説明

吸水性ポリマー粒子の分級法

吸水性ポリマー粒子を分級するための方法であってポリマー粒子が少なくともn個の篩いによってn個の粒度分級物に分離され、かつnが1より大きい整数であり、かつn個の篩いのメッシュ幅が生成物流方向に減少する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸水性ポリマー粒子の分級方法において、該ポリマー粒子を少なくともn回の篩別によってn個の粒度分級物に分離し、かつnが、1より大きい整数である方法に関する。
【0002】
吸水性ポリマー粒子の製造は、モノグラフ"Modern Superabsorbent Polymer Technology",F.L.Buchholz及びA.T.Graham,Wiley−VCH,1998,第71〜103頁に記載される。
【0003】
吸水性ポリマーは、おむつ、タンポン、生理帯及びその他の衛生用品を製造するための、水溶液を吸収する製品として使用されているが、農業園芸における保水剤としても使用されている。
【0004】
該吸水性ポリマーの特性は、架橋度によって調節することができる。架橋度が高まると、ゲル強度が高まり、そして遠心保持能力(CRC)が低下する。
【0005】
例えばおむつでの膨潤ゲルベッドにおける液体通過性(Fluessigkeitsweiterleitung)(SFC)並びに圧力下吸収(AUL)などの応用特性の改善のためには、吸水性ポリマー粒子は、一般に、後架橋される。それによって、粒子表面の架橋度のみが高まり、そうして圧力下吸収(AUL)と遠心保持能力(CRC)とのつながりを少なくとも部分的になくすことができる。前記の後架橋は、水性ゲル相中で実施することができる。しかし、好ましくは、乾燥され、粉砕されかつ篩別されたポリマー粒子(ベースポリマー)は、その表面上で後架橋剤によって被覆され、熱的に後架橋され、そして乾燥される。このために適切な架橋剤は、親水性ポリマーのカルボキシル基と共有結合を形成することができる少なくとも2の基を有する化合物である。
【0006】
吸水性ポリマーは、粉末状の粒状生成物として得られ、好ましくは衛生分野で使用される。ここで、例えば200〜850μmの粒度が使用され、その粒子状のポリマー材料は、既に製造方法においてこれらの粒度に分級される。この場合に、連続的に運転する2つの篩いを有する篩別機が使用され、その際、20〜850μmのメッシュ幅を有する篩いが使用される。200μmまでの粒度を有する粒子は、その際、両方の篩いを通過して降下し、そしいて篩別機の底部に小粒として回収される。850μmより大きい粒度を有する粒子は最上の篩い上に粗粒として残り、排除される。200μmより大きくて850μmまでの粒度を有する生成物分級物は、中粒として篩別機の両方の篩いの間で取り出される。篩別物に依存して、その際に全ての粒度分級物は、なおも誤った粒度を有する粒子の割合を、いわゆる誤排出物(Fehlaustrag)として含有する。そこで、例えば粗粒分級物は、なおも850μm又はそれより小さい粒度を有する粒子の割合をも含むことがある。
【0007】
排除された小粒と粗粒は、通常は製造へと返送される。小粒は、例えば重合に添加することができる。粗粒は、通常は、粉砕され、それは必然的に、更なる小粒をどうしても生ずることとなる。
【0008】
商慣習の分級過程では、粒子形ポリマーを分級する場合には種々の問題が生ずる。もっとも頻出する問題は、篩い表面の閉塞と、分級効率と分級能の悪化である。更なる問題は、生成物の凝集傾向であり、それは篩別の前に、後に、そして間に不所望な凝結物をもたらす。従って、篩別の方法工程は、障害を含まずに、しばしばポリマー製造に際して意図されない静置を伴って、実施することができない。特に問題なのは、係る障害が連続的な製造方法で現れることである。しかしながら、全体として、そのことから篩別に際して、不十分な分離精度が引き起こされる。この問題点は、とりわけ後架橋された生成物の分級に際して観察されうる。
【0009】
より高い篩別性能は、ポリマー粉末の流動性及び/又は機械的安定性を高めるために用いられる物質を生成物に添加することによって達成される。通常は、ポリマー粉末に、大抵は乾燥の後及び/又は後架橋の範囲において、個々の粒子の相互の凝着を抑制する補助物質、例えば界面活性剤を添加した場合に流動性の生成物が得られる。他の場合には、プロセス技術的措置によって凝着傾向に作用させることが試みられている。
【0010】
他の生成物添加剤を使用せずにより高い分離精度を達成するためには、代替的な篩別装置による改善が提案された。ここで、篩い開口部表面を螺旋状に動かした場合に、より高い分離精度が達成される。それは、例えば振動篩別装置の場合である。しかしながら、係る篩別装置の流量が高まると、上述の問題は大きくなり、ますます高い分級能を保持することがあまりできない。
【0011】
篩別ボール、PVC摩擦リング、テフロン摩擦リングもしくはゴムキューブなどの篩別補助物を篩い表面に添加することでも、少しだけ、分離精度を高める補助となる。特に非晶質のポリマー材料、例えば吸水性ポリマー粒子の場合に、それによって摩擦が増強されることがある。
【0012】
分級のための一般的な概要は、例えばウールマンの工業化学事典(Ullmanns Encyklopaedie der technischen Chemie)第四版、第2巻、第43〜56頁、Chemie出版、ヴァインハイム(1972年)に見いだされる。
