説明

可膨張式構造物を膨張させ、密封する機械

長手方向縁部を有する可膨張式構造物(26)を膨張させ、密封する機械(10)は一般的に駆動部(12)、膨張用ノズル(22)、密封装置(16)、およびシート係合装置(18)を備える。機械は係合アセンブリ(70)と対向アセンブリ(72)を画定することができる。駆動部はシート係合装置に回転可能に結合されることができて、駆動部が回転すると係合装置も回転するようにする。係合装置はベルト(52、62)、または複数の歯(54、64、354)をその上に有する係合ローラ(349)を備えることができる。歯は可膨張式構造物の長手方向縁部上で駆動ローラ(80)とバックローラ(82)との間で互いに噛み合うことができる。これによって、可膨張式構造物のシート同士は一緒に係合されることができ、長手方向縁部の長さが収縮して膨張を容易にすることができる。この結果できる膨張した可膨張式構造物は、エンボス加工された長手方向縁部を備えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に可膨張式包装物などの可膨張式構造物に関し、さらにこれを膨張させる改良された機械および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
可膨張式構造物は包装産業の重要な部分を構成している。可膨張式構造物はアイテムを包装するためのクッションとしてよく使用される。これは、アイテムを可膨張式構造物に包装し、包装されたアイテムを輸送用カートン内に配置することによって、または輸送されるべきアイテムと共に、単に1つまたは複数の可膨張式構造物を輸送用カートンの内部に配置することによって行われる。クッションは、輸送中に保護されなければ包装されたアイテムにその全てが伝えられたかもしれない衝撃を吸収することによって、包装されたアイテムを保護し、包装されたアイテムがカートン内で動くことをも制限して、アイテムが損害を受ける可能性をさらに軽減する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
膨張クッション、枕、または他の膨張した構造物を形成するための様々な機械が知られている。膨張クッションを形成する初期の機械はかなり大型、高額、かつ複雑である傾向にあった。最近では、予備形成された可膨張式チャンバを有する可膨張式構造物を使用するより小型で、廉価な膨張機械が開発されるようになった。しかしながら、このような機械の多くは、過剰なノイズを発し、また可膨張式構造物を膨張させるために使用される流体に比較的高い圧力を必要とする。
【0004】
したがって、比較的静かに作動し、可膨張式構造物を充填するのに比較的低い流体圧力しか使用しない、流体が充填された可膨張式構造物を製造する低コストでありながら信頼性のある機械が当技術分野で未だ求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これらおよび他の利点が、長手方向縁部と、少なくとも2つのシートと、シート同士の間に形成された一連の可膨張式チャンバであり、それぞれが一定量の流体を中に保持する能力があり、膨張中に流体を受け取る開口部を長手方向縁部近傍に有する可膨張式チャンバとを有する可膨張式構造物を膨張させる本明細書で提示される機械によって提供される。このような機械および関連する方法は可膨張式構造物を効果的かつ静かに膨張させることができる。
【0006】
特に、機械は、可膨張式構造物を長手方向縁部と実質的に平行な機械方向に前進させる駆動部と、可膨張式構造物が機械方向に前進される際に流体を可膨張式チャンバの開口部内に向かわせて、これによって可膨張式チャンバを膨張させるように位置決めされた膨張用ノズルと、可膨張式チャンバが流体によって膨張された後、それらの開口部を密封閉鎖する、膨張用ノズルの近傍に位置付けられた密封装置と、密封される前の可膨張式チャンバの膨張を容易にするために、可膨張式構造物の長手方向縁部に沿って、膨張用ノズルの付近でシート同士を一緒に係合させるように構成されたシート係合装置とを含むことができる。シート係合装置は、流体が長手方向縁部から流出するのを防止することによって流体を可膨張式チャンバ内に向かわせる助けとなることができ、さらに長手方向縁部の長さを収縮させることによって膨張中に可膨張式チャンバへの開口部を開いた状態に保つ助けとなることができる。
【0007】
シート係合装置は、第1のベルトと対向する第2のベルトとを含むことができ、それぞれが、他方のベルトの歯と互いに噛み合う複数の歯を画定しており、長手方向縁部の寸法を機械方向に縮小している。このような歯は機械方向に対して直角に延在することができる。他の実施形態では、歯は長手方向に延在することができるが、この場合、歯は他方のベルト内の1つまたは複数の長手方向に延在する溝と係合することができる。あるいは、第1のベルトおよび/または対向する第2のベルトは、それぞれの第1の外部表面および第2の外部表面に歯が付いていない状態にすることができる。加えて、シート係合装置は係合体と対向体とをさらに備えることができ、係合体と対向体はそれらの間の第1のベルトと対向する第2のベルトとに係合し、係合体、対向体、および膨張用ノズルが機械方向に重なる。
【0008】
さらなる実施形態では、シート係合装置は1つまたは複数の係合ローラを備えることができる。次に、係合ローラは、シートの一方の側に位置決めされた第1の複数のローラとシートのその反対側に位置決めされた第2の複数のローラとを備えることができる。1つまたは複数の係合ローラは歯を備えることができ、第1の複数のローラは第2の複数のローラと互いに噛み合い、これによって長手方向縁部の寸法を機械方向に縮小することができる。
【0009】
機械は、係合アセンブリと対向アセンブリとをさらに含むことができて、それらの間で駆動部が可膨張式構造物を前進させるようにする。対向アセンブリの少なくとも一部分を係合アセンブリから変位距離分変位させるように、開放機構が構成されることができる。開放機構はまた、膨張用ノズルを係合アセンブリから、係合アセンブリと対向アセンブリの変位距離よりも小さな中間変位距離分変位させることもできる。このような変位は、可膨張式構造物の機械内への供給を容易にすることができる。
