説明

各種の有機材料の熱分解用装置および方法

本発明は、三重管で構成される低温転化装置に関し、これは容器および熱交換器の機能を同時に果たす。この装置は、いずれかの種類の有機材料を熱分解して、炭、油、水および非凝縮性ガスを得ることができ、そしてまた、有機塩化物およびダイオキシンで汚染された土壌および残渣の除染することができる。
この装置は、いずれかの種類の有機材料の熱分分解のために用いられ、気密性蓋(19)を備えた外箱(2);外箱(2)および蓋の内側表面を通して配された断熱層(5)を含み、また前記装置は、内部に配置され、実質的に垂直に配置された3つの同心官を備え、そして構造体の内側表面と外側表面からガスによって加熱するのに好適な壁厚を備えた少なくとも1つの構造体を含んでいる。また、本発明は、本発明の装置を用い、そして有機材料を前記装置中に供給する工程、前記装置内部の同心官中に配置された環状領域の内側と外側をガスで加熱する工程、抽出および凝縮で油を処理する工程、ガスで冷却する工程、および前記装置を傾斜させる工程を含む、いずれかの種類の有機材料の熱分解のための方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種の有機材料(バイオマス、スラッジ、有機かす、固型採油残渣、ふすま、乾燥発酵残渣、堆肥、動物排泄物、使用不能タイヤ、一般ポリマー、泥炭など)を熱分解(解離)して商業的製品、例えば、油(脂肪画分、ディーゼル、芳香族化合物、リモネン、タールなどを含む)および炭(植物、亜炭、瀝青炭の、カーボンブラック−NFR型、などの)を得るための装置に関する。また、本発明の装置は、油、有機塩素炭化水素およびダイオキシンで汚染された製品および土壌の破壊も可能とする。
【背景技術】
【0002】
1981年公開の特開昭56−115386号公報には、古タイヤを炭化させて熱を発生させるための装置が記載されている。これは、原料中に含まれるカーボンブラックの回収の心配をすることなく、炭を得るために発生したガスを燃焼させることによって行なわれている。言い換えれば、この装置は、炭、原料がタイヤおよび油である場合には得られる回収カーボンブラック、および油である反応生成物の使用を可能とはさせない。特開昭56−115386号公報では、燃焼ガスを処理される材料と、孔5を通して直接接触させることによって、タイヤが加熱されている。実際は、この日本出願中に記載された装置は、3つの同心の容器を備えたガス化装置である。
【0003】
本願は、反応生成物の使用を可能とする装置を開示しており、この反応生成物は炭(原料がタイヤの場合には得られる再生カーボンブラック)および油である。特開昭56−115386号公報と本願との構成上の概念は、完全に異なっている。本発明におけるタイヤ(またはいずれかの他の原料)の加熱は、三重管法(3つの同心管)によって間接的に実施される。原料は、三重管の中間管および三重管の外側管の間の空間に配置され、そして加熱ガスは、三重管の中間管および三重管の内側管の間の領域および、更に三重管の外側の領域を通過する。本発明は、気密の装置であり、石炭、石油および下層土壌中のガスの地質学上の形成条件(Ernest Bayerによって)、その分留、能率化された充填、取り出し、低エネルギー消費、投資費用、丸ごとのタイヤを含めたいずれかの有機材料の操作および処理、を再現する。
【0004】
1931年公開の英国特許第362522号明細書には、590℃〜700℃の範囲の、「平均温度での炭化」のために、バッチ形式で操作される装置が記載されている。500℃超では、このプロセスは熱分解性(ガス化)であり、そして500℃未満では低温転化(分解+合成)である。本発明の通常の操作の範囲は、380℃〜420℃の間であることに注意しなければならない。380℃未満では、この反応は非常に遅く、そして経済的に価値がなく、そして420℃超では、このプロセスによって発生された大抵の油の熱分解が開始する。更にこの英国特許については、反応が一度終わったら、生成したコークスの取り出しに重大な困難があることに注目することが重要であり、それはコークスが反応器壁にこびりつくからである。以下の2つの手段が、この問題を克服するために設計されている。
a)コークス化チャンバーの体積は、空洞壁2の動きによって増加し、空洞壁はその末端の1つで連接されている(図1)。生成品は、対の板の間に配置され、そして対の板の間の空間で加熱が行なわれる。
b)この装置は、空洞壁が動かされた時に加えられるコークスを押す装置を有しており、そして同時にコークス化チャンバーの下部の連接された扉が開放されてコークスの取り出しを可能にする。
【0005】
本発明は、炭の取り出しの問題を、簡潔で異なった方法で解決するものであり、反応が終了すると、反応器を閉じている蓋は、軌条上のカート上に搭載されていて、移動され、それによって反応器は開放され、全体の装置は、約180度の角度を描くように、その水平軸(これは装置の重心を通過している)の周りで傾斜される。三重管の供給口は、供給中および反応工程では上方に面しており、排出の際は下方に面しており、そして排出口となる。従って、この特許と本発明との間の主な違いは、下記の点にある。
1)英国特許第362,522号明細書では、上方の充填口および下方の排出口を有している。本発明では、排出のためには、上方の傾けられる蓋を有するだけであり、可能な最大限の機密性を考慮している。
2)英国特許第362522号明細書では、気密性ではない。本発明は気密性である。
3)英国特許第362522号明細書では、石炭鉱物からのコークスの生成に適用されるだけである。本発明は、異なる種類の油および炭を生成する種々の原料に適用される。
4)英国特許第362522号明細書の装置は、順次的な充填と排出(ほぼ連続的)用である。本発明の装置は、バッチ式である。
【0006】
1998年公開の特開平10−279950号公報には、古タイヤ、廃ビニール、木屑などを炭化するための装置が記載されている。この装置は、垂直型の構造を有しており、そして外側の炉および内側の炉を含んでおり、内側の炉は前者と同心である。この内側の炉は、外側の炉に対して上側に突出部を有している。特開平10−279950号公報と、本発明の構造的な概念は、全く異なる。原料の供給と生成品の排出の問題は、この日本特許では、上部のフランジを通して導入される箱によって解決されており、それは内側の管の突出した部分に取り付けられている。本発明では、箱はなく、そして排出は傾けることによる。特開平10−279950号公報の箱は、3つの部分に分割されており、下方のB1、中間のB2および上方のB3である。下方の部分は、炭の漏れを防ぐために閉鎖されており、そして上方と中間の部分は、生成品を排出させることを可能にする孔を有している。
【0007】
本発明では、生成品の排出の問題は、装置の傾斜システムによって解決されている。反応が終わったならば、反応器を閉めている蓋は、軌条上のカート上に搭載されているが、移動して、それによって反応器を開放して、装置全体が、その水平軸(装置の重心を通過している)の周りで、約180度の角度を描くように、傾斜される。三重菅の供給口は、供給中および反応工程では上方に面しており、排出の際は、下方に面して、排出口となる。この日本特許の装置の主な問題は、単一の菅を有しており、それは、もしも工業的な量に適用される場合には大きな直径であることを意味していることである。内側の菅の外側の炉壁中の炭化された材料は、中心部に位置する材料の断熱材として作用し、このプロセスが終了するのに数時間、そして更には数日を必要とし、従ってこの装置は、工業的な用途には少しの有用性しかない。本発明の装置は、種々の更なる特徴の他に、処理時間の問題を、環状の部分に配置された原料の内側から、および外側からの加熱を備えた三重管によって解決しており、それが小さな材料厚さおよび約3時間の処理時間をもたらし、それ故に工業的な能力が達成されることを可能にする。また、本発明は、反応に用いられるガスが、本発明の他の態様とは異なる温度であることができる可能性を含んでいることに注意しなければならない。
