説明

向上した電力管理方法を有する車両位置決めユニット

【課題】向上した電力管理を有する車両位置決めユニットを提供する。
【解決手段】受信器は通信源のネットワークから信号を受信する。信号強度監視サブシステムはどの通信源が最も強い信号を送信しているか判定する。電力管理サブシステムは信号強度監視サブシステムに応答する。電力管理サブシステムは、二者択一でスリープモードおよびウェイクアップモードに入り、最も強い信号を送信する通信源とウェイクアップモードを同期し、予め定められた順に従って少なくとも1つの追加の通信源の信号強度を検査するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両回収システムに関し、特に、向上した電力管理技術を有するそのようなシステムの車両位置決めユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
商標LoJack(登録商標)の下で販売された出願人の成功した評判のよい車両回収システムは、車両内に隠されたトランスポンダを有する小さな電子的な車両位置決めユニット(vehicle locating unit(VLU))、各々が遠隔送信ユニット(remote transmitting unit(RTU))を有する通信タワーのプライベートネットワーク、車両追跡ユニット(vehicle tracking unit(VTU))が設置された1つまたは複数の法令施行(law enforcement)車両、VLUを購入した顧客のデータベースを有するネットワークセンターを含む。ネットワークセンターは米国犯罪情報センター(National Criminal Information Center)と接続している。そのデータベースのエントリは、顧客の車両のVIN番号(Vehicle Identification Number(車両識別番号))および顧客のVLUに割り当てられた識別コードを備える。
【0003】
LoJack(登録商標)製品の顧客が、その人の車両が盗まれたことを報告すると、盗難車両のデータベースに入力するために、車両のVIN番号が法令施行センターに報告される。ネットワークセンターは、盗難車両のVIN番号を、VLU識別コードに対応するVIN番号を含むネットワークセンターのデータベースと比較するために、法令施行センターのデータベースと接続するソフトウェアを含む。盗難車両のVIN番号とVLU識別コードとの間に一致が存在すると、盗難車両にVLUが設置されているので、センターが、車両が盗まれたことを認識すると、ネットワークセンターは種々の通信タワー(現在、全国に130が存在する)のRTUと通信し、各タワーは、識別コードを付けた特定のVLUのトランスポンダを起動するために、メッセージを送信する。
【0004】
従って、盗難車両内のVLUのトランスポンダは起動され、一意のVLU識別コードの送信を開始する。盗難車両の近くの法令施行車両のVTUはこのVLUトランスポンダコードを受信し、適切な法令施行車両は、信号の強度および方向の情報に基づいて、盗難車両を回収するために有効な処置をとることができる。例えば、米国特許第4,177,466号明細書、米国特許第4,818,988号明細書、米国特許第4,908,609号明細書、米国特許第5,704,008号明細書、米国特許第5,917,423号明細書、米国特許第6,229,988号明細書、米国特許第6,522,698号明細書、米国特許第6,665,613号明細書を参照。これらは全て引用してここに組み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−242017号公報
【特許文献2】特開平9−307942号公報
【特許文献3】特開2002−171550号公報
【特許文献4】特開2004−135072号公報
【特許文献5】特開2004−114902号公報
【特許文献6】特開2003−169133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
VLUユニットは車両のバッテリーによって給電されるので、VLUが車両のバッテリーを枯渇させないことを保証するためにVLUにおいて電力管理技術を利用しなければならない。出願人によって利用された1つの先行技術は、周期的にのみ、例えば8秒ごとに0.2秒について“ウェイクアップ”し、通信タワーからのメッセージを確認するようにVLUをプログラミングすることを含む。スリープモードおよびウェイクアップモードのタイミングは1つの送信タワーの送信スケジュールに同期された。米国特許第6,229,988号明細書を参照。
【0007】