【0010】
駆動部は、シート係合装置が、可膨張式構造物を前進させる駆動部と同時に作動するようにシート係合装置に回転可能に結合されることができる。1つのそのような実施形態では、駆動部は伝動ローラなどによって係合ローラに回転可能に結合されることができる。係合ローラは、駆動部が可膨張式構造物を前進させようとする速度とは異なる速度(より低い速度など)で、可膨張式構造物を前進させることができる。加えて、密封装置は密封要素を係合アセンブリ内に含むことができ、少なくとも1つのバックローラを対向アセンブリ内に含むことができる。密封要素は駆動ローラのまわりに巻き付けられることができる抵抗加熱要素を備えることができる。
【0011】
可膨張式構造物を膨張させる方法も提供される。この方法は、可膨張式構造物を可膨張式構造物の長手方向縁部と実質的に平行な機械方向に前進させることと、1つまたは複数の係合ローラなどでシート同士を一緒に長手方向縁部に沿って係合させることと、流体の流れを膨張用ノズルから可膨張式構造物内の開口部内に向かわせることと、開口部を密封することとを含むことができる。このような方法では、流れを向かわせるステップは、シート同士を係合させるステップ中に起こることができる。
【0012】
シート同士を係合させるステップに関して、このステップは、可膨張式構造物の長手方向縁部の長さを収縮させることを含むことができる。加えて、長さを収縮させるステップは、複数の歯をそれぞれが画定する第1のベルトと対向する第2のベルトとの間で、および/または第1の複数のローラと第2の複数のローラとの間で、長手方向縁部を係合させることを含むことができる。長さを収縮させるステップは長手方向縁部をエンボス加工することをさらに含むことができる。また、この方法は、可膨張式構造物を前進させるステップが、膨張用ノズルの両側で第1のシートと第2のシートを前進させることを含むように、可膨張式構造物の第1のシートを可膨張式構造物の第2のシートから分離することも追加的に含むことができる。
【0013】
さらに、膨張した構造物が提供される。膨張した構造物は、少なくとも2つのシートと、エンボス加工された長手方向縁部と、シート同士の間に形成された一連の膨張したチャンバであり、それぞれが一定量の流体を中に保持し、エンボス加工された長手方向縁部の近傍に密封された開口部を有するチャンバとを備えることができる。
【0014】
以上、本発明について概括的に説明してきたが、ここで添付図面を参照することにする。添付図面は必ずしも一定の縮尺で描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1のおよび第2の開放機構と複数の歯を有する第1のベルトおよび対向する第2のベルトとを備えた係合アセンブリと対向アセンブリを備える、可膨張式構造物を膨張させ、密封する機械の実施形態の斜視図である。
【図2】動作中の図1の機械の実施形態の上面図である。
【図3】単一の開放機構と複数の歯を有する第1のベルトおよび対向する第2のベルトとを備えた係合アセンブリと対向アセンブリを備える、可膨張式構造物を膨張させ、密封する機械であり、係合アセンブリと対向アセンブリが動作位置にある機械の実施形態の正面図である。
【図4】係合アセンブリと対向アセンブリが、それらの間への可膨張式構造物の挿入を容易にする位置にある、図3の機械の実施形態を示す図である。
【図5】図1から図4の可膨張式構造物を膨張させ、密封する機械の実施形態によって製造されることのできる、エンボス加工された長手方向縁部を有する膨張した構造物の実施形態の上面図である。
【図6】シート係合装置は係合ローラを備える、可膨張式構造物を膨張させ、密封する機械の別の実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、次に、本発明の全てではないがいくつかの実施形態が示される添付図面を参照して以下により完全に説明される。実際、本発明は、多くの異なった形態で具体化することができ、本明細書に明記される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要求事項を満たすように提供される。全体を通して同様の番号は同様の要素を指す。
【0017】
図1は、本発明による可膨張式構造物26を膨張させ、密封する機械10を示す。機械10は一般的に駆動部12、膨張用ノズル22、密封装置16、およびシート係合装置18を備える。駆動部12は駆動ローラ80とバックローラ82を備えることができる。駆動ローラ80とバックローラ82は、それらが接触するとそれらの間にニップ、即ち接線方向の接触の区域が形成されるように位置決めされることができる。駆動ローラ80などのローラの少なくとも1つがモータに連係されて、駆動部12を形成することができ、モータに電力が供給されると駆動ローラが回転するようになる。駆動ローラ80がバックローラ82と接触すると、バックローラも回転する。以下に詳しく説明するように、これは可膨張式構造物26を前進させることができる。駆動ローラ80の外側表面92は、粗面化または刻み付けされることができ、これによって、駆動ローラが可膨張式構造物に当たって回転して可膨張式構造物を機械方向40に前進させる際に、可膨張式構造物26との静止摩擦が促進されて滑り損が最小限になる。可膨張式構造物26の前進をさらに容易にするために、バックローラ82は、例えばゴムまたはRTVシリコンなどの柔軟な材料から形成されることができる。他の材料、例えば刻み付け面を備えた金属なども必要に応じてバックローラ82に使用されることができる。これは特に、作動中にバックローラが駆動ローラ80と密封装置16とを適切に接触することを保証する懸架システムを使用してバックローラが機械10に取り付けられる場合に当てはまる。
【0018】
