向上された画質を有する電子ブック
連続するページが順繰りに表示される開始列及び/又は行をシフトすることによって電気泳動ディスプレイを用いた電子ブックといった電子読書装置(300、400)における画質が向上される。例えば、第1のページ(530、830)は第1の位置から開始して表示され、第2のページ(630、930)は第2の位置から開始して表示され、第3のページ(730、1030)は第3の位置から開始して表示され以下同様に続けられ得る。前のページに対して各ページの例えば列及び/又は行である開始位置をシフトすることによって、繰り返される画像/テキスト更新によって引き起こされる画像保持作用が有意に減少され、より高い画質が結果としてもたらされる。画像保持作用を取り除くためのディスプレイの定期的な消去又はリセットの必要性も減少され、それにより電力消費量を減少しまたユーザの利便性を増加する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に、電子ブック及び電子新聞といった電子読書装置、より具体的には、画像保持作用を減少することによってそのような装置を用いて画質を向上する方法及び機器に係る。
【背景技術】
【0002】
最近の技術的進歩は、電子ブックといった「ユーザフレンドリ」な電子読書装置を提供しており、これは、多くの機会を与えている。例えば、電気泳動ディスプレイは大いに期待されている。このようなディスプレイは、固有のメモリ挙動を有し、電力を消費することなく比較的長時間画像を保持することが可能である。電力は、ディスプレイが新しい情報でリフレッシュ、即ち、更新される必要がある時にのみ消費される。従って、そのようなディスプレイにおける電力消費量は非常に少なく、このことは電子ブック及び電子新聞といった携帯可能な電子読書装置への適用に好適である。電気泳動法は、印加電界における帯電粒子の動作が関連する。電気泳動が液体内で発生すると、粒子は、粒子により経験される粘性抵抗、粒子の電荷(永久の又は誘発された)、液体の誘電特性、及び印加電界の大きさによって主に決定される速度で動く。
【0003】
米国マサチューセッツ州ケンブリッジにあるEink社による1999年4月9日に公開され、「Full Color Reflective Display With Multichromatic Sub-Pixels」なる名称を有する特許文献1は、このようなディスプレイ装置を記載する。特許文献1は、2つの基板を有する電子インクディスプレイを記載する。1つの基板は透明であり、もう1つの基板には、行列に配置される電極が設けられる。ディスプレイ素子、即ち、画素は、列電極及び行電極の交点に関連付けられる。ディスプレイ素子は、薄膜トランジスタ(TFT)を用いて行電極に結合され、そのゲートは、列電極に結合される。このディスプレイ素子、TFTトランジスタ、及び行列電極の構成は、共にアクティブマトリクスを形成する。更に、ディスプレイ素子は、画素電極を有する。列ドライバが、ディスプレイ素子の列を選択し、行ドライバが、行電極及びTFTトランジスタを介して選択されたディスプレイ素子の列にデータ信号を供給する。データ信号は、テキスト又は図といった表示されるべきグラフィックデータに対応する。
【0004】
電子インクは、画素電極と透明基板上の共通電極との間に与えられる。電子インクは、約10乃至50ミクロンの直径を有する多数のマイクロカプセルを有する。1つのアプローチでは、各マイクロカプセルは、液体キャリア媒体又は流体中に懸濁されるプラスに帯電された白粒子とマイナスに帯電された黒粒子を有する。正の電圧が画素電極に印加されると、白粒子は、透明基板の方向のマイクロカプセルの片側に動き、観察者は白のディスプレイ素子を見ることになる。同時に、黒粒子は、マイクロカプセルの観察者から隠れる反対側における画素電極の方に動く。負の電圧を画素電極に印加することによって、黒粒子は、透明基板の方向のマイクロカプセルの片側における共通電極の方に動き、ディスプレイ素子は観察者には暗く見える。同時に、白粒子は、マイクロカプセルの観察者から隠れる反対側における画素電極の方に動く。電圧が取り除かれると、ディスプレイ装置は、得られた状態に留まり、従って、双安定特性を示す。別のアプローチでは、粒子は、染められた液体中に与えられる。例えば、黒粒子が白の液体中に与えられうる。又は、白粒子が黒の液体中に与えられうる。または、他の色付き粒子が、異なる色の付いた液体中に与えられうる。例えば、白の粒子が、緑色の液体中に与えられうる。
【0005】
電界中を帯電された黒と白の粒子がその中を動き回る媒体に、空気といった他の流体も使用してもよい(例えば、ブリジストンSID2003−情報ディスプレイに関するシンポジウム、2003年5月18−23日、要約20.3)。色付き粒子も使用されうる。
【0006】
電子ディスプレイを形成するために、電子インクは、回路層にラミネートされるプラスチックフィルムシート上にプリントされうる。回路は、ディスプレイドライバによって制御されることが可能な画素のパターンを形成する。マイクロカプセルは、液体キャリア媒体中に懸濁されるので、マイクロカプセルは、現行のスクリーン−プリンティング処理を使用して、ガラス、プラスチック、布、更には紙を含む実質的に任意の表面上にプリントされることが可能である。更に、弾性シートの使用は、従来の本のような外観に似た電子読書装置の設計も可能にする。
【0007】
しかし、このような電子読書装置の1つの難点は、画像保持作用によって画質が低下されてしまうということである。特に、電子インク型ディスプレイの強いメモリ作用によって、次の画像が表示されるとき、特に、画素が繰り返し切り替えられるときに前の画像が十分に消去されない場合があり、ディスプレイ上に画像保持の統合をもたらしてしまう。画素のメモリ作用は主に各画素に局所化されるが、時として、周りの画素に依存してしまうこともある。時間の経過に伴った画像保持作用の容認できない蓄積を回避するために、例えば、少なくとも3回、ディスプレイ全体を完全に黒の状態及び完全に白の状態に切り替えることによってリセットが定期的に行われる。粒子を極端の光学的状態、例えば、黒又は白の状態に動かすのに十分である例えば最大500ミリ秒の継続時間を有するリセットパルスが使用される。リセットはユーザにとっては不都合で、何故なら、それは通常3乃至5秒間かかり、明らかに見えるからである。従って、このようなリセットが必要となる頻度を少なくするために画像保持作用を低減することが望ましい。
【特許文献1】国際公開第99/53373号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述したような及び他の問題に取り組む。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1つの面では、複数の列及び行に配置された画素を有するディスプレイ領域を有する電子読書装置上に情報を表示する方法を提供する。各画素は、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)、ダイオード、又は金属−絶縁体−金属(MIM)デバイスといった切替え電子部品を有しうる。この方法は、ディスプレイ領域の列又は行といった第1の位置から開始して第1のページをディスプレイ領域上に表示する段階と、次ページコマンドに応答して、ディスプレイ領域の第1の位置とは異なる列又は行といった第2の位置から開始して第1のページの代わりに第2のページをディスプレイ領域上に表示する段階を有する。次の次ページコマンドに応答して、ディスプレイ領域の様々な位置から開始して次のページがディスプレイ領域上に表示される。垂直列シフト及び水平行シフトを個別に又は組み合わせて使用してもよい。
【0010】
関連する電子読書装置及びコンピュータプログラムプロダクトも提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
全図面中、対応する部分は同一の参照番号を付する。
【0012】
図1及び2は、第1の基板8と、第2の対向する基板9と、複数の画像素子2を有する電子読書装置のディスプレイパネル1の一部の実施例を示す。画像素子2は、2次元構造に実質的に直線に沿って配置されうる。画像素子2は、明瞭とするよう互いから離れて示すが、実際には、画像素子2は途切れのない画像を形成するよう互いに非常に近い。更に、ディスプレイスクリーン全体の一部しか示していない。例えばハニカム構成といった画像素子の他の構成も可能である。帯電粒子6を有する電気泳動媒体5が基板8及び9の間にある。第1の電極3及び第2の電極4は、各画像素子2に関連付けられる。電極3及び4は、電位差を受容することが可能である。図2では、各画像素子2について、第1の基板が第1の電極3を有し、第2の基板9が第2の電極4を有する。帯電粒子6は更に、電極3及び4又はそれらの中間の付近の位置を占有することが可能である。各画像素子2は、電極3及び4の間の帯電粒子6の位置によって決定される外観を有する。電気泳動媒体5自体は、例えば、米国特許第5,961,804号、第6,120,839号、及び第6,130,774号から周知であり、また、例えば、Eink社から入手可能である。