しかし、そのようにプログラムされたVLUが設置された車両がそのタワーの送信範囲の外に移動すると、VLUがウェイクアップしたとき、そのタワーからの信号は受信されない。先行技術の方法によれば、VLUはタワーが送信する見込みのあるタイムスロットのためのメモリを有さないので、タワーの送信を受信することを確実にするために、より長い時間についてVLUはウェイクアップしなければならない。これは結果として増加した電力消費となる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従って、本発明の目的は、向上した電力管理技術を有する車両位置決めユニットを提供することである。
本発明のさらなる目的は、ウェイクアップモードおよびスリープモードが最も強い信号を送信する送信源に同期される車両位置決めユニットを提供することである。
本発明のさらなる目的は、最も強い信号を有する1つまたは複数の通信タワーの識別情報を記憶するようにそのメモリを持続的に更新する車両位置決めユニットを提供することである。
【0009】
本発明は、VLUのためのより効果的な電力管理サブシステムが、最も強い信号を送信する通信源(例えばタワー)とウェイクアップモードを同期し、順に少なくとも1つの追加の通信源の信号強度を検査するために、二者択一でスリープモードおよびウェイクアップモードに入るように構成される実現に起因する。
【0010】
しかし、他の実施形態において、本発明は、これら全ての目的を達成する必要はなく、請求項は、これらの目的を達成可能な構成または方法に限定されるべきでない。
【0011】
本発明は、向上した電力管理を有する車両位置決めユニットを特徴付ける。受信器は、通信源のネットワークから信号を受信し、信号強度監視サブシステムは、どの通信源が最も強い信号を送信しているか判定する。電力管理サブシステムは信号強度監視サブシステムに応答する。電力管理サブシステムは、最も強い信号を送信する通信源とウェイクアップモードを同期し、予め定められた順に従って少なくとも1つの追加の通信源の信号強度を検査するために、二者択一でスリープモードおよびウェイクアップモードに入るように構成される。
【0012】
典型的に、電力管理サブシステムは、2つの最も強い信号を有する2つの通信源の識別情報を検査および記憶し、2つの記憶された通信源の最も強い信号より強い信号を有する通信源との同期に切り替え、以前に記憶された通信源の信号より強い信号を有する通信源の識別情報を記憶するように構成される。
【0013】
一実施形態において、n(例えば8)個の通信源が存在し、各々は異なる時刻においてn秒ごとに信号を送信する。好ましくは、電力管理サブシステムは、全ての通信源が検査される起動モードを含むように構成される。好ましい一実施形態において、電力管理サブシステムはマイクロコントローラ内に実装され、マイクロコントローラは、スリープモードの間、受信器の電力を低下させ、ウェイクアップモードの間、受信器の電力を上昇させるように構成される。信号強度監視サブシステムの一例は、トランシーバ内に実現された復調回路を含む。
【0014】
本発明による通信源のネットワークからのメッセージを確認する方法は、最初に複数の通信源の信号強度を検査し、2つの最も強い信号を有する通信源の識別情報を記憶し、二者択一でスリープモードおよびウェイクアップモードに入り、ウェイクアップモードは最も強い信号を有する通信源と同期され、1つの追加の通信源の信号強度を検査し、前記通信源が最も強い信号を有する記憶された通信源の信号より強い信号を与えるならば、追加の通信源に同期を切り替え、順に検査された追加の通信源が前記記憶された通信源の信号より強い信号を与えるならば、記憶された通信源の識別情報を置き換えることを含む。
【0015】
VLUおよび通信源のネットワークから信号を受信する他の電子的な受信器のために、信号強度監視サブシステムは、どの通信源が最も強い信号を送信しているか判定する。電力管理サブシステムは信号強度監視サブシステムに応答する。電力管理サブシステムは、二者択一でスリープモードおよびウェイクアップモードに入り、最も強い信号を送信する通信源とウェイクアップモードを同期し、ウェイクアップモードが最も強い信号を送信する通信源と同期されることを保証するために、少なくとも1つの追加の通信源の信号強度を検査するように構成される。
【0016】
一実施形態は、車両位置決めユニットの電力管理システムを特徴付け、電力管理システムは、メモリと、コントローラとを備え、前記コントローラは、二者択一でスリープモード信号およびウェイクアップモード信号を出力し、最も強い信号を与える少なくとも第1通信源の識別情報を前記メモリに記憶し、ウェイクアップモードの間、少なくとも1つの異なる通信源の信号強度を検査し、前記メモリ内の識別された通信源とウェイクアップモードを同期し、第1通信源より強い信号を与える異なる通信源の識別情報を記憶するようにメモリを更新するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明による車両回収システムに関する主な構成要素を表わすブロック図である。
