0042】
一方、図3Bに示すように、独立型データ放送は、データストリームのみが放送される。携帯端末通信装置12では、この放送ストリームが受信されると、データストリームから得られるデータ放送コンテンツのみが表示される。
【0043】
また、図4に示すように、ディスプレイ12Aには、その画面表示が縦長となる縦長型表示及び画面表示が横長となる横長型表示のうちのいずれか一方又は双方の画面表示が可能となるものがあり、その画面表示の状態に応じて表示される情報が異なる。
【0044】
例えば、ディスプレイ12Aが縦長型表示可能な場合において、TV連動型データ放送の放送ストリームが受信されたとき、ディスプレイ12Aには、図4Aに示すように、映像コンテンツとデータ放送コンテンツが同一画面に表示される。一方、独立型データ放送の放送ストリームが受信されたときには、ディスプレイ12Aには、図4Bに示すように、データ放送コンテンツのみが表示される。
【0045】
一方、ディスプレイ12Aが横長型表示可能な場合において、TV連動型データ放送の放送ストリームが受信されたとき、図4Cに示すように、映像コンテンツとデータ放送コンテンツは、画面表示を切り替えることで、別個に表示される。これは、横長型表示の場合、データ放送コンテンツを、映像コンテンツと同一画面で閲覧するにはその画面表示が小さすぎるためである。一方、独立型データ放送の放送ストリームが受信されたときには、ディスプレイ12Aには、図4Dに示すように、データ放送コンテンツのみが表示される。
【0046】
なお、図4の例において、データ放送コンテンツの情報を一画面で表示することができない場合には、画面表示を縦スクロールすることで、全ての情報が表示される。
【0047】
また、図5に示すように、映像コンテンツとデータ放送コンテンツの配置の方式としては、分離型配置とオーバーレイ型配置の2つの方式がある。
【0048】
図5Aに示すように、分離型配置は、映像コンテンツと字幕、データ放送コンテンツを分離して別々に配置する方式である。例えば、ワンセグ放送の受信装置ではこの方式が用いられる。一方、図5Bに示すように、オーバーレイ型配置は、映像コンテンツ、データ放送コンテンツ、字幕を重ねて配置する方式である。例えば、TVなどの地上デジタル放送の受信装置ではこの方式が用いられる。
【0049】
また、図6に示すように、データ放送コンテンツの解像度としては、例えば、QVGA(Quarter Video Graphics Array)とVGA(Video Graphics Array)がある。
【0050】
QVGAは、例えば、アスペクト比が4:3となる画素数構成であって、縦横の画素数が240×320個となる横長型表示(図6A)と、縦横の画素数が320×240個となる縦長型表示(図6B)がある。一方、VGAは、例えば、アスペクト比が4:3となる画素数構成であって、縦横の画素数が480×640個となる横長型表示(図6C)と、縦横の画素数が640×480個となる縦長型表示(図6D)がある。なお、図6の解像度は一例であって、他の解像度を採用することもできる。
【0051】
ここで、TV連動型データ放送と独立型データ放送について、前述した配置の方式と、縦横の解像度の関係をまとめると、図7及び図8に示されるようになる。
【0052】
図7に示すように、TV連動型データ放送では、縦長型表示と分離型配置を行う場合、映像コンテンツとデータ放送コンテンツの分割表示と、データ放送コンテンツのみの表示とが切り替えられる。一方、縦長型表示の場合には、オーバーレイ型配置は行われない。
【0053】
また、TV連動型データ放送では、横長型表示と分離型配置を行う場合、映像コンテンツのみの表示と、データ放送コンテンツのみの表示とが切り替えられる。一方、オーバーレイ型配置を行う場合には、映像コンテンツに対してデータ放送コンテンツが重ねて表示される。
【0054】
なお、縦長型表示と横長型表示の両方が可能なディスプレイ12Aの場合、画面表示が縦長型表示から横長型表示に切り替わったとき、その画面表示は、分離型配置による映像コンテンツの表示か、あるいはオーバーレイ型配置による映像コンテンツとデータ放送コンテンツの表示に切り替えられる。
【0055】
それに対して、図8に示すように、独立型データ放送では、縦長型表示と分離型配置を行う場合、データ放送コンテンツのみの表示が行われる。一方、縦長型表示の場合には、オーバーレイ型配置は行われない。
【0056】
また、独立型データ放送では、横長型配置を行う場合、データ放送コンテンツのみの表示が行われる。一方、縦長型表示の場合には、オーバーレイ型配置は行われない。
【0057】
以上をまとめると、携帯端末通信装置12のディスプレイ12Aの画面表示の状態として想定すべきスタイルとしては、次の6つのスタイルがある。
【0058】
(a)QVGA(解像度240×480),縦長型表示,分離型配置
(b)QVGA(解像度320×480),横長型表示,分離型配置
(c)QVGA(解像度320×240),横長型表示,オーバーレイ型配置
(d)VGA(解像度480×960),縦長型表示,分離型配置
(e)VGA(解像度640×960),横長型表示,分離型配置
(f)VGA(解像度640×480),横長型表示,オーバーレイ型配置
【0059】
このように、複数のスタイルが用意されているため、携帯端末通信装置12ごとに、適用可能なスタイルが異なり、また、2以上のスタイルに対応する携帯端末通信装置12もある。例えば、携帯端末通信装置12として、携帯電話機、スマートフォンA,B、タブレットPCを例示すれば、図9に示すように、各端末ごとに対応するスタイルは異なる。
【0060】
例えば、携帯電話機は、スタイルaにのみに対応している。また、スマートフォンAは、縦長型表示と横長型表示の両方で使用可能とされるが、縦長型表示で使用する場合、スタイルa,b,dの3つのスタイルに対応している。スマートフォンAはまた、横長型表示で使用する場合、スタイルa乃至fの全てのスタイルに対応している。スマートフォンAのように、複数のスタイルに対応している場合、そのスタイルごとに優先度が設定される。例えば、縦長型表示で使用される場合、スタイルd,a,bの順に優先度が高くなるように設定され、横長型表示で使用される場合、スタイルf,c,e,b,d,aの順に優先度が高くなるように設定される。
【0061】
また、スマートフォンBは、縦長型表示と横長型表示の両方で使用可能とされ、縦長型表示で使用される場合には、スタイルa,dに対応し、その順序で優先度が設定され、横長型表示で使用される場合には、スタイルe,bに対応し、その順序で優先度が設定される。さらに、タブレットPCは、スタイルe,d,b,aに対応し、その順序で優先度が設定される。
【0062】
このように、ディスプレイ12Aの画面表示の状態は、携帯端末通信装置12ごとに異なるものであるため、その画面表示の状態に応じて、表示のスタイルを選択し、最適な画面表示が行われるようにする必要がある。そこで、以下、ディスプレイ12Aの画面表示の状態に応じて、表示のスタイルを選択する処理について説明する。
【0063】
[スタイル選択処理]
ところで、サービス事業者は、コンテンツの提供を行うに際して、例えば、要求されるサービスの内容、サービスの対象となるユーザとそのユーザが所有する携帯端末通信装置12のディスプレイ12Aの画面表示の状態、あるいはコンテンツ制作のコストなどを勘案する必要がある。そして、サービス事業者は、それらを勘案して提供されるコンテンツごとに、例えば、前述したスタイルa乃至fの6種類のスタイルを提供することで、携帯端末通信装置12では、スタイルa乃至fのうち、いずれかのスタイルにより画面表示を行うことが可能となる。
【0064】
すなわち、携帯端末通信装置12は、ディスプレイ12Aの画面表示の状態として、例えば、縦長型表示や横長型表示などの画面表示の向きや、画面表示に関するユーザ設定などに依存して、スタイルa乃至fの中から、対応可能なスタイルを優先度に応じて選択することになる。
【0065】
従って、放送装置11は、複数のスタイルに対応したコンテンツを送信する場合、対象となるコンテンツがどのスタイルに対応しているかを通知して、携帯端末通信装置12側で、選択されたスタイルのコンテンツにアクセスするための情報を提供する必要がある。また、同一のコンテンツ内に複数のスタイルシートを設定することで、携帯端末通信装置12が、スタイルを選択できるようにすることも可能である。
【0066】
すなわち、スタイル選択の方法としては、コンテンツ単位で表示のスタイルを選択(以下、第1段階のスタイル選択という)する場合と、同一のコンテンツ内で表示のスタイルを選択(以下、第2段階のスタイル選択という)する場合の2段階で行われる。
【0067】
そこで、図10及び図11を参照して、携帯端末通信装置12により行われる、第1段階のスタイル選択処理と、第2段階のスタイル選択処理について説明する。
【0068】
図10は、携帯端末通信装置の構成例を示す図である。
【0069】
携帯端末通信装置12は、前述したディスプレイ12Aの他、チューナ31、多重分離部32、ビデオデコーダ33、オーディオデコーダ34、カルーセル処理部35、PSI処理部36、合成部37、データ放送処理部38、通信I/F39、スピーカ40、制御部41、記憶部42、操作部43、及び検出部44から構成される。
【0070】
チューナ31は、ユーザにより選局されたチャンネルに対応するデジタルテレビ放送信号を受信して復調し、その結果得られる放送ストリームを多重分離部32に供給する。
【0071】