【0013】
例えば、電気泳動媒体5は、白の液体中のマイナスに帯電された黒の粒子6を含みうる。帯電粒子6が、例えば+15ボルトの電位差によって第1の電極3の付近にあると、画像素子2の外観は白である。帯電粒子6が、例えば−15ボルトの反対の極性の電位差によって第2の電極4の付近にあると、画像素子2の外観は黒である。帯電粒子6が、電極3と4の間にあるとき、画像素子は、黒と白の間のグレイレベルといった中間の外観を有する。ドライブ制御部100が、ディスプレイスクリーン全体における所望の画像又はテキストを作成するよう各画像素子2の電位差を制御する。ディスプレイスクリーン全体は、ディスプレイにおける画素に対応する多数の画像素子から形成される。
【0014】
図3は、電子読書装置の全体像を概略的に示す。電子読書装置300は、アドレッシング回路105を有する制御部100を有する。制御部100は、所望のテキスト又は画像を表示させるよう電気泳動スクリーンといった1つ以上のディスプレイスクリーン310を制御する。例えば、制御部100は、ディスプレイスクリーン310における様々な画素に電圧波形を供給しうる。アドレッシング回路は、所望の画像又はテキストを表示させるよう例えば行列といった特定の画素をアドレッシングするための情報を供給する。以下に説明するように、制御部100は、様々な列及び/又は行から開始する連続画像を表示させる。画像又はテキストデータは、メモリ120内に格納されうる。1つの例は、フィリップスエレクトロニクス社のスモールフォームファクタオプティカル(SFFO)ディスクシステムである。制御部100は、次ページコマンド又は前ページコマンドといったユーザコマンドを起動させるユーザによって作動されるソフトウェア又はハードウェアボタン320に反応しうる。
【0015】
制御部100は、本願に記載する機能を実現するためにソフトウェア、ファームウェア、マイクロコード等の任意のタイプのコンピュータコードデバイスを実行するコンピュータの一部でありうる。従って、そのようなコンピュータコードデバイスを含むコンピュータプログラムプロダクトは、当業者に明らかである方法で与えられうる。制御部100は、例えば、x枚のページが表示された後に、例えば10分といったy分おきに、電子読書装置が最初にオンにされたときに、及び/又は、輝度偏差が3%反射といった値より大きくなったときに電子ブックのディスプレイ領域の強制リセットを定期的に与えるロジックを有し得る。自動リセットについては、容認可能な頻度は、容認可能な画質をもたらす最低の頻度に基づいて経験的に決定されることが可能である。更に、リセットは、例えば、ユーザが電子読書装置を読み始めるとき、又は、画質が容認できないレベルまで低下したときに機能ボタン又は他のインタフェース装置を介してユーザによって手動で起動されることも可能である。必要とされるリセット頻度は、本発明では、例えば、80%以上低減される。
【0016】
本発明は、任意のタイプの電子読書装置に使用されうる。図4は、2つの別個のディスプレイスクリーンを有する電子読書装置400の1つの可能な例を示す。特に第1のディスプレイ領域442は、第1のスクリーン440上に設けられ、第2のディスプレイ領域452は、第2のスクリーン450上に設けられる。スクリーン440及び450は、スクリーンが互いに対して平らに畳まれる、また、表面上に平らに置けるよう開かれることを可能にする結合445によって接続されうる。この構成は、従来の本を読むときの経験を厳密に再現するので好適である。
【0017】
ユーザがページ前送りコマンド、ページ戻りコマンド等を起動することを可能にするよう様々なユーザインタフェース装置が設けられ得る。例えば、第1の領域442は、マウス又は他のポインティング装置、タッチ起動、PDAペン、又は他の周知の技術を用いて起動され、電子読書装置のページをめくることを可能にするオンスクリーンボタン424を有しうる。ページ前送りコマンド及びページ戻しコマンドに加えて、同じページをスクロールアップ又はダウンする機能も設けられうる。ユーザがページ前送りコマンド及びページ戻しコマンドを与えることを可能にするハードウェアボタン422が代替的に又は追加して設けられてもよい。第2の領域452もオンスクリーンボタン414及び/又はハードウェアボタン412を有しうる。尚、第1のディスプレイ領域442及び第2のディスプレイ領域452の周りのフレーム405は、ディスプレイ領域はフレームレスであってもよいので必要ではない。音声コマンドインタフェースといった他のインタフェースを使用してもよい。尚、ボタン412、414、及び422、424は両方のディスプレイ領域に必要なわけではない。つまり、ページ前送りボタン及びページ戻しボタンの1つのセットが設けられてもよい。又は、1つのボタン又はロッカースイッチといった他の装置が、ページ前送りコマンド及びページ戻しコマンドの両方を与えるよう作動されうる。ユーザがリセットを手動で起動することを可能にするよう機能ボタン又は他のインタフェース装置も設けられることが可能である。
【0018】
他の可能な設計では、電子ブックは、一回に1ページを表示する単一ディスプレイ領域を有する単一ディスプレイスクリーンを有する。又は、単一ディスプレイスクリーンは、例えば、水平又は垂直に配置される2つ以上のディスプレイ領域に分割されてもよい。どのような場合であれ、本発明は、メモリ保持作用を減少するよう各ディスプレイ領域と共に使用可能である。
【0019】
更に、複数のディスプレイ領域が使用される場合、連続するページは、任意の所望の順序で表示されることが可能である。例えば、図4では、第1のページは、ディスプレイ領域442上に表示されることが可能であり、一方で第2のページは、ディスプレイ領域452上に表示される。ユーザが次のページを見ることを要求すると、第3のページは、第1のページの代わりに第1のディスプレイ領域442内に表示され、一方で第2のページは、第2のディスプレイ領域452内に表示されたままであり得る。同様に、第4のページは、第2のディスプレイ領域452内に表示され、以下同様に続けられる。別のアプローチでは、ユーザが次のページを見ることを要求すると、両方のディスプレイ領域が更新されてそれにより、第3のページは第1のページの代わりに第1のディスプレイ領域442内に表示され、第4のページは第2のページの代わりに第2のディスプレイ領域452内に表示される。単一ディスプレイ領域が使用される場合、第1のページが表示され得、次に、ユーザが次ページコマンドを入力すると、第2のページが第1のページを上書きし、以下同様に続けられる。この処理は、ページ戻りコマンドについては逆に作用する。更に、この処理は、ヘブライ語のようにテキストは右から左に読まれる言語、また、中国語のようにテキストは列毎ではなく行毎に読まれる言語にも同様に適用可能である。
【0020】
更に、尚、ページ全体がディスプレイ領域上に表示される必要はない。ページの一部が表示され、ユーザがページの他の部分を読むためにスクロールアップ、ダウンする、又は、左右にスクロールすることを可能にするスクロール機能が設けられる。ユーザがテキスト又は画像のサイズを変更することを可能にするよう拡大及び縮小機能も設けられうる。これは、例えば、弱視のユーザにとっては好適でありうる。
【0021】
図5は、第1のページを表示するために使用される列を有するディスプレイスクリーンを概略的に示す。行列に配置された多数の画素2を有するディスプレイスクリーン、即ち、領域520を示す。例えば、幅において12画素と高さにおいて16画素の幾つかの画素しか示さない。従って、領域520は、完全な画像又はページの一部のみを形成すると考えられうる。実際には、数千又は数百万もの画素が途切れのない高品質画像を提供するよう使用される。上述したように、所望の画像/テキストは、その特定の列及び行のアドレスに応じて各画素を制御することによってディスプレイ領域520上に表示可能である。特に、列ドライバ510及び行ドライバ(ソースドライバ)500が、例えば、ユーザによって読まれるテキストのページといった所望の画像を表示するよう各画素に信号を供給する。本発明では、新しいページがディスプレイ領域520内に表示されるべきとき、新しいページは、前のページとは異なる場所、例えば、異なる列から開始して表示される。例えば、図5では、第1のページは、ディスプレイ領域520における全画素のサブセットを形成する斜線が付けられた画素530を用いて表示される。特に、第1のページは、表示領域520の第1の列から始まって表示され、第14の列まで延在する。第15及び第16の列は、第1のページを表示するためには使用されない。
【0022】