【図2】本発明による車両位置決めユニットに関する主な構成要素を表わすブロック図である。
【図3】電力管理に関する、図2に表わされた車両位置決めユニットのマイクロコントローラのプログラミングの一例に関する主なステップを表わすフローチャートである。
【図4】8つの通信タワーを含む通信ネットワークの例についてのタイムスロット同期パターンを表わすタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
他の目的、特徴、効果は、続く好ましい実施形態の説明および添付図面からこの技術分野の当業者に理解される。
好ましい実施形態または以下で開示される実施形態にもかかわらず、本発明は、様々な形態で、他の実施形態、実施、実行が可能である。従って、本発明は、続く説明に記載されまたは図面に表わされた構成の詳細および構成要素の配置への適用に限定されないと理解すべきである。ここでただ1つの実施形態が説明されるとしても、請求項はその実施形態に限定されない。さらに、請求項は、除外、限定、放棄を明示する明確で説得力のある証拠が存在するのでなければ限定的に解釈されるべきではない。
【0019】
上記の背景技術の欄において説明したように、商標LoJack(登録商標)の下で販売された出願人の成功した評判のよい車両回収システムは、図1の、車両14内に隠されたトランスポンダ12を有する小さな電子的な車両位置決めユニット(VLU)10、各々が遠隔送信ユニット(RTU)18を有する通信タワー16のプライベートネットワーク、車両追跡ユニット(VTU)22が設置された1つまたは複数の法令施行車両20、ネットワークセンター24を含む。
【0020】
LoJack(登録商標)製品の顧客が、その人の車両が盗まれたことを報告すると、盗難車両のデータベース28に入力するために、車両のVIN番号が法令施行センター26に報告される。ネットワークセンター24は、盗難車両のVIN番号を、VLU識別コードに対応するVIN番号を含むネットワークセンター24のデータベース30と比較するために、法令施行センター26のデータベース28と接続するソフトウェアを含む。盗難車両のVIN番号とVLU識別コードとの間に一致が存在すると、盗難車両14にVLU10が設置されているので、ネットワークセンター24は種々の通信タワー16のRTU18と通信し、各通信タワーは、特定の識別コードを付けたVLU10のトランスポンダ12を起動するために、メッセージを送信する。
【0021】
盗難車両14内のVLU10のトランスポンダ12は、起動されると、一意のVLU識別コードの送信を開始する。盗難車両14の近くの法令施行車両20のVTU22はこのVLUトランスポンダコードを受信し、適切な法令施行車両は、信号の強度および方向の情報に基づいて、盗難車両14を回収するために有効な処置をとることができる。
【0022】
図2の本発明によるVLU10’は、トランシーバ40、または、他の例において送信機能のない受信器を含む。一実施形態において、信号強度監視サブシステム42は、トランシーバ40内のチップ上の復調回路であり、図1の通信ネットワークおよび1つまたは複数の通信タワー16からアンテナ44を介してトランシーバ40によって受信された全ての信号の信号強度を識別および特徴付けする信号を出力する。
【0023】
図2のマイクロコントローラ46(例えば、テキサスインスツルメンツ(登録商標)のマイクロコントローラ モデル番号MSP430)は、信号強度監視サブシステム42の出力を受信し、トランシーバ40によって受信された全ての信号の信号強度を評価するようにプログラムされ、また、図3のフローチャートに従って電源ユニット回路48に信号を出力することによってバッテリー電力を節約するために、トランシーバ40を二者択一でスリープモードおよびウェイクアップモードに入らせるようにプログラムされる。図2のメモリ47はマイクロコントローラ46とは別個に表わされているが、この技術分野の当業者に知られているように、上記の例のコントローラを含む多くのマイクロコントローラは内部メモリを有する。
【0024】
続く例において、図2のVLU10’に信号を送信する図4の8つの通信源またはLoJack(登録商標)タワーA〜Hが存在する。各々は、異なる時刻t〜tにおいて8秒ごとに同期信号、および、場合によって(盗難車両が報告された場合において)メッセージを送信し、この場合において図2のマイクロコントローラ46はトランスポンダ12を起動する。