【0013】
EP855232号A2は、吸水性ポリマー粒子の分級法を記載している。加熱されたもしくは断熱された篩いの使用によって、特に、小さい粒度の場合に篩いの下での凝結物が回避される。
【0014】
DE102005001789号A1は、減圧で実施される分級法を記載している。
【0015】
JP2003/320308号Aは、篩い下側に温風を流すことで凝結物を回避する方法を記載している。
【0016】
WO92/18171号A1は、篩別助剤として無機粉末を添加することを記載している。
【0017】
本発明の課題は、吸水性ポリマー粒子の製造のための改善された分級方法を提供することであった。
【0018】
前記課題は、吸水性ポリマー粒子の分級法であってポリマー粒子がn個の粒度分級物に分離され、かつnが1より大きい整数である方法において、少なくともn個の篩いを使用し、かつn個の篩いのメッシュ幅が生成物流方向で減少することを特徴とする方法によって解決される。
【0019】
篩別によって、粒子状の材料は2つの篩別フラクション、つまり篩い上に残る粒子と、篩いのメッシュを通ってその背面に通過した粒子とに分離される。更なる篩いを使用することによって、各篩別分級物を更なる2つの篩別分級物に分離することができる。n個の篩いを使用した場合に、従って(n+1)個の篩別分級物が得られる。その際、各篩別分級物を個別に1つの粒度分級物として更に加工することができる。それに対して、本発明の主な特徴は、少なくとも2つのこの篩別分級物を1つの粒度分級物にまとめ、一緒に更に加工することである。今までの通常の吸水性ポリマー粒子の分級のための方法に対して、本発明による方法は、従って少なくとも1つのより多くの篩いを使用する。
【0020】
少なくとも1つの付加的な篩いを使用することによって、改善された圧力下吸収(AUL)及び膨潤ゲルベッドにおける液体通過性(Fluessigkeitsweiterleitung)(SFC)を有する吸水性ポリマー粒子が得られる。
【0021】
篩い分級物は、本発明による方法によれば、種々の様式で粒度分級物に、例えば順序(2,1)、(3,1)、(2,1,1)、(1,2,1)、(2,2,1)、(3,1,1)、(1,3,1)、(3,2,1)、(2,3,1)又は(3,3,1)で、まとめることができる。その際、かっこ内の数の番号は、粒度分級物の数を表し、生成物流の順序における粒度分級物は、かっこ内で左から右に配置されており、かつその数値自体は、それぞれの粒度分級物にまとめられた連続した篩別分級物の数を表している。
【0022】
粒度分級物の数は、好ましくは少なくとも3である。使用される篩いの数は、好ましくは少なくとも(n+1)である。
【0023】
本発明の好ましい一実施態様においては、生成物流方向で続けて生ずる少なくとも2つの篩別分級物は、1つの粒度分級物にまとめられる。その際、前記の篩別分級物が生ずる篩いのメッシュ幅は、好ましくは通常は、それぞれ少なくとも50μmだけ異なり、有利にはそれぞれ少なくとも100μmだけ異なり、有利にはそれぞれ少なくとも150μmだけ異なり、特に有利にはそれぞれ少なくとも200μmだけ異なり、殊に有利にはそれぞれ少なくとも250μmだけ異なる。
【0024】
本発明の好ましい更なる一実施態様においては、生成物流方向に最初に生ずる少なくとも2つの篩別分級物は、1つの粒度分級物にまとめられる。その際、前記の篩別分級物が生ずる篩いのメッシュ幅は、好ましくは、それぞれ少なくとも500μmだけ異なり、有利にはそれぞれ少なくとも1000μmだけ異なり、特に有利にはそれぞれ少なくとも1500μmだけ異なり、殊に有利にはそれぞれ少なくとも2000μmだけ異なる。
【0025】
吸水性ポリマー粒子は、分級の間に、有利には、40〜120℃、特に有利には45〜100℃、殊に有利には50〜80℃の温度を有する。
【0026】
本発明の好ましい一実施態様においては、減圧下で分級される。圧力は、その際、有利には周囲圧よりも100ミリバール低い。
【0027】
特に有利には、本発明による分級法は連続的に実施される。吸水性ポリマーの流量は、その際通常は、少なくとも100kg/m2・h、有利には少なくとも150kg/m2・h、好ましくは少なくとも200kg/m2・h、特に有利には少なくとも250kg/m2・h、殊に有利には300kg/m2・hである。
【0028】
本発明による分級法のために適した篩別装置には制限はなく、平面篩別法が好ましく、振動篩別機が殊に好ましい。篩別装置は、分級を支援するために一般には振動させる。それは、好ましくは分級されるべき物を螺旋状に篩いを通過させるようにして行われる。この強制される振動は、通常は、0.7〜40mm、有利には1.5〜25mmの振幅と、1〜100Hz、有利には5〜10Hzの振動数を有する。
【0029】
本発明の好ましい一実施態様においては、n個の篩いを有する少なくとも1つの篩別機が使用される。その際に、複数の篩別機を並行して稼働させることが好ましい。
【0030】