図6は、斜線が付けられた画素630によって示すようにディスプレイ領域520の第2から第15の列上に表示される第2のページを示す。ここでは、第2のページの表示は、ディスプレイ領域520の第2の列から開始される。図7は、ディスプレイ領域520の第3から第16の列上に表示される第3のページを示す。従って、各ページの表示が開始する列は、ページによって異ならされる。1つのアプローチでは、ページの表示が開始する列は、ディスプレイ領域の基準列からの変化するオフセット量に応じて決定される。例えば、基準列は、ディスプレイ領域の第1の列、又は、任意の他の指定列であることが可能である。更に、オフセット量は、最小値と最大値との間で様々であることが可能である。例えば、図5における第1のページについて、第1の列からのオフセット量は最小値のゼロである。何故なら、オフセット量がないからである。図6における第2のページについては、第1の列からのオフセット量は1列であり、図7における第3のページについては、第1の列からのオフセット量は2列である。一番下の列が基準列として選択される場合、第1、第2、及び第3のページに対するオフセットは、それぞれ15列、14列、及び13列である。
【0023】
この考えについて多くの異なる変形が可能である。例えば、開始列は、表示されるページ毎に、又は、1ページおきに、又は3ページ毎等で変更することが可能である。しかし、毎ページについて開始列を変更することが画像保持作用の最大の減少を与えると考えられる。各ページは、どのような画像/テキストが表示されようともディスプレイスクリーン上にあると考えられ得る。更に、開始列は、ページ毎に1つ以上の列で変更することも可能である。更に、各ページについて同量分開始列を増加する必要はない。また、基準列からのオフセット量は、例えば、1つのサイクルにおいて、最小値から、オフセット量が最小値にリセットされる最大値に到達するまで増加するよう異ならせることが可能である。これは、例えば、0列、1列、2列、3列、0列、1列、2列、3列…の連続オフセット量を用いて実施することが可能である。別のアプローチでは、オフセット量は、最小値から、最大値に到達するまで増加するよう変えられ、オフセット量は、最大値から最小値に到達するまで減少される。これは、例えば、0列、1列、2列、3列、2列、1列、0列、1列、2列、3列…の連続オフセット量を用いて実施することが可能である。最大オフセット量は、任意の数の列であることが可能である。例えば、テキストのページが表示されるとき、最大オフセット量は、テキストの行間の空間の高さに基づくことが可能である。これは、高さに基づかなければ使用されない行間の空白スペースが実際にはテキストを表示するよう使用され、それにより、ディスプレイ上の特定の場所における画像保持作用の蓄積を回避する。最大オフセット量は、ずらされたページがユーザにとって不都合又はいらいらさせるほど大きいべきではない。例えば、最大オフセット量は、テキストの行間の空間の高さに加えられるテキストの1行の高さに制限されうる。
【0024】
上述した列シフト技術に加えて、類似する行シフト技術もそれ自体だけで又は列シフトと組み合わされて使用してもよい。例えば、図8は、行シフトを用いて第1のページを表示するディスプレイスクリーン520を概略的に示す。ここでは、第1のページは、ディスプレイ領域520における全画素のサブセットを形成する斜線が付けられた画素830を用いて表示される。第1のページは、ディスプレイ領域520の第1の行の位置から開始して第10の行まで延在して表示される。第11及び第12の行は、第1のページを表示するためには使用されない。
【0025】
図9は、斜線が付けられた画素930によって示すようにディスプレイ領域520の第2から第11の行上に表示される第2のページを示す。ここでは、第2のページの表示は、ディスプレイ領域520の第2の行の位置から開始される。図10は、斜線が付けられた画素1030によって示すようにディスプレイ領域520の第3から第12の行上に表示される第3のページを示す。従って、各ページの表示が開始する行は、ページによって異ならされる。1つのアプローチでは、ページの表示が開始する行は、ディスプレイ領域の基準行からの変化するオフセット量に応じて決定される。例えば、基準行は、ディスプレイ領域の第1の行、又は、任意の他の指定行であることが可能である。更に、オフセット量は、上述した列シフト技術と同様の方法で最小値と最大値との間で様々であることが可能である。
【0026】
別の変形では、開始行は、表示されるページ毎に、又は、1ページおきに、又は3ページ毎等で変更することが可能である。しかし、毎ページについて開始行を変更することが画像保持作用の最大の減少を与えると考えられる。更に、開始行は、ページ毎に1つ以上の行で変更することも可能である。更に、各ページについて同量分開始行を増加する必要はない。また、基準行からのオフセット量は、例えば、1つのサイクルにおいて、最小値から、オフセット量が最小値にリセットされる最大値に到達するまで増加するよう異ならせることが可能である。別のアプローチでは、オフセット量は、最小値から、最大値に到達するまで増加するよう変えられ、オフセット量は、最大値から最小値に到達するまで減少される。最大オフセット量は、任意の数の行であることが可能である。最大オフセット量は、ずらされたページがユーザにとって不都合又はいらいらさせるほど大きいべきではない。例えば、最大オフセット量は、テキストの1文字の幅に制限されうる。
【0027】
列シフト及び行シフトは組み合わされて使用されてもよい。図11、12、及び13は、列及び行シフトを用いてそれぞれ第1、第2、及び第3のページを表示するディスプレイスクリーンを概略的に示す。第1のページは、斜線が付けられた画素1130を用いて表示され、一方第2のページは、斜線が付けられた画素1230を用いて表示され、そして、第3のページは、斜線が付けられた画素1330を用いて表示される。各連続するページについて、列及び行シフトが用いられる。尚、列及び行シフトについて上述した変形は、この技術にも適用可能である。更に、時計回り又は反時計回りの円形パターンでシフトするといった更なる変形も可能である。例えば、時計回りパターンでは、画像は、各ページについて左から右にシフトされ、次に上から下にシフトされ、次に右から左にシフトされ、最後に下から上にシフトされて最初の開始位置に戻る。これは、例えば、図11を参照することによって、また、左上の画素は、例えば、行=0及び列=0である座標(0,0)を有し、その右側の画素は、例えば、行=1及び列=0である座標(1,0)を有し、その下の画素は、例えば、行=0及び列=1である座標(0,1)を有する。従って、左上画素座標によってページを表示するために使用される画素を識別することによって、時計回りの円形パターンは、一連の(0,0)、(1,0)、(2,0)、(2,1)、(2,2)、(1,2)、(0,2)、(0,1)、(0,0)によって記述可能である。類似する反時計回りのパターンは、一連の(0,0)、(0,1)、(0,2)、(1,2)、(2,2)、(2,1)、(2,0)、(1,0)、(0,0)によって記述可能である。
【0028】
更に、行に基づいたシフトは、所与の列位置に対してディスプレイスクリーン520の左から右に亘って使用してもよい。次に、列位置が増加されることが可能であり、そして、更なる一連の行に基づいたシフトを行うことが可能である。次の列について、行位置はリセットされることが可能であり、又は、反対の行順序で作業することによってジグザグパターンを使用してもよい。例えば、行リセットを有するパターンは、一連の(0,0)、(1,0)、(2,0)、(0,1)、(1,1)、(2,1)、(0,2)、(1,2)、(2,2)によって記述可能である。ジグザグパターンは、一連の(0,0)、(1,0)、(2,0)、(2,1)、(1,1)、(0,1)、(0,2)、(1,2)、(2,2)によって記述可能である。類似する右から左へのパターンを用いてもよい。例えば、位置(2,2)である最後に位置に到達すると、パターンは逆順に従うか、又は、最初の開始位置から再度開始することが可能である。同様に、列に基づいたシフトを、列リセット又はジグザグパターンを用いて所与の行位置に対してディスプレイスクリーン520の上から下に亘って使用してもよい。例えば、列リセットを有するパターンは、一連の(0,0)、(0,1)、(0,2)、(1,0)、(1,1)、(1,2)、(2,0)、(2,1)、(2,2)によって記述可能である。ジグザグパターンは、一連の(0,0)、(0,1)、(0,2)、(1,2)、(1,1)、(1,0)、(2,0)、(2,1)、(2,2)によって記述可能である。類似する右から左へのパターンを用いてもよい。別のアプローチでは、例えば、一連の(0,0)、(1,0)、(2,0)、(2,1)、(2,2)、(1,2)、(0,2)、(0,1)、(1,1)によって記述されるようにスパイラルパターンが使用される。様々な他のパターンも使用されうる。更に、実質的にランダムな垂直及び/又は水平オフセット量も、例えば、最小オフセット値と最大オフセット値との間の整数を出力する乱数発生器を設けることによって、列及び/又は行シフト用に選択されうる。「ランダム」という用語は、「擬似ランダム」も包含することを意味する。