シート係合装置18は、可膨張式構造物の長手方向縁部30に沿って、可膨張式構造物26を一緒に形成する第1のシート36aと36bに係合するように構成されることができる。例えば、シート係合装置18は、複数の歯54を画定する第1のベルト52と、複数の歯64を画定する対向する第2のベルト62とを備えることができる。第1のベルト52は駆動ローラ80のまわりに延在することができ、加えて係合ローラ56のまわりに延在することができる。対向する第2のベルト62はバックローラ82のまわりに延在することができ、対向ローラ66のまわりにも延在することができる。さらに、第1のベルト52と対向する第2のベルト62の複数の歯54、64は、それらがまわりに延在するそれぞれのローラ80、56、82、66に接触しないように、第1のベルトの第1の外部表面と対向する第2のベルトの第2の外部表面とから外向きに面するように配向されることができる。その代わりとして、第1のベルト52からの複数の歯54は、対向する第2のベルト62からの複数の歯64と互いに噛み合う形で係合することもできる。シート係合装置18は、以下に説明されるように、駆動部12に回転可能に連結されることができて、これによってモータが駆動ローラ80を含む駆動部を回転させるとシート係合装置も回転するようになる。代替え的実施形態では、駆動ローラを使用する代わりに、シート係合装置が可膨張式構造物用の駆動部として働くことができ、2つのベルトが可膨張式構造物を機械方向に前進させる。このような実施形態では、平坦な密封バーおよび他の類似の知られている装置などの非回転式の密封装置が、可膨張式構造物を密封するために使用されることができる。
【0019】
複数の歯54、64は、機械方向40に対して概ね直角に配向されるように示されるが、複数の歯は他の方向、例えばそれらが機械方向と概ね一致するように長手方向に配向されることもできる。このような構成では、第1のベルト52または対向する第2のベルト62の一方が長手方向に配向された歯を有するとき、第1のベルトと第2のベルトの他方は1つまたは複数の長手方向に延在する溝を備えることができる。このような実施形態では、長手方向に延在する歯は1つまたは複数の長手方向に延在する溝に係合することができる。代替え的実施形態では、第1のベルト52の第1の外部表面と対向する第2のベルト62の第2の外部表面との一方、または両方に歯が付いていなくてもよい。
【0020】
機械10は、可膨張式構造物26を流体46で膨張させる膨張用ノズル22をさらに含むことができる。膨張用ノズル22は、シート係合装置18が膨張用ノズルの付近になるように位置決めされることができる。これは、以下に説明するように可膨張式構造物26の膨張を助ける。膨張用ノズル22は多くの異なった形態を取ることができるが、膨張用ノズルの出口20の位置が設計上の重要な考慮点である。上述のように、膨張用ノズル22はシート係合装置18の付近であることができ、例えば第1のベルト52および第2のベルト62はノズル22と機械10の残りの部分との間に位置決めされる。機械は鋤68をさらに備えることができる。これは、可膨張式構造物26の第1のシート36aを可膨張式構造物の第2のシート36bから分離する。このような鋤68は、図1の機械10で示されるように、ノズル22と一体の部分を成すことができ、あるいは、鋤は機械の個別の構成要素を成すこともできる。あるいは、ノズル22は第1のシート36aと第2のシート36bを分離する筒状構造物を成すこともできる。
【0021】
機械10は係合アセンブリ70と対向アセンブリ72をさらに画定することができる。係合アセンブリ70は駆動ローラ80、密封装置16、係合ローラ56、および第1のベルト52を備えることができる。対向アセンブリ72はバックローラ82、対向ローラ66、および第2のベルト62を備えることができる。図1で示されるように、機械10は、対向アセンブリ72および/または係合アセンブリ70の全てまたは一部分が取り付けられた1つまたは複数の開放機構74、76をさらに含むことができる。開放機構74、76は、対向アセンブリ72が係合アセンブリ70に相対的に近づけられ、そこから離されるのを可能にする。例えば、第1の開放機構74は、バックローラ82を駆動ローラ80および密封装置16から変位させ、逆に駆動ローラおよび密封装置と接触するように戻すことができる。同様に、第2の開放機構76も対向ローラ66を係合ローラ56から移動させ、逆に係合ローラと接触するように戻すことができる。対向アセンブリ72を係合アセンブリ70から相対的に離す能力から生まれる利点について以下に説明する。
【0022】
密封デバイス16は駆動ローラ80と一体的であり、またはここに示されているように個別のローラを備えることができる。さらに、密封装置16は密封要素84を備えることができる。密封要素84は抵抗要素であることができる。これは電気が供給されると熱を発し、任意の所望の形状または構成を有することが可能である。ここで示されるように、密封要素84はワイヤの形態である。このように密封装置16は、密封要素84によって発生される温度に耐える能力がある任意の材料、例えば電気絶縁アルミニウムなどの金属、例えばポリイミドなどの耐高温ポリマ、セラミック等から形成されることができる。密封装置16内には、密封要素84を収容しそれを適切な位置に維持して可膨張式構造物26を密封するために、溝93が備えられることができる。したがって、以下にかなり詳しく説明するように、密封要素84を備えた密封装置16を有する係合アセンブリ70が、対向アセンブリ72からのバックローラ82に係合して、それらの間を移動する可膨張式構造物26を密封する。
【0023】
図2は、可膨張式構造物26を膨張させ、密封するために使用されている図1の機械10の上面図を示す。本明細書で説明されるように、可膨張式構造物26は、一般的に、流体46を封じ込めるように機械10によって取り扱われることが可能な任意の軟性フィルム材料を備えることができ、それには、例えば、ポリエチレンホモポリマまたはコポリマ、ポリプロピレンホモポリマまたはコポリマなどの様々な熱可塑性材料が含まれる。適切な熱可塑性ポリマの非制限的な例には、低密度ポリエチレン(LDPE)および高密度ポリエチレン(HDPE)などのポリエチレンホモポリマと、イオノマ、EVA、EMA、不均一(チーグラーナッタ触媒作用を受けた)エチレン/アルファ‐オレフィンコポリマ、均一(メタロセン単一サイト触媒作用を受けた)エチレン/アルファ‐オレフィンコポリマなどのポリエチレンコポリマとが含まれる。エチレン/アルファ‐オレフィンコポリマは、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、直鎖中密度ポリエチレン(LMDPE)、極低密度ポリエチレン(VLDPE)、および超低密度ポリエチレン(ULDPE)を含むC3アルファ‐オレフィンからC20アルファ‐オレフィンまでから選択された1つまたは複数のコモノマを備えたエチレンのコポリマである。例えばポリプロピレンホモポリマまたはポリプロピレンコポリマ(例えばプロピレン/エチレンコポリマ)、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネートなどの他の様々なポリマ材料も使用されることができる。フィルムは、単一層または多層であることができ、成分ポリマを溶解し、1つまたは複数の平ダイスまたは丸ダイスによってそれらに対して押出加工、共押出加工、または押出被覆加工することによる任意の知られている押出加工プロセスによって、製作されることが可能である。