好ましくは、吸水性樹脂は、分級の間に、ガス流と共に、特に好ましくは空気と共に流通される。ガス量は、一般に1m2の篩い面積当たりに0.1〜10m3/h、有利には1m2の篩い面積当たりに0.5〜5m3/h、特に有利には1m2の篩い面積当たりに1〜3m3/hであり、その際、該ガス体積は、標準条件下で測定される(25℃及び1バール)。特に好ましくは、ガス流は、篩別装置に入る前に、一般には40〜120℃の温度にに、有利には50〜110℃の温度に、有利には60〜100℃の温度に、特に有利には65〜90℃の温度に、殊に有利には70〜80℃の温度に温められる。ガス流の含水率は、一般に5g/kg未満、有利には4.5g/kg未満、好ましくは4g/kg未満、特に有利には3.5g/kg未満、殊に有利には3g/kg未満である。低い含水率を有するガス流は、例えば、より高い含水率を有するガス流から相応の水量を冷却によって凝縮させることでもたらすことができる。
【0031】
篩別機は、通常は電気的にアースされる。
【0032】
本発明による方法で使用される吸水性ポリマー粒子は、少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーa)と、選択的に少なくとも1つの架橋剤b)と、少なくとも1つの開始剤c)と、水d)とを含有するモノマー溶液の重合によって製造することができる。
【0033】
モノマーa)は、好ましくは水溶性である。すなわち、23℃での水中での溶解度は、一般に少なくとも1g/100g(水)、好ましくは少なくとも5g/100g(水)、特に有利には少なくとも25g/100g(水)、殊に有利には少なくとも50g/100g(水)であり、それを、好ましくは1つの酸基ごとに有する。
【0034】
好適なモノマーa)は、例えばエチレン性不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸である。特に好ましいモノマーは、アクリル酸及びメタクリル酸である。殊に、アクリル酸が好ましい。
【0035】
好ましいモノマーa)は、少なくとも1つの酸基を有し、その際、該酸基は、好ましくは少なくとも部分的に中和されている。
【0036】
モノマーa)の全量に対するアクリル酸及び/又はそれらの塩の割合は、有利には少なくとも50モル%、特に有利には少なくとも90モル%、殊に有利には少なくとも95モル%である。
【0037】
モノマーa)、特にアクリル酸は、有利には0.025質量%までのヒドロキノン半エーテルを含む。好ましいヒドロキノン半エーテルは、ヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)及び/又はトコフェロールである。
【0038】
トコフェロールとは、以下の式
【化1】

[式中、R1は、水素もしくはメチルを意味し、R2は、水素もしくはメチルを意味し、R3は、水素もしくはメチルを意味し、かつR4は、水素もしくは1〜20個の炭素原子を有する酸基を意味する]で示される化合物を表す。
【0039】
4についての好ましい基は、アセチル、アスコルビル、スクシニル、ニコチニル及び他の生理学的に認容性のカルボン酸である。カルボン酸は、モノカルボン酸、ジカルボン酸もしくはトリカルボン酸であってよい。
【0040】
有利には、R1=R2=R3=メチルであるα−トコフェロール、特にラセミ体のα−トコフェロールである。R1は、特に有利には水素又はアセチルである。特に有利には、RRR−α−トコフェロールである。
【0041】
モノマー溶液は、それぞれアクリル酸に対して、有利には高くても130質量ppm、特に有利には高くても70質量ppm、好ましくは少なくとも10質量ppm、特に好ましくは少なくとも30質量ppm、特に約50質量ppmのヒドロキノン半エーテルを含有し、その際、アクリル酸塩は、アクリル酸としてともに考慮される。例えば、モノマー溶液の製造のために、ヒドロキノン半エーテルの相応の含有率を有するアクリル酸を使用することができる。
【0042】
架橋剤b)は、少なくとも2つの重合可能な基を有し、それらがラジカル的に重合してポリマー網目構造を形成しうる化合物である。好適な架橋剤b)は、例えばエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルアミン、テトラアリルオキシエタン(それらはEP530438号A1に記載されている)、ジアクリレート及びトリアクリレート(それらはEP547847号A1、EP559476号A1、EP632068号A1、WO93/21237号A1、WO2003/104299号A1、WO2003/104300号A1、WO2003/104301号A1及びDE10331450号A1に記載される)、混合型アクリレートであってアクリレート基の他に更なるエチレン性不飽和基を有するもの(それらはDE10331456号A1及びDE10355401号A1に記載される)又は架橋剤混合物(それらは例えばDE19543368号A1、DE19646484号A1、WO90/15830号A1及びWO2002/32962号に記載されている)である。
【0043】