【0029】
前のページに対して各ページの開始列及び/又は行をシフトすることによって、繰り返される画像/テキスト更新によって引き起こされる画像保持作用と、後続の不完全な消去、又はリセットは有意に減少され、その結果、より高い画質がもたらされる。上述した例では、アクティブマトリクス電子インク型ディスプレイが、電子ブックのスクリーンとして使用される。ディスプレイは、表示されるべきデータを供給するソースドライバと、ラインを切り替えるゲートドライバの両方を有する。列シフトでは、例えば、画像更新の間に、画像データは、ソースドライバから送られ、各列は、列ドライバを用いて切り替えられ、ディスプレイ領域の一番上の列から一番下の列まで走査される。n番目のページは、ディスプレイの第1の列から開始して更新され、その一方で(n+1)番目のページは、例えば、ディスプレイの第2の列から開始されて垂直方向のシフトを有して更新される。(n+2)番目のページは、第3の列から開始しうる。又は、例えば、最大で2列といった最大シフトが到達されると、第3のページは、第1の列から開始し、パターンが続けられる。このようにすると、同じ画素が繰り返し、例えば黒のテキストに繰り返し切り替えられる確率が有意に減少され、これは、画素上の画像保持の統合が回避される。ディスプレイ全体の強制リセットの頻度は有意に減少されることが可能であることが実験から観察されており、それにより、電力消費量が減少されまたユーザの利便性が向上される。
【0030】
本発明の好適な実施例であると考えられるものを図示し且つ説明したが、当然ながら、本発明の精神から逸脱することなく形式又は細部における様々な修正及び変更を容易に行うことが可能である。従って、本発明は、説明及び図示した形に厳密に限定されることを意図せず、請求項の範囲内に含まれる全ての修正を包含すると解釈すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】電子読書装置のディスプレイスクリーンの一部の実施例を示す正面図である。
【図2】図1における線2−2についての断面図である。
【図3】電子読書装置の全体像を示す図である。
【図4】各ディスプレイ領域を有する2つのディスプレイスクリーンを示す図である。
【図5】列シフトを用いて第1のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図6】列シフトを用いて第2のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図7】列シフトを用いて第3のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図8】行シフトを用いて第1のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図9】行シフトを用いて第2のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図10】行シフトを用いて第3のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図11】列及び行シフトを用いて第1のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図12】列及び行シフトを用いて第2のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図13】列及び行シフトを用いて第3のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に、電子ブック及び電子新聞といった電子読書装置、より具体的には、画像保持作用を減少することによってそのような装置を用いて画質を向上する方法及び機器に係る。
【背景技術】
【0002】
最近の技術的進歩は、電子ブックといった「ユーザフレンドリ」な電子読書装置を提供しており、これは、多くの機会を与えている。例えば、電気泳動ディスプレイは大いに期待されている。このようなディスプレイは、固有のメモリ挙動を有し、電力を消費することなく比較的長時間画像を保持することが可能である。電力は、ディスプレイが新しい情報でリフレッシュ、即ち、更新される必要がある時にのみ消費される。従って、そのようなディスプレイにおける電力消費量は非常に少なく、このことは電子ブック及び電子新聞といった携帯可能な電子読書装置への適用に好適である。電気泳動法は、印加電界における帯電粒子の動作が関連する。電気泳動が液体内で発生すると、粒子は、粒子により経験される粘性抵抗、粒子の電荷(永久の又は誘発された)、液体の誘電特性、及び印加電界の大きさによって主に決定される速度で動く。
【0003】
米国マサチューセッツ州ケンブリッジにあるEink社による1999年4月9日に公開され、「Full Color Reflective Display With Multichromatic Sub-Pixels」なる名称を有する特許文献1は、このようなディスプレイ装置を記載する。特許文献1は、2つの基板を有する電子インクディスプレイを記載する。1つの基板は透明であり、もう1つの基板には、行列に配置される電極が設けられる。ディスプレイ素子、即ち、画素は、列電極及び行電極の交点に関連付けられる。ディスプレイ素子は、薄膜トランジスタ(TFT)を用いて行電極に結合され、そのゲートは、列電極に結合される。このディスプレイ素子、TFTトランジスタ、及び行列電極の構成は、共にアクティブマトリクスを形成する。更に、ディスプレイ素子は、画素電極を有する。列ドライバが、ディスプレイ素子の列を選択し、行ドライバが、行電極及びTFTトランジスタを介して選択されたディスプレイ素子の列にデータ信号を供給する。データ信号は、テキスト又は図といった表示されるべきグラフィックデータに対応する。
【0004】
電子インクは、画素電極と透明基板上の共通電極との間に与えられる。電子インクは、約10乃至50ミクロンの直径を有する多数のマイクロカプセルを有する。1つのアプローチでは、各マイクロカプセルは、液体キャリア媒体又は流体中に懸濁されるプラスに帯電された白粒子とマイナスに帯電された黒粒子を有する。正の電圧が画素電極に印加されると、白粒子は、透明基板の方向のマイクロカプセルの片側に動き、観察者は白のディスプレイ素子を見ることになる。同時に、黒粒子は、マイクロカプセルの観察者から隠れる反対側における画素電極の方に動く。負の電圧を画素電極に印加することによって、黒粒子は、透明基板の方向のマイクロカプセルの片側における共通電極の方に動き、ディスプレイ素子は観察者には暗く見える。同時に、白粒子は、マイクロカプセルの観察者から隠れる反対側における画素電極の方に動く。電圧が取り除かれると、ディスプレイ装置は、得られた状態に留まり、従って、双安定特性を示す。別のアプローチでは、粒子は、染められた液体中に与えられる。例えば、黒粒子が白の液体中に与えられうる。又は、白粒子が黒の液体中に与えられうる。または、他の色付き粒子が、異なる色の付いた液体中に与えられうる。例えば、白の粒子が、緑色の液体中に与えられうる。
【0005】
電界中を帯電された黒と白の粒子がその中を動き回る媒体に、空気といった他の流体も使用してもよい(例えば、ブリジストンSID2003−情報ディスプレイに関するシンポジウム、2003年5月18−23日、要約20.3)。色付き粒子も使用されうる。
【0006】
電子ディスプレイを形成するために、電子インクは、回路層にラミネートされるプラスチックフィルムシート上にプリントされうる。回路は、ディスプレイドライバによって制御されることが可能な画素のパターンを形成する。マイクロカプセルは、液体キャリア媒体中に懸濁されるので、マイクロカプセルは、現行のスクリーン−プリンティング処理を使用して、ガラス、プラスチック、布、更には紙を含む実質的に任意の表面上にプリントされることが可能である。更に、弾性シートの使用は、従来の本のような外観に似た電子読書装置の設計も可能にする。
【0007】