【0024】
ここに示される実施形態では、可膨張式構造物26は長手方向縁部30を有し、第1のシート36aと第2のシート36bとの間に形成された一連の予備形成可膨張式チャンバ32を含む(図1参照)。可膨張式チャンバ32はそれぞれ一定量の流体46、例えば空気を中に保持する能力があり、それぞれが長手方向縁部30にそのような流体を受け取る開口部34を有する。図2で示されるように、可膨張式チャンバ32は横方向密封部38同士の間に画定されることができる。可膨張式チャンバ32の開口部34は、横方向密封部38の端部42で可膨張式構造物26の長手方向縁部30付近に形成される。横方向密封部38の端部42は長手方向縁部30から離隔されて、膨張用ノズル22を可膨張式構造物26内に、即ちシート36a、36bの間に収容するために(図1参照)、横方向密封部の他方の端部は閉鎖縁部として終端する。閉鎖縁部は、単一部片のフィルムが可膨張式構造物26を形成するときなどに、第1のシート36aと第2のシート36bを形成する折り畳み部であるか、または一緒に接合された別個の第1のシートと第2のシートとの間に密封部を備えることも可能である。
【0025】
作動を開始するために、可膨張式構造物26が、例えばスプールに格納された一巻きの可膨張式構造物から、係合アセンブリ70と対向アセンブリ72との間に送られる(図1参照)。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のスプール、係合アセンブリ70、および対向アセンブリ72が水平線に対して角度を形成することができて、可膨張式構造物26が機械10を通して前進される際に、可膨張式構造物の閉鎖縁部が可膨張式構造物の長手方向縁部30よりも高い高さで着座するようになる。このような実施形態では、長手方向縁部30の機械方向40との位置合わせが改善される。
【0026】
可膨張式構造物26を係合アセンブリ70と対向アセンブリ72との間に送ることは、開放機構74、76を使用することによっても容易にすることができる。上述のように、使用者が第2の柄部材88および第1の柄部材86をそれぞれ把持および移動することによって、第2の開放機構76は対向ローラ66を係合ローラ56から下向きに離すことができ、第1の開放機構74はバックローラ82を駆動ローラ80から下向きに離すことができる(図1参照)。したがって、スプール上で一巻きの可膨張式構造物を取り換え、続いて機械10の上述の構成要素を通して新たな可膨張式構造物を機械方向40に通す際などに、第1の開放機構74および第2の開放機構76は、可膨張式構造物26を係合アセンブリ70と対向アセンブリ72との間に送ることを容易にすることができる。通しが完了すると、図1および図2で示されるように、第1の柄部材86および第2の柄部材88はそれらの動作位置に戻されて、係合アセンブリ70と対向アセンブリ72が可膨張式構造物26の対向側面と圧着するようになり、可膨張式構造物の一巻きからの引き出しと、可膨張式構造物を機械方向40に前進させることを開始する準備が整う。
【0027】
図1で見られるように、可膨張式構造物26が係合アセンブリ70と対向アセンブリ72との間を移動する前は、可膨張式構造物26の長手方向縁部30は開いている、即ち密封されていない。これは、可膨張式構造物26が機械方向40に前進されるにつれて、第1のシート36aと第2のシート36bを鋤68の両側の位置へ、およびノズル22のまわりへと分離してゆくことを可能にする。しかしながら、第1の層36aと第2の層36bは、シート係合装置18によって可膨張式構造物26の長手方向縁部30に沿って一緒に係合される。このことは、駆動ローラ80が回転し、可膨張式構造物26を係合アセンブリ70と対向アセンブリ72との間で機械方向40に前進させるにつれて起こり、可膨張式構造物は、長手方向縁部30が機械10の付近となるように配向される。
【0028】
膨張用ノズル22は、可膨張式構造物26が機械方向40に、実質的に長手方向縁部30と平行に前進される際に、流体46を可膨張式チャンバ32の開口部34内に向かわせるように位置決めされ、それによって可膨張式チャンバを膨張させる。可膨張式構造物26の第1のシート36aと第2のシート36bを一緒に係合させることによって、可膨張式チャンバ32の膨張が、縁部が開放している場合と比べて容易にすることができる。例えば、縁部を開放していると、可膨張式構造物内の開口部に向かわせられる流体は開放縁部を通って部分的に流出する場合がある。さらに、流体がノズル22から放出される際、また流出流体が開放縁部を通って出る際に、「リード作用」の結果として、縁部を形成するシートを流体が振動させる場合がある。これによって、望ましくないノイズが生じてしまう場合がある。また振動によって、可膨張式チャンバの開口部が膨張中に完全に開いた状態にならない場合もある。このように、開口部が完全に開いた状態でないことと、流体の一部が可膨張式構造物から流出してしまう可能性があることとの両方の結果として、可膨張式チャンバを膨張させるためには高い流体圧力が必要となる場合がある。しかしながら、高い流体圧力を使用することは、流体圧力を作り出すためにより複雑または高コストの構成要素を必要とする場合があるという点で望ましくない。さらに、流体圧力を高めると、振動が増大することによってノイズの問題を悪化させる。