【0025】
しかし、そのようなメッセージについて持続的に確認するようにされたままであるならば、トランシーバ40は車両のバッテリーをより急速に枯渇させる。本発明によれば、図3のステップ60において、起動において、マイクロコントローラ46は、信号強度監視サブシステム42の出力を分析することによってタワーA〜Hの信号強度を検査する。この検査モードにおいて、各タワーの信号強度が着目され、信号がメッセージを伝達するならば、メッセージに従って動作する。
【0026】
図3のステップ62において、2つの最も強いタワー信号の識別情報が図2のメモリ47に記憶され、そして、ステップ64において、これら2つの信号のうち最も強い信号にウェイクアップモードが同期される。次に、スリープモードに入り、最も強い信号を与える通信タワーとの同期においてウェイクアップモードが起動されると、2つの以前に記憶されたタワーの信号強度が検査され、順に1つの追加の通信タワーの信号強度も検査される。
【0027】
図4において、例として、タワーAおよびBは図2のVLU10に近いために最も強い信号を送信していると仮定する。タワーAの信号がタワーBの信号より強いと仮定すると、ウェイクアップモードの同期はタワーAの信号に従う。従って、各サイクルにおいて(典型的なウェイクアップ時間は8秒離れている)、マイクロコントローラ46は、図4の時刻tにおいて、電源ユニット回路48に信号を出すことによってトランシーバ40の電力を上昇させ、ステップ66〜68において、時刻t〜tの間、スリープする。ステップ70において、次のウェイクアップ時刻において、2つの以前に記憶されたタワー(AおよびB)の信号強度が強度について検査され、予め定められた順に従って次のタワー、この例においてタワーCの信号強度も検査される。ここで、任意の時刻において、車両の移動により、順序A〜Hにおいて異なるタワーが、a)マイクロコントローラ46がウェイクアップモードを同期するタワー、または、b)2番目に強い信号を有する記憶された識別情報によるタワー、より強い信号を与えるならば、図3のステップ72〜74において、新たなタワーの識別情報は図2のメモリ47に記憶され、ステップ64において、最も強い信号を有するタワーへの同期が保証される。
【0028】
一方、タワーCがタワーAまたはBのいずれかより強い信号を与えず、ステップ66においてウェイクアップモードおよびスリープモードがまだタワーAに同期していると仮定する。ステップ68および70において、タワーA、B、および、ここでDが検査され、タワーDの信号強度がタワーAまたはBのいずれかより強くないならば、ステップ66において再びスリープモードに入る。ステップ68においてウェイクアップモードに入ると、ステップ70において、まだタワーAに同期され、タワーA、B、および、ここでEの信号強度が確認される。
【0029】
ここで、タワーEの信号強度がタワーAより強くなくタワーBの信号強度より強いならば、図3のステップ74において、タワーBを置き換えてタワーEの識別情報が図2のメモリ47に記憶される。しかし、ステップ64において、ウェイクアップモードがまだ最も強いタワー、すなわちタワーAに、ステップ64〜68において同期される。
【0030】
そして次に、ステップ70において、タワーA、E、Fの信号強度が検査される。ステップ72において、タワーFの信号強度がタワーAおよびEより強いが、タワーAがまだタワーEより強いと仮定する。ここで、ステップ64において同期はタワーFに従い、ステップ70において、タワーF、A、Gが検査される。
【0031】
もう1つの例において、タワーCおよびDが最初にVLUに1番目および2番目に強い信号を与えることを考える。ウェイクアップモードは最初にタワーCに同期され、タワーCおよびDの識別情報がメモリに記憶される。最初のスリープモードの後に、タワーC、D、Eの信号強度が検査され、次にタワーC、D、F、そして、タワーC、D、G、そしてタワーC、D、H、のように各々の続くウェイクアップモードの間に1つの追加のタワーが検査される。このウェイクアップ/スリープモードサイクルの間に、タワーCおよびDが最も強い2つのタワーのままであるならば、同期はタワーCとのままであり、メモリはタワーCおよびDの識別情報を記憶し続ける。次のサイクルの間に、タワーAが検査され、タワーCより強くなくDより強い信号を与えることが発見されると、タワーCおよびAの識別情報を記憶するようにメモリが更新され、同期はタワーCの送信スケジュールに従い続け、各々の続くウェイクアップモードの間にタワーC、A、B、タワーC、A、D、タワーC、A、E、タワーC、A、F、・・・が検査される。