適切な架橋剤b)は、特にN,N′−メチレンビスアクリルアミドおよびN,N′−メチレンビスメタクリルアミド、不飽和モノカルボン酸またはポリカルボン酸とポリオールとのエステル、例えばジアクリレート又はトリアクリレート、例えばブタンジオールジアクリレート又はエチレングリコールジアクリレート、又はブタンジオールジメタクリレート又はエチレングリコールジメタクリレート並びにトリメチロールプロパントリアクリレート及びアリル化合物、例えばアリル(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、マレイン酸ジアリルエステル、ポリアリルエステル、テトラアリルオキシエタン、トリアリルアミン、テトラアリルエチレンジアミン、リン酸のアリルエステル並びに例えば、EP343427号A2中に記載されているようなビニルホスホン酸誘導体である。更に適した架橋剤b)は、ペンタエリトリトールジ−、ペンタエリトリトール−及びペンタエリトリトールテトラアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、エチレングリコールジアリルエーテル、グリセリンジ−及びグリセリントリアリルエーテル、ソルビトールを基礎とするポリアリルエーテル、並びにそれらのエトキシ化された別形である。本発明による方法においては、ポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレートを使用可能であり、その際、使用されるポリエチレングリコールは、100〜1000の分子量を有する。
【0044】
しかしながら、特に好ましい架橋剤b)は、3ないし20エトキシ化されたグリセリンの、3ないし20エトキシ化されたトリメチロールプロパンの、3ないし20エトキシ化されたトリメチロールエタンのジ−及びトリアクリレート、特に2ないし6エトキシ化されたグリセリンの又はトリメチロールプロパンのジ−及びトリアクリレート、3プロポキシ化されたグリセリンの又はトリメチロールプロパンのジ−及びトリアクリレートであり、並びに3混合エトキシ化された又はプロポキシ化されたグリセリンの又はトリメチロールプロパンのジ−及びトリアクリレート、15エトキシ化されたグリセリンの又はトリメチロールプロパンのジ−及びトリアクリレート、並びに少なくとも40エトキシ化されたグリセリンの、トリメチロールエタンのもしくはトリメチロールプロパンのジ−及びトリアクリレートである。
【0045】
殊に好ましい架橋剤b)は、例えばWO2003/104301号A1に記載される、アクリル酸もしくはメタクリル酸とエステル化してジ−又はトリアクリレートとなった多重エトキシ化された及び/又はプロポキシ化されたグリセリンである。特に有利には、3ないし10エトキシ化されたグリセリンのジアクリレート及び/又はトリアクリレートである。殊に、1ないし5エトキシ化された及び/又はプロポキシ化されたグリセリンのジアクリレート又はトリアクリレートが好ましい。最も好ましくは、3ないし5エトキシ化された及び/又はプロポキシ化されたグリセリンのトリアクリレートである。
【0046】
架橋剤b)の量は、それぞれモノマー溶液に対して、有利には0.01〜5質量%、特に有利には0.05〜2質量%、殊に有利には0.1〜1質量%である。
【0047】
開始剤c)としては、重合条件下でラジカル形成する全ての化合物、例えばペルオキシド、ヒドロペルオキシド、過酸化水素、過硫酸塩、アゾ化合物及びいわゆるレドックス開始剤を使用することができる。水溶性の開始剤を使用することが好ましい。多くの場合に、種々の開始剤の混合物、例えば過酸化水素とペルオキソ二硫酸ナトリウムもしくはペルオキソ二硫酸カリウムとからの混合物を使用することが好ましい。過酸化水素とペルオキソ二硫酸ナトリウムとからの混合物は、あらゆる任意の比率で使用することができる。
【0048】
特に好ましい開始剤c)は、アゾ開始剤、例えば2,2′−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド及び2,2′−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド及び光開始剤、例えば2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、レドックス開始剤、例えば過硫酸ナトリウム/ヒドロキシメチルスルフィン酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム/ヒドロキシメチルスルフィン酸、過酸化水素/ヒドロキシメチルスルフィン酸、過硫酸ナトリウム/アスコルビン酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム/アスコルビン酸及び過酸化水素/アスコルビン酸、光開始剤、例えば1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン並びにそれらの混合物である。
【0049】
開始剤は、通常の量で、例えばモノマーa)に対して、0.001〜5質量%の量で、好ましくは0.01〜1質量%の量で使用される。
【0050】
好ましい重合抑制剤は、最適な作用のために溶解された酸素を必要とする。従って、モノマー溶液からは、重合前に、不活性化によって、すなわち不活性ガス、好ましくは窒素での流過によって、溶解酸素を除去されることがある。有利には、モノマー溶液の重合前の酸素含有率は、1質量ppm未満に、特に有利には0.5質量ppm未満に低下される。
【0051】
好適なポリマーの製造並びに他の好適な親水性のエチレン性不飽和モノマーa)は、DE19941423号A1、EP686650号A1、WO2001/45758号A1及びWO2003/104301号A1に記載されている。
【0052】