多重分離部32は、チューナ31から供給される放送ストリームを、映像ストリーム、音声ストリーム、データストリーム、及び伝送制御情報用のストリームに分離し、それぞれを、ビデオデコーダ33、オーディオデコーダ34、カルーセル処理部35、PSI処理部36に供給する。
【0072】
ビデオデコーダ33は、多重分離部32から供給される映像ストリームを復号し、その結果得られる映像コンテンツの映像信号を合成部37に供給する。
【0073】
オーディオデコーダ34は、多重分離部32から供給される音声ストリームを復号し、その結果得られる音声信号をスピーカ40に供給して、出力する。
【0074】
カルーセル処理部35は、多重分離部32から供給されるデータストリームから、データ放送コンテンツのデータを抽出し、データ放送処理部38に供給する。
【0075】
なお、データ放送コンテンツのデータには、BMLを用いて作成されたBML文書ファイルの他、スタイルシートなどの情報が含まれている。また、データ放送コンテンツのデータは、モジュールと称されるコンテンツデータを構成するオブジェクトごとに、いわゆるデータカルーセル伝送方式で伝送される。
【0076】
PSI処理部36は、多重分離部32から供給される伝送制御情報用のストリームから、PSIを抽出し、抽出されたPSIに対する処理を行う。PSI処理部36は、必要に応じて、PSIに含まれるPMTに定義されるスタイルのリストを取得し、データ放送処理部38に供給する。
【0077】
データ放送処理部38には、カルーセル処理部35からのデータ放送コンテンツのデータの他、必要に応じて、PSI処理部36からのスタイルのリストが供給される。
【0078】
データ放送処理部38は、データ放送コンテンツのデータに対する処理を行う。また、データ放送処理部38は、データ放送コンテンツのデータ又はスタイルのリストに基づいて、データ放送コンテンツの表示のスタイルを選択する。データ放送処理部38は、選択されたスタイルに応じたデータ放送コンテンツのデータを、合成部37に供給する。
【0079】
データ放送処理部38は、第1段階スタイル選択部51及び第2段階スタイル選択部52から構成される。
【0080】
第1段階スタイル選択部51は、例えば、ユーザによりチャンネルが選局された場合、第1段階のスタイル選択処理を行い、データ放送コンテンツごとの表示のスタイルを選択する。この第1段階のスタイル選択処理では、後述するスクリプト方式、メタファイル方式、又はシグナリング方式のいずれか1つの方式が用いられる。
【0081】
第2段階スタイル選択部52は、例えば、チャンネルが選局時に選択されたデータ放送コンテンツが複数のスタイルシートに対応している場合や、ディスプレイ12Aの画面表示の状態が変更された場合、第2段階のスタイル選択処理を行い、データ放送コンテンツの表示のスタイルを選択する。この第2段階のスタイル選択処理では、後述するリンク方式、インポート方式、又はメディア方式のいずれか1つの方式が用いられる。
【0082】
通信I/F39は、データ放送処理部38による制御に従い、インターネット14を介して、サーバ13に接続する。通信I/F39は、サーバ13から受信したデータ放送コンテンツのデータを、データ放送処理部38に供給する。
【0083】
合成部37には、ビデオデコーダ33からの映像コンテンツの映像信号と、データ放送処理部38からのデータ放送コンテンツのデータが供給される。合成部37は、映像コンテンツの映像信号とデータ放送コンテンツのデータを合成し、ディスプレイ12Aに供給して、表示させる。
【0084】
制御部41は、携帯端末通信装置12の各部の動作を制御する。
【0085】
記憶部42は、制御部41の制御に従って、画面表示の設定情報などの各種の情報を記憶する。制御部41は、記憶部42に記憶された画面表示の設定情報を読み出して、データ放送処理部38に供給する。
【0086】
操作部43は、ユーザからの各種の操作を受け付けて、それに対応する操作信号を制御部41に供給する。制御部41は、操作部43からの操作信号に基づいて、各部の動作を制御する。
【0087】
検出部44は、例えばジャイロセンサなどから構成され、携帯端末通信装置12の動きを検出し、その検出結果を制御部41に供給する。制御部41は、検出部44からの検出結果に基づいて、例えば、縦長型表示や横長型表示などのディスプレイ12Aの画面表示の向きを判定し、その判定結果をデータ放送処理部38に供給する。
【0088】
図10の携帯端末通信装置12は、以上のように構成される。
【0089】
次に、図11のフローチャートを参照して、携帯端末通信装置12により行われるスタイル選択処理を説明する。
【0090】
ステップS11において、制御部41は、操作部43からの操作信号に基づいて、ユーザにより対象チャンネルが選局されたか否かを判定する。対象チャネルが選局されたと判定された場合、処理は、ステップS12に進む。
【0091】
ステップS12において、第1段階スタイル選択部51は、第1段階のスタイル選択処理を行い、データ放送コンテンツごとの表示のスタイルを選択する。
【0092】
なお、第1段階のスタイル選択処理の詳細は、図12乃至図24を参照して後述する。
【0093】
ステップS13において、第1段階スタイル選択部51は、第1段階のスタイル選択処理により選択されたスタイルに応じたデータ放送コンテンツが、複数のスタイルシートに対応しているか否かを判定する。
【0094】
ステップS13において、複数のスタイルシートに対応していると判定された場合、処理は、ステップS14に進む。例えば、分離型配置のデータ放送コンテンツのBML文書ファイルには、1又は2以上のスタイルシートが対応している。
【0095】
ステップS14において、第2段階スタイル選択部52は、第2段階のスタイル選択処理を行い、データ放送コンテンツが対応する複数のスタイルシートの中から一のスタイルシートを選択する。第2段階スタイル選択部52は、第2段階のスタイル選択処理により選択されたスタイルシートに対応した画面レイアウトとなるBML文書ファイルを、合成部37に供給して、映像コンテンツとともに、ディスプレイ12Aに表示させる。
【0096】
なお、第2段階のスタイル選択処理の詳細は、図25乃至図33を参照して後述する。
【0097】
一方、ステップS13において、データ放送コンテンツが複数のスタイルシートに対応していないと判定された場合、処理は、ステップS15に進む。また、スタイルシートに対応していないBML文書ファイルもあるが、その場合においても、処理はステップS15に進められる。例えば、オーバーレイ型配置のデータ放送コンテンツのBML文書ファイルには、1つのスタイルシートが対応している。
【0098】
ステップS15において、第1段階スタイル選択部51は、第1段階のスタイル選択処理により取得されたBML文書ファイルを、合成部37に供給して、映像コンテンツとともに、ディスプレイ12Aに表示させる。
【0099】
ステップS16において、制御部41は、検出部44からの検出結果及び記憶部42に記憶された設定情報に基づいて、ディスプレイ12Aの画面表示の向き又は画面表示の設定等の画面表示の状態が変更されたか否かを判定する。ステップS13において、画面表示の向き又は画面表示の設定が変更されたと判定された場合、処理は、ステップS17に進む。
【0100】
ステップS17において、第2段階スタイル選択部52は、第2段階のスタイル選択処理を行い、ディスプレイ12Aに表示中のデータ放送コンテンツが対応する複数のスタイルシートの中から一のスタイルシートを選択する。
【0101】
なお、ステップS17で行われる第2段階のスタイル選択処理は、ステップS14で行われる第2段階のスタイル選択処理と同様であり、その詳細は、図25乃至図33を参照して後述する。
【0102】
一方、ステップS16において、画面表示の向き又は画面表示の設定が変更されていないと判定された場合、ステップS17をスキップして、処理はステップS18に進む。
【0103】
ステップS18において、制御部41は、操作部43からの操作信号に基づいて、コンテンツの視聴を終了するか否かを判定する。
【0104】
ステップS18において、視聴を終了しないと判定された場合、処理は、ステップS16に戻り、前述した処理が繰り返される。これにより、コンテンツの視聴が終了するまで、ディスプレイ12Aの画面表示の向き等が変更された場合には、第2段階のスタイル選択処理が行われる。
【0105】
一方、ステップS18において、視聴を終了すると判定された場合、図11のスタイル選択処理は終了する。
【0106】
以上のように、スタイル選択処理では、チャンネルの選局時に第1段階のスタイル選択処理及び第2段階のスタイル選択処理を行い、ディスプレイ12Aの画面表示の向き等が変更された場合には、第2段階のスタイル選択処理を行うことで、2段階のスタイル選択処理が行われる。
【0107】
[第1段階のスタイル選択処理]
次に、図12乃至図24を参照して、第1段階のスタイル選択処理の詳細について説明する。
【0108】
前述したように、第1段階のスタイル選択の方式としては、スクリプト方式、メタファイル方式、又はシグナリング方式のいずれか1つの方式を用いることができる。そこで、以下、それらの3つの方式について説明する。
【0109】
[スクリプト方式]
まず、図12乃至図16を参照して、第1段階のスタイル選択の方式として、スクリプト方式を採用した場合について説明する。
【0110】
図12は、スクリプト方式における放送ストリームの構成を示す図である。
【0111】