【0032】
ここで、2つの最も強い信号を送信するタワーの識別情報が常に記憶され、図2のマイクロコントローラ46は、図2のメモリ47に最も強い信号を送信する2つのタワーの識別情報を維持するためにウェイクアップモードにおけるもう1つのタワーを順に確認する。また、マイクロコントローラ46は、ウェイクアップモードが最も強い信号を送信するタワーのみに同期されることを保証する。ネットワークにおけるタワーからの通信メッセージが欠落しないことを保証する方法で、電力は保護される。スリープモードに入るために、マイクロコントローラ46は電源ユニット48に信号を送信し、そして電源ユニット48はトランシーバ40の電力を低下させる。ウェイクアップモードに入るために、マイクロコントローラ46は電源ユニット48に信号を送信し、そして電源ユニット48は、アンテナ44を介して信号を受信することができるように、再びトランシーバ40に電力を供給する。
【0033】
図3および図4を参照して上述した例は、与えられた領域に8つのタワー、2つの最も強いタワー信号の持続的な記憶、特定の順での追加のタワーの検査を仮定したが、これは単に例であり、本発明の限定ではない。任意の数のタワーの組み合わせおよびタワーの記憶の組み合わせを使用することが可能である。また、上記の例は、本発明の電力管理方法を車両回収システムのVLUに適用することを仮定したが、本発明はVLU以外のバッテリー給電の電子機器への適用を見出すことが可能である。
【0034】
また、本発明の特定の特徴がいくつかの図面に表わされ、他には表わされていないが、これは単に便宜のためであり、各々の特徴は本発明による任意のまたは全ての他の特徴と組み合わせることが可能である。さらに、ここで使用される用語“含む”、“備える”、“有する”は、広く包括的に解釈されるべきであり、物理的な相互接続に限定されない。また、本願において開示された実施形態は、唯一可能な実施形態としてとらえるべきでない。他の実施形態はこの技術分野の当業者に理解され、請求項の範囲内である。
【0035】
さらに、この特許出願の経過の間に提示される補正は、出願において提示された請求項の構成要素の放棄ではない。この技術分野の当業者は、全ての可能な均等物を文字通り包含する請求項を起案するように合理的に期待することはできない。多くの均等物は補正の時点において予測不可能であり、ゆだねられるべき公平な理解を超えている。補正の基礎を成す根本的理由は、多くの均等物とほとんど無関係にすぎない。出願人は請求項の補正された構成要素についての実質のない代替物を記載するように期待されない多くの他の理由が存在する。
【符号の説明】
【0036】
10、10’ 車両位置決めユニット
12 トランスポンダ
14 車両
16 通信タワー
18 遠隔送信ユニット
20 法令施行車両
22 車両追跡ユニット
24 ネットワークセンター
26 法令施行センター
28、30 データベース
40 トランシーバ
42 信号強度監視サブシステム
46 マイクロコントローラ
47 メモリ
48 電源ユニット回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
向上した電力管理を有する車両位置決めユニットであって、
通信源のネットワークから信号を受信する受信器と、
どの通信源が最も強い信号を送信しているか判定するための信号強度監視サブシステムと、
前記信号強度監視サブシステムに応答する電力管理サブシステムとを備え、
前記電力管理サブシステムは、
二者択一でスリープモードおよびウェイクアップモードに入り、
最も強い信号を送信する通信源とウェイクアップモードを同期し、
予め定められた順に従って少なくとも1つの追加の通信源の信号強度を検査するように構成された車両位置決めユニット。
【請求項2】
前記電力管理サブシステムは、
2つの最も強い信号を有する2つの通信源の識別情報を検査および記憶し、
2つの記憶された通信源の最も強い信号より強い信号を有する通信源との同期に切り替え、
以前に記憶された通信源の信号より強い信号を有する通信源の識別情報を記憶するように構成された請求項1に記載の車両位置決めユニット。
【請求項3】
n個の通信源が存在し、各々は異なる時刻においてn秒ごとに信号を送信する請求項1に記載の車両位置決めユニット。
【請求項4】
nは8である請求項3に記載の車両位置決めユニット。
【請求項5】
前記電力管理サブシステムは、全ての通信源が検査される起動モードを含むように構成された請求項1に記載の車両位置決めユニット。
【請求項6】
前記電力管理サブシステムはマイクロコントローラ内に実装された請求項1に記載の車両位置決めユニット。