好適な反応器は、混練反応器又はバンド反応器(Bandreaktor)である。混練機中で、水性モノマー溶液の重合に際して生ずるポリマーゲルは、例えば二重反転撹拌軸によって、WO2001/38402号A1に記載されるように連続的に粉砕される。バンド上での重合は、例えばDE3825366号A1及びUS6,241,928号に記載されている。バンド反応器中での重合の場合には、例えば肉挽き機、押出機もしくは混練機中で、更なる方法工程において粉砕せねばならないポリマーゲルが生成する。
【0053】
好ましくは、ヒドロゲルは、重合反応器を出た後に、さらにより高い温度で、好ましくは少なくとも50℃で、特に好ましくは少なくとも70℃で、殊に好ましくは少なくとも80℃で、かつ好ましくは100℃未満で、例えば隔離された容器中で貯蔵される。通常は2〜12時間の貯蔵によって、モノマー転化率は更に高められる。
【0054】
重合反応器中でのモノマー転化率がより高い場合には、その貯蔵を明らかに短縮でき、もしくは貯蔵を省くことができる。
【0055】
得られるヒドロゲルの酸基は、通常は部分的に、好ましくは25〜95モル%までが、有利には50〜80モル%までが、特に有利には60〜75モル%までが中和されており、その際、慣用の中和剤、好ましくはアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属炭酸塩又はアルカリ金属炭酸水素塩並びにそれらの混合物を使用することができる。アルカリ金属塩の代わりに、アンモニウム塩を使用することもできる。ナトリウム及びカリウムは、アルカリ金属として特に好ましいが、殊には、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウム並びにそれらの混合物が好ましい。
【0056】
中和は、好ましくはモノマーの段階で実施される。それは、通常、水溶液として、溶融物として、又は有利には固体として中和剤を混加することによって行われる。例えば、50質量%を明らかに下回る含水量を有する水酸化ナトリウムは、23℃より高い融点を有するロウ状材料として存在しうる。この場合に、配量は、ばら材としても、又は高められた温度で溶融物としても可能である。
【0057】
しかしながらまた、中和を重合の後でヒドロゲルの段階で実施することもできる。更に、40モル%までの、有利には10〜30モル%の、特に有利には15〜25モル%の酸基を重合前に中和することが可能であり、その際、一部の中和剤を既にモノマー溶液に添加し、そして所望の最終中和度が、重合後にはじめてヒドロゲルの段階で調整される。ヒドロゲルが少なくとも部分的に重合後に中和される場合に、該ヒドロゲルは、好ましくは機械的に、例えば肉挽き機を用いて粉砕され、その際、中和剤を、噴霧するか、散布するか、又は注入し、次に注意深く混合してよい。そのために、得られたゲル材料は、なお数回均質化のために粉砕することができる。
【0058】
該ヒドロゲルは、次いで、好ましくはベルト型乾燥機を用いて、残留湿分含量が、好ましくは15質量%未満、特に10質量%未満になるまで乾燥され、その際、含水率は、EDANA(欧州不織布工業会)によって推奨される試験法第430.2−02"湿分含量(Moisture content)"に従って測定される。しかしながら、選択的に、乾燥のために、流動床乾燥機もしくは加熱された鋤刃混合機を使用することもできる。特に白色な生成物を得るためには、有利には、このゲルの乾燥に際して、気化水の迅速な排出を保証することが好ましい。このために、乾燥温度は最適化されるべきであり、空気の供給と排出は、制御されて行われねばならず、かつその都度において十分な通風を顧慮すべきである。当然、乾燥は、ゲルの固体含有率が可能な限り高ければ高いほど、一層容易になり、生成物はより一層白色になる。有利には、ゲルの乾燥前の固体含量は、従って30〜80質量%である。特に、乾燥機を、窒素もしくは他の非酸化性の不活性ガスで通風することが好ましい。しかしながら選択的には、乾燥の間に、酸化的な黄変過程を避けるために、酸素分圧のみを軽く下げることもできる。
【0059】
乾燥されたヒドロゲルは、その後に粉砕して分級され、その際、粉砕のためには、通常は、一段階もしくは多段階のシリンダーミル、好ましくは二段階もしくは三段階のシリンダーミル、ピンドディスクミル(Stiftmuehlen)、ハンマーミル又は振動ミルが使用される。
【0060】
生成物フラクションとして分離される吸水性ポリマー粒子の平均粒度は、好ましくは少なくとも200μm、特に有利には250〜600μm、殊には300〜500μmである。生成物フラクションの平均粒度は、EDANA(欧州不織布工業会)によって推奨された試験方法第420.2−02"粒度分布(Particle size distribution)"によって測定され、その際、篩分級物の質量割合が累積的にプロットされ、平均粒度はグラフ的に測定される。この場合に、平均粒度は、累積された50質量%について生ずるメッシュ幅の値である。
【0061】
ポリマー粒子は、後架橋させて、更なる特性の改善をすることができる。適切な後架橋剤は、ヒドロゲルのカルボキシル基と共有結合を形成しうる少なくとも2つの基を有する化合物である。好適な化合物は、例えばアルコキシシリル化合物、ポリアジリジン、ポリアミン、ポリアミドアミン、ジエポキシドもしくはポリエポキシド(それらはEP83022号A2、EP543303号A1及びEP937736号A2に記載される)、二官能性もしくは多官能性のアルコール(それらはDE3314019号A1、DE3523617号A1及びEP450922号A2に記載される)又はβ−ヒドロキシアルキルアミド(それらはDE10204938号A1及びUS6,239,230号に記載される)である。