しかし、このような電子読書装置の1つの難点は、画像保持作用によって画質が低下されてしまうということである。特に、電子インク型ディスプレイの強いメモリ作用によって、次の画像が表示されるとき、特に、画素が繰り返し切り替えられるときに前の画像が十分に消去されない場合があり、ディスプレイ上に画像保持の統合をもたらしてしまう。画素のメモリ作用は主に各画素に局所化されるが、時として、周りの画素に依存してしまうこともある。時間の経過に伴った画像保持作用の容認できない蓄積を回避するために、例えば、少なくとも3回、ディスプレイ全体を完全に黒の状態及び完全に白の状態に切り替えることによってリセットが定期的に行われる。粒子を極端の光学的状態、例えば、黒又は白の状態に動かすのに十分である例えば最大500ミリ秒の継続時間を有するリセットパルスが使用される。リセットはユーザにとっては不都合で、何故なら、それは通常3乃至5秒間かかり、明らかに見えるからである。従って、このようなリセットが必要となる頻度を少なくするために画像保持作用を低減することが望ましい。
【特許文献1】国際公開第99/53373号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述したような及び他の問題に取り組む。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1つの面では、複数の列及び行に配置された画素を有するディスプレイ領域を有する電子読書装置上に情報を表示する方法を提供する。各画素は、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)、ダイオード、又は金属−絶縁体−金属(MIM)デバイスといった切替え電子部品を有しうる。この方法は、ディスプレイ領域の列又は行といった第1の位置から開始して第1のページをディスプレイ領域上に表示する段階と、次ページコマンドに応答して、ディスプレイ領域の第1の位置とは異なる列又は行といった第2の位置から開始して第1のページの代わりに第2のページをディスプレイ領域上に表示する段階を有する。次の次ページコマンドに応答して、ディスプレイ領域の様々な位置から開始して次のページがディスプレイ領域上に表示される。垂直列シフト及び水平行シフトを個別に又は組み合わせて使用してもよい。
【0010】
関連する電子読書装置及びコンピュータプログラムプロダクトも提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
全図面中、対応する部分は同一の参照番号を付する。
【0012】
図1及び2は、第1の基板8と、第2の対向する基板9と、複数の画像素子2を有する電子読書装置のディスプレイパネル1の一部の実施例を示す。画像素子2は、2次元構造に実質的に直線に沿って配置されうる。画像素子2は、明瞭とするよう互いから離れて示すが、実際には、画像素子2は途切れのない画像を形成するよう互いに非常に近い。更に、ディスプレイスクリーン全体の一部しか示していない。例えばハニカム構成といった画像素子の他の構成も可能である。帯電粒子6を有する電気泳動媒体5が基板8及び9の間にある。第1の電極3及び第2の電極4は、各画像素子2に関連付けられる。電極3及び4は、電位差を受容することが可能である。図2では、各画像素子2について、第1の基板が第1の電極3を有し、第2の基板9が第2の電極4を有する。帯電粒子6は更に、電極3及び4又はそれらの中間の付近の位置を占有することが可能である。各画像素子2は、電極3及び4の間の帯電粒子6の位置によって決定される外観を有する。電気泳動媒体5自体は、例えば、米国特許第5,961,804号、第6,120,839号、及び第6,130,774号から周知であり、また、例えば、Eink社から入手可能である。
【0013】
例えば、電気泳動媒体5は、白の液体中のマイナスに帯電された黒の粒子6を含みうる。帯電粒子6が、例えば+15ボルトの電位差によって第1の電極3の付近にあると、画像素子2の外観は白である。帯電粒子6が、例えば−15ボルトの反対の極性の電位差によって第2の電極4の付近にあると、画像素子2の外観は黒である。帯電粒子6が、電極3と4の間にあるとき、画像素子は、黒と白の間のグレイレベルといった中間の外観を有する。ドライブ制御部100が、ディスプレイスクリーン全体における所望の画像又はテキストを作成するよう各画像素子2の電位差を制御する。ディスプレイスクリーン全体は、ディスプレイにおける画素に対応する多数の画像素子から形成される。
【0014】
図3は、電子読書装置の全体像を概略的に示す。電子読書装置300は、アドレッシング回路105を有する制御部100を有する。制御部100は、所望のテキスト又は画像を表示させるよう電気泳動スクリーンといった1つ以上のディスプレイスクリーン310を制御する。例えば、制御部100は、ディスプレイスクリーン310における様々な画素に電圧波形を供給しうる。アドレッシング回路は、所望の画像又はテキストを表示させるよう例えば行列といった特定の画素をアドレッシングするための情報を供給する。以下に説明するように、制御部100は、様々な列及び/又は行から開始する連続画像を表示させる。画像又はテキストデータは、メモリ120内に格納されうる。1つの例は、フィリップスエレクトロニクス社のスモールフォームファクタオプティカル(SFFO)ディスクシステムである。制御部100は、次ページコマンド又は前ページコマンドといったユーザコマンドを起動させるユーザによって作動されるソフトウェア又はハードウェアボタン320に反応しうる。
【0015】
制御部100は、本願に記載する機能を実現するためにソフトウェア、ファームウェア、マイクロコード等の任意のタイプのコンピュータコードデバイスを実行するコンピュータの一部でありうる。従って、そのようなコンピュータコードデバイスを含むコンピュータプログラムプロダクトは、当業者に明らかである方法で与えられうる。制御部100は、例えば、x枚のページが表示された後に、例えば10分といったy分おきに、電子読書装置が最初にオンにされたときに、及び/又は、輝度偏差が3%反射といった値より大きくなったときに電子ブックのディスプレイ領域の強制リセットを定期的に与えるロジックを有し得る。自動リセットについては、容認可能な頻度は、容認可能な画質をもたらす最低の頻度に基づいて経験的に決定されることが可能である。更に、リセットは、例えば、ユーザが電子読書装置を読み始めるとき、又は、画質が容認できないレベルまで低下したときに機能ボタン又は他のインタフェース装置を介してユーザによって手動で起動されることも可能である。必要とされるリセット頻度は、本発明では、例えば、80%以上低減される。
【0016】
本発明は、任意のタイプの電子読書装置に使用されうる。図4は、2つの別個のディスプレイスクリーンを有する電子読書装置400の1つの可能な例を示す。特に第1のディスプレイ領域442は、第1のスクリーン440上に設けられ、第2のディスプレイ領域452は、第2のスクリーン450上に設けられる。スクリーン440及び450は、スクリーンが互いに対して平らに畳まれる、また、表面上に平らに置けるよう開かれることを可能にする結合445によって接続されうる。この構成は、従来の本を読むときの経験を厳密に再現するので好適である。
【0017】
ユーザがページ前送りコマンド、ページ戻りコマンド等を起動することを可能にするよう様々なユーザインタフェース装置が設けられ得る。例えば、第1の領域442は、マウス又は他のポインティング装置、タッチ起動、PDAペン、又は他の周知の技術を用いて起動され、電子読書装置のページをめくることを可能にするオンスクリーンボタン424を有しうる。ページ前送りコマンド及びページ戻しコマンドに加えて、同じページをスクロールアップ又はダウンする機能も設けられうる。ユーザがページ前送りコマンド及びページ戻しコマンドを与えることを可能にするハードウェアボタン422が代替的に又は追加して設けられてもよい。第2の領域452もオンスクリーンボタン414及び/又はハードウェアボタン412を有しうる。尚、第1のディスプレイ領域442及び第2のディスプレイ領域452の周りのフレーム405は、ディスプレイ領域はフレームレスであってもよいので必要ではない。音声コマンドインタフェースといった他のインタフェースを使用してもよい。尚、ボタン412、414、及び422、424は両方のディスプレイ領域に必要なわけではない。つまり、ページ前送りボタン及びページ戻しボタンの1つのセットが設けられてもよい。又は、1つのボタン又はロッカースイッチといった他の装置が、ページ前送りコマンド及びページ戻しコマンドの両方を与えるよう作動されうる。ユーザがリセットを手動で起動することを可能にするよう機能ボタン又は他のインタフェース装置も設けられることが可能である。
【0018】
他の可能な設計では、電子ブックは、一回に1ページを表示する単一ディスプレイ領域を有する単一ディスプレイスクリーンを有する。又は、単一ディスプレイスクリーンは、例えば、水平又は垂直に配置される2つ以上のディスプレイ領域に分割されてもよい。どのような場合であれ、本発明は、メモリ保持作用を減少するよう各ディスプレイ領域と共に使用可能である。
【0019】