【請求項7】
前記電力管理サブシステムは、前記スリープモードの間、前記受信器の電力を低下させ、前記ウェイクアップモードの間、前記受信器の電力を上昇させるように構成された請求項1に記載の車両位置決めユニット。
【請求項8】
前記信号強度監視サブシステムは復調回路を含む請求項1に記載の車両位置決めユニット。
【請求項9】
前記復調回路は前記受信器の構成要素である請求項8に記載の車両位置決めユニット。
【請求項10】
通信源のネットワークからのメッセージを確認する方法であって、
最初に複数の通信源の信号強度を検査する過程と、
2つの最も強い信号を有する2つの通信源の識別情報を記憶する過程と、
二者択一でスリープモードおよびウェイクアップモードに入る過程とを有し、
前記ウェイクアップモードは最も強い信号を有する通信源に同期され、
1つの追加の通信源の信号強度を検査する過程と、
前記通信源が最も強い信号を有する記憶された通信源の信号より強い信号を与えるならば、前記追加の通信源と同期を切り替える過程と、
順に検査された追加の通信源が前記記憶された通信源の信号より強い信号を与えるならば、記憶された通信源の識別情報を置き換える過程とをさらに有する方法。
【請求項11】
通信源のネットワークから信号を受信する受信器と、
どの通信源が最も強い信号を送信しているか判定するための信号強度監視サブシステムと、
前記信号強度監視サブシステムに応答する電力管理サブシステムとを備え、
前記電力管理サブシステムは、
二者択一でスリープモードおよびウェイクアップモードに入り、
最も強い信号を送信する通信源とウェイクアップモードを同期し、
ウェイクアップモードが最も強い信号を送信する通信源と同期されることを保証するために、少なくとも1つの追加の通信源の信号強度を検査するように構成されたシステム。
【請求項12】
向上した電力管理を有する車両位置決めユニットであって、
通信源のネットワークから信号を受信する受信器と、
どの通信源が最も強い信号を送信しているか判定するための信号強度監視サブシステムと、
前記信号強度監視サブシステムに応答する電力管理サブシステムとを備え、
前記電力管理サブシステムは、
2つの最も強い信号を有する2つの通信源の識別情報を検査および記憶し、
二者択一でスリープモードおよびウェイクアップモードに入り、前記ウェイクアップモードは最も強い信号を送信する通信源と同期され、
予め定められた順に従って少なくとも1つの追加の通信源の信号強度を検査し、
2つの記憶された通信源のうち最も強い信号より強い信号を有する通信源と同期を切り替え、
以前に記憶された通信源の信号より強い信号を有する通信源の識別情報を記憶するように構成された車両位置決めユニット。
【請求項13】
車両位置決めユニットの電力管理システムであって、
メモリと、
コントローラとを備え、
前記コントローラは、
二者択一でスリープモード信号およびウェイクアップモード信号を出力し、
最も強い信号を与える少なくとも第1通信源の識別情報を前記メモリに記憶し、
前記ウェイクアップモードの間、少なくとも1つの異なる通信源の信号強度を検査し、
前記メモリ内の識別された通信源と前記ウェイクアップモードを同期し、
前記第1通信源より強い信号を与える異なる通信源の識別情報を記憶するように前記メモリを更新するように構成された電力管理システム。
【請求項14】
向上した電力管理を有する車両位置決めユニットであって、
通信源のネットワークから信号を受信する受信器と、
どの通信源が最も強い信号を送信しているか判定するための信号強度監視サブシステムと、
前記信号強度監視サブシステムに応答する電力管理サブシステムとを備え、
前記電力管理サブシステムは、
2つの最も強い信号を有する2つの通信源の識別情報を検査および記憶し、
2つの記憶された通信源の最も強い信号より強い信号を有する通信源との同期に切り替え、
以前に記憶された通信源の信号より強い信号を有する通信源の識別情報を記憶するように構成された車両位置決めユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−66931(P2011−66931A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−260148(P2010−260148)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【分割の表示】特願2008−512446(P2008−512446)の分割
【原出願日】平成18年5月17日(2006.5.17)
【出願人】(507380263)ロジャック・オペレーティング・カンパニー・エルピー (3)
【Fターム(参考)】