放送ストリームは、映像ストリーム、音声ストリーム、データストリーム、及び伝送制御情報用のストリームが多重化されて放送される。
【0112】
データストリームには、module0,module1,module2,・・・が含まれており、各モジュールには、BML文書ファイルやスタイルシートファイル等が含まれる。module0には、エントリBML文書ファイルとして、Startup.bmlが含まれる。Startup.bmlは、表示要素のないファイルであるが、サービスが提供するスタイルを選択するためのスクリプトが記述されており、そのスクリプトの実行により最適なスタイルが選択される。
【0113】
図13は、スタイル選択関数の例を示す図である。
【0114】
スタイル選択関数は、提供される複数のスタイルのコンテンツの中から、携帯端末通信装置12が利用するスタイルを選択するための関数である。
【0115】
selectStyleOfContent()は、引数style_availabilityとして、各スタイルの提供の有無を示すビットマップを指定することで、選択されたスタイルの番号を戻り値として返す。style_availabilityは、6ビットから構成され、先頭のビットにはスタイルaの利用可否が割り当てられ、次のビットにはスタイルbの利用可否が割り当てられる。同様に、スタイルc乃至fの利用可否が、3番目以降のビットに割り当てられる。
【0116】
携帯端末通信装置12では、提供されるスタイルのうち、例えば、縦長型表示又は横長型表示の画面表示の向き、あるいはオーバーレイ型配置の許容や文字の大きさ等の画面表示の設定などに応じて、利用可能となるスタイルが選択される。そして、戻り値として、style_availabilityの配列順に対応するスタイル番号(図13のビット番号)が返される。なお、利用可能となるスタイルが存在しない場合には、戻り値としてnullが返される。
【0117】
図12に戻り、例えば、スタイル選択関数の実行により、スタイルaが最適なスタイルであると選択された場合、Startup.bmlからmodule2に記述されたa.bmlに遷移する。そして、a.bmlと同じスタイルを有するmodule2に記述された他のBML文書ファイルに遷移する。同様に、スタイルbが最適なスタイルであると選択された場合、Startup.bmlからmodule1に記述されたb.bmlに遷移する。
【0118】
また、スタイルfが最適なスタイルであると選択された場合、インターネット14を介してサーバ13からf.bmlが取得され、Startup.bmlからf.bmlに遷移する。
【0119】
なお、図12の例では、BML文書ファイルが、データ放送コンテンツに相当する。
【0120】
図14は、スクリプト方式を採用した場合の携帯端末通信装置の構成例を示す図である。
【0121】
図14の携帯端末通信装置12において、図10の携帯端末通信装置12と同一のブロックには同一の符号が付してある。すなわち、スクリプト方式の携帯端末通信装置12においては、データ放送処理部38として、BMLブラウザ61が設けられている。
【0122】
BMLブラウザ61は、カルーセル処理部35から供給されるBML文書ファイルのデータを、合成部37に供給して、ディスプレイ12Aに表示させる。
【0123】
BMLブラウザ61は、ユーザによりチャンネルが選局された場合、スタイル選択関数を実行して、第1段階のスタイル選択処理を行う。また、BMLブラウザ61は、ディスプレイ12Aの画面表示の状態が変更された場合、後述するリンク方式、インポート方式、又はメディア方式を用いて、第2段階のスタイル選択処理を行う。
【0124】
なお、図14の携帯端末通信装置12において、データ放送処理部38以外の構成は、図10の携帯端末通信装置12と基本的に同様であるため、その説明は省略する。
【0125】
図14の携帯端末通信装置12は、以上のように構成される。
【0126】
次に、図15のフローチャートを参照して、図14の携帯端末通信装置12により実行される、スクリプト方式を採用した場合の第1段階のスタイル選択処理を説明する。この処理は、図11のステップS12に対応している。
【0127】
なお、第1段階のスタイル選択処理を行うに際しては、チューナ31によりデジタルテレビ放送信号が受信されて復調され、多重分離部32により放送ストリームが、映像ストリーム、音声ストリーム、データストリーム、及び伝送制御情報用のストリームに分離されている。
【0128】
ステップS31において、カルーセル処理部35は、データ放送処理部38がスタイル選択関数に対応しているか否かを判定する。データ放送処理部38がスタイル選択関数に対応していると判定された場合、処理は、ステップS32に進む。
【0129】
ステップS32において、カルーセル処理部35は、データストリームからエントリBML文書ファイルを取得し、BMLブラウザ61に供給する。
【0130】
ステップS33において、BMLブラウザ61は、カルーセル処理部35により取得されたエントリBML文書ファイルを実行する。
【0131】
ステップS34において、BMLブラウザ61は、エントリBML文書ファイルを実行することで行われる、スタイル選択関数(図13のselectStyleOfContent())によるスタイル選択処理を行う。
【0132】
ここで、図16のフローチャートを参照して、ステップS34に対応する、スタイル選択関数によるスタイル選択関数処理を説明する。なお、図16では、携帯端末通信装置12がスマートフォンAである場合を示している。
【0133】
ステップS51において、BMLブラウザ61は、拡大文字モードに設定されているか否かを判定する。ステップS51において、拡大文字モードに設定されていると判定された場合、処理は、ステップS52に進む。
【0134】
ステップS52において、BMLブラウザ61は、ディスプレイ12Aが横長型表示となっているか否かを判定する。ステップS52において、ディスプレイ12Aが横長型表示であると判定された場合、処理は、ステップS53に進む。
【0135】
ステップS53において、BMLブラウザ61は、オーバーレイ型配置の機能が有効に設定されているか否かを判定する。
【0136】
ステップS53において、オーバーレイ型配置の機能が有効に設定されていると判定された場合、処理は、ステップS54に進む。ステップS54において、BMLブラウザ61は、スタイルf,c,aの優先順で、利用可能なスタイルを選択する。
【0137】
また、ステップS53において、オーバーレイ型配置の機能が有効に設定されていないと判定された場合、処理は、ステップS55に進む。ステップS55において、BMLブラウザ61は、スタイルb,aの優先度順で、利用可能なスタイルを選択する。
【0138】
さらに、ステップS52において、ディスプレイ12Aが横長型表示でない、すなわち、縦長型表示であると判定された場合、処理は、ステップS56に進む。ステップS56において、BMLブラウザ61は、スタイルaを選択する。
【0139】
一方、ステップS51において、拡大文字モードに設定されていないと判定された場合、処理は、ステップS57に進む。
【0140】
ステップS57において、BMLブラウザ61は、ディスプレイ12Aが横長型表示となっているか否かを判定する。ステップS57において、ディスプレイ12Aが横長型表示であると判定された場合、処理は、ステップS58に進む。
【0141】
ステップS58において、BMLブラウザ61は、オーバーレイ型配置の機能が有効に設定されているか否かを判定する。
【0142】
ステップS58において、オーバーレイ型配置の機能が有効に設定されていると判定された場合、処理は、ステップS59に進む。ステップS59において、BMLブラウザ61は、スタイルf,e,d,b,aの優先順で、利用可能なスタイルを選択する。
【0143】
また、ステップS58において、オーバーレイ型配置の機能が有効に設定されていないと判定された場合、処理は、ステップS60に進む。ステップS60において、BMLブラウザ61は、スタイルe,d,b,aの優先順で、利用可能なスタイルを選択する。
【0144】
さらに、ステップS57において、ディスプレイ12Aが横長型表示でない、すなわち、縦長型表示であると判定された場合、処理は、ステップS61に進む。ステップS61において、BMLブラウザ61は、d,aの優先順で、利用可能なスタイルを選択する。
【0145】
このようにして、コンテンツごとに提供されるスタイルa乃至fの中から、ディスプレイ12Aの画面表示の向きや画面表示の設定等の画面表示の状態に応じた1つのスタイルが選択される。また、対応可能なスタイルが複数ある場合には、あらかじめ定められた優先度に応じて1つのスタイルが選択される。
【0146】
ステップS54乃至S56又はステップS59乃至S61のいずれかの処理が終了すると、処理は、図15のステップS34に戻り、ステップS35以降の処理が行われる。
【0147】
ステップS35において、BMLブラウザ61は、カルーセル処理部35から、スタイル選択関数によるスタイル選択関数処理により選択されたスタイルに対応する表示要素を含むBML文書ファイルを取得する。なお、このBML文書ファイルには、1又は2以上のスタイルシートが対応している。
【0148】
一方、ステップS31において、データ放送処理部38がスタイル選択関数に対応していないと判定された場合、処理は、ステップS37に進む。ステップS37において、BMLブラウザ61は、カルーセル処理部35から、対応可能なスタイル(例えば、スタイルa)のBML文書ファイルを取得する。これにより、例えば、スタイル選択関数に対応していない既存の携帯通信端末装置に対しても不具合を起こすことなく、コンテンツを視聴させることが可能となる。