更に、複数のディスプレイ領域が使用される場合、連続するページは、任意の所望の順序で表示されることが可能である。例えば、図4では、第1のページは、ディスプレイ領域442上に表示されることが可能であり、一方で第2のページは、ディスプレイ領域452上に表示される。ユーザが次のページを見ることを要求すると、第3のページは、第1のページの代わりに第1のディスプレイ領域442内に表示され、一方で第2のページは、第2のディスプレイ領域452内に表示されたままであり得る。同様に、第4のページは、第2のディスプレイ領域452内に表示され、以下同様に続けられる。別のアプローチでは、ユーザが次のページを見ることを要求すると、両方のディスプレイ領域が更新されてそれにより、第3のページは第1のページの代わりに第1のディスプレイ領域442内に表示され、第4のページは第2のページの代わりに第2のディスプレイ領域452内に表示される。単一ディスプレイ領域が使用される場合、第1のページが表示され得、次に、ユーザが次ページコマンドを入力すると、第2のページが第1のページを上書きし、以下同様に続けられる。この処理は、ページ戻りコマンドについては逆に作用する。更に、この処理は、ヘブライ語のようにテキストは右から左に読まれる言語、また、中国語のようにテキストは列毎ではなく行毎に読まれる言語にも同様に適用可能である。
【0020】
更に、尚、ページ全体がディスプレイ領域上に表示される必要はない。ページの一部が表示され、ユーザがページの他の部分を読むためにスクロールアップ、ダウンする、又は、左右にスクロールすることを可能にするスクロール機能が設けられる。ユーザがテキスト又は画像のサイズを変更することを可能にするよう拡大及び縮小機能も設けられうる。これは、例えば、弱視のユーザにとっては好適でありうる。
【0021】
図5は、第1のページを表示するために使用される列を有するディスプレイスクリーンを概略的に示す。行列に配置された多数の画素2を有するディスプレイスクリーン、即ち、領域520を示す。例えば、幅において12画素と高さにおいて16画素の幾つかの画素しか示さない。従って、領域520は、完全な画像又はページの一部のみを形成すると考えられうる。実際には、数千又は数百万もの画素が途切れのない高品質画像を提供するよう使用される。上述したように、所望の画像/テキストは、その特定の列及び行のアドレスに応じて各画素を制御することによってディスプレイ領域520上に表示可能である。特に、列ドライバ510及び行ドライバ(ソースドライバ)500が、例えば、ユーザによって読まれるテキストのページといった所望の画像を表示するよう各画素に信号を供給する。本発明では、新しいページがディスプレイ領域520内に表示されるべきとき、新しいページは、前のページとは異なる場所、例えば、異なる列から開始して表示される。例えば、図5では、第1のページは、ディスプレイ領域520における全画素のサブセットを形成する斜線が付けられた画素530を用いて表示される。特に、第1のページは、表示領域520の第1の列から始まって表示され、第14の列まで延在する。第15及び第16の列は、第1のページを表示するためには使用されない。
【0022】
図6は、斜線が付けられた画素630によって示すようにディスプレイ領域520の第2から第15の列上に表示される第2のページを示す。ここでは、第2のページの表示は、ディスプレイ領域520の第2の列から開始される。図7は、ディスプレイ領域520の第3から第16の列上に表示される第3のページを示す。従って、各ページの表示が開始する列は、ページによって異ならされる。1つのアプローチでは、ページの表示が開始する列は、ディスプレイ領域の基準列からの変化するオフセット量に応じて決定される。例えば、基準列は、ディスプレイ領域の第1の列、又は、任意の他の指定列であることが可能である。更に、オフセット量は、最小値と最大値との間で様々であることが可能である。例えば、図5における第1のページについて、第1の列からのオフセット量は最小値のゼロである。何故なら、オフセット量がないからである。図6における第2のページについては、第1の列からのオフセット量は1列であり、図7における第3のページについては、第1の列からのオフセット量は2列である。一番下の列が基準列として選択される場合、第1、第2、及び第3のページに対するオフセットは、それぞれ15列、14列、及び13列である。
【0023】
この考えについて多くの異なる変形が可能である。例えば、開始列は、表示されるページ毎に、又は、1ページおきに、又は3ページ毎等で変更することが可能である。しかし、毎ページについて開始列を変更することが画像保持作用の最大の減少を与えると考えられる。各ページは、どのような画像/テキストが表示されようともディスプレイスクリーン上にあると考えられ得る。更に、開始列は、ページ毎に1つ以上の列で変更することも可能である。更に、各ページについて同量分開始列を増加する必要はない。また、基準列からのオフセット量は、例えば、1つのサイクルにおいて、最小値から、オフセット量が最小値にリセットされる最大値に到達するまで増加するよう異ならせることが可能である。これは、例えば、0列、1列、2列、3列、0列、1列、2列、3列…の連続オフセット量を用いて実施することが可能である。別のアプローチでは、オフセット量は、最小値から、最大値に到達するまで増加するよう変えられ、オフセット量は、最大値から最小値に到達するまで減少される。これは、例えば、0列、1列、2列、3列、2列、1列、0列、1列、2列、3列…の連続オフセット量を用いて実施することが可能である。最大オフセット量は、任意の数の列であることが可能である。例えば、テキストのページが表示されるとき、最大オフセット量は、テキストの行間の空間の高さに基づくことが可能である。これは、高さに基づかなければ使用されない行間の空白スペースが実際にはテキストを表示するよう使用され、それにより、ディスプレイ上の特定の場所における画像保持作用の蓄積を回避する。最大オフセット量は、ずらされたページがユーザにとって不都合又はいらいらさせるほど大きいべきではない。例えば、最大オフセット量は、テキストの行間の空間の高さに加えられるテキストの1行の高さに制限されうる。
【0024】
上述した列シフト技術に加えて、類似する行シフト技術もそれ自体だけで又は列シフトと組み合わされて使用してもよい。例えば、図8は、行シフトを用いて第1のページを表示するディスプレイスクリーン520を概略的に示す。ここでは、第1のページは、ディスプレイ領域520における全画素のサブセットを形成する斜線が付けられた画素830を用いて表示される。第1のページは、ディスプレイ領域520の第1の行の位置から開始して第10の行まで延在して表示される。第11及び第12の行は、第1のページを表示するためには使用されない。
【0025】
図9は、斜線が付けられた画素930によって示すようにディスプレイ領域520の第2から第11の行上に表示される第2のページを示す。ここでは、第2のページの表示は、ディスプレイ領域520の第2の行の位置から開始される。図10は、斜線が付けられた画素1030によって示すようにディスプレイ領域520の第3から第12の行上に表示される第3のページを示す。従って、各ページの表示が開始する行は、ページによって異ならされる。1つのアプローチでは、ページの表示が開始する行は、ディスプレイ領域の基準行からの変化するオフセット量に応じて決定される。例えば、基準行は、ディスプレイ領域の第1の行、又は、任意の他の指定行であることが可能である。更に、オフセット量は、上述した列シフト技術と同様の方法で最小値と最大値との間で様々であることが可能である。
【0026】
別の変形では、開始行は、表示されるページ毎に、又は、1ページおきに、又は3ページ毎等で変更することが可能である。しかし、毎ページについて開始行を変更することが画像保持作用の最大の減少を与えると考えられる。更に、開始行は、ページ毎に1つ以上の行で変更することも可能である。更に、各ページについて同量分開始行を増加する必要はない。また、基準行からのオフセット量は、例えば、1つのサイクルにおいて、最小値から、オフセット量が最小値にリセットされる最大値に到達するまで増加するよう異ならせることが可能である。別のアプローチでは、オフセット量は、最小値から、最大値に到達するまで増加するよう変えられ、オフセット量は、最大値から最小値に到達するまで減少される。最大オフセット量は、任意の数の行であることが可能である。最大オフセット量は、ずらされたページがユーザにとって不都合又はいらいらさせるほど大きいべきではない。例えば、最大オフセット量は、テキストの1文字の幅に制限されうる。
【0027】