【0008】
1929年公開の英国特許第330980号明細書には、石炭鉱物、泥炭、木材などの炭化のための装置が記載されている。英国特許第330980号明細書と本願での構造的概念は、操作原理が、英国特許では連続式であり、そして本願ではバッチ式であることを始めとして、完全に異なっている。英国特許第330980号明細書には、回転ラック式に環状に対称に搭載された、種々の垂直型の固定された容器(レトルト)を含む装置が記載されている。これらのレトルトの回転ラックの周りは、環状の外形を備えた鐘状のものがあってトンネルを形成しており、それがレトルトの回転ラックを覆っている。このトンネルは、ローラーおよび軌条の上に搭載されており、周期的な円形の運動を有しており、そして砂浴によって絶縁されている。このトンネルは、供給、加熱および冷却領域を有している。従って、装置の連続操作が確立されている。また、それぞれのレトルトは、充填するための上方口と、炭を箱中に排出するための下方口を有しており、それぞれの一連の3つのレトルトは、蒸気の流出(副生成物)のための固定された配管を有している。この収集配管を通して、このプロセス中で発生した蒸気が吸引されており、それは蒸留プラントへと運ばれる。この英国特許には、本発明の装置の主要な特徴であって、配置が円筒形で、垂直型の、そして完全に異なる機械的要素およびプロセスである三重管の形状に類似したものは存在しない。気密性の欠如と、反応温度は、この英国特許の最終生成物が、本発明のそれとは全く異なることを意味している。
【0009】
1992年公開の米国特許第5095040号は、方法特許である。それには、大気のない環境中ではあるが、気密ではない、古タイヤの熱処理のための慣用の装置(タイヤ裁断機、振動篩、電磁石、貯蔵ホッパー、回転炉、燃焼装置、温度制御器、充填物入りの凝縮塔、油貯槽および煙突)の使用が記載されている。このプロセスの順序は以下の通りである。a)タイヤの裁断、b)1.27cm(1/2”)〜1.9cm(3/4”)の範囲の大きさの微細な断片の区分、および金属を含む粗い材料の廃棄、c)原料のサイロ肺(silo pulma~o)(小片)、d)大気の不存在下での回転炉中での炭化、e)固体生成物(多孔質炭)の回収、f)油を発生させる蒸気の凝縮、およびg)非凝縮性ガスの燃焼または煙突からの排出。この米国特許には、固体生成物(多孔質炭)の特徴および用途についての言及はない。本発明では、脂質、タンパク質およびリグノセルロースを含むバイオマスの処理で炭を生成し、そしてタイヤの処理で再生カーボンブラック(NFR)を生成する。油の化学組成と用途は同様に言及されないが、しかしながらそれらの物理的性質、41.8MJ/kg(18000BTU/ポンド)、比重0.90、流動点−7℃、および沸点112℃(#4オイル)に言及している。非凝縮性ガスは、煙突に移送されるか、または1個もしくは2個以上の燃焼器で燃焼される。主要なプロセス工程は、ゴムの炭化であり、これは以下の寸法、直径=609mm、長さ=6300mmおよびステンレス鋼シートの厚さが11.1mm、を有するステンレス鋼管を含む回転式炉中で行われる。この管は、持ち上げる翼、および材料の牽引、および5〜10度の範囲での傾きを与え、炉中への空気の進入を防ぐように、供給口は処理中の材料の流出のための排出口よりも高い。回転は遅く、3rpmの水準である。この回転炉中で処理される材料の滞留時間は、7〜8分間であり、この回転炉の充填率の低さのために、2〜3トン/時間の概算の生産量となる。この回転炉は断熱箱によって取り囲まれており、回転式管の下側の部分の方に向けられた燃焼器が設置されている。
【0010】
温度センサーが、この管の本体中に設置されており、温度を所望の条件に保持し、それは、ゴムの投入:480℃〜540℃、中心領域:480℃、そして炭の流出:425℃〜440℃である。煙34は、160℃〜190℃の範囲の温度で反応器から出てゆき、そして凝縮塔は、60℃〜70℃の範囲で運転される。概算の加熱速度は、125℃/分であり、不活性急速熱分解速度に低下する。米国特許第5095040号明細書では、ベルトもしくはプロペラコンベヤーのシステムの代わりの、平滑な壁を備えた回転炉の使用が強調されており、処理される材料の接着性の特徴による固着の問題を回避している。従って、米国特許第5095040号明細書は、本発明に似た特徴を有していない。本発明は、新規な装置、従って新規な方法を開示しており、それは熱分解ではない、何故ならば、それは500℃未満であり、不活性雰囲気中(完全にOがない)であり、そのために低温転化の名称がある。本発明で用いられるこの方法では、60〜90分間の滞留時間によって可能となる、分解および合成が同時に起こっており、従って、最大化(量の増加)と油の品質の向上をもたらす。この米国特許中に記載された方法を開発するのに必要な主要な装置は、慣用の回転炉であり、これは本発明中で規定される三重管の束を備えた熱交換型反応器とは全く異なる構造的特徴を有する装置である。回転炉の運転は連続式であり、そして本発明の反応器はバッチ式である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
<本発明の目的>
3つ組みの多重管の構造を備え、精巧な壁を有する、三重管と称される装置であり、化学的反応器と熱交換器の機能を同時に果たす装置を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
化学反応の間の原料および生成品の酸化を避けるために、三重管の環状領域中の雰囲気を酸素なしに保持することが、本発明の目的の1つである。
【0013】
化学反応の熱的加熱エネルギーの消費を低減させるように断熱性外壁を備えることが、本発明の装置の他の目的である。
【0014】
迅速に原料を充填し、そして固体生成品を排出することが、本発明の目的の1つである。
【0015】
脂質およびタンパク質(一緒に、もしくは別個に)を、油、炭および非凝縮性ガスに転化することが、本発明の装置の他の目的である。
【0016】
リグノセルロース原料を、油(タール)、炭、水および非凝縮性ガスに転化することが、本発明の装置の他の目的である。
【0017】
タイヤおよび一般のゴムを、油(リモネンおよび芳香族化合物の画分を含む)、回収カーボンブラック(元々のカーボンブラックおよびゴムの製造で用いられる灰分(亜鉛および硫黄、ケイ素、アルミニウム、鉄、チタン、カリウムの化合物)を含む)、および非凝縮性ガス、に転化することが本発明の装置の他の目的である。
【0018】
プラスチックおよび一般のポリマーを、フレオンもしくは極低温の温度で冷却することによって、それらのモノマー(エテン、プロペン、スチレンなど)、炭、灰分(亜鉛および硫黄、ケイ素、アルミニウム、鉄、チタン、カリウムなどの化合物)および非凝縮性ガスに転化することが、本発明の装置の他の目的である。
【0019】
有機塩化物およびダイオキシンおよびフラン(PCB、HCB、PCDDおよびPCDF)で汚染された土壌もしくは他の材料を、結果として除染された材料を得るために、処理することが、本発明の装置の他の目的である。
【0020】