【0149】
ステップS35又はS37の処理が終了すると、処理は、図11のステップS12に戻り、ステップS13以降の処理が行われる。
【0150】
以上のように、スクリプト方式を採用した場合、表示要素のないエントリBML文書ファイルに記述されたスタイル選択関数(selectStyleOfContent())が実行されることで、提供されるデータ放送コンテンツのスタイルの選択が行われる。そして、選択されたスタイルとなるデータ放送コンテンツの先頭ページのBML文書ファイルが取得される。
【0151】
[メタファイル方式]
次に、図17乃至図20を参照して、第1段階のスタイル選択の方式として、メタファイル方式を採用した場合について説明する。
【0152】
図17は、メタファイル方式における放送ストリームの構成を示す図である。
【0153】
放送ストリームには、映像ストリーム、音声ストリーム、データストリーム、及び伝送制御情報用のストリームが多重化される。
【0154】
データストリームには、module0,module1,module2,・・・が含まれており、module0には、メタファイル(Style_list.xml)が記述される。Style_list.xmlには、提供されるデータ放送コンテンツのスタイルのリストが記述される。
【0155】
図18は、メタファイルのフォーマットの例を示す図である。
【0156】
図18に示すように、Style_list要素には、provided_style要素が属している。provided_style要素は、提供されるスタイルの数に応じて出現し、記述される。
【0157】
provided_style要素には、その属性として、horizontal_size属性、vertical_size属性、layout_policy属性、及びlink属性が設定される。
【0158】
horizontal_size属性は、データ放送コンテンツの水平方向のサイズを指定し、vertical_size属性は、データ放送コンテンツの垂直方向のサイズを指定するための属性である。従って、horizontal_size,vertical_size属性により、データ放送コンテンツの画面サイズ(解像度)が設定される。
【0159】
layout_policy属性は、映像コンテンツとデータ放送コンテンツの配置の方式を指定するための属性である。layout_policy属性には、その属性値として、分離型配置の場合、"separated"が設定され、オーバーレイ型配置の場合、"overlaid"が設定される。
【0160】
link属性は、データ放送コンテンツの先頭ページのURL(Uniform Resource Locator)を指定するための属性である。
【0161】
例えば、図18の記述例に示すように、スタイルa,e,fが提供される場合、Style_list要素には、3つのprovided_style要素が記述される。1つ目のprovided_style要素には、スタイルaの属性値が記述され、その先頭ページのリンク先として、"startup.bml"が指定される。同様に、2,3つ目のprovided_style要素には、スタイルe,fの属性値が記述される。
【0162】
図17に戻り、例えば、module0に含まれるメタファイルが読み込まれ、そのメタファイルに記述されている3つのスタイルのうち、スタイルaが選択された場合、1つ目のprovided_style要素のlink属性に記述された"startup.bml"に遷移される。同様に、スタイルeが選択された場合、2つ目のprovided_style要素のlink属性に記述された"../1/startup.bml"に遷移される。
【0163】
また、スタイルfが選択された場合、インターネット14を介して3つ目のprovided_style要素のlink属性に記述された"http://providerA.com/databroadcast/startup.bml"にアクセスされ、startup.bmlに遷移される。
【0164】
なお、図17の例では、メタファイルやBML文書ファイルが、データ放送コンテンツに相当する。
【0165】
図19は、メタファイル方式を採用した場合の携帯端末通信装置の構成例を示す図である。
【0166】
図19の携帯端末通信装置12において、図10の携帯端末通信装置12と同一のブロックには同一の符号が付してある。すなわち、メタファイル方式の携帯端末通信装置12においては、データ放送処理部38として、メタファイル処理部71、スタイル選択部72、及びBMLブラウザ73が設けられている。
【0167】
メタファイル処理部71は、カルーセル処理部35から供給されるメタファイルを解析し、その解析結果を、スタイル選択部72に供給する。
【0168】
スタイル選択部72は、メタファイル処理部71から供給されるメタファイルの解析結果に基づいて、第1段階のスタイル選択処理を行い、その選択結果をBMLブラウザ73に供給する。
【0169】
BMLブラウザ73は、スタイル選択部72から供給される選択結果に基づいて、カルーセル処理部35からBML文書ファイルを取得する。BMLブラウザ73は、取得されたBML文書ファイルのデータを、合成部37に供給して、ディスプレイ12Aに表示させる。
【0170】
また、BMLブラウザ73は、ディスプレイ12Aの画面表示の状態が変更された場合、後述するリンク方式、インポート方式、又はメディア方式を用いて、第2段階のスタイル選択処理を行う。
【0171】
なお、図19の携帯端末通信装置12において、データ放送処理部38以外の構成は、図10の携帯端末通信装置12と基本的に同様であるため、その説明は省略する。
【0172】
図19の携帯端末通信装置12は、以上のように構成される。
【0173】
次に、図20のフローチャートを参照して、図19の携帯端末通信装置12により実行される、メタファイル方式を採用した場合の第1段階のスタイル選択処理を説明する。この処理は、図11のステップS12に対応している。
【0174】
ステップS71において、カルーセル処理部35は、データ放送処理部38がメタファイルに対応しているか否かを判定する。データ放送処理部38がメタファイルに対応していると判定された場合、処理は、ステップS72に進む。
【0175】
ステップS72において、カルーセル処理部35は、データストリームからメタファイルを取得し、メタファイル処理部71に供給する。
【0176】
ステップS73において、メタファイル処理部71は、カルーセル処理部35により取得されたメタファイルを解析し、その解析結果をスタイル選択部72に供給する。
【0177】
ステップS74において、スタイル選択部72は、メタファイル処理部71によるメタファイルの解析結果に基づいて、スタイル選択処理を行う。
【0178】
すなわち、メタファイルの解析結果によるスタイル選択処理においては、前述した図16のスタイル選択処理と同様に、ディスプレイ12Aの画面表示の状態に応じて、メタファイルに記述されたスタイルa乃至fの中から1つのスタイルが選択される。
【0179】
ステップS75において、BMLブラウザ73は、スタイル選択部72による選択結果に基づいて、カルーセル処理部35から、選択されたスタイルに対応する表示要素を含むBML文書ファイルを取得する。なお、このBML文書ファイルには、1又は2以上のスタイルシートが対応している。
【0180】
一方、ステップS71において、データ放送処理部38がメタファイルに対応していないと判定された場合、処理は、ステップS77に進む。ステップS77において、BMLブラウザ73は、カルーセル処理部35から、対応可能なスタイル(例えば、スタイルa)のBML文書ファイルを取得する。これにより、例えば、メタファイルに対応していない既存の携帯通信端末装置に対しても不具合を起こすことなく、コンテンツを視聴させることが可能となる。
【0181】
ステップS75又はS77の処理が終了すると、処理は、図11のステップS12に戻り、ステップS13以降の処理が行われる。
【0182】
以上のように、メタファイル方式を採用した場合、提供されるデータ放送コンテンツのスタイルのリストが記述されたメタファイルが読み込まれ、そのメタファイルに記述されたリストから選択されるスタイルに対応するURLが特定される。そして、そのURLにより指定される先頭ページのBML文書ファイルが取得される。
【0183】
[シグナリング方式]
次に、図21乃至図24を参照して、第1段階のスタイル選択の方式として、シグナリング方式を採用した場合について説明する。
【0184】
図21は、シグナリング方式における放送ストリームの構成を示す図である。
【0185】
放送ストリームには、映像ストリーム、音声ストリーム、データストリーム、及び伝送制御情報用のストリームが多重化される。
【0186】
データストリームには、module0,module1,module2,・・・が含まれており、各モジュールには、Startup.bmlが含まれる。
【0187】
また、伝送制御情報用のストリームから抽出されるPMTには、データ放送スタイルリスト記述子が含まれており、そのデータ放送スタイルリスト記述子に記述されているスタイル番号ごとに、そのスタイルのBML文書ファイルが含まれるモジュールの番号が記述される。
【0188】
図22は、データ放送スタイルリスト記述子の例を示す図である。
【0189】