【0029】
したがって、本明細書で説明される機械10は、長手方向縁部30に沿って第1のシート36aと第2のシート36bを一緒に係合させることによって、より効率的な膨張を促進し、および/またはノイズの発生を軽減することが可能である。このことは、流体46が長手方向縁部30を通って流出する可能性を縮小し、長手方向縁部に沿ったシート36a、36bの振動をさらに軽減することができる。これによって、可膨張式チャンバ32の開口部34はより完全に開いた状態となることができ、より多くの流体46が開口部に向かわせられ、より小さなノイズしか生じないですむ。さらに、より多くの流体46がより容易に開口部34を通って可膨張式チャンバ32内へと流入することから、従来技術と比較して低い流体圧力しか使用しないで可膨張式チャンバを膨張させることが可能となる。
【0030】
上述のように、歯付きベルトまたは歯の付いていないベルトを使用した実施形態など、シート係合装置18の様々な実施形態が使用されることができる。図1および図2で示される第1のベルト52および対向する第2のベルト62などの歯付きベルトが使用されるとき、複数の歯54と64との互いの噛み合いは可膨張式構造物26の長手方向縁部30の寸法を機械方向40に縮小することができる。シート係合装置18は、互いに噛み合う複数の歯54と64に対応する複数の突起部94と凹部96によって、可膨張式構造物26を長手方向縁部30に沿ってエンボス加工することもできる。長手方向縁部30の長さが機械方向40に収縮することは追加的な利益をもたらす。これは、可膨張式チャンバ32が充填されると、可膨張式構造物26の残りの部分の長さも機械方向に収縮する傾向にあるからである。そうでない場合、これは可膨張式チャンバの開口部34を歪曲させ、それらが完全に開いた状態にならない可能性がある。このように、長手方向縁部30の長さを収縮させることによって、開口部34はより完全に開いた状態であることができ、上述のようにこれが可膨張式チャンバ32の膨張をさらに容易にする。特に、可膨張式構造物26の可膨張部分の長さの機械方向40での短縮量とおおよそ等しい量だけ長手方向縁部30の長さを収縮させることによって、開口部34の歪曲が回避されることができる。加えて、長手方向縁部30をエンボス加工することは、長手方向縁部が機械方向40に収縮する際に長手方向縁部の平面的性質を無くすことによって、「リード作用」によって生じるノイズをさらに阻止する。
【0031】
代替え的実施形態では、それぞれの歯の付いていない第1の外部表面および第2の外部表面を備えた2つのベルトが使用されることができる。このような実施形態では、可膨張式構造物26の長手方向縁部30の長さは影響を受けなくてもよい。加えて、このような実施形態は、ベルトによって可膨張式構造物に掛けられる圧力に応じて、可膨張式構造物26をエンボス加工しない場合がある。しかしながら、可膨張式構造物26がエンボス加工されていない場合でも、この実施形態は有益な結果をもたらすことができる。例えば、以下で説明されるように、シート係合装置18は、次のような仕方で機械方向40に延在することができる。即ち、第1のベルト52の歯の付いていない第1の外部表面と対向する第2のベルト62の歯の付いていない第2の外部表面とが、それらの間の可膨張式構造物26を、可膨張式チャンバ32がノズル22を通過する点よりも前の位置から可膨張式チャンバが密封装置16によって密封される点まで係合するような仕方である。このような実施形態では、第1のシート36aと第2のシート36bは、それらが機械10を出るとき長手方向縁部30で分離された状態であることができ、その上がエンボス加工されていなくてもよい。
【0032】
図2でも示されるように、密封装置16は、可膨張式チャンバ32が膨張される際にそれらの開口部34を実質的に同時に密封閉鎖するように、機械方向40で膨張用ノズル22の直ぐ後に位置決めされることができる。このように、加熱されると、駆動ローラ80およびバックローラ82が可膨張式構造物26に対して反対に回転する際の密封要素84と可膨張式構造物26との間の回転接触は、可膨張式構造物が機械方向40に前進されるにつれて長手方向の密封部48を形成する。これによって、密封装置16は、第1のシート36aと第2のシート36bとの間に長手方向密封部48を作り出すことで、開口部34を密封閉鎖することができる(図1参照)。長手方向密封部48はその端部42付近の横方向密封部38とも交差して、流体46を可膨張式チャンバ32内に封入する。このようにして可膨張式構造物26の可膨張式チャンバ32は膨張した可膨張式チャンバ50へと変換される。長手方向密封部48は連続した密封部、即ち実質的に直線の、切れ目のない、密封装置16が密封部を作ることを停止されるときだけ断続される密封部であることができ、または長手方向密封部48は不連続な密封部を形成することもできる。長手方向密封部48の形状およびパターンは密封要素84の形状およびパターンに依存し、このように当業者に明らかなように様々な異なった密封部が作り出されることができる。
【0033】
図3および図4は可膨張式構造物を膨張させ、密封する機械110の別の実施形態を示す。図3および図4の機械110は図1および図2の機械と類似している。しかしながら3つの大きな相違点がある。第1のこのような相違点は、図3および図4の機械110は係合体157と対向体167を追加的に備えるということである。係合体157と対向体167はそれぞれ係合アセンブリ170と対向アセンブリ172の一部であることができる。さらに、係合体157と対向体167はそれらの間の第1のベルト152と対向する第2のベルト162に係合するように構成されることができる。加えて、係合体157と対向体167は、係合体、対向体、および膨張用ノズル122が機械方向140で重なるような位置で第1のベルト152と対向する第2のベルト162に係合することができる。このような位置決めは、可膨張式構造物の長手方向縁部に沿って第1のシートが第2のシートと一緒に係合する助けとなる。これは、長手方向縁部からの流体の流出にさらに阻止することによって、可膨張式チャンバの膨張をさらに容易にすることが可能である。図3および図4では係合体と対向体が回転しない固定構造物として示されるが、他の実施形態では、係合体と対向体のいずれかまたは両方がローラまたは他の回転構造物を備えることができる。加えて、係合体と対向体のいずれかまたは両方にバネ負荷が掛けられることができて、その結果生じるバネ力によって操作中、対向体と係合体がそれらの間のベルトおよびシートを圧縮するようにする。