列シフト及び行シフトは組み合わされて使用されてもよい。図11、12、及び13は、列及び行シフトを用いてそれぞれ第1、第2、及び第3のページを表示するディスプレイスクリーンを概略的に示す。第1のページは、斜線が付けられた画素1130を用いて表示され、一方第2のページは、斜線が付けられた画素1230を用いて表示され、そして、第3のページは、斜線が付けられた画素1330を用いて表示される。各連続するページについて、列及び行シフトが用いられる。尚、列及び行シフトについて上述した変形は、この技術にも適用可能である。更に、時計回り又は反時計回りの円形パターンでシフトするといった更なる変形も可能である。例えば、時計回りパターンでは、画像は、各ページについて左から右にシフトされ、次に上から下にシフトされ、次に右から左にシフトされ、最後に下から上にシフトされて最初の開始位置に戻る。これは、例えば、図11を参照することによって、また、左上の画素は、例えば、行=0及び列=0である座標(0,0)を有し、その右側の画素は、例えば、行=1及び列=0である座標(1,0)を有し、その下の画素は、例えば、行=0及び列=1である座標(0,1)を有する。従って、左上画素座標によってページを表示するために使用される画素を識別することによって、時計回りの円形パターンは、一連の(0,0)、(1,0)、(2,0)、(2,1)、(2,2)、(1,2)、(0,2)、(0,1)、(0,0)によって記述可能である。類似する反時計回りのパターンは、一連の(0,0)、(0,1)、(0,2)、(1,2)、(2,2)、(2,1)、(2,0)、(1,0)、(0,0)によって記述可能である。
【0028】
更に、行に基づいたシフトは、所与の列位置に対してディスプレイスクリーン520の左から右に亘って使用してもよい。次に、列位置が増加されることが可能であり、そして、更なる一連の行に基づいたシフトを行うことが可能である。次の列について、行位置はリセットされることが可能であり、又は、反対の行順序で作業することによってジグザグパターンを使用してもよい。例えば、行リセットを有するパターンは、一連の(0,0)、(1,0)、(2,0)、(0,1)、(1,1)、(2,1)、(0,2)、(1,2)、(2,2)によって記述可能である。ジグザグパターンは、一連の(0,0)、(1,0)、(2,0)、(2,1)、(1,1)、(0,1)、(0,2)、(1,2)、(2,2)によって記述可能である。類似する右から左へのパターンを用いてもよい。例えば、位置(2,2)である最後に位置に到達すると、パターンは逆順に従うか、又は、最初の開始位置から再度開始することが可能である。同様に、列に基づいたシフトを、列リセット又はジグザグパターンを用いて所与の行位置に対してディスプレイスクリーン520の上から下に亘って使用してもよい。例えば、列リセットを有するパターンは、一連の(0,0)、(0,1)、(0,2)、(1,0)、(1,1)、(1,2)、(2,0)、(2,1)、(2,2)によって記述可能である。ジグザグパターンは、一連の(0,0)、(0,1)、(0,2)、(1,2)、(1,1)、(1,0)、(2,0)、(2,1)、(2,2)によって記述可能である。類似する右から左へのパターンを用いてもよい。別のアプローチでは、例えば、一連の(0,0)、(1,0)、(2,0)、(2,1)、(2,2)、(1,2)、(0,2)、(0,1)、(1,1)によって記述されるようにスパイラルパターンが使用される。様々な他のパターンも使用されうる。更に、実質的にランダムな垂直及び/又は水平オフセット量も、例えば、最小オフセット値と最大オフセット値との間の整数を出力する乱数発生器を設けることによって、列及び/又は行シフト用に選択されうる。「ランダム」という用語は、「擬似ランダム」も包含することを意味する。
【0029】
前のページに対して各ページの開始列及び/又は行をシフトすることによって、繰り返される画像/テキスト更新によって引き起こされる画像保持作用と、後続の不完全な消去、又はリセットは有意に減少され、その結果、より高い画質がもたらされる。上述した例では、アクティブマトリクス電子インク型ディスプレイが、電子ブックのスクリーンとして使用される。ディスプレイは、表示されるべきデータを供給するソースドライバと、ラインを切り替えるゲートドライバの両方を有する。列シフトでは、例えば、画像更新の間に、画像データは、ソースドライバから送られ、各列は、列ドライバを用いて切り替えられ、ディスプレイ領域の一番上の列から一番下の列まで走査される。n番目のページは、ディスプレイの第1の列から開始して更新され、その一方で(n+1)番目のページは、例えば、ディスプレイの第2の列から開始されて垂直方向のシフトを有して更新される。(n+2)番目のページは、第3の列から開始しうる。又は、例えば、最大で2列といった最大シフトが到達されると、第3のページは、第1の列から開始し、パターンが続けられる。このようにすると、同じ画素が繰り返し、例えば黒のテキストに繰り返し切り替えられる確率が有意に減少され、これは、画素上の画像保持の統合が回避される。ディスプレイ全体の強制リセットの頻度は有意に減少されることが可能であることが実験から観察されており、それにより、電力消費量が減少されまたユーザの利便性が向上される。
【0030】
本発明の好適な実施例であると考えられるものを図示し且つ説明したが、当然ながら、本発明の精神から逸脱することなく形式又は細部における様々な修正及び変更を容易に行うことが可能である。従って、本発明は、説明及び図示した形に厳密に限定されることを意図せず、請求項の範囲内に含まれる全ての修正を包含すると解釈すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】電子読書装置のディスプレイスクリーンの一部の実施例を示す正面図である。
【図2】図1における線2−2についての断面図である。
【図3】電子読書装置の全体像を示す図である。
【図4】各ディスプレイ領域を有する2つのディスプレイスクリーンを示す図である。
【図5】列シフトを用いて第1のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図6】列シフトを用いて第2のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図7】列シフトを用いて第3のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図8】行シフトを用いて第1のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図9】行シフトを用いて第2のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図10】行シフトを用いて第3のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図11】列及び行シフトを用いて第1のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図12】列及び行シフトを用いて第2のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【図13】列及び行シフトを用いて第3のページを表示するディスプレイスクリーンを示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の列及び行に配置された画素を有するディスプレイ領域を有する電子読書装置上に情報を表示する方法であって、
前記ディスプレイ領域の第1の位置から開始して第1のページを前記ディスプレイ領域上に表示する段階と、
次ページコマンドに応答して、前記ディスプレイ領域の前記第1の位置とは異なる第2の位置から開始して前記第1のページの代わりに第2のページを前記ディスプレイ領域上に表示する段階と、
を有する方法。
【請求項2】
後続の次ページコマンドに応答して、前記ディスプレイ領域の様々な位置から開始して後続のページを順繰りに前記ディスプレイ領域上に表示する段階を更に有する請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記次のページの表示が開始する前記様々な位置は、前記ディスプレイ領域の基準位置からの変化する各オフセット量に応じて決定される請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記変化する各オフセット量は、最小値と最大値との間の範囲にある請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記変化する各オフセット量は、前記最大値に到達するまで連続するページのそれぞれの表示と共に増加し、前記最大値において、前記オフセット量は、前記最小値にリセットされる請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記変化する各オフセット量は、前記最小値に到達するまで連続するページのそれぞれの表示と共に減少し、前記最小値において、前記オフセット量は、前記最大値にリセットされる請求項4記載の方法。
【請求項7】