data_broadcast_style_list_descriptorには、descriptor_tag,descriptor_length,number_of_styleが記述される。
【0190】
descriptor_tagは、data_broadcast_style_list_descriptorを識別するためのタグを示す。descriptor_lengthは以降のバイト数を示す。
【0191】
number_of_styleは、スタイル数を示し、style_idは、スタイル番号を示す。また、module_idは、モジュール番号を示す。すなわち、number_of_styleの数だけ、style_id,module_idがループされるので、提供されるスタイルの番号と、そのスタイルのBML文書ファイルが含まれるモジュールの番号が関連付けられる。
【0192】
図23は、シグナリング方式を採用した場合の携帯端末通信装置の構成例を示す図である。
【0193】
図23の携帯端末通信装置12において、図10の携帯端末通信装置12と同一のブロックには同一の符号が付してある。すなわち、シグナリング方式の携帯端末通信装置12においては、データ放送処理部38として、リスト記述子処理部81、スタイル選択部82、及びBMLブラウザ83が設けられている。
【0194】
リスト記述子処理部81は、PSI処理部36から供給されるデータ放送スタイルリスト記述子を解析し、その解析結果をスタイル選択部82に供給する。
【0195】
スタイル選択部82は、リスト記述子処理部81から供給されるデータ放送スタイルリスト記述子の解析結果に基づいて、第1段階のスタイル選択処理を行い、その選択結果をBMLブラウザ83に供給する。
【0196】
BMLブラウザ83は、スタイル選択部82から供給される選択結果に基づいて、カルーセル処理部35からBML文書ファイルを取得する。BMLブラウザ83は、取得されたBML文書ファイルのデータを合成部37に供給して、ディスプレイ12Aに表示させる。
【0197】
また、BMLブラウザ83は、ディスプレイ12Aの画面表示の状態が変更された場合、後述するリンク方式、インポート方式、又はメディア方式を用いて、第2段階のスタイル選択処理を行う。
【0198】
なお、図23の携帯端末通信装置12において、データ放送処理部38以外の構成は、図10の携帯端末通信装置12と基本的に同様であるため、その説明は省略する。
【0199】
図23の携帯端末通信装置12は、以上のように構成される。
【0200】
次に、図24のフローチャートを参照して、図23の携帯端末通信装置12により実行される、シグナリング方式を採用した場合の第1段階のスタイル選択処理を説明する。この処理は、図11のステップS12に対応している。
【0201】
ステップS91において、PSI処理部36は、データ放送処理部38がデータ放送スタイルリスト記述子に対応しているか否かを判定する。データ放送処理部38がデータ放送スタイルリスト記述子に対応していると判定された場合、処理は、ステップS92に進む。
【0202】
ステップS92において、PSI処理部36は、PMTに含まれるデータ放送スタイルリスト記述子を取得し、リスト記述子処理部81に供給する。
【0203】
ステップS93において、リスト記述子処理部81は、PSI処理部36により取得されたデータ放送スタイルリスト記述子を解析し、その解析結果をスタイル選択部82に供給する。
【0204】
ステップS94において、スタイル選択部82は、リスト記述子処理部81によるデータ放送スタイルリスト記述子の解析結果に基づいて、スタイル選択処理を行う。
【0205】
すなわち、データ放送スタイルリスト記述子の解析結果によるスタイル選択処理においては、前述した図16のスタイル選択処理と同様に、ディスプレイ12Aの画面表示の状態に応じて、データ放送スタイルリスト記述子に記述されたスタイルa乃至fの中から1つのスタイルが選択される。
【0206】
ステップS95において、BMLブラウザ83は、スタイル選択部82による選択結果に基づいて、カルーセル処理部35から、選択されたスタイルに対応する表示要素を含むBML文書ファイルを取得する。なお、このBML文書ファイルには、1又は2以上のスタイルシートが対応している。
【0207】
一方、ステップS91において、データ放送処理部38がデータ放送スタイルリスト記述子に対応していないと判定された場合、処理は、ステップS97に進む。ステップS97において、BMLブラウザ83は、カルーセル処理部35から対応可能なスタイル(例えば、スタイルa)のBML文書ファイルを取得する。これにより、例えば、データ放送スタイルリスト記述子に対応していない既存の携帯通信端末装置に対しても不具合を起こすことなく、コンテンツを視聴させることが可能となる。
【0208】
ステップS95又はS97の処理が終了すると、処理は、図11のステップS12に戻り、ステップS13以降の処理が行われる。
【0209】
以上のように、シグナリング方式を採用した場合、PMTに含まれるデータ放送スタイルリスト記述子に記述されるリストから選択されるスタイルに対応するモジュールの番号が特定される。そして、その特定された番号のモジュールに含まれる先頭ページのBML文書ファイルが取得される。
【0210】
[第2段階のスタイル選択処理]
次に、図25乃至図33を参照して、第2段階のスタイル選択処理の詳細について説明する。
【0211】
前述したように、データ放送コンテンツが複数の表示のスタイルに対応している場合、1つのコンテンツに対して、複数のスタイルシートを指定することができる。すなわち、第1段階のスタイル選択処理により、コンテンツごとの表示のスタイルを選択した上で、第2段階のスタイル選択処理により、そのコンテンツのスタイルシートを選択することで、より最適なスタイルを選択することが可能となる。
【0212】
この第2段階のスタイル選択処理は、例えば、チャンネルが選局時に選択されたデータ放送コンテンツが複数のスタイルシートに対応している場合や、ディスプレイ12Aの画面表示の状態が変更した場合に行われる。また、第2段階のスタイル選択の方式としては、CSS(Cascading Style Sheets)のメディア型を拡張することで、前述したように、リンク方式、インポート方式、又はメディア方式を用いることができる。そこで、以下、それらの3つの方式について説明する。
【0213】
[リンク方式]
まず、図25乃至図27を参照して、第2段階のスタイル選択の方式として、リンク方式を採用した場合について説明する。
【0214】
図25は、リンク方式の概要を示す図である。
【0215】
リンク方式では、BML文書ファイルに記述されたLink要素により指定されるCSSファイルが参照され、そのCSSファイルで指定される各スタイルごとのコンテンツの画面サイズ(解像度)に関する情報などに応じて、コンテンツのスタイルが変更される。
【0216】
図25の記述例に示すように、BML文書ファイル中のLink要素には、その属性として、rel属性、type属性、href属性、media属性が設定される。
【0217】
media属性は、メディア型を指定する。メディア型を指定するための属性値には、"portlait","landscape","separated","overlaid"が設定される。
【0218】
すなわち、media属性には、属性値として、縦長型表示の場合、"portlait"が設定され、横長型表示の場合、"landscape"が設定される。また、分離型配置の場合、"separated"が設定され、オーバーレイ型配置の場合、"overlaid"が設定される。これらの属性値を設定することで、画面表示の向きと配置の方式に応じたメディア型が指定される。
【0219】
例えば、図26に示すように、media属性の属性値として、"landscape","overlaid"が設定される場合、href属性には"style_f.css"が設定される。style_f.cssには、コンテンツの解像度として、width:640px,height:480px(解像度640×480)が設定される。このスタイルは、前述したスタイルfに相当するものである。
【0220】
また、media属性の属性値として、"portlait","separated"が設定される場合、href属性には"style_a.css"が設定される。style_a.cssには、コンテンツの解像度として、width:240px,height:480px(解像度240×480)が設定される。このスタイルは、前述したスタイルaに相当するものである。
【0221】
さらに、media属性の属性値として、"landscape","separated"が設定される場合、href属性には"style_e.css"が設定される。style_e.cssには、コンテンツの解像度として、width:640px,height:960px(解像度640×960)が設定される。このスタイルは、前述したスタイルeに相当するものである。
【0222】
このように、各メディア型に応じた外部スタイルシートを読み込むことで、外部スタイルシートごとに記述される各スタイルの画面サイズを取得することができる。
【0223】
次に、図27のフローチャートを参照して、リンク方式を採用した場合の第2段階のスタイル選択処理を説明する。この処理は、図11のステップS14又はS17に対応している。
【0224】
なお、この第2段階のスタイル選択処理は、図10,図14,図19,図23の携帯端末通信装置12のいずれが実行してもよいが、ここでは、代表して、図14の携帯端末通信装置12が実行する場合について説明する。