【0034】
図1および図2の実施形態との第2の大きな相違点は、単一の開放機構175があるということであり、これはバックローラ182、対向体167、および対向ローラ166を含む対向アセンブリ172を係合アセンブリ170から相対的に変位させる。第3の大きな相違点は、単一の開放機構175は膨張用ノズル122も係合アセンブリ170から変位させるということである。特に、図4で見られるように、対向アセンブリ172は係合アセンブリ170から変位距離198分変位されることができ、膨張用ノズル122は係合アセンブリから、上記変位距離よりも小さな中間変位距離199分変位されることができる。このような実施形態では、可膨張式構造物の第1のシートと第2のシートをノズル122の両側に送ることを容易にすることができる。例えば中間変位距離199が変位距離198の半分に設定されるとき、膨張用ノズル122は係合アセンブリ170と対向アセンブリ172との間の真ん中に位置決めされることができる。このように、可膨張式構造物の第1のシートと第2のシートは膨張用ノズル122の上に、係合アセンブリ170と対向アセンブリ172との間でより容易に送られることができる。この点で単一の開放機構175が使用されて、図3で示されるように、膨張用ノズル122および対向アセンブリ172を通常動作位置に移動させることができる。
【0035】
図1および図2で示される機械10ならびに図3および図4で示される機械110のような可膨張式構造物を膨張させる機械に通過させる結果として、膨張した構造物が作り出されることができる。図5で見られることができるように、膨張した構造物200は第1のシートおよび第2のシート(図1など参照)、エンボス加工された長手方向縁部230と、シート同士の間に形成された一連の膨張したチャンバ250であり、それぞれが一定量の流体を中に保持し、密封された開口部234をエンボス加工された長手方向縁部近傍に有するチャンバとを備えることができる。当業者に明らかなように、可膨張式構造物200は他の実施形態では2つよりも多いシートを備えることができ、シートも単一部片の軟性材料からできている別々の層を備えることができる。さらに、図5ではエンボス加工された長手方向縁部230が、長手方向縁部230に対して直角方向の突起部294および凹部296を備えるものとして示されるが、先に説明したように、突起部および/または凹部は任意の他の方向に配向されることができる。
【0036】
図6は、可膨張式構造物を膨張させ、密封する機械310であり、シート係合装置318は、可膨張式構造物のシートに係合するように使用されることができる1つまたは複数の係合ローラ349を備える機械310の代替え的実施形態を示す。係合ローラ349は、可膨張式構造物が機械310を通過されるときシートの一方側に位置決めされる第1の複数のローラ349’とシートの対向側に位置決めされる第2の複数のローラ349”とを備えることができる。このように、第1の複数のローラ349’は第2の複数のローラ349”と互いに噛み合うことができ、これによって、可膨張式構造物が第1の複数のローラと第2の複数のローラとの間の曲がりくねった経路に沿って移動する際に、長手方向縁部の寸法を機械方向340に縮小する。いくつかの実施形態では、長手方向縁部の長さの互いの噛み合いおよび/または収縮は、歯354を有する1つまたは複数の係合ローラ349によって容易にすることができる。先の実施形態のように、長さを収縮させることは可膨張式構造物の長手方向縁部をエンボス加工することをさらに含むことができる。
【0037】
加えて、この実施形態の駆動部312は、駆動部312を1つまたは複数の係合ローラ349に回転可能に連結する伝動ローラ351を使用するなどによって、1つまたは複数の係合ローラ349に回転可能に結合されることができる。
【0038】
可膨張式構造物の移動は、係合ローラの1つが駆動されると係合ローラ349の全てを回転可能に連結するように作用することができる。駆動部312を係合ローラ349に回転可能に連結することは、膨張中に可膨張式構造物内の穿孔で可膨張式構造物の不測の引き裂けが起こることを防止するのに有益であることができるが、可膨張式構造物が穿孔または他の分離を促進する構造を有さない場合には、駆動部を係合ローラに回転可能に連結させることは必要とされない。図6で示される代替え的実施形態では、駆動部312の駆動ローラ380には歯381が設けられることができる。歯381は、係合ローラ349も歯354を有するとき、伝動ローラ351上で歯353と噛み合う。
【0039】
係合ローラ349が可膨張式構造物を前進させる速度は、駆動部312が可膨張式構造物を前進させようとする速度とは異なることができる。特に、係合ローラ349は、駆動部312が可膨張式構造物に対して僅かに滑るように、駆動部が可膨張式構造物を前進させようとするよりも低い速度で可膨張式構造物を前進させることができる。これは、可膨張式構造物内で駆動部312と係合ローラ349との間に引き張り力を作り出し、これが、上述のように可膨張式構造物を膨張させるさらなる助けとなることができる。係合ローラ349が可膨張式構造物を前進させる速度は、駆動部312が可膨張式構造物を前進させようとする速度に対して調整されることができ、これは、歯381が延在する半径を、駆動ローラ380の可膨張式構造物に接触する部分の半径に対して変化させることによって行う。例えば、歯381が、駆動ローラ380の可膨張式構造物に接触する部分の半径よりも小さな半径分延在するとき、係合ローラ349は、駆動部312が可膨張式構造物を前進させようとする速度よりも低い速度で可膨張式構造物を前進させる。駆動部312の構成に関係なく、第1のシートと第2のシートが膨張用ノズル322の両側で前進するように、可膨張式構造物の第1のシートは可膨張式構造物の第2のシートから分離されることができる。
【0040】