【0062】
更に、DE4020780号C1において、環状カーボネートが、DE19807502号A1において、2−オキサゾリドン及びそれらの誘導体、例えば2−ヒドロキシエチル−2−オキサゾリドンが、DE19807992号C1において、ビス−及びポリ−2−オキサゾリジノンが、DE19854573号A1において、2−オキソテトラヒドロ−1,3−オキサジン及びそれらの誘導体が、DE19854574号A1においては、N−アシル−2−オキサゾリドンが、DE10204937号A1においては、環状尿素が、DE10334584号A1においては、二環状アミドアセタールが、EP1199327号A2においては、オキセタン及び環状尿素が、そしてWO2003/031482号A1においては、モルホリン−2,3−ジオン及びそれらの誘導体が、好適な後架橋剤として記載されている。
【0063】
更に、付加的な重合可能なエチレン性不飽和基を含む後架橋剤を使用してもよく、それは、DE3713601号A1に記載されている。
【0064】
後架橋剤の量は、それぞれポリマーに対して、有利には0.01〜1質量%、特に有利には0.05〜0.5質量%、殊に有利には0.1〜0.2質量%である。
【0065】
本発明の好ましい一実施態様においては、後架橋剤に加えて、多価カチオンが粒子表面上に施与される。
【0066】
本発明による方法において使用することができる多価カチオンはたとえば二価のカチオン、たとえば亜鉛、マグネシウム、カルシウムおよびストロンチウムのカチオン、三価のカチオン、たとえばアルミニウム、鉄、クロム、希土類およびマンガンのカチオン、四価のカチオン、たとえばチタンおよびジルコニウムのカチオンである。対イオンとして、塩化物イオン、臭化物イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、リン酸二水素イオン及びカルボン酸イオン、例えば酢酸イオン及び乳酸イオンが可能である。硫酸アルミニウムが有利である。金属塩の他にも、ポリアミンを多価カチオンとして使用してもよい。
【0067】
多価カチオンの使用量は、それぞれポリマーに対して、例えば0.001〜0.5質量%、好ましくは0.005〜0.2質量%、特に有利には0.02〜0.1質量%である。
【0068】
後架橋は、通常は、後架橋剤の溶液を、ヒドロゲル上にもしくは乾燥ポリマー粒子上に噴霧して実施される。噴霧に引き続いて、熱的に乾燥され、この場合に架橋反応は、乾燥前にも乾燥の間にも起こりうる。
【0069】
架橋剤の溶液の噴霧は、有利には、可動式の混合装置を有する混合機、例えばスクリュー混合機、パドル混合機、ディスク混合機、鋤刃混合機及びブレード混合機中で行われる。特に有利には、垂直混合機、殊に有利には、鋤刃混合機及びパドル混合機である。好適な混合機は、例えばLoedige−混合機、Bepex−混合機、Nauta−混合機、Processall−混合機及びSchugi−混合機である。
【0070】
熱的乾燥は、有利には、接触乾燥機中で、特に有利にはパドル乾燥機、殊に有利にはディスク乾燥機中で実施される。好適な乾燥機は、例えばBepex−乾燥機及びNara−乾燥機である。さらに、流動床乾燥機も使用することができる。
【0071】
乾燥は、混合機それ自体中で、ジャケットの加熱または熱風の吹き込みによって行なうことができる。後接続された乾燥機、例えば箱形乾燥機、回転管炉または加熱可能なスクリューは、同様に適当である。特に好ましくは、流動床乾燥機中で混合及び乾燥される。
【0072】
好ましい乾燥温度は、100〜250℃の範囲であり、好ましくは120〜220℃の範囲であり、特に130〜210℃の範囲である。反応型混合機もしくは乾燥機における前記温度での好ましい滞留時間は、好ましくは少なくとも10分、特に好ましくは少なくとも20分、殊に好ましくは少なくとも30分である。
【0073】
引き続き、後架橋されたポリマーを改めて分級することができる。
【0074】
生成物フラクションとして分離される吸水性ポリマー粒子の平均直径は、好ましくは少なくとも200μm、特に有利には250〜600μm、殊には300〜500μmである。ポリマー粒子の90%は、好ましくは100〜800μmの直径、特に有利には150〜700μmの直径、殊に有利には200〜600μmの直径を有する。
【0075】
吸水性ポリマー粒子は、一般に少なくとも15g/g、好ましくは少なくとも20g/g、有利には少なくとも25g/g、特に有利には少なくとも30g/g、殊に有利には少なくとも35g/gの遠心保持能力(CRC)を有する。吸水性ポリマー粒子の遠心保持能力は、通常は、60g/g未満であり、その際、遠心保持能力(CRC)は、EDANA(欧州不織布工業会)によって推奨された試験方法No.441.2−02"遠心保持能力(Centrifuge retention capacity)"によって測定される。
【0076】
吸水性ポリマー粒子は、以下に記載される試験方法によって試験される。
【0077】
方法:
測定は、別に記載がない限り、23±2℃の環境温度および50±10%の相対空気湿度で実施される。吸水性ポリマー粒子は、測定前に良く混和する。
【0078】