【0225】
ステップS111において、BMLブラウザ61は、制御部41に問い合わせることで、ディスプレイ12Aの画面表示の向きと、画面表示の設定に関する情報を取得する。
【0226】
ステップS112において、BMLブラウザ61は、取得されたディスプレイ12Aの画面表示の向きと画面表示の設定に関する情報に応じて、Link要素により指定されるスタイルシートを選択する。例えば、ディスプレイ12Aの画面表示の向きが横長型表示であり、画面表示の設定(配置の方式)がオーバーレイ型配置である場合には、図26に示すように、media属性の属性値が、"landscape","overlaid"となるので、href属性により指定されるstyle_f.css"が選択される。
【0227】
ステップS113において、BMLブラウザ61は、BML文書ファイルに対応するスタイルシートを読み込み、その記述内容に対応した画面レイアウトによる表示処理を行う。
【0228】
これにより、ディスプレイ12Aには、その画面表示の状態に応じた最適な表示形態で、映像コンテンツとデータ放送コンテンツが表示される。
【0229】
ステップS113の処理が終了すると、処理は、図11のステップS14又はS17に戻り、それ以降の処理が行われる。
【0230】
以上のように、リンク方式を採用した場合、画面表示の向き及び画面表示の設定に応じたメディア型が特定され、そのメディア型に応じて、Link要素により指定されるCSSファイルが参照され、そのCSSファイルに記述される各スタイルの画面サイズが取得され、コンテンツのスタイルが変更される。
【0231】
[インポート方式]
次に、図28乃至図30を参照して、第2段階のスタイル選択の方式として、インポート方式を採用した場合について説明する。
【0232】
図28は、インポート方式の概要を示す図である。
【0233】
インポート方式では、BML文書ファイルに記述されたStyle要素の@import規則により指定されるメディア型ごとのCSSファイルが参照され、そのCSSファイルで指定される各スタイルごとのコンテンツの画面サイズ(解像度)に関する情報などに応じて、コンテンツのスタイルが変更される。
【0234】
図28の記述例に示すように、@import規則には、"portlait","landscape","separated","overlaid"などのメディア型を指定することができる。
【0235】
すなわち、@import規則には、縦長型表示の場合、"portlait"が設定され、横長型表示の場合、"landscape"が設定される。また、分離型配置の場合、"separated"が設定され、オーバーレイ型配置の場合、"overlaid"が設定される。これらの値を設定することで、画面表示の向きと配置の方式に応じたメディア型が指定される。
【0236】
例えば、図29に示すように、"portlait","overlaidが設定される場合、@import規則のURLには、"port-over.css"が設定される。図示はしていないが、port-over.cssにはコンテンツの解像度に関する情報が記述される。
【0237】
また、"landscape","separated"が設定される場合、@import規則のURLには、"land-separate.css"が設定される。さらに、"portlait","landscape","overlaid"が設定される場合、@import規則のURLには、"port-land-over.css"が設定される。land-separate.css,port-land-over.cssにもコンテンツの解像度に関する情報が記述される。
【0238】
このように、各メディア型に応じた外部スタイルシートを読み込むことで、外部スタイルシートごとに記述される各スタイルの画面サイズを取得することができる。
【0239】
次に、図30のフローチャートを参照して、インポート方式を採用した場合の第2段階のスタイル選択処理について説明する。この処理は、図11のステップS14又はS17に対応している。
【0240】
なお、この第2段階のスタイル選択処理は、図10,図14,図19,図23の携帯端末通信装置12のいずれが実行してもよいが、ここでは、代表して、図14の携帯端末通信装置12が実行する場合について説明する。
【0241】
ステップS131においては、図27のステップS111と同様に、BMLブラウザ61により、ディスプレイ12Aの画面表示の向きと、画面表示の設定に関する情報が取得される。
【0242】
ステップS132において、BMLブラウザ61は、取得されたディスプレイ12Aの画面表示の向きと画面表示の設定に関する情報に応じて、@import規則により指定されるスタイルシートを選択する。例えば、ディスプレイ12Aの画面表示の向きが横長型表示であり、画面表示の設定(配置の方式)が分離型配置である場合、図29に示すように、"landscape","separated"となるので、@import規則のURLにより指定される"land-separate.css"が選択される。
【0243】
ステップS133においては、図27のステップS113と同様に、BML文書ファイルに対応するスタイルシートが読み込まれ、その記述内容に対応した画面レイアウトによる表示処理が行われる。そして、ディスプレイ12Aには、その画面表示の状態に応じた最適な表示形態で、映像コンテンツとデータ放送コンテンツが表示される。
【0244】
ステップS133の処理が終了すると、処理は、図11のステップS14又はS17に戻り、それ以降の処理が行われる。
【0245】
以上のように、インポート方式を採用した場合、画面表示の向き及び画面表示の設定に応じたメディア型が特定され、そのメディア型に応じて、@import規則により指定されるCSSファイルが参照され、そのCSSファイルに記述される各スタイルの画面サイズが取得され、コンテンツのスタイルが変更される。
【0246】
[メディア方式]
次に、図31乃至図33を参照して、第2段階のスタイル選択の方式として、メディア方式を採用した場合について説明する。
【0247】
図31は、メディア方式の概要を示す図である。
【0248】
メディア方式では、BML文書ファイルに記述されたStyle要素の@media規則によりメディア型ごとのCSSを記述しておいて、そのCSSにより定義される各スタイルごとのコンテンツの画面サイズ(解像度)に関する情報などに応じて、コンテンツのスタイルが変更される。
【0249】
図31において、BML文書ファイルに記述されたCSSスタイル1乃至CSSスタイル3に対応する記述例に示すように、@media規則には、"portlait","landscape","separated","overlaid"などのメディア型を指定することができる。
【0250】
すなわち、@media規則には、縦長型表示の場合、"portlait"が設定され、横長型表示の場合、"landscape"が設定される。また、分離型配置の場合、"separated"が設定され、オーバーレイ型配置の場合、"overlaid"が設定される。これらの値を設定することで、画面表示の向きと配置の方式に応じたメディア型が指定される。
【0251】
例えば、図32に示すように、メディア型として、"landscape","overlaid"が設定される場合、@media規則のbody要素には、コンテンツの解像度として、width:640px,height:480px(解像度640×480)が定義される。
【0252】
また、"landscape","separated"が設定される場合、@media規則のbody要素には、コンテンツの解像度として、width:640px,height:960px(解像度640×960)が定義される。さらに、"portlait","separated"が設定される場合、@media規則のbody要素には、コンテンツの解像度として、width:240px,height:480px(解像度640×480)が定義される。
【0253】
このように、各メディア型に応じたスタイルをBML文書ファイルに記述されたCSSにより定義することで、メディア型に応じた各スタイルの画面サイズを取得することができる。
【0254】
次に、図33のフローチャートを参照して、メディア方式を採用した場合の第2段階のスタイル選択処理について説明する。この処理は、図11のステップS14又はS17に対応している。
【0255】
なお、この第2段階のスタイル選択処理は、図10,図14,図19,図23の携帯端末通信装置12のいずれが実行してもよいが、ここでは、代表して、図14の携帯端末通信装置12が実行する場合について説明する。
【0256】
ステップS151においては、図27のステップS111と同様に、BMLブラウザ61により、ディスプレイ12Aの画面表示の向きと、画面表示の設定に関する情報が取得される。
【0257】
ステップS152において、BMLブラウザ61は、取得されたディスプレイ12Aの画面表示の向きと画面表示の設定に関する情報に応じて、BML文書ファイルに記述されたCSSにより定義されるスタイルを選択する。例えば、ディスプレイ12Aの画面表示の向きが縦長型表示であり、画面表示の設定(配置の方式)が分離型配置である場合、図32に示すように、"portlait","separated"となるので、スタイル定義として、width:240px,height:480px(解像度640×480)が選択される。
【0258】