分別凝縮によってより純粋な分離された製品を得るか、または結果として得られる製品の、エネルギー分野で考えられているものとは異なった使用を可能にするための、通常よりも更に純粋な結果を得ることが、本発明の装置の他の目的である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1.1】図1.1は、本発明の目的である三重管を備えたCBT反応器の正面図である。
【図1.2】図1.2は、本発明の目的である三重管を備えたCBT反応器を、水平の切断線A−Aにおいて、示している。
【図1.3】図1.3は、本発明の目的である三重管を備えたCBT反応器を、垂直の切断線B−Bにおいて、示している。
【図1.4】図1.4は、本発明の目的である三重管を備えたCBT反応器を、透視図で示している。
【図2.1】図2.1は、本発明の目的である、32本の三重管を備えたCBT反応器の正面図を示している。
【図2.2】図2.2は、本発明の目的である、32本の三重管を備えたCBT反応器を、水平の切断線A−Aにおいて、示している。
【図2.3】図2.3は、本発明の目的である、32本の三重管を備えたCBT反応器を、垂直の切断線B−Bにおいて、示している。
【図3】図3は、本発明の目的であるCBT反応器の設置の典型的な配置の例を示している。
【図4】図4は、CBT反応器の加熱および冷却曲線ならびに本発明の反応器に含まれる物質の累積の反応率を示している。
【図5】図5は、三重管への伝導によって移動する、長さの単位当たりの熱流およびそれらのそれぞれの方程式を示している。
【図6】図6は、三重管の環状部の厚さに対する、炭による伝導によって移動する熱流、および加熱熱量の変化を示している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<本発明の要約>
本発明は、容器と熱交換器の機能およびその化学反応と熱交換を同時に実現することを可能にするCBT反応器に関する。この反応器は、技術的かつ経済的に実用的な三重管の数の、三重管の形態である3つの同心管の、四角形の配置(またはいずれかの他の幾何学的形状)で構成されている。
【0023】
本発明の3つ組の管は、三重管と称され、垂直に配置されていて、上部を通して、ホッパーによって原料を充填され、そして反応器を傾けることによって、固体生成物を排出する。この三重管配置では、熱い加熱ガスは、三重管の外壁伝いにと、三重管の内側管と中間管との間の領域伝いに、の同時に進入し、そしてバイオネット(baioneta)と称される最小の内側管を伝って出て行く。この配置は、プロセスの工程における、熱い加熱ガスの流入と流出の間の温度差ΔTが、ちょうどΔT=415−400=15℃となることを可能にして、等温反応器の特徴を与える。これらの管は、好ましくはステンレス鋼310で作られており、そして平均温度(380℃〜450℃)に耐えられる他の鋼も用いることができる。
【0024】
CBT反応器の全体的な流動状況(充填から排出までの、全ての処理工程を含む)は、バッチ式であり、そして原料に応じて、約6〜8時間継続する。このバッチ工程には、供給、加熱、油の抽出および凝縮による処理、冷却、傾斜および炭の処理、がある。それぞれのバッチにおいて、この反応器は気密に保持され、酸素が存在せず、NまたはCOを担体ガス(ga's de arraste)として用いる。原料は、外部乾燥機で、少なくとも約95%の乾燥物まで、乾燥される。
【0025】
このプロセスの各相は以下の通りである。この反応の固相は、外側管と中間管の間の環状の領域中に存在し、原料自体の一部である無機触媒(SiO、Al、FeO、TiO、KO、Znなど)を有している。蒸気相(タール、脂肪油、ディーゼル、芳香族化合物、リモネン、炭化水素のモノマーおよび水の蒸気)および非凝縮性ガス相(CO、CO、H、CH、Nなど)は、転化の間に生成される。外部の触媒を、回転炉、流動床またはターボ乾燥機中での乾燥の間に、原料に混合することができる。外側管の外側および中間管と内側管の内部の、存在する各相は、CBT反応器を加熱するために外部で発生された、高温ガス発生器からの燃焼ガスを含んでいる。
【0026】
CBT反応器内部での反応の期間の材料の移動状態は、1)原料:240秒間でのホッパーを通した上部からの充填、2)固体(転化される固体):バッチ処理期間の6〜8時間の間は固定床、3)蒸気および非凝縮性ガス:同様に6〜8時間のバッチの期間の間の三重管の環状領域に沿った抽出、4)加熱燃焼ガスおよび冷却空気:8秒間の滞留時間の連続流、5)炭:約120秒間での傾斜による排出、である。蒸気と非凝縮性ガスは、環状領域において上方または下方の流れ(Nのパージによる抽出)を有することができ、後者はそれらと、固体の塊中に存在する触媒との接触を広げるように設計されている。
【0027】
本発明の反応器中で用いられた原料の直径は、ミリメートル以下の粒子(ふすま、固型採油残渣、かす、スラッジ、排泄物)から、塊(削りくず、裁断されたプラスチック)およびブリケット(briquetas)(農芸の植林、製材所および草の葉や茎の残余)のセンチメートルおよび、裁断の必要なしに丸ごと処理される自動車、トラックおよびトラクターからのタイヤのメートルまでに亘る。トラックタイヤでは、Φ=650mmの4〜5本のチューブが、約Φ=1350mmの単一のチューブと置き換えることができ、大きな寸法は、より長い処理時間を必要とする。三重管の寸法は、特定の要求に応じて変わる可能性があることに留意しなければならない。最も大きな要求は、自動車タイヤである。明らかに低密度の材料は、自動車タイヤのものと同様の直径を有する、円筒形もしくは環状体の形態に、予めブリケット化される。
【0028】
このCBT反応器の熱移動率および大きさが、本発明の重要な独創性を構成している。反応に含まれる生成品の主要な画分は炭(40〜60%)であり、断熱材であって、転化のための熱の移動を妨げる。本発明は、この問題を、環状領域の外側および内側から加熱して、伝熱厚さを約175mm未満に保持して、転化時間を約3時間に短縮することを可能にする三重管によって解決しており、この時間は、慣用の炭化炉よりも4〜10倍短い。良好な大量処理速度は、明らかに、処理される原料の特定の平均体積で達成される(表1)。伝熱の最適な環状部の厚さ(175mm)と、完全な乗用車のタイヤの幅とは幸運な一致があり、費用の掛かる裁断操作の必要性を免除する。
【0029】
高温ガス発生器の燃焼ガスでの連続的加熱およびCBT反応器の三重管の束の金属伝導性のために、温度制御は優秀である。この高温ガス発生器は、いずれの種類の燃料(バイオマス、油、天然ガスまたはGLP)を用いてもよい。熱サイクル(加熱、転化および冷却の工程)は、1日当たりに3〜4バッチの生産を可能にする。
【0030】
本発明は、気密の蓋を備えた外箱、外箱と蓋の内側表面を通して配置された断熱層を含み、かつ、内部に、実質的に垂直に位置する3つの同心管を備えた少なくとも1つの構造体を含み、この構造体の内側と外側から、ガスによって加熱するのに好適な壁の厚さを備えている、いずれかの種類の有機材料の熱分解のための装置であると考えることができる。
【0031】
3つの同心管の構造体は、内側管、中間管および外側管を含み、そして管の環状の領域の外側と内側を加熱される。外側管の内壁および中間管の外壁の間の間隙は、約175mmである。3つの同心管を備えた構造体は、2〜5mm、好ましくは3mmの厚さの実質的に薄く、この装置と実質的に同じ長さの壁を有している。
【0032】
伝導によって移動する、加熱のための、三重管への熱流は、中間管の内側から3つの同心管の環状領域へと、および外側管の外側から3つの同心管の環状領域の中心へと、同時に起こり、加熱に用いられるガスは、分解される材料とは物理的な接触がない。プロセスの工程における高温ガスによる加熱は、流入と流出のガスの間で、約15℃の温度差を可能とする。
【0033】
この装置は、バッチ操作の反応器であることに注意しなければならない。
【0034】
外箱に用いられる材料は、好ましくは炭素鋼である。同心管に用いられる材料は、好ましくはステンレス鋼310であり、380℃〜420℃の範囲の平均温度に耐える他の材料も用いることができる。外箱と蓋の内側に用いられる材料は、好ましくは外側構造体の断熱のための耐熱性の被覆および、装置の蓋の密閉のためのヴァイトンもしくはシリコーン封止材である。
【0035】
本発明の装置は、蒸気および非凝縮性ガスをパージするためのNおよびCOを与える空気圧縮装置および送風装置、ならびに加熱ガス供給および流出組立体を含んでいる。この加熱ガス供給および流出組立体は、高温ガス流入継ぎ手、高温ガス流入充填部(plenum)、高温ガスの流れの均一化のための下側鏡、中間鏡、加熱ガス捕捉導管、加熱ガス流出充填部、および加熱ガス流出継ぎ手、を含んでいる。
【0036】
また、本発明の装置は、好ましくは2つの冷却回路を含んでいる。第1の冷却回路は、同じ加熱管を含んでおり、そして換気装置による通気と、高温ガスの煙突への流出を与えられている。第2の冷却回路では、内部の冷却は、不活性ガス(NまたはCO)の、管の環状部中の炭上への直接の循環による。この第2の冷却回路は、パージ流路、蒸気と非凝縮性ガスの流出、およびルーツ型送風機による熱交換器中の中性ガスの再循環を含んでいる。
【0037】
また、本発明は、いずれかの種類の有機材料の、前述の装置を用いた熱分解のための方法を含んでおり、そして有機材料を装置に供給する工程、装置内部の同心管の中に位置する環状の領域の内側および外側でのガスで加熱する工程、油の抽出および凝縮で処理する工程、およびガスで冷却する工程、および装置を傾斜させる工程、を含んでいる。
【0038】
また、本方法は、高温加熱ガスの流入および流出の間の温度差が、プロセスの工程において、約15℃を維持している転化工程を含んでいる。反応材料の転化のための加熱は約3時間、好ましくは165分間行われる。この加熱は、外側管の外側および、中間管と内側管との内側で行なわれる。反応材料の排出のための冷却は、約2時間行われる。
【0039】
前記の方法では、Nが、酸素を追い出すために装置中に送られる。反応の加熱は、高温ガスを、全ての管の中に同時に供給することによって行なわれる。
【0040】
また、この方法は、転化の中で発生される蒸気および非凝縮性ガスの抽出および凝縮の工程を含んでいる。
【0041】
CBT反応器は、通常は次の4つの主要な材料をその製造工程で用いる。a)周囲温度で運転する反応器の外側構造体中の炭素鋼、b)ステンレス鋼310または、380℃〜420℃の間の運転温度を表示されている同様の耐熱鋼、c)反応器熱交換器それ自体の外側構造体を内部温度と断熱する耐熱被覆、およびd)反応器の蓋の密閉のための、ヴァイトンまたはシリコーン封止材。市場に存在している材料(ベアリングなど)の機械的な耐久性は、64までの三重管(表2)を備えたCBT反応器の製造を可能にする。
【0042】
反応器の本プロセスにおける主な外部操作には、a)回転炉、流動床またはターボ乾燥機中での原料の乾燥、b)供給、c)いずれかの種類の燃料を用いた炉中での高温ガスの発生、d)転化の中で発生される蒸気および非凝縮性ガスの抽出および分画された凝縮またはそれ以外、およびe)冷却水塔およびポンプ、蒸気の凝縮液の熱交換器ならびにガス洗浄水よって行なわれる熱交換、f)NまたはCOの供給、g)炭の排出と処理、がある。
【0043】
ポリマーの転化において発生されるモノマー(エテン、プロペンなど)を凝縮するには、水冷却塔をフレオンもしくは極低温冷却に置き換えられる。
【0044】
供給ホッパーは、それぞれの三重管に2つに分かれたバタフライ弁を有する、四角または丸型の箱である。充填された後に、これらのホッパーは、高架のクレーンによって持ち上げられ、反応器の頂部の上に配置され、そして排出される。より大きな反応器では、このホッパーは、公道の規制寸法を考慮して、半分か四分の一に分割されており、そして原料の充填をそれらの発生場所で供給することも可能になるようにしている。
【0045】
炭の処理は、単純化されたまたは完全なものであることができる。処理は、燃料が塊になっている場合には単純化される。処理は、タイヤの転化から得られた回収カーボンブラック(NFR)の場合であり、タイヤの転化が、最初は鋼製メッシュの分級工程を有し、次いで粉砕して、そして20μm、7μmもしくは1μm未満の粒子へと分類される場合には、完全である。
【0046】
CBTは有機塩化物およびダイオキシンをプロセスの気密性によって破壊し、そして不均一結合(C−O、C−H、C−Cl、C−N、Cl−Oなど)を切断するが、本発明のこの装置は、ダイオキシンの完全な破壊を、原料がこれらの汚染物質を含む場合のために、非凝縮性ガスの流出部に溶融塩床(850℃)を設置することによって、可能にする。
【0047】
本発明の反応器の態様の使用では、以下の基本的な工程が発生する。外部の原料を乾燥すること;2つに分かれたバタフライ弁をそれぞれの三重管のために有するホッパーによって、全ての三重管に同時に供給すること;いずれかの種類の燃料を用いて、高温ガス発生器によって反応器を加熱すること;加熱の空気吸引と同じ系を用いて(炉は停止して)冷気を通すことにより反応器を冷却すること;ならびに転化の中で発生された蒸気および非凝縮性ガスの抽出および分画した凝縮またはそれ以外;蒸気の凝縮に用いられる熱交換器およびガス洗浄器の熱交換器の、フレオンもしくは極低温冷却塔による、ポリマーによって発生されたモノマーのための、冷却。
【0048】
本発明は、圧縮空気圧縮機をその機器の中に、そしてNもしくはCOの供給のための送風機を蒸気と非凝縮性ガスをパージするために用いている。処理は簡略化されるか(発送または包装)または完全(炭の粉砕および分類)であることができる。回収されたカーボンブラック(NFR)が、中古タイヤの処理から生成されることに注目しなければならない。封止は、反応器の蓋によって全体的であることができ、または三重管のそれぞれ個別であることもできる。排出は、傾斜することによって行なわれる。本発明の反応器の処理においては、非凝縮性ガスの少こしの発生がある。ガスが潜在的に毒性の化合物を含まない場合には、非凝縮性ガスを炉からの燃料として、熱回収が発生する。ダイオキシンおよび有機塩化物の完全な除去は、非凝縮性ガスを溶融塩床を通すことによって達成される。
【0049】
本発明の装置において調整される材料の種類をより明確に理解するために、原料は以下のように分類される。
【0050】
Ia:汚れていないバイオマス:木材、植林残渣および潅木(植物型の炭およびタール)、Ib:カリウムで汚染された、汚れていないバイオマス:農業残渣、草、バガスおよびサトウキビわら(植物炭およびタール)、II:固型採油残渣、ふすま、穀物残渣、乾燥脂質、肉粉、骨粉、血粉など(脂肪油および炭)、III:排泄物(ニワトリ、豚および牛の糞)、土の含量によっては、この分類は分類IIもしくは分類IV(脂肪油および炭)になる、IV:家庭および工業的汚水処理プラントのスラッジ(脂肪油および炭)、V:タイヤ、ゴム(リモネン/芳香族油および回収カーボンブラック−NFR)、VI:プラスチックおよびポリマー(モノマーおよび炭)、特殊品:残渣および汚染された土壌中に含まれる有機塩化物とダイオキシン(PCB、HCB、PCDDおよびPCDF)の破壊。
【0051】
【表1】

【0052】
【表2】

【0053】
<図面の詳細な説明>
図1.1〜1.4および2.1〜2.3は、それぞれ1つの三重管および32の三重管を備えた本発明のCBT反応器を示しており、それらは、それらの間で寸法だけが異なるが同じ構成概念を用いている。部品1〜5は、構造支持体1、外箱2、傾斜軸3、モーター減速機4および反応器の断熱材5を含んでいる。部品7〜10は、三重管組立体を形成しており、内側管7、中間管8、外側管9およびパージ管10を含んでいる。この三重管は、本発明の主要な部材を構成しており、全部で8つの概念があり、すなわち、固定床反応器、熱交換器、不活性ガス吸引床、プロセスの間に形成された炭によって引き起こされる低熱伝導による実現性(断熱)の大きさ、形成された炭の断熱を圧倒する中性のガス(NまたはCO)による直接の冷却、乗用車のタイヤの寸法と、前述の部材の寸法の一致、反応器の全体の堆積の約1/3の有効な占有、ならびに加熱ガスの流体力学における低障害と三重管の外側の冷却、である。
【0054】
部品11〜17は、ガス流入継ぎ手11、高温ガス流入充填部(plenum)12、下側鏡13(高温ガス流ホモジナイザー)、中間鏡14、加熱ガス捕捉導管15、加熱ガス流出充填部16および加熱ガス流出継ぎ手17、を含んでいる。これらの部品は、供給器組立体および炉によって発生された高温ガスの流出口を示している。部品18は、上側鏡を示しており、これは運転中(垂直の位置)および傾斜させる間に、部品13(下側鏡)、14(中間鏡)、16(高温ガス流入および流出充填部)による援けを得て、ステンレス鋼と断熱材の使用により外側構造の熱損失を低減させながら、三重管の荷重を支持する。部品9(図1および2)は、反応器の蓋を示しており、これは液圧のシリンダーによって閉じられる。この蓋19は、その周りの軟質および硬質ゴムによって封止される。部品25は、蓋19中に設置された蒸気およびガスの流出口を示しており、液圧シリンダー28によって駆動される継ぎ手27によってベンチュリ55(図3)と結合されている。部品29は、固定装置および軌条上でのキャスターでの移動を備えた蓋移動カートである。部品37では、乗用車のタイヤを受容することができる4〜5本の三重管を、トラックタイヤを受容することができる三重管で置換することが可能性である(図2.2)。乗用車用タイヤとトラック用タイヤの比率は、20/1であり、そしてトラック用タイヤを処理するには、それぞれの反応器中に単一の三重管を設置すれば十分である。トラック用タイヤ用の三重管の外側管9と中間管8の間の距離は、伝熱の効率的な距離からは外れるが、この欠点は反応時間の増加(2つの連続したバッチ)によって、および最初の反応の後の排出の阻止によって、補償される。阻止は、装置自体に搭載されてもよく、されなくてもよい固定装置によって行なわれる。
【0055】
図2.1は、32の三重管を備えたCBT反応器を示しており、これは円形の断面を有しており、そしてまた四角の断面で構成されていてもよい。この場合には、反応器は前の説明よりも4つ多くの三重管を有している。本発明の三重管は、伝熱に対しての効果的な距離が維持されている限り、いずれの形状の断面を有していてもよいことに留意しなければならない。この配置は、より大きな投資コストを有しているが、しかしながらバッチ毎のより大きな生産量のためにより低い運転コストを有している。工業的な実施によって、いずれの配置が経済的により有利であるかが示される。
【0056】
1つの三重管を備えたCBT反応器と32の三重管を備えたCBT反応器は、同様に、冷却されたゴム23で作られた気密の封止環を備えた三重管のための全体的な蓋19、反応器本体上に支持された環体に対して蓋に圧力をかける回転式係合を備えた液圧シリンダー24、断熱材5(例えば、セラミック繊維)、上側鏡18および支持構造体1を含んでいる。この同じ全体的な蓋が、四角の断面を受け入れるように適用される。主な違いは、四角の断面の反応器では、この構造は、I字の外形である、そして円形の断面の反応器ではU字の形状の外形を有していることである。また、CBT反応器はそれぞれの三重管について個別の蓋を備えた選択肢での運転も可能である。
【0057】
これらの部品は前述の選択肢と同じであり、唯一の違いは、反応器におけるそれらの配置である。全体的な蓋の選択肢での、蒸気および非凝縮性ガスの流出継ぎ手は、以下の部品を含んでいる:蒸気および非凝縮性ガスの流出口25、フランジ26、伸縮継ぎ手27、および液圧シリンダー28。部品25の28からの脱離は、反応器の傾斜を自由にするための、カート上の蓋の移動を可能にし、部品27は、伸縮継ぎ手であり、そして部品28は液圧シリンダーであって、これが係合を取り消させ、継ぎ手組立体が、蒸気の凝縮と非凝縮性ガスの冷却のベンチュリ配管55(図3)上に固定される。
【0058】
CBT反応器設備の典型的な配置が、図3に示されており、ここでは供給と炭の排出が行なわれている。タイヤの供給ホッパー40は、2つに分かれたバタフライ弁をそれぞれの三重管について有しており、ホッパーは、待機位置に配置されている。汚染されたスラッジなどの供給ホッパー41は、待機位置にある。高架のクレーン42は、ホッパーをカートから引き取り、待機位置に、そして次いで供給操作のために反応器の頂部まで持ち上げ、この高架クレーンはまた、装置を据え付けるため、および維持するためにも用いられる。排出ホッパー43は、反応器の傾斜によって炭を受容し、それからコンベヤベルト44、そして脱集塊ロール45続き、コンベヤベルト46上に落下させる。タイヤの場合には、鋼は電磁石47によって、次いでコンベヤベルト48へ、そして梱包機49へと分類される。コンベヤベルト46の後に、炭はスネール(caracol)50に従って降り、それが炭を箱エレベータ51へと移送し、炭がエネルギーの目的(燃料)で用いられる場合には、これが炭を容器52に移す。回収カーボンブラック(NFR)を得るためのタイヤの処理の場合には、箱エレベータ51は、炭(NFR)をハンマーミル53中に排出し、そして次いでバグハウスを有する分級機54へと排出し、これは分級された最終製品を、大袋袋詰め機または紙袋へと放出する。
【0059】
蒸気および非凝縮性ガスの流出口25は、ベンチュリ55へと導き、タンク56中に凝縮させて、そこからそれらはポンプ57によって凝縮塔58へと熱交換器59を経由して送液される。凝縮の後に、油は、水/油遠心分離機60を通って、次いで貯蔵ポンプ62を有するタンク61へと進む。非凝縮性ガスは、通風装置63によって吸引され、これにより非凝縮ガスはデミスタ64(凝縮分別機)移送され、そして炉66へと運ばれる。ポリマーの処理では、非凝縮性ガス(モノマー)は、冷却もしくは低温技術によって凝縮される。有機塩化物およびダイオキシンを含む原料の処理専用のCBT反応器では、非凝縮性ガスは高温バーナーおよび溶融塩床を通過する。非凝縮性ガスは、水封65を通過した後に、高温炉66中で、補助燃料火炎(GLP、GN、アセチレンなど)で燃焼されて、そうしてこれらの燃焼ガスは溶融塩床68を通過し、そこで有機塩化物およびダイオキシンの最終的な破壊が起こる。原料中の塩化物含量が少ない場合には、非凝縮性ガスは、バイオマス炉67中で、直ちに燃焼される。両方の炉66、67からのそれらの燃焼ガスは、高温ガス通風機69によって吸引される反応器の高温ガス配管に合流する。温度制御は、高温空気配管中の冷却空気ダンパ(弁)による。
【0060】
2つの冷却回路がある。外側の回路は、同じ加熱配管を含んでおり、これは、通風機70による通気により、および煙突71への高温ガスの流出により行なわれる。炭の低い熱伝導率のために、冷却時間の低減の観点から、三重管の環状部における炭への直接の不活性ガス(NまたはCO)の循環による内部冷却が必要とされる。従って、パージ流路10ならびに蒸気および非凝縮性ガスの流出口25が用いられるが、しかしながら熱交換器72中の中性ガスは、ルーツ型送風機73によって再循環される。
【0061】
スラッジ、固型採油残渣、排泄物などは、油の酸化を避けるために最大で5%の湿度で乾燥させなければならない。この乾燥は、いずれかの種類の乾燥機(回転ドラム、流動床またはターボドライヤー)を用いた乾燥機組立体中で、反応器の高温加熱ガス排気を用いて、行なわれる。
【0062】
本発明では、図示されていない他の周辺機器品目もまた作動しており、以下の単体機器を含んでいる:水冷却塔、またはフレオンもしくは極低温冷却機、水ポンプ、圧縮機、圧縮空気タンク、タンクおよび窒素もしくはCO送風機。
【0063】
図4は、CBT反応器の加熱および冷却曲線ならびに、反応器中に収容されている物質の累積転化率(炭、油および非凝縮性ガスに変わった原料の割合)を示している。充填および排出時間を加えると、合計の処理時間は約6〜8時間であり、1日当たりに4〜3バッチを可能とさせる。
【0064】
本発明の装置は、用いる原料の種類に応じて、いずれかの種類の有機材料の、種々の種類の油、炭および非凝縮性ガスへの、ほぼ等温の熱化学的転化を行なう。この新しい等温反応器は、加熱手段の流入および流出の間の温度差ΔTによって規定される狭い実現可能性範囲に置かれている。ΔTが低下した(零に向かう傾向にある)場合には、処理されようとしている原料の加熱手段の伝熱容量が無効となる。経済的な実現可能性を得るように処理能力拡げる目的で伝熱容量を増加させることは、ΔTの増加、すなわち、流入温度の上昇および/または加熱手段の流出温度の低下を必要とする。第1の点(流入温度の上昇)は、油の最大分解温度(450℃)によって制限され、そして第2の点(流出温度の低下)は有機材料の最小の熱化学的転化温度(380℃)によって制限される。本プロセスの能率化、例えば、生成物(油および炭)の良好な品質と同時の、良好な処理能力は、温度差を、ΔT=70℃(最大)からΔT<15℃まで低下させることにかかっている。
【0065】
本発明は、本プロセスの間に形成される炭は絶縁材料であり、処理時間にともなった伝熱を妨げるという事実によって規定される、3時間という満足できる転化時間を達成させる。本発明は、この問題を、伝熱距離を、その両方が加熱手段から熱を受ける、最大の外部直径のΦ=650mmと最小の内部直径のΦ=300mmの間の約175mmに限定することによって解決している。上記の2つの直径の間の環状の空間は、処理される原料を容れる反応器の有効な充填空間であり、以下の典型的ではあるが、限定するものではない例によって、約33%の有効断面率をもたらす:典型的な反応器の断面=5.3×5.3m;三重管の数=36;有効充填断面π/4(Φext−Φint)=π/4(0.65−0.3)=0.261m;有効断面率=36×0.261/(5.3×5.3)=0.33=33%。充填された反応器を加熱するのと同じ時間が、反応器を開放する前に、炭が自然に発火するのを避けるために、充填物を100℃未満に冷却するために用いられる。
【0066】
<三重管における伝熱>
伝導によって三重管へ移動される熱流は、2つの方法、すなわち、a)中間管の内部から、三重管の環状領域の中心へ、b)外側管の外側から、三重管の環状領域の中心へ、によって同時に起こる。図5は、三重管への伝導による伝熱の2つの流れ、およびそれぞれの方程式を示しており、式中、T=TおよびTは、それぞれ高温および低温領域の温度であり;R、R、R、RおよびRは、三重管の直線部分の半径、および三重管の環状領域の厚さであり;Sは三重管の環状の面積であり;kAlおよびkは、ステンレス鋼310Cおよび低温転化の間に形成された炭の熱伝導率である。
【0067】
伝導による熱流は、原料を備えた三重管を加熱する熱量によって吸収され、その方程式は、以下に規定される:
【0068】
【数1】

【0069】
油および炭中の原料の加熱のための時間tで割り算した結果は以下の通りである:
【0070】
【数2】

【0071】
式中、Qは原料を転化するのに必要な熱、Lは三重管の長さ、tは加熱時間、ρAlはステンレス鋼310Sの密度、CρAlはステンレス鋼の比熱、ρは密度、そしてCpは比熱であり、最後の2つは平均値であり、初期の原料よりも形成される炭に最も近い。
【0072】
加熱する熱量としての、伝導による両方の熱流は、三重管の環状部の厚さに関係して変わることに留意しなければならない。ここでの検討は、両方の場合の環状部の厚さを基にした挙動を解析したものである。
【0073】
<実験データに対する伝熱方程式の修正>
<三重管への伝導による伝熱>
− 三重管の中間管の内部の温度: T=420℃
− 三重管の平均直径における温度: T=25℃
− 三重管の外側管の外側の温度: T=420℃
− 三重管の平均温度: T=(420+25)/2=222.5℃
− 温度Tにおけるステンレス鋼310Sの熱伝導率: kAl=18.69W/m℃
− 温度Tで形成された炭に最も近い、平均熱伝導率: k=0.9868W/m℃(この数値は、コークスの伝導率0.9519w/m℃と同じ水準である)
【0074】
− 三重管の環状部の厚さ: e=175mm
− ステンレス鋼310Sシートの厚さ: eAl:3mm
− 三重管の平均半径: R=230mm
− 三重管の中間管の外側の半径: R=R−e/2=230−87.5=142.5mm
− 三重管の中間管の内側の半径: R=R−eAl=142.5−3=139.5mm
− 三重管の外側管の内側の半径: R=R+e/2=230+87.5=317.5mm
− 三重管の外側管の外側の半径: R=R+eAl=317.5+3=320.5mm
− 三重管の中間管によって移動された熱流: q/L
− 三重管の外側管によって移動された熱流: q/L
−三重管へ移動された合計の熱量:
【0075】
【数3】

【0076】
<原料を加熱する熱量>
− 温度Tで形成された炭に最も近い、平均の比熱:Cp=1.0200kJ/kg℃(この数値は、コークスの比熱1.0366kJ/kg℃と同じ水準である)
− 温度Tにおけるステンレス鋼310Aの比熱:CpAl=0.46kJ/kg℃
− 平均密度:ρ=550kg/m
− ステンレス鋼310Sの密度:ρAl=7900kg/m
− 三重管の、25℃〜420℃の間の加熱時間:t=5400秒
− 原料集合体を加熱するのに必要な熱量
【0077】
【数4】

【0078】
<伝熱曲線の解析>
図6は、他のパラメータを一定にしたときの、三重管の環状部の厚さに対する、伝導によって移動した熱流および熱量の変化を示している。以下の点が強調される。
【0079】
原料についての一連の実験データおよびコークス石炭に近い熱伝導率と比熱は、175mmの環状部の厚さをもたらす。この厚さは、乗用車の使用不能の丸ごとのタイヤの処理を可能にする外に、種々の材料(スラッジ、スラリー、固型採油残渣、ふすま、木材など)の処理のための経済的な生産性の実現可能性を確実にする。
【0080】
ステンレス鋼の熱伝導率は、決定的な因子ではなく、そして炭の伝導率は熱伝導率を決定し、その結果、三重管および本発明の転化プロセスの全ての寸法を決定する。
【0081】
ステンレス鋼の熱量は、単に全体の加熱量の単に18.3%であり、すなわち原料および生成物(炭)がその決定的な因子であることに留意しなければならない。
【0082】
この三重管の性能が全ての原料について同じであることの理由は、熱的な挙動は、炭の性質によって決定され、そして全ての原料は、コークスと同様の性質を有する炭へと結局は転化されるからである。
【0083】
内側管の熱流は、全体の流れの40%に相当し、そして外側管は60%に相当する。50対50の分配は不可能であり、それは、次の結果をもたらすからである。
/R=R/R
すなわち、R=R
すなわち、R=(R−e/L)(R+e/L)=R−(e/L)
すなわち、e/L=0
【0084】
環状部の厚さに伴う転化時間の増加を考慮に入れるならば、それは、環状部の厚さが大きい数値になれば、加熱の熱量は、より小さな量となる結果をもたらし、その結果、2つの曲線群のe>175mmでの交差をもたらす。加熱時間の大きな増加は、熱流曲線の漸近線の挙動のために、より少ない日産量をもたらし、そしてこの技術を経済的に実行不可能にしてしまう。上記の解析は、三重管の175mmの環状部の厚さは、最適値の近くにあり、そして形成される炭の熱伝導率および比熱によって決定され、それは、最初の原料が何であったとしても、コークスの値に近い。
【0085】
本発明の他の詳細は、上部の蓋による充填と、重心を通過する軸の周りの回転によって傾けられることによる排出を伴うバッチ操作である。この蓋は、冷却された滑動性のO型リング(ヴァイトンまたはシリコーン)によって封止されていて、反応器に気密の特性(酸素がない)を与えて、形成される油および炭の酸化を防止する。従って、本発明は、初期の原料に対して、約40%〜60%の炭、10%〜30%の油、10%〜15%の水、および10%〜20%の非凝縮性ガスに相当する生成品の収率を最大化する。この蓋の開放は、小さな空気式の持ち上げと電動化されたカートによる横滑りによる。
【0086】
本発明の他の詳細は、種々の種類の原料を処理して、以下のように分類される異なる生成品を発生させるその能力である:Ia:汚れていないバイオマス:植物型の炭およびタールを発生させる、木材、植林残渣および潅木;Ib:カリウム汚染のある、汚れていないバイオマス:これもまた植物型の炭およびタールを発生させる、農業残渣、草、バガスおよびサトウキビわら;II:固型採油残渣、ふすま、穀物残渣、乾燥脂質、肉粉、骨粉、血粉などで、脂肪油および炭を発生させる;III:排泄物(ニワトリ、豚および牛の糞および他の動物)で、脂肪油および炭を発生させるが、土の含量によっては、この分類は分類IIもしくは分類IVになる;IV:家庭および工業的汚水処理プラントのスラッジで、脂肪油および炭を発生させる;V:タイヤ、ゴムで、リモネン/芳香族油、モノマーおよび回収カーボンブラック−NFRを発生させる;VI:プラスチックおよび一般のポリマーで、元のモノマー、灰分を含む炭およびフレオンもしくは極低温で非凝縮性ガスを発生させる;特殊品:残渣および汚染された土壌中に含まれる有機塩化物とダイオキシン(PCB、HCB、PCDDおよびPCDF)の破壊。
【0087】
原料の種々の分類を使用する能力および種々の種類の油および炭を得ることは、前述の温度、時間および気密性能に関係しており、同様の装置ではこれまでに決して達成することができなかった種々の経済的な代替物を確実にする。窒素またはCOが、分解を防ぐために担体ガスとして用いられて、反応器中の油蒸気の持続時間を減少させることが注目される。
【0088】
型式によって能力の幅広い範囲があり、それは1本の三重管を備えたものから始まる。例えば、9本の三重管を有する型式(平均31t/日)、64本の管(平均220t/日)もしくはそれ以上を有する型式であってよい。小さい方の規模は、経済的な結果によって制限を受け、そして大きい方の規模は、全体では多大なトン数に達する可能性がある装置の全体の荷重(自身の質量+原料)を支持する材料の機械的な耐久力によって制限される。装置の構造体における特殊高耐性鋼および配管における超合金の使用は、大きな能力および850℃までの蒸気での活性化の可能性を備えた反応器での製造を可能にする。三重管の装置の有効長さは変えることができ、そして上記の進歩的な材料の使用によって増大させることができる。
【0089】
装置への充填は、それぞれの三重管の上に配置され、2つに分かれたバタフライ弁を有するホッパーによる。このホッパーは、CBTの近傍で予め充填されているか、または原料の産出の製造元で予め充填され、そしてトラックでCBTへと移送され、そして反応器の供給高さの床へと高架のクレーンによって持ち上げられる。このホッパーは、待機位置にあり、そして反応器が前の反応物を排出した後に、反応器は充填位置に戻る。その後に、ホッパーは装置上に配置され、そして2つに分かれたバタフライ弁が開放され、迅速に充填を完了する(約4分間)。例えば、このホッパーは、小さな装置(1本および16本の管)の場合には、単一であってよく、平均規模の装置(25、36および49本の管)の場合には2基、そして巨大な装置(64本の管またはそれ以上)の場合には4基であることができる。このホッパーの分割は、ホッパーが公道規制基準(最大3.20m)内の幅を有することを可能にし、バイオマスと残渣の大量の保管の必要なしに、バイオマスの供給と処理の間の「ジャストインタイム」での運転を可能にする。反応器の調整、公道規制基準内の幅を有するホッパーの再分、構造材料によって支持される荷重容量が、本発明の装置の規模を決定する。
【0090】
また、本発明の反応器は、装置の重心を通過する軸の周りに傾斜させることによって、固体生成品の迅速な排出(約2分間)を可能とする。排出は、振動ホッパー上へ行なわれ、このホッパーは、固体生成物を、市場の要求に従った仕上げの工程(分級機および包装を有する、ロールもしくは崩壊ミル、振動機、磁気分離機、ハンマーもしくはディスクミル)へと移送する。
【0091】
<特許の凡例:低温転化のための装置>
【0092】
【表3】

【0093】
【表4】

【0094】
【表5】

【図1−1】

【図1−2】

【図1−3】

【図1−4】

【図2−1】

【図2−2】

【図2−3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
いずれかの種類の有機材料の熱分解用装置であって、
気密性の蓋(19)を備えた外箱(2)、
外箱(2)および蓋の内側表面を通して配された断熱層(5)、
を含むことを特徴とし、更に、前記装置が、
内部に配置されており実質的に垂直に配置された3つの同心管を備えた少なくとも1つの構造体であって、該構造体の内側および外側からガスによって加熱するために好適な壁厚を備えた構造体を含んでなる、装置。
【請求項2】
前記3つの同心管を備えた前記構造体が、内側管(7)、中間管(8)および外側管(9)を含み、加熱が前記管の環状領域の外側および内側表面上で実現される、請求項1記載の装置。
【請求項3】
外側管(9)の内側壁と中間管の外側壁との間の間隙が、約175mmであることを特徴とする、請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記3つの同心管を備えた前記構造体が、厚さが、2〜5mmの範囲、好ましくは3mm、そして長さが前記装置と実質的に同じである、実質的に薄い壁を有していることを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記3つの同心管への伝導によって移動する、加熱のための熱流が、中間管(8)の内側で前記3つの同心管の前記環状領域の中心へと、そして外側管(9)の外側で、前記3つの同心管の前記環状領域の中心へと、同時に発生し、加熱に用いられるガスが分解される材料とは物理的な接触を持たないことを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項6】
プロセスの工程の中で、高温ガスによって行なわれる前記の加熱が、該ガスの流入および流出の間の温度差が約15℃であることを可能にすることを特徴とする、請求項1または5記載の方法。
【請求項7】
バッチ操作反応器であることを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項8】
前記外箱に用いられる材料が、好ましくは炭素鋼であることを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項9】
前記同心管に用いられる材料が、好ましくは310ステンレス鋼であり、380℃〜420℃の範囲の平均温度に耐性のある他の材料を用いることができることを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項10】
前記外箱および蓋の内側に用いられる前記材料が、好ましくは前記外側構造体の断熱のための耐熱性被覆および前記装置の前記蓋を封止するヴァイトンもしくはシリコーン封止材であることを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項11】
空気圧縮装置および蒸気と非凝縮性ガスをパージするためのNもしくはCOを供給する送風機を含むことを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項12】
加熱ガス供給および流出組立体(11〜17)を含むことを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項13】
高温ガス流入継ぎ手(11)、高温ガス流入充填部(12)、高温ガス流の均一化のための下側鏡(13)、中間鏡(14)、加熱ガス捕捉導管(15)、加熱ガス流出充填部(16)、および加熱ガス流出継ぎ手(17)を含む、加熱ガス供給および流出組立体を含むことを特徴とする、請求項1または6記載の装置。
【請求項14】
更に、好ましくは2つの冷却回路を含むことを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項15】
第1の冷却回路が同じ加熱用配管を含み、通風装置(70)による通気、および高温ガスの煙突(71)への流出によって、行なわれることを特徴とする、請求項14記載の装置。
【請求項16】
第2の冷却回路が、不活性ガス(NまたはCO)の、前記管の前記環状部中の炭上への直接の循環による内部冷却を含むことを特徴とする、請求項14記載の装置。
【請求項17】
前記第2の冷却回路が、パージ流路(10)、蒸気および非凝縮性ガス流出口(25)および熱交換器(72)中でのルーツ型送風機(73)による中性ガスの再循環を含むことを特徴とする、請求項16記載の装置。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか1項記載の装置を用いた、いずれかの種類の有機材料の熱分解方法であって、以下の工程、
有機材料を該装置へ供給する工程、
該装置内部の前記同心管中に配置された環状領域の内側および外側をガスで加熱する工程、
油の抽出および凝縮で処理する工程、
ガスで冷却する工程、および
該装置を傾斜させる工程、
を含んでなることを特徴とする方法。
【請求項19】
プロセスの工程の中で、高温加熱ガスの流入および流出の間の温度差が約15℃に維持される工程を含むことを特徴とする、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記反応材料の転化のための加熱が、約3時間、好ましくは165分間行われることを特徴とする、請求項18記載の方法。
【請求項21】
前記加熱が、前記外側管の外側ならびに、前期中間管および内側管の内側で行なわれることを特徴とする、請求項18記載の方法。
【請求項22】
前記反応材料の前記排出が、約2時間に亘って行われることを特徴とする、請求項18記載の方法。
【請求項23】
酸素を排出するために、前記装置内部にNを導入することを特徴とする、請求項18記載の方法。
【請求項24】
前記加熱が、前記全ての管に同時に前記高温ガスを供給することによって行なわれることを特徴とする、請求項18記載の方法。
【請求項25】
前記転化において発生される蒸気および非凝縮性ガスの抽出および凝縮の工程を含むことを特徴とする、請求項18記載の方法。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−505931(P2012−505931A)
【公表日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−531308(P2011−531308)
【出願日】平成21年10月16日(2009.10.16)
【国際出願番号】PCT/BR2009/000321
【国際公開番号】WO2010/043011
【国際公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(511097647)
【Fターム(参考)】