前記変化する各オフセット量は、前記最大値に到達するまで連続するページのそれぞれの表示と共に増加し、前記最大値から、前記オフセット量は、前記最小値に到達するまで更なる連続するページの表示と共に減少する請求項4記載の方法。
【請求項8】
前記変化する各オフセット量は、前記最小値に到達するまで連続するページのそれぞれの表示と共に減少し、前記最小値から、前記オフセット量は、前記最大値に到達するまで更なる連続するページの表示と共に増加する請求項4記載の方法。
【請求項9】
前記変化する各オフセット量は、前記最小値と前記最大値との間でランダムに変化する請求項4記載の方法。
【請求項10】
前記ディスプレイ領域上の前記第1のページ及び前記第2のページの表示を与えるよう前記列に関連付けられる列電極と、前記行に関連付けられる行電極とを制御する段階を更に有する請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記第1の位置は第1の列を有し、
前記第2の位置は第2の列を有する請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記第1の位置は第1の行を有し、
前記第2の位置は第2の行を有する請求項1記載の方法。
【請求項13】
複数の列及び行に配置される画素を有するディスプレイ領域と、
前記ディスプレイ領域の第1の位置から開始して第1のページを前記ディスプレイ領域上に表示するよう前記ディスプレイ領域を制御する制御部と、
を有し、
次ページコマンドに応答して、前記制御部は、前記ディスプレイ領域の前記第1の位置とは異なる第2の位置から開始して前記第1のページの代わりに第2のページを前記ディスプレイ領域上に表示するよう前記ディスプレイ領域を制御する電子読書装置。
【請求項14】
前記ディスプレイ領域は、電気泳動ディスプレイを有する請求項13記載の電子読書装置。
【請求項15】
前記制御部は、前記列に関連付けられる列電極と、前記行に関連付けられる行電極とを制御することによって前記第1のページ及び前記第2のページを表示するよう前記ディスプレイ領域を制御する請求項13記載の電子読書装置。
【請求項16】
前記第1の位置は第1の列を有し、
前記第2の位置は第2の列を有する請求項13記載の電子読書装置。
【請求項17】
前記第1の位置は第1の行を有し、
前記第2の位置は第2の行を有する請求項13記載の電子読書装置。
【請求項18】
複数の列及び行に配置された画素を有するディスプレイ領域を有する電子読書装置上に情報を表示するコンピュータプログラムプロダクトであって、
コンピュータに、前記ディスプレイ領域の第1の位置から開始して第1のページを前記ディスプレイ領域上に表示させ、また、次ページコマンドに応答して、前記ディスプレイ領域の前記第1の位置とは異なる第2の位置から開始して前記第1のページの代わりに第2のページを前記ディスプレイ領域上に表示させるよう構成されるコンピュータコードデバイスを有するコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項1】
複数の列及び行に配置された画素を有するディスプレイ領域を有する電子読書装置上に情報を表示する方法であって、
前記ディスプレイ領域の第1の位置から開始して第1のページを前記ディスプレイ領域上に表示する段階と、
次ページコマンドに応答して、前記ディスプレイ領域の前記第1の位置とは異なる第2の位置から開始して前記第1のページの代わりに第2のページを前記ディスプレイ領域上に表示する段階と、
を有する方法。
【請求項2】
後続の次ページコマンドに応答して、前記ディスプレイ領域の様々な位置から開始して後続のページを順繰りに前記ディスプレイ領域上に表示する段階を更に有する請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記次のページの表示が開始する前記様々な位置は、前記ディスプレイ領域の基準位置からの変化する各オフセット量に応じて決定される請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記変化する各オフセット量は、最小値と最大値との間の範囲にある請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記変化する各オフセット量は、前記最大値に到達するまで連続するページのそれぞれの表示と共に増加し、前記最大値において、前記オフセット量は、前記最小値にリセットされる請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記変化する各オフセット量は、前記最小値に到達するまで連続するページのそれぞれの表示と共に減少し、前記最小値において、前記オフセット量は、前記最大値にリセットされる請求項4記載の方法。
【請求項7】
前記変化する各オフセット量は、前記最大値に到達するまで連続するページのそれぞれの表示と共に増加し、前記最大値から、前記オフセット量は、前記最小値に到達するまで更なる連続するページの表示と共に減少する請求項4記載の方法。
【請求項8】
前記変化する各オフセット量は、前記最小値に到達するまで連続するページのそれぞれの表示と共に減少し、前記最小値から、前記オフセット量は、前記最大値に到達するまで更なる連続するページの表示と共に増加する請求項4記載の方法。
【請求項9】
前記変化する各オフセット量は、前記最小値と前記最大値との間でランダムに変化する請求項4記載の方法。
【請求項10】
前記ディスプレイ領域上の前記第1のページ及び前記第2のページの表示を与えるよう前記列に関連付けられる列電極と、前記行に関連付けられる行電極とを制御する段階を更に有する請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記第1の位置は第1の列を有し、
前記第2の位置は第2の列を有する請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記第1の位置は第1の行を有し、
前記第2の位置は第2の行を有する請求項1記載の方法。
【請求項13】
複数の列及び行に配置される画素を有するディスプレイ領域と、
前記ディスプレイ領域の第1の位置から開始して第1のページを前記ディスプレイ領域上に表示するよう前記ディスプレイ領域を制御する制御部と、
を有し、
次ページコマンドに応答して、前記制御部は、前記ディスプレイ領域の前記第1の位置とは異なる第2の位置から開始して前記第1のページの代わりに第2のページを前記ディスプレイ領域上に表示するよう前記ディスプレイ領域を制御する電子読書装置。
【請求項14】
前記ディスプレイ領域は、電気泳動ディスプレイを有する請求項13記載の電子読書装置。
【請求項15】
前記制御部は、前記列に関連付けられる列電極と、前記行に関連付けられる行電極とを制御することによって前記第1のページ及び前記第2のページを表示するよう前記ディスプレイ領域を制御する請求項13記載の電子読書装置。
【請求項16】
前記第1の位置は第1の列を有し、
前記第2の位置は第2の列を有する請求項13記載の電子読書装置。
【請求項17】
前記第1の位置は第1の行を有し、
前記第2の位置は第2の行を有する請求項13記載の電子読書装置。
【請求項18】
複数の列及び行に配置された画素を有するディスプレイ領域を有する電子読書装置上に情報を表示するコンピュータプログラムプロダクトであって、
コンピュータに、前記ディスプレイ領域の第1の位置から開始して第1のページを前記ディスプレイ領域上に表示させ、また、次ページコマンドに応答して、前記ディスプレイ領域の前記第1の位置とは異なる第2の位置から開始して前記第1のページの代わりに第2のページを前記ディスプレイ領域上に表示させるよう構成されるコンピュータコードデバイスを有するコンピュータプログラムプロダクト。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2007−518111(P2007−518111A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525247(P2006−525247)
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【国際出願番号】PCT/IB2004/051604
【国際公開番号】WO2005/022502
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【国際出願番号】PCT/IB2004/051604
【国際公開番号】WO2005/022502
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】
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