ステップS153において、BMLブラウザ61は、BML文書ファイルに対応するスタイル定義の記述内容に応じた画面レイアウトによる表示処理を行う。これにより、ディスプレイ12Aには、その画面表示の状態に応じた最適な表示形態で、映像コンテンツとデータ放送コンテンツが表示される。
【0259】
ステップS153の処理が終了すると、処理は、図11のステップS14又はS17に戻り、それ以降の処理が行われる。
【0260】
以上のように、メディア方式を採用した場合、画面表示の向き及び画面表示の設定に応じたメディア型が特定され、そのメディア型に応じて、BML文書ファイルに記述されたCSSにより定義される各スタイルの画面サイズが取得され、コンテンツのスタイルが変更される。
【0261】
[画面遷移の具体例]
次に、図34を参照して、サービス事業者により提供されるデータ放送コンテンツの画面遷移の具体的な例を説明する。
【0262】
データ放送コンテンツとしては、例えば、番組解説、ニュース、天気予報などのアイテム(情報アイテム)があり、例えば、先頭ページのBML文書ファイルは、これらのアイテム情報を選択するためのメニュー画面を構成する。この先頭ページのBML文書ファイルを表示するための方式として、スクリプト方式、メタファイル方式、又はシグナリング方式があるのは、前述したとおりである。
【0263】
メニュー画面としては、映像コンテンツ(図中の映像)に付随する情報アイテム(例えば、図中の四角形や三角形等の図形)を、映像コンテンツに重ねて表示するためのオーバーレイ型配置用BML文書ファイルと、映像コンテンツと別々に表示するための分離型配置用BML文書ファイルがある。また、オーバーレイ型配置用BML文書ファイルには、CSSファイルとして、"Overlaid.css"が付随し、分離型配置用BML文書ファイルには、CSSファイルとして、縦長型表示用の"portlait.css"と、横長型表示用の"landscape.css"が付随するものとする。
【0264】
チャンネル選局時に行われる第1段階のスタイル選択処理によって、オーバーレイ型配置又は分離型配置のいずれかに対応する表示のスタイルが選択され、そのスタイルに対応するBML文書ファイルが実行されるのは前述したとおりである。オーバーレイ型配置用BML文書ファイルの場合、CSSファイルが1つであるため、そのCSSファイルに基づいて、オーバーレイ型配置メニュー画面(図中のA)が表示される。
【0265】
一方、分離型配置のBML文書ファイルにおいては、CSSファイルが2つあるため、さらに、第2段階のスタイル選択処理によって、ディスプレイ12Aの画面表示の向きに応じて、縦長型表示用又は横長型表示用のいずれかのCSSファイルが選択され、分離型配置メニュー画面(図中のB)が表示される。
【0266】
メニュー画面が表示されている状態で、ディスプレイ12Aの画面表示の向きが変更されると、第2段階のスタイル選択処理によって、表示中のメニュー画面のスタイルが選択され、例えば、オーバーレイ型配置と分離型配置の切り替えが行われる。なお、第1段階のスタイル選択処理がメタファイル方式又はシグナリング方式で行われた場合には、画面表示の向きが変わった時点で、第1段階のスタイル選択処理を行って、コンテンツのスタイルを再選択してもよい。スタイルを再選択してもメニュー画面であるため、違和感はないと考えられる。
【0267】
メニュー画面から特定の情報アイテムが選択された場合、その情報アイテムに関する詳細な情報画面が表示されるが、詳細な情報画面においては表示すべき情報量が増加するため、横長型表示で、オーバーレイ型配置を行うのは現実的ではない。従って、メニュー画面から特定の情報アイテムが選択された場合には、全て分離型配置の1系統のコンテンツに集約されるようにする。例えば、オーバーレイ型配置メニュー画面(図中のA)が横長型表示である場合において、そのメニュー画面から情報アイテムが選択されたとき、分離型配置のBML文書ファイルにより表示される横長型詳細情報画面(図中のC)に遷移することになる。この場合、横長型詳細情報画面(図中のC)は、例えば一旦、映像コンテンツの表示がなくなり、全画面で表示される。また、所定の操作を行うことで、横長型詳細情報画面から、映像コンテンツの全画面表示に切り替えることも可能である。
【0268】
その後、画面表示の向きが横長型表示から縦長型表示に変更された場合、第2段階のスタイル選択処理が行われ、スタイルシートが切り替えられて、横長型詳細情報画面(図中のC)又は映像コンテンツの全画面表示から、縦長型詳細情報画面(図中のD)に切り替わる。この場合、縦長型詳細情報画面(図中のD)は、縦長型表示となるため、映像コンテンツと詳細な情報画面が同時に表示される。
【0269】
さらに、横長型詳細情報画面(図中のC)又は縦長型詳細情報画面(図中のD)からメニュー画面に戻る場合には、第1段階のスタイル選択処理が行われて、コンテンツのスタイルが再選択された後、第2段階のスタイル選択処理が行われ、メニュー画面が表示される。
【0270】
なお、図34の画面遷移は一例であり、各サービス事業者により提供されるデータ放送コンテンツの内容やディスプレイ12Aの画面表示の状態などに応じて、画面遷移は変化するものである。
【0271】
以上のように、携帯端末通信装置12においては、チャンネルが選局された場合、第1段階スタイル選択部51によって、ディスプレイの画面表示の状態に基づいて、データ放送コンテンツごとの表示のスタイルが選択される。また、第1段階スタイル選択部51により選択されたスタイルに応じたデータ放送コンテンツが複数の表示のスタイルに対応している場合、第2段階スタイル選択部52によって、複数の表示のスタイルの中から一の表示のスタイルが選択される。そして、第1段階スタイル選択部51又は第2段階スタイル選択部52により選択されたスタイルに応じたデータ放送コンテンツがディスプレイに表示される。これにより、ディスプレイの画面表示の状態に応じて、データ放送コンテンツの表示形態を変更することができるので、最適な表示形態で画面表示を行うことができる。
【0272】
なお、前述した説明では、携帯端末通信装置12として、携帯電話機やスマートフォン、タブレットPCを例に説明したが、例えば、PDA(Personal Digital Assistant)やゲーム機など、デジタルテレビ放送信号を受信可能な他の携帯端末通信装置に適用することもできる。
【0273】
また、前述した説明では、データ放送コンテンツとして、データ放送向けの記述言語であるBMLを用いて作成されたBML文書ファイルを例に説明したが、データ放送コンテンツは、BMLを用いて作成されるものに限らず、HTML(HyperText Markup Language)などの他の記述言語を用いて作成されるものであってもよい。
【0274】
また、前述した説明では、スタイルa乃至fの6つのスタイルを一例に説明したが、画面の解像度や画面表示の向き、配置の方式の組み合わせにより他のスタイルを設定することができる。また、スタイルの条件として、画面の解像度、画面表示の向き、及び配置の方式以外の条件を設定してもよい。さらに、各スタイルの優先度も一例であり、適宜変更することができる。すなわち、これらのポリシー設定は、基本的に各メーカの各端末の機種ごとに変るものであり、各端末の機種ごとに適切なポリシーが設定されることになる。
【0275】
さらに、前述した説明では、チャンネル選局時に、第1段階のスタイル選択処理及び第2段階のスタイル選択処理を行い、ディスプレイ12Aの画面表示の状態が変化した場合に、第2段階のスタイル選択処理を行う例を説明したが、第1段階のスタイル選択処理と、第2段階のスタイル選択処理はそれぞれ単独の処理として成り立つため、それらの処理を別個に行うことができる。
【0276】
[本技術を適用したコンピュータの説明]
前述した一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0277】
そこで、図35は、前述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
【0278】
プログラムは、コンピュータ200に内蔵されているハードディスク等の記録部208やROM(Read Only Memory)202に予め記録しておくことができる。
【0279】
あるいはまた、プログラムは、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブルメディア211に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブルメディア211は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0280】
なお、プログラムは、前述したようなリムーバブルメディア211からコンピュータ200にインストールする他、ダウンロードサイトから、デジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータ200に無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータ200に有線で転送し、コンピュータ200では、そのようにして転送されてくるプログラムを、通信部209で受信し、記録部208にインストールすることができる。
【0281】