上述の実施形態では、機械310は係合アセンブリ370と対向アセンブリ372を画定することができて、それらの間で駆動部312が可膨張式構造物を前進させるようにする。上述のものなどの開放機構は係合アセンブリ370から対向アセンブリ372の少なくとも一部分を変位距離分変位するように構成されることができる。これと同様に、開放機構は膨張ノズル322を係合アセンブリ370から変位距離よりも小さな中間変位距離分変位させるように構成されることもできる。いくつかの実施形態では、対向アセンブリ372の全てまたは一部分が開放機構によって係合アセンブリ370に対して蝶番式に変位されることができる。例えば、蝶番が対向アセンブリ372と係合アセンブリ370を前部または後部などの第1の点で連結することができ、開放機構は対向アセンブリが蝶番に対して回転し、下向きに変位することを可能にする。さらに、密封装置316は密封要素384を係合アセンブリ370内に備え、少なくとも1つのバックローラ382を対向アセンブリ372内に備えることができる。これによって、対向アセンブリ372と係合アセンブリ370が互いに変位されるとき、バックローラ382と密封要素384は分離されることができ、これが可膨張式構造物の機械310内への挿入をさらに容易にする。
【0041】
先の説明および関連する図面で提示された教示を享受する、本発明に関係する当業者には、本明細書で明記された本発明の多数の修正形態および他の実施形態が着想されるであろう。したがって、本発明が開示された特定の実施形態に限定されるべきではないこと、ならびに修正形態および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれるよう意図されていることが、理解されるべきである。本明細書では特定の用語が使用されているが、それらは一般的かつ記述的な意味でのみ使用されるのであって、限定する目的で使用されているわけではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向縁部と、少なくとも2つのシートと、シート同士の間に形成された一連の可膨張式チャンバであり、それぞれが一定量の流体を中に保持する能力があり、膨張中に流体を受け取る開口部を長手方向縁部近傍に有するチャンバとを有する可膨張式構造物を膨張させ、密封する機械であって、
可膨張式構造物を長手方向縁部と実質的に平行な機械方向に前進させる駆動部と、
可膨張式構造物が機械方向に前進される際に流体を可膨張式チャンバの開口部内に向かわせる、これによって可膨張式チャンバを膨張させるように位置決めされた膨張用ノズルと、
可膨張式チャンバが流体で膨張された後、可膨張式チャンバの開口部を密封閉鎖する、膨張用ノズルの近傍に位置付けられた密封装置と、
可膨張式チャンバが密封される前の可膨張式チャンバの膨張を容易にするために、可膨張式構造物の長手方向縁部に沿って、膨張用ノズルの付近でシート同士を一緒に係合させるように構成されたシート係合装置とを備える、機械。
【請求項2】
シート係合装置が、複数の歯を画定する第1のベルトと、第1のベルトの複数の歯と互いに噛み合うように配置された複数の歯を画定する対向する第2のベルトとを備え、
歯の互いの噛み合いが長手方向縁部の寸法を機械方向に縮小する、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
駆動部がシート係合装置と回転可能に結合される、請求項1に記載の機械。
【請求項4】
係合アセンブリと対向アセンブリをさらに画定して、それらの間で駆動部が可膨張式構造物を前進させるようにし、対向アセンブリの少なくとも一部分を係合アセンブリから変位距離分変位させるように構成された開放機構を備える、請求項1に記載の機械。
【請求項5】
開放機構が、膨張用ノズルを係合アセンブリから、変位距離よりも小さな中間変位距離分変位させるようにさらに構成される、請求項4に記載の機械。
【請求項6】
密封装置が密封要素を係合アセンブリ内に備え、少なくとも1つのバックローラを対向アセンブリ内に備える、請求項4に記載の機械。
【請求項7】
シート係合装置が第1の外部表面を有する第1のベルトと第2の外部表面を有する対向する第2のベルトとを備え、
第1の外部表面が第2の外部表面と、間にシートを備えた状態で係合するように構成される、請求項1に記載の機械。
【請求項8】
第1の外部表面と第2の外部表面には歯が付いていない、請求項7に記載の機械。
【請求項9】
第1のベルトまたは対向する第2のベルトの一方が複数の長手方向に延在する歯を備える、請求項7に記載の機械。
【請求項10】
第1のベルトまたは対向する第2のベルトの他方が1つまたは複数の長手方向に延在する溝を備え、
複数の長手方向に延在する歯が1つまたは複数の長手方向に延在する溝と係合する、請求項9に記載の機械。
【請求項11】
シート係合装置が係合体と対向体をさらに備え、
係合体と対向体がそれらの間の第1のベルトと対向する第2のベルトに係合する、請求項7に記載の機械。
【請求項12】
係合体と対向体が、係合体、対向体、および膨張用ノズルが機械方向に重なるような位置に位置付けられる、請求項11に記載の機械。
【請求項13】
長手方向縁部と、少なくとも2つのシートと、シート同士の間に形成された一連の可膨張式チャンバであり、それぞれが一定量の流体を中に保持する能力があり、膨張中に流体を受け取る開口部を長手方向縁部近傍に有するチャンバとを有する可膨張式構造物を膨張させる方法であって、
可膨張式構造物を長手方向縁部と実質的に平行な機械方向に前進させることと、
シート同士を長手方向縁部に沿って一緒に係合させることと、
流体の流れを膨張用ノズルから可膨張式構造物内の開口部内に向かわせることと、
開口部を密封することとを含み、
流れを向かわせるステップがシート同士を係合させるステップ中に起こる、方法。
【請求項14】
シート同士を係合させるステップが可膨張式構造物の長手方向縁部の長さを収縮させることを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
長さを収縮させるステップが、可膨張式構造物の長手方向縁部を、複数の歯を画定する第1のベルトと複数の歯を画定する対向する第2のベルトとの間に係合させることを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