透過性(SFC 食塩水の流れの誘導)
0.3psi(2070Pa)の圧力負荷下での膨潤されたゲル層の透過性は、EP−A−0640330中の記載と同様に、高吸収性のポリマーからなる膨潤したゲル層のゲル層透過性として測定され、この場合上記の特許出願明細書第19頁および図8に記載の装置は、ガラスフリット(40)がもはや使用されず、プランジャー(39)が円筒体(37)と同様のプラスチック材料からなり、今や全載置面にわたって均一に分布するように21個の同じ大きさの孔を含むように十分に変更した。測定の方法および評価は、EP−A0640330号に対して不変のままである。通過流量は、自動的に捕捉される。
【0079】
透過性(SFC)は、次のように計算される:
SFC(cm3s/g]=(Fg(t=0)×L0)/(d×A×WP)
上記式中、Fg(t=0)は、g/秒でのNaCl溶液の流量であり、これは、流量測定のデータFg(t)の線形の回帰分析に基づいてt=0に対する外挿法によって得られ、L0は、cmでのゲル層の厚さであり、dは、g/cm3でのNaCl溶液の比重であり、Aは、cm2でのゲル層の面積であり、かつWPは、dyn/cm2でのゲル層上の静水圧力である。
【0080】
実施例
吸水性ポリマー粒子の製造
水と、50質量%の苛性ソーダ液と、アクリル酸との連続的な混合によって、38.8質量%のアクリル酸/アクリル酸ナトリウム溶液が製造され、その中和度は71.3モル%であった。該モノマー溶液の固体含有率は、38.8質量%であった。該モノマー溶液を、それらの成分の混合の後に熱交換器によって連続的に冷却した。
【0081】
多エチレン性不飽和の架橋剤として、ポリエチレングリコール−400−ジアクリレート(平均モル質量400g/モルを有するポリエチレングリコールのジアクリレート)を使用した。使用量は、1tのモノマー溶液あたり2kgであった。
【0082】
ラジカル重合の開始のために、以下の成分を使用した:
過酸化水素(1トンのモノマー溶液当たりに1.03kg(0.25質量%))、
ペルオキソ二硫酸ナトリウム(1トンのモノマー溶液当たりに3.10kg(15質量%))、並びに
アスコルビン酸(1トンのモノマー溶液当たりに1.05kg(1質量%))。
【0083】
モノマー溶液の流量は、20t/hであった。
【0084】
個々の成分は、連続的に6.3m3の容量を有するList社のContikneter(List社、Arisdorf,スイス)へと以下の量で計量供給される:
20t/hのモノマー溶液
40kg/hのポリエチレングリコール−400−ジアクリレート
82.6kg/hの過酸化水素溶液/ペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液
21kg/hのアスコルビン酸溶液
架橋剤と開始剤の添加点の間で、モノマー溶液を窒素によって不活性化した。
【0085】
反応器の終わりで、付加的に、150μm未満の粒度を有する分離された小粒1000kg/hを計量供給した。
【0086】
反応溶液は、供給口で温度23.5℃を有しいていた。反応器は、38rpmの軸回転数で稼働させた。反応器中の反応混合物の滞留時間は、15分であった。
【0087】
重合とゲル粉砕を実施した後に、水性ポリマーゲルを、バンド乾燥機に供給した。乾燥バンド上の滞留時間は、約37分であった。
【0088】
乾燥されたヒドロゲルを粉砕して篩別した。粒度150〜850μmを有する分級物を後架橋させた。分離された小粒(細粒A)を返送した。
【0089】
後架橋剤溶液を、Schugi−混合機(Hosokawa−Micron B.V.社、Doetichem,NL)においてポリマー粒子へと吹き付けた。後架橋剤溶液は、プロピレングリコール/水(質量比1:3)中のエチグリコールジグリシジルエーテルの2.7質量%溶液であった。
【0090】
以下の量を配量した:
7.5t/hの吸水性ポリマー粒子(ベースポリマー)
308.25kg/hの後架橋剤溶液
引き続き、NARA−パドル式乾燥器(GMF Gouda社、Waddinxveen,NL)中で150℃で60分間乾燥させ、後架橋させた。
【0091】
後架橋されたポリマー粒子を、NARA−パドル式乾燥器(GMF Gouda社、Waddinxveen,NL)中で60℃に冷却した(混合物I)。
【0092】
冷却されたポリマー粒子を、150〜850μmの粒度に篩別した。分離された小粒(細粒B)を返送した。
【0093】
実施例1〜12
混合物Iと小粒Aとからなる質量比4:1の均質な混合物を製造した(混合物II)。
【0094】
混合物Iと小粒Bとからなる質量比4:1の均質な混合物を製造した(混合物III)。
【0095】
各混合物それぞれ200gを、30秒もしくは60秒で、2もしくは3個の篩いを有する篩別塔を有する振動篩別機(AS 200 control;Retsch GmbH、Haan,DE)によって分離した。
【0096】
変法A: メッシュ幅850μmと150μmを有する篩い(2つの篩い)を使用した。メッシュ幅150μmを有する篩いでの篩別分級物を生成物分級物として分析した。
【0097】
変法B: メッシュ幅850μmと、500μmと、150μmを有する篩い(3つの篩い)を使用した。500μmを有する篩いと150μmを有する篩いでの分級物をまとめ、均質化して、生成物分級物として分析した。
【0098】
試験結果を第1表にまとめる:
第1表:篩別試験1
【表1】

【0099】
*) 比較例
実施例13〜16
混合物Iと小粒(小粒A及び小粒Bからの混合物)とからなる質量比2:1の均質な混合物を製造した(混合物IV)。
【0100】
各混合物それぞれ200gを、60秒で、2もしくは3個の篩いを有する篩別塔を有する振動篩別機(AS 200 control;Retsch GmbH、Haan,DE)によって分離した。
【0101】
変法A: メッシュ幅850μmと150μmを有する篩い(2つの篩い)を使用した。メッシュ幅150μmを有する篩いでの篩別分級物を生成物分級物として分析した。
【0102】
変法B: メッシュ幅850μmと、xμmと、150μmを有する篩い(3つの篩い)を使用し、その際、中間の篩いは、500μm、600μmもしくは710μmのメッシュ幅を有する。xμmを有する篩いと150μmを有する篩いでの分級物をまとめ、均質化して、生成物分級物として分析した。
【0103】
試験結果を第2表にまとめる:
第2表:篩別試験2
【表2】

【0104】
*) 比較例

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸水性ポリマー粒子の分級法であってポリマー粒子がn個の粒度分級物に分離され、かつnが1より大きい整数である方法において、少なくともn個の篩いを使用し、かつn個の篩いのメッシュ幅が生成物流方向で減少することを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、nが2より大きいことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法において、少なくとも(n+1)個の篩いを使用することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法において、生成物流方向で続けて生ずる少なくとも2つの篩別分級物を、1つの粒度分級物にまとめ、その際、前記の篩別分級物が生ずる篩いのメッシュ幅が、それぞれ少なくとも50μmだけ異なることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法において、生成物流方向に最初に生ずる少なくとも2つの篩別分級物を、1つの粒度分級物にまとめることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法において、生成物流方向で最初に生ずる少なくとも2つの篩別分級物を、1つの粒度分級物にまとめ、その際、前記の篩別分級物が生ずる篩いのメッシュ幅が、それぞれ少なくとも500μmだけ異なることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法において、n個の篩いを有する少なくとも1つの篩別機を使用することを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法において、吸水性ポリマー粒子が、篩別の間に、少なくとも40℃の温度を有することを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法において、減圧下で分級させることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法において、分級に際しての吸水性ポリマー粒子の1時間あたりの流量が、1m2当たりに少なくとも100kgであることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法において、吸水性ポリマー粒子が、篩別の間に、ガス流によって流通されることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、該ガス流が40〜120℃の温度を有することを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の方法において、該ガス流が、5g/kg未満の水蒸気含有率を有することを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法において、吸水性ポリマー粒子が、水性モノマー溶液の重合によって得られることを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1から14までのいずれか1項に記載の方法において、吸水性ポリマー粒子が、少なくとも50モル%までが、少なくとも部分的に中和された重合されたアクリル酸を含有することを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法において、吸水性ポリマー粒子が、少なくとも15g/gの遠心保持能力を有することを特徴とする方法。

【公表番号】特表2010−504211(P2010−504211A)
【公表日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−529676(P2009−529676)
【出願日】平成19年9月24日(2007.9.24)
【国際出願番号】PCT/EP2007/060076
【国際公開番号】WO2008/037675
【国際公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】