コンピュータ200は、CPU(Central Processing Unit)201を内蔵している。CPU201には、バス204を介して、入出力インタフェース205が接続されており、CPU201は、入出力インタフェース205を介して、ユーザによって、キーボードや、マウス、マイク等で構成される入力部206が操作等されることにより指令が入力されると、それに従って、ROM202に格納されているプログラムを実行する。あるいは、また、CPU201は、記録部208に格納されているプログラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部209で受信されて記録部208にインストールされたプログラム、又はドライブ210に装着されたリムーバブルメディア211から読み出されて記録部208にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)203にロードして実行する。これにより、CPU201は、前述したフローチャートにしたがった処理、あるいは前述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU201は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース205を介して、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成される出力部207から出力、あるいは、通信部209から送信、さらには、記録部208に記録等させる。
【0282】
ここで、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0283】
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであってもよいし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであってもよい。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであってもよい。
【0284】
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0285】
さらに、本技術の実施の形態は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0286】
1 放送システム, 11 放送装置, 12,12−1,12−2 携帯端末通信装置, 12A,12A−1,12A−2 ディスプレイ, 13 サーバ, 14 インターネット, 31 チューナ, 32 多重分離部, 33 ビデオデコーダ, 34 オーディオデコーダ, 35 カルーセル処理部, 36 PSI処理部, 37 合成部, 38 データ放送処理部, 39 通信I/F, 40 スピーカ, 41 制御部, 42 記憶部, 43 操作部, 44 検出部, 61,73,83 BMLブラウザ, 71 メタファイル処理部, 72,82 スタイル選択部, 81 リスト記述子処理部, 200 コンピュータ, 201 CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ放送用のデータストリームを少なくとも含む放送ストリームを受信する受信部と、
前記受信部により受信された前記放送ストリームから得られるデータ放送コンテンツごとの表示のスタイルを選択する第1のスタイル選択部と、
前記第1のスタイル選択部により選択された前記スタイルに応じた前記データ放送コンテンツが複数の表示のスタイルに対応している場合、複数の表示のスタイルの中から一の表示のスタイルを選択する第2のスタイル選択部と、
前記第1のスタイル選択部又は前記第2のスタイル選択部により選択された前記スタイルに応じた前記データ放送コンテンツを表示する表示部と
を備える受信装置。
【請求項2】
前記第1のスタイル選択部は、前記データストリームから最初に読み出されるファイルに記述されたスクリプトの実行により前記スタイルを選択するスクリプト方式、前記データストリームから得られるメタファイルに記述されたスタイルのリストの中から前記スタイルを選択するメタファイル方式、又は前記放送ストリームに含まれる伝送制御情報用のストリームから得られるスタイルのリストの中から前記スタイルを選択するシグナリング方式のいずれかの1つ方式を用いて、前記データ放送コンテンツごとの表示のスタイルを選択し、
前記第2のスタイル選択部は、表示中の前記データ放送コンテンツの記述言語により指定されるリンク先の外部ファイルから得られる画面表示に関する情報を用いて前記スタイルを選択するリンク方式、前記記述言語の所定の規則に従ってインポートされる外部ファイルから得られる画面表示に関する情報を用いて前記スタイルを選択するインポート方式、又は前記記述言語の所定の規則により定義される画面表示に関する情報を用いて前記スタイルを選択するメディア方式のいずれか1つの方式を用いて、複数の表示のスタイルの中から一の表示のスタイルを選択する
請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
前記第1のスタイル選択部は、前記放送ストリームに含まれる映像ストリームから得られる映像コンテンツのチャンネルが選局された場合、前記表示部の画面表示の向き又は画面表示の設定に基づいて、前記データ放送コンテンツごとの表示のスタイルを選択する
請求項2に記載の受信装置。
【請求項4】
前記第1のスタイル選択部は、あらかじめ定められた優先度に応じて、選択可能な複数の表示のスタイルの中から一の表示のスタイルを選択する
請求項3に記載の受信装置。
【請求項5】
前記画面表示の向きは、前記表示部の画面表示が縦長となる縦長型表示又は横長となる横長型表示のいずれかの向きである
請求項4に記載の受信装置。
【請求項6】
前記画面表示の設定は、コンテンツの配置の方式の設定であって、前記映像コンテンツと前記データ放送コンテンツを別々に配置する分離型配置、又は前記映像コンテンツと前記データ放送コンテンツを重ねて配置するオーバーレイ型配置のいずれかが設定される
請求項4に記載の受信装置。
【請求項7】
前記第2のスタイル選択部は、前記表示部の画面表示の状態が変化した場合、表示中の前記データ放送コンテンツが対応する複数の表示のスタイルの中から一の表示のスタイルを選択する
請求項2に記載の受信装置。
【請求項8】
前記第2のスタイル選択部は、前記表示部の画面表示の向き又は画面表示の設定が変更された場合、前記表示部の画面表示の向き又は画面表示の設定に基づいて、表示中の前記データ放送コンテンツが対応する複数の表示のスタイルの中から一の表示のスタイルを選択する
請求項7に記載の受信装置。
【請求項9】
前記画面表示の向きは、前記表示部の画面表示が縦長となる縦長型表示又は横長となる横長型表示のいずれかの向きである
請求項8に記載の受信装置。
【請求項10】
前記画面表示の設定は、コンテンツの配置の方式の設定であって、前記放送ストリームに含まれる映像ストリームから得られる映像コンテンツと前記データ放送コンテンツを別々に配置する分離型配置、又は前記映像コンテンツと前記データ放送コンテンツを重ねて配置するオーバーレイ型配置のいずれかが設定される
請求項8に記載の受信装置。
【請求項11】
前記放送ストリームは、MPEG-TS(Moving Picture Experts Group 2 - Transport Stream)であって、前記シグナリング方式のスタイルのリストは、前記伝送制御情報用のストリームに含まれるPMT(Program Mapped Table)から得られる
請求項2に記載の受信装置。
【請求項12】
受信装置が、
データ放送用のデータストリームを少なくとも含む放送ストリームの受信を制御する受信制御ステップと、
前記受信制御ステップの処理により受信された前記放送ストリームから得られるデータ放送コンテンツごとの表示のスタイルを選択する第1のスタイル選択ステップと、
前記第1のスタイル選択ステップの処理により選択された前記スタイルに応じた前記データ放送コンテンツが複数のスタイルに対応している場合、複数のスタイルの中から一のスタイルを選択する第2のスタイル選択ステップと、
前記第1のスタイル選択ステップの処理又は前記第2のスタイル選択ステップの処理により選択された前記スタイルに応じた前記データ放送コンテンツの表示を制御する表示制御ステップと
含む受信方法。
【請求項13】
受信装置の制御用のプログラムであって、
データ放送用のデータストリームを少なくとも含む放送ストリームの受信を制御する受信制御ステップと、
前記受信制御ステップの処理により受信された前記放送ストリームから得られるデータ放送コンテンツごとの表示のスタイルを選択する第1のスタイル選択ステップと、
前記第1のスタイル選択ステップの処理により選択された前記スタイルに応じた前記データ放送コンテンツが複数のスタイルに対応している場合、複数のスタイルの中から一のスタイルを選択する第2のスタイル選択ステップと、
前記第1のスタイル選択ステップの処理又は前記第2のスタイル選択ステップの処理により選択された前記スタイルに応じた前記データ放送コンテンツの表示を制御する表示制御ステップと
を含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2012−235380(P2012−235380A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−103556(P2011−103556)
【出願日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】