長さを収縮させるステップが長手方向縁部をエンボス加工することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
可膨張式構造物を前進させるステップが第1のシートと第2のシートを可膨張式ノズルの両側で前進させることを含むように、可膨張式構造物の第1のシートを可膨張式構造物の第2のシートから分離することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
膨張した構造物であって、
少なくとも2つのシートと、
エンボス加工された長手方向縁部と、
シート同士の間に形成された一連の膨張したチャンバであり、それぞれが一定量の流体を中に保持し、エンボス加工された長手方向縁部近傍に密封された開口部を有するチャンバとを備える、膨張した構造物。
【請求項19】
長手方向縁部と、少なくとも2つのシートと、それぞれが一定量の流体を中に保持する能力があり、膨張中に流体を受け取る開口部を長手方向縁部近傍に有する、シート同士の間に形成された一連の可膨張式チャンバとを有する、可膨張式構造物を膨張させ、密封する機械であって、
可膨張式構造物を、長手方向縁部と実質的に平行な機械方向に前進させる駆動部と、
可膨張式構造物が機械方向に前進される際に流体を可膨張式チャンバの開口部内に向かわせ、これによって可膨張式チャンバを膨張させるように位置決めされた膨張用ノズルと、
可膨張式チャンバが流体で膨張された後、可膨張式チャンバの開口部を密封閉鎖する、膨張用ノズルの近傍に位置付けられた密封装置と、
可膨張式チャンバが密封される前の可膨張式チャンバの膨張を容易にするために、可膨張式構造物の長手方向縁部に沿って、膨張用ノズルの付近でシート同士を一緒に係合させるように構成されたシート係合装置とを備え、
シート係合装置が1つまたは複数の係合ローラを備える、機械。
【請求項20】
1つまたは複数の係合ローラがシートの一方の側に位置決めされた第1の複数のローラと、シートの他方の側に位置決めされた第2の複数のローラとを備え、
第1の複数のローラが第2の複数のローラと互いに噛み合い、これによって長手方向縁部の寸法を機械方向に縮小する、請求項19に記載の機械。
【請求項21】
1つまたは複数の係合ローラには歯が設けられる、請求項19に記載の機械。
【請求項22】
駆動部が、係合ローラが可膨張式構造物を前進させるように、1つまたは複数の係合ローラに回転可能に結合される、請求項19に記載の機械。
【請求項23】
伝動ローラをさらに備え、伝動ローラが駆動部を1つまたは複数の係合ローラに回転可能に連結する、請求項22に記載の機械。
【請求項24】
係合ローラが可膨張式構造物を前進させる速度が、駆動部が可膨張式構造物を前進させようとする速度とは異なる、請求項22に記載の機械。
【請求項25】
係合ローラが可膨張式構造物を前進させる速度が、駆動部が可膨張式構造物を前進させようとする速度よりも低い、請求項24に記載の機械。
【請求項26】
係合アセンブリと対向アセンブリをさらに画定して、それらの間で駆動部が可膨張式構造物を前進させるようにし、
対向アセンブリの少なくとも一部分を変位距離分係合アセンブリから変位させるように構成された開放機構を備える、請求項19に記載の機械。
【請求項27】
開放機構が、膨張用ノズルを係合アセンブリから、変位距離よりも小さな中間変位距離分変位させるようにさらに構成される、請求項26に記載の機械。
【請求項28】
密封装置が密封要素を係合アセンブリ内に備え、少なくとも1つのバックローラを対向アセンブリ内に備える、請求項26に記載の機械。
【請求項29】
長手方向縁部と、少なくとも2つのシートと、シート同士の間に形成された一連の可膨張式チャンバであり、それぞれが一定量の流体を中に保持する能力があり、膨張中に流体を受け取る開口部を長手方向縁部近傍に有するチャンバとを有する、可膨張式構造物を膨張させる方法であって、
可膨張式構造物を長手方向縁部と実質的に平行な機械方向に前進させることと、
1つまたは複数の係合ローラでシート同士を一緒に長手方向縁部に沿って係合させることと、
流体の流れを膨張用ノズルから可膨張式構造物内の開口部内に向かわせることと、
開口部を密封することとを含み、
流れを向かわせるステップがシート同士を係合させるステップ中に起こる、方法。
【請求項30】
シート同士を係合させるステップが可膨張式構造物の長手方向縁部の長さを収縮させることを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
長さを収縮させるステップが、第1の複数のローラと第2の複数のローラとの間に可膨張式構造物の長手方向縁部を係合させることを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
長さを収縮させるステップが長手方向縁部をエンボス加工することをさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
可膨張式構造物を前進させるステップが第1のシートと第2のシートを膨張用ノズルの両側で前進させることを含むように、可膨張式構造物の第1のシートを可膨張式構造物の第2のシートから分離することをさらに含む、請求項29に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−522671(P2012−522671A)
【公表日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−504692(P2012−504692)
【出願日】平成22年3月22日(2010.3.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/028079
【国際公開番号】WO2010/117600
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(507103134)シールド・エアー・コーポレイション(ユーエス) (3)
【Fターム(参考)】