説明

合成樹脂製ボトルの底部凹入装置

【課題】ボトル底部の反転部を反転凹入する際の反転部の突き上げに伴う底部の不用意な変形を防止して、反転部を確実に凹入させることができ、しかも装置構成を簡単とすることができる合成樹脂製ボトルの底部凹入装置を提供する。
【解決手段】ボトル3の底部13を支持する支持テーブル2に、ボトル3の底部13が挿入自在の支持穴部31と、支持穴部31内に収容されてボトル3を載置する環状の載置部材29と、載置部材29を上方に付勢する付勢部材32とを設ける。ボトル3を支持テーブル2に向かって押し付けて載置部材29を押し下げると共にボトル3の底部13を支持穴部31に挿入させてボトル3を上昇不能に押さえる押さえ部材25を設ける。押さえ部材25により押えられたボトル3の底部13に設けられた下方に突出状態の反転部17を突き上げて反転凹入させる突き上げパンチ38を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂製ボトルの底部凹入装置に関し、詳しくは、底部の一部に胴部の軸線に沿って胴部外方に突出する反転部が設けられた合成樹脂製ボトルに対し、この反転部を胴部の軸線に沿って突き上げ反転させることにより胴部内方へ凹入させる合成樹脂製ボトルの底部凹入装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の合成樹脂製ボトルとして、ポリエチレンテレフタレート製のブロー成形ボトル(PETボトル)が知られており、一般に、飲料等の液状内容物が収容される。
【0003】
この種のボトルにおいては、キャップにより口部を密封した後に内容物が冷却されると、内容物の体積減少等によりボトル内が減圧状態となり、この影響からボトルの胴部が変形して外観上好ましくない。
【0004】
このため、充填後の内容物の冷却による内部の減圧に伴う変形を均等に吸収する撓み自在のパネルを胴部に複数形成しておくことが行われている(例えば、特許文献1参照)。しかし、このようなパネルを設けた場合には、ボトル形状が複雑となってボトルの材料コストが増加する。
【0005】
そこで、ボトルの底部の一部に反転部を設け、その反転部を底部の外側に突出させた状態で液状内容物を充填し、ボトル口部をキャップによって封止した後に反転部をボトルの内方に凹入させるようにしたものが知られている(特許文献2参照)。
【0006】
特許文献2に記載のボトルにおいては、液状内容物の充填に先立って、ボトル底部の反転部を外側に押出して突出状態とする。次いで、底部の反転部が外側に突出した状態のボトルの内部に液状内容物を充填し、ボトル口部をキャップにより封止する。その後、外側に突出した状態のボトル底部の反転部をボトル内部方向に押し上げ凹入する。これによって、ボトル内部の圧力が増加された状態となり、液状内容物が常温で充填される場合にはボトルの形状が維持され、また、液状内容物を加温して充填される場合には液状内容物が冷却される等により減圧状態となっても、ボトル内部の圧力が相殺されて容器の胴部の減圧変形が生じない。このように、ボトル底部に反転部を設け、反転部を突出した状態で内容物を充填密封し、その後、反転部を反転させて胴部内方に凹入させるようにすれば、ボトルの胴部に前述のような変形を均等に吸収するためのパネルを設ける必要がないため、ボトルデザインの自由度が向上する。また、反転部を反転可能とするためにボトルの底部を延伸して薄肉化するので、底部を形成するための材料が少なくボトルの材料コストを低減することができる。
【0007】
ところで、この種のボトルにおいては、反転部に対応する位置が開放された支持テーブルにボトルを載置し、その下方から突き上げパンチにより反転部を胴部内方に向かって押し上げることにより反転部が反転凹入される。
【0008】
しかし、ボトル底部の反転部を凹入するために反転部を胴部内方に向かって突き上げパンチで押し上げると、反転に伴う反転部の撓みがその周囲に波及して底部が不用意に変形する。特に、この種のボトルは、底部が延伸されていることによって薄肉化されているので、反転部の反転に伴う変形により底部に折れ痕等が残って外観を低下させる不都合がある。
【0009】
そこで、支持テーブルにボトルの底部に対応する支持凹部を設け、支持テーブルに載置したときにボトルの底部を支持凹部に挿入させて保持した状態で、反転部を突き上げパンチにより押し上げることが考えられる。こうすることにより、底部とその周辺が支持凹部の内周壁に規制され、反転部の反転に伴う底部の不用意な変形を抑制することができる。
【0010】
しかし、支持テーブルにボトルの底部に対応する支持凹部を設けた場合には、突き上げパンチによる反転部の押し上げに先立ってボトルの底部を支持テーブルの支持凹部に挿入させると共に、反転部の反転凹入後には支持凹部からボトルの底部を抜き取る必要が生じ、これを行なうための手段が必要となる。具体的には、例えば、ボトルの一部(例えばボトル口部の下端部)を把持してボトルを上下させる把持機構及び昇降機構が必要となる。このため、装置構成が複雑となる不都合がある。
【特許文献1】特開平6−72423号公報
【特許文献2】特表2006−501109
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
かかる不都合を解消して、本発明は、ボトル底部の反転部を反転凹入する際の反転部の突き上げに伴う底部の不用意な変形を防止して、反転部を確実に凹入させることができ、しかも装置構成を簡単とすることができる合成樹脂製ボトルの底部凹入装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
かかる目的を達成するために、本発明は、筒状の胴部の下端部を閉塞する底部の一部に胴部の軸線に沿って胴部外方に突出する反転部が設けられた合成樹脂製ボトルに対し、この反転部を胴部の軸線に沿って突き上げ反転させることにより胴部内方へ凹入させる合成樹脂製ボトルの底部凹入装置であって、前記ボトルの底部を支持する支持テーブルと、該支持テーブルに形成されてボトルの底部が挿入自在の支持穴部と、該支持穴部内に上下動自在に収容されてボトルを載置する環状の載置部材と、該載置部材を上方に付勢して載置部材におけるボトルの載置面と支持テーブルの上面とを同一平面位置とする付勢部材と、前記ボトルをその上方から支持テーブルに向かって押し付けることにより前記付勢部材の付勢に抗して載置部材を押し下げると共にボトルの底部を支持穴部に挿入させ、ボトルを上昇不能に押さえる押さえ部材と、該押さえ部材により前記支持テーブル上で上昇不能に押えられたボトルの反転部を突き上げ凹入させる突き上げパンチとを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の底部凹入装置は、底部に反転部を備える合成樹脂製ボトルに適用されるものである。合成樹脂製ボトルにおける反転部は、筒状の胴部の下端部を閉塞する底部に外方に突出して設けられており、押圧力を加えて内方に反転させることにより胴部内方へ凹入可能となっている。そして、反転部は、一旦凹入状態となった後には、突出方向に押圧力を加えない限り凹入状態が強固に維持される形状とされている。
【0014】
本発明の底部凹入装置によって、反転部を反転凹入させるときには、先ず、ボトルの底部を支持テーブルに支持させる。このとき、ボトルを支持テーブルに設けられた載置部材上に載置する。これにより、ボトルの底部が支持穴部に対応して位置される。次いで、押さえ部材によりボトルを押し下げる。これによってボトルの底部が支持穴部に挿入され、同時にボトルの底部に当接状態の載置部材が支持穴部内に没入される。そして、ボトルの底部が支持穴部に挿入された状態で、ボトルは、押さえ部材と支持テーブルとの間に挟持された状態となって上昇不能に保持される。次いで、突き上げパンチが反転部を突き上げると、反転部が反転して胴部内方に凹入される。このとき、ボトルの底部が支持穴部に挿入されていることにより、底部の周囲が支持穴部の内周壁と載置部材とによって規制保持される。これによって、反転時の反転部の撓みが反転部のみならず底部全体に波及しても底部の不用意な変形を抑えて、折れ痕等の発生を防止することができ、ボトルの外観を低下させることなく反転部を確実に凹入させることができる。
【0015】
その後、押さえ部材によるボトルの押さえ付け状態を解除するだけで、載置部材が付勢手段の付勢によりにより弾発的にボトルの底部を押し上げ、支持穴部からはボトルの底部が強制的に脱出される。このとき、載置部材におけるボトルの載置面が支持テーブルの上面とが同一平面上に位置するので、ボトルの排出が容易に行なえる。以上のように、本発明によれば、支持穴部内に載置部材を設けたことにより、ボトルの一部を把持してボトルを上下させる把持機構や昇降機構が不要となり、装置構成を簡単とすることができる。
【0016】
また、本発明において、前記合成樹脂製ボトルは、胴部の上端部に胴部より小径の口部を備えると共に胴部から次第に縮径して口部に至る肩部を備えており、前記押さえ部材は、前記ボトルの肩部全周に上方から当接する環状の肩部当接部を備えることが好ましい。肩部当接部が環状であることにより、肩部にはその全周にわたって均一な押圧力が付与され、ボトルの押し下げに伴う肩部やその近傍の胴部の変形を確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の底部凹入装置の概略構成を示す平面図、図2は本実施形態において採用する合成樹脂製ボトルの説明的断面図、図3は底部凹入装置の要部の説明的断面図、図4は支持テーブルを示す説明的断面図、図5は本実施形態の底部凹入装置の作動を示す説明図である。
【0018】
本実施形態の底部凹入装置1は、図1に示すように、回転する円盤状の支持テーブル2を備え、支持テーブル2の外周部に所定間隔を存して合成樹脂製ボトル3(以下、ボトル3という)を支持して各ボトル3を円周軌道に沿って搬送する。支持テーブル2の上流側には投入ターレット4が設けられ、投入ターレット4の上流にはボトル3を投入方向に搬送する投入路5が接続されている。支持テーブル2の下流側には排出ターレット6が設けられ、排出ターレット6の下流にはボトル3を排出方向に搬送する排出路7が接続されている。なお、図示しないが、底部凹入装置1の上流側には、ボトル3に内容物を充填するフィラーと、ボトル3をキャップ8(図3参照)により封止するキャッパーとが設けられている。これにより、本実施形態の底部凹入装置1には、内容物が充填されてキャップ8により封止されたボトル3が投入される。また、投入路5には、投入ターレット4の上流で各ボトル3に所定の間隔を設けるスクリューコンベア9が設けられている。
【0019】
ここで、本実施形態において採用するボトル3について説明する。このボトル3は、中空の胴部の上端部にキャップが嵌着可能な口部を備えると共に、該胴部の下端部を閉塞する底部の一部に胴部内方又は外方に向かって胴部の軸線方向に沿って凹入又は突出可能な反転部を備えた合成樹脂製ボトルで、好ましくはポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルである。更に詳しくは、図2に断面視して示すように、ボトル3は、上方に開口する口部10と、口部10の下端部から拡径する肩部11を介して連なる中空の胴部12と、胴部12の下端部を閉塞する底部13とからなっている。
【0020】
口部10には、キャップ8(図3参照)を螺着する螺着部14が形成され、螺着部14の下部には外周に張り出す鍔部15が形成されている。
【0021】
底部13には、その外周側に環状の接地部16が形成され、接地部16の内側には胴部12の外方(下方)に突出する反転部17が形成されている。反転部17は胴部12の軸線に沿って内方と外方とに(上方と下方とに)向かって対称形状に反転自在の環状の傾斜部18と、傾斜部18に包囲された中央部に形成された中央凹部19とを備えている。中央凹部19は反転するものではなく、傾斜部18の反転に伴う上下位置の移動が生じるだけで、その形状は維持される。また、反転部17は、突出状態から一旦凹入されると、その凹入状態から容易に反転して突出状態とならないように、例えば、傾斜部18の角度等が適正に設定されている。
【0022】
次に、本実施形態の底部凹入装置1の細部の構成を説明する。底部凹入装置1は、図3に示すように、支柱20と、支柱20に回転自在に支持された中空の駆動軸21とを備え、該駆動軸21と一体に前記支持テーブル2が設けられている。また、支柱20の上端部外周には第1環状部材22が設けられ、第1環状部材22と支持テーブル2とは上下方向に延びる第1案内ロッド23によって一体に連結されている。駆動軸21は図示しないモータ等の回転駆動手段に連結されている。
【0023】
第1案内ロッド23には、第1昇降ブロック24が昇降自在に支持され、第1昇降ブロック24には押さえ部材25が一体に連設されている。第1昇降ブロック24はカムフォロア26を備え、カムフォロア26は前記支柱20の外周に設けられたカムレール27に案内されて第1昇降ブロック24を介して押さえ部材25を昇降させる。また、押さえ部材25には、ボトル3の肩部11に対応する形状の環状の肩部当接部28が形成されている。肩部当接部28は、押さえ部材25の下降により、ボトル3の胴部12の上端部から肩部11の上面にかけてを外側から内包し、肩部11全周にその上方から当接する。
【0024】
支持テーブル2は、図3及び図4に示すように、ボトル3の接地部16を載置する環状の載置部材29を上下動自在に備えている。載置部材29は、支持ブロック30を介して支持テーブル2に保持されている。支持ブロック30は、ボトル3の底部13の外周に対応する内径に開口してボトル3の底部13が挿入自在に上下方向に貫通する支持穴部31を備え、この支持穴部31の内部に載置部材29が収容されている。更に、支持穴部31内には、載置部材29を上方に付勢するバネ部材32(付勢部材)が設けられている。バネ部材32は、支持穴部31の下端に固設された環状のバネ支持板33上に支持されて載置部材29に上方への付勢力を付与する。また、載置部材29は、その外周に突出する突起34が支持穴部31に形成された段差部35に係止されて支持ブロック30の上面よりも上方への突出が規制される。そして、図3及び図4に示すように、支持テーブル2の上面、支持ブロック30の上面、及び、バネ部材32により最上位置とされた載置部材29の上面が、同一の平面位置となるように構成されている。図3において、36は第1案内ロッド23に固定されてボトル3の側方(支持テーブル2の回転方向)への移動を規制してボトル3を載置部材29上に位置決めする第1位置決め部材であり、37は支持テーブル2の上面に固定されてボトル3の支持テーブル2の径方向内方への移動を規制してボトル3を載置部材29上に位置決めする第2位置決め部材である。
【0025】
なお、本実施形態においては、支持穴部31を備える支持ブロック30を支持テーブル2に設け、支持ブロック30に載置部材29を設けた構成を示している。これによれば、ボトル3の底部13の外径が変更されたとき(例えば、容量の異なるボトルに変更されたとき)、その底部13の外径に合致する寸法の支持穴部31及び載置部材29を備える支持ブロック30に交換すればよく、支持テーブル2全体の交換を不要とすることができる。
【0026】
また、図3に示すように、支持テーブル2の下方位置には、突き上げパンチ38が設けられている。突き上げパンチ38は、ボトル3の反転部17の中央凹部19に突き当てる突き当て部39を備えて保持軸40の上端に保持されている。保持軸40は、突き上げパンチ38による反転部17の過剰な突き上げを防止する緩衝用バネ41を備えている。保持軸40は保持筒42内に挿着されており、高さ調節ネジ43により高さ調節が可能とされている。保持筒42は、支持テーブル2から下方に延びる第2案内ロッド44に昇降自在に支持された第2昇降ブロック45に設けられている。第2案内ロッド44は、支柱20の外周に位置する第2環状部材46と支持テーブル2との間に設けられている。第2昇降ブロック45はカムフォロア47を備え、カムフォロア47は前記支柱20の外周のフレーム48上に設けられたカムレール49に案内されて第2昇降ブロック45を昇降させる。
【0027】
次に、以上のように構成された本実施形態の底部凹入装置1の作動を説明する。図1を参照して、投入路5に沿って搬送されたボトル3は、スクリューコンベア9によって所定の間隔が設けられて投入ターレット4に支持され、更に、投入ターレット4から支持テーブル2に受け渡される。このとき、投入ターレット4と支持テーブル2とは同期して回転されていることにより、支持テーブル2に受け渡されたボトル3は、図3に示すように、載置部材29上に載置される。次いで、支持テーブル2が回転すると、第1昇降ブロック24のカムフォロア26がカムレール27に案内されて押さえ部材25が下降する。これにより、図5(a)に示すように、押さえ部材25がボトル3をその上方から押し付ける。これに伴い、バネ部材32の付勢に抗して載置部材29が押し下げられ、ボトル3の底部13が支持穴部31に挿入する。そしてこの状態で、ボトル3は、支持テーブル2と押さえ部材25とにより上昇不能に保持される。このとき、肩部当接部28は環状であるので、肩部11にはその全周にわたって均一な押圧力が付与され、ボトル3の押し下げに伴う肩部11やその近傍の胴部12の変形を確実に防止される。
【0028】
続いて、更に支持テーブル2が回転すると、図5(b)に示すように、第2昇降ブロック45のカムフォロア47がカムレール49に案内されて上昇し、突き上げパンチ38がボトル3の反転部17を突き上げる。これによって、反転部17がボトル3の内方に反転して凹入される。このとき、ボトル3の底部13は、支持穴部31に挿入されて支持穴部31の内周壁と載置部材29とにより接して変形が規制されている。しかも、底部13の接地部16には、バネ部材32により付勢された環状の載置部材29により全周にわたり均一に適度な押圧力が付与されるので、底部13の接地部16から胴部12の下端にかけての形状を強固に維持することができる。これによって、反転部17の反転に伴う撓みが底部13の接地部16や胴部12の下端周縁部に波及しても底部13の変形が抑えられて折れ痕等の発生が防止できる。更に、突き上げパンチ38に備える緩衝用バネ41により過剰な押し上げ力が反転部17に付与されることが防止され、反転部17の損傷が確実に防止される。
【0029】
その後、更に支持テーブル2の回転によって、第1昇降ブロック24が上昇し、第2昇降ブロック45が下降して、押さえ部材25によるボトル3の押し付けが解除され、突き上げパンチ38が下降すると、図5(c)に示すように、バネ部材32がその付勢力により載置部材29及びボトル3を上方へ押し上げ、ボトル3の底部13が支持穴部31から脱出して載置部材29上で開放される。そして、ボトル3は排出ターレット6に受け渡されて排出路7に排出される。このように、載置部材29がバネ部材32により上方に付勢されていることにより、押さえ部材25によるボトル3の押し付けを解除するだけで、支持穴部31からボトル3の底部13が抜け出し、ボトル3を円滑に排出させることができる。
【0030】
なお、本実施形態においては、支持穴部31を備える支持ブロック30を支持テーブル2に設け、支持ブロック30に載置部材29を設けた構成を示したが、それに限るものではなく、図示しないが、支持テーブル2に支持ブロック30を設けることなく直接に支持穴部31及び載置部材29を備える構成を採用してもよい。
【0031】
また、本実施形態においては、底部凹入装置1の上流側においてフィラーとキャッパーとによって内容物が充填されてキャップ8により封止されたボトル3の底部13を凹入する場合について説明したが、それに限らず、例えば、空ボトル(内容物が未充填のボトル)であってもボトル3の底部13を良好に凹入させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態の底部凹入装置の概略構成を示す平面図。
【図2】本実施形態において採用する合成樹脂製ボトルの説明的断面図。
【図3】底部凹入装置の要部の説明的断面図。
【図4】支持テーブルを示す説明的断面図。
【図5】本実施形態の底部凹入装置の作動を示す説明図。
【符号の説明】
【0033】
1…底部凹入装置、2…支持テーブル、3…合成樹脂製ボトル、10…口部、11…肩部、12…胴部、13…底部、17…反転部、25…押さえ部材、28…肩部当接部、29…載置部材、31…支持穴部、32…バネ部材(付勢部材)、38…突き上げパンチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の胴部の下端部を閉塞する底部の一部に胴部の軸線に沿って胴部外方に突出する反転部が設けられた合成樹脂製ボトルに対し、この反転部を胴部の軸線に沿って突き上げ反転させることにより胴部内方へ凹入させる合成樹脂製ボトルの底部凹入装置であって、
前記ボトルの底部を支持する支持テーブルと、
該支持テーブルに形成されてボトルの底部が挿入自在の支持穴部と、
該支持穴部内に上下動自在に収容されてボトルを載置する環状の載置部材と、
該載置部材を上方に付勢して載置部材におけるボトルの載置面と支持テーブルの上面とを同一平面位置とする付勢部材と、
前記ボトルをその上方から支持テーブルに向かって押し付けることにより前記付勢部材の付勢に抗して載置部材を押し下げると共にボトルの底部を支持穴部に挿入させ、ボトルを上昇不能に押さえる押さえ部材と、
該押さえ部材により前記支持テーブル上で上昇不能に押えられたボトルの反転部を突き上げ凹入させる突き上げパンチとを備えることを特徴とする合成樹脂製ボトルの底部凹入装置。
【請求項2】
前記合成樹脂製ボトルは、胴部の上端部に胴部より小径の口部を備えると共に胴部から次第に縮径して口部に至る肩部を備えており、
前記押さえ部材は、前記ボトルの肩部全周に上方から当接する環状の肩部当接部を備えることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製ボトルの底部凹入装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−96504(P2009−96504A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−268852(P2007−268852)
【出願日】平成19年10月16日(2007.10.16)
【出願人】(505440295)北海製罐株式会社 (58)
【Fターム